JP3932578B2 - 対物レンズ及び光学ピックアップ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対物レンズ及びこの対物レンズを有して構成され光ディスク、光磁気ディスク、光カードの如き光学記録媒体に対して情報信号の書き込み読み出しを行う光学ピックアップ装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ディスク、光磁気ディスク、光カードの如き光学記録媒体は、動画情報、音声情報、コンピュータ用データなどのデータ保存のために、その量産性と低コストの故に広く用いられている。そして、その記録情報信号の高密度化、大容量化への要求は、情報化社会の急激な進歩により、近年ますます強くなっている。
【0003】
このような光学記録媒体における情報信号の記録密度を上げるには、該情報信号を読み出すためのレーザ光束の短波長化と、このレーザ光束を該光学記録媒体上に集光させるための対物レンズの高NA化(高いNA(開口数)の対物レンズを使う)との2つが有効である。なぜなら、レーザ光束を集光して形成するビームスポットの最小サイズは、光の回折によって、λ/NA(λ:光束の波長)以下とはできないからである。
【0004】
上記レーザ光束の短波長化については、近年、青色レーザダイオードや青あるいは緑色SHGレーザが開発されつつある。一方、上記対物レンズの高NA化については、いわゆる「コンパクトディスク(CD)」(オーディオ信号用、または、コンピュータデータ用のデジタル光ディスク)用の対物レンズのNAが0.45であるのに対し、この「コンパクトディスク」よりも記録密度が向上されたいわゆる「デジタルビデオディスク(DVD)」(ビデオ信号用のデジタル光ディスク)用の対物レンズでは、NAは0.6となっている。これら光ディスク用の対物レンズは、合成樹脂材料やガラス材料により、非球面単レンズ(単玉非球面レンズ)として構成されている。
【0005】
なお、「デジタルビデオディスク(DVD)」は、ディスクの傾きによるコマ収差の影響を低減させるために、「コンパクトディスク」や光磁気ディスクのディスク基板の厚さの半分の厚さ、すなわち、0.6mm厚のディスク基板を有して構成されている。
【0006】
そして、上記「デジタルビデオディスク(DVD)」よりもさらなる記録情報信号の高密度化を実現するためには、NAが0.6を越える高NAの対物レンズが必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、NAが0.7以上の高NAの対物レンズを作成するにあたっては、種々の課題を解決しなければならない。
【0008】
高NAの対物レンズでは、半導体レーザの波長変動(環境温度の変化による縦モードホップ)により発生する色収差が問題となる。従来の単玉対物レンズは、NAが0.6以下であり、色収差の発生が少ないため、アッベ数50以下の比較的高分散、高屈折率の硝材により形成することができた。また、高分散、高屈折率の硝材は、安価であるため、大量生産に向いており、広く用いられていた。
【0009】
ところが、NAが0.7以上の高NAの対物レンズにおいては、高分散硝材で形成したのでは色収差が大きく、光ディスクの信号記録面において許容できないデフォーカスが生じてしまう。したがって、低分散硝材を用いて色収差を抑制しなければならない。
【0010】
しかしながら、点分散硝材のほとんどは、屈折率が低い傾向があるため、短焦点距離、高NAの対物レンズを作成すると、面の曲率がきつくなってしまう。この場合、レンズの成形に用いる金型の加工が困難になる。現在の非球面加工技術では、非球面の接面と光軸に垂直な平面とのなす角度θが50度を越えると、ダイヤモンドバイトによる金型加工が正確にできない(実績では、該角度θが55度ぐらいまで良好なレンズが得られたという報告がある)。
【0011】
しかし、短焦点距離、高NAの対物レンズでは、上記角度θが55度を越えることとなる設計となる場合が多く、金型製作やレンズ成型時のレンズ面間の偏芯許容度などが小さくなり、生産効率が急速に悪化する。
【0012】
ここで、2群2枚のレンズ構成を採り、曲率を4面に分配する設計が考えられる。ところが、2群2枚のレンズであっても、特に小口径レンズにおいて、さらには、充分な作動距離(ワーキングディスタンス)を確保しようとすると、面の曲率がきつくなる。さらに、レンズ製作時のレンズ面間の偏芯許容度、画角許容度などが小さくなり、生産効率が急速に悪化する。対物レンズの小口径化、すなわち、対物レンズの径をできるだけ小さくすることは、光学ピックアップ装置の小型化につながり、コスト的にも有利なので、重要な課題である。また、充分に長い作動距離を確保することは、対物レンズと、高速で回転操作される光ディスクとの接触を防止する意味で重要である。
【0013】
そこで、2群2枚構成の対物レンズにおいて、小口径化、あるいは、充分な作動距離の確保のためには、生産効率を悪化させることなく面の曲率をゆるくしたレンズが必要である。
【0014】
一方、対物レンズの口径を大きくすれば、レンズの曲率はゆるくなり対物レンズの生産効率は向上するが、対物レンズを含めて対物レンズ周りの重さが重くなり、光学ピックアップ装置の大型化が招来されてしまう。さらに、この場合には、上記対物レンズを上記光ディスクに追従させて移動操作するためのアクチュエータ(対物レンズ駆動機構)の高性能化が要求され、大型化、コストの上昇が招来される。
【0015】
また、高NAの対物レンズを使用した場合の他の問題点としては、光ディスクのスキューにより発生するコマ収差がNAの3乗に比例して増加するため、少量のディスクスキューでRF信号が劣化してこの光ディスクよりの信号再生が困難となるということがある。
【0016】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、充分に高い開口数(NA)を有しながら、色収差が充分に補正され、かつ、軽量であり、さらに、製造が容易化された対物レンズを提供するという課題を解決しようとするものである。
【0017】
また、本発明は、上述の本発明に係る対物レンズを備え、光学記録媒体に対する情報信号の良好な書き込み及び読み出しが行えるようになされた光学ピックアップ装置を提供するという課題を解決しようとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、上述の課題を解決するために、高NA(開口数)の2群2枚のレンズにおける色収差対策として、2枚のレンズをなす硝材にアッベ数が40以上の低分散硝材を用いた。また、小口径化、あるいは、充分に長い作動距離を得るために、第1の手段として、曲率がきつい方のレンズをなす硝材を曲率がゆるい方のレンズをなす硝材よりも高屈折率のものとし、曲率を緩和し、生産効率の悪化に対応した。この場合、曲率のきついレンズの硝材は波長分散が大きいものとなるので、色収差の補正の点で多少不利になる。また、第2の手段として、まず、小口径化、光学ピックアップ装置の小型化のため、口径を4.5mm以下と限定した。さらに、4.5mm以下の口径において、NA(開口数)、口径及び作動距離の好適な範囲を規定して曲率がきつくなることを防ぎ、生産効率の悪化に対応した。これらのレンズは、面の曲率、ティルト(傾き)及び偏芯許容度が生産可能な範囲で設計され、その結果得られたレンズは、2群2枚のレンズの設計において2枚のレンズの屈折力の配分を最適化したレンズということができる。屈折力の配分は、物体側(光源側)のレンズの焦点距離F1と全系の焦点距離Fの比F1/Fが、
1.7<(F1/F)<2.5
という範囲であるときレンズの製造公差を特に大きくすることができ、屈折力の配分は最適となる。
【0019】
また、高NAの対物レンズを適用した光学ピックアップ装置(高NAレンズシステム)においては、光学記録媒体の傾き(ディスクスキュー)の対策として、透明基板(ディスク基板)の厚さを薄くして、コマ収差の発生を抑制することとした。
【0020】
すなわち、本発明に係る対物レンズは、d線におけるアッベ数が40以上の硝材により形成された2枚のレンズによる2群2枚の構成を有し、少なくとも1つの面が非球面となされ、開口数が0.7以上となされているものである。
【0021】
また、本発明は、上記対物レンズにおいて、上記2枚のレンズを形成する硝材のd線におけるアッベ数を60以上とし、開口数を0.8以上としたものである。
【0022】
さらに、本発明は、上記対物レンズにおいて、上記2枚のレンズのうち、レンズの周縁部における面に対する接平面と光軸に垂直な平面とのなす角度が他方のレンズにおける該角度よりも大きい一方のレンズを形成している硝材の屈折率をn1、該他方のレンズを形成している硝材の屈折率をn2としたとき、
1>n2
が満たされていることとしたものである。
【0024】
また、本発明は、上記対物レンズにおいて、光束が入射される側のレンズの焦点距離F1と上記2枚のレンズ全系の焦点距離Fとの比F1/Fが、
1.7<(F1/F)<2.5
を満足していることとしたものである。
【0026】
そして、本発明に係る光学ピックアップ装置は、光源と、上記光源より発せられた光束を光学記録媒体の信号記録面上に集光させる対物レンズとを備え、上記対物レンズは、d線におけるアッベ数が40以上の硝材により形成された2枚のレンズによる2群2枚の構成を有し、少なくとも1つの面が非球面となされ、開口数が0.7以上となされ、上記2枚のレンズのうち、レンズの周縁部における面に対する接平面と光軸に垂直な平面とのなす角度が他方のレンズにおける該角度よりも大きい一方のレンズを形成している硝材の屈折率をn 、該他方のレンズを形成している硝材の屈折率をn としたとき、n >n が満たされていることを特徴とする
【0027】
この光学ピックアップ装置において、上記対物レンズを構成する上記2枚のレンズを形成する硝材のd線におけるアッベ数を60以上とし、該対物レンズの開口数を0.8以上としたものである。
さらに、本発明に係る光学ピックアップ装置は、入射される光束の径をBWとし、対物レンズの作動距離をWDとしたとき、1.0mm≦BW<4.5mm、及び0.05mm≦WDが成立し、さらに、上記対物レンズの開口数NAが、0.7≦NA<0.8のとき、WD≦0.25676BW+0.039189mmが満足され、0.8≦NA<0.9のとき、WD≦0.14054BW−0.064865mmが満足され、0.9≦NAのとき、WD≦0.096429BWmが満足されている。
また、本発明に係る光学ピックアップ装置は、光学記録媒体において信号記録面上に位置し該信号記録面を支持している透明基板の厚さTに対応した収差補正がなされ、0.7≦NA<0.8のとき、T≦0.32mmが満たされ、0.8≦NA<0.9のとき、T≦0.20mmが満たされ、0.9≦NAのとき、T≦0.11mmが満たされている
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら、次の順序で説明する。
【0029】
〔1〕対物レンズの構成の概略
〔2〕2枚のレンズの硝材としてd線におけるアッベ数νdが40以上(νd≧40)の低分散硝材を用いたレンズ
〔3〕曲率のきつい方のレンズの屈折率をn、曲率のゆるい方のレンズの屈折率をnとしたとき、n>nが成立しているレンズ
〔4〕ビーム径BW、作動距離WDを以下のように限定したレンズ
1.0mm≦BW<4.5mm、かつ、0.05mm≦WDであり、
0.7≦NA(開口数)<0.8のとき、
WD≦(0.25676BW+0.039189)mm
0.8≦NA<0.9のとき、
WD≦(0.14054BW−0.064865)mm
0.9≦NAのとき、
WD≦(0.096429W−0.244640)mm
〔4−1〕ビーム径の上限
〔4−2〕作動距離の下限
〔4−3〕作動距離の上限
〔5〕物体側(光源側)レンズの焦点距離Fと全系の焦点距離Fとの比(F/F)について、1.7<(F/F)<2.5が成立するレンズ
〔6〕光学記録媒体の透明基板の厚さTについて以下のように補正したレンズ
0.7≦NA(開口数)<0.8のとき、T≦0.32mm、
0.8≦NA<0.9のとき、T≦0.20mm、
0.9≦NAのとき、T≦0.11mm
〔7〕光学ピックアップ装置の構成
〔8〕変形例
【0030】
〔1〕対物レンズの構成の概略
本発明に係る対物レンズは、図1及び以下の〔表1〕に示すように、少なくとも1の面が非球面となされたダブレットレンズ(2群2枚構成レンズ)であって、開口数0.7以上の高NA(開口数)の対物レンズである。すなわち、この対物レンズは、物体側(光源側)に配置される第1のレンズ3と、像側(光学記録媒体側)に配置される第2のレンズ4とから構成されている。そして、この対物レンズの像側には、光学記録媒体の透明基板に相当する平行平面板5が配置される。
【0031】
この対物レンズは、物点(OBJ)(光源)1が無限遠方に位置することとなるいわゆる無限系のレンズとなっている。上記物点1より発せられた光線は、平行光線となされて、絞り(STO))2を経て、第1の面S1(第1のレンズ3の入射面)に入射される。この光線は、第2の面S2(第1レンズ3の出射面)より出射され、第3の面S3(第2のレンズ4の入射面)に入射される。この光線は、第4の面S2(第2レンズ4の出射面)より出射され、第5の面S5(平行平面板5の入射面)に入射される。そして、この光線は、第6の面S6(平行平面板5の出射面)上の像点(IMG)に結像される。
【0032】
【表1】
Figure 0003932578
【0033】
この対物レンズの歪曲収差図を、図2に、非点収差図を、図3に、球面収差図を、図4に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図5に、横収差図(軸上)を、図6に、それぞれ示す。
【0034】
〔2〕2枚のレンズの硝材としてd線におけるアッベ数νdが40以上(νd≧40)の低分散硝材を用いたレンズ
本発明に係る対物レンズにおいては、NAが高いため、光源となる半導体レーザにおける波長変動に対応するために、色収差の補正を考慮しなければならない。色収差は、光の波長によって硝材の屈折率が異なるために生じる収差であり、像の位置、大きさが波長によって異なることとなる。
【0035】
従来のCD(「コンパクトディスク」)の如き光ディスクやレーザビームプリンタ等に対して用いられるようなNAの低い対物レンズでは、色収差の発生量が少ないので、高分散高屈折率の硝材(アッベ数が40未満)が頻繁に使用されている。これらの硝材は高分散であるが、生産性が良く、大量生産に向いているためである。
【0036】
ところが、一般に、高NAであるほど屈折力の高いレンズ系となり、波長変動に伴う屈折率の変化による色収差が大きくなる。また、長焦点距離系ほど、色収差は大きくなる。
【0037】
一方、上記半導体レーザは、レーザダイオードの温度変化により、図21に示すように、モードホップを起こし、出力波長が突然変化する。そのため、対物レンズにおいて色収差が発生している場合においては、上記モードホップによるデフォーカスは、この対物レンズを移動操作する2軸アクチュエータによって追従することができず、取り除くことができない。
【0038】
そこで、色収差を抑制する方法としてレンズの硝材に低分散硝材を使用しなければならない。このようにして設計した対物レンズは、図1及び上記〔表1〕に示すように、第1及び第2のレンズ3,4ともに、d線におけるアッベ数νdが40.5、屈折率1.73のガラスを使用している。上記絞り2によって開口制限をすることによりNAを0.8としたときに、+5nmの半導体レーザにおける波長変動に対するデフォーカスは0.478μmである。
【0039】
このときの光軸方向の空間周波数80/mmでのMTF(Modulation Transfer Function)を図7に、PSF(点像強度関数)を図8に、それぞれ示す。
【0040】
光学記録媒体として光ディスクを用いる光ディスク用の高NA対物レンズとしては、半導体レーザにおけるP−P10nm(±5nm)の波長変動に対して、焦点深度0.992μmの半値、すなわち、0.496μm以上のデフォーカスを生じるようでは、光ディスクの信号記録面でビームスポットを絞りきれない。図1に示すアッベ数νdが40.5の硝材のレンズでは、P−P10nm(±5nm)の波長変動に対してデフォーカス許容量のほぼ限界値の0.475μmである。そこで、本発明では、レンズの硝材として適正なアッベ数νdの下限を40として、色収差を抑えられるようにした。また、アッベ数νdの上限は、色収差低減の点では、大きいほどよい。したがって、本発明においては、NA0.7以上のレンズにおける色収差の低減に有効な硝材のアッベ数νdの範囲を40以上とした。
【0041】
なお、後述する〔実施例1〕においては、より大きなアッベ数(νd=61.3)の硝材を使用した対物レンズの設計例を示している。この場合には、焦点距離を長くする、あるいは、NAを大きくしても、色収差が抑えられる。
【0042】
〔3〕曲率のきつい方のレンズの屈折率をn、曲率のゆるい方のレンズの屈折率をnとしたとき、n>nが成立しているレンズ
上述のように低分散硝材を用いることにより色収差を抑制したとしても、以下のような問題がある。すなわち、高NAの対物レンズの設計では、必要とされる硝材の屈折力が大きいので、低屈折率である低分散硝材を用いた場合には、レンズの曲率が、生産が不可能なほどにきつくなってしまう。この場合には、硝材を変更して、屈折率を上げ、曲率を緩くする必要がある。
【0043】
ただし、この場合には、現存する硝材(光学ガラス)では、分散も悪化してしまう。したがって、2枚のレンズともに、アッベ数が40以上の硝材が必要だが、曲率の緩いレンズにアッベ数の大きい硝材を使用し、曲率のきついレンズにアッベ数の小さい硝材(例えば50以上)を使用すれば、色収差の悪化は最小限に抑えられる。
【0044】
ちなみに、曲率がきつく生産不可能な状態というのは、図9に示すように、曲率のきつい面(図9中においてはS3)に関して、入射高の最も高い光線の入射位置におけるレンズ面の接線(接平面)と光軸の垂線(光軸に垂直な平面)とのなす角θが55度を越えてしまい(図9においては65度)、このレンズを作成するための金型を正確に製作することが、ほとんど不可能と考えられる状態のことである。なお、図9に示す対物レンズの設計値は、以下の〔表2〕に示すものである。
【0045】
【表2】
Figure 0003932578
【0046】
この対物レンズの歪曲収差図を、図10に、非点収差図を、図11に、球面収差図を、図12に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図13に、横収差図(軸上)を、図14に、それぞれ示す。
【0047】
以上のようにして、できるだけ式収差を抑えつつ、レンズの曲率を生産可能な範囲に緩くすることが、レンズ生産効率の向上に有効な手段である。
【0048】
このようにして設計した対物レンズを、後述する〔実施例2〕において示す。
〔4〕ビーム径BW、作動距離WDを以下のように限定したレンズ
1.0mm≦BW<4.5mm、かつ、0.05mm≦WDであり、
0.7≦NA(開口数)<0.8のとき、
WD≦(0.25676BW+0.039189)mm
0.8≦NA<0.9のとき、
WD≦(0.14054BW−0.064865)mm
0.9≦NAのとき、
WD≦(0.096429W−0.244640)mm
次に、光ディスクの如き光学記録媒体用の2群2枚構成の対物レンズに要求されることは、光学ピックアップ装置の小型化、低コスト化を実現するためのレンズの小口径化(短焦点距離化)である。本発明に係る対物レンズは、2枚のレンズで構成されるので、大口径レンズでは、単玉レンズに比べて重くなるので、小口径化は重要な課題である。
【0049】
しかし、大口径レンズの単なる縮尺により小口径化を実現する場合、作動距離(ワーキングディスタンス:WD)も短くなってしまう。実際には、対物レンズと光学記録媒体の表面上のダスト(塵挨)との接触を避けるために、少なくとも50μm以上の作動距離を確保しなければならず、縮尺通りにできない場合がある。一方、作動距離を大きく確保しようとすると、球面収差の補正量が大きくなり、非球面係数が大きく面の曲率が急速にきつくなり、生産効率が悪化する。
【0050】
また、小口径化の限界は、作動距離のみならず、NAによっても異なる。なぜなら、レンズのNAによって球面収差の補正量は異なるためである。
【0051】
他方で、レンズ設計、製作の点からは、口径は大きいほうが曲率が緩く高性能なレンズを製作しやすい。
【0052】
そこで、以下、2群2枚構成のレンズの製造に好適なビーム径、作動距離(WD)及びNAの範囲を、図22乃至図24を用いて説明する。
【0053】
〔4−1〕ビーム径の上限
まず、図22乃至図24中Aで示すように、ビーム径の上限を規定する。上述したように、ビーム径が大きいと光学ピックアップ装置が大型化するし、対物レンズ及びレンズ鏡筒(レンズホルダ)が重くなり、フォーカスサーボを行うアクチュエータの高性能化が要求されてコスト的にも不利である。
【0054】
例えば、図15に示す対物レンズの有効径は4.5mmであるが、2枚のレンズの総重量は約250mgと重い。CD(「コンパクトディスク」)やDVD(「デジタルビデオディスク」)などにおいて用いられる対物レンズでは、鏡筒を含めて、約200mg程度である。2軸アクチュエータの性能を考慮すると、f=k/2m(m:質量、k:バネ定数、f:共振周波数)が成り立つので、対物レンズが軽いほどfが大きくなり、フォーカスサーボの帯域外となり、サーボ制御にとっては好都合である。鏡筒を含めた対物レンズの総重量の好適な値を500mg以下とすると、図15に示した有効径4.5mmの対物レンズより重いレンズでは、レンズ自体ですでに250mgの重量があるので、鏡筒をふくめて500mg以下のレンズを設計することは困難である。この場合、2軸アクチュエータの高性能化が必要となり、製作コストが高くなってしまうので、現実的ではない。したがって、2群2枚構成のレンズの有効径は、4.5mm以下であることが望まれる。
【0055】
ここで、図15に示した対物レンズの設計データを、以下の〔表3〕に示す。また、この対物レンズの歪曲収差図を、図16に、非点収差図を、図17に、球面収差図を、図18に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図19に、横収差図(軸上)を、図20に、それぞれ示す。
【0056】
【表3】
Figure 0003932578
【0057】
〔4−2〕作動距離の下限
次に、図22乃至図24中にBで示すように、作動距離WDの下限を規定する。作動距離は、小さいほど、球面収差の補正量は少なくてすむので、レンズ製作が容易となる。しかし、実用的には、フォーカスサーチ時の対物レンズと光学記録媒体、例えば、高速で回転している光ディスクとの衝突、あるいは、フォーカスサーボ起動時の光学記録媒体の表面上のダストと対物レンズとの接触を避けるためには、ある程度の作動距離を確保しなくてはならない。
【0058】
室内環境に放置した光学記録媒体の表面上のダストの大きさ(直径)は、図25に示すように、ほとんどが50μm以下である。そこで、上記作動距離は、少なくとも50μm以上が必要となる。
【0059】
〔4−3〕作動距離の上限
上述の範囲で、あるNA及びビーム径に対して2群2枚構成のレンズで補正できる球面収差の量は、作動距離に依存している。本発明においては、レンズの面の曲率(上記角度θが55度以下)、偏芯許容度(±10μm以上)、画角許容度(1度以上)を考慮して、種々のレンズ設計を行った。これらの許容度を与える設計での作動距離の上限の設計例は、図22乃至図24中、点1乃至点9で示すものである。これら作動距離の上限を越えると、球面収差が大きくなり、レンズの曲率がきつくなる。よって、図22乃至図24中において斜線で示した領域の外では、レンズの製造が困難、あるいは、光学記録媒体用には使用できない程度の問題を有する設計となる。これらの好適範囲は、設計例を基にした直線近似で、以下の式で表される。すなわち、1.0mm≦BW<4.5mm及び0.05mm≦WDが成立し、さらに、開口数をNAとしたとき、0.7≦NA<0.8のとき、WD≦(0.25676BW+0.039189)mmが満足され(図22)、0.8≦NA<0.9のとき、WD≦0.14054BW−0.064865が満足され(図23)、0.9≦NAのとき、WD≦(0.096429BW−0.244640)mmが満足される(図24)ことである。
【0060】
なお、上記偏芯許容度(±10μm以上)は、金型を用いた射出成型(モールド成型)でレンズを製作するときの精度を基準としている。また、上記画角許容度(1度以上)は、光軸に対する2群のレンズの倒れに関する取付け精度を基準としている。
【0061】
図22乃至図24に示した上記条件を満たす対物レンズとして、図22中の点2に相当する対物レンズを後述する〔実施例8〕に、図22中の点3に相当する対物レンズを後述する〔実施例9〕に、図24中の点9に相当する対物レンズを後述する〔実施例10〕に、それぞれ示す。
【0062】
〔5〕物体側(光源側)レンズの焦点距離F1と全系の焦点距離Fとの比(F1/F)について、1.7<(F1/F)<2.5が成立するレンズ
このレンズは、2群のレンズの設計において、レンズの生産効率、すなわち、面の曲率、偏芯許容度及び画角許容度を生産可能な範囲で確保するように、2枚のレンズの屈折力の配分を最適化したレンズである。この屈折力の配分状態を、上記第1のレンズ(物体側レンズ)3の焦点距離F1と全系の焦点距離Fとの比(F1/F)で表すと、
1.7<(F1/F)<2.5
という範囲であるときに、レンズの製造公差が特に大きく得られ、屈折力の配分は最適となる。
【0063】
このことは、上記第1のレンズ(物体側レンズ)3のパワーが全系のパワーの約1/2であるときに、最適のパワー配分であることを示している。
【0064】
一方、
(F1/F)≦1.7
では、上記第1のレンズ(物体側レンズ)3の焦点距離F1が小さい、すなわち、パワーが大きいために、該第1のレンズ(物体側レンズ)3の面の曲率、偏芯及びティルト許容度が厳しくなる。逆に、
2.5≦(F1/F)
では、上記第1のレンズ(物体側レンズ)3の焦点距離F1が長くパワーが小さい代わりに、上記第2のレンズ(像側レンズ)4の焦点距離F1が小さくパワーが大きくなり、該第2のレンズ(像側レンズ)4の面の曲率、偏芯及びティルト許容度が厳しくなる。
【0065】
レンズの製造公差のみを考慮すると、上式の範囲は、NA、有効ビーム径、作動距離によって拡大される場合がある。しかし、本発明においては、種々のレンズを設計し、製造公差を検討した結果、特に製造公差を大きくとれるレンズに関して、図26に示すように、ヒストグラムを得た。すなわち、
1.7<(F1/F)<2.5
が、パワーの配分が最適で2枚のレンズの生産公差が特に大きくとれる範囲である。この条件を満たして設計した対物レンズを、後述する〔実施例3〕において示す。
【0066】
〔6〕光学記録媒体の透明基板の厚さTについて以下のように補正したレンズ
(0.7≦NA(開口数)<0.8のとき、
T≦0.32mm
0.8≦NA<0.9のとき、
T≦0.20mm
0.9≦NAのとき、
T≦0.11mm)
本発明に係る対物レンズが適用される光学ピックアップ装置に対して用いられる光学記録媒体、例えば、光ディスクにおいては、透明基板(ディスク基板)の厚さが0.1mmであり、従来のCD(「コンパクトディスク」)の1.2mmや、DVD(「デジタルビデオディスク」)の0.6mmに比較して非常に薄くなっている。これは、光学記録媒体のスキューにより発生するコマ収差を低減し、従来と同等以上のスキューマージンを確保するためである。ディスクスキューにより発生するコマ収差の量は、以下の式に示すように、NAの3乗に比例して増加するので、高NAの対物レンズを用いた信号読み出しにおいては、少量のディスクスキューでRF信号が急激に劣化する。
【0067】
Figure 0003932578
(n:透明基板の屈折率、T:透明基板の厚さ、θS:スキューの角度)
しかし、上式から明かなように、コマ収差は、透明基板の厚さTに比例して増加するため、該透明基板の厚さTを薄くすることが、スキューに対する有効な対策である。DVD(「デジタルビデオディスク」)(ディスク基板の厚さ0.6mm)用の対物レンズ(NA=0.6)では、θS=0.4度のスキュー(ラジアルスキュー)に対して、結像面での波面収差は、図27に示すように、およそ0.043rmsである。NAを0.6よりも大きくしたとき、θS=0.4度のスキュー(ラジアルスキュー)に対して、結像面での波面収差が0.043rmsとなるような透明基板の厚さは、図28に示すように、NAが0.7では0.32mm程度、NAが0.8乃至0.9では0.20mm程度、NAが0.9では0.11mm程度となる。これらの厚さよりも上記透明基板をより薄くすれば、上記波面収差はより少なくなる。
【0068】
〔7〕光学ピックアップ装置の構成
そして、本発明に係る光学ピックアップ装置は、図29に示すように、光ディスク12用の再生装置として構成することができる。この光学ピックアップ装置は、上述した本発明に係る対物レンズを有して構成されている。
【0069】
光源となる図示しない半導体レーザより発せられコリメータレンズにより平行光束となされた波長635nmの直線偏光光束は、偏光ビームスプリッタ(PBS)7及びλ/4(4分の1波長)板8を透過して、円偏光状態となされる。この円偏光光束は、上記対物レンズ及びディスク基板5を透して、上記光ディスク12の信号記録面上に集光される。上記ディスク基板5は、厚さが0.1mmの薄型基板である。上記対物レンズは、2枚の非球面レンズ3,4を組んで構成したNAが0.7乃至0.95のレンズである。
【0070】
上記光ディスク12は、単層、あるいは、多層ディスクで、厚さ0.1mmのディスク基板5の強度を補うために、1.2mm厚のガラス板と貼り合わされている。
【0071】
信号記録面で反射された光は、元の光路を戻り、λ/4板8を通って、往きの直線偏光方向に対して90度回転された直線偏光となる。この光束は、偏光ビームスプリッタ7で反射され、フォーカシングレンズ(集光レンズ)13及びマルチレンズ14を経て、フォトディテクタ(PD)15によって電気信号として検出される。
【0072】
上記マルチレンズ14は、入射面が円筒面(シリンドリカル面)となされ、出射面が凹面となされたレンズである。このマルチレンズ14は、入射光束に対して、いわゆる非点収差法によるフォーカスエラー信号の検出を可能とするための非点収差を与えるものである。上記フォトディテクタ15は、6素子のフォトダイオードであり、フォーカス調整を非点収差法で、トラッキング調整をいわゆる3ビーム法で行うための電気信号を出力する。
【0073】
〔8〕変形例
本発明に係る対物レンズは、上述したように、物点(光源)を無限遠方とするいわゆる無限系のレンズに限定されず、該物点(光源)を有限の距離を隔てた位置にあることとするいわゆる有限系のレンズとしても設計することができる。
【0074】
【実施例】
以下、本発明に係る対物レンズの具体的な実施例を挙げる。以下の各実施例においては、透明基板5をなす材料は、CG(波長635nmでの屈折率1.533、波長680nmでの屈折率1.5769)であることとした。
【0075】
〔実施例1〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが61.3、屈折率1.589という低分散硝材(BACD5)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0076】
光路図を、図30に示す。歪曲収差図を、図31に、非点収差図を、図32に、球面収差図を、図33に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図34に、横収差図(軸上)を、図35に、それぞれ示す。
【0077】
上記絞り2によって開口制限をすることによりNAを0.8としたときに、+5nmの半導体レーザにおける波長変動に対するデフォーカスは0.331μmである。このときの、結像点近傍の光軸方向の空間周波数80/mmでのMTF(Modulation Transfer Function)を図36に示し、PSF(点像強度関数)を図37に示す。図36より、変調度のピークがフォーカス位置0.0よりシフトしていることがわかる。
【0078】
設計条件は、以下の〔表4〕に示す通りである。このレンズにおいては、焦点距離を長くする、あるいは、NAを大きくしても、充分に色収差を抑えることができる。
【0079】
【表4】
Figure 0003932578
【0080】
〔実施例2〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが81.6の硝材(FCD1)及び該アッベ数νdが61.3の硝材(BACD5)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0081】
光路図を、図38に示す。歪曲収差図を、図39に、非点収差図を、図40に、球面収差図を、図41に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図42に、横収差図(軸上)を、図43に、それぞれ示す。設計条件は、以下の〔表5〕に示す通りである。この対物レンズでは、上記第2のレンズ(像側レンズ)4に上記第1のレンズ(物体側レンズ)3よりも屈折率の高い硝材を用いることにより、できるだけ式収差を抑えつつ、該第2のレンズ(像側レンズ)4の曲率を緩くしてレンズ加工を容易にしている。
【0082】
【表5】
Figure 0003932578
【0083】
〔実施例3〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが81.6の硝材(FCD1)及び該アッベ数νdが61.3の硝材(BACD5)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0084】
光路図を、図44に示す。歪曲収差図を、図45に、非点収差図を、図46に、球面収差図を、図47に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図48に、横収差図(軸上)を、図49に、それぞれ示す。設計条件は、以下の〔表6〕に示す通りである。この対物レンズは、上述した、
1.7<(F1/F)<2.5
という条件を満足するものであって、パワーの配分が最適であり上記2枚のレンズ3,4の生産公差が特に大きくとれる設計である。
【0085】
【表6】
Figure 0003932578
【0086】
〔実施例4〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが81.6の硝材(FCD1)及び該アッベ数νdが61.3の硝材(BACD5)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0087】
光路図を、図50に示す。歪曲収差図を、図51に、非点収差図を、図52に、球面収差図を、図53に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図54に、横収差図(軸上)を、図55に、それぞれ示す。設計条件は、以下の〔表7〕に示す通りである。
【0088】
【表7】
Figure 0003932578
【0089】
〔実施例5〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが53.2の硝材(694.532)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0090】
光路図を、図56に示す。歪曲収差図を、図57に、非点収差図を、図58に、球面収差図を、図59に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図60に、横収差図(軸上)を、図61に、それぞれ示す。設計条件は、以下の〔表8〕に示す通りである。
【0091】
【表8】
Figure 0003932578
【0092】
〔実施例6〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが81.6の硝材(FCD1)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0093】
光路図を、図62に示す。歪曲収差図を、図63に、非点収差図を、図64に、球面収差図を、図65に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図66に、横収差図(軸上)を、図67に、それぞれ示す。設計条件は、以下の〔表9〕に示す通りである。
【0094】
【表9】
Figure 0003932578
【0095】
〔実施例7〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが81.6の硝材(FCD1)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0096】
光路図を、図68に示す。歪曲収差図を、図69に、非点収差図を、図70に、球面収差図を、図71に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図72に、横収差図(軸上)を、図73に、それぞれ示す。設計条件は、以下の〔表10〕に示す通りである。
【0097】
【表10】
Figure 0003932578
【0098】
〔実施例8〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが81.6の硝材(FCD1)及び該アッベ数νdが61.3の硝材(BACD5)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0099】
光路図を、図74に示す。歪曲収差図を、図75に、非点収差図を、図76に、球面収差図を、図77に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図78に、横収差図(軸上)を、図79に、それぞれ示す。設計条件は、以下の〔表11〕に示す通りである。この対物レンズは、上記図22乃至図24により示した、ビーム径、作動距離(WD)及びNAの範囲に関する条件を満たす対物レンズであって、図22中の点2に相当する対物レンズである
【0100】
【表11】
Figure 0003932578
【0101】
〔実施例9〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが81.6の硝材(FCD1)及び該アッベ数νdが61.3の硝材(BACD5)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0102】
光路図を、図80に示す。歪曲収差図を、図81に、非点収差図を、図82に、球面収差図を、図83に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図84に、横収差図(軸上)を、図85に、それぞれ示す。設計条件は、以下の〔表12〕に示す通りである。この対物レンズは、上記図22乃至図24により示した、ビーム径、作動距離(WD)及びNAの範囲に関する条件を満たす対物レンズであって、図22中の点3に相当する対物レンズである
【0103】
【表12】
Figure 0003932578
【0104】
〔実施例10〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが81.3の硝材(FCD1)及び該アッベ数νdが61.3の硝材(BACD5)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0105】
光路図を、図86に示す。歪曲収差図を、図87に、非点収差図を、図88に、球面収差図を、図89に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図90に、横収差図(軸上)を、図91に、それぞれ示す。設計条件は、以下の〔表13〕に示す通りである。上記図22乃至図24により示した、ビーム径、作動距離(WD)及びNAの範囲に関する条件を満たす対物レンズであって、図24中の点9に相当する対物レンズである
【0106】
【表13】
Figure 0003932578
【0107】
〔実施例11〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが81.6の硝材(FCD1)及該アッベ数νdが64.1の硝材(BK7)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0108】
光路図を、図92に示す。歪曲収差図を、図93に、非点収差図を、図94に、球面収差図を、図95に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図96に、横収差図(軸上)を、図97に、それぞれ示す。設計条件は、以下の〔表14〕に示す通りである。
【0109】
【表14】
Figure 0003932578
【0110】
〔実施例12〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが81.6の硝材(FCD1)及び該アッベ数νdが64.1の硝材(BK7)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0111】
光路図を、図98に示す。歪曲収差図を、図99に、非点収差図を、図100に、球面収差図を、図101に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図102に、横収差図(軸上)を、図103に、それぞれ示す。設計条件は、以下の〔表15〕に示す通りである。
【0112】
【表15】
Figure 0003932578
【0113】
〔実施例13〕
この対物レンズは、d線におけるアッベ数νdが81.3の硝材(FCD1)及び該アッベ数νdが61.3の硝材(BACD5)によって上記各レンズ3,4を形成した例である。
【0114】
光路図を、図104に示す。歪曲収差図を、図105に、非点収差図を、図106に、球面収差図を、図107に、それぞれ示す。また、横収差図(画角0.5度)を、図108に、横収差図(軸上)を、図109に、それぞれ示す。設計条件は、以下の〔表16〕に示す通りである。
【0115】
【表16】
Figure 0003932578
【0116】
【発明の効果】
上述のように、本発明は、開口数(NA)0.7以上の対物レンズを非球面を含む2群2枚構成のレンズとして実現し、光学ピックアップ装置においてこの対物レンズを用いることにより高い情報記録密度の光学記録媒体の実用化を図ることを可能とするものである。
【0117】
すなわち、本発明に係る対物レンズにおいては、アッベ数40以上の硝材の使用により、高NA化を図っても、色収差を低減できる。これにより、光源として半導体レーザを使用する場合においては、半導体レーザの製造公差を緩和して製造上の歩留まりの改善を実現することができる。
【0118】
そして、本発明に係る対物レンズにおいては、曲率のきついレンズの屈折率を上げることにより、曲率を緩くし、レンズ製造を容易化することができる。
【0119】
また、本発明に係る対物レンズにおいては、ビーム径、NA及び作動距離の限定により、光学ピックアップ装置の小型化及び短焦点化、高NAレンズの作成の容易化が図られる。また、この対物レンズは小型であるので、この対物レンズを移動操作する2軸アクチュエータの小型化を図ることができる。
【0120】
さらに、本発明に係る対物レンズにおいては、焦点距離についての条件が適切に設定されていることにより、2枚のレンズ間のパワー配分が最適となり、各レンズの製造、性能の維持が容易となり、製造上の歩留まりがよい。
【0121】
すなわち、本発明は、充分に高い開口数(NA)を有しながら、色収差が充分に補正され、かつ、軽量であり、さらに、製造が容易化された対物レンズを提供することができるものである。
【0122】
また、本発明に係る光学ピックアップ装置においては、上述の対物レンズを備え、また、光学記録媒体の透明基板の厚さを規定することにより、コマ収差を抑圧でき、光学記録媒体の製造をも容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る対物レンズであってアッベ数が50以下の硝材を用いて構成したものの構成を示す縦断面図である。
【図2】上記図1に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図3】上記図1に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図4】上記図1に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図5】上記図1に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図6】上記図1に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図7】上記図1に示した対物レンズのMTF(Modulation Transfer Function)を示すグラフである。
【図8】上記図1に示した対物レンズのPSFを示すグラフである。
【図9】本発明に係る対物レンズであってレンズの曲率のきついものの構成を示す縦断面図である。
【図10】上記図9に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図11】上記図9に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図12】上記図9に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図13】上記図9に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図14】上記図9に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図15】本発明に係る対物レンズであってビーム径の上限を示すものの構成を示す縦断面図である。
【図16】上記図15に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図17】上記図15に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図18】上記図15に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図19】上記図15に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図20】上記図16に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図21】シングルモードレーザダイオードにおけるモードホップを示すグラフである。
【図22】ビーム径、作動距離及びNAの好適な範囲(NA=0.7の場合)を示すグラフである。
【図23】ビーム径、作動距離及びNAの好適な範囲(NA=0.8の場合)を示すグラフである。
【図24】ビーム径、作動距離及びNAの好適な範囲(NA=0.9の場合)を示すグラフである。
【図25】光ディスク上におけるダストの大きさの分布を示すグラフである。
【図26】設計公差が特に大きい設計例における焦点距離の比F1/Fのヒストグラムである。
【図27】DVD(「デジタルビデオディスク」)におけるディスクスキュー0.4度のときのビームスポットの波面を示すグラフである。
【図28】上記図27と同じ波面収差を発生する光ディスクのディスク基板の厚さを示すグラフである。
【図29】本発明に係る光学ピックアップ装置の要部の構成を示す側面図である。
【図30】本発明に係る対物レンズの第1の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図31】上記図30に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図32】上記図30に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図33】上記図30に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図34】上記図30に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図35】上記図30に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図36】上記図30に示した対物レンズのMTF(Modulation Transfer Function)を示すグラフである。
【図37】上記図30に示した対物レンズのPSFを示すグラフである。
【図38】本発明に係る対物レンズの第2の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図39】上記図38に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図40】上記図38に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図41】上記図38に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図42】上記図38に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図43】上記図38に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図44】本発明に係る対物レンズの第3の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図45】上記図44に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図46】上記図44に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図47】上記図44に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図48】上記図44に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図49】上記図44に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図50】本発明に係る対物レンズの第4の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図51】上記図50に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図52】上記図50に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図53】上記図50に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図54】上記図50に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図55】上記図50に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図56】本発明に係る対物レンズの第5の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図57】上記図56に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図58】上記図56に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図59】上記図56に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図60】上記図56に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図61】上記図56に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図62】本発明に係る対物レンズの第6の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図63】上記図62に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図64】上記図62に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図65】上記図62に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図66】上記図62に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図67】上記図62に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図68】本発明に係る対物レンズの第7の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図69】上記図68に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図70】上記図68に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図71】上記図68に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図72】上記図68に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図73】上記図68に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図74】本発明に係る対物レンズの第8の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図75】上記図74に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図76】上記図74に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図77】上記図74に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図78】上記図74に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図79】上記図74に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図80】本発明に係る対物レンズの第9の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図81】上記図80に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図82】上記図80に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図83】上記図80に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図84】上記図80に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図85】上記図80に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図86】本発明に係る対物レンズの第10の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図87】上記図86に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図88】上記図86に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図89】上記図86に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図90】上記図86に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図91】上記図86に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図92】本発明に係る対物レンズの第11の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図93】上記図92に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図94】上記図92に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図95】上記図92に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図96】上記図92に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図97】上記図92に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図98】本発明に係る対物レンズの第12の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図99】上記図98に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図100】上記図98に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図101】上記図98に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図102】上記図98に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図103】上記図98に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【図104】本発明に係る対物レンズの第13の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図105】上記図104に示した対物レンズの歪曲収差を示すグラフである。
【図106】上記図104に示した対物レンズの非点収差を示すグラフである。
【図107】上記図104に示した対物レンズの球面収差を示すグラフである。
【図108】上記図104に示した対物レンズの横収差(画角0.5度)を示すグラフである。
【図109】上記図104に示した対物レンズの横収差(軸上)を示すグラフである。
【符号の説明】
1 物点、2 絞り、3 第1のレンズ、4 第2のレンズ、5 透明基板、6 像点、12 光ディスク

Claims (7)

  1. d線におけるアッベ数が40以上の硝材により形成された2枚のレンズによる2群2枚の構成を有し、少なくとも1つの面が非球面となされ、開口数が0.7以上となされ、
    上記2枚のレンズのうち、レンズの周縁部における面に対する接平面と光軸に垂直な平面とのなす角度が他方のレンズにおける該角度よりも大きい一方のレンズを形成している硝材の屈折率をn 、該他方のレンズを形成している硝材の屈折率をn としたとき、
    >n
    が満たされていることを特徴とする対物レンズ。
  2. 上記2枚のレンズを形成する硝材のd線におけるアッベ数が60以上となされ、開口数が0.8以上とされていることを特徴とする請求項1記載の対物レンズ。
  3. 光束が入射される側のレンズの焦点距離Fと2枚のレンズ全系の焦点距離Fとの比F/Fは、1.7<(F1/F)<2.5を満足することを特徴とする請求項1記載の対物レンズ。
  4. 光源と、
    上記光源より発せられた光束を光学記録媒体の信号記録面上に集光させる対物レンズとを備え、
    上記対物レンズは、
    d線におけるアッベ数が40以上の硝材により形成された2枚のレンズによる2群2枚の構成を有し、少なくとも1つの面が非球面となされ、開口数が0.7以上となされ、
    上記2枚のレンズのうち、レンズの周縁部における面に対する接平面と光軸に垂直な平面とのなす角度が他方のレンズにおける該角度よりも大きい一方のレンズを形成している硝材の屈折率をn 、該他方のレンズを形成している硝材の屈折率をn としたとき、
    >n
    が満たされていることを特徴とする光学ピックアップ装置。
  5. 上記対物レンズを構成する2枚のレンズを形成する硝材のd線におけるアッベ数が60以上となされ、該対物レンズの開口数が0.8以上とされていることを特徴とする請求項4記載の光学ピックアップ装置。
  6. 入射される光束の径をBWとし、上記対物レンズの作動距離をWDとしたとき、
    1.0mm≦BW<4.5mm
    及び
    0.05mm≦WD
    が成立し、さらに、上記対物レンズの開口数NAが、
    0.7≦NA<0.8のとき、
    WD≦(0.25676BW+0.039189)mm
    が満足され、
    0.8≦NA<0.9のとき、
    WD≦(0.14054BW−0.064865)mm
    が満足され、
    0.9≦NAのとき、
    WD≦(0.096429BW−0.244640)mmが満足されることを特徴とする請求項4記載の光学ピックアップ装置。
  7. 光学記録媒体において信号記録面上に位置し該信号記録面を支持している透明基板の厚さTに対応した収差補正がなされ、
    0.7≦NA<0.8のとき、T≦0.32mmが満たされ、
    0.8≦NA<0.9のとき、T≦0.20mmが満たされ、
    0.9≦NAのとき、T≦0.11mmが満たされていることを特徴とする請求項4記載の光学ピックアップ装置。
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