JP4494686B2 - 光ヘッド用対物レンズおよびこれを用いた光ヘッド - Google Patents

光ヘッド用対物レンズおよびこれを用いた光ヘッド Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ディスク等の光記録媒体に対して情報を記録し、再生する光ヘッドに用いられる対物レンズに関し、特に、情報記録密度の大きな光記録媒体に適用されるNA(開口数)が0.7以上の対物レンズに関する。また、この発明は、このような対物レンズを用いた光ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の対物レンズのNAは、対象となる光記憶媒体の記録密度に応じて設定される。光ディスクとしてCD(コンパクトディスク)を用いる光ヘッドの対物レンズのNAは0.45程度、これより記録密度の大きいDVD(デジタルバーサタイルディスク)を用いる光ヘッドの対物レンズのNAは0.60程度である。
【0003】
CDやDVD用の対物レンズには、一般に両面非球面単レンズが用いられる。対物レンズは、入射光束を回折限界のスポットとして収束させるため、球面収差を十分に補正する必要がある。また、組立誤差のマージンを確保するため、軸外コマ収差も補正されている必要がある。このため、従来の両面非球面単レンズである対物レンズは、所定の設計基準状態(一般的には対物レンズに平行光が入射する状態)で球面収差が補正され、かつ、正弦条件を満足するように設計されている。
【0004】
一方、光ヘッド用の対物レンズは一般に金型を用いて成形されているが、製造上、型の移動時のクリアランスを確保するため、形成される対物レンズの第1面(光源側)と第2面(光ディスク側)との間に0.001mm〜0.004mmの偏心(光軸に垂直な方向への面の相対的なずれ)が発生する。従来のCD用、DVD用の対物レンズでは、NAが低く高次収差の発生が少ないことと、焦点距離、作動距離(レンズ最終面とディスク保護層の表面との間隔)等の自由度が大きいため、上記の偏心によるコマ収差を面形状のバランスにより補正することが可能である。
【0005】
これに対して近時、記録密度をDVDより高めた光ディスクが提案されており、このような光ディスクに対応するためには対物レンズのNAは0.70以上必要となる。しかしながら、レンズ径を大きくせずにNAを高めるために焦点距離を短くし、かつ、所定の作動距離を確保しようとすると、面形状に対する設計の自由度が少なくなり、偏心コマ収差を補正することができなくなる。NA0.70以上の対物レンズでは、0.004mmの面の偏心により発生する収差は許容範囲を大きく上回り、対物レンズとして使用することができなくなる。
【0006】
そこで、特開平11−190818号公報には、2枚構成とすることにより、偏心コマ収差、球面収差を低く抑えつつ高NAを確保した対物レンズが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、対物レンズを2枚構成とすると、重量、容積が単レンズの場合より大きくなるため、従来の単レンズ用に設計されたファインアクチュエータ(対物レンズを光軸方向へ駆動してフォーカシングするための機構)を流用することができない。また、2枚のレンズを軸合わせして枠に固定しなければならないので、組立工程数、部品点数が多くなる。さらに、上記の公報に記載された対物レンズの作動距離(レンズ最終面とディスク保護層の表面との間隔)は3.5〜50μmとなり、同じ焦点距離を有する単体の対物レンズと比較して極めて小さくなるといった問題がある。
【0008】
この発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、NA0.70以上の用途に用いられる対物レンズであり、単レンズでありながら、偏心コマ収差を良好に補正することが可能な光ヘッド用対物レンズを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる光ヘッド用対物レンズは、上記の目的を達成させるため、入射光束を収束させることにより光記録媒体の透明な保護層を介して記録面上にスポットを形成する構成において、NA0.70以上の単レンズであって、光軸に対して垂直な方向へのレンズ面の偏心により発生する収差が、光軸および入射光束の中心軸に対する保護層の相対的な傾きにより発生する収差とほぼ相似形であることを特徴とする。
【0010】
上記の構成によれば、対物レンズのレンズ面が偏心している場合にも、対物レンズの光軸と入射光の中心軸に対して保護層を傾けることにより、偏心により発生したコマ収差を相殺することができる。
【0011】
このような対物レンズの設計思想について説明する。
従来の設計方法で正弦条件を満たす両面非球面単レンズでレンズ面が偏心した際に発生するコマ収差には、3次の成分と、より高次の成分とが含まれる。これに対して、光記録媒体の保護層が光軸および入射光の中心軸に対して傾いた場合には、ほぼ3次のコマ収差が発生する。したがって、従来の設計では、レンズ面の偏心により発生したコマ収差を、保護層の傾きにより補正しようとしても高次の成分が残留し、良好に補正することはできない。
【0012】
ここで、両面非球面単レンズの設計の自由度について考える。自由度は、第1面の近軸曲率半径r1、第2面の近軸曲率半径r2、厚さd、屈折率n、第1面の非球面形状ASP1、第2面の非球面形状ASP2の6つである。
【0013】
このうち、仕様により求められる焦点距離fを実現するために1つの自由度が使われる。例えば、ここでは第2面の近軸曲率半径r2が焦点距離を決めるためにある値に設定されるものとする。また、屈折率nは材料の種類により決まるため、自由に変更できず、厚さdはレンズの周辺部の厚さと作動距離とを確保できる条件の中で変更可能な幅が小さい。したがって、変更が容易な自由度は、両面の非球面形状APS1,APS2と、第1面の近軸曲率半径r1の3つとなる。
【0014】
これらの3つの自由度では、球面収差、コマ収差、偏心コマ収差を全て0にすることはできない。すなわち、非球面形状のいずれか一方で高次まで含む球面収差を補正でき、もう一方の非球面形状で高次を含むコマ収差の補正ができる。しかし、残る第1面の近軸曲率半径r1の設定では、第1面と第2面のパワー配分の自由度で偏心コマ収差の発生量を変化させることはできるが、3次の偏心コマ収差と高次の偏心コマ収差とを同時に小さくすることができない。
【0015】
光ヘッド用対物レンズでは、球面収差の補正は必須であるので、軸外コマ収差の補正と、偏心コマ収差の補正とのバランスがトレードオフの関係になる。上記のように光記録媒体を相対的に傾けてコマ収差を補正する場合、3次の偏心コマ収差は補正可能であるため、3次の偏心コマ収差の発生を許容し、高次の偏心コマ収差を出さないような設計が望ましいことになる。
【0016】
以下、このような設計について具体的に説明する。
平行平面である保護層が集光光束中で1rad傾いたときに発生する波面収差の発生量を波面収差の感度Swdとすると、Swdは、傾きのない基準状態での保護層への光線の入射角度をθ、保護層の厚さをt、屈折率をnd、入射光の波長をλとして、以下の式(a)で表される。
Swd=t(−sinθ/nd+sinθcosθ/(√(nd 2−sin2θ))) …(a)
対物レンズから射出した光線が光軸に対してなす角度の正弦(sin)をNAとすると、sinθ=NAとなるので、上の式は、以下の式(B)の通りとなる。
Swd=tNA(−1/nd+√(1−NA2)/√(n2−NA2)) …(B)
【0017】
これに対し、対物レンズのレンズ面が光軸に対して垂直にΔhだけ偏心した際に発生する収差は、その表面の形状に依存する。ここでは、簡単のため光軸を通り、レンズ面の偏心の方向と一致する平面内の収差を議論する。
【0018】
回転対称な非球面を光軸からの距離hの点の光軸方向のサグ量で定義する関数をg(h)とすると、g(h)をhで微分したg'(h)が面の傾きになる。面の偏心前後の位置の光軸方向のズレ量は偏心量Δhに対してg'(h)Δhとなり、高さhの点に入射する光線の光路長はこのズレ量g'(h)Δhの分だけ変化する。
【0019】
一般に、屈折率n、厚さt(面に垂直な方向に向かった厚さ)の平行平面板に入射角度θで入射する光線が受ける光路長付加は
t(−cosθ+√(n2−sin2θ))
で与えられる。光ヘッド用対物レンズの場合は、一般に第1面に入射する光線はほぼ光軸に対して平行であるため、第1面に対する入射角度をθとすると、tanθ=g'(h)の関係がある。
【0020】
これらをまとめると、対物レンズの第1面に光軸からの距離hで入射する光線に対するレンズ面の偏心による波面収差の付加は、以下の式(C)で表される。
Δhg'(h)(−1+√(n2+(n2−1)((g'(h))2)))/(1+(g'(h))2) …(C)
ただし、上の式(C)には、波面収差の近軸の1次成分が含まれるが、これは波面の偏心収差ではないので差し引く必要がある。差し引き分は、g(h)の近軸曲率をcとしてh(n−1)cとなる。このため、レンズ面の偏心により発生する実際の波面収差は、以下の式(D)の通りとなる。
Δhg'(h)(−1+√(n2+(n2−1)((g'(h))2)))/(1+(g'(h))2)−h(n−1)c) …(D)
【0021】
波面収差の単位をλとする場合は波長で割ればよい。レンズ面の偏心1mmにより発生する波面収差の波面収差の感度Swoとすると、Swoは、以下の式(E)の通りとなる。
Swo=g'(h)(−1+√(n2+(n2−1)((g'(h))2)))/(1+(g'(h))2)−h(n−1)c) …(E)
微分値g'(h)を簡単のためXとすると、上の式(E)は以下の式(F)の通りとなる。
Swo=X/(1+X2)×(-1+√(no 2+(no 2−1)X2))−h(no−1)c…(F)
【0022】
上記の式(B)により求められるSwdと、式(F)により求められるSwoとが比例関係にあれば、対物レンズのレンズ面の偏心により発生したコマ収差を、保護層の傾きにより補正することが可能となる。すなわち、
(X/(1+X2)×(-1+√(no 2+(no 2-1)X2))-h(no-1)c)
≒−α(tNA(-1/nd+√(1-NA2)/√(nd 2-NA2))) …(G)
を満たすように対物レンズの第1面の形状(近軸曲率半径r1(1/c)と非球面形状APS1)を決定すれば、レンズ面の偏心により発生する収差のほとんどを保護層の傾きによって補正できる。
【0023】
そこで、この発明の光ヘッド用対物レンズは、以下の条件(1)を満たすことが望ましい。
-0.01 < (X/(1+X2)×(-1+√(no 2+(no 2-1)X2))-h(no-1)c)+
α(tNA(-1/nd+√(1-NA2)/√(nd 2-NA2))) < 0.01 …(1)
【0024】
条件(1)の中間項の値は、保護層の傾きによって偏心コマ収差を補正した場合に、第1面と第2面の相対偏心量1mmあたり何mmの波面収差が残留するかを示す。偏心0.004mmの場合に条件(1)の中間項の値を-0.01から0.01にすることは、波面収差を0.00004mm以内に収めることであり、波長を0.0004mmと考えると-0.1λから0.1λの範囲に波面収差を収めるための条件である。さらに以下の条件(4)の範囲を満足するレンズであれば偏心収差については問題なくなる。
-0.005 < (X/(1+X2)×(-1+√(no 2+(no 2-1)X2))-h(no-1)c)+
α(tNA(-1/nd+√(1-NA2)/√(nd 2-NA2))) < 0.005 …(4)
【0025】
また、以下の条件(2)を満たすことが望ましい。
0.08 < (X/(1+X2)×(-1+√(no 2+(no 2-1)X2))-h(no-1)c) < 0.30 …(2)
条件(2)は、対物レンズの面偏心の際には決まった範囲の量の偏心コマ収差が発生することが好ましいことを示している。条件(2)の下限を下回る場合には、レンズ面の偏心によるコマ収差が十分に小さく、偏心コマ収差の補正上は好ましいが、前述のように、偏心収差は軸外のコマ収差の補正とトレードオフの関係にあり、下限を下回るとコマ収差の高次成分が大きくなる。一方上限を超える場合には、補正後の収差の残留が大きくなる。特に、高NAレンズの場合には上限を超えないことが重要である。
【0026】
条件(1)の中間項に含まれる比例定数αは、以下の条件(3)を満たすことが望ましい。
5<α<12 …(3)
比例定数αは、レンズ面の偏心による収差変化と、保護層の傾きによる収差変化の感度の比であり、偏心1mmに対して何rad.の保護層の傾きが必要かを与える。αの値が0に近いほど全系の調整の際に傾き量が少なくなるが、条件(3)の下限を下回ると、軸外コマ収差の高次成分を補正できなくなる。条件(3)を満たすことにより、収差バランスを整えることができる。
【0027】
一方、この発明にかかる光ヘッドは、レーザー光を発する光源部と、光源部からのレーザー光を光記録媒体の透明な保護層を介して記録面上にスポットを形成する上記の対物レンズと、この対物レンズの光軸および入射光の中心軸に対する保護層の傾きを調整する調整手段とを備えることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる光ヘッド用対物レンズ、およびこれを備える光ヘッドの実施形態を説明する。最初に、図1に基づいて実施形態の光ヘッドを含む光ディスク装置の構成について説明する。実施形態の光ヘッドは、DVD等よりも高密度の光ディスクに対して用いられるものであり、対物レンズのNAは0.70以上、使用するレーザー光は波長405nmの青色光である。
【0029】
図1に示される光ディスク装置は、本体ケース1と、この本体ケース内に固定されて光ディスク10を回転可能に支持するスピンドルモータ2と、光ディスク10に対する情報の記録再生をするための光ヘッド20とを備えている。光ディスク10は、情報が記録される記録層11と、この記録層の光入射側の面を保護するために記録層11を覆って設けられた透明な保護層12とから構成されている。
【0030】
光ヘッド20は、本体ケース1に固定された光源部20Aと、本体ケース1に固定されたガイドレール3に沿って光ディスクの半径方向Rにスライド可能な可動部20Bとから構成される。光源部20Aには、レーザー光を発する半導体レーザー21と、この半導体レーザー21から発する発散光をほぼ平行光にするコリメートレンズ22とが配置されている。一方、可動部20Bには、レーザー光を光ディスク10側に向けて反射させるミラー23と、反射されたレーザー光を保護層12を介して記録面11上に収束させる対物レンズ24とが設けられている。対物レンズ24は、トラッキング、フォーカシングのために対物レンズアクチュエータ25に搭載されている。なお、光源部20Aには、光ディスクからの反射光を受光して各種の信号を出力する検出光学系が設けられているが、ここでは図示を省略する。
【0031】
可動部20Bは、構造的には、ミラー23、対物レンズアクチュエータ25が配置された光学ベース26と、スライドレール3に取り付けられて図中上部に光学ベース26を搭載したスライドベース27とから構成される。スライドベース27は、光学ベース26の傾きを調整する傾き調整手段としての機能を備えており、コリメートレンズ22の光軸および対物レンズ24の光軸を含む平面に対して垂直な軸(図1の紙面に垂直な軸)の回りに矢印T方向に光学ベースの傾きを調整することができる。
【0032】
ミラー23と対物レンズ24とは、対物レンズ24の光軸が光ディスク10に対して垂直になる基準状態では図中実線で示した位置にあり、光学ベース26が傾けられると、例えば破線で示した位置に変位する。なお、図1では、図面が複雑になるのを防ぐため、傾き後についてはミラー23と対物レンズ24のみを示しているが、実際には対物レンズアクチュエータ25や光学ベース26も一体になって傾く。
【0033】
なお、光軸と光ディスクとを相対的に傾ける傾き調整機構を設けるとしても、全方向への傾きを可能とすることは機構に対する負担が大きく、機構の大型化やコストアップを招く。したがって、傾き調整機構には、1方向のみの傾きを調整できるようにしておき、レンズに生じた面の偏心の方向を、傾き調整機構の調整方向に一致させることが望ましい。
【0034】
そこで、対物レンズの製造時に、面の偏心がいずれの方向に生じているのかを調べ、レンズの周縁等にマーキングを付しておくとよい。プラスチックの射出成形により形成されるレンズの場合には、製造ロットにより面の偏心の方向が一定するため、製造ロット毎にいくつかのレンズをサンプルとして測定し、偏心の方向を求めて全てのレンズに求められた方向を示すマーキングを付しておく。ガラスレンズの場合には、偏心の方向が一定しないため、全数を測定してマーキングしておく必要がある。
【0035】
対物レンズ24は、NA0.70以上で、第1面、第2面の両面が非球面の単レンズであり、第1面と第2面との偏心により発生するコマ収差が、光ディスクの傾きにより発生するコマ収差とほぼ相似形となるよう面形状が設定されている。具体的には、偏心により発生するコマ収差をほぼ3次の成分となるよう、すなわちより高次の成分が発生しないよう設定されている。
【0036】
また、対物レンズ24の焦点距離をf、レンズ第1面の光軸からの距離hでの光軸方向のサグ量を関数g(h)と表し、関数g(h)を距離hで微分した関数g'(h)をXと表記して、さらにXをhで微分した関数の光軸上での値をcとして、対物レンズの屈折率をno、ディスク保護層の屈折率をnd、ディスク保護層の光軸上厚さをt、h/fで定義される光軸からの距離に比例する関数NA(h)=h/f 、第1面の最大有効光束半径hmaxとして0<h≦hmaxの領域で下記の条件(1)、より望ましくは条件(4)を満足する比例係数αが存在する。
-0.01 < (X/(1+X2)×(-1+√(no 2+(no 2-1)X2))-h(no-1)c)+
α(tNA(-1/nd+√(1-NA2)/√(nd 2-NA2))) < 0.01 …(1)
-0.005 < (X/(1+X2)×(-1+√(no 2+(no 2-1)X2))-h(no-1)c)+
α(tNA(-1/nd+√(1-NA2)/√(nd 2-NA2))) < 0.005 …(4)
【0037】
さらに、第1面の最大有効光束半径hmaxとしてh=hmaxのとき、以下の条件(2)、
0.08 < (X/(1+X2)×(-1+√(no 2+(no 2-1)X2))-h(no-1)c) < 0.30 …(2)
を満たす。条件(1)に含まれる比例定数αは、
以下の条件(3)、
5<α<12 …(3)
を満たしている。
【0038】
次に、上述した実施形態に基づく具体的な実施例を7例提示する。いずれも保護層の厚さが0.1mmの光ディスク10に適用される光ヘッド用の対物レンズである。
【0039】
【実施例1】
図2は、実施例1にかかる対物レンズ24と光ディスク10の保護層12とを示すレンズ図である。実施例1の対物レンズの具体的な数値構成は表1に示される。表中、fは焦点距離、NAは開口数、rは面の曲率半径(単位:mm)、dは面間の光軸上の距離(単位:mm)、nは使用波長405nmにおける屈折率である。面番号1、2がそれぞれ対物レンズ20の第1面21、第2面22、面番号3,4が光ディスク10の保護層12の両面を示している。
【0040】
第1面21、第2面22は、共に光軸回りの回転対称な非球面である。非球面の形状は、光軸からの距離がhとなる非球面上の座標点の非球面の光軸上での接平面からの距離(サグ量)をg(h)、非球面の光軸上での曲率(1/r)をC、円錐係数をK、4次、6次、8次、10次、12次の非球面係数をA4,A6,A8,A10,A12として、以下の式で表される。これらの係数は表2に示される。
g(h)=Ch2/(1+√(1-(1+K)C2h2))+A4h4+A6h6+A8h8+A10h10+A12h12
【0041】
【表1】
Figure 0004494686
【0042】
【表2】
Figure 0004494686
【0043】
図3は、実施例1の対物レンズ24の基準状態(対物レンズの第1面と第2面との間に偏心がなく、対物レンズの光軸が光ディスク10に対して垂直な状態)での収差を示し、(A)が球面収差SA、および正弦条件違反量(以下、図中では単に正弦条件と示す)SCを示し、(B)が波面収差を示す。グラフ(A)の横軸は収差の発生量を示し(単位:mm)、縦軸は開口数NAを示す。グラフ(B)の縦軸は収差の発生量(単位:波長)、横軸は光軸からの距離を示す。
【0044】
実施例1の構成で、対物レンズ24の第1面と第2面とが相対的に0.004mm偏心した場合、対物レンズ24の光軸が光ディスク10に対して垂直なままでは、偏心コマ収差が発生して図4(A)に示すように波面が乱れる。この状態での波面収差のrms値は0.189λとなり、光記録用の対物レンズとしては使えないレベルとなる。
【0045】
ここで、光学ベース26を傾けることにより、対物レンズ24の光軸を光ディスクの法線に対して1.773°傾けると、波面の乱れは図4(B)に示すように小さくなり、残留波面収差のrms値は0.013λとなって十分な性能が得られる。このように、光軸に対して垂直な方向へのレンズ面の偏心により発生する収差が、光軸および入射光束の中心軸に対する保護層の相対的な傾きにより発生する収差とほぼ相似形となるような対物レンズを利用すると、その光軸を入射光と共に光ディスクに対して傾けることにより、対物レンズの面の偏心により発生した偏心コマ収差を良好に補正することができる。
【0046】
【実施例2】
次に実施例2の対物レンズについて説明する。実施例2以下では、対物レンズの形状は実施例1の対物レンズ24とほぼ同様であり、図面上は区別がつかないため、レンズ図は省略する。実施例2の対物レンズの基本的な数値構成を表3に、非球面に関する係数を表4に示す。
【0047】
【表3】
Figure 0004494686
【0048】
【表4】
Figure 0004494686
【0049】
図5は、実施例2の対物レンズの基準状態での収差を示し、(A)が球面収差SA、および正弦条件違反量SCを示し、(B)が波面収差を示す。実施例2の構成で、対物レンズの第1面と第2面とが相対的に0.004mm偏心した場合、対物レンズの光軸が光ディスクに対して垂直なままでは、偏心コマ収差が発生して波面が乱れる。この状態での波面収差のrms値は0.193λとなり、光記録用の対物レンズとしては使えないレベルとなる。
【0050】
ここで、光学ベースを傾けることにより、対物レンズの光軸を光ディスクの法線に対して1.810°傾けると、波面の乱れは図6に示すように小さくなり、残留波面収差のrms値は0.012λとなって十分な性能が得られる。
【0051】
【実施例3】
実施例3の対物レンズの基本的な数値構成を表5に、非球面に関する係数を表6に示す。
【0052】
【表5】
Figure 0004494686
【0053】
【表6】
Figure 0004494686
【0054】
図7は、実施例3の対物レンズの基準状態での収差を示し、(A)が球面収差SA、および正弦条件違反量SCを示し、(B)が波面収差を示す。実施例3の構成で、対物レンズの第1面と第2面とが相対的に0.004mm偏心した場合、対物レンズの光軸が光ディスクに対して垂直なままでは、偏心コマ収差が発生して波面が乱れる。この状態での波面収差のrms値は0.179λとなり、光記録用の対物レンズとしては使えないレベルとなる。
【0055】
ここで、光学ベースを傾けることにより、対物レンズの光軸を光ディスクの法線に対して1.706°傾けると、波面の乱れは図8に示すように小さくなり、残留波面収差のrms値は0.014λとなって十分な性能が得られる。
【0056】
【実施例4】
実施例4の対物レンズの基本的な数値構成を表7に、非球面に関する係数を表8に示す。
【0057】
【表7】
Figure 0004494686
【0058】
【表8】
Figure 0004494686
【0059】
図9は、実施例4の対物レンズの基準状態での収差を示し、(A)が球面収差SA、および正弦条件違反量SCを示し、(B)が波面収差を示す。実施例4の構成で、対物レンズの第1面と第2面とが相対的に0.004mm偏心した場合、対物レンズの光軸が光ディスクに対して垂直なままでは、偏心コマ収差が発生して波面が乱れる。この状態での波面収差のrms値は0.208λとなり、光記録用の対物レンズとしては使えないレベルとなる。
【0060】
ここで、光学ベースを傾けることにより、対物レンズの光軸を光ディスクの法線に対して1.924°傾けると、波面の乱れは図10に示すように小さくなり、残留波面収差のrms値は0.013λとなって十分な性能が得られる。
【0061】
【実施例5】
実施例5の対物レンズの基本的な数値構成を表9に、非球面に関する係数を表10に示す。
【0062】
【表9】
Figure 0004494686
【0063】
【表10】
Figure 0004494686
【0064】
図11は、実施例5の対物レンズの基準状態での収差を示し、(A)が球面収差SA、および正弦条件違反量SCを示し、(B)が波面収差を示す。実施例5の構成で、対物レンズの第1面と第2面とが相対的に0.004mm偏心した場合、対物レンズの光軸が光ディスクに対して垂直なままでは、偏心コマ収差が発生して波面が乱れる。この状態での波面収差のrms値は0.230λとなり、光記録用の対物レンズとしては使えないレベルとなる。
【0065】
ここで、光学ベースを傾けることにより、対物レンズの光軸を光ディスクの法線に対して2.076°傾けると、波面の乱れは図12に示すように小さくなり、残留波面収差のrms値は0.014λとなって十分な性能が得られる。
【0066】
【実施例6】
実施例6の対物レンズの基本的な数値構成を表11に、非球面に関する係数を表12に示す。
【0067】
【表11】
Figure 0004494686
【0068】
【表12】
Figure 0004494686
【0069】
図13は、実施例6の対物レンズの基準状態での収差を示し、(A)が球面収差SA、および正弦条件違反量SCを示し、(B)が波面収差を示す。実施例6の構成で、対物レンズの第1面と第2面とが相対的に0.004mm偏心した場合、対物レンズの光軸が光ディスクに対して垂直なままでは、偏心コマ収差が発生して波面が乱れる。この状態での波面収差のrms値は0.247λとなり、光記録用の対物レンズとしては使えないレベルとなる。
【0070】
ここで、光学ベースを傾けることにより、対物レンズの光軸を光ディスクの法線に対して2.199°傾けると、波面の乱れは図14に示すように小さくなり、残留波面収差のrms値は0.013λとなって十分な性能が得られる。
【0071】
【実施例7】
実施例7の対物レンズの基本的な数値構成を表13に、非球面に関する係数を表14に示す。
【0072】
【表13】
Figure 0004494686
【0073】
【表14】
Figure 0004494686
【0074】
図15は、実施例7の対物レンズの基準状態での収差を示し、(A)が球面収差SA、および正弦条件違反量SCを示し、(B)が波面収差を示す。実施例7の構成で、対物レンズの第1面と第2面とが相対的に0.004mm偏心した場合、対物レンズの光軸が光ディスクに対して垂直なままでは、偏心コマ収差が発生して波面が乱れる。この状態での波面収差のrms値は0.153λとなり、光記録用の対物レンズとしては使えないレベルとなる。
【0075】
ここで、光学ベースを傾けることにより、対物レンズの光軸を光ディスクの法線に対して1.893°傾けると、波面の乱れは図16に示すように小さくなり、残留波面収差のrms値は0.021λとなって十分な性能が得られる。
【0076】
次に、前述の条件(1)〜(3)と各実施例との関係について説明する。条件(4)は、条件(1)の範囲を狭めたものであるため、条件(1)と共に説明する。条件(1)の不等号に挟まれた中間項の値は、比例定数αの値を定めなければ求められない。比例定数αは、条件(1)の中間項の前半部分である対物レンズの面の偏心による収差成分の値と、後半部分である光軸と光ディスクとの傾きによる収差成分の値との和が、あらゆる光軸からの距離hに対して0に近づくように、すなわち、各距離における中間項の値の総和が最も0に近づく値として決定される。
【0077】
以下の表15は、条件(2)の中間項の値と、条件(3)に示される比例定数αの値とを各実施例毎に示す。また、表16は、表15に示した比例定数を用いて計算した条件(1)の中間項の値を瞳座標に応じて示している。瞳座標は、対物レンズ瞳の最外周の光軸からの距離をhMAX、光線が通る実際の光軸からの距離をhとしたときに、h/hMAXにより求められる比率であり、表16は、各瞳座標を通る光線の収差量を示している。
【0078】
【表15】
条件 (2) (3)
実施例1 0.1531 7.735
実施例2 0.1570 7.896
実施例3 0.1456 7.400
実施例4 0.1673 8.396
実施例5 0.1855 9.060
実施例6 0.1949 9.595
実施例7 0.1228 8.260
【0079】
【表16】
瞳座標 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 実施例6 実施例7
1.00 -0.0016 -0.0008 -0.0024 -0.0015 0.0034 0.0021 -0.0036
0.90 -0.0005 -0.0011 0.0009 -0.0001 -0.0039 -0.0018 0.0025
0.80 0.0028 0.0020 0.0039 0.0017 -0.0021 -0.0014 0.0030
0.70 0.0023 0.0020 0.0041 0.0020 -0.0006 -0.0009 0.0019
0.60 0.0010 0.0011 0.0032 0.0015 0.0000 -0.0006 0.0009
0.50 0.0003 0.0005 0.0020 0.0010 0.0001 -0.0004 0.0003
0.40 0.0000 0.0002 0.0011 0.0005 0.0001 -0.0002 0.0001
0.30 0.0000 0.0000 0.0005 0.0002 0.0001 -0.0001 0.0000
0.20 0.0000 0.0000 0.0001 0.0001 0.0000 0.0000 0.0000
0.10 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000
0.00 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000
【0080】
表16に示すように、各実施例とも、全ての距離について条件(1)、およびより厳しい条件(4)を満たしており、対物レンズの偏心により生じたコマ収差を対物レンズの光軸を光ディスクに対して傾けることにより良好に補正することができる。また、表15に示されるように、各実施例とも、条件(2)、(3)を満たしており、対物レンズの面の偏心により発生する偏心コマ収差と、軸外コマ収差とのバランスをとることができる。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、偏心コマ収差と、軸外コマ収差とのバランスを適切に設定することにより、対物レンズの面の偏心に起因して発生する偏心コマ収差を、対物レンズの光軸および入射光の中心軸に対して光記録媒体の保護層を傾けることにより補正することができる。また、傾き調整手段を設けることにより、面形状等の誤差に対する許容幅が広がるため、加工の難しい高NAの対物レンズを単レンズで構成することができ、従来の2枚構成の対物レンズと比較するとレンズの重量、容積を削減し、ファインアクチュエータの負担を軽減すると共に、十分な作動距離を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態にかかる光ヘッドを含む光ディスク装置の構成を概念的に示す説明図である。
【図2】 実施例1にかかる対物レンズと光ディスクの保護層とを示すレンズ図である。
【図3】 実施例1にかかる対物レンズの設計基準状態における収差を示し、(A)は球面収差、正弦条件を示すグラフ、(B)は波面収差を示すグラフである。
【図4】 実施例1の対物レンズのレンズ面に0.004mmの偏心が生じた場合の波面収差を示すグラフであり、(A)は補正前、(B)は補正後の収差を示す。
【図5】 実施例2にかかる対物レンズの設計基準状態における収差を示し、(A)は球面収差、正弦条件を示すグラフ、(B)は波面収差を示すグラフである。
【図6】 実施例2の対物レンズのレンズ面に0.004mmの偏心が生じた場合の補正後の波面収差を示すグラフである。
【図7】 実施例3にかかる対物レンズの設計基準状態における収差を示し、(A)は球面収差、正弦条件を示すグラフ、(B)は波面収差を示すグラフである。
【図8】 実施例3の対物レンズのレンズ面に0.004mmの偏心が生じた場合の補正後の波面収差を示すグラフである。
【図9】 実施例4にかかる対物レンズの設計基準状態における収差を示し、(A)は球面収差、正弦条件を示すグラフ、(B)は波面収差を示すグラフである。
【図10】 実施例4の対物レンズのレンズ面に0.004mmの偏心が生じた場合の補正後の波面収差を示すグラフである。
【図11】 実施例5にかかる対物レンズの設計基準状態における収差を示し、(A)は球面収差、正弦条件を示すグラフ、(B)は波面収差を示すグラフである。
【図12】 実施例5の対物レンズのレンズ面に0.004mmの偏心が生じた場合の補正後の波面収差を示すグラフである。
【図13】 実施例6にかかる対物レンズの設計基準状態における収差を示し、(A)は球面収差、正弦条件を示すグラフ、(B)は波面収差を示すグラフである。
【図14】 実施例6の対物レンズのレンズ面に0.004mmの偏心が生じた場合の補正後の波面収差を示すグラフである。
【図15】 実施例7にかかる対物レンズの設計基準状態における収差を示し、(A)は球面収差、正弦条件を示すグラフ、(B)は波面収差を示すグラフである。
【図16】 実施例7の対物レンズのレンズ面に0.004mmの偏心が生じた場合の補正後の波面収差を示すグラフである。
【符号の説明】
1 本体ケース
2 スピンドルモータ
10 光ディスク
12 保護層
20 光ヘッド
21 半導体レーザー
22 コリメートレンズ
24 対物レンズ
26 光学ベース
27 スライドベース

Claims (5)

  1. 入射光束を収束させることにより光記録媒体の透明な保護層を介して記録面上にスポットを形成する光ヘッド用対物レンズにおいて、
    入射側の第1面と出射側の第2面との間の,光軸に対して垂直な方向への偏心により発生する収差を、前記光軸および入射光束の中心軸に対する前記保護層の相対的な傾きの調整により補正するための、NA0.70以上の単レンズであって、
    焦点距離をf、第1面の光軸からの距離hでの光軸方向のサグ量を関数g(h)と表し、関数g(h)を距離hで微分した関数g'(h)をXと表記して、さらにXをhで微分した関数の光軸上での値をcとして、対物レンズの屈折率をn o 、ディスク保護層の屈折率をn d 、ディスク保護層の光軸上厚さをt、h/fで定義される入射高さに比例する関数NA(h)=h/f 、第1面の最大有効光束半径h max として0<h≦h max の全領域で下記の条件(1)、
    -0.01 < (X/(1+X 2 )×(-1+√(n o 2 +(n o 2 -1)X 2 ))-h(n o -1)c)+
    α(tNA(-1/n d +√(1-NA 2 )/√(n d 2 -NA 2 ))) < 0.01 …(1)
    を満足する比例係数αが存在するように設計・製造された第1面を備える
    ことを特徴とする光ヘッド用対物レンズ。
  2. 前記第1面の最大有効光束半径hmaxとしてh=hmaxのとき、以下の条件(2)、
    0.08 < (X/(1+X2)×(-1+√(no 2+(no 2-1)X2))-h(no-1)c) < 0.30 …(2)
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド用対物レンズ。
  3. さらに、以下の条件(3)、
    5<α<12 …(3)
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド用対物レンズ。
  4. さらに、以下の条件(4)、
    -0.005 < (X/(1+X2)×(-1+√(no 2+(no 2-1)X2))-h(no-1)c)+
    α(tNA(-1/nd+√(1-NA2)/√(nd 2-NA2))) < 0.005 …(4)
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド用対物レンズ。
  5. レーザー光を発する光源部と、該光源部からのレーザー光を光記録媒体の透明な保護層を介して記録面上にスポットを形成する請求項1〜4のいずれかに記載の光ヘッド用対物レンズと、該光ヘッド用対物レンズの光軸および入射光束の中心軸に対する前記保護層の相対的な傾きを調整する調整手段とを備えることを特徴とする光ヘッド。
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