JP3892444B2 - 対物レンズ駆動装置、およびこれを用いた光ピックアップ装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置、およびこれを用いた光ピックアップ装置 Download PDF

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Description

本発明は、光ディスク等の記録媒体に対して情報の記録および再生などの各種の光学的処理を行なう光ディスクドライブ装置等に用いられる対物レンズ駆動装置に関するものであり、より詳細には、対物レンズ駆動装置が備える可動部の移動範囲を規制する規制手段を備えた対物レンズ駆動装置およびこれを備える光ピックアップ装置に関するものである。
CD(Compact Disk)、およびDVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスク(記録媒体)は、音楽情報、映像情報、コンピュータ情報等のデジタル情報の保存に広く使用されている。また、更なる情報化社会の到来とともに、これらの記録媒体の高密度化および大容量化が強く求められている。
そして、上記光ディスクにおいて、記録密度の高密度化(単位面積当りの記録容量の向上)は、光ピックアップから得られるビームスポット径を小さくすることで実現できる。上記ビームスポット径の最小径は、光の回折のため、一般にλ/NA(λは使用する光源の波長、NAは光学系の開口数)に比例する。したがって、上記記録容量を向上させるためには、使用する光源の波長を短くするか、光ピックアップの光学系の開口数を大きくすることにより達成できることが知られている。
そして、使用する光源の波長の短波長化については、例えば、光源である半導体レーザとして、青色系の半導体レーザを用いることにより実用化が進んでいる。
また、光ピックアップの光学系の開口数を大きくする方法としては、例えば特許文献1に、2枚組の対物レンズを使用することが提案されている。この2枚組の対物レンズを使用することで、光学系の開口数を0.8以上に設定することができ、光ディスクの記録密度の高密度化が可能になる。
しかしながら、このような2枚組の対物レンズは、各レンズの作製時に高い成形精度が求められる。そして、上記2枚組の対物レンズは、作製可能なレンズ形状の規制等から、光ディスク表面と対物レンズとの間の作動距離(ワーキングディスタンス)は、0.1mm〜0.3mm以下と非常に小さくなる。このため、2枚組の対物レンズを用いる場合には、例えば、サーボ外れと呼ばれる対物レンズを駆動させる際の制御エラーが生じた場合には、対物レンズと光ディスクとの接触を避けることが困難になる。そのため、レンズホルダに備えられた突起の先端部にコーティング等により形成されたプロテクタ部材を設ける方法が提案されている。これにより、対物レンズが光ディスクに直接接触することを回避するとともに、上記プロテクタ部材と光ディスクとが接触するようにすることで、対物レンズおよび光ディスクを保護することができる。
ところで、従来の対物レンズ駆動装置を備える光ピックアップ装置において、当該光ピックアップ装置に光ディスクが装填されていない状態で振動あるいは衝撃が加わった場合には、弾性支持部により片側のみが保持されている対物レンズ駆動装置の可動部が移動することになる。そして、強い振動や衝撃が加わった場合には、可動部を支持している弾性支持部が変形することがある。
このように弾性支持部が変形すると、光ディスクを装填した際に、光ディスクと可動部に搭載されている対物レンズとの相対位置が初期の位置から変化することになり、対物レンズ駆動装置の特性が悪化するおそれがある。
したがって、上記の問題を解決するために、何らかのストッパー機構等を用い、対物レンズ駆動装置の可動部の移動範囲を規制することによって、弾性支持部の変形を防止する必要がある。
そして、弾性支持部の変化を防止する具体的な構成としては、例えば、特許文献2には、対物レンズ駆動装置が搭載された光ピックアップのハウジングにおける光ディスク搭載面側に対物レンズ駆動装置を覆うカバーが取り付けている構成が開示されている。そして、上記特許文献2に開示の構成では、光ディスクに対して垂直方向(以下フォーカシング方向とする)の対物レンズ駆動装置の可動部の移動範囲を、上記カバーと上記対物レンズ駆動装置の可動部とが接触することにより規制している。
また、例えば、特許文献3には、対物レンズホルダを移動可能に支持しているベース部15にアッパーヨークを設ける構成が開示されている。より具体的には、上記特許文献3には、対物レンズホルダに設けられた孔に挿入された、磁気回路のヨーク部材の上端部に、アッパーヨークを設ける構成が開示されている。そして、特許文献3の構成によれば、対物レンズホルダが所定の移動範囲を超えてフォーカシング方向に駆動しようとすると、当該対物レンズホルダは、上記アッパーヨークの下面と当接して移動範囲が規制される。
なお、上記特許文献2や3の構成では、光ディスク表面と対物レンズとの間の作動距離(ワーキングディスタンス)は、具体的には、例えば、1mm〜1.2mmと大きいため、光ディスク表面と対物レンズとの間に、対物レンズホルダのフォーカシング方向における移動範囲を規制するためのカバーやアッパーヨークを設けることが可能である。
特開平10−123410号公報(公開日:1998年5月15日) 特開平5−28510号公報(公開日:1993年2月5日) 特開平5−225588号公報(公開日:1993年9月3日)
しかしながら、上記従来の構成は、上記可動部の移動範囲を制御するための規制部材を光ディスク表面と対物レンズとの間に形成する構成であるため、作動距離が例えば、0.1mm〜0.3mmと小さい高密度光ディスク対応用の対物レンズ駆動装置には適用することができないという問題点がある。
具体的には、例えば、上記特許文献2の構成では、上記カバーは、対物レンズ駆動装置を搭載する光ピックアップのハウジングに取り付けられているため、対物レンズ駆動装置をハウジングに対して姿勢調整すると、対物レンズ駆動装置のセット毎にカバーと対物レンズ駆動装置との位置関係は異なるため、上記可動部の光ディスク側へのフォーカシング方向の移動範囲を安定した状態で規制することが困難になる。
また、例えば、高密度光ディスク対応用の対物レンズ駆動装置では、高いサーボ帯域を必要とすることから、対物レンズホルダを含む可動部全体の剛性を高める必要がある。しかしながら、可動部の剛性を高めると、ヨーク部材を挿通するための孔を対物レンズホルダに設けることが困難になるため、磁気回路にヨーク部材を設けることは困難となる。したがって、上記特許文献3に開示のヨーク部材の上端部にアッパーヨークを形成する構成は、高密度光ディスク対応用の対物レンズ駆動装置に適用することは非常に困難である。
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、例えば、光ディスク表面と対物レンズとの間の作動距離が小さい高密度光ディスク対応用途等の対物レンズ駆動装置であっても、対物レンズ駆動装置における可動部の移動範囲を良好に規制することができる対物レンズ駆動装置、およびこれを備える光ピックアップ装置を提供することである。
本発明にかかる対物レンズ駆動装置は、上記の課題を解決するために、光源からの光を記録媒体に集光させる対物レンズを保持する対物レンズ保持手段と、上記記録媒体の記録面と直交する上記対物レンズの光軸の方向および光軸と直交する面内方向に上記対物レンズ保持手段を駆動させる駆動手段とを備える対物レンズ駆動装置であって、上記対物レンズ保持手段に設けられた、上記対物レンズの光軸の方向と直交する方向に突出する突起部と、上記対物レンズ保持手段が移動する際に上記突起部と当接することで当該対物レンズ保持手段の移動範囲を規制する規制部とを備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、突起部を備えた対物レンズ保持手段が駆動することにより、所定の移動範囲を超えそうになると、上記突起部と規制部とが当接する。これにより、確実に対物レンズ保持手段の移動範囲を所定の範囲内に規制することができる。
これにより、例えば、従来のように対物レンズと記録媒体との間にカバー等の規制手段を設けることなく、対物レンズ保持手段の移動範囲を規制することができる。従って、例えば、記録媒体と対物レンズとの間の作動距離が小さい高密度光ディスク対応用対物レンズ駆動装置等を実現することができる。
本発明にかかる対物レンズ駆動装置は、上記突起部は、対物レンズを保持する対物レンズ保持面から見て、上記対物レンズ保持手段の重心位置よりも遠い位置に設けられている構成であることがより好ましい。
上記の構成によれば、上記突起部は、対物レンズ保持面から見て、上記対物レンズ保持手段の重心位置よりも遠い位置に設けられている。つまり、対物レンズから離れた位置に突起部が設けられている。これにより、上記突起部が、対物レンズよりも、記録媒体に近い位置に配されることを防止することができる。従って、記録媒体と対物レンズとの間の作動距離が小さい高密度光ディスク対応用対物レンズ駆動装置等に好適に用いることができる。
本発明にかかる対物レンズ駆動装置は、上記突起部は、当該突起部の側面が、上記対物レンズ保持面の、反対側の端面と同一平面を形成するように設けられている構成がより好ましい。
上記の構成によれば、突起部は、当該突起部の側面が対物レンズを保持する対物レンズ保持面と反対側の端面と同一平面を形成するように設けられている。つまり、対物レンズ保持手段における対物レンズ保持面と反対側の端面は、平面状になっている、これにより、対物レンズ保持手段が、対物レンズの光軸方向に移動した場合には、突起部と対物レンズ保持手段との同一平面で、規制部と当接することとなる。従って、突起部と対物レンズ保持手段との両者で、当該対物レンズ保持手段の移動範囲を規制することができる。これにより、突起部のみに力が集中することを防止できる。
本発明にかかる対物レンズ駆動装置は、上記駆動手段は、対物レンズ保持手段に設けられている電流が流れるコイルと、上記コイルに対して磁場を作用させる磁石とを含んでおり、上記突起部は、上記コイルと当接している構成がより好ましい。
上記駆動手段がコイルと磁石とを含むことにより、電磁誘導によって対物レンズを駆動させることができる。
上記の構成によれば、上記コイルが突起部と当接しているので、例えば、上記コイルを対物レンズ保持手段に取り付ける際に、上記コイルを当該突起部と当接させることで上記コイルを所定の位置に取り付けることができる。
本発明にかかる対物レンズ駆動装置は、さらに、対物レンズ保持手段は、上記コイルに電流を供給するための基板を備え、上記突起部は、上記基板の対物レンズ保持手段に対する位置決めを行う位置決め部を備えており、上記基板と位置決め部とは当接している構成がより好ましい。
上記の構成によれば、基板と位置決め部とが当接している。これにより、例えば、上記基板を対物レンズ保持手段に取り付ける際に、上記基板を当該位置決め部と当接させることで上記基板を所定の位置に取り付けることができる。つまり、対物レンズ保持手段に基板を取り付ける際に、基板の位置決めをより簡単に行うことができる。
本発明にかかる光ピックアップ装置は、上記の課題を解決するために上記対物レンズ駆動装置を備えることを特徴としている。
従って、例えば、記録媒体と対物レンズとの間の作動距離が小さい高密度光ディスク対応用の光ピックアップを提供することができる。
本発明にかかる対物レンズ駆動装置は、光源からの光を記録媒体に集光させる対物レンズを保持する対物レンズ保持手段と、上記記録媒体の記録面と直交する上記対物レンズの光軸の方向および光軸と直交する面内方向に上記対物レンズ保持手段を駆動させる駆動手段とを備える対物レンズ駆動装置であって、上記レンズ保持手段の移動範囲を規制する規制手段が、上記対物レンズの光軸と直交する方向に設けられている構成である。
これにより、例えば、従来のように対物レンズと記録媒体との間にカバー等の規制手段を設けることなく、対物レンズ保持手段の移動範囲を規制することができる。従って、例えば、記録媒体と対物レンズとの間の作動距離が小さい高密度光ディスク対応用対物レンズ駆動装置等を実現することができる。
本発明にかかる光ピックアップ装置は、上記対物レンズ駆動装置を備える構成である。
従って、例えば、記録媒体と対物レンズとの間の作動距離が小さい高密度光ディスク対応用の光ピックアップを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる対物レンズ駆動装置、およびこれを用いた光ピックアップ装置について説明すれば以下の通りである。
光ピックアップ装置とは、光源からの光を光ディスクの予め定める位置に集光させることにより、光ディスク等の記録媒体への情報の記録および再生のうち少なくとも一方を行なう装置である。なお、上記光ディスクとしては、例えば、コンパクトディスク(Compact Disc;略称:CD)、デジタルバーサタイルディスク(Digital Versatile Disc;略称:DVD)およびブルーレイディスク(Blue-ray Disc;略称:BD)等が挙げられる。
図3は、本実施の形態にかかる光ピックアップ装置の概略の構成を示す側面図である。上記光ピックアップ装置は、図3に示すように、対物レンズ駆動装置20と、光源30と、集光部(集光手段)31と光検出部(光検出手段)32とを備えている。対物レンズ駆動装置20は、対物レンズ1を光ディスク2に対してフォーカシング方向またはトラッキング方向に移動させる装置である。この対物レンズ駆動装置20の詳細な構成については後述する。光源30は、光、具体的にはレーザ光を出射するものである。集光部31は、対物レンズ1に加えて、偏光ビームスプリッタ、回折格子、コリメータレンズ、1/4波長板および円筒レンズ等を備えている。集光部31は、光源30から出射されるレーザ光を、対物レンズ1を介して光ディスク2の記録面に集光するものである。また、光検出部32は、例えば光センサー等の受光素子を備えており、光ディスク2から反射されたレーザ光を検出するものである。
光ディスク2の記録面に集光された光は、光ディスク2により反射され、光検出部32に導かれる。上記光ピックアップ装置は、光検出手部32によるレーザ光の検出結果に基づいて、対物レンズ1のフォーカシング方向およびトラッキング方向への変位を制御することにより、光ディスク2の情報の記録・再生のうち少なくとも一方を行う。
図1は、本発明の実施の一形態にかかる対物レンズ駆動装置20の概略構成を示す平面図であり、図2は、本発明の実施の一形態にかかる対物レンズ駆動装置20の概略構成を示す側面図である。なお、図2には説明の便宜上、光ディスク2を図示している。
また、図4(a)(b)(c)は、それぞれ、本発明の実施の一形態にかかる対物レンズ駆動装置20におけるレンズホルダ近傍の概略構成を示す平面図、側面図、正面図である。
ここで、フォーカシング方向とは、光ディスク2の記録面に垂直な方向、すなわち光ディスク2に対して近接または離反する方向である。また、トラッキング方向(図1参照、図中矢印方向)は、光ディスク2の半径方向、つまり光ディスク2の記録面に平行な方向であり、光ディスク2に記録された情報を再生または記録する際に、光源30からの光によって光ディスク2の記録領域を走査する方向である。換言すれば、フォーカシング方向は、光ディスク2に対向配置される対物レンズ1の光軸方向であり、トラッキング方向とは対物レンズの光軸方向に直交する方向である。
対物レンズ駆動装置20は、図1に示すように、光ディスク2の記録面2aに臨む(対向する)ように配置されている。なお、以下の説明では、対物レンズ駆動装置20に対し、光ディスク2が搭載される面側を上面側、それと反対面側を下面側とする。
本実施の形態にかかる対物レンズ駆動装置20は、図1、図2に示すように、可動部(対物レンズ保持手段)8、保持部9(固定部)、第1ヨーク10、第2ヨーク11、第1マグネット12、第2マグネット13、弾性支持部材(支持部材)14、ベース部(固定部、ベース部15)15、ストッパー部(規制手段、規制部)16を備えている。
なお、ベース部15は、保持部9、ストッパー部16、および第1ヨーク10、第2ヨーク11を備えている。
保持部9には弾性支持部材14が取り付けられている。そして、上記弾性支持部材14の保持部9に取り付けられている端と反対側の他端は、可動部8を保持している。
可動部8は、対物レンズ1が保持しているレンズホルダ3、フォーカシングコイル(駆動コイル)5、トラッキングコイル(駆動コイル)6および基板7を備えている。可動部8は、光ディスク2の記録面2aに対してフォーカシング方向およびトラッキング方向に、対物レンズ1が搭載されたレンズホルダ3を駆動するものである。
レンズホルダ3には、近年の高記録密度化を実現するために、光ビームを細く絞り込むことが可能な、例えば0.8以上とNAの大きい対物レンズ1が搭載されている。対物レンズ1は、紫外線硬化性接着剤などの接着剤によってレンズホルダ3に固定されている。そして、上記可動部8を移動させることにより、対物レンズ1を光ディスク2に対してフォーカシング方向およびトラッキング方向の2方向に駆動することができる。本実施の形態では、レンズホルダ3の材料として、液晶樹脂(Liquid Crystalline Polymer;略称LCP)を用いている。
図1に示すように、レンズホルダ3の上面には、対物レンズ1を取り囲むように、対物レンズ1と光ディスク2の接触を回避するための突部3aが4つ設けられている。さらに、突部3aの光ディスク2と対向する面には、プロテクタ部材(図示せず)がコーティング等によって形成されている。これにより、上記突部3aが光ディスク2に接触した場合に光ディスク2の損傷を防止できる。
本実施の形態に係る対物レンズ駆動装置20では、図1および図2に示すように、レンズホルダ3を有する可動部8の2つの側面(トラッキング方向に垂直な側)には、トラッキング方向にそれぞれ突出する突起部4(規制手段)がそれぞれ1つずつ、計2つ形成されている。本実施の形態において、突起部4は、レンズホルダ3と同じ材料で形成されている。上記突起部4については、後述する。
フォーカシングコイル5は、レンズホルダ3の外周部に沿うようにして、対物レンズ1の光軸方向の軸線周りに巻回されている。また、フォーカシングコイル5の光ディスク2に平行な断面(対物レンズ1の光軸に対して直交する平面)は略矩形になっている。
トラッキングコイル6は、トラッキング方向に平行な両側面にそれぞれ2つずつ、合計4つフォーカシングコイル5に設けられており、4つすべてが直列に結線され配置されている。また、トラッキングコイル6は、図4(c)に示すように、トラッキング方向に垂直な軸線周り、つまり、弾性支持部材14の延伸方向に平行な軸線周りに巻回されている。上記トラッキングコイル6の巻き軸方向の断面形状は、略D字型になるように形成されている。以下、フォーカシングコイル5およびトラッキングコイル6を駆動コイル群と称する。
そして、駆動コイル群は、レンズホルダ3に対して対物レンズ1が搭載される方向から差込むようにして挿入された後、熱硬化性接着剤等で接着固定されている。
さらに、可動部8が有するフォーカシングコイル5のトラッキング方向に垂直な各側面には、それぞれ基板7が設けられている。基板7は、弾性支持部材14を介して駆動コイル群に給電するための回路基板である。弾性支持部材14の端部(弾性支持部材14における保持部9に保持されている側と反対側の端)と基板7とは、はんだ等により機械的かつ電気的に接続されている。図4(b)に示すように、基板7には、弾性支持部材14の端部を連結させるためのランド部7aがパターン形成されている。また、基板7の下面側の端部には、下面側に突出する凸状部7bが設けられている。
一方、ベース部15には、図1および図2に示すように、強磁性材料からなる長方形の平板状の第1ヨーク10および第2ヨーク11が、上記ベース部15に対して垂直に形成されている。さらに、第1ヨーク10には第1マグネット12が、第2ヨーク11には第2マグネット13が設けられている。第1マグネット12および第2マグネット13は、ともにトラッキング方向に直交する方向にN極とS極とが形成されてなる永久磁石片である。上記第1マグネット12および第2マグネット13は、可動部8を挟んで互いに対向するように配置されている。そして、対向している第1マグネット12および第2マグネット13の対抗面は、両方がN極になっている。
弾性支持部材14は、保持部9とレンズホルダ3とを相互に連結し、可動部8を移動可能に保持するものである。弾性支持部材14は、レンズホルダ3のトラッキング方向に直交する方向に平行である両側面に2本ずつ配置されるように合計4本設けられている。上記2つの側面(両側面)に設けられた2本の弾性支持部材14は、それぞれ、フォーカシング方向に平行になるように間隔をあけて配置されている。なお、本実施の形態では、弾性支持部材14として、断面が略円形状で直径約0.1mmのりん青銅ワイヤーを用いている。
図2に示すように、可動部8は、弾性支持部材14によって保持部9側から保持されている。可動部8は、弾性支持部材14の弾性によって保持部9に対して移動可能になっている。また、4本の弾性支持部材14のうち、2本はフォーカシングコイル5に、残りの2本はトラッキングコイル6に電気的に接続されている。そして、弾性支持部材14を介してフォーカシングコイル5およびトラッキングコイル6のそれぞれに電流を印加することで、両者を独立して駆動することを可能としている。
具体的には、可動部8をフォーカシング方向に駆動する際には、フォーカシングコイル5に流れる電流が、対向配置された第1マグネット12および第2マグネット13の磁界と作用することにより、フォーカシング方向の駆動力が発生する。これにより、可動部8をフォーカシング方向に駆動することができる。
また、可動部8をトラッキング方向に駆動する際には、直列に接続された4つのトラッキングコイル6に流れる電流が、対向配置された第1マグネット12および第2マグネット13の磁界と作用することにより、トラッキング方向の駆動力が発生する。これにより、可動部8をトラッキング方向に駆動することができる。
本実施の形態にかかる対物レンズ駆動装置20は、ベース部15の、保持部9が設けられている端部と反対側の端部に、可動部8の移動範囲を制限するためのストッパー部16を備えている。上記ストッパー部16は、可動部8の可動範囲を規制するものである。本実施の形態では、ストッパー部16の材料として、ポリカーボネイト(PC)を用いている。
ここで、本発明の対物レンズ駆動装置20における突起部4およびストッパー部16について詳細に説明する。
図5(a)は、本発明の対物レンズ駆動装置のレンズホルダおよびストッパー部16の概略の構成を示す平面図であり、(b)は上記ストッパー部16の概略の構成を示す側面図である。
また、図6(a)は、上記突起部4の概略の構成を示す上面図であり、(b)は、正面図であり、(c)は、側面図である。
また、図7(a)は、上記ストッパー部16の概略の構成を示す上面図であり、(b)は、上記ストッパー部16の正面図を示しており、(c)は、上記図7(a)における上記ストッパー部16の矢視断面図である。
突起部4は、可動部8におけるレンズホルダ3の側面に、上記可動部8全体の重心位置よりも対物レンズ保持面と反対側、つまり下面側に形成されている。より具体的には、突起部4は、可動部8におけるレンズホルダ3と反対側の面に設けられている。また、図5(b)に示すように、上記突起部4のトラッキング方向に垂直方向の断面は、対物レンズ保持面、つまり上面側に開口を有するように、略凹字型になっている。つまり、本実施の形態にかかる突起部4には、図6に示すように、下面側に凹むように形成された凹部4bが設けられている。なお、上記突起部4の上面側の端部を上面部4aとする。上面部4aは、凹字型の先端部分で対物レンズ保持面と平行な部分であり、突起部4の上面側の凹部4bを除く部分である。また、上記突起部4の対物レンズ保持面と反対側の端面、つまり、上記ベース部15に対向する端面を、下面部4cとする。下面部4cはレンズホルダ3の下面側の端面に略一致するように形成されている。なお、上記対物レンズ保持面とは、可動部8における対物レンズ1を保持している面であり、対物レンズ1の光軸方向と直交する面、かつ、可動部8の光ディスク2と対向する側の面を示している。
さらに、凹字型の突起部4の先端部分の、突起部4の他の部分よりもトラッキング方向にさらに大きく突出した部分を側面部4dおよび突状部4eとする。そして、上記突状部4eのトラッキング方向の側面を側面部4dとする。そして、上記突起部4は、突状部4eが、上記ストッパー部16と対向するようにレンズホルダ3に設けられている。
また、本実施の形態に係る対物レンズ駆動装置20では、図5(b)、図7に示すように、ストッパー部16の可動部8側の端部に、対向部16aが設けられている。該対向部16aは、ストッパー部16の突起部4に対向する位置より上面側に、可動部8側に突出するように形成されている。上記対向部16aは、図5(a)、図7に示すように、対物レンズ保持面側からみたとき、突起部4の側面部4dに重なるように設けられている。
また、上記ストッパー部16の可動部8側の端部の、対向部16a以外の部分を端壁部16bとする。上記端壁部16bは、ストッパー部16の対向部16aの下面側の側面である。端壁部16bは、図5(a)、図7に示すように、突起部4の突状部4eに所定の隙間をあけて対向する部分である。より具体的には、上記対向部16aとは、図5(a)に示すように、可動部8がフォーカシング方向に所定の移動範囲を超えて駆動した際に、当該可動部8に設けられた突起部4の側面部4dと接触する部分である。また、上記端壁部16bとは、図5(a)に示すように、可動部8がトラッキング方向に所定の移動範囲を超えて駆動した際に、当該可動部8に設けられた突起部4の突状部4eと接触する部分である。
本実施の形態に係る対物レンズ駆動装置20では、可動部8が、対物レンズ保持面側のフォーカシング方向、つまり上面側に所定の移動範囲を超えて駆動された場合、可動部8に設けられた突起部4の上面部4aが、上記対向部16aに接触する。これにより、可動部8の上面側への移動範囲を規制することができる。
また、可動部8が対物レンズ保持面と反対側のフォーカシング方向、つまり下面側に所定の移動範囲を超えて駆動された場合には、突起部4の下面部4cが、ベース部15の表面15aに接触する。これにより、可動部8の下面側への移動範囲を規制することができる。
さらに、可動部8が所定の移動範囲を超えてトラッキング方向、つまり側面側に駆動された場合には、突起部4の突状部4eが、ストッパー部16の端壁部16bに接触する。これにより、可動部8のトラッキング方向への移動範囲を規制することができる。
このように、本実施の形態において、上記ストッパー部16は、上記可動部8に対し、側面で対向するように配置されているため、上記突起部4および上記ストッパー部16を、対物レンズ保持面から光ディスク2側に突出させることなく形成することができる。それゆえ、対物レンズ駆動装置20は、光ディスク2の表面と対物レンズ1との作動距離が小さい高密度光ディスク対応用の対物レンズ駆動装置に好適に適用することができる。
また、上記ストッパー部16は、ベース部15に設けられているため、光ピックアップ装置のハウジングに対して対物レンズ駆動装置20の姿勢調整を行っても、対物レンズ駆動装置におけるストッパー部16の位置は変化することがない。すなわち、可動部8とストッパー部16との位置関係は変化しない。したがって、可動部8を駆動させた場合において、対物レンズ駆動装置20における可動部8の移動範囲を一定に保つことができる。したがって、上記可動部8の安定した駆動動作が可能になり、従来と比べて、対物レンズ駆動装置20の特性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、上記可動部8が上面側(光ディスク搭載面側)に駆動し、その移動範囲(駆動距離)が所定の範囲を超えたとき、上記突起部4の上面部4aが対向部16aと接触(当接)する。これにより、上記可動部8の移動範囲を規制することができる。一方、上記可動部8が下面側に駆動し、その移動範囲が所定の範囲を超えたとき、上記突起部4の下面部4cは、上記ベース部15の表面15aと接触する。このため、上記可動部8の対物レンズ保持面に対して垂直方向(光軸方向)への移動範囲を規制することができる。
さらに、上記可動部8が光ディスク2の半径方向すなわちトラッキング方向に駆動し、その移動範囲が所定の範囲を超えた場合には、上記突状部4eは端壁部16bと接触する。このため、上記可動部8のトラッキング方向への移動範囲を制限することができる。
従って、本実施の形態によれば、ストッパー部16および突起部4を設けるのみで、上記可動部8のフォーカシング方向およびトラッキング方向への移動範囲を制限することができる。つまり、本実施の形態にかかる対物レンズ駆動装置20では、1つの部材によって、トラッキング方向およびフォーカシング方向における可動部8の移動距離を制限している。これにより、従来のように可動部8のフォーカシング方向またはトラッキング方向の移動を規制するために、それぞれ別のストッパー部を形成する必要がなく、対物レンズ駆動装置の作製にかかるコストを低減することができる。
また、本実施の形態にかかる対物レンズ駆動装置20では、駆動コイル群をレンズホルダ3に組み立てる際、上記レンズホルダ3に形成された突起部4の上面部4aに駆動コイル群のフォーカシングコイル5を当接させることで、駆動コイル群とレンズホルダ3とを正確に位置決めすることができる。つまり、上記突起部4は、可動部8の移動範囲を規制するだけでなく、駆動コイル群の取り付け位置を決めることができる。これにより、対物レンズ駆動装置の特性の悪化を防止できる。また、駆動コイル群を位置決めするための治具が不要になるとともに、組み立てばらつきを低減させることができ、対物レンズ駆動装置20の組み立て作業の作業効率を向上させることができる。さらに、第1マグネット12および第2マグネット13からの磁界に対して駆動コイル群をバランスよく作用させることができる。
また、突起部4は、上記可動部8全体の重心位置より、下面側、つまり対物レンズ保持面と反対側に形成されていることが好ましい。上記位置に突起部4を設けることにより、上記突起部4および上記ストッパー部16を、より確実に対物レンズ保持面から光ディスク2側に突出させることなく形成することができる。したがって、対物レンズ駆動装置20を、光ディスク表面と対物レンズとの作動距離が小さい高密度光ディスク対応用の対物レンズ駆動装置に好適に適用することができる。
また、本発明の対物レンズ駆動装置20は、対物レンズ保持面と反対側で上記可動部8と対向するベース部15を備え、突起部4の下面部4cが、可動部8の対物レンズ保持面と反対側の端面に略一致するように形成されている構成であることがより好ましい。
上記の構成によれば、上記可動部8が対物レンズ保持面と反対側に所定の移動範囲を超えて駆動されたとき、上記可動部8が有する突起部4の下面部4cは上記ベース部15に接触するため、可動部8の対物レンズ保持面と反対方向の移動範囲を規制することができる。したがって、上記対向部16aを、可動部8の下面側への移動範囲を規制することのできる形状としたり、下面側への移動範囲を規制するための別のストッパー部を設ける必要がなくなる。これにより、ストッパー部16の形状を簡略化することができる。また、突起部4のみに力が集中することを防止できる。
また、上記対物レンズ駆動装置20における基板7には、弾性支持部材14を電気的に接続する場所であるランド部7aがパターン形成されている。一般に、弾性支持部材14を基板7に対して位置決めする際には、組み立て治具を使用する。しかしながら、基板7の可動部8に対する取り付け位置がずれていると、4本の弾性支持部材14における、ランド部7aと弾性支持部材14との接続部分からの4本の弾性支持部材14の自由長がそれぞれ異なることとなる。この場合には、各弾性支持部材14のばね定数にばらつきが生じる。そして、この状態で、可動部8を駆動すると、モーメントが発生し光ディスク2に対して可動部8のチルト(傾き)が発生し、特に高密度の光ディスク2に対して情報の記録や再生を行なうことが困難になる。したがって、基板7はレンズホルダ3に対して正確に位置決めする必要がある。そこで、本発明の対物レンズ駆動装置20では、突起部4に、基板7(対物レンズホルダ3の側面に駆動コイル群に電力を供給するための基板)に対向する方向と反対側に凹んだ凹部4bが形成されているとともに、基板7は、上記凹部4bに嵌合可能(当接可能)な凸状部7bを備えている。そして、可動部8に基板7を取り付ける際には、基板7の凸状部7bを突起部4の凹部4bに嵌合させている。これにより、基板7をレンズホルダ3に対して正確に位置決めすることができる。したがって、対物レンズ1の光ディスク2に対する傾きを確実に抑制することができるため、対物レンズ駆動装置20の特性の悪化を防止できる。さらに、基板7とレンズホルダ3とを正確に位置決めするための治具が不要になるとともに、対物レンズ駆動装置20の組み立て作業の作業効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態においては、突起部4の上面部4aとストッパー部16aとの距離、およびベース部15の表面15aと突起部4の下面部4cとの距離はともに、0.8mmに設定している。また、端壁部16bと突起部4の突状部4eとの距離は0.3mmに設定している。また、可動部8の可動範囲については、作動距離に依存するものではなく、ディスクの物理規格(ディスク面振れ量±0.3mm)及び、記録再生装置の機械精度(組み立て誤差、部品寸法誤差)により設定している。
以上のように、本実施の形態にかかる対物レンズ駆動装置20は、光源からの光を光ディスク2に集光させる対物レンズ1を保持するレンズホルダ3を含む可動部8と、上記光ディスク2の記録面と直交する上記対物レンズ1の光軸の方向および光軸と直交する面内方向に上記可動部8を駆動させる駆動部とを備える対物レンズ駆動装置20であって、上記可動部8の移動範囲を規制する規制部材が、上記対物レンズ1の光軸と直交する方向に設けられている構成である。
より具体的には、本実施の形態にかかる対物レンズ駆動装置20は、上記規制部材は、上記可動部8に設けられた、上記対物レンズ1の光軸の方向と直交する方向に突出する突起部4と、上記可動部8が移動する際に上記突起部4と当接することで当該可動部8の移動範囲を規制するストッパー部16とを含む構成である。
上記の構成によれば、規制部材が、光軸と直交する方向に設けられている。つまり、記録媒体の記録面に対して平行な方向から可動部8の移動を規制することができる。
これにより、例えば、従来のように対物レンズ1と光ディスク2との間にカバー等の規制手段を設けることなく、可動部8の移動範囲を規制することができる。従って、例えば、光ディスク2と対物レンズ1との間の作動距離が小さい高密度光ディスク対応用対物レンズ駆動装置等を実現することができる。
また、上記の構成によれば、突起部4を備えた可動部8が駆動することにより、所定の移動範囲を超えそうになると、上記突起部8とストッパー部16とが当接する。これにより、確実に可動部8の移動範囲を所定の範囲内に規制することができる。
また、上記ストッパー部16によって可動部8の移動範囲を規制することができるため、上記可動部8が所定の移動範囲を超えて駆動されても、弾性支持部材14が塑性変形することを防ぐことができる。それゆえ、光ディスク2を上記対物レンズ駆動装置20に装填する際に、光ディスク2と弾性支持部材14により保持された対物レンズ1との傾きが発生して対物レンズ駆動装置20の特性が悪化することを防止できる。
また、本実施の形態の光ピックアップ装置は、上記対物レンズ駆動装置20と、光を出射する光源と、上記光源からの光を光ディスクに集光する集光部と、上記集光部によって集光され光ディスクから反射された光を検出する光検出部とを備える構成を有している。
上記の構成によれば、上記可動部8に対して側面で対向するように配置されたストッパー部16によって、上記可動部8の移動範囲を制限することができるため、上記光ピックアップ装置を、光ディスク2と対物レンズ1との作動距離の小さい高密度光ディスク対応用の光ピックアップ装置に好適に用いることができる。
なお、上記実施の形態では、レンズホルダ3に形成された突起部4のフォーカシング方向に平行な断面形状が略凹字型になるように形成された例について説明したが、突起部4の形状は上記に限定されるものではなく、可動部8の移動範囲を規制することのできる形状であればよい。つまり、上記実施の形態では、突起部4が、基板7および駆動コイル群の取り付け位置を決定する位置決め部材の役割を果たしているが、当該突起部4は、少なくとも可動部8の移動範囲を規制するものであればよい。つまり、突起部4は、ストッパー部16側に突出した側面部4dおよび突状部4eのみで構成されていてもよい。なお、上記突起部4が、さらに基板7および駆動コイル群の取り付け位置を決定する位置決め部材の役割を果たすことがよいことは言うまでもない。また、突起部4の設置個数や材質についても限定されるものではない。
また、上記ストッパー部16の形状についても上記説明の形状に限定されるものではない。具体的には、ストッパー部16の対向部16aの形状としては、例えば、突起部4の側面部4dおよび突状部4eと遊嵌する形状であってもよい。この場合には、突状部4eと端壁部16bとの間の距離が可動部8のトラッキング方向における移動可能な距離となる。
また、上記では下面部4cはレンズホルダ3の下面側の端面に略一致するように形成されている例について説明したが、例えば、下面部4cがレンズホルダ3の下面側の端面よりも下側、つまり、突起部4のほうがよりベース部15側に突出するように形成されている構成であってもよい。この場合、レンズホルダ3が、ベース部15に直接接触することがなくなる。
また、本実施の形態では、ストッパー部16の材料として、ポリカーボネイト(PC)を用いたが、これに限定されるものではなく、寸法精度が良く安価に形成できる材料であればよく、その他ABS等の材料を用いることが可能である。また、ストッパー部16に設置される対向部16aの形状や材質、さらに設置個数や設置位置についても、上記実施形態に限定されるものではなく、可動部8が所定の移動範囲を超えて駆動されたとき、突起部4に接触し、可動部8の移動範囲を規制することのできるものであればよい。
また、本実施の形態では、レンズホルダ3の材料として、液晶樹脂(LCP)を用いたが、レンズホルダ3の材料はこれに限定されるものではなく、可動部8の外部から与えられる振動に対して、除振効果が大きい材料、すなわち減衰特性に優れた材料であればよい。また、突起部4は、一般にレンズホルダ3と同時形成するので、材料はレンズホルダ3と同じになる。上記突起部4およびレンズホルダ3の材料としては、±0.03mm程度の寸法精度となるような材料がより好ましい。なお、レンズホルダ3と突起部4とを個別に形成する場合には、互いの材料が異なっていてもよい。
なお、レンズホルダ3に設けられる突部3aの形状、材質、設置個数、設置位置についても、上で述べた例に限定されるものではない。
また、突部3aの光ディスク2に対向する面に塗布されるコーティング材料としては、弾力性を有する材料を用いることが好ましい。これにより、コーティング材料が光ディスク2に接触しても光ディスク2を損傷することを防止できる。さらに、上記コーティング材料には、低摩擦係数の材料を用いることが好ましい。これにより、コーティング材料と光ディスク2との接触時のひっかかり等によって、可動部8を支持する弾性支持部材14が変形することを防止できる。したがって、弾性支持部材14の変形に起因する可動部8の位置ずれを防止できるため、対物レンズ1の位置調整された位置からの光軸ずれなどを防止することができる。
〔実施の形態2〕
本発明のさらに他の実施の形態について説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、上記実施の形態1にて示した各部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
本実施の形態では、突起部の他の形状について説明する。図8(a)(b)(c)はそれぞれ、本発明の他の実施形態にかかる対物レンズ駆動装置における可動部8の概略構成を示す平面図、側面図、正面図である。
図8(a)〜(c)に示すように、本実施の形態にかかる可動部8は、上記の略凹字型の突起部4の代わりに、円柱形状の突起部24・24’がレンズホルダ3の各側面に2つずつ設けられていることを除けば、図4に示す可動部8と同様の構成を有している。上記突起部24・24’のトラッキング方向に垂直な面の断面形状は略円形となっている。
ここで、上記突起部24・24’の上面側の端部を上面部24a・24a’とする。図8(a)に示すように、突起部24は、突起部24’よりもレンズホルダ3から大きく突出するように形成されている。これにより、ストッパー部16は突起部24とのみ対向するように形成すればよく、ストッパー部16の構成の簡略化が可能になる。本実施形態においても、上記上面部24a・24a’に、フォーカシングコイル5を接触させることで、レンズホルダ3にフォーカシングコイル5を設置する際、フォーカシングコイル5をレンズホルダ3に対して正確に位置決めすることができる。また、レンズホルダ3の各側面に2つずつ設けられた突起部24・24’の間に、基板7の凸状部7bを嵌合させることにより、基板7のレンズホルダ3に対する位置決めを行なうことができる。これにより、フォーカシングコイル5または基板7をレンズホルダ3に正確に位置決めするための治具が不要になるとともに、対物レンズ駆動装置の組み立て作業の作業効率を向上させることができる。
上記の構成によれば、突起部の形状が略凹字型である場合と比較して、突起部24・24’の形状が単純になるため、突起部24を容易に作製することができる。さらに、突起部24・24’を小さくすることができるため、可動部8の軽量化が可能となる。これにより、可動部8を安定した状態で駆動させることができる。
なお、上記の説明では、突起部24・24’を用いる例について説明している。しかしながら、単に、可動部の移動範囲のみを規制する場合には、可動部8からストッパー部16の方向に突出する突起部24のみを設ける構成としてもよい。つまり、上記の説明では、突起部24・24’は、可動部の移動範囲を規制するだけでなく、基板7および駆動コイル群の取り付け位置を決める位置決め部材として機能している。従って、単に、可動部8の移動範囲を規制するのみであれば、突起部24のみを備えていればよい。
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の対物レンズ駆動装置は、光ピックアップ装置に搭載され、CDやDVD等の各種記録媒体の記録、再生を行なうことにより、音楽情報、映像情報、コンピュータ情報等のデジタル情報の保存等を行なう情報記録再生装置に用いることができる。また、本発明の対物レンズ駆動装置は、特に、光ディスクと対物レンズとの間の作動距離が小さい高密度光ディスク対応用情報記録再生装置に好適に用いることができる。
本発明の実施の一形態にかかる対物レンズ駆動装置の概略構成を示す平面図である。 本発明の実施の一形態にかかる対物レンズ駆動装置の概略構成を示す側面図である。 本発明の実施の一形態にかかる光ピックアップ装置の概略構成を示す側面図である。 (a)は本発明の実施の一形態にかかる対物レンズ駆動装置における可動部の概略構成を示す平面図であり、(b)は、側面図であり、(c)は、正面図である。 (a)は、本発明の対物レンズ駆動装置のレンズホルダおよびストッパー部を示す平面図、(b)は、側面図である。 (a)は本発明の実施の一形態にかかる突起部の概略構成を示す上面図であり、(b)は、正面図であり、(c)は、側面図である。 (a)は、ストッパー部の概略の構成を示す上面図であり、(b)は、正面図であり(c)は、(a)の矢視断面図である。 (a)は本発明の他の実施の形態にかかる対物レンズ駆動装置における可動部の概略構成を示す平面図であり、(b)は、側面図であり、(c)は、正面図である。
符号の説明
1 対物レンズ
2 光ディスク(記録媒体)
2a 記録面
3 レンズホルダ
3a 突部
4 突起部
4a 上面部
4b 凹部(位置決め部)
4c 下面部
4d 側面部
4e 突状部
5 フォーカシングコイル(コイル)
6 トラッキングコイル(コイル)
7 基板
7a ランド部
7b 凸状部
8 可動部(対物レンズ保持手段)
9 保持部
10 第1ヨーク
11 第2ヨーク
12 第1マグネット
13 第2マグネット
14 弾性支持部部材
15 ベース部
15a ベース部表面
16 ストッパー部(規制手段、規制部)
16a 対向部(規制部)
16b 端壁部
24 突起部
24a 上面部

Claims (5)

  1. 光源からの光を記録媒体に集光させる対物レンズを保持する対物レンズ保持手段と、
    上記記録媒体の記録面と直交する上記対物レンズの光軸の方向および光軸と直交する面内方向に上記対物レンズ保持手段を駆動させる駆動手段とを備える対物レンズ駆動装置であって、
    上記対物レンズ保持手段に設けられた、上記対物レンズの光軸の方向と直交する方向に突出する突起部と、
    上記対物レンズ保持手段が移動する際に上記突起部と当接することで当該対物レンズ保持手段の移動範囲を規制する規制部とを備え
    上記駆動手段は、対物レンズ保持手段に設けられている電流が流れるフォーカシングコイルと、
    上記フォーカシングコイルに対して磁場を作用させる磁石とを含んでおり、
    上記突起部は、上記フォーカシングコイルと当接していることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  2. 上記突起部は、上記対物レンズ保持手段の対物レンズを保持する対物レンズ保持面から見て、当該対物レンズ保持手段の重心位置よりも遠い位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の対物レンズ駆動装置。
  3. 上記突起部は、当該突起部の側面が上記対物レンズ保持手段の上記対物レンズ保持面に対して反対側の端面と同一平面を形成するように設けられていることを特徴とする請求項1記載の対物レンズ駆動装置。
  4. 上記対物レンズ保持手段は、上記フォーカシングコイルに電流を供給するための基板を備え、
    上記突起部には、上記基板の対物レンズ保持手段に対する位置決めを行う位置決め部が設けられており、
    上記基板と位置決め部とは当接していることを特徴とする請求項記載の対物レンズ駆動装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の対物レンズ駆動装置を備えることを特徴とする光ピックアップ装置。
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