JPH08268050A - 車両用ヒートポンプ式冷暖房装置 - Google Patents

車両用ヒートポンプ式冷暖房装置

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JPH08268050A
JPH08268050A JP7075545A JP7554595A JPH08268050A JP H08268050 A JPH08268050 A JP H08268050A JP 7075545 A JP7075545 A JP 7075545A JP 7554595 A JP7554595 A JP 7554595A JP H08268050 A JPH08268050 A JP H08268050A
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heat exchanger
vehicle
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temperature
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 暖房ウォームアップを速やかに効率よく行
う。 【構成】 放熱用車室内熱交換器33で凝縮した冷媒を
吸熱用車室内熱交換器35と車室外熱交換器38とに分
流し、ふたたびコンプレッサ31の冷媒吸入側で合流さ
せながら暖房運転を行う暖房モードAで暖房運転を開始
してから、車室外熱交換器38で外気から冷媒に吸熱し
ていないと判定されるか、または暖房運転を開始してか
ら車室内が所定の温度に達してウォームアップの終了が
判定されると、暖房モードAから、放熱用車室内熱交換
器33で凝縮した冷媒を吸熱用車室内熱交換器35また
は車室外熱交換器38のいずれか一方へ流しながら暖房
運転を行う暖房モードBへ切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンプレッサの駆動に
より冷媒を車室外熱交換器と車室内熱交換器に循環する
蒸気圧縮サイクルを備えた車両用ヒートポンプ式冷暖房
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】四方弁により暖房運転時と冷房運転時に
冷媒の流れを逆転させ、暖房運転時には車室外熱交換器
を吸熱器として使用するとともに車室内熱交換器を放熱
器として使用し、冷房運転時には車室外熱交換器を放熱
器として使用するとともに車室内熱交換器を吸熱器とし
て使用するようにした車両用ヒートポンプ式冷暖房装置
が知られている(例えば、特開平2−290475号公
報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の車両用
ヒートポンプ式冷暖房装置では、外気温が低い時や走行
時あるいは降雨時、さらに降雪時などのような気候条件
において、暖房運転を行うと車室外熱交換器での吸熱量
が減少する。そして、コンプレッサの仕事量が一定であ
ると仮定すると、車室外熱交換器からの吸熱量とコンプ
レッサの仕事量との合計熱量を放熱する車室内熱交換器
での放熱が減少し、暖房能力が低下する。しかも、上記
気候条件では、着霜現象が生じ易く、デフロスト運転の
回数が増加して安定した暖房運転が得られなくなるおそ
れがある。また、冷房運転時と暖房運転時とで冷媒の流
れ方向が変わるため、車室外熱交換器側、車室内熱交換
器側のいずれの配管も高温、高圧に耐えられるようにす
る必要があった。さらに暖房運転時には、エンジンから
の廃熱を吸熱して車室内暖房用の温風を作るため、ソー
ラカーや電気自動車のような大きな熱源を持たない車両
には不向きであった。
【0004】このような問題を解決するために、本出願
人は特開平5−22933号として新たな車両用ヒート
ポンプ式冷暖房装置を提案している。この車両用ヒート
ポンプ式冷暖房装置では、車室内に吸熱用車室内熱交換
器の他に放熱用車室内熱交換器を設け、三方弁で冷媒の
流れを切り換えるようにしたものである。この車両用ヒ
ートポンプ式冷暖房装置によれば、車室外の気候条件に
左右されず安定した制御で冷暖房能力を向上させること
ができ、大幅な設計変更を必要とせず、電気自動車など
にも適し、しかも除湿暖房を行なうことができる。
【0005】しかしながら、外気温が5〜15℃程度の
やや寒い環境下では外気から吸熱しやすい条件にもかか
わらず車室外熱交換器が使用されないので、車室外熱交
換器で熱交換が行われず成績係数の向上に限界があっ
た。特に、電気自動車ではエンジン車と異なり電気エネ
ルギーの消費が走行距離に大幅に影響するため、コンプ
レッサの厳密な消費エネルギー管理を必要とする。この
ため、成績係数のより一層の向上が望まれる。
【0006】本発明の目的は、暖房ウォームアップを速
やかに効率よく行う車両用ヒートポンプ式冷暖房装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、冷媒を圧縮するコンプレッサと、冷媒と
外気との間で熱交換を行う車室外熱交換器と、冷媒の熱
を送風手段により送風された空気に放熱する放熱用車室
内熱交換器と、冷媒を断熱膨張させる膨張手段と、前記
送風手段により送風された空気の熱を冷媒に吸熱する吸
熱用車室内熱交換器とを備え、前記放熱用車室内熱交換
器で凝縮した冷媒を、前記吸熱用車室内熱交換器と前記
車室外熱交換器とに分流し、ふたたび前記コンプレッサ
の冷媒吸入側で合流させながら暖房運転を行う暖房モー
ドAと、前記放熱用車室内熱交換器で凝縮した冷媒を、
前記吸熱用車室内熱交換器または前記車室外熱交換器の
いずれか一方へ流しながら暖房運転を行う暖房モードB
とを有する車両用ヒートポンプ式冷暖房装置であって、
前記車室外熱交換器で外気から冷媒に吸熱しているか否
かを判定する吸熱判定手段と、暖房運転を開始してから
車室内が所定の温度に達したらウォームアップの終了を
判定するウォームアップ判定手段と、前記暖房モードA
で暖房運転を開始してから、前記吸熱判定手段により外
気から吸熱していないと判定されるか、または前記ウォ
ームアップ判定手段によりウォームアップ終了が判定さ
れると、前記暖房モードAから前記暖房モードBへ切り
換える暖房モード切換手段とを備える。請求項2の車両
用ヒートポンプ式冷暖房装置の前記吸熱判定手段は、前
記車室外熱交換器へ流入する冷媒温度と外気温との温度
差に基づいて判定する。請求項3の車両用ヒートポンプ
式冷暖房装置の前記吸熱判定手段は、前記車室外熱交換
器から流出する冷媒温度と外気温との温度差に基づいて
判定する。請求項4の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置
の前記吸熱判定手段は、前記吸熱用車室内熱交換器の冷
却状態と外気温とに基づいて判定する。請求項5の車両
用ヒートポンプ式冷暖房装置の前記吸熱判定手段は、前
記吸熱用車室内熱交換器の出口/入口冷媒温度、出口/
入口冷媒圧力および表面温度の内の少なくともいずれか
一つにより前記吸熱用車室内熱交換器の冷却状態を判定
する。請求項6の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置の前
記吸熱判定手段は、前記吸熱用車室内熱交換器の吹出空
気温度と外気温との温度差に基づいて判定する。請求項
7の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置の前記吸熱判定手
段は、前記車室外熱交換器へ流入する冷媒温度と外気温
との間に所定の温度差が検出されるか、または前記車室
外熱交換器から流出する冷媒温度と外気温との間に所定
の温度差が検出されるか、または前記吸熱用車室内熱交
換器の吹出空気温度と外気温との間に所定の温度差が検
出されると外気から吸熱していないと判定する。請求項
8の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置の前記吸熱判定手
段は、暖房運転を開始してから所定時間が経過した後に
判定を開始する。請求項9の車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置の前記吸熱判定手段は、前記吸熱用車室内熱交換
器または前記車室外熱交換器の冷却状態が所定の状態に
達した後に判定を開始する。請求項10の車両用ヒート
ポンプ式冷暖房装置は、前記車室外熱交換器と前記コン
プレッサの冷媒吸入側との間に設けられる冷媒流路開閉
手段と、暖房運転を開始してから所定時間が経過するま
で前記冷媒流路開閉手段を閉状態に設定する制御手段と
を備える。請求項11の車両用ヒートポンプ式冷暖房装
置は、前記車室外熱交換器と前記コンプレッサの冷媒吸
入側との間に設けられる冷媒流路開閉手段と、暖房運転
を開始してから前記吸熱用車室内熱交換器または前記車
室外熱交換器が所定の冷却状態に達するまで前記冷媒流
路開閉手段を閉状態に設定する制御手段とを備える。
【0008】
【作用】請求項1の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置で
は、放熱用車室内熱交換器で凝縮した冷媒を吸熱用車室
内熱交換器と車室外熱交換器とに分流し、ふたたびコン
プレッサの冷媒吸入側で合流させながら暖房運転を行う
暖房モードAで暖房運転を開始してから、車室外熱交換
器で外気から冷媒に吸熱していないと判定されるか、ま
たは暖房運転を開始してから車室内が所定の温度に達し
てウォームアップの終了が判定されると、暖房モードA
から、放熱用車室内熱交換器で凝縮した冷媒を吸熱用車
室内熱交換器または車室外熱交換器のいずれか一方へ流
しながら暖房運転を行う暖房モードBへ切り換える。こ
れにより、暖房ウォームアップ時に車室外熱交換器から
外気への放熱が防止され、暖房ウォームアップが速やか
に効率よく行える。請求項2の車両用ヒートポンプ式冷
暖房装置では、車室外熱交換器へ流入する冷媒温度と外
気温との温度差に基づいて車室外熱交換器で外気から冷
媒に吸熱していないと判定されるか、または暖房運転を
開始してから車室内が所定の温度に達してウォームアッ
プの終了が判定されると、暖房モードAから暖房モード
Bへ切り換える。これにより、暖房ウォームアップ時に
車室外熱交換器から外気への放熱が防止され、暖房ウォ
ームアップが速やかに効率よく行える。請求項3の車両
用ヒートポンプ式冷暖房装置では、車室外熱交換器から
流出する冷媒温度と外気温との温度差に基づいて車室外
熱交換器で外気から冷媒に吸熱していないと判定される
か、または暖房運転を開始してから車室内が所定の温度
に達してウォームアップの終了が判定されると、暖房モ
ードAから暖房モードBへ切り換える。これにより、暖
房ウォームアップ時に車室外熱交換器から外気への放熱
が防止され、暖房ウォームアップが速やかに効率よく行
える。請求項4の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置で
は、吸熱用車室内熱交換器の冷却状態と外気温とに基づ
いて車室外熱交換器で外気から冷媒に吸熱していないと
判定されるか、または暖房運転を開始してから車室内が
所定の温度に達してウォームアップの終了が判定される
と、暖房モードAから暖房モードBへ切り換える。これ
により、暖房ウォームアップ時に車室外熱交換器から外
気への放熱が防止され、暖房ウォームアップが速やかに
効率よく行える。請求項5の車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置では、吸熱用車室内熱交換器の出口/入口冷媒温
度、出口/入口冷媒圧力および表面温度の内の少なくと
もいずれか一つにより吸熱用車室内熱交換器の冷却状態
を判定し、その冷却状態と外気温とに基づいて車室外熱
交換器で外気から冷媒に吸熱していないと判定される
か、または暖房運転を開始してから車室内が所定の温度
に達してウォームアップの終了が判定されると、暖房モ
ードAから暖房モードBへ切り換える。これにより、暖
房ウォームアップ時に車室外熱交換器から外気への放熱
が防止され、暖房ウォームアップが速やかに効率よく行
える。請求項6の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置で
は、吸熱用車室内熱交換器の吹出空気温度と外気温との
温度差に基づいて車室外熱交換器で外気から冷媒に吸熱
していないと判定されるか、または暖房運転を開始して
から車室内が所定の温度に達してウォームアップの終了
が判定されると、暖房モードAから暖房モードBへ切り
換える。これにより、暖房ウォームアップ時に車室外熱
交換器から外気への放熱が防止され、暖房ウォームアッ
プが速やかに効率よく行える。請求項7の車両用ヒート
ポンプ式冷暖房装置では、車室外熱交換器へ流入する冷
媒温度と外気温との間に所定の温度差が検出されるか、
または車室外熱交換器から流出する冷媒温度と外気温と
の間に所定の温度差が検出されるか、または吸熱用車室
内熱交換器の吹出空気温度と外気温との間に所定の温度
差が検出されると外気から吸熱していないと判定する。
このようにして車室外熱交換器で外気から冷媒に吸熱し
ていないと判定されるか、または暖房運転を開始してか
ら車室内が所定の温度に達してウォームアップの終了が
判定されると、暖房モードAから暖房モードBへ切り換
える。これにより、暖房ウォームアップ時に車室外熱交
換器から外気への放熱が防止され、暖房ウォームアップ
が速やかに効率よく行える。請求項8の車両用ヒートポ
ンプ式冷暖房装置では、暖房運転を開始してから所定時
間が経過した後に、車室外熱交換器で外気から冷媒に吸
熱しているか否かの判定を開始する。これにより、運転
開始直後の誤判断が回避される。請求項9の車両用ヒー
トポンプ式冷暖房装置では、吸熱用車室内熱交換器また
は車室外熱交換器の冷却状態が所定の状態に達した後に
判定を開始する。これにより、運転開始直後の誤判断が
回避される。請求項10の車両用ヒートポンプ式冷暖房
装置では、車室外熱交換器とコンプレッサの冷媒吸入側
との間に冷媒流路開閉手段を設け、暖房運転を開始して
から所定時間が経過するまでその冷媒流路開閉手段を閉
状態に設定する。これにより、所定時間経過後に車室外
熱交換器に残留する冷媒を多くして外気から吸熱しやす
くするとともに、運転開始直後に車室外熱交換器からコ
ンプレッサの冷媒吸入側へ流入する冷媒を減少させるこ
とができる。請求項11の車両用ヒートポンプ式冷暖房
装置では、車室外熱交換器とコンプレッサの冷媒吸入側
との間に冷媒流路開閉手段を設け、暖房運転を開始して
から吸熱用車室内熱交換器または車室外熱交換器が所定
の冷却状態に達するまでその冷媒流路開閉手段を閉状態
に設定する。これにより、吸熱用車室内熱交換器または
車室外熱交換器が所定の冷却状態に達した後に車室外熱
交換器に残留する冷媒を多くして外気から吸熱しやすく
するとともに、運転開始直後に車室外熱交換器からコン
プレッサの冷媒吸入側へ流入する冷媒を減少させること
ができる。
【0009】
【実施例】図1は一実施例の車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置の構成を示す。図において、コンプレッサ31
は、エンジンルームのような車室外に設けられ、電動式
コンプレッサや油圧駆動式コンプレッサのように、入力
値が直接可変可能になっている。このコンプレッサ31
の冷媒吐出側には、冷媒流路切換手段としての四方弁7
3が接続される。四方弁73は、二方弁71を介して放
熱用車室内熱交換器33へ冷媒を流す冷媒流路と、二方
弁100を介して車室外熱交換器38へ冷媒を流す冷媒
流路とを切り換える。暖房運転時には実線示の流路切り
換え状態になり、コンプレッサ31の冷媒吐出側を二方
弁71を介して放熱用車室内熱交換器33の冷媒流入側
に接続するとともに、車室外熱交換器38を二方弁10
0を介してコンプレッサ31の冷媒吸入側に接続する。
また、冷房運転時には点線示の流路切り換え状態にな
り、コンプレッサ31の冷媒吐出側を二方弁100、車
室外熱交換器38および二方弁70を介して放熱用車室
内熱交換器33の冷媒流入側に接続するとともに、二方
弁71をコンプレッサ31の冷媒吸入側に接続する。
【0010】車室外熱交換器38は車室外に設けられ、
コンプレッサ31から吐出される冷媒の熱を外気に放熱
する車室外コンデンサになっている。放熱用車室内熱交
換器33は、インストルメントパネルの裏側のような車
室内前部に配置された装置本体としてのダクト39内に
設けられ、コンプレッサ31から吐出される冷媒の熱を
送風手段としてのブロワファン37により送風された空
気に放熱する放熱タイプの車室内コンデンサになってい
る。二方弁70は、車室外熱交換器38側から放熱用車
室内熱交換器33側への冷媒の流れを許容し、放熱用車
室内熱交換器33側から車室外熱交換器38側への冷媒
の流れを阻止するようになっている。また二方弁71
は、四方弁73側から放熱用車室内熱交換器33側への
冷媒の流れを許容し、放熱用車室内熱交換器33側から
四方弁73への冷媒の流れを阻止するようになってい
る。放熱用車室内熱交換器33の冷媒流出側には、ダク
ト39内の上流側に設けられた吸熱用車室内熱交換器3
5の冷媒流入側が、液タンク36および膨張手段として
液体冷媒を断熱膨張して霧状にする膨張弁34を介して
接続されている。吸熱用車室内熱交換機35は、ブロワ
ファン37により送風された空気の熱を、車室外熱交換
器38および放熱用車室内熱交換器33の少なくとも一
方から膨張弁34を通して供給された冷媒に吸熱して冷
風を作る吸熱タイプのエバポレータになっている。この
吸熱用車室内熱交換器35の冷媒流出側はコンプレッサ
31の冷媒吸入側に接続されている。
【0011】ダクト39の吸熱用車室内熱交換器35よ
りも上流側には、車室内空気を導入する内気導入口40
と、走行風圧を受けて外気を導入する外気導入口41と
が設けられている。この内気導入口40と外気導入口4
1とが分岐する部分には、内気導入口40と外気導入口
41とを任意の比率で開閉するインテークドア42が設
けられている。内気導入口40と外気導入口41との空
気導入側(空気流の下流側)と吸熱用車室内熱交換器3
5との間にはブロアファン37が配設され、制御装置4
3で制御されるブロアファンモータ44で回転駆動され
るようになっている。放熱用車室内熱交換器33の上流
側にはエアミックスドア46が設けられており、制御装
置43で駆動される不図示のエアミックスドアアクチュ
エータによりその開度が調節される。すなわち、吸熱用
車室内熱交換器35を通過して冷えている空気が放熱用
車室内熱交換器33を迂回して冷えたままの冷風と、放
熱用車室内熱交換器33を通過して暖められた温風との
割合(冷風と温風との風量配分)が調節される。エアミ
ックスドア46の開度Xdscは、エアミックスドア46
が一点鎖線示の位置に設定されて冷風と温風との風量配
分が冷風100%となる場合をエアミックスドア開度X
dsc=0%(全閉)とし、エアミックスドア46が二点
鎖線示の位置に設定されて冷風と温風との風量配分が温
風100%となる場合をエアミックスドア開度X dsc=
100%(全開)としてある。
【0012】ダクト39の放熱用車室内熱交換器33よ
りも下流側には、冷風と温風との混合をよくすることに
より、温度調節された空調風を作る部屋としてのエアミ
ックスチャンバ47が設けられている。エアミックスチ
ャンバ47には、不図示の対象乗員の上半身に向けて空
調風を吹き出すベンチレータ吹出口51と、対象乗員の
足元に向けて空調風を吹き出すフット吹出口52と、不
図示のフロントウインドガラスに向けて空調風を吹き出
すデフロスタ吹出口53とが連設されている。エアミッ
クスチャンバ47内には、ベンチレータドア55とフッ
トドア56とデフロスタドア57とが設けられている。
ベンチレータドア55は、制御装置43で駆動される不
図示のベンチレータドアアクチュエータによってベンチ
レータ吹出口51を開閉する。フットドア56は、制御
装置43で駆動される不図示のフットドアアクチュエー
タによってフット吹出口52を開閉する。デフロスタド
ア57は、制御装置43で駆動される不図示のデフロス
タドアアクチュエータによってデフロスタ吹出口53を
開閉する。
【0013】制御装置43は、マイクロコンピューター
とタイマーなどの周辺部品から構成され、吸熱用車室内
熱交換器吸込風温センサ58、吸熱用車室内熱交換器吹
出風温センサ59、ベンチレータ吹出口風温センサ6
0、日射量センサ61、外気温センサ62、室温センサ
63、室温設定器64、吹出口モードスイッチ65、ブ
ロアファンスイッチ66、放熱用車室内熱交換器吹出風
温センサ68、吸熱用車室内熱交換器入口冷媒温度セン
サ67などの熱環境情報入力手段から入力される吸熱用
車室内熱交換器35の吸い込み空気温度Tsuc、吸熱
用車室内熱交換器35の吹き出し空気温度Tout、放
熱用車室内熱交換器33の吹き出し空気温度Tv、ベン
チレータ吹出口51の吹き出し空気温度Tvent、車
両の日射量Qsun、車室外の外気温度Tamb、車室
内の検出温度(車室内気温度)Troom、車室内の設
定温度Tptcなどの熱環境情報に基づいて、上述した
吸熱判定手段として車室外熱交換器38で外気から冷媒
に吸熱しているか否かを判定するとともに、上述したウ
ォームアップ判定手段、暖房モード切換手段および制御
手段として、エアミックスドア開度Xdsc、コンプレ
ッサ31の入力値Wcomp、吸熱用車室内熱交換器3
5を通過する通過風量Veva、目標空調風温度Tof
などの目標冷暖房条件を演算し、車室内の冷暖房条件が
上記演算された目標冷暖房条件を維持するように、コン
プレッサ31、ブロアファンモータ44、各種ドアアク
チュエータなどを駆動する。
【0014】この実施例では、暖房運転時に車室外熱交
換器38を吸熱器(蒸発器)として用い、外気から吸熱
して暖房能力を高めるために、液タンク36の下流から
車室外熱交換器38の一端に冷媒を分流するためのバイ
パス路101が設けられ、このバイパス路101には膨
張弁102と二方弁103が設置される。暖房運転時に
は暖房モードAと暖房モードBのいずれかを選択する。
暖房モードAは、二方弁103を開状態に設定して液タ
ンク36を流出した冷媒を吸熱用車室内熱交換器35と
車室外熱交換器38へ分流させ、ふたたびコンプレッサ
31の吸入側で合流させるモードである。また暖房モー
ドBは、二方弁103を閉状態にして液タンク36を流
出した冷媒を吸熱用車室内熱交換器35のみに流入させ
るモードである。
【0015】暖房モードAでは、液タンク36を流出し
た冷媒が車室外熱交換器38と吸熱用車室内熱交換器3
5とに分流されるので、吸熱用車室内熱交換器35では
車室内空気の冷却(除湿)が行なわれ、車室外熱交換器
38では外気との熱交換が行なわれる。ところが、車室
外熱交換器38と吸熱用車室内熱交換器35へ分流した
冷媒は、コンプレッサ31の吸入側で合流するので、吸
熱用車室内熱交換器35の作動状態によって車室外熱交
換器38での熱交換の様子が異なり、吸熱用車室内熱交
換器35の作動温度が低い間は外気から吸熱するが、吸
熱用車室内熱交換器35の作動温度が高くなると外気に
放熱する。車室外熱交換器38に冷媒を流すことで吸熱
用車室内熱交換器35へ流れる冷媒量が減少すると、吸
熱用車室内熱交換器35の冷却能力が低下する。吸熱用
車室内熱交換器35の冷却能力の低下は、放熱用車室内
熱交換器33の作動圧力(コンプレッサ31の吐出圧
力)を上昇させ、さらに吸熱用車室内熱交換器35の作
動温度を上昇させるという循環を繰り返す。このため暖
房モードAは、運転開始直後は車室外熱交換器38で外
気から吸熱することができるが、短時間で車室外熱交換
器38の作動温度がほぼ外気温まで上昇し、外気に放熱
する状態で平衡に達するという特性を有している。
【0016】この暖房モードAにおける各部の作動特性
を実験によって確認した結果を図2〜図4に示す。図2
は車室外熱交換器38の出・入口冷媒温度の時間変化を
示し、図3は吸熱用車室内熱交換器吹出温度の時間変化
を示し、図4は車室外熱交換器38の出・入口空気温度
の時間変化を示す。この実験は比較的外気から吸熱しや
すい外気温5℃で行なった。ここで、車室外熱交換器3
8の出口冷媒温度は四方弁73と車室外熱交換器38と
の間の冷媒温度であり、車室外熱交換器38の入口冷媒
温度は二方弁103と車室外熱交換器38との間の冷媒
温度である。運転開始から吸熱用車室内熱交換器吹出空
気温度が最低温度に達するまでは、車室外熱交換器38
の入口冷媒温度は外気温よりも低下しているが、車室外
熱交換器38の出・入口空気温度差はほとんどないの
で、外気からの吸熱はほとんど得られていない。これ
は、この間は圧力損失の大きな車室外熱交換器38より
も吸熱用車室内熱交換器35から吸熱され、車室外熱交
換器38の出口側近傍に存在する冷媒が吸入されるだけ
なので外気からの吸熱が得られない。
【0017】吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度が最低
温度に達した後は、外気からの吸熱が得られるようにな
るが、吸熱用車室内熱交換器35の作動温度(吹出空気
温度)が高くなるにしたがって車室外熱交換器38の作
動温度も高くなり、外気からの吸熱量は減少する。車室
外熱交換器38の作動温度がほぼ外気温に近ずくと、車
室外熱交換器入口では冷媒温度が外気温よりも高くなっ
て外気に放熱し、車室外熱交換器出口では冷媒温度が外
気温よりも低下して外気から吸熱する。さらに時間が経
過すると、車室外熱交換器出・入口冷媒温度はどちらも
外気温に漸近し、車室外熱交換器38のほぼ全体から外
気に放熱する状態で蒸気圧縮サイクルの作動状態が平衡
に達する。外気温は車両の走行状態や車両周囲の熱環境
条件で変化するので、外気温と車室外熱交換器38の作
動温度の温度差を使って外気からの吸熱の有無を判断す
ると、車室外熱交換器38の一部から外気に放熱する条
件であっても車室外熱交換器38に冷媒が流されてしま
う。
【0018】また、車室外熱交換器38で外気から吸熱
しているか否かは、吸熱用車室内熱交換器35の作動状
態と外気温の温度差からも判定することができる。例え
ば図3に示す吸熱用車室内熱交換器吹出温度では、吸熱
用車室内熱交換器吹出温度が[外気温(Tamb)−β]
よりも高くなると、車室外熱交換器38において外気へ
の放熱が起っている。ここで、βは車室外熱交換器38
からコンプレッサ31の吸入側との間、および吸熱用車
室内熱交換器35からコンプレッサ31の吸入側との間
の冷媒流れの圧力損失に応じて変化する値で、通常は3
〜4℃程度の固定値としても問題ない。この他に、吸熱
用車室内熱交換器35の作動状態を代表する量として
は、吸熱用車室内熱交換器35の出・入口冷媒温度や出
・入口冷媒圧力があり、ブロワ電圧やコンプレッサ周波
数を変化させた時の応答性は、車室外熱交換器38の作
動温度を直接測定するよりも優れている。
【0019】こうした暖房モードAの特性は、図1に示
す実施例に限らず、暖房時に車室外熱交換器38と吸熱
用車室内熱交換器35の両方に冷媒を流しながら暖房す
る暖房モードを有する図5〜図13に示す蒸気圧縮サイ
クルの他の構成においても見られる。図5は、図1に示
す二方弁70,71を逆止弁80,81に置き換えた蒸
気圧縮サイクルの実施例を示す。逆止弁80は、車室外
熱交換器38側から放熱用車室内熱交換器33側への冷
媒の流れを許容し、放熱用車室内熱交換器33側から車
室外熱交換器38側への冷媒の流れを阻止するようにな
っている。逆止弁81は、四方弁73側から放熱用車室
内熱交換器33側への冷媒の流れを許容し、放熱用車室
内熱交換器33側から四方弁73側への冷媒の流れを阻
止するようになっている。暖房時に二方弁103を開状
態とすることで、液タンク36を流出した冷媒の一部が
車室外熱交換器38へ流入する。
【0020】図6は、図5に示す構成から放熱用車室内
熱交換器33を四方弁73と逆止弁81の間に移動した
蒸気圧縮サイクルの実施例を示す。暖房運転時のみ放熱
用車室内熱交換器33へ冷媒が流れる。暖房時に二方弁
103を開状態とすることで、液タンク36を流出した
冷媒の一部が車室外熱交換器38へ流入する。
【0021】図7は、図5に示す構成から四方弁73を
二方弁72,74,75で置き換え、さらに二方弁72
に逆止弁81の機能を持たせた場合の蒸気圧縮サイクル
の実施例を示す。冷房運転時には、二方弁74を開き、
二方弁72,75を閉じる。暖房運転時には、二方弁7
4を閉じ、二方弁72を開き、二方弁75を二方弁10
0と同じ働きをしてサイクルの作動状態に応じて開閉さ
せる。また、暖房運転時に二方弁103を開状態とする
ことで、液タンク36を流出した冷媒の一部が車室外熱
交換器38へ流入する。
【0022】図8は、図5に示す構成から四方弁73を
三方弁32と二方弁75で置き換えた場合の蒸気圧縮サ
イクルの実施例を示す。冷房運転時には、コンプレッサ
31から吐出した冷媒が車室外熱交換器38へ流入する
ように三方弁32を切り換え、二方弁75を閉じる。暖
房運転時には、コンプレッサ31から吐出した冷媒が放
熱用車室内熱交換器33へ流入するように三方弁32を
切り換え、二方弁75は二方弁100と同じ働きをして
サイクルの作動状態に応じて開閉される。また、暖房時
に二方弁103を開状態とすることで、液タンク36を
流出した冷媒の一部が車室外熱交換器38へ流入する。
【0023】図9は、図6に示す蒸気圧縮サイクルの変
形例を示す。放熱用車室内熱交換器33と逆止弁81と
の間に膨張手段である膨張弁108が設けられ、この下
流で車室外熱交換器38へ流れる冷媒と吸熱用車室内熱
交換器35へ流れる冷媒とに分流させる。この実施例で
は、吸熱用車室内熱交換器35の作動温度(作動圧力)
を下げるために、吸熱用車室内熱交換器35へ流入する
冷媒はさらに膨張弁34で断熱膨張させる。また、暖房
時に二方弁103を開状態とすることで、膨張弁108
を流出した冷媒の一部が車室外熱交換器38へ流入す
る。
【0024】図1および図5〜図9の各実施例では、暖
房運転時に、二方弁103を開状態にして吸熱用車室内
熱交換器35と車室外熱交換器38の両方に冷媒を分流
させ、再びコンプレッサ31の吸入側で合流させる暖房
モードAと、二方弁103を閉状態にして車室外熱交換
器38へ冷媒を流さずに吸熱用車室内熱交換器35のみ
に冷媒を流入させる暖房モードBの2つの暖房モードを
選択したが、図10〜13の実施例では、暖房運転時
に、二方弁108を開状態にして吸熱用車室内熱交換器
35と車室外熱交換器38の両方に冷媒を流入させ、ふ
たたびコンプレッサ31の吸入側で合流させる暖房モー
ドAと、二方弁108を閉状態にして吸熱用車室内熱交
換器35へ冷媒を流さずに車室外熱交換器38のみに冷
媒を流入させる暖房モードCの2つの暖房モードを選択
する。暖房モードCでは、吸熱用車室内熱交換器35の
作動状態の影響を受けることなく、車室外熱交換器38
の作動状態を制御することが可能なので、暖房モードA
から暖房モードCに切り換えることで車室外熱交換器3
8での外気への放熱を防止することができる。
【0025】図10は他の蒸気圧縮サイクルの構成を示
す。この実施例では、暖房運転時に放熱用車室内熱交換
器33の下流で冷媒流れを分流し、二方弁108が開状
態であれば車室外熱交換器38と吸熱用車室内熱交換器
35の両方に冷媒が流れ、二方弁108が閉状態であれ
ば車室外熱交換器38のみに冷媒が流れる。車室外熱交
換器38へ流入する冷媒は膨張弁106で断熱膨張さ
れ、吸熱用車室内熱交換器35へ流入する冷媒は膨張弁
34で断熱膨張される。また、二方弁100は図1や図
5〜図9に示す実施例の二方弁100と同様の働きをす
る。
【0026】図11は、図10に示す実施例の変形例の
蒸気圧縮サイクルを示す。この実施例では、吸熱用車室
内熱交換器35の作動温度(作動圧力)を下げるため
に、吸熱用車室内熱交換器35へ流入する冷媒は膨張弁
106で断熱膨張された後、さらに膨張弁34で断熱膨
張される。また、二方弁100は図1や図5〜図9に示
す実施例の二方弁100と同様の働きをする。
【0027】図12は、図10および図11に示す実施
例の変形例の蒸気圧縮サイクルを示す。この実施例で
は、二方弁108,110を並列に配置することで、一
つの膨張弁で冷房運転と暖房運転が行えるようにしてい
る。すなわち、冷房運転時には、二方弁108を閉状態
に設定するとともに二方弁110を開状態に設定する。
また暖房運転時には、二方弁110を閉状態に設定する
とともに、二方弁108がサイクルの作動状態に応じて
開閉することで、開状態では暖房モードA、閉状態では
暖房モードCになる。また、二方弁100は図1や図5
〜図9に示す実施例の二方弁100と同様の働きをす
る。
【0028】図13は他の実施例の蒸気圧縮サイクルを
示す。この実施例では、二方弁81の下流に放熱用車室
内熱交換器33を設け、さらに二方弁111と108を
並列に配置することで、冷房運転時に放熱用車室内熱交
換器33をリヒート熱源として使用できるようにしてい
る。すなわち、冷房運転時には、二方弁108を閉状態
に設定するとともに二方弁111を開状態に設定する。
また暖房運転時には、二方弁111を閉状態に設定する
とともに、二方弁108がサイクルの作動状態に応じて
開閉することで、開状態では暖房モードA、閉状態では
暖房モードCになる。また、二方弁100は図1や図5
〜図9に示す実施例の二方弁100と同様の働きをす
る。
【0029】図14と図15は暖房運転時の二方弁10
0と二方弁103の開閉動作を示すタイムチャートであ
り、図14は比較的外気温が低い条件で暖房ウォームア
ップ運転終了までの時間が長い場合を示し、図15は比
較的外気温が高い条件で暖房ウォームアップ運転終了ま
での時間が短い場合を示す。なお、図7と図8に示す実
施例では、二方弁75に対して二方弁100と同じ制御
が行われ、図10〜図13に示す実施例では、二方弁1
08に対して二方弁103と同じ制御が行われる。図1
4では、運転開始と同時に二方弁100を閉状態、二方
弁103を開状態にし、暖房運転開始から第1の設定時
間tsetが経過するまで、二方弁100を閉じる。上
述したように、運転開始から吸熱用車室内熱交換器35
の作動温度が最低温度に達するまでは、車室外熱交換器
38の作動温度が外気温よりも低下していても外気から
吸熱できないので、この間は二方弁100を閉じる。こ
れは、運転開始直後に車室外熱交換器38からコンプレ
ッサ31へ流入する冷媒を減少させることができるの
で、コンプレッサ31の液バック防止の役割を果すこと
ができる。なお、ここでは、運転開始から設定時間経過
後に二方弁100を開くようにしたが、設定時間に限ら
ず、吸熱用車室内熱交換器35や車室外熱交換器38の
作動状態(温度や圧力)を検出して二方弁100を開く
タイミングを決めるようにしてもよい。
【0030】時刻t2は、判定条件の少なくとも一つが
満足された時刻で、開状態で暖房運転を開始した二方弁
103を閉状態にする。ここで判定条件とは、車室外
熱交換器入口冷媒温度が(外気温−α1)よりも高い、
吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度が(外気温−α
2)よりも高い、車室外熱交換器出口冷媒温度が(外
気温−α3)よりも低い、のいずれか一つで、図2や図
3に示す蒸気圧縮サイクルの特性を利用して得られた条
件である。時刻t2に閉状態とされた二方弁103は、
車室外熱交換器38から外気への放熱を防止するため
に、運転を停止するまで閉状態を維持する。なお、〜
の判定は運転開始直後の誤判定を防ぐために、運転開
始から設定時間経過後、または、吸熱用車室内熱交換器
35と車室外熱交換器38の作動状態が設定状態に達し
た後に実施する。
【0031】時刻t2で二方弁103が閉状態になる
と、それから設定時間を経過した時刻t4に二方弁10
0を閉状態に設定する。時刻t2から時刻t4の間は、
車室外熱交換器38へ流入する冷媒はないが、コンプレ
ッサ31の吸入側に連通する車え室外熱交換器38の一
端から車室外熱交換器内の冷媒がコンプレッサ31へ吸
入される。なお、時刻t3は、暖房ウォームアップ判定
手段によって、車室内が所定の温度に達し暖房ウォーム
アップの終了が判定された時刻である。
【0032】図15では、運転開始と同時に二方弁10
0を閉状態、二方弁103を開状態に設定し、暖房運転
開始から第1の設定時間tsetが経過するまで二方弁
100を閉じる。上述したように、運転開始から吸熱用
車室内熱交換器35の作動温度が最低温度に達するまで
は、車室外熱交換器38の作動温度が外気温よりも低下
していても外気から吸熱できないので、この間は二方弁
100を閉じる。これは、運転開始直後に車室外熱交換
器38からコンプレッサ31へ流入する冷媒を減少させ
ることができるので、コンプレッサ31の液バック防止
の役割を果すことができる。なお、ここでは、運転開始
から設定時間経過後に二方弁100を開くようにした
が、設定時間に限らず、吸熱用車室内熱交換器35や車
室外熱交換器38の作動状態(温度や圧力)を検出して
二方弁100を開くタイミングを決めてもよい。
【0033】時刻t2は車室内温度が所定の温度に達
し、暖房ウォームアップ運転を終了する時刻である。
〜の判定条件が満足されるよりも暖房ウォームアップ
運転の終了の方が早い場合には、暖房ウォームアップ運
転終了時に二方弁103を開状態から閉状態に設定す
る。これは、暖房ウォームアップ運転終了後にコンプレ
ッサ周波数を低下させると、吸熱用車室内熱交換器35
の作動温度が上昇して、車室外熱交換器38から外気に
放熱しやすくなるためである。時刻t2に閉状態とされ
た二方弁103は、車室外熱交換器38から外気への放
熱を防止するために、運転を停止するまで閉状態を維持
する。
【0034】時刻t3は判定条件の少なくとも一つが満
足された時刻である。ここで、判定条件とは、車室外
熱交換器入口冷媒温度が(外気温−α1)よりも高い、
吸熱用車室内熱交換器の吹出空気温度が(外気温−α
2)よりも高い、車室外熱交換器出口冷媒温度が(外
気温−α3)よりも低い、のいずれか一つで、図2や図
3に示す蒸気圧縮サイクルの特性を利用して得られた条
件である。ただし、すでに時刻t2で二方弁103を閉
じているので、ここでは二方弁100,103の開閉制
御は行わない。なお、〜の判定は運転開始直後の誤
判定を防ぐために、運転開始から設定時間経過後、また
は、吸熱用車室内熱交換器35と車室外熱交換器38の
作動状態が設定状態に達した後に実施する。
【0035】時刻t2で二方弁103が閉状態になる
と、それから設定時間を経過した時刻t4に二方弁10
0を閉状態に設定する。時刻t2から時刻t4の間は車
室外熱交換器38へ流入する冷媒はないが、コンプレッ
サ31の吸入側に連通する車室外熱交換器38の一端か
ら車室外熱交換器内の冷媒がコンプレッサ31へ吸入さ
れる。
【0036】図16は実施例の制御フローを示す。不図
示のイグニションスイッチが投入されて制御装置43に
通電されると、ステップ1でエアコンの制御を開始す
る。ステップ2で、初期設定としてセンサ類の異常チェ
ックやアクチュエータ類の初期設定を行ない、ステップ
3へ進む。ステップ3においてブロアスイッチがONか
否かを判断し、ブロアスイッチがONの場合にはステッ
プ7へ進み、OFFの場合にはステップ4へ進む。ブロ
アスイッチがOFFの場合は、ステップ4でコンプレッ
サ31が運転されているか否かを判断する。コンプレッ
サが運転されている場合、すなわち冷房モードや暖房モ
ードで運転している途中でブロアスイッチがOFFされ
た場合には、ステップ5へ進んで運転停止制御を行な
い、ステップ6でエアコン運転を停止する。一方、ステ
ップ4でコンプレッサ31が運転されていない場合、す
なわち送風モードで運転している途中でブロアスイッチ
がOFFされた場合には、ステップ6へ進んでエアコン
運転を停止する。ステップ6では、各アクチュエータを
所定の状態に設定した後、エアコン運転を停止する。
【0037】ステップ3でブロアスイッチがONの場合
はステップ7へ進み、外気温、室内温度、吸熱用車室内
熱交換器吸い込み空気温度、吸熱用車室内熱交換器吹き
出し空気温度、日射などのセンサ出力、コンプレッサ周
波数、ブロア電圧、インテークドア開度、エアミックス
ドア開度などのアクチュエータ出力を検出する。続くス
テップ8で、乗員の設定に応じて吹出モードの選択を行
う。ここでは、吹出モードが乗員によってマニュアル設
定されることを想定しているが、オート制御で行なう場
合には、後述の冷房モード時の制御または暖房モード時
の制御、あるいは送風モード時の制御で行なってもよ
い。ステップ9において、上記ステップ7で検出したセ
ンサ出力を用いて目標吹出温度を演算する。ステップ1
0において、ステップ9で演算した目標吹出温度とステ
ップ7で検出した車両の熱負荷状態に応じて運転モード
を選択する。冷房運転を行なう場合にはステップ11へ
進んで冷房モード時の制御を行ない、暖房運転を行なう
場合にはステップ12へ進んで暖房モード時の制御を行
ない、再びステップ3へ戻る。なお、ステップ12は吸
熱判定手段、ウォームアップ判定手段、暖房モード切換
手段および制御手段に対応する。ブロア電圧、コンプレ
ッサ周波数、インテークドア開度、エアミックスドア開
度、バルブの切換などの制御は、ステップ11の冷房モ
ード時の制御や、ステップ12の暖房モード時の制御に
て行なわれる。また、ステップ10で送風モードが選択
された場合にはステップ13へ進む。
【0038】ステップ13では、コンプレッサ31が運
転されているか否かを判断する。コンプレッサ31が運
転されている場合、すなわち冷房モードや暖房モードか
ら送風モードへ切り替える場合には、ステップ14へ進
んで運転停止制御を行ない、ステップ15で送風モード
時の制御を行なった後、ステップ3へ戻る。一方、ステ
ップ13でコンプレッサ31が運転されていない場合に
は、ステップ15へ進んで送風モード時の制御を継続し
た後、ステップ3へ戻る。なお、コンプレッサ31の運
転中に運転異常が検出された場合には、強制的にステッ
プ4またはステップ13へジャンプして、エアコン停止
または送風モードの運転を行なう。
【0039】図17は、図16のステップ12における
暖房モード時の制御の概略を示すフローチャートであ
る。ステップ121において暖房時のバルブ制御を行な
い、二方弁100,103は上述したバルブ制御が行な
われ、その他のバルブは所定の状態に設定される。な
お、このステップ121は暖房モード切換手段および制
御手段に対応する。続くステップ122では暖房時の風
量制御を行ない、ブロア電圧を設定する。ステップ12
3で暖房時のコンプレッサ制御を行ない、コンプレッサ
31の運転周波数を設定する。次にステップ124で暖
房時のエアミックスドア制御を行ない、エアミックスド
ア46の開度を設定する。そして、ステップ125で暖
房時のインテークドア制御を行ない、インテークドア4
2の開度を設定する。
【0040】上述した各実施例において、コンプレッサ
31がコンプレッサを、車室外熱交換器38が車室外熱
交換器を、ブロアファン37が送風手段を、放熱用車室
内熱交換器33が放熱用車室内熱交換器を、膨張弁3
4,102,106,108が膨張手段を、吸熱用車室
内熱交換器35が吸熱用車室内熱交換器を、制御装置4
3が吸熱判定手段、ウォームアップ判定手段、暖房モー
ド切換手段および制御手段を、二方弁75と100が冷
媒流路開閉手段をそれぞれ構成する。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、放熱用車室内熱交換器で凝縮した冷媒を吸熱用車
室内熱交換器と車室外熱交換器とに分流し、ふたたびコ
ンプレッサの冷媒吸入側で合流させながら暖房運転を行
う暖房モードAで暖房運転を開始してから、車室外熱交
換器で外気から冷媒に吸熱していないと判定されるか、
または暖房運転を開始してから車室内が所定の温度に達
してウォームアップの終了が判定されると、暖房モード
Aから、放熱用車室内熱交換器で凝縮した冷媒を吸熱用
車室内熱交換器または車室外熱交換器のいずれか一方へ
流しながら暖房運転を行う暖房モードBへ切り換えるよ
うにしたので、車室内の除湿をしながら暖房ウォームア
ップを行う時に車室外熱交換器から外気への放熱が防止
され、暖房ウォームアップを速やかに効率よく行うこと
ができる。請求項2の発明によれば、車室外熱交換器へ
流入する冷媒温度と外気温との温度差に基づいて車室外
熱交換器で外気から冷媒に吸熱していないと判定される
か、または暖房運転を開始してから車室内が所定の温度
に達してウォームアップの終了が判定されると、暖房モ
ードAから暖房モードBへ切り換えるようにしたので、
車室内の除湿をしながら暖房ウォームアップを行う時に
車室外熱交換器から外気への放熱が防止され、暖房ウォ
ームアップを速やかに効率よく行うことができる。請求
項3の発明によれば、車室外熱交換器から流出する冷媒
温度と外気温との温度差に基づいて車室外熱交換器で外
気から冷媒に吸熱していないと判定されるか、または暖
房運転を開始してから車室内が所定の温度に達してウォ
ームアップの終了が判定されると、暖房モードAから暖
房モードBへ切り換えるようにしたので、車室内の除湿
をしながら暖房ウォームアップを行う時に車室外熱交換
器から外気への放熱が防止され、暖房ウォームアップを
速やかに効率よく行うことができる。請求項4の発明に
よれば、吸熱用車室内熱交換器の冷却状態と外気温とに
基づいて車室外熱交換器で外気から冷媒に吸熱していな
いと判定されるか、または暖房運転を開始してから車室
内が所定の温度に達してウォームアップの終了が判定さ
れると、暖房モードAから暖房モードBへ切り換えるよ
うにしたので、車室内の除湿をしながら暖房ウォームア
ップを行う時に車室外熱交換器から外気への放熱が防止
され、暖房ウォームアップが速やかに効率よく行える。
また、ほぼ一定の外気温下で暖房モードAで暖房運転を
行なう場合、蒸気圧縮サイクルの作動状態の変化は吸熱
用車室内熱交換器の作動状態の変化に大きく影響され
る。そのため、吸熱用車室内熱交換器の冷却状態を判定
に用いることで、車室外熱交換器の冷媒温度を直接測定
することよりも早く外気に放熱しやすい状態に達したか
否かを判断することができる。請求項5の発明によれ
ば、吸熱用車室内熱交換器の出口/入口冷媒温度、出口
/入口冷媒圧力および表面温度の内の少なくともいずれ
か一つにより吸熱用車室内熱交換器の冷却状態を判定
し、その冷却状態と外気温とに基づいて車室外熱交換器
で外気から冷媒に吸熱していないと判定されるか、また
は暖房運転を開始してから車室内が所定の温度に達して
ウォームアップの終了が判定されると、暖房モードAか
ら暖房モードBへ切り換えるようにしたので、吸熱用車
室内熱交換器の冷却状態を正確に判断できる上に、暖房
ウォームアップ時に車室外熱交換器から外気への放熱が
防止され、暖房ウォームアップが速やかに効率よく行え
る。請求項6の発明によれば、吸熱用車室内熱交換器の
吹出空気温度と外気温との温度差に基づいて車室外熱交
換器で外気から冷媒に吸熱していないと判定されるか、
または暖房運転を開始してから車室内が所定の温度に達
してウォームアップの終了が判定されると、暖房モード
Aから暖房モードBへ切り換えるようにしたので、車室
内の除湿をしながら暖房ウォームアップを行う時に車室
外熱交換器から外気への放熱が防止され、暖房ウォーム
アップが速やかに効率よく行える。請求項7の発明によ
れば、車室外熱交換器へ流入する冷媒温度と外気温との
間に所定の温度差が検出されるか、または車室外熱交換
器から流出する冷媒温度と外気温との間に所定の温度差
が検出されるか、または吸熱用車室内熱交換器の吹出空
気温度と外気温との間に所定の温度差が検出されると外
気から吸熱していないと判定する。このようにして車室
外熱交換器で外気から冷媒に吸熱していないと判定され
るか、または暖房運転を開始してから車室内が所定の温
度に達してウォームアップの終了が判定されると、暖房
モードAから暖房モードBへ切り換えるようにしたの
で、車室内の除湿をしながら暖房ウォームアップを行う
時に車室外熱交換器から外気への放熱が防止され、暖房
ウォームアップが速やかに効率よく行える。請求項8の
発明によれば、暖房運転を開始してから所定時間が経過
した後に、車室外熱交換器で外気から冷媒に吸熱してい
るか否かの判定を開始するようにしたので、運転開始時
は運転開始直前の蒸気圧縮サイクルの状態や車両の置か
れた熱環境条件によって冷媒温度や外気温が一定せず、
場合によっては運転開始状態で判定条件が満足されてし
まうことがあるが、このような運転開始直後の誤判断が
回避される。請求項9の発明によれば、吸熱用車室内熱
交換器または車室外熱交換器の冷却状態が所定の状態に
達した後に判定を開始するようにしたので、運転開始時
は運転開始直前の蒸気圧縮サイクルの状態や車両の置か
れた熱環境条件によって冷媒温度や外気温が一定せず、
場合によっては運転開始状態で判定条件が満足されてし
まうことがあるが、このような運転開始直後の誤判断が
回避される。請求項10の発明によれば、車室外熱交換
器とコンプレッサの冷媒吸入側との間に冷媒流路開閉手
段を設け、暖房運転を開始してから所定時間が経過する
までその冷媒流路開閉手段を閉状態に設定するようにし
たので、所定時間経過後に車室外熱交換器に残留する冷
媒を多くして外気から吸熱しやすくするとともに、運転
開始直後に車室外熱交換器からコンプレッサの冷媒吸入
側へ液状態で戻る冷媒を減少させてコンプレッサの信頼
性を向上させることができる。請求項11の発明によれ
ば、車室外熱交換器とコンプレッサの冷媒吸入側との間
に冷媒流路開閉手段を設け、暖房運転を開始してから吸
熱用車室内熱交換器または車室外熱交換器が所定の冷却
状態に達するまでその冷媒流路開閉手段を閉状態に設定
するようにしたので、吸熱用車室内熱交換器または車室
外熱交換器が所定の冷却状態に達した後に車室外熱交換
器に残留する冷媒を多くして外気から吸熱しやすくする
とともに、運転開始直後に車室外熱交換器からコンプレ
ッサの冷媒吸入側へ流入する冷媒を減少させてコンプレ
ッサの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の構成を示す図。
【図2】暖房モードAで暖房運転を行なった場合の実験
結果の冷媒温度の時間変化を示す図。
【図3】暖房モードAで暖房運転を行なった場合の実験
結果の吸熱用車室内熱交換器吹出温度の時間変化を示す
図。
【図4】暖房モードAで暖房運転を行なった場合の実験
結果の車室外熱交換器の出・入口空気温度の時間変化を
示す図。
【図5】他の実施例の蒸気圧縮サイクルを示す図。
【図6】他の実施例の蒸気圧縮サイクルを示す図。
【図7】他の実施例の蒸気圧縮サイクルを示す図。
【図8】他の実施例の蒸気圧縮サイクルを示す図。
【図9】他の実施例の蒸気圧縮サイクルを示す図。
【図10】他の実施例の蒸気圧縮サイクルを示す図。
【図11】他の実施例の蒸気圧縮サイクルを示す図。
【図12】他の実施例の蒸気圧縮サイクルを示す図。
【図13】他の実施例の蒸気圧縮サイクルを示す図。
【図14】暖房ウォームアップ運転が長い場合の二方弁
100,103の動作を示すタイムチャート。
【図15】暖房ウォームアップ運転が短い場合の二方弁
100,103の動作を示すタイムチャート。
【図16】実施例の制御プログラムを示すフローチャー
ト。
【図17】図16のステップ12における暖房モード時
の制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
31 コンプレッサ 32 三方弁 33 放熱用車室内熱交換器 34,102,106,108 膨張弁 35 吸熱用車室内熱交換器 36 液タンク 37 ブロアファン 38 車室外熱交換器 43 制御装置 44 ブロアファンモータ 80,81 逆止弁 73 四方弁 70,71,74,75,100,103,108,1
10,111 二方弁 101 バイパス路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を圧縮するコンプレッサと、 冷媒と外気との間で熱交換を行う車室外熱交換器と、 冷媒の熱を送風手段により送風された空気に放熱する放
    熱用車室内熱交換器と、 冷媒を断熱膨張させる膨張手段と、 前記送風手段により送風された空気の熱を冷媒に吸熱す
    る吸熱用車室内熱交換器とを備え、 前記放熱用車室内熱交換器で凝縮した冷媒を、前記吸熱
    用車室内熱交換器と前記車室外熱交換器とに分流し、ふ
    たたび前記コンプレッサの冷媒吸入側で合流させながら
    暖房運転を行う暖房モードAと、 前記放熱用車室内熱交換器で凝縮した冷媒を、前記吸熱
    用車室内熱交換器または前記車室外熱交換器のいずれか
    一方へ流しながら暖房運転を行う暖房モードBとを有す
    る車両用ヒートポンプ式冷暖房装置であって、 前記車室外熱交換器で外気から冷媒に吸熱しているか否
    かを判定する吸熱判定手段と、 暖房運転を開始してから車室内が所定の温度に達したら
    ウォームアップの終了を判定するウォームアップ判定手
    段と、 前記暖房モードAで暖房運転を開始してから、前記吸熱
    判定手段により外気から吸熱していないと判定される
    か、または前記ウォームアップ判定手段によりウォーム
    アップ終了が判定されると、前記暖房モードAから前記
    暖房モードBへ切り換える暖房モード切換手段とを備え
    ることを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記吸熱判定手段は、前記車室外熱交換器へ流入する冷
    媒温度と外気温との温度差に基づいて判定することを特
    徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記吸熱判定手段は、前記車室外熱交換器から流出する
    冷媒温度と外気温との温度差に基づいて判定することを
    特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記吸熱判定手段は、前記吸熱用車室内熱交換器の冷却
    状態と外気温とに基づいて判定することを特徴とする車
    両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記吸熱判定手段は、前記吸熱用車室内熱交換器の出口
    /入口冷媒温度、出口/入口冷媒圧力および表面温度の
    内の少なくともいずれか一つにより前記吸熱用車室内熱
    交換器の冷却状態を判定することを特徴とする車両用ヒ
    ートポンプ式冷暖房装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記吸熱判定手段は、前記吸熱用車室内熱交換器の吹出
    空気温度と外気温との温度差に基づいて判定することを
    特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記吸熱判定手段は、前記車室外熱交換器へ流入する冷
    媒温度と外気温との間に所定の温度差が検出されるか、
    または前記車室外熱交換器から流出する冷媒温度と外気
    温との間に所定の温度差が検出されるか、または前記吸
    熱用車室内熱交換器の吹出空気温度と外気温との間に所
    定の温度差が検出されると外気から吸熱していないと判
    定することを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかの項に記載の車
    両用ヒートポンプ式冷暖房装置において、 前記吸熱判定手段は、暖房運転を開始してから所定時間
    が経過した後に判定を開始することを特徴とする車両用
    ヒートポンプ式冷暖房装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかの項に記載の車
    両用ヒートポンプ式冷暖房装置において、 前記吸熱判定手段は、前記吸熱用車室内熱交換器または
    前記車室外熱交換器の冷却状態が所定の状態に達した後
    に判定を開始することを特徴とする車両用ヒートポンプ
    式冷暖房装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜7のいずれかの項に記載の
    車両用ヒートポンプ式冷暖房装置において、 前記車室外熱交換器と前記コンプレッサの冷媒吸入側と
    の間に設けられる冷媒流路開閉手段と、 暖房運転を開始してから所定時間が経過するまで前記冷
    媒流路開閉手段を閉状態に設定する制御手段とを備える
    ことを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7のいずれかの項に記載の
    車両用ヒートポンプ式冷暖房装置において、 前記車室外熱交換器と前記コンプレッサの冷媒吸入側と
    の間に設けられる冷媒流路開閉手段と、 暖房運転を開始してから前記吸熱用車室内熱交換器また
    は前記車室外熱交換器が所定の冷却状態に達するまで前
    記冷媒流路開閉手段を閉状態に設定する制御手段とを備
    えることを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装
    置。
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