JP3404990B2 - 車両用ヒートポンプ式冷暖房装置 - Google Patents

車両用ヒートポンプ式冷暖房装置

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JP3404990B2
JP3404990B2 JP11837395A JP11837395A JP3404990B2 JP 3404990 B2 JP3404990 B2 JP 3404990B2 JP 11837395 A JP11837395 A JP 11837395A JP 11837395 A JP11837395 A JP 11837395A JP 3404990 B2 JP3404990 B2 JP 3404990B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極低外気温下でもコン
プレッサーを駆動して車室外熱交換器および車室内熱交
換器に冷媒を循環させる蒸気圧縮サイクルを備えた車両
用ヒートポンプ式冷暖房装置に関し、特に冷媒過不足時
のコンプレッサーの保護方法を改善したものである。
【0002】
【従来の技術】圧力センサーを用いて蒸気圧縮サイクル
の冷媒圧力を検出し、その検出結果に基づいて冷媒の加
充填や不足を判断し、冷媒過不足時にコンプレッサーを
保護するようにした車両用ヒートポンプ式冷暖房装置が
知られている(例えば、実開平3−87171号公報参
照)。この装置では、図8に示すように、圧力センサー
により検出される冷媒圧力PがPa以上の場合には、冷
媒過剰と判断してコンプレッサーを停止している。ま
た、検出圧力PがPaよりも低い場合には、コンプレッ
サーの運転開始からt秒経過後に検出圧力PがPb以下
になると、冷媒不足と判断してコンプレッサーを停止し
ている。
【0003】また、圧力センサーの代りに圧力スイッチ
を用いた車両用ヒートポンプ式冷暖房装置も知られてい
る。この装置では、図9に示すように、圧力スイッチに
よりPa以上の圧力が検出された場合は冷媒過剰と判断
してコンプレッサーを停止し、圧力スイッチによりPb
以下の圧力が検出された場合は冷媒不足と判断してコン
プレッサーを停止している。
【0004】上述した前者の車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置では、冷媒圧力がPb以下でもt秒間はコンプレ
ッサーを運転するが、後者の車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置では、Pb以下の圧力が検出されるとコンプレッ
サーを停止する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気自動車
はエンジンのような暖房用の熱源を備えていないため、
エンジン車ではコンプレッサーを停止するような極低外
気温下でもコンプレッサーを運転して暖房を行なわなけ
ればならない。そのため、図8、図9に示すように、蒸
気圧縮サイクル内の冷媒量が許容範囲内であっても、コ
ンプレッサー停止時には蒸気圧縮サイクルの冷媒圧力が
コンプレッサー運転時の下限圧力Pbよりも低いPcま
で低下する場合が起こり得る。ここで、蒸気圧縮サイク
ルに使用する冷媒の物性を考えると、圧力Pcは大気圧
よりもわずかに高いがコンプレッサーの運転可能な最低
圧力であり、コンプレッサーの保護の面から運転を停止
する限界圧力である。
【0006】しかしながら、上述した前者の車両用ヒー
トポンプ式冷暖房装置では、蒸気圧縮サイクルの冷媒圧
力がPc以下でもt秒間はコンプレッサーが運転される
ので、冷媒不足下でコンプレッサーが運転される可能性
があるという問題がある。また、上述した後者の車両用
ヒートポンプ式冷暖房装置では、コンプレッサーの運
転、停止によらず蒸気圧縮サイクルの冷媒圧力がPb以
下になるとコンプレッサーを停止するので、圧力PがP
b≦P≦Pcとなる極低外気温下では、許容範囲内の冷
媒が蒸気圧縮サイクル内にあっても冷媒不足と判断され
て暖房運転が行なえないという問題がある。
【0007】本発明の目的は、冷媒過不足下でコンプレ
ッサーを保護しながら可能な限り暖房運転を行なう車両
用ヒートポンプ式冷暖房装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、圧力
検出手段による検出圧力Pが冷媒過剰判定圧力Pa以上
の場合に、コンプレッサーの運転を停止する第1のコン
プレッサー停止手段と、コンプレッサーの停止時および
運転開始から所定時間経過前に、圧力検出手段による検
出圧力Pが冷媒不足判定圧力Pc(Pc<Pa)以下に
なったらコンプレッサーの運転を禁止または停止する第
2のコンプレッサー停止手段と、コンプレッサーの運転
開始から所定時間経過後に、圧力検出手段による検出圧
力Pがコンプレッサー運転時の冷媒不足判定圧力Pb
(Pa>Pb>Pc)以下になったらコンプレッサーの
運転を停止する第3のコンプレッサー停止手段とを備え
る。請求項2の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置は、コ
ンプレッサーの運転開始から所定時間を経過するまで
は、圧力検出手段による検出圧力Pが許容範囲Pb<P
<Paにあるときの目標周波数よりも低い所定周波数で
コンプレッサーを運転するコンプレッサー運転手段を備
える。請求項3の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置は、
圧力検出手段に圧力センサーを用いたものである。請求
項4の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置は、圧力検出手
段に少なくとも設定圧力Pa,Pb,Pcを有する多段
の圧力スイッチを用いたものである。
【0009】
【作用】請求項1の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置で
は、蒸気圧縮サイクル高圧部の冷媒圧力Pが冷媒過剰判
定圧力Pa以上の場合に、コンプレッサーの運転を停止
する。また、コンプレッサーの停止時および運転開始か
ら所定時間経過前に、蒸気圧縮サイクル高圧部の冷媒圧
力Pが冷媒不足判定圧力Pc(Pc<Pa)以下になっ
たらコンプレッサーの運転を禁止または停止する。さら
に、コンプレッサーの運転開始から所定時間経過後に、
蒸気圧縮サイクル高圧部の冷媒圧力Pがコンプレッサー
運転時の冷媒不足判定圧力Pb(Pa>Pb>Pc)以
下になったらコンプレッサーの運転を停止する。請求項
2の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置では、コンプレッ
サーの運転開始から所定時間を経過するまでは、冷媒圧
力Pが許容範囲Pb<P<Paにあるときの目標周波数
よりも低い所定周波数でコンプレッサーを運転する。
【0010】
【実施例】図1は一実施例の車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置の構成を示す。図において、コンプレッサ31
は、エンジンルームのような車室外に設けられ、電動式
コンプレッサや油圧駆動式コンプレッサのように、入力
値が直接可変可能になっている。このコンプレッサ31
の吐出側には、車室外熱交換器38と車室内熱交換器と
しての放熱用車室内熱交換器33とコンプレッサ31の
吸入側が流路切換手段としての四方弁73および逆止弁
70,71を介して接続されている。車室外熱交換器3
8は車室外に設けられ、コンプレッサ31から吐出され
る冷媒の熱を外気に放熱する車室外コンデンサになって
いる。放熱用車室内熱交換器33は、インストルメント
パネルの裏側のような車室内前部に配置された装置本体
としてのダクト39内に設けられ、コンプレッサ31か
ら吐出される冷媒の熱を送風手段としてのブロアファン
37により送風された空気に放熱する放熱タイプの車室
内コンデンサになっている。
【0011】四方弁73は、暖房運転時には実線示のよ
うな流路切り換え状態になり、コンプレッサ31の吐出
側を逆止弁71を介して放熱用車室内熱交換器33の冷
媒流入側へ接続する一方、冷房運転時には点線示のよう
な流路切り換え状態になり、コンプレッサ31の吐出側
を車室外熱交換器38および逆止弁70を介して放熱用
車室内熱交換器33の冷媒流入側へ接続している。逆止
弁70は、車室外熱交換器38側から放熱用車室内熱交
換器33側への冷媒の流れを許容し、放熱用車室内熱交
換器33側から車室外熱交換器38への冷媒の流れを阻
止するようになっている。逆止弁71は、四方弁73側
から放熱用車室内熱交換器33側への冷媒の流れを許容
し、放熱用車室内熱交換器33側から四方弁73への冷
媒の流れを阻止するようになっている。
【0012】車室内熱交換器としての放熱用車室内熱交
換器33の冷媒流出側には、ダクト39内の上流側に設
けられた車室内熱交換器としての吸熱用車室内熱交換器
35の冷媒流入側が、後述する圧力センサー100と液
体冷媒を断熱膨張して霧状にする膨張弁34とを介して
接続されている。車室内熱交換器としての吸熱用車室内
熱交換器35は、ブロアファン37により送風された空
気の熱を、車室外熱交換器38および放熱用車室内熱交
換器33の少なくとも一方から膨張弁34を通して供給
された冷媒に吸熱して冷風を作る吸熱タイプのエバポレ
ータになている。吸熱用車室内熱交換器35の冷媒流出
側は、コンプレッサ31の冷媒吸入側に接続されてい
る。
【0013】ダクト39の吸熱用車室内熱交換器35よ
りも上流側には、車室内空気を導入する内気導入口40
と、走行風圧を受けて外気を導入する外気導入口41と
が設けられている。この内気導入口40と外気導入口4
1とが分岐する部分には、内気導入口40と外気導入口
41とを任意の比率で開閉するインテークドア42が設
けられている。内気導入口40と外気導入口41との空
気導入側(空気流の下流側)と吸熱用車室内熱交換器3
5との間には、ブロアファン37が配置され、制御装置
43で駆動されるブロアファンモータ44で回転駆動さ
れるようになっている。
【0014】放熱用車室内熱交換器33の上流側には、
エアミックスドア46が設けられている。このエアミッ
クスドア46は、制御装置43で駆動される不図示のエ
アミックスドアアクチュエータにより、吸熱用車室内熱
交換器35を通過して冷えている空気が放熱用車室内熱
交換器33を迂回して冷えたままの冷風と、放熱用車室
内熱交換器33を通過して暖められた温風との割合(冷
風と音風との風量配分)を調節するように開閉する。エ
アミックスドア46の開度Xdscは、エアミックスド
ア46が一点鎖線示の位置に設定されて冷風と温風との
風量配分が冷風100%となる場合をエアミックスドア
開度Xdsc=0%(全閉)とし、エアミックスドア4
6が二点鎖線示の位置に設定されて冷風と温風との風量
配分が温風100%となる場合をエアミックスドア開度
Xdsc=100%(全開)としてある。
【0015】ダクト39の放熱用車室内熱交換器33よ
りも下流側には、冷風と温風との混合をよくすることに
より、温度調節された空調風を作る部屋としてのエアミ
ックスチャンバ47が設けられている。エアミックスチ
ャンバ47には、不図示の対象乗員の上半身にむけて空
調風を吹き出すベンチレータ吹出口51と、対象乗員の
足元に向けて空調風を吹き出すフット吹出口52と、不
図示のフロントウインドガラスに向けて空調風を吹き出
すデフロスタ吹出口53とが連設されている。エアミッ
クスチャンバ47内には、ベンチレータドア55とフッ
トドア56とデフロスタドア57とが設けられている。
ベンチレータドア55は、制御装置43で駆動される不
図示のベンチレータドアアクチュエータによってベンチ
レータ吹出口51を開閉する。フットドア56は、制御
装置43で駆動される不図示のフットドアアクチュエー
タによってフット吹出口52を開閉する。デフロスタド
ア57は、制御装置43で駆動される不図示のデフロス
タドアアクチュエータによってデフロスタ吹出口53を
開閉する。
【0016】第1、第2のコンプレッサー停止手段およ
びコンプレッサー運転手段としての制御装置43は、吸
熱用車室内熱交換器吸込風温センサ58、吸熱用車室内
熱交換器吹出風温センサ59、ベンチレータ吹出口風温
センサ60、日射量センサ61、外気温センサ62、室
温センサ63、室温設定器64、吹出口モードスイッチ
65、ブロアファンスイッチ66、放熱用車室内熱交換
器吹出風温センサ68、吸熱用車室内熱交換器入口冷媒
温度センサ67などの熱環境情報入力手段から入力され
る吸熱用車室内熱交換器35の吸い込み空気温度Tsu
c、吸熱用車室内熱交換器35の吹き出し空気温度To
ut、放熱用車室内熱交換器33の吹き出し空気温度T
v、ベンチレータ吹出口51の吹き出し空気温度Tve
nt、車両の日射量Qsun、車室外の外気温度Tam
b、車室内の検出温度(車室内気温度)Troom、車
室内の設定温度Tptcなどの熱環境情報に基づいて、
エアミックスドア開度Xdsc、コンプレッサ31の入
力値Wcomp、吸熱用車室内熱交換器35を通過する
通過風量Veva、目標空調風温度Tofなどの目標冷
暖房条件を演算し、車室内の冷暖房条件が上記演算され
た目標冷暖房条件を維持するように、コンプレッサ3
1、ブロアファンモータ44、各種ドアアクチュエータ
などを駆動する。
【0017】この実施例では、圧力検出手段として圧力
センサー100を使用する。圧力センサー100は、冷
房運転時も暖房運転時も高圧となる位置に設けられ、こ
の実施例では図1に示すように放熱用車室内熱交換器3
3と膨張弁34との間に設けられる。なお、逆止弁7
0,71と膨張弁34との間、あるいはコンプレッサー
31と四方弁73との間であれば圧力センサーをどこに
設置してもよい。
【0018】図は制御装置43で実行される冷媒過不
足判定動作を示すフローチャート、図は実施例の冷媒
過不足判定動作を示すタイムチャート、図は実施例の
運転開始時のコンプレッサー周波数の変化を示すタイム
チャートである。これらの図により、実施例の冷媒過不
足判定動作を説明する。この実施例では、図にしめす
ように、予め3つの圧力Pa,Pb,Pc(Pa>Pb
≧Pc)が設定されており、制御装置43により圧力セ
ンサー100による検出圧力Pとこれらの設定圧力P
a,Pb,Pcとが比較される。制御装置43は、圧力
センサー100の検出圧力PがPa以上になると冷媒過
剰と判断してコンプレッサー31の運転を禁止する。ま
た、コンプレッサー31の運転開始からt秒経過後に設
定圧力Pb以下の冷媒圧力が検出されると冷媒不足と判
断してコンプレッサー31を停止する。コンプレッサー
31の運転周波数は制御装置43で演算されるが、少な
くともコンプレッサー31の運転開始からt秒を経過す
るまでは所定の周波数Hzsetに設定される。
【0019】図のステップ1において、コンプレッサ
ー31が運転状態か否かを判別し、運転状態の場合には
ステップ2へ進み、停止状態の場合にはステップ11へ
進む。コンプレッサー31が運転中の場合は、ステップ
2でコンプレッサー31の運転開始からt秒が経過した
か否かを判別する。運転開始からt秒以内であればステ
ップ3へ進み、t秒を経過している時はステップ8へ進
む。運転開始からt秒以内の時は、ステップ3で圧力セ
ンサー100による検出圧力Pが設定圧力Pa以上か否
かを判別し、P≧Paの場合にはステップ4へ進み、図
3に示すように冷媒過剰と判断してコンプレッサー31
の運転を禁止し、ステップ11へ進んでコンプレッサー
31を停止する。なお、このステップ3,4,11が上
述した第1のコンプレッサー停止手段に対応する。一
方、P<Paの場合にはステップ5へ進み、圧力センサ
ー100による検出圧力Pが設定圧力Pc以下か否かを
判別する。P≦Pcの場合にはステップ6へ進み、図3
に示すように冷媒不足と判断してコンプレッサー31の
運転を禁止し、ステップ11へ進んでコンプレッサー3
1を停止する。なお、このステップ5,6,11が上述
した第のコンプレッサー停止手段に対応する。
【0020】一方、P>Pcの場合は、冷媒量が許容範
囲内にあると判断してステップ7へ進む。ステップ7で
は、図4に示すように、コンプレッサー31の周波数に
目標周波数よりも低い所定周波数Hzsetを設定す
る。コンプレッサー31の運転開始からt秒が経過する
まで、目標周波数よりも低い所定周波数Hzsetで運
転することにより、仮に冷媒不足があってもコンプレッ
サー31の破損を防止できる。なお、このステップ7が
上述したコンプレッサー運転手段に対応する。ステップ
7でコンプレッサー31の運転周波数を所定周波数Hz
setに設定した後は、ふたたびステップ1へ戻って上
記処理を繰り返す。
【0021】コンプレッサー31の運転開始からt秒を
経過した時は、ステップ8で、圧力センサー100によ
る検出圧力Pが設定圧力Pa以上か否かを判別し、P≧
Paの場合にはステップ4へ進み、図3に示すように冷
媒過剰と判断してコンプレッサー31の運転を禁止し、
ステップ11へ進んでコンプレッサー31を停止する。
なお、このステップ8,4,11が上述した第1のコン
プレッサー停止手段に対応する。一方、P<Paの場合
はステップ9へ進む。ステップ9では、圧力センサー1
00による検出圧力Pが設定圧力Pb以下か否かを判別
し、P≦Pbの場合にはステップ6へ進み、図3に示す
ように冷媒不足と判断してコンプレッサー31の運転を
禁止し、ステップ11へ進んでコンプレッサー31を停
止する。なお、このステップ9,6,11が上述した第
のコンプレッサー停止手段に対応する。P>Pbの場
合には、冷媒量が許容範囲内にあると判断してステップ
10へ進む。ステップ10で、図4に示すようにコンプ
レッサー31の周波数を目標周波数に設定し、その後ス
テップ1へ戻る。
【0022】このように、コンプレッサー31の運転、
停止によらず、蒸気圧縮サイクルの冷媒圧力Pが設定圧
力Pa以上の場合には冷媒過剰と判断してコンプレッサ
ー31の運転を停止し、蒸気圧縮サイクルの冷媒圧力P
がPc以下の場合には冷媒不足と判断してコンプレッサ
ー31の運転を禁止する。コンプレッサー31が停止状
態の時に蒸気圧縮サイクルの冷媒圧力PがPc<P<P
aであれば、運転開始と同時にコンプレッサー31の運
転が行なわれる。そして、運転開始からt秒経過後に検
出された蒸気圧縮サイクルの冷媒圧力Pが設定圧力Pb
以下の場合には、冷媒不足と判断してコンプレッサー3
1の運転を停止し、冷媒圧力Pが設定圧力Pa以上の場
合には、冷媒過剰と判断してコンプレッサー31を停止
する。ここで、設定圧力Pbは、Pcよりも高い圧力
で、コンプレッサー31を保護しつつ運転できる最低限
の冷媒が蒸気圧縮サイクル内に存在する場合の冷媒圧力
である。極低外気温下でコンプレッサー31を運転する
場合、コンプレッサー31が停止状態の時に冷媒量が許
容範囲内にあれば、蒸気圧縮サイクルの冷媒圧力PはP
c≦P≦Pdの範囲にある。そのため、運転開始直後に
P≦Pbを冷媒不足の判定条件にすると、冷媒不足と断
定できないPc≦P≦Pbの場合にもコンプレッサー3
1が運転できなくなってしまう。なお、上述した実施例
では少なくとも運転開始からt秒を経過するまでは目標
周波数よりも低い一定の周波数Hzsetでコンプレッ
サー31を運転するようにしたが、所定周波数Hzse
tを外気温のような車室外の熱環境条件に応じて変化さ
せ、外気温が高い場合には所定周波数Hzsetを高く
し、外気温が低い場合には所定周波数Hzsetを低く
するようにしてもよい。
【0023】また、上述した実施例では図2のステップ
5で蒸気圧縮サイクルの冷媒圧力PがP≦Pc(一定
値)となれば冷媒不足と判断したが、図5に示すように
運転開始からの経過時間に応じて冷媒不足と判定する基
準圧力を徐々に設定圧力Pbに近づけるようにしてもよ
い。さらに、所定時間t秒を外気温のような車室外の熱
環境条件に応じて変化させ、外気温が比較的高い時には
短い時間を設定し、外気温が低い時には長い時間を設定
するようにしてもよい。さらにまた、図2のステップ5
の判定条件を外気温のような車室外の熱環境条件に応じ
て変化させ、外気温が比較的高い時にはP≦Pbとし、
外気温が低い時にはP≦Pcとしてもよい。
【0024】図6、図7は、図1に示す蒸気圧縮サイク
ルの変形例の構成を示す。なお、これらの図では図1に
示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して説
明する。図6に示す蒸気圧縮サイクルは、暖房運転時に
車室外熱交換器38から吸熱できるようにしたものであ
る。この蒸気圧縮サイクルでは、逆止弁70,71と膨
張弁34,72の間に圧力センサー100を設置してい
るが、コンプレッサー31と四方弁73の間に圧力セン
サー100を設置してもよい。また、図7に示す蒸気圧
縮サイクルは、車室外熱交換器38と車室内熱交換器3
5の2つの熱交換器のみを備え、四方弁73によって冷
房運転時と暖房運転時とで冷媒の流れる方向を切り換え
るものである。この蒸気圧縮サイクルでは、コンプレッ
サー31と四方弁73との間に圧力センサー100を設
置している。
【0025】なお、上述した実施例では圧力検出手段に
圧力センサーを用いる例を示したが、少なくともPa,
Pb,Pcを設定値とする多段の圧力スイッチを用いて
も同様な効果を得ることができる。
【0026】以上の実施例の構成において、コンプレッ
サー31がコンプレッサーを、車室外熱交換器38が車
室外熱交換器を、放熱用車室内熱交換器33および吸熱
用車室内熱交換器35が車室内熱交換器を、膨張弁3
4,72が膨張弁を、制御装置43が第1のコンプレッ
サー停止手段、第2のコンプレッサー停止手段、第3の
コンプレッサー停止手段およびコンプレッサー運転手段
をそれぞれ構成する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、
気圧縮サイクル高圧部の冷媒圧力Pが冷媒過剰判定圧力
Pa以上の場合に、コンプレッサーの運転を停止する。
また、コンプレッサーの停止時および運転開始から所定
時間経過前に、蒸気圧縮サイクル高圧部の冷媒圧力Pが
冷媒不足判定圧力Pc(Pc<Pa)以下になったらコ
ンプレッサーの運転を禁止または停止する。さらに、コ
ンプレッサーの運転開始から所定時間経過後に、蒸気圧
縮サイクル高圧部の冷媒圧力Pがコンプレッサー運転時
の冷媒不足判定圧力Pb(Pa>Pb>Pc)以下にな
ったらコンプレッサーの運転を停止する。これにより
冷媒過不足下でコンプレッサーを保護しながら可能な限
り暖房運転を行なうことができる。また、コンプレッサ
ーの運転開始から所定時間を経過するまでは、冷媒圧力
Pが許容範囲Pb<P<Paにあるときの目標周波数よ
りも低い所定周波数でコンプレッサーを運転するように
したので、冷媒が不足気味の場合でもコンプレッサーの
破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の構成を示すブロック図。
【図2】制御装置で実行される冷媒過不足判定動作を示
すフローチャート。
【図3】実施例の冷媒過不足判定動作を示すタイムチャ
ート。
【図4】運転開始時のコンプレッサー周波数の変化を示
すタイムチャート。
【図5】実施例の冷媒過不足判定動作の変形例を示すタ
イムチャート。
【図6】蒸気圧縮サイクルの変形例を示す図。
【図7】蒸気圧縮サイクルの変形例を示す図。
【図8】圧力センサーを用いた従来の車両用ヒートポン
プ式冷暖房装置の冷媒過不足判定動作を示すタイムチャ
ート。
【図9】圧力スイッチを用いた従来の車両用ヒートポン
プ式冷暖房装置の冷媒過不足判定動作を示すタイムチャ
ート。
【符号の説明】
31 コンプレッサ 32 三方弁 33 放熱用車室内熱交換器 34,72 膨張弁 35 吸熱用車室内熱交換器 37 ブロアファン 38 車室外熱交換器 43 制御装置 44 ブロアファンモータ 70,71 逆止弁 73 四方弁 74 二方弁 100 圧力センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−108817(JP,A) 特開 平6−143992(JP,A) 特開 昭51−8653(JP,A) 特開 平2−126061(JP,A) 特開 平2−231219(JP,A) 実開 平3−87171(JP,U) 実開 昭54−62137(JP,U) 実開 昭54−98647(JP,U) 実開 昭51−133853(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 49/02 520 B60H 1/00 101 B60H 1/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を圧縮するコンプレッサーと、冷媒
    と車室外空気との間で熱交換を行なう車室外熱交換器
    と、冷媒と車室内空気との間で熱交換を行なう車室内熱
    交換器と、冷媒を断熱膨張させる膨張弁とを有する蒸気
    圧縮サイクルと、 前記蒸気圧縮サイクルの高圧部の冷媒圧力Pを検出する
    圧力検出手段と、前記圧力検出手段による検出圧力Pが冷媒過剰判定圧力
    Pa以上の場合に、前記コンプレッサーの運転を停止す
    る第1のコンプレッサー停止手段と前記コンプレッサーの停止時および運転開始から所定時
    間経過前に、前記圧力検出手段による検出圧力Pが冷媒
    不足判定圧力Pc(Pc<Pa)以下になったら前記コ
    ンプレッサーの運転を禁止または停止する第2のコンプ
    レッサー停止手段と前記コンプレッサーの運転開始から所定時間経過後に、
    前記圧力検出手段による検出圧力Pが前記コンプレッサ
    ー運転時の冷媒不足判定圧力Pb(Pa>Pb>Pc)
    以下になったら前記コンプレッサーの運転を停止する第
    3のコンプレッサー停止手段と を備えることを特徴とす
    る車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記コンプレッサーの運転開始から前記所定時間を経過
    するまでは、前記圧力検出手段による検出圧力Pが許容
    範囲Pb<P<Paにあるときの目標周波数よりも低い
    所定周波数で前記コンプレッサーを運転するコンプレッ
    サー運転手段を備えることを特徴とする車両用ヒートポ
    ンプ式冷暖房装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の車両用
    ヒートポンプ式冷暖房装置において、 前記圧力検出手段は圧力センサーであることを特徴とす
    る車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の車両用
    ヒートポンプ式冷暖房装置において、 前記圧力検出手段は少なくとも設定圧力Pa,Pb,P
    cを有する多段の圧力スイッチであることを特徴とする
    車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
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