JP3232183B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3232183B2
JP3232183B2 JP33783993A JP33783993A JP3232183B2 JP 3232183 B2 JP3232183 B2 JP 3232183B2 JP 33783993 A JP33783993 A JP 33783993A JP 33783993 A JP33783993 A JP 33783993A JP 3232183 B2 JP3232183 B2 JP 3232183B2
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克己 飯田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はヒートポンプタイプの
車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のヒートポンプタイプの車両用空調
装置は、例えば特開昭59−49439号公報、特開平
4−243615号公報、特開平4−254212号公
報などに開示されているように、温水加熱源を持たない
電気自動車などに用いるのに好適な空調装置であり、こ
れはコンプレッサと車室外熱交換器と第1・第2車室内
熱交換器とが暖房用・冷房用の膨張弁を有する複数の管
路や膨張弁を迂回する複数の管路およびこれら管路を切
り替える複数の弁からなる管路系統で連結され、複数の
弁を開閉制御することによって、例えば暖房運転時およ
び冷房運転時には全ての熱交換器に冷媒を循環させ、除
湿運転時には第1・第2車室内熱交換器のみに冷媒を循
環させるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来の車両用空調
装置においては、例えば除湿運転時には第1・第2車室
内熱交換器のみに冷媒を循環させる構成になっているの
で、暖房時の十分な暖房性能を維持しつつ除湿を良好に
行うことができず、電熱ヒータのような別のヒータを併
用しないと、中間期に車で特に重要な暖房時の窓の晴れ
性能を適切に確保できなくなる問題が内在する。
【0004】この発明は上記課題を解決するためになさ
れたもので、環境に合った運転モードを発揮し、特に、
車特有の中間期晴れ性能を良好に確保できる車両用空調
装置を提供することを主要な目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した第1
の発明に係る車両用空調装置は、図1に示すように、コ
ンプレッサAと車室外熱交換器Bと第1・第2車室内熱
交換器C,Dとが暖房用・冷房用の膨張弁E,Fを有す
る複数の管路や膨張弁E,Fを迂回する複数の管路およ
びこれら管路を切り替える複数の弁G1,G2,G3か
らなる管路系統Iで連結され、第1・第2車室内熱交換
器C,Dがブロアファンの駆動によってダクト内に取り
込まれた空気との熱交換を行うことで車室内に吹き出さ
れる空調風を生成するようにしたものにおいて、目標温
度演算手段Jと外気温度検出手段Kと第1運転モード制
御手段Lとを備え、第1運転モード制御手段Lが外気温
度検出手段Kで検出された外気温度と目標温度演算手段
Jで演算された目標温度との偏差にもとづき弁G1,G
2,G3を制御して運転モードを暖房モードと冷房モー
ドと除湿暖房モードとに切り替え、暖房モードでは冷媒
がコンプレッサAから第2車室内熱交換器Dと暖房用膨
張弁Eおよび車室外熱交換器Bを順に経由してコンプレ
ッサAに戻り、冷房モードでは冷媒がコンプレッサAか
ら第2車室内熱交換器Dと車室外熱交換器Bと冷媒用膨
張弁Fおよび第1車室内熱交換器Cを順に経由してコン
プレッサAに戻り、除湿暖房モードでは冷媒がコンプレ
ッサAから第2車室内熱交換器Dと暖房用膨張弁Eと車
室外熱交換器Bおよび第1車室内熱交換器Cを順に経由
してコンプレッサAに戻る構成になっている。
【0006】請求項2に記載した第2の発明に係る車両
用空調装置は、図1に示すように、コンプレッサAと車
室外熱交換器Bと第1・第2車室内熱交換器C,Dとが
暖房用・冷房用の膨張弁E,Fを有する複数の管路や膨
張弁E,Fを迂回する複数の管路およびこれら管路を切
り替える複数の弁G1,G2,G3からなる管路系統I
で連結され、第1・第2車室内熱交換器C,Dがブロア
ファンの駆動によってダクト内に取り込まれた空気との
熱交換を行うことで車室内に吹き出される空調風を生成
するようにしたものにおいて、目標温度演算手段Jと外
気温度検出手段Kと第1運転モード制御手段Lと吹き出
し口選定手段Mと第2運転モード制御手段Nとを備え、
第1運転モード制御手段Lが外気温度検出手段Kで検出
された外気温度と目標温度演算手段Jで演算された目標
温度との偏差にもとづき弁G1,G2,G3を制御して
運転モードを暖房モードと冷房モードと除湿暖房モード
とに切り替え、暖房モードでは冷媒がコンプレッサAか
ら第2車室内熱交換器Dと暖房用膨張弁Eおよび車室外
熱交換器Bを順に経由してコンプレッサAに戻り、冷房
モードでは冷媒がコンプレッサAから第2車室内熱交換
器Dと車室外熱交換器Bと冷媒用膨張弁Fおよび第1車
室内熱交換器Cを順に経由してコンプレッサAに戻り、
除湿暖房モードでは冷媒がコンプレッサAから第2車室
内熱交換器Dと暖房用膨張弁Eと車室外熱交換器Bおよ
び第1車室内熱交換器Cを順に経由してコンプレッサA
に戻る一方、吹き出し口選定手段Mが乗員の指示でデミ
スト吹き出し口を選択した場合には第2運転モード制御
手段Nが第1運転モード制御手段Lに代替し運転モード
を除湿暖房モードに切り替える構成になっている。
【0007】請求項3に記載した第3の発明に係る車両
用空調装置は、図1に示すように、コンプレッサAと車
室外熱交換器Bと第1・第2車室内熱交換器C,Dとが
暖房用・冷房用の膨張弁E,Fを有する複数の管路や膨
張弁E,Fを迂回する複数の管路およびこれら管路を切
り替える複数の弁G1,G2,G3からなる管路系統I
で連結され、第1・第2車室内熱交換器C,Dがブロア
ファンの駆動によってダクト内に取り込まれた空気との
熱交換を行うことで車室内に吹き出される空調風を生成
するようにしたものにおいて、目標温度演算手段Jと外
気温度検出手段Kと第1運転モード制御手段Lと第1目
標熱交換後温度演算手段Oと第2目標熱交換後温度演算
手段Pと第1熱交換後温度検出手段Qと第2熱交換後温
度検出手段Rとコンプレッサ制御手段Sとを備え、第1
運転モード制御手段Lが外気温度検出手段Kで検出され
た外気温度と目標温度演算手段Jで演算された目標温度
との偏差にもとづき弁G1,G2,G3を制御して運転
モードを暖房モードと冷房モードと除湿暖房モードとに
切り替え、暖房モードでは冷媒がコンプレッサAから第
2車室内熱交換器Dと暖房用膨張弁Eおよび車室外熱交
換器Bを順に経由してコンプレッサAに戻り、冷房モー
ドでは冷媒がコンプレッサAから第2車室内熱交換器D
と車室外熱交換器Bと冷媒用膨張弁Fおよび第1車室内
熱交換器Cを順に経由してコンプレッサAに戻り、除湿
暖房モードでは冷媒がコンプレッサAから第2車室内熱
交換器Dと暖房用膨張弁Eと車室外熱交換器Bおよび第
1車室内熱交換器Cを順に経由してコンプレッサAに戻
る一方、上記運転モードが冷房モードおよび除湿暖房モ
ードに切り替えられる場合には第1目標熱交換後温度演
算手段Oが目標温度にもとづき第1車室内熱交換器Cか
ら吹き出される空気の第1目標熱交換後温度を演算し、
第1熱交換後温度検出手段Qが第1車室内熱交換器Cか
ら吹き出される空気の温度を検出し、この第1検出熱交
換後温度が第1目標熱交換後温度となるようにコンプレ
ッサ制御手段SがコンプレッサAの回転数を制御し、ま
た、上記運転モードが暖房モードに切り替えられる場合
には第2目標熱交換後温度演算手段Pが目標温度にもと
づき第2車室内熱交換器Dから吹き出される空気の第2
目標熱交換器後温度を演算し、第2熱交換器後温度検出
手段Rが第2車室内熱交換器Dから吹き出される空気の
温度を検出し、この第2検出熱交換後温度が第2目標熱
交換後温度となるようにコンプレッサ制御手段Sがコン
プレッサAの回転数を制御する構成になっている。
【0008】請求項4に記載した第4の発明に係る車両
用空調装置はコンプレッサAと車室外熱交換器Bと第1
・第2車室内熱交換器C,Dとが暖房用・冷房用の膨張
弁E,Fを有する複数の管路や膨張弁E,Fを迂回する
複数の管路およびこれら管路を切り替える複数の弁G
1,G2,G3からなる管路系統Iで連結され、第1・
第2車室内熱交換器C,Dがブロアファンの駆動によっ
てダクト内に取り込まれた空気との熱交換を行うことで
車室内に吹き出される空調風を生成するようにしたもの
において、目標温度演算手段Lと外気温度検出手段Kと
第2熱交換後温度検出手段RとエアミックスドアTと吹
き出し口決定手段Uと複合制御手段Wとを備え、第1運
転モード制御手段Lが外気温度検出手段Kで検出された
外気温度と目標温度演算手段Jで演算された目標温度と
の偏差にもとづき弁G1,G2,G3を制御して運転モ
ードを暖房モードと冷房モードと除湿暖房モードとに切
り替え、暖房モードでは冷媒がコンプレッサAから第2
車室内熱交換器Dと暖房用膨張弁Eおよび車室外熱交換
器Bを順に経由してコンプレッサAに戻り、冷房モード
では冷媒がコンプレッサAから第2車室内熱交換器Dと
車室外熱交換器Bと冷媒用膨張弁Fおよび第1車室内熱
交換器Cを順に経由してコンプレッサAに戻り、除湿暖
房モードでは冷媒がコンプレッサAから第2車室内熱交
換器Dと暖房用膨張弁Eと車室外熱交換器Bおよび第1
車室内熱交換器Cを順に経由してコンプレッサAに戻る
一方、第2熱交換後温度検出手段Rが第2車室内熱交換
器Dから吹き出される空気の温度を検出し、エアミック
ドアTが第2車室内熱交換器Dに流れ込む空気通路を開
閉し、吹き出し口決定手段Uが目標温度演算手段Jで算
出された目標温度にもとづきダクトから車室内に吹き出
される空調風の吹き出し口を決定し、第2熱交換後温度
検出手段Rで検出された第2熱交換後検出温度が所定温
度以上の場合には複合制御手段Wが吹き出し口決定手段
Uでの車室内に吹き出される空気が乗員の上体部および
下体部に向けて吹き出されるバイレベルモードの決定を
許容するとともに上記エアミックドアTの開度を全開位
置と全閉位置との間の中立位置に設定する構成になって
いる。
【0009】請求項5に記載した第5の発明に係る車両
用空調装置は、図2に示すように、コンプレッサAと車
室外熱交換器Bと第1・第2車室内熱交換器C,Dとが
暖房用・冷房用の膨張弁E,Fを有する複数の管路や膨
張弁E,Fを迂回する複数の管路およびこれら管路を切
り替える複数の弁G1,G2,G3からなる管路系統I
で連結され、第1・第2車室内熱交換器C,Dがブロア
ファンの駆動によってダクト内に取り込まれた空気との
熱交換を行うことで車室内に吹き出される空調風を生成
するようにしたものにおいて、温度調節手段Wと空調ス
イッチXと第3運転モード制御手段Yと第4運転モード
制御手段Zとを備え、温度調節手段Wが乗員の指示で車
室内の設定温度を設定し、空調スイッチXが乗員の指示
でオン・オフ動作され、この空調スイッチXのオン動作
中は温度調節手段Wで設定される設定温度が低温側から
高温側に切り替えられるのにもとづき第3運転モード制
御手段Yが弁G1,G2,G3を制御して運転モードを
冷房モードと除湿暖房モードと暖房モードとに順次切り
替え、冷房モードでは冷媒がコンプレッサAから第2車
室内熱交換器Dと車室外熱交換器Bと冷媒用膨張弁Fお
よび第1車室内熱交換器Cを順に経由してコンプレッサ
Aに戻り、除湿暖房モードでは冷媒がコンプレッサAか
ら第2車室内熱交換器Dと暖房用膨張弁Eと車室外熱交
換器Bおよび第1車室内熱交換器Cを順に経由してコン
プレッサAに戻り、暖房モードでは冷媒がコンプレッサ
Aから第2車室内熱交換器Dと暖房用膨張弁Eおよび車
室外熱交換器Bを順に経由してコンプレッサAに戻る一
方、空調スイッチXのオフ動作中は温度調節手段Wによ
って設定される設定温度が低温側から高温側に切り替え
られるのにもとづき第4運転モード制御手段Zが運転モ
ードをコンプレッサA停止でブロアファン駆動の送風モ
ードからコンプレッサA駆動およびブロアファン駆動で
弁G1,G2,G3を制御して暖房モードに切り替える
構成になっている。
【0010】
【作用】第1の発明の車両用空調装置は、運転が開始さ
れ、外気温度と目標温度との偏差によって暖房モードに
なると、弁G1,G2が閉止し、弁G3が開放し、冷媒
がコンプレッサAから第2車室内熱交換器Dと暖房用膨
張弁Eと車室外熱交換器Bとを順に経由してコンプレッ
サAに戻るサイクルとなるので、車室外熱交換器Bが蒸
発器となり、第2車室内熱交換器Dが凝縮器となり、結
果として、ブロアファンの駆動によってダクト内に取り
込まれた空気が第2車室内熱交換器Dからの放熱を受け
て温風なる空調風となってダクトから車室内に吹き出さ
れる。また、外気温度と目標温度との偏差によって冷房
モードになると、弁G1が開放し、弁G2,G3が閉止
し、冷媒がコンプレッサAから第2車室内熱交換器Dと
車室外熱交換器Bと冷媒用膨張弁Fと第1車室内熱交換
器Cとを順に経由してコンプレッサAに戻るサイクルと
なるので、車室外熱交換器Bと第2車室内熱交換器Dが
凝縮器となり、第1車室内熱交換器Cが蒸発器となり、
結果として、ブロアファンの駆動によってダクト内に取
り込まれた空気が第1車室内熱交換器Cからの吸熱除湿
を受けて乾燥冷風となるとともに第2車室内熱交換器D
からの放熱を受けて温風となり、この温風と乾燥冷風と
の混合された空調風がダクトから車室内に吹き出され
る。さらに、外気温度と目標温度との偏差によって除湿
暖房モードとなると、弁G1,G3が閉止し、弁G3が
開放し、冷媒がコンプレッサAから第2車室内熱交換器
Dと暖房用膨張弁Eと車室外熱交換器Bと第1車室内熱
交換器Cとを順に経由してコンプレッサAに戻るサイク
ルとなり、車室外熱交換器Bと第1車室内熱交換器Cと
が蒸発器となり、第2車室内熱交換器Dが凝縮器とな
り、結果として、ブロアファンの駆動によってダクト内
に取り込まれた空気が第1車室内熱交換器Cからの放熱
除湿を受けて乾燥暖風となるとともに第2車室内熱交換
器Dからの放熱を受けて温風となり、この温風と乾燥暖
風との混合された空調風がダクトから車室内に吹き出さ
れる。
【0011】第2の発明の車両用空調装置は第1の発明
に加え、外気温度と目標温度との偏差によって暖房モー
ドまたは冷房モードあるいは除湿暖房モードのいずれか
で運転されている状態において、吹き出し口選定手段M
が乗員の指示でデミスト吹き出し口を選択すると、第2
運転モード制御手段Nが運転モードを除湿暖房モードに
強制的に切り替える。
【0012】第3の発明の車両用空調装置は、第1の発
明に加え、外気温度と目標温度との偏差によって運転モ
ードが冷房モードまたは除湿暖房モードのいずれかとな
る場合には第1車室内熱交換器Cから吹き出される空気
の温度が第1目標熱交換後温度となるようにコンプレッ
サAの回転数が制御され、暖房モードとなる場合には第
2車室内熱交換器Dから吹き出される空気の温度が第2
目標熱交換後温度となるようにコンプレッサAの回転数
が制御される。
【0013】第4の発明の車両用空調装置は、第1の発
明に加え、外気温度と目標温度との偏差によって暖房モ
ードまたは冷房モードあるいは除湿暖房モードのいずれ
かで運転されている状態において、第2車室内熱交換器
Dから吹き出される空気の温度が所定温度以上となる
と、エアミックスドアTが全開位置と全閉位置との中立
位置となり、除湿冷風と暖風とがほぼ同量の割合で混合
された空調風が乗員の例えば胸部より上の上体部と足部
などの下体部とに向けて吹き出される。
【0014】第5の発明の車両用空調装置は、空調スイ
ッチXがオン動作され、温度調節手段Wが低温側に設定
されると、運転モードが冷房モードになり、弁G1が開
放し、弁G2,G3が閉止し、冷媒がコンプレッサAか
ら第2車室内熱交換器Dと車室外熱交換器Bと冷媒用膨
張弁Fと第1車室内熱交換器Cとを順に経由してコンプ
レッサAに戻るサイクルとなるので、車室外熱交換器B
と第2車室内熱交換器Dが凝縮器となり、第1車室内熱
交換器Cが蒸発器となり、結果として、ブロアファンの
駆動によってダクト内に取り込まれた空気が第1車室内
熱交換器Cからの吸熱除湿を受けて乾燥冷風となるとと
もに第2車室内熱交換器Dからの放熱を受けて温風とな
り、この温風と乾燥冷風との混合された空調風がダクト
から車室内に吹き出される。また、空調スイッチXがオ
ン動作され、温度調節手段Wが低温側と高温側との中間
に設定されると、運転モードが除湿暖房モードとなり、
弁G1,G3が閉止し、弁G2が開放し、冷媒がコンプ
レッサAから第2車室内熱交換器Dと暖房用膨張弁Eと
車室外熱交換器Bと第1車室内熱交換器Cとを順に経由
してコンプレッサAに戻るサイクルとなり、車室外熱交
換器Bと第1車室内熱交換器Cが蒸発器となり、第2車
室内熱交換器Dが凝縮器となり、結果として、ブロアフ
ァンの駆動によってダクト内に取り込まれた空気が第1
車室内熱交換器Cからの放熱除湿を受けて乾燥暖風とな
るとともに第2車室内熱交換器Dからの放熱を受けて温
風となり、この温風と乾燥暖風との混合された空調風が
ダクトから車室内に吹き出される。また、空調スイッチ
Xがオン動作され、温度調節手段Wが高温側に設定され
ると、運転モードが暖房モードとなり、弁G1,G2が
閉止し、弁G3が開放し、冷媒がコンプレッサAから第
2車室内熱交換器Dと暖房用膨張弁Eと車室外熱交換器
Bとを順に経由してコンプレッサAに戻るサイクルとな
るので、車室外熱交換器Bが蒸発器となり、第2車室内
熱交換器Dが凝縮器となり、結果として、ブロアファン
の駆動によってダクト内に取り込まれた空気が第2車室
内熱交換器Dからの放熱を受けて温風なる空調風となっ
てダクトから車室内に吹き出される。一方、空調スイッ
チXがオフ動作され、温度調節手段Wが低温に設定され
ると、運転モードがブロアファンでの送風のみの空調風
が車室内に吹き出される。また、空調スイッチXがオフ
動作され、温度調節手段Wが低温側と高温側との中間ま
たは高温側に設定されると、ブロアファンが駆動したま
ま、コンプレッサAが駆動し、運転モードが暖房モード
となって暖風が車室内に吹き出される。
【0015】
【実施例】以下、この発明の各実施例を図3乃至図12
を用いて説明する。
【0016】第1実施例(請求項1〜4に対応する) 図3は第1実施例のヒートポンプタイプの車両用空調装
置を示す構成図、図4はこの第1実施例のコントロール
ユニットを示す構成図、図5はこの第1実施例の運転モ
ードマップ、図6乃至図8は第1実施例のフローチャー
ト、図9はこの第1実施例の運転モードと弁とエアミッ
クスドアとの関係を示す図表である。
【0017】図3において、車両用空調装置はコンプレ
ッサ1(図1のコンプレッサAと同じ)と車室外熱交換
器2(図1の車室外熱交換器Bと同じ)と第1車室内熱
交換器3(図1の第1車室内熱交換器Cと同じ)と第2
車室内熱交換器4(図1の第2車室内熱交換器Dと同
じ)とを有し、コンプレッサ1は図外の車両のエンジン
ルームなどの車室外に設置され液冷媒を圧縮して高温と
して吐出する。車室外熱交換器2は上記エンジンルーム
などの車室外に設置され冷媒と車室外の空気との熱交換
を行う。第1車室内熱交換器3と第2車室内熱交換器4
とは冷媒とブロアファンの駆動によってダクト内に取り
込まれた空気との熱交換を行うことで車室内に吹き出さ
れる空調風を生成する。これらコンプレッサ1と車室外
熱交換器2と第1・第2車室内熱交換器3,4とは管路
系統5(図1の管路系統Iと同じ)で連結されている。
この管路系統5は第1・第2・第3・第4・第5・第6
・第7管路6,7,8,9,10,11,12を有す
る。第1管路6はコンプレッサ1の冷媒吐出口を第2車
室内熱交換器4の冷媒入口にオイルセパレータ13を介
在して連結する。第2管路7は第2車室内熱交換器4の
冷媒出口を車室外熱交換器2の冷媒入口に暖房用膨張弁
14(図1の暖房用膨張弁Eと同じ)を介在して連結す
る。第3管路8は暖房用膨張弁14迂回して第2車室内
熱交換器4の冷媒出口を車室外熱交換器2の冷媒入口に
開閉弁15(図1の弁G1に相当する)介在して連結す
る。第4管路9は車室外熱交換器2の冷媒出口を第1車
室内熱交換器3の冷媒入口にレシーバタンク16と冷房
用膨張弁17とを車室外熱交換器2側から車室内熱交換
器3側へと順に介在して連結する。レシーバタンク16
はレシーバタンク16内の圧力を検出するデュアル圧力
スイッチ18を有する。このデュアル圧力スイッチ18
はレシーバタンク16内の圧力が異常に低くなってコン
プレッサ1が潤滑油行きわたり不良から焼き付きを起こ
すのを防止したり、レシーバタンク16内の圧力が異常
に高くなって管路などが破壊されるのを防止するため
に、レシーバタンク16内の圧力が異常低圧または異常
高圧となったことを検知すると、その検知信号を後述の
コントロールユニット22に出力し、コントロールユニ
ット22がコンプレッサ1の駆動を停止する。第5管路
10はレシーバタンク16と冷房用膨張弁17とを迂回
して車室外熱交換器2の冷媒出口を第1車室内熱交換器
3の冷媒入口に上記とは別の開閉弁19(図1の弁G2
に相当する)を介在して連結する。第6管路11は第1
車室内熱交換器3の冷媒出口をコンプレッサ1の冷媒入
口にアキュームレータ20を介在して連結する。第7管
路12はレシーバタンク16と冷媒用膨張弁17とを迂
回して車室外熱交換器2の冷媒出口をコンプレッサ1の
冷媒入口に上記とは別の開閉弁21(図1の弁G3に相
当する)とアキュームレータ20とを介在して連結す
る。これらの開閉弁15,19,21はコントロールユ
ニット22からの出力で開閉動作する電磁弁になってい
る。コンプレッサ1はコンプレッサドライバー23から
供給される電力で駆動制御される。このコンプレッサド
ライバー23はコントロールユニット22からの出力に
応じコンプレッサ1に電力を供給する。第1・第2車室
内熱交換器3,4は車両の車室内に設置されるダクト2
4内に配置される。このダクト24の上流側には車室外
の外気を導入する外気導入口25と車室内の内ドア27
とを有し、このインテークドア27の下流側のダクト2
4内には両導入口25,26側から空気を吸入してダク
ト24の下流側に送風するブロアファン29を有する。
このブロアファン29の下流側の上記第1車室内熱交換
器3と第2車室内熱交換器4との間のダクト24内には
エアミックスドア31を有し、このエアミックスドア3
1は第1車室内熱交換器3を通過した(第1車室内熱交
換器3から吹き出された)空気が第2車室内熱交換器4
へ流れ込む通路を開閉する。第2車室内熱交換器4の下
流側には電熱ヒータ32が配置されている。この電熱ヒ
ータ32の下流側のダクト24内はエアミックスチャン
バ33を構成し、このエアミックスチャンバ33は第2
車室内熱交換器4を迂回した空気と第2車室内熱交換器
4を通過した空気とが混合された空調風を作る。エアミ
ックスチャンバ33には空調風を車室内のウインドウガ
ラスに向けて吹き出すデフロスタダクト34と空調風を
車室内の乗員の胸部から上部の上体部に向けて吹き出す
ベントダクト35と空調風を車室内の乗員の足元に向け
て吹き出すヒートダクト36とが連結されている。デフ
ロスタダクト34はデフロスタドア37で開閉され、ベ
ントダクト35はベントドア38で開閉され、ヒートダ
クト36はヒートドア39で開閉される。インテークド
ア4を開閉するインテークドアアクチュエータ41やブ
ロアファン29を回転するブロアファンモータ42およ
びエアミックスドア31を開閉するエアミックスドアア
クチュエータ43ならびにデフロスタドア37・ベント
ドア38・ヒートドア39を開閉するモードドアアクチ
ュエータ44などはコントロールユニット22で制御さ
れる。このコントロールユニット22には内気センサ4
5と外気センサ46(図1の外気温度検出手段Kと同
じ)と第1車室内熱交換後温度センサ47(図1の第1
熱交換後温度検出手段Qと同じ)と電熱ヒータ交換後温
度センサ48とコンプレッサ吐出冷媒温度センサ49と
第2車室内熱交換用冷媒温度センサ50(図1の第2熱
交換後度検出手段Rに相当する)と室温設定器51と日
射センサ52などが接続されている。内気センサ45は
車室内の室温Trを検出し、その検出室温Trに応じた
信号をコントロールユニット22に出力する。外気セン
サ46は車室外の外気温度Taを検出し、その検出外気
温度Taに応じた信号をコントロールユニット22に入
力する。第1車室内熱交換後温度センサ47は第1車室
内熱交換器3から吹き出される空気の温度としての第1
検出熱交換後温度Teを検出し、その第1検出熱交換後
温度Teに応じた信号をコントロールユニット22に出
力する。電熱ヒータ交換後温度センサ48は電熱ヒータ
32から吹き出される空気の温度としての電熱交換後温
度Thを検出し、その検出電熱交換後温度Thに応じた
信号をコントロールユニット22に出力する。コンプレ
ッサ吐出冷媒温度センサ49はオイルセパレータ13か
ら吐出する冷媒の温度としてのコンプレッサ吐出冷媒温
度Tdを検出し、その検出コンプレッサ吐出冷媒温度T
dに応じた信号をコントロールユニット22に出力す
る。第2車室内熱交換用冷媒温度センサ50は第2車室
内熱交換器4に入る直前の冷媒の温度を第2車室内熱交
換器4から吹き出される空気の温度に換算した第2検出
熱交換後温度Tscを検出し、その第2検出熱交換後温
度Tscに応じた信号をコントロールユニット22に出
力する。室温設定器51は乗員の指示で車室内の設定温
度Tsetに応じた信号をコントロールユニット22に
出力する。日射センサ52は車室外の日射量Qsunを
検出し、その検出日射量Qsunに応じた信号をコント
ロールユニット22に出力する。図1中の符号53は乗
員が操作するためのデミストスイッチ(図1の吹き出し
口選定手段M)であり、符号54は車室外熱交換器2に
外気を強制的に吹き付けるためのファンである。
【0018】図4おいて、上記コントロールユニット2
2は目標温度演算手段55(図1の目標温度演算手段J
と同じ)と運転モード制御手段56(図1の第1・第2
運転モード制御手段L,Nに相当する)とブロア電圧演
算手段57とエアミックスドア開度演算手段58と第1
目標熱交換後温度演算手段59(図1の第1目標熱交換
後温度演算手段Oと同じ)と第2目標熱交換後温度演算
手段60(図1の第2目標熱交換後温度演算手段Pと同
じ)とコンプ目標回転数演算手段61(図1のコンプレ
ッサ制御手段Sと同じ)と吹き出し口決定手段62(図
1の吹き出し口決定手段Uと同じ)と吸い込み口決定手
段63とを備えたマイクロコンピュータに構成され、あ
らかじめ設定されたプログラムによって、検出室温Tr
と設定室温Tsetおよび外気温度Taおよび日射量Q
sunなどの車室内外の熱負荷検出手段からの熱環境情
報から目標温度としての目標吹き出し温度Xmを演算
し、この目標吹き出し温度Xmに応じ開閉弁15,1
9,21の開閉とブロアファンモータ42の回転とエア
ミックスドア31の開度およびコンプレッサ1の回転な
どを制御するようになっている。運転モード制御手段5
7は図2に示す運転モードマップをあらかじめ記憶して
いる。上記エアミックスドア開度演算手段58と吹き出
し口決定手段62とによって、図1の複合制御手段Vが
構成される。
【0019】図5において、上記運転モードマップは横
軸に目標吹き出し温度Xmと検出外気Taとの偏差Xm
−Taを示し、縦軸に暖房モードと除湿暖房モードと冷
房モードなどの運転モードを示し、偏差Xm−Taが正
の値で第2所定値Bまでは暖房モードを出力するように
対応付け、偏差Xm−Taが正の値で第2所定値B以上
で第4所定値Dまでは除湿暖房モードを出力するように
対応付け、偏差Xm−Taが正の値で第4所定値D以上
では冷房モードを出力するように対応付け、偏差Xm−
Taが負の値で第3所定値Cまでは冷房モードを出力す
るように対応付け、偏差Xm−Taが負の値で第3所定
値C以下で第1所定値Aまでは除湿暖房モードを出力す
るように対応付け、偏差Xm−Taが負の値で第1所定
値A以下では暖房モードを出力するように対応付けてあ
る。上記第1・第2・第3・第4所定値A〜Dの大小関
係はA<C<B<Dになっている。
【0020】次に上記第1実施例の車両用空調装置の動
作を図6乃至図8のフローチャートを用いて説明する。
まず図6において、空調装置の運転が開始され、検出室
温Trと設定室温Tsetおよび外気温度Taおよび日
射量Qsunなどの熱環境情報がコントロールユニット
22に初期値入力されると、コントロールユニット22
があらかじめ記憶された目標吹き出し温度演算式 Xm=A・Tset+B・Tr+C・Ta+D・Qsu
n+E(ただし係数A〜Eは各センサゲインとしての定
数) から目標吹き出し温度Xmを演算し、この演算された目
標吹き出し温度Xmと検出外気温度Taとの偏差Xm−
Taを算出し、その偏差Xm−Taを運転モードマップ
に照合して運転モードを暖房モードか除湿暖房モードか
冷房モードか決定するとともに、暖房モードが決定され
た場合にデミストスイッチ53がオンかを判断する(ス
テップ101〜106)。そして、暖房モードでデミス
トスイッチ53がオフの場合は乗員がフロントウインド
ウガラスなどの曇りを意識しないことを意味するのでス
テップ107〜110の暖房運転処理を行い、除湿暖房
モードの場合または暖房モードでデミストスイッチ53
がオンされて乗員がフロントウインドウガラスなどの曇
りを意識し晴れ性を要求した場合はステップ111〜1
14の除湿暖房運転処理を行い、冷房モードの場合はス
テップ116〜118の冷房運転処理を行う。つまり、
ステップ107〜110の暖房運転処理では開閉弁1
5,19を閉止して開閉弁21を開放し、目標吹き出し
温度Xmにもとづき第2車室内熱交換器4から吹き出さ
れる空気の第2目標熱交換後温度Tsc’をステップ1
08に図示した目標値演算特性から演算し、第2検出熱
交換後温度Tscが第2目標熱交換後温度Tsc’とな
るようにコンプレッサ1の回転数をPID制御し、目標
吹き出し温度Xmにもとづきステップ110に図示した
インテークドア制御特性からインテークドア27を開度
制御する。また、ステップ111〜114の除湿暖房運
転処理では目標吹き出し温度Xmにもとづき第1車室内
熱交換器3から吹き出される空気の第1目標熱交換後温
度Te’をステップ112に図示した目標値演算特性か
ら演算し、第1検出熱交換後温度Teが第1目標熱交換
後温度Te’となるようにコンプレッサ1の回転数をP
ID制御し、目標吹き出し温度Xmにもとづきステップ
110に図示したインテークドア制御特性からインテー
クドア27を開度制御する。また、ステップ116〜1
18の冷房運転処理では目標吹き出し温度Xmにもとづ
き第1車室内熱交換器3から吹き出される空気の第1目
標熱交換後温度Te’をステップ116に図示した目標
値演算特性から演算し、第1検出熱交換後温度Teが第
1目標熱交換後温度Te’となるようにコンプレッサ1
の回転数をPID制御し、目標吹き出し温度Xmにもと
づきステップ118に図示したインテークドア制御特性
からインテークドア27を開度制御する。
【0021】引き続き、図7に示すように、目標吹き出
し温度Xmをステップ119に示すブロア制御特性に照
合してブロアファン電圧Vfanを演算してブロアファ
ンモータ42を回転制御し、ステップ120〜126の
吹き出しモード制御を行う。この吹き出しモード制御で
は、目標吹き出し温度Xmをステップ120に示す吹き
出し口決定特性に照合して吹き出しモードを抽出し、バ
イレベルモードが抽出された場合は第2検出熱交換後温
度Tscがステップ122に示す複合制御特性中の所定
温度A,B以上であるか否かを判断し、第2検出熱交換
後温度Tscが上昇過程で所定値B以上あるか、または
第2検出熱交換後温度Tscが下降過程で所定値A以上
ある場合は、ステップ126で吹き出しモードをバイレ
ベルモードに決定してモードドアアクチュエータ44を
駆動制御する。また、第2検出熱交換後温度Tscが上
昇過程で所定値B未満か、または第2検出熱交換後温度
Tscが下降過程で所定値A未満の場合はステップ12
3に進む。ステップ123ではステップ120で抽出し
た吹き出しモードが冷房モードか否かを判断し、冷房モ
ードの場合はステップ125で吹き出しモードをベンモ
ードに決定してモードドアアクチュエータ44を駆動制
御し、冷房モードでない場合はステップ124で吹き出
しモードをフートモードに決定してモードドアアクチュ
エータ44を駆動制御する。
【0022】さらに、図8に示すように、ステップ12
7〜131のエアミックスドア制御を行う。このエアミ
ックスドア制御のステップ127では上記ステップ12
4〜126で決定された吹き出しモードがバイレベルモ
ードか否かを判断し、バイレベルモードの場合はステッ
プ128に進み、第2検出熱交換後温度Tscがステッ
プ128に示す複合制御特性中の所定温度A,B以上で
あるか否かを判断し、第2検出熱交換後温度Tscが上
昇過程で所定値B以上あるか、または第2検出熱交換後
温度Tscが下降過程で所定値A以上ある場合は、ステ
ップ132に進む。ステップ132ではエアミックスド
ア31の中立位置を決定してエアミックスドアアクチュ
エータ43を駆動制御する。またステップ127でバイ
レベルモードでない場合はステップ129に進む。ステ
ップ129では上記ステップ124〜126で決定され
た吹き出しモードが冷房モードか否かを判断し、冷房モ
ードの場合はステップ131に進み、ステップ131で
はエアミックスドア31のフルコールド位置(図3に示
す実線位置である閉止位置)を決定してエアミックスド
アアクチュエータ43を駆動制御する。また、ステップ
129で冷房モードでない場合はステップ130に進
み、ステップ130ではエアミックスドア31のフルホ
ット位置(図3に示す点線位置である開放位置)を決定
してエアミックスドアアクチュエータ43を駆動制御す
る。そして、上記エアミックスドア制御が終了した後、
ステップ133でデュアル圧力スイッチ18からの出力
監視や電熱ヒータ32の制御などのようなその他の制御
を行い、ステップ134でステップ102に戻る。
【0023】つまり、図7に示した吹き出しモード制御
と図8に示したエアミックスドア制御とによって、第2
検出熱交換後温度Tscが所定値AまたはB以上の場合
はバイレベルモードの決定が許容されるとともにエアミ
ックスドア31が中立位置に設定されるので、運転モー
ドが除湿暖房モードまたは冷房モードの場合、第1車室
内熱交換器3で生成された冷風と第2車室内熱交換器4
で生成された温風とがほぼ同量の割合で混合された空調
風がベントダクト35とヒートダクト36とが乗員の上
体部および下体部に向けて吹き出される。
【0024】要するに、この第1実施例によれば、図9
に示すように、運転モードが冷房の場合および冷房ぎみ
除湿の場合は、開閉弁15が開放し、開閉弁19,21
が閉止するので、冷媒がコンプレッサ1からオイルセパ
レータ13と第1管路6と第2車室内熱交換器4と第3
管路8と車室外熱交換器2と第4管路9とレシーバタン
ク16と冷媒用膨張弁17と第1車室内熱交換器2と第
6管路11とアキュームレータ20とを順に経由してコ
ンプレッサ1に戻るサイクルとなり、車室外熱交換器2
と第2車室内熱交換器4が凝縮器となり、第1車室内熱
交換器3が蒸発器となる。しかも、エアミックスドア3
1が図3の実線位置となるので、第1車室内熱交換器3
で生成された冷風が第2車室内熱交換器4を迂回する。
結果として、ブロアファン29の駆動によってダクト2
4内に取り込まれた空気が第1車室内熱交換器3からの
吸熱除湿を受けて乾燥冷風となり、この乾燥冷風なる空
調風がダクト24から車室内に吹き出される。
【0025】運転モードが冷房バイレベルの場合は、開
閉弁15が開放し、開閉弁19,21が閉止するので、
上記と同様、車室外熱交換器2と第2車室内熱交換器4
が凝縮器となり、第1車室内熱交換器3が蒸発器とな
る。しかし、エアミックスドア31が図3の実線位置と
点線位置との中立位置となるので、第1車室内熱交換器
3で生成された冷風の半分が第2車室内熱交換器4を迂
回し、他の半分の冷風が第2車室内熱交換器4に導入さ
れて温風となる。結果として、ブロアファン29の駆動
によってダクト24内に取り込まれた空気が乾燥冷風と
温風との混合された空調風となり、この空調風がダクト
24から車室内に吹き出される。
【0026】運転モードが暖房の場合は、開閉弁15,
19が閉止し、開閉弁21が開放するので、冷媒がコン
プレッサ1からオイルセパレータ13と第1管路6と第
2車室内熱交換器4と第2管路7と暖房用膨張弁14と
車室外熱交換器2と第7管路12と開閉弁21とアキュ
ームレータ20とを順に経由してコンプレッサ1に戻る
サイクルとなるので、第2車室内熱交換器4が凝縮器と
なり、車室外熱交換器2が蒸発器となる。しかも、エア
ミックスドア31が図3の点線位置となるので、第1車
室内熱交換器3を熱交換を受けないまま通過した空気全
部が第2車室内熱交換器4に導入され、この導入された
空気が第2車室内熱交換器4からの放熱を受けて温風な
る空調風となり、この空調風がダクト24から車室内に
吹き出される。
【0027】運転モードが暖房バイレベルの場合は、開
閉弁15,19が閉止し、開閉弁21が開放するので、
上記と同様、第2車室内熱交換器4が凝縮器となり、車
室外熱交換器2が蒸発器となる。しかし、エアミックス
ドア31が図3の実線位置と点線位置との中立位置とな
るので、第1車室内熱交換器3を熱交換を受けないまま
通過した空気の半分が第2車室内熱交換器4を迂回し、
他の半分の空気が第2車室内熱交換器4に導入されて温
風となる。結果として、ブロアファン29の駆動によっ
てダクト24内に取り込まれた空気が第1車室内熱交換
器3を熱交換を受けないまま通過した空気と第2車室内
熱交換4を通過した温風との混合された空調風となり、
この空調風がダクト24から車室内に吹き出される。
【0028】運転モードが除湿暖房の場合は、開閉弁1
5,21が閉止し、開閉弁19が開放するので、冷媒が
コンプレッサ1からオイルセパレータ13と第1管路6
と第2車室内熱交換器4と第2管路7と暖房用膨張弁1
4と車室外熱交換器2と第5管路10と開閉弁19と第
1車室内熱交換器3と第6管路11とアキュームレータ
20とを順に経由してコンプレッサ1に戻るサイクルと
なり、車室外熱交換器2と第1車室内熱交換器3とが蒸
発器となり、第2車室内熱交換器4が凝縮器となる。加
えて、第1車室内熱交換器3は暖房用膨張弁14からの
経路が車室外熱交換器2を経由する長い経路となるの
で、第1車室内熱交換器3での蒸発器としての作用は冷
房運転の場合に比べて弱いものとなり、第1熱交換器3
は通過空気を弱冷風で除湿された乾燥弱冷風に生成す
る。しかも、エアミックスドア31が図3の点線位置と
なるので、第1車室内熱交換器3で生成された乾燥弱冷
風全部が第2車室内熱交換器4に導入されて温風とな
る。結果として、ブロアファン29の駆動によってダク
ト24内に取り込まれた空気が乾燥温風なる空調風とな
り、この空調風がダクト24から車室内に吹き出され、
暖房性能を発揮しつつ車室内のウインドウガラスの曇り
を阻止して晴れ性を確保できる。
【0029】第2実施例(請求項5に対応する) この第2実施例はコンプレッサ1と車室外熱交換器2と
第1・第2車室内熱交換器3,4と管路系統5とダクト
24およびブロアファン29などのヒートポンプタイプ
の車両用空調装置としての基本的な構成は前記第1実施
例の図3と同一のものを使用したので、それらの構成要
素には図3と同一符号を付してある。図10はこの第2
実施例の空調装置のコントロールパネル70と第3運転
モード制御手段71(図2の第3運転モード制御手段Y
と同じ)と第4運転モード制御手段72(図2の第4運
転モード制御手段Zと同じ)とを示す構成図、図11は
この第2実施例の空調スイッチ73とブロアファン29
と温調レバー74と運転モードとコンプレッサ1と開閉
弁15,19,21との関係を示す図表、図12はこの
第2実施例の作用説明図である。
【0030】図10において、コントロールパネル70
はその右側に乗員がブロアファン29のブロアファン電
圧を設定するためのブロアファンスイッチ75を有し、
このブロアファンスイッチ75の左下部に乗員が空調装
置を駆動するためにオン・オフ操作するためにの空調ス
イッチ73を有し、この空調スイッチ73の左側に図2
に示す温度調節手段Wの乗員が設定温度を設定するため
に用いる温調レバー74を有し、この温調レバー74の
上方に乗員が吹き出し口を選定するためのベント(「V
ENT」表示)・バイレベル(「B/L」表示)・フー
ト(「FOOT」表示)・デフロスト/フート(「D/
F」表示)・デフロスト(「DEF」表示)などの各種
吹き出しモードスイッチ76,77,78,79,80
を有し、空調スイッチ73の上方に乗員が吸い込み口を
選定するためのリサイクルスイッチ81を有する。温調
レバー74は左側の「COLD」表示を施した低温側と
右側の「HOT」表示を施した高温側との間を直線的に
無段階に連続移動可能になっている。上記空調スイッチ
73がオン動作されると第3運転モード制御手段71が
温調レバー74の位置で設定される設定室温Tsetに
応じて運転モードを制御し、空調スイッチ73がオフ動
作されると第4運転モード制御手段72が温調レバー7
4の設定位置に応じて運転モードを制御する。これら第
3運転モード制御手段71と第4運転モード制御手段7
2とは図3のコントロールユニット22内に組み込まれ
いる。第3運転モード制御手段71は空調スイッチ73
のオン動作中はコンプレッサ1とブロアファン29とが
駆動状態で、温調レバー74によって設定される設定室
温Tsetが低温側から高温側に切り替えられるのにも
とづき開閉弁15,19,21を制御して冷媒の流れに
よる運転モードを冷房モードと除湿暖房モードと暖房モ
ードとに順次切り替える。第4運転モード制御手段72
は空調スイッチ73のオフ動作中は温調レバー74によ
って設定される設定室温Tsetが低温側から高温側に
切り替えられるのにもとづきがコンプレッサ1が停止で
ブロアファン29が駆動の送風モードからコンプレッサ
1とブロアファン29とが駆動状態で冷媒の流れによる
運転モードの暖房モードに切り替える。
【0031】つまり、図11に示すように、空調スイッ
チ73とブロアファンスイッチ75とがオン動作された
状態において、温調レバー74が低温側の低温域に位置
していると、運転モードは冷房に設定され、コンプレッ
サ1が作動し、開閉弁15が開放し、開放弁19,21
が閉止するので、冷媒の流れによる運転モードが冷房モ
ードになり、冷媒がコンプレッサ1からオイルセパレー
タ13と第1管路6と第2車室内熱交換器4と第3管路
8と車室外熱交換器2と第4管路9とレシーバタンク1
6と冷媒用膨張弁17と第1車室内熱交換器2と第6管
路11とアキュームレータ20とを順に経由してコンプ
レッサ1に戻るサイクルとなり、車室外熱交換器2と第
2車室内熱交換器4が凝縮器となり、第1車室内熱交換
器3が蒸発器となる。結果として、ブロアファン29の
駆動によってダクト24内に取り込まれた空気が第1車
室内熱交換器3からの吸熱除湿を受けて乾燥冷風とな
り、この乾燥冷風なる空調風がダクト24から車室内に
吹き出される。
【0032】空調スイッチ73とブロアファンスイッチ
75とがオン動作された状態において、温調レバー74
が低温側と高温側との間の中音域に位置していると、運
転モードは除湿暖房に設定され、コンプレッサ1が作動
し、開閉弁15,21が閉止し、開放弁19が開放する
ので、冷媒がコンプレッサ1からオイルセパレータ13
と第1管路6と第2車室内熱交換器4と第2管路7と暖
房用膨張弁14と車室外熱交換器2と第5管路10と開
閉弁19と第1車室内熱交換器3と第6管路11とアキ
ュームレータ20とを順に経由してコンプレッサ1に戻
るサイクルとなり、車室外熱交換器2と第1車室内熱交
換器3とが蒸発器となり、第2車室内熱交換器4が凝縮
器となる。加えて、第1車室内熱交換器3は暖房用膨張
弁14からの経路が車室外熱交換器2を経由する長い経
路となるので、第1車室内熱交換器3での蒸発器として
の作用は冷房運転の場合に比べて弱いものとなり、第1
熱交換器3は通過空気を弱冷風で除湿された乾燥弱冷風
に生成する。この乾燥弱冷風は第2車室内熱交換器4で
温風となる。結果として、ブロアファン29の駆動によ
ってダクト24内に取り込まれた空気が乾燥温風なる空
調風となり、この空調風がダクト24から車室内に吹き
出される。
【0033】空調スイッチ73とブロアファンスイッチ
75とがオン動作された状態において、温調レバー74
が高温側の高温域に位置していると、運転モードは第1
の暖房に設定され、コンプレッサ1が作動し、開閉弁1
5,19が閉止し、開放弁21が開放するので、冷媒が
コンプレッサ1からオイルセパレータ13と第1管路6
と第2車室内熱交換器4と第2管路7と暖房用膨張弁1
4と車室外熱交換器2と第7管路12と開閉弁21とア
キュームレータ20とを順に経由してコンプレッサ1に
戻るサイクルとなるので、第2車室内熱交換器4が凝縮
器となり、車室外熱交換器2が蒸発器となる。結果とし
て、第1車室内熱交換器3を熱交換を受けないまま通過
した空気が第2車室内熱交換器4からの放熱を受けて温
風なる空調風となり、この空調風がダクト24から車室
内に吹き出される。
【0034】空調スイッチ73がオフ動作され、ブロア
ファンスイッチ75がオン動作された状態において、温
調レバー74が低温域に位置していると、運転モードは
送風に設定され、コンプレッサ1が停止し、開閉弁1
5,19,21が閉止または開放のいずれかとなり、ブ
ロアファンの駆動によってダクト内に取り込まれた空気
が第1車室内熱交換器3と第2車室内熱交換器との熱交
換を受けないままダクトから車室内に吹き出される。
【0035】空調スイッチ73がオフ動作され、ブロア
ファンスイッチ75がオン動作された状態において、温
調レバー74が中音域から高温域の間に位置している
と、運転モードは第2の暖房に設定され、コンプレッサ
1がが作動し、開閉弁15,19が閉止し、開放弁21
が開放するので、冷媒がコンプレッサ1からオイルセパ
レータ13と第1管路6と第2車室内熱交換器4と第2
管路7と暖房用膨張弁14と車室外熱交換器2と第7管
路12と開閉弁21とアキュームレータ20とを順に経
由してコンプレッサ1に戻るサイクルとなるので、第2
車室内熱交換器4が凝縮器となり、車室外熱交換器2が
蒸発器となる。結果として、第1車室内熱交換器3を熱
交換を受けないまま通過した空気が第2車室内熱交換器
4からの放熱を受けて温風なる空調風となり、この空調
風がダクト24から車室内に吹き出される。
【0036】また、上記空調スイッチ73がオフ動作
で、ブロアファンスイッチ75がオン動作された状態で
の温調レバー74の位置におけるコンプレッサ1の回転
数とエアミックスドア開度との関係を図12のa図にも
とづき説明する。温調レバー74が低温域に位置した送
風モードではエアミックスドア31がフルクールの閉止
位置に停止し、コンプレッサ1が停止している。そし
て、温調レバー74が低温域から高温域に移動するのに
応じた第2の暖房モードではエアミックスドア31がフ
ルホットの開放位置へと徐々に移動し、コンプレッサ1
が1500rpmの低速の一定回転となる。さらに温調
レバー74が高温域に入ると、エアミックスドア31は
開放位置に停止し、このエアミックスドア31が開放位
置に停止する以前にコンプレッサ1が回転数を徐々に上
昇する。さらに温調レバー74が高温域に十分に入る
と、コンプレッサ1は4700rpmの高速の一定回転
となる。
【0037】また、上記空調スイッチ73がオン動作
で、ブロアファンスイッチ75がオン動作された状態で
の温調レバー74の位置におけるコンプレッサ1の回転
数とエアミックスドア開度との関係を図12のb図にも
とづき説明する。温調レバー74が低温域に位置した冷
房モードではエアミックスドア31がフルクールの閉止
位置に停止し、コンプレッサ1が4700rpmの高速
の一定回転となり、温調レバー74が低温域で中音域に
移動するのに応じコンプレッサ1の回転数が徐々に減少
する。そして、温調レバー74が中音域に位置した除湿
暖房モードではエアミックスドア31は温調レバー74
が高温域側に移動するのに応じフルホットの開放位置へ
と徐々に移動し、コンプレッサ1が1500rpmの低
速の一定回転となる。さらに温調レバー74が高温域に
入ると、エアミックスドア31は開放位置に停止し、こ
のエアミックスドア31が開放位置に停止する以前にコ
ンプレッサ1が回転数を徐々に上昇する。さらに温調レ
バー74が高温域に十分に入ると、コンプレッサ1は4
700rpmの高速の一定回転となる。
【0038】要するに、第2実施例では乗員が空調スイ
ッチ73とオン動作し、乗員が温調レバー74を低温側
から高温側に操作するのに応じ、第3運転モード制御手
段71が運転モードを冷房モードと除湿暖房モードと第
1の暖房モードと順に切り替える一方、乗員が空調スイ
ッチ73をオフ動作し、乗員が温風レバー74を低温側
から高温側に操作するのに応じ第4運転モード制御手段
72が運転モードを送風モードから第2の暖房モードに
切り替えられる。
【0039】なお、前記実施例では図3に示すように第
3・第5・第7管路8,10,12の中間に介在する開
閉弁15,19,21を図示して説明したが、この発明
では図1,図2に示す弁G1,G2,G3は各管路の分
岐部に設ける方向切り替え弁にて構成しても適用でき
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明によれ
ば、外気温度と目標温度との偏差にもとづき複数の弁を
制御して運転モードを暖房モードと冷房モードと除湿暖
房モードとに切り替え、暖房モードでは車室外熱交換器
を蒸発器とし第2車室内熱交換器を凝縮器として使用
し、冷房モードでは車室外熱交換器と第2車室内熱交換
器とを凝縮器とし第1車室内熱交換器を蒸発器として使
用し、除湿暖房モードでは車室外熱交換器と第1車室内
熱交換器とを蒸発器とし第2車室内熱交換器を凝縮器と
して使用するように構成したので、環境に合った運転モ
ードを発揮でき、特に、車特有の中間期晴れ性能を良好
に確保できるという効果がある。
【0041】第2の発明によれば、外気温度と目標温度
との偏差によって暖房モードまたは冷房モードあるいは
除湿暖房モードのいずれかで運転されている状態におい
て、乗員によってデミスト吹き出し口が選択されると運
転モードを除湿暖房モードに強制的に切り替えるように
構成したので、環境に合った運転モードを発揮でき、特
に、車特有の中間期晴れ性能を良好に確保できるうえ、
人それぞれで個人差の大きい晴れ性要求にも適切に対応
できるという効果がある。
【0042】第3の発明によれば、外気温度と目標温度
との偏差によって冷房モードまたは除湿暖房モードのい
ずれかで運転される場合は第1車室内熱交換器から吹き
出される空気の温度が第1目標熱交換後温度となるよう
にコンプレッサの回転数が制御され、暖房モードで運転
される場合は第2車室内熱交換器から吹き出される空気
の温度が第2目標熱交換後温度となるようにコンプレッ
サの回転数が制御されるように構成したので、環境に合
った運転モードを発揮でき、特に、車特有の中間期晴れ
性能を良好に確保できるうえ、きめ細かい温度調節がで
きるという効果がある。
【0043】第4の発明によれば、外気温度と目標温度
との偏差によって暖房モードまたは冷房モードあるいは
除湿暖房モードのいずれかで運転されている状態におい
て、第2車室内熱交換器から吹き出される空気の温度が
所定温度以上となると、エアミックスドアが全開位置と
全閉位置との中立位置となり、除湿冷風と暖風とがほぼ
同量の割合で混合された空調風が乗員の例えば胸部より
上の上体部と足部などの下体部とに向けて吹き出される
ように構成したので、第2車室内熱交換器が乗員の足元
を暖めるの十分な温風を乗員の下体部に向けて吹き出す
ことができ、エアミックスドアの中立位置への設定によ
って頭寒足熱の確保できるという効果がある。
【0044】第5の発明によれば、乗員が空調スイッチ
とオン動作し、乗員が温度調節手段を低温側から高温側
に操作するのに応じ、運転モードを冷房モードと除湿暖
房モードと暖房モードと順に切り替える一方、乗員が空
調スイッチをオフ動作し、乗員が温度調節手段を低温側
から高温側に操作するのに応じ、運転モードを送風モー
ドから暖房モードに切り替えるように構成したので、環
境に合った運転モードを発揮でき、特に、車特有の中間
期晴れ性能を良好に確保できるうえ、個人差の大きい空
調感に応じた操作性ときめ細かな温度調節ができ、しか
も従来のコントロールパネルが流用できコストダウンも
図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第4の発明の車両用空調装置を示す構成
図である。
【図2】第5の発明の車両用空調装置を示す構成図であ
る。
【図3】第1実施例の車両用空調装置を示す構成図であ
る。
【図4】第1実施例のコントロールユニットを示す構成
図である。
【図5】第1実施例の運転モードマップである。
【図6】第1実施例のフローチャートである。
【図7】第1実施例のフローチャートである。
【図8】第1実施例のフローチャートである。
【図9】第1実施例の運転モードと弁とエアミックスド
アとの関係を示す図表である。
【図10】第2実施例のコントロールパネルと第3・第
4運転モード制御手段とを示す構成図である。
【図11】第2実施例の空調スイッチとブロアファンと
温調レバーと運転モードとコンプレッサと開閉弁との関
係を示す図表である
【図12】第2実施例の作用説明図である。
【符号の説明】
A,1 コンプレッサ B,2 車室外熱交換器 C,3 第1車室内熱交換器 D,4 第2車室内熱交換器 E,14 暖房用膨張弁 F,17 冷房用膨張弁 G1,G2,G3,15,19,21 弁(開閉弁) I,5 管路系統 J,55 目標温度演算手段 K,46 外気温度検出手段(外気センサ) L,56 第1運転モード制御手段(運転モード制御手
段) M,53 吹き出し口選定手段(デミストスイッチ) N 第2運転モード制御手段 O,59 第1目標熱交換後温度演算手段 P,60 第2目標熱交換後温度演算手段 Q,47 第1熱交換後温度検出手段 R,50 第2熱交換後温度検出手段 S,61 コンプレッサ制御手段(コンプ目標回転数演
算手段) T,31 エアミックスドア U,62 吹き出し口決定手段 V 複合制御手段 W,51,74 温度調節手段(温度調節器、温調レバ
ー) X,73 空調スイッチ Y,71 第3運転モード制御手段 Z,72 第4運転モード制御手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 101 B60H 1/22 B60H 1/32 B60H 3/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサと車室外熱交換器と第1・
    第2車室内熱交換器とが暖房用・冷房用の膨張弁を有す
    る複数の管路や膨張弁を迂回する複数の管路およびこれ
    ら管路を切り替える複数の弁からなる管路系統で連結さ
    れ、上記第1・第2車室内熱交換器がブロアファンの駆
    動によってダクト内に取り込まれた空気との熱交換を行
    うことで車室内に吹き出される空調風を生成するように
    したヒートポンプタイプの車両用空調装置において、上
    記ダクトから車室内に吹き出される空調風の目標温度を
    演算する目標温度演算手段と、車室外の外気温度を検出
    する外気温度検出手段と、この外気温度検出手段で検出
    された外気温度と上記目標温度演算手段で算出された目
    標温度との偏差にもとづき上記複数の弁を制御して運転
    モードを冷媒がコンプレッサから第2車室内熱交換器や
    暖房用膨張弁および車室外熱交換器を順に経由してコン
    プレッサに戻る経路を形成する暖房モードと冷媒がコン
    プレッサから第2車室内熱交換器や車室外熱交換器およ
    び冷媒用膨張弁ならびに第1車室内熱交換器を順に経由
    してコンプレッサに戻る冷房モードと冷媒がコンプレッ
    サから第2車室内熱交換器や車室外熱交換器および第1
    車室内熱交換器を順に経由してコンプレッサに戻る除湿
    暖房モードとに切り替える第1運転モード制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 乗員の指示で吹き出し口を選択するため
    の吹き出し口選定手段と、この吹き出し口選定手段で上
    記空調風によるガラスの晴れ性を確保するためのデミス
    ト吹き出し口を選択した場合に前記第1運転モード制御
    手段に代替し運転モードを除湿暖房モードに切り替える
    第2運転モード制御手段と、を備えたことを特徴とする
    請求項1記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記第1運転モード制御手段で運転モー
    ドが冷房モードおよび除湿暖房モードに切り替えられる
    場合に上記目標温度演算手段で算出された目標温度にも
    とづき第1車室内熱交換器から吹き出される空気の第1
    目標熱交換後温度を演算する第1目標熱交換後温度演算
    手段と、前記第1運転モード制御手段で運転モードが暖
    房モードに切り替えられる場合に目標温度演算手段で算
    出された目標温度にもとづき第2車室内熱交換器から吹
    き出される空気の第2目標熱交換後温度を演算する第2
    目標熱交換後温度演算手段と、前記第1車室内熱交換器
    から吹き出される空気の温度を検出する第1熱交換後温
    度検出手段と、前記第2車室内熱交換器から吹き出され
    る空気の温度を検出する第2熱交換後温度検出手段と、
    前記第1運転モード制御手段で運転モードが冷房モード
    および除湿暖房モードに切り替えられる場合に第1熱交
    換後温度検出手段で検出された第1検出熱交換後温度が
    第1目標熱交換後温度演算手段で算出された第1目標熱
    交換後温度となるようにコンプレッサの回転数を制御す
    る一方前記第1運転モード制御手段で運転モードが暖房
    モードに切り替えられる場合に上記第2熱交換後温度度
    検出手段で検出された第2検出熱交換後温度が上記第2
    目標熱交換後温度演算手段で算出された第2目標熱交換
    後温度となるようにコンプレッサの回転数を制御するコ
    ンプレッサ制御手段と、を備えたことを特徴とする請求
    項1記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記第2車室内熱交換器から吹き出され
    る空気の温度を検出する第2熱交換後温度度検出手段
    と、第2車室内熱交換器に流れ込む空気通路を開閉する
    エアミックドアと、上記目標温度演算手段で算出された
    目標温度にもとづき上記ダクトから車室内に吹き出され
    る空調風の吹き出し口を決定する吹き出し口決定手段
    と、上記第2熱交換後温度度検出手段で検出された第2
    検出熱交換後温度が所定温度以上の場合に上記吹き出し
    口決定手段での車室内に吹き出される空気が乗員の上体
    部および下体部に向けて吹き出されるバイレベルモード
    の決定を許容するとともに上記エアミックドアの開度を
    全開位置と全閉位置との間の中立位置に設定する複合制
    御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の車
    両用空調装置。
  5. 【請求項5】 コンプレッサと車室外熱交換器と第1・
    第2車室内熱交換器とが暖房用・冷房用の膨張弁を有す
    る複数の管路や膨張弁を迂回する複数の管路およびこれ
    ら管路を切り替える複数の弁からなる管路系統で連結さ
    れ、上記第1・第2熱交換器がブロアファンの駆動によ
    ってダクト内に取り込まれた空気との熱交換を行うこと
    で車室内に吹き出される空調風を生成するようにしたヒ
    ートポンプタイプの車両用空調装置において、乗員の指
    示で車室内の設定温度を設定するための温度調節手段
    と、乗員の指示でオン・オフ動作される空調スイッチ
    と、この空調スイッチのオン動作中は上記温度調節手段
    によって設定される設定温度が低温側から高温側に切り
    替えられるのにもとづき上記複数の弁を開閉制御して運
    転モードを冷媒がコンプレッサから第2車室内熱交換器
    や車室外熱交換器および冷媒用膨張弁ならびに第1車室
    内熱交換器を順に経由してコンプレッサに戻る冷房モー
    ドと冷媒がコンプレッサから第2車室内熱交換器や車室
    外熱交換器および第1車室内熱交換器を順に経由してコ
    ンプレッサに戻る除湿暖房モードと冷媒がコンプレッサ
    から第2車室内熱交換器や暖房用膨張弁および車室外熱
    交換器を順に経由してコンプレッサに戻る経路を形成す
    る暖房モードとに順次切り替える第3運転モード制御手
    段と、上記空調スイッチのオフ動作中は上記温度調節手
    段によって設定される設定温度が低温側から高温側に切
    り替えられるのにもとづき運転モードがコンプレッサ停
    止でブロアファン駆動の送風モードからコンプレッサ駆
    動およびブロアファン駆動の上記暖房モードに切り替え
    られる第4運転モード制御手段と、を備えたことを特徴
    とする車両用空調装置。
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