JP2746013B2 - 車両用ヒートポンプ式冷暖房装置 - Google Patents

車両用ヒートポンプ式冷暖房装置

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JP2746013B2
JP2746013B2 JP28742992A JP28742992A JP2746013B2 JP 2746013 B2 JP2746013 B2 JP 2746013B2 JP 28742992 A JP28742992 A JP 28742992A JP 28742992 A JP28742992 A JP 28742992A JP 2746013 B2 JP2746013 B2 JP 2746013B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンプレッサの駆動
により冷媒を室内外熱交換器および車室内熱交換器に循
環させる蒸気圧縮サイクルを備えた車両用ヒートポンプ
式冷暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置
としては、特開平2−290475号公報や実開平2−
130808号公報などに開示されているように、四方
弁で冷媒の流れを暖房運転時と冷媒運転時とで逆転さ
せ、暖房運転時には、車室外熱交換器を吸熱器として使
用すると共に、車室内熱交換器を放熱器として使用し、
冷房運転時には、車室外熱交換器を放熱器として使用す
ると共に、車室内熱交換器を吸熱器として使用するよう
にしたものが知られている。
【0003】具体的には、上記特開平2−290475
号公報に開示された冷暖房装置を、図18に図示して説
明する。つまり、暖房運転時には、四方弁2が実線示の
ように切り換えられ、冷媒がコンプレッサ1→四方弁2
→第1車室内熱交換器3→加熱用熱交換器4→第2車室
内熱交換器5→膨張弁6→車室外熱交換器7→四方弁2
→レシーバ8→コンプレッサ1と循環し、第1車室内熱
交換器3がコンプレッサ1から吐出された高温なる冷媒
の熱をブロワファン9で導入された空気に放熱して車室
内暖房用の温風を作り、加熱用熱交換器4がエンジン1
0からの廃熱を冷媒に吸熱し、この冷媒の熱を第2車室
内熱交換器5がブロワファン11で導入された空気に放
熱して車室内暖房用の温風を作り、車室外熱交換器7が
ファン12で導入された外気の熱を冷媒に吸熱する。冷
房運転時には、四方弁2が点線示のように切り換えら
れ、冷媒がコンプレッサ1→車室外熱交換器7→膨張弁
6→第2車室内熱交換器5→第1車室内熱交換器3→四
方弁2→レシーバ8→コンプレッサ1と循環し、車室外
熱交換器7がコンプレッサ1から吐出さたれ高温なる冷
媒の熱を外気に放熱し、第1,第2車室内熱交換器3,
5がブロワファン9,11で導入された空気の熱を冷媒
に放熱して車室内冷房用の冷風を作る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来例にあって
は、四方弁2で冷媒の流れを暖房運転時と冷媒運転時と
で逆転させ、暖房運転時には、車室外熱交換器7を吸熱
器として使用すると共に、車室内熱交換器3,5を放熱
器として使用して車室内暖房用の温風を作り、冷房運転
時には、車室外熱交換器7を放熱器として使用すると共
に、車室内熱交換器3,5を吸熱器として使用して車室
内冷房用の冷風を作るようになっているので、外気温が
低い時や走行時あるいは降雨時、さらに降雪時などのよ
うな気候条件において、暖房運転を行なうと、車室外熱
交換器7での吸熱量が減少する。そして、コンプレッサ
1の仕事量が一定であると仮定すると、車室外熱交換器
7からの吸熱量とコンプレッサ1の仕事量との合計熱量
を放熱する車室内熱交換器3,5での放熱量が減少し、
暖房能力が低下する。しかも、上記気候条件では、着霜
現象が生じ易く、デフロスト運転の回数が増加して安定
した暖房運転が得られなくなる恐れがある。
【0005】また、冷房運転時と暖房運転時とで冷媒の
流れ方向が変わるため、車室外熱交換器7側、車室内熱
交換器3,5側のいずれの配管も高温、高圧に耐えられ
るよう管径等を変更する必要があった。
【0006】また、暖房運転時には、エンジン10から
の廃熱を吸熱して車室内暖房用の温風を作るため、ソー
ラカーや電気自動車のように大きな熱源を持たない車両
には不向きであった。
【0007】これに対し本願出願人は、特願平3−34
5950号として新たな車両用ヒートポンプ式冷暖房装
置を提案している。この装置は、吸熱用車室内熱交換器
の他に放熱用車室内熱交換器を設け、三方弁で切り換え
るようにしたものである。かかる装置によれば、車室外
の気候条件に左右されず安定した制御で冷暖房能力を向
上することができ、大幅な設計変更を必要とせず、電気
自動車などにも適し、しかも除湿暖房を行なうことがで
きる。
【0008】具体的には図19のようになっており、暖
房運転時には三方弁32が実線示のように切り換えら
れ、冷媒がコンプレッサ31→三方弁32→放熱用車室
内熱交換器33→液タンク36→膨脹弁34→吸熱用車
室内熱交換器35→コンプレッサ31と循環し、ブロワ
ファンで導入された空気は吸熱用車室内熱交換器35で
の熱交換により冷やされ、冷却除湿された後、放熱用車
室内熱交換器33での熱交換により温められ、車室内暖
房用の温風が作られる。
【0009】また、冷房運転時には、三方弁32が点線
示のように切り換えられ、冷媒がコンプレッサ31→三
方弁32→車室外熱交換器38→逆止弁70→放熱用車
室内熱交換器33→液タンク36→膨脹弁34→吸熱用
車室内熱交換器35→コンプレッサ31と循環し、車室
外熱交換器38がコンプレッサ31から吐出された高温
な冷媒の熱を外気に放熱し、ブロワファンで導入された
空気が吸熱用車室内熱交換器35で熱交換されて冷やさ
れ、車室内冷房用の冷風が作られる。
【0010】そして、放熱用車室内熱交換器33の上流
側にエアミックスドア46が設けられ、吸熱用車室内熱
交換器35を通過して冷やされた空気が放熱用車室用熱
交換器33を通過する割合いを調節し、温度調節を行な
うようになっている。したがって、最大冷房等の強冷房
を必要とするときには、エアミックスドア46によって
放熱用車室内熱交換器33の前面を閉塞し、吸熱用車室
内熱交換器35を通過して冷やされた空気の全てが放熱
用車室内熱交換器33を回避流下するようにし、放熱用
車室内熱交換器33で熱交換が行なわれないようにす
る。
【0011】しかしながら、吸熱用車室内熱交換器35
の後方にある放熱用車室内熱交換器33を回避流下する
空気によって渦Cが発生し、この渦Cにより放熱用車室
内熱交換器33の下流側の面に空気が触れ、放熱用車室
内熱交換器33との熱交換によって温度が上昇する。温
度上昇した空気は矢印Hのように流下し、やがてGのよ
うに流下して放熱用車室内熱交換器33を回避流下する
空気に混合する。このため吸熱用車室内熱交換器35を
通過するだけの空調風温度よりも若干高いものとなり、
最大冷房時の冷房性能がやや低下するという問題を招く
恐れがあった。
【0012】そこでこの発明は、車室外の気候条件に左
右されず安定した制御で冷暖房性能を向上させることが
でき、大幅な設計変更を必要とせず、自動車等にも適
し、除湿暖房を可能とし、しかも冷房性能を更に向上さ
せることのできる車両用ヒートポンプ式冷暖房装置の提
供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、冷媒に仕事量を加えるコ
ンプレッサと、このコンプレッサの冷媒吐出側に接続さ
れ、冷媒の熱を外気に放熱する車室外熱交換器と、前記
コンプレッサの冷媒吐出側に接続され、冷媒の熱を送風
手段により導入された空気と熱交換して温い空調風を作
る放熱用車室内熱交換器と、この放熱用車室内熱交換器
の冷媒流出側に接続された膨張手段と、この膨張手段の
冷媒流出側と前記コンプレッサの冷媒吸入側とに接続さ
れ、送風手段により導入された空気の熱を前記車室外熱
交換器および前記放熱用車室内熱交換器の少なくとも一
方から前記膨張手段を通して供給された冷媒と熱交換し
て冷たい空調風を作る吸熱用車室内熱交換器と、前記コ
ンプレッサの冷媒吐出側と前記車室外熱交換器および前
記放熱用車室内熱交換器の冷媒流入側との間に設けら
れ、コンプレッサから吐出される冷媒を、冷房運転時に
少なくとも前記車室外熱交換器に導入し、暖房運転時に
前記車室外熱交換器を回避して前記放熱用車室内熱交換
器に導入する冷媒切り換え手段とを備え、前記放熱用車
室内熱交換器を回避して冷媒を吸熱用車室内熱交換器へ
流す回避流路と、前記冷媒を放熱用車室内熱交換器へ流
す状態と回避流路へ流す状態とに切り換える回避切り換
え手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
車両用ヒートポンプ式冷暖房装置であって、前記回避切
り換え手段を、車室内の熱環境状態に応じて切り換える
ことを特徴とする。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項2記載の
車両用ヒートポンプ式冷暖房装置であって、前記回避切
り換え手段は、前記車室内の熱環境状態が強冷房を必要
とする場合に、前記回避流路へ冷媒を流すように切り換
わることを特徴とする。
【0016】請求項4に記載の発明は、請求項2又は請
求項3記載の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置であっ
て、前記冷媒と熱交換した空調風を車室内足元へ温風を
吹き出すモードとその他のモードとを有する吹出し手段
を備え、前記回避切り換え手段は、前記吹出し手段がそ
の他のモードである場合に、前記回避流路へ冷媒を流す
ように切り換わることを特徴とする。
【0017】請求項5に記載の発明は、請求項3記載の
車両用ヒートポンプ式冷暖房装置であって、前記吸熱用
車室内熱交換器で熱交換された空調風の全風量に対し前
記放熱用車室内熱交換器を通過させる比率を調節する配
風比率調節手段を有し、前記配風比率調節手段は、前記
車室内の熱環境状態が強冷房を必要とする場合に、前記
比率をほぼ中間とすることを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1に記載の発明では、暖房運転時に、コ
ンプレッサの駆動により、冷媒がコンプレッサから流路
切り換え手段、放熱用車室内熱交換器、膨張手段、吸熱
用車室内熱交換器を順に経由してコンプレッサに循環
し、放熱用車室内熱交換器がコンプレッサから吐出され
た高温な冷媒の熱を送風手段で導入された空気に放熱し
て温風を作り、吸熱用車室内熱交換器が送風手段で導入
された空気の熱を冷媒に吸熱して冷風を作る。冷房運転
時には、コンプレッサの駆動により冷媒をコンプレッサ
から流路切り換え手段、車室外熱交換器のみ又は車室外
熱交換器と放熱用車室内熱交換器との両方、膨張手段、
吸熱用車室内熱交換器を順に経由してコンプレッサに循
環し車室内熱交換器かコンプレッサから吐出された高温
な冷媒の熱を外気に放熱し、吸熱用車室内熱交換器が送
風手段で導入された空気の熱を冷媒に吸熱して冷風を作
る。そして、例えば、冷房運転時に回避切り換え手段に
よって冷媒を放熱用車室内熱交換器へ流す状態と回避流
路へ流す状態とに切り換えることができる。
【0019】回避流路へ切り換えたときは、放熱用車室
内熱交換器を回避して冷媒が吸熱用車室内熱交換器へ流
れ、放熱用車室内熱交換器から放熱させないようにする
ことができ、空調風を放熱していない放熱用車室内熱交
換器を通過させることができる。
【0020】請求項2に記載の発明では、車室内の熱環
境状態に応じて回避切り換え手段を切換え、熱環境状態
に応じて放熱用車室内熱交換器を回避して冷媒を吸熱用
車室内熱交換器へ流すことができ、車室内の熱環境状態
に応じて放熱用車室内熱交換器から放熱させないように
することができる。
【0021】請求項3に記載の発明では、車室内の熱環
境状態が強冷房を必要とする場合に回避流路へ冷媒を流
すことができる。したがって、強冷房を必要とする場合
に放熱用車室内熱交換器を回避して冷媒を吸熱用車室内
熱交換器へ流すことができる。
【0022】請求項4に記載の発明では、吹出し手段
が、冷媒と熱交換した空調風を車室内へ上下異なる温度
で吹出すモードと、その他のモードとを有する場合、吹
出し手段がその他のモードである場合に回避流路へ冷媒
を流すことができる。従って、冷媒が熱交換した空調風
を車室内足元へ温風として吹出すモード以外のモードで
は放熱用車室内熱交換器からの放熱を停止することがで
き、空調性能を十分に発揮させることができる。
【0023】請求項5に記載の発明では、車室内の熱環
境状態が強冷房を必要とする場合に、放熱用車室内交換
器を通過させる空調風の比率をほぼ中間とすることがで
きる。したがって、放熱用車室内熱交換器を回避して冷
媒を吸熱用車室内熱交換器へ流しながら通気抵抗を減少
することができる。
【0024】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。
【0025】図1は、この発明の第1実施例の車両用ヒ
ートポンプ式冷暖房装置の概略構成図を示し、図2は、
冷媒サイクルのみを示す概略構成図である。
【0026】これら、図1、図2に示すようにコンプレ
ッサ31は、エンジンルームのような車室外に設けら
れ、電動式コンプレッサや油圧駆動式コンプレッサのよ
うに、入力値が直接可変可能になっている。このコンプ
レッサ31の吐出側には、車室外熱交換器38と放熱用
車室内熱交換器33とが流路切換手段としての三方弁3
2を介して接続されている。
【0027】前記車室外熱交換器38は、エンジンルー
ム等の車室外に設けられ、コンプレッサ31から吐出さ
れる冷媒の熱を外気に放熱する車室外コンデンサになっ
ている。
【0028】前記放熱用車室内熱交換器33は、インス
トルメントパネルの裏側のような車室内前部に配置され
た装置本体としてのダクト39内に設けられ、コンプレ
ッサ31から吐出される冷媒の熱を送風手段としてのブ
ロワファン37によって導入された空気に放熱する放熱
タイプの車室内コンデンサになっている。
【0029】前記三方弁32は、暖房運転時には、実線
示のような流路切り換え状態となり、コンプレッサ31
の吐出側を放熱用車室内熱交換器33の冷媒流入側に接
続する一方、冷房運転時には、点線示のような流路切り
換え状態となり、コンプレッサ31の吐出側を車室外熱
交換器38及び逆止弁70を介して放熱用車室内熱交換
器33の冷媒流入側に接続している。
【0030】前記逆止弁70は、車室外熱交換器38側
から放熱用車室内熱交換器33側への冷媒の流れを許容
し、放熱用車室内熱交換器33側から車室外熱交換器3
8への冷媒の流れを阻止するようになっている。
【0031】前記放熱用車室内熱交換器33の冷媒流出
側には、ダクト39内の上流側に設けられた吸熱用車室
内熱交換器35の冷媒流入側が、液タンク36及び車室
外に設けられた膨張手段として液体冷媒を断熱膨張して
霧状にする膨張弁34を介して接続されている。
【0032】前記吸熱用車室内熱交換器35は、ブロワ
ファン37によって導入された空気の熱を、車室外熱交
換器38および放熱用車室内熱交換器33の少なくとも
一方から膨張弁34を通して供給された冷媒に吸熱して
冷風を作る吸熱タイプのエバポレータになっている。前
記吸熱用車室内熱交換器35の冷媒流出側には、コンプ
レッサ31の冷媒吸入側が接続されている。
【0033】一方、この発明の実施例では特に放熱用車
室内熱交換器33の上流側と下流側との管路を短絡する
回避流路90が設けられている。この回避流路90は放
熱用車室内熱交換器33を回避して冷媒を吸熱用車室内
熱交換器35へ流す構成となっている。また、放熱用車
室内熱交換器33の上流側の管路には第1開閉弁91が
設けられ、前記回避流路90には第2開閉弁92が設け
られている。これら開閉弁91,92は、制御装置43
によって制御される電磁アクチュエータ91a,92a
によって開閉駆動されるようになっている。したがっ
て、これら開閉弁91,92を開閉することにより冷媒
を放熱用車室内熱交換器33へ流す状態と、回避流路9
0へ流す状態とに切り換えることができ、両開閉弁9
1,92は回避切り換え手段を構成している。このよう
にして、放熱用車室内熱交換器33を回避して冷媒を吸
熱用車室内熱交換器35へ流す回避流路90と、前記冷
媒を放熱用車室内熱交換器33へ流す状態と回避流路9
0へ流す状態とに切り換える回避切り換え手段とを備え
た構成となっている(請求項1)。
【0034】なお、前記放熱用車室内熱交換器33の空
気流入側には、補助ヒータ76が設けられている。補助
ヒータ76は入力電圧によって出力を任意に設定できる
可変タイプの電熱ヒータで、入力電圧は制御装置43に
より制御される。補助ヒータ76がONされると、放熱
用車室内熱交換器33を通過する空気が加熱される。
【0035】前記ダクト39内の吸熱用車室内熱交換器
35よりも上流側には、車室内空気を導入する内気導入
管40と、走行風圧を受けて外気を導入する外気導入管
41とが接続されている。この内気導入管40と外気導
入管41との空気導出側(空気流の下流側)と吸熱用車
室内熱交換器35との間に、前記ブロワファン37が配
置され、ブロワファンモータ44で回転駆動されるよう
になっている。
【0036】前記放熱用車室内熱交換器33の上流側に
は、エアミックスドア46が設けられている。このエア
ミックスドア46は、制御装置43で駆動される図外の
エアミックスドアアクチュエータにより駆動され、吸熱
用車室内熱交換器35を通過して冷えている空気を、放
熱用車室内熱交換器33を回避して冷えたままの冷風
と、放熱用車室内熱交換器33を通過して暖められた温
風とに分ける比率(冷風と温風との風量配分)を調整す
るように開閉する配風比率調節手段を構成している。エ
アミックスドア46の開度たるエアミックスドア開度X
dscは、エアミックスドア46が一点鎖線示の位置と
なり、冷風と温風との風量配分が冷風100%になる時
を、エアミックスドア開度Xdsc=0%(全閉)と設
定し、エアミックスドア46が二点鎖線示の位置とな
り、冷風と温風との風量配分が温風100%となる時
を、エアミックスドア開度Xdsc=100%(全開)
と設定してある。
【0037】前記ダクト39の放熱用車室内熱交換器3
3よりも下流側には、上記冷風と温風との混合を良くす
ることにより、温度調整された空調風を作る部屋として
のエアミックスチャンバ47が設けられている。エアミ
ックスチャンバ47には、対象乗員の上半身に向けて空
調風を吹き出すベンチレータ吹出口51(51a,51
b,51c,51d)と、対象乗員の足元に向けて空調
風を吹き出すフット吹出口52(52a)と、フロント
ウィンドウに向けて空調風を吹き出すデフロスタ吹出口
53(53a)とが連設されている。エアミックスチャ
ンバ47内には、ベンチレータドア55とフットドア5
6とデフロスタドア57とが設けられている。ベンチレ
ータドア55は、制御装置43で駆動される図外のベン
チレータドアアクチュエータにより、ベンチレータ吹出
口51を開閉する。フットドア56は、制御装置43で
駆動される図外のフットドアアクチュエータにより、フ
ット吹出口52を開閉する。デフロスタドア57は、制
御装置43で駆動される図外のデフロスタドアアクチュ
エータにより、デフロスタ吹出口53を開閉する。
【0038】また、前記エアミックスチャンバ47に
は、内気導入管40に連通する循環通路71が接続され
ている。循環通路71からエアミックスチャンバ47へ
の開口部72には、循環通路71の入口側ドア74が設
けられ、循環通路71と内気導入管40との分岐部73
には、出口側ドア75が設けられている。入口側ドア7
4は、制御装置43で駆動される図外の入口側ドアアク
チュエータにより開口部72を開閉し、出口側ドア75
は、制御装置43で駆動される図外の出口側ドアアクチ
ュエータにより分岐部73を切り換える。すなわち入口
側ドア74および出口側ドア75が開放した状態(出口
側ドア75は内気導入管40を閉じる。)において、エ
アミックスチャンバ47からブロワファン37の上流側
へ温調風が循環する。
【0039】前記制御装置43は、吸熱用車室内熱交換
器吸い込み風温センサ58と、吸熱用車室内熱交換器吹
き出し風温センサ59と、ベンチレータ吹出口風温セン
サ60と、日射量センサ61と、外気温センサ62と、
室温センサ63と、空調設定パネル89に設けられた室
温設定器64(図1では便宜上、信号線で示している)
と、吹出口モードスイッチ65(同)と、ブロワファン
スイッチ66(同)と、冷媒温度センサ67と、放熱用
車室内熱交換器吹き出し風温センサ68などの熱環境情
報入力手段からの熱環境情報により、エアミックスドア
開度Xdscとコンプレッサ31の入力値Wcompと吸熱
用車室内熱交換器35を通過する通過風量Veva と目標
吹出温度To などの目標冷暖房条件を演算し、車室内の
冷暖房条件が上記演算された目標冷暖房条件を維持する
ように、コンプレッサ31とブロワファンモータ44と
エアミックスドアアクチュエータとベンチレータドアア
クチュエータとフットドアアクチュエータとデフロスタ
ドアアクチュエータなどを駆動する。前記熱環境情報と
しては、吸熱用車室内熱交換器35の吸い込み口空気温
度Tsuc と吸熱用車室内熱交換器35の吹き出し空気温
度Tout と放熱用車室内熱交換器33の吹き出し空気温
度Tv とベンチレータ吹出口51の吹き出し空気温度T
ventと車両の日射量Qsun と車室外の外気温度Tamb
車室内の検出室温(車室内気温度)Troomと車室内の設
定温度Tptc と放熱用車室内熱交換器33出口側の冷媒
温度Tref などである。
【0040】上記実施例に係る車両用ヒートポンプ式冷
暖房装置は、図3、図4に示すフローチャートに基づい
て主たる制御が行なわれ、図8に示すフローチャートに
よって冷房運転及び暖房運転の選択が行なわれ、図9に
示すフローチャートによって暖房温度調節時のコンプレ
ッサ制御が行なわれ、図10に示すフローチャートによ
って冷房温度調節時のコンプレッサ制御が行なわれる。
そこでまず、図3、図4のフローチャートに基づいて主
たる制御について説明する。
【0041】冷暖房装置のスイッチがオンされて制御装
置が始動することにより、処理を開始し、ステップ30
1で計算式に用いる乗数(A〜H、P〜S)のセットが
行なわれる。
【0042】ステップ302では各種センサ出力が読み
込まれる。Troomは室温センサ63の出力で車室内温
度、Qsun は日射量センサ61の出力で日射量、Tamb
は外気温センサ62の出力で外気温、Tptc は室温設定
器64の出力で車室内の設定温度、Vfan set はファ
ンスイッチの設定である。
【0043】ステップ303では、乗員が設定する室温
設定値Tptc と室温Troomとの偏差に応じて空調風を発
生するブロワファンの印加電圧Vfan をセットする。
【0044】ステップ304では補正設定室温Tptc
を定数P,Q及び設定室温Tptc と外気温Tamb とを用
いて次式により計算し、設定室温を補正する。
【0045】Tptc ′=Tptc +P×Tamb +Q 具体的には外気温が高ければ設定室温を低めに補正す
る。
【0046】ステップ305では目標吹出し温度Tof
定数A,B,C,D,H、外気温Tamb 、補正設定室温
ptc ′、日射量Qsun を用い次式によって算出する。
【0047】Tof=A×Tamb +B×Tic+C×
ptc ′+D×Qsun +H ステップ306では、目標吹出し温度Tofに基づいて吹
出し口モードを前席乗員の上半身に吹出すVENTモー
ド、前席乗員の下半身に吹出すFOOTモード、あるい
は両方に吹出すBI−LEVELモードのいずれかを選
択する。
【0048】ステップ307では、マニアルファンスイ
ッチが押されたかどうかを判断する。マニアルファンス
イッチが押されていれば、その操作に応じるため、ステ
ップ308によって設定ファンをブロワファン電圧とす
る。ステップ307において、マニアルファンスイッチ
が押されていなければ、ステップ309へ移行し、以前
のステップで定めたブロワファン電圧をそのまま用い
る。
【0049】ステップ310では、ステップ308、あ
るいはステップ309で決められたブロワファン電圧を
ブロワファンモータ44へ出力する。ステップ311で
は、定数R,S、目標吹出し温度Tofを用いてエアミッ
クス開度Xm を次式によって計算する。
【0050】Xm =R×Tof+S ステップ312では、コンプレッサ及びコンプレッサモ
ータを制御する。この制御については、図8〜図10を
用いて後述する。
【0051】ステップ313では、各ドアアクチュエー
タに出力し、ドアを適当位置にセットする。
【0052】ステップ314は、車室内の熱環境状態、
特に強冷房を必要とするかどうかを判断するもので、目
標吹出し温度Tofが3℃を下回り強冷房を必要とすると
判断されればステップ315へ移行し、そうでなければ
ステップ316へ移行する。
【0053】ステップ315では、回避流路90に冷媒
を流す制御を行なう。具体的には、制御装置43から電
磁アクチュエータ91a,92aへの指令によって、第
1開閉弁91を閉じ、第2開閉弁92を開くのである。
これによって、冷媒は冷房運転時に車室内熱交換器38
から回避流路90を流れ、液タンク36、膨張弁34を
経て吸熱用車室内熱交換器35へ流入する。
【0054】ステップ314において、目標吹出し温度
ofが3℃を上回ればステップ316において放熱用車
室内熱交換器33に冷媒を流す制御が行なわれる。具体
的には制御装置43からの信号によって第1開閉弁91
を開き、第2開閉弁92を閉じるのである。
【0055】したがって、回避切り換え手段としての第
1,第2開閉弁91,92を車室内の熱環境状態に応じ
て切換え、特に車室内の熱環境状態が強冷房を必要とす
る場合に回避流路90へ冷媒を流すように切換わる構成
となっている(請求項2、請求項3)。
【0056】次にステップ317では、吹出し口モード
の判断が行なわれる。この吹出し口モードの判断は、冷
媒と熱交換した空調風を車室内足元へ温風として吹出す
モード(例えば、BI−LEVELモードやFOOTモ
ード)と、その他のモードとの区別を判断する。その他
のモードの場合はステップ318へ移行し、回避流路9
0に冷媒を流す制御を行なう。この制御は、前記ステッ
プ315と同様である。したがって、乗員が顔などへ集
中的に空調風を当てようとしている時などには、回避流
路に冷媒を流すことができる。吹出し口モードがBI−
LEVELモードあるいはFOOTモードの場合には、
ステップ319に移行し、放熱用車室内熱交換器33に
冷媒を流す制御が行なわれる。この制御は前記ステップ
316と同様である。したがって、回避切り換え手段と
しての第1,第2開閉弁91,92は吹出し手段がその
他のモードである場合に回避流路90へ冷媒を流すよう
に切換わる構成となっている(請求項4)。
【0057】この場合、制御装置43によって各ドアア
クチュエータを制御することにより乗員への空調風吹出
しモード(吹出し口モード)をフットモード(FOO
T)、ベントモード(VENT)、バイレベルモード
(BI−LEVEL)とに切換えることができ、制御装
置43、各ドア55,56,57、各ドアアクチュエー
タは、冷媒と熱交換した空調風を車室内へ上下異なる温
度で吹出すモード(BI−LEVELモード)と、その
他のモード(FOOT、VENTモード)とを有する吹
出し手段を構成する。
【0058】図5は上記実施例にかかわる制御線図を示
す。同図において、運転モードとは、車室外熱交換器3
8に冷媒を流す冷房運転モード(Cooler)と前記車室外
熱交換器38に冷媒を流さない暖房運転モード(Heate
r)とを言う。また吹出モードとは対象乗員の上部に向
かって空調風を吹き出すベントモード(VENT)、対
象乗員の下部、足元に向かって空調風を吹き出すフット
モード(FOOT)、そしてその両方に吹き出すバイレ
ベルモード(BI−LEVEL)のことである。吹き出
す温度が低くなるにしたがい、吹き出し風向は対象乗員
の上の方になる。エアミックス開度とは、吸熱用車室内
熱交換器35により冷却された空調風が放熱用車室内熱
交換器33を通過させるか、通過させないでそのまま車
室内へ吹き出すかを段階的に切り換えることができるエ
アミックスドア46の回転位置を制御する場合の目標値
のことであり、図中100%とは吸熱用車室内熱交換器
35を通過した空調風がすべて放熱用車室内熱交換器3
3を通過するようにエアミックスドア46を回動した場
合であり、図中0%とはその逆に放熱用車室内熱交換器
33を回避するようエアミックスドア46を回動した場
合を示す。コンプレッサ回転数とは、モータなどの電動
手段、あるいは油圧モータなどの油圧手段によって回転
数設定を行なう空調用コンプレッサの回転数のことであ
り、図中100%とは最大回転数である。図中停止とは
コンプレッサを回転させない場合である。回避流路開度
とは、放熱用車室内熱交換器33を通過させる場合と回
避流路90により回避させる場合とに応じて冷媒流れを
切り換えることであり、図中回避流路開、放熱用車室内
熱交換器閉とは放熱用車室内熱交換器33を回避させる
ということであり、図中回避流路閉、放熱用車室内熱交
換器開とはその逆にすべて冷媒を放熱用車室内熱交換器
33内を通過させることである。そして、この実施例で
は回避流路90が閉じられ、放熱用車室内熱交換器33
へ冷媒が流れている状態から回避流路90へ冷媒流れを
回避させる場合は、目標吹出し温度Tofが3℃あるいは
吹出し口モードがベントモードの時に行なわれ、逆の場
合は10℃、あるいはバイレベルモードの時に行なわれ
るようになっている。
【0059】上記のような制御によって目標吹出し温度
ofが3℃を下回りあるいは吹出し口モードがベントモ
ードである場合には、放熱用車室内熱交換器33には冷
媒が流れることはなく、放熱はない。したがって、図6
のように吸熱用車室内熱交換器35を通過して冷やされ
た空気が放熱用車室内熱交換器33の下流側の面に触れ
ても温められることはなく、全てが冷たいままベンチレ
ータ吹出し口51から車室内へ吹出される。このため、
夏場の乗車直後などのように車室内の熱環境状態が強冷
房を必要とする場合、強冷房状態を確実に得ることがで
き、車室内を急速に冷房することができる。
【0060】また、図7に示すように、エアミックスド
ア46の配風比率をほぼ中間にすると吸熱用車室内熱交
換器35を通過して冷やされた空気はその半分が放熱用
車室内熱交換器33を通過することとなる(図5におい
てエアミックス開度は目標吹出し温度Tofが非常に低い
場合(3℃を下回る場合)、ほぼ50%の位置にしてい
る)。しかも上記のように放熱用車室内熱交換器33に
冷媒は流れないため、放熱用車室内熱交換器33での熱
交換はない。したがって、ダクト39内の通路が大きく
なって通路抵抗が下がり、強冷房(最大冷房)時の風量
をより大きくすることができ、結局車室内をより急速に
冷房することができる。このため、車室内の熱環境状態
が強冷房を必要とする場合に配風比率調節手段が吸熱用
車室内熱交換器で熱交換された空調風の全風量に対し、
放熱用車室内熱交換器33を通過させる比率をほぼ中間
とすることとなる(請求項5)。
【0061】図8から図10は前記図4のステップ31
2を実行するフローチャートを示す。まず図8は冷房運
転と暖房運転との選択のフローチャートを示している。
【0062】ステップ1001では各種データの読み込
みが行なわれる。ここでの読み込みは図3のステップ3
02で読み込んだデータ以外のものを読み込む。Tout
は風温センサ59の出力で吸熱用車室内熱交換器35の
吹き出し空気温度、Tsuc は風温センサ58の出力で吸
熱用車室内熱交換器吸い込み空気温度、Tv は風温セン
サ67の出力で放熱用車室内熱交換器33吹き出し空気
温、Vcompはコンプレッサ仕事量を表わす物理量で、V
compに比例してコンプレッサ吐出量が増加し、コンプレ
ッサ仕事量も増える(電動コンプレッサを使用する場合
には、周波数に相当する)。
【0063】ステップ1102で、デフロスタスイッチ
がONされているか否かを判断し、デフロスタスイッチ
がONされている場合には、ステップ1103に進み、
デフロスタスイッチがOFFされている場合には、ステ
ップ1104に進む。
【0064】ステップ1103では、吸熱用車室内熱交
換器35の目標冷却状態に対して、デフロスタスイッチ
がONされている場合の補正項を与える。δTc は冷房
運転時の目標とする吸熱用車室内熱交換器吹き出し空気
温の補正項で、δTH は暖房運転時の上限冷却温度(窓
晴れ温度Tfine)の補正項で、デフロスタスイッチがO
Nされている場合には、吸熱用車室内熱交換器35での
目標冷却状態をより低く設定して除湿量を増やし、放熱
用の車室内熱交換器33でのリヒート量を多くして、最
終的に目標とする吹き出し温度で車室内に空調風を吹き
出す。同様に、ステップ1104では、デフロスタスイ
ッチがONされていない場合の吸熱用の車室内熱交換器
35の目標冷却状態に対する補正項を与える。
【0065】ステップ1105では、ステップ1103
やステップ1104で与えられた補正項を使って、冷房
運転した場合と暖房運転した場合の吸熱用車室内熱交換
器35での冷却状態を比較し、冷房運転した場合の冷却
状態の方が暖房運転した場合よりも低くなる時、ステッ
プ1106に進んで冷房運転を行ない、逆に、暖房運転
した場合の冷却状態の方が冷房運転した場合よりも低く
なる場合には、ステップ1107に進んで暖房運転を実
行する。
【0066】図9は暖房温調時のコンプレッサ制御のフ
ローチャートを示している。暖房運転が実行されると、
ステップ1201でデフロスタスイッチがONされてい
るか否かを判断する。
【0067】ステップ1201でデフロスタスイッチが
ONの場合には、ステップ1202において、逆に、デ
フロスタスイッチがOFFの場合には、ステップ120
3において、暖房運転時の吸熱用車室内熱交換器35の
上限冷却温度Tfineに対する補正温度δTH を与える。
ここでは、デフロスタスイッチのON/OFFに対して
のみ補正しているが、車両の熱負荷条件、例えば、日射
や車室内温度や外気温や吹出温度に対して補正してもよ
い。
【0068】ステップ1204では、低外気温時の設定
上限冷却温度T5 と外気温Tamb を基にした上限冷却温
度Tfineとを比較して、大きい方を暖房運転時の上限冷
却温度(上限T′int )として設定する。ここでは、上
限冷却温度を決める要素の一つとして、外気温度で代表
させているが、外気温以外にも車両の熱環境条件や窓曇
りセンサ出力等を用いてもよい。
【0069】ステップ1205では、吸熱用車室内熱交
換器35の凍結に基づく温度Tseto(T6 ) を下限冷却
温度(下限T′int )として設定する。
【0070】ステップ1206では、吸熱用の車室内熱
交換器吹き出し空気温Tout がステップ1205で設定
した下限冷却温度(下限T′int )よりも低いか否かを
判断する。Tout <下限T′int の場合、このままで
は、吸熱用車室内熱交換器35が凍結する恐れがあり、
ステップ1212に進んで、コンプレッサ31の仕事量
を△Vc だけ減少させ、吸熱用車室内熱交換器吹き出し
温度を上げ、上下冷却温度内に入るようにする。この
時、図に示していないが、同時に吸熱用車室内熱交換器
吸い込み空気温を上昇させる制御を行なって、コンプレ
ッサ31の仕事量減少に伴なう吹き出し温低下を防ぐ。
【0071】ステップ1206において、Tout >下限
T′int の場合には、ステップ1207に進み、吸熱用
車室内熱交換器吹き出し空気温Tout が、ステップ12
04で設定した上限冷却温度(上限T′int )よりも大
きいか否かを判断する。
【0072】ステップ1207において、Tout >上限
T´int の場合には、ステップ1210に進み、コンプ
レッサ31の仕事量を△Vc だけ増加させ、空調風の除
湿量を確保するために吸熱用車室内熱交換器吹き出し温
度を下げる。逆に、T′out≦上限T´int の場合に
は、ステップ1208に進み、目標空調風温度Tofと放
熱用車室内熱交換器吹き出し空調温Tv の偏差△θを算
出する。
【0073】ステップ1209において、△θ>Sの場
合には、吹出温が目標空調風温度Tofに達していないの
で、ステップ1210に進んで、コンプレッサ31の仕
事量を△Vc だけ増加させて吹出温を上昇させる。ここ
でSは偏差△θの大小判定量である。△θ<−Sの場合
には、吸熱用車室内熱交換器吹き出し空気温が目標吹出
温よりも高いので、ステップ1212に進んでコンプレ
ッサ31の仕事量を△Vc だけ減少させて吹出温を低下
させる。これら以外の条件では、ステップ1211に進
み、現状のコンプレッサ仕事量を維持する。
【0074】従来の車両用ヒートポンプ冷暖房装置にお
いても、コンプレッサ31の仕事量を可変して吹き出し
温度を制御することができるが、一定量の仕事量の変化
に対して、外気温度や走行条件によって吹き出し温の温
度変化量が大きく異なってしまい、安定した車室内温度
制御は困難であった。
【0075】ところが、本発明実施例の車両用冷暖房装
置の暖房運転においては、外気温の影響を受けずに連続
した暖房運転が可能で、一定量のコンプレッサ31の仕
事量の増減が、外気温度や走行条件に依らず、つねに所
定量の吹出温度変化量(車室内への放熱量変化)となっ
て現われ、しかも、暖房運転時には吸熱用車室内熱交換
器35において必ず除湿(冷却)を伴なうといった特徴
を持つために、図9に示すようなコンプレッサ制御によ
って、不安定現象がない車室内除湿温度制御を行なうこ
とができる。
【0076】図10は、冷房運転時のコンプレッサ制御
のフローチャートを示している。冷房運転が実行される
と、ステップ1301において、ベント吹き出しか否か
を判断する。
【0077】ベント吹き出しの場合には、吸熱用車室内
熱交換器35に流入する空気温度を目標吹出温にまで冷
却した後に車室内に吹き出すのが最も省エネとなるの
で、ステップ1302に進み、目標吹出温XM (Tof)
を吸熱用車室内熱交換器吹き出し空気温の目標温度T′
int に設定する。
【0078】ステップ1301において、ベント吹き出
し以外の場合には、ステップ1303に進み、バイレベ
ルモードか否かを判断する。
【0079】バイレベルモードの場合には、ステップ1
305に進み、それ以外の場合には、ステップ1304
に進み、吸熱用車室内熱交換器吹き出し空気温の補正温
度δTc を与える。この補正温度は、放熱用車室内熱交
換器33でのリヒート量が多くなるほど大きな値に設定
する。
【0080】ステップ1306では、吸熱用車室内熱交
換器吹き出し空気温の目標温度T′int を、ステップ1
204で使用した温度T5 と、目標吹出温Tofをステッ
プ1304またはステップ1305で与えた補正項で補
正した温度の大きい方の温度に設定する。
【0081】ステップ1307では、ステップ1302
またはステップ1306で算出した目標温度T′int
吸熱用車室内熱交換器吹き出し空気温Tout の差θを計
算する。
【0082】ステップ1308では、ステップ1307
で算出したθの値がθ<−So の場合には、ステップ1
309に進み、コンプレッサ31の仕事量を△Vc だけ
増やして吸熱用車室内熱交換器吹き出し空気温を下げ、
θ>So の場合には必要以上にコンプレッサ31の仕事
量が大きくなっていると判断して、ステップ1311に
進み、コンプレッサ31の仕事量を△Vc だけ減少さ
せ、それら以外の場合には、現状のコンプレッサ仕事量
を維持する。なお、ここでSo はθの判定量である。
【0083】従って、暖房運転時には、三方弁32が図
1の実線示のように切り換えられ、冷媒がコンプレッサ
31→三方弁32→放熱用車室内熱交換器33→液タン
ク36→膨張弁34→吸熱用車室内熱交換器35→コン
プレッサ31と循環し、放熱用車室内熱交換器33がコ
ンプレッサ31から吐出された高温なる冷媒の熱をブロ
ワファン37で導入された空気または車両走行時のラム
圧によって導入された空気に放熱して温風を作り、吸熱
用車室内熱交換器35がブロワファン37で導入された
空気または車両走行時のラム圧によって導入された空気
の熱を冷媒に放熱して冷風を作る。また、冷房運転時に
は、三方弁32が図1の点線示のように切り換えられ、
冷媒がコンプレッサ31→三方弁32→車室外熱交換器
38→逆止弁70→放熱用車室内熱交換器33→液タン
ク36→膨張弁34→吸熱用車室内熱交換器35→コン
プレッサ31と循環し、車室外熱交換器38がコンプレ
ッサ31から吐出された高温なる冷媒の熱を外気に放熱
し、残りの熱を放熱用車室内熱交換器33がブロワファ
ン37で導入された空気または車両走行時のラム圧によ
って導入された空気に放熱して温風を作り、吸熱用車室
内熱交換器35がブロワファン37で導入された空気ま
たは車両走行時のラム圧によって導入された空気の熱を
冷媒に放熱して冷風を作る。
【0084】すなわち、暖房運転時には、コンプレッサ
31が始動すると、吸熱用車室内熱交換器35の吸熱量
と、コンプレッサ31の実入力値Wcompに相当する仕事
量とを、放熱用車室内熱交換器33において放熱するの
で、車室内には吸熱用車室内熱交換器35の吸い込み空
気温度Tsuc よりも高温の空気が吹き出され、運転時間
の経過とともに、車室内温度、すなわち、吸熱用車室内
熱交換器35の吸い込み空気温度Tsuc は上昇し、それ
に伴って、コンプレッサ31の実入力値Wcompも大きく
できるので、車室内は加速的に暖められる。また、吸熱
用車室内熱交換器35に流入した空気が、放熱用車室内
熱交換器33に流入するので吸熱用車室内熱交換器35
に流入する空気の熱負荷に対して、吸熱用車室内熱交換
器35で凍結が生じない範囲で、コンプレッサ31の実
入力値Wcompを決めておくことにより、コンプレッサ3
1の効率が最適となる。
【0085】図11、図13、図16は、第2乃至第4
実施例に係り、上記第1実施例と同一構成部分には同符
号を付し重複した説明は省略する。
【0086】図11は第2実施例に係る冷凍サイクルの
構成図を示すものである。この実施例は、前記第1実施
例の開閉弁91,92に代えて管路の冷媒流量を最小か
ら最大まで連続的に制御できる第1、第2流量制御弁9
3,94としたものである。これら流量制御弁93,9
4はそれぞれ電磁アクチュエータ93a,94aで駆動
されるようになっており電磁アクチュエータ93a,9
4aは図1で示す制御装置43によって制御されるよう
になっている。
【0087】したがって、この実施例では車室内の熱環
境状態が必要とする冷房状態に応じて回避流路90と放
熱用車室内熱交換器33とへ流す冷媒の流量を細かく制
御することができ車室内熱環境状態によりよく適合する
ことが可能となる。
【0088】図12はこの第2実施例の制御線図を示す
もので第1実施例の図5に示す制御線図に対し運転モー
ド、吹出しモード、エアミックス開度、コンプレッサ回
転数は同一であるが、回避流路開度が回避流路開、放熱
用車室内熱交換器閉状態から回避流路閉、放熱用車室内
熱交換器開状態まで滑らかに変化している。
【0089】図13は第3実施例に係る冷凍サイクルの
構成図を示している。この実施例では、回避流路として
第1回避流路95、第2回避流路96の2系統を設け、
回避切り換え手段である開閉弁として第1開閉弁97、
第2開閉弁98、第3開閉弁99を設けている。したが
って、この実施例では図14に示すような制御線図とな
り、弁開閉状態として図15に示す図表のように状態
1、状態2、状態3と切り換えることができる。
【0090】すなわち、目標吹出し温度Tofが比較的高
い場合には状態3のように放熱用車室内熱交換器33に
全ての冷媒を流す。やや低い場合には、状態3から状態
2へ切り換え、放熱用車室内熱交換器33と第1回避流
路95とに冷媒を流すことで放熱用車室内熱交換器33
への冷媒流量を低減する。更に目標温度Tofが低い場合
には状態1に切り換え放熱用車室内熱交換器33へは冷
媒を流さず第1回避流路95及び第2回避流路96の双
方へ冷媒を流す。このように放熱用車室内熱交換器33
への冷媒流れを段階的に調節でき、冷媒流れ開通閉止を
滑らかに行なうことができる。したがって、車室内の熱
環境状態により適確に適合させることが可能とする。
【0091】図16は第4実施例に係る冷凍サイクルの
構成図を示す。この実施例では、図2の第1実施例の構
成に対し吸熱回避流路1002を設け、この吸熱回避流
路1002上に吸熱回避開閉弁1001を設けている。
1001aは電磁アクチュエータである。なお、吸熱回
避流路1002は液タンク36の出口部から設けている
が、膨張弁34の出口部から設けることも可能である。
この実施例における空調制御も基本的には図3、図4に
示すフローチャートと同様に行なわれ、図4に示す部分
を図17に示すフローチャートに代えて行なっている。
したがって、図3、図17に示すフローチャートで空調
制御を行なうものである。
【0092】図17に示すフローチャートのステップ2
001は図4に示すフローチャートのステップ307、
同ステップ2002は同ステップ308、同ステップ2
003は同ステップ309、同ステップ2004は同ス
テップ310、同ステップ2005は同ステップ31
1、同ステップ2006は同ステップ312、同ステッ
プ2007は同ステップ313、同ステップ2008は
同ステップ314、同ステップ2009は同ステップ3
15、同ステップ2010は同ステップ316にそれぞ
れ対応している。
【0093】そしてこの実施例では、ステップ2011
において車室内熱環境状態が急速暖房を必要とするかど
うかの判断が行なわれる。目標吹出し温度Tofが60℃
を上回ると判断されれば急速暖房が必要であると判断さ
れステップ2012において吸熱回避流路1002に冷
媒を流す制御が行なわれる。これによって、吸熱回避開
閉弁1001が開かれ、吸熱回避流路1002側に冷媒
が流れる。ただしこの制御は最大1分間とし冷凍サイク
ルの正常な運転を損なわないようにすると共に、吸熱用
車室内熱交換器35での空調風の除湿を損なわないよう
にする。一方、ステップ2011で目標吹出し温度Tof
が60℃を上回らないと判断されれば、急速暖房を必要
とせずと判断されステップ2013において吸熱用車室
内熱交換器35に冷媒を流す制御が行なわれる。具体的
には、吸熱回避開閉弁1001が閉じられる。
【0094】このような制御によって例えば暖房初期の
ような場合、短時間、吸熱用車室内熱交換器35に冷媒
を流さないようにすることができる。この間、車室内へ
送風する空調風を冷却しないので、空調風の温度低下が
なく、急速暖房を可能とする。
【0095】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に記
載の発明では、流路切り換え手段の流路切り換え動作に
より冷媒は逆流することなく暖房運転時には放熱用車室
内熱交換器で放熱すると共に、吸熱用車室内熱交換器で
吸熱し、冷房運転時には車室外熱交換器または車室外熱
交換器と放熱用車室内熱交換器との双方で放熱すると共
に、吸熱用車室内熱交換器で吸熱しているので、暖房運
転時には吸熱用車室内熱交換器の吸熱量と、コンプレッ
サの仕事熱量とを放熱用車室内熱交換器で放熱し暖房能
力が向上すると共に外気の気象条件に左右されず低外気
温でも運転が可能となり安定した制御が可能となる。吸
熱用車室内熱交換器で除湿した後、放熱用車室内熱交換
器で加熱するので、除湿暖房が可能となる。空調風の除
湿をした後のヒートは電気ヒータ等を使う必要がなく消
費電力を削減することができる。電気ヒータやエンジン
の排熱を用いることなく効率良く暖房ができるためエン
ジンを持った車に限らずソーラーカーや電気自動車のよ
うな大きな熱源を持たない場合でも適用することができ
る。冷房と暖房で冷媒の流れ方向が同じであるため現在
車両に用いられているヒートポンプ式冷暖房装置を余り
変更せずに適用することができ、設計上有利である。
【0096】しかも、放熱用車室内熱交換器から放熱さ
せないようにすることができ吸熱用車室内熱交換器で冷
やされた空気が放熱用車室内熱交換器に触れて温められ
ることを防止することができる。
【0097】請求項2に記載の発明では、車室内の熱環
境状態に応じて放熱用車室内熱交換器から放熱させない
ようにすることができ、車室内の熱環境状態に応じた制
御が可能となる。
【0098】請求項3に記載の発明では、車室内の熱環
境状態が強冷房を必要とする場合に放熱用車室内熱交換
器から放熱させないようにすることができ、強冷房をい
ち速く行なわせることが可能となる。
【0099】請求項4に記載の発明では、冷媒と熱交換
した空調風を車室内足元へ温風として吹き出すモード以
外では放熱用車室内熱交換器からの放熱を停止できるの
で、空調性能を十分に発揮させることができる。
【0100】請求項5に記載の発明では、車室内の熱環
境状態が強冷房を必要とする場合に放熱用車室内熱交換
器から放熱させないようにすると共に、吸熱用車室内熱
交換器で熱交換された空調風の全風量に対し放熱用車室
内熱交換器を通過させる比率をほぼ中間とすることがで
き風量を低下させることもなく、より急速な冷房を可能
とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に係るブロック図であ
る。
【図2】この発明の第1実施例に係る冷凍サイクルの構
成図である。
【図3】この発明の第1実施例に係るフローチャートで
ある。
【図4】この発明の第1実施例に係るフローチャートで
ある。
【図5】この発明の第1実施例に係る制御線図である。
【図6】この発明の第1実施例に係る作用説明図であ
る。
【図7】この発明の第1実施例に係る作用説明図であ
る。
【図8】この発明の第1実施例に係るフローチャートで
ある。
【図9】この発明の第1実施例に係るフローチャートで
ある。
【図10】この発明の第1実施例に係るフローチャート
である。
【図11】この発明の第2実施例に係る冷凍サイクルの
構成図である。
【図12】この発明の第2実施例に係る制御線図であ
る。
【図13】この発明の第3実施例に係る冷凍サイクルの
構成図である。
【図14】この発明の第3実施例に係る制御線図であ
る。
【図15】この発明の第3実施例に係る回避流路の開閉
状態を示す図表である。
【図16】この発明の第4実施例に係る冷凍サイクルの
構成図である。
【図17】この発明の第4実施例に係るフローチャート
である。
【図18】従来例に係る構成図である。
【図19】新たな車両用ヒートポンプ式冷暖房装置の冷
凍サイクルの構成図である。
【符号の説明】
31 コンプレッサ 32 三方弁(冷媒流路切り換え手段) 33 放熱用車室内熱交換器 34 膨張弁(膨張手段) 35 吸熱用車室内熱交換器 37 ブロワファン(送風手段) 38 車室外熱交換器 43 制御装置 90 回避流路 91 第1開閉弁(回避切り換え手段) 92 第2開閉弁(回避切り換え手段) 93 第1流量制御弁(回避切り換え手段) 94 第2流量制御弁(回避切り換え手段) 95 第1回避流路 96 第2回避流路 97 第1開閉弁(回避切り換え手段) 98 第2開閉弁(回避切り換え手段) 99 第3開閉弁(回避切り換え手段)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒に仕事量を加えるコンプレッサと、 このコンプレッサの冷媒吐出側に接続され、冷媒の熱を
    外気に放熱する車室外熱交換器と、 前記コンプレッサの冷媒吐出側に接続され、冷媒の熱を
    送風手段により導入された空気と熱交換して温い空調風
    を作る放熱用車室内熱交換器と、 この放熱用車室内熱交換器の冷媒流出側に接続された膨
    張手段と、 この膨張手段の冷媒流出側と前記コンプレッサの冷媒吸
    入側とに接続され、送風手段により導入された空気の熱
    を前記車室外熱交換器および前記放熱用車室内熱交換器
    の少なくとも一方から前記膨張手段を通して供給された
    冷媒と熱交換して冷たい空調風を作る吸熱用車室内熱交
    換器と、 前記コンプレッサの冷媒吐出側と前記車室外熱交換器お
    よび前記放熱用車室内熱交換器の冷媒流入側との間に設
    けられ、コンプレッサから吐出される冷媒を、冷房運転
    時に少なくとも前記車室外熱交換器に導入し、暖房運転
    時に前記車室外熱交換器を回避して前記放熱用車室内熱
    交換器に導入する冷媒流路切り換え手段と、 前記放熱用車室内熱交換器を回避して冷媒を吸熱用車室
    内熱交換器へ流す回避流路と、 前記冷媒を放熱用車室内熱交換器へ流す状態と回避流路
    へ流す状態とに切り換える回避切り換え手段とを備えた
    ことを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用ヒートポンプ式冷
    暖房装置であって、 前記回避切り換え手段を、車室内の熱環境状態に応じて
    切り換えることを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖
    房装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車両用ヒートポンプ式冷
    暖房装置であって、 前記回避切り換え手段は、前記車室内の熱環境状態が強
    冷房を必要とする場合に、前記回避流路へ冷媒を流すよ
    うに切り換わることを特徴とする車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3記載の車両用ヒー
    トポンプ式冷暖房装置であって、 前記冷媒と熱交換した空調風を車室内足元へ温風を吹き
    出すモードとその他のモードとを有する吹出し手段を備
    え、 前記回避切り換え手段は、前記吹出し手段がその他のモ
    ードである場合に、前記回避流路へ冷媒を流すように切
    り換わることを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の車両用ヒートポンプ式冷
    暖房装置であって、 前記吸熱用車室内熱交換器で熱交換された空調風の全風
    量に対し前記放熱用車室内熱交換器を通過させる比率を
    調節する配風比率調節手段を有し、 前記配風比率調節手段は、前記車室内の熱環境状態が強
    冷房を必要とする場合に、前記比率をほぼ中間とするこ
    とを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
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