JP3301139B2 - 車両用ヒートポンプ式冷暖房装置 - Google Patents

車両用ヒートポンプ式冷暖房装置

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JP3301139B2
JP3301139B2 JP01757693A JP1757693A JP3301139B2 JP 3301139 B2 JP3301139 B2 JP 3301139B2 JP 01757693 A JP01757693 A JP 01757693A JP 1757693 A JP1757693 A JP 1757693A JP 3301139 B2 JP3301139 B2 JP 3301139B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンプレッサの駆動に
より冷媒を車室外熱交換器や車室内熱交換器に循環させ
る蒸気圧縮サイクルを備えた車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】暖房運転時と冷房運転時とで四方弁によ
り冷媒の流れを逆転させ、暖房運転時には、車室外熱交
換器を吸熱器として使用するとともに車室内熱交換器を
放熱器として使用し、冷房運転時には、車室外熱交換器
を放熱器として使用するとともに車室内熱交換器を吸熱
器として使用するようにした車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置が知られている(例えば、特開平2−29047
5号公報参照)。
【0003】図22は従来の車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置の構成を示す。暖房運転時には、四方弁2が実線
示のように切り換えられ、冷媒がコンプレッサ1→四方
弁2→第1車室内熱交換器3→加熱用熱交換器4→第2
車室内熱交換器5→膨張弁6→車室外熱交換器7→四方
弁2→レシーバ8→コンプレッサ1の流路で循環する。
このとき、第1車室内熱交換器3において、コンプレッ
サ1から吐出された高温の冷媒の熱がブロアファン9に
より導入された空気に放熱され、車室内暖房用の温風が
作られる。さらに加熱用熱交換器4において、第1車室
内熱交換器3における熱交換によって温度が低下した冷
媒がエンジン10からの廃熱を利用して加熱され、第2
車室内熱交換器5へ送られる。第2車室内熱交換器5で
は、加熱用熱交換器4で加熱された冷媒の熱がブロアフ
ァン11で導入された空気に放熱され、車室内暖房用の
温風が作られる。一方、車室外熱交換器7では、第1車
室内熱交換器5における熱交換によって温度が低下した
冷媒がファン12により導入された外気の熱を吸熱す
る。つまり、暖房運転時には車室外熱交換器7を吸熱器
として使用するとともに、車室内熱交換器3,5を放熱
器として使用して車室内暖房用の温風を作っている。
【0004】冷房運転時には、四方弁2が点線示のよう
に切り換えられ、冷媒がコンプレッサ1→車室外熱交換
器7→膨張弁6→第2車室内熱交換器5→第1車室内熱
交換器3→四方弁2→レシーバ8→コンプレッサ1の流
路で循環する。このとき、車室外熱交換器7ではコンプ
レッサ1から吐出された高温の冷媒の熱が外気に放熱さ
れ、第1および第2車室内熱交換器3,5では車室外熱
交換器7で放熱して温度が低下した冷媒がブロワファン
9,11により導入された空気の熱を吸熱する。つま
り、冷房運転時には車室外熱交換器7を放熱器として使
用するとともに、車室内熱交換器3,5を吸熱器として
使用して車室内冷房用の冷風を作っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置では、暖房運
転時に車室外熱交換器を吸熱器として使用しているの
で、外気温が低い時には車室外熱交換器における吸熱量
が減少し、コンプレッサの仕事量が一定であるとする
と、車室外熱交換器の吸熱量が減少した分だけ車室内熱
交換器における放熱量が減少し、暖房能力が低下して暖
房ウォームアップに時間がかかるという問題がある。
【0006】本発明の目的は、外気温に拘らず安定した
暖房ウォームアップ性能が得られる車両用ヒートポンプ
式冷暖房装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1に対応づけて本発明を説明すると、本発明は、冷媒に
仕事量を加えるコンプレッサ201と、このコンプレッ
サ201の冷媒吐出側に接続され、冷媒の熱を外気に放
熱する車室外熱交換器202と、コンプレッサ201の
冷媒吐出側に接続され、空調用ダクト内で送風手段21
0により送風された空気に冷媒の熱を放熱して温風を作
る放熱用車室内熱交換器203と、この放熱用車室内熱
交換器203の冷媒流出側に接続された膨張手段204
と、この膨張手段204の冷媒流出側とコンプレッサ2
01の冷媒吸入側とに接続され、空調ダクト内で送風手
段210により送風された空気の熱を車室外熱交換器2
02および放熱用車室内熱交換器203の少なくとも一
方から膨張手段204を通して供給された冷媒に吸熱し
て冷風を作る吸熱用車室内熱交換器205と、コンプレ
ッサ201の冷媒吐出側と車室外熱交換器202および
放熱用車室内熱交換器203の冷媒流入側との間に設け
られ、コンプレッサ201から吐出される冷媒を、冷房
運転時には車室外熱交換器202へ導き、暖房運転時に
は車室外熱交換器202を迂回させて放熱用車室内熱交
換器203へ導く冷媒流路切り換え手段206とを有す
る蒸気圧縮サイクル200を備えた車両用ヒートポンプ
式冷暖房装置に、蒸気圧縮サイクル200の低圧側また
は高圧側の冷媒温度または冷媒圧力を検出する検出手段
220と、暖房運転開始時に検出手段220により検出
された低圧側または高圧側の冷媒温度または冷媒圧力が
予め設定した値に達するまで送風手段210による空調
用ダクトから車室内への送風を禁止する禁止手段230
、吸熱用車室内熱交換器205から吹き出される空気
温度を検出する空気温度検出手段240と、禁止手段2
30による送風禁止が解除されると、蒸気圧縮サイクル
200の高圧側冷媒圧力の増加に応じて送風手段210
の送風量を増加させるとともに、空気温度検出手段24
0により検出された吹き出し空気温度が予め設定した値
より低い状態が、予め設定した時間以上経過した場合
に、吹き出し空気温度の低下に応じて送風手段210の
送風量を増加させる送風量制御手段250とを備え、こ
れにより、上記目的を達成する。
【0008】
【作用】暖房運転開始時に、蒸気圧縮サイクル200の
低圧側または高圧側の冷媒温度または冷媒圧力が設定値
に達するまで、空調用ダクトから車室内への送風を禁止
する。そして、送風禁止が解除されると、蒸気圧縮サイ
クル200の高圧側冷媒圧力の増加に応じて送風量を増
加させるとともに、吸熱用車室内熱交換器205の吹き
出し空気温度が予め設定した値より低い状態が、予め設
定した時間以上経過した場合に、吹き出し空気温度の低
下に応じて送風量を増加させる。これによって、吸熱用
車室内熱交換器の凍結が防止されるとともに、蒸気圧縮
サイクルにおける圧力上昇が促進され、運転開始後、短
時間で十分暖かい温風を車室内へ送風することができ
る。
【0009】
【実施例】
−第1の実施例− 図2,3は第1の実施例の構成を示すブロック図であ
る。この実施例の蒸気圧縮サイクルは、コンプレッサ3
1、三方弁32、車室外熱交換器38、逆止弁70、放
熱用車室内熱交換器33、液タンク36、膨張弁34お
よび吸熱用車室内熱交換器35から構成される。コンプ
レッサ31は外部からの信号により仕事量を制御できる
電動式や油圧駆動式などのコンプレッサであり、車室外
の例えばエンジンルームに設けられる。コンプレッサ3
1の冷媒吐出側には三方弁32が設けられ、この三方弁
32により吐出された冷媒を車室外熱交換器38へ導く
か、または車室外熱交換器38を迂回して放熱用車室内
熱交換器33へ導くかを切り換える。
【0010】なお以下では、蒸気圧縮サイクルにおける
車室外熱交換器38を通る前者の冷媒流路、すなわち、
コンプレッサ31→三方弁32→車室外熱交換器38→
逆止弁70→放熱用車室内熱交換器33→液タンク36
→膨張弁34→吸熱用車室内熱交換器35→コンプレッ
サ31の流路を第1流路と呼び、蒸気圧縮サイクルにお
ける車室外熱交換器38を迂回する後者の冷媒流路、す
なわち、コンプレッサ31→三方弁32→放熱用車室内
熱交換器33→液タンク36→膨張弁34→吸熱用車室
内熱交換器35→コンプレッサ31の流路を第2流路と
呼ぶ。この第1の実施例では、三方弁32を制御して冷
房運転時には第1流路に切り換え、暖房運転時には第2
流路に切り換える。
【0011】車室外熱交換器38は、コンプレッサ31
から吐出された高温の冷媒の熱を外気に放熱する。逆止
弁70は、三方弁32により第2流路に切り換えられて
いる時に冷媒が車室外熱交換器38へ流入しないように
冷媒の逆流を阻止する。放熱用車室内熱交換器33およ
び吸熱用車室内熱交換器35は、インストルメントパネ
ルの裏側のような車室内前部に配置された空調用のダク
ト39内に設けられる。放熱用車室内熱交換器33は、
コンプレッサ31から吐出された高温の冷媒の熱をブロ
アファン37により送風された空気に放熱し、吸熱用車
室内熱交換器35は、ブロアファン37により送風され
た空気の熱を冷媒に吸熱する。これらの放熱用車室内熱
交換器33と吸熱用車室内熱交換器35との間には、液
タンク36と膨張弁34が接続される。膨張弁34は、
コンプレッサ31により圧縮されて液化した冷媒を断熱
膨張させてガス状にする。したがって、膨張弁34の上
流がこの実施例の蒸気圧縮サイクルにおける高圧側であ
り、膨張弁34の下流が低圧側である。
【0012】ダクト39の上流側には、車室内の空気を
導入する内気導入口40と、走行風圧を受けて外気を導
入する外気導入口41とが設けられる。また、これらの
導入口40,41の分岐部には不図示のアクチュエータ
により駆動されるインテークドア42が設けら、内気導
入口40と外気導入口41とを任意の比率で開閉する。
ダクト39の上流部に設けられるブロアファン37はブ
ロアモータ44により駆動され、インテークドア42の
開閉比率に応じて内気導入口40および外気導入口41
から空気を導入し、ダクト39の下流に配置される吸熱
用車室内熱交換器35および放熱用車室内熱交換器33
へ送風する。
【0013】放熱用車室内熱交換器33の上流側には、
エアミックスドア46が設けられる。このエアミックス
ドア46は、不図示のアクチュエータにより開閉され、
放熱用車室内熱交換器33を通過する空気と、放熱用車
室内熱交換器33を迂回する空気との割合を調整する。
吸熱用車室内熱交換器35により吸熱されて冷えた空気
は、エアミックスドア46の開度に応じてその一部は放
熱用車室内熱交換器33を通過して暖められ、残りは放
熱用車室内熱交換器33を迂回して冷風のまま吹き出さ
れる。つまり、エアミックスドア46の開度に応じて冷
風と温風との割合が調節される。エアミックスドア46
の開度Xdはエアミックスドア46が一点鎖線位置にあ
る場合を0%(全閉、Xd=0)とし、このとき冷風と
温風との風量配分は冷風100%になる。一方、エアミ
ックスドア46が図示位置にある場合の開度Xdを10
0%(全開、Xd=100)とし、このとき冷風と温風
との風量配分は温風100%になる。
【0014】ダクト39のエアミックスドア46の下流
にはエアミックスチャンバ47が設けられており、ここ
で冷風と温風とを混合して温度調節された空調風が作ら
れる。エアミックスチャンバ47には、乗員の上半身に
向けて空調風を吹き出すベンチレータ吹出口51と、乗
員の足元に向けて空調風を吹き出すフット吹出口52
と、ウインドシールドに向けて空調風を吹き出すデフロ
スタ吹出口53とが連設される。これらの吹出口51〜
53にはそれぞれ、ベンチレータドア55、フットドア
56およびデフロスタドア57と、各ドアを駆動する不
図示のアクチュエータが設けられる。なお、ベンチレー
タ吹出口51は車両のインストルメントの中央に設けら
れたセンターベント吹出口51b,51cと、両側に設
けられたサイドベント吹出口51a,51dから構成さ
れる。
【0015】ここで、以下の実施例の説明で用いられる
種々の物理量を定義する。 Tsuc ; 吸熱用車室内熱交換器35の吸込空気
温度(吸熱用車室内熱交換器吸込風温センサ58により
検出される) Tout ; 吸熱用車室内熱交換器35の吹出空気
温度(吸熱用車室内熱交換器吹出風温センサ59により
検出される) Tvsc ; 放熱用車室内熱交換器33の吹出空気
温度(放熱用車室内熱交換器吹出風温センサ60により
検出される) Tvent ; ベンチレータ吹出口51の吹出空気温
度 Tamb ; 車室外の空気温度(以下、外気温と呼
ぶ)(外気温センサ62により検出される) Tic ; 車室内の空気温度(以下、室温と呼
ぶ)(室温センサ63により検出される) Tptc ; 車室内の設定温度(室温設定器64に
より設定される) Tof ; 冷暖房装置の目標吹き出し風温度(以
下、目標吹出温と呼ぶ) Teva.in; 吸熱用車室内熱交換器35の入口冷
媒温度(吸熱用車室内熱交換器入口冷媒温センサ68に
より検出される) Tsc.out; 放熱用車室内熱交換器33の出口冷
媒温度(放熱用車室内熱交換器出口冷媒温センサ67に
より検出される) Qsun ; 日射量(日射量センサ61により検出
される) Xd ; エアミックスドア開度 Wcomp ; コンプレッサ31への制御信号の入力 Vfan ; ブロアモータ44に印加される電圧 Veva ; 吸熱用車室内熱交換器35の通過風量
【0016】制御装置43は、マイクロコンピュータ
ー、メモリ、A/D変換器、アクチュエータおよびモー
タの駆動回路、インタフェース回路などから構成され、
上述したサイクルの状態を検出する手段であるセンサ5
8〜63,67,68、室温設定器64、吹き出し口を
切り換えるための吹出口モードスイッチ65、ブロアフ
ァンスイッチ66、ブロアモータ44、各ドアアクチュ
エータ、コンプレッサ31、三方弁32などが接続され
る。制御装置43は、後述する制御プログラムを実行し
て車室内の空調制御を行う。すなわち、センサーおよび
設定器からのTsuc,Tout,Tvsc,Tven
t,Qsun,Tamb,Tic,Tptcなどの環境
情報に基づいてXd,Wcomp,Veva,Tofな
どの目標冷暖房条件を演算し、車室内が目標冷暖房条件
になるようにコンプレッサ31、ブロアモータ44、各
ドアのアクチュエータなどを制御する。
【0017】図4は、吸熱用車室内熱交換器吸込空気温
度Tsucと通過風量Vevaに基づいて、コンプレッ
サ31の予測入力Wを求めるための予測入力マップを示
す。この予測入力マップは、横軸に吸い込み空気温度T
sucを示し、縦軸に予測入力Wを示す。そして、ブロ
アモータ44の回転数から換算した吸熱用車室内熱交換
器35の通過風量Vevaをパラメーターとして、吸い
込み空気温度Tsucから予測入力Wを求める。例え
ば、吸熱用車室内熱交換器吸込空気温度Tsuc=Ts
uc1で通過風量Veva=Veva1の場合は予測入
力W=W11となる。また、吸込空気温度Tsuc=T
suc1で通過風量VevaがVeva1からΔVev
aだけ増加してVeva2=Veva1+ΔVevaに
なると、予測入力W=W12に増加し、吸込空気温度T
suc=Tsuc1で通過風量VevaがVeva1か
らΔVevaだけ減少してVeva3=Veva1−Δ
Vevaになると、予測入力W=W13に減少する。
【0018】なお、このコンプレッサ31の予測入力W
は、ブロアファン37によって導入された通過風量Ve
vaなる空気が吸熱用車室内熱交換器35で凍結防止可
能な温度にまで冷却されるのに必要なコンプレッサ31
の予測仕事量に相当する。
【0019】図5〜図12は、マイクロコンピューター
の冷暖房制御プログラムを示すフローチャートである。
これらのフローチャートにより、第1の実施例の動作を
説明する。この第1の実施例の冷暖房装置は、車室内が
設定温度Tptcになるように冷房運転または暖房運転
を行うオートエアコンモードと、不図示の冷房スイッチ
または暖房スイッチにより冷房運転または暖房運転を行
うマニュアルエアコンモードとを有している。オートエ
アコンモードもしくはマニュアルエアコンモードにおい
て暖房運転が選択された場合は、マイクロコンピュータ
ーは図5に示す制御プログラムを実行する。
【0020】ステップS1において、外気温Tamb、
設定温度Tptc、日射量Qsun、吸熱用車室内熱交
換器吸込空気温度Tsuc、通過風量Veva、室温T
ic、吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tout、放
熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tvscなどの熱環境
情報を各センサーおよび設定器から読み込む。ステップ
S2で読み込まれた熱環境情報に基づいて目標吹出温T
ofを算出し、ステップ3で算出された目標吹出温To
fが設定値Tof1以上か否かを判別する。Tof≧T
of1であればステップS4へ進み、急速に車室内を暖
める必要があると判断し、図6に示すサブルーチンを実
行して暖房ウォームアップ制御を行う。一方、Tof<
Tof1であればステップS5へ進み、車室内温度が設
定温度に近づいていると判断し、図9に示す制御プログ
ラムを実行して暖房温調制御を行う。
【0021】図6のフローチャートにより、暖房ウォー
ムアップ制御を説明する。ステップS11において吹き
出し口を決定する。マニュアルエアコンモードであれ
ば、乗員がマニュアルスイッチにより選択した吹き出し
口を設定し、オートエアコンモードであれば、目標吹出
温Tofに応じて予め設定された最適な吹き出し口を自
動的に設定する。またこの時、ブロアファン37を停止
状態に初期設定する。ステップS12では、制御装置4
3のメモリに予め記憶されている図4に示す予測入力マ
ップを参照して、吸熱用車室内熱交換器吸込空気温度T
sucおよび通過風量Vevaに対応するコンプレッサ
31の予測入力Wを求める。ステップS13で、算出さ
れた予測入力Wをコンプレッサ31の実入力Wcomp
とし、この実入力Wcompに相当する制御信号をコン
プレッサ31へ出力する。続くステップS14では、予
測入力Wを大きくして車室内を素早く暖めるために、吸
熱用車室内熱交換器吸込空気温度Tsucを上昇させる
処理を行う。吸熱用車室内熱交換器吸込空気温度Tsu
cを上昇させるには、インテークドア42の開度を制御
して低温の外気導入量を減少させたり、再循環ダクトを
設置して暖められた空気の一部を内気導入口40へ導く
方法がある。ステップS15で、図7,8に示す制御プ
ログラムを実行して風量制御を行う。
【0022】図7のステップS21において、吸熱用車
室内熱交換器入口冷媒温度Teva.in、放熱用車室
内熱交換器出口冷媒温度Tsc.outおよび吸熱用車
室内熱交換器吹出空気温度Toutをそれぞれのセンサ
ー68,67,59により検出する。ここで、Tev
a.inおよびToutは蒸気圧縮サイクルの低圧側の
作動状態を示す物理量であり、Tsc.outは蒸気圧
縮サイクルの高圧側の作動状態を示す物理量である。
【0023】なお、蒸気圧縮サイクルの低圧側の作動状
態を示す物理量として、膨張弁34からコンプレッサ3
1までの任意の位置における冷媒温度または冷媒圧力を
用いてもよい。また、蒸気圧縮サイクルの高圧側の作動
状態を示す物理量として、コンプレッサ31から膨張弁
34までの任意の位置における冷媒温度または冷媒圧力
を用いてもよい。
【0024】ステップS22でブロアファン停止が解除
されているか否かを判別し、解除されていれば図8のス
テップS28へ進み、解除されていなければステップS
23へ進む。ステップS23では暖房ウォームアップを
開始してから予め設定した時間が経過したか否かを判別
し、設定時間が経過したらステップS24へ進み、そう
でなければステップS27へ進む。暖房ウォームアップ
の実験を行った結果、暖房ウォームアップ開始後数分間
は蒸気圧縮サイクルの低圧側の作動状態が徐々に低下
し、その後、ふたたび徐々に増加する不安定な現象が確
認された。したがって、暖房ウォームアップ開始後の数
分間は蒸気圧縮サイクルの低圧側の作動状態を判断しな
いようにする。
【0025】暖房ウォームアップ開始後、設定時間が経
過していない時は、ステップS27でブロアファン37
を停止して図6に示す制御プログラムへリターンする。
ステップS24では、吸熱用車室内熱交換器入口冷媒温
度Teva.inが予め設定した温度Teva.set
よりも高いか否かを判別し、高ければステップS25へ
進み、そうでなければステップS27へ進む。Tev
a.in≦Teva.setの時は、吸熱用車室内熱交
換器35の温度が低く、ブロアファン37による送風を
行うと吸熱用車室内熱交換器35の凍結や、蒸気圧縮サ
イクルの高圧側の圧力上昇を妨げるおそれがあるので、
ステップS27でブロアファン37を停止して図6に示
す制御プログラムへリターンする。一方、Teva.i
n>Teva.setの時は、ステップS25で放熱用
車室内熱交換器出口冷媒温度Tsc.outが予め設定
した温度Tsc.setよりも高いか否かを判別し、高
ければステップS26へ進み、そうでなければステップ
S27へ進む。Tsc.outTsc.setの時
は、車室内へ低温の空調風を送風して乗員に冷風感を与
えないようにステップS27でブロアファン37を停止
して図6に示す制御プログラムへリターンする。以上の
各ステップが本願の禁止手段に相当する。
【0026】吸熱用車室内熱交換器35の入口冷媒設定
温度Teva.setは蒸気圧縮サイクルにおける低圧
側の作動状態を判断する基準であり、放熱用車室内熱交
換器33の出口冷媒設定温度Tsc.setは蒸気圧縮
サイクルにおける高圧側の作動状態を判断する基準であ
る。暖房ウォームアップを開始してから設定時間が経過
し、且つ、蒸気圧縮サイクルの低圧側および高圧側がと
もに予め設定した基準以上の作動状態に達したらステッ
プS26へ進み、ブロアファン37の停止を解除して図
8のステップS28へ進む。
【0027】図8のステップS28において、吸熱用車
室内熱交換器吹出空気温度Toutが予め設定した温度
Tout.setよりも低い状態で予め設定した時間を
経過したか否かを判別し、Tout<Tout.set
の状態で設定時間が経過していたらステップS29へ進
み、そうでなければステップS31へ進む。吸熱用車室
内熱交換器吹出空気温度Toutが長時間、低い状態に
あれば吸熱用車室内熱交換器35が凍結するおそれがあ
る。ステップS29において、通過風量Vevaを増加
させるために、吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度To
utと設定温度Tout.setとの差に応じてブロア
モータ44に印加するブロアファン電圧Vfanの増加
量ΔVfanを設定し、ステップS30でブロアモータ
44に電圧(Vfan+ΔVfan)を印加してブロア
ファン37の送風量を増加させる。
【0028】一方、ステップS28で未だ設定時間を経
過していないと判別された時は、ステップS31で放熱
用車室内熱交換器出口冷媒温度Tsc.outに応じて
ブロアファン電圧Vfanを設定する。Tsc.out
が低い状態では、風量を少なくして蒸気圧縮サイクルの
圧力上昇を促進し、Tsc.outが上昇するにしたが
って徐々に風量を増加して高圧側の圧力上昇を抑制する
とともに、高圧上昇にともなう低圧低下を防ぎ、吸熱用
車室内熱交換器35の凍結を防止する。続くステップS
32で電圧Vfanをブロアモータ44に印加する。
【0029】なお、図7,8に示す風量制御プログラム
では、放熱用車室内熱交換器33の下流の空調風を直接
車室内へ送風する場合を示したが、放熱用車室内熱交換
器33の下流とブロアファン37の吸い込み口とを接続
し、ダクト39内で空調風を循環させて加熱した後、車
室内へ送風する場合には、吸熱用車室内熱交換器35の
凍結は発生しにくいのでステップS23,24の判断を
行わず、放熱用車室内熱交換器33の作動状態が基準状
態に達した時点で車室内への送風を開始するようにして
もよい。
【0030】図9は暖房温調制御プログラムを示すフロ
ーチャートである。ステップS41において吹き出し口
を決定する。マニュアルエアコンモードであれば、乗員
がマニュアルスイッチにより選択した吹き出し口を設定
し、オートエアコンモードであれば、目標吹出温Tof
に応じて予め設定された最適な吹き出し口を自動的に設
定する。続くステップS42で、目標吹出温Tofと放
熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tvscとの差Δθを
算出する。ステップS43で算出されたΔθと予め設定
された値Soとを比較し、Δθ<−Soの場合は、放熱
用車室内熱交換器吹出空気温度Tvscが目標吹出温T
ofより高いと判断してステップS44へ進み、コンプ
レッサ31の仕事量を減らして放熱用車室内熱交換器吹
出空気温度Tvscを低下させる。Δθ>Soの場合
は、放熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tvscが目標
吹出温Tofより低いと判断してステップS46へ進
み、コンプレッサ31の仕事量を増やして放熱用車室内
熱交換器吹出空気温度Tvscを上昇させる。−So≦
Δθ≦Soの場合は、ステップS45でコンプレッサ3
1の仕事量を現状のまま維持する。
【0031】ステップS47では、吸熱用車室内熱交換
器吸込空気温度Tsucと、外気温Tambよりも高い
吸熱用車室内熱交換器吸込空気温度Tsucの設定値T
suc’(Tsuc’>Tamb)との差Δθ’を算出
する。続くステップS48では算出されたΔθ’と予め
設定された値S1とを比較し、Δθ’<−S1の場合に
は、吸熱用車室内熱交換器吸込空気温度Tsucが低い
と判断してステップS49へ進み、外気導入量を減らし
たり再循環ダクトからの風量を増やしたりして、吸熱用
車室内熱交換器吸込空気温度Tsucを上げる処理を行
う。Δθ’>S1の場合には、吸熱用車室内熱交換器吸
込空気温度Tsucが高いと判断してステップS51へ
進み、低温の外気導入量を増やして吸熱用車室内熱交換
器吸込空気温度Tsucを下げる処理を行う。さらに、
−S1≦Δθ’≦S1の場合には、ステップS50へ進
んで現在の吸熱用車室内熱交換器吸込空気温度Tsuc
のままとする。ステップS52では、放熱用車室内熱交
換器吹出空気温度Tvscや目標吹出温Tofに応じて
風量を制御する。
【0032】オートエアコンモードもしくはマニュアル
エアコンモードにおいて冷房運転が選択された場合は、
マイクロコンピューターは図10に示す制御プログラム
を実行する。ステップSS61において、外気温Tam
b、設定温度Tptc、日射量Qsun、吸熱用車室内
熱交換器吸込空気温度Tsuc、通過風量Veva、室
温Tic、吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tou
t、放熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tvscなどの
熱環境情報を各センサーおよび設定器から読み込む。続
くステップS62で、読み込まれた熱環境情報に基づい
て目標吹出温Tofを算出する。ステップS63で、算
出された目標吹出温Tofが設定値Tof2より低いか
否かを判別し、Tof<Tof2であればステップS6
4へ進み、そうでなければステップS65へ進む。ステ
ップS64では吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度To
utがθ3以下でt分間経過したか否かを判別し、To
ut≦θ3の状態でt分間が経過したらステップS65
へ進み、そうでなければステップS66へ進む。ステッ
プS66では図11に示す制御プログラムを実行して冷
房クールダウン制御を行い、一方、ステップS65では
図12に示す制御プログラムを実行して冷房温調制御を
行う。
【0033】図11のフローチャートにより、冷房クー
ルダウン処理を説明する。ステップS71において、ベ
ンチレータ吹出口51を吹き出し口に設定する。ただ
し、乗員がマニュアルスイッチにて吹き出し口を選択し
ている場合には、乗員により選択された吹き出し口を設
定する。続くステップS72で、エアミックスドア開度
Xdが0%(Xd=0)であるか否かを判別し、エアミ
ックスドア開度Xd=0の場合にはステップS73へ進
み、そうでなければステップS73をスキップする。ス
テップS73では、エアミックスドア開度XdにΔX1
を設定してエアミックスドア46を開き、吸熱用車室内
熱交換器35を通過した後の冷風の一部を放熱用車室内
熱交換器33へ導入する。これによって、放熱用車室内
熱交換器33から膨張弁34へ流入する冷媒が確実に液
化され、冷媒量も安定するので蒸気圧縮サイクルが安定
し、コンプレッサ31の焼き付きなどの不具合が減少す
るとともに、冷房クールダウン性能が向上する。
【0034】ステップS74で目標吸熱用車室内熱交換
器吹出空気温度Tout.ofに設定温度Tsetを代
入し、ステップS75で吸熱用車室内熱交換器吹出空気
温度Toutが目標値Tout.ofとなるように、コ
ンプレッサ31の仕事量を制御する。ステップS76で
は吸い込み口を内気循環モードとし、インテークドア4
2で外気導入口41を全閉し、且つ、内気導入口40を
全開とした後、ステップS77へ進んで風量制御を行
う。
【0035】次に、図12のフローチャートにより、冷
房温調処理を説明する。ステップS81において吹き出
し口を設定する。吹き出し口は、暖房時と同様に、乗員
がマニュアルスイッチで選択した吹き出し口を設定する
か、あるいは、目標吹出温Tofに応じて自動的に設定
する。ステップS82で、吹き出し口にベンチレータ吹
出口51が設定されたベントモードか否かを判別し、ベ
ントモードであればステップS83に進み、ベントモー
ドでなければステップS88へ進む。ステップS83で
は、目標吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tout.
ofに目標吹出温Tofを設定し、続くステップS84
では、エアミックスドア開度Xdを0%、すなわち、エ
アミックスドア46を全閉にする。
【0036】ステップS88では放熱用車室内熱交換器
吹出空気温度Tvscと吸熱用車室内熱交換器吹出空気
温度Toutとの差Δθを算出し、続くステップS89
でバイレベルモードか否かを判断する。バイレベルモー
ドの場合は、ステップS90でエアミックスドア46の
開閉を判断する基準値Sに所定値S3を設定し、ステッ
プS91で目標吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度To
ut.ofに(Tof−ΔT1)を設定する。一方、バ
イレレルモードでない場合はデフロストモードであると
してステップS92へ進み、エアミックスドア46の開
閉を判断する基準値Sに所定値S4設定し、ステップS
93で目標吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tou
t.ofに(Tof−ΔT2)を設定する。ここで、Δ
T1,ΔT2はΔT1<ΔT2となる所定値である。
【0037】ステップS94で、ステップS88で算出
されたΔθをステップS90またはS92で設定した基
準値Sと比較し、Δθ<−Sの場合はステップS95へ
進み、エアミックスドア46をΔX2だけ閉じて放熱用
車室内熱交換器33を通過する風量を減少させ、ダクト
39の上流と下流の空気の温度差を小さくする。Δθ>
Sの場合はステップS97へ進み、エアミックスドア4
6をΔX2だけ開いて放熱用車室内熱交換器33を通過
する風量を増加し、ダクト39の上流と下流の空気の温
度差を大きくする。−S≦Δθ≦Sの場合はステップS
96へ進み、エアミックスドア46の開度Xdを現在の
ままとしてステップS85へ進む。
【0038】ステップS85において、吸熱用車室内熱
交換器吹出空気温度Toutと、ステップS83、また
はS91、またはS93で設定した目標吸熱用車室内熱
交換器吹出空気温度Tout.ofとの差がθ4より小
さくなるようにコンプレッサ31の仕事量を制御する。
ステップS86では吸い込み口制御を行う。例えばこの
第1の実施例を電気自動車に適用する場合には、外気と
内気で熱負荷の小さい方を選択して省電力化を計る。ス
テップS87では風量制御を行ってメインプログラムへ
リターンする。
【0039】以上説明したように、暖房運転時は、三方
弁32により蒸気圧縮サイクルを第2流路に切り換え、
冷媒をコンプレッサ31→三方弁32→放熱用車室内熱
交換器33→液タンク36→膨張弁34→吸熱用車室内
熱交換器35→コンプレッサ31の経路で循環させる。
放熱用車室内熱交換器33では、コンプレッサ31から
吐出された高温の冷媒の熱をブロワファン42により導
入した空気、または車両走行時のラム圧によって導入さ
れた空気に放熱させて温風を作るとともに、吸熱用車室
内熱交換器35では、ブロワファン42により導入した
空気、または車両走行時のラム圧によって導入された空
気の熱を冷媒に吸熱させて冷風を作る。
【0040】一方、冷房運転時は、三方弁32により蒸
気圧縮サイクルを第1流路に切り換え、冷媒をコンプレ
ッサ31→三方弁32→車室外熱交換器38→逆止弁7
0→放熱用車室内熱交換器33→液タンク36→膨張弁
34→吸熱用車室内熱交換器35→コンプレッサ31の
経路で循環させる。車室外熱交換器38では、コンプレ
ッサ31から吐出された高温の冷媒の熱を外気に放熱さ
せ、放熱用車室内熱交換器33では、冷媒の残りの熱を
ブロワファン42により導入された空気、または車両走
行時のラム圧によって導入された空気に放熱させて温風
を作る。さらに、吸熱用車室内熱交換器35では、ブロ
ワファン42により導入された空気、または車両走行時
のラム圧によって導入された空気の熱を冷媒に吸熱して
冷風を作る。
【0041】このように、暖房運転時には吸熱用車室内
熱交換器35による内気からの吸熱量とコンプレッサ3
1の仕事量とを放熱用車室内熱交換器33で放熱するよ
うにしたので、外気温度が低下しても充分な暖房能力を
確保できる上に、暖房ウォームアップ時に蒸気圧縮サイ
クルの低圧側と高圧側が予め設定した作動状態に達する
まで車室内への送風を行わないようにしたので、吸熱用
車室内熱交換器35の凍結が防止されるとともに、蒸気
圧縮サイクルにおける圧力上昇が促進され、運転開始
後、短時間で十分暖かい温風を車室内へ送風することが
できる。
【0042】また、吸熱用車室内熱交換器35で除湿し
た後、放熱用車室内熱交換器33で加熱するので、除湿
暖房が行え、デフロスト運転をする必要がなく、安定な
暖房運転を行うことができる。さらに、冷房運転時と暖
房運転時とで冷媒の流れが変らないので、配管の耐圧性
能や管径を変更する必要がなく、現在の冷房装置の蒸気
圧縮サイクル部品をそのまま使用することができ、コス
トを低減できる。なお、ソーラーカーや電気自動車など
のエンジンのような大きな熱源を持たない車両に対して
も本発明を適用することができる。
【0043】−第2の実施例− 図13は、第2の実施例の構成を示すブロック図であ
る。なお、車両のインストルメント部分の構成は第1の
実施例を示す図3と同様であり、図示を省略する。ま
た、図2,3に示す機器と同様な機器に対しては同一の
符号を付して相違点を中心に説明する。この第2の実施
例では、エアミックスチャンバ47から内気導入口40
へ空気を再循環させる再循環ダクト71が設けられる。
エアミックスチャンバ47側の空気取入れ口72には再
循環ドア74が設けられ、不図示のアクチュエータによ
り駆動されて空気取入れ口72の開閉が行なわれる。す
なわち、この再循環ドア74の開度に応じて再循環され
る空気量が設定される。また、内気導入口40側には切
換ドア75が設けられ、不図示のアクチュエータにより
駆動されて空調用ダクト39に導入される再循環空気と
内気との割合が調節される。
【0044】また、第2の実施例の蒸気圧縮サイクルに
は、四方弁91、三方弁92、蓄熱槽93、逆止弁94
および切換弁95が設けられる。四方弁91は、制御装
置43からの制御信号に従って冷媒の流れる方向を切り
換える。切換弁95は、制御装置43からの制御信号に
より設定された方向へのみ冷媒の流れを許容する。
【0045】この第2の実施例では、四方弁91、三方
弁32,92および切換弁95を用いて冷媒流路を切り
換え、3つの暖房流路と1つの冷房流路を設定可能であ
る。まず、コンプレッサ31→四方弁91→三方弁32
→放熱用車室内熱交換器33→液タンク36→三方弁9
2→吸熱用車室内熱交換器35→四方弁91→コンプレ
ッサ31の流路を第3流路と呼び、この第3流路により
通常の暖房運転を行う。この第3流路による暖房運転は
第1の実施例の第2流路による暖房運転と同様であり、
以下ではこの第3流路を暖房流路の基本構成とする。
【0046】また、第3流路の中で吸熱用車室内熱交換
器35を迂回する流路、すなわちコンプレッサ31→四
方弁91→三方弁32→放熱用車室内熱交換器33→液
タンク36→三方弁92→蓄熱槽93→逆止弁94→四
方弁91→コンプレッサ31の流路を第4流路と呼び、
この第4流路により蓄熱利用による暖房運転を行う。
【0047】さらに、コンプレッサ31→四方弁91→
吸熱用車室内熱交換器35→三方弁92→液タンク36
→放熱用車室内熱交換器33→切換弁95→車室外熱交
換器38→三方弁32→四方弁91→コンプレッサ31
の流路を第5流路と呼び、この第5流路により従来のヒ
ートポンプ式の暖房運転を行う。
【0048】さらにまた、コンプレッサ31→四方弁9
1→三方弁32→車室外熱交換器38→切換弁95→放
熱用車室内熱交換器33→液タンク36→三方弁92→
吸熱用車室内熱交換器35→四方弁91→コンプレッサ
31の流路を第6流路と呼び、この第6流路により通常
の冷房運転を行う。
【0049】図14は、図13に示す冷暖房装置の暖房
ウォームアップ時の風量制御プログラムを示すフローチ
ャートである。なお、暖房運転、暖房ウォームアップ制
御、暖房温調制御、冷房運転、冷房クールダウンおよび
冷房温調制御については、それぞれ図5,6,9,1
0,11,12に示す第1の実施例の制御プログラムと
同様であり、それらの説明を省略する。ステップS10
1において、上述した3つの暖房ウォームアップ方法、
すなわち、第5流路によるヒートポンプ式の暖房ウォー
ムアップ、第3流路の基本構成による暖房ウォームアッ
プ、空調用ダクト39の空調風を再循環する循環流路使
用による暖房ウォームアップ方法の中から、外気温Ta
mbに応じていずれかの暖房ウォームアップ方法を選択
する。ヒートポンプ式の暖房ウォームアップは外気温T
ambが5〜15度C位では効率的であるが、外気温T
ambがそれ以下になると上述したように車室外熱交換
器38による吸熱量が低くなって暖房ウォームアップ性
能が低下するので、基本構成による暖房ウォームアップ
を行う。さらに外気温Tambが低下すると、基本構成
だけでは吸熱用車室内熱交換器35による吸熱量が低く
なってウォームアップ性能が低下するので、循環流路に
よる暖房ウォームアップを行う。
【0050】ステップS102ではヒートポンプ式の暖
房ウォームアップを行うか否かを判別し、ヒートポンプ
式暖房ウォームアップを行う場合はステップS103へ
進み、そうでなければステップS104へ進む。ステッ
プS103で日射量Qsunが予め設定した値以上か、
すなわち窓曇りが発生しやすいか否かを判別し、日射量
Qsunが設定値以上であれば窓曇りが発生しにくいと
判断して図16,17に示すヒートポンプ式暖房ウォー
ムアップ時の風量制御を行い、日射量Qsunが設定値
より低ければステップS104へ進む。なお、上記実施
例では日射量Qsunにより窓曇りが発生しやすいか否
かを判断したが、外気温Tambや室温Ticなどの熱
負荷情報を考慮してもよい。
【0051】ステップS104では、循環流路による暖
房ウォームアップを行うか否かを判別し、循環流路によ
る暖房ウォームアップを行う場合はステップS105へ
進み、そうでなければステップS108へ進む。ステッ
プS105では蓄熱槽93の温度が予め設定した温度よ
り高いか否かを判別し、高ければステップS106へ進
んで蓄熱槽93へ冷媒を流す第4流路に切り換え、低け
ればステップS107へ進んで蓄熱槽93へ冷媒を流さ
ない第3流路に切り換える。冷媒流路を設定したら、図
15のステップS112へ進み、循環流路による暖房ウ
ォームアップ時の風量制御、または循環流路と蓄熱利用
による暖房ウォームアップ時の風量制御を行う。
【0052】ヒートポンプ式の暖房ウォームアップおよ
び循環流路による暖房ウォームアップがともに選択され
なかった場合は、ステップS108で蓄熱槽93の温度
が設定温度よりも高いか否かを判別し、高ければ図18
のステップS131へ進んで蓄熱利用による基本構成の
暖房ウォームアップ時の風量制御を行い、低ければ図2
0のステップS141へ進んで基本構成のみによる暖房
ウォームアップ時の風量制御を行う。
【0053】図15により、循環流路による暖房ウォー
ムアップ時の風量制御、または循環流路と蓄熱利用によ
る暖房ウォームアップ時の風量制御を説明する。ステッ
プS112で吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tou
t、放熱用車室内熱交換器出口冷媒温度Tsc.ou
t、吸熱用車室内熱交換器入口冷媒温度Teva.in
およびブロアファン電圧Vfanを検出する。ここで、
ToutおよびTsc.outは蒸気圧縮サイクルにお
ける高圧側の作動状態を表す物理量であり、Teva.
inは蒸気圧縮サイクルにおける低圧側の作動状態を表
す物理量である。ステップS113でブロアファン37
の停止を解除してステップS114へ進み、放熱用車室
内熱交換器出口冷媒温度Tsc.outに応じてブロア
ファン電圧Vfanを設定する。
【0054】ステップS115において、放熱用車室内
熱交換器出口冷媒温度Tsc.outが予め設定した温
度よりも高いか否かを判別する。放熱用車室内熱交換器
出口冷媒温度Tsc.outが設定値より高い場合は、
設定温度よりも高い温風を車室内へ吹き出すことができ
ると判断してステップS117へ進み、再循環ドア74
を閉じて再循環ダクト71への配風を停止し、図20の
ステップS142へ進む。放熱用車室内熱交換器出口冷
媒温度Tsc.outが設定温度より低い場合は、この
まま車室内へ吹き出すと乗員が冷風を浴びて不快になる
ので、ステップS116で再循環ダクト71を使って空
調風を吸込口へ再循環させる。すなわち、ベンチレータ
ドア55、フットドア56、デフロスタドア57を閉じ
るとともに、インテークドア42を内気循環側に、切換
ドア75を再循環側にそれぞれ切り換え、再循環ドア7
4を開けて再循環ダクト71へ空調風を導く。その後、
ステップS112へ戻る。
【0055】なお、ステップS115で放熱用車室内熱
交換器出口冷媒温度Tsc.outに基づいて空調風の
再循環を行うか否かを判断したが、放熱用車室内熱交換
器吹出空気温度Tvsc、吸熱用車室内熱交換器吸込空
気温度Tsuc、吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度T
outなどに基づいて判断するようにしてもよい。
【0056】図16により、ヒートポンプ式暖房ウォー
ムアップ時の風量制御を説明する。ステップS121で
冷媒流路を第5流路に切り換えた後、ステップS122
で吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tout、放熱用
車室内熱交換器出口冷媒温度Tsc.out、吸熱用車
室内熱交換器入口冷媒温度Teva.in、ブロアファ
ン電圧Vfanおよび室温Ticを検出する。ここで、
ToutおよびTsc.outは蒸気圧縮サイクルの高
圧側の作動状態を表す物理量であり、Teva.inは
低圧側の作動状態を表す物理量である。ステップS12
3において、ブロアファン37の停止が解除されている
か否かを判別し、解除されていれば図17のステップS
127へ進み、解除されていなければステップS124
へ進む。ステップS124で吸熱用車室内熱交換器入口
冷媒温度Teva.inが予め設定された温度より高い
か否かを判別する。Teva.inが設定温度より高い
場合は車室内へ温風を吹き出してもよいと判断し、ステ
ップS125でブロアファン37の停止を解除して図1
7のステップS127へ進む。一方、Teva.inが
設定温度よりも低い場合は車室内へ冷風を吹き出すおそ
れがあるので、ステップS126でブロアファン37を
停止したままステップS122へ戻る。
【0057】図17のステップS127で吸熱用車室内
熱交換器入口冷媒温度Teva.inに応じてブロアフ
ァン電圧Vfanを設定してステップS128へ進み、
暖房ウォームアップを開始してから予め設定した時間が
経過したか否かを判別する。設定時間が経過していれば
ステップS130へ進み、そうでなければステップS1
29へ進む。暖房ウォームアップを開始してから設定時
間が経過している時は、ステップS130で冷媒流路を
第3流路に切り換えて図20のステップS142へ進
む。一方、暖房ウォームアップを開始してから設定時間
が経過していない時は、ステップS129で室温Tic
が設定温度Tptcに達したか否かを判別し、設定温度
Tptcに達していればステップS130へ進み、設定
温度Tptcに達していなければ図16のステップS1
22へ戻る。
【0058】図18,19により、蓄熱利用による暖房
ウォームアップ時の風量制御を説明する。ステップS1
31で冷媒流路を第3流路に切り換えた後、ステップS
132で吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tout、
放熱用車室内熱交換器出口冷媒温度Tsc.out、吸
熱用車室内熱交換器入口冷媒温度Teva.in、ブロ
アファン電圧Vfanおよび室温Ticを検出する。こ
こで、ToutおよびTsc.outは蒸気圧縮サイク
ルにおける高圧側の作動状態を表す物理量であり、Te
va.inは低圧側の作動状態を表す物理量である。ス
テップS133でブロアファン37の停止が解除されて
いるか否かを判別し、解除されていれば図19のステッ
プS137へ進み、解除されていなければステップS1
34へ進む。ステップS134では放熱用車室内熱交換
器出口冷媒温度Tsc.outが予め設定した温度より
も高いか否かを判別し、設定温度よりも高ければステッ
プS135へ進み、そうでなければステップS136へ
進む。放熱用車室内熱交換器出口冷媒温度Tsc.ou
tが設定温度よりも高い時は、ブロアファン37を起動
しても車室内へ冷風が吹き出るおそれがないので、ステ
ップS135でブロアファン37の停止を解除して図1
9のステップS137へ進む。逆に、Tsc.outが
設定温度より低い時は車室内へ冷風が吹き出て乗員が不
快に感じるので、ステップS136でブロアファン37
を停止したままステップS132へ戻る。
【0059】図19のステップS137において、放熱
用車室内熱交換器出口冷媒温度Tsc.outに応じて
ブロアファン電圧Vfanを設定する。ステップS13
8で暖房ウォームアップを開始してから予め設定した時
間が経過したか否かを判別し、設定時間が経過したら図
20のステップS142へ進み、そうでなければステッ
プS139へ進む。ステップS139では、室温Tic
が予め設定した温度に達したか否かを判別し、設定温度
に達したら図20のステップS142へ進み、そうでな
ければ図18のステップS132へ戻る。
【0060】図20,21のフローチャートにより、基
本構成のみによる暖房ウォームアップ時の風量制御を説
明する。図20のステップS141において冷媒流路を
第3流路に切り換え、ステップS142で吸熱用車室内
熱交換器入口冷媒温度Teva.in、放熱用車室内熱
交換器出口冷媒温度Tsc.out、吸熱用車室内熱交
換器吹出空気温度Toutおよびブロアファン電圧Vf
anを検出する。ここで、Tsc.outは蒸気圧縮サ
イクルにおける高圧側の作動状態を表す物理量であり、
Teva.in,Toutは蒸気圧縮サイクルにおける
低圧側の作動状態を表す物理量である。ステップS14
3でブロアファン37の停止が解除されているか否かを
判別し、解除されていれば図21のステップS148へ
進み、解除されていなければステップS144へ進む。
【0061】ステップS144では、吸熱用車室内熱交
換器入口冷媒温度Teva.inが予め設定した温度よ
りも高いか否かを判別し、設定温度より高ければステッ
プS145へ進み、そうでなければステップS147へ
進む。吸熱用車室内熱交換器入口冷媒温度Teva.i
nが設定温度に達していない時は、吸熱用車室内熱交換
器35の温度が低く、送風を行えば吸熱用車室内熱交換
器35の凍結や蒸気圧縮サイクルの高圧側の圧力上昇の
妨げになるおそれがあるので、ステップS147でブロ
アファン37を停止したままステップS142へ戻る。
一方、ステップS145では放熱用車室内熱交換器出口
冷媒温度Tsc.outが予め設定した温度よりも高い
か否かを判別し、設定温度よりも高ければステップS1
46へ進み、そうでなければステップS147へ進む。
放熱用車室内熱交換器出口冷媒温度Tsc.outが設
定温度に達していない時は、車室内へ冷風を吹き出して
乗員に不快感を与えるので、ステップS147でブロア
ファン37を停止したままステップS142へ戻る。ス
テップS146ではブロアファン37の停止を解除して
図21のステップS148へ進む。以上のステップS1
43〜S147までが本願の禁止手段に相当する。
【0062】図21のステップS148で、吸熱用車室
内熱交換器吹出空気温度Toutが設定温度Tout.
setよりも低い状態で設定時間を経過したか否かを判
別し、Tout<Tout.setの状態で設定時間を
経過していればステップS149へ進み、そうでなけれ
ばステップS151へ進む。室温Ticの上昇が鈍く、
吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度Toutが長時間低
い状態にあれば、吸熱用車室内熱交換器35が凍結する
おそれがある。そこで、ステップS149において、吸
熱用車室内熱交換器吹出空気温度Toutと設定温度T
out.setとの差に基づいて、ブロアファン37の
送風量を増加させるためのブロアファン電圧Vfanの
増加分ΔVfanを設定する。ステップS150で、ブ
ロアファン電圧Vfanに増加分ΔVfanを加算した
電圧をブロアモータ44に印加し、ブロアファン37の
送風量を増加させる。
【0063】一方、Tout≧Tout.setの状態
で吸熱用車室内熱交換器35が凍結するおそれがない時
は、ステップS151で放熱用車室内熱交換器出口冷媒
温度Tsc.outに応じてブロアファン電圧Vfan
を設定する。Tsc.outが低い状態ではブロアファ
ン37の送風量を少なくして蒸気圧縮サイクルの高圧上
昇を促進し、Tsc.outが上昇するにしたがって徐
々に風量を増加させる。風量増加によって蒸気圧縮サイ
クルの高圧側の圧力上昇を抑え、高圧上昇にともなう低
圧側の圧力低下を防ぐとともに、吸熱用車室内熱交換器
35の凍結を防止する。ステップS152で、Tsc.
outに応じて設定したブロアファン電圧Vfanをブ
ロアモータ44に印加して図20のステップS142へ
戻る。
【0064】このように、外気温Tambに応じて暖房
ウォームアップ方法を選択し、選択された方法による暖
房ウォームアップ時に蒸気圧縮サイクルの低圧側と高圧
側が予め設定した作動状態に達するまで車室内への送風
を行わないようにしたので、吸熱用車室内熱交換器35
の凍結が防止されるとともに、蒸気圧縮サイクルにおけ
る圧力上昇が促進され、運転開始後、短時間で十分暖か
い温風を車室内へ送風することができる。
【0065】以上の実施例の構成において、コンプレッ
サ31がコンプレッサを、車室外熱交換器38が車室外
熱交換器を、放熱用車室内熱交換器33が放熱用車室内
熱交換器を、膨張弁34が膨張手段を、吸熱用車室内熱
交換器35が吸熱用車室内熱交換器を、三方弁32が冷
媒流路切り換え手段を、ブロアファン37が送風手段
を、吸熱用車室内熱交換器入口冷媒温センサ68および
放熱用車室内熱交換器出口冷媒温センサ67が検出手段
を、ベンチレータドア55、フットドア56、デフロス
タドア57、インテークドア42、再循環ドア74、切
換ドア75および制御装置43が禁止手段を、吸熱用車
室内熱交換器吹出風温センサ59が空気温度検出手段
を、制御装置43が送風量制御手段をそれぞれ構成す
る。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、暖
房運転開始時に蒸気圧縮サイクルの低圧側または高圧側
の冷媒温度または冷媒圧力が予め設定された値に達する
まで、空調用ダクトから車室内への送風を禁止するとと
もに、送風禁止が解除されると、蒸気圧縮サイクルの高
圧側冷媒圧力の増加に応じて送風量を増加させるととも
に、吸熱用車室内熱交換器の吹き出し空気温度が予め設
定した値より低い状態が、予め設定した時間以上経過し
た場合に、吹き出し空気温度の低下に応じて送風量を増
加させるようにしたので、吸熱用車室内熱交換器の凍結
が防止されるとともに、蒸気圧縮サイクルにおける圧力
上昇が促進され、運転開始後、短時間で十分暖かい温風
を車室内へ送風することができ、外気温の影響を受けな
い安定した暖房ウォームアップ性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図である。
【図2】第1の実施例の構成を示すブロック図。
【図3】第1の実施例の構成を示すブロック図。
【図4】コンプレッサの予測入力を求めるための予測入
力マップを示す図。
【図5】暖房運転制御プログラムを示すフローチャー
ト。
【図6】暖房ウォームアップ制御プログラムを示すフロ
ーチャート。
【図7】暖房ウォームアップ時の風量制御プログラムを
示すフローチャート。
【図8】暖房ウォームアップ時の風量制御プログラムを
示すフローチャート。
【図9】暖房温調制御プログラムを示すフローチャー
ト。
【図10】冷房運転制御プログラムを示すフローチャー
ト。
【図11】冷房クールダウン制御プログラムを示すフロ
ーチャート。
【図12】冷房温調制御プログラムを示すフローチャー
ト。
【図13】第2の実施例の構成を示すブロック図。
【図14】暖房ウォームアップ時の風量制御プログラム
を示すフローチャート。
【図15】循環流路による暖房ウォームアップ時の風量
制御および循環流路と蓄熱利用による暖房ウォームアッ
プ時の風量制御を示すフローチャート。
【図16】ヒートポンプ式暖房ウォームアップ時の風量
制御を示すフローチャート。
【図17】ヒートポンプ式暖房ウォームアップ時の風量
制御を示すフローチャート。
【図18】蓄熱利用による暖房ウォームアップ時の風量
制御を示すフローチャート。
【図19】蓄熱利用による暖房ウォームアップ時の風量
制御を示すフローチャート。
【図20】基本構成のみによる暖房ウォームアップ時の
風量制御を示すフローチャート。
【図21】基本構成のみによる暖房ウォームアップ時の
風量制御を示すフローチャート。
【図22】従来の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置の構
成を示すブロック図。
【符号の説明】
31,201 コンプレッサ 32,92 三方弁 33,203 放熱用車室内熱交換器 34 膨張弁 35,205 吸熱用車室内熱交換器 36 液タンク 37 ブロアファン 38,202 車室外熱交換器 39 ダクト 40 内気導入口 41 外気導入口 42 インテークドア 43 制御装置 44 ブロアモータ 46 エアミックスドア 47 エアミックスチャンバ 51,51a,51b,51c,51d ベンチレータ
吹出口 52 フット吹出口 53 デフロスタ吹出口 55 ベンチレータドア 56 フットドア 57 デフロスタドア 58 吸熱用車室内熱交換器吸込風温センサ 59 吸熱用車室内熱交換器吹出風温センサ 60 放熱用車室内熱交換器吹出風温センサ 61 日射量センサ 62 外気温センサ 63 室温センサ 64 室温設定器 65 吹出口モードスイッチ 66 ブロアファンスイッチ 67 放熱用車室内熱交換器出口冷媒温センサ 68 吸熱用車室内熱交換器入口冷媒温センサ 70 逆止弁 71 再循環ダクト 72 空気取入れ口 74 再循環ドア 75 切換ドア 91 四方弁 93 蓄熱槽 94 逆止弁 95 切換弁 200 蒸気圧縮サイクル 204 膨張手段 206 冷媒流路切り換え手段 210 送風手段 220 検出手段 230 禁止手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増村 康弘 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 実開 昭52−141260(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/22 B60H 1/00 101 F25B 13/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒に仕事量を加えるコンプレッサと、 このコンプレッサの冷媒吐出側に接続され、冷媒の熱を
    外気に放熱する車室外熱交換器と、 前記コンプレッサの冷媒吐出側に接続され、空調用ダク
    ト内で送風手段により送風された空気に冷媒の熱を放熱
    して温風を作る放熱用車室内熱交換器と、 この放熱用車室内熱交換器の冷媒流出側に接続された膨
    張手段と、 この膨張手段の冷媒流出側と前記コンプレッサの冷媒吸
    入側とに接続され、前記空調ダクト内で送風手段により
    送風された空気の熱を前記車室外熱交換器および前記放
    熱用車室内熱交換器の少なくとも一方から前記膨張手段
    を通して供給された冷媒に吸熱して冷風を作る吸熱用車
    室内熱交換器と、 前記コンプレッサの冷媒吐出側と前記車室外熱交換器お
    よび前記放熱用車室内熱交換器の冷媒流入側との間に設
    けられ、前記コンプレッサから吐出される冷媒を、冷房
    運転時には前記車室外熱交換器へ導き、暖房運転時には
    前記車室外熱交換器を迂回させて前記放熱用車室内熱交
    換器へ導く冷媒流路切り換え手段とを有する蒸気圧縮サ
    イクルを備えた車両用ヒートポンプ式冷暖房装置であっ
    て、 前記蒸気圧縮サイクルの低圧側または高圧側の冷媒温度
    または冷媒圧力を検出する検出手段と、 暖房運転開始時に前記検出手段により検出された低圧側
    または高圧側の冷媒温度または冷媒圧力が予め設定した
    値に達するまで前記送風手段による空調用ダクトから車
    室内への送風を禁止する禁止手段と、前記吸熱用車室内熱交換器から吹き出される空気温度を
    検出する空気温度検出手段と、 前記禁止手段による送風禁止が解除されると、前記蒸気
    圧縮サイクルの高圧側冷媒圧力の増加に応じて前記送風
    手段の送風量を増加させるとともに、前記空気温度検出
    手段により検出された吹き出し空気温度が予め設定した
    値より低い状態が、予め設定した時間以上経過した場合
    に、前記吹き出し空気温度の低下に応じて前記送風手段
    の送風量を増加させる送風量制御手段と を備えることを
    特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
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