JP3269358B2 - 車両用ヒートポンプ式冷暖房装置 - Google Patents

車両用ヒートポンプ式冷暖房装置

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JP3269358B2
JP3269358B2 JP28007595A JP28007595A JP3269358B2 JP 3269358 B2 JP3269358 B2 JP 3269358B2 JP 28007595 A JP28007595 A JP 28007595A JP 28007595 A JP28007595 A JP 28007595A JP 3269358 B2 JP3269358 B2 JP 3269358B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンプレッサの駆
動により冷媒を車室外熱交換器及び車室内熱交換器に循
環させる蒸気圧縮サイクルを備えた車両用ヒートポンプ
式冷暖房装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置と
しては、特開平2−290475号公報や実開平2−1
30808号公報などに開示されているように、四方弁
で冷媒の流れを暖房運転時と冷房運転時とで逆転させ、
暖房運転時には、車室外熱交換器を吸熱器として使用す
ると共に、車室内熱交換器を放熱器として使用し、冷房
運転時には、車室外熱交換器を放熱器として使用すると
共に、車室内熱交換器を吸熱器として使用するようにし
たものが知られている。
【0003】具体的には、前記特開平2−290475
号公報に開示された冷暖房装置を、図13に図示して説
明する。つまり、暖房運転時には、四方弁2が実線で示
すように切り換えられ、冷媒がコンプレッサ1→四方弁
2→第1の室内熱交換器3→加熱用熱交換器4→第2車
室内熱交換器5→膨張弁6→車室外熱交換器7→四方弁
2→レシーバ8→コンプレッサ1と循環し、第1車室内
熱交換器3がコンプレッサ1から吐出された高温なる冷
媒の熱をブロワファン9で導入された空気に放熱して車
室内暖房用の温風を作り、加熱用熱交換器4がエンジン
10からの廃熱を冷媒に吸熱し、この冷媒の熱を第2車
室内熱交換器5がブロワファン11で導入された空気に
放熱して車室内暖房用の温風を作り、車室外熱交換器7
がファン12で導入された外気の熱を冷媒に吸熱する。
冷房運転時には、四方弁2が点線で示すように切り換え
られ、冷媒がコンプレッサ1→車室外熱交換器7→膨張
弁6→第2車室内熱交換器5→第1車室内熱交換器3→
四方弁2→レシーバ8→コンプレッサ1と循環し、車室
外熱交換器7がコンプレッサ1から吐出された高温なる
冷媒の熱を外気に放熱し、第1、第2車室内熱交換器
3、5がブロワファン9、11で導入された空気の熱を
冷媒に放熱して車室内冷房用の冷風を作る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来例にあっては、四方弁2で冷媒の流れを暖房運
転時と冷房運転時とで逆転させ、暖房運転時には、車室
外熱交換器7を吸熱器として使用すると共に、車室内熱
交換器3、5を放熱器として使用して車室内暖房用の温
風を作り、冷房運転時には、車室外熱交換器7を放熱器
として使用すると共に、車室内熱交換器3、5を吸熱器
として使用して車室内冷房用の冷風を作るようになって
いるので、外気温が低い時や走行時あるいは降雨時、さ
らに降雪時などのような気候条件において、暖房運転を
行うと、車室外熱交換器7での吸熱量が減少する。そし
て、コンプレッサ1の仕事量が一定であると仮定する
と、車室外熱交換器7からの吸熱量とコンプレッサ1の
仕事量との合計熱量を放熱する車室内熱交換器3、5で
の放熱量が減少し、暖房能力が低下する。しかも、上記
気候条件では、着霜現象が生じ易く、デフロスト運転の
回数が増加して安定した暖房運転が得られなくなる恐れ
がある。
【0005】また、冷房運転時と暖房運転時とで冷媒の
流れ方向が変わるため、車室外熱交換器7側、車室内熱
交換器3、5側のいずれの配管も高温、高圧に耐えられ
るようにする必要があった。
【0006】また、暖房運転時には、エンジン10から
の廃熱を吸熱して車室内暖房用の温風を作るため、ソー
ラカーや電気自動車のように大きな熱源を持たない車両
には不向きであった。
【0007】これに対し、本願出願人は、特願平3−3
45950号公報に開示されているような新たな車両用
冷暖房装置を提案している。この装置は、車室内に吸熱
用車室内熱交換器の他に放熱用車室内熱交換器を設け、
冷房運転と暖房運転とで冷媒流れを切り換えるようにし
たものである。かかる装置によれば、車室外の気候条件
に左右されず安定した制御で冷暖房能力を向上すること
ができ、大幅な設計変更を必要とせず、電気自動車など
にも適し、しかも除湿暖房を行なうことができる。
【0008】冷媒流れを切り換える手段として四方弁を
用いた場合のサイクル構成を図14に示す。
【0009】図14において暖房運転時には四方弁73
が実線で示すように切り換えられ、冷媒がコンプレッサ
31→四方弁73→逆止弁71→放熱用車室内熱交換器
33→液タンク36→膨張弁34→吸熱用車室内熱交換
器35→コンプレッサ31と循環し、ブロアファンで導
入された空気は吸熱用車室内熱交換器35での熱交換器
により冷やされ、冷却除湿された後、放熱用車室内熱交
換器33での熱交換により温められ、車室内暖房用の温
風が作られる。
【0010】また、冷房運転時には四方弁73が点線で
示すように切り換えられ、冷媒がコンプレッサ31→四
方弁73→車室外熱交換器38→逆止弁70→放熱用車
室内熱交換器33→液タンク36→膨張弁34→吸熱用
車室内熱交換器35→コンプレッサ31と循環し、車室
外熱交換器38がコンプレッサ31から吐出された高温
な冷媒の熱を外気に放熱し、ブロアファンで導入された
空気が吸熱用車室内熱交換器35で熱交換されて冷やさ
れ、車室内冷房用の冷風が作られる。
【0011】このような冷暖房装置では、暖房運転時に
車室外熱交換器38を回避して冷媒が流れるため、外気
温が5℃を下回るような場合であっても車室外熱交換器
38の凍結の影響を受けずに冷暖房装置を作動させるこ
とができる。
【0012】電気自動車においては、車両停止時は主モ
ータが停止し、エアコンのコンプレッサは主モータの回
転数に依存することなく、独自に運転周波数(回転数)
を変化させることができるので、エンジン車以上にコン
プレッサの騒音や振動が車室内に伝達しやすい。そのた
め、暖房運転時に暖房負荷が高くない場合には、乗員が
ブロワを4速に設定すれば通常よりも高い周波数で暖房
運転を行なうウォームアップ運転となり、ブロワを1速
に設定すれば通常の周波数で暖房運転する暖房安定運転
となるような、きめ細かな設定が望まれる。
【0013】また、ウォームアップ運転を行なう場合に
も、サイクルが暖房安定運転を行なえる状態に達したと
判断される時には、速やかにウォームアップ運転を終了
して高い周波数で運転する時間を短くすることが望まれ
る。
【0014】また、外気導入量を少なくしてウォームア
ップ運転を行なう場合には、室温が設定室温に近づくと
車室内に吹き出された高温の空調風の内、そのままブロ
ワに吸い込まれる空調風の割合が増加し、サイクルは厳
しい状態で運転しているにもかかわらず、室温の上昇
(目標吹出温の低下)が鈍くなることがある。こうした
状態で運転している時には、室温や目標吹出温に基づい
てウォームアップ運転を終了するのではなく、もっと適
切な条件でウォームアップ運転を終了することが望まれ
る。
【0015】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、暖房運転開始時にきめ細かなウォ
ームアップ運転の開始が判断でき、サイクルにとっても
乗員にとっても最適な状態でウォームアップ運転を短時
間で終了することができるヒートポンプ式冷暖房装置を
提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、冷媒に仕事量を加えるコンプレッサと、
冷媒と外気とで熱交換する車室外熱交換器と、冷媒の熱
を送風手段によって導入された空気に放熱して温風を作
る放熱用車室内熱交換器と、冷媒を断熱膨張させる膨張
手段と、前記送風手段によって導入された空気の熱を冷
媒に吸熱して冷風を作る吸熱用車室内熱交換器と、冷房
設定時には前記コンプレッサが前記吸熱用車室内熱交換
器から冷媒を吸入して前記車室外熱交換器に吐出し、暖
房設定時には前記コンプレッサが少なくとも前記吸熱用
車室内熱交換器から冷媒を吸入して前記放熱用車室内熱
交換器に吐出するように冷媒流れを切り換える冷媒流路
切換手段とを備え、暖房運転開始を検出する暖房運転開
始検出手段と、車両の熱負荷から目標吹出温を演算する
手段と、暖房運転時における前記吸熱用車室内熱交換器
の目標冷却温度を演算する手段と、前記コンプレッサの
目標運転周波数を予測する目標運転周波数予測手段と、
前記送風手段の設定に応じて前記目標運転周波数を補正
する手段と、前記吸熱用車室内熱交換器の目標吸込空気
温度を予測する目標吸込空気温度予測手段と、前記送風
手段の設定に応じて前記目標吸込空気温度を補正する手
段と、前記目標運転周波数よりも高い周波数で暖房運転
を行なうウォームアップモードと、前記暖房運転開始検
出手段によって暖房運転開始が検出された時に、補正さ
れた目標運転周波数と目標吸込空気温度の少なくとも一
つに基づく所定の条件が満足されていれば前記ウォーム
アップモードを選択する手段と、暖房運転開始時に前記
ウォームアップモードが選択された場合に、前記吸熱用
車室内熱交換器の吸込空気状態、前記吸熱用車室内熱交
換器の冷却空気状態、前記放熱用車室内熱交換器の吹出
空気状態の少なくとも一つが所定の状態に達すると前記
ウォームアップモードを終了する手段とを備える。
【0017】
【作用】第1の発明では、目標運転周波数予測手段と目
標吸込空気温度予測手段で、安定して暖房運転を行なう
ための目標運転周波数と吸熱用車室内熱交換器の目標吸
込空気温度を予測し、目標運転周波数と目標吸込空気温
度は送風手段の設定に応じて補正される。そして、暖房
運転開始時に、補正された目標運転周波数と目標吸込空
気温度の少なくとも一つに基づく所定の条件が満足され
ていればウォームアップモードで暖房運転を開始し、吸
熱用車室内熱交換器の吸込空気状態、吸熱用車室内熱交
換器の冷却空気状態、放熱用車室内熱交換器の吹出空気
状態の少なくとも一つが所定の状態に達したと判断され
る時にウォームアップモードを終了する。
【0018】第2項の発明では、目標運転周波数と目標
吸込空気温度が、暖房運転時のエアコンサイクルの特性
に基づいて、放熱用車室内熱交換器の吹出空気温度が目
標吹出温、吸熱用車室内熱交換器の冷却温度が目標冷却
温度となる状態でエアコンサイクルが暖房運転すること
を条件として設定される。
【0019】第3項の発明では、暖房運転開始が検出さ
れた時に、補正された目標運転周波数が予め設定された
周波数よりも大きい、補正された目標吸込空気温度が予
め設定された温度よりも高い、補正された目標吸込空気
温度が車室内の暖房負荷に応じて設定された温度よりも
高いという条件の中で、少なくとも一つの条件が満足さ
れていればウォームアップモードで暖房運転を開始す
る。
【0020】第4項の発明では、吸熱用車室内熱交換器
の吸込空気温度が目標吸込空気温度に基づく温度よりも
高くなった場合に、前記吸熱用車室内熱交換器の吸込空
気状態が所定の状態に達したと判断してウォームアップ
モードを終了する。
【0021】第5項の発明では、コンプレッサの運転周
波数の変化量と吸熱用車室内熱交換器の吸込空気温度の
変化量から、放熱用車室内熱交換器の吹出空気温度の変
化量と吸熱用車室内熱交換器の冷却空気温度の変化量を
推定し、ウォームアップ運転中のコンプレッサの運転周
波数を目標運転周波数に基づく周波数まで下げた時の放
熱用車室内熱交換器の吹出空気温度の変化量および吸熱
用車室内熱交換器の冷却空気温度の変化量を推定し、吸
熱用車室内熱交換器の冷却空気状態と放熱用車室内熱交
換器の吹出空気状態の少なくとも一つが所定の状態に達
するか否かを判断してウォームアップモードを終了す
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0023】図1は、本発明の車両用ヒートポンプ式冷
暖房装置の一実施の形態を示した図である。
【0024】図1において、コンプレッサ31は、エン
ジンルームのような車室外に設けられ、電動式コンプレ
ッサや油圧駆動式コンプレッサのように、入力値が直接
可変可能になっている。このコンプレッサ31の吐出側
には、車室外熱交換器38と放熱用車室内熱交換器33
とコンプレッサ31の吸入側が流路切換手段としての四
方弁73及び逆止弁70、71を介して接続されてい
る。車室外熱交換器38は車室外に設けられ、コンプレ
ッサ31から吐出される冷媒の熱を外気に放熱する車室
外コンデンサになっている。放熱用車室内熱交換器33
は、インストルメントパネルの裏側のような車室内前部
に配置された装置本体としてのダクト39内に設けら
れ、コンプレッサ31から吐出される冷媒の熱を送風手
段としてのブロワファン37によって導入された空気に
放熱する放熱タイプの車室内コンデンサになっている。
四方弁73は、暖房設定時には、実線で示すような流路
切り換え状態となり、コンプレッサ31の吐出側を逆止
弁71を介して放熱用車室内熱交換器33の冷媒流入側
に接続する一方、冷房設定時には、点線で示すような流
路切り換え状態となり、コンプレッサ31の吐出側を車
室外熱交換器38及び逆止弁70を介して放熱用車室内
熱交換器33の冷媒流入側に接続している。逆止弁70
は、車室外熱交換器38側から放熱用車室内熱交換器3
3側への冷媒の流れを許容し、放熱用車室内熱交換器3
3側から車室外熱交換器38への冷媒の流れを阻止する
ようになっている。逆止弁71は、四方弁73側から放
熱用車室内熱交換器33側への冷媒の流れを許容し、放
熱用車室内熱交換器33側から四方弁73への冷媒の流
れを阻止するようになっている。放熱用車室内熱交換器
33の冷媒流出側には、ダクト39内の上流側に設けら
れた吸熱用車室内熱交換器35の冷媒流入側が、液タン
ク36及び膨張手段として液体冷媒を断熱膨張して霧状
にする膨張弁34を介して接続されている。吸熱用車室
内熱交換器35は、ブロワファン37によって導入され
た空気の熱を、車室外熱交換器38および放熱用車室内
熱交換器33の少なくとも一方から膨張弁34を通して
供給された冷媒に吸熱して冷風を作る吸熱タイプのエバ
ポレータになっている。吸熱用車室内熱交換器35の冷
媒流出側は、コンプレッサ31の冷媒吸入側に接続され
ている。
【0025】ダクト39の吸熱用車室内熱交換器35よ
りも上流側には、車室内空気を導入する内気導入口40
と、走行風圧を受けて外気を導入する外気導入口41と
が設けられている。この内気導入口40と外気導入口4
1とが分岐する部分には、内気導入口40と外気導入口
41とを任意の比率で開閉するインテークドア42が設
けられている。内気導入口40と外気導入口41との空
気導入側(空気流の下流側)と吸熱用車室内熱交換器3
5との間には、前記ブロアファン37が配置され、制御
装置43で駆動されるブロアファンモータ44で回転駆
動されるようになっている。
【0026】放熱用車室内熱交換器33の上流側には、
エアミックスドア46が設けられている。このエアミッ
クスドア46は、制御装置43で駆動されるエアミック
スドアアクチュエータ(図示せず)により、吸熱用車室
内熱交換器35を通過して冷えている空気が放熱用車室
内熱交換器33を迂回して冷えたままの冷風と、吸熱用
車室内熱交換器35を通過して冷えている空気が放熱用
車室内熱交換器33を通過して暖められた温風との割合
(冷風と温風との風量配分)を調節するように開閉す
る。エアミックスドア46の開度たるエアミックスドア
開度Xdsc は、エアミックスドア46が一点鎖線で示す
位置となり、冷風と温風との風量配分が冷風100%と
なるときを、エアミックスドア開度Xdsc =0%(全
閉、FullCOOL)と設定し、エアミックスドア4
6が二点鎖線で示す位置となり、冷風と温風との風量配
分が温風100%となるときを、エアミックスドア開度
Xdsc =100%(全開、Full HOT)と設定し
てある。
【0027】ダクト39の放熱用車室内熱交換器33よ
りも下流側には、上記冷風と温風との混合を良くするこ
とにより、温度調節された空調風を作る部屋としてのエ
アミックスチャンバ47が設けられている。エアミック
スチャンバ47には、対象乗員の上半身(図示せず)に
向けて空調風を吹き出すベンチレータ吹出口51と、対
象乗員の足元(図示せず)に向けて空調風を吹き出すフ
ット吹出口52と、フロントウインドガラス(図示せ
ず)に向けて空調風を吹き出すデフロスタ吹出口53と
が連設されている。エアミックスチャンバ47内には、
ベンチレータドア55とフットドア56とデフロスタド
ア57とが設けられている。ベンチレータドア55は、
制御装置43で駆動されるベンチレータドアアクチュエ
ータ(図示せず)により、ベンチレータ吹出口51を開
閉する。フットドア56は、制御装置43で駆動される
フットドアアクチュエータ(図示せず)により、フット
吹出口52を開閉する。デフロスタドア57は、制御装
置43で駆動されるデフロスタドアアクチュエータ(図
示せず)により、デフロスタ吹出口53を開閉する。
【0028】制御装置43は、吸熱用車室内熱交換器吸
込風温センサ58と吸熱用車室内熱交換器吹出風温セン
サ59とベンチレータ吹出口風温センサ60と日射量セ
ンサ61と外気温センサ62と室温センサ63と室温設
定器64と吹出口モードスイッチ65とブロアファンス
イッチ66と放熱用車室内熱交換器吹出風温センサ68
と吸熱用車室内熱交換器入口冷媒温度センサ67などの
熱環境情報入力手段からの吸熱用車室内熱交換器35の
吸い込み空気温度Tsuc と吸熱用車室内熱交換器35の
吹き出し空気温度Tout と放熱用車室内熱交換器33の
吹き出し空気温度Tv とベンチレータ吹出口51の吹き
出し空気温度Tventと車両の日射量Qsun と車室外の外
気温度Tamb と車室内の検出温度(車室内温度)Troom
と車室内の設定温度Tptc などの熱環境情報により、エ
アミックスドア開度Xdsc とコンプレッサ31の入力値
Wcompと吸熱用車室内熱交換器35を通過する通過風量
Veva と目標空調風温度Tofなどの目標冷暖房条件を演
算し、車室内の冷暖房条件が上記演算された目標冷暖房
条件を維持するように、コンプレッサ31とブロアファ
ンモータ44とエアミックスドアアクチュエータとベン
チレータドアアクチュエータとフットドアアクチュエー
タとデフロスタドアアクチュエータなどを駆動する。
【0029】本実施の形態のエアコンサイクルは、暖房
運転時に車室外熱交換器38を使用しないので、運転周
波数、吸熱用車室内熱交換器35の吸込空気温度Tsuc
、吸熱用車室内熱交換器35の冷却空気温度Tout 、
放熱用車室内熱交換器33の吹出空気温度Tv の間に、
車室内熱交換器33、35やコンプレッサ31の性能か
ら決まるエアコンサイクルに固有な特性が得られる。ま
た、暖房運転時の吸熱用車室内熱交換器35の冷却空気
温度Tout に対しては、窓曇り防止のための温度(Tfi
ne)と、放熱用車室内熱交換器33を冷却する吸熱用車
室内熱交換器冷却空気の温度上昇を抑制して安定した暖
房運転を行なうための温度とから、目標冷却温度(Tof
out )を設定する必要がある。
【0030】図7は、ブロワ電圧と吸熱用車室内熱交換
器35の吸込空気温度Tsuc を固定し、コンプレッサ3
1の運転周波数を変化させて暖房安定運転を行なった時
の放熱用車室内熱交換器33の吹出空気温度Tv と吸熱
用車室内熱交換器35の冷却空気温度Tout の変化を示
している。
【0031】ここで、図7の結果において、上述した吸
熱用車室内熱交換器35の目標冷却温度を考慮すると、
例えば、吸熱用車室内熱交換器35の吸込空気温度Tsu
c が20℃の時に吸熱用車室内熱交換器35の冷却空気
温度Tout の目標温度がTout.20ならば、運転周波数
Hz.20、放熱用車室内熱交換器35の吹出空気温度
Tv.20の状態で運転すれば安定した暖房運転が行なえ
ることがわかる。
【0032】このようにして吸熱用車室内熱交換器35
の目標冷却空気温度が与えられた時に安定して暖房運転
するための運転周波数と放熱用車室内熱交換器33の吹
出空気温度Tv の関係を抜き出すと図8のようになり、
これから目標吹出温に対する目標周波数(Hzof)を求
めることができる。なお、図8の結果はブロワ電圧に依
存し、ブロワ電圧が異なると図8の結果も異なる。
【0033】同様に、吸熱用車室内熱交換器35の目標
冷却空気温度が与えられた時に安定して暖房運転するた
めの吸熱用車室内熱交換器35の吸込空気温度Tsuc と
放熱用車室内熱交換器33の吹出空気温度Tv の関係を
抜き出すと図9のようになり、これから目標吹出温に対
する吸熱用車室内熱交換器35の目標吸込空気温度(T
ofsuc )を求めることができる。なお、図9の結果もブ
ロワ電圧に依存し、ブロワ電圧が異なると図9の結果も
異なる。
【0034】図10は、ブロワ電圧と運転周波数を固定
し、吸熱用車室内熱交換器35の吸込空気温度Tsuc を
変化させて暖房安定運転を行なった時の放熱用車室内熱
交換器33の吹出空気温度Tv と吸熱用車室内熱交換器
35の冷却空気温度Tout の変化を示している。図7お
よび図10の結果から、Tv の変化量ΔTv とToutの
変化量ΔTout が、運転周波数Hzの変化量ΔHzとT
suc の変化量ΔTsucを用いて、次式で表されることが
わかる。
【0035】
【数1】
【0036】本実施の形態では、以上のような暖房安定
運転時の特性を利用して、ウォームアップ運転を行なう
か否かの判定やウォームアップ運転を終了するか否かの
判定を行なう。
【0037】図2は本実施の形態の全体の制御を示すフ
ローチャートである。
【0038】図2において、ステップS201でエアコ
ン運転を開始すると、ステップS202で各アクチュエ
ータを初期設定する。
【0039】ステップS203では、ブロワスイッチが
ONであるか否かを検出し、ONの場合はステップS2
06以降に進み、OFFの場合はステップS204に進
む。
【0040】ステップS204では、エアコン停止モー
ドの制御として、コンプレッサ31やブロワ37がON
の場合には、これらを停止する制御を行ない、ステップ
S205に進んで、エアコンを停止状態にする。
【0041】ステップS206では、温度センサや日射
センサや各アクチュエータの出力を検出する。
【0042】ステップS207では、ステップS206
で検出した出力値から、目標吹出温(Tof)を演算す
る。
【0043】ステップS208では、吹出モードを選択
する。本実施の形態では、乗員がプッシュボタンで選択
した吹出モードにする。
【0044】ステップS209では、コンプレッサスイ
ッチがONされているか否かを検出し、ONの場合には
ステップS210に進み、OFFの場合にはステップS
213に進む。
【0045】ステップS210では、目標吹出温(To
f)と吸熱用車室内熱交換器35の吸込空気温度Tsuc
の温度差から運転モードの選択を行ない、冷房モードが
選択された場合にはステップS211に進んで冷房モー
ドの制御を行なった後にステップS203に戻り、暖房
モードが選択された場合にはステップS212に進んで
暖房モードの制御を行なった後にステップS203に戻
り、送風モードが選択された場合にはステップS213
に進む。
【0046】ステップS213では、冷房運転や暖房運
転を行なっている途中でコンプレッサスイッチがOFF
となった場合には、コンプレッサ停止モードの制御を行
なってコンプレッサを停止させる。
【0047】ステップS214では、送風モードの制御
を行ない、ステップS203に戻る。
【0048】図3〜5は、図2のステップS212の暖
房モードの制御を示すフローチャートである。
【0049】図3において、ステップS301で暖房モ
ードの制御を開始すると、ステップS302でブロワ設
定がAUTOか否かを検出し、ブロワがAUTOの設定
の場合には、ステップS303に進み、AUTO以外の
マニュアル設定の場合にはステップS304に進む。
【0050】ステップS303では、目標吹出温度Tof
に応じて、暖房安定運転を行なう場合のブロワ電圧Vfa
n.s を算出する。
【0051】ステップS304では、1〜4速のブロワ
設定に応じて、暖房安定運転を行なう場合のブロワ電圧
Vfan.s を選択する。
【0052】本実施の形態では、予めVfan 1とVfan
2の異なる基準ブロワ電圧に対して、図7〜9の説明で
詳述した方法で、目標吹出温Tofと目標運転周波数Hz
of、目標吹出温Tofと吸熱用車室内熱交換器35の目標
吸込空気温Tofsuc の関係を求めておく。
【0053】ステップS305では、ブロワ電圧がVfa
n 1である場合に吹出温を目標吹出温Tofとするための
目標運転周波数Hzof1を演算する。
【0054】ステップS306では、ブロワ電圧がVfa
n 2である場合に吹出温を目標吹出温Tofとするための
目標運転周波数Hzof2を演算する。
【0055】ステップS307では、ステップS305
とS306の結果を用いて、ブロワ電圧がステップS3
03またはS304で得られたVfan.s である場合の目
標運転周波数Hzofを演算する。なお、ここで算出され
たHzofは暖房安定運転を行なう場合の目標運転周波数
である。
【0056】ステップS311では、ブロア電圧がVfa
n 1である場合に吹出温を目標吹出温Tofとするための
目標吸込空気温度Tofsuc 1を演算する。
【0057】ステップS312では、ブロア電圧がVfa
n 2である場合に吹出温を目標吹出温Tofとするための
目標吸込空気温度Tofsuc 2を演算する。
【0058】ステップS313では、ステップS311
とS312の結果を用いて、ブロワ電圧がステップS3
03またはS304で得られたVfan.s である場合の目
標吸込空気温度Tofsuc を演算する。
【0059】図4において、ステップS314では、ブ
ロワスイッチがON直後か否かを判断し、ON直後の場
合には、ステップS308に進み、そうでない場合には
ステップS315に進む。
【0060】ステップS315では、コンプレッサスイ
ッチがON直後か否かを判断し、ON直後の場合には、
ステップS308に進み、そうでない場合にはステップ
S316に進む。
【0061】ステップS308では、ブロワ設定が1速
であるか否かを検出する。乗員がマニュアル設定でブロ
ワ1速を選択する時は、「極力低い周波数で運転を行な
って車室内の騒音や振動のレベルを下げたい」と希望し
ていることが多いので、ステップS309に進んで目標
吹出温Tofに応じた補正係数kを演算し、ステップS3
10において、ステップS305〜S307で算出され
た目標運転周波数Hzofを補正する。ここで、補正係数
kは、目標吹出温Tofが小さく、暖房負荷が大きくない
と判断される場合には、それに応じてHzofが小さくな
るように設定する。
【0062】なお、本実施の形態ではブロワが1速に設
定された場合のみ目標運転周波数Hzofの補正を行なっ
たが、1〜4速の各ブロワ設定に対してHzofの補正を
行なってもよい。
【0063】図5において、ステップS318は、エア
コン停止状態から暖房モードで運転を開始する場合か、
送風モードから暖房モードに移行した場合に実施され、
ウォームアップ運転で暖房運転を開始するか否かを判定
する。ここでは、暖房安定運転を行なう場合の目標運転
周波数Hzofが予め設定された周波数Hz1以上か否か
を判定し、Hzof≧Hz1の場合には、ウォームアップ
運転を開始するためにステップS320に進み、Hzof
<Hz1の場合には、ステップS319に進む。なお、
本実施の形態では、目標運転周波数Hzofが設定周波数
以上か否かでウォームアップ運転を選択するか否かを判
断したが、目標吸込空気温度Tofsuc が予め設定された
温度よりも高い、目標吸込空気温度Tofsuc が室温や吸
熱用車室内熱交換器35の吸込空気温度等の車室内の暖
房負荷に関する温度を使って表される温度よりも高いと
いった条件が満足される場合に、ウォームアップ運転を
選択するようにしてもよい。
【0064】ステップS319では、運転開始直前のコ
ンプレッサの状態を表す物理量として、コンプレッサ吐
出冷媒温度Td を用い、Td ≦Tof−αならば、コンプ
レッサを速く昇温させる必要があると判断して、ウォー
ムアップ運転を開始するためにステップS320に進
み、Td >Tof−αならば、コンプレッサが暖まった状
態にあると判断して、暖房安定運転を開始するためにス
テップS321に進む。
【0065】ステップS320では、目標COMP H
zとして、ウォームアップ開始時のコンプレッサ周波数
を演算する。本実施の形態では、目標運転周波数Hzof
に上乗せ分の周波数ΔHz.upを加えた周波数と、コン
プレッサの最大運転周波数MAX Hzの小さい方を選
択する。
【0066】ステップS316では、ウォームアップ運
転中か否かを判断し、ウォームアップ運転中の場合には
ステップS317に進み、暖房安定運転中の場合には、
ステップS321に進む。
【0067】ステップS317では、ウォームアップ運
転を終了するか否かを判断する。ウォームアップ運転時
は、暖房安定時の目標周波数Hzofよりも高いコンプレ
ッサ周波数で運転し、吹出温度は目標吹出温Tofよりも
高い。こうした状態からコンプレッサの周波数を下げて
暖房安定運転に移行した場合に、エアコンサイクルから
見て暖房運転に適した運転状態が維持できるか否かを判
定基準とする必要がある。本実施の形態では、吸熱用車
室内熱交換器35の吸込空気温度Tsuc がステップS3
13で演算された目標吸込空気温度Tofsuc に達したか
否かを判定条件とし、Tsuc >Tofsuc の場合には、ウ
ォームアップ運転を終了してステップS321に進んで
暖房安定運転時の制御を開始し、Tsuc ≦Tofsuc の場
合には、ステップS326に進んでウォームアップ運転
を続ける。このように吸熱用車室内熱交換器35の吸込
空気温度を判定条件とすることで、車室内に吹き出され
た高温の温調風がそのままブロワに吸い込まれ、サイク
ルとしては厳しい状態で運転しているにもかかわらず、
車室内温度の上昇が鈍い場合にも、適切な状態でウォー
ムアップ運転を終了することができる。
【0068】ステップS321では、暖房安定運転であ
ることを記憶する。
【0069】ステップS322では、目標COMP H
zとして、ステップS305〜S310で演算した目標
運転周波数Hzofを設定する。
【0070】ステップS323では、ブロワ電圧とし
て、ステップS302〜S304で演算したブロワ電圧
Vfan.s を設定する。
【0071】ステップS324では、ミックスドア開度
を100%(Full HOT)に設定する。
【0072】ステップS325では、吸熱用車室内熱交
換器35の吸込空気温度Tsuc がステップS311〜S
313で演算した目標吸込空気温度Tofsuc となるよう
に開閉制御する。
【0073】ステップS326では、ウォームアップ運
転であることを記憶する。
【0074】ステップS327では、コンプレッサ吐出
冷媒温度Td に応じて、ブロワ電圧を設定する。
【0075】ステップS328では、ミックスドア開度
を100%(Full HOT)に設定する。
【0076】ステップS329では、インテークドアを
0%(Full REC)に設定する。
【0077】図6は、Tv の変化量ΔTv とTout の変
化量ΔTout が、運転周波数Hzの変化量ΔHzとTsu
c の変化量ΔTsuc を用いた式で表されることを利用し
て、ウォームアップ運転を終了するか否かの判定を行な
う場合の制御を示すフローチャートであるが、ステップ
S317以外は図5の制御を示すフローチャートと同様
であるので、異なる部分のみ説明する。
【0078】図6において、ウォームアップ運転中であ
ると判定された場合に、ステップS601に進む。
【0079】ステップS601では、実際のコンプレッ
サ周波数と目標運転周波数Hzofの差ΔHzを計算す
る。
【0080】ステップS602では、ΔTsuc =0とし
て、コンプレッサ周波数をΔHz低下させた時に、放熱
用車室内熱交換器33の吹出温度の変化量ΔTv と、吸
熱用車室内熱交換器35の冷却温度の変化量ΔTout が
どれだけ変化するかを計算する。
【0081】ステップS603では、現時点の放熱用車
室内熱交換器33の吹出温度とステップS602で求め
たΔTv とから、コンプレッサ周波数を下げた時の放熱
用車室内熱交換器32の吹出温度Tv.s を予測する。
【0082】ステップS604では、現時点の吸熱用車
室内熱交換器35の冷却温度とステップS602で求め
たΔTout とから、コンプレッサ周波数を下げた時の吸
熱用車室内熱交換器35の冷却温度Tout.s を予測す
る。
【0083】ステップS605では、ステップS603
で得られたTv.s が目標吹出温Tofよりも高く、かつ、
ステップS604で得られたTout.s が予め設定された
冷却温度Tout.1よりも高い場合には、ウォームアップ
運転を終了して暖房安定運転を開始し、それ以外の場合
には、ステップS606に進む。ここで、Tout.1は吸
熱用車室内熱交換器35が凍結しないように設定された
温度である。
【0084】ステップS606では、ステップS604
で得られたTout.s が予め設定された冷却温度Tout.2
よりも高い場合には、ウォームアップ運転を終了して暖
房安定運転を開始し、それ以外の場合には、ウォームア
ップ運転を続ける。ここで、Tout.2はサイクルが圧力
上昇を招くことなく安定して暖房運転するために設定さ
れた冷却温度で、Tout.2>Tout.1である。
【0085】以上のように、本実施の形態は、コンプレ
ッサ周波数を下げて暖房安定運転に移行した場合のサイ
クルの作動状態を予測し、サイクルに適した状態で暖房
安定運転が行なえると判断される時にウォームアップ運
転を終了することで、ウォームアップ運転時間を必要最
小限に抑えることができる。
【0086】本発明の実験結果の一例を図11と図12
に示す。
【0087】図11は外気温10℃、日射なしの環境条
件で、室内設定温度を25℃とした時の乗員の温冷感と
快適感の時間変化を示している。温冷感が「丁度いい」
に達してから数分後にウォームアップ運転が終了し、サ
イクルだけでなく乗員にとっても最適な状態でウォーム
アップ運転が終了していることがわかる。
【0088】同様に、図12は外気温0℃、日射なしの
環境条件で、室内設定温度を25℃とした時の乗員の温
冷感と快適感の時間変化を示している。この場合も、温
冷感が「丁度いい」に達してから数分後にウォームアッ
プ運転が終了し、サイクルだけでなく乗員にとっても最
適な状態でウォームアップ運転が終了していることがわ
かる。
【0089】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の車両
用ヒートポンプ式冷暖房装置によれば、暖房運転開始時
に、きめ細かにウォームアップ運転の開始を判断でき、
最適な状態でウォームアップ運転を終了することができ
る。
【0090】また、暖房安定運転時の特性を利用して、
サイクルの応答性を高め、コンプレッサの運転周波数を
任意で制御可能なシステムによりオーバーシュートやハ
ンチング等を防止できる。
【0091】また、無駄に高い周波数で暖房運転を開始
することが無くなり、運転周波数を下げた時にサイクル
の作動状態が所定の暖房運転状態を維持できるか否かを
確実に判断できる。
【0092】さらに、高い運転周波数で暖房運転を行な
うウォームアップ運転時間を必要最小限に抑えることが
でき、省エネ性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において、車両用ヒートポンプ式冷暖房
装置を示す概略図である。
【図2】本発明において、全体のエアコン制御状態を示
すフローチャートである。
【図3】本発明において、暖房モード時の制御状態を示
すフローチャートである。
【図4】本発明において、暖房モード時の制御状態を示
すフローチャートである。
【図5】本発明において、暖房モード時の制御状態を示
すフローチャートである。
【図6】本発明において、ウォームアップ運転を終了す
るか否かの判定を行なう場合の制御を示すフローチャー
トである。
【図7】本発明において、運転周波数に対する暖房運転
時の特性を示すグラフである。
【図8】本発明において、吹出温に対する目標運転周波
数の変化を示すグラフである。
【図9】本発明において、吹出温に対する目標吸込空気
温度の変化を示すグラフである。
【図10】本発明において、吸込温度に対する暖房運転
時の特性を示すグラフである。
【図11】本発明において、一定環境条件下における乗
員の温冷感と快適感の時間変化の実験結果を示したグラ
フである。
【図12】本発明において、一定環境条件下における乗
員の温冷感と快適感の時間変化の実験結果を示したグラ
フである。
【図13】従来の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置を示
す図である。
【図14】従来装置において、冷媒流れを切り換える手
段として四方弁を用いた場合のサイクルを示した図であ
る。
【符号の説明】
31 コンプレッサ 33 放熱用車室内熱交換器 34 膨張弁 35 吸熱用車室内熱交換器 36 液タンク 37 ブロワファン 38 車室外熱交換器 39 ダクト 40 内気導入口 41 外気導入口 42 インテークドア 43 制御装置 44 ブロアファンモータ 46 エアミックスドア 47 エアミックスチャンバ 51 ベンチレータ吹出口 52 フット吹出口 53 デフロスタ吹出口 55 ベンチレータドア 56 フットドア 57 デフロスタドア 58 吸熱用車室内熱交換器吸込風温センサ 59 吸熱用車室内熱交換器吹出風温センサ 60 ベンチレータ吹出口風温センサ 61 日射量センサ 62 外気温センサ 63 室温センサ 64 室温設定器 65 吹出口モードスイッチ 66 ブロワファンスイッチ 67 放熱用車室内熱交換器出口冷媒温センサ 68 吸熱用車室内熱交換器入口冷媒温センサ 70 逆止弁 71 逆止弁 73 四方弁

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒に仕事量を加えるコンプレッサと、 冷媒と外気とで熱交換する車室外熱交換器と、 冷媒の熱を送風手段によって導入された空気に放熱して
    温風を作る放熱用車室内熱交換器と、 冷媒を断熱膨張させる膨張手段と、 前記送風手段によって導入された空気の熱を冷媒に吸熱
    して冷風を作る吸熱用車室内熱交換器と、 冷房設定時には前記コンプレッサが前記吸熱用車室内熱
    交換器から冷媒を吸入して前記車室外熱交換器に吐出
    し、暖房設定時には前記コンプレッサが少なくとも前記
    吸熱用車室内熱交換器から冷媒を吸入して前記放熱用車
    室内熱交換器に吐出するように冷媒流れを切り換える冷
    媒流路切換手段と、を備えた車両用ヒートポンプ式冷暖
    房装置において、 暖房運転開始を検出する暖房運転開始検出手段と、 車両の熱負荷から目標吹出温を演算する手段と、 暖房運転時における前記吸熱用車室内熱交換器の目標冷
    却温度を演算する手段と、 前記コンプレッサの目標運転周波数を予測する目標運転
    周波数予測手段と、 前記送風手段の設定に応じて前記目標運転周波数を補正
    する手段と、 前記吸熱用車室内熱交換器の目標吸込空気温度を予測す
    る目標吸込空気温度予測手段と、 前記送風手段の設定に応じて前記目標吸込空気温度を補
    正する手段と、 前記目標運転周波数よりも高い周波数で暖房運転を行な
    うウォームアップモードと、 前記暖房運転開始検出手段によって暖房運転開始が検出
    された時に、補正された目標運転周波数と目標吸込空気
    温度の少なくとも一つに基づく所定の条件が満足されて
    いれば前記ウォームアップモードを選択する手段と、 暖房運転開始時に前記ウォームアップモードが選択され
    た場合に、前記吸熱用車室内熱交換器の吸込空気状態、
    前記吸熱用車室内熱交換器の冷却空気状態、前記放熱用
    車室内熱交換器の吹出空気状態の少なくとも一つが所定
    の状態に達すると前記ウォームアップモードを終了する
    手段と、を備えることを特徴とする車両用ヒートポンプ
    式冷暖房装置。
  2. 【請求項2】 前記車両用ヒートポンプ式冷暖房装置に
    おいて、 前記目標運転周波数予測手段と前記目標吸込空気温度予
    測手段は、暖房運転時のエアコンサイクルの特性に基づ
    いて、前記吸熱用車室内熱交換器の冷却温度が前記目標
    冷却温度、前記放熱用車室内熱交換器の吹出温度が前記
    目標吹出温度となる状態でエアコンサイクルが暖房運転
    を行なうことを条件として、目標運転周波数と前記吸熱
    用車室内熱交換器の目標吸込空気温度を予測することを
    特徴とする請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式冷暖
    房装置。
  3. 【請求項3】 前記車両用ヒートポンプ式冷暖房装置に
    おいて、 前記ウォームアップモードを選択する手段は、暖房運転
    開始が検出された時に、補正された前記目標運転周波数
    が予め設定された周波数よりも大きい、補正された前記
    目標吸込空気温度が予め設定された温度よりも高い、補
    正された前記目標吸込空気温度が車室内の暖房負荷に応
    じて設定された温度よりも高いという条件の中で、少な
    くとも一つの条件が満足されていれば前記ウォームアッ
    プモードを選択することを特徴とする請求項1に記載の
    車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  4. 【請求項4】 前記車両用ヒートポンプ式冷暖房装置に
    おいて、 前記吸熱用車室内熱交換器の吸込空気温度が前記目標吸
    込空気温度に基づく温度よりも高くなった場合に、前記
    吸熱用車室内熱交換器の吸込空気状態が所定の状態に達
    したと判断して前記ウォームアップモードを終了するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置。
  5. 【請求項5】 前記車両用ヒートポンプ式冷暖房装置に
    おいて、 前記コンプレッサの運転周波数の変化量と前記吸熱用車
    室内熱交換器の吸込空気温度の変化量から、前記放熱用
    車室内熱交換器の吹出空気温度の変化量と前記吸熱用車
    室内熱交換器の冷却空気温度の変化量を推定する手段を
    備え、 前記ウォームアップ運転中の前記コンプレッサの運転周
    波数を前記目標運転周波数に基づく周波数まで下げた時
    の前記放熱用車室内熱交換器の吹出空気温度の変化量と
    前記吸熱用車室内熱交換器の冷却空気温度の変化量を推
    定することで、前記吸熱用車室内熱交換器の冷却空気状
    態と前記放熱用車室内熱交換器の吹出空気状態の少なく
    とも一つが所定の状態に達するか否かを判断して前記ウ
    ォームアップモードを終了することを特徴とする請求項
    1に記載の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
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