JP3360428B2 - 車両用冷暖房装置 - Google Patents

車両用冷暖房装置

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JP3360428B2
JP3360428B2 JP21503194A JP21503194A JP3360428B2 JP 3360428 B2 JP3360428 B2 JP 3360428B2 JP 21503194 A JP21503194 A JP 21503194A JP 21503194 A JP21503194 A JP 21503194A JP 3360428 B2 JP3360428 B2 JP 3360428B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍サイクル内の冷媒
流路を切り換えて車室内の冷暖房を行なう車両用冷暖房
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】暖房運転時と冷房運転時とで四方弁によ
り冷媒の流れを逆転させ、暖房運転時には車室外熱交換
器(以下では、室外器と呼ぶ)を吸熱器として使用する
とともに車室内熱交換器(以下では、室内器と呼ぶ)を
放熱器として使用し、冷房運転時には室外器を放熱器と
して使用するとともに室内器を吸熱器として使用するよ
うにした車両用ヒートポンプ式冷暖房装置が知られてい
る(例えば、特開平2−290475号公報参照)。
【0003】この種の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置
の構成を図27に示す。暖房運転時には四方弁2が実線
示のように切り換えられ、冷媒がコンプレッサー1→四
方弁2→第1室内熱交換器3→加熱用熱交換器4→第2
室内熱交換器5→膨張弁6→室外熱交換器7→四方弁2
→レシーバー8→コンプレッサー1の経路で循環する。
この時、第1室内器3においてコンプレッサー1から吐
出された高温の冷媒の熱がブロアファン9により導入さ
れた空気に放熱され、温風が作られる。さらに加熱用熱
交換器4において、第1室内器3における熱交換によっ
て温度が低下した冷媒がエンジン10からの廃熱を利用
して加熱され、第2室内器5へ送られる。第2室内器5
では、加熱用熱交換器4で加熱された冷媒の熱がブロア
ファン11により導入された空気に放熱され、温風が作
られる。一方、室外器7では、第2室内器5における熱
交換によって温度が低下した冷媒がファン12により導
入された外気の熱を吸熱する。つまり、暖房運転時には
室外器7を吸熱器として使用するとともに、室内器3、
5を放熱器として使用して温風を作っている。
【0004】冷房運転時には、四方弁2が点線示のよう
に切り換えられ、冷媒がコンプレッサー1→室外器7→
膨張弁6→第2室内器5→第1室内器3→四方弁2→レ
シーバー8→コンプレッサー1の流路で循環する。この
時、室外器7ではコンプレッサー1から吐出された高温
の冷媒の熱が外気に放熱され、第1および第2室内器
3、5では室外器7で放熱して温度が低下した冷媒がブ
ロアファン9、11により導入された空気の熱を吸熱す
る。つまり、冷房運転時には室外器7を放熱器として使
用するとともに、室内器3、5を吸熱器として使用して
冷風を作っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した車両用ヒート
ポンプ式冷暖房装置では、暖房運転時と冷房運転時とで
四方弁2により冷媒の流れを逆転させ、暖房運転時には
室外器7を吸熱器として使用するとともに室内器3、5
を放熱器として使用して温風を作り、冷房運転時には室
外器7を放熱器として使用するとともに室内器3、5を
吸熱器として使用して冷風を作っている。そのため、外
気温が低い時、降雨時あるいは降雪時などの気候条件下
で暖房運転を行うと、室外器7における吸熱量が減少す
る。そして、コンプレッサー1の仕事量が一定であると
仮定すると、室外器7からの吸熱量とコンプレッサー1
の仕事量との合計熱量を放熱する室内器3、5における
放熱量が減少し、暖房能力が低下する。しかも、このよ
うな気候条件下では着霜現象が発生しやすく、デフロス
ト運転の回数が増加して暖房運転が不安定になるおそれ
がある。また、冷房運転時と暖房運転時とで冷媒の流れ
を逆転させているので、室外器7側、室内器3、5側の
いずれの配管も高温、高圧に耐えられるようにする必要
がある。さらに、暖房運転時にはエンジン10からの廃
熱を利用して車室内暖房用の温風を作るので、ソーラー
カーや電気自動車のように大きな熱源を持たない車両に
対しては不向きであった。
【0006】このような問題を解決するために、本出願
人は、車室内に吸熱用車室内熱交換器(以下では、吸熱
器と呼ぶ)の他に放熱用車室内熱交換器(以下では、放
熱機と呼ぶ)を設け、これらを三方弁で切り換えるよう
にした車両用冷暖房装置を特願平3−345950号で
提案している。この車両用冷暖房装置によれば、車室外
の気候条件に左右されない安定な冷暖房運転が可能とな
り、また、大幅な設計変更を必要とせずに電気自動車な
どにも適用でき、しかも除湿暖房を行なうことができ
る。
【0007】この車両用冷暖房装置の構成を図28に示
す。暖房運転時には三方弁32が実線示のように切り換
えられ、冷媒がコンプレッサー31→三方弁32→放熱
器33→液タンク36→膨張弁34→吸熱器35→コン
プレッサー31の経路で循環する。この時、ブロアファ
ンにより導入された空気は吸熱器35により冷却除湿さ
れた後、放熱器33により暖められて車室内暖房用の温
風が作られる。また、冷房運転時には三方弁が点線示の
ように切り換えられ、冷媒がコンプレッサー31→三方
弁32→室外器38→逆止弁70→放熱器33→液タン
ク36→膨張弁34→吸熱器35→コンプレッサー31
の経路で循環する。この時、コンプレッサー31から吐
出された高温の冷媒の熱が室外器38により外気に放熱
され、ブロアファンで導入された空気が吸熱器35によ
り冷やされて車室内冷房用の冷風が作られる。
【0008】この車両用冷暖房装置では、暖房運転時に
冷媒が室外器38を迂回して流れるので、外気温が5℃
を下回るような場合でも室外器38の凍結の影響を受け
ずに冷暖房装置を作動させることができる。一方、コン
プレッサー31への入力をW、吸熱器35で空気が冷却
除湿される熱量をQE、放熱器33で空気が加熱される
熱量をQCとすると、
【数1】W=QC−QE となる関係が成立し、コンプレッサー31の仕事量がそ
のまま車室内空気の加熱量となり、コンプレッサー31
の制御で車室内温度の調整を行なうことができる。した
がって、外気温が5〜15℃程度のやや寒い環境下でも
コンプレッサー31への入力を制御すれば弱暖房運転を
行なうことができる。
【0009】ところで、一般に、コンプレッサーが停止
した状態から運転を開始する時に、コンプレッサーの吸
入圧力と吐出圧力に大きな圧力差が存在すると、コンプ
レッサーの軸に負荷がかかり、軸受け部の油膜が切れて
摩耗や”かじり”が発生するおそれがある。したがっ
て、吸入圧力と吐出圧力がバランスした状態でコンプレ
ッサーを起動しなければならない。
【0010】上述した図27に示す車両用冷暖房装置で
は、冷房運転と暖房運転を切り換える時に四方弁2を切
り換えて冷媒の流れを逆転するので、コンプレッサー
1、第1室内器3、第2室内器5、室外器7などに存在
する冷媒が混合され、数分間でコンプレッサー1の吸入
圧力と吐出圧力をバランスさせることができる。しかし
ながら、図28に示す車両用冷暖房装置では、冷房運転
と暖房運転で三方弁32を切り換えても冷媒の流れが逆
転しないので、コンプレッサー31の吸入圧力と吐出圧
力をすばやくバランスさせることができない。図29
は、図28に示す冷暖房装置で冷房運転を停止した後
の、コンプレッサー31の吸入圧力と吐出圧力の変化を
測定した実験結果である。この実験結果から明らかなよ
うに、コンプレッサー31の吸入圧力と吐出圧力がバラ
ンスするまでに、図27に示す冷暖房装置よりも時間が
かかり、運転停止後、速やかに再起動することができな
いという問題がある。
【0011】本発明の目的は、運転停止後の速やかな再
起動を可能にした車両用冷暖房装置を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】第2、第5、第6の実施
例の構成を示す図6、図15、図18に対応づけて請求
項1〜4の発明を説明すると、請求項1の発明は、冷媒
を圧縮するコンプレッサー31と、冷媒と外気との間で
熱交換を行なう車室外熱交換器38と、冷媒の熱を送風
手段により送風された空気に放熱する放熱用車室内熱交
換器33と、車室外熱交換器38の一端と放熱用車室内
熱交換器33の冷媒流入側との間に設けられ、放熱用車
室内熱交換器33から車室外熱交換器38への冷媒の流
れを阻止する第1の弁(70または77)と、車室外熱
交換器38の他端とコンプレッサー31の冷媒吸入側と
の間に設けられる第4の弁76と、コンプレッサー31
の冷媒吐出側と車室外熱交換器38の他端との間に設け
られる第5の弁74と、コンプレッサー31の冷媒吐出
側と放熱用車室内熱交換器33との間に設けられる第6
の弁75と、放熱用車室内熱交換器33の冷媒流出側に
接続され冷媒を断熱膨張させる膨張弁34と、この膨張
弁34の冷媒流出側とコンプレッサー31の冷媒吸入側
との間に設けられ、送風手段により送風された空気の熱
を冷媒に吸熱する吸熱用車室内熱交換器35と、暖房運
転時に、第6の弁75を開いてコンプレッサー31の吐
出冷媒を放熱用車室内熱交換器33へ供給する暖房用流
路に切り換えるとともに、第4の弁76を開いて車室外
熱交換器38の他端をコンプレッサー31の冷媒吸入側
へ接続し、冷房運転時に、第5の弁74を開いてコンプ
レッサー31の吐出冷媒を車室外熱交換器38と第1の
弁(70または77)とを介して放熱用車室内熱交換器
33へ供給する冷房用流路に切り換える制御手段とを備
えた車両用冷暖房装置であって、暖房運転および冷房運
転の停止時に、制御手段によって、直ちに膨張弁34と
第4の弁76と第6の弁75とを閉じるとともに、コン
プレッサー31の作動がほぼ完全に停止した後に、第5
の弁74と第4の弁76とを交互に開閉するようにした
ものである。請求項2の車両用冷暖房装置は、吸熱用車
室内熱交換器35の冷媒流出側に設けられ、コンプレッ
サー31の冷媒吸入側から吸熱用車室内熱交換器35へ
の冷媒の流れを阻止する第3の弁(79または88)を
備える。請求項3の車両用冷暖房装置は、第1および第
3の弁77,79を二方弁とし、制御手段によって暖房
運転および冷房運転の停止時にそれらの二方弁77,7
9を閉じるようにしたものである。請求項4の車両用冷
暖房装置は、第1および第3の弁70,88を逆止弁と
したものである。第7および第8の実施例の構成を示す
図21および図24に対応づけて請求項5〜8の発明を
説明すると、請求項5の発明は、冷媒を圧縮するコンプ
レッサー31と、このコンプレッサー31の冷媒吐出側
に接続され冷媒流路を切り換える流路切換弁32と、冷
媒と外気との間で熱交換を行なう車室外熱交換器38
と、冷媒の熱を送風手段により送風された空気に放熱す
る放熱用車室内熱交換器33と、車室外熱交換器38の
一端と放熱用車室内熱交換器33の冷媒流入側との間に
設けられ、放熱用車室内熱交換器33から車室外熱交換
器38への冷媒の流れを阻止する第1の弁(70または
77)と、流路切換弁32と放熱用車室内熱交換器33
の冷媒流入側との間に設けられ、放熱用車室内熱交換器
33から流路切換弁32への冷媒の流れを阻止する第2
の弁(71または78)と、車室外熱交換器38の他端
とコンプレッサー31の冷媒吸入側との間に設けられる
第4の弁76と、放熱用車室内熱交換器33の冷媒流出
側に接続され冷媒を断熱膨張させる膨張弁34と、この
膨張弁34の冷媒流出側とコンプレッサー31の冷媒吸
入側との間に設けられ、送風手段により送風された空気
の熱を冷媒に吸熱する吸熱用車室内熱交換器35と、暖
房運転時に、流路切換弁32によってコンプレッサー3
1の吐出冷媒を第2の弁(71または78)を介して放
熱用車室内熱交換器33へ供給する暖房用流路に切り換
えるとともに、第4の弁76を開いて車室外熱交換器3
8の他端をコンプレッサー31の冷媒吸入側に接続し、
冷房運転時に、流路切換弁32によってコンプレッサー
31の吐出冷媒を車室外熱交換器38と第1の弁(70
または77)とを介して放熱用車室内熱交換器33へ供
給する冷房用流路に切り換える制御手段とを備えた車両
用冷暖房装置であって、冷房運転の停止時に、制御手段
によって、直ちに膨張弁34を閉じるとともに、コンプ
レッサー31の作動がほぼ完全に停止した後に流路切換
弁32を切り換えるとともに第4の弁76を開くように
したものである。請求項6の車両用冷暖房装置は、吸熱
用車室内熱交換器35の冷媒流出側に設けられ、コンプ
レッサー31の冷媒吸入側から吸熱用車室内熱交換器3
5への冷媒の流れを阻止する第3の弁(79または8
8)を備える。請求項7の車両用冷暖房装置は、第1〜
第3の弁77,78,79を二方弁とし、制御手段によ
って暖房運転および冷房運転の停止時にそれらの二方弁
77,78,79を閉じるようにしたものである。請求
項8の車両用冷暖房装置は、前記第1〜第3の弁70,
71,88を逆止弁としたものである。
【0013】
【作用】請求項1〜4の車両用冷暖房装置では、暖房運
転時に、第6の弁75を開いてコンプレッサー31の吐
出冷媒を放熱用車室内熱交換器33へ供給する暖房用流
路に切り換えるとともに、第4の弁76を開いて車室外
熱交換器38の他端をコンプレッサー31の冷媒吸入側
へ接続し、冷房運転時に、第5の弁74を開いてコンプ
レッサー31の吐出冷媒を車室外熱交換器38と第1の
弁(70または77)とを介して放熱用車室内熱交換器
33へ供給する冷房用流路に切り換える。そして、暖房
運転および冷房運転の停止時に、直ちに膨張弁34と第
4の弁76と第6の弁75とを閉じるとともに、コンプ
レッサー31の作動がほぼ完全に停止した後に、第5の
弁74と第4の弁76とを交互に開閉する。これによ
り、運転中に高圧で作動していた冷媒が第1の弁(70
または77)と第6の弁75と膨張弁34との間の配管
内に密閉され、冷凍サイクル内を移動せず、また、コン
プレッサー31の吸入側と吐出側の冷媒が混合されて圧
力差が急激に減少し、運転停止後に直ちに再起動しても
コンプレッサー31に負担がかからず、安全に再起動す
ることが可能となる。なお、コンプレッサー31の吸入
側と吐出側の冷媒を混合する時に、第3の弁(79また
は88)によって高圧冷媒の吸熱用車室内熱交換器35
への逆流が阻止される。請求項5〜8の車両用冷暖房装
置では、暖房運転時に、流路切換弁32によってコンプ
レッサー31の吐出冷媒を第2の弁(71または78)
を介して放熱用車室内熱交換器33へ供給する暖房用流
路に切り換えるとともに、第4の弁76を開いて車室外
熱交換器38の他端をコンプレッサー31の冷媒吸入側
に接続し、冷房運転時に、流路切換弁32によってコン
プレッサー31の吐出冷媒を車室外熱交換器38と第1
の弁(70または77)とを介して放熱用車室内熱交換
器33へ供給する冷房用流路に切り換える。そして、冷
房運転の停止時に、制御手段によって、直ちに膨張弁3
4を閉じるとともに、コンプレッサー31の作動がほぼ
完全に停止した後に流路切換弁32を切り換えるととも
に第4の弁76を開く。これにより、運転中に高圧で作
動していた冷媒が第1の弁(70または77)と第2の
弁(71または78)と膨張弁34との間の配管内に密
閉され、冷凍サイクル内を移動せず、また、コンプレッ
サー31の吸入側と吐出側の冷媒が混合されて圧力差が
急激に減少し、運転停止後に直ちに再起動してもコンプ
レッサー31に負担がかからず、安全に再起動すること
が可能となる。なお、コンプレッサー31の吸入側と吐
出側の冷媒を混合する時に、第3の弁(79または8
8)によって高圧冷媒の吸熱用車室内熱交換器35への
逆流が阻止される。
【0014】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段および作用の項では、本発明を分り
やすくするために実施例の図を用いたが、これにより本
発明が実施例に限定されるものではない。
【0015】
【実施例】
−第1の実施例− 図1および図2は第1の実施例の全体構成を示し、図3
はその冷凍サイクルの構成を示す。なお、図が煩雑にな
るのを避けるためにセンサーやアクチュエータなどから
制御装置への制御線の図示を省略する。この車両用冷暖
房装置の冷凍サイクルは、図3に示すように、コンプレ
ッサー31、四方弁73、室外器(車室外熱交換器)3
8、二方弁77,78,79、放熱器(放熱用車室内熱
交換器)33、液タンク36、膨張弁34および吸熱器
(吸熱用車室内熱交換器)35を備えている。
【0016】コンプレッサー31は外部からの信号によ
り仕事量を制御できる電動式や油圧駆動式などのコンプ
レッサーであり、車室外の例えばエンジンルームに設け
られる。コンプレッサー31の冷媒吐出側には四方弁7
3が設けられる。暖房運転時には四方弁73は実線で示
す流路に切り換えられ、コンプレッサー31の冷媒吐出
側が室外器38を迂回するバイパス流路80へ接続され
るとともに、室外器38の冷媒流入側が冷凍サイクルの
低圧側、すなわちコンプレッサー31の冷媒吸入側へ接
続される。一方、冷房運転時には四方弁73が破線で示
す流路に切り換えられ、コンプレッサー31の冷媒吐出
側が室外器38へ接続されるとともに、バイパス流路8
0がコンプレッサー31の冷媒吸入側へ接続される。
【0017】室外器38はコンプレッサー31から吐出
される冷媒の熱を外気に放熱するコンデンサーで、車室
外に設けられる。この室外器38の冷媒流出側は冷媒の
逆流を防止するための二方弁77を介して放熱器33へ
接続される。二方弁77は、室外器38から放熱器33
への冷媒の流れを許容し、逆に放熱器33から室外器3
8への冷媒の流れを阻止するように開閉され、運転停止
時にはコンプレッサー31の停止と同時に閉じられる。
バイパス流路80は二方弁78を介して放熱器33へ接
続される。二方弁78は、四方弁73から放熱器33へ
の冷媒の流れを許容し、逆に放熱器33から四方弁73
への冷媒の流れを阻止するように開閉され、運転停止時
にはコンプレッサー31の停止と同時に閉じられる。
【0018】車室内前部のインストルメントパネルの裏
側には空調用ダクト39が設けられ、この空調用ダクト
39内に放熱器33と吸熱器35が設けられる。放熱器
33はコンプレッサー31から吐出された高温の冷媒の
熱をブロアファン37により送風された空気に放熱する
コンデンサーであり、吸熱器35はブロアファン37に
より送風された空気の熱を冷媒に吸熱するエバポレータ
ーである。これらの放熱器33と吸熱器35との間に
は、液タンク36と膨張弁34が設けられる。液タンク
36は冷媒の気液の分離を行ない、膨張弁34は液化冷
媒を断熱膨張させて気化にする。したがって、コンプレ
ッサー31の吐出側から膨張弁34までを冷凍サイクル
の高圧側と呼び、膨張弁34からコンプレッサー31の
冷媒吸入側までを冷凍サイクルの低圧側と呼ぶ。吸熱器
35の冷媒流出側は二方弁79を介してコンプレッサー
31の冷媒吸入側に接続される。二方弁79は、吸熱器
35からコンプレッサー31の吸入側へ流出する冷媒の
流れを許容し、コンプレッサー31の吸入側から吸熱器
35へ流入する冷媒の流れを阻止するように開閉され、
運転停止時にはコンプレッサー31の停止と同時に閉じ
られる。
【0019】ダクト39の上流側に、車室内の空気を導
入する内気導入口40と走行風圧を受けて外気を導入す
る外気導入口41とを設ける。また、これらの導入口4
0,41の分岐部に不図示のアクチュエータにより駆動
されるインテークドア42を設け、内気導入口40と外
気導入口41とを任意の開閉比率に調節する。ダクト3
9の上流部に設置されるブロアファン37はブロアモー
ター44により駆動され、インテークドア42の開閉比
率に応じて内気導入口40および外気導入口41から空
気を導入し、ダクト39の下流に配置される吸熱器35
および放熱器33へ送風する。
【0020】放熱器33の上流側にエアーミックスドア
46を設ける。このエアーミックスドア46を不図示の
アクチュエータにより開閉し、放熱器33を通過する空
気と放熱器33を迂回する空気との割合を調整する。吸
熱器35により吸熱されて冷えた空気は、エアーミック
スドア46の開度に応じてその一部は放熱器33を通過
して暖められ、残りは放熱器33を迂回して冷風のまま
吹き出される。つまり、エアーミックスドア46の開度
に応じて冷風と温風との割合が調節される。エアーミッ
クスドア46の開度Xdscはエアーミックスドア46
が破線で示す位置にある場合を0%(全閉、Xdsc=
0)とし、このとき冷風と温風との風量配分は冷風10
0%になる。一方、エアーミックスドア46が実線で示
す位置にある場合の開度Xdscを100%(全開、X
dsc=100)とし、このとき冷風と温風との風量配
分は温風100%になる。
【0021】ダクト39のエアーミックスドア46の下
流にエアーミックスチャンバー47を設け、ここで冷風
と温風とを混合して温度調節された空調風を作る。エア
ーミックスチャンバー47の下流に、乗員の上半身に向
けて空調風を吹き出すベンチレータ吹き出し口51と、
乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフット吹き出し口
52と、ウインドシールドに向けて空調風を吹き出すデ
フロスター吹き出し口53とを設置するとともに、各吹
き出し口51〜53にはそれぞれベンチレータドア5
5、フットドア56およびデフロスタードア57と、各
ドアを駆動する不図示のアクチュエータとを設ける。な
お、ベンチレータ吹き出し口51には車両のインストル
メントの中央にセンターベント吹き出し口51b、51
cと、インストルメントの両側にサイドベント吹き出し
口51a、51dを設ける。
【0022】ここで、この明細書で用いられる種々の物
理量を定義する。 Tsuc ; 吸熱器35の入口空気温度(吸熱器入口
温度センサー58により検出する) Tout ;吸熱器35の出口空気温度(吸熱器出口温
度センサー59により検出する) Tvsc ; 放熱器33の出口空気温度(放熱器出口
温度センサー67により検出する) Tv ; ベンチレータ吹き出し口51の吹き出し
風温度(ベンチレーター吹き出し口温度センサー60に
より検出する) Tamb ; 車室外の空気温度(外気温)(外気温セ
ンサー62により検出する) Tic ; 車室内の空気温度(内気温)(室温セン
サー63により検出する) Tptc ; 車室内温度の設定値(以下、設定室温と
呼ぶ)(室温設定器64により設定する) Tof ; 冷暖房装置の目標吹き出し風温度 Td ; コンプレッサ31の吐出冷媒温度(不図
示の冷媒熱検出センサーにより検出する) Qsun ; 日射量(日射量センサー61により検出
する) Xdsc ; エアーミックスドア46の開度 Xint ; インテークドア42の開度 Hz ; コンプレッサー31の周波数(回転速度
に比例する値) Vfan ; ブロアモーター44に印加される電圧 Veva ; 吸熱器35を通過する通過風量
【0023】制御装置43は、マイクロコンピュータ
ー、メモリ、A/D変換器、アクチュエータ駆動回路、
インタフェース回路などから構成され、上述したセンサ
ー58〜60、室温設定器64、吹き出し口を切り換え
るための吹き出し口モードスイッチ65、ブロアファン
スイッチ66、ブロアモーター44、各ドアアクチュエ
ータ、コンプレッサー31、四方弁73などが接続され
る。制御装置43は、センサーおよび設定器からのTs
uc,Tout,Tvsc,Tv,Qsun,Tam
b,Tic,Tptcなどの熱環境情報に基づいてXd
sc,Wcomp,Veva,Tofなどの目標冷暖房
条件を演算し、車室内が目標冷暖房条件になるようにコ
ンプレッサー31、ブロアモーター44、四方弁73、
二方弁77〜79、各ドアのアクチュエータなどを制御
する。
【0024】図3において、冷暖房運転における冷媒流
路の切り換えは四方弁73と二方弁77,78により行
なう。すなわち、暖房運転時には、コンプレッサー31
の吐出側とバイパス流路80が連通し、バイパス流路8
2と室外器38が連通するように四方弁73を切り換え
るとともに、二方弁77を閉じ、二方弁78を開く。一
方、冷房運転時には、コンプレッサー31の吐出側と室
外器38が連通し、バイパス流路82とバイパス流路8
0が連通するように四方弁73を切り換え、二方弁77
を開き、二方弁78を閉じる。なお、これらの四方弁7
3と二方弁77〜79は制御装置43により制御される
が、非通電状態で四方弁73は破線で示す冷房運転側に
切り換わり、二方弁77〜79はすべて閉状態となる。
また、この第1の実施例では膨張弁34に電動膨張弁を
用い、制御装置43によりこの電動膨張弁34の弁開度
を制御する。
【0025】この第1の実施例の構成において、ブロア
ファン37が送風手段を、四方弁73が流路切換弁を、
二方弁77が第1の弁を、二方弁78が第2の弁を、二
方弁79が第3の弁をそれぞれ構成する。
【0026】図4は、第1の実施例の冷房運転時の各機
器の動作を示すタイムチャートである。冷房運転が終了
してコンプレッサー31が停止されると同時に、二方弁
77〜79と電動膨張弁34が閉じられる。この結果、
高圧で作動していた冷媒が二方弁77,78と膨張弁3
4との間の配管内に密閉されるとともに、低圧で作動し
ていた冷媒が膨張弁34と二方弁79との間の配管内に
密閉されるので、冷凍サイクルを冷媒が移動せず、その
流動音が発生しない。
【0027】一般に、コンプレッサー31を停止しても
その作動が完全に停止するまでには時間遅れがある。四
方弁73は、コンプレッサー31の停止後、その作動が
完全に停止するまでの遅れ時間Δt1が経過してから冷
房流路から暖房流路へ切り換える。コンプレッサー31
の停止後、その作動が完全に停止しない内に四方弁73
を暖房流路に切り換えると、室外器38内の高圧冷媒が
コンプレッサー31の吸入側へ流入し、コンプレッサー
31が液圧縮気味となって圧力が上昇する。そこで、冷
房運転が終了してコンプレッサー31を停止した後、そ
の作動が完全に停止するまでは冷房流路を維持する。
【0028】遅れ時間Δt1が経過してから四方弁73
を暖房流路に切り換えると、室外器38の残留冷媒がコ
ンプレッサー31の吸入側に流入してコンプレッサー3
1の吸入圧力が上昇するとともに、コンプレッサー31
の吐出側にある高圧冷媒ガスがバイパス流路80へ吐出
されてコンプレッサー31の吐出圧力が低下し、その結
果、コンプレッサー31の吸入側と吐出側の圧力差が小
さくなる。この状態でもまだコンプレッサー31の吸入
側と吐出側の圧力差が大きい場合は、四方弁73をふた
たび冷房流路に切り換える。これにより、コンプレッサ
ー31の吐出側に残存する高圧冷媒が室外器38へ吐出
されてさらに圧力差が小さくなる。つまり、四方弁73
の冷媒流路を切り換えるたびにコンプレッサー31の吸
入側と吐出側の圧力差が小さくなる。図において、四方
弁(1)は1回だけ冷房流路から暖房流路へ切り換える
場合を示し、四方弁(2)は複数回、冷房流路から暖房
流路へ切り換える場合を示す。なお、室外器38やコン
プレッサー31の吐出側にある高圧冷媒がバイパス流路
82を経由して冷凍サイクルの低圧側へ流入しても、二
方弁79が閉じられているので吸熱器35への冷媒の流
入が阻止され、コンプレッサー31の吸入側のみに流れ
込み、車室内に冷媒音が発生しない。
【0029】図5は、第1の実施例の暖房運転時の各機
器の動作を示すタイムチャートである。暖房運転が終了
してコンプレッサー31が停止されると同時に、二方弁
78,79と電動膨張弁34が閉じられる。またこの
時、二方弁77はすでに閉じられており、高圧で作動し
ていた冷媒が二方弁77,78と膨張弁34との間の配
管内に密閉されるとともに、低圧で作動していた冷媒が
膨張弁34と二方弁79との間の配管内に密閉されるの
で、冷凍サイクル内を冷媒が移動せず、その流動音が発
生しない。
【0030】四方弁73は、コンプレッサー31の停止
後、その作動が完全に停止するまでの遅れ時間Δt2が
経過してから暖房流路から冷房流路へ切り換える。コン
プレッサー31の停止後、その作動が完全に停止しない
内に四方弁73を冷房流路に切り換えると、バイパス流
路80内の高圧冷媒がコンプレッサー31の吸入側へ流
入し、コンプレッサー31が液圧縮気味となって圧力が
上昇する。そこで、暖房運転が終了してコンプレッサー
31を停止した後、その作動が完全に停止するまでは暖
房流路を維持する。
【0031】遅れ時間Δt2が経過してから四方弁73
を冷房流路に切り換えると、コンプレッサー31の吐出
側にある高圧冷媒ガスが室外器38へ吐出されてコンプ
レッサー31の吐出圧力が低下するとともに、バイパス
流路80内の残存冷媒がコンプレッサー31の吸入側に
流入してコンプレッサー31の吸入圧力が上昇し、その
結果、コンプレッサー31の吸入側と吐出側との圧力差
が小さくなる。この状態でもまだコンプレッサー31の
吸入側と吐出側の圧力差が大きい場合は、四方弁73を
ふたたび暖房流路に切り換える。これにより、室外器3
8内の高圧冷媒がコンプレッサー31の吸入側に流入し
てさらに圧力差が小さくなる。つまり、四方弁73の冷
媒流路を切り換えるたびにコンプレッサー31の吸入側
と吐出側の圧力差が小さくなる。図において、四方弁
(1)は暖房流路から冷房流路へ切り換えた後、ふたた
び冷媒流路の切り換えを行なっている。これは、冷房運
転時よりも暖房運転時の方が作動圧力が高く、コンプレ
ッサー31の吸入圧力と吐出圧力のバランスをとるのに
時間がかかるためである。また、四方弁(2)は冷媒流
路の切り換え回数を多くした場合を示す。なお、室外器
38やコンプレッサー31の吐出側にある高圧冷媒がバ
イパス流路82を経由して冷凍サイクルの低圧側へ流入
しても、二方弁79が閉じられているので吸熱器35へ
の冷媒の流入が阻止され、コンプレッサー31の吸入側
のみに流れ込み、車室内に冷媒音が発生しない。
【0032】−第2の実施例− 図6は第2の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第2の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いてほぼ同様であり
説明を省略するとともに、図1〜図3に示す第1の実施
例と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を
中心に説明する。第2の実施例の冷凍サイクルは、コン
プレッサー31、二方弁74,75,76,77,7
9、室外器38、放熱器33、液タンク36、膨張弁3
4および吸熱器35を備えている。
【0033】冷暖房運転における冷媒流路の切り換え
は、二方弁74と75と77により行なう。暖房運転時
には、二方弁74と77を閉じるとともに二方弁75と
76を開き、コンプレッサー31の吐出側とバイパス流
路80を連通させ、室外器38とコンプレッサー31の
吸入側を連通させる。一方、冷房運転時には、二方弁7
4と77を開くとともに二方弁75と76を閉じ、コン
プレッサー31の吐出側と室外器38を連通させる。な
お、吸熱器35の冷媒流出側には二方弁79が設けら
れ、コンプレッサー31の吸入側から吸熱器35への冷
媒の流れが阻止される。運転停止時には、二方弁75,
76,77,79がコンプレッサー31の停止と同時に
閉じられる。二方弁74〜77,79は制御装置43に
より制御されるが、非通電状態でこれらの二方弁74〜
77,79は閉状態になる。また、この第2の実施例で
は膨張弁34に電動膨張弁を用い、制御装置43により
この電動膨張弁34の弁開度を制御する。
【0034】この第2の実施例の構成において、ブロア
ファン37が送風手段を、二方弁77が第1の弁を、二
方弁79が第3の弁を、二方弁76が第4の弁を、二方
弁74が第5の弁を、二方弁75が第6の弁をそれぞれ
構成する。
【0035】図7は、第2の実施例の冷房運転時の各機
器の動作を示すタイムチャートである。冷房運転が終了
してコンプレッサー31が停止されると同時に、二方弁
77,79と電動膨張弁34が閉じられる。またこの
時、二方弁75はすでに閉じられており、高圧で作動し
ていた冷媒が二方弁75,77と膨張弁34との間の配
管内に密閉されるとともに、低圧で作動していた冷媒が
膨張弁34と二方弁79との間の配管内に密閉されるの
で、冷凍サイクル内を冷媒が移動せず、その流動音が発
生しない。
【0036】二方弁74は、コンプレッサー31の停止
から遅れ時間Δt3が経過するまでは冷房および暖房の
いずれの設定でもよいが、遅れ時間Δt3が経過してか
ら遅れ時間Δt4までの期間は閉じられて、コンプレッ
サー31の吐出側の高圧冷媒を密閉する。二方弁74は
また、遅れ時間Δt4が経過してから冷暖房装置が停止
するまでの期間は開かれて、コンプレッサー31の吐出
側の高圧冷媒を室外器38へ吐出させ、コンプレッサー
31の吐出圧力を低下させる。図において、二方弁74
の(1)はコンプレッサー31の停止から遅れ時間Δt
3が経過するまでの期間に二方弁74を閉じる場合を示
し、二方弁74の(2)はその期間に二方弁74を開く
場合を示す。二方弁76はコンプレッサー31が確実に
停止するまで、すなわち遅れ時間Δt3が経過するまで
閉じられる。これは、二方弁76を開いた時に、コンプ
レッサー31の吸入側への冷媒流入によりコンプレッサ
ー31が液圧縮気味となって圧力が上昇するのを抑える
ためである。
【0037】遅れ時間Δt3が経過してから二方弁76
を開くと、室外器38内の高圧冷媒がコンプレッサー3
1の吸入側に流入してコンプレッサー31の吸入圧力が
上昇し、コンプレッサー31の吸入側と吐出側の圧力差
が小さくなるとともに、室外器38の圧力が低下する。
その後、遅れ時間Δt4が経過して二方弁74を開く
と、コンプレッサー31の吐出側の高圧冷媒が吐出され
て室外器38の圧力がわずかに高くなる。遅れ時間Δt
4の経過後にコンプレッサー31の吸入側と吐出側の圧
力差が大きい場合には、二方弁76の(1)に示すよう
に二方弁76を開いたままにして室外器38の高圧冷媒
をコンプレッサー31に吸入する。一方、遅れ時間Δt
4の経過後に、コンプレッサー31の吸入側と吐出側の
圧力差が十分小さい場合には、二方弁76の(2)に示
すように二方弁76を閉じる。なお、室外器38やコン
プレッサー31の吐出側にある高圧冷媒がバイパス流路
83を通って冷凍サイクルの低圧側へ流入しても、二方
弁79が閉じられているので吸熱器35への冷媒の逆流
が阻止され、コンプレッサー31の吸入側のみに流れて
車室内に冷媒音が発生しない。
【0038】図8は、第2の実施例の暖房運転時の各機
器の動作を示すタイムチャートである。暖房運転が終了
してコンプレッサー31が停止されると同時に、二方弁
75,76,79と電動膨張弁34が閉じられる。また
この時、二方弁77はすでに閉じられており、高圧で作
動していた冷媒が二方弁77,75と膨張弁34との間
の配管内に密閉されるとともに、低圧で作動していた冷
媒が膨張弁34と二方弁79との間の配管内に密閉され
るので、冷凍サイクル内を冷媒が移動せず、その流動音
が発生しない。
【0039】二方弁74は、コンプレッサー31の停止
から遅れ時間Δt5が経過するまでは開および閉のいず
れの状態でもよいが、遅れ時間Δt5が経過してからは
開状態とし、コンプレッサー31の吐出側の高圧冷媒を
室外器38へ吐出してコンプレッサー31の吐出圧力を
低下させる。図において、二方弁74の(1)はコンプ
レッサー31の停止から遅れ時間Δt3が経過するまで
の期間に二方弁74を閉じる場合を示し、(2)はその
期間に二方弁74を開く場合を示す。二方弁76は、コ
ンプレッサー31が確実に停止するまで、すなわち遅れ
時間Δt3が経過するまでは閉じられる。これは、二方
弁76を開いた時に、コンプレッサー31の吸入側への
冷媒流入によりコンプレッサー31が液圧縮気味となっ
て圧力が上昇するのを抑えるためである。
【0040】遅れ時間Δt5の経過後にコンプレッサー
31の吸入側と吐出側の圧力差が大きい場合には、二方
弁76の(1)に示すように二方弁76を開き、室外器
38内の高圧冷媒をコンプレッサー31の吸入側へ流入
してコンプレッサー31の吸入圧力を上昇させ、コンプ
レッサー31の吸入側と吐出側の圧力差を小さくする。
一方、遅れ時間Δt5の経過後に、コンプレッサー31
の吸入側と吐出側の圧力差が十分小さい場合には、二方
弁76の(2)に示すように二方弁76を閉じる。な
お、室外器38やコンプレッサー31の吐出側にある高
圧冷媒がバイパス流路83を経由して冷凍サイクルの低
圧側へ流入しても、二方弁79が閉じられいるので吸熱
器35への冷媒の流入は阻止され、コンプレッサー31
の吸入側のみに流れて車室内に冷媒音が発生しない。
【0041】−第3の実施例− 図9は第3の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第3の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いてほぼ同様であり
説明を省略するとともに、図1〜図3に示す第1の実施
例と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を
中心に説明する。第3の実施例の冷凍サイクルは、図3
に示す第1の実施例の二方弁77,78,79をそれぞ
れ逆止弁70,71,88に置き換えたものである。
【0042】逆止弁70は、室外器38から放熱器33
への冷媒の流れを許容し、放熱器33から室外器38へ
の冷媒の流れを阻止する。室外器38が低圧で作動する
暖房運転時には、コンプレッサー31の停止時を含め、
冷媒が放熱器33から室外器38へ流れようとするが、
逆止弁70によってそのような冷媒の流れが阻止され
る。また、冷房運転時にも、コンプレッサー31の停止
と同時にその吐出圧力や室外器38の作動圧力がやや低
下するので、冷媒が放熱器33から室外器38へ流れよ
うとするが、逆止弁70によってそのような冷媒の流れ
が阻止される。
【0043】逆止弁71は、四方弁73から放熱器33
への冷媒の流れを許容し、放熱器33から四方弁73へ
の冷媒の流れを阻止する。室外器38から放熱器33へ
高圧冷媒が流れる冷房運転時には、コンプレッサー31
の停止時を含め、冷媒が放熱器33から四方弁73へ流
れようとするが、逆止弁71によってそのような冷媒の
流れが阻止される。また、暖房運転時にもコンプレッサ
ー31の停止と同時にその吐出圧力がやや低下するの
で、冷媒が放熱器33から四方弁73へ流れようとする
が、逆止弁71によってそのような冷媒の流れが阻止さ
れる。
【0044】逆止弁88は、吸熱器35からコンプレッ
サー31の吸入側への冷媒の流れを許容し、コンプレッ
サー31の吸入側から吸熱器35への冷媒の流れを阻止
する。したがって、四方弁73を切り換えて冷凍サイク
ルの低圧側に高圧冷媒を流しても吸熱器35にこの高圧
冷媒が逆流するようなことがなく、また冷媒音も発生し
ない。
【0045】つまり、この第3の実施例では、運転停止
時に作動していた高圧冷媒が逆止弁70,71と膨張弁
34との間の配管内に密閉されるとともに、作動してい
た低圧冷媒が膨張弁34と逆止弁88との間の配管内に
密閉されるので、図3に示す第1の実施例と同様な効果
が得られる。
【0046】この第3の実施例の構成において、四方弁
73が流路切換弁を、逆止弁70が第1の弁を、逆止弁
71が第2の弁を、逆止弁88が第3の弁をそれぞれ構
成する。
【0047】図10は第3の実施例の冷房運転時の各機
器の動作を示すタイムチャートである。冷房運転が終了
してコンプレッサー31が停止されると同時に電動膨張
弁34が閉じられる。この結果、高圧で作動していた冷
媒が逆止弁70,71と膨張弁34との間の配管内に密
閉されるとともに、低圧で作動していた冷媒が膨張弁3
4と逆止弁88との間の配管内に密閉されるので、冷凍
サイクル内を冷媒が移動せず、その流動音が発生しな
い。
【0048】一般に、コンプレッサー31を停止しても
その作動が完全に停止するまでには時間遅れがある。四
方弁73は、コンプレッサー31の停止後、その作動が
完全に停止するまでの遅れ時間Δt1が経過してから冷
房流路から暖房流路へ切り換える。コンプレッサー31
の停止後、その作動が完全に停止しない内に四方弁73
を暖房流路に切り換えると、室外器38の高圧冷媒がコ
ンプレッサー31の吸入側へ流入し、コンプレッサー3
1が液圧縮気味となって圧力が上昇する。そこで、冷房
運転が終了してコンプレッサー31を停止した後、その
作動が完全に停止するまでは冷房流路を維持する。
【0049】遅れ時間Δt1が経過してから四方弁73
を暖房流路に切り換えると、室外器38の高圧冷媒がコ
ンプレッサー31の吸入側に流入してコンプレッサー3
1の吸入圧力が上昇するとともに、コンプレッサー31
の吐出側にある高圧冷媒がバイパス流路80へ吐出され
てコンプレッサー31の吐出圧力が低下し、その結果、
コンプレッサー31の吸入側と吐出側の圧力差が小さく
なる。この状態でもまだコンプレッサー31の吸入側と
吐出側の圧力差が大きい場合は、四方弁73をふたたび
冷房流路に切り換える。これにより、コンプレッサー3
1の吐出側に残存する高圧冷媒が室外器38へ吐出され
てさらに圧力差が小さくなる。つまり、四方弁73の冷
媒流路を切り換えるたびにコンプレッサー31の吸入側
と吐出側の圧力差が小さくなる。なお、室外器38やコ
ンプレッサー31の吐出側にある高圧冷媒がバイパス流
路82を経由して冷凍サイクルの低圧側へ流入しても、
逆止弁88により吸熱器35への冷媒の流入が阻止さ
れ、コンプレッサー31の吸入側のみに流れ込み、車室
内に冷媒音が発生しない。
【0050】図11、第3の実施例の暖房運転時の各機
器の動作を示すタイムチャートである。暖房運転が終了
してコンプレッサー31が停止されると同時に電動膨張
弁34が閉じられる。この結果、高圧で作動していた冷
媒が逆止弁70,71と膨張弁34との間の配管内に密
閉されるとともに、低圧で作動していた冷媒が膨張弁3
4と逆止弁88との間の配管内に密閉されるので、冷凍
サイクル内を冷媒が移動せず、その流動音が発生しな
い。
【0051】四方弁73は、コンプレッサー31の停止
後、その作動が完全に停止するまでの遅れ時間Δt2が
経過してから暖房流路から冷房流路へ切り換える。コン
プレッサー31の停止後、その作動が完全に停止しない
内に四方弁73を冷房流路に切り換えると、バイパス流
路80内の高圧冷媒がコンプレッサー31の吸入側へ流
入し、コンプレッサー31が液圧縮気味となって圧力が
上昇する。そこで、暖房運転が終了してコンプレッサー
31を停止した後、その作動が完全に停止するまでは暖
房流路を維持する。
【0052】遅れ時間Δt2が経過してから四方弁73
を冷房流路に切り換えると、コンプレッサー31の吐出
側にある高圧冷媒ガスが室外器38へ吐出されてコンプ
レッサー31の吐出圧力が低下するとともに、バイパス
流路80内の高圧冷媒がコンプレッサー31の吸入側に
流入してコンプレッサー31の吸入圧力が上昇し、その
結果、コンプレッサー31の吸入側と吐出側との圧力差
が小さくなる。この状態でもまだコンプレッサー31の
吸入側と吐出側の圧力差が大きい場合は、四方弁73を
ふたたび暖房流路に切り換える。これにより、室外器3
8内の高圧冷媒がコンプレッサー31の吸入側に流入し
てさらに圧力差が小さくなる。つまり、四方弁73の冷
媒流路を切り換えるたびにコンプレッサー31の吸入側
と吐出側の圧力差が小さくなる。なお、室外器38やコ
ンプレッサー31の吐出側にある高圧冷媒がバイパス流
路82を経由して冷凍サイクルの低圧側へ流入しても、
逆止弁88により吸熱器35への冷媒の流入が阻止さ
れ、コンプレッサー31の吸入側のみに流れ込み、車室
内に冷媒音が発生しない。
【0053】−第4の実施例− 図12は第4の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第4の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いてほぼ同様であ
り、説明を省略するとともに、図1〜図3に示す第1の
実施例と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違
点を中心に説明する。第4の実施例の冷凍サイクルは、
図3に示す第1の実施例の液タンク36と膨張弁34の
接続点から室外器38と二方弁77の接続点へ、二方弁
90と膨張弁91を有する補助配管81を設けたもので
ある。冷房運転時は、二方弁90を閉じて補助配管81
に冷媒を流さない。一方、暖房運転には二方弁90を開
き、液タンク36を流出した冷媒の一部を膨張弁91を
介して室外器38へ流し、外気からも吸熱して暖房能力
を高める。
【0054】この第4の実施例の構成において、四方弁
73が流路切換弁を、二方弁77が第1の弁を、二方弁
78が第2の弁を、二方弁79が第3の弁をそれぞれ構
成する。
【0055】図13は、第4の実施例の冷房運転時の各
機器の動作を示すタイムチャートである。冷房運転時は
二方弁90が閉じられており、コンプレッサー31が停
止した後も閉状態が維持される。冷房運転が終了してコ
ンプレッサー31が停止されると同時に、二方弁77,
79と電動膨張弁34が閉じられる。またこの時すでに
二方弁78,90は閉じられており、高圧で作動してい
た冷媒が二方弁77,78,90と膨張弁34との間の
配管内に密閉されるとともに、低圧で作動していた冷媒
が膨張弁34と二方弁79との間の配管内に密閉される
ので、冷凍サイクル内を冷媒が移動せず、その流動音が
発生しない。
【0056】一般に、コンプレッサー31を停止しても
その作動が完全に停止するまでには時間遅れがある。四
方弁73は、コンプレッサー31の停止後、その作動が
完全に停止するまでの遅れ時間Δt1が経過してから冷
房流路から暖房流路へ切り換える。コンプレッサー31
の停止後、その作動が完全に停止しない内に四方弁73
を暖房流路に切り換えると、室外器38の高圧冷媒がコ
ンプレッサー31の吸入側へ流入し、コンプレッサー3
1が液圧縮気味となって圧力が上昇する。そこで、冷房
運転が終了してコンプレッサー31を停止した後、その
作動が完全に停止するまでは冷房流路を維持する。
【0057】遅れ時間Δt1が経過してから四方弁73
を暖房流路に切り換えると、室外器38の高圧冷媒がコ
ンプレッサー31の吸入側に流入してコンプレッサー3
1の吸入圧力が上昇するとともに、コンプレッサー31
の吐出側にある高圧冷媒がバイパス流路80へ吐出され
てコンプレッサー31の吐出圧力が低下し、その結果、
コンプレッサー31の吸入側と吐出側の圧力差が小さく
なる。この状態でもまだコンプレッサー31の吸入側と
吐出側の圧力差が大きい場合は、四方弁73をふたたび
冷房流路に切り換える。これにより、コンプレッサー3
1の吐出側に残存する高圧冷媒が室外器38へ吐出され
てさらに圧力差が小さくなる。つまり、四方弁73の冷
媒流路を切り換えるたびにコンプレッサー31の吸入側
と吐出側の圧力差が小さくなる。図13は、四方弁73
を1回だけ冷房流路から暖房流路へ切り換える場合を示
す。なお、室外器38やコンプレッサー31の吐出側に
ある高圧冷媒がバイパス流路82を経由して冷凍サイク
ルの低圧側へ流入しても、二方弁79が閉じられている
ので吸熱器35への冷媒の流入が阻止され、コンプレッ
サー31の吸入側のみに流れ込み、車室内に冷媒音が発
生しない。
【0058】図14は、第4の実施例の暖房運転時の各
機器の動作を示すタイムチャートである。二方弁90
は、暖房運転時には熱環境条件や運転状態に応じて開閉
され、コンプレッサー31の停止以後は閉じられる。暖
房運転が終了してコンプレッサー31が停止されると同
時に、二方弁78,79,90と電動膨張弁34,91
が閉じられる。またこの時すでに二方弁77は閉じられ
ており、高圧で作動していた冷媒が二方弁77,78と
膨張弁34,91との間の配管内に密閉されるととも
に、低圧で作動していた冷媒が膨張弁34と二方弁79
との間の配管内に密閉されるので、冷凍サイクルを冷媒
が移動せず、その流動音が発生しない。
【0059】四方弁73は、コンプレッサー31の停止
後、その作動が完全に停止するまでの遅れ時間Δt2が
経過してから暖房流路から冷房流路へ切り換える。コン
プレッサー31の停止後、その作動が完全に停止しない
内に四方弁73を冷房流路に切り換えると、バイパス流
路80内の高圧冷媒がコンプレッサー31の吸入側へ流
入し、コンプレッサー31が液圧縮気味となって圧力が
上昇する。そこで、暖房運転が終了してコンプレッサー
31を停止した後、その作動が完全に停止するまでは暖
房流路を維持する。
【0060】遅れ時間Δt2が経過してから四方弁73
を冷房流路に切り換えると、コンプレッサー31の吐出
側にある高圧冷媒が室外器38へ吐出されてコンプレッ
サー31の吐出圧力が低下するとともに、バイパス流路
80内の高圧冷媒がコンプレッサー31の吸入側に流入
してコンプレッサー31の吸入圧力が上昇し、その結
果、コンプレッサー31の吸入側と吐出側との圧力差が
小さくなる。この状態でもまだコンプレッサー31の吸
入側と吐出側の圧力差が大きい場合は、四方弁73をふ
たたび暖房流路に切り換える。これにより、室外器38
内の高圧冷媒がコンプレッサー31の吸入側に流入して
さらに圧力差が小さくなる。つまり、四方弁73の冷媒
流路を切り換えるたびにコンプレッサー31の吸入側と
吐出側の圧力差が小さくなる。図において、四方弁73
は暖房流路から冷房流路へ切り換えられた後、ふたたび
冷房流路から暖房流路へ切り換えられている。これは、
冷房運転時よりも暖房運転時の方が作動圧力が高く、コ
ンプレッサー31の吸入圧力と吐出圧力のバランスをと
るのに時間がかかるためである。なお、室外器38やコ
ンプレッサー31の吐出側にある高圧冷媒がバイパス流
路82を経由して冷凍サイクルの低圧側へ流入しても、
二方弁79が閉じられているので吸熱器35への冷媒の
流入が阻止され、コンプレッサー31の吸入側のみに流
れ込み、車室内に冷媒音が発生しない。
【0061】−第5の実施例− 図15は第5の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第5の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いてほぼ同様であり
説明を省略するとともに、図1〜図3に示す第1の実施
例と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を
中心に説明する。第5の実施例の冷凍サイクルは、図6
に示す第2の実施例の液タンク36と膨張弁34の接続
点から室外器38と二方弁77の接続点へ、二方弁90
と膨張弁91を有する補助配管81を設けたものであ
る。冷房運転時は、二方弁90を閉じて補助配管81に
冷媒を流さない。一方、暖房運転には二方弁90を開
き、液タンク36を流出した冷媒の一部を膨張弁91を
介して室外器38へ流し、外気からも吸熱して暖房能力
を高める。
【0062】この第5の実施例の構成において、二方弁
77が第1の弁を、二方弁79が第3の弁を、二方弁7
6が第4の弁を、二方弁74が第5の弁を、二方弁75
が第6の弁をそれぞれ構成する。
【0063】図16は、第5の実施例の冷房運転時の各
機器の動作を示すフローチャートである。冷房運転時は
二方弁90が閉じられており、コンプレッサー31が停
止した後も閉状態が維持される。冷房運転が終了してコ
ンプレッサー31が停止されると同時に、二方弁77,
79と電動膨張弁34が閉じられる。またこの時すでに
二方弁75,90は閉じられており、高圧で作動してい
た冷媒が二方弁75,77,90と膨張弁34との間の
配管内に密閉されるとともに、低圧で作動していた冷媒
が膨張弁34と二方弁79との間の配管内に密閉される
ので、冷凍サイクル内を冷媒が移動せず、その流動音が
発生しない。
【0064】二方弁74は、コンプレッサー31の停止
から遅れ時間Δt3が経過するまでは冷房および暖房の
いずれの設定でもよいが、遅れ時間Δt3が経過してか
ら遅れ時間Δt4までの期間は閉じられて、コンプレッ
サー31の吐出側の高圧冷媒を密閉する。二方弁74は
また、遅れ時間Δt4が経過してから冷暖房装置が停止
するまでの期間は開かれて、コンプレッサー31の吐出
側の高圧冷媒を室外器38へ吐出させ、コンプレッサー
31の吐出圧力を低下させる。図において、二方弁74
の(1)はコンプレッサー31の停止から遅れ時間Δt
3が経過するまでの期間に二方弁74を閉じる場合を示
し、(2)はその期間に二方弁74を開く場合を示す。
二方弁76はコンプレッサー31が確実に停止するま
で、すなわち遅れ時間Δt3が経過するまで閉じられ
る。これは、二方弁76を開いた時に、コンプレッサー
31の吸入側への冷媒流入によりコンプレッサー31が
液圧縮気味となって圧力が上昇するのを抑えるためであ
る。
【0065】遅れ時間Δt3が経過してから二方弁76
を開くと、室外器38内の高圧冷媒がコンプレッサー3
1の吸入側に流入してコンプレッサー31の吸入圧力が
上昇し、コンプレッサー31の吸入側と吐出側の圧力差
が小さくなるとともに、室外器38の圧力が低下する。
その後、遅れ時間Δt4が経過して二方弁74を開く
と、コンプレッサー31の吐出側の高圧冷媒が吐出され
て室外器38の圧力がわずかに高くなる。遅れ時間Δt
4の経過後にコンプレッサー31の吸入側と吐出側の圧
力差が大きい場合には、二方弁76の(1)に示すよう
に二方弁76を開いたままにして室外器38の高圧冷媒
をコンプレッサー31に吸入する。一方、遅れ時間Δt
4の経過後に、コンプレッサー31の吸入側と吐出側の
圧力差が十分小さい場合には、二方弁76の(2)に示
すように二方弁76を閉じる。なお、室外器38やコン
プレッサー31の吐出側にある高圧冷媒がバイパス流路
83を通って冷凍サイクルの低圧側へ流入しても、二方
弁79が閉じられているので吸熱器35への冷媒の逆流
が阻止され、コンプレッサー31の吸入側のみに流れて
車室内に冷媒音が発生しない。
【0066】図17は、第5の実施例の暖房運転時の各
機器の動作を示すタイムチャートである。二方弁90
は、暖房運転時に熱環境条件や運転状態に応じて開閉さ
れ、コンプレッサー31の停止以後は閉じられる。暖房
運転が終了してコンプレッサー31が停止されると同時
に、二方弁75,76,79,90と電動膨張弁34が
閉じられる。またこの時すでに二方弁77は閉状態にあ
り、高圧で作動していた冷媒が二方弁75,77,90
と膨張弁34との間の配管内に密閉されるとともに、低
圧で作動していた冷媒が膨張弁34と二方弁79との間
の配管内に密閉されるので、冷凍サイクル内を冷媒が移
動せず、その流動音が発生しない。
【0067】二方弁74は、コンプレッサー31の停止
から遅れ時間Δt5が経過するまでは開および閉のいず
れの状態でもよいが、遅れ時間Δt5が経過してからは
開状態とし、コンプレッサー31の吐出側の高圧冷媒を
室外器38へ吐出してコンプレッサー31の吐出圧力を
低下させる。図において、二方弁74の(1)はコンプ
レッサー31の停止から遅れ時間Δt3が経過するまで
の期間に二方弁74を閉じる場合を示し、(2)はその
期間に二方弁74を開く場合を示す。二方弁76は、コ
ンプレッサー31が確実に停止するまで、すなわち遅れ
時間Δt3が経過するまでは閉じられる。これは、二方
弁76を開いた時に、コンプレッサー31の吸入側への
冷媒流入によりコンプレッサー31が液圧縮気味となっ
て圧力が上昇するのを抑えるためである。
【0068】遅れ時間Δt5の経過後にコンプレッサー
31の吸入側と吐出側の圧力差が大きい場合には、二方
弁76の(1)に示すように二方弁76を開き、室外器
38内の高圧冷媒をコンプレッサー31の吸入側へ流入
してコンプレッサー31の吸入圧力を上昇させ、コンプ
レッサー31の吸入側と吐出側の圧力差を小さくする。
一方、遅れ時間Δt5の経過後に、コンプレッサー31
の吸入側と吐出側の圧力差が十分小さい場合には、二方
弁76の(2)に示すように二方弁76を閉じる。な
お、室外器38やコンプレッサー31の吐出側にある高
圧冷媒がバイパス流路83を経由して冷凍サイクルの低
圧側へ流入しても、二方弁79が閉じられいるので吸熱
器35への冷媒の流入は阻止され、コンプレッサー31
の吸入側のみに流れて車室内に冷媒音が発生しない。
【0069】−第6の実施例− 図18は、第6の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。
なお、この第6の実施例の全体構成は図1および図2に
示す第1の実施例と冷凍サイクルを除いてほぼ同様であ
り説明を省略するとともに、図1〜図3に示す第1の実
施例と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点
を中心に説明する。第6の実施例の冷凍サイクルは、図
6に示す第2の実施例の二方弁77,79をそれぞれ逆
止弁70,88で置き換えたものである。
【0070】逆止弁70は、室外器38から放熱器33
への冷媒の流れを許容し、放熱器33もしくは二方弁7
5から室外器38への冷媒の流れを阻止する。したがっ
て、室外器38が低圧で作動する暖房運転時には、コン
プレッサー31の停止時を含め、冷媒が放熱器33から
室外器38へ流れようとするが、逆止弁70によってそ
のような冷媒の流れが阻止される。また、冷房運転時に
もコンプレッサー31の停止と同時にコンプレッサー3
1の吐出圧力や室外器38の作動圧力がやや低下するの
で、冷媒が放熱器33から室外器38へ流れようとする
が、逆止弁70によってそのような冷媒の流れが阻止さ
れる。逆止弁88は、吸熱器35からコンプレッサー3
1の吸入側への冷媒の流れを許容し、コンプレッサー3
1の吸入側から吸熱器35への冷媒の流れを阻止する。
したがって、二方弁76を開路して冷凍サイクルの低圧
側に高圧冷媒を流しても、吸熱器35にその高圧冷媒が
逆流せず、冷媒音も発生しない。
【0071】この第6の実施例の構成において、逆止弁
70が第1の弁を、逆止弁88が第3の弁を、二方弁7
6が第4の弁を、二方弁74が第5の弁を、二方弁75
が第6の弁をそれぞれ構成する。
【0072】図19は、第6の実施例の冷房運転時の各
機器の動作を示すタイムチャートである。冷房運転が終
了してコンプレッサー31が停止されると同時に電動膨
張弁34が閉じられる。またこの時すでに二方弁75が
閉じられており、高圧で作動していた冷媒が二方弁75
と逆止弁70と膨張弁34との間の配管内に密閉される
ので、冷凍サイクル内を冷媒が移動せず、その流動音も
発生しない。
【0073】二方弁74は、コンプレッサー31の停止
から遅れ時間Δt3が経過するまでは冷房および暖房の
いずれの設定でもよいが、遅れ時間Δt3から遅れ時間
Δt4までの期間は閉じられて、コンプレッサー31の
吐出側の高圧冷媒を密閉する。また、遅れ時間Δt4か
ら冷暖房装置が停止するまでは開かれて、コンプレッサ
ー31の吐出側の高圧冷媒を室外器38へ吐出し、コン
プレッサー31の吐出圧力を低下させる。図において、
二方弁74の(1)はコンプレッサー31の停止から遅
れ時間Δt3が経過するまでの期間に二方弁74を閉じ
る場合を示し、(2)はその期間に二方弁74を開く場
合を示す。二方弁76はコンプレッサー31が確実に停
止するまで、すなわち遅れ時間Δt3が経過するまで閉
じられる。これは、二方弁76を開いた時に、コンプレ
ッサー31の吸入側への冷媒流入によりコンプレッサー
31が液圧縮気味となって圧力が上昇するのを抑えるた
めである。
【0074】遅れ時間Δt3が経過してから二方弁76
を開くと、室外器38内の高圧冷媒がコンプレッサー3
1の吸入側に流入してコンプレッサー31の吸入圧力が
上昇し、コンプレッサー31の吸入側と吐出側の圧力差
が小さくなるとともに、室外器38の圧力が低下する。
その後、遅れ時間Δt4が経過して二方弁74を開く
と、コンプレッサー31の吐出側の高圧冷媒が吐出され
て室外器38の圧力がわずかに高くなる。遅れ時間Δt
4の経過後にコンプレッサー31の吸入側と吐出側の圧
力差が大きい場合には、二方弁76の(1)に示すよう
に二方弁76を開いたままにして室外器38の高圧冷媒
をコンプレッサー31の吸入側に流入する。一方、遅れ
時間Δt4の経過後に、コンプレッサー31の吸入側と
吐出側の圧力差が十分小さい場合には、二方弁76の
(2)に示すように二方弁76を閉じる。なお、室外器
38やコンプレッサー31の吐出側にある高圧冷媒がバ
イパス流路83を通って冷凍サイクルの低圧側へ流入し
ても、逆止弁88により吸熱器35への冷媒の流入が阻
止され、コンプレッサー31の吸入側のみに流れて車室
内に冷媒音が発生しない。
【0075】図20は、第6の実施例の暖房運転時の各
機器の動作を示すタイムチャートである。暖房運転が終
了してコンプレッサー31が停止されると同時に、二方
弁75と電動膨張弁34が閉じられる。この結果、高圧
で作動していた冷媒が二方弁75と逆止弁70と膨張弁
34との間の配管内に密閉されるので、冷凍サイクル内
を冷媒が移動せず、その流動音も発生しない。
【0076】二方弁74は、コンプレッサー31の停止
から遅れ時間Δt5が経過するまでは開および閉のいず
れの状態でもよいが、遅れ時間Δt5が経過してからは
開かれ、コンプレッサー31の吐出側の高圧冷媒を室外
器38へ吐出してコンプレッサー31の吐出圧力を低下
させる。図において、二方弁74の(1)はコンプレッ
サー31の停止から遅れ時間Δt3が経過するまでの期
間に二方弁74を閉じる場合を示し、(2)はその期間
に二方弁74を開く場合を示す。二方弁76は、コンプ
レッサー31が確実に停止するまで、すなわち遅れ時間
Δt3が経過するまでは閉じられる。これは、二方弁7
6を開いた時に、コンプレッサー31の吸入側への冷媒
流入によりコンプレッサー31が液圧縮気味となって圧
力が上昇するのを抑えるためである。
【0077】遅れ時間Δt5の経過後にコンプレッサー
31の吸入側と吐出側の圧力差が大きい場合には、二方
弁76の(1)に示すように二方弁76を開き、室外器
38内の高圧冷媒をコンプレッサー31の吸入側に流入
してコンプレッサー31の吸入圧力を上昇させ、コンプ
レッサー31の吸入側と吐出側の圧力差を小さくする。
一方、遅れ時間Δt5の経過後に、コンプレッサー31
の吸入側と吐出側の圧力差が十分小さい場合には、二方
弁76の(2)に示すように二方弁76を閉じる。な
お、室外器38やコンプレッサー31の吐出側にある高
圧冷媒がバイパス流路83を経由して冷凍サイクルの低
圧側へ流入しても、逆止弁88により吸熱器35への冷
媒の流入は阻止され、コンプレッサー31の吸入側のみ
に流れて車室内に冷媒音が発生しない。
【0078】−第7の実施例− 図21は第7の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第7の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いてほぼ同様であり
説明を省略するとともに、図1〜図3に示す第1の実施
例と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を
中心に説明する。この第7の実施例では、冷房運転と暖
房運転における冷媒流路の切り換えは三方弁32により
行なう。暖房運転時には、コンプレッサー31の吐出側
とバイパス流路80とが連通するように三方弁32を実
線で示す流路に切り換えるとともに、室外器38とコン
プレッサー31の吸入側とが連通するように二方弁76
を開き、さらに、放熱器33もしくはバイパス流路80
から室外器38へ冷媒が逆流しないように二方弁77を
閉じる。一方、冷房運転時には、コンプレッサー31の
吐出側と室外器38とが連通するように三方弁32を破
線で示す流路に切り換えるとともに、バイパス流路80
を介して放熱器33側から三方弁32へ冷媒が逆流しな
いように二方弁78を閉じる。さらに、三方弁32を介
して室外器38へ送られる冷媒が流路83を介してコン
プレッサー31の吸入側へ流れ込まないように二方弁7
6を閉じるとともに、室外器38から放熱器33へ冷媒
が流れるように二方弁77を開く。
【0079】吸熱器35の冷媒流出側には二方弁79が
設けられ、コンプレッサー31から吸熱器35への冷媒
の逆流が阻止される。運転停止時には、二方弁77,7
8,79がコンプレッサー31の停止と同時に閉じられ
る。二方弁76〜79は制御装置43により制御される
が、非通電状態でこれらの二方弁76〜79は閉状態に
なる。また、この第7の実施例では膨張弁34に電動膨
張弁を用い、制御装置43によりこの電動膨張弁34の
弁開度を制御する。
【0080】この第7の実施例の構成において、三方弁
32が流路切換弁を、二方弁77が第1の弁を、二方弁
78が第2の弁を、二方弁79が第3の弁を、二方弁7
6が第4の弁をそれぞれ構成する。
【0081】図22は、第7の実施例の冷房運転時の各
機器の動作を示すタイムチャートである。冷房運転が終
了してコンプレッサー31が停止されると同時に、二方
弁77,79と電動膨張弁34が閉じられる。またこの
時すでに二方弁78は閉じられており、高圧で作動して
いた冷媒が二方弁77,78と膨張弁34との間の配管
内に密閉されるとともに、低圧で作動していた冷媒が膨
張弁34と二方弁79との間の配管内に密閉されるの
で、冷凍サイクル内を冷媒が移動せず、その流動音が発
生しない。
【0082】三方弁32は、コンプレッサー31の停止
から遅れ時間Δt6が経過するまでは冷房流路と暖房流
路のいずれの設定でもよいが、遅れ時間Δt6が経過し
てから遅れ時間Δt7までの期間は実線で示す暖房流路
に設定されて、コンプレッサー31の吐出側の高圧冷媒
を密閉する。三方弁32はまた、遅れ時間Δt7が経過
してから冷暖房装置が停止するまでの期間は破線で示す
冷房流路に設定されて、コンプレッサー31の吐出側の
高圧冷媒を室外器38へ吐出させ、コンプレッサー31
の吐出圧力を低下させる。図において、三方弁(1)は
コンプレッサー31の停止から遅れ時間Δt6が経過す
るまでの期間は暖房流路に設定する場合を示し、三方弁
(2)はその期間は冷房流路に設定する場合を示す。二
方弁76は、コンプレッサー31が確実に停止するま
で、すなわち遅れ時間Δt6が経過するまで閉じられ
る。これは、二方弁76を開いた時に、コンプレッサー
31の吸入側への冷媒流入によりコンプレッサー31が
液圧縮気味となって圧力が上昇するのを抑えるためであ
る。
【0083】遅れ時間Δt6が経過してから二方弁76
をひらくと、室外器38の高圧冷媒がコンプレッサー3
1の吸入側に流入してコンプレッサー31の吸入圧力が
上昇し、コンプレッサー31の吸入側と吐出側の圧力差
が小さくなるとともに、室外器38の圧力が低下する。
その後、遅れ時間Δt7が経過して三方弁32が冷房流
路に切り換えられると、コンプレッサー31の吐出側の
高圧冷媒が吐出されて室外器38の圧力がわずかに高く
なる。遅れ時間Δt7の経過後にコンプレッサー31の
吸入側と吐出側の圧力差が大きい場合には、二方弁76
の(1)に示すように二方弁76を開いたままにして室
外器38の高圧冷媒をコンプレッサー31に吸入する。
一方、遅れ時間Δt7の経過後に、コンプレッサー31
の吸入側と吐出側の圧力差が十分小さい場合には、二方
弁76の(2)に示すように二方弁76を閉じる。な
お、室外器38やコンプレッサー31の吐出側にある高
圧冷媒がバイパス流路83を通って冷房サイクルの低圧
側へ流入しても、二方弁79が閉じられているので吸熱
器35への冷媒の逆流が阻止され、コンプレッサー31
の吸入側のみに流れて車室内に冷媒音が発生しない。
【0084】図23は、第7の実施例の暖房運転時の各
機器の動作を示すタイムチャートである。暖房運転が終
了してコンプレッサー31が停止されると同時に、二方
弁78,79と電動膨張弁34が閉じられる。またこの
時すでに二方弁77は閉じられており、高圧で作動して
いた冷媒が二方弁77,78と膨張弁34との間の配管
内に密閉されるとともに、低圧で作動していた冷媒が膨
張弁34と二方弁79との間の配管内に密閉されるの
で、冷凍サイクル内を冷媒が移動せず、その流動音が発
生しない。
【0085】三方弁32は、コンプレッサー31の停止
から遅れ時間Δt8が経過するまでは冷房流路と暖房流
路のいずれの設定でもよいが、遅れ時間Δt8が経過し
てからは破線で示す冷房流路に設定されて、コンプレッ
サー31の吐出側の高圧冷媒を室外器38へ吐出してコ
ンプレッサー31の吐出圧力を低下させる。図におい
て、三方弁32の(1)はコンプレッサー31の停止か
ら遅れ時間Δt8が経過するまでの期間は三方弁32を
冷房流路に設定する場合を示し、(2)はその期間は三
方弁32を暖房流路に設定する場合を示す。二方弁76
は、コンプレッサー31が確実に停止するまで、すなわ
ち遅れ時間Δt8が経過するまでは閉じられる。これ
は、二方弁76を開いた時に、コンプレッサー31の吸
入側への冷媒流入によりコンプレッサー31が液圧縮気
味となって圧力が上昇するのを抑えるためである。
【0086】遅れ時間Δt8の経過後にコンプレッサー
31の吸入側と吐出側の圧力差が大きい場合には、二方
弁76の(1)に示すように二方弁76を開き、室外器
38内の高圧冷媒をコンプレッサー31の吸入側へ流入
してコンプレッサー31の吸入圧力を上昇させ、コンプ
レッサー31の吸入側と吐出側の圧力差を小さくする。
一方、遅れ時間Δt8の経過後に、コンプレッサー31
の吸入側と吐出側の圧力差が十分小さい場合には、二方
弁76の(2)に示すように二方弁76を閉じる。な
お、室外器38やコンプレッサー31の吐出側にある高
圧冷媒がバイパス流路83を経由して冷凍サイクルの低
圧側へ流入しても、二方弁79が閉じられいるので吸熱
器35への冷媒の流入は阻止され、コンプレッサー31
の吸入側のみに流れて車室内に冷媒音が発生しない。
【0087】−第8の実施例− 図24は第8の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第8の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いてほぼ同様であり
説明を省略するとともに、図1〜図3に示す第1の実施
例と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を
中心に説明する。この第8の実施例の冷凍サイクルは、
図21に示す第7の実施例の二方弁77,78,79を
それぞれ逆止弁70,71,88に置き換えたものであ
る。暖房運転時には、コンプレッサー31の吐出側とバ
イパス流路80とが連通するように三方弁32を実線で
示す暖房流路に切り換えるとともに、室外器38とコン
プレッサー31の吸入側とが連通するように二方弁76
を開く。一方、冷房運転時には、コンプレッサー31の
吐出側と室外器38とが連通するように三方弁32を破
線で示す冷房流路に切り換えるとともに、三方弁32を
介して室外器38へ送られる冷媒が流路83を介してコ
ンプレッサー31の吸入側へ流れ込まないように二方弁
76を閉じる。
【0088】吸熱器35の冷媒流出側には逆止弁88が
設けられ、コンプレッサー31の吸入側から吸熱器35
への冷媒の逆流が阻止される。二方弁76は制御装置4
3により制御されるが、非通電状態でこの二方弁76は
閉状態になる。また、この第8の実施例では膨張弁34
に電動膨張弁を用い、制御装置43によりこの電動膨張
弁34の弁開度を制御する。
【0089】この第8の実施例の構成において、三方弁
32が流路切換弁を、逆止弁70が第1の弁を、逆止弁
71が第2の弁を、逆止弁88が第3の弁を、二方弁7
6が第4の弁をそれぞれ構成する。
【0090】図25は、第8の実施例の冷房運転時の各
機器の動作を示すタイムチャートである。冷房運転が終
了してコンプレッサー31が停止されると同時に電動膨
張弁34が閉じられる。この結果、高圧で作動していた
冷媒が逆止弁70,71と膨張弁34との間の配管内に
密閉されるので、冷凍サイクル内を冷媒が移動せず、そ
の流動音が発生しない。
【0091】三方弁32は、コンプレッサー31の停止
から遅れ時間Δt6が経過するまでは冷房流路と暖房流
路のいずれの設定でもよいが、遅れ時間Δt6が経過し
てから遅れ時間Δt7までの期間は実線で示す暖房流路
に設定されて、コンプレッサー31の吐出側の高圧冷媒
を密閉する。三方弁32はまた、遅れ時間Δt7が経過
してから冷暖房装置が停止するまでの期間は破線で示す
冷房流路に設定されて、コンプレッサー31の吐出側の
高圧冷媒を室外器38へ吐出させ、コンプレッサー31
の吐出圧力を低下させる。図において、三方弁(1)は
コンプレッサー31の停止から遅れ時間Δt6が経過す
るまでの期間は暖房流路に設定する場合を示し、三方弁
(2)はその期間は冷房流路に設定する場合を示す。二
方弁76は、コンプレッサー31が確実に停止するま
で、すなわち遅れ時間Δt6が経過するまで閉じられ
る。これは、二方弁76を開いた時に、コンプレッサー
31の吸入側への冷媒流入によりコンプレッサー31が
液圧縮気味となって圧力が上昇するのを抑えるためであ
る。
【0092】遅れ時間Δt6が経過してから二方弁76
を開くと、室外器38の高圧冷媒がコンプレッサー31
の吸入側に流入してコンプレッサー31の吸入圧力が上
昇し、コンプレッサー31の吸入側と吐出側の圧力差が
小さくなるとともに、室外器38の圧力が低下する。そ
の後、遅れ時間Δt7が経過して三方弁32が冷房流路
に切り換えられると、コンプレッサー31の吐出側の高
圧冷媒が吐出されて室外器38の圧力がわずかに高くな
る。遅れ時間Δt7の経過後にコンプレッサー31の吸
入側と吐出側の圧力差が大きい場合には、二方弁76の
(1)に示すように二方弁76を開いたままにして室外
器38の高圧冷媒をコンプレッサー31に吸入する。一
方、遅れ時間Δt7の経過後に、コンプレッサー31の
吸入側と吐出側の圧力差が十分小さい場合には、二方弁
76の(2)に示すように二方弁76を閉じる。なお、
室外器38やコンプレッサー31の吐出側にある高圧冷
媒がバイパス流路83を通って冷房サイクルの低圧側へ
流入しても、逆止弁88により吸熱器35への冷媒の逆
流が阻止され、コンプレッサー31の吸入側のみに流れ
て車室内に冷媒音が発生しない。
【0093】図26は、第7の実施例の暖房運転時の各
機器の動作を示すタイムチャートである。暖房運転が終
了してコンプレッサー31が停止されると同時に電動膨
張弁34が閉じられる。この結果、高圧で作動していた
冷媒が逆止弁70,71と膨張弁34との間の配管内に
密閉されるので、冷凍サイクル内を冷媒が移動せず、そ
の流動音が発生しない。
【0094】三方弁32は、コンプレッサー31の停止
から遅れ時間Δt8が経過するまでは冷房流路と暖房流
路のいずれの設定でもよいが、遅れ時間Δt8が経過し
てからは破線で示す冷房流路に設定されて、コンプレッ
サー31の吐出側の高圧冷媒を室外器38へ吐出してコ
ンプレッサー31の吐出圧力を低下させる。図におい
て、三方弁32の(1)はコンプレッサー31の停止か
ら遅れ時間Δt8が経過するまでの期間は三方弁32を
冷房流路に設定する場合を示し、(2)はその期間は三
方弁32を暖房流路に設定する場合を示す。二方弁76
は、コンプレッサー31が確実に停止するまで、すなわ
ち遅れ時間Δt8が経過するまでは閉じられる。これ
は、二方弁76を開いた時に、コンプレッサー31の吸
入側への冷媒流入によりコンプレッサー31が液圧縮気
味となって圧力が上昇するのを抑えるためである。
【0095】遅れ時間Δt8の経過後にコンプレッサー
31の吸入側と吐出側の圧力差が大きい場合には、二方
弁76の(1)に示すように二方弁76を開き、室外器
38内の高圧冷媒をコンプレッサー31の吸入側へ流入
してコンプレッサー31の吸入圧力を上昇させ、コンプ
レッサー31の吸入側と吐出側の圧力差を小さくする。
一方、遅れ時間Δt8の経過後に、コンプレッサー31
の吸入側と吐出側の圧力差が十分小さい場合には、二方
弁76の(2)に示すように二方弁76を閉じる。な
お、室外器38やコンプレッサー31の吐出側にある高
圧冷媒がバイパス流路83を経由して冷凍サイクルの低
圧側へ流入しても、逆止弁88により吸熱器35への冷
媒の流入は阻止され、コンプレッサー31の吸入側のみ
に流れて車室内に冷媒音が発生しない。
【0096】図30は、上述した実施例で冷房運転を停
止した後のコンプレッサーの吸入圧力と吐出圧力の変化
を測定した実験結果である。また、図31は、上述した
実施例で暖房運転を停止した後のコンプレッサーの吸入
圧力と吐出圧力の変化を測定した実験結果である。いず
れの実験結果からも明らかなように、本発明の冷暖房装
置によれば、冷房運転および暖房運転の停止後にコンプ
レッサーの吸入側と吐出側の圧力差が急激に減少するの
で、直ちに再起動してもコンプレッサーに負荷がかから
ず、安全に再起動することができる。
【0097】なお、上述した各実施例では膨張手段とし
て電動膨張弁を用いたが、温度式膨張弁を用いてもコン
プレッサー停止後に吸熱器の内圧が上昇すれば弁が閉じ
られるので、同様な効果が得られる。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、暖
房運転時に、第6の弁を開いてコンプレッサーの吐出冷
媒を放熱用車室内熱交換器へ供給する暖房用流路に切り
換えるとともに、第4の弁を開いて車室外熱交換器の他
端をコンプレッサーの冷媒吸入側へ接続し、冷房運転時
に、第5の弁を開いてコンプレッサーの吐出冷媒を車室
外熱交換器と第1の弁とを介して放熱用車室内熱交換器
へ供給する冷房用流路に切り換える。そして、暖房運転
および冷房運転の停止時に、直ちに膨張弁と第4の弁と
第6の弁とを閉じるとともに、コンプレッサーの作動が
ほぼ完全に停止した後に、第5の弁と第4の弁とを交互
に開閉するようにしたので、運転中に高圧で作動してい
た冷媒が第1の弁と第6の弁と膨張弁との間の配管内に
密閉され、冷凍サイクル内を移動せず、また、コンプレ
ッサーの吸入側と吐出側の冷媒が混合されて圧力差が急
激に減少し、運転停止後に直ちに再起動してもコンプレ
ッサーに負担がかからず、安全に再起動することが可能
となる。なお、コンプレッサーの吸入側と吐出側の冷媒
を混合する時に、第3の弁によって高圧冷媒の吸熱用車
室内熱交換器への逆流が阻止される。さらに、暖房運転
時に、流路切換弁によってコンプレッサーの吐出冷媒を
第2の弁を介して放熱用車室内熱交換器へ供給する暖房
用流路に切り換えるとともに、第4の弁を開いて車室外
熱交換器の他端をコンプレッサーの冷媒吸入側に接続
し、冷房運転時に、流路切換弁によってコンプレッサー
の吐出冷媒を車室外熱交換器と第1の弁とを介して放熱
用車室内熱交換器へ供給する冷房用流路に切り換える。
そして、冷房運転の停止時に、制御手段によって、直ち
に膨張弁を閉じるとともに、コンプレッサーの作動がほ
ぼ完全に停止した後に流路切換弁を切り換えるとともに
第4の弁を開くようにしたので、運転中に高圧で作動し
ていた冷媒が第1の弁と第2の弁と膨張弁との間の配管
内に密閉され、冷凍サイクル内を移動せず、また、コン
プレッサーの吸入側と吐出側の冷媒が混合されて圧力差
が急激に減少し、運転停止後に直ちに再起動してもコン
プレッサーに負担がかからず、安全に再起動することが
可能となる。なお、コンプレッサーの吸入側と吐出側の
冷媒を混合する時に、第3の弁によって高圧冷媒の吸熱
用車室内熱交換器への逆流が阻止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の全体構成を示す図。
【図2】図1に続く、第1の実施例の全体構成を示す
図。
【図3】第1の実施例の冷凍サイクルの構成を示す図。
【図4】第1の実施例の冷房運転時の各機器の動作を示
すタイムチャート。
【図5】第1の実施例の暖房運転時の各機器の動作を示
すタイムチャート。
【図6】第2の実施例の冷凍サイクルの構成を示す図。
【図7】第2の実施例の冷房運転時の各機器の動作を示
すタイムチャート。
【図8】第2の実施例の暖房運転時の各機器の動作を示
すタイムチャート。
【図9】第3の実施例の冷凍サイクルの構成を示す図。
【図10】第3の実施例の冷房運転時の各機器の動作を
示すタイムチャート。
【図11】第3の実施例の暖房運転時の各機器の動作を
示すタイムチャート。
【図12】第4の実施例の冷凍サイクルの構成を示す
図。
【図13】第4の実施例の冷房運転時の各機器の動作を
示すタイムチャート。
【図14】第4の実施例の暖房運転時の各機器の動作を
示すタイムチャート。
【図15】第5の実施例の冷凍サイクルの構成を示す
図。
【図16】第5の実施例の冷房運転時の各機器の動作を
示すタイムチャート。
【図17】第5の実施例の暖房運転時の各機器の動作を
示すタイムチャート。
【図18】第6の実施例の冷凍サイクルの構成を示す
図。
【図19】第6の実施例の冷房運転時の各機器の動作を
示すタイムチャート。
【図20】第6の実施例の暖房運転時の各機器の動作を
示すタイムチャート。
【図21】第7の実施例の冷凍サイクルの構成を示す
図。
【図22】第7の実施例の冷房運転時の各機器の動作を
示すタイムチャート。
【図23】第7の実施例の暖房運転時の各機器の動作を
示すタイムチャート。
【図24】第8の実施例の冷凍サイクルの構成を示す
図。
【図25】第8の実施例の冷房運転時の各機器の動作を
示すタイムチャート。
【図26】第8の実施例の暖房運転時の各機器の動作を
示すタイムチャート。
【図27】従来の車両用冷暖房装置の構成を示す図。
【図28】他の従来の車両用冷暖房装置の構成を示す
図。
【図29】従来の車両用冷暖房装置の冷房運転停止後の
コンプレッサーの吐出圧力と吸入圧力の時間変化を示す
図。
【図30】冷房運転停止後のコンプレッサーの吐出圧力
と吸入圧力の時間変化を示す図。
【図31】暖房運転停止後のコンプレッサーの吐出圧力
と吸入圧力の時間変化を示す図。
【符号の説明】
31 コンプレッサー 32 三方弁 33 放熱用室内熱交換器(放熱器) 34,91 膨張弁 35 吸熱用室内熱交換器(吸熱器) 36 液タンク 37 ブロアファン 38 室外熱交換器(室外器) 39 ダクト 40 内気導入口 41 外気導入口 42 インテークドア 43 制御装置 44 ブロアモーター 46 エアーミックスドア 47 エアーミックスチャンバー 51 ベンチレーター吹き出し口 52 フット吹き出し口 53 デフロスタ吹き出し口 55 ベンチレータードア 56 フットドア 57 デフロスタドア 58 吸熱器入口温度センサー 59 吸熱器出口温度センサー 60 ベンチレーター吹き出し口温度センサー 61 日射センサー 62 外気温センサー 63 室温センサー 64 室温設定器 65 吹き出し口モードスイッチ 66 ブロアファンスイッチ 67 放熱器出口温度センサー 70,71,88 逆止弁 73 四方弁 74,75,76,77,78,79,90 二方弁 80 バイパス流路 82,83 流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/32 615

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を圧縮するコンプレッサーと、冷媒と外気との間で熱交換を行なう車室外熱交換器と、 冷媒の熱を送風手段により送風された空気に放熱する放
    熱用車室内熱交換器と、 前記車室外熱交換器の一端と前記放熱用車室内熱交換器
    の冷媒流入側との間に設けられ、前記放熱用車室内熱交
    換器から前記車室外熱交換器への冷媒の流れを阻止する
    第1の弁と、 前記車室外熱交換器の他端と前記コンプレッサーの冷媒
    吸入側との間に設けられる第4の弁と、 前記コンプレッサーの冷媒吐出側と前記車室外熱交換器
    の他端との間に設けられる第5の弁と、 前記コンプレッサーの冷媒吐出側と前記放熱用車室内熱
    交換器との間に設けられる第6の弁と、 前記放熱用車室内熱交換器の冷媒流出側に接続され冷媒
    を断熱膨張させる膨張弁と、 この膨張弁の冷媒流出側と前記コンプレッサーの冷媒吸
    入側との間に設けられ、前記送風手段により送風された
    空気の熱を冷媒に吸熱する吸熱用車室内熱交換器と、 暖房運転時に、前記第6の弁を開いて前記コンプレッサ
    ーの吐出冷媒を前記放熱用車室内熱交換器へ供給する暖
    房用流路に切り換えるとともに、前記第4の弁を開いて
    前記車室外熱交換器の他端を前記コンプレッサーの冷媒
    吸入側へ接続し、冷房運転時に、前記第5の弁を開いて
    前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外熱交換器と
    前記第1の弁とを介して前記放熱用車室内熱交換器へ供
    給する冷房用流路に切り換える制御手段とを備えた車両
    用冷暖房装置であって、 暖房運転および冷房運転の停止時に、前記制御手段は、
    直ちに前記膨張弁と前記第4の弁と前記第6の弁とを閉
    じるとともに、前記コンプレッサーの作動がほぼ完全に
    停止した後に、前記第5の弁と前記第4の弁とを交互に
    開閉する ことを特徴とする車両用冷暖房装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用冷暖房装置にお
    いて、 前記吸熱用車室内熱交換器の冷媒流出側に設けられ、前
    記コンプレッサーの冷媒吸入側から前記吸熱用車室内熱
    交換器への冷媒の流れを阻止する第3の弁を備えること
    を特徴とする車両用冷暖房装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の車両用
    冷暖房装置において、 前記第1および第3の弁は二方弁であり、前記制御手段
    は暖房運転および冷房運転の停止時にそれらの二方弁を
    閉じることを特徴とする車両用冷暖房装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の車両用
    冷暖房装置において、 前記第1および第3の弁は逆止弁であることを特徴とす
    る車両用冷暖房装置。
  5. 【請求項5】 冷媒を圧縮するコンプレッサーと、このコンプレッサーの冷媒吐出側に接続され冷媒流路を
    切り換える流路切換弁と、 冷媒と外気との間で熱交換を行なう車室外熱交換器と、 冷媒の熱を送風手段により送風された空気に放熱する放
    熱用車室内熱交換器と、 前記車室外熱交換器の一端と前記放熱用車室内熱交換器
    の冷媒流入側との間に設けられ、前記放熱用車室内熱交
    換器から前記車室外熱交換器への冷媒の流れを阻止する
    第1の弁と、 前記流路切換弁と前記放熱用車室内熱交換器の冷媒流入
    側との間に設けられ、前記放熱用車室内熱交換器から前
    記流路切換弁への冷媒の流れを阻止する第2の弁と、 前記車室外熱交換器の他端と前記コンプレッサーの冷媒
    吸入側との間に設けられる第4の弁と、 前記放熱用車室内熱交換器の冷媒流出側に接続され冷媒
    を断熱膨張させる膨張弁と、 この膨張弁の冷媒流出側と前記コンプレッサーの冷媒吸
    入側との間に設けられ、前記送風手段により送風された
    空気の熱を冷媒に吸熱する吸熱用車室内熱交換 器と、 暖房運転時に、前記流路切換弁によって前記コンプレッ
    サーの吐出冷媒を前記第2の弁を介して前記放熱用車室
    内熱交換器へ供給する暖房用流路に切り換えるととも
    に、前記第4の弁を開いて前記車室外熱交換器の他端を
    前記コンプレッサーの冷媒吸入側に接続し、冷房運転時
    に、前記流路切換弁によって前記コンプレッサーの吐出
    冷媒を前記車室外熱交換器と前記第1の弁とを介して前
    記放熱用車室内熱交換器へ供給する冷房用流路に切り換
    える制御手段とを備えた車両用冷暖房装置であって、 冷房運転の停止時に、前記制御手段は、直ちに前記膨張
    弁を閉じるとともに、前記コンプレッサーの作動がほぼ
    完全に停止した後に前記流路切換弁を切り換えるととも
    に前記第4の弁を開く ことを特徴とする車両用冷暖房装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の車両用冷暖房装置にお
    いて、 前記吸熱用車室内熱交換器の冷媒流出側に設けられ、前
    記コンプレッサーの冷媒吸入側から前記吸熱用車室内熱
    交換器への冷媒の流れを阻止する第3の弁を備えること
    を特徴とする車両用冷暖房装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載の車両用
    冷暖房装置において、 前記第1第3の弁は二方弁であり、前記制御手段は暖
    房運転および冷房運転の停止時にそれらの二方弁を閉じ
    ることを特徴とする車両用冷暖房装置。
  8. 【請求項8】 請求項5または請求項6に記載の車両用
    冷暖房装置において、 前記第1第3の弁は逆止弁であることを特徴とする車
    両用冷暖房装置。
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