JP2002240544A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

Info

Publication number
JP2002240544A
JP2002240544A JP2001044518A JP2001044518A JP2002240544A JP 2002240544 A JP2002240544 A JP 2002240544A JP 2001044518 A JP2001044518 A JP 2001044518A JP 2001044518 A JP2001044518 A JP 2001044518A JP 2002240544 A JP2002240544 A JP 2002240544A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchanger
refrigerant
expansion device
air
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001044518A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutaka Negishi
康隆 根岸
Akihiko Yoshida
昭彦 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Valeo Thermal Systems Japan Corp
Original Assignee
Zexel Valeo Climate Control Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zexel Valeo Climate Control Corp filed Critical Zexel Valeo Climate Control Corp
Priority to JP2001044518A priority Critical patent/JP2002240544A/ja
Publication of JP2002240544A publication Critical patent/JP2002240544A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00814Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation
    • B60H1/00878Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being temperature regulating devices
    • B60H2001/00961Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being temperature regulating devices comprising means for defrosting outside heat exchangers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 デュアルエアコン用のヒートポンプサイクル
を備えた車両用空調装置において、冷房運転時および暖
房運転時において適切な流量制御をおこなう。 【解決手段】 フロント空調ユニット1とリア空調ユニ
ット2とを備え、フロント空調ユニット内にエバポレー
タ4とヒータコア6を設け、リア空調ユニット内にリア
サブコンデンサ11を設け、冷房運転時には、コンプレ
ッサ17によって圧縮された冷媒を、室外コンデンサ1
9で放熱し、第1の膨張装置13を介してエバポレータ
4へ供給すると共に第2の膨張装置14を介してリアサ
ブコンデンサ11へ供給し、暖房運転時には、コンプレ
ッサ17によって圧縮された冷媒を、リアサブコンデン
サ11で放熱し、逆止弁としての機能を備えた差圧式流
量調整弁15と第1の膨張装置13とを介してエバポレ
ータ4へ供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヒートポンプを
利用した車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車室の異なる領域、例えば前席側と後席
側とを格別に温調するための空調ユニットを備えた所謂
デュアルエアコンにおいて、エンジン冷却水を熱源とす
る加熱用熱交換器をそれぞれの空調ユニットに配して暖
房機能を持たせるようにした構成にあっては、昨今のエ
ンジン燃焼効率の向上などから、十分な暖房能力が得ら
れない点が指摘されている。即ち、エンジン廃熱量が低
下しているにも拘わらず、エンジン冷却水を前席側と後
席側の加熱用熱交換器に分配しなければならなくなる
と、暖房能力の不足が顕著になってくる。そこで、不足
する暖房能力を補う必要から、デュアルエアコンにおい
てヒートポンプサイクルを併用する技術が本発明者によ
っても検討されている。
【0003】本発明者によって検討されているデュアル
エアコンは、車室の第1の領域を空調する第1空調ユニ
ットと第2の領域を空調する第2空調ユニットとを備
え、コンプレッサと、空調ユニット外に配された放熱機
能を有する室外熱交換器と、第1空調ユニットに配され
た吸熱機能を有する第1の熱交換器及び放熱機能を有す
る加熱用熱交換器と、第2空調ユニットに配された放熱
機能と吸熱機能とが択一的に選択される第2の熱交換器
と、第1の熱交換器の流入側に設けられる第1の膨張装
置と、第2の熱交換器の冷媒が流出入する一方の側に設
けられる第2の膨張装置とを有し、冷房運転時において
は、コンプレッサによって圧縮された冷媒を、室外熱交
換器で放熱し、第1の膨張装置で減圧して第1の熱交換
器へ供給すると共に第2の膨張装置で減圧して第2の熱
交換器に供給し、暖房運転時においては、コンプレッサ
によって圧縮された冷媒を、第2の熱交換器へ供給し、
ここで放熱した後に第1の膨張装置で減圧して第1の熱
交換器へ供給するような構成を有しているものである。
即ち、冷房運転時には、第1及び第2の熱交換器を吸熱
器として用いることで各空調ユニットに冷房機能を持た
せ、暖房運転時においては、第2の熱交換器を放熱器と
して用い、第1の熱交換器を吸熱器として用いること
で、第1の空調ユニットに加熱用熱交換器と第1の熱交
換器とによって除湿暖房の機能とを持たせ、第2の空調
ユニットに第2の熱交換器によって暖房機能を持たせる
ような構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような構成においては、冷房運転時においても暖房運転
時においても第1の膨張装置によって減圧された冷媒を
第1の熱交換器へ供給する構成となっているので、冷暖
房の一方の運転時において適切な冷媒循環量が得られて
いる場合でも、他方の運転時において適切な冷媒循環量
を確保することができなくなってしまう不都合がある。
【0005】即ち、冷房運転時での放熱機能を有する室
外熱交換器と暖房運転時での放熱機能を有する第2の熱
交換器とでは容積が異なっていることから(室外熱交換
器の方が第2の熱交換器よりも概して大きく設計されて
いることから)、冷房運転時での適切な冷媒循環量と暖
房運転時での適切な冷媒循環量との間に差が生じ(冷房
運転時での適切な冷媒循環量は暖房運転時での適切な冷
媒循環量よりも多くなり)、それにも拘わらず、いずれ
の運転時においても第1の膨張装置を介して第1の熱交
換器へ冷媒を供給するような経路を有しているため、冷
房運転時における適切な冷媒循環量を基準に第1の膨張
装置の流量が調節されていると、暖房運転時においては
必要以上に冷媒が流れてしまい、適切な冷媒循環量が得
られなくなる不都合が生じる。
【0006】このような不都合は、車両の異なる領域を
ヒートポンプを利用して空調する車両用空調装置に限ら
ず、前記第2空調ユニットに配される第2の熱交換器に
代えて蓄熱マットと熱交換する熱交換器を用いるような
場合、即ち、ヒートポンプを利用して車室の空調と蓄熱
マットの温調とを同時に行うような構成においても生じ
得るものである。
【0007】そこで、この発明においては、冷房及び暖
房のいずれの運転時においても適切な流量制御をおこな
うことができるヒートポンプを利用した車両用空調装置
を提供することを主たる課題としている。また、このよ
うな車両用空調装置を前提として、吸熱能力が小さくな
る低負荷時におけるウォームアップ初期の暖房能力の向
上および吸熱器として用いる熱交換器のデフロストを可
能にすることを課題としている。さらに、放熱器として
機能させた熱交換器からの流出冷媒の冷却(過冷却)を
促進し、冷暖房性能の向上を図ることなどをも課題とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、この発明にかかる車両用空調装置は、車室の第1の
領域を空調する第1空調ユニットと第2の領域を空調す
る第2空調ユニットとを備え、冷媒を圧縮するためのコ
ンプレッサと、空調ユニット外に配された放熱機能を有
する室外熱交換器と、第1空調ユニット内に配された吸
熱機能を有する第1の熱交換器および放熱機能を有する
加熱用熱交換器と、第2空調ユニット内に配された放熱
機能と吸熱機能とが択一的に選択される第2の熱交換器
と、前記第1空調ユニットの通気量を調節する第1の送
風機と、前記第2空調ユニットの通気量を調節する第2
の送風機と、前記第1の熱交換器の流入側に設けられる
第1の膨張装置と、前記第2の熱交換器の冷媒が流出入
する一方の側に設けられる第2の膨張装置と、前記コン
プレッサの吐出側から冷媒を供給する熱交換器と前記コ
ンプレッサの吸入側へ冷媒を戻す熱交換器とが切り換え
られて運転モードに応じて冷媒の流方向を規制する流方
向規制手段と、前記第2の熱交換器から流出する冷媒の
流れのみを許容する逆止弁としての機能を備えると共に
流入側と流出側とで圧力差を持たせるようにした差圧式
流量調整弁とを有し、冷房運転時には、前記コンプレッ
サによって圧縮された冷媒を、流方向規制手段を介して
前記室外熱交換器へ供給し、その後、前記第1の膨張装
置で減圧して前記第1の熱交換器へ供給すると共に前記
第2の膨張装置で減圧して前記第2の熱交換器へ供給
し、しかる後に前記第1の熱交換器から流出した冷媒を
コンプレッサへ戻すと共に前記第2の熱交換器から流出
した冷媒を前記流方向規制手段を介して前記コンプレッ
サに戻す冷房回路を構成し、暖房運転時には、前記コン
プレッサによって圧縮された冷媒を、流方向規制手段を
介して前記第2の熱交換器へ供給し、この第2の熱交換
器から流出した冷媒を前記差圧式流量調整弁で減圧して
前記第1の膨張装置へ導き、この第1の膨張装置でさら
に減圧した後に前記第1の熱交換器へ供給し、しかる後
に前記コンプレッサに戻す暖房回路を構成するようにし
たことを特徴としている(請求項1)。
【0009】したがって、冷房運転時には、コンプレッ
サによって圧縮された冷媒が、室外熱交換器で放熱さ
れ、しかる後にその一部が第1の膨張装置で減圧された
後に第1の熱交換器で吸熱され、残りが第2の膨張装置
で減圧された後に第2の熱交換器で吸熱されるので、第
1及び第2のそれぞれの熱交換器において、そこを通過
する空気を冷却することができるようになる。このた
め、第1の領域と第2の領域とをそれぞれ冷房すること
ができるようになる。
【0010】また、暖房運転時には、コンプレッサによ
って圧縮された冷媒が、第2の熱交換器で放熱された後
に差圧式流量調整弁で減圧され、しかる後に第1の膨張
装置でさらに減圧されて第1の熱交換器へ入り、ここで
吸熱されることとなるので、第1の熱交換器において
は、ここを通過した空気を除湿することができ、また、
第2の熱交換器においては、ここを通過した空気を加熱
することができるようになる。即ち、前席側領域にあっ
ては、加熱用熱交換器と第1の熱交換器とによって除湿
暖房を行うことができ、後席側領域にあっては、第2の
熱交換器を放熱器として用いることで暖房することがで
きるようになる。
【0011】よって、冷房運転時に適切となる冷媒循環
量は暖房運転時に比べて多くなることから、冷房運転時
における適切な冷媒循環量を基準として第1の膨張装置
を設計した場合においても、暖房運転時において暖房回
路の第1の膨張装置の上流側となる箇所に差圧式流量調
整弁が設けられているので、暖房運転時において冷媒が
必要以上に流れることはなくなり、冷暖房のいずれの運
転モードにおいても適切な冷媒循環量が得られるように
なる。
【0012】また、車両用空調装置は、上述した第2の
空調ユニットに配される第2の熱交換器を、蓄熱材を収
容したマットと熱交換する熱交換器に置き換えるように
してもよい。即ち、冷媒を圧縮するためのコンプレッサ
と、空調ユニットの外に配された放熱機能を有する室外
熱交換器と、前記空調ユニット内に配された吸熱機能を
有する第1の熱交換器および放熱機能を有する加熱用熱
交換器と、蓄熱材を収容したマットと熱交換する放熱機
能と吸熱機能とが択一的に選択される第2の熱交換器
と、前記空調ユニットの通気量を調節する送風機と、前
記第1の熱交換器の流入側に設けられる第1の膨張装置
と、前記第2の熱交換器の冷媒が流出入する一方の側に
設けられる第2の膨張装置と、前記コンプレッサの吐出
側から冷媒を供給する熱交換器と前記コンプレッサの吸
入側へ冷媒を戻す熱交換器とが切り換えられて運転モー
ドに応じて冷媒の流方向を規制する流方向規制手段と、
前記第2の熱交換器から流出する冷媒の流れのみを許容
する逆止弁としての機能を備えると共に流入側と流出側
とで圧力差を持たせるようにした差圧式流量調整弁とを
有し、冷房運転時には、前記コンプレッサによって圧縮
された冷媒を、流方向規制手段を介して前記室外熱交換
器へ供給し、その後、前記第1の膨張装置で減圧して前
記第1の熱交換器へ供給すると共に前記第2の膨張装置
で減圧して前記第2の熱交換器へ供給し、しかる後に前
記第1の熱交換器から流出した冷媒をコンプレッサへ戻
すと共に前記第2の熱交換器から流出した冷媒を前記流
方向規制手段を介して前記コンプレッサに戻す冷房回路
を構成し、暖房運転時には、前記コンプレッサによって
圧縮された冷媒を、流方向規制手段を介して前記第2の
熱交換器へ供給し、この第2の熱交換器から流出した冷
媒を前記差圧式流量調整弁で減圧して前記第1の膨張装
置へ導き、この第1の膨張装置でさらに減圧した後に前
記第1の熱交換器へ供給し、しかる後に前記コンプレッ
サに戻す暖房回路を構成するようにようにしてもよい
(請求項2)。
【0013】したがって、冷房運転時には、コンプレッ
サによって圧縮された冷媒が、室外熱交換器で放熱さ
れ、しかる後にその一部が第1の膨張装置で減圧された
後に第1の熱交換器で吸熱され、残りが第2の膨張装置
で減圧された後に第2の熱交換器で吸熱されるので、第
1の熱交換器においてここを通過した空気を冷却するこ
とができ、また、第2の熱交換器の吸熱によってマット
を冷却することができるようになる。このため、車室を
冷房することができると共に、マットに収容された蓄熱
材を冷却することができるようになる。
【0014】また、暖房運転時には、コンプレッサによ
って圧縮された冷媒が、第2の熱交換器で放熱された後
に差圧式流量調整弁で減圧され、しかる後に第1の膨張
装置でさらに減圧されて第1の熱交換器へ入り、ここで
吸熱されることとなるので、第1の熱交換器においてこ
こを通過した空気を除湿することができ、また、第2の
熱交換器の放熱によってマットを加熱することができる
ようになる。このため、車室を暖房することができると
共に、マットの蓄熱材を加熱することができるようにな
る。
【0015】したがって、このような構成においても、
暖房回路の第1の膨張装置の上流側となる箇所に差圧式
流量調整弁が設けられるので、暖房運転時において冷媒
が必要以上に第1の膨張装置を流れることがなくなり、
冷暖房のいずれの運転モードにおいても適切な冷媒循環
量が得られるようになる。
【0016】ここで、上述の第1の膨張装置と第2の膨
張装置とを、開度が固定された絞り部と、この絞り部に
流入する冷媒の流れのみを許容する逆止弁としての機能
を備えると共に、流入側と流出側とで圧力差を持たせる
差圧式流量調整弁とによって構成するようにしても(請
求項3)、第1の膨張装置を、温度式膨張弁によって構
成し、第2の膨張装置を、開度が固定された絞り部と、
この絞り部に流入する冷媒の流れのみを許容する逆止弁
としての機能を備えると共に流入側と流出側とで圧力差
を持たせる差圧式流量調整弁とによって構成するように
してもよい(請求項4)。
【0017】また、ウォームアップ初期の吸熱能力が小
さくなっている低負荷時において暖房能力の向上を図
り、また、第1の熱交換器のデフロストを可能とするた
めに、第1の膨張装置と前記第1の熱交換器とをバイパ
スするバイパス通路と、第1の熱交換器の作動状態に応
じてバイパス通路を開閉する開閉弁とを設けるようにし
てもよい(請求項5)。例えば、第1の熱交換器の流出
側の冷媒温度を検知し、この冷媒温度が所定温度以下で
あるときにバイパス通路を開とし、所定温度よりも高い
ときにバイパス通路を閉とするようにしてもよい(請求
項6)。
【0018】このような構成によれば、第1の熱交換器
の作動状態、例えば、第1の熱交換器の流出側の冷媒温
度に応じて、第1の膨張装置で減圧されない所謂ホット
ガスをコンプレッサに供給することで、コンプレッサの
吐出圧を高めることができるようになり、暖房運転時に
おいて、第2の熱交換器による放熱能力の増大を図るこ
とができる。特に、コンプレッサがエンジンの動力によ
って駆動され、また、加熱用熱交換器がエンジン冷却水
を熱源とするものであれば、ホットガスをコンプレッサ
に供給することで、コンプレッサの仕事量を増大させて
エンジン負荷を大きくし、もって暖房運転時における第
2の熱交換器の放熱能力の増大を図ることができるのみ
ならず、エンジン冷却水の温度を高めて加熱用熱交換器
の放熱能力の増大をも図ることができるようになる。ま
た、冷媒が第1の熱交換器をバイパスすることから、第
1の熱交換器へ冷媒が供給されなくなり、これにより第
1の熱交換器の凍結要因を無くしてデフロストを促進さ
せることが可能となる。
【0019】また、車両の異なる領域を空調する車両用
空調装置の場合であれば、ウォームアップ初期の吸熱能
力が小さくなっている低負荷時での暖房能力の向上を図
り、また、第1の熱交換器のデフロストを可能とするた
めに、第1の熱交換器の作動状態に応じて第2の送風機
を作動、停止させるようにしてもよい(請求項7)。例
えば、第1の熱交換器の流出側の冷媒温度が所定温度以
下であるときに第2の送風機を停止させ、所定温度より
も高いときに前記第2の送風機を作動させるようにして
もよい(請求項8)。
【0020】このような構成によれば、第1の熱交換器
の作動状態、例えば、第1の熱交換器の流出側の冷媒温
度に応じて、第2の送風機が停止するので、暖房運転時
においてコンプレッサから供給された冷媒は、第2の熱
交換器では放熱されなくなり、差圧式流量調整弁及び第
1の膨張装置で減圧された場合においても、高い温度に
維持されることとなる。このため、温度の高い冷媒が第
1の熱交換器へ直接供給されることとなるので、第1の
熱交換器を放熱器として用いることができるようにな
り、暖房能力の増大を図ることができるようになる。ま
た、高温冷媒が第1の熱交換器に直接供給されることか
ら、第1の熱交換器を積極的にデフロストさせることが
できるようになる。
【0021】さらに、冷房運転時と暖房運転時とで第1
の膨張装置の上流側となる位置に過冷却用熱交換器(サ
ブクーラ)を設けるようにしても(請求項9)、冷房運
転時には第2の膨張装置の上流側となり、暖房運転時に
は第1の膨張装置の上流側となる位置に過冷却用熱交換
器を設けるようにしても(請求項10)、冷房運転時と
暖房運転時とで第1の膨張装置の上流側となる位置に過
冷却用熱交換器を設けると共に、冷房運転時には第2の
膨張装置の上流側となり、暖房運転時には第1の膨張装
置の上流側となる位置に他の過冷却用熱交換器を設ける
ようにしてもよい(請求項11)。
【0022】冷房運転時と暖房運転時とで第1の膨張装
置の上流側となる位置に過冷却用熱交換器を設ける構成
によれば、冷房運転時及び暖房運転時において第1の膨
張装置へ導かれる冷媒の過冷却を確保することができ、
冷房運転時に第2の膨張装置の上流側となり、暖房運転
時に第1の膨張装置の上流側となる位置に過冷却用熱交
換器を設ける構成によれば、冷房運転時における第2の
膨張装置へ導かれる冷媒の過冷却と、暖房運転時におけ
る第1の膨張装置へ導かれる冷媒の過冷却とを確保する
ことができるようになる。また、冷房運転時と暖房運転
時とで第1の膨張装置の上流側となる位置と、冷房運転
時に第2の膨張装置の上流側となり、暖房運転時に第1
の膨張装置の上流側となる位置とに他の過冷却用熱交換
器を設ける構成によれば、冷房運転時における第1及び
第2の膨張装置へ導かれる冷媒の過冷却と、暖房運転時
における第1の膨張装置へ導かれる冷媒の過冷却を確保
することができるようになる。
【0023】尚、上述の過冷却用熱交換器は、レイアウ
トの自由度を持たせるために、空調ユニット外に配され
ることが好ましい(請求項12)。また、以上述べた構
成は、車室の第1の領域を空調する第1空調ユニットを
車室の前席側領域を空調するフロント空調ユニットと
し、車室の第2の領域を空調する第2空調ユニットを後
席側領域を空調するリア空調ユニットとする構成などに
おいて適したものとなる(請求項13)。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面により説明する。図1において、本発明に係る車両用
空調装置の構成例が示され、この車両用空調装置は、車
室の前席側領域を空調するフロント空調ユニット1と、
後席側領域を空調するリア空調ユニット2とを備えてい
る。
【0025】フロント空調ユニット1は、空調通路3に
エバポレータ4、ヒータコア6が配置され、ヒータコア
6の上流側に配置されたエアミックスドア7によってヒ
ータコア6を通過する空気とバイパスする空気との割合
を調節するようになっている。ここで、エバポレータ4
は、通路断面全体を遮るように配され、上流から送られ
てくる空気を全て通過するようになっており、ヒータコ
ア6は、エバポレータ4の下流側に配されてユニット内
の一部を2分してなる一方の通路上を遮るように設けら
れている。
【0026】実際においては、最上流側には図示しない
インテーク装置が配置され、内気入口と外気入口との開
口割合がインテークドアによって調整されるようになっ
ており、また、内気入口と外気入口とに臨むようにフロ
ント送風機8が収納され、このフロント送風機8により
フロント空調ユニット1の通気量が調節され、この送風
機の回転により吸引された空気をエバポレータ4へ圧送
するようにしている。また、ヒータコア6よりも下流側
には、車室の前席側領域に開口するデフロスト吹出口、
ベント吹出口、およびヒート吹出口が設けられ、これら
吹出口の分かれた部分に設けられたモードドアを操作す
ることによって吹出モードが切り換えられるようになっ
ている。
【0027】ヒータコア6は、エンジン5の廃熱によっ
て加熱されるエンジン冷却水を熱源として通過空気を加
熱するもので、図示しないポンプによってエンジン冷却
水が供給される構成となっている。
【0028】これに対して、リア空調ユニット2は、こ
のユニットの通気量を調節するリア送風機9によって内
気のみを空調通路10に吸引し、下流側へ圧送するよう
になっており、リア送風機9の下流側には、リアサブコ
ンデンサ11が配置された構成となっている。リアサブ
コンデンサ11は、空調通路10の通路断面全体を遮る
ように設けられ、上流から送られてくる空気を全て通過
するようになっており、暖房時には放熱機能を有し、冷
房時には吸熱機能を有するもので、その切り替えは、後
述するようになっている。
【0029】また、空調ユニット外の例えばエンジンル
ームには、室外コンデンサ19、エンジン5によって駆
動されるコンプレッサ17、このコンプレッサ17の吸
入側の配管上に設けられたアキュムレータ18等が配さ
れており、この例においては、四方弁12を用いてその
接続部(α、β、γ、δ)をα−β、γ−δの連通状態
(暖房時連通状態)と、α−δ、β−γの連通状態(冷
房時連通状態)とに切り替え、冷房運転時と暖房運転時
の冷媒の流方向を規制するようにしている。
【0030】そして、エバポレータ4の冷媒流入側に第
1の膨張装置13を設け、また、リアサブコンデンサ1
1の出入口部の一方の側に、第2の膨張装置14と、こ
の第2の膨張装置14をバイパスするように設けられ、
リアサブコンデンサ11からの流出方向の流れのみを許
容する逆止弁としての機能を備えると共に流入側と流出
側とで圧力差を持たせるようにした差圧式流量調整弁1
5とから構成される並列回路16を設けるようにしてい
る。
【0031】ここで、第1の膨張装置13は、エバポレ
ータ4の冷媒流入側に接続された所定の開口面積に固定
されている絞り部13a、例えば、所定の径に設定され
た固定オリフィスと、この固定オリフィスを介してエバ
ポレータ4の冷媒流入側と接続され、固定オリフィスに
流入する冷媒の流れのみを許容する逆止弁としての機能
を備えると共に流入側と流出側とで圧力差を持たせるよ
うにした差圧式流量調整弁13bとを直列に接続して構
成されている。また、第2の膨張装置14も、リアサブ
コンデンサ11の出入口部の一方の側に接続された所定
の開口面積に固定されている絞り部14a、例えば、所
定の径に設定された固定オリフィスと、この固定オリフ
ィスを介してリアサブコンデンサ11の出入口部の一方
の側と接続され、固定オリフィスに流入する冷媒の流れ
のみを許容する逆止弁としての機能を備えると共に流入
側と流出側とで圧力差を持たせるようにした差圧式流量
調整弁14bとを直列に接続して構成されている。
【0032】そして、コンプレッサ17の吐出側(D)
を四方弁12のα接続部に接続し、この四方弁12のβ
接続部をリアサブコンデンサ11の出入口部の他方の側
に接続している。また、四方弁12のγ接続部をこの四
方弁12から流出する方向への流れのみを許容する第1
の逆止弁21とアキュムレータ18とを介してコンプレ
ッサ17の吸入側(S)に、δ接続部を室外コンデンサ
19の冷媒流入側にそれぞれ接続し、室外コンデンサ1
9の冷媒流出側にこの室外コンデンサ19から流出する
方向への流れのみを許容する第2の逆止弁22を設け、
この第2の逆止弁22の流出側を第1の膨張装置13を
介してエバポレータ4の冷媒流入側に接続している。
【0033】また、エバポレータ4の冷媒流出側を前記
アキュムレータ18を介してコンプレッサ17の吸入側
(S)に接続し、リアサブコンデンサ11の一方の側を
前記並列回路16を介して第2の逆止弁22の流出側と
第1の膨張装置13との間(図中の接続点Aで示す箇
所)に接続する構成としている。
【0034】30は、温度設定や吸入モード、吹出モー
ドなどをマニュアル設定する操作パネル25からの信号
が入力されると共に、外気温度(Ta)を検出する外気
温センサ26、エバポレータ4の出口側の冷媒温度(T
e)を実質的に検出する冷媒温度センサ27等の各種セ
ンサからの信号が入力される制御部であり、この制御部
30は、図示しない中央演算処理装置(CPU)、読出
専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RA
M)、入出力ポート(I/O)等を備えると共に、コン
プレッサ17、エアミックスドア7、四方弁12、送風
機8、9などを制御する駆動回路を有して構成され、メ
モリに与えられた所定のプログラムにしたがって各種入
力信号を処理し、コンプレッサ17の稼動・停止(ON
/OFF)、エアミックスドア7の開度、四方弁12の
切り替え、送風機8、9の回転数などを制御するように
なっている。
【0035】上記構成において、前席側領域と後席側領
域の両方を冷房する冷房運転時においては、第2図に示
されるように、四方弁12を冷房時連通状態とし、エア
ミックスドア7を、ヒータコア6への通風量が小さくな
る位置、特に、冷房負荷が大きい場合や急速クールダウ
ンを要する場合には、ヒータコア6への通風量を最小と
する位置に設定し、所望の送風能力で両ユニットの送風
機8,9を駆動する。
【0036】すると、コンプレッサ17から吐出した冷
媒を同図の太線で示すように流す冷房回路が構成され
る。即ち、コンプレッサ17から吐出した高温高圧冷媒
は、四方弁12を通って直接室外コンデンサ19に入っ
て放熱し、その後、第2の逆止弁22を通って第1の膨
張装置13へ至り、ここで減圧されてエバポレータ4に
入る。また、室外コンデンサ19から流出した冷媒は、
逆止弁22を通って第2の膨張装置14へ至り、ここで
減圧されてリアサブコンデンサ11に入る。そして、リ
アサブコンデンサ11から流出した冷媒は、四方弁1
2、第1の逆止弁21を通過してエバポレータ4から流
出した冷媒と合流し、アキュムレータ18で気液分離さ
れた後に気相冷媒のみがコンプレッサ17へ戻される。
【0037】よって、フロント空調ユニット1では、ユ
ニット内に導入される空気が、エバポレータ4で冷却さ
れ、しかる後にヒータコア6を通過することなく前席側
領域に供給される。また、リア空調ユニット2では、ユ
ニット内に導入される空気が、リアサブコンデンサ11
で冷却され、そのまま後席側領域に供給されることとな
る。
【0038】これに対し、前席側と後席側の両方を冷房
する暖房運転時においては、図3に示されるように、四
方弁12を暖房時連通状態とし、エアミックスドア7
を、ヒータコア6への通風量が大きくなる位置、特に、
暖房負荷が大きい場合や即暖性を要する場合には、ヒー
タコア6への通風量を最大とする位置に設定し、所望の
送風能力で両ユニットの送風機8,9を駆動する。
【0039】すると、コンプレッサ17から吐出した冷
媒を同図の太線で示すように流す暖房回路が構成され
る。即ち、コンプレッサ17から吐出した高温高圧冷媒
は、先ず四方弁12を通ってリアサブコンデンサ11へ
供給され、ここで放熱される。その後、リアサブコンデ
ンサ11から流出した冷媒は、第2の膨張装置14の逆
止機能によってここを流れることはなく、差圧式流量調
整弁15によって減圧された後に第1の膨張装置13へ
送られ、この第1の膨張装置13でさらに減圧された後
にエバポレータ4に入り、ここで吸熱した後にアキュム
レータ18を介してコンプレッサ17へ戻される。
【0040】よって、フロント空調ユニット1に導入さ
れる空気は、エバポレータ4で除湿され、その後ヒータ
コア6によって加熱された後に前席側領域へ供給され
る。また、リア空調ユニット2に導入される空気は、リ
アサブコンデンサ11で加熱された後に後席側領域へ供
給されることとなる。つまり、前席側領域に対してはヒ
ータコア6によって、後席側領域に対してはリアサブコ
ンデンサ11によってそれぞれ暖房されることとなり、
エンジン廃熱を前席側領域の暖房のためだけに用い、ま
た、冷凍サイクルの高温高圧冷媒を後席側領域の暖房の
ためだけに用いることで、前席側および後席側で暖房能
力を確保することができるようになる。
【0041】また、室外コンデンサ19はリアサブコン
デンサ11よりも容積が大きいことから、冷房運転時に
おいて適切な冷媒循環量は暖房運転時において適切な冷
媒循環量よりも多くなるものであるが、第1の膨張装置
13を冷房運転時で要求される冷媒循環量を満たすよう
に固定オリフィス13aのオリフィス径を設定するよう
にしておいた場合でも、差圧式流量調整弁15を暖房回
路の第1の膨張装置の上流側に設けたことによって、暖
房運転時に要求される冷媒循環量を得ること可能とな
る。
【0042】即ち、固定オリフィス13aを介して流れ
る冷媒流量Gはほぼオリフィス径φと膨張弁前後の圧力
差(圧損)ΔPの積によって近似させることができるの
で(G=φ・ΔP)、冷房運転時での適切な冷媒循環量
をAKg/h、暖房運転時での適切な冷媒循環量をBKg/h
(但し、A>B)とすると、冷房運転時(G=A)と暖
房運転時(G=B)とのオリフィス径φと圧損ΔPとの
関係は、図4に示されるようになるが、差圧式流量調整
弁15がなければ、冷房運転時の必要冷媒循環量Aを基
準にして固定オリフィス13aのオリフィス径が設定さ
れていると、暖房運転時において、必要冷媒循環量がB
であるにも拘わらず流し気味となってしまい適正な冷媒
循環量を得ることができなくなる。このため、暖房回路
で第1の膨張装置の上流側となる位置に差圧式流量調整
弁15を設け、ここで、減圧して中間圧とすることで、
第1の膨張装置13での圧損ΔPを小さくすることがで
き(図4においてΔP1からΔP2にすることができ)、こ
のため、暖房運転時においても第1の膨張装置13のオ
リフィス径を変更せずに適切な冷媒循環量を得ることが
できるようになる。
【0043】したがって、上述のように、暖房回路の第
1の膨張装置13の上流側に第2の膨張装置14と並列
に設けられた差圧式流量調整弁15を設け、この差圧式
流量調整弁15を冷房運転時の高流量時には通過させ
ず、暖房運転時の低流量時にのみ通過させることで、冷
房運転時のみならず、暖房運転時においても、それぞれ
の運転モードに見合った適正な流量制御を行うことがで
き、良好な冷房運転および暖房運転を行うことができ
る。
【0044】尚、上述した差圧式流量調整弁15は、第
2の膨張装置14とは別体に構成するようにしても、第
2の膨張装置14と一体化して車両に搭載する際に必要
となる部品点数の削減を図るようにしてもよい。
【0045】図5において、上述した車両用空調装置の
構成に対してホットガス供給経路を設けた構成が示され
ている。即ち、図1で示す構成に対して第1の膨張装置
13とエバポレータ4とをバイパスするバイパス通路3
1を設け、このバイパス通路31にこの通路を開閉する
開閉弁32を設けるようにしたものである。
【0046】この開閉弁32は、例えば、エバポレータ
出口側の冷媒温度Teを感知して冷媒温度が所定温度α
以下となった場合に収縮し、所定温度よりも高くなった
場合に伸張する形状記憶合金やバイメタルなどによって
構成された作動軸32aと、この作動軸32aに固定さ
れてバイパス通路31の高圧側と低圧側とを連通する弁
口を開閉する弁体32bとを備えているもので、図6の
特性に示されるように、冷媒温度Teが所定温度α以下
となった場合には、作動軸32aの収縮により弁体32
bを弁口から離してバイパス通路31を開とし、また、
所定温度αよりも高い場合には、作動軸32aの伸張に
より弁体32bを弁口に着座させてバイパス通路31を
閉とする構成を有している。ここで、所定温度αは、エ
バポレータ4が凍結した状態やエバポレータ4の吸熱能
力が小さいウォームアップ初期の段階(低負荷時)で得
られるエバポレータ出口側の冷媒温度、例えばー20℃
に設定されている。尚、他の構成は前記図1と同様であ
るので、同一箇所に同一番号を付して説明を省略する。
【0047】このような開閉弁32によって開閉される
バイパス通路31を設けたことにより、例えば暖房運転
時に、冷媒温度Teが所定温度α(−20℃)よりも高
い場合には、図7に示されるように、開閉弁32は閉状
態であり、冷媒は前記図3に示される場合と同様に流れ
る。即ち、コンプレッサ17から吐出した高温高圧冷媒
は、太線で示されるように、先ず四方弁12を通ってリ
アサブコンデンサ11へ供給されてここで放熱され、そ
の後、差圧式流量調整弁15によって減圧された後に第
1の膨張装置13へ送られ、この第1の膨張装置13で
さらに減圧された後にエバポレータ4に入って吸熱し、
しかる後にアキュムレータ18を介してコンプレッサ1
7へ戻される。
【0048】これに対して、冷媒温度Teが所定温度α
(−20℃)以下になると、開閉弁32は開状態とな
り、冷媒は、図8に示されるように流れる。即ち、コン
プレッサ17から吐出した高温高圧冷媒は、太線で示さ
れるように、四方弁12を通ってリアサブコンデンサ1
1へ供給され、ここで放熱された後に、差圧式流量調整
弁15へ供給される。そして、この差圧式流量調整弁1
5で中間圧に減圧された後に、第1の膨張装置13とエ
バポレータ4とを迂回し、アキュムレータ18を介して
コンプレッサ17へ戻される。
【0049】したがって、第1の膨張装置13によって
減圧膨張されない中間圧の高温冷媒がコンプレッサ17
へ戻されることとなるので、コンプレッサ17の吸入圧
力の上昇により吐出圧力が上昇し、リアサブコンデンサ
11の放熱能力を増大させることができるようになる。
また、吸入圧力の上昇によりコンプレッサ17の仕事量
が増大するので、エンジン5の負荷が増大してエンジン
廃熱が増加し、これによりエンジン冷却水の温度が上昇
してヒータコア6の加熱能力を増大させることができる
ようになる。よって、冷媒温度Teが所定温度α以下と
なるようなエバポレータ4の吸熱能力が小さい低負荷
時、即ちウォームアップ初期時においても暖房能力の増
大を図ることが可能となる。
【0050】また、暖房運転中において、エバポレータ
4が凍結することによって吸熱能力が低下し、エバポレ
ータ出口側の冷媒温度が所定温度α以下となった場合に
おいても、図8で示される冷媒の流れが形成されること
となるので、エバポレータ4に対して低温冷媒が供給さ
れることがなくなり、これにより、エバポレータ4のデ
フロストを促進することができるようになる。
【0051】上述の構成は、第1の膨張装置13とエバ
ポレータ4とをバイパスするバイパス通路31を設け、
このバイパス通路31を開閉することによって、ウォー
ムアップ性能の向上やエバポレータ4のデフロストを実
現する構成であったが、格別にバイパス通路を設けず、
図3で示す暖房運転時に、エバポレータ出口側の冷媒温
度Teが所定温度α以下となった場合にリア送風機9を
停止させることで対応するようにしてもよい。
【0052】図9において、これを実現する制御部30
の動作例がフローチャートとして示され、以下、これに
基づいて説明すると、制御部30は、冷媒温度センサ2
7によって検出されたエバポレータ出口側の冷媒温度
(Te)に対応する信号を入力し(ステップ50)、こ
の入力された信号から冷媒温度(Te)が所定温度α以
下であるか否かを判定し(ステップ52)、冷媒温度
(Te)が所定温度αよりも高ければ、リア送風機9を
作動状態とし(ステップ54)、冷媒温度(Te)が所
定温度α以下となれば、リア送風機9を停止させるよう
にしている(ステップ56)。
【0053】したがってこのような制御により、冷媒温
度Teが所定温度α(−20℃)以下であると判定され
てリア送風機9が停止すると、コンプレッサ17から四
方弁12を通ってリアサブコンデンサ11へ供給された
冷媒は、リア送風機9が停止していることから、ここで
は放熱されずに差圧式流量調整弁15へ供給され、高い
温度を維持したまま差圧式流量調整弁15によって中間
圧に減圧され、その後、第1の膨張装置13へ導かれ、
ここで減圧された後にエバポレータ4へ供給されること
となる。
【0054】このため、エバポレータ4へ供給される冷
媒は、差圧式流量調整弁15および第1の膨張装置13
によって減圧されるものの、第1の膨張装置13に送ら
れる冷媒はリアサブコンデンサ11で凝縮されなかった
高温ガスであることから、高い温度に保たれており、エ
バポレータ4で放熱することとなる。即ち、リア送風機
9を停止させることでエバポレータ4を放熱器として機
能させることができるようになる。
【0055】よって、冷媒温度Teが所定温度α以下と
なるようなエバポレータ4の吸熱能力が低下している低
負荷時、即ちウォームアップ初期時においても、エバポ
レータ4を放熱器として機能させることで暖房能力の増
大を図ることができるようになる。
【0056】また、エバポレータ4が凍結することによ
って吸熱能力が低下し、エバポレータ出口側の冷媒温度
Teが所定温度α以下となった場合においても、リア送
風機9が停止されてエバポレータ4に温度の高い冷媒
(ホットガス)が供給されるようになることから、エバ
ポレータ4を放熱器として機能させることで積極的な解
凍を行うことができるようになる。
【0057】図10において、図1で示す構成に対し
て、冷媒をさらに放熱する過冷却用熱交換器(サブクー
ラ)35を設けた構成例が示されている。即ち、図10
に示す構成例においては、冷房運転時と暖房運転時とに
おいて第1の膨張装置13の上流側となる空調ユニット
の外側の位置、即ち、接続点Aと第1の膨張装置13と
の間に過冷却用熱交換器35が設けられている。
【0058】したがって、このような構成によれば、図
2で示す冷房運転時においては、室外コンデンサ19で
放熱された冷媒を過冷却用熱交換器35でさらに放熱し
て過冷却液とした後に第1の膨張装置13へ供給するこ
とができ、また、図3で示す暖房運転時においては、リ
アサブコンデンサ11で放熱された冷媒を過冷却用熱交
換器35でさらに放熱して過冷却液とした後に第1の膨
張装置13へ供給することができることとなる。よっ
て、図1の構成で得られる前述した作用効果に加え、冷
暖房のいずれの運転時においても第1の膨張装置13へ
供給される冷媒を過冷却液とすることができるので、リ
ア空調ユニット2の暖房性能とフロント空調ユニット1
の冷房性能の一層の向上を図ることができるようにな
る。
【0059】また、図11で示されるように、図1で示
す構成に対して、冷房運転時において第2の膨張装置1
4の上流側となり、暖房運転時において第1の膨張装置
13の上流側となる空調ユニットの外側の位置、即ち、
接続点Aと並列回路16との間に過冷却用熱交換器36
を設けるようにしてもよい。
【0060】このような構成によれば、図2で示す冷房
運転時においては、室外コンデンサ19で放熱された冷
媒をさらに過冷却用熱交換器36で放熱して過冷却液と
した後に第2の膨張装置14へ供給することができ、ま
た、図3で示す暖房運転時においては、リアサブコンデ
ンサ11で放熱された冷媒をさらに過冷却用熱交換器3
6で放熱して過冷却液とした後に第1の膨張装置13へ
供給することができることとなる。よって、このような
構成においては、図1の構成で得られる前述した作用効
果に加え、リア空調ユニット2の暖房性能と冷房性能の
一層の向上を図ることができるようになる。
【0061】さらに、図12で示されるように、冷房運
転時と暖房運転時とで第1の膨張装置13の上流側とな
る空調ユニットの外側の位置に過冷却用熱交換器35を
設けると共に、冷房運転時において第2の膨張装置14
の上流側となり、暖房運転時において第1の膨張装置1
3の上流側となる空調ユニットの外側の位置に過冷却用
熱交換器36を設けるようにしてもよい。即ち、接続点
Aと第1の膨張装置13との間、及び、接続点Aと並列
回路16との間の2箇所に設けるようにしてもよい。
【0062】このような構成によれば、図2で示す冷房
運転時においては、室外コンデンサ19で放熱された冷
媒の一部を過冷却用熱交換器35でさらに放熱して過冷
却液とした後に第1の膨張装置13へ供給することがで
きると共に、過冷却用熱交換器36で放熱して過冷却液
とした後に第2の膨張装置14へ供給することができる
ようになり、また、図3で示す暖房運転時においては、
リアサブコンデンサ11で放熱された冷媒をさらに過冷
却用熱交換器35,36で放熱して過冷却液とした後に
第1の膨張装置13へ供給することができることとな
る。よって、このような構成においては、図1で示す構
成に対して得られる前述した作用効果に加え、冷房運転
時においては、第1の膨張装置13と第2の膨張装置1
4へ供給される冷媒を過冷却することができ、また、暖
房運転時においては、第1の膨張装置13へ供給される
冷媒を過冷却することができるので、リア空調ユニット
2の暖房性能と両空調ユニットの冷房性能の一層の向上
を図ることができるようになる。
【0063】また、図10乃至図12で示される過冷却
用熱交換器35,36は、フロント空調ユニット1やリ
ア空調ユニット2の外部に設けられているので、過冷却
用熱交換器35,36を都合のいい箇所にレイアウトす
ることができるメリットも有している。
【0064】尚、上述した各構成においては、第1の膨
張装置13を固定オリフィス13aと差圧式流量調整弁
13bとを直列に接続して構成する例を示したが、冷房
性能の確保と暖房運転時における適切な冷媒循環量の確
保を図るために、エバポレータ4の吸熱能力が低下する
低負荷時(暖房運転時の低負荷時)においてスーパーヒ
ート量を小さくするように弁開度を調節するクロスチャ
ージ方式の温度式膨張弁を用いるようにしてもよい。
【0065】そもそも、差圧式流量調整弁15を暖房回
路に設けるようにしているのは、冷房運転時に適切な冷
媒循環量が得られるように固定オリフィス13aの開度
を設定すると、暖房運転時においてエバポレータ4の出
口側のスーパーヒート量が小さくなってコンプレッサ1
7への液バックが生じやすくなり、逆に、暖房運転時に
適切な冷媒循環量が得られるように固定オリフィス13
aの開度を設定すると、冷房運転時においてエバポレー
タ4の出口側のスーパーヒート量が大きくなって十分な
冷房能力を得ることができなくなるので、このような不
都合を避けるために、冷房運転時に適切な冷媒循環量が
流れるように固定オリフィス13aの開度を設定してお
き、暖房運転時においても冷媒を流れにくくすることで
適切な冷媒循環量を得るようにするためである。そこ
で、第1の膨張装置13を、例えばクロスチャージ方式
の温度式膨張弁によって構成した場合でも、冷房運転時
において適切な冷媒循環量が得られるように弁開度を調
節しておけば、暖房運転時においては冷媒が流しぎみに
なるように弁開度が調節されるので、差圧式流量調整弁
15によってスーパーヒート量を適切に確保することが
できるようになり、暖房運転時においても冷媒循環量を
適切に得ることが可能となる。
【0066】図13において、図1で示される車両用空
調装置のサイクル構成を応用した例が示され、この例に
おいては、図1のリア空調ユニット2に配されるリアサ
ブコンデンサ11を、蓄熱材を収納したマットと熱交換
する熱交換器40で置き換えた構成となっている。即
ち、車両用空調装置は、車室を空調する空調ユニット4
1と蓄熱材が収容されたマットと熱交換する蓄熱用熱交
換器40とを有し、空調ユニット41は、空調通路43
にエバポレータ44、ヒータコア46が配置され、ヒー
タコア46の上流側に配置されたエアミックスドア47
によってヒータコア46を通過する空気とバイパスする
空気との割合を調節するようになっている。ここで、エ
バポレータ44は、通路断面全体を遮るように設けら
れ、上流から送られてくる空気を全て通過するようにな
っており、ヒータコア46は、エバポレータ44の下流
側に配されてユニット内の一部を2分してなる一方の通
路上を遮るように設けられている。
【0067】実際においては、最上流側には図示しない
インテーク装置が配置され、内気入口と外気入口との開
口割合がインテークドアによって調整されるようになっ
ており、また、内気入口と外気入口とに臨むように送風
機48が収納され、この送風機48により空調ユニット
41の通気量が調節され、この送風機の回転により吸引
された空気をエバポレータ44へ圧送するようにしてい
る。また、ヒータコア46よりも下流側には、車室の前
席側領域に開口するデフロスト吹出口、ベント吹出口、
およびヒート吹出口が設けられ、これら吹出口の分かれ
た部分に設けられたモードドアを操作することによって
吹出モードが切り換えられるようになっている。
【0068】ここで、ヒータコア46は、エンジン5の
廃熱によって加熱されるエンジン冷却水を熱源として通
過空気を加熱するものであり、図示しないポンプによっ
てエンジン冷却水が供給される構成となっている。
【0069】また、空調ユニット外の例えばエンジンル
ームには、前記構成例と同様に、室外コンデンサ19、
エンジン5によって駆動されるコンプレッサ17、この
コンプレッサ17の吸入側の配管上に設けられたアキュ
ムレータ18等が配されており、この例においても、四
方弁12を用いてその接続部(α、β、γ、δ)をα−
β、γ−δの連通状態(暖房時連通状態)と、α−δ、
β−γの連通状態(冷房時連通状態)とに切り替え、冷
房運転時と暖房運転時での冷媒の流方向を規制するよう
にしている。
【0070】そして、エバポレータ44の冷媒流入側に
第1の膨張装置13を設け、蓄熱用熱交換器40の出入
口部の一方の側に第2の膨張装置14と、この第2の膨
張装置14をバイパスするように設けられ、蓄熱用熱交
換器40からの流出方向の流れのみを許容する逆止弁と
しての機能を備えると共に流入側と流出側とで圧力差を
持たせるようにした差圧式流量調整弁15とから成る並
列回路16を設けるようにしている。
【0071】ここで、第1の膨張装置13は、エバポレ
ータ44の冷媒流入側に接続された所定の開度に設定さ
れている絞り部、例えば、所定の径に形成された固定オ
リフィスと、この固定オリフィス13aを介してエバポ
レータ44の冷媒流入側と接続され、固定オリフィス1
3aに流入する冷媒の流れのみを許容する逆止弁として
の機能を備えると共に流入側と流出側とで圧力差を持た
せるようにした差圧式流量調整弁13bとを直列に接続
して構成されている。また、第2の膨張装置14も、蓄
熱用熱交換器40の出入口部の一方の側に接続された所
定の開度に設定されている絞り部、例えば、所定の径に
形成された固定オリフィス14aと、この固定オリフィ
ス14aを介して蓄熱用熱交換器40の出入口部の一方
の側と接続され、固定オリフィス14aに流入する冷媒
の流れのみを許容する逆止弁としての機能を備えると共
に流入側と流出側とで圧力差を持たせるようにした差圧
式流量調整弁14bとを直列に接続して構成されてい
る。
【0072】そして、コンプレッサ17の吐出側(D)
を四方弁12のα接続部に接続し、この四方弁12のβ
接続部を蓄熱用熱交換器40の出入口部の他方の側に接
続している。また、四方弁12のγ接続部をこの四方弁
12から流出する方向への流れのみを許容する第1の逆
止弁21とアキュムレータ18とを介してコンプレッサ
17の吸入側(S)に、δ接続部を室外コンデンサ19
の冷媒流入側にそれぞれ接続し、室外コンデンサ19の
冷媒流出側にこの室外コンデンサ19から流出する方向
への流れのみを許容する第2の逆止弁22を設け、この
第2の逆止弁22の流出側を第1の膨張装置13を介し
てエバポレータ44の冷媒流入側に接続している。
【0073】また、エバポレータ44の冷媒流出側を前
記アキュムレータ18を介してコンプレッサ17の吸入
側(S)に接続し、蓄熱用熱交換器40の一方の側を前
記並列回路16を介して第2の逆止弁22の流出側と第
1の膨張装置13との間(図中、接続点Aで示す箇所)
に接続する構成としている。尚、その他の構成について
は、図1で示す構成と同様であるので、同一箇所に同一
番号を付して説明を省略する。
【0074】このような構成において、冷房運転時にお
いては、四方弁12を冷房時連通状態とし、エアミック
スドア47を、ヒータコア46への通風量が小さくなる
位置、特に、冷房負荷が大きい場合や急速クールダウン
を要する場合には、図14に示されるように、ヒータコ
ア46への通風量を最小とする位置に設定し、所望の送
風能力で送風機48を駆動する。
【0075】すると、コンプレッサ17から吐出した冷
媒を同図の太線で示すように流す冷房回路が構成され
る。即ち、コンプレッサ17から吐出した高温高圧冷媒
は、四方弁12を通って室外コンデンサ19に直接入
り、ここで放熱した後に、第2の逆止弁22を通って第
1の膨張装置13へ至り、ここで減圧されてエバポレー
タ44に入る。また、室外コンデンサ19から流出した
冷媒は、第2の逆止弁22を通って第2の膨張装置14
へ至り、ここで減圧されて蓄熱用熱交換器40に入る。
そして、蓄熱用熱交換器40から流出した冷媒は、四方
弁12、第1の逆止弁21を通過してエバポレータ44
から流出した冷媒と合流し、アキュムレータ18で気液
分離された後に気相冷媒のみがコンプレッサ17へ戻さ
れる。
【0076】よって、空調ユニット1内に導入される空
気は、エバポレータ44で冷却され、しかる後にヒータ
コア46を通過することなく車室内へ供給されることと
なり、また、蓄熱用熱交換器40の吸熱によって蓄熱マ
ットが冷却されることから、マットに収容されている蓄
熱材を冷却することができるようになる。このため、エ
ンジン5を停止させてサイクルの稼動を停止させた場合
においても、蓄熱マットの冷やされた状態を維持するこ
とが可能となる。
【0077】これに対し、暖房運転時においては、四方
弁12を暖房時連通状態とし、エアミックスドア47
を、ヒータコア46への通風量が大きくなる位置、特
に、暖房負荷が大きい場合や即暖性を要する場合には、
図15に示されるように、ヒータコア46への通風量を
最大とする位置に設定し、所望の送風能力で送風機48
を駆動する。
【0078】すると、コンプレッサ17から吐出した冷
媒を同図の太線で示すように流す冷房回路が構成され
る。即ち、コンプレッサ17から吐出した高温高圧冷媒
は、先ず四方弁12を通って蓄熱用熱交換器40へ供給
され、ここで放熱される。その後、蓄熱用熱交換器40
から流出した冷媒は、第2の膨張装置14が逆止弁とし
て機能するので、ここを流れることはなく、差圧式流量
調整弁15を流れ、ここで減圧された後に第1の膨張装
置13へ送られ、この第1の膨張装置13でさらに減圧
された後にエバポレータ44に入り、ここで吸熱した後
にアキュムレータ18を介してコンプレッサ17へ戻さ
れる。
【0079】よって、空調ユニット41に導入される空
気は、エバポレータ44で除湿され、その後ヒータコア
46によって加熱された後に車室内へ供給されることと
なり、また、蓄熱用熱交換器40の放熱によって蓄熱マ
ットが加熱されることから、マットに収容されている蓄
熱材を加熱することができるようになる。このため、エ
ンジン5を停止させてサイクルの稼動を停止させた場合
においても、蓄熱マットの暖められた状態を維持するこ
とが可能となる。
【0080】また、このような構成においても、室外コ
ンデンサ19の方が蓄熱用熱交換器40よりも容積が大
きいことから、冷房運転時での適切な冷媒循環量は暖房
運転時での適切な冷媒循環量よりも多くなるものである
が、第1の膨張装置13の冷房運転時で要求される冷媒
循環量を満たすように固定オリフィス13aのオリフィ
ス径が設定された場合でも、暖房回路の第1の膨張装置
13よりも上流側となる位置に差圧式流量調整弁15を
設けたことによって、暖房運転時に要求される冷媒循環
量を得ることが可能となる。即ち、上述のように、第2
の膨張装置14に対して並列的に差圧式流量調整弁15
を設け、この差圧式流量調整弁15を冷房運転時の高流
量時には通過させず、暖房運転時の低流量時にだけ通過
させることで、冷房運転時のみならず、暖房運転時にお
いても、それぞれの運転モードに見合った適正な流量制
御を行うことができ、良好な冷房運転および暖房運転を
得ることができるようになる。
【0081】また、蓄熱マットを冷やす場合には冷凍サ
イクルによって行い、暖める場合には電熱ヒータを使用
していた従来の構成に比べ、上述の構成によれば、蓄熱
マットの冷却及び加熱を冷凍サイクルによって行うこと
ができるので、蓄熱材以外は、冷凍サイクルの部品を使
用することができるようになり、蓄熱装置を構成する構
成部品を削減してコストの低減を図ることが可能とな
る。
【0082】尚、図13で示す構成において、図5に示
されるように、バイパス通路31とこのバイパス通路3
1を開閉する開閉弁32を同様に設け、ウォームアップ
初期時における暖房能力の増大を図り、また、エバポレ
ータ44の凍結状態の解凍を促進するようにしてもよ
い。
【0083】また、図13に示す構成に対して、図10
に示されるように、冷房運転時と暖房運転時とにおいて
第1の膨張装置13の上流側となる位置、即ち、接続点
Aと第1の膨張装置13との間に過冷却用熱交換器35
を同様に設け、冷暖房のいずれの運転時においても第1
の膨張装置13へ供給される冷媒を過冷却液とすること
で蓄熱マットの加熱性能の向上とフロント空調ユニット
1の冷房性能の向上を図るようにしても、図11に示さ
れるように、冷房運転時において第2の膨張装置14の
上流側となり、暖房運転時において第1の膨張装置13
の上流側となる位置、即ち、接続点Aと並列回路16と
の間に過冷却用熱交換器36を設け、冷房運転時におい
ては、第2の膨張装置14へ供給される冷媒を過冷却液
とし、また、暖房運転時においては、第1の膨張装置1
3へ供給される冷媒を過冷却液とすることで、蓄熱マッ
トの加熱および冷却性能の向上を図るようにしてもよ
い。さらに、図13に示す構成に対して、図12で示さ
れるように、冷房運転時と暖房運転時とで第1の膨張装
置13の上流側となる位置と、冷房運転時において第2
の膨張装置14の上流側となり、暖房運転時において第
1の膨張装置13の上流側となる位置、即ち、接続点A
と第1の膨張装置13との間と、接続点Aと並列回路1
6との間の2箇所に過冷却用熱交換器35、36を設
け、冷房運転時においては、第1の膨張装置13と第2
の膨張装置14へ供給される冷媒を過冷却液とし、ま
た、暖房運転時においては、第1の膨張装置13へ供給
される冷媒を過冷却液とすることで、蓄熱マットの加熱
および冷却性能の向上と空調ユニットの冷房性能の向上
を図るようにしてもよい。さらに、固定オリフィス13
aと差圧式流量調整弁13bとを直列に接続して構成さ
れた第1の膨張装置13を、クロスチャージ方式などの
温度式膨張弁で代用するようにしてもよい。
【0084】
【発明の効果】以上述べたように、この発明に係る車両
用空調装置は、空調ユニット外に配された放熱機能を有
する室外熱交換器と、第1空調ユニット内に配された吸
熱機能を有する第1の熱交換器および放熱機能を有する
加熱用熱交換器と、第2空調ユニット内に配された放熱
機能と吸熱機能とが択一的に選択される第2の熱交換器
と、第1空調ユニットの通気量を調節する第1の送風機
と、第2空調ユニットの通気量を調節する第2の送風機
と、第1の熱交換器の流入側に設けられる第1の膨張装
置と、第2の熱交換器の冷媒が流出入する一方の側に設
けられる第2の膨張装置と、コンプレッサの吐出側から
冷媒を供給する熱交換器とコンプレッサの吸入側へ冷媒
を戻す熱交換器とが切り換えられて運転モードに応じて
冷媒の流方向を規制する流方向規制手段と、第2の熱交
換器から流出する冷媒の流れのみを許容する逆止弁とし
ての機能を備えると共に流入側と流出側とで圧力差を持
たせるようにした差圧式流量調整弁とを有し、冷房運転
時には、コンプレッサによって圧縮された冷媒を、流方
向規制手段を介して前記室外熱交換器へ供給し、その
後、第1の膨張装置で減圧して第1の熱交換器へ供給す
ると共に第2の膨張装置で減圧して第2の熱交換器へ供
給し、しかる後に第1の熱交換器から流出した冷媒をコ
ンプレッサへ戻すと共に第2の熱交換器から流出した冷
媒を流方向規制手段を介してコンプレッサに戻すように
し、暖房運転時には、コンプレッサによって圧縮された
冷媒を、流方向規制手段を介して第2の熱交換器へ供給
し、この第2の熱交換器から流出した冷媒を差圧式流量
調整弁で減圧して第1の膨張装置へ導き、この第1の膨
張装置でさらに減圧した後に第1の熱交換器へ供給し、
しかる後にコンプレッサに戻す暖房回路を構成するよう
にしたので、冷房運転時における適切な冷媒循環量を基
準に第1の膨張装置を設計した場合でも、暖房回路の第
1の膨張装置の上流側となる箇所に差圧式流量調整弁が
設けられているので、暖房運転時において冷媒が必要以
上に流れることはなくなり、冷暖房のいずれの運転モー
ドにおいても適切な冷媒循環量を得ることが可能とな
る。したがって、冷暖房のそれぞれにおいて適切な流量
制御をおこなうことができ、適切な冷房能力及び暖房能
力を確保することができる。
【0085】また、第2の空調ユニットに配される第2
の熱交換器を蓄熱材を収容したマットと熱交換する熱交
換器で代替させ、ヒートポンプを利用して車室の空調と
マットの温調とを同時に行うような構成とした場合にお
いても、冷暖房のいずれの運転モードにおいても適切な
冷媒循環量を得ることが可能となる。特に、この構成に
おいては、ヒートポンプサイクルを利用してマットの冷
却と加熱とを切り換えることが可能となるので、従来の
仮眠用マットなどのように、マットの冷却を冷凍サイク
ルによって行い、加熱を電熱ヒータによって行うような
構成に比べて、構成の簡素化を図ることができるように
なる。
【0086】ここで、第1の膨張装置と第2の膨張装置
とを、開度が固定された絞り部と、この絞り部に流入す
る冷媒の流れのみを許容する逆止弁としての機能を備え
ると共に、流入側と流出側とで圧力差を持たせる差圧式
流量調整弁とによって構成するようにすれば、絞り部と
差圧式流量調節弁の組み合わせによって冷暖房性能を容
易に整えることが可能となる。また、第1の膨張装置を
温度式膨張弁によって構成し、第2の膨張装置を開度が
固定された絞り部と、この絞り部に流入する冷媒の流れ
のみを許容する逆止弁としての機能を備えると共に流入
側と流出側とで圧力差を持たせる差圧式流量調整弁とに
よって構成すれば、冷房運転時において適切な冷媒循環
量が得られると共に、暖房運転時においても差圧式流量
調整弁によってスーパーヒート量を確保して冷媒循環量
を適切に得ることが可能となる。
【0087】さらに、第1の膨張装置と第1の熱交換器
とをバイパスするバイパス通路を設け、このバイパス通
路に第1の熱交換器の作動状態に応じてバイパス通路を
開閉する構成、例えば、第1の熱交換器の流出側の冷媒
温度が所定温度以下であるときにバイパス通路を開と
し、所定温度よりも高いときにバイパス通路を閉とする
開閉弁を設けるような構成を付加すれば、第1の膨張装
置によって減圧されないホットガスをコンプレッサに供
給することができるようになり、暖房運転時において第
2の熱交換器による放熱能力を増大を図り、吸熱能力が
小さい低負荷時におけるウォームアップ初期の暖房能力
の向上を図ることができるようになる。また、第1の熱
交換器への冷媒供給を無くすことで、第1の熱交換器の
デフロストを促進させることが可能となる。
【0088】また、第1の熱交換器の作動状態に応じて
前記第2の送風機を作動、停止させる構成、例えば、第
1の熱交換器の流出側の冷媒温度が所定温度以下である
ときに第2の送風機を停止させ、所定温度よりも高いと
きに第2の送風機を作動させるような構成を付加すれ
ば、第2の送風機を停止させることで、温度の高い冷媒
を第1の熱交換器へ直接供給することができるようにな
るので、第1の熱交換器を放熱器として用いることで、
ウォームアップ初期の暖房能力の向上を図ることができ
るようになる。また、高温冷媒が第1の熱交換器に直接
供給されることから、第1の熱交換器を積極的にデフロ
ストさせることができるようになる。
【0089】さらに、冷房運転時と暖房運転時とで第1
の膨張装置の上流側となる位置に過冷却用熱交換器を設
けたり、又は、冷房運転時には第2の膨張装置の上流側
となり、暖房運転時には第1の膨張装置の上流側となる
位置に過冷却用熱交換器を設けたり、又は、冷房運転時
と暖房運転時とで第1の膨張装置の上流側となる位置に
過冷却用熱交換器を設けると共に、冷房運転時には第2
の膨張装置の上流側となり、暖房運転時には第1の膨張
装置の上流側となる位置に他の過冷却用熱交換器を設け
る構成とすれば、放熱器として機能する熱交換器から流
出した冷媒をさらに冷却(過冷却)させることができ、
冷暖房性能の向上を図ることが可能となる。また、これ
ら過冷却用熱交換器を、空調ユニット外に配する構成と
すれば、過冷却用熱交換器のレイアウトの自由度を大き
くすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る車両用空調装置の構成例
を示す図である。
【図2】図2は、図1の車両用空調装置の冷房運転時の
冷媒の流れを示す図である。
【図3】図3は、図1の車両用空調装置の暖房運転時の
冷媒の流れを示す図である。
【図4】図4は、オリフィス径と圧損との関係を示す特
性線図である。
【図5】図5は、図1に係る車両用空調装置において、
ホットガス供給経路を追加した構成例を示す図である。
【図6】図6は、開閉弁の特性を説明する特性線図であ
る。
【図7】図7は、図5で示す車両用空調装置において、
冷媒温度Teが所定温度αよりも大きい場合の冷媒の流
れを示す図である。
【図8】図8は、図5で示す車両用空調装置において、
冷媒温度Teが所定温度α以下である場合の冷媒の流れ
を示す図である。
【図9】図9は、図1に係る車両用空調装置において、
ホットガスを供給するための制御動作例を示すフローチ
ャートである。
【図10】図10は、図1に係る車両用空調装置におい
て、過冷却用熱交換器を追加した構成例を示す図であ
る。
【図11】図11は、図1に係る車両用空調装置におい
て、過冷却用熱交換器を追加した他の構成例を示す図で
ある。
【図12】図12は、図1に係る車両用空調装置におい
て、過冷却用熱交換器を追加した更に他の構成例を示す
図である。
【図13】図13は、図1に係る車両用空調装置のサイ
クル構成の応用例を示す図である。
【図14】図14は、図13に係る車両用空調装置の冷
房運転時の冷媒の流れを示す図である。
【図15】図15は、図13に係る車両用空調装置の暖
房運転時の冷媒の流れを示す図である。
【符号の説明】
1 フロント空調ユニット 2 リア空調ユニット 4 エバポレータ 6 ヒータコア 11 リアサブコンデンサ 12 四方弁 13 第1の膨張装置 14 第2の膨張装置 13a,14a 固定オリフィス 13b,14b 差圧式流量調整弁 15 差圧式流量調整弁 17 コンプレッサ 19 室外コンデンサ 31 バイパス通路 32 開閉弁 35、36 過冷却用熱交換器 40 蓄熱用熱交換器 41 空調ユニット 44 エバポレータ 46 ヒータコア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60H 1/08 611 B60H 1/08 611J 1/22 651 1/22 651

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室の第1の領域を空調する第1空調ユ
    ニットと第2の領域を空調する第2空調ユニットとを備
    えた車両用空調装置において、 冷媒を圧縮するためのコンプレッサと、 空調ユニット外に配された放熱機能を有する室外熱交換
    器と、 第1空調ユニット内に配された吸熱機能を有する第1の
    熱交換器および放熱機能を有する加熱用熱交換器と、 第2空調ユニット内に配された放熱機能と吸熱機能とが
    択一的に選択される第2の熱交換器と、 前記第1空調ユニットの通気量を調節する第1の送風機
    と、 前記第2空調ユニットの通気量を調節する第2の送風機
    と、 前記第1の熱交換器の流入側に設けられる第1の膨張装
    置と、 前記第2の熱交換器の冷媒が流出入する一方の側に設け
    られる第2の膨張装置と、 前記コンプレッサの吐出側から冷媒を供給する熱交換器
    と前記コンプレッサの吸入側へ冷媒を戻す熱交換器とが
    切り換えられて運転モードに応じて冷媒の流方向を規制
    する流方向規制手段と、 前記第2の熱交換器から流出する冷媒の流れのみを許容
    する逆止弁としての機能を備えると共に流入側と流出側
    とで圧力差を持たせるようにした差圧式流量調整弁とを
    有し、 冷房運転時には、前記コンプレッサによって圧縮された
    冷媒を、流方向規制手段を介して前記室外熱交換器へ供
    給し、その後、前記第1の膨張装置で減圧して前記第1
    の熱交換器へ供給すると共に前記第2の膨張装置で減圧
    して前記第2の熱交換器へ供給し、しかる後に前記第1
    の熱交換器から流出した冷媒をコンプレッサへ戻すと共
    に前記第2の熱交換器から流出した冷媒を前記流方向規
    制手段を介して前記コンプレッサに戻す冷房回路を構成
    し、 暖房運転時には、前記コンプレッサによって圧縮された
    冷媒を、流方向規制手段を介して前記第2の熱交換器へ
    供給し、この第2の熱交換器から流出した冷媒を前記差
    圧式流量調整弁で減圧して前記第1の膨張装置へ導き、
    この第1の膨張装置でさらに減圧した後に前記第1の熱
    交換器へ供給し、しかる後に前記コンプレッサに戻す暖
    房回路を構成するようにしたことを特徴とする車両用空
    調装置。
  2. 【請求項2】 冷媒を圧縮するためのコンプレッサと、 空調ユニットの外に配された放熱機能を有する室外熱交
    換器と、 前記空調ユニット内に配された吸熱機能を有する第1の
    熱交換器および放熱機能を有する加熱用熱交換器と、 蓄熱材を収容したマットと熱交換する放熱機能と吸熱機
    能とが択一的に選択される第2の熱交換器と、 前記空調ユニットの通気量を調節する送風機と、 前記第1の熱交換器の流入側に設けられる第1の膨張装
    置と、 前記第2の熱交換器の冷媒が流出入する一方の側に設け
    られる第2の膨張装置と、 前記コンプレッサの吐出側から冷媒を供給する熱交換器
    と前記コンプレッサの吸入側へ冷媒を戻す熱交換器とが
    切り換えられて運転モードに応じて冷媒の流方向を規制
    する流方向規制手段と、 前記第2の熱交換器から流出する冷媒の流れのみを許容
    する逆止弁としての機能を備えると共に流入側と流出側
    とで圧力差を持たせるようにした差圧式流量調整弁とを
    有し、 冷房運転時には、前記コンプレッサによって圧縮された
    冷媒を、流方向規制手段を介して前記室外熱交換器へ供
    給し、その後、前記第1の膨張装置で減圧して前記第1
    の熱交換器へ供給すると共に前記第2の膨張装置で減圧
    して前記第2の熱交換器へ供給し、しかる後に前記第1
    の熱交換器から流出した冷媒をコンプレッサへ戻すと共
    に前記第2の熱交換器から流出した冷媒を前記流方向規
    制手段を介して前記コンプレッサに戻す冷房回路を構成
    し、 暖房運転時には、前記コンプレッサによって圧縮された
    冷媒を、流方向規制手段を介して前記第2の熱交換器へ
    供給し、この第2の熱交換器から流出した冷媒を前記差
    圧式流量調整弁で減圧して前記第1の膨張装置へ導き、
    この第1の膨張装置でさらに減圧した後に前記第1の熱
    交換器へ供給し、しかる後に前記コンプレッサに戻す暖
    房回路を構成するようにしたことを特徴とする車両用空
    調装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の膨張装置と前記第2の膨張装
    置は、開度が固定された絞り部と、この絞り部に流入す
    る冷媒の流れのみを許容する逆止弁としての機能を備え
    ると共に流入側と流出側とで圧力差を持たせる差圧式流
    量調整弁とによって構成されることを特徴とする請求項
    1又は2記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の膨張装置は、温度式膨張弁に
    よって構成され、前記第2の膨張装置は、開度が固定さ
    れた絞り部と、この絞り部に流入する冷媒の流れのみを
    許容する逆止弁としての機能を備えると共に流入側と流
    出側とで圧力差を持たせる差圧式流量調整弁とによって
    構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の車両
    用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の膨張装置と前記第1の熱交換
    器とをバイパスするバイパス通路と、前記第1の熱交換
    器の作動状態に応じて前記バイパス通路を開閉する開閉
    弁とを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の車
    両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の熱交換器の流出側の冷媒温度
    が所定温度以下であるときに前記バイパス通路を開と
    し、前記所定温度よりも高いときに前記バイパス通路を
    閉とする請求項5記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の熱交換器の作動状態に応じて
    前記第2の送風機を作動、停止させるようにしたことを
    特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の熱交換器の流出側の冷媒温度
    が所定温度以下であるときに前記第2の送風機を停止さ
    せ、前記所定温度よりも高いときに前記第2の送風機を
    作動させる請求項7記載の車両用空調装置。
  9. 【請求項9】 前記冷房運転時及び前記暖房運転時にお
    いて前記第1の膨張装置の上流側となる位置に過冷却用
    熱交換器を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載
    の車両用空調装置。
  10. 【請求項10】 前記冷房運転時において前記第2の膨
    張装置の上流側となり、前記暖房運転時において前記第
    1の膨張装置の上流側となる位置に過冷却用熱交換器を
    設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用空
    調装置。
  11. 【請求項11】 前記冷房運転時及び前記暖房運転時に
    おいて前記第1の膨張装置の上流側となる位置に過冷却
    用熱交換器を設けると共に、前記冷房運転時において前
    記第2の膨張装置の上流側となり、前記暖房運転時にお
    いて前記第1の膨張装置の上流側となる位置に他の過冷
    却用熱交換器を設けたことを特徴とする請求項1又は2
    記載の車両用空調装置。
  12. 【請求項12】 前記過冷却用熱交換器は、前記空調ユ
    ニット外に配されていることを特徴とする請求項9,1
    0又は11記載の車両用空調装置。
  13. 【請求項13】 前記車室の第1の領域を空調する第1
    空調ユニットは、車室の前席側領域を空調するフロント
    空調ユニットであり、前記車室の第2の領域を空調する
    第2空調ユニットは、後席側領域を空調するリア空調ユ
    ニットである請求項1記載の車両用空調装置。
JP2001044518A 2001-02-21 2001-02-21 車両用空調装置 Pending JP2002240544A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001044518A JP2002240544A (ja) 2001-02-21 2001-02-21 車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001044518A JP2002240544A (ja) 2001-02-21 2001-02-21 車両用空調装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002240544A true JP2002240544A (ja) 2002-08-28

Family

ID=18906496

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001044518A Pending JP2002240544A (ja) 2001-02-21 2001-02-21 車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002240544A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102331047A (zh) * 2011-07-23 2012-01-25 济源市贝迪地能中央空调设备有限公司 一种气热回收型电动汽车热泵空调系统
EP2431203A2 (en) 2010-09-20 2012-03-21 Valeo Japan Co., Ltd. Heat pump system
KR101249675B1 (ko) * 2006-12-29 2013-04-05 한라공조주식회사 차량용 듀얼 공조시스템
CN103786547A (zh) * 2012-10-31 2014-05-14 三菱自动车工业株式会社 车辆空调

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101249675B1 (ko) * 2006-12-29 2013-04-05 한라공조주식회사 차량용 듀얼 공조시스템
EP2431203A2 (en) 2010-09-20 2012-03-21 Valeo Japan Co., Ltd. Heat pump system
EP2431203A3 (en) * 2010-09-20 2014-05-21 Valeo Japan Co., Ltd. Heat pump system
CN102331047A (zh) * 2011-07-23 2012-01-25 济源市贝迪地能中央空调设备有限公司 一种气热回收型电动汽车热泵空调系统
CN102331047B (zh) * 2011-07-23 2013-06-05 济源市贝迪地能中央空调设备有限公司 一种气热回收型电动汽车热泵空调系统
CN103786547A (zh) * 2012-10-31 2014-05-14 三菱自动车工业株式会社 车辆空调

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6634160B2 (ja) 車両用ヒートポンプシステム
US20220032732A1 (en) Battery heating device for vehicle
US9180754B2 (en) Heat pump system for vehicle
JP3781147B2 (ja) ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
US5899086A (en) Heat pump type air conditioning system for automotive vehicle
US5782102A (en) Automotive air conditioner having condenser and evaporator provided within air duct
JP2005263200A (ja) 車両用空調装置
JP2019023023A (ja) 車両用空気調和装置
WO2011108567A1 (ja) 車両用空気調和装置及びその運転切替方法
CN108790672B (zh) 车辆用空调装置
CN113302437A (zh) 制冷循环装置
JP2012030603A (ja) 車両用冷暖房装置
JP2002019443A (ja) ヒートポンプサイクル
JP2010159006A (ja) 車両用空調装置
JP2005233535A (ja) 空調装置
WO2022163712A1 (ja) 温度制御システム
JP2003335129A (ja) 車両用空調装置
JP3303578B2 (ja) 車両用冷暖房装置
JP2002240544A (ja) 車両用空調装置
JP2002225545A (ja) 車両用空調装置
JP2010012820A (ja) 車両用空調装置
JP2003291623A (ja) 車両用空調装置
JP7392296B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2001253227A (ja) 車両用空調装置
JP2002029242A (ja) 車両用空調装置