JP2003335129A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2003335129A
JP2003335129A JP2003057448A JP2003057448A JP2003335129A JP 2003335129 A JP2003335129 A JP 2003335129A JP 2003057448 A JP2003057448 A JP 2003057448A JP 2003057448 A JP2003057448 A JP 2003057448A JP 2003335129 A JP2003335129 A JP 2003335129A
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JP
Japan
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refrigerant
compressor
vehicle
temperature
air
Prior art date
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JP2003057448A
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English (en)
Inventor
Atsushi Hatakeyama
淳 畠山
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吹き出し温度を安定させることができると共
に省動力化を実現することができる車両用空調装置を提
供する。 【解決手段】 エンジン冷却水の熱を車室内に吹き出さ
れる空気に放熱させるヒータコア21と、圧縮された冷
媒の熱を車室内に吹き出される空気に放熱させて冷媒を
凝縮させるサブコンデンサ4と、凝縮させた冷媒を膨張
させる膨張弁6と、膨張させた冷媒に車室内の空気の熱
を吸熱させて蒸発させるエバポレータ7と、蒸発させた
冷媒を圧縮してサブコンデンサに向けて吐出するコンプ
レッサ2と、エンジンとコンプレッサとを接続あるいは
分離するコンプレッサクラッチ8とを備え、コンプレッ
サが可変容量コンプレッサであり、コンプレッサ2の吐
出冷媒圧力を検出するセンサ9と、その検出結果に基づ
いて吹き出し温度が所定温度になるようにコンプレッサ
の吐出冷媒容量を制御する制御手段100とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車室内における温
度環境を調整するための車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車室内における温度環境を調整するため
の車両用空調装置としては、冷媒を循環させて冷媒と空
気との間で熱交換を行う冷媒サイクルと、車両駆動用動
力源としてのエンジンの排熱により温められたエンジン
冷却水を循環させてエンジン冷却水と空気との間で熱交
換を行う温水ラインとを備えるものが一般的である。
【0003】このような空調装置では、内外気が導入さ
れる車室内空気流路内に、冷媒サイクル中に組み込まれ
る吸熱用車室内熱交換器としてのエバポレータと、温水
ライン中に組み込まれる放熱器としてのヒータコアとが
配設される。
【0004】車室内空気流路内を流れる空気の熱がエバ
ポレータ内の冷媒に吸熱されることにより冷風が生成さ
れ、車室内空気流路内を流れる空気がヒータコアにより
加熱されることにより温風が生成される。そして、これ
ら冷風と温風の割合がエアミックスドアにより調整され
ることで車室内の温度が調整されることになる。
【0005】なお、エバポレータで吸熱して蒸発した冷
媒は、エンジンにより駆動されるコンプレッサで圧縮さ
れて車室外熱交換器としてのメインコンデンサに向けて
吐出され、メインコンデンサで放熱して凝縮した後、膨
張手段としての膨張弁で膨張されてエバポレータに流れ
込む。
【0006】ところで、このような車両用空調装置にお
いては、エンジン冷却水を熱媒体として温風を生成する
ようにしているため、例えばエンジン起動直後や走行負
荷が少ない場合等、エンジン冷却水の温度があまり高温
になっていない状態では、車室内の温度を速やかに昇温
させることができないという問題がある。
【0007】このような問題点に鑑みて、特開平9−1
75140号公報や特開平10−44742号公報に開
示された車両用空調装置では、車室内空気流路内に放熱
用車室内熱交換器としてのサブコンデンサを配設し、暖
房運転時には、冷媒がメインコンデンサを迂回してサブ
コンデンサ、膨張弁、エバポレータ、及びコンプレッサ
の間を循環し、サブコンデンサで車室内空気流路内を流
れる空気に放熱させるようにしている。
【0008】このような構成の車両用空調装置では、エ
ンジン冷却水を熱媒体とするヒータコアに加えて、冷媒
を熱媒体とするサブコンデンサでも温風が生成されるの
で、エンジン起動直後や走行負荷が少ない場合等のよう
に、エンジン冷却水が十分に高温になっていない場合で
あっても、車室内の温度を比較的速やかに昇温させるこ
とができる。
【0009】なお、省動力のため、車室内が設定温度に
達した時点で、接続・分離手段としてのコンプレッサク
ラッチをOFFにしてコンプレッサとエンジンとを分離
し、ヒータコアのみの暖房に移行するようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種の空調装置では、エバポレータ負荷(吸入空気温
度、風量等)やエンジン回転数の変化に伴って、コンプ
レッサから吐出される高圧の冷媒ガスの吐出圧力が変化
するため、吹き出し温度が安定しないという問題が有っ
た。
【0011】また、近年、エンジンの高効率化に伴って
エンジンの排熱量が少なくなってきており、コンプレッ
サクラッチをOFFにしてヒータコアのみの暖房に切り
換えた際に、吹き出し温度が急激に低下してしまい、乗
員に違和感を与えるという問題が有った。
【0012】その対策として、コンプレッサクラッチを
ONにしたままエアミックスドアの開度の調整等により
温度調整を行うという方法が考えられるが、コンプレッ
サの駆動時間が長くなるため省動力効果が薄れてしまう
という問題が有る。
【0013】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、吹き出し温度を安定させることが
できると共に省動力化を実現することができる車両用空
調装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、車両駆動系冷却水の熱を車
室内に吹き出される空気に放熱させる放熱器と、圧縮さ
れたガス状の冷媒の熱を車室内に吹き出される空気に放
熱させて冷媒を凝縮させる放熱用車室内熱交換器と、該
放熱用車室内熱交換器で凝縮させた冷媒を膨張させる膨
張手段と、該膨張手段で膨張させた冷媒に車室内の空気
の熱を吸熱させて冷媒を蒸発させる吸熱用車室内熱交換
器と、車両駆動用動力源により駆動され前記吸熱用車室
内熱交換器で蒸発させた冷媒を圧縮して前記放熱用車室
内熱交換器に向けて吐出するコンプレッサとを備えた車
両用空調装置において、前記コンプレッサが可変容量コ
ンプレッサであり、吹き出し温度又は吹き出し温度と相
関関係を有する数値を検出する検出手段と、この検出手
段の検出結果に基づいて吹き出し温度が所定温度になる
ように前記コンプレッサの吐出冷媒容量を制御する制御
手段とを備えることを特徴としている。
【0015】このような構成によれば、エバポレータ負
荷や車両駆動用動力源の回転数の変化により吹き出し温
度が変化すると、コンプレッサの吐出冷媒容量が調節さ
れて吹き出し温度がすぐに所定温度に戻るので、吹き出
し温度を安定させることができる。また、車室内が設定
温度に達しても、車両駆動系冷却水の水温が低いときに
は、放熱器に加えて放熱用車室内熱交換器でも温風が生
成されて吹き出し温度が所定温度に保たれるため、乗員
に違和感を与えることがない。なお、この場合、車両駆
動系冷却水の水温の上昇に従ってコンプレッサの吐出冷
媒容量が減少するので、省動力化を実現することができ
る。
【0016】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の車両用空調装置において、前記検出手段が、前記コ
ンプレッサの吐出冷媒圧力を検出するセンサであること
を特徴としている。
【0017】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の車両用空調装置において、前記検出手段が、前記コ
ンプレッサの吐出冷媒温度を検出するセンサであること
を特徴としている。
【0018】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の車両用空調装置において、前記検出手段が、前記放
熱用車室内熱交換器の出口側の空気の温度を検出するセ
ンサであることを特徴としている。
【0019】また、請求項5記載の発明は、請求項1乃
至4のいずれかに記載の車両用空調装置において、前記
所定温度が、車室内を設定温度にするための目標吹き出
し温度であることを特徴としている。
【0020】この場合、コンプレッサの消費動力が必要
最小限となるので、さらに省動力化を図ることができ
る。
【0021】また、請求項6記載の発明は、請求項1乃
至5のいずれかに記載の車両用空調装置において、前記
膨張手段が膨張弁であり、その開弁特性が、縦軸を前記
吸熱用車室内熱交換器の出口側の冷媒圧力、横軸を前記
コンプレッサの吐出冷媒圧力とするグラフ中における前
記コンプレッサの運転実用域内において、前記コンプレ
ッサのコントロールバルブ特性と交わらないと共に前記
吐出冷媒圧力の増加に比例して下降傾斜する傾きを有し
ていることを特徴としている。
【0022】この場合、冷房時には、ハンチング防止や
省動力化を図ることができ、暖房時には、コンプレッサ
の起動初期や吐出冷媒圧力が低い過渡期において吐出冷
媒圧力の上昇を早めることができ、吐出冷媒圧力がある
程度の値に達した安定期において液バックを防止するこ
とができる。また、一個の膨張弁で冷暖房サイクルが成
立させることができるため、サイクル構成部品数及びコ
ストを低減することができる。
【0023】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、吹き出し
温度又は吹き出し温度と相関関係を有する数値に基づい
て吹き出し温度が所定温度になるようにコンプレッサの
吐出冷媒容量を制御するようにしたことにより、エバポ
レータ負荷やエンジン回転数の変化により吹き出し温度
が変化すると、コンプレッサの吐出冷媒容量が調節され
て吹き出し温度がすぐに所定温度に戻るので、吹き出し
温度を安定させることができる。また、車室内が設定温
度に達しても、車両駆動系冷却水の水温が低いときに
は、放熱器に加えて放熱用車室内熱交換器でも温風が生
成されて吹き出し温度が所定温度に保たれるため、乗員
に違和感を与えることがない。なお、この場合、車両駆
動系冷却水の水温の上昇に従ってコンプレッサの吐出冷
媒容量が減少するので、省動力化を実現することができ
る。
【0024】請求項5記載の発明によれば、所定温度
が、車室内を設定温度にするための目標吹き出し温度で
あることにより、コンプレッサの消費動力が必要最小限
となるので、さらに省動力化を図ることができる。
【0025】請求項6記載の発明によれば、膨張弁の開
弁特性が、縦軸を吸熱用車室内熱交換器の出口側の冷媒
圧力、横軸をコンプレッサの吐出冷媒圧力とするグラフ
中におけるコンプレッサの運転実用域内において、コン
プレッサのコントロールバルブ特性と交わらないと共に
コンプレッサの吐出冷媒圧力の増加に比例して下降傾斜
する傾きを有していることにより、冷房時には、ハンチ
ング防止や省動力化を図ることができ、暖房時には、コ
ンプレッサの起動初期や吐出冷媒圧力が低い過渡期にお
いて吐出冷媒圧力の上昇を早めることができ、吐出冷媒
圧力がある程度の値に達した安定期において液バックを
防止することができる。また、一個の膨張弁で冷暖房サ
イクルが成立させることができるため、サイクル構成部
品数及びコストを低減することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態である
車両用空調装置1の概略構成図である。この車両用空調
装置1は、冷媒を循環させて冷媒と空気との間で熱交換
を行う冷媒サイクルと、エンジンの排熱により温められ
たエンジン冷却水を循環させてエンジン冷却水と空気と
の間で熱交換を行う温水ラインとを備えている。
【0027】冷媒サイクルは、コンプレッサ2と、メイ
ンコンデンサ3と、放熱用車室内熱交換器としてのサブ
コンデンサ4と、リキッドタンク5と、膨張手段として
の膨張弁6と、吸熱用車室内熱交換器としてのエバポレ
ータ7とを配管部材を介して連通接続し、コンプレッサ
2によって運動エネルギが与えられた冷媒がこれらの間
を循環するように構成したものである。
【0028】コンプレッサ2は、エンジンルームのよう
な車室外に配設され、吸入した低圧のガス状冷媒を圧縮
して高圧のガス状冷媒として吐出する。このコンプレッ
サ2は、例えば、エンジン10のクランクシャフトの動
力が、接続・分離手段としてのコンプレッサクラッチ8
を介して伝達されることで駆動される。このコンプレッ
サ2は斜板式のもので、その斜板の傾きが外から電気信
号で制御できるようになっている。
【0029】つまり、このコンプレッサ2は、図示しな
いが、電気信号による外部制御が可能な電磁弁等の電子
操作式コントロールバルブ(ECV)を有している。例
えば、このECVとして、高圧側と通じている電磁弁を
用いた場合、クランクケース内と低圧側とは所定の開度
の通路で連通しており、クランクケース内の圧力は低圧
側へ逃げるようになっている。よって、かかる電磁弁を
ON/OFFして高圧側圧力を導入・遮断することでク
ランクケース内の圧力を制御することにより、ピストン
に加わる圧力のバランスを変化させて斜板の傾きを変化
させ、これによってコンプレッサ2の吐出容量を制御す
ることができる。
【0030】このとき、電磁弁には、外部からの電気信
号として、車両用空調装置1全体の動作を制御する制御
ユニットから適当な値のデューティ比を持ったデューテ
ィ信号が与えられる。容量を小さくする必要があるとき
は、大きなデューティ比を持ったデューティ信号を与え
て電磁弁の開弁時間を長くしてクランクケース内の圧力
を上昇させ、容量を大きくする必要があるときは、小さ
なデューティ比を持ったデューティ信号を与えて電磁弁
の開弁時間を短くしてクランクケース内の圧力を低下さ
せる。
【0031】メインコンデンサ3は、車室外に配設さ
れ、コンプレッサ2から吐出された高温高圧のガス状冷
媒の熱を外気に放熱させるものである。このメインコン
デンサ3には、例えば電動ファン等の送風手段11が駆
動されることで、外気が吹き付けられるようになってい
る。メインコンデンサ3は、当該メインコンデンサ3内
を通る高温高圧のガス状冷媒と当該メインコンデンサ3
に吹き付けられる外気との間で熱交換を行わせること
で、高温高圧のガス状冷媒の熱を外気に放熱させる。
【0032】サブコンデンサ4は、後述する車室内空気
流路P1内に配設され、コンプレッサ2から吐出された
高温高圧のガス状冷媒の熱を車室内空気流路P1内を流
れる空気に放熱させるものである。車室内空気流路P1
内を流れる空気は、このサブコンデンサ4によって放熱
された冷媒の熱を吸熱することで温風となって車室内空
気流路P1の下流側へと流れてゆくことになる。
【0033】ところで、この車両用空調装置1において
は、メインコンデンサ3とサブコンデンサ4が並列に接
続されており、これらメインコンデンサ3とサブコンデ
ンサ4とが選択的に使用されるようになされている。即
ち、コンプレッサ2から吐出される冷媒が流れる流路
は、三方コネクタ12を介して、メインコンデンサ3を
通過する第1の冷媒ラインL1と、サブコンデンサ4を
通過する第2の冷媒ラインL2とに分岐されている。そ
して、リキッドタンク5の前段で、これら第1の冷媒ラ
インL1と第2の冷媒ラインL2とが三方コネクタ13
を介して合流するようになっている。なお、三方コネク
タ12とコンプレッサ2の間には、コンプレッサ2の吐
出冷媒圧力を検出する検出手段としてのセンサ9が設け
られている。
【0034】第1の冷媒ラインL1には、メインコンデ
ンサ3の前段に電磁弁14が設けられ、メインコンデン
サ3の後段に逆止弁15が設けられている。同様に、第
2の冷媒ラインL2にも、サブコンデンサ4の前段に電
磁弁16が設けられ、サブコンデンサ4の後段に逆止弁
17が設けられている。そして、第1の冷媒ラインL1
に設けられた電磁弁14の開閉状態及び第2の冷媒ライ
ンL2に設けられた電磁弁16の開閉状態が制御ユニッ
トによって切り替えられることで、第1の冷媒ラインL
1又は第2の冷媒ラインL2が選択されるようになされ
ている。
【0035】具体的には、冷房運転時においては、制御
ユニットが、第1の冷媒ラインL1に設けられた電磁弁
14を「開」に設定し、第2の冷媒ラインL2に設けら
れた電磁弁16を「閉」に設定する。これにより、第1
の冷媒ラインL1が選択されて、コンプレッサ2から吐
出された冷媒がメインコンデンサ3へと供給されること
になる。一方、暖房運転時においては、制御ユニット
が、第1の冷媒ラインL1に設けられた電磁弁14を
「閉」に設定し、第2の冷媒ラインL2に設けられた電
磁弁16を「開」に設定する。これにより、第2の冷媒
ラインL2が選択されて、コンプレッサ2から突出され
た冷媒がサブコンデンサ4へと供給されることになる。
【0036】以上のように、この車両用空調装置1にお
いては、制御ユニットが、第1の冷媒ラインL1と第2
の冷媒ラインL2とを選択的に切り替える切り替え手段
として機能し、コンプレッサ2から吐出された冷媒の流
路が冷房運転時と暖房運転時とで切り替えられて、メイ
ンコンデンサ3とサブコンデンサ4とが選択的に使用さ
れるようになされている。
【0037】リキッドタンク5は、メインコンデンサ3
あるいはサブコンデンサ4により放熱されることで低温
となり液化した冷媒を一時的に貯留するものである。こ
のリキッドタンク5は除塵フィルタを備えており、貯留
した液状冷媒中に混在する塵埃を除去する機能も有して
いる。なお、リキッドタンク5は三方コネクタ13の後
段に配設されることが望ましいが、エンジンルーム内の
配管レイアウトによる制限を受けて三方コネクタ13の
後段に配設することが困難な場合には、図1中に破線で
示すように、メインコンデンサ3の直後、あるいはメイ
ンコンデンサ3と一体に配設するようにしてもよい。こ
の場合には、サブコンデンサ4により放熱されて液化し
た冷媒は、リキッドタンク5を介さずに直接膨張弁6に
供給されることになる。
【0038】膨張弁6は、メインコンデンサ3あるいは
サブコンデンサ4により放熱されてリキッドタンク5に
一時的に貯留された液状冷媒を急激に膨張させること
で、低温低圧の霧状の冷媒としてエバポレータ7に供給
するものである。この膨張弁6は温度式のもので、高圧
圧力に依存してセット値(=エバポレータ7の出口側冷
媒圧力)が変化する。
【0039】図3に示すように、縦軸をエバポレータ7
の出口側冷媒圧力Pe、横軸をコンプレッサ2の吐出冷
媒圧力Pdとするグラフ中におけるコンプレッサ2の運
転実用域(Pd=0〜30kg/cm2G)内において、膨張
弁6の開弁特性TXVは、コンプレッサ2のコントロー
ルバルブ特性C/Vの上方に位置し、C/Vと交わらな
いと共にPdの増加に比例して下降傾斜する傾きを有し
ている。
【0040】TXVとC/Vが交わらないことで、ハン
チング等の不具合が起こる制御干渉域を無くすことがで
きる。また、高負荷時には、膨張弁セット値が下がるこ
とで適正なスーパーヒートがとれるため、冷却能力が向
上すると共に、冷媒流量が下がることで省動力化が図れ
る。一方、低負荷時には、全領域にわたり、最適な冷媒
流量の流れによってエバポレータ全体が片寄りのない温
度分布に改善され、効率の良い冷却が期待できる。ま
た、暖房時には、コンプレッサ2の起動初期やPdが低
い過渡期において冷媒流量を多くしてPd上昇を早める
ことができ、Pdが20付近の安定期において適正なス
ーパーヒートがとれるため液バックによるデストローク
現象を抑えることができる。さらに、上記効果により、
一個の膨張弁で冷暖房サイクルを成立させることができ
るため、サイクル構成部品数及びコストが低減する。
【0041】エバポレータ7は、車室内空気流路P1内
におけるサブコンデンサ4よりも上流側に配設され、車
室内空気流路P1内を流れる空気の熱を、膨張弁6から
供給された低温低圧の霧状の冷媒に吸熱させるものであ
る。
【0042】膨張弁6により低温低圧の霧状となってエ
バポレータ7に供給された冷媒は、エバポレータ7を通
過する際に、車室内空気流路P1内を流れる空気の熱を
奪って気化する。そして、このガス状冷媒がコンプレッ
サ2に吸入され、再度圧縮されて吐出される。一方、エ
バポレータ7内の冷媒により吸熱された空気は除湿され
て冷風となって車室内空気流路P1の下流側へと流れる
ことになる。
【0043】冷媒サイクルは、以上のように冷媒を循環
させて、メインコンデンサ3やサブコンデンサ4、エバ
ポレータ7において熱交換を行うことで、車室内空気流
路P1内に温風や冷風を発生させるようにしている。
【0044】温水ラインは、エンジン冷却水を循環させ
ることで、エンジン10の排熱によって高温となったエ
ンジン冷却水を利用して熱交換を行うものであり、放熱
器としてのヒータコア21が組み込まれている。
【0045】ヒータコア21は、サブコンデンサ4と共
に、車室内空気流路P1内におけるエバポレータ7より
も下流側に配設され、エンジン10のウォータージャケ
ットから配管部材を介して供給される冷却水、即ち、エ
ンジンの排熱によって高温となったエンジン冷却水を熱
媒体とし、このエンジン冷却水の保有熱により放熱する
ものである。車室内空気流路P1内を流れる空気は、上
述したサブコンデンサ4により放熱される冷媒の熱に加
えて、このヒータコア21からの熱を吸熱することにな
る。これにより、車室内空気流路P1内で効果的に温風
が生成されることになる。なお、エンジン10のウォー
タージャケットからヒータコア21へとエンジン冷却水
を供給する配管部材にはウォーターバルブ22が設けら
れており、上述した制御ユニットによりこのウォーター
バルブ22が調整されることで、ヒータコア21に供給
されるエンジン冷却水の流量、即ち、ヒータコア21の
放熱量が調整されるようになされている。
【0046】ところで、この車両用空調装置1において
は、放熱用車室内熱交換器であるサブコンデンサ4が、
ヒータコア21からの熱を受熱可能な位置に配設されて
いる。ここで、ヒータコア21からの熱を受熱可能な位
置とは、車室内空気流路P1内に空気が流れていない状
態においても、ヒータコア21からの熱が伝達される位
置のことをいう。具体的には、例えば、サブコンデンサ
4がヒータコア21に極めて近い位置に配設されている
場合や、サブコンデンサ4とヒータコア21とが一体構
造とされている場合には、サブコンデンサ4はヒータコ
ア21からの熱を受熱可能である。
【0047】このように、放熱用車室内熱交換器である
サブコンデンサ4を、ヒータコア21からの熱を受熱可
能な位置に配設するようにしたことにより、サブコンデ
ンサ4の温度負荷を高めて冷媒吐出圧力Pdを速やかに
上昇させることができるので、極めて良好な急速暖房性
能を発揮することができる。なお、急速暖房性能を更に
良好なものとするためには、ヒータコア21を、車室内
空気流路P1内におけるサブコンデンサ4よりも上流側
に配設することが望ましい。
【0048】即ち、ヒータコア21がサブコンデンサ4
よりも下流側に配設された場合には、車室内空気流路P
1内に導入されてエバポレータ7を通過することで冷風
とされた空気がサブコンデンサ4に直接当たることにな
り、サブコンデンサ4の温度負荷が低くなって冷媒吐出
圧が上昇しにくい。これに対し、ヒータコア21がサブ
コンデンサ4よりも上流側に配設された場合には、エバ
ポレータ7により冷風とされた空気がヒータコア21を
介してサブコンデンサ4に当たることになるので、サブ
コンデンサ4の温度負荷がそれほど低くならず、冷媒吐
出圧を更に速やかに上昇させることが可能となる。ま
た、この場合には、ヒータコア21の熱を、車室内空気
流路P1内を流れる空気を媒介としてサブコンデンサ4
に伝達することもできるので、ヒータコア21からサブ
コンデンサ4へ伝達される熱の伝達効率がより良好とな
り、更に良好な急速暖房性能を発揮することができる。
【0049】また、急速暖房性能を更に良好なものとす
るためには、放熱用車室内熱交換器であるサブコンデン
サ4とヒータコア21とを一体構造とすることが望まし
い。このように、サブコンデンサ4とヒータコア21と
を一体構造とした場合には、ヒータコア21の熱が直接
サブコンデンサ4に伝達されることになるので、ヒータ
コア21からサブコンデンサ4へ伝達される熱の伝達効
率が更に良好となり、極めて良好な急速暖房性能を発揮
することができる。
【0050】また、サブコンデンサ4とヒータコア21
とを一体構造とすれば、装置全体の小型化や低コスト化
等の観点からも非常に有利である。ここで、サブコンデ
ンサ4とヒータコア21とを一体構造とする方法として
は、例えば、サブコンデンサ4のフィンとヒータコア2
1のフィンとを一体とすること等が考えられる。
【0051】車室内空気流路P1の上流側にはブロワフ
ァン31が設けられている。このブロワファン31が駆
動されることで、外気導入口から車室内空気流路P1内
に外気が導入され、あるいは内気導入口から車室内空気
流路P1内に内気が導入される。なお、外気導入口及び
内気導入口の近傍にはインテークドア32が設けられて
おり、このインテークドア32が駆動制御されること
で、車室内空気流路P1内に導入される外気と内気の割
合が調節されるようになされている。
【0052】外気導入口あるいは内気導入口から車室内
空気流路P1内に導入された空気は、まず、車室内空気
流路P1の上流側に配設されたエバポレータ7を通過す
ることになる。このとき、上述したように、エバポレー
タ7を通過する空気が、このエバポレータ7内の冷媒に
吸熱されることで除湿され、冷風となって下流側へと流
されることになる。
【0053】車室内空気流路P1では、エバポレータ7
の下流側が、ヒータコア21やサブコンデンサ4が配設
された温風流路R1と、ヒータコア21やサブコンデン
サ4を迂回する迂回流路R2とに分岐されている。温風
流路R1に流された空気は、上述したように、ヒータコ
ア21を通過する際に、ヒータコア21からの熱を吸熱
し、更にサブコンデンサ4を通過する際に、サブコンデ
ンサ4内の冷媒から放熱される熱を吸熱して温風とな
り、下流側へ流されることになる。一方、迂回流路R2
に流された空気は、エバポレータ7内の冷媒に吸熱され
た冷風のままの状態で下流側へ流されることになる。
【0054】ここで、温風流路R1と迂回流路R2とに
分岐される分岐点には、温風流路R1に流される空気の
流量と迂回流路R2に流される空気の流量との割合を調
整するためのエアミックスドア33が設けられている。
そして、このエアミックスドア33が駆動制御されて温
風流路R1に流される空気の流量と迂回流路R2に流さ
れる空気の流量との割合が調整されることで、最終的
に、デフロスタ吹出口やベント吹出口、フット吹出口か
ら吹き出される空気の温度が調整されるようになってい
る。
【0055】車室内空気流路P1の温風流路R1や迂回
流路R2の更に下流側には、温風流路R1からの温風と
迂回流路R2からの冷風とを混合するためのエアミック
スチャンバ34が設けられている。そして、このエアミ
ックスチャンバ34には、温風と冷風とが混合されて温
度調整された空気をフロントウィンドウガラスに向けて
吹き出すためのデフロスタ吹出口、乗員の上半身に向け
て吹き出すためのベント吹出口、乗員の足下に向けて吹
き出すためのフット吹出口がそれぞれ設けられている。
各吹出口の近傍には、デフロスタドア35、ベントドア
36、及びフットドア37がそれぞれ設けられており、
これらのドアが駆動制御されることによって、各吹出口
から吹き出される空気の流量が調整されるようになされ
ている。
【0056】以上のように構成された車両用空調装置1
においては、エバポレータ7を通過することで除湿され
た空気をヒータコア21やサブコンデンサ4により加熱
して温風を生成するようにしているので、暖房運転時に
除湿を行うこともできる。
【0057】また、この車両用空調装置1においては、
ヒータコア21に加えて、放熱用車室内熱交換器である
サブコンデンサ4を車室内空気流路P1内に配設して、
ヒータコア21だけでなく、サブコンデンサ4でも温風
を生成するようにしているので、エンジン冷却水の温度
が十分に高温となっていない場合であっても車室内の温
度を比較的速やかに昇温させることができる。なお、省
動力のため、エンジン冷却水が所定温度に達した時点
で、コンプレッサクラッチ8をOFFにしてヒータコア
21のみの暖房に移行するようになっている。
【0058】そして、この車両用空調装置1は、暖房時
の吹き出し温度を安定させるための制御手段を有してお
り、この制御手段は、制御ユニットのメモリに格納され
たプログラムにより構成されている。図2は、この制御
手段100による車両用空調装置1の制御手順を示すフ
ローチャートである。
【0059】同図に示すように、プログラムがスタート
すると、まず、車両用空調装置1の制御前提条件を満た
すか否かが判断される(ステップS10)。この制御前
提条件は、例えば、イグニッションスイッチのON/O
FF状態、エアコンスイッチのON/OFF状態、及び
ECVの作動許否状態のデータに基づいて行われる。具
体的には、イグニッションスイッチがON状態にあり、
かつエアコンスイッチがON状態にあり、かつECVが
作動許可状態にあるときには制御前提条件を満たすもの
と判断され、以下の制御が実行される。なお、制御前提
条件を満たさない場合には制御が終了する。
【0060】制御前提条件を満たす場合には、目標吹き
出し温度(TAO)が算出される(ステップS20)。
このTAOは、車室内の温度を、図示しない操作パネル
を介して入力された設定温度(乗員が希望する車室内の
温度)にするためのもので、外気温センサ、室温セン
サ、日射量センサ等が検出した値に基づいて算出され
る。 次いで、制御実施条件を満たすか否かが判断され
る。即ち、エンジン冷却水の水温を検出するセンサ(図
示せず)が検出した水温とTAOの差が算出され、この
値が所定値以下である場合には制御実施条件を満たすも
のと判断されて(ステップS30)、TAOに対応した
目標吐出冷媒圧力が算出される(ステップS40)。
【0061】この値は、サブコンデンサ4の出口側の空
気の温度がTAOになるように設定される。TAOは3
0〜60℃、目標吐出冷媒圧力は10〜20kg/cm2Gの
範囲で設定される。一例として、TAOが30℃の場合
には目標吐出冷媒圧力が10kg/cm2G、TAOが55℃
の場合には目標吐出冷媒圧力が18kg/cm2Gに設定され
る。
【0062】次いで、センサ9が検出するコンプレッサ
2の吐出冷媒圧力が目標吐出冷媒圧力となるようにコン
プレッサ2のECVが制御される(ステップS50)。
さらに、エアミックドア33が、実線で示すように、車
室内空気流路P1内を流れる空気を温風流路R1のみに
導入する位置(フルHOT)に固定される(ステップS
60)。
【0063】そして、ステップS10に戻って上記処理
が繰り返される。なお、エンジンの温度が上昇し、ステ
ップS30でエンジン冷却水の水温とTAOの差が所定
値よりも大きくなった場合には、コンプレッサクラッチ
8がOFFにされてヒータコア21のみの暖房に移行し
(ステップS70)、さらに、エアミックスドア33の
角度が調節されて車室内空気流路P1内を流れる空気が
温風流路R1と迂回流路R2とに流れ込んでエアミック
スチャンバ34で混合されるエアミックス制御に移行す
る(ステップS80)。
【0064】この車両用空調装置1では、エバポレータ
負荷やエンジン回転数の変化によりコンプレッサ2の吐
出冷媒圧力が変化したとしても、コンプレッサ2の吐出
冷媒容量が制御されてすぐに目標吐出冷媒圧力に戻るの
で、吹き出し温度を安定させることができる。
【0065】また、車室内が設定温度に達しても、エン
ジン冷却水の水温が低いときには、ヒータコア21に加
えてサブコンデンサ4でも温風が生成されて吹き出し温
度が所定温度に保たれるため、吹き出し温度が急激に低
下することはない。なお、コンプレッサ2の駆動時間は
長くなるが、エンジン冷却水の水温の上昇に従ってコン
プレッサ2の吐出冷媒容量が減少するので、省動力化を
実現することができる。
【0066】次に、本発明の他の実施形態を説明する。
図4は本発明の他の実施形態の概略構成図である。
【0067】本実施形態では、リキッドタンク5がサブ
コンデンサ4と三方弁13との間に設けられている。ま
た、メインコンデンサ3の直後にリキッドタンク5’が
設けられか、あるいはリキッドタンクと一体化したメイ
ンコンデンサが用いられる。このように構成すること
で、各コンデンサに適した容量のタンクを用いることが
できるため、各コンデンサに不要な液冷媒が入ってくる
のを防ぐことができ、所望の冷暖房性能を確保すること
ができるという利点がある。
【0068】また、このように構成することで、サブク
ールコンデンサを用いることができるようになる。すな
わち、サブクールコンデンサは、液冷媒を冷却して冷房
性能を向上するために用いられるものであるが、通常、
冷媒の封入時のばらつきや封入後の漏れを考慮して、冷
媒量が多少増減してもいいように、上流側からメインコ
ンデンサ、リキッドタンク、サブクールコンデンサの順
に配置される。つまり、メインコンデンサから吐出され
た冷媒からリキッドタンクで液冷媒のみを分離してサブ
クールコンデンサに供給するのである。
【0069】図1のように、第1の冷媒ラインL1と第
2の冷媒ラインL2の合流点よりも下流側にリキッドタ
ンク5が設けられていると、サブクールコンデンサはそ
の下流に受風可能に配置されることになり、冷房時には
問題は無いが、暖房時に冷媒がサブコンデンサ4から更
にサブクールコンデンサに流れることになるため、低温
の外気により冷媒が冷却されて高圧圧力が低くなってし
まい、十分な暖房性能が得られなくなってしまう。
【0070】本実施形態のように第1の冷媒ラインL1
と第2の冷媒ラインL2の合流点よりも上流側において
冷媒ラインL1、L2にそれぞれリキッドタンクを設け
ることで、冷房専用通路である第1の冷媒ラインL1中
にサブクールコンデンサを設けることができるため、暖
房性能を低下させずに冷房性能の向上を図ることができ
る。
【0071】例えば、図5に破線で示すように、リキッ
ドタンク5’の下流にサブクールコンデンサ38を設け
るか、あるいはリキッドタンク及びサブクールコンデン
サと一体になったメインコンデンサを用いることができ
る。なお、送風手段11はサブクールコンデンサにも送
風可能となるようにする。
【0072】なお、上記実施形態では、コンプレッサの
吐出冷媒圧力を検出してコンプレッサの吐出冷媒容量を
制御するようにしているが、これに代えて、コンプレッ
サの吐出冷媒温度や放熱用車室内熱交換器の出口側の空
気温度を検出してコンプレッサの吐出冷媒容量を制御す
るようにしてもよい。
【0073】また、上記実施形態では、放熱器がエンジ
ン冷却水の熱を車室内に吹き出される空気に放熱させる
ようにしているが、これに代えて、エンジン冷却水以外
の車両駆動系冷却水、例えば、電気自動車のモータの冷
却水、燃料電池車のスタック冷却水等の熱を放熱させる
ようにしてもよい。
【0074】また、上記実施形態では、コンプレッサク
ラッチをOFFにして放熱器のみの暖房に移行するよう
にしているが、これに代えて、コンプレッサの吐出冷媒
容量を制御ユニットからの制御信号により最小にして実
質的にヒートポンプを作動させないようにし、放熱器の
みの暖房に移行するようにしてもよい。
【0075】その他にも、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で上記実施形態に種々の変形を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である車両用空調装置1の
概略構成図である。
【図2】制御手段100による車両用空調装置1の制御
手順を示すフローチャートである。
【図3】膨張弁6の開弁特性とコンプレッサ2のコント
ロールバルブ特性との関係を示すグラフである。
【図4】本発明の他の実施形態の概略構成図である。
【図5】本発明の他の実施形態の概略構成図である。
【符号の説明】
1 車両用空調装置 2 コンプレッサ 4 サブコンデンサ(放熱用車室内熱交換器) 6 膨張弁(膨張手段) 7 エバポレータ(吸熱用車室内熱交換器) 9 センサ(検出手段) 10 エンジン(車両駆動用動力源) 21 ヒータコア(放熱器) 100 制御手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両駆動系冷却水の熱を車室内に吹き出
    される空気に放熱させる放熱器と、圧縮されたガス状の
    冷媒の熱を車室内に吹き出される空気に放熱させて冷媒
    を凝縮させる放熱用車室内熱交換器と、該放熱用車室内
    熱交換器で凝縮させた冷媒を膨張させる膨張手段と、該
    膨張手段で膨張させた冷媒に車室内の空気の熱を吸熱さ
    せて冷媒を蒸発させる吸熱用車室内熱交換器と、車両駆
    動用動力源により駆動され前記吸熱用車室内熱交換器で
    蒸発させた冷媒を圧縮して前記放熱用車室内熱交換器に
    向けて吐出するコンプレッサとを備えた車両用空調装置
    において、前記コンプレッサが可変容量コンプレッサで
    あり、吹き出し温度又は吹き出し温度と相関関係を有す
    る数値を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果
    に基づいて吹き出し温度が所定温度になるように前記コ
    ンプレッサの吐出冷媒容量を制御する制御手段とを備え
    ることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記検出手段は、前記コンプレッサの吐
    出冷媒圧力を検出するセンサであることを特徴とする請
    求項1記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、前記コンプレッサの吐
    出冷媒温度を検出するセンサであることを特徴とする請
    求項1記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、前記放熱用車室内熱交
    換器の出口側の空気の温度を検出するセンサであること
    を特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記所定温度は、車室内を設定温度にす
    るための目標吹き出し温度であることを特徴とする請求
    項1乃至4のいずれかに記載の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記膨張手段が膨張弁であり、その開弁
    特性が、縦軸を前記吸熱用車室内熱交換器の出口側の冷
    媒圧力、横軸を前記コンプレッサの吐出冷媒圧力とする
    グラフ中における前記コンプレッサの運転実用域内にお
    いて、前記コンプレッサのコントロールバルブ特性と交
    わらないと共に前記吐出冷媒圧力の増加に比例して下降
    傾斜する傾きを有していることを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれかに記載の車両用空調装置。
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