JPH08253063A - 車両用シートのリクライニング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用シート、特に自動車用シートで、リク
ライニング装置を備えた改良シートを提供する。 【解決手段】 本発明による車両用シートに対するリク
ライニング装置は、固定フランジ（１０）と、内部環状
歯を備えた可動フランジ（２０）と、該可動フランジの
歯と共働し得る少なくとも一つの錠止歯車（４０）で、
カム（３１）によって半径方向に移動することができる
錠止歯車とを含み、該錠止歯車が背中合わせの二つの衝
当面（４５）を有し、この衝当面は錠止歯車の摺動方向
と平行に、該錠止歯車の歯の付近から、この歯と反対方
向に位置する肩まで延びている。固定フランジと一体を
なす相手衝当面（１３）は前記衝当面及びその肩と向き
合うように配置され、錠止歯車が固定フランジの歯と共
働している間に、可動フランジが所定の枢動トルクを受
けた時に、衝当面の一つが、その相手衝当面内に食込む
ようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は車両用シートのリク
ライニング装置に関し、かつこのようなリクライニング
装置を備えた車両用シートに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】周知のリクライニング装置の中で、本発
明は車両用シート、特に自動車用シートに使用されるリ
クライニング装置に係り、このシートは座部と、該座部
に対して枢動する背もたれ部を含み、かつこのリクライ
ニング装置は、次のような部材から成っている。

【０００３】第１及び第２フランジで、その一つはシー
トの座部に連結され、他の一つはシートの背もたれ部に
連結されるようになっており、これらフランジは回転軸
線の周りを相互に枢動するように装架され、第２フラン
ジは該回転軸線上に中心を有する円の少なくとも一つの
弧に沿って延び、かつ半径方向内向きに位置する歯と一
体的に形成されたフランジ。

【０００４】第２フランジの歯と共働し得る、外歯を備
えた少なくとも一つの錠止歯車で、第１フランジと一体
をなす案内によって、一方においては錠止歯車が第２フ
ランジの歯と共働して、リクライニング装置を阻止する
係合位置と、他方においては第２フランジの歯と共働し
ない引込み位置との間を、半径方向に摺動するように案
内された錠止歯車。

【０００５】錠止歯車の摺動を制御するカムで、弾性装
置によって静止位置の方に押圧され、この静止位置にお
いて、錠止歯車をその係合位置に位置決めするようにな
ったカム。

【０００６】カムをその静止位置から、作動位置の方に
移動させる制御部材で、この活性化位置において、錠止
歯車をその引込み位置に摺動させるようになった制御部
材。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】この形式のリクライニ
ング装置は、特にシートがこのようなリクライニング装
置を備えている車両に関連して、事故が生じた場合に
は、非常に大きな枢動トルクに耐える必要がある。

【０００８】たとえばこの車両に、後方から衝撃が加え
られた場合には、シート上の人間は後方に投出される傾
向があり、したがってシートの背もたれ部に対して強く
押付けられ、リクライニング装置には大きなトルクが加
えられる。このトルクは、たとえば２００ｄａＮ．ｍに
達することがある。

【０００９】同様に前方衝撃の場合、シートにいわゆる
“シートマウント”ベルトが設けられ、該ベルトが背も
たれ部の上部と機械的に連結されている時には、該シー
トの背もたれ部、及びリクライニング装置には大きな回
転トルクが作用し、シート上の人間は前方に投出され、
したがってシートベルトは強く引っ張られる。この時リ
クライニング装置の受けるトルクは、たとえば５５０ｄ
ａＮ．ｍに達することがある。

【００１０】前記形式のリクライニング装置がこのよう
な大きなトルクを受ければ、錠止歯車に加わる応力は、
錠止歯車の外歯と、第２フランジの内歯との共働によっ
て、該錠止歯車を半径方向内方、すなわちカムに対して
押戻す傾向が生じる。

【００１１】カム及び錠止歯車の間の接触領域は実質的
に点状であるから、この大きな応力は錠止歯車及び／又
はカムを局部的に変形せしめ、該錠止歯車がその引込み
位置に後退し、それによって可動フランジを自由に枢動
せしめ、事故が起きた時に、この枢動がシート上の人間
に危険を及ぼすようになる。

【００１２】この欠点をなくするための周知の解決方法
は、リクライニング装置を標準より大きく、かつ頑丈に
構成し、その強度を増加させることだけであった。

【００１３】しかしながらこの解決方法は、リクライニ
ング装置の重量及び価格を増加させるものであるから望
ましくない。

【００１４】本発明の目的は前記のような欠点を克服す
ることである。

【００１５】

【課題を解決するための手段】この目的のために、本発
明によれば、問題のリクライニング装置は実質的に、錠
止歯車が背中合わせの二つの衝当面を有し、該衝当面が
この錠止歯車の歯の付近から、錠止歯車のこの歯と相対
するように配置され、かつこの歯の近くに位置する肩ま
で延び、該錠止歯車の少なくとも衝当面が、大きな機械
的強度を有し、案内が二つの相手衝当面を含み、該相手
衝当面がそれぞれ二つの衝当面及びそれらの肩と向き合
うように配置され、かつ該肩が衝当面の強度より小さな
機械的強度を有し、錠止歯車がその係合位置にある時
に、相互に向き合う衝当面及び相手衝当面が、十分に小
さな表面領域に亙って相互に接触し、フランジの一つ
が、回転軸線の周りの枢動トルクを受け、該トルクが所
定の最小値より大なる時に、錠止歯車の衝当面の一つが
案内の対応する相手衝当面内に食込むようにされてい
る。

【００１６】したがってリクライニング装置が非常に大
きなトルクを受けた場合、たとえば事故に遭遇した場
合、錠止歯車はその衝当面が案内の相手衝当面内に食込
むことによって、その係合位置において阻止される。

【００１７】事故が生じた後は、リクライニング装置は
一般的に阻止状態に止まり、車両がまだ使用可能な場合
には、必然的にその交換が必要となる。

【００１８】本発明によるリクライニング装置の、特定
実施例に対して行われた実験によれば、この形式のリク
ライニング装置の、可動フランジに加わるトルクは相当
大きく、５５０ｄａＮ．ｍに達することがわかった。

【００１９】

【発明の実施の形態】本発明によるリクライニング装置
の好適な実施例においては、次に示す特性の一つまたは
二つについてその安全性が確かめられた。

【００２０】所定最小トルクは５０ｄａＮ．ｍと２００
ｄａＮ．ｍとの間にある。

【００２１】所定最小トルクは１００ｄａＮ．ｍと２０
０ｄａＮ．ｍとの間にある。

【００２２】各衝当面及び対応する相手衝当面間の接触
面は、錠止歯車がその係合位置にある時、フランジの軸
線が少なくとも所定最小トルクに等しいトルクを受けた
場合、この錠止歯車の衝当面の一つが、少なくとも０．
２ミリメートルなる深さだけ、対応する相手衝当面内に
食込むように設計した。

【００２３】相手衝当面に対する衝当面の食込み深さは
０．３ミリメートルと、０．５ミリメートルの間にあ
る。

【００２４】錠止歯車の運動は、対応する相手衝当面に
対する錠止歯車の衝当面の一つの前記食込みを、妨げな
いような十分な遊隙により、案内の中を摺動する案内体
部を介してカムの方向に続行される。

【００２５】本発明はなお車両用シートで、座部と、少
なくとも一つの前述のようなリクライニング装置によっ
て、該座部に対して枢動するように装架された背もたれ
部を含むシートに関し、さらにこのシートにシートベル
トを設け、該ベルトを、座部から遠い方の背もたれ部の
一点において機械的に連結するようになすこともでき
る。

【００２６】本発明の他の特色及び利点は添付図面によ
って、次に詳述する二つの実施例によって明らかとな
る。

【００２７】

【実施例】図１は車両用シート１、特に自動車用シート
を示し、該シートは座部２と、リクライニング装置４に
よって座部２に対して枢動するように装架された背もた
れ部３を有している。

【００２８】シート１を使用せんとする者が、背もたれ
部３の傾斜を調節せんとする時には、作動レバー５また
は他の制御部材を作動し、リクライニング装置４を釈放
し、次いで背もたれ部３を直接動かして、所要の傾斜が
得られるように調節し、しかる後作動レバー５を釈放す
れば、リクライニング装置４は再び錠止される。

【００２９】もし必要であれば、シートの両側に同様な
リクライニング装置４を設け、これら二つのリクライニ
ング装置を、同じ作動レバー５によって操作するように
なすことができる。

【００３０】もし必要であれば、さらにシート１に、い
わゆる“シートマウント”ベルト６を設け、該ベルトを
シート背もたれ部３の上方部分に、機械的に連結する。
この機械的連結部分は通常ベルト６を、背もたれ部３の
片側に形成された孔６ａ内に、摺動自在に設置すること
によって行われ、ベルト６は背もたれ部３内のこの孔６
ａを通って、リール装置（図示せず）まで延びるように
される。

【００３１】このリクライニング装置４の詳細は図２か
ら図４に示されている。このリクライニング装置は周知
の態様で、次のような部材から成っている。

【００３２】固定フランジと称される金属フランジ１０
で、シート座部２の枠組と一体に形成されたフランジ。

【００３３】可動フランジと称される金属フランジ２０
で、シートの背もたれ部３と一体に形成され、かつこの
背もたれ部の回転軸線Ｘの周りを枢動するフランジ。固
定フランジ及び可動フランジは共に円形ケーシングを形
成し、かつ可動フランジ２０は環状歯２１を有し、該歯
は半径方向内向きに位置し、かつケーシングの内側に配
置される。

【００３４】固定フランジ１０の周囲にクリンプされ、
かつ可動フランジ２０を部分的に被覆する薄板金属リン
グ３０で、ケーシングを閉鎖し、かつ二つのフランジを
相互に保持するリング。

【００３５】三つの金属錠止歯車４０で、各錠止歯車が
可動フランジ２０の内歯２１と共働し得る外歯４１を備
えた錠止歯車。これら三つの錠止歯車はボス１２の間に
形成された案内溝１１内を半径方向に摺動するように案
内され、該ボスは固定フランジに属し、かつケーシング
の内方に突出している。

【００３６】軸線Ｘの周りを回転し、かつ三つの錠止歯
車４０に作用する金属カム３１。このカム３１は一方に
おいては、静止位置、すなわち該カムが錠止歯車を、そ
の外歯４１が、可動フランジの内歯２１と共働し、該可
動フランジを不動化する係合位置の方に押し返す静止位
置と、他方においては、作動位置、すなわち前記カムが
錠止歯車４０を、その外歯がもはや可動フランジの内歯
と係合しない引込み位置の方に後退させる作動位置との
間を角度的に移動することができる。

【００３７】カムを、その静止位置に押圧する三つの金
属ばね３２。

【００３８】作動レバー５に連結された軸３３で、軸線
Ｘに沿って延び、かつカム３１と一体化された軸。

【００３９】したがって使用者が作動レバー５を操作
し、カム３１をその作動位置の方に回転させれば、錠止
歯車４０はその引込み位置に後退し、可動フランジ２０
を回転せしめ、したがってシートの背もたれ部の傾斜が
調節される。

【００４０】背もたれ部の傾斜を調節した後、使用者は
作動レバー５を釈放し、カムがばね３２の作用によって
その静止位置に復帰するようにする。これによって錠止
歯車４０はその係合位置に復帰し、該錠止歯車は可動フ
ランジ２０及び背もたれ部３の回転を阻止する。

【００４１】本発明によれば、各錠止歯車４０は、一方
においては半径方向と垂直な方向に拡大され、かつ外歯
４１を有する頭部４２と、他方においては半径方向と垂
直な方向に狭くなった案内体部４３を有し、カム３１は
この案内体部の端部に対して作用する。

【００４２】拡大頭部４２は二つの肩４４によって案内
体部４３から分離され、該肩は錠止歯車４０の両側に配
置され、かつ歯４１と反対方向に位置し、かつ該肩はさ
らにその側部に、二つの衝当面４５を有し、これら衝当
面は、錠止歯車の拡大頭部４２を受入れる案内溝１１
の、拡大部分に属する二つの相手衝当面１３と共働す
る。

【００４３】各衝当面４５は錠止歯車の摺動方向と平行
に、この錠止歯車の歯４１の付近から、肩４４の一つに
延びている。

【００４４】錠止歯車４０がその係合位置にある時に、
軸線Ｘの周りの枢動トルクが可動フランジ２０に作用す
れば、このトルクは錠止歯車４０の外歯４１によって受
入れられ、かつ錠止歯車の半径方向と垂直方向の応力に
変換される。

【００４５】この半径方向と垂直方向の応力は実質的
に、対応する相手衝当面１３に対する、各錠止歯車の衝
当面４５の一つの支持作用によって引受けられ、案内体
部４３は常態では、この半径方向と垂直方向の応力を引
受けることはない。

【００４６】実際に、一方ではこれら案内体部４３と、
対応する案内溝１１との間には十分な横遊隙が設けら
れ、他方においては案内溝１１内における案内体部４３
の案内長さは、横遊隙を考慮に入れて十分に制限され、
錠止歯車４０の外歯４１が、半径方向と垂直方向の応力
を受けた時に、該錠止歯車が軸線Ｘと平行な軸線の周り
をある程度枢動し得るようにされている。

【００４７】さらに錠止歯車４０は、固定フランジ１０
のボス１２より堅い材料によって形成され、すなわち錠
止歯車の衝当面４５は、対応する相手衝当面１３よりわ
ずかに堅く形成されている。

【００４８】したがって図５に示されるように、特にシ
ート１の設置された車両が事故に遭遇した場合、可動フ
ランジ２０が、所定最小値ＣＯより大なる、軸線Ｘの周
りの枢動トルクＣを受ければ、各錠止歯車の衝当面４５
の一つは、対応する相手衝当面１３に食込む。

【００４９】この食込みはたとえば０．２ミリメートル
よりは大きな、好ましくは０．３ミリメートルよりは大
きな、たとえば０．３ミリメートル〜０．５ミリメート
ルなる厚さｅに亙って起こり、しかも対応する案内溝１
１内の案内体部４３の案内は、食込みを阻止しない。

【００５０】このようにして、後退位置に向かう錠止歯
車４０の引込みは、錠止歯車の衝当面４５及び対応する
肩４４によって阻止され、これら部材は、衝当面が対応
する相手衝当面１３に食込むために制止される。

【００５１】各錠止歯車の衝当面４５の一つを、対応す
る相手衝当面１３に食込ませる最小トルクＣＯは、たと
えば５０ｄａＮ．ｍと、２００ｄａＮ．ｍとの間、もし
必要であれば、１００ｄａＮ．ｍと２００ｄａＮ．ｍと
の間の値となすことができる。

【００５２】別途、図６に示されるように、案内１１を
狭くせずに、案内体部４３の端部４３ｂの近くに二つの
横拡大区域４３ａを設け、該案内体部がカムと共働する
ようになすことができる。

【００５３】この変形においては、錠止歯車４０の半径
方向案内は、衝当面４５及び拡大区域４３ａと、案内１
１との共働によって得られる。

【００５４】図６に示された変形は、他の点では図２か
ら図５に示された実施例と同様であり、かつこれと同様
に作動する。

【００５５】本発明は以上に説明した特定実施例に制限
されるものではなく、特に次の構造を有するすべての変
形を含む。

【００５６】リクライニング装置が三つ以外の複数の錠
止歯車４０、少なくとも一つの錠止歯車を含んでいる。

【００５７】リクライニング装置が三つ以外の複数のば
ね３２、少なくとも一つのばねを含んでいる。

【００５８】シートが“シートマウント”ベルト６を含
んでいない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるリクライニング装置を備えた、自
動車用シートの概略図。

【図２】図１に示されたシートを備えたリクライニング
装置の部分的断面図。

【図３】図２に示されたリクライニング装置の断面図
で、図２の線ＩＩＩ−ＩＩＩに沿って取られたもの。

【図４】図２に示されたリクライニング装置の断面図
で、図２の線ＩＶ−ＩＶに沿って取られたもの。

【図５】図２に示されたリクライニング装置の一つの錠
止歯車の衝当面の一つが、リクライニング装置の可動フ
ランジに、実質的なトルクが加えられた時に、この錠止
歯車を受入れる案内の相手衝当面の一つに、貫入する状
態を示す詳細断面図。

【図６】本発明の変形の、図５と同様な図。

【符号の説明】

１ シート ２ 座部 ３ 背もたれ部 ４ リクライニング装置 ５ レバー ６ シートベルト １０ 固定金属フランジ １１ 案内溝 １２ ボス １３ 相手衝当面 ２０ 可動金属フランジ ２１ 内歯 ３０ リング ３１ カム ３２ ばね ３３ 軸 ４０ 錠止歯車 ４１ 外歯 ４２ 拡大頭部 ４３ 案内体部 ４４ 肩 ４５ 衝当面

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 座部（２）及び該座部に対して枢動する
   背もたれ部を有する、車両用シート（１）のリクライニ
   ング装置で；第１及び第２フランジ（１０、２０）で、
   その一つがシートの座部（２）に結合され、他の一つが
   シートの背もたれ部（３）に結合されるようになってお
   り、これらフランジが回転軸線（Ｘ）の周りにおいて相
   互に枢動し得るように装架されており、第２フランジ
   が、回転軸線（Ｘ）上に中心を有する円の、少なくとも
   一つの弧上を延び、かつ半径方向内向きに位置する歯
   （２１）と一体をなすフランジと；外歯（４１）を有す
   る少なくとも一つの錠止歯車（４０）で、第２フランジ
   の歯（２１）と共働することができ、この錠止歯車が第
   １フランジと一体に形成された案内（１１）によって半
   径方向に摺動することによって、一方においては、錠止
   歯車（４０）が第２フランジの歯（２１）と共働してリ
   クライニングを阻止する係合位置と、他方においては該
   錠止歯車が第２フランジの歯と共働しない引込み位置と
   の間を案内されるようになった錠止歯車と；錠止歯車の
   摺動を制御するカム（３１）で、弾性装置（３２）によ
   って静止位置の方に押圧され、この位置において錠止歯
   車（４０）をその係合位置に保持するようになったカム
   と；カムをその静止位置から、その作動位置の方に移動
   せしめ、この位置において錠止歯車がその引込み位置に
   摺動し得るようにする制御部材（３３）とを有するリク
   ライニング装置において；錠止歯車（４０）が背中合わ
   せの二つの衝当面（４５）を有し、該衝当面がこの錠止
   歯車の歯（４１）の近くから、錠止歯車の前記歯と相対
   するように配置され、かつこの歯の近くに位置する肩
   （４４）まで延び、該錠止歯車の少なくとも衝当面（４
   ５）が高い機械的強度を有し、案内（１１）が二つの相
   手衝当面（１３）を備え、該相手衝当面がそれぞれ二つ
   の衝当面（４５）及びそれらの肩と向き合うように配置
   され、かつ該相手衝当面が衝当面（４５）の機械的強度
   より低い強度を有し、かつ錠止歯車（４０）がその係合
   位置にある時に、相互に向き合う衝当面（４５）及び相
   手衝当面（１３）が、十分に小さな表面領域に亙って相
   互に接触し、フランジ（１０、２０）の一つが、所定の
   最小トルクより大きな、回転軸線（Ｘ）の周りの枢動ト
   ルク（Ｃ）を受けた時に、錠止歯車の衝当面（４５）の
   一つが、案内の対応する相手衝当面（１３）内に食込む
   ようになっていることを特徴とするリクライニング装
   置。
2. 【請求項２】 所定の最小トルクが５０ｄａＮ．ｍと、
   ２００ｄａＮ．ｍとの間にある請求項１記載のリクライ
   ニング装置。
3. 【請求項３】 所定の最小トルクが１００ｄａＮ．ｍ
   と、２００ｄａＮ．ｍとの間にある請求項２記載のリク
   ライニング装置。
4. 【請求項４】 各衝当面（４５）及び対応する相手衝当
   面（１３）との接触面が、錠止歯車（４０）の係合位置
   において、フランジ（１０、２０）の一つに、少なくと
   も所定の最小トルクに等しいトルク（Ｃ）が加えられた
   時に、この錠止歯車の衝当面の一つが、少なくとも０．
   ２ミリメートルの深さだけ、対応する相手衝当面に食込
   むように設計されている前記請求項の何れか一つの項に
   記載されているリクライニング装置。
5. 【請求項５】 相手衝当面（１３）に対する衝当面（４
   ５）の食込み深さが０．３ミリメートルと、０．５ミリ
   メートルの間にある請求項４記載のリクライニング装
   置。
6. 【請求項６】 錠止歯車が案内体部（４３）によって、
   カムの方向に延び、該案内体部が、対応する相手衝当面
   （１３）に対する、錠止歯車の一つの衝当面（４５）の
   前記食込みを妨げないような十分な遊隙をもって案内
   （１１）内を摺動するようになっている前記請求項の何
   れか一つの項に記載されているリクライニング装置。
7. 【請求項７】 座部（２）と、前記請求項の何れか一つ
   の項に記載されている少なくとも一つのリクライニング
   装置により、該座部に対して枢動するように装架された
   背もたれ部（３）を含む車両用シート。
8. 【請求項８】 さらに該背もたれ部の、座部（２）から
   遠い方の位置（６ａ）に、機械的に連結されたシートベ
   ルトを含む請求項７記載の車両用シート。