JPH08244000A - 打ち抜き装置 - Google Patents
打ち抜き装置Info
- Publication number
- JPH08244000A JPH08244000A JP4826595A JP4826595A JPH08244000A JP H08244000 A JPH08244000 A JP H08244000A JP 4826595 A JP4826595 A JP 4826595A JP 4826595 A JP4826595 A JP 4826595A JP H08244000 A JPH08244000 A JP H08244000A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- punch
- sheet
- mold
- die
- product
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 パンチに剪断用傾斜を形成した打ち抜き装置
において、切断時にシートが滑ったり歪んだりすること
を防ぐ。 【構成】 パンチ34の下面は、一対角線上の両角部が谷
部39をなし、他の両角部が山部36をなすように剪断用傾
斜を形成してある。パンチ34の下面中央部に弾性体から
なる押さえ凸部45を設ける。ストリッパー板51の左右両
側部にも弾性体からなる滑り止め部66を設ける。 【効果】 切断時、これら押さえ凸部45および滑り止め
部66がシート1を押さえ、このシート1が位置ずれや撓
みを生じることを防ぐ。これにより、打ち抜き精度も向
上する。
において、切断時にシートが滑ったり歪んだりすること
を防ぐ。 【構成】 パンチ34の下面は、一対角線上の両角部が谷
部39をなし、他の両角部が山部36をなすように剪断用傾
斜を形成してある。パンチ34の下面中央部に弾性体から
なる押さえ凸部45を設ける。ストリッパー板51の左右両
側部にも弾性体からなる滑り止め部66を設ける。 【効果】 切断時、これら押さえ凸部45および滑り止め
部66がシート1を押さえ、このシート1が位置ずれや撓
みを生じることを防ぐ。これにより、打ち抜き精度も向
上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シートからプリペイド
カードあるいはクレジットカードなどの製品を打ち抜く
打ち抜き装置に関する。
カードあるいはクレジットカードなどの製品を打ち抜く
打ち抜き装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばプリペイドカードやクレジットカ
ードは、情報記録用の磁性材料が塗布された可撓性を有
するプラスチック製のシートから製品部分を打ち抜いて
製造される。この打ち抜きには、例えば上下に開閉する
一対の型体である下型および上型を備えたプレスが用い
られる。下型は、製品形状の孔部を有するダイを備え、
上型は、前記ダイの孔部に挿脱自在に嵌合するパンチを
備えているとともに、このパンチを固定した基板の下側
に上下動自在に支持されかつ下方へ付勢されたストリッ
パー板をパンチの周囲に備えている。そして、従来の打
ち抜き装置においては、ダイの上面もパンチの下面も平
面になっている。また、パンチもストリッパー板も、材
質は鋼からなっている。
ードは、情報記録用の磁性材料が塗布された可撓性を有
するプラスチック製のシートから製品部分を打ち抜いて
製造される。この打ち抜きには、例えば上下に開閉する
一対の型体である下型および上型を備えたプレスが用い
られる。下型は、製品形状の孔部を有するダイを備え、
上型は、前記ダイの孔部に挿脱自在に嵌合するパンチを
備えているとともに、このパンチを固定した基板の下側
に上下動自在に支持されかつ下方へ付勢されたストリッ
パー板をパンチの周囲に備えている。そして、従来の打
ち抜き装置においては、ダイの上面もパンチの下面も平
面になっている。また、パンチもストリッパー板も、材
質は鋼からなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の打
ち抜き装置では、ダイの上面もパンチの下面も平面にな
っていたため、切断時に必要な力が一時に集中し、打ち
抜き装置のプレスに強力なものが必要となり、また、切
れが悪く、製品の周縁がささくれだったり、切り粉が付
着するなどの不良が生じる問題があった。
ち抜き装置では、ダイの上面もパンチの下面も平面にな
っていたため、切断時に必要な力が一時に集中し、打ち
抜き装置のプレスに強力なものが必要となり、また、切
れが悪く、製品の周縁がささくれだったり、切り粉が付
着するなどの不良が生じる問題があった。
【0004】このような問題点を解決するために、パン
チの下面に剪断用傾斜を形成することが考えられる。と
ころが、特にこのような剪断用傾斜を形成した場合、切
断時、パンチによるシートの押さえが不均等になるた
め、このシートが滑ったり、歪んだりしやすくなる。こ
のような位置ずれや撓みが生じると、切れが悪くなると
ともに、打ち抜かれる製品の寸法、形状の精度が悪くな
る問題が生じる。しかも、前記従来の打ち抜き装置で
は、パンチも切断時にシートを押さえるストリッパー板
も鋼からなっていてシートとの間の摩擦抵抗が小さいた
め、よりいっそうシートの滑りを生じやすかった。
チの下面に剪断用傾斜を形成することが考えられる。と
ころが、特にこのような剪断用傾斜を形成した場合、切
断時、パンチによるシートの押さえが不均等になるた
め、このシートが滑ったり、歪んだりしやすくなる。こ
のような位置ずれや撓みが生じると、切れが悪くなると
ともに、打ち抜かれる製品の寸法、形状の精度が悪くな
る問題が生じる。しかも、前記従来の打ち抜き装置で
は、パンチも切断時にシートを押さえるストリッパー板
も鋼からなっていてシートとの間の摩擦抵抗が小さいた
め、よりいっそうシートの滑りを生じやすかった。
【0005】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、パンチに剪断用傾斜を形成した打ち抜き
装置において、切断時にシートが滑ったり歪んだりする
ことを確実に防止し、打ち抜き精度を高めることを目的
とする。
とするもので、パンチに剪断用傾斜を形成した打ち抜き
装置において、切断時にシートが滑ったり歪んだりする
ことを確実に防止し、打ち抜き精度を高めることを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、互いに開閉する一対の型体により、シー
トから製品を打ち抜く打ち抜き装置において、一方の型
体は、製品形状の孔部を有するダイを備え、他方の型体
は、前記ダイの孔部内に挿脱自在に嵌合するパンチを備
えるとともに、このパンチと一体的な型体基体に対して
両型体の開閉方向へ移動自在に支持されかつ一方の型体
の方へ付勢されたストリッパー板を前記パンチの周囲に
備え、前記パンチにおける一方の型体側の面に、剪断用
傾斜を形成するとともに、周囲よりも若干突出した弾性
体からなる押さえ凸部を中央部に設け、前記ストリッパ
ー板における一方の型体側の面に弾性体からなる滑り止
め部を設けたものである。
成するために、互いに開閉する一対の型体により、シー
トから製品を打ち抜く打ち抜き装置において、一方の型
体は、製品形状の孔部を有するダイを備え、他方の型体
は、前記ダイの孔部内に挿脱自在に嵌合するパンチを備
えるとともに、このパンチと一体的な型体基体に対して
両型体の開閉方向へ移動自在に支持されかつ一方の型体
の方へ付勢されたストリッパー板を前記パンチの周囲に
備え、前記パンチにおける一方の型体側の面に、剪断用
傾斜を形成するとともに、周囲よりも若干突出した弾性
体からなる押さえ凸部を中央部に設け、前記ストリッパ
ー板における一方の型体側の面に弾性体からなる滑り止
め部を設けたものである。
【0007】
【作用】本発明の打ち抜き装置では、開いた一対の型体
間にシートを送り込み、両型体を閉じることにより、シ
ートから製品を打ち抜く。このとき、他方の型体のスト
リッパー板がパンチの周囲でシートを押さえ付けた状態
で、一方の型体のダイの孔部に他方の型体のパンチが嵌
合することにより、シートから製品が切断されるが、パ
ンチにおける一方の型体側の面の剪断用傾斜により、製
品の周縁は順次切断されていく。このとき、パンチにお
ける一方の型体側の面の中央部にある弾性体からなる押
さえ凸部がシートの製品部分の中央部を押さえるととも
に、ストリッパー板にある弾性体からなる滑り止め部が
製品部分の外側でシートを押さえ、これら押さえ凸部お
よび滑り止め部による均等で確実な押さえによって、シ
ートの滑りや歪みが確実に防止される。なお、ストリッ
パー板に設けられた滑り止め部は、両型体を開いてシー
トを搬送するときにはこのシートに接触せず、このシー
トの搬送の支障にならない。
間にシートを送り込み、両型体を閉じることにより、シ
ートから製品を打ち抜く。このとき、他方の型体のスト
リッパー板がパンチの周囲でシートを押さえ付けた状態
で、一方の型体のダイの孔部に他方の型体のパンチが嵌
合することにより、シートから製品が切断されるが、パ
ンチにおける一方の型体側の面の剪断用傾斜により、製
品の周縁は順次切断されていく。このとき、パンチにお
ける一方の型体側の面の中央部にある弾性体からなる押
さえ凸部がシートの製品部分の中央部を押さえるととも
に、ストリッパー板にある弾性体からなる滑り止め部が
製品部分の外側でシートを押さえ、これら押さえ凸部お
よび滑り止め部による均等で確実な押さえによって、シ
ートの滑りや歪みが確実に防止される。なお、ストリッ
パー板に設けられた滑り止め部は、両型体を開いてシー
トを搬送するときにはこのシートに接触せず、このシー
トの搬送の支障にならない。
【0008】
【実施例】以下、本発明の打ち抜き装置の一実施例につ
いて、図面を参照しながら説明する。なお、本実施例の
打ち抜き装置はプッシュバック式のものである。本打ち
抜き装置は、図示していない送り装置により図2に矢印
Aで示す方向(以下、この方向を前方とする)へ間欠的
に送られるシート1からプリペイドカードあるいはクレ
ジットカードなどの製品2を6つずつ打ち抜いていくも
のである。前記シート1は、プラスチックなどからな
り、可撓性を有している。
いて、図面を参照しながら説明する。なお、本実施例の
打ち抜き装置はプッシュバック式のものである。本打ち
抜き装置は、図示していない送り装置により図2に矢印
Aで示す方向(以下、この方向を前方とする)へ間欠的
に送られるシート1からプリペイドカードあるいはクレ
ジットカードなどの製品2を6つずつ打ち抜いていくも
のである。前記シート1は、プラスチックなどからな
り、可撓性を有している。
【0009】11は一方の型体としての下型、12はこの下
型11の上方に位置する他方の型体としての上型で、この
上型12は、図示していないプレスの駆動により上下動
し、下型11に対して開閉するものである。前記下型11
は、基板16上にダイ17がボルト18により固定されてい
る。このダイ17には、上端部の平面形状が製品形状をな
す6つの孔部20が左右に並べて形成されており、また、
基板16にも、ダイ17の各孔部20にそれぞれ臨む孔部21が
形成されている。そして、これら孔部20,21にそれぞれ
プッシュバック用受け体22が所定範囲上下摺動自在に嵌
合されている。これら受け体22の上下方向中間部と孔部
21の周面との間にはスライドベアリング23が介在させて
ある。また、受け体22は、その下側に位置するコイルば
ね24により常時上方へ付勢されている。これに対して、
受け体22は、その下端に固定されたフランジ25が孔部21
中に形成された下向きの段差面26に突き当たることによ
り、上昇限が規定されるようになっている。この上昇限
において、ダイ17の上面と受け体22の上面とは同一水平
面上に位置する。これらダイ17の上面および受け体22の
上面は、いずれも平面をなしている。
型11の上方に位置する他方の型体としての上型で、この
上型12は、図示していないプレスの駆動により上下動
し、下型11に対して開閉するものである。前記下型11
は、基板16上にダイ17がボルト18により固定されてい
る。このダイ17には、上端部の平面形状が製品形状をな
す6つの孔部20が左右に並べて形成されており、また、
基板16にも、ダイ17の各孔部20にそれぞれ臨む孔部21が
形成されている。そして、これら孔部20,21にそれぞれ
プッシュバック用受け体22が所定範囲上下摺動自在に嵌
合されている。これら受け体22の上下方向中間部と孔部
21の周面との間にはスライドベアリング23が介在させて
ある。また、受け体22は、その下側に位置するコイルば
ね24により常時上方へ付勢されている。これに対して、
受け体22は、その下端に固定されたフランジ25が孔部21
中に形成された下向きの段差面26に突き当たることによ
り、上昇限が規定されるようになっている。この上昇限
において、ダイ17の上面と受け体22の上面とは同一水平
面上に位置する。これらダイ17の上面および受け体22の
上面は、いずれも平面をなしている。
【0010】一方、前記上型12は、型体基体である基板
31の下面にパンチプレート32がボルト33により固定され
ており、さらに、このパンチプレート32の下面に鋼から
なるパンチ34がボルト35により固定されている。パンチ
34は、左右に並んで6つあり、それぞれ下部が前記ダイ
17の孔部20の上部内に挿脱自在に嵌合するものである。
そして、パンチ34の下面には剪断用傾斜が形成されてい
る。すなわち、パンチ34の下面は、その一方の対角線上
に位置する2つの角部36から他方の対角線37へ向けて次
第に高くなる一対の傾斜面38からなっており、凹面状に
なっている。こうして、パンチ34の下面周縁において、
前記両角部36が山部36となっており、他の2つの角部が
谷部39となっている。なお、図1では誇張して表してあ
るが、山部36と谷部39との高さの差は1mm、傾斜面38が
水平面に対してなす角度は1°程度である。
31の下面にパンチプレート32がボルト33により固定され
ており、さらに、このパンチプレート32の下面に鋼から
なるパンチ34がボルト35により固定されている。パンチ
34は、左右に並んで6つあり、それぞれ下部が前記ダイ
17の孔部20の上部内に挿脱自在に嵌合するものである。
そして、パンチ34の下面には剪断用傾斜が形成されてい
る。すなわち、パンチ34の下面は、その一方の対角線上
に位置する2つの角部36から他方の対角線37へ向けて次
第に高くなる一対の傾斜面38からなっており、凹面状に
なっている。こうして、パンチ34の下面周縁において、
前記両角部36が山部36となっており、他の2つの角部が
谷部39となっている。なお、図1では誇張して表してあ
るが、山部36と谷部39との高さの差は1mm、傾斜面38が
水平面に対してなす角度は1°程度である。
【0011】また、前記パンチ34の中央部には、上下方
向の貫通孔41が形成されており、この貫通孔41内に受け
ブロック42および弾性体ブロック43が設けられている。
この弾性体ブロック43は、受けブロック42を介してボル
ト44により前記パンチプレート32に固定されている。そ
して、弾性体ブロック43の下端部は、図1(b)にaで
示すように、その周囲のパンチ34の下面よりも下方へ若
干突出しており、押さえ凸部45となっている。なお、弾
性体ブロック43の材質は、ウレタンゴムであるが、他の
NBRなどの適当な弾性を有する材質を採用できる。
向の貫通孔41が形成されており、この貫通孔41内に受け
ブロック42および弾性体ブロック43が設けられている。
この弾性体ブロック43は、受けブロック42を介してボル
ト44により前記パンチプレート32に固定されている。そ
して、弾性体ブロック43の下端部は、図1(b)にaで
示すように、その周囲のパンチ34の下面よりも下方へ若
干突出しており、押さえ凸部45となっている。なお、弾
性体ブロック43の材質は、ウレタンゴムであるが、他の
NBRなどの適当な弾性を有する材質を採用できる。
【0012】さらに、前記基板31の下側には、鋼からな
るストリッパー板51が所定範囲上下動自在に支持されて
いる。このストリッパー板51は、これに形成された開口
部52にパンチ34が位置しており、これらパンチ34の周囲
に位置している。そして、ストリッパー板51の支持のた
めに、このストリッパー板51に固定されたピン53が基板
31にスライドベアリング54を介して上下摺動自在に支持
されている。また、ストリッパー板51の上側に固定され
たストッパー55が基板31に形成された孔部56に嵌合され
ているが、重力に加えて、ストッパー55の上側に位置し
たコイルばね57により、ストリッパー板51は常時下方へ
付勢されている。これに対して、ストリッパー板51は、
前記ストッパー55が前記孔部56に形成された上向きの段
差面58に突き当たることにより、下降限が規定されるよ
うになっている。この下降限において、パンチ34の下面
とストリッパー板51の下面とはほぼ同一水平面上に位置
する。なお、前記ダイ17の上面に突き当たるストリッパ
ー板51の下面は平面をなしている。
るストリッパー板51が所定範囲上下動自在に支持されて
いる。このストリッパー板51は、これに形成された開口
部52にパンチ34が位置しており、これらパンチ34の周囲
に位置している。そして、ストリッパー板51の支持のた
めに、このストリッパー板51に固定されたピン53が基板
31にスライドベアリング54を介して上下摺動自在に支持
されている。また、ストリッパー板51の上側に固定され
たストッパー55が基板31に形成された孔部56に嵌合され
ているが、重力に加えて、ストッパー55の上側に位置し
たコイルばね57により、ストリッパー板51は常時下方へ
付勢されている。これに対して、ストリッパー板51は、
前記ストッパー55が前記孔部56に形成された上向きの段
差面58に突き当たることにより、下降限が規定されるよ
うになっている。この下降限において、パンチ34の下面
とストリッパー板51の下面とはほぼ同一水平面上に位置
する。なお、前記ダイ17の上面に突き当たるストリッパ
ー板51の下面は平面をなしている。
【0013】また、ストリッパー板51の下面の左右両側
部には、凹溝61が形成されており、この凹溝61内に鋼か
らなる保持板62がボルト63により固定されている。この
保持板62の下面は、ストリッパー板51の下面よりも下方
へ突出してはいない。そして、保持板62の左右方向一側
には、全周に渡って凹状段差部64が形成されており、こ
の凹状段差部64に弾性体からなる無端ベルト65が嵌め込
んである。この無端ベルト65は、ストリッパー板51と保
持板62とにより挟まれて固定された状態になっている。
そして、無端ベルト65の下面側は、図1(b)にbで示
すように、ストリッパー板51の下面よりも若干下方へ突
出しており、滑り止め部66となっている。なお、無端ベ
ルト65の材質は、ウレタンゴムであるが、他のNBRな
どの適当な弾性を有する材質を採用できる。
部には、凹溝61が形成されており、この凹溝61内に鋼か
らなる保持板62がボルト63により固定されている。この
保持板62の下面は、ストリッパー板51の下面よりも下方
へ突出してはいない。そして、保持板62の左右方向一側
には、全周に渡って凹状段差部64が形成されており、こ
の凹状段差部64に弾性体からなる無端ベルト65が嵌め込
んである。この無端ベルト65は、ストリッパー板51と保
持板62とにより挟まれて固定された状態になっている。
そして、無端ベルト65の下面側は、図1(b)にbで示
すように、ストリッパー板51の下面よりも若干下方へ突
出しており、滑り止め部66となっている。なお、無端ベ
ルト65の材質は、ウレタンゴムであるが、他のNBRな
どの適当な弾性を有する材質を採用できる。
【0014】さらに、前記上型12の左右両側部には、ガ
イドピン71が下方へ突出させて固定されている。一方、
前記下型11には、前記ガイドピン71が上下摺動自在に嵌
合されたスライドベアリング72を組み込んだガイドブッ
シュ73が設けられている。
イドピン71が下方へ突出させて固定されている。一方、
前記下型11には、前記ガイドピン71が上下摺動自在に嵌
合されたスライドベアリング72を組み込んだガイドブッ
シュ73が設けられている。
【0015】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。打ち抜きに際しては、下型11上でシート1を
間欠的に送り、このシート1から製品2を6つずつ順次
打ち抜いていく。送りは、下型11と上型12とが開いた状
態でなされ、シート1が停止した状態で下型11と上型12
とが閉じることにより、シート1からの製品2の切断が
なされる。下型11と上型12とが閉じると、図1(a)に
示すように、下型11のダイ17と上型12のストリッパー板
51とによりシート1における製品2部分の周囲が挟まれ
て押さえ付けられた状態で、ダイ17の孔部20内に上型12
のパンチ34が嵌合することにより、シート1から製品2
が切断される。このとき、下型11のプッシュバック用受
け体22は、パンチ34により押し込まれるが、図1(b)
に示すように、その後下型11と上型12とが開くとき、切
断された製品2を押し上げていったんシート1内に戻
す。したがって、その後このシート1が搬送されると
き、製品2はシート1とともに下型11外へ出る。そし
て、この段階で、図示していない抜き出し装置により、
前述のようにして切断された製品2がシート1から抜き
出される。また、上型12が上昇して開くとき、ストリッ
パー板51はシート1を下へ押さえてパンチ34から抜き取
る。
説明する。打ち抜きに際しては、下型11上でシート1を
間欠的に送り、このシート1から製品2を6つずつ順次
打ち抜いていく。送りは、下型11と上型12とが開いた状
態でなされ、シート1が停止した状態で下型11と上型12
とが閉じることにより、シート1からの製品2の切断が
なされる。下型11と上型12とが閉じると、図1(a)に
示すように、下型11のダイ17と上型12のストリッパー板
51とによりシート1における製品2部分の周囲が挟まれ
て押さえ付けられた状態で、ダイ17の孔部20内に上型12
のパンチ34が嵌合することにより、シート1から製品2
が切断される。このとき、下型11のプッシュバック用受
け体22は、パンチ34により押し込まれるが、図1(b)
に示すように、その後下型11と上型12とが開くとき、切
断された製品2を押し上げていったんシート1内に戻
す。したがって、その後このシート1が搬送されると
き、製品2はシート1とともに下型11外へ出る。そし
て、この段階で、図示していない抜き出し装置により、
前述のようにして切断された製品2がシート1から抜き
出される。また、上型12が上昇して開くとき、ストリッ
パー板51はシート1を下へ押さえてパンチ34から抜き取
る。
【0016】前記シート1からの製品2の切断に際し、
パンチ34の下面は、その周縁における一方の対角線上の
両山部36がまずシート1に接してこのシート1を切り始
める。そして、パンチ34の周縁は、前記両山部36から他
方の対角線37上の谷部39へと順次製品2の周縁を切断し
ていく。これにより、その切断に際しての切れがよくな
り、この切断を良好にできる。したがって、製品2の周
縁がささくれだったり、切り粉が付着するなどの不良の
発生を防止できる。また、製品2の周縁が同時にではな
く、順次切断されていくことにより、プレスに要する力
も小さくなる。
パンチ34の下面は、その周縁における一方の対角線上の
両山部36がまずシート1に接してこのシート1を切り始
める。そして、パンチ34の周縁は、前記両山部36から他
方の対角線37上の谷部39へと順次製品2の周縁を切断し
ていく。これにより、その切断に際しての切れがよくな
り、この切断を良好にできる。したがって、製品2の周
縁がささくれだったり、切り粉が付着するなどの不良の
発生を防止できる。また、製品2の周縁が同時にではな
く、順次切断されていくことにより、プレスに要する力
も小さくなる。
【0017】また、切断に際しては、パンチ34の下面中
央部にある弾性体からなる押さえ凸部45がシート1の各
製品2部分の中央部を押さえるとともに、ストリッパー
板51が切断中の製品2部分の周囲でシート1を押さえ
る。特にストリッパー板51の左右両側部にある弾性体か
らなる滑り止め部66がシート1の左右両側部を押さえ
る。これにより、製品2の周縁が同時にではなく順次切
断され、かつ、パンチ34の下面が凹形状になっているに
もかかわらず、シート1が滑りや歪みを生じることが確
実に防止される。すなわち、弾性体からなる押さえ凸部
45および滑り止め部66は、シート1との間の摩擦力も大
きくなり、このシート1に対して十分な保持力を発揮で
きる。しかも、押さえが各製品2部分の中央部とシート
1の両側部とでなされるので、押さえが均等で確実なも
のとなり、切断時のシート1の位置ずれや撓みが確実に
防止される。したがって、打ち抜き精度も向上すること
になり、切断される製品2の寸法、形状の精度が向上す
る。
央部にある弾性体からなる押さえ凸部45がシート1の各
製品2部分の中央部を押さえるとともに、ストリッパー
板51が切断中の製品2部分の周囲でシート1を押さえ
る。特にストリッパー板51の左右両側部にある弾性体か
らなる滑り止め部66がシート1の左右両側部を押さえ
る。これにより、製品2の周縁が同時にではなく順次切
断され、かつ、パンチ34の下面が凹形状になっているに
もかかわらず、シート1が滑りや歪みを生じることが確
実に防止される。すなわち、弾性体からなる押さえ凸部
45および滑り止め部66は、シート1との間の摩擦力も大
きくなり、このシート1に対して十分な保持力を発揮で
きる。しかも、押さえが各製品2部分の中央部とシート
1の両側部とでなされるので、押さえが均等で確実なも
のとなり、切断時のシート1の位置ずれや撓みが確実に
防止される。したがって、打ち抜き精度も向上すること
になり、切断される製品2の寸法、形状の精度が向上す
る。
【0018】さらに、弾性体からなる押さえ凸部41およ
び滑り止め部66は、それぞれ上型12のパンチ34およびス
トリッパー板51に設けたので、下型11および上型12を開
いて下型11上でシート1を搬送するときには、このシー
ト1に接触しない。したがって、このシート1の搬送に
対して支障にならない。これに対して、もし下型11のダ
イ17上に弾性体からなる滑り止め部を設けたとすると、
シート1の搬送に対する抵抗が大きくなり、この搬送に
支障を生じる。
び滑り止め部66は、それぞれ上型12のパンチ34およびス
トリッパー板51に設けたので、下型11および上型12を開
いて下型11上でシート1を搬送するときには、このシー
ト1に接触しない。したがって、このシート1の搬送に
対して支障にならない。これに対して、もし下型11のダ
イ17上に弾性体からなる滑り止め部を設けたとすると、
シート1の搬送に対する抵抗が大きくなり、この搬送に
支障を生じる。
【0019】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、プッシュバック式の打ち抜き装置を例
に採って説明したが、本発明は、プッシュバック式以外
の打ち抜き装置にも適用可能である。また、パンチの下
面に形成する剪断用傾斜の形状も、前記実施例のものに
は限らない。例えば、パンチの下面の各角部が山部をな
し、各辺の中央部が谷部をなすようなものであってもよ
い。さらに、パンチおよびストリッパー板に、押さえ凸
部および滑り止め部を形成する弾性体を保持するための
構造も、前記実施例のものには限らない。
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、プッシュバック式の打ち抜き装置を例
に採って説明したが、本発明は、プッシュバック式以外
の打ち抜き装置にも適用可能である。また、パンチの下
面に形成する剪断用傾斜の形状も、前記実施例のものに
は限らない。例えば、パンチの下面の各角部が山部をな
し、各辺の中央部が谷部をなすようなものであってもよ
い。さらに、パンチおよびストリッパー板に、押さえ凸
部および滑り止め部を形成する弾性体を保持するための
構造も、前記実施例のものには限らない。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、パンチにおけるダイ側
の面に、剪断用傾斜を形成したので、シートの切断に際
しての切れをよくできるとともに、プレスに要する力も
小さくでき、また、パンチにおけるダイ側の面には、周
囲よりも若干突出した弾性体からなる押さえ凸部を中央
部に設け、さらに、ストリッパー板におけるダイ側の面
にも弾性体からなる滑り止め部を設けたので、切断に際
して、シートが滑ったり歪んだりすることを確実に防止
でき、したがって、打ち抜き精度を向上できる。
の面に、剪断用傾斜を形成したので、シートの切断に際
しての切れをよくできるとともに、プレスに要する力も
小さくでき、また、パンチにおけるダイ側の面には、周
囲よりも若干突出した弾性体からなる押さえ凸部を中央
部に設け、さらに、ストリッパー板におけるダイ側の面
にも弾性体からなる滑り止め部を設けたので、切断に際
して、シートが滑ったり歪んだりすることを確実に防止
でき、したがって、打ち抜き精度を向上できる。
【図1】本発明の打ち抜き装置の一実施例を示すもの
で、作用を説明する概略横断面図である。
で、作用を説明する概略横断面図である。
【図2】同上平面図であり、中心線より左側の(a)は
下型、右側の(b)は上型を示している。
下型、右側の(b)は上型を示している。
【図3】同上横断面図であり、(a)は下型、(b)は
上型を示している。
上型を示している。
【図4】同上上型の縦断面図である。
【図5】同上滑り止め部を形成する無端ベルトおよび保
持板の斜視図である。
持板の斜視図である。
1 シート 2 製品 11 下型(一方の型体) 12 上型(他方の型体) 17 ダイ 20 ダイの孔部 34 パンチ 45 押さえ凸部 51 ストリッパー板 66 滑り止め部
Claims (1)
- 【請求項1】 互いに開閉する一対の型体により、シー
トから製品を打ち抜く打ち抜き装置において、一方の型
体は、製品形状の孔部を有するダイを備え、他方の型体
は、前記ダイの孔部内に挿脱自在に嵌合するパンチを備
えるとともに、このパンチと一体的な型体基体に対して
両型体の開閉方向へ移動自在に支持されかつ一方の型体
の方へ付勢されたストリッパー板を前記パンチの周囲に
備え、前記パンチにおける一方の型体側の面に、剪断用
傾斜を形成するとともに、周囲よりも若干突出した弾性
体からなる押さえ凸部を中央部に設け、前記ストリッパ
ー板における一方の型体側の面に弾性体からなる滑り止
め部を設けたことを特徴とする打ち抜き装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4826595A JPH08244000A (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 打ち抜き装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4826595A JPH08244000A (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 打ち抜き装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08244000A true JPH08244000A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=12798615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4826595A Withdrawn JPH08244000A (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 打ち抜き装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08244000A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103978100A (zh) * | 2014-05-28 | 2014-08-13 | 南通超达机械科技有限公司 | 衣帽架冲压成型装置 |
CN107009428A (zh) * | 2017-05-27 | 2017-08-04 | 重庆腾毅兴精密电子有限公司 | 一种手机卡剪切方法 |
-
1995
- 1995-03-08 JP JP4826595A patent/JPH08244000A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103978100A (zh) * | 2014-05-28 | 2014-08-13 | 南通超达机械科技有限公司 | 衣帽架冲压成型装置 |
CN107009428A (zh) * | 2017-05-27 | 2017-08-04 | 重庆腾毅兴精密电子有限公司 | 一种手机卡剪切方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH02218598A (ja) | 紙器打抜き装置に用いる木型 | |
JP3703678B2 (ja) | 無段変速機用ベルトのエレメントの打抜き加工方法 | |
US6427512B2 (en) | Method of and apparatus for blanking elements of belt for continuously variable transmission | |
JPH08244000A (ja) | 打ち抜き装置 | |
JPH0375247B2 (ja) | ||
JP3619364B2 (ja) | ファインブランキング方法およびファインブランキング装置 | |
JP2786950B2 (ja) | 紙器打抜き装置に用いる型 | |
JP3198497B2 (ja) | 打ち抜き装置 | |
KR100858728B1 (ko) | 프로그레시브 금형의 스크랩 절단장치 | |
JPH07329000A (ja) | 打ち抜き装置 | |
JPH06269869A (ja) | ワークのプレス装置 | |
JP3905431B2 (ja) | カス取り装置 | |
JP3773691B2 (ja) | ワークの打ち抜き成形方法及びその装置 | |
JPH07171797A (ja) | 紙器打抜き装置に用いる木型 | |
JPS6331780Y2 (ja) | ||
JP3773693B2 (ja) | ワークの打ち抜き成形装置 | |
JPH0631697A (ja) | フィルムパンチング金型 | |
JPH07328999A (ja) | 打ち抜き装置 | |
JP2001138289A (ja) | 打ち抜き装置 | |
CN212042292U (zh) | 冲压模具 | |
JPH0722913B2 (ja) | 紙器打抜き装置における打抜き屑の外脱装置 | |
KR102360323B1 (ko) | 프레스 성형장치 및 성형방법 | |
JPH11333799A (ja) | シート打ち抜き装置 | |
JPH11254399A (ja) | 打ち抜き装置 | |
JP2987082B2 (ja) | 紙器打抜装置における打抜屑の外脱装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020604 |