JPH11254399A - 打ち抜き装置 - Google Patents

打ち抜き装置

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JPH11254399A
JPH11254399A JP5487498A JP5487498A JPH11254399A JP H11254399 A JPH11254399 A JP H11254399A JP 5487498 A JP5487498 A JP 5487498A JP 5487498 A JP5487498 A JP 5487498A JP H11254399 A JPH11254399 A JP H11254399A
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JP
Japan
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sheet
die
punch
punching
convex portion
Prior art date
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JP5487498A
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English (en)
Inventor
Masaki Maruyama
正樹 丸山
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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  • Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 打ち抜かれるシートの円滑な搬送が静電気に
よって妨げられることを防止し、打ち抜き精度を向上す
る。 【解決手段】 ダイ42の上面でパンチが嵌合する孔部44
の周辺部に凸部61を形成し、この凸部61よりも外側の部
分におけるダイ42の上面は低所部62にする。ダイ42の孔
部44内にあるプッシュバック用の受け体51の上面の周辺
部にも凸部63を形成し、この凸部63より内側の部分にお
ける受け体51の上面は低所部65にする。これにより、打
ち抜き時のシート6の押えの確実性を保持しながら、シ
ート6とダイ42および受け体51との接触面積を小さくで
きる。したがって、シート6の摺動による静電気の発生
も少なくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体からなるシ
ートを打ち抜く打ち抜き装置に関わり、例えばシートか
らクレジットカードなどの製品部分を打ち抜くのに利用
されるものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】いわゆるプリペイドカ
ードあるいはクレジットカードなどの磁気記録カード
は、シートから製品部分を打ち抜いて製造される。シー
トには、製品部分が縦横に複数列ずつ並べて形成されて
いる。この種のシートは、例えば、誘電体である塩化ビ
ニール樹脂からなるベースの両面にそれぞれフィルムを
溶着し、かつ、これらベースおよびフィルム間にそれぞ
れ装飾や表示などの印刷を施すとともに情報記録用の磁
性材料を設けた構造になっている。この印刷は打ち抜き
前に既になされているから、製品部分はシートの所定位
置から正確に打ち抜かなければならない。
【0003】図7にはシート1の一例を示してある。同
図において、2は打ち抜かれるべき製品部分であり、こ
れらの製品部分2は、縦方向(以下、X方向という)に
10列、この縦方向と直交する横方向(以下、Y方向とい
う)に4列に並んでいる。また、3は磁性材料からなる
情報記憶部であり、この情報記憶部3はテープ状に形成
されている。製品機能上、この情報記憶部3の位置精度
が重要である。さらに、シート1には、製品部分2間の
位置または製品部分2の外側の位置に第1の基準マーク
4および第2の基準マーク5がそれぞれ形成されてい
る。第1の基準マーク4は、X方向において各製品部分
2のそれぞれ前側の位置にあり、製品部分2を基準にシ
ート1をX方向に位置決めするためのものである。ま
た、第2の基準マーク5は、Y方向において各製品部分
2のそれぞれ前側の位置にあり、製品部分2を基準にシ
ート1をY方向に位置決めするためのものである。これ
らの基準マーク4,5は、シート1への印刷時に同時に
形成されるものである。
【0004】このようなシート1から製品部分2を打ち
抜くための打ち抜き装置では、例えば特開平8−244
000号公報に記載されているように、搬送機構により
シート1を間欠的に搬送しながら、固定した下型および
昇降する上型からなるプレス機構により、シート1から
製品部分2を順次打ち抜いていく。プレス機構は、シー
トが上面を搬送されるダイを下型に有しているととも
に、ダイの孔部に嵌合してシートを打ち抜くパンチを上
型に有している。また、下型は、打ち抜かれた製品部分
2をシート1にいったん戻すためのプッシュバック用の
受け体をダイの孔部内に有している。
【0005】ところで、例えば前述のように塩化ビニー
ルを主材料とするシート1では、表面が非常に滑らかで
ある。また、シート1に接触するダイやプッシュバック
用の受け体の上面やパンチの下面も鏡面仕上げしてあ
り、表面粗さは非常に細かくなっている。これは、製品
となるシート1の表面を傷付けないためである。このよ
うに誘電体からなるシート1の表面も、ダイおよび受け
体からなる金型である下型の上面も滑らかになっている
ため、この下型上をシート1が摺動するのに伴い、この
下型とシート1との間に静電気が生じ、シート1が帯電
する。そして、この静電気のために、金型にシート1が
密着し、金型上におけるシート1の搬送性が悪くなる。
その結果、搬送されるシート1の位置に例えば0.5mm程
度のばらつきを生じ、打ち抜き位置の精度が悪化してい
た。
【0006】このような静電気の悪影響を防止する方策
としては、生じた静電気を放電させることと、静電気の
発生自体を抑えることとがある。生じた静電気を放電さ
せるには、放電装置を打ち抜き装置に組み込まなければ
ならないが、このような装置を組み込むとコストアップ
を招く。また、毎分100回以上といった高速の打ち抜き
では、静電気が発生してからこれを除去しようとして
も、時間的に追いつかず、静電気を十分に除去すること
は難しい。
【0007】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、静電気によってシートの円滑な搬送が妨
げられることを防止でき、打ち抜き精度を向上できる打
ち抜き装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、前記
目的を達成するために、誘電体からなるシートを搬送す
る搬送機構と、この搬送機構により搬送されるシートの
所定位置を打ち抜くプレス機構とを備え、このプレス機
構は、シートが上面を搬送されるダイを有する下型と、
昇降して前記ダイの孔部に挿脱自在に嵌合するパンチを
有する上型とを備えた打ち抜き装置において、前記ダイ
の上面の孔部の周辺部に、上面が平面をなす凸部を形成
し、この凸部よりも外側の部分における前記ダイの上面
は低所部にしたものである。
【0009】打ち抜きに際しては、搬送機構によりシー
トがプレス機構の下型のダイ上で搬送された後、プレス
機構の上型が下降し、そのパンチがダイとの間にシート
を挟んでダイの孔部内に嵌合することにより、シートが
打ち抜かれる。その後、上型が上昇してダイの孔部から
抜けた後、シートが再び搬送され、打ち抜きが繰り返さ
れる。ダイの上面の孔部の周辺部に凸部があり、この凸
部よりも外側の部分におけるダイの上面は低所部になっ
ているため、シートは凸部ではダイに接触するものの、
低所部ではほとんど接触せず、シートとダイとの接触面
積は小さい。したがって、誘電体からなるシートがダイ
上を摺動することによって生じる静電気も少なくなり、
接触面積が小さいことによりシートとダイとがもとより
密着しにくいこととあいまって、静電気によってシート
の円滑な搬送が妨げられることが防止される。一方、凸
部はダイの孔部の周辺部すなわち刃部にあるから、パン
チによる打ち抜きに際して、シートにおける切断箇所の
外周部は確実に押えられることになる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明の打ち
抜き装置において、前記ダイの孔部内に昇降自在に嵌合
されるとともに上方へ付勢された受け体を備え、この受
け体の上面の周辺部に、前記パンチが離れているとき上
面が前記ダイの凸部の上面と同一平面上に位置する凸部
を形成し、この凸部より内側の部分における前記受け体
の上面は低所部にしたものである。
【0011】パンチは、受け体との間にシートを挟み込
んで打ち抜きを行う。この状態で受け体はパンチと一体
的に下降するが、このパンチが上昇するときも、上方へ
付勢された受け体は、その上面がダイの上面と同一高さ
になるまでパンチと一体的に上昇する。これにより、シ
ートから打ち抜かれた部分がいったんシートに戻され、
その後シートが搬送されるときこのシートとともに搬送
され、プレス機構から搬出される。このシートの搬送に
際しては、前記プッシュバックのための受け体上をもシ
ートが摺動する。その際、受け体の上面の周辺部に凸部
があり、この凸部より内側の部分における受け体の上面
は低所部になっているため、シートは凸部では受け体に
接触するものの、低所部ではほとんどあるいは全く接触
せず、シートと受け体との接触面積は小さい。したがっ
て、誘電体からなるシートが受け体上を摺動することに
よって生じる静電気も少なくなり、接触面積が小さいこ
とによりシートと受け体とがもとより密着しにくいこと
とあいまって、この静電気によってシートの円滑な搬送
が妨げられることが防止される。一方、凸部は受け体の
周辺部にあるから、パンチによる打ち抜きに際して、シ
ートは、切断箇所の内周部においてパンチと受け体との
間に確実に挟み込まれて押さえられることになる。
【0012】請求項3の発明は、請求項2の発明の打ち
抜き装置において、前記パンチの下面中央部に、前記受
け体との間にシートを挟み込む柔軟な弾性体からなる押
え体を設け、前記受け体の上面で前記押え体の下面が対
向する位置に、前記受け体の周辺部の凸部の上面と同一
平面上に位置する受け凸部を形成したものである。
【0013】打ち抜きに際しては、パンチの下面中央部
にある柔軟な弾性体からなる押え体がシートを受け体と
の間に挟み込んで押さえることにより、シートの位置ず
れが確実に防止される。前述のように、受け体の上面
は、その周辺部の凸部より内側の部分が低所部になって
いるが、受け体の上面で押え体の下面が対向する位置に
も受け凸部があるため、この受け凸部と押え体との間で
シートが確実に挟み込まれる。
【0014】
【発明の実施形態】以下、本発明の打ち抜き装置の一実
施例について、図面を参照しながら説明する。打ち抜き
の対象となるシート6は、先に説明した図7に示すシー
ト1を裁断したものである。すなわち、このシート1
は、本打ち抜き装置に供給される前に、10個の製品部分
2が一列に並んだ4つの裁断片であるシート6に裁断さ
れる。
【0015】まず、装置全体の概略について、図6を参
照しながら説明する。本打ち抜き装置は、シート6を水
平な方向に直線的にかつ間欠的に搬送する搬送機構11
と、この搬送機構11により搬送される搬送されるシート
6の所定位置の製品部分2を打ち抜くプレス機構12とを
備えている。これら搬送機構11およびプレス機構12にお
いて、一対のシート6が、左右方向に並んだ2列の搬送
ラインに沿ってそれぞれ独立に搬送され、両搬送ライン
で同時に打ち抜きが行われる。
【0016】前記プレス機構12は、下ホルダー16上に金
型である下型17が取り付けられており、昇降する上ホル
ダー18の下側に、前記下型17に対して開閉する金型であ
る上型19が取り付けられている。
【0017】前記搬送機構11は、前記プレス機構12の前
後に設けられている。すなわち、前記下ホルダー16上
で、下型17の前後両側に固定された後側支持台21および
前側支持台22上に後側下ローラ23および前側下ローラ24
が回転自在に支持されている。これら下ローラ23,24
は、位置が固定しているが、前記両搬送ラインに対応し
てそれぞれ左右方向に並んで一対ある。そして、4つの
各下ローラ23,24は、それぞれサーボモータ25により独
立して回転駆動されるようになっている。また、各下ロ
ーラ23,24の上方に位置して各支持台21,22には、後側昇
降台26および前側昇降台27が昇降自在に支持されてお
り、これら後側昇降台26および前側昇降台27に後側上ロ
ーラ28および前側上ローラ29が回転自在に支持されてい
る。なお、昇降台26,27および上ローラ28,29も下ローラ
23,24と同様それぞれ左右方向に並んで一対ずつある。
そして、前記昇降台26,27が流体圧シリンダ30,31の駆動
で昇降することにより、各上ローラ28,29が下ローラ23,
24に対して開閉するようになっている。
【0018】また、前記搬送機構11によるシート6の両
搬送ラインの上方位置には、左右方向に並んだ一対のカ
メラ36が設けられている。これらカメラ36は、シート6
の各第1の基準マーク4を上方から撮像してその位置を
検出するものである。そして、カメラ36により撮像され
た映像は画像処理装置37により処理され、この処理結果
に応じて制御装置38が前記サーボモータ25の駆動用のモ
ータ駆動装置39を制御するようになっている。なお、プ
レス機構12による製品部分2の打ち抜き位置は、シート
6における製品部分2のピッチPの3ピッチ分、前記カ
メラ36から離れている。すなわち、シート1が搬送機構
12により3ピッチ送られると、カメラ36により位置の検
出された製品部分2が打ち抜かれることになる。
【0019】つぎに、前記プレス機構12の構成につい
て、図1から図5を参照しながら詳しく説明する。前記
下型17は、基板41上に左右一対のダイ42がボルト43によ
り固定されている。これらのダイ42には、平面形状が製
品形状をなす孔部44がそれぞれ形成されており、また、
基板41にも、ダイ42の各孔部44にそれぞれ臨む孔部45が
形成されている。そして、これら孔部44,45にそれぞれ
プッシュバック用の受け体51が所定範囲上下摺動自在に
嵌合されている。これら受け体51の上下方向中間部と孔
部44の周面との間にはスライドベアリング52が介在させ
てある。また、受け体51は、その下側に位置するコイル
ばね53により常時上方へ付勢されている。これに対し
て、受け体51は、その下端に固定されたフランジ54が孔
部45中に形成された下向きの段差面55に突き当たること
により、上昇限が規定されるようになっている。
【0020】前記ダイ42は、上面をシート6が摺動して
搬送されるものであるが、このダイ42の上面において前
記孔部44の周辺部すなわち切刃部分には、図5にも示す
ように、上面が水平面をなす細い凸部61が形成されてい
る。そして、ダイ42の上面における凸部61よりも外側の
部分は、段差部61aを介して、この凸部61よりも低い水
平面をなす低所部62になっている。この低所部62に対す
る凸部61の高さは例えば0.3mm程度である。また、凸部6
1の幅は数mm程度である。また、前記受け体51の上面に
は、細い凸部63が周辺部に形成されているとともに、こ
れら凸部63の長手方向両辺部を繋ぐ3本の凸条状の受け
凸部64が中央部に形成されている。この受け凸部64を除
いて、受け体51の上面における凸部63よりも内側の部分
は、段差部63aを介して水平面をなす低所部65になって
いる。この低所部65に対する凸部63,64の高さは例えば
0.1mm程度である。また、凸部63,64の幅は数mm程度であ
る。そして、受け体51が上昇限位置にあるときには、そ
の凸部63,64がダイ42の凸部61の上面と同一水平面上に
位置するようになっている。
【0021】一方、前記上型19は、基板71の下面にパン
チプレート72がボルト73により固定されており、さら
に、このパンチプレート72の下面に左右一対のパンチ74
がボルト75により固定されている。これらのパンチ74
は、それぞれ下部が前記両ダイ42の孔部44の上部内にそ
れぞれ挿脱自在に嵌合するものである。そして、パンチ
74の下面には剪断用傾斜が形成されている。すなわち、
パンチ74の下面は、その一方の対角線上に位置する2つ
の角部76から他方の対角線77へ向けて次第に高くなる一
対の傾斜面78からなっており、凹面状になっている。こ
うして、パンチ74の下面周縁において、前記両角部76が
山部76となっており、他の2つの角部が谷部79となって
いる。
【0022】また、前記パンチ74の中央部には、上下方
向の貫通孔81が形成されており、この貫通孔81内に、前
記受け体51とによりシート6を挟み込むウレタンゴムな
どの柔軟な弾性体からなる円柱形状の押え体82が嵌合さ
れている。この押え体82はボルト83により前記パンチプ
レート72に固定されている。そして、押え体82の下端部
は、その周囲のパンチ74の下面よりも下方へ若干突出し
ている。なお、前記受け体51の受け凸部64は、押え体82
の下面に対向する位置にある。
【0023】さらに、前記基板71の下側には、ストリッ
パー板86が所定範囲上下動自在に支持されている。この
ストリッパー板86は、これに形成された開口部87にパン
チ74が上下摺動自在に嵌合しており、これらパンチ74の
周囲に位置している。そして、ストリッパー板86の支持
のために、このストリッパー板86に固定されたピン88が
基板71にスライドベアリング89を介して上下摺動自在に
支持されている。また、ストリッパー板86の上側にボル
ト90により固定されたストッパー91が基板71に形成され
た孔部92に嵌合されているが、重力に加えて、ストッパ
ー91の上側に位置したコイルばね93により、ストリッパ
ー板86は常時下方へ付勢されている。これに対して、ス
トリッパー板86は、前記ストッパー91が前記孔部92に形
成された上向きの段差面94に突き当たることにより、下
降限が規定されるようになっている。この下降限におい
て、パンチ74の下面とストリッパー板86の下面とはほぼ
同一水平面上に位置する。なお、ストリッパー板86の下
面は、ほぼ水平面をなしているが、前記開口部87の周辺
部に凸部95が形成されている。
【0024】さらに、前記上型19の左右両側部には、ガ
イドピン96が下方へ突出させて固定されている。一方、
前記下型17には、前記ガイドピン96が上下摺動自在に嵌
合されたスライドベアリング97を組み込んだガイドブッ
シュ98が設けられている。
【0025】つぎに、前記の構成についてその作用を説
明する。図示していない前段搬送機構により、シート6
が搬送機構11の後側下ローラ23上に達するまで搬送され
る。ここで、後側上ローラ29が下降して後側下ローラ23
とによってシート6を挟み込む。そして、サーボモータ
25の駆動により後側下ローラ23が回転するとともに、こ
れに従動して後側上ローラ28が回転し、これらローラ2
3,28の回転によりシート6が前方へ搬送される。さら
に、後側下ローラ23および後側上ローラ28による搬送が
進行して、シート6の前端部が前側下ローラ24上に達す
ると、前側上ローラ29が下降して前側下ローラ24とによ
ってシート6を挟み込む。ここで、後側上ローラ28が上
昇してシート6の保持を解除する。そして、サーボモー
タ25の駆動により前側下ローラ24が回転するとともに、
これに従動して前側上ローラ29が回転し、これらローラ
24,29の回転によりシート6が前方へ搬送される。シー
ト6がローラ24,29から抜けた後、前側上ローラ29は上
昇する。
【0026】このような搬送機構11によるシート6の搬
送は、基本的にシート6における製品部分2のピッチP
分ずつ間欠的になされる。その間に、シート6の製品部
分2がプレス機構12により1つずつ順次打ち抜かれてい
く。搬送は、下型17と上型19とが開いている状態でなさ
れるが、製品部分2の打ち抜きは、シート6が停止した
状態で、上ホルダー18とともに上型19が下降して下型17
に対して閉じることによりなされる。
【0027】このとき、上型19の下降に伴い、まずパン
チ74の下面中央部にある弾性体からなる押え体82がシー
ト6の各製品部分2上の中央部に接し、このシート6を
下型17側の受け体51の特に受け凸部64との間に挟み込ん
で押さえる。これとともに、上型19側のストリッパー板
86の凸部95がシート6上に接し、ダイ42の孔部44の周辺
部の凸部61との間にシート6における製品部分2の周辺
部を挟み込む。その後、ストリッパー板86は停止し、上
型19の下降に伴ってストリッパー板86はパンチ74に対し
て相対的に上昇する。このようにして上型19側の押え体
82およびストリッパー板86がシート6を押さえ付けた状
態で、上型19のパンチ74がさらに下降し、下型17のダイ
42との間にシート6を挟んでこのダイ42の孔部44内に嵌
合することにより、シート6から製品部分2が切断され
る。このとき、下型17側の受け体51は、パンチ74により
下方へ押し込まれる。その後、上型19が上昇して下型17
から開くが、このとき、コイルばね53の力で受け体51が
上昇し、切断された製品部分2を押し上げていったんシ
ート6内に戻す。したがって、製品部分2は、ローラ2
4,29から前方へ搬出されるまでは、シート6とともに搬
送される。なお、受け体51は、最終的にその凸部63の上
面がダイ42の凸部61の上面と同一高さになるまで上昇
し、その後、パンチ74が離れる。また、上型19の上昇
時、ストリッパー板86はシート6を下へ押さえてパンチ
74から抜き取る。
【0028】以上のようにローラ23,24,28,29によりシ
ート6が搬送されるとともに、製品部分2が打ち抜かれ
るとき、シート6の第1の基準マーク4の位置検出に基
づいて、シート6が位置決めされる。すなわち、前記搬
送機構11によりシート6が搬送されるとき、プレス機構
12よりも手前の位置で、一対のカメラ36が搬送中の両シ
ート6の第1の基準マーク4を上方から撮像することに
より、これら第1の基準マーク4の位置がそれぞれ検出
され、記憶される。この検出後、シート6が3ピッチ分
送られると、検出された第1の基準マーク4に対応する
製品部分2が打ち抜かれる。第1の基準マーク4の位置
検出は、全ての製品部分2に対して行われる。そして、
製品部分2が打ち抜かれる前に、その製品部分2に対応
する第1の基準マーク4の位置の記憶されている検出結
果に基づいて、ローラ23,24,28,29によるシート6の送
り量が微調整されることによりシート6が位置決めされ
る。
【0029】さらに、図示していないが、シート6から
製品部分2が打ち抜かれてなる製品は、シート6ととも
にローラ24,29から出た後、叩打装置により叩かれるこ
とにより、シート6から抜けて製品収納部へ収納され
る。一方、製品部分2が打ち抜かれた後のシート6の残
片すなわちスクラップは、スクラップ収納部に収納され
る。
【0030】前述のように、プレス機構42において、シ
ート6はダイ42および受け体51上を摺動して搬送される
が、シート6は誘電体である塩化ビニールを主材料とし
ているため、シート6とダイ42および受け体51との摺動
に伴って静電気が発生する。しかしながら、ダイ42の上
面は、その孔部44の周辺部に細い凸部61があり、この凸
部61よりも外側は低所部62になっており、また、受け体
51の上面は、周辺部および中央部に細い凸部63,64があ
り、この凸部63,64以外は低所部65になっているため、
シート6は凸部61,63,64ではダイ42および受け体51に接
触するものの、低所部62,65ではほとんどあるいは全く
接触せず、シート6とダイ42および受け体51との接触面
積は小さい。したがって、前記シート6の摺動によって
生じる静電気も少なくなり、また、接触面積が小さいこ
とによりシート6とダイ42および受け体51とがもとより
密着しにくくなるから、静電気によってシート6の円滑
な搬送が妨げられることが防止される。
【0031】一方、凸部61はダイ42の孔部44の周辺部に
あるから、パンチ74による打ち抜きに際して、シート6
における切断箇所の外周部は確実に押えられる。また、
凸部63は受け体51の周辺部にあるから、パンチ74による
打ち抜きに際して、シート6は、切断箇所の内周部にお
いてパンチ74と受け体51との間に確実に挟み込まれて押
さえられる。さらに、受け体51の上面には低所部65があ
るものの、パンチ74の押え体82と対向する中央部には受
け凸部64が形成してあるため、この受け凸部64と押え体
82との間でシート6が確実に挟み込まれる。これらのこ
とにより、パンチ74による打ち抜きに際してのシート6
の位置ずれを確実に防止でき、この位置ずれによる打ち
抜き精度の低下を防止できる。
【0032】以上のように、前記実施例の構成によれ
ば、プレス機構12の金型においてシート6を搬送すると
き、発生する静電気も少なくできるとともに、接触面積
が小さいことによりシート6とダイ42および受け体51と
がもとより密着しにくいので、静電気によってシート6
の円滑な搬送が妨げられることを防止できる。これによ
り、前述のようにダイ42や押え体82や受け体51による押
えを確実にできることとあいまって、シート6の打ち抜
き位置の精度を向上できる。例えば、ダイおよび受け体
の上面のほぼ全体を水平面にした従来の打ち抜き装置で
は、打ち抜き位置に0.5mm程度の誤差が生じていたのに
対して、本実施例の打ち抜き装置では、打ち抜き位置の
誤差を、前後方向(X方向)において0.1mm程度、左右方
向(Y方向)において0.2mm程度にできた。また、ダイ42
および受け体51の上面の形状を変えるのみであるから、
打ち抜き装置の構造が複雑にならず、コストアップを抑
制できる。
【0033】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
シート6における製品部分の配列は、前記実施例のもの
には限らず任意である。特に、前記実施例では、シート
6において製品部分2が一列に並んでいたが、製品部分
が複数列に並んだシートであってもよい。また、前記実
施例では、プレス機構12における搬送ラインを2列にし
たが、この搬送ラインは、1列でもよく、また3列以上
であってもよい。また、搬送機構およびプレス機構の細
部の構成も、前記実施例のものには限らず、種々の変形
が可能である。さらに、打ち抜きの対象となる製品も、
前述のような塩化ビニールを主材料とするクレジットカ
ードには限らず、本発明は、静電気の発生しやすい種々
の材料からなる種々のシート状製品の打ち抜きに応用可
能である。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、パンチが嵌合
するダイの上面の孔部の周辺部に、上面が平面をなす凸
部を形成し、この凸部よりも外側の部分におけるダイの
上面は低所部にしたので、ダイとシートとの接触面積が
小さくなることにより、ダイ上でシートが搬送されると
きに生じる静電気も少なくでき、したがって、静電気に
よってシートの円滑な綱搬送が妨げられることを防止で
き、打ち抜き精度を向上できる。
【0035】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、プッシュバックのためにダイの孔部内
に備えられている受け体の上面の周辺部に、パンチが離
れているとき上面が前記ダイの凸部の上面と同一平面上
に位置する凸部を形成し、この凸部より内側の部分にお
ける受け体の上面は低所部にしたので、受け体とシート
との接触面積が少なくなることにより、シートの搬送時
に生じる静電気も少なくでき、したがって、静電気によ
ってシートの円滑な搬送が妨げられることを防止でき、
打ち抜き精度を向上できる。
【0036】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
の効果に加え、パンチの下面中央部に、シートを押さえ
るための柔軟な弾性体からなる押え体があるのに対し
て、受け体の上面で押え体の下面が対向する位置に、受
け体の周辺部の凸部の上面と同一平面上に位置する受け
凸部を形成したので、受け体の上面に低所部があるにも
かかわらず、押え体によるシートの押えを確実なものに
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の打ち抜き装置の一実施例を示す下型の
平面図であり、一部は断面にしてある。
【図2】同上上型の底面図であり、一部は断面にしてあ
る。
【図3】同上全体の横断面図であり、中心線よりも左右
の(a),(b)は異なる断面位置および作動状態を示してい
る。
【図4】同上上型の縦断面図である。
【図5】同上凸部の拡大断面図である。
【図6】同上搬送機構およびプレス機構の概略を説明す
る側面図である。
【図7】打ち抜かれるシートの平面図である。
【符号の説明】
6 シート 11 搬送機構 12 プレス機構 42 ダイ 44 孔部 51 受け体 61 ダイの凸部 62 ダイの低所部 63 受け体の凸部 64 受け凸部 65 受け体の低所部 74 パンチ 82 押え体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体からなるシートを搬送する搬送機
    構と、この搬送機構により搬送されるシートの所定位置
    を打ち抜くプレス機構とを備え、このプレス機構は、シ
    ートが上面を搬送されるダイを有する下型と、昇降して
    前記ダイの孔部に挿脱自在に嵌合するパンチを有する上
    型とを備えた打ち抜き装置において、前記ダイの上面の
    孔部の周辺部に、上面が平面をなす凸部を形成し、この
    凸部よりも外側の部分における前記ダイの上面は低所部
    にしたことを特徴とする打ち抜き装置。
  2. 【請求項2】 前記ダイの孔部内に昇降自在に嵌合され
    るとともに上方へ付勢された受け体を備え、この受け体
    の上面の周辺部に、前記パンチが離れているとき上面が
    前記ダイの凸部の上面と同一平面上に位置する凸部を形
    成し、この凸部より内側の部分における前記受け体の上
    面は低所部にしたことを特徴とする請求項1記載の打ち
    抜き装置。
  3. 【請求項3】 前記パンチの下面中央部に、前記受け体
    との間にシートを挟み込む柔軟な弾性体からなる押え体
    を設け、前記受け体の上面で前記押え体の下面が対向す
    る位置に、前記受け体の周辺部の凸部の上面と同一平面
    上に位置する受け凸部を形成したことを特徴とする請求
    項2記載の打ち抜き装置。
JP5487498A 1998-03-06 1998-03-06 打ち抜き装置 Pending JPH11254399A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011000660A (ja) * 2009-06-17 2011-01-06 Honda Motor Co Ltd 切断装置
JP2019018255A (ja) * 2017-07-12 2019-02-07 武一 鈴木 打抜装置

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Effective date: 20030916