JPH08232137A - 肌触りの良好な布帛の製造法 - Google Patents

肌触りの良好な布帛の製造法

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JPH08232137A
JPH08232137A JP7039706A JP3970695A JPH08232137A JP H08232137 A JPH08232137 A JP H08232137A JP 7039706 A JP7039706 A JP 7039706A JP 3970695 A JP3970695 A JP 3970695A JP H08232137 A JPH08232137 A JP H08232137A
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core
alkali
fabric
fiber
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Yoshihisa Okamoto
佳久 岡本
Kentaro Mitani
健太郎 三谷
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 横断面の外周部に凸部を1か所以上有し,扁
平度が1.5〜5であるポリエチレンテレフタレート等
のアルカリ難溶性ポリエステル系ポリマーからなる扁平
断面異繊度混繊繊維を芯糸とし,C型横断面形状のアル
カリ難溶性ポリマーが鞘成分を構成し,5−ナトリウム
スルフォイソフタル酸等を共重合したポリエステル等の
アルカリ易溶性ポリマーが芯成分と芯と連通し繊維表面
の一部分を構成してなる芯鞘複合繊維の仮撚加工糸を鞘
糸として混繊交絡してなる混繊糸を用いて製編織した布
帛をアルカリ処理した後,ポリエステル系吸水剤等を用
いて吸水加工する。 【効果】 ポリエステルよりなる良好な肌触りと吸水性
を有した軽量な布帛を得ることができるので,スポーツ
衣料,インナーウエア等の衣料に好適な素材を提供する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,ポリエステル系繊維で
構成された肌触りの良好な布帛の製造法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は,数多くの優れた性
質を有しており,今や衣料用として欠くことのできない
素材である。特にスポーツ衣料分野においてはとりわけ
なくてはならない素材であり,しかもこの分野では快適
性の訴求が行われ,機能向上が求められていて,近年の
サッカーブーム等によりシャツ,パンツ等のゲームウエ
アに対する快適性向上の要望が強くなってきている。従
来のゲームウエアのシャツやパンツは,直接肌に接した
状態で着用するために肌触り,吸水性を考慮して木綿等
の天然繊維を交織,交編したものがほとんどであった
が,より鮮明な発色性,転写プリント性,光沢性に優れ
たポリエステル繊維が注目され,ポリエステル繊維10
0%のゲームウエアが数多く採用されてきている。しか
し,ポリエステル繊維は天然繊維に比べ発色性,転写プ
リント性,光沢性に優れているものの,肌触りや吸水性
の点で劣るという欠点があるため,着用感が悪いので快
適性の面での改善が強く求められてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,このような
現状に鑑みて行われたもので,ポリエステルで構成され
た肌触りの良好な吸水性に優れた布帛を得ることを目的
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記目的を達
成するもので,次の構成よりなるものである。すなわ
ち,本発明は,横断面の外周部に凸部を1か所以上有
し,扁平度が1.5〜5であるアルカリ難溶性ポリエス
テル系ポリマーからなる扁平断面異繊度混繊繊維を芯糸
とし,C型横断面形状のアルカリ難溶性ポリマーが鞘成
分を構成し,アルカリ易溶性ポリマーが芯成分と芯と連
通し繊維表面の一部分を構成してなる芯鞘複合繊維の仮
撚加工糸を鞘糸として混繊交絡してなる混繊糸を用いて
製編織した布帛をアルカリ処理した後,吸水加工するこ
とを特徴とする肌触りの良好な布帛の製造法を要旨とす
るものである。
【0005】以下,本発明を詳細に説明する。本発明で
は,扁平断面異繊度混繊繊維を芯糸とし,芯部にアルカ
リ易溶性ポリマー,鞘部にアルカリ難溶性ポリエステル
系ポリマーを配し,かつ芯部と連通して繊維表面の一部
分にアルカリ易溶性ポリマーを配した芯鞘複合繊維の仮
撚加工糸を鞘糸として混繊交絡加工した混繊糸を用い
る。
【0006】本発明において,芯糸として用いる扁平断
面異繊度混繊繊維は,ポリエチレンテレフタレート単位
またはポリブチレンテレフタレート単位を主体とするア
ルカリ難溶性ポリエステル系ポリマーからなり,上記ポ
リエチレンテレフタレート単位またはポリブチレンテレ
フタレート単位のみからなるポリエステルあるいはこれ
らにイソフタル酸,脂肪族第2塩基酸,スルホン化芳香
族カルボン酸等を共重合したポリエステルを用いて紡出
したマルチフィラメントである。
【0007】また,この芯糸に用いる繊維は,横断面が
偏平形状であって,横断面の外周部に凸部を1か所以上
有し,扁平度が1.5〜5であることが必要である。図
1は,本発明において用いることのできる横断形状の例
を示しており,図1の(イ)(ロ)(ニ)は,いずれも凸部
を1か所有する扁平断面形状の例を示し,(ハ)は凸部
を2か所有する扁平断面形状の例を示している。このよ
うな図1の(イ)(ロ)(ハ)(ニ)に示す断面形状の繊維
は,それぞれ図2の(イ)(ロ)(ハ)(ニ)に示す形状のノ
ズルを用いて紡糸することができる。本発明では,これ
らの断面の混在するものであってもよい。
【0008】このように,扁平断面形状の外周部に1か
所以上の凸部を存在せしめることによって,フィラメン
ト間に微細な空隙を設けることができるようになり,こ
の空隙によって毛細管路が形成されて,吸水性,導水性
の効果が得られるようになる。
【0009】本発明において扁平断面の扁平度は,横断
面の長軸方向の長さを横断面の短軸方向の長さで除した
値で表す。本発明に用いるフィラメントの横断面の扁平
度は1.5〜5の範囲にあることが必要である。この扁
平度が1.5未満であると,各フィラメントの有効な配
向性が得られにくく,また,扁平度が5を超えると,横
断面形状が不安定となり,好ましくない。
【0010】本発明において,芯糸に用いる繊維は少な
くとも2種以上の単糸繊度のフィラメントが混繊されて
いることが必要であり,単糸繊度は0.5〜4デニール
の範囲にあるのが好ましい。単糸繊度が異なるフィラメ
ントが混繊されていることによって,より優れた風合を
有する布帛が得られる。単糸繊度が0.5デニール以下
のものを用いて布帛とした場合,ふくらみ感や腰のない
布帛となってしまうので好ましくない。4デニールを超
えるものを用いると,非常に硬い風合になってしまうの
で好ましくない。
【0011】次に,鞘糸に用いる糸条は,単フィラメン
トの芯部にアルカリ易溶性ポリマーを配し,鞘部にアル
カリ難溶性ポリエステル系ポリマーを配し,かつ芯部と
連通して繊維表面の一部分にアルカリ易溶性ポリマーを
配した芯鞘複合繊維の仮撚加工糸である。
【0012】このような芯鞘複合繊維は,例えば,単フ
ィラメントが図3のような断面を有するものであり,芯
部1にはアルカリ易溶性ポリマーが,鞘部2にはアルカ
リ難溶性ポリエステル系ポリマーが配されていて,かつ
芯部と連通して繊維表面の一部分にアルカリ易溶性ポリ
マーが配されている。そして,染色仕上加工工程にてア
ルカリ処理をすることによって鞘部の一部のアルカリ易
溶性ポリマーと芯部のアルカリ易溶性ポリマーを溶出さ
せ,繊維内部を中空化できるといった特性を有する。し
たがって,この複合繊維を用いた布帛は,軽量感とふく
らみ感に優れたものとなり得る。また,このポリエステ
ル系芯鞘複合繊維は,染色仕上加工工程にて中空部を形
成するものであり,それまでの加工工程中では繊維内部
にはアルカリ易溶性ポリマーが充填されているので,従
来のごとく,紡糸時に中空部を形成させるものとは異な
り,仮撚加工等の加工を施しても,中空部が扁平化した
り,消滅したりすることがなく,フィブリル化すること
がない。
【0013】鞘部に配するアルカリ難溶性ポリエステル
系ポリマーとしては,上記の扁平断面異繊度混繊繊維に
用いるポリマーでよく,同一のポリマーであっても異な
るポリマーであってもよい。
【0014】一方,主として芯部に用いるアルカリ易溶
性ポリマーは上記のアルカリ難溶性ポリエステル系ポリ
マーよりアルカリ溶解速度が速いことが必須であり,こ
のようなポリマーとしては,上記アルカリ難溶性ポリエ
ステル系ポリマーにイソフタル酸,ナフタレンジカルボ
ン酸,ジフェニルジカルボン酸,ジフェノキシエタンジ
カルボン酸,β−2−オキシエトキシ安息香酸,p−オ
キシ安息香酸,セバチン酸,アジピン酸,蓚酸,1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸,5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸,トリメリット酸,ピロメリット酸,ポリア
ルキレングリコール等の第3成分を1〜15モル%程度
共重合させたコポリエステルからなるポリマーまたはポ
リアルキレングリコール,アルキルスルホン酸ソーダを
1〜15重量%程度ブレンドしたポリエステルよりなる
ポリマーを挙げることができる。
【0015】本発明に用いる芯鞘複合ポリエステルマル
チフィラメントの断面積に占めるアルカリ易溶性ポリマ
ーの割合は,20〜50%とするのが好ましい。アルカ
リ易溶性ポリマーの割合が20%未満であると,布帛に
所望の軽量感が得られず,50%を超えると,強度が低
下して実用に耐え難い布帛となってしまう恐れがある。
【0016】また,芯部と繊維表面に連通するようにア
ルカリ易溶性ポリマーを配した芯鞘複合繊維とするが,
鞘部に存するアルカリ易溶性ポリマーの幅はフィラメン
トの直径の1/5以下とするのが好ましい。この幅は,
布帛をアルカリ処理したときに芯部のアルカリ易溶性ポ
リマーが除去できるに十分な幅であればよく,狭い方が
芯部の中空効果を大きくすることができるので好まし
い。
【0017】本発明では,上記の芯鞘複合繊維の仮撚加
工糸を混繊交絡加工の鞘糸として用いる。芯鞘複合繊維
の仮撚加工は,スピンドル方式,チューブ,ディスク又
はベルト等によるフリクション方式等のいずれによる加
工方法であってもよい。また,延伸した後に仮撚加工を
行っても,延伸と同時に仮撚加工を行うDTY方式によ
ってもよい。仮撚加工条件は,格別の条件で行う必要は
なく,目的とする捲縮性能に応じて任意に選択すればよ
い。
【0018】扁平断面繊維を芯糸とし,芯鞘複合繊維の
仮撚加工糸を鞘糸とする混繊交絡加工は,高圧空気を噴
射するノズルを有する流体攪乱加工機にて行う。通常
は,鞘糸となる芯鞘複合繊維の仮撚加工糸を芯糸となる
扁平断面異繊度混繊繊維より大きいフィード率でノズル
に供給して混繊交絡する。芯糸となる扁平断面繊維の熱
収縮率が芯鞘複合繊維より大きい場合には同じフィード
率で供給しても,後の工程における収縮挙動の違いによ
り同等の効果を得ることができる。混繊交絡の程度は,
両糸条のフィード率,空気圧,加工速度等で変えること
ができ,所望の布帛の風合により設定すればよい。
【0019】上述の混繊交絡加工によって得た混繊糸を
用いて製編織して布帛を得る。この製編織は,丸編機,
経編機,横編機で編成した編物或いはフライシャットル
織機,レピア織機,ウォータージェットルーム,エアー
ジェットルームで織成した織物を得るもので,この場合
の設計は所望の布帛の特性に合わせて適宜決めればよ
い。
【0020】次に,本発明では,得られた布帛にアルカ
リ処理加工を行い,芯鞘複合繊維の芯成分であるアルカ
リ易溶性ポリマーを溶出除去する。ここで用いるアルカ
リ化合物としては,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム
が好ましい。アルカリ水溶液の濃度は,アルカリ化合物
の種類,処理条件等により異なるが一般に5〜20g/
リットルの範囲とするのが好ましい。アルカリ水溶液の
濃度が5g/リットル未満であれば,芯成分の溶出が極
端に遅くなり,生産性が悪くなる。一方,20g/リッ
トルを超えるアルカリ水溶液であれば,鞘成分も溶解さ
れる危険性が生じるので注意を要する。アルカリ処理の
処理温度は,60〜100℃の範囲とするのが好まし
く,処理時間は,5〜60分間の範囲とするのが好まし
い。
【0021】このようにして得られた布帛に,本発明で
は,吸水加工を行う。この吸水加工は,吸尽法,パディ
ング法等の方法で行う。使用する吸水剤は公知のもので
よく,ポリエステル系吸水剤を用いて染色と同時に行う
吸尽法が,吸水性能やコストの面を考慮すると好適であ
る。
【0022】本発明は,以上の構成よりなるものであ
る。
【0023】
【作用】本発明方法で得られた布帛を衣料用に用いる
と,肌に接する繊維が中空部を有したC型横断面形状の
ポリエステル仮撚加工糸となり,通常のポリエステル仮
撚加工糸に比べて曲げ剛性が低下し,圧縮仕事量や圧縮
レジデンスの高まった嵩高加工糸になると共に,軽量化
も図れ肌触りが大幅に改善される。また,吸水性の面で
も,布帛を形成する繊維の芯糸として偏平断面形状の外
周部に1箇所以上の凸部を有する繊維を用いているの
で,繊維間に微細な間隙を有していて,さらに鞘糸もC
型横断面形状の空隙を有した中空糸であるので,吸水加
工によって繊維表面が親水化されて,繊維空隙の毛細管
現象による吸水性が飛躍的に向上した布帛となってい
る。
【0024】
【実施例】次に,本発明を実施例によってさらに具体的
に説明するが,実施例における性能の測定,評価は,下
記の方法にて行った。
【0025】(1)吸水性 JIS L−1096のバイレック法による。
【0026】(2)曲げ剛性,圧縮仕事量,圧縮レジデ
ンス KES法による。
【0027】(3)着用試験 ゲームシャツを縫製し,温度25℃,湿度65%RHで
着用した時の着用感を○:快適,△:やや不快,×:不
快の3段階で評価した。
【0028】実施例1 固有粘度0.68のポリエチレンテレフタレートを,図2
の(イ)(ロ)に示す形状のノズル各12孔,合計24孔
の紡糸口金を通して,常法に従って1400m/分の速
度で溶融紡糸し,各々12フィラメントずつ個別に捲き
取り,未延伸糸を得た。この未延伸糸を常法により延伸
速度700m/分,延伸倍率2.6倍にて延伸しながら
混繊して捲き取り,44d/24fの異繊度混繊偏平断
面繊維を得た。
【0029】この糸条を解繊して単糸繊度と扁平度を測
定したところ,(イ)のノズルによるものは,単糸繊度
1デニール,扁平度1.6,(ロ)のノズルによるもの
は,単糸繊度2.6デニール,扁平度2.2であった。
繊維の断面形状は,前者が図1の(イ),後者が図1の
(ロ)のとおりであった。
【0030】次に,図3の断面形状の単フィラメントの
芯部1にポリエチレンテレフタレートに5−ナトリウム
スルフォイソフタル酸成分を3.0モル%共重合したポ
リマーをアルカリ易溶性ポリマーとして配し,鞘部2に
アルカリ難溶性ポリマーとしてポリエチレンテレフタレ
ートを配し,芯鞘比率(重量比)を30/70として,
複合紡糸機で紡糸し,延伸した75d/24fの芯鞘複
合繊維を得た。この芯鞘複合繊維をスピンドル方式仮撚
加工機に供給し,仮撚数3150T/m,ヒーター温度
200℃,加工速度120m/分の条件で仮撚加工し
た。
【0031】次に,デュポン社製JD−1型ノズルを備
えた空気攪乱加工機に,44d/24fの異繊度混繊偏
平断面繊維をオーバーフィード率0.5%で,75d/
24fの芯鞘複合繊維の仮撚加工糸をオーバーフィード
率2.5%で供給して,ノズルの圧空流量41Nm3/分,
加工速度200m/分で混繊交絡加工して芯鞘構造を有
する混繊糸を得た。
【0032】得られた混繊糸を用いて釜径33インチ,
28ゲージの丸編機にて鹿の子組織の丸編地を編成し
た。
【0033】得られた丸編地を液流染色機にて80℃で
20分間リラックス処理し,さらにテンターにて180
℃で1分間のプレセットを行った後,濃度10g/リッ
トルの水酸化ナトリウム水溶液にて100℃で30分間
のアルカリ処理を施して,芯鞘複合繊維のアルカリ易溶
性ポリマーを溶出した。
【0034】続いて,高松油脂株式会社製ポリエステル
系吸水加工剤SR−1000を3%0.W.F., 日本チバガ
イギー株式会社製蛍光増白剤UVITEX EBFを1%0.W.F.及
び酢酸を0.2cc/リットル含んだ染液で温度130℃
で30分間,白色の染色と同時に吸尽法による吸水加工
をした後,170℃で1分間の仕上セットを行って,本
発明による布帛を得た。
【0035】比較例1 実施例1において,白色の染色に際してポリエステル系
吸水加工剤を用いないこと以外は実施例1と同様にして
比較例1の布帛を得た。
【0036】比較例2 実施例1において,44d/24fの異繊度混繊偏平断
面繊維に替えて,44d/24fの丸断面の異繊度混繊
繊維を用いること以外は実施例1と同様にして比較例2
の布帛を得た。
【0037】比較例3 実施例1において,75d/24fの芯鞘複合繊維に替
えて,通常の丸断面の75d/24fポリエステル繊維
を用いること及び水酸化ナトリウム水溶液によるアルカ
リ処理をしないこと以外は実施例1と同様にして比較例
3の布帛を得た。
【0038】比較例4 比較例2で用いた44d/24fの丸断面の異繊度混繊
繊維を芯糸とし,比較例3で用いた通常の丸断面の75
d/24fポリエステル繊維の仮撚加工糸を鞘糸として
用いて実施例1と同様に混繊交絡加工,編成,リラック
ス,プレセットした後,アルカリ処理しないで,白色の
染色と吸水加工を同時に行って比較例4の布帛を得た。
【0039】実施例1および比較例1〜4の布帛の性能
を測定した結果を表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】表1より明らかなように,本発明方法で得
られた実施例1は,軽量で,かつ吸水性に優れていて,
曲げ剛性が小さく, 圧縮仕事量及び圧縮レジデンスが大
きいので, 着用中の肌面との接触感が従来のものより柔
らかく膨らみ感のあるものとなり, 発汗時にもゴワゴワ
した違和感の感じられない着用感の優れたものであっ
た。吸水加工していない比較例1は,バイレック法によ
る吸い上げが小さく,滴下法によると布帛への水の吸い
込み速度の小さい吸水性の劣るものであった。芯糸とし
て偏平断面糸に替えて通常の丸断面糸を用いた比較例2
は,曲げ剛性がやや大きく柔軟性が不足して着用感のや
や劣るものであった。鞘糸をC型断面糸に替えて通常の
丸断面糸を用いた比較例3は,軽量感に欠け,吸水性も
やや劣り,硬い風合の着用感の劣るものであった。全て
の糸が丸断面糸である比較例4は,軽量感に欠け,吸水
性も劣り,硬い風合の着用感の劣るものであった。
【0042】
【発明の効果】本発明方法によれば,ポリエステルより
なる良好な肌触りと吸水性を有した軽量な布帛を得るこ
とができるので,スポーツ衣料,インナーウエア等の衣
料に好適な素材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において,混繊交絡糸の芯糸に用いるこ
とのできる偏平繊維の断面図の例である。
【図2】図1の偏平断面を得ることのできるノズルの孔
の形状を示す図である。
【図3】本発明において,混繊交絡糸の鞘糸に用いるこ
とのできる芯鞘複合繊維の断面図の例である。
【符号の説明】
1 芯部 2 鞘部 3 芯成分の露出部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02G 3/04 D02G 3/04 // D01F 6/62 303 D01F 6/62 303F 303K D06M 15/507 D06M 15/507 Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横断面の外周部に凸部を1か所以上有
    し,扁平度が1.5〜5であるアルカリ難溶性ポリエス
    テル系ポリマーからなる扁平断面異繊度混繊繊維を芯糸
    とし,C型横断面形状のアルカリ難溶性ポリマーが鞘成
    分を構成し,アルカリ易溶性ポリマーが芯成分と芯と連
    通し繊維表面の一部分を構成してなる芯鞘複合繊維の仮
    撚加工糸を鞘糸として混繊交絡してなる混繊糸を用いて
    製編織した布帛をアルカリ処理した後,吸水加工するこ
    とを特徴とする肌触りの良好な布帛の製造法。
JP7039706A 1995-02-28 1995-02-28 肌触りの良好な布帛の製造法 Pending JPH08232137A (ja)

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