JPH08231798A - 塩素含有樹脂組成物 - Google Patents

塩素含有樹脂組成物

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JPH08231798A
JPH08231798A JP7159260A JP15926095A JPH08231798A JP H08231798 A JPH08231798 A JP H08231798A JP 7159260 A JP7159260 A JP 7159260A JP 15926095 A JP15926095 A JP 15926095A JP H08231798 A JPH08231798 A JP H08231798A
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JP
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chlorine
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hcl
lithium
lithium carbonate
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JP7159260A
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English (en)
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Kiyotoshi Fujii
清利 藤井
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SHOWA CHEM
Showa Kako Co Ltd
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SHOWA CHEM
Showa Kako Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
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    • C08K3/16Halogen-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃焼時におけるHClの発生が極めて少ない
塩素含有樹脂組成物の提供。 【構成】 水酸化リチウム(LiOH)、水酸化リチウ
ム一水和物(LiOH・H2 O)、炭酸リチウム(Li
2 CO3 )の中から選ばれた少なくとも1つのリチウム
化合物、または前記少なくとも1つのリチウム化合物と
炭酸カルシウムの混合物が塩素含有樹脂の中に均一に分
散混合されてなる塩素含有樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火災や焼却時の燃焼時
における塩化水素の発生が極めて少ない塩素含有樹脂組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】通
常、塩素含有樹脂、その代表としてのポリ塩化ビニル
は、熱可塑性樹脂の中では、生産量の多い汎用樹脂であ
って、一般に「ビニール」と呼ばれ、電線被覆材、ホー
ス、シート、農業用フィルム、食品などのラップ材、包
装材、ボルト、床材、壁材および波板などの建材やパイ
プなどの分野に広く使用されている。汎用される理由
は、価格が安価で加工性に優れ、軟質から硬質まで自由
に選択できるからである。
【0003】ところが、ポリ塩化ビニルは、塩素を含有
しているために難燃性を示すという大きな特徴をもって
いる。すなわち、ポリ塩化ビニルが燃焼するときに発生
する塩化水素(以下、HClという。)が燃焼時に必要
な酸素を遮断して難燃性を示す。しかし、このとき発生
するHCl自体は、有害ガスであり、しかも腐食性ガス
であるため、特に火災時における人体に有害であり、問
題になっている。そのうえ、最近の酸性雨の原因物質の
一つとしても問題視されている。また都市のゴミ焼却炉
等で処理される場合は、HClの腐食性が炉壁を傷める
等の問題も提起されている。
【0004】このように、ポリ塩化ビニルは、加工時、
使用時には、大変有用な樹脂であるが、燃焼時には、H
Clを発生するため、ポリ塩化ビニルの使用制限まで言
われるようなってきた。とはいえ、ポリ塩化ビニルに使
用される塩素(Cl)は、工業基礎原料であるソーダ
(Na)を製造する際のNaCl(食塩)の電気分解に
よって必ず副成する物質であり、その大きな用途の一つ
としてはポリ塩化ビニルが適している。したがって、N
aを製造するために副成するClを消費するためにポリ
塩化ビニルを製造するという流れは変えられない。
【0005】そこで、ポリ塩化ビニルの燃焼時に発生す
る有害なHClの処理が課題となる。HClの発生量を
限りなく零に近付けることができれば、上記の課題は解
決したと言える。すなわち、ポリ塩化ビニルが燃焼して
もHClの発生がまったく無いか、もしくは極めて少な
いのであれば、ソーダ工業のNaの製造と副成するCl
のバランスは崩れないし、ポリ塩化ビニルは、非常に有
用かつ無公害な樹脂であると評価されることになる。し
かも、ポリ塩化ビニルの重量の約6割は、塩素であり、
他の樹脂と比べて石油消費が少ないので、人類にとって
非常に有利な樹脂であると再認識されることになる。
【0006】一方、最近では、火災時にポリ塩化ビニル
を燃え難くするために難燃材として例えば、三酸化アン
チモンを配合しているが、発生するHClとの相互効果
が必要であり、HClの有害性には、変わりはないし、
三酸化アンチモン自体の毒性も問題視されている。
【0007】また難燃剤が毒性であるという理由から、
毒性のない水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムな
どの水酸化物も用いられようとしている。これらの水酸
化物は、脱水により発生する水でポリ塩化ビニルを難燃
性にする。しかし、実際に火災が起これば可燃物の表面
温度が300℃程度になるまでポリ塩化ビニルを難燃性
にするが、可燃物の表面が700℃〜800℃と高温域
になると、ポリ塩化ビニルを難燃性にすることができな
い。しかも難燃剤を配合しても燃焼時に発生するHCl
の量は、無添加と同じ量を発生し有害性に変わりはな
い。
【0008】本発明は、上述のような技術的背景の下で
なされたもので、燃焼時におけるHClの発生が極めて
少ない塩素含有樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】本発明が提供
する塩素含有樹脂組成物は、次の(1)〜(5)に記載
のものである。
【0010】(1)塩素含有樹脂と、水酸化リチウム、
水酸化リチウム一水和物、炭酸リチウムのうちの1種以
上とを主成分とする塩素含有樹脂組成物(以下、第1の
組成物という。)。
【0011】(2)塩素含有樹脂と、水酸化リチウム、
水酸化リチウム一水和物、炭酸リチウムのうちの1種以
上と、炭酸カルシウムとを主成分とする塩素含有樹脂組
成物(以下、第2の組成物という。)。
【0012】(3)塩素含有樹脂と、20μm以下、好
ましくは10μm以下の炭酸リチウムとを主成分とする
塩素含有樹脂組成物(以下、第3の組成物という。)。
【0013】(4)塩素含有樹脂と、20μm以下、好
ましくは10μm以下の炭酸リチウムを主成分とし、Z
n,Cd,Pbの各金属石鹸のうちの1種以上を添加し
た塩素含有樹脂組成物(以下、第4の組成物とい
う。)。
【0014】(5)塩素含有樹脂と、20μm以下、好
ましくは10μm以下の炭酸リチウムを主成分とし、Z
n,Cd,Pbの各金属石鹸のうちの1種以上と、エポ
キシ化合物,亜リン酸エステル類,β−ジケトン類,ポ
リオール類,カルボン酸類,カルボン酸リチウム塩のう
ちの1種以上を添加した塩素含有樹脂組成物(以下、第
5の組成物という。)。
【0015】上記塩素含有樹脂としては、代表例として
ポリ塩化ビニルをあげることができるが、ポリ塩化ビニ
ルホモポリマーに限定されるものではない。その他の例
としては、塩化ビニルを主体とするブロック共重合体、
グラフト共重合体、さらには、塩化ビニル樹脂を主体と
するポリマーブレンドをあげることができる。塩化ビニ
ルと共重合されるコモノマーとしては、酢酸ビニル、塩
化ビニリデン、アクリル酸、メタアクリル酸およびその
エステル類、アクリロニトリル類、エチレン、プロピレ
ン等のオレフィン類、マレイン酸およびその無水物など
を例示することができる。これらは、1種または、2種
以上の混合物として使用される。ポリ塩化ビニリデン
は、ポリ塩化ビニル樹脂の例と同じくホモポリマー、ブ
ロック共重合体、またはポリマーブレンドを包含する。
また、その他にも塩素化ポリエチレンや塩素化ポリ塩化
ビニルなどをあげることができる。
【0016】従来より塩素含有樹脂、その代表としての
ポリ塩化ビニルの燃焼時に発生するHClの捕捉剤とし
ては、炭酸カルシウム(特に微粉タイプ)や水酸化カル
シウム、酸化カルシウムなどのカルシウム化合物が最適
であるとされ、実際には炭酸カルシウムが使用されてい
る。
【0017】しかし本発明者の多数回、かつ長期間の実
験の結果、下記の事実が明らかになった。すなわち、こ
れまでのカルシウム化合物のHCl捕捉性は、500〜
600℃で燃焼試験を行ってその善し悪しを評価してい
る。ところが、実際の燃焼では、燃焼物質の表面温度
は、700〜800℃になっているので、500,60
0℃での評価では、適正なものとは言えない。
【0018】本発明者が、実際従来のHCl捕捉剤と称
されるカルシウム化合物、とくに炭酸カルシウムについ
て高温(750〜800℃)での燃焼試験を行ったとこ
ろ、500,600℃まではかなり高いHCl捕捉率を
示したが、高温(800℃程度)になると、再度HCl
が発生し始めてHCl捕捉率が50%程度と低下してし
まった。これはポリ塩化ビニル中の塩素(Cl)と反応
して生成したCaCl2 が、燃焼時に流入する空気中に
含まれる水分によって加水分解を起こすことによって一
旦捕捉した塩素を離してしまうためであると考えられる
(下記の参考文献1,2,3参照)。またCaCl2
融点が772℃であって融けて液状となっており、流入
空気は水蒸気を含んでいるため、蒸発したCaCl2
が水蒸気で加水分解を受けたと考えられる。
【0019】〔参考文献〕 1.久保田宏,内田重男,金谷兼;食塩より発生する塩
化水素の基礎的研究,研究報告書〔1〕,昭和55年6
月,(社)プラスチック処理促進協会 2.久保田宏,内田重男他;都市ごみ中の揮発性塩素に
ついて、都市と廃棄物、Vol.112,No.8 3.内田重男:ごみ焼却炉内での塩化水素の生成と除
去,分離技術、22.4(1992) その他のカルシウム化合物の場合も、500〜600℃
でCaがClと反応して一旦CaCl2 となっている
が、高温になった場合、CaCl2 が加水分解によって
Clを離してしまう。このため500〜600℃(中温
域)では、HCl捕捉率が高くても、高温域(800℃
付近)では、HCl捕捉率が悪くなってしまう。このよ
うにカルシウム化合物は、高温では、加水分解されてH
Clを離してしまうので捕捉率が高いとは言えない。
【0020】その他のHClと反応しやすい物質である
アルカリ金属、アルカリ土類金属について調べたとこ
ろ、NaCl、MgCl2 、KClが生成できるNa
(ナトリウム)、Mg(マグネシウム)、K(カリウ
ム)化合物が一般にHCl捕捉剤として有効であると思
われる。しかし、Na化合物は、塩素含有樹脂にブレン
ドしてもHCl捕捉性が悪く、しかも800℃では、生
成したNaClも加水分解する。Mg化合物は生成した
MgCl2 が低温(500℃以下)で熱分解し、K化合
物もHCl捕捉性は高いが潮解性を示すため、充填フィ
ラーとしては適さず、しかも高温で加水分解を起こすた
め、HCl捕捉剤としては不適である。このようにアル
カリ金属、アルカリ土類金属の塩化物は、加水分解を起
こすのでHClを高温下においても安定に捕捉すること
は困難である。
【0021】そこで、本発明者が鋭意研究したところ、
アルカリ金属の中の一つであるリチウム化合物がHCl
捕捉剤として最も適していることが判明した。実際にポ
リ塩化ビニルにリチウム化合物を均一に分散混合して得
られた塩素含有樹脂組成物を燃焼した場合には、高温で
も高い捕捉率を示した。リチウム化合物がHClと反応
してできた塩化リチウム(LiCl)は、800℃付近
でも加水分解率は1%以下と他のアルカリ金属、アルカ
リ土類金属と比べて非常に小さく安定である。また、リ
チウム化合物自体Liの分子量が金属元素の中で一番小
さいので、他の捕捉剤のように多量に配合する必要がな
く、同一モル数配合しても添加量が非常に少なく、塩素
含有樹脂物性に与える影響も非常に少ない。
【0022】HClと反応してできた塩化リチウムは、
融点が606℃と他のアルカリ金属、アルカリ土類金属
塩化物と比べて非常に低いが、蒸気圧が非常に小さいた
め、蒸発して水蒸気と反応して加水分解を受けにくい。
しかも塩化リチウムは、606℃以上で液体状態である
ので、この液状になった塩化リチウムが塩素含有樹脂を
覆い塩素含有樹脂の燃焼を抑制し、これを炭化状態にと
どめる特性がある。このように塩化リチウムは、他のカ
ルシウム系の塩化水素捕捉剤のごとく塩素含有樹脂を灰
化状態にしてしまわないので、高温域での塩素含有樹脂
の燃焼を抑制する難燃剤としても機能する。
【0023】上記リチムウ化合物をカルシウム化合物、
特に微粒子の炭酸カルシウムと併用しても、リチウム金
属イオンはイオン化傾向が金属中で一番大きいので、カ
ルシウムが捕捉した塩素をリチウムに移して塩化リチウ
ムとして捕捉する。このため、CaCl2 の高温での分
解が抑制され、HClの捕捉率が高くなる。また、カル
シウム塩化物であるCaCl2 は、高温で加水分解して
も、リチウム化合物が混合されていれば、塩素がリチウ
ム金属イオンに移行して塩化リチウムとして安定に存在
する。したがって、CaCl2 が高温で加水分解される
であろう比率に見合ったリチウム化合物を余分に添加し
ておけば、HCl捕捉率は高くなる。
【0024】上述のように、最適なHCl捕捉剤として
は、リチウム化合物の水酸化リチウム(LiOH)、水
酸化リチウム一水和物(LiOH・H2 O)、炭酸リチ
ウム(Li2 CO3 )であると言える。その他にケイ
酸、リン酸などのリチウム化合物があるが、それらの酸
として見た場合、不揮発性の酸は、塩の高温での分解を
促進する物質となって逆効果である。
【0025】その他の有機酸(特に脂肪酸)のリチウム
塩もあるが、一般に分子量が大きく、塩素含有樹脂から
発生するHClを100%捕捉するための理論配合量が
非常に多くなるため、塩素含有樹脂自体の物性に与える
影響が大である。したがって、基本的には、水酸化リチ
ウム、水酸化リチウム一水和物、炭酸リチウムがHCl
捕捉剤として最適で、それらを配合した塩素含有樹脂組
成物が燃焼してもHClの発生がないか、または、極端
に少ない。
【0026】上記水酸化リチウムは、アルカリ性が強い
ため問題が起こる場合もあるが、例えば脂肪酸などの有
機酸で表面コートしたり、カップリング剤で表面処理し
たり、ポリマーでマイクロカプセル化するなどの方法に
よって物性に与える影響をなくして塩素含有樹脂に配合
すれば、HClの発生のない、もしくは極端に少ない組
成物を得ることができる。上記炭酸リチウムは、塩素含
有樹脂の燃焼時のHClとの反応は固体/気体(HC
l)反応のため、微粒子にするほどHClとの反応性が
向上する。この場合も表面処理をすることによって塩素
含有樹脂への充填性は向上する。
【0027】従来より強アルカリ性化合物をポリ塩化ビ
ニルに配合すると、加工時に初期着色や劣化を起こして
いたが、例えばスズ(Sn)系の安定剤などとの併用に
よって着色の無い塩素含有樹脂成形品を得ることも可能
になる。
【0028】要するに、従来高温で燃やしてもHClの
発生しない塩素含有樹脂組成物は得られていなかった
が、本発明によれば、高温で燃焼してもHClの発生し
ない、発生しても極めて少ない、また着色や劣化も起こ
さない塩素含有樹脂組成物を得ることができる。
【0029】また、本発明におけるリチウム化合物は、
他のHCl捕捉剤(と称するもの)と比べて分子量が小
さいことから、配合量も少なくて済むので、塩素含有樹
脂組成物により得られる成形体の物性に与える影響は少
なく、その成形体の加工性も良好である。
【0030】通常、HClの捕捉性能は、HCl捕捉剤
としての化合物を微粒子にすればするほど、向上する。
しかし、水酸化リチウム(または、その水和物)の場合
は、水酸化リチウム無水および一水和物共に融点が41
2℃と低いため、燃焼時にHClと反応するときは液体
となっている。このため、粒径をさほど厳密に考慮する
必要がなく、ただ塩素含有樹脂と混合して粒子が目立た
なければ良く、しかも均一分散されていれば、たとえ1
00メッシュ程度でもHClの捕捉率が高くなる。ただ
炭酸リチウムの場合、HClとの反応時には、固体であ
るため、粒子径は小さいほど反応する表面積が大きくな
るのでHClの捕捉率が高くなる。
【0031】上記Zn,Cd,Pbの各金属石鹸のそれ
ぞれの金属に対応する酸としては、芳香族酸であればベ
ンゾエート系、脂肪酸であれば、オクトエート,ラウレ
ート,ステアレート,オレート,リシノレート,ヒドロ
キシステアレート,マレート(エステルマレートを含
む)などが一般に使用されている。
【0032】上記エポキシ化合物としては、エポキシ化
動植物油(例えば、エポキシ化大豆油,エポキシ化アマ
ニ油等),エポキシ化脂肪酸エステル(例えば、エポキ
システアリン酸メチル,エポキシステアリン酸エチルヘ
キシル等),ビスフェノールAジグリシジルエーテル,
エポキシ化ポリブタジエン,エポキシ化脂環化合物(例
えば、エポキシ化テトラヒドロフタレート等)などが一
般に使用されている。
【0033】上記亜リン酸エステル化合物としては、大
きく分類してモノホスファイト,ポリホスファイトがあ
り、モノホスファイトには、モノエステル,ジエステ
ル,トリエステルがあり、置換基としては、アルキル
基,アリール基がある。ポリホスファイトには、ビスホ
スファイトとポリホスファイトがあり、ビスホスファイ
トには、2価アルコールまたは、水酸基を2個有する芳
香族化合物と4価アルコール(例えば、ペンタエリスリ
トールなど)とのエステルがある。
【0034】上記β−ジケトンは、特に亜鉛(Zn)金
属石鹸配合の時のみに捕捉率向上に特徴的に有効で、そ
の例としては、ステアロイルベンゾイルメタン,ジベン
ゾイルメタン等が挙げられる。
【0035】上記ポリオールの例としては、ペンタエリ
スリトールに代表されるポリオールがあり、その他にグ
リセリン,ソルビトール,マンニトール,ジペンタエリ
スリトール,トリメチルプロパン,ポリエチレングリコ
ール,ポリビニルアルコール、及びそれらの水酸基の一
部を反応させて部分エステルにしたものもある。
【0036】上記カルボン酸類は、鎖式カルボン酸(別
名:脂肪酸)、炭素環式カルボン酸(脂環式及び芳香
族)に分類され、脂肪酸としては、飽和,不飽和脂肪
酸、直鎖、分岐鎖脂肪酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸
がある。これらのリチウム塩についても同様である。た
だ、カルボン酸類としては、金属石鹸に使用される酸と
同様に、芳香族酸であれば、ベンゾエート系、脂肪酸と
しては、オクトエート,ラウレート,ステアレート,オ
レート,リシノレート,ヒドロキシステアレート,マレ
ート(エステルマレートを含む)などが一般に使用され
る。
【0037】本発明者の実験によれば、炭酸リチウム
は、微粒子化するほど、また炭酸リチウムを理論量より
増量するほど、HClと反応する表面積が向上してHC
l捕捉率が向上することは明白である。しかし、塩素含
有樹脂中に微粒子炭酸リチウムを均一混合分散させて
も、どうしても炭酸リチウムと反応せずに発生してしま
うHClが存在する。この場合、HClとの反応速度が
リチウムよりも速い金属化合物を添加することによっ
て、一旦塩素を捕捉した後、高温で安定なリチウムに塩
素を移してLiCl(塩化リチウム)として残留させる
ことができる。上記金属化合物としては、従来より塩素
含有樹脂の熱安定剤として用いられる金属石鹸のうちの
Zn(亜鉛),Cd(カドミウム),Pb(鉛)の各金
属石鹸が有効であり、これらの化合物は熱安定効果を発
揮する機能とは別に炭酸リチウムのHCl捕捉性を向上
させる効果があることが判明した。
【0038】これらの化合物は、金属(Zn,Pb,C
d)成分がHClと反応してこれを金属塩化物として捕
捉する量以上に全体の捕捉率を向上させる。これは、こ
れらの化合物が300℃程度の加熱時に、例えば塩化亜
鉛としてClを捕捉した後、炭酸リチウムとリガンド反
応を起こして塩化リチウムとして安定に捕捉するためと
考えられる。しかも、その配合系にエポキシ化合物、亜
リン酸エステル類、β−ジケトン類、ポリオール類、カ
ルボン酸及びそのカルボン酸のリチウム塩を一種以上組
み合わせることによって、従来、一般に安定助剤として
用いられている安定効果以上に、さらにHCl捕捉性が
向上することが実験の結果分かった。
【0039】これらの有機化合物は、そのもの自体がH
Cl捕捉効果を持っているため、加熱によって炭酸リチ
ウムと反応せず塩素含有樹脂から発生するHClを一旦
捕捉して、後にその有機塩素化合物が熱分解して、発生
するHClを炭酸リチウムと反応させやすくしているた
め、またそれらの有機化合物がZn,Cd,PbとHC
lの反応の結果生成した金属塩化物をキレーターとして
捕捉するため、加工時の着色も防ぐことができる。特に
炭酸リチウムとの組み合わせでは、Zn金属石鹸とエポ
キシ化合物、亜リン酸エステル化合物が汎用的で優れた
捕捉性をもたらす。カルボン酸及びカルボン酸リチウム
を添加することは、このリガンド反応を促進または、向
上させる効果があると思われる。
【0040】その他にも最適な組み合わせてしては、炭
酸リチウムにZn金属石鹸、β−ジケトンが適してい
る。また炭酸リチウムと金属石鹸、ポリオールの組み合
わせもHCl捕捉という点では、適しているが、ポリオ
ールの場合は、−OH(水酸基)を持っているため、塩
素含有樹脂、可塑剤(例えばDOP)などと相溶性が悪
いので、均一混合には工夫が必要になってくる。ただ、
これらを炭酸リチウムと単独でHCl捕捉剤として用い
た場合は、逆にHCl捕捉率を低下させてしまう。これ
は、これらの有機化合物は、HClの捕捉性が無く、キ
レート効果のみを持っているためであると推察される。
これらの化合物は、金属石鹸と組み合わせて初めて炭酸
リチウムのHCl捕捉性の向上に有効であることが分か
った。
【0041】最適配合としては、次のものを上げること
ができる。
【0042】(1)炭酸リチウム−Zn,Cd,Pb金
属石鹸−エポキシ化合物 −亜リン酸エステル (2)炭酸リチウム−Zn,Cd,Pb金属石鹸−ポリ
オール −亜リン酸エステル (3)炭酸リチウム−Zn金属石鹸−βジケトン (5)炭酸リチウム−Zn金属石鹸−脂肪酸リチウム (6)炭酸リチウム−Zn,Cd,Pb金属石鹸−ポリ
オール (7)炭酸リチウム−Zn金属石鹸 (8)炭酸リチウム単独の場合は、平均粒子径は2μm
以下 最近の安全性,衛生性の観点からは、Cd,Pb金属石
鹸は、使用が減少傾向にあるので、無毒なZn金属石鹸
を中心に先述の有機化合物を添加していく配合になると
考えられる。また、カルシウム化合物の場合、炭酸カル
シウム(微粒子タイプ)を上記最適配合に添加してHC
l捕捉性を向上させることは可能であるが、この場合
は、相乗効果としては、単に加成性のみの効果しかな
く、しかも塩化カルシウムが高温で加水分解してHCl
を発生してしまうので、HClの捕捉性を100%に近
付けることは難しいと推察できる。
【0043】上記塩素含有樹脂組成物を用いて、従来、
ポリ塩化ビニル樹脂成形加工で一般に行われているカレ
ンダー成形,押出成形,射出成形,注型成形,デッピン
グ(浸漬)成形等が行われている。成形品としては、硬
質品,軟質品のいずれも成形可能である。例えば、押出
成形では、ポリ塩化ビニル製パイプ,ホース,チュー
ブ,硬質板,硬質波板,電線被覆材,フィルム,その他
の雑貨等を成形できる。カレンダー成形では、軟質シー
ト,フィルム,レザー等、ペースト及びスラッシュ成形
では、壁材,床材,ビニール手袋,おもちゃなどを成形
できる。フィルムの場合は、ウエルダー加工などの接着
による加工も可能である。これらの成形品は、焼却処分
した場合、従来のポリ塩化ビニル成形品と比べて有害な
塩化水素の発生が抑制されるため、環境に与える影響が
少ない。
【0044】本発明の塩素含有樹脂組成物には、目的と
する塩化水素捕捉性を疎外しない範囲で、一般に利用さ
れている安定剤、あるいは後述の添加剤を加えることが
できる。これらは、例えば、可塑剤,有機リン酸エステ
ル,有機スズ化合物,有機又は無機チタン化合物,金属
石鹸(Zn,Cd,Pb以外の)、紫外線吸収剤,酸化
防止剤,粘度調整剤,顔料,染料,加工助剤,耐衝撃強
化剤,離型剤,防黴殺菌剤,蛍光増白剤,防曇剤,無滴
剤,有滴剤,帯電防止剤,多価又は高級アルコール,有
機溶剤,滑剤,充填剤,難燃剤,香料,架橋剤,プレー
トアウト防止剤等である。
【0045】その他に、難燃剤や煙抑制剤として使用さ
れる三酸化アンチモン以外の水酸化アルミニウムや水酸
化マグネシウムなどの脱水型の難燃剤やリン系の難燃剤
(ホスフェート化合物,ホスファイト化合物あるいは、
赤リン関連体)や難燃触媒と称される化合物でポリ塩化
ビニルなどのポリマーを燃焼時にチャー化(炭化)する
反応経路に対して促進作用のある「難燃触媒」、例えば
金属化合物である酸化ニッケル(II)やフェロセンなど
が有効とされている。これらの化合物も炭酸リチウムと
併用できる。また炭酸リチウム自体の表面改質を目的と
して種々の表面処理を施すことができる。例えば、脂肪
酸,樹脂酸による表面処理、またチタネート系,シラン
系,アルミ系,アミノ酸系などのカップリング剤による
表面処理をすることは可能である。
【0046】また、一般にポリ塩化ビニル用の複合安定
剤と称されるZn,Pbなどの金属石鹸とエポキシ化合
物,亜リン酸エステルなどの特許請求の範囲に記載した
化合物で構成されたものが炭酸リチウムと共に混合され
てポリ塩化ビニルに配合されるような場合もある。
【0047】
【実施例】次に、本発明に係る第1の組成物と第2の組
成物の実施例を説明する。
【0048】表1の実施例の組成分の塩素含有樹脂組成
物を、下記の要領で調整し、これをシート状に成形し、
得られた成形体のHCl発生量の測定とHCl捕捉率の
計算を行った。表2は、その測定結果と捕捉率の計算結
果を示す。
【0049】(1)塩素含有樹脂組成物ペーストの調整 ポリ塩化ビニル(日本ゼオン株式会社製Geon−12
1〈P=1600〉レジン)100重量部に対して、可
塑剤としてDOP(ジ−2エチルヘキシルフタレート)
60重量部、安定剤(Sn系)2.4重量部、粘度調整
剤としてポリグリセリン脂肪酸エステル3.5重量部、
希釈剤としてイソパラフィン系炭化水素20重量部およ
び燃焼時発生するHClとの反応充填剤として表1の化
合物(水酸化リチウム、水酸化リチウム一水和物、炭酸
リチウム、コロイダル炭酸カルシウム)を所定量配合し
て塩素含有樹脂組成物ペーストとして混合攪拌機にて混
合し、3本ロールを通し、最後に脱泡処理を行いペース
トとした。
【0050】(2)実施例において使用したHClとの
反応充填剤は、次のものである。
【0051】 水酸化リチウム(無水、一水和物):試薬1級 炭酸リチウム :本荘ケミカル製、微
粉タイプ、平均粒子径:9.6 μmコロイタ゛ル 炭酸カルシウム :白石カルシウム株式
会社製(超微粒子炭酸カルシウム 平均粒子径:0.08μ
m (3)塩素含有樹脂組成物シートの作成 平面なガラス板上に上記の要領で作成した塩素含有樹脂
組成物ペーストを滴下し、コーターによって均一に広
げ、ついで、これを170℃のオープン中に10分間放
置した後、室温に放置して冷却し、その後、ガラス板よ
り剥離して塩素含有樹脂組成物シートを得た。
【0052】(4)塩素含有樹脂組成物シートの燃焼に
よって発生するHClガスの発生量の測定 JIS K1217の方法に準じて行った。すなわち、
管状電気炉とガス吸着びんとポンプを接続し、ポンプか
ら一定量の空気を管状電気炉に送り、その中に燃焼ボー
トに入れた塩素含有樹脂組成物シートを置き、これを加
熱燃焼させ、発生するHClを吸着びんの中の水酸化ナ
トリウム水溶液と反応させて吸着し、水中の塩素濃度を
イオンクロマトグラフによって定量した。
【0053】(5)測定条件は、次のとおりである。
【0054】燃焼温度:500、600、750、8
00℃.燃焼時間:15分. 燃焼サンプル量:0.2g前後.吸着液:水酸化ナ
トリウム0.5%水溶液.キャリアーガス:空気
燃焼ボード:白金製 (6)塩素含有樹脂組成物シートの燃焼時に発生する塩
化水素の捕捉率の算出方法 燃焼させた塩素含有樹脂組成物の供試品より発生したH
Clの実測値を供試品1g当たりに換算した値を測定値
(HCl発生量/サンプル1g当り)とした。この測定
値と理論HCl発生量(燃焼時に発生したHClが全く
捕捉されていないとした発生量)より下記式を用いて計
算を行った。
【0055】
【数1】
【0056】比較のために、表1の比較例の組成分の塩
素含有樹脂組成物についてのHCl発生量の測定とHC
l捕捉率の計算を、実施例と同じ要領で行い、それらの
結果を表2に示した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】表2から明らかなように、実施例の塩素含
有樹脂組成物、すなわち、ポリ塩化ビニルとリチウム化
合物(LiOH、LiOH・H2 O、Li2 CO3 )お
よびそれらのリチウム化合物と微粒子炭酸カルシウムの
組み合わせによる組成物は、比較例のものと比べて中温
〜高温域(500〜800℃)でのHCl捕捉率が良
く、90%以上の安定したHCl捕捉率を示している。
【0060】微粒子の炭酸カルシウム(比較例1)の場
合は、500〜600℃という中温域では、高いHCl
捕捉率を示しているが、800℃付近になると、捕捉率
が50%台まで低下し、高温でHCl捕捉が困難である
ことを示している。
【0061】実施例3の場合、HCl捕捉率が中温〜高
温域で50%台と低いが安定した捕捉性を示している。
また、実施例で使用した炭酸リチウムは、平均粒子径が
約10μmと非常に大きいが、前述のように微粒子にす
ることにより反応表面が増加してHCl捕捉性が向上す
ると推察できる。
【0062】それと比べて比較例2の重質炭酸カルシウ
ムは、それよりも粒子径が小さいにもかかわらず、HC
l捕捉率は向上せず、しかも高温(800℃)では、C
aCl2 が加水分解して先に一旦捕捉したHClを放出
し捕捉率を低下させている。このようにカルシウム化合
物(今回は、炭酸カルシウム)の場合に高温でHCl捕
捉性が低下するのは明らかである。
【0063】これに対し、Li化合物、またはLi化合
物と微粒子炭酸カルシウムの組み合わせによる塩素含有
樹脂組成物より成形されたシートは、高温でも安定にH
Clを捕捉してHClの発生が極端に少ない。
【0064】次に、本発明に係る第3〜第5の組成物の
実施例を説明する。
【0065】表3と表4に示す実施例の組成分の塩素含
有樹脂組成物を、下記の要領で調整し、これをシート状
に成形し、得られた成形体のHCl発生量の測定とそれ
に基づくHCl捕捉率の計算を行った。表5は、その測
定結果と捕捉率の計算結果を示す。
【0066】(1)塩素含有樹脂組成物ペーストの調整 ポリ塩化ビニル(日本ゼオン株式会社製Geon−12
0<P=1600>レジン100重量部に対して、可塑
剤としてDOP(ジ−2エチルへキシルフタレート)6
0重量部、粘度調整剤としてポリグリセリン脂肪酸エス
テル3.5重量部、希釈剤としてイソパラフィン系炭化
水素20重量部、必要に応じて安定剤(Sn系)2.0
重量部および燃焼時発生するHClとの反応充填剤とし
て炭酸リチウムを所定量配合して塩素含有樹脂組成物ペ
ーストとして混合攪拌機にて混合し、3本ロールを通
し、最後に脱泡処理を行いペーストとした。
【0067】(2)実施例において使用した炭酸リチウ
ムは、次のものである、 炭酸リチウム:本荘ケミカル製 微粉タイプ 平均粒子
径:9.6μmこれを用いてボールミルにて粉砕して表
3〜表5に示す平均粒子径のものを実験に用いた。
【0068】(3)塩素含有樹脂組成物シートの作成 平面なガラス板上に上記の要領で作成した塩素含有樹脂
組成物ペーストを滴下し、コーターによって均一に広
げ、ついで、これを180℃のオーブン中に10分間放
置した後、室温に放置して冷却し、その後、ガラス板よ
り剥離して塩素含有樹脂組成物シートを得た。
【0069】(4)塩素含有樹脂組成物シートの燃焼に
よって発生するHClガスの発生量の測定 JISK1217の方法に準じて行った。すなわち、管
状電気炉とガス吸着びんとポンプを接続し、ポンプから
一定量の空気を管状電気炉に送り、その中に燃焼ポート
に入れた塩素含有樹脂組成物シートを置き、これを加熱
燃焼させ、発生するHClを吸着びんの中の水酸化ナト
リウム水溶液と反応させて吸着し、水中の塩素濃度をイ
オンクロマトグラフによって定量した。
【0070】(5)測定条件は、次の通りである、 燃焼温度:750℃ 燃焼時間:15分 燃焼サ
ンプル量:0.2g前後 吸着液:水酸化ナトリウム
0.5%水溶液 キャリアーガス:空気燃焼ボー
ト:白金製。
【0071】(6)塩素含有樹脂組成物シートの燃焼時
に発生する塩化水素の捕捉率の算出方法 実施例1〜4の場合と同じ要領で算出した。
【0072】比較のために、ポリ塩化ビニル1gを燃焼
させたときに発生するHClの理論発生量を計算したと
ころ、584mg/gであった。
【0073】以上の結果から明らかなように、実施例
1,2,3,4の各粒子径の炭酸リチウムは、粒子径が
小さくなるにつれて高いHCl捕捉率を示し、炭酸リチ
ウム単独で90%以上の捕捉率を得るには、2μm以下
の平均粒子径が必要である。
【0074】ポリ塩化ビニル100重量部(phr)に
対して発生するHCl全量を捕捉するのに必要な理論的
炭酸リチウム量は、60phrであるが、粒子径が大き
い場合は、炭酸リチウム粒子の表面のみ反応して粒子内
部に未反応の炭酸リチウムが残ってしまう。この場合の
HCl捕捉率を向上させるために炭酸リチウム粒子の表
面積を向上させる一つの方法として、炭酸リチウム粒子
の増量がある。これによって炭酸リチウムを微粒子化し
て表面積を向上させたことと同様の効果が得られ、実施
例3,5,6より明らかなように捕捉率が向上してい
る。特に、平均粒子径が3.2μmの場合、120ph
rで1.4μm,60phrと同等の効果があった。
【0075】亜鉛(Zn)石鹸の炭酸リチウムのHCl
捕捉率に与える効果は、実施例3と実施例7及び実施例
8と実施例9の比較より明らかなようにZn石鹸を添加
することによって捕捉率が向上している。Zn石鹸が反
応してZnCl2 が生成していても、燃焼温度(750
℃)では、沸点(723℃)よりも高いので、蒸発もし
くは、加水分解を起こしてHClの発生として定量され
てしまう。しかし、Zn石鹸の添加は、明らかに炭酸リ
チウムのHClとの反応に相乗効果を与えている。
【0076】次に、炭酸リチウムとZn石鹸とエポキシ
化合物と亜リン酸エステルを組み合わせた実施例8,1
0,11,12,13,14のHCl捕捉結果よりみ
て、Zn石鹸の単独添加よりもZn石鹸とエポキシ化合
物と亜リン酸エステルを組み合わせる方がさらに捕捉率
が向上する。Zn石鹸とエポキシ化合物、Zn石鹸と亜
リン酸エステルの組み合わせも高い捕捉率を示すが、Z
n石鹸とエポキシ化合物と亜リン酸エステルの組み合わ
せでさらに高い捕捉率を得ることができる。Zn石鹸を
添加しない、例えばエポキシ化合物と炭酸リチウムの組
み合わせの場合、実施例15と実施例4との比較より分
かるように、エポキシ化合物の捕捉率向上効果は無く、
逆に炭酸リチウム単独の場合よりも捕捉率は悪くなって
いる。これは、エポキシ化合物が、Zn石鹸と組み合わ
せることによって初めて捕捉率向上に寄与できることを
示している。
【0077】実施例16,17,18より各種金属石鹸
とエポキシ化合物と亜リン酸エステルを組み合わせるこ
とによって、炭酸リチウム単独よりも高い捕捉率が得ら
れ、しかもZn金属石鹸が特に優れていることが分か
る。炭酸リチウムとZn石鹸とポリオールまたは、β−
ジケトン類の組み合わせも、実施例19,20より明ら
かなように、HCl捕捉率を向上させる。炭酸リチウム
と脂肪酸リチウムの組み合わせの場合は、実施例21,
22,23の比較より分かるように、脂肪酸リチウムを
増量することによってHCl捕捉率が向上し、さらにZ
n石鹸を組み合わせることによってさらに捕捉率が向上
する。
【0078】以上の結果より、炭酸リチウムを微粒子化
すること、さらに微粒子化した炭酸リチウムにZnなど
の金属石鹸の組み合わせ、さらにエポキシ化合物,亜リ
ン酸エステル類,β−ジケトン類,ポリオール類,カル
ボン酸類,カルボン酸リチウムのうちの一種以上を組み
合わせることによって、炭酸リチウムのHCl捕捉効果
が一層向上することは明らかである。カルシウム化合物
では、高温域で加水分解を起こしてHCl捕捉率が低下
するが、炭酸リチウムの実施例の全てが高温域で高い捕
捉率を示すので、HCl捕捉手段としては、カルシウム
化合物よりも炭酸リチウムが優れていることが分かる。
【0079】
【表3】
【0080】
【表4】
【0081】
【表5】
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上述のような構成としたので、壁材や床材などの成形体
に使用されて火災などで焼けた場合、あるいはそれらの
成形体が廃材として焼却された場合でも、HClの発生
が極めて少ない塩素含有樹脂組成物を得ることができ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火災や焼却の燃焼時
における塩化水素の発生が極めて少ない塩素含有樹脂組
成物に関するものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】通
常、塩素含有樹脂、その代表としてのポリ塩化ビニル
は、熱可塑性樹脂の中では、生産量の多い汎用樹脂であ
って、一般に「ビニール」と呼ばれ、電線被覆材、ホー
ス、シート、農業用フィルム、食品などのラップ材、包
装材、ボトル、床材、壁材および波板などの建材やパイ
プなどの分野に広く使用されている。汎用される理由
は、価格が安価で加工性に優れ、軟質から硬質まで自由
に選択できるからである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】その他にも最適な組み合わせてしては、炭
酸リチウムにZn金属石鹸、β−ジケトンが適してい
る。また炭酸リチウムと金属石鹸、ポリオールの組み合
わせもHCl捕捉という点では、適しているが、ポリオ
ールの場合は、−OH(水酸基)を持っているため、塩
素含有樹脂、可塑剤(例えばDOP)などと相溶性が悪
いので、均一混合には工夫が必要になってくる。ただ、
これらを炭酸リチウムと単独でHCl捕捉剤として用い
た場合は、逆にHCl捕捉率を低下させてしまう。これ
は、これらの有機化合物、HClの捕捉性を持たず
キレート効果のみを持っているためであると推察され
る。これらの化合物は、金属石鹸と組み合わせて初めて
炭酸リチウムのHCl捕捉性の向上に有効であることが
分か
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】(1)炭酸リチウム−Zn,Cd,Pb金
属石鹸−エポキシ化合物 −亜リン酸エステル (2)炭酸リチウム−Zn,Cd,Pb金属石鹸−ポリ
オール −亜リン酸エステル (3)炭酸リチウム−Zn金属石鹸−βジケトン (5)炭酸リチウム−Zn金属石鹸−脂肪酸リチウム (6)炭酸リチウム−Zn,Cd,Pb金属石鹸−ポリ
オール (7)炭酸リチウム−Zn金属石鹸 (8)炭酸リチウム単独の場合は、平均粒子径は2μm
以下 最近の安全性,衛生性の観点からは、Cd,Pb金属石
鹸は、使用が減少傾向にあるので、無毒なZn金属石鹸
を中心に先述の有機化合物を添加していく配合になると
考えられる。また、カルシウム化合物の場合、炭酸カル
シウム(微粒子タイプ)を上記最適配合に添加してHC
l捕捉性を向上させることは可能である。しかし、この
場合は、相乗効果はなく、単に加成性のみの改善効果し
かない。しかも塩化カルシウムが高温で加水分解してH
Clを発生してしまうので、HClの捕捉性を100%
に近付けることは難しいと推察できる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】従来、ポリ塩化ビニル樹脂は、一般に、
レンダー成形,押出成形,射出成形,注型成形,デッピ
ング(浸漬)成形等の成形方法で成形されているが、上
記塩素含有樹脂組成物も、これらと同様の成形方法で成
形できる。すなわち、成形品としては、硬質品,軟質品
のいずれも成形可能である。例えば、押出成形では、ポ
リ塩化ビニル製パイプ,ホース,チューブ,硬質板,硬
質波板,電線被覆材,フィルム,その他の雑貨等を成形
できる。カレンダー成形では、軟質シート,フィルム,
レザー等、ペースト及びスラッシュ成形では、壁材,床
材,ビニール手袋,おもちゃなどを成形できる。フィル
ムの場合は、ウエルダー加工などの接着による加工も可
能である。これらの成形品は、焼却処分した場合、従来
のポリ塩化ビニル成形品と比べて有害な塩化水素の発生
が抑制されるため、環境に与える影響が少ない。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】
【表1】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正内容】
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上述のような構成とすることにより、壁材や床材などの
成形体に使用されて火災などで焼けた場合、あるいはそ
れらの成形体が廃材として焼却された場合でも、HCl
の発生が極めて少ない塩素含有樹脂組成物を得ることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/09 KGW C08K 5/09 KGW 5/15 KHC 5/15 KHC 5/524 KHX 5/524 KHX

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素含有樹脂と、水酸化リチウム、水酸
    化リチウム一水和物、炭酸リチウムのうちの1種以上と
    を主成分とする塩素含有樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 塩素含有樹脂と、水酸化リチウム、水酸
    化リチウム一水和物、炭酸リチウムのうちの1種以上
    と、炭酸カルシウムとを主成分とする塩素含有樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 塩素含有樹脂と、20μm以下、好まし
    くは10μm以下の炭酸リチウムとを主成分とする塩素
    含有樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 塩素含有樹脂と、20μm以下、好まし
    くは10μm以下の炭酸リチウムを主成分とし、Zn,
    Cd,Pbの各金属石鹸のうちの1種以上を添加した塩
    素含有樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 塩素含有樹脂と、20μm以下、好まし
    くは10μm以下の炭酸リチウムを主成分とし、Zn,
    Cd,Pbの各金属石鹸のうちの1種以上と、エポキシ
    化合物,亜リン酸エステル類,β−ジケトン類,ポリオ
    ール類,カルボン酸類,カルボン酸リチウム塩のうちの
    1種以上を添加した塩素含有樹脂組成物。
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