JP5141035B2 - 塩素系樹脂組成物及び該塩素系樹脂組成物により形成された成形品 - Google Patents

塩素系樹脂組成物及び該塩素系樹脂組成物により形成された成形品 Download PDF

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本発明は、燃焼時に塩素系化合物(塩化水素、ダイオキシン類など)の発生を極力抑えるようにした塩素系樹脂組成物及び該塩素系樹脂組成物により形成された成形品に関する。
塩素系樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル等)からなる製品は、生産性・経済性・リサイクル性に優れた材料であるが、その一方で、特に、燃焼時に有害性の高い塩素系化合物(塩化水素、ダイオキシン類等)を発生することや、可燃廃棄物となった際に焼却炉を腐食することから、環境に対して配慮して、その使用が制限されるようになっている。斯かる社会的な風潮の中で、ケーブル被覆材として従来より塩化ビニル樹脂等を用いていたIT機器などでは、塩化ビニル樹脂等の代替品の難燃性が懸念されており、製造者責任法の観点からも代替品を慎重に検討する必要がある。そこで、例えば、塩素系樹脂からなる製品中に塩素系化合物の発生を抑制するような捕捉剤を配合すれば、燃焼時の塩素系化合物の発生を抑制することができ、塩素系樹脂を有効に活用できるようになると考えられる。すでに、塩化水素捕捉剤として、炭酸リチウム(LiCO)−炭酸カルシウム(CaCO)−オキシ水酸化鉄(FeOOH)が公知であるが(特許文献1参照)、燃焼調製剤(燃焼触媒)としてオキシ水酸化鉄を配合した場合は、塩素系樹脂組成物の機械的特性、経済性に問題があった。
詳述すると、塩化ビニル樹脂の燃焼反応は、下記の化学反応式(1)のように示され、塩化水素は塩化ビニル樹脂と等モル量発生する。
ここで、塩化ビニル樹脂100gは、塩化ビニル樹脂の繰り返し単位の分子量を62.499とすると1.6モルとなるので、塩化ビニル樹脂100gを燃焼させた場合、HClは1.6モル発生する。
炭酸リチウムと塩化水素との反応は下記の化学反応式(2)のように示されるので、1.6モルのHClを100%捕捉するためには、0.8モル(59.1g)の炭酸リチウム(分子量73.891)を必要とする。

LiCO+2HCl→2LiCl+HO+CO・・・(2)

また、炭酸カルシウムと塩化水素との反応は下記の化学反応式(3)のように示されるので、1.6モルの塩化水素を100%捕捉するためには、0.8モル(80.0g)の炭酸カルシウム(分子量100.089)を必要とする。

CaCO+2HCl→CaCl+HO+CO・・・(3)

なお、炭酸リチウム及び炭酸カルシウムについては、塩化水素捕捉剤としての効果が既に知られており、炭酸リチウムは500℃における塩化水素捕捉率が高く、炭酸カルシウムは800℃における塩化水素捕捉率が高いことが認められ、炭酸リチウム及び炭酸カルシウムを25:75(モル%)で配合した塩化ビニル樹脂が塩化水素の発生率を低減することができることが報告されている。
しかし、塩化ビニル樹脂は、着火すると一気に分解してしまうことから、炭酸リチウム及び炭酸カルシウムとの反応可能量を超えた塩化水素が発生してしまい、塩化水素を捕捉することができない。
オキシ水酸化鉄を少量配合することにより、燃焼の初期段階で発生した塩化水素と速やかに反応する。ここで、鉄成分は、リチウム化合物やカルシウム化合物の生成を助長する。すなわち、燃焼の初期段階で、オキシ水酸化鉄はある種の触媒的役割を果たしている。
なお、オキシ水酸化鉄と塩酸との反応は下記の化学反応式(4)のように示されるので、1.6モルのHClを100%捕捉するためには、0.533モル(47.4g)のオキシ水酸化鉄を必要とする。

FeOOH+3HCl→FeCl+2HO・・・(4)
特開平11−80472号公報
本発明は、燃焼時に発生した塩素系化合物を高い捕捉率で捕捉して燃焼時の塩素系化合物の発生を抑制すると共に機械的特性及び経済性に優れた塩素系樹脂組成物及び該塩素系樹脂組成物により形成された成形品を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題に鑑み、鋭意検討を行った結果、以下の知見を得た。即ち、アルカリ金属である炭酸リチウム及び炭酸カルシウムを塩化水素捕捉剤として併用してもある程度の効果が認められるが、炭酸リチウム及び炭酸カルシウムに酸化鉄(Fe)を適量配合すると、低温から高温にわたり、炭酸リチウム及び炭酸カルシウムにオキシ水酸化鉄(FeOOH)を配合した場合よりも塩素系化合物を高い捕捉率で捕捉できると共に塩素系樹脂組成物の機械的特性及び経済性に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明の塩素系樹脂組成物は、塩素系樹脂に、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、及び酸化鉄を配合したことを特徴とする。
該塩素系樹脂組成物においては、塩素系樹脂に、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、及び酸化鉄を配合したので、酸化鉄が塩化ビニル樹脂の燃焼反応(ひいてはその燃焼反応によって発生される塩化水素の発生量)を調製して、塩化水素と炭酸リチウム・炭酸カルシウムとの反応を効率よく促進する。その結果、塩素系化合物を高い捕捉率で捕捉して燃焼時の塩素系化合物の発生を抑制する。また、オキシ水酸化鉄を配合した場合よりも塩素系樹脂組成物の機械的特性が優れ、さらに、酸化鉄はオキシ水酸化鉄よりも少量配合すればよいので、経済性に優れている。
本発明の成形品は、塩素系樹脂に、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、及び酸化鉄を配合した塩素系樹脂組成物により形成されたことを特徴とする。
本発明の塩素系樹脂組成物により形成された成形品は、塩素系樹脂に、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、及び酸化鉄を配合したので、酸化鉄が塩化ビニル樹脂の燃焼反応(ひいてはその燃焼反応によって発生される塩化水素の発生量)を調製して、塩化水素と炭酸リチウム・炭酸カルシウムとの反応を効率よく促進する。その結果、塩素系化合物を高い捕捉率で捕捉して燃焼時の塩素系化合物の発生を抑制する。また、オキシ水酸化鉄を配合した場合よりも塩素系樹脂組成物の機械的特性が優れ、さらに、酸化鉄はオキシ水酸化鉄よりも少量配合すればよいので、経済性に優れている。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、燃焼時に発生した塩素系化合物を高い捕捉率で捕捉して燃焼時の塩素系化合物の発生を抑制すると共に機械的特性及び経済性に優れた塩素系樹脂組成物及び該塩素系樹脂組成物により形成された成形品を提供することができる。
(塩素系樹脂組成物)
本発明の塩素系樹脂組成物は、塩素系樹脂に、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、及び酸化鉄を配合したものであり、更に必要に応じて適宜選択した、その他の成分を含んでなる。
−塩素系樹脂−
前記塩素系樹脂は、塩素原子を含むものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルを主体とするブロック共重合体、グラフト共重合体、塩化ビニル樹脂を主体とするポリマーブレンド等が挙げられる。なお、塩化ビニルと共重合されるコモノマーとしては、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸、メタアクリル酸及びそのエステル類、アクリロニトリル類、エチレン、プロピレン等のオレフィン類、マレイン酸及びその無水物などを例示することができる。これらは1種又は、2種以上の混合物として使用されうる。
−炭酸リチウム−
前記炭酸リチウムと塩化水素とが反応することによって生成する塩化リチウムの融点は606℃と他のアルカリ金属、アルカリ土類金属塩化物と比べて非常に低い。しかし、蒸気圧が非常に小さいため、蒸発して水蒸気と反応して加水分解を受けにくい。また、塩化リチウムは、606℃以上で液体状態であるので、この液状になった塩化リチウムが塩素系樹脂を覆い塩素系樹脂の燃焼を抑制し、これを炭化状態にとどめる特性がある。このように、塩化リチウムはカルシウム系の塩化水素捕捉剤のように塩素系樹脂を灰化状態にしてしまわないので、高温域での塩素系樹脂の燃焼を抑制する難燃剤としても機能する。
炭酸リチウムと塩素系樹脂の燃焼時に発生する塩化水素との反応は固体/気体(HCl)反応であるため、粒径が小さいほど塩化水素との反応性が向上する。この場合、脂肪酸等の有機酸で表面処理すれば、塩素系樹脂への分散性は向上する。
炭酸リチウムの粒径は、小さいほど比表面積が大きくなって捕捉率が高くなるが、あまり小さすぎると凝集して分散性が悪くなるので、10μm以下、好ましくは2〜10μmである。また、炭酸リチウムの配合量は、後述する炭酸カルシウムの配合量との合計が塩素系樹脂中の塩素原子に対し0.500当量以上(例えば、1.6モルのポリ塩化ビニルに対し0.8モル以上)になるようにする。なお、本明細書において当量とはモル当量を意味するものとする。
−炭酸カルシウム−
前記炭酸カルシウムと塩化水素とが反応することによって生成する塩化カルシウムは高温で再分解することが確認されているが、塩化リチウムはカルシウム化合物より融点が低く、溶融していないカルシウム化合物に絡みつくような状態となって、再分解を抑えている。炭酸カルシウムと塩素系樹脂の燃焼時に発生する塩化水素との反応は固体/気体(HCl)反応であるため、粒径が小さいほど塩化水素との反応性が向上する。この場合、脂肪酸等の有機酸で表面処理すれば、塩素系樹脂への分散性は向上する。
また、炭酸カルシウムの粒径は、小さいほど比表面積が大きくなって捕捉率が高くなるが、あまり小さすぎると分散性が悪くなるので、2μm以下である。また、炭酸カルシウムの配合量は、前記炭酸リチウムの配合量との合計が塩素系樹脂中の塩素原子に対し0.500当量以上(例えば、1.6モルのポリ塩化ビニルに対し0.8モル以上)になるようにする。
−酸化鉄−
前記酸化鉄を少量配合することにより、塩素系樹脂の燃焼反応を調製することができ、塩化水素と炭酸リチウム及び炭酸カルシウムとの反応を効率よく促進する。
FeとHClとの反応式は下記の化学反応式(5)のように示されるので、1.6モルのHClを100%捕捉するためには、0.267モル(42.6g)の酸化鉄を必要とする。

Fe+6HCl→2FeCl+3HO・・・(5)

また、酸化鉄の粒径は、小さいほど比表面積が大きくなって捕捉率が高くなるが、あまり小さすぎると凝集して分散性が悪くなるので、10μm以下、好ましくは1μm以下である。また、酸化鉄の配合量は塩素系樹脂中の塩素原子に対し0.017当量(例えば、1.6モルのポリ塩化ビニルに対し0.027モル以上)以上、好ましくは、0.017当量以上0.050当量以下(例えば、1.6モルのポリ塩化ビニルに対し0.027モル以上0.08モル以下)になるようにする。酸化鉄の配合量が塩素系樹脂中の塩素原子に対し0.050当量を超えると、塩素系樹脂組成物の機械的特性が低下して好ましくない。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、安定剤、可塑剤、架橋助剤、焼成クレー、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘度調製剤、加工助剤、耐衝撃強化剤、離型剤、防黴殺菌剤、蛍光増白剤、香料等が挙げられる。
塩素系樹脂に炭酸リチウムなどを配合すると、加工時に初期着色や劣化を起こす可能性があるが、スズ系の安定剤を併用することによって着色のない塩素系樹脂成形品をうることができる。
また、前記安定剤には、例えば、Zn、Cd、Pb、Ba、Caなどの各金属石鹸のうちの1種以上と、エポキシ化合物、亜リン酸エステル類、β−ジケトン類、ポリオール類、カルボン酸類の1種類以上が含まれる。
前記塩素系樹脂組成物に配合されるZn、Cd、Pb、Ba、Caの各金属石鹸のそれぞれの金属に対応する酸としては、芳香族酸であればベンゾエート系、脂肪酸であればオクトエート、ラウレート、ステアレート、オレート、リシノレート、ヒドロキシステアレート、マレートなどが一般に使用される。
前記エポキシ化合物としては、エポキシ化動植物油(例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等)、エポキシ化脂肪酸エステル(例えば、エポキシステアリン酸メチル、エポキシステアリン酸エチルヘキシル等)、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化脂環化合物(例えば、エポキシ化テトラヒドロフタレート等)などが一般に使用される。
前記亜リン酸エステル化合物としては、大きく分類して、モノホスファイト、ポリホスファイトがあり、モノホスファイトにはモノエステル、ジエステル、トリエステルがあり、置換基としては、アルキル基、アリール基がある。ポリホスファイトには、ビスホスファイトとトリホスファイトがあり、ビスホスファイトには、2価アルコール又は、水酸基を2個有する芳香族化合物と4価アルコール(例えば、ペンタエリスリトールなど)とのエステルがある。
前記ポリオール類の例としては、ペンタエリスリトールに代表されるポリオールであり、その他のグリセリン、ソルビトール、マンニトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコールなども使用できる。
前記カルボン酸類としては、脂肪酸、芳香族酸などがあり、脂肪酸としては、飽和、不飽和脂肪酸、直鎖、分岐鎖脂肪酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸がある。芳香族酸としては、ベンゾエート系などが一般に使用される。
(塩素系樹脂組成物により形成された成形品)
本発明の塩素系樹脂組成物により形成された成形品は、前記塩素系樹脂組成物を用いて、従来よりポリ塩化ビニル樹脂成形加工で一般に行われているカレンダー成形、押出成形、射出成形、注型成形、デッピング(浸漬)成形等によって成形される。例えば、押出成形では、ポリ塩化ビニル製パイプ、ホース、チューブ、硬質板、軟質波板、電線被覆材、その他の雑貨等を成形できる。カレンダー成形では、軟質シート、フィルム、レザー等を成形でき、ペースト及びスラッシュ成形では、壁材、床材、ビニール手袋、おもちゃなどを成形できる。フィルムの場合は、ウェルダー加工などの接着による加工も可能である。これらの成形品は、焼却処分した場合、従来の成形品と比べて有害な塩化水素等の塩素系化合物の発生が抑制させるため、環境に与える影響が少ない。
なお、成形品として、電子機器用ケーブルを作製する方法を以下に詳述する。
図1に示すように、銅を溶融させ(溶銅工程)、溶融された銅を伸ばして軟銅線を作製し、この軟銅線に錫をメッキし(伸線メッキ工程)、錫がメッキされた軟銅線を集束して撚り合わせ(撚線工程)、撚り合わされた軟銅線に前記塩素系樹脂組成物(絶縁体)が被覆されるように押出成形し(絶縁体押出し工程)、被覆材としての塩素系樹脂組成物に電子線を105℃で照射して架橋させる(照射架橋工程)ことにより、直径0.813mm(20AWG)の電子機器用ケーブル(照射架橋ポリ塩化ビニル電線)(図2)を作製する。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−塩素系樹脂組成物の調製−−
下記組成を有する塩素系樹脂組成物を調製した。
塩素系樹脂:ポリ塩化ビニル・・・100質量部(100g:1.6mol)
可塑剤:DOP(フタル酸ビス(2−エチルヘキシル))・・・100質量部
架橋助剤・・・0.5質量部
焼成クレー・・・4.7質量部
炭酸リチウム(LiCO):粒径10μm以下のもの・・・14.8質量部(14.8g:0.2mol)
炭酸カルシウム(CaCO):粒径1μm以下のもの・・・60質量部(60.0g:0.6mol)
酸化鉄(Fe):粒径10μm以下のもの・・・8.46質量部(8.46g:0.053mol)
なお、上記配合物は、通常市販されているものを用いれば、後述する燃焼実験及び機械的特性測定に影響を与えるものではない。
−燃焼実験−
前記燃焼実験は、JIS(日本工業規格)K0107を参考として、図3に示すような燃焼実験装置で実施した。
まず、上述したように調製した塩素系樹脂組成物を1−2mm角に裁断し、該裁断した塩素系樹脂組成物試料約0.5gを燃焼用Ptボート上に採取し、それを直径36mm×長さ500mmの燃焼管内の中央部にセットした後、電気炉内の中央部温度が300℃となるように調製した。また、吸収瓶3本にそれぞれ純水200mL、200mL、100mLを入れてセットし、エアポンプで500mL/minの空気を燃焼管内に送った。次に、燃焼部の温度を昇温速度100℃/minで所定の温度(300℃、500℃、及び800℃)まで上昇させ、予熱時間を5分間とし、燃焼時間(温度上昇時間5〜15分間含む)を30分間として塩素系樹脂組成物試料を加熱して、発生した塩化水素を吸収瓶3本に補集した。燃焼実験後、吸収瓶を取り外して、3本の吸収瓶内の塩化水素吸収液をビーカーにあけ、吸収瓶内を純水で洗浄し、この洗浄液をビーカー内の塩化水素吸収液に加え、さらに塩化水素吸収液が1Lとなるまで純水で希釈する。この希釈した塩化水素吸収液を0.02Nの水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定を行い、塩化水素濃度を決定した。なお、エアポンプと燃焼管との間にはゴミ混入を防止するためのトラップ2つと、乾燥のためのシリカゲル管1つが設けられている。
なお、塩素系樹脂組成物の燃焼時に発生する塩化水素の捕捉率は、下記の式により算出した。
HCl捕捉率(%)=(理論発生量−実測値)×100/理論発生量
ここで、理論発生量(mol)、実測値(mol)は以下の式により算出した。
理論発生量(mol)=試料質量(g)×(100/塩素系樹脂組成物の全配合量(質量部))×(1/62.499(ポリ塩化ビニルの分子量))
実測値(mol)=0.02(N)×滴定量(mL)×2
上述した燃焼実験の結果を図4及び図5に示す。
−機械的特性測定−
前記機械的特性測定は、上述したように調製した塩素系樹脂組成物から押出成形により長さ80mm、幅10mm、厚さ40mmの試験片を作製して、その作製した試験片をJIS(日本工業規格)K7171に基づいて3点曲げ強度特性を行った。その結果を図6に示す。
(実施例2)
酸化鉄(Fe)の配合量を、塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部(8.46g:0.053mol)とする代わりに塩素系樹脂100質量部に対して4.26質量部(4.26g:0.027mol)としたこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた実施例2の塩素系樹脂組成物について実施例1と同様に800℃での燃焼試験を行うと共に、前記で得られた実施例2の塩素系樹脂組成物から押出成形により長さ80mm、幅10mm、厚さ40mmの試験片を作製して、その作製した試験片について機械的特性測定を行った。その結果を図5及び図6に示す。
参考例3)
酸化鉄(Fe)の配合量を、塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部(8.46g:0.053mol)とする代わりに塩素系樹脂100質量部に対して12.8質量部(12.8g:0.08mol)としたこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた参考例3の塩素系樹脂組成物について実施例1と同様に800℃での燃焼試験を行うと共に、前記で得られた参考例3の塩素系樹脂組成物から押出成形により長さ80mm、幅10mm、厚さ40mmの試験片を作製して、その作製した試験片について実施例1と同様に機械的特性測定を行った。その結果を図5及び図6に示す。
参考例4)
酸化鉄(Fe)の配合量を、塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部(8.46g:0.053mol)とする代わりに塩素系樹脂100質量部に対して2.08質量部(2.08g:0.013mol)としたこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた参考例4の塩素系樹脂組成物について実施例1と同様に800℃での燃焼試験を行った。その結果を図5に示す。
(実施例5)
炭酸リチウム(LiCO)の粒径を10μm以下とする代わりに20μmとし、炭酸カルシウム(CaCO)の粒径を1μm以下とする代わりに5μmとし、酸化鉄(Fe)の粒径を10μm以下とする代わりに20μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた実施例5の塩素系樹脂組成物について実施例1と同様に燃焼試験を行った。その結果を図7に示す。
(比較例1)
酸化鉄(Fe)を配合しないこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた比較例1の塩素系樹脂組成物について実施例1と同様に800℃での燃焼試験を行うと共に、前記で得られた比較例1の塩素系樹脂組成物から押出成形により長さ80mm、幅10mm、厚さ40mmの試験片を作製して、その作製した試験片について実施例1と同様に機械的特性測定を行った。その結果を図5及び図6に示す。
(比較例2)
酸化鉄(Fe)を塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部(8.46g:0.053mol)配合する代わりに、オキシ水酸化鉄(FeOOH)を塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部(8.46g:0.095mol)配合したこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた比較例2の塩素系樹脂組成物について実施例1と同様に燃焼試験を行った。その結果を図4及び図5に示す。
(比較例3)
酸化鉄(Fe)を塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部(8.46g:0.053mol)配合する代わりにオキシ水酸化鉄(FeOOH)を塩素系樹脂100質量部に対して4.26質量部(4.26g:0.048mol)配合したこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた比較例3の塩素系樹脂組成物について実施例1と同様に800℃での燃焼試験を行った。その結果を図5に示す。
(比較例4)
酸化鉄(Fe)を塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部(8.46g:0.053mol)配合する代わりにオキシ水酸化鉄(FeOOH)を塩素系樹脂100質量部に対して12.8質量部(12.8g:0.144mol)配合したこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた比較例4の塩素系樹脂組成物について実施例1と同様に800℃での燃焼試験を行った。その結果を図5に示す。
(比較例5)
酸化鉄(Fe)を塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部(8.46g:0.053mol)配合する代わりにオキシ水酸化鉄(FeOOH)を塩素系樹脂100質量部に対して2.08質量部(2.08g:0.0023mol)配合したこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた比較例5の塩素系樹脂組成物について実施例1と同様に800℃での燃焼試験を行った。その結果を図5に示す。
(比較例6)
酸化鉄(Fe)を塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部(8.46g:0.053mol)配合する代わりにオキシ水酸化鉄(FeOOH)を塩素系樹脂100質量部に対して9.51質量部(9.51g:0.107mol)配合したこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた比較例6の塩素系樹脂組成物から押出成形により長さ80mm、幅10mm、厚さ40mmの試験片を作製して、その作製した試験片について実施例1と同様に機械的特性測定を行った。その結果を図6に示す。
(比較例7)
酸化鉄(Fe)を塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部(8.46g:0.053mol)配合する代わりにオキシ水酸化鉄(FeOOH)を塩素系樹脂100質量部に対して4.71質量部(4.71g:0.053mol)配合したこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた比較例7の塩素系樹脂組成物から押出成形により長さ80mm、幅10mm、厚さ40mmの試験片を作製して、その作製した試験片について実施例1と同様に機械的特性測定を行った。その結果を図6に示す。
(比較例8)
酸化鉄(Fe)を塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部(8.46g:0.053mol)配合する代わりにオキシ水酸化鉄(FeOOH)を塩素系樹脂100質量部に対して14.2質量部(14.2g:0.160mol)配合したこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた比較例8の塩素系樹脂組成物から押出成形により長さ80mm、幅10mm、厚さ40mmの試験片を作製して、その作製した試験片について実施例1と同様に機械的特性測定を行った。その結果を図6に示す。
(比較例9)
炭酸リチウム(LiCO)の粒径を10μm以下とする代わりに20μmとし、炭酸カルシウム(CaCO)の粒径を1μm以下とする代わりに5μmとし、粒径が10μm以下の酸化鉄(Fe)を塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部(8.46g:0.053mol)配合する代わりに粒径が20μmのオキシ水酸化鉄(FeOOH)を塩素系樹脂100質量部に対して9.51質量部(9.51g:0.107mol)配合したこと以外は、実施例1と同様にして塩素系樹脂組成物を調製した。
前記で得られた比較例9の塩素系樹脂組成物について実施例1と同様に燃焼試験を行った。その結果を図7に示す。
図4は、酸化鉄(Fe)又はオキシ水酸化鉄(FeOOH)を塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部配合した場合における燃焼実験結果であり、縦軸が塩化水素の捕捉率(%)を示し、横軸が燃焼温度(℃)−燃焼時間(分)を示す。
図4において、実施例1と比較例2とを比較することにより、酸化鉄(Fe)を配合した塩素系樹脂組成物の燃焼時に発生する塩化水素の捕捉率は、300〜800℃においてオキシ水酸化鉄(FeOOH)を配合した塩素系樹脂組成物の燃焼時に発生する塩化水素の捕捉率よりも高いことが分かった。
図5は、酸化鉄(Fe)又はオキシ水酸化鉄(FeOOH)の配合量(質量部)を変化させた場合における燃焼実験結果であり、縦軸が塩化水素の捕捉率(%)を示し、横軸が酸化鉄(Fe)又はオキシ水酸化鉄(FeOOH)の配合量(質量部)を示す。
図5において、実施例1〜及び参考例3〜4と比較例1〜5とを比較することにより、酸化鉄(Fe)を配合した塩素系樹脂組成物の燃焼時に発生する塩化水素の捕捉率は、酸化鉄(Fe)を配合していない塩素系樹脂組成物の燃焼時に発生する塩化水素の捕捉率よりも高く、また、酸化鉄(Fe)と同じ質量部のオキシ水酸化鉄(FeOOH)を配合した塩素系樹脂組成物の燃焼時に発生する塩化水素の捕捉率よりも高いことが分かった。
図6は、酸化鉄(Fe)又はオキシ水酸化鉄(FeOOH)の配合量(質量部)を変化させた場合における機械的特性測定結果であり、縦軸が曲げ強度(MPa)を示し、横軸が酸化鉄(Fe)又はオキシ水酸化鉄(FeOOH)の配合量(質量部)を示す。
図6において、実施例1〜2及び参考例3と比較例1及び6〜8とを比較することにより、酸化鉄(Fe)を配合した塩素系樹脂組成物から押出成形により得られた試験片の曲げ強度は、酸化鉄(Fe)の配合量が多くなるに従って低くなり、また、オキシ水酸化鉄(FeOOH)を配合した塩素系樹脂組成物から得られた試験片の曲げ強度よりも高くなることが分かった。
図7は、炭酸リチウム(LiCO)の平均粒径が20μm、炭酸カルシウム(CaCO)の平均粒径が5μm、酸化鉄(Fe)及びオキシ水酸化鉄(FeOOH)の平均粒径が20μmの場合における燃焼実験結果であり、縦軸が塩化水素の捕捉率(%)を示し、横軸が燃焼温度(℃)−燃焼時間(分)を示す。
図7において、実施例5と比較例9とを比較することにより、酸化鉄(Fe)を配合した塩素系樹脂組成物の燃焼時に発生する塩化水素の捕捉率は、300〜800℃においてオキシ水酸化鉄(FeOOH)を配合した塩素系樹脂組成物の燃焼時に発生する塩化水素の捕捉率よりも高いことが分かった。
本発明の塩素系樹脂組成物及び該塩素系樹脂組成物により形成された成形品は、IT製品のケーブル被覆材を代表とする様々な塩素系樹脂製品への適用が可能である。
図1は、本発明の塩素系樹脂組成物を用いた電子機器用ケーブルの製造方法を示すフローチャートである。 図2は、本発明の塩素系樹脂組成物を用いた電子機器用ケーブルの構造を示す概略説明図である。 図3は、燃焼実験装置の構造を示す概略説明図である。 図4は、酸化鉄(Fe)又はオキシ水酸化鉄(FeOOH)を塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部配合した場合における燃焼実験結果であり、縦軸が塩化水素の捕捉率(%)を示し、横軸が燃焼温度(℃)−燃焼時間(分)を示す。 図5は、炭酸リチウム(LiCO)を塩素系樹脂100質量部に対して14.8質量部配合し、炭酸カルシウム(CaCO)を塩素系樹脂100質量部に対して60質量部配合し、酸化鉄(Fe)又はオキシ水酸化鉄(FeOOH)の配合量(質量部)を変化させた場合における燃焼実験結果であり、縦軸が塩化水素の捕捉率(%)を示し、横軸が酸化鉄(Fe)又はオキシ水酸化鉄(FeOOH)の配合量(質量部)を示す(燃焼温度800(℃)−燃焼時間30(分))。 図6は、酸化鉄(Fe)又はオキシ水酸化鉄(FeOOH)の配合量(質量部)を変化させた場合における機械的特性測定結果であり、縦軸が曲げ強度(質量部)を示し、横軸が酸化鉄(Fe)又はオキシ水酸化鉄(FeOOH)の配合量(質量部)を示す。 図7は、炭酸リチウム(LiCO)の平均粒径が20μm、炭酸カルシウム(CaCO)の平均粒径が5μm、酸化鉄(Fe)及びオキシ水酸化鉄(FeOOH)の平均粒径が20μmであり、炭酸リチウム(LiCO)を塩素系樹脂100質量部に対して14.8質量部配合し、炭酸カルシウム(CaCO)を塩素系樹脂100質量部に対して60質量部配合し、酸化鉄(Fe)を塩素系樹脂100質量部に対して8.46質量部、又は、オキシ水酸化鉄(FeOOH)をを塩素系樹脂100質量部に対して9.51質量部配合した場合における燃焼実験結果であり、縦軸が塩化水素の捕捉率(%)を示し、横軸が燃焼温度(℃)−燃焼時間(分)を示す。

Claims (4)

  1. 塩素系樹脂に、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、及び酸化鉄を配合し、
    前記酸化鉄の配合量が、前記塩素系樹脂中の塩素原子に対し0.033125当量以上0.050当量以下であることを特徴とする塩素系樹脂組成物。
  2. 炭酸リチウムの粒径が10μm以下、炭酸カルシウムの粒径が2μm以下、酸化鉄の粒径が10μm以下である請求項1に記載の塩素系樹脂組成物。
  3. 炭酸リチウム及び炭酸カルシウムの配合量が、塩素系樹脂中の塩素原子に対し0.500当量以上である請求項1から2のいずれかに記載の塩素系樹脂組成物。
  4. 塩素系樹脂に、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、及び酸化鉄を配合し、前記酸化鉄の配合量が、前記塩素系樹脂中の塩素原子に対し0.033125当量以上0.050当量以下である塩素系樹脂組成物により形成されたことを特徴とする成形品。
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