JPH0822381B2 - 弱塩基性陰イオン交換樹脂の製造方法 - Google Patents

弱塩基性陰イオン交換樹脂の製造方法

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JPH0822381B2
JPH0822381B2 JP61192821A JP19282186A JPH0822381B2 JP H0822381 B2 JPH0822381 B2 JP H0822381B2 JP 61192821 A JP61192821 A JP 61192821A JP 19282186 A JP19282186 A JP 19282186A JP H0822381 B2 JPH0822381 B2 JP H0822381B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、弱塩基性陰イオン交換樹脂の製造方法に関
し、更に詳しくは物理的に安定な弱塩基性陰イオン交換
樹脂を提供するものである。
従来技術とその問題点 従来、架橋されハロアルキル基を有する芳香族モノマ
ーの共重合体を、ジメチルアミン等の第二級アミンでア
ミノ化して得られる弱塩基性陰イオン交換樹脂は、脱塩
製造、糖液の精製等の多方面に用いられている。しかし
乍ら、通液使用中に陰イオン成分を吸着して塩形となり
更に再生処理によって遊離塩基形となるこれらの弱塩基
性陰イオン交換樹脂は、サイクルごとに膨潤と収縮を繰
返す結果として、母体構造の疲労により物理的強度が徐
々に低下し、最終的には破砕されたビーズとなることが
よく知られている。
膨潤、収縮に伴う体積変化の程度は、イオン交換樹脂
の母体構造、架橋度により異なる。また処理される水溶
液中の陰イオンの種類と濃度によっても異なるが、かな
り大きいのが通例である。例えば、市販されている弱塩
基性陰イオン交換樹脂であるダイヤイオン WA-30(三
菱化成工業(株)、商品名)やアンバーライト IRA-93
(ロームアンドハース社、商品名)等の場合では遊離塩
基形より塩化物イオン形への変化により20ないし30%膨
潤することが知られている。
このような弱塩基性陰イオン交換樹脂の使用におい
て、繰返される膨潤、収縮の差を小さくすることは、物
理的に安定な耐久性に優れた弱塩基性陰イオン交換樹脂
を得る上で望ましいことであり、また体積変化の小さな
樹脂は、樹脂を充てんする実装置カラムの容量の有効利
用という点からも望まれるものである。
一般的には、架橋度の低い樹脂ほど膨潤収縮が大きい
ことが知られていて、体積変化の小さい樹脂を得るため
には、架橋度を高くする必要がある。しかし、この場
合、架橋度を上げるにつれて、導入される乾燥樹脂質量
あたりのイオン交換容量は低下し、また導入されたイオ
ン交換基の使用時の利用効率も低下する傾向がみられる
ので、従来の弱塩基性陰イオン交換樹脂は、この両面を
考慮して実用的と判断される架橋度が選ばれているのが
実情であり、それ故、架橋度をあげることなく膨潤収縮
を少なくする方法が求められている。
問題点を解決するための手段 塩基性陰イオン交換樹脂をアルカリにより再生した場
合、弱塩基性陰イオン交換樹脂はほとんどが遊離塩基型
となるのに対して、強塩基性陰イオン交換樹脂は水酸化
物イオン型となる。この再生型の樹脂体積は塩化物イオ
ン形となる際に、弱塩基性陰イオン交換樹脂では膨潤
し、強塩基性陰イオン交換樹脂では収縮するという反対
の体積変化を伴うことが知られている。
本発明者等は、この強塩基性陰イオン交換樹脂の異な
る体積変化の性質に注目し、弱塩基性陰イオン交換基の
一部を強塩基性のイオン交換基で置き換えることによっ
て前記した問題点を解決しうることを見出して本発明に
到達した。
即ち、本発明は、ポリビニルモノマーにより架橋され
ハロアルキル基を有するモノビニル芳香族モノマーの共
重合体に第三級アミンを反応せしめ、次いでジアルキル
アミンを反応せしめて該共重合体中のハロアルキルベン
ゼン構造単位に対し第三級アミンに基づく第四級アミノ
基2〜25%導入することから成る弱塩基性陰イオン交換
樹脂の製造方法である。
本発明によって得られる弱塩基性陰イオン交換樹脂
は、弱塩基性陰イオン交換樹脂としての本質的機能、即
ち弱塩基性陰イオン交換性を実質的に犠牲とすることの
ない範囲であるハロアルキルベンゼン構造単位に対して
第三級アミンに基づく第四級アミノ基の25%を上限と
し、また本発明の効果を有効に示す2%を下限として保
持している点で特徴的である。
以下に本発明の弱塩基性陰イオン交換樹脂の製造方法
につき詳述する。
本発明のポリビニルモノマーにより架橋されハロアル
キル基を有するモノビニル芳香族モノマーの共重合体は
公知の重合方法により製造される。即ち、例えば、モノ
ビニル芳香族モノマーと架橋剤としてのポリビニル芳香
族モノマーまたはポリビニル脂肪族モノマーを共重合し
て得られる共重合体を、フリーデルクラフツ触媒の存在
下に、ハロアルキル化剤を反応させることによって製造
される。
上記した製造方法に用いられるモノビニル芳香族モノ
マーの具体例としてはスチレン、クロルスチレン、メチ
ルスチレン、エチルスチレン等が、ポリビニル芳香族モ
ノマーとしてはジビニルベンゼン、ジビニルナフタレ
ン、ジビニルトルエン、トリビニルベンゼン等が、ポリ
ビニル脂肪族モノマーとしてはジ(メタ)アクリル酸エ
チレングリコール、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ジ(メタ)アクリル酸アリル等が、フリーデル
クラフツ触媒としては通常用いられる塩化アルミニウ
ム、塩化亜鉛、塩化鉄等が、ハロアルキル化剤としては
クロルメチルメチルエーテル、クロルエチルエーテル等
や、またクロル化剤としての塩酸、塩化チオニル、クロ
ルスルホン酸等とメタノールおよびホルマリン等よりな
る溶液が挙げられる。
一方、クロルメチルスチレン、ブロムメチルスチレ
ン、クロルエチルスチレン等のハロアルキル基を有する
モノビニル芳香族モノマーを使用する場合は、これと前
記のポリビニル芳香族モノマーまたはポリビニル脂肪族
モノマーと共重合を行うことによって直接ポリビニルモ
ノマーにより架橋されたハロアルキル基を有するモノビ
ニル芳香族モノマーの共重合体が製造される。
本発明においては弱塩基性陰イオン交換基の性能を妨
げない範囲でこれらのモノマーにアクリロニトリル、ア
クリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエス
テル等の脂肪族モノマーを添加して共重合することも可
能である。
該共重合体の製造においては、乳化重合法、塊状重合
法、懸濁重合法等の公知の重合方法を採用することがで
きるが、好ましくは懸濁重合法によって製造される。ま
た重合に際して生成共重合体の物理的な性状変化を斉
す、例えば多孔性を付与する細孔形成剤等を共存せしめ
ることが好ましい。このような細孔形成剤としては、例
えばモノマー混合物に溶剤として作用し、実質的に水に
不溶又は難溶性であって、且つ生成共重合体を膨潤させ
ない有機液体(沈殿剤)、モノマー混合物に溶剤として
作用し、実質的に水に不溶又は難溶性であって、且つ生
成共重合体を膨潤せしめる有機液体(膨潤剤)、前記膨
潤剤と沈殿剤を共存する有機液体、前記膨潤剤及びこの
膨潤剤と均一液相を形成し得るモノビニル線状重合体か
らなる有機液体、更には、モノマー混合物に可溶性であ
り、生成共重合体に対して不活性である、例えばポリア
ルキレングリコールの如き不活性高分子等が挙げられる
が、これ等に限定されることなく他の公知の細孔形成剤
等を用いることも可能である。このようにして得られる
多孔性の架橋共重合体は通常0.1〜1.0cc/g(水銀圧式ポ
ロシメータによる)程度、好ましくは0.3〜0.8cc/g程度
の多孔度を有するものであり、これらは適当な強度とイ
オン交換容量を有する弱塩基性陰イオン交換樹脂を得る
のに所望されるものである。
本発明の弱塩基性陰イオン交換樹脂は、このようなポ
リビニルモノマーにより架橋されたハロアルキル基を有
するモノビニル芳香族モノマーの共重合体を使用し、且
つジアルキルアミンおよび第三級アミンをアミノ化剤と
するアミノ化反応により製造されるが、アミノ化反応に
おいては架橋重合体中のハロアルキルベンゼン構造単位
に対し2〜25%の第三級アミンに基づく第四級アミノ基
が導入される。
本発明のアミノ化反応においては、アミノ化工程中に
おいて第三級アミンを先に反応させ、次いで残余のハロ
アルキル基に対してジアルキルアミンを反応せしめる方
法が採用され、この方法が特に所望量の第三級アミンを
確実に反応せしめる方法として採用される。例えば第三
級アミンとしてトリメチルアミンやジメチルアミノエタ
ノールそして第二級アミンとしてジメチルアミンを使用
した場合、トリメチルアミン等は反応性が強く、通常定
量的に反応することにより所望の量のトリメチルアミン
等を加え、次いでジメチルアミンを加えるアミノ化反応
により、架橋共重合体中のハロアルキルベンゼン構造単
位に対し2〜25%の第三級アミンに基づく第四級アミノ
基が導入せられた弱塩基性陰イオン交換樹脂が得られ
る。この方法における第三級アミンによるアミノ化反応
は通常、反応の完結には0.25乃至5時間程度で充分であ
る。
アミノ化反応は、例えば水またはジオキサンの如きエ
ーテル系溶媒、クロロベンゼン、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族系溶媒、若しくはその他アルコール
系溶媒を使用し、20〜100℃の温度で2〜20時間反応せ
しめることにより容易に実施される。
本発明で使用されるジアルキルアミンを具体的に例示
すると、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピル
アミン等が挙げられ、一方第三級アミンとしてはトリメ
チルアミン、トリエチルアミン等のトリアルキルアミ
ン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノー
ル、ジエタノールメチルアミン、ジエタノールエチルア
ミン等のアミノアルコールが挙げられる。
作用 一般に弱塩基性陰イオン交換樹脂の製造において、ハ
ロアルキル基を有するビニル芳香族モノマーの共重合体
(1)をジメチルアミンのような第二級アミンでアミノ
化する際は、下記のような副反応により強塩基性イオン
交換基を生成することが知られている。
つまりジメチルアミンがハロアルキル基と反応し第三
級アミンとなった後、近隣のハロアルキル基がジメチル
アミンと反応する前にこれと反応して、窒素原子を介し
て架橋構造をとった強塩基性陰イオン交換基(2)の構
造が生成すると言われている。
この強塩基性イオン交換基(2)は、通常トリメチル
アミン等の第三級アミンにより製造される下記の一般式
で示される強塩基性イオン交換基(3)に比べて、次の
二点で大きな機能上の相違点を持っており、望ましくな
いものである。
即ち、架橋構造をとる強塩基性イオン交換基(2)は
2個のハロアルキルベンゼン基から1個形成されるのに
対し、強塩基性イオン交換基(3)の構造では1個のハ
ロアルキルベンゼン基より1個形成できるため、総イオ
ン交換容量は、(3)の構造では減らないが、(2)の
構造が多く含まれるほど低下することになる。
また(2)の構造は、架橋構造が樹脂母体中に新たに
出来るので、架橋度の増大をもたらし、樹脂中のイオン
交換基が覆われる確率が高くなることを意味し、イオン
交換基への対イオンの接近が阻害される結果、イオン交
換基の利用効率の低下をもたらす。これに対して(3)
の構造の強塩基性イオン交換基は、そのような二次架橋
を作らないうえに、その強い水和性により、樹脂内へ水
を呼び込む結果、イオン交換基の実用面での利用効率の
向上が期待される。
このように第三級アミンを使用して弱塩基性陰イオン
交換樹脂中に導入された強塩基性イオン交換基(3)
は、第二級アミンによるアミノ化の副反応として生成さ
れる強塩基性イオン交換基(2)とはイオン交換樹脂と
しての機能に及ぼす効果が非常に異なるものである。
発明の効果 本発明の方法によって得られる弱塩基性陰イオン交換
樹脂は、実用時の物理的強度が著しく改善される。従っ
て弱塩基性陰イオン交換樹脂は、脱塩処理、糖液の精
製、物質の分離精製等の処理操作に従来の該陰イオン交
換樹脂よりも長期にわたって安定に使用できる。
実施例 本発明を実施例によって更に説明する。
試験方法 1)酸−アルカリサイクルテストによるビーズ破砕率の
測定: 10%酢酸水溶液による吸着膨潤処理および4%苛性ソー
ダ水溶液による再生処理を1サイクルとする酸−アルカ
リサイクルテストによりビーズの破砕率を下記の方法に
より調べた。
(1)一定粒径の遊離塩基形樹脂5mlを120mlの広口ビン
に脱イオン水約70mlとともに移す。
(2)フィルター付きサイホンで液を除き、次いで10%
酢酸70mlを樹脂に加える。
(3)15分間樹脂の入った広口ビンを振とうする。
(4)酢酸水溶液を抜液し、70mlの水を加え水洗する。
(5)4%苛性ソーダ水溶液70mlを加え、15分間振とう
する。
(6)4%苛性ソーダ水溶液を抜液し、70mlの水を加え
水洗する。
以上の(1)〜(6)の工程を1サイクルとする。
破砕率の測定は、サイクルテスト終了後の樹脂を乾燥
した後、微粉砕した酸化マグネシウムを約0.1%加え、
均一に混合する。
これを樹脂形状測定器の直径600mmで3.4°の傾斜でセ
ットした円盤の中央部に置き、4〜5回/分の割合で回
転させ、円盤から落下する樹脂を集めてその重量を測定
し、その球形率を求めこれより破砕率(100−球形率)
を求めた。
2)膨潤率の測定: アルカリ再生形での樹脂体積と塩化物イオン形での樹脂
体積の比をもって膨潤率とした。
100mlの樹脂を200ml容量のガラス製カラムに入れ、脱イ
オン水で水洗、逆洗し、静置後、 (1)1N苛性ソーダを1流した後、脱イオン水0.5lを
流す。次いで脱イオン水で逆洗し静置後、カラム中の樹
脂高を測定し樹脂体積を求め、これをアルカリ再生形で
の樹脂体積(I)とした。
(2)(1)で再生形となった樹脂に、1N塩酸を1流
し、さらに脱イオン水0.5lを流した。次いで脱イオン水
で逆洗し静置後、カラム中の樹脂高を測定し樹脂体積を
求め、これを塩化物イオン形での樹脂体積(II)とし
た。
膨潤率は下式により求めた。
膨潤率(%)=(II)/(I)×100 実施例1 試料1): 細孔形成剤としてメチルイソブチルカルビノールを使用
し懸濁重合して生成したスチレン−ジビニルベンゼン共
重合体(ジビニルベンゼン含量5.2%)79.5g中にクロロ
メチルメチルエーテル333gを加え、十分にポリマーを膨
潤させた後、無水塩化亜鉛76gを加え、40℃で攪拌しな
がら7時間反応した。反応終了後、十分に水洗し、乾燥
し、クロロメチル化共重合体110gを得た。このクロルメ
チル化共重合体の塩素含量は20.2%であり、これを水に
懸濁させ、これにトリメチルアミン塩酸塩7.16g(クロ
ルメチル基に対し12%当量)を加え攪拌した。次いで50
%苛性ソーダ180gを1時間かけて、液温を25℃以下に保
ちながら滴下し、更に2時間、25℃で攪拌し、トリメチ
ルアミンを反応せしめた。この反応終了後、反応液中に
は未反応のトリメチルアミンはほとんど検出されなかっ
た。その後、ジメチルアミンの50%水溶液157mlを同温
度で30分で滴下した。反応混合液を更に1時間、25℃で
攪拌後、40℃に加温し、4時間攪拌し、アミノ化反応を
完結させた。
反応終了後、生成した樹脂を濾別、水洗、次いで1N塩
酸水溶液1−脱塩水0.5l-1N苛性ソーダ水溶液1−
脱塩水0.5lの順で洗浄した。この樹脂は、総アニオン交
換容量4.84meq/g、強塩基性イオン交換容量0.79meq/g、
水分含量54%および細孔容積0.37cc/gであった。
試料2): 試料1)の調製操作においてトリメチルアミン塩酸塩1
4.3g(クロルメチル基に対し24%当量)を用いる以外は
同様の方法で樹脂を製造した。この樹脂は、総アニオン
交換容量4.78meq/g、強塩基性イオン交換容量1.35meq/
g、水分含量57%および細孔容積0.37cc/gであった。
試料3): 試料1)の調製操作においてトリメチルアミン塩酸塩1.
80g(クロルメチル基に対し3%当量)を用いる以外は
同様の方法で樹脂を製造した。この樹脂は、総アニオン
交換容量4.82meq/g、強塩基性イオン交換容量0.59meq/
g、水分含量52%および細孔容積0.38cc/gであった。
試料4): 試料1)の調製操作において、トリメチルアミン塩酸塩
を用いずに同様の方法で樹脂を製造した。この樹脂は、
総イオン交換容量4.81meq/g、強塩基性イオン交換容量
0.50meq/g、水分含有量50%および細孔容積0.38cc/gで
あった。
試料5): 試料1)におけるクロルメチル化共重合体を250mlの水
に加えた後、100mlのエチレンジクロリドを加え30分間
攪拌し、次いで188mlのトリメチルアミンの30%水溶液
を1時間かけて20℃で加えた。更に3時間、20℃で攪拌
を続け、アミノ化反応を行った。アミノ化反応の完了
後、エチレンジクロリドを留去し、生成樹脂を濾別し充
分に水洗した。このアニオン交換樹脂の性能は、総アニ
オン交換容量4.07meq/g、水分含量66%および細孔容積
0.42cc/gであった。
上記試料No1〜5および市販の弱塩基性陰イオン交換
樹脂アンバーライト IRA-93の試料につき、酢酸−苛性
ソーダサイクルテストによる破砕率およびアルカリ再生
形での樹脂体積と塩化物イオン形での樹脂体積の比で表
した膨潤率を求め結果を第1表に示した。
実施例2 試料6): 細孔形成剤としてメチルイソブチルカルビノールを使用
し、ビニルベンジルクロリドとジビニルベンゼンを懸濁
重合して生成したビニルベンジルクロリド−ジビニルベ
ンゼン共重合体(ジビニルベンゼン含量3.5%)乾燥体7
7gを水中に懸濁させた。塩素含量は21.9%であった。こ
れに、トリメチルアミン塩酸塩4.8g(クロルメチル基に
対し11%当量)を加え溶解した。ついで、50%苛性ソー
ダ水溶液120gを、1時間かけて、液温を25℃以下に保ち
ながら加え、更に2時間、25℃で攪拌した。ついでジメ
チルアミンの50%水溶液105mlを同温度で、20分で滴下
した。反応混合液は、更に25℃で1時間、攪拌した後、
40℃に加温し、更に4時間攪拌した。アミノ化反応の終
了後、生成樹脂を濾別し、十分に水洗した後、1規定塩
酸水溶液1、脱塩水0.5l、1規定苛性ソーダ水溶液1
で順次洗浄した。得られた樹脂は、5.01meq/gの総ア
ニオン交換容量を有し、このうち0.94meq/gが強塩基性
イオン交換容量であり、水分含有量は66%、細孔容積は
0.82cc/gであった。
試料7): 試料6)のアミノ化のさいに用いたトリメチルアミン塩
酸塩を、9.6g(クロルメチル基に対して21%当量)とし
た以外は試料)と同様の方法で調製し総アニオン交換容
量5.05meq/g、うち強塩基性イオン交換容量1.32meq/g、
水分含有量69%、細孔容積0.89cc/gの塩基性イオン交換
樹脂を得た。
試料8): 試料6)のアミノ化のさいに用いたトリメチルアミン塩
酸塩の代りにジメチルアミノエタノールの塩酸塩6.3g
(クロルメチル基に対し11%当量)を使用した以外は試
料6)と同様の方法で調製し総イオン交換容量5.07meq/
g、うち強塩基性イオン交換容量0.77meq/g、水分含有量
64%、細孔容積0.90cc/gの塩基性イオン交換樹脂を得
た。
試料9): 試料6)のアミノ化のさいのトリメチルアミン塩酸塩を
加えずにジメチルアミンのみでアミノ化反応を行った。
得られた樹脂は、総イオン交換容量5.01meq/g、うち強
塩基性イオン交換容量0.58meq/g、水分含有量63%、細
孔容積0.91cc/gであった。
上記試料No6〜9およびアンバーライト IRA-93の試料
につき破砕率および膨潤率を求め結果を第2表に示し
た。
実施例3 試料10): 細孔形成剤として、エチレンとプロピレンオキシドの同
量より調製された共重合体(分子量約4,000)を使用
し、スチレンとジビニルベンゼンを懸濁重合して得られ
たスチレン−ジビニルベンゼン共重合体(ジビニルベン
ゼン含量5.0%)74.2gをエチレンジクロリド139gとクロ
ルメチルメチルエーテル225gの混合溶液中で攪拌し、十
分に共重合体を膨潤させた後、無水塩化アルミニウム70
gを反応液の温度30℃以下で加えた。その後、6時間、3
0℃で攪拌した後、氷を加えて反応を停止し、生成した
クロルメチル化共重合体をよく水洗し乾燥した。塩素含
量は20.8%であった。このクロルメチル化共重合体104g
を水に懸濁した。これに、トリメチルアミン塩酸塩10.0
g(クロルメチル基に対し17%当量)を加え、更に、50
%苛性ソーダ水溶液168gを25℃以下で加えた。更に2時
間、25℃で攪拌した後、50%ジメチルアミン水溶液147m
lを30分、25℃で滴下した。25℃で1時間、40℃で4時
間、更に100℃で30分間アミノ化反応を行った。生成し
た陰イオン交換樹脂は、水洗、1規定のHClの1、1
規定のNaOHの1、脱イオン水で順次洗浄した。得られ
た樹脂は5.36meq/gの総イオン交換容量、うち強塩基性
イオン交換容量は1.35meq/gであった。水分含有量は47
%、細孔容積は0.24cc/gであった。
試料11): 試料10)のトリメチルアミン塩酸塩を加えない以外は、
試料10)と同様に行い陰イオン交換樹脂(総イオン交換
容量5.45meq/g、強塩基性イオン交換容量0.55meq/g、水
分含有量42%、細孔容積0.24cc/g)を得た。
上記試料No10〜11およびアンバーライト IRA-93の試
料につき破砕率および膨潤率を求め結果を第3表に示し
た。
実施例4 試料12): 細孔形成剤としてトルエン及びポリスチレンを使用し懸
濁重合して得られたスチレン−ジビニルベンゼン共重合
体(ジビニルベンゼン含量6.0%)106gにクロルメチル
メチルエーテル400gを加え、充分に共重合体を膨潤させ
た後、無水塩化亜鉛102gを加え、40℃で攪拌しながら7
時間反応させた後、十分に水洗乾燥し、クロルメチル化
共重合体145gを得た。塩素含量は、19.6%であった。こ
のクロルメチル化共重合体を、水中に懸濁させ、トリメ
チルアミン塩酸塩9.6g(クロルメチル基に対し13%当
量)を加えた。ついで50%カ性ソーダ水溶液の240gを液
温25℃以下に保ちながら1時間で加え、更に2時間、25
℃で攪拌した。ついでジメチルアミンの50%水溶液209m
lを同温度で、30分で加えた。反応混合液を更に25℃で
1時間、その後40℃に加温して4時間攪拌した。このよ
うにして得られた樹脂は十分に水洗した後、1規定塩酸
水溶液、さらに1規定苛性ソーダ水溶液で洗った後、再
度水洗を行なった。得られた樹脂は、5.10meq/gの総ア
ニオン交換容量、このうち、1.22meq/gが強塩基性イオ
ン交換容量であり、50%の水分含有量、細孔容積は、0.
22cc/gであった。
試料13): 試料12)のアミノ化のさい、トリメチルアミン塩酸塩を
加えない以外は、試料12)と同様に反応を行った。得ら
れた樹脂は、5.11meq/gの総アニオン交換容量、このう
ち1.01meq/gが強塩基性イオン交換容量であり、46%の
水分含有量、細孔容積は0.30cc/gであった。
上記試料No12-13につき破砕率および膨潤率を求め結
果を第4表に示した。
フロントページの続き (72)発明者 直塚 秀雄 東京都北区豊島5丁目2番1号 東京有機 化学工業株式会社内 (72)発明者 翠川 千枝子 東京都北区豊島5丁目2番1号 東京有機 化学工業株式会社内 (72)発明者 田村 修治 東京都北区豊島5丁目2番1号 東京有機 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−94288(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリビニルモノマーにより架橋されハロア
    ルキル基を有するモノビニル芳香族モノマーの共重合体
    に第三級アミンを反応せしめ、次いでジアルキルアミン
    を反応せしめて該共重合体中のハロアルキルベン構造単
    位に対し第三級アミンに基づく第四級アミノ基2〜25%
    を導入することを特徴とする物理的に安定な弱塩基性陰
    イオン交換樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリビニルモノマーがポリビニル芳香族モ
    ノマーまたはポリビニル脂肪族モノマーである特許請求
    の範囲第1項記載の陰イオン交換樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】第三級アミンがトリメチルアミンである特
    許請求の範囲第1項記載の陰イオン交換樹脂の製造方
    法。
  4. 【請求項4】第三級アミンがジメチルアミノエタノール
    である特許請求の範囲第1項記載の陰イオン交換樹脂の
    製造方法。
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