JPH08197818A - カラー感熱プリント方法 - Google Patents

カラー感熱プリント方法

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JPH08197818A
JPH08197818A JP7008164A JP816495A JPH08197818A JP H08197818 A JPH08197818 A JP H08197818A JP 7008164 A JP7008164 A JP 7008164A JP 816495 A JP816495 A JP 816495A JP H08197818 A JPH08197818 A JP H08197818A
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JP
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thermal
color
line
recording
thermal head
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JP7008164A
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Hideyuki Kokubo
秀幸 小久保
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】サーマルヘッドの発熱に伴う搬送速度の変化に
よる濃度ムラの発生をなくす。 【構成】各熱量検出ユニット36〜38は、記録前のラ
インの画像データから、ラインを記録する時に発生する
発熱素子アレイの熱エネルギーを求める。熱エネルギー
制御回路55は、この熱エネルギーの大きさからライン
記録中の搬送負荷を求め、この搬送負荷に応じた修正係
数Kを作成する。各記録ユニット33から35の各スト
ローブパルス補正部は、修正係数Kでストローブパルス
のパルス幅を修正する。3個のプラテンローラを用いた
直線搬送型では、各プラテンローラ上の搬送速度が一定
となるように、各プラテンローラを駆動するためのパル
スモータの回転速度を修正する。このモータ速度制御と
ともに、各サーマルヘッドで発生する熱エネルギーを修
正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のサーマルヘッド
を用いて、カラー感熱記録紙の1回通しでフルカラー画
像を記録するカラーサーマルプリンタに関し、さらに詳
しくはカラー感熱記録紙の搬送負荷変動に起因する濃度
ムラの発生を防止するようにしたカラー感熱プリント方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラー感熱プリント方法では、加熱によ
って発色するカラー感熱記録紙が用いられ、サーマルヘ
ッドとカラー感熱記録紙とを相対移動しながら、サーマ
ルヘッドでカラー感熱記録紙を押圧・加熱して、フルカ
ラー画像を記録する。このカラー感熱記録紙は、少なく
ともシアン感熱発色層,マゼンタ感熱発色層,イエロー
感熱発色層が支持体上に順次層設されている。各感熱発
色層を選択的に発色させるために、各感熱発色層は発色
熱エネルギー(mJ/mm2 )が異なっており、最下層
にあるシアン感熱発色層の発色熱エネルギーが最も高
く、最上層にあるイエロー感熱発色層の発色熱エネルギ
ーが最も低い。また、次の感熱発色層を記録する際に、
その上にある熱記録済の感熱発色層が再度発色しないよ
うに、この記録済の感熱発色層に特有な電磁線を照射し
て光定着する。
【0003】サーマルヘッドには、多数の発熱素子がラ
イン状に形成されており、一色の画像を1ラインずつ記
録する。この1ラインを記録する場合に、各発熱素子
は、記録すべき感熱発色層の特性曲線に基づき、この感
熱発色層が発色する直前の熱エネルギー(以下、これを
バイアス熱エネルギーと称する)をカラー感熱記録紙に
与えてバイアス加熱を行ってから、所望の濃度に発色さ
せるための熱エネルギー(以下、階調熱エネルギーと称
する)をカラー感熱記録紙に与えて階調加熱を行い、カ
ラー感熱記録紙上で仮想的に四角に区画した画素内を発
色させてドットを形成する。このバイアス熱エネルギー
は、感熱発色層の種類に応じて決まる一定値であるが、
階調熱エネルギーは階調レベルを表す画像データに応じ
て変化する。
【0004】高速プリントを行うために、カラー感熱記
録紙の移動域に沿って3個のサーマルヘッドを配置し、
カラー感熱記録紙を上流側から下流側へ1回通す間に、
各サーマルヘッドでイエロー画像,マゼンタ画像,シア
ン画像を順次記録して、フルカラー画像を形成する1パ
ス3ヘッドタイプのカラー感熱プリント方法が知られて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この1パス
3ヘッドタイプのカラー感熱プリント方法で画像を記録
した場合に、本来の発色濃度より濃度が低くなった線
(白スジという)や、濃度が高い線(黒スジという)が
記録されていることに気がついた。そこで、これらの濃
度ムラ(白スジ,黒スジ)が発生する原因について研究
したところ、サーマルヘッドの発熱に伴う搬送負荷の変
動に基づくものであることがわかった。
【0006】サーマルヘッドとカラー感熱記録紙との間
の摩擦係数μは、カラー感熱記録紙の温度によって変動
し、温度が高くなると摩擦係数μが低くなる性質があ
る。高濃度を記録する時には、サーマルヘッドの発生す
る熱エネルギが大きいためにカラー感熱記録紙の温度上
昇が大きく、また低濃度を記録する時には、サーマルヘ
ッドの発生する熱エネルギが小さいのでカラー感熱記録
紙の温度上昇も小さい。このために、サーマルヘッドが
高濃度のラインを記録したり、低濃度のラインを記録し
たりすると、このサーマルヘッドによる温度変化によっ
て、搬送負荷が変化する。搬送負荷が変化すると、この
変化に応じてプラテンドラムの歪み,ベルトの伸縮,回
転軸の捻じれ等が増大又は減少する。
【0007】また、カラー感熱記録紙の搬送系の動力源
としてパルスモータを使用している場合には、ロータの
脱調までには至らないが、ステップ送りした後にロータ
が正規の停止位置からずれて、磁力と搬送負荷とが平衡
した位置に停止する。便宜上、これらの復元可能な状態
変化を搬送系の歪みと総称する。この搬送系の歪みの変
化量に応じてカラー感熱記録紙の搬送速度が一時的に変
化するから濃度ムラ(白スジ,黒スジ)が発生する。
【0008】図15は、1パス3ヘッドタイプのカラー
感熱プリンタでカラー感熱記録紙100を矢線方向に搬
送して、イエロー(Y)と、マゼンタ(M)の各ライン
を一定濃度で記録しながら、途中で高濃度,低濃度のラ
インを記録した状態を示すものである。
【0009】イエローの記録中に、マゼンタ用サーマル
ヘッドが高濃度のライン101を記録すると、一定濃度
を記録しているときよりも摩擦係数が小さくなるから、
搬送負荷が減少する。搬送負荷が減少すると、その変化
分だけ搬送系の歪み量が減少し、この歪み量の減少分に
応じてカラー感熱記録紙100の搬送速度が一時的に所
定の搬送速度よりも速くなるから、記録中のイエローの
ラインの幅が広くなるとともに、カラー感熱記録紙10
0の単位面積当たりに発熱素子から与えられる熱エネル
ギー(mJ/mm2 )が小さくなる。したがって、この
時に記録中のイエローのラインの発色濃度が低くなっ
て、濃度が低い線いわゆる白スジ102が発生する。
【0010】また、イエローの記録中に、マゼンタ用サ
ーマルヘッドが低濃度のライン103を記録すると、一
定濃度を記録しているときよりも搬送負荷が大きくな
る。この搬送負荷が大きくなると、搬送速度は所定の搬
送速度よりも一時的に遅くなる。これにより、記録中の
イエローのラインの幅が狭くなるとともに、カラー感熱
記録紙100の単位面積当たりに発熱素子から与えられ
る熱エネルギー(mJ/mm2 )が大きくなるから、こ
のラインの発色濃度が高くなる。このために、イエロー
に濃度が高い線いわゆる黒スジ104が発生する。
【0011】同様に、マゼンタの記録中に、イエロー用
サーマルヘッドが高濃度のライン105を記録すれば、
この時に記録中のマゼンタの位置に白スジ106が発生
し、イエロー用サーマルヘッドが低濃度のライン107
を記録すれば、この時に記録中のマゼンタの位置に黒ス
ジ108が発生する。
【0012】本発明は、カラー感熱記録紙の搬送負荷の
変動によって生じる搬送速度の変化に起因する濃度ムラ
の発生を防止することができるカラー感熱プリント方法
を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、複数のサーマルヘッドをプラテンドラムの外周に
上流側から順に配置したものでは、同時に記録される各
色のラインの画像データから各サーマルヘッドが発生す
る熱エネルギーに起因する搬送速度の変化をラインの記
録前に予測し、この搬送速度の変化によって生じる濃度
ムラを補正するように各サーマルヘッドで発生する熱エ
ネルギーを修正するようにしたものである。
【0014】また、サーマルヘッドを上流側から順に各
プラテンローラに対向して配置したものでは、同時に記
録される各色のラインの画像データから、各サーマルヘ
ッドが発生する熱エネルギーに起因する搬送負荷をそれ
ぞれ予測し、そのうちの1つの搬送負荷がかかっている
状態でのカラー感熱記録紙の搬送速度を基準とし、各サ
ーマルヘッドにおける搬送速度が基準搬送速度となるよ
うに、対応するモータの速度を制御するとともに、この
基準搬送速度において画像データに応じた発色濃度が得
られるように、対応するサーマルヘッドの熱エネルギー
を修正するようにしたものである。
【0015】特定の感熱発色層に複数の画素からなる1
ラインを記録する際に、各画素を発色直前まで加熱する
ためのバイアス熱エネルギーと、発色濃度に応じた階調
熱エネルギーとを与えるときには、バイアス熱エネルギ
ーと階調熱エネルギーのいずれか一方または両方の熱エ
ネルギーを修正するのがよい。
【0016】
【作用】各ラインを記録する時の搬送速度は、画像デー
タからサーマルヘッドの発生する熱エネルギーを調べ、
この熱エネルギーから搬送負荷を調べることにより、ラ
インの記録前に知ることができる。この搬送速度に応じ
て、所期の熱エネルギーを修正して濃度ムラの発生を防
止する。
【0017】サーマルヘッド毎にプラテンローラが設け
られ、これらのプラテンローラを個別に回転させる場合
には、各サーマルヘッド毎の搬送負荷をそれぞれ事前に
調べ、1個のサーマルヘッドにおける搬送速度を調べて
基準とする。他のサーマルヘッドに対向するプラテンロ
ーラが基準搬送速度で回転するように対応するモータの
速度を修正する。カラー感熱記録紙の搬送速度が各プラ
テンローラ上で搬送速度が一定とされ、各サーマルヘッ
ドは、基準搬送速度に応じて、所期の熱エネルギーを修
正して濃度ムラの発生を防止する。
【0018】
【実施例】カラー感熱記録紙の層構造の一例を示す図2
において、カラー感熱記録紙10は、シアン感熱発色層
11と、365nmの紫外線に光定着性を有するマゼン
タ感熱発色層12と,420nmの紫外線に光定着性を
有するイエロー感熱発色層13と,透明な保護層14と
が支持体15上に順次層設されている。これらの各感熱
発色層11〜13は、熱記録される順番に層設されてい
るが、例えばマゼンタ,イエロー,シアンの順番に熱記
録する場合には、イエロー感熱発色層13とマゼンタ感
熱発色層12とが入れ換えられる。
【0019】なお、各感熱発色層11〜13の間には、
感熱発色層の熱感度を調整するための中間層が形成され
ているが、図面では省略してある。また、支持体15と
しては、不透明なコート紙またはプラスチックフイルム
が用いられるが、OHPシートを作成する場合には、透
明なプラスチックフイルムが用いられる。
【0020】図3は、各感熱発色層11〜13の発色特
性を示すものである。各感熱発色層11〜13は、深層
になるほど発色するために大きな熱エネルギー(発色熱
エネネルギー)が必要であり、このカラー感熱記録紙1
0では、イエロー感熱発色層13の発色熱エネルギーが
最も低く、シアン感熱発色層11の発色熱エネルギーが
最も高い。イエローの画素を熱記録する場合には、イエ
ロー用のバイアス熱エネルギーEbyに階調熱エネルギ
ーEgyを加えた発色熱エネルギーがカラー感熱記録紙
10に与えられる。このバイアス熱エネルギーEby
は、イエロー感熱発色層13が発色する直前の熱エネル
ギーであり、1画素の記録開始時のバイアス加熱期間中
にカラー感熱記録紙10に与えられる。階調熱エネルギ
ーEgyは、記録すべき画素の発色濃度すなわちイエロ
ーの階調レベルに応じて決められるものであり、バイア
ス加熱期間に続く階調加熱期間中にカラー感熱記録紙1
0に与えられる。なお、マゼンタ,シアンについても同
様であるので、記号Ebm,Egm,Ebc,Egcを
付してある。
【0021】本発明を実施したカラーサーマルプリンタ
の概略を示す図4において、カラー感熱記録紙10は、
給紙用カセット(図示せず)から送り出され、プラテン
ドラム20に向かって給紙される。このプラテンドラム
20は、黒色の硬質ゴムによって形成されており、金属
製のプラテン軸20aにパルスモータ21の出力軸が直
結されている。周期一定のモータ駆動パルスでパルスモ
ータ21を駆動するこにより、プラテンドラム20が連
続的に回転される。
【0022】なお、プラテンドラム20のプラテン軸2
0aにパルスモータ21の出力軸を直結する代わりに、
プーリとベルトあるいはギヤ列を介してパルスモータ2
1の回転をプラテン軸20aに伝達するようにしてもよ
い。また、プラテン軸20aにロータリエンコーダを直
結し、このロータリエンコーダでプラテンドラム20の
回転位置を検出するできるようにしておけば、パルスモ
ータの代わりに、DCモータ等を用いてもよい。
【0023】カラー感熱記録紙10は、プラテンドラム
20の外周面22に巻き付けられ、プラテンドラム20
と一緒に矢線で示す副走査方向に搬送される。このカラ
ー感熱記録紙10は、給紙側(上流側)に設けられたガ
イドローラ23と、排紙側(下流側)に設けられたガイ
ドローラ24とによって、プラテンドラム20の外周面
22に押し付けられる。
【0024】プラテンドラム20の外周には、イエロー
画像を記録するためのイエロー用サーマルヘッド25
と,マゼンタ画像を記録するためのマゼンタ用サーマル
ヘッド26と,シアン画像を記録するためのシアン用サ
ーマルヘッド27とが配置されている。各サーマルヘッ
ド25〜27は、多数の発熱素子を主走査方向(プラテ
ンドラムの軸方向)にライン状に配列された発熱素子ア
レイ25a,26a,27aが設けられている。各サー
マルヘッド25〜27は、各発熱素子アレイ25a,2
6a,27aがカラー感熱記録紙10に圧接した位置
と、カラー感熱記録紙10から退避した位置との間を移
動する。
【0025】カラー感熱記録紙10には、同時に最大3
個のサーマルヘッドが圧接されて3色の画像が記録がさ
れる。各サーマルヘッド25〜27は、Nライン分の間
隔で配置されており、シアン用サーマルヘッド27がシ
アン画像の第Mライン目を記録している時には、マゼン
タ用サーマルヘッド26がマゼンタ画像の第(M+N)
ライン目を記録し、イエロー用サーマルヘッド25がイ
エロー画像の第(M+2N)ライン目を記録するように
なっている。なお、各サーマルヘッド25〜27の間隔
は一定でなくてもよい。
【0026】イエロー用サーマルヘッド25とマゼンタ
用サーマルヘッド26との間には、イエロー用光定着器
28が、マゼンタ用サーマルヘッド26とシアン用サー
マルヘッド27との間には、マゼンタ用光定着器29が
配置されている。イエロー用光定着器28は、発光ピー
クが420nmの紫外線を放出する紫外線ランプ28a
と、ランプハウス28bとから構成され、マゼンタ用光
定着器29は、発光ピークが365nmの紫外線を放出
する紫外線ランプ29aと、ランプハウス29bと構成
されている。
【0027】給紙側のガイドローラ23の近傍には、カ
ラー感熱記録紙10の先端を検出するためのセンサー3
0が配置されており、黒色のプラテンドラム20と、白
色のカラー感熱記録紙10との反射率の違いから、カラ
ー感熱記録紙10の先端を光学的に検出する。この先端
を検出した時点から、モータ駆動パルスの個数をカウン
トすることにより、カラー感熱記録紙10の搬送位置が
測定される。
【0028】カラーサーマルプリンタの回路の概略を図
1に示す。システムコントローラ31は、搬送部32,
イエロー記録ユニット33,マゼンタ記録ユニット3
4,シアン記録ユニット35,イエロー熱量検出ユニッ
ト36,マゼンタ熱量検出ユニット37,シアン熱量検
出ユニット38を所定のシーケンスで制御する。システ
ムコントローラ31は、モータ駆動パルス発生回路40
にパルスモータ21の回転開始と停止とを指示する。こ
のモータ駆動パルス発生回路40は、周期が一定のモー
タ駆動パルスをモータドライバ41に送り、パルスモー
タ21を一定速度で回転させる。
【0029】カウンタ42は、センサー30がカラー感
熱記録紙10の先端を検出した時点でカウント値を
「0」にリセットし、モータ駆動パルスの個数をカウン
トすることによって、カラー感熱記録紙10の先端の搬
送位置を測定する。このカウンタ42のカウント値は、
各サーマルヘッド25〜27の移動や通電のタイミング
を決定するために、システムコントローラ31に送られ
る。
【0030】システムコントローラ31は、カウンタ4
2のカウント値に基づいて、イエロー記録ユニット3
3,マゼンタ記録ユニット34,シアン記録ユニット3
5にサーマルヘッドのアップとダウンの指示と、画像の
1ラインの記録を開始するための1ラインプリント開始
信号とを送る。この1ラインプリント開始信号は、各記
録ユニット33〜35に同時に送られる。
【0031】イエロー画像記録ユニット33は、イエロ
ー画像を記録するためのものであり、イエロー(Y)用
プリントコントローラ43により各部が制御される。こ
のイエロー用プリントコントローラ43は、システムコ
ントローラ31からの1ラインプリント開始信号を受け
取った時に、イエロー画像の1ラインの記録を開始し、
1ラインの記録が終了すると、1ライン記録終了信号を
システムコントローラ31に送る。また、イエロー用プ
リントコントローラ43は、この1ラインプリント開始
信号をラインカウンタ44で「1」からカウントするこ
とにより、記録すべきラインを特定する。
【0032】バイアス用ラインメモリ45には、イエロ
ー画像の記録に用いられる1ライン分のバイアスデータ
が記憶されている。これらのバイアスデータには、例え
ば「255」が用いられている。なお、各発熱素子は、
その抵抗値にバラツキがあり、同じ駆動パルスで駆動し
ても発熱量に差異が生じる。そこで、この発熱量の誤差
を補正するために、抵抗値の誤差を考慮したバイアスデ
ータを各発熱素子毎に設定するのがよい。
【0033】イエロー(Y)用画像メモリ46には、ビ
デオカメラやスキャナ等で取り込んだイエロー画像デー
タが書き込まれている。イエロー用画像メモリ46は、
イエロー画像のプリント時に、記録すべき1ライン分の
イエロー画像データが1ラインずつ読み出され、画像用
ラインメモリ47に書き込まれる。また、イエロー用画
像メモリ46は、1ラインの記録開始後に、次に記録す
べき1ライン分のイエロー画像データが読み出され、イ
エロー熱量検出ユニット36の補正用ラインメモリ48
に送られる。なお、青色画像データを画像メモリに取り
込み、記録時に1ライン分を読み出してイエロー画像デ
ータに変換してもよい。
【0034】セレクタ49は、イエロー画像を1ライン
記録する際に、最初にバイアス用メモリ45をコンパレ
ータ50に接続して、バイアス用ラインメモリ45から
1ライン分のバイアスデータを画素毎に順番に読み出し
て、コンパレータ50に送る。バイアス加熱が終了する
と、セレクタ49は、画像用ラインメモリ47をコンパ
レータ50に接続して、画像用ラインメモリ47から1
ライン分のイエロー画像データを画素毎に順番に読み出
して、コンパレータ50に送る。
【0035】比較データ発生回路51は、階調数が例え
ば「256」の場合には、バイアス加熱及び階調加熱の
両方において、「0」〜「255」の比較データを順番
に発生する。コンパレータ50は、各比較データ毎に1
ライン分のバイアスデータまたはイエロー画像データを
画素毎に順番に比較し、1ライン分の駆動データを発生
する。各画素毎の比較において、バイアスデータまたは
イエロー画像データが比較データと等しいか大きい場合
には「1」の駆動データを発生し、小さい場合には
「0」の駆動データを発生する。
【0036】したがって、バイアス加熱では、「0」〜
「255」の比較データを用いて、1ライン分の各バイ
アスデータが256回比較され、1個のバイアスデータ
は結果的に256ビットの駆動データに変換される。同
様に、階調加熱では、1ライン分の各イエロー画像デー
タが256回比較され、1個のイエロー画像データが結
果的に256ビットの駆動データに変換される。コンパ
レータ50は、1ライン分の駆動データをシリアルに出
力してヘッドドライバ52に送る。
【0037】イエロー用ストローブパルス補正回路53
には、イエロー用のストローブ信号についてのバイアス
加熱用の基準パルス幅のデータと、階調加熱用の基準パ
ルス幅のデータとが記憶されている。このイエロー用ス
トローブパルス補正回路53には、後述する熱エネルギ
ー制御回路55から次に記録するラインについての熱エ
ネルギーの修正を行うための修正係数Kが入力される。
イエロー用ストローブパルス補正回路53は、濃度ムラ
を防止するために、修正係数Kを各基準パルス幅のデー
タに乗じて、バイアス加熱用と階調加熱用のパルス幅を
修正する。これらの修正されたパルス幅のデータは、冷
却期間中にストローブ信号発生回路54に送られる。
【0038】ストローブ信号発生回路54は、イエロー
用ストローブパルス補正回路53からのバイアス加熱用
と階調加熱用のパルス幅のデータがセットされる。スト
ローブ信号発生回路54は、バイアス加熱時には、セッ
トされたバイアス加熱用のパルス幅を持ったストローブ
信号を発生し、階調加熱時には、セットされた階調加熱
用のパルス幅を持ったストローブ信号を発生する。スト
ローブ信号発生回路54は、ストローブ信号をヘッドド
ライバ52に送る。なお、ストローブ信号の発生タイミ
ングは、イエロー用プリントコントローラ43によって
制御される。
【0039】ヘッドドライバ52は、図5に示すよう
に、シフトレジスタ52a,ラッチアレイ52b,ゲー
トアレイ52c、発熱素子アレイ25aの発熱素子60
a〜60n毎に設けられた複数のトランジスタ52−1
〜52−nから構成されている。シフトレジスタ52a
は、1ライン分のシリアルな駆動データをシフトクロッ
ク信号により順次取込み、パラレルな駆動データに変換
して、ラッチアレイ52bに出力する。
【0040】ラッチアレイ52bは、データラッチ信号
でシフトレジスタ52aからのパラレルな駆動データの
各ビットをラッチして、ゲートアレイ52cに出力す
る。なお、シフトクロック信号及びデータラッチ信号
は、イエロー用プリントコントローラ43から供給され
る。
【0041】ゲートアレイ52cは発熱素子60a〜6
0nに対応した複数のANDゲート素子からなり、スト
ローブ信号発生回路54からのストローブ信号とラッチ
アレイ52bからの駆動データとが入力される。ゲート
アレイ52cは、駆動データの各ビットとストローブ信
号との論理積をとり、この結果を各トランジスタ52−
1〜52−nに送る。すなわち駆動データが「1」とな
っているビットについては、ストローブ信号のパルス幅
を持った駆動パルスが発生し、駆動データが「0」とな
っているビットについては、駆動パルスが発生しない。
各トランジスタ52−1〜52−nは、ゲートアレイ5
2cから駆動パルスが入力されている間に、イエロー用
サーマルヘッド25の発熱素子60a〜60nを通電す
る。
【0042】マゼンタ記録ユニット34,シアン記録ユ
ニット35も前述したイエロー記録部36と同じ構成で
あるから、説明を省略する。
【0043】図1に示すように、イエロー熱量検出ユニ
ット36は、補正用ラインメモリ48とイエロー(Y)
用係数補正回路56とから構成されている。補正用ライ
ンメモリ48には、1ラインの記録開始後に、次に記録
されるべき1ラインのイエロー画像データが書き込まれ
る。なお、イエロー画像の第1ライン目の記録前では、
第1ライン目のイエロー画像データが補正用ラインメモ
リ48に書き込まれる。
【0044】イエロー用係数補正回路56は、補正用ラ
インメモリ48に書き込まれた1ライン分のイエロー画
像データを読み出して、1ラインのイエロー画像データ
の総和(以下、ライン濃度データと称する)を求める。
このライン濃度データは、発熱素子アレイ25aが発生
する全ての階調熱エネルギーに応じた値となるから、、
このライン濃度データにイエロー画像データと階調熱エ
ネルギーEgyとの関係を表すイエロー用の係数を乗じ
ることにより、ライン濃度データを発熱素子アレイ25
aが階調加熱期間に発生する全階調熱エネルギーに換算
する。そして、この全階調熱エネルギーに発熱素子アレ
イ25aがバイアス加熱期間中に発生する全バイアス熱
エネルギーを加算し、発熱素子25aが1ラインに記録
中に発生する全発色熱エネルギーを算出する。この全発
色熱エネルギーから発熱素子アレイ25aが平均して発
生する平均熱エネルギーEyを求め、この平均熱エネル
ギーEyの値を平均熱データDyとして、熱エネルギー
制御回路55に送る。
【0045】マゼンタ熱量検出ユニット37と、シアン
熱量検出ユニット38も、イエロー熱量検出ユニット3
6と同様な構成となっており、それぞれマゼンタの平均
熱エネルギーEyの値を表す平均熱データDm,シアン
の平均熱エネルギーEcの値を表す平均熱データDcを
熱エネルギー制御回路55に送る。
【0046】サーマルヘッドの発生する熱エネルギー
は、カラー感熱記録紙10に与えられて、カラー感熱記
録紙10の温度を上昇させる。サーマルヘッドとカラー
感熱記録紙10との間の摩擦係数μには、図6に一例を
示すように、温度が高くなると摩擦係数μが小さくなる
相関関係がある。図中の「Y」,「M」,「C」で示さ
れた範囲は、イエロー,マゼンタ,シアンの各ラインを
記録する時の温度範囲を示している。
【0047】また、サーマルヘッドが与える摩擦抵抗す
なわち搬送負荷は、サーマルヘッドの圧接力と摩擦係数
を乗じた値となり、サーマルヘッドの圧接力は予め決め
られた一定値である。したがって、ラインの記録中にサ
ーマルヘッドの発生する熱エネルギーが分かると、搬送
負荷の大きさを知ることができる。そして、この搬送負
荷が分かると、ラインの記録中の搬送速度を知ることが
できるから、あるラインの画像データから得られた平均
熱エネルギーを基にして、このラインを記録する時の搬
送速度に応じて、サーマルヘッドで発生する熱エネルギ
ーを修正し、画像データで表される濃度に発色させるこ
とができる。
【0048】このカラー感熱プリンタでは、イエロー用
サーマルヘッド25でイエローについて階調レベル「1
23」の画素を1ライン分記録しながら、マゼンタ用サ
ーマルヘッド26でマゼンタについて階調レベル「12
3」の画素を1ライン分記録している時に、これらのサ
ーマルヘッド25,26によって生じる搬送負荷FSに
よって搬送速度が所定の搬送速度(以下、基準搬送速度
と称する)Vとなるように設定されている。この搬送速
度Vで、各サーマルヘッドは、画像データに応じて発色
濃度が得られるように、駆動パルスの幅が決められてい
る。なお、他の発熱状態における搬送速度を基準として
もよい。
【0049】熱エネルギー制御回路55は、各熱量検出
ユニット36〜38からの平均熱データDy,Dm,D
cから、各サーマルヘッド25〜27が発生する平均熱
エネルギーEy,Em,Ecを得る。熱エネルギー制御
回路55は、平均熱エネルギーEy,Em,Ecからラ
インの記録中における搬送負荷FDを求め、この搬送負
荷FDが搬送系に生じた時の搬送速度Vtを算出する。
熱エネルギー制御回路55は、算出した搬送速度Vtと
基準搬送速度Vとの差から、サーマルヘッドで発生され
る熱エネルギーを修正するための修正係数Kを作成す
る。この修正係数Kは、例えばK=Vt/Vで与えられ
る。
【0050】なお、本実施例では、修正された熱エネル
ギーによる搬送速度の変化は記録される濃度に影響を与
えないものとしているが、修正後の熱エネルギーによる
搬送速度の変化を考慮して、修正係数Kを求めてもよ
い。また、修正係数Kを求める方法は、搬送速度の比率
から求める方法に限らず、実験に基づいてテーブル化し
てもよい。
【0051】図7は、修正係数Kが「1」の場合の3色
のサーマルヘッドの発熱素子を駆動するための駆動パル
スの一例を示すものである。バイアスデータとして「2
55」を用いた場合には、ヘッドドライバ52は、バイ
アス加熱期間中に、バイアス加熱用の基準パルス幅を持
った256個のバイアス駆動パルスを作成する。図7
(a)に示すように、この256個のバイアス駆動パル
スでイエロー用サーマルヘッド25の各発熱素子60a
〜60nが駆動され、バイアス熱エネルギーEbyを発
生する。
【0052】バイアス加熱後に、イエロー画像データが
「255」の場合には、階調加熱期間中にヘッドドライ
バ52で階調加熱用の基準パルス幅を持った256個の
階調駆動パルスが作成される。この256個の階調駆動
パルスで1個の発熱素子が駆動され、駆動パルス256
個分の階調熱エネルギーEgyを発生する。この階調加
熱後から、次の画素の記録開始されるまでの期間が冷却
期間となり、発熱素子60a〜60nが自然冷却され
る。
【0053】図7(b)は、マゼンタ用サーマルヘッド
26の発熱素子を駆動するための駆動パルスを示し、図
7(c)は、シアン用サーマルヘッド27の発熱素子を
駆動するための駆動パルスを示す。
【0054】図8には、パルス幅が修正されたイエロー
用のバイアス駆動パルスと階調駆動パルスの1例を示
す。図8(a)は、搬送速度の低下に伴う黒スジの発生
を防止するためのバイアス駆動パルスと階調駆動パルス
の1例を示すものである。基準搬送速度Vよりも搬送速
度Vtが遅くなる場合には、修正係数Kが1未満の値例
えば「0.93」になっており、バイアス加熱用のパル
ス幅と階調加熱用のパルス幅とが、それぞれの基準パル
ス幅に対して93%のパルス幅にされる。そして、これ
らの修正されたパルス幅を持ったバイアス駆動パルス
と、階調駆動パルスとで発熱素子が駆動される。こうす
ると、バイアス加熱及び階調加熱時に発生する熱エネル
ギーが画像データに応じた本来の発色熱エネルギーより
も小さくなり、黒スジが防止される。
【0055】図8(b)は、搬送速度の上昇に伴う白ス
ジの発生を防止するためのバイアス駆動パルスと階調駆
動パルスの1例を示すものである。基準搬送速度Vより
も搬送速度Vtが速くなる場合には、修正係数Kが1よ
りも大きい値例えば、「1.06」になっており、バイ
アス加熱用のパルス幅と階調加熱用のパルス幅とが、そ
れぞれの基準パルス幅に対して106%のパルス幅にさ
れる。そして、これらの修正されたパルス幅を持ったバ
イアス駆動パルスと、階調駆動パルスとで発熱素子が駆
動される。こうすると、バイアス加熱及び階調加熱時に
発生する熱エネルギーが画像データに応じた本来の発色
熱エネルギーよりも大きくなり、白スジが防止される。
【0056】カラー感熱記録10の記録状態を示す図9
において、イエロー用サーマルヘッド25の発熱素子ア
レイ25aには、主走査方向に多数の発熱素子60a〜
60nが並べられている。各発熱素子60a〜60n
は、例えば、主走査方向の長さL1が140μmであ
り、副走査方向(カラー感熱記録紙の移動方向)の長さ
L2が100μmである。なお、実際の発熱素子は両側
が放熱によって温度が上がらないので、L2としては2
10μmのものが用いられる。この場合は、中央部(1
00μm)によって記録が行われる。
【0057】イエロー用サーマルヘッド25は、イエロ
ー画像を1ラインずつ記録する。この1本のラインは主
走査方向に延びており、その副走査方向の長さL3が例
えば156μmである。この1本のラインは、複数の画
素PSからなり、各画素PSは対応する発熱素子で記録
される。
【0058】カラー感熱記録紙10を搬送するためのパ
ルスモータ21は、1ラインを記録する間に、一定周期
のモータ駆動パルスが20個与えられる。この20個の
モータ駆動パルスによって、副走査方向に連続的に15
6μm移動する。バイアス加熱開始時点では、例えば発
熱素子60aは、符号61で示す位置にある。そして、
10個のモータ駆動パルスによって符号62に示す位置
まで移動したときに、ほぼバイアス加熱が終了する。こ
のバイアス駆動パルスで発熱素子を駆動したときには発
色しない。
【0059】バイアス加熱後に階調加熱が開始される
が、この期間に対しては、7個のモータ駆動パルスが当
てられ、発熱素子60aが符号62で示す位置から符号
63で示す位置まで移動する。この階調加熱期間で画素
PSが発色し、その濃度は階調駆動パルスの個数によっ
て決まる。階調加熱の終了後に、発熱素子60aが通電
されない冷却期間があり、これにはほぼ3個のモータ駆
動パルスが与えられている。なお、発熱素子60aは、
副走査方向に移動するが、図面を分りやすくするため
に、位置61〜63は、主走査方向にずらして描いてあ
る。
【0060】次に上記実施例の作用について説明する。
プリントすべき画像の3色の画像データを取り込み、色
毎に設けた画像メモリに書き込む。この画像データの取
込み後に、プリント開始スイッチ(図示せず)を操作す
る。このプリント開始スイッチが操作されると、システ
ムコントローラ31は、各回路を初期化してから、イエ
ロー用光定着器28,マゼンタ用光定着器29を点灯さ
せるとともに、給紙カセットからカラー感熱記録紙10
を送り出して給紙を行う。
【0061】次に、システムコントローラ31は、モー
タ駆動パルス発生回路40にモータの回転を指示する。
これにより、モータ駆動パルス発生回路40から一定の
周期のモータ駆動パルスがモータドライバ41に送ら
れ、パルスモータ21が一定の回転速度で回転される。
このパルスモータ21の回転は、プラテンドラム20に
伝達される。また、モータ駆動パルスは、カウンタ42
に入力され、カウンタ42は、モータ駆動パルスが1個
入力される毎にカウント値を「1」ずつインクリメント
して、モータ駆動パルスの個数をカウントする。
【0062】給紙されたカラー感熱記録紙10は、ガイ
ドローラ23に案内され、プラテンドラム20の外周面
22に巻付けられる。そして、プラテンドラム20の回
転によって、排紙側のガイドローラ24に向けて搬送さ
れる。この搬送中にカラー感熱記録紙10の先端がセン
サー30によって検出される。このセンサー30の検出
信号でカウンタ42が「0」にリセットされ、再びカウ
ントを開始する。
【0063】システムコントローラ31は、カウンタ4
2のカウント値をチェックしており、このカウント値か
らカラー感熱記録紙10が所定量搬送されて、カラー感
熱記録紙10の先端がイエロー用サーマルヘッド25を
通過した位置に達したことを検知した時に、イエロー用
サーマルヘッド25のダウンをイエロー用プリントコン
トーラ43に指示する。このイエロー用プリントコント
ローラ43は、ヘッド移動機構(図示省略)を作動さ
せ、イエロー用サーマルヘッド25を揺動して、発熱素
子アレイ25aをカラー感熱記録紙10に圧接する。
【0064】また、このサーマルヘッドダウンの指示
で、イエロー用プリントコントローラ43は、ラインカ
ウンタ44の初期化によるカウント値「1」に基づい
て、イエロー用画像メモリ46から第1ライン目のイエ
ロー画像データを画素毎に読み出して、これを画像用ラ
インメモリ47に書き込む。これと同時に、この第1ラ
イン目のイエロー画像データを補正用ラインメモリ48
にも送る。
【0065】補正用ラインメモリ48に第1ライン目の
イエロー画像データをいったん書き込んでから、画素毎
に1ライン分のイエロー画像データを読み出してイエロ
ー用係数補正回路56に送る。このイエロー用係数補正
回路56は、順次入力される各画素のイエロー画像デー
タを加算して、第1ライン目のイエロー画像データの総
和であるライン濃度データを求める。このライン濃度デ
ータに、イエロー画像データとイエローの階調熱エネル
ギーEgyと関係を示す係数を乗じて、第1ライン目を
記録する時にサーマルヘッド25の発熱素子アレイ25
aが発生する全階調熱エネルギーを求める。そして、こ
の全階調熱エネルギーに発熱素子アレイ25aが発生す
る全バイアス熱エネルギーを加算し、全発色熱エネルギ
ーを算出する。
【0066】次に、イエロー用係数補正回路56は、こ
の全発色熱エネルギーを発熱素子60a〜60nの個数
で除して、発熱素子アレイ25aが平均して発生する平
均熱エネルギーEyを求め、この平均熱エネルギーEy
の値を平均熱データDyとして、熱エネルギー制御回路
55に送る。
【0067】熱エネルギー制御回路55は、イエロー熱
量検出ユニット36からの平均熱データDyからイエロ
ー用サーマルヘッド25が発生する平均熱エネルギーE
yを得る。そして、この平均熱エネルギーEyに応じた
摩擦係数μを求め、この摩擦係数μにイエロー用サーマ
ルヘッド25の圧接力を乗じることにより、イエロー画
像の第1ライン目を記録する時に生じるイエロー用サー
マルヘッド25による搬送負荷を求める。イエロー画像
の第1ライン目を記録するときには、マゼンタ,シアン
用サーマルヘッド26,27は、カラー感熱記録紙10
に接触していないので、マゼンタ熱量検出ユニット3
7,シアン熱量検出ユニット38からの平均熱データD
m,Dcが零となる。したがって、熱エネルギー制御回
路55は、マゼンタ用サーマルヘッド26,シアン用サ
ーマルヘッド27による搬送負荷を「0」とする。
【0068】次に、熱エネルギー制御回路55は、各サ
ーマルヘッド25〜27による搬送負荷を合計して搬送
負荷FDを求め、搬送系に搬送負荷FDがかかった時の
搬送速度Vtを求める。熱エネルギー制御回路55は、
得られた搬送速度Vtと記憶している基準搬送速度Vと
の比の値(=Vt/V)を修正係数Kとし、これをイエ
ロー用ストローブパルス補正回路53に送る。
【0069】イエロー用ストローブパルス補正回路53
は、この修正係数Kをバイアス加熱用の基準パルス幅の
データに乗じ、またこの修正係数Kを階調加熱用の基準
パルス幅のデータに乗じて、それぞれのストローブ信号
のパルス幅を修正する。これらの修正された各パルス幅
のデータは、ストローブ信号発生回路54に送られ、ス
トローブ信号発生回路54にセットされる。このパルス
幅のデータのセットは、イエロー画像の第1ライン目の
記録が開始するまでに完了される。
【0070】システムコントローラ31には、予めカラ
ー感熱記録紙10の先端と画像を記録するためのエリア
(以下、記録エリアと称する)の先端との間の距離に対
応したモータ駆動パルスの個数が設定されている。シス
テムコントローラ31は、カウンタ42のカウント値を
参照して、記録エリアの先端がイエロー用サーマルヘッ
ド25の発熱素子アレイ25aに到達したことを判断す
ると、イエロー用プリントコントローラ43にイエロー
画像の1ラインプリント開始信号を送る。
【0071】イエロー用プリントコントローラ43は、
1ラインプリント開始信号を受け取ると、ラインカウン
タ44をインクリメントして「2」とする。これととも
に、セレクタ49を切り換えてバイアス用ラインメモリ
45をコンパレータ50に接続してから、バイアス用ラ
インメモリ45の読出しを開始する。また、この読出し
開始後に、イエロー用プリントコントローラ43は、ラ
インカウンタ44のカウント値「2」の値に基づいて第
2ライン目のイエロー画像データをイエロー用画像メモ
リ46から読み出して、補正用ラインメモリ48に送
る。
【0072】バイアス用ラインメモリ45から数値が
「255」の1ライン分のバイアスデータが、1個ずつ
順番に読み出されてコンパレータ50に送られる。他
方、イエロー用プリントコントローラ43は、比較デー
タ発生器51のカウンタを「0」にリセットする。この
比較データ発生器51は、「0」の比較データをコンパ
レータ50に送る。
【0073】コンパレータ50は、入力されたバイアス
データと、「0」の比較データとを比較し、前者が後者
と同じか大きい時に、「1」のバイアス駆動データを出
力する。コンパレータ50は、「0」の比較データのも
とで、1ライン分のバイアスデータを比較するから、全
てが「1」となった1ライン分のバイアス駆動データが
シリアルに出力される。
【0074】シリアルなバイアス駆動データは、ヘッド
ドライバ52に送られて、シフトレジスタ52aでパラ
レルなバイアス駆動データに変換される。次に、このパ
ラレルなバイアス駆動データは、ラッチアレイ52bに
ラッチされてから、ANDゲートアレイ52cに出力さ
れる。
【0075】ANDゲートアレイ52cにバイアス駆動
データが出力されると、ストローブ信号発生回路54
は、上記のようにして予め決められたパルス幅を持った
バイアス加熱用のストローブ信号を発生し、これをAN
Dゲートアレイ52cに送る。このストローブ信号発生
器52からのバイアス加熱用のストローブ信号と1ライ
ン分の駆動データとがANDゲートアレイ52cに入力
され、これらの論理積が求められる。全てのバイアス駆
動データは「1」であるから、バイアス用ストローブ信
号のパルス幅と同じ幅を持った1ライン分の0番目のバ
イアス駆動パルスが各トランジスタ52−1〜52−n
に出力される。このバイアス駆動パルスの幅は、基準パ
ルス幅に修正係数Kを乗じた幅になっている。各トラン
ジスタ52−1〜52−nは、バイアス用駆動パルスが
入力されている間に、発熱素子アレイ25aの各発熱素
子60a〜60nを通電する。これによって、各発熱素
子60a〜60nが同時に駆動されて発熱する。
【0076】0番目のバイアス駆動パルスによる発熱が
終了すると、イエロー用プリントコントローラ43は、
比較データ発生器51のカウンタをインクリメントし
て、「1」の比較データを発生させる。次に、イエロー
用プリントコントローラ43は、バイアス用ラインメモ
リ45から第2回目の読出しを開始する。このバイアス
用ラインメモリ45は、再び1ライン分のバイアスデー
タを1個ずつ順番に読み出してコンパレータ50に送
る。前述した手順により、修正されたパルス幅を持った
バイアス加熱用のストローブ信号と同じパルス幅の1番
目のバイアス駆動パルスが1ライン分作成され、発熱素
子アレイ25aの各発熱素子60a〜60nが同時に駆
動される。
【0077】以下同様にして、「2」〜「255」の各
比較データを用いてバイアス駆動パルスを作成し、各発
熱素子60a〜60nを駆動する。このように発熱素子
アレイ25aの各発熱素子60a〜60nは、バイアス
加熱期間内で0番目から255番目のバイアス駆動パル
スによって、256回の発熱を行ってバイアス加熱を行
う。そして、このバイアス加熱で発生される熱エネルギ
ーは、バイアス熱エネルギーEbyが修正係数Kで修正
された値になっている。
【0078】バイアス加熱が終了すると、階調加熱が開
始される。まず、イエロー用プリントコントローラ43
は、比較データ発生器51のカウンタをリセットして
「0」にし、またセレクタ49を切り換えて、画像用ラ
インメモリ47をコンパレータ50に接続する。次に、
イエロー用プリントコントローラ43は、画像用ライン
メモリ47に書き込まれている第1ライン目のイエロー
画像データを1個ずつ順次に読み出してコンパレータ5
0に送る。
【0079】コンパレータ50は、最初に「0」の比較
データと、次々に入力される各イエロー画像データとを
順次比較する。イエロー画像データが比較データと同じ
か大きい場合には、コンパレータ50は「1」の階調駆
動データを出力し、小さい場合には、「0」の階調駆動
データを出力する。このコンパレータ50から1ライン
分の各階調駆動データがシリアルに出力されて、ヘッド
ドライバ52に送られる。
【0080】ヘッドドライバ52では、1ライン分の階
調駆動データがシフトレジスタ52aでパラレルに変換
され、このパラレルな階調駆動データは、ラッチアレイ
52bにラッチされてから、ANDゲートアレイ52c
に出力される。階調加熱期間になるとストローブ信号発
生回路54は、イエロー用プリントコントーローラ43
で制御され、階調用ストローブ信号を発生するように切
り換えられる。ラッチアレイ52bが階調駆動データを
出力すると、ストローブ信号発生回路54は、セットさ
れている修正されたパルス幅を持った階調加熱用のスト
ローブ信号を発生し、これをANDゲートアレイ52c
に送る。ANDゲートアレイ52cは、階調駆動データ
と階調用ストローブ信号の論理積を求め、階調用ストロ
ーブ信号と同じパルス幅を持った階調駆動パルスに変換
する。ここで、階調駆動データが「0」の場合には、階
調駆動パルスは発生しない。この1ラインの階調駆動パ
ルスによって、発熱素子アレイ25aの発熱素子60a
〜60nがトランジスタ52−1〜52−nを介して、
選択的に通電・駆動されて発熱する。
【0081】以下同様にして、「1」〜「255」まで
の比較データを用い、各発熱素子60a〜60nを選択
的に駆動する。これにより、各発熱素子60a〜60n
は、1〜256回の範囲内で、イエロー画像データに応
じた回数だけ駆動され、修正された階調熱エネルギーを
発生する。最高濃度の画素を記録する場合には、発熱素
子は、0番目から255番目の256個の階調駆動パル
スで駆動される。また、最低濃度の画素を記録する場合
には、1個の階調駆動パルスが与えられる。このように
して、最低濃度(階調レベル「0」から最高濃度(階調
レベル「255」)までの256階調で各画素を記録す
る。
【0082】各発熱素子60a〜60nは、イエロー画
像の第1ライン目について予め調べた搬送速度Vtに応
じて修正されたバイアス熱エネルギーと階調熱エネルギ
ーとからなる修正された発色熱エネルギーを発生する。
これにより、イエロー感熱発色層13は、図3に示す特
性曲線に基づいて、イエロー画像データに応じた濃度に
発色するから、四角形をした画素内にイエローのドット
が形成される。
【0083】各発熱素子60a〜60nは、階調加熱が
終了すると、冷却期間に入って自然冷却が行われる。こ
の冷却期間は、階調駆動パルスの個数が少ないほど長く
なる。なお、冷却期間の最小値(共通冷却期間)は、発
熱素子60に最大個数の256個の階調駆動パルスを供
給して発熱させた後、発熱素子が所定の温度まで低下す
るのに必要な時間から決められている。
【0084】一方、イエロー画像の第1ライン目のバイ
アス加熱及び階調加熱が行われている間には、第1ライ
ンの開始時に補正用ラインメモリ48に書き込まれた第
2ライン目のイエロー画像データから、イエロー熱量検
出ユニット36で、上記同様にしてイエロー画像の第2
ライン目について平均熱エネルギーEyが求められる。
【0085】熱エネルギー制御回路55は、第1ライン
目と同様にして、イエロー画像の第2ライン目の記録時
における搬送速度Vtを求める。そして、この搬送速度
Vtと基準搬送速度Vとから修正係数Kを作成し、これ
をイエロー用ストローブパルス補正回路53に送る。イ
エロー用ストローブパルス補正回路53は、バイアス加
熱用の基準パルス幅のデータと階調加熱用の基準パルス
幅のデータのそれぞれにイエロー画像の第2ライン目の
記録について得られた修正係数Kを乗じ、それぞれのパ
ルス幅を修正する。
【0086】そして、第1ライン目の共通冷却期間に入
ると、イエロー用ストローブパルス補正回路53は、こ
の共通冷却期間中に、第2ライン目の記録について得ら
れたバイアス加熱用パルス幅のデータと階調加熱用のパ
ルス幅のデータとをストローブ信号発生回路54にセッ
トする。また、イエロー用プリントコントローラ43
は、ラインカウンタ44のカウント値「2」に基づい
て、イエロー用画像メモリ46から第2ライン目のイエ
ロー画像データを読み出して画像用ラインメモリ47に
書き込み、セレクタ49をバイアス用ラインメモリ45
側に切り換える。
【0087】イエロー画像の第1ライン目の冷却期間が
終了すると、イエロー用プリントコントローラ43は、
1ライン記録終了信号をシステムコントローラ31に送
る。システムコントローラ31は、この1ライン記録終
了信号を受け取るとイエロー用プリントコントローラに
1ラインプリント開始信号を送ってイエロー画像の第2
ライン目の記録を指示する。
【0088】イエロー用プリントコントローラ43は、
1ラインプリント開始信号を受け取ると、ラインカウン
タ47のカウント値を「3」にするとともに、第2ライ
ン目の記録を開始する。そして第2ライン目の記録開始
後に、ラインカウンタ47のカウント値「3」に基づい
て、第3ライン目のイエロー画像データを補正用ライン
メモリ48に送る。第2ライン目の記録中に、第3ライ
ン目についての修正係数Kを求め、第3ライン目につい
てのバイアス加熱用と階調加熱用のストローブ信号のパ
ルス幅を決定する。
【0089】第2ライン目の記録でも前述したように、
バイアス用ラインメモリ45からバイアスデータを読み
出してバイアス駆動パルスでバイアス加熱し、次に画像
用ラインメモリ47から第2ライン目のイエロー画像デ
ータを読み出し、階調駆動パルスで階調加熱を行う。こ
の時のバイアス駆動パルスは、ストローブ信号発生回路
54にセットされている第2ライン目についての修正係
数Kによって修正されたバイアス加熱用のパルス幅を持
ったストローブ信号を用いて作成され、また、階調駆動
パルスは、ストローブ信号発生回路54にセットされて
いる第2ライン目についての修正係数Kによって修正さ
れた階調加熱用のパルス幅を持ったストローブ信号を用
いて作成される。
【0090】以下、同様にして、連続移動中のカラー感
熱記録紙10に、イエロー画像の第3ライン目以降を順
次記録する。プラテンドラム20の回転で、イエロー画
像が記録された部分がイエロー用光定着器28に達する
と、発光ピークが420nmの紫外線が照射され、イエ
ロー感熱発色層13が定着されて発色能力が消失され
る。
【0091】システムコントローラ31は、カウンタ4
2のカウント値から、カラー感熱記録紙10の先端がマ
ゼンタ用サーマルヘッド26の位置に到達したことを検
知すると、マゼンタ記録ユニット34にマゼンタ用サー
マルヘッド26のダウンを指示する。マゼンタ記録ユニ
ット34は、マゼンタ用サーマルヘッド26を揺動させ
てカラー感熱記録紙10に圧接する。マゼンタ記録ユニ
ット34は、マゼンタ用画像メモリから、第1ライン目
のマゼンタ画像データを読み出して画像用ラインメモリ
に書き込む。また、この第1ライン目のマゼンタ画像デ
ータは、マゼンタ熱量検出ユニット37の補正用ライン
メモリにも書き込まれる。
【0092】マゼンタ熱量検出ユニット37は、イエロ
ー熱量検出ユニット36と同様にして、第1ライン目の
マゼンタ画像データから、マゼンタ用サーマルヘッド2
6で第1ライン目を記録する際の平均熱エネルギーEm
を求め、これを平均熱データDmとして熱エネルギー制
御回路55に送る。また、これと同時にイエロー熱量検
出ユニット36から第N+1ライン目のイエロー画像デ
ータから得られた平均熱データDyが熱エネルギー制御
回路55に送られる。
【0093】熱エネルギー制御回路55は、マゼンタ用
サーマルヘッド26による搬送負荷を求める。また、イ
エロー画像の第N+1ライン目を記録する時に、イエロ
ー用サーマルヘッド25によって生じる搬送負荷も求め
る。
【0094】熱エネルギー制御回路55は、各サーマル
ヘッド25,26による搬送負荷を合計して搬送負荷F
Dを求め、搬送系に搬送負荷FDが作用している時の搬
送速度Vtを求める。熱エネルギー制御回路55は、得
られた搬送速度Vtと記憶している基準搬送速度Vとの
比の値(=Vt/V)の値を修正係数Kとし、この修正
係数Kはイエロー記録ユニット33とマゼンタ記録ユニ
ット34の各ストローブパルス補正回路に送られる。
【0095】その後、記録エリアの先端がマゼンタ用サ
ーマルヘッド26に到達したことを検知すると、システ
ムコントローラ31は、マゼンタ記録ユニット34に1
ラインプリント開始信号を送り、マゼンタ画像の第1ラ
イン目の記録を指示する。このマゼンタ画像の第1ライ
ン目の記録と同時に、イエロー画像の第N+1ライン目
の記録が行われるので、システムコントローラ31は、
イエロー記録ユニット33にも1ラインプリント開始信
号を送って、1ラインのプリントを指示する。
【0096】マゼンタ記録ユニット34は、1ラインプ
リント開始信号を受け取るとマゼンタの第1ライン目の
記録を開始する。マゼンタ画像の第1ライン目の記録に
際しては、修正係数Kによって修正されたマゼンタにつ
いてのバイアス加熱用のパルス幅を持ったストローブ信
号がストーブ信号発生回路から発生され、このバイアス
加熱用のストローブ信号とバイアスデータとから、0番
〜255番の修正されたパルス幅を持ったバイアス駆動
パルスが作成される。そして、マゼンタ用サーマルヘッ
ド26の各発熱素子は、これらのバイアス駆動パルスで
駆動され、マゼンタ用の修正されたバイアス熱エネルギ
ーを発生する。
【0097】次に、修正係数Kによって修正されたマゼ
ンタについての階調加熱用のパルス幅を持ったストロー
ブ信号がストーブ信号発生回路から発生され、この階調
加熱用のストローブ信号とマゼンタ画像データとから、
マゼンタ画像に応じた個数の修正されたパルス幅を持っ
た階調駆動パルスが作成される。そして、マゼンタ用サ
ーマルヘッド26の各発熱素子は、これらの階調駆動パ
ルスで駆動され、修正された階調熱エネルギーを発生す
る。マゼンタ画像の第1ライン目がイエロー画像の第1
ライン目と重なるように記録される。また、このマゼン
タの第1ラインの記録と同時に、カラー感熱記録紙10
の第N+1ライン目の位置にイエロー用サーマルヘッド
25でイエロー画像の第N+1ライン目が記録される。
【0098】以降、同様な手順で、マゼンタ画像の第2
ライン目以降及びイエロー画像の第N+2ライン目以降
の記録が行われる。マゼンタ画像が記録された部分がマ
ゼンタ用光定着器29に達すると、発光ピークが365
nmの紫外線が照射され、マゼンタ感熱発色層12が定
着されて発色能力が消失される。
【0099】システムコントローラ31は、カラー感熱
記録紙10の先端がシアン用サーマルヘッド27の位置
に到達したことを検知すると、シアン記録ユニット35
にシアン用サーマルヘッド27のダウンを指示する。シ
アン記録ユニット34は、シアン用サーマルヘッド27
を揺動させてカラー感熱記録紙10に圧接する。
【0100】そして、シアン熱量検出ユニット38は、
第1ライン目のシアン画像データから、シアン用サーマ
ルヘッド27で第1ライン目を記録する際の平均熱エネ
ルギーEcを求め、これを平均熱データDcとして熱エ
ネルギー制御回路55に送る。また、これと同時にイエ
ロー熱量検出ユニット36から第2N+1ライン目のイ
エロー画像データから得られた平均熱データDyが、マ
ゼンタ熱量検出ユニット37から第N+1ライン目のマ
ゼンタ画像データから得られた平均熱データDmが、熱
エネルギー制御回路55に送られる。
【0101】熱エネルギー制御回路55は、平均熱デー
タDcから、シアン画像の第1ライン目を記録する時に
発生するシアン用サーマルヘッド27による搬送負荷を
求める。また、イエロー画像の第2N+1ライン目及び
マゼンタ画像の第N+1ライン目かつ記録することによ
って生じる搬送負荷を求める。そして、各サーマルヘッ
ド25〜27による搬送負荷を合計して搬送負荷FDを
求めてから、シアン画像の第1ライン目とイエロー画像
の第2N+1ライン目とマゼンタ画像の第N+1ライン
目とを同時に記録する時の搬送速度Vtを求め、搬送速
度Vtと基準搬送速度Vとの比(Vt/V)の値を修正
係数Kとし、この修正係数Kを各記録ユニット33〜3
5の各ストローブパルス補正回路に送る。
【0102】その後、記録エリアの先端がマゼンタ用サ
ーマルヘッド26に到達したことを検知すると、シアン
記録ユニット35は、シアン画像の第1ライン目の記録
を開始する。シアン画像の第1ライン目の記録に際して
は、修正係数Kによって修正されたシアンについてのバ
イアス加熱用のパルス幅を持ったストローブ信号がスト
ーブ信号発生回路から発生され、このバイアス加熱用の
ストローブ信号とバイアスデータとから、0番〜255
番の修正されたパルス幅を持ったバイアス駆動パルスが
作成される。そして、シアン用サーマルヘッド27の各
発熱素子は、これらのバイアス駆動パルスで駆動され、
シアン用の修正されたバイアス熱エネルギーを発生す
る。
【0103】次に、修正係数Kによって修正されたシア
ンについての階調加熱用のパルス幅を持ったストローブ
信号とシアン画像データとから、シアン画像に応じた個
数の修正されたパルス幅を持った階調駆動パルスが作成
される。そして、シアン用サーマルヘッド27の各発熱
素子は、これらの階調駆動パルスで駆動され、修正され
た階調熱エネルギーを発生する。シアン画像の第1ライ
ン目がイエロー画像とマゼンタ画像の第1ライン目と重
なるように記録される。
【0104】このシアンの第1ラインの記録と同時に、
カラー感熱記録紙10の第2N+1ライン目の位置にイ
エロー用サーマルヘッド25でイエロー画像の第2N+
1ライン目が記録され、第N+1ライン目の位置にマゼ
ンタ用サーマルヘッド26でマゼンタ画像の第N+1ラ
イン目が記録される。
【0105】このようにして、シアン画像の第2ライン
目以降,イエロ画像の第2N+2ライン目以降,マゼン
タ画像の第N+2ライン目以降を順次記録する。3個の
サーマルヘッド25〜27によってフルカラー画像が記
録されたカラー感熱記録紙10は、ガイドローラ24を
経てトレイに排出される。なお、各サーマルヘッド25
〜27は、それぞれの最終ラインの記録の終了と同時に
アップされる。
【0106】カラー感熱記録紙10の記録中に、3個の
サーマルヘッド25〜27が画像データに応じて発生す
る熱エネルギーによって、各ラインの記録中の搬送負荷
に変化が生じ、搬送速度が変化して濃度ムラの原因とな
る。
【0107】図10は、イエロー用サーマルヘッドとマ
ゼンタ用サーマルヘッドの発生する熱エネルギーの変化
による搬送量の変化を示すのものである。ラインを記録
する直前では、冷却状態にある各サーマルヘッド25,
26がカラー感熱記録紙10に圧接していることによ
り、搬送系には一定量の搬送負荷が作用し、搬送負荷の
大きさと搬送系の歪み量とが平衡した状態になってい
る。
【0108】イエロー用サーマルヘッド25とマゼンタ
用サーマルヘッド26のそれぞれが、階調レベル「12
3」を記録を開始すると、温度が上昇する。各サーマル
ヘッド25,26とカラー感熱記録紙10との間の摩擦
抵抗は、温度にほぼ反比例するから、各サーマルヘッド
25,26の発熱によって搬送負荷が減少する。これに
より、搬送系の歪み量が減少するから、その分搬送速度
が速くなる。なお、本実施例では、この時の搬送負荷
(基準搬送負荷)における搬送速度を基準搬送速度Vと
してあり、この基準搬送速度Vのもとでイエロー画像及
びマゼンタ画像を1ラインを記録した時には、画像デー
タに応じた本来の濃度で発色される。
【0109】階調加熱が終了すると各サーマルヘッド2
5,26は、再び冷却状態となって搬送系には一定量の
搬送負荷が作用し、次のラインを記録する直前では、搬
送負荷の大きさと搬送系の歪み量とが平衡した状態にな
る。
【0110】マゼンタ画像の高濃度のライン例えば、全
ての画素が階調レベル「256」になったマゼンタ画像
の1ラインを記録開始すると、マゼンタ用サーマルヘッ
ド26の発生する熱エネルギーは、階調レベル「12
3」を記録するときよりも大きくなるので、搬送負荷が
基準搬送負荷よりも小さくなる。これに応じて搬送系の
歪み量が減少するから、このラインの記録中の搬送速度
は基準搬送速度Vよりも速くなる。カラー感熱記録紙1
0の搬送速度が速くなると、イエロー用サーマルヘッド
25で記録中のライン幅が広くなり、このラインに与え
られる単位面積当たりの熱エネルギー(mJ/mm2
が低くなるため、イエロー濃度が低くなる。
【0111】再びイエロー用サーマルヘッド25とマゼ
ンタ用サーマルヘッド26のそれぞれが、階調レベル
「123」を記録を開始すると、搬送速度は基準搬送速
度Vとなり、この基準搬送速度Vのもとでイエロー画像
及びマゼンタ画像が記録され、画像データに示される本
来の濃度で発色される。
【0112】また、マゼンタ画像の低濃度のライン例え
ば、全ての画素が階調レベル「0」になった1ラインを
記録開始すると、マゼンタ用サーマルヘッド26の発生
する熱エネルギーは、階調レベル「123」を記録する
ときよりも小さくなるので、搬送負荷が基準搬送負荷よ
りも大きくなる。これに応じて搬送系の歪み量の減少も
小さくなるから、このラインの記録中の搬送速度は基準
搬送速度Vよりも遅くなる。カラー感熱記録紙10の搬
送速度が遅くなると、イエロー用サーマルヘッド25で
記録中のライン幅が狭くなり、このラインに与えられる
単位面積当たりの熱エネルギー(mJ/mm2 )が高く
なるため、イエロー濃度が高くなる。
【0113】同様に、イエロー用サーマルヘッド25が
高濃度を記録すると、搬送速度が基準搬送速度Vよりも
速くなる。この場合には、マゼンタ用サーマルヘッドで
記録中のライン幅が広くなって、マゼンタ濃度が低くな
る。また、イエロー用サーマルヘッド25が低濃度を記
録すると、搬送速度が基準搬送速度Vよりも遅くなる。
この場合には、マゼンタ用サーマルヘッドで記録中のラ
イン幅が狭くなって、マゼンタ濃度が高くなる。
【0114】もちろん、一方のサーマルヘッドの発生す
る熱エネルギーが変化して、他方のサーマルヘッドで記
録している画像に濃度ムラが生じる時には、カラー感熱
記録紙10が同じ搬送系で搬送されているので、一方の
サーマルヘッドの位置においてもカラー感熱記録紙10
の搬送速度が一緒に変わるから、一方のサーマルヘッド
で記録中の画像にも濃度ムラが発生する。
【0115】このように、記録するラインの濃度に応じ
てサーマルヘッドの発生する熱エネルギーによって搬送
負荷が変化し、それによる搬送速度の変動て濃度ムラが
発生するが、上記の実施例で説明したようにして、記録
前のラインの画像データから、各サーマルヘッド25〜
26が発生する熱エネルギーを求め、この熱エネルギー
を基にして、このラインを記録する時の搬送速度を予測
し、得られ搬送速度に応じて、各サーマルヘッドで発生
する熱エネルギーを修正することにより、濃度ムラの発
生を防止し、かつ搬送速度の変動を考慮して画像データ
に応じた所望の濃度を得ることができる。
【0116】次に直線搬送式のカラー感熱プリンタの実
施例について説明する。カラー感熱プリンタの概略を示
す図11において、直線状の搬送路を形成するように、
適当な間隔でプラテンローラ70〜72が配置されてい
る。プラテンローラ70とパルスモータ73とからイエ
ロー用の搬送系が構成され、プラテンローラ71とパル
スモータ74とからマゼンタ用の搬送系が、プラテンロ
ーラ72とパルスモータ75とからシアン用の搬送系が
構成されている。プラテンローラ70〜72のプラテン
軸70a,71a,72aのそれぞれには、パルスモー
タ73〜75の各回転軸が直結されており、各プラテン
ローラ70〜72は、パルスモータ73〜75によって
独立して連続回転される。搬送経路に沿って、複数のガ
イドローラ対76a〜76dが配置されている。
【0117】各プラテンローラ70〜72に対向して、
イエロー用サーマルヘッド77,マゼンタ用サーマルヘ
ッド78,シアン用サーマルヘッド79が配置され、カ
ラー感熱記録紙10に圧接されている。カラー感熱記録
紙10は、プラテンローラ70〜72が回転することに
よって矢線方向に搬送される。マゼンタ用サーマルヘッ
ド78の直前には、イエロー用光定着器83が配置さ
れ、シアン用サーマルヘッド79の直前には、マゼンタ
用光定着器84が配置されている。
【0118】図12は、カラー感熱サーマルプリンタの
回路の概略を示すものである。なお、図1と同じものに
は同符号を付してある。イエロー熱量検出ユニット36
で得られた平均熱エネルギーEyは、平均熱データDy
として熱エネルギー制御回路86に送られる。この熱エ
ネルギー制御回路86は、平均熱データDyから、ライ
ン記録中にイエローの搬送系に生じる搬送負荷Fyを求
め、この搬送負荷Fyが生じた時のイエロー用サーマル
ヘッド25でのカラー感熱記録紙10の搬送速度Vyを
求める。熱エネルギー制御回路86は、得られた搬送速
度Vyに応じた修正係数Kを算出する。この修正係数K
は、各記録ユニット33〜35のストローブパルス補正
回路に送られ、各記録ユニット33〜35は、この修正
係数Kを用いてバイアス加熱用と階調加熱用のストロー
ブ信号のパルス幅を修正する。また、搬送速度Vyは、
マゼンタ(M)用回転速度補正回路87と、シアン
(C)用回転速度補正回路88に送られる。
【0119】各モータ駆動パルス発生回路90〜92の
それぞれは、モータ駆動パルスを発生して、これをモー
タドライバ90a〜92aに送る。これにより、各パル
スモータ73〜74は、モータ駆動パルスのパルスレー
トに応じた回転速度で回転する。イエロー(Y)用モー
タ駆動パルス発生回路90は、一定周期のモータ駆動パ
ルスをモータドライバ90aに送る。これにより、イエ
ロー用の搬送系のパルスモータ73は、一定速度で回転
される。
【0120】下流側のサーマルヘッドよりも上流側のサ
ーマルヘッドで発生する熱エネルギーの方が高いため、
ラインの記録中に下流側のサーマルヘッドの圧接位置に
おける搬送速度の方が下流側のものより速くなるので、
例えばマゼンタ用の搬送系がイエロー用サーマルヘッド
77の圧接位置からカラー感熱記録紙10を引っ張って
しまう。この引っ張りが発生すると、ラインの記録位置
がズレたり、濃度ムラの原因になったりする。これを防
止するために、各回転速度補正回路87,88は、マゼ
ンタ用モータ駆動パルス発生回路91,シアン用モータ
駆動パルス発生回路92が発生するモータ駆動パルスの
パルスレート及び個数を変更することにより、マゼンタ
用の搬送系とシアン用の搬送系によるカラー感熱記録紙
10の搬送速度Vm,Vcがイエロー用の搬送系による
搬送速度Vyと同じになるように補正する。そして、こ
れらの搬送速度の修正に応じて、画像データに応じた発
色濃度が得られるように、各サーマルヘッド77〜79
の熱エネルギーを前述した実施例のように修正する。
【0121】マゼンタ用回転速度補正回路87は、マゼ
ンタ熱量検出ユニット37からの平均熱データDmを基
にして、マゼンタ用サーマルヘッド26の発生する熱エ
ネルギーにともなってマゼンタ用の搬送系に生じる搬送
負荷Fmを求める。
【0122】マゼンタ用サーマルヘッド26の発生する
熱エネルギーはイエロー用サーマルヘッド25で発生す
る熱エネルギーよりも大きいので、搬送負荷Fmは、搬
送負荷Fyよりも大きくなる。したがって、搬送負荷F
mが生じているときに、イエロー用モータ駆動パルス発
生回路90で発生する同じパルスレートのモータ駆動パ
ルスでパルスモータ74を回転させると、搬送速度Vm
は、搬送速度Vyよりも速くなるから、これらの搬送速
度の差に応じてモータ駆動パルスのパルレートを小さく
(発生間隔が長く)することによって、搬送速度Vmが
搬送速度Vyと同じになるようにパルスレート及び個数
を補正する。
【0123】シアン用回転速度補正回路87とシアン用
モータ駆動パルス発生回路92も、マゼンタ用と同様に
モータ駆動パルスのパルスレートと個数とを補正する。
なお、システムコントローラ93は各部を制御する。
【0124】上記実施例では、イエロー用の搬送系の搬
送速度Vyを基準としているが、他の色の搬送系の搬送
速度を基準としてもよい。カラー感熱記録紙10の搬送
経路路は、プラテンローラ71の位置を上下にずらすこ
とで、山又は谷形にしてもよい。さらに、プラテンロー
ラ72をプラテンローラ70の下方に配置してU形の搬
送路としてもよい。
【0125】上記各実施例では、バイアス加熱用と階調
加熱用の両方のストローブ信号のパルス幅を修正するこ
とによって、サーマルヘッドで発生する熱エネルギーを
修正するようにしているが、これらのどちらか一方のパ
ルス幅を修正してサーマルヘッドで発生する熱エネルギ
ーを修正してもよい。
【0126】上記各実施例では、1ラインの記録中に、
次に記録されるラインについてのパルスデータを求める
ようにしたが、これに限られるのではなく、あるライン
が記録される前に、このラインについてのパルスデータ
を求めるようにすればよく、2ライン以上後に記録され
るものであってもよい。また、発熱素子アレイの平均熱
エネルギーを用いて、搬送負荷を求めているが、平均熱
エネルギーの代わりに、発熱素子アレイが発生する全熱
エネルギーを用いて、搬送速度の変動量を求めてもよ
い。さらに、上記各実施例では、各色に共通の修正係数
Kを用いて、各サーマルヘッドで発生する熱エネルギー
を修正しているが、色毎の発色熱エネルギーの範囲の違
い等を考慮して、各色毎に修正係数を求めるようにして
もよい。
【0127】図13は、バイアス駆動パルスの個数を修
正することにより、サーマルヘッドで発生する熱エネル
ギーを修正するようにした実施例を示すものである。こ
の場合には、基準となる基準バイアスデータを記憶して
おき、搬送速度に応じてこのバイアスデータの値を増減
させた修正バイアスデータを作成し、これをバイアス用
ラインメモリに書き込む。このようにすることによっ
て、バイアス駆動パルスの個数を変え、サーマルヘッド
の発生する熱エネルギーを修正する。
【0128】図14は、1個のバイアス駆動パルスによ
ってバイアス加熱を行うようにした実施例を示すもので
ある。この場合には、搬送速度に応じて、バイアス加熱
用ののストローブ信号の長さが調節される。
【0129】カラー感熱記録紙としては、カットシート
を用いて1枚ずつプリントする他に、ロールシートを用
いて同じ画像を複数回連続的にプリントしたり、あるい
は異なった複数の画像を連続的にプリントし、最後に1
枚ずつに切断してもよい。また、カラー感熱記録紙に、
ブラック感熱発色層を形成して4層構造としたり、さら
には、肌色等の特色を発色する感熱発色層を加えて5層
構造としてもよい。
【0130】サーマルヘッドがカラー感熱記録紙にアッ
プまたはダウンするときには、摩擦抵抗が増大または減
少する。そのために搬送負荷が変化し、記録中のライン
の濃度が変化した黒スジや白スジが発生する。そこで、
このサーマルヘッドのアップ,ダウンするラインの位置
と、それによる負荷とを予め調べておき、サーマルヘッ
ドのアップ,ダウンする場合においても熱エネルギーを
修正してもよい。また、サーマルヘッドをダウンさせる
直前から、サーマルヘッドにバイアス熱エネルギーを発
生させて、サーマルヘッドがカラー感熱記録紙に圧接し
た時および記録開始した時に搬送系に与える搬送負荷変
動を小さくするようにしてもよい。
【0131】さらに、高濃度のラインを記録した後で
は、発熱素子アレイが冷却期間に充分に冷却されずに、
余分な熱エネルギーを持ったままで次のラインを記録す
ることがある。この余分な熱エネルギーは、次のライン
を記録している間の搬送負荷とサーマルヘッドが与える
熱エネルギーに影響を与える。そこで、直前に記録され
るラインの画像データを調べ、直前のラインを記録した
時の熱エネルギーが次のラインの記録中に与える搬送負
荷変動量と熱エネルギーを考慮して、熱エネルギーを修
正してもよい。
【0132】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明で
は、サーマルヘッドの発生する熱エネルギーによって搬
送負荷が変動し、この搬送負荷変動によって生じる搬送
速度の変化に応じて、サーマルヘッドの発生する熱エネ
ルギーを修正するから、濃度ムラの発生を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したカラー感熱プリンタの電気構
成を示すブロック図である。
【図2】カラー感熱記録紙の層構造の一例を示す説明図
である。
【図3】カラー感熱記録紙の発色特性を示す特性曲線図
である。
【図4】本発明を実施したドラム型のカラー感熱プリン
タを示す概略図である。
【図5】ヘッドドライバを示す回路図である。
【図6】カラー感熱記録紙とサーマルヘッドとの間の摩
擦係数と温度の関係を示すグラフである。
【図7】修正前の駆動パルスの波形図である。
【図8】修正済の駆動パルスの波形図である。
【図9】カラー感熱記録紙の記録状態を示す説明図であ
る。
【図10】搬送負荷と搬送速度の変動を示すグラフであ
る。
【図11】直線搬送型のカラー感熱プリンタの要部を示
す概略図である。
【図12】直線搬送型のカラー感熱プリンタの電気構成
を示すブロック図である。
【図13】バイアス駆動パルスの個数を修正してバイア
ス加熱を行う場合の波形図である。
【図14】1個のバイアス駆動パルスでバイアス加熱を
行う場合の波形図である。
【図15】従来のカラー感熱プリント方法でプリントし
たカラー感熱記録紙を示す説明図である。
【符号の説明】
10 カラー感熱記録紙 11〜13 感熱発色層 20 プラテンドラム 21 パルスモータ 25〜27 サーマルヘッド 25a,26a,27a 発熱素子アレイ 28,29 光定着器 33〜35 記録ユニット 36〜38 熱量検出ユニット 40 モータ駆動パルス発生回路 53 ストローブパルス補正回路 54 ストローブ信号発生回路 55 熱エネルギー制御回路 70〜72 プラテンローラ 73〜75 パルスモータ 77〜79 サーマルヘッド 83,84 光定着器 86 熱エネルギー制御回路 87,88 回転速度補正回路 91,92 モータ駆動パルス発生回路 PS 画素
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/38 2/325 29/00 B41M 5/34 B41J 3/20 116 117 C 29/00 H B41M 5/18 N

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イエロー感熱発色層,マゼンタ感熱発色
    層,シアン感熱発色層の少なくとも3種類の感熱発色層
    を積層したカラー感熱記録紙を用い、このカラー感熱記
    録紙をプラテンドラムに巻き付けて一方向に回転し、画
    像データに応じて特定の感熱発色層を1ラインずつ記録
    する第1から第3の少なくとも3個のサーマルヘッドを
    プラテンドラムの外周に上流側から順に配置し、カラー
    感熱記録紙が上流側から下流側に移動する際に、各サー
    マルヘッドをカラー感熱記録紙に圧接しながら通電し
    て、上層にある熱感度が高い感熱発色層から順に記録し
    て、1回の移動でカラー感熱記録紙にフルカラー画像を
    記録するとともに、上流側にある第1のサーマルヘッド
    による記録直後及び第2のサーマルヘッドによる記録直
    後に、各サーマルヘッドで記録された感熱発色層に特有
    な電磁線を照射して定着するカラー感熱プリント方法に
    おいて、 同時に記録される各色のラインの画像データから各サー
    マルヘッドが発生する熱エネルギーに起因する搬送速度
    の変化をラインの記録前に予測し、この搬送速度の変化
    によって生じる濃度ムラを補正するように各サーマルヘ
    ッドで発生する熱エネルギーを修正することを特徴とす
    るカラー感熱プリント方法。
  2. 【請求項2】 イエロー感熱発色層,マゼンタ感熱発色
    層,シアン感熱発色層の少なくとも3種類の感熱発色層
    を積層したカラー感熱記録紙を用い、このカラー感熱記
    録紙の通過域に沿って少なくとも3個のプラテンローラ
    を配置し、各色の画像データに応じて特定の感熱発色層
    を1ラインずつ記録する第1から第3の少なくとも3個
    のサーマルヘッドを上流側から順に各プラテンローラに
    対向して配置し、個別のモータで各プラテンローラを回
    転させてカラー感熱記録紙を上流側から下流側へ移動さ
    せる際に、各サーマルヘッドをカラー感熱記録紙に圧接
    しながら通電して、上層にある熱感度が高い感熱発色層
    から順に記録し、1回の移動でカラー感熱記録紙にフル
    カラー画像を記録するとともに、上流側にある第1のサ
    ーマルヘッドによる記録直後及び第2のサーマルヘッド
    による記録直後に、各サーマルヘッドで記録された感熱
    発色層に特有な電磁線を照射して定着するカラー感熱プ
    リント方法において、 同時に記録される各色のラインの画像データから、各サ
    ーマルヘッドが発生する熱エネルギーに起因する搬送負
    荷をそれぞれ予測し、そのうちの1つの搬送負荷がかか
    っている状態でのカラー感熱記録紙の搬送速度を基準と
    し、各サーマルヘッドにおける搬送速度が基準搬送速度
    となるように、対応するモータの速度を制御するととも
    に、この基準搬送速度において画像データに応じた発色
    濃度が得られるように、対応するサーマルヘッドの熱エ
    ネルギーを修正するようにしたことを特徴とするカラー
    感熱プリント方法。
  3. 【請求項3】 前記サーマルヘッドは、特定の感熱発色
    層に複数の画素からなる1ラインを記録する際に、各画
    素を発色直前まで加熱するためのバイアス熱エネルギー
    と、発色濃度に応じた階調熱エネルギーとを与えるよう
    になっており、バイアス熱エネルギーと階調熱エネルギ
    ーのいずれか一方または両方の熱エネルギーを修正する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のカラー感熱プリ
    ント方法。
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JP (1) JPH08197818A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014008772A (ja) * 2012-07-03 2014-01-20 Toshiba Tec Corp プリンタと、その制御回路

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