JPH091841A - カラー感熱プリント方法及び装置 - Google Patents

カラー感熱プリント方法及び装置

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JPH091841A
JPH091841A JP15034995A JP15034995A JPH091841A JP H091841 A JPH091841 A JP H091841A JP 15034995 A JP15034995 A JP 15034995A JP 15034995 A JP15034995 A JP 15034995A JP H091841 A JPH091841 A JP H091841A
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JP
Japan
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color
recording paper
thermal
thermal head
yellow
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JP15034995A
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English (en)
Inventor
Tomoyoshi Nishimura
友良 西村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 負荷変動による黒スジや白スジの発生をなく
す。 【構成】 カラー感熱記録紙の通過域に沿って、イエロ
ー用サーマルヘッド,マゼンタ用サーマルヘッド,シア
ン用サーマルヘッドが配置されており、1回の移動でカ
ラー感熱記録紙にフルカラー画像を記録する。各サーマ
ルヘッドを予熱しながらダウンしてカラー感熱記録紙に
圧接する。この予熱には、カラー感熱記録紙が発色する
直前のバイアス熱エネルギーが用いられる。サーマルヘ
ッドの予熱によって圧接時には、カラー感熱記録紙との
間の摩擦係数が小さくなり、圧接に伴う搬送負荷の変化
が低減され、黒スジの発生が防止される。また、記録開
始まで予熱を継続させることによって、記録開始前後の
摩擦係数の変動を抑え、白スジの発生をなくす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のサーマルヘッド
を用いて、カラー感熱記録紙の1回通しでフルカラー画
像を記録するカラー感熱プリント方法及び装置に関し、
更に詳しくはカラー感熱記録紙の搬送負荷変動に起因す
るスジ状の濃度ムラの発生を防止するカラー感熱プリン
ト方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラー感熱プリントでは、加熱によって
発色するカラー感熱記録紙が用いられ、サーマルヘッド
とカラー感熱記録紙とを相対移動しながら、サーマルヘ
ッドでカラー感熱記録紙を押圧・加熱してフルカラー画
像を記録する。このカラー感熱記録紙は、少なくともシ
アン感熱発色層,マゼンタ感熱発色層,イエロー感熱発
色層がベース上に順次層設されている。各感熱発色層を
選択的に発色させるために、各感熱発色層は熱感度が異
なっており、最下層にあるシアン感熱発色層の熱感度が
最も低く、最上層にあるイエロー加熱発色層の熱感度が
最も高い。また、次の感熱発色層を記録する際に、その
上にある記録済みの感熱発色層が再度記録されないよう
に、この記録済みの感熱発色層に特有な電磁線を照射し
て定着する。
【0003】サーマルヘッドには、多数の発熱素子がラ
イン状に形成されており、1色の画像を1ラインずつ記
録する。この1ラインを記録する場合に、各発熱素子は
記録すべき感熱発色層の特性曲線に基づいた発色熱エネ
ルギー(mJ/mm2 )をカラー感熱記録紙に与え、カ
ラー感熱記録紙上で仮想的に四角に区画した画素内を発
色させてドットを形成する。この発色熱エネルギーは、
記録すべき感熱発色層が発色する直前の熱エネルギー
(以下、これをバイアス熱エネルギーという)と、所望
の濃度に発色させるための熱エネルギー(以下、これを
階調熱エネルギーという)とからなる。このバイアス熱
エネルギーは感熱発色層の種類に応じて決まる一定な値
であるが、階調熱エネルギーは階調レベルを表す画像デ
ータに応じて変化する。
【0004】高速プリントを行うために、カラー感熱記
録紙の通過域中に3個のサーマルヘッドを配置し、カラ
ー感熱記録紙を上流側から下流側へ1回通す間に、各サ
ーマルヘッドでイエロー画像,マゼンタ画像,シアン画
像を順次記録して、フルカラー画像を形成する1パス3
ヘッドタイプのカラー感熱プリントが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この1パス3ヘッドタ
イプのカラー感熱プリントを用いた場合に、特定の位置
に濃度が高い線(黒スジという)や、濃度が低い線(白
スジという)が入っていることに気がついた。この濃度
ムラが発生する原因についていろいろ研究したところ、
サーマルヘッドの挙動による搬送負荷変動に基づくもの
であることが分かった。
【0006】あるサーマルヘッドが記録している間に、
別のサーマルヘッドがカラー感熱記録紙に圧接すると、
この別のサーマルヘッドの動きによって、カラー感熱記
録紙の搬送負荷が変化する。搬送負荷が変化すると、こ
の変化に応じてプラテンドラムの歪み,ベルトの伸縮,
回転軸の捻じれ等が増大又は減少する。また、カラー感
熱記録紙の搬送系の動力源としてパルスモータを使用し
ている場合には、ロータの脱調までには至らないが、ス
テップ送りした後にロータが正規の位置に静止せずに、
磁力と搬送負荷とがバランスした位置へ僅かであるがず
れてしまう。便宜上、これらの復元可能な状態変化を搬
送系の歪みと総称する。この搬送系の歪みの増加量に応
じてカラー感熱記録紙の搬送速度が一時的に変化するか
ら、濃度ムラ(黒スジ,白スジ)が発生する。
【0007】図11は、1パス3ヘッドタイプのカラー
感熱プリンタでカラー感熱記録紙90を矢線方向に搬送
しながら、濃度一定なイエロー(Y)とマゼンタ(M)
とを帯状に記録した状態を示すものである。イエローの
記録中に、マゼンタ用サーマルヘッドがダウンしてカラ
ー感熱記録紙90に圧接すると、カラー感熱記録紙90
の搬送負荷が増大する。この搬送負荷が増大すると、そ
の変化分だけ搬送系の歪み量が増大し、この歪み量の変
化分に応じてカラー感熱記録紙90の搬送速度が一時的
に低下する。搬送速度が一時的に低下すると、記録中の
ラインの幅が小さくなる他に、発熱素子から与えられる
熱エネルギー(mJ/mm2 )が大きくなるから、この
ラインの発色濃度が高くなる。このために、濃度が高い
線、いわゆる黒スジ91が発生する。
【0008】各サーマルヘッドは、カラー感熱記録紙9
0に圧接してから、所定時間経過したときに記録が開始
される。したがって、サーマルヘッドがカラー感熱記録
紙90に圧接している場合に、通電されずに冷えたまま
の状態と、通電されて発熱している状態とがある。そし
て、この冷えた状態から発熱した状態に変化するときに
搬送負荷が減少する。この搬送負荷の変化に応じて搬送
系の歪み量が減少するから、カラー感熱記録紙90の搬
送速度が一時的に速くなる。
【0009】このサーマルヘッドの通電状態による搬送
負荷の変化は、サーマルヘッドとカラー感熱記録紙90
との間の摩擦係数が原因である。すなわち、サーマルヘ
ッドが通電されずに冷えている状態では、サーマルヘッ
ドとカラー感熱記録紙90との間の摩擦係数が大きい
が、サーマルヘッドが通電されて発熱している状態では
カラー感熱記録紙90の表面が熱によって軟化又は溶融
するため、摩擦係数が小さくなる。この摩擦係数が小さ
くなると、カラー感熱記録紙の搬送負荷が小さくなり、
摩擦係数が大きくなると搬送負荷も大きくなる。
【0010】例えば、イエロー用サーマルヘッドの記録
中にマゼンタ用サーマルヘッドの通電が開始されると、
マゼンタ用サーマルヘッドが発熱して、カラー感熱記録
紙が加熱される。このため、カラー感熱記録紙の摩擦係
数が小さくなって、搬送負荷が減少する。搬送負荷が減
少すると、カラー感熱記録紙の搬送速度が一時的に速く
なって、白スジ92が発生する。
【0011】なお、このような濃度ムラを防止するため
に、サーマルヘッドのダウン速度を徐々に遅くしなが
ら、カラー感熱記録紙に圧接し、サーマルヘッドの圧接
時における搬送負荷変動を減少する方法が試みられてい
る。しかしながら、この方法では、カラー感熱記録紙に
サーマルヘッドが圧接が終了するまでの時間が長くなっ
てしまい、カラー感熱記録紙に画像が記録されない余白
部分が大きくなるといった問題がある。
【0012】本発明は、カラー感熱記録紙の搬送負荷変
動に起因する白スジや黒スジの発生を防止することがで
きるカラー感熱プリント方法及び装置を提供することを
目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のカラー感熱プリント方法では、少な
くとも第2〜第3のサーマルヘッドは、カラー感熱記録
紙が発色しない範囲内でサーマルヘッドを予熱しながら
カラー感熱記録紙に圧接するようにしたものである。予
熱時にサーマルヘッドが発生する熱エネルギーは、発色
直前のバイアス熱エネルギー以下が用いられる。サーマ
ルヘッドの熱変動を少なくするには、サーマルヘッドが
記録すべき感熱発色層のバイアス熱エネルギーが望まし
い。
【0014】請求項2記載のカラー感熱プリント方法で
は、圧接後から記録が開始される期間に、前記各サーマ
ルヘッドを予熱するようにしたものである。
【0015】請求項3記載のカラー感熱プリント装置で
は、カラー感熱記録紙の移動位置を測定する手段と、カ
ラー感熱記録紙が所定の位置に移動した時にサーマルヘ
ッドを移動してカラー感熱記録紙に圧接するヘッド移動
手段と、サーマルヘッドがカラー感熱記録紙に圧接する
前から、カラー感熱記録紙が発色しない範囲内の熱エネ
ルギーを前記各サーマルヘッドの各発熱素子に発生させ
て予熱を行うための予熱駆動パルスを発生する色毎の予
熱駆動パルス発生手段とを設けたものである。
【0016】請求項4記載のカラー感熱プリント装置で
は、各駆動パルス発生手段は、バイアス加熱時にはバイ
アスデータを出力し、階調加熱時には画像データを出力
するデータ発生部と、所定数値範囲内の比較データを順
次出力する比較データ発生部と、前記データと比較デー
タとを比較し、前者が大きいときに駆動データを出力す
る比較部とバイアス用及び階調用のストローブ信号を発
生するストローブ信号発生部と,駆動データとストロー
ブ信号とによって対応する発熱素子を駆動するゲート部
と、各部を制御するプリントコントローラとから構成し
たものである。
【0017】請求項5記載のカラー感熱プリント装置で
は、予熱駆動パルス発生手段は、プリントコントローラ
であり、予熱時にはデータ発生部がバイアスデータだけ
を発生するように制御し、またストローブ発生部がバイ
アス用ストローブ信号を発生するように制御したもので
ある。
【0018】
【作用】カラー感熱記録紙の搬送負荷変動は、サーマル
ヘッドのカラー感熱記録紙への圧接と、圧接したサーマ
ルヘッドの通電開始とによって発生する。この搬送負荷
変動が発生しているときに、他のサーマルヘッドで記録
中のラインには濃度ムラが発生する。サーマルヘッドを
予熱しながらカラー感熱記録紙に圧接することにより、
圧接時における搬送負荷変動を小さくして濃度ムラの発
生を防止する。また、圧接後から記録が開始されるまで
の間も、サーマルヘッドを予熱することにより、画像記
録開始時における搬送負荷変動を小さくすることができ
る。
【0019】圧接を終了してからの動作では予熱時に、
予熱駆動パルスによってサーマルヘッドを駆動し、プリ
ント時には、色毎のバイアス用及び階調用の駆動パルス
によってサーマルヘッドを駆動する。この予熱時には、
予熱用の駆動パルスでカラー感熱記録紙が発色しない範
囲内の熱エネルギーを各サーマルヘッドの各発熱素子に
発生させる。
【0020】
【実施例】図2において、プラテンドラム10は、金属
製の軸10aと、黒色をした硬質ゴム製のドラム10b
とから構成されている。この軸10aにはプーリ11が
固定されている。プーリ11と、パルスモータ12のプ
ーリ13との間には、ベルト14が掛けられている。周
期が一定のモータ駆動パルスでパルスモータ12を駆動
することにより、プラテンドラム10が1ステップずつ
間欠的に回転される。なお、パルスモータ12の出力軸
に、プラテンドラム10の軸10aを直結してもよい。
更に、プラテンドラム10の軸10aにロータリエンコ
ーダを連結し、このロータリエンコーダでプラテンドラ
ム10の回転位置を検出すれば、パルスモータ12の代
わりに、DCモータ等を用いることができる。
【0021】カラー感熱記録紙16は、給紙カセットか
ら送り出され、プラテンドラム10に達すると、周知の
クランパ18によってプラテンドラム10の外周にその
先端が固定される。この後に、プラテンドラム10が回
転され、その外周にカラー感熱記録紙16が巻き付けら
れてプラテンドラム10と一緒に矢線で示す副走査方向
に搬送される。この搬送では、プラテンドラム10が1
ステップ回転する毎に、カラー感熱記録紙16が1ライ
ン分ずつ副走査方向に搬送される。
【0022】プラテンドラム10の外周には、カラー感
熱記録紙16の先端を検出するためのセンサー19が配
置されている。このセンサー19は、投光部と受光部と
を備えており、黒色のプラテンドラム10と、白色のカ
ラー感熱記録紙との反射率の違いから、給紙されてきた
カラー感熱記録紙16の先端を光学的に検出する。これ
により、クランパ18のダウンのタイミングを検知す
る。
【0023】プラテンドラム10の外周に、イエロー画
像を記録するためのイエロー用サーマルヘッド20,マ
ゼンタ画像を記録するためのマゼンタ用サーマルヘッド
21,シアン画像を記録するためのシアン用サーマルヘ
ッド22が配置されている。各サーマルヘッド20〜2
2は、多数の発熱素子をライン状に配列した発熱素子ア
レイ20a,21a,22aを備え、これらはプラテン
ドラム10の軸方向(主走査方向)に延びている。ま
た、各サーマルヘッド20〜22は、発熱素子アレイ2
0a,21a,22aがカラー感熱記録紙16に圧接し
た位置と、カラー感熱記録紙16から退避した位置との
間を移動する。この移動は、軸20b,21b,22b
を中心にしてサーマルヘッド20〜22が回動すること
によって行われるが、シフト機構によって平行移動して
もよい。
【0024】イエロー用サーマルヘッド20とマゼンタ
用サーマルヘッド21との間には、イエロー用定着器2
3が配置されている。このイエロー用定着器23は、発
光ピークが420nmの近紫外線を放出する2本の紫外
線ランプ24とリフレクタ25とから構成されている。
また、マゼンタ用サーマルヘッド21とシアン用サーマ
ルヘッド22との間には、マゼンタ用定着器26が配置
されている。このマゼンタ用定着器26は、発光ピーク
が365nmの紫外線を放出する2本の紫外線ランプ2
7とリフレクタ28とから構成されている。
【0025】図3に示すように、システムコントローラ
30は、搬送部31,イエロー記録部32,マゼンタ記
録部33,シアン記録部34とを所定のシーケンスで制
御する。システムコントローラ30は、搬送部31のモ
ータコントローラ36にパルスモータ12の回転開始と
停止とを指令する。このモータコントローラ36は、周
期が一定のモータ駆動パルスをドライバ37に送り、パ
ルスモータ12を1ステップずつ回転させる。
【0026】システムコントローラ30は、センサー1
9がカラー感熱記録紙16の先端を検出すると、クラン
パ移動機構18aを介してクランパ18をダウンさせ、
カラー感熱記録紙16の先端をプラテンドラム10に固
定する。カウンタ38は、クランパ18のダウンと同時
にそのカウント値が「0」にリセットされ、モータ駆動
パルスの個数をカウントし、カラー感熱記録紙16の先
端すなわちクランパ18の後端位置を測定する。各サー
マルヘッド20〜22の移動タイミングを決定するため
に、カウンタ38のカウント値がシステムコントローラ
30に送られる。
【0027】システムコントローラ30は、カウンタ3
8のカウント値に基づいて、イエロー記録部32,マゼ
ンタ記録部33,シアン記録部34に、サーマルヘッド
のアップダウンの指示を行う。
【0028】イエロー記録部32は、イエロー(Y)用
プリントコントローラ42を備え、このイエロー用プリ
ントコントローラ42によって、イエロー記録部32の
各部が制御されてイエロー画像の記録を行う。
【0029】バイアス用ラインメモリ43には、イエロ
ー画像の記録に用いられる1ライン分のバイアスデータ
が記憶されている。これらのバイアスデータには、例え
ば「255」が用いられている。なお、各発熱素子は、
その抵抗値にバラツキがあり、同じ駆動パルスで駆動し
ても発熱量に差異が生じる。そこで、この発熱量の誤差
を補正するために、抵抗値誤差を考慮して各発熱素子毎
にバイアスデータを設定するのがよい。
【0030】イエロー(Y)用画像メモリ45には、ビ
デオカメラやスキャナー等で取り込んだイエロー画像デ
ータが書き込まれている。イエロー用画像メモリ45
は、イエロー画像の記録時にイエロー画像データが1ラ
インずつ読み出され、画像用ラインメモリ46に書き込
まれる。なお、青色画像データを画像メモリに取り込
み、記録時に1ライン分ずつ読み出してから、マスキン
グ回路によってイエロー画像データに変換してもよい。
【0031】セレクタ47は、イエロー画像の1ライン
を記録する際に、最初にバイアス用ラインメモリ43か
ら1ライン分のバイアスデータを画素毎に順番に読み出
して、コンパレータ48に送る。バイアス加熱が終了す
ると、セレクタ47は画像用ラインメモリ47から、1
ライン分のイエロー画像データを読み出してコンパレー
タ48に送る。サーマルヘッドの予熱時には、セレクタ
47はバイアス用ラインメモリ43を選択する。
【0032】比較データ発生回路49は、階調数が例え
ば「256」の場合には、バイアス加熱と階調加熱の両
方において、「0」から「255」の比較データを順番
に発生する。コンパレータ48は、各比較データ毎に1
ライン分のデータを画素毎にに順番に比較し、1ライン
分の駆動データを発生する。各画素毎の比較において、
バイアスデータ又は画像データが比較データよりも大き
いか同じ場合には「1」の駆動データを発生し、小さい
ときに「0」の駆動データを発生する。したがって、バ
イアス加熱では、1ラインの各バイアスデータが256
回比較され、1個のバイアスデータは結果的に256ビ
ットのバイアス駆動データに変換される。同様に、階調
加熱では、1ライン分の各イエロー画像データが256
回比較され、1個のイエロー画像データが結果的に25
6ビットの階調駆動データに変換される。
【0033】また、予熱時には、比較データ発生回路4
9は、「0」の比較データだけを発生し、この「0」の
比較データとバイアスデータとをコンパレータ48で比
較することによって1ライン分の予熱駆動データを作成
する。
【0034】コンパレータ48は、1ライン分の駆動デ
ータをシリアルに出力して駆動回路50に送る。この駆
動回路50は、まずシリアルな駆動データをパラレルな
1ライン分の駆動データに変換する。次に、1ライン分
の各駆動データと、ストローブ信号発生回路51からの
ストローブ信号との論理積を求める。すなわち、駆動デ
ータが「1」の場合には、ストローブ信号の幅を持った
駆動パルスが発生する。駆動データが「0」の場合に
は、駆動パルスは発生しない。
【0035】イエロー用サーマルヘッド20は、アップ
ダウン機構52によって、発熱素子アレイ20aがカラ
ー感熱記録紙16に圧接した位置と、カラー感熱記録紙
16から離れた位置へ移動する。イエロー用サーマルヘ
ッド20は、後述するように、予熱を行いながらカラー
感熱記録紙16に圧接し、カラー感熱記録紙16の記録
エリアがイエロー用サーマルヘッド20の位置に達した
時点でイエロー画像の記録を開始する。また、イエロー
用サーマルヘッド20がカラー感熱記録紙16に圧接し
た状態において、記録開始の前後における摩擦係数の変
動を抑えるために、記録開始まで予熱を継続させるのが
よい。更に、この予熱は、イエローが発色しない範囲で
行われるが、摩擦を少なくするためになるべく高い熱エ
ネルギーがよく、そのために後述するイエローバイアス
熱エネルギーとほぼ同じ熱エネルギーがよい。なお、マ
ゼンタ用サーマルヘッド21,シアン用サーマルヘッド
22においても同様な予熱を行う。但し、マゼンタ用サ
ーマルへっど21は、マゼンタバイアス熱エネルギーを
発生し、同様にシアン用サーマルヘッド22は、シアン
バイアス熱エネルギーを発生するのが望ましい。
【0036】アップダウン機構52は、ヘッド移動用パ
ルスモータとカム機構で構成されており、ヘッド移動用
パルスモータにヘッド移動用モータ駆動パルスを供給す
ることにより、軸20b(図2参照)を中心にしてイエ
ロー用サーマルヘッド20を揺動させる。
【0037】イエロー用プリントコントローラ42は、
内蔵したタイマ42aのタイマ値をもとに、図1に示す
手順に従って圧接時における発熱素子アレイ20aの予
熱と、イエロー画像の記録開始とを行う。
【0038】プリント用ROM53aには、イエロー画
像の記録に用いられるバイアス用ストローブ信号の幅
と、階調用ストローブ信号の幅とのデータが記憶されて
いる。また、予熱用ROM53bには、予熱用ストロー
ブ信号の幅のデータが記憶されている。ストローブ信号
は、バイアス加熱と階調加熱とでは、ストローブ信号の
幅が違っており、これらはカラー感熱記録紙16の特性
曲線によって決まるが、一般的にはバイアス加熱の方が
幅が広い。また、予熱のストローブ信号の幅は、幅の広
いものになっており、この1個のストローブ信号で発熱
素子がバイアス熱エネルギーBYを発生する。
【0039】ストローブ切替スイッチ54は、タイマ4
2aのタイマ値に基づき切替られる。イエロー用サーマ
ルヘッド20をカラー感熱記録紙16に圧接する際に
は、予熱用ROM53bとストローブ信号発生回路51
とを接続し、予熱用ROM53bから予熱用ストローブ
信号の幅のデータをストローブ信号発生回路51に送
る。そして、イエロー用サーマルヘッド20のダウン開
始から時間Taが経過した時点から、イエロー画像の記
録が開始されるまでの間に、ストローブ信号発生回路5
1からは幅の広い予熱用ストローブ信号を発生する。こ
の予熱用ストローブ信号は、プラテンドラム10が1ス
テップ回転する毎に1個ずつ発生する。これにより、発
熱素子アレイ20aの各発熱素子の予熱が行われる。
【0040】また、予熱が開始されてから時間Tbが経
過した時点で、イエロー画像の記録を開始するために、
ストローブ切替スイッチ54が切り替えられて、プリン
ト用ROM53aとストローブ信号発生回路51とが接
続される。この時には、最初にバイアス用ストローブ信
号の幅のデータがストローブ信号発生回路51に送ら
れ、バイアス加熱期間にストローブ信号発生回路51か
らバイアス用ストローブ信号が間欠的に256個発生す
る。バイアス加熱が終了すると、階調用のストローブ信
号の幅のデータがストローブ信号発生回路51に送ら
れ、階調加熱期間に階調用ストローブ信号が256個発
生する。
【0041】なお、この時間Taは、イエロー用サーマ
ルヘッド20がダウンを開始してから、カラー感熱記録
紙16に接触する直前の位置に移動するまでの時間であ
る。また、時間Tbは、予熱開始位置から記録開始位置
すなわちカラー感熱記録紙16に圧接し、さらにカラー
感熱記録紙16の記録エリアの先端にイエロー用サーマ
ルヘッド20が対峙するまでの時間である。なお、画像
の記録開始のタイミングは、タイマ42aで時間を測定
する代わりに、クランパ18がダウンしてからのモータ
駆動パルスの個数に基づいて行ってもよい。
【0042】マゼンタ記録部33,シアン記録部34も
前述したイエロー記録部32と同じ構成であるから、そ
の詳細なブロック図及び説明を省略する。
【0043】図4は、3色のサーマルヘッドの発熱素子
を駆動するための駆動パルスを示すものである。バイア
スデータとしては、例えば「255」が用いられ、バイ
アス加熱期間中に駆動回路50で256個のバイアス駆
動パルスを作成する。図4(A)に示すように、イエロ
ー用サーマルヘッド20の1個の発熱素子は、256個
のバイアス駆動パルスで駆動され、バイアス熱エネルギ
ーBYを発生する。
【0044】バイアス加熱後に、画像データの値が「2
55」の場合には、階調加熱期間中に駆動回路50で2
56個の階調駆動パルスが作成される。この256個の
階調駆動パルスで1個の発熱素子が駆動され、階調熱エ
ネルギーを発生する。なお、画像データの値によって、
階調駆動パルスの個数が変化する。この階調加熱後か
ら、次の画素の記録が開始されるまでの期間が冷却期間
となり、発熱素子が自然冷却される。
【0045】図4(B)はマゼンタ用サーマルヘッド2
1の発熱素子を駆動するための駆動パルスであり、図4
(C)はシアン用サーマルヘッド22の発熱素子を駆動
するための駆動パルスである。いずれも、「255」の
バイアスデータでバイアス加熱をし、「255」の画像
データで階調加熱をしている状態を示す。
【0046】図5は、濃度ムラの発生を防止するための
予熱駆動パルスを示すものである。サーマルヘッドがカ
ラー感熱記録紙16に圧接する際には、カラー感熱記録
紙16が1ライン分送られる毎に、1個ずつ予熱駆動パ
ルスが各発熱素子に与えられる。これにより、サーマル
ヘッドの発熱素子アレイの温度が上昇し、圧接時におけ
るカラー感熱記録紙16との間の摩擦係数が小さくな
り、搬送負荷の増加量が減少されて黒スジの発生が防止
される。また、サーマルヘッドの圧接後にも予熱駆動パ
ルスで各発熱素子を駆動することにより、画像を記録開
始までの間に発熱素子が冷却するのを防止し、搬送負荷
が増大するのを防止している。これにより、1ラインの
記録開始した時に搬送負荷の変化(減少)が生じないよ
うにして、白スジを防止する。なお、実際には複数個例
えば4個のモータ駆動パルスでカラー感熱記録紙16を
1ライン分搬送する。
【0047】図6はカラー感熱記録紙の層構造の一例を
示すものである。支持体55の上に、シアン感熱発色層
56,マゼンタ感熱発色層57,イエロー感熱発色層5
8,保護層59が順次層設されている。各感熱発色層5
6〜58は、表面からの距離に依存した熱感度を持って
いる。また、各感熱発色層56〜58は、熱記録される
順番に表面から層設されているが、例えばマゼンタ,イ
エロー,シアンの順番に熱記録する場合には、イエロー
感熱発色層58とマゼンタ感熱発色層57との位置が入
れ換えられる。各感熱発色層を分りやすくするために、
イエロー感熱発色層58に対しては「Y」,マゼンタ感
熱発色層57に対しては「M」,シアン感熱発色層56
に対しては「C」を付してある。
【0048】図面では省略されているが、各感熱発色層
56〜58の間には、マゼンタ感熱発色層57,シアン
感熱発色層56の熱感度を調節するための中間層が形成
されている。支持体55としては、不透明なコート紙又
はプラスチックフイルムが用いられ、そしてOHPシー
トを作製する場合には、透明なプラスチックフイルムが
用いられる。
【0049】シアン感熱発色層56は、電子供与性染料
前駆体と電子受容性化合物を主成分として含有し、加熱
されたときにシアンに発色する。マゼンタ感熱発色層5
7としては、最大吸収波長が約365nmであるジアゾ
ニウム塩化合物と、これに熱反応してマゼンタに発色す
るカプラーとを含有している。このマゼンタ感熱発色層
57は、熱記録後に365nm付近の紫外線を照射する
とジアゾニウム塩化合物が光分解して発色能力が失われ
る。イエロー感熱発色層58は、最大吸収波長が約42
0nmであるジアゾニウム塩化合物と、これと熱反応し
てイエローに発色するカプラーとを含有している。この
イエロー感熱発色層58は420nmの近紫外線を照射
すると光定着して発色能力が失われる。
【0050】各感熱発色層の発色特性を示す図7におい
て、イエロー感熱発色層58の熱感度が最も高く、シア
ン感熱発色層56の熱感度が最も低い。イエロー「Y」
のドットをカラー感熱記録紙16上の1個の画素内に記
録する場合には、バイアス熱ネルギーBYに、階調熱エ
ネルギーGYJ を加えた発色熱エネルギーがカラー感熱
記録紙16に与えられる。このバイアス熱エネルギーB
Yは、イエロー感熱発色層58が発色する直前の熱エネ
ルギーであり、バイアス加熱期間中にカラー感熱記録紙
16に与えられる。また、バイアス熱エネルギーの大き
さは、バイアスデータで表されたバイアスパルスの個数
によって決まる。
【0051】階調熱エネルギーは、画像データに応じて
決められるものであり、バイアス加熱期間に続く階調加
熱期間中に、カラー感熱記録紙16に与えられる。な
お、マゼンタM,シアンCも同様であるので、符号のみ
を付してある。
【0052】記録状態を示す図8において、イエロー用
サーマルヘッド20には、主走査方向に延びた発熱素子
アレイ20aが形成されている。この発熱素子アレイ2
0aは、ライン状に配列された多数の発熱素子62a,
62b,62c,・・・から構成されている。各発熱素
子62a,62b,・・・は、例えば、主走査方向の長
さL1が140μmであり、副走査方向(カラー感熱記
録紙16の移動方向)の長さL2が210μmである。
各発熱素子62a,62b,・・・は、ヘッド駆動装置
50によって通電されて発熱し、カラー感熱記録紙16
を加熱して、イエロー画像を1ラインずつ記録する。各
発熱素子62a,62b,・・・は、主走査方向では放
熱量が小さいが、副走査方向では放熱量が大きいので、
中央部に比べて両端の温度が上がらない。このために、
記録される1ラインの副走査方向の長さL3は、例えば
156μmとなる。この1本のラインは、主走査方向に
並んだ複数の画素PSからなり、各画素PSは対応する
発熱素子で記録される。
【0053】次に、上記実施例の作用について説明す
る。プリントすべき画像の3色画像データを取り込み、
色毎に設けた画像メモリに書き込む。この画像データの
取込み後に、プリント開始スイッチ(図示せず)を操作
する。このプリント開始スイッチが操作されると、シス
テムコントローラ30は、イエロー用定着器23,マゼ
ンタ用定着器26を点灯させるとともに、給紙機構(図
示せず)を作動させてカラー感熱記録紙16の給紙を行
う。
【0054】給紙時には、クランパ18は、位置Pにセ
ットされ、そこでプラテンドラム10から浮き上がって
いる。カラー感熱記録紙16が、クランパ18の下をわ
ずかに通り抜けたときに、その先端がセンサー19で検
出される。このセンサー19の検出信号で、システムコ
ントローラ30は、クランパ移動機構18aを介して、
クランパ18をダウンさせる。これにより、カラー感熱
記録紙16の先端部分がプラテンドラム10に固定され
る。また、これと同時に、カウンタ38のカウント値を
「0」にリセットする。
【0055】次に、システムコントローラ30は、モー
タコントローラ36にモータ回転を指示する。このモー
タコントローラ36は、周期一定のモータ駆動パルスを
ドライバ37に送って、パルスモータ12を1ステップ
ずつ回転させる。このパルスモータ12の回転は、ベル
ト14を介してプラテンドラム10に伝達され、プラテ
ンドラム10が回転する。これにより、カラー感熱記録
紙16がプラテンドラム10に巻き付けられるととも
に、副走査方向に1ラインずつ搬送される。また、カウ
ンタ38のカウント動作が開始され、モータ駆動パルス
の個数をカウントして、クランパ18の搬送位置が測定
される。
【0056】システムコントローラ30は、カウンタ3
8の内容をチェックしており、クランパ18がイエロー
用サーマルヘッド20を通過した所定位置に達したこと
を検知したときに、イエロー用サーマルヘッド20のダ
ウンをイエロー用プリントコントローラ42に指示す
る。
【0057】イエロー用コントローラ42は、まず、イ
エロー用画像メモリ45から第1ライン目のイエロー画
像データを画素毎に読み出し、これを画像用ラインメモ
リ46に書き込む。また、ストローブ切替スイッチ54
を切り替えて、予熱用ROM53bとストローブ発生回
路51とを接続し、予熱用ROM53bから予熱用スト
ローブ信号の幅のデータをストローブ信号発生回路51
に送る。
【0058】次に、イエロー用プリントコントローラ4
2は、イエロー用サーマルヘッド20を予熱するため
に、セレクタ47をバイアス用ラインメモリ43に接続
してから、バイアス用ラインメモリ43の読出しを開始
する。このバイアス用ラインメモリ43から、数値が
「255」の1ライン分のバイアスデータが、1個ずつ
順番に読み出されてコンパレータ48に送られる。他
方、イエロー用プリントコントローラ42は、比較デー
タ発生回路49のカウンタをリセットする。この比較デ
ータ発生回路49は、「0」の比較データをコンパレー
タ48に送る。
【0059】コンパレータ48は、入力されたバイアス
データと、「0」の比較データとを比較し、前者が後者
よりも大きいか同じときに、「1」の予熱駆動データを
出力する。コンパレータ42は、「0」の比較データの
もとで、1ライン分のバイアスデータを比較するから、
全てが「1」となった1ライン分の予熱駆動データをシ
リアルに出力する。シリアルな予熱駆動データは、駆動
回路50に送られてシフトレジスタでパラレルな予熱駆
動データに変換される。
【0060】この後に、アップダウン機構52を作動さ
せ、イエロー用サーマルヘッド20を揺動して、発熱素
子アレイ20aをカラー感熱記録紙16へのダウンを開
始する。そして、イエロー用プリントコントローラ42
は、タイマ42aのタイマ値を「0」にリセットしてか
ら、タイマ42aをスタートさせる。イエロー用プリン
トコントローラ42は、タイマ42aのタイマ値をチェ
ックしており、タイマ42aのタイマ値が時間Taにな
ると、すなわち、発熱素子アレイ20aがカラー感熱記
録紙16に接触する直前になると、ストローブ信号発生
回路51に幅の広い予熱用ストローブ信号を1個発生さ
せる。これと同時に、イエロー用プリントコントローラ
42は、タイマ42aを「0」にリセットし、タイマ4
2aを再スタートさせる。
【0061】1ライン分の予熱駆動データと、ストロー
ブ信号発生回路51からの予熱用ストローブ信号とはA
NDゲートアレイに送られてその論理積が求められる。
全ての予熱駆動データは「1」であるから、予熱用スト
ローブ信号の幅と同じパルス幅を持った1ライン分の予
熱駆動パルスが出力される。この予熱駆動パルスは、図
5において符号「0」が付してある。1ライン分の予熱
駆動パルスによって、発熱素子アレイ20aの各発熱素
子62a,62b・・・が同時に駆動されて発熱する。
このときに各発熱素子62a,62b・・は、1個の予
熱駆動パルスによって、バイアス熱エネルギーBYを発
生する。
【0062】0番目の予熱駆動パルスによる発熱が終了
後に、プラテンドラム10が1ステップ回転して、カラ
ー感熱記録紙16が1ライン分搬送されると、再びスト
ローブ信号発生回路51で予熱用ストローブ信号が発生
する。これにより、既にANDゲートに入力されている
1ライン分の予熱駆動データと、ストローブ信号発生回
路51からの予熱用ストローブ信号との論理積が求めら
れ、図5において「1」を付した1番目の予熱駆動パル
スが1ライン分作成される。この1ライン分の予熱駆動
パルスで、発熱素子アレイ20aの各発熱素子62a,
62b・・・を同時に駆動する。
【0063】周期が一定な予熱駆動パルスで各発熱素子
62a,62b・・・を駆動しながら、イエロー用サー
マルヘッド20のダウンが継続して行われる。そして、
イエロー用サーマルヘッド20がカラー感熱記録紙16
を所定の圧力で圧接する位置までダウンすると、イエロ
ー用サーマルヘッド20のダウンが終了する。
【0064】このイエロー用サーマルヘッド20が圧接
状態になった後にも、カラー感熱記録紙16が1ライン
分を送られると、予熱駆動パルスで各発熱素子62a,
62b・・・が駆動され、予熱が継続する。
【0065】なお、この予熱では、カラー感熱記録紙1
6が1ライン分送られる毎に、発熱素子アレイ20aの
各発熱素子62a,62b・・・が駆動されて、イエロ
ー感熱発色層58が発色する直前の熱エネルギーをカラ
ー感熱記録紙16に与えるから、予熱によってカラー感
熱記録紙16が発色することはない。
【0066】イエロー用プリントコントローラ42は、
タイマ42aのタイマ値をチェックし、予熱を開始して
から時間Tbが経過することにより、記録エリアの先端
がイエロー用サーマルヘッド20の位置に達したことを
検知する。記録エリアの先端がイエロー用サーマルヘッ
ド20の位置に達すると、イエロー用プリントコントロ
ーラ42は、イエロー画像の第1ラインの記録を開始す
る。
【0067】このイエロー画像の第1ラインの記録で
は、まず、イエロー用プリントコントローラ42は、ス
トローブ切替スイッチ54を切り替えて、プリント用R
OM53aとストローブ信号発生回路51とを接続す
る。そして、プリント用ROM53からバイアス用スト
ローブ信号の幅のデータをストローブ信号発生回路51
に送る。
【0068】次に、バイアス用ラインメモリ43の読出
しを開始して、このバイアス用ラインメモリ43から、
数値が「255」の1ライン分のバイアスデータが、1
個ずつ順番に読み出されてコンパレータ48に送られ
る。他方、イエロー用プリントコントローラ42は、比
較データ発生回路49のカウンタをリセットする。この
比較データ発生回路49は、「0」の比較データをコン
パレータ48に送る。コンパレータ48は、「0」の比
較データのもとで、1ライン分のバイアスデータを比較
するから、全てが「1」となった1ライン分のバイアス
駆動データをシリアルに出力する。シリアルなバイアス
駆動データは、駆動回路50に送られてシフトレジスタ
でパラレルなバイアス駆動データに変換される。
【0069】なお、この第1ラインについてのバイアス
データと「0」の比較データとの比較結果は、予熱時に
駆動回路50のシフトレジスタに取り込まれているか
ら、このバイアス駆動データの作成処理を省略してもよ
い。
【0070】次に、1ライン分のバイアス駆動データ
と、ストローブ信号発生回路51からのバイアス用スト
ローブ信号とはANDゲートアレイに送られて、その論
理積が求められる。全てのバイアス駆動データは「1」
であるから、バイアス加熱用ストローブ信号の幅と同じ
パルス幅を持った1ライン分のバイアス駆動パルスが出
力される。このバイアス駆動パルスは、図4(A)にお
いて符号「0」が付してある。1ライン分のバイアス駆
動パルスによって、発熱素子アレイ20aの各発熱素子
62a,62b・・・が同時に駆動されて発熱する。
【0071】0番目のバイアス駆動パルスによる発熱が
終了すると、イエロー用プリントコントローラ42は、
比較データ発生回路49のカウンタをインクリメントし
て、「1」の比較データを発生させる。次に、イエロー
用プリントコントローラ42は、バイアス用ラインメモ
リ43から第2回目の読出しを開始する。このバイアス
用ラインメモリ43は、再び1ライン分のバイアスデー
タをシリアルに読み出してコンパレータ48に送る。前
述した手順により、図4(A)において「1」を付した
1番目のバイアス駆動パルスが1ライン分作成され、発
熱素子アレイ20aの各発熱素子62a,62b・・・
を同時に駆動する。
【0072】以下同様にして、「2」から「255」の
各比較データによって、バイアス加熱期間では256個
のバイアス駆動パルスが作成される。このように発熱素
子アレイ20aの各発熱素子62a,62b・・・は、
バイアス加熱期間内で256回の発熱を行うことによ
り、各発熱素子はイエロー感熱発色層35が発色する直
前のバイアス熱エネルギーBYを発生する。
【0073】バイアス加熱が終了すると、階調加熱が開
始される。まず、イエロー用プリントコントローラ42
は、比較データ発生回路49のカウンタをリセットして
「0」に、またセレクタ47を切り換えて、画像用ライ
ンメモリ46をコンパレータ48に接続する。さらに、
階調用ストローブ信号の幅のデータをプリント用ROM
53aからストローブ信号発生回路51に送る。次に、
イエロー用プリントコントローラ42は、画像用ライン
メモリ44に書き込まれている第1ライン目のイエロー
画像データを1個ずつ順次読み出してコンパレータ48
に送る。
【0074】コンパレータ48は、最初に「0」の比較
データと、シリアルに入力される各イエロー画像データ
とを順次比較する。イエロー画像データが比較データよ
りも大きい場合には、コンパレータ42は「1」の階調
駆動データを出力し、逆に小さい場合には「0」の階調
駆動データを出力する。このコンパレータ48は、1ラ
イン分の各階調駆動データをシリアルに発生して、これ
らを駆動回路50に送る。
【0075】駆動回路50では、1ライン分の階調駆動
データをパラレル変換してから、階調用のストローブ信
号を用いて階調駆動パルスに変換する。ここで、階調駆
動データが「0」の場合には、階調駆動パルスは発生し
ない。この1ラインの階調駆動パルスによって、発熱素
子アレイ20aの各発熱素子62a,62b・・・が選
択的に駆動されて発熱する。この第1番目の階調駆動パ
ルスは、図4(A)において符号「0」が付してある。
【0076】以下同様にして、「1」から「255」ま
での比較データを用い、各発熱素子を選択的に駆動す
る。これにより、各発熱素子は、0〜256回の範囲内
で、イエロー画像データに応じた回数だけ駆動され、階
調熱エネルギーを発生する。したがって、最高濃度の画
素を記録する場合には、発熱素子は0番目から255番
目の256個の階調駆動パルスで駆動される。
【0077】各発熱素子は、一定なバイアス熱エネルギ
ーBYと、イエロー画像データに応じた階調熱エネルギ
ーGYJ とからなる発色熱エネルギーを発生する。これ
により、イエロー感熱発色層58は、図7の特性曲線に
基づいて、イエロー画像データに応じた濃度に発色する
から、四角形をした画素内にイエロードットが形成され
る。
【0078】各発熱素子は、階調加熱が終了すると、図
4(A)に示すように、冷却期間に入って自然冷却が行
われる。この冷却期間は、階調駆動パルスの個数が小さ
いほど長くなる。なお、冷却期間の最小値は、発熱素子
に256個の階調駆動パルスを供給して発熱させた後、
発熱素子が常温のもとで所定温度まで低下するに必要な
時間から決められている。
【0079】全ての発熱素子が冷却期間に入ってから、
イエロー用プリントコントローラ42は、イエロー用画
像メモリ45から第2ラインのイエロー画像データを読
み出して、画像用ラインメモリ46に書き込む。また、
セレクタ47をバイアス用ラインメモリ43側に切り換
える。
【0080】冷却期間が終了すると、カラー感熱記録紙
16が1ライン分送られる。この後に、イエロー用プリ
ントコントローラ42は、第2ラインの記録を開始す
る。この第2ラインの記録では、まず、プリント用RO
M53aからバイアス用ストローブ信号の幅のデータが
ストローブ信号発生回路51に送られる。次に、バイア
ス用ラインメモリ43からバイアスデータを読み出し、
バイアス用ストローブ信号を用いてバイアス加熱を行
う。次に、プリント用ROM53aから階調用ストロー
ブ信号の幅のデータがストローブ信号発生回路51に送
られ、画像用ラインメモリ46から読み出した第2ライ
ンのイエロー用画像データと、階調用ストローブ信号と
で階調加熱を行う。以下、同様にして、移動中のカラー
感熱記録紙16に、イエロー画像の第3ライン以降を順
次記録する。
【0081】プラテンドラム10の回転で、イエロー画
像が記録された部分がイエロー用定着器23に到達する
と、発光ピークが420nmの近紫外線が照射され、イ
エロー感熱発色層58が定着されて発色能力が消失され
る。
【0082】システムコントローラ30は、カウンタ3
8のカウント値から、クランパ18がマゼンタ用サーマ
ルヘッド21を通過したことを検知すると、マゼンタ記
録部33にマゼンタ用サーマルヘッド21のダウンを指
示する。
【0083】マゼンタ記録部33は、マゼンタ用サーマ
ルヘッド21を揺動させてカラー感熱記録紙16に圧接
する。このマゼンタ用サーマルヘッド21の圧接におい
ても、イエロー用のサーマルヘッド20の圧接時と同様
にして、マゼンタ用サーマルヘッド21がカラー感熱記
録紙16に接触する直前から、マゼンタ画像の第1ライ
ンの記録を開始するまでの間に、発熱素子アレイ21a
の各発熱素子が予熱駆動パルスで駆動・発熱されて、予
熱される。ここで、発熱素子アレイ21aの各発熱素子
は、1個の予熱駆動パルスによってマゼンタ感熱発色層
57が発色する直前の熱エネルギーすなわちバイアス熱
エネルギーBMを発生する。
【0084】その後、マゼンタ用プリントコントローラ
は、内蔵したタイマのタイマ値から記録エリアの先端が
マゼンタ用サーマルヘッド21に到達したことを検知す
ると、マゼンタ画像の第1ラインの記録を開始する。マ
ゼンタ画像の第1ラインの記録に際しては、サーマルヘ
ッド21の各発熱素子は、バイアスデータによって、図
4(B)に示すように、0番〜255番のバイアス駆動
パルスで駆動され、バイアス熱エネルギーBMを発生す
る。ここで、マゼンタ感熱発色層57のバイアス熱エネ
ルギーBMが大きいので、イエロー画像の記録よりもパ
ルス幅が長いストローブ信号が用いられ、それによりパ
ルス幅が広いバイアス駆動パルスが作成される。
【0085】次に、マゼンタ画像データに応じた個数の
階調駆動パルスで各発熱素子が駆動され、マゼンタ感熱
発色層57を加熱して発色させる。これにより、マゼン
タ画像の第1ラインがイエロー画像の第1ラインに重な
るように記録される。冷却期間の終了後に、前述したイ
エロー画像の記録と同様な手順で、マゼンタ画像の第2
ラインの記録が開始される。こうして、バイアス加熱,
階調加熱,冷却とを繰り返して、マゼンタ感熱発色層5
7を加熱・発色させて、マゼンタ画像の第3ライン以降
を順次記録する。
【0086】マゼンタ画像が記録された部分がマゼンタ
用定着器26に到達すると、発光ピークが365nmの
紫外線が照射され、マゼンタ感熱発色層57が定着され
て発色能力が消失される。
【0087】クランパ18がシアン用サーマルヘッド2
2を通過すると、システムコントローラ30はサーマル
ヘッド22のダウンを指示して、カラー感熱記録紙16
に圧接させる。このときにも、シアン用サーマルヘッド
21がカラー感熱記録紙16に接触する直前から、シア
ン画像の第1ラインの記録を開始するまでの間に、発熱
素子アレイ22aの各発熱素子が予熱駆動パルスで駆
動.発熱されて、予熱される。ここで、発熱素子アレイ
22aの各発熱素子は、1個の予熱駆動パルスによって
シアン感熱発色層56が発色する直前の熱エネルギーす
なわちバイアス熱エネルギーBCを発生する。その後、
記録エリアの先端がシアン用サーマルヘッド22に到達
したことを検知すると、シアン記録部34は、シアン画
像の第1ラインの記録を開始する。
【0088】シアン記録部34は、図4(C)に示すよ
うに、一定個数のバイアス駆動パルスと、シアン画像デ
ータに応じた個数の階調駆動パルスで各発熱素子を駆動
して、シアン感熱発色層56を加熱・発色させる。これ
により、イエロー画像及びマゼンタ画像の第1ラインに
重なるように、シアン画像の第1ラインが記録される。
同様にしてカラー感熱記録紙16に、シアン画像の第2
ライン以降を順次記録する。
【0089】3個のサーマルヘッド20〜22によって
フルカラー画像が記録されたカラー感熱記録紙16は、
クランパ18がアップされてトレイ等に排出される。
【0090】カラー感熱記録紙16の記録中に、3個の
サーマルヘッド20〜22は、カラー感熱記録紙16に
圧接され、その後通電の開始が行われる。例えば、イエ
ロー用サーマルヘッド20の記録中に、マゼンタ用サー
マルヘッド21がダウン(圧接)され、その後通電が開
始される。また、マゼンタ用サーマルヘッド21の記録
中に、シアン用サーマルヘッド22がダウン(圧接)さ
れ、その後通電が開始される。これらのサーマルヘッド
の挙動により、カラー感熱記録紙16の搬送負荷変動が
発生し、スジ状の濃度ムラの原因となる。
【0091】図9は、イエロー用サーマルヘッド記録中
における、マゼンタ用サーマルヘッドの挙動に起因する
搬送負荷の変動を示すものである。イエロー用サーマル
ヘッド20がイエロー画像を記録している状態では、搬
送系にはイエロー用サーマルヘッド20による一定の搬
送負荷が作用している。カラー感熱記録紙16は、一定
の搬送速度で搬送される。イエロー画像は、この一定の
搬送速度のもとで記録される。
【0092】イエロー画像の記録中に、冷却状態のマゼ
ンタ用サーマルヘッド21がダウンしてカラー感熱記録
紙16に圧接すると、図中に一点鎖線で示すように、搬
送負荷が急激に増大する。この搬送負荷の変動に応じて
搬送系が歪むから、搬送速度が一時的に遅くなる。カラ
ー感熱記録紙16の搬送速度が一時的に低下すると、イ
エロー用サーマルヘッド20で記録中のラインは幅が狭
くなるとともに、熱エネルギーが高くなるため、イエロ
ー濃度が高くなる。
【0093】その後、マゼンタ用サーマルヘッド21の
ダウンが終了して、搬送負荷が一定になると一定な搬送
速度に戻る。そして、マゼンタ用サーマルヘッド21が
マゼンタ画像を記録するために通電されると、搬送負荷
が小さくなるから、カラー感熱記録紙16の搬送速度が
一時的に速くなる。これにより、イエロー用サーマルヘ
ッド20で記録中のラインの幅が広くなるとともに、熱
エネルギーが小さくなるから、イエロー濃度が低くな
る。
【0094】このように、サーマルヘッドのダウン時に
は、サーマルヘッドの圧接により黒スジが発生し、サー
マルヘッドの通電開始により白スジが発生するが、各サ
ーマルヘッド20〜22がカラー感熱記録紙16に圧接
する際に、発熱素子アレイの各発熱素子を予熱しながら
行うことにより、発熱素子アレイの温度を高くし、図中
に実線で示すように、圧接時のカラー感熱記録紙16と
の摩擦抵抗(搬送負荷)を小さくしているから、黒スジ
の発生を防止することができる。また、圧接後から画像
の記録開始する間においても、発熱素子アレイの各発熱
素子に予熱を行って、画像の記録を開始した時の搬送負
荷の変化をなくすことができ、白スジの発生を防止する
ことができる。
【0095】なお、上記実施例では、カラー感熱記録紙
16を1ライン送る毎に1個の予熱駆動パルスによっ
て、発熱素子を駆動して予熱を行っているが、バイアス
加熱と同様に、1ライン送る毎に複数の予熱駆動パルス
で発熱素子を駆動するようにしてもよい。この場合に、
予熱用ROM53bが不要になるとともに、画像データ
として「0」を用いれば、記録中と同じシーケンスを用
いることができる。また、予熱時の予熱駆動パルスの発
生周期と通電時間は一定でなくてもよい。例えば、プリ
ント開始時に近づくにつれて、通電時間を長くすること
で、予熱エネルギーを徐々に増大したり、発生周期を短
くするとで予熱エネルギを増大させてもよい。さらに、
上記実施例では、カットシートを用いて1枚ずつプリン
トしているため、イエロー用サーマルヘッドがダウンす
る際には、他のサーマルヘッドによって画像の記録が行
われないから、イエロー用サーマルヘッドの予熱を省略
してもよい。
【0096】また、予熱時には、バイアス熱エネルギー
と違った熱エネルギーを発熱素子に発生させてもよい
が、この場合には、記録している色の感熱発色層に応じ
たバイアス熱エネルギー以下とする必要がある。これ
は、未記録の感熱発色層及び予熱を行うサーマルヘッド
が記録する感熱発色層を発色させないためである。そし
て、搬送負荷の変化を考慮すると、各感熱発色層が発色
しない最大の熱エネルギーすなわちサーマルヘッドが記
録する色の感熱発色層のバイアス熱エネルギーとするの
がよい。
【0097】図10は、直線移動型のカラー感熱プリン
タを示すものである。3個のプラテンローラ70〜72
が適当な間隔で配置されている。これらのプラテンロー
ラ70〜72の代わりに、固定配置したプラテンプレー
トを用いてもよい。各プラテンローラ70〜72に、イ
エロー用サーマルヘッド73,マゼンタ用サーマルヘッ
ド74,シアン用サーマルヘッド75が対向して配置さ
れている。各サーマルヘッド73〜75は、アップダウ
ン機構(図示せず)によって上下動する。
【0098】直線状をした搬送路に沿って複数の搬送ロ
ーラ対77〜79が配置されており、これらは各パルス
モータ77a,78a,79aによって回転される。マ
ゼンタ用サーマルヘッド74の直前には、イエロー用定
着器81が配置され、シアン用サーマルヘッド75の直
前には、マゼンタ用定着器82が配置されている。イエ
ロー用サーマルヘッド73の上流側には、カラー感熱記
録紙83の先端を検出するためのセンサー84が配置さ
れている。
【0099】カラー感熱記録紙83が下流側に搬送され
る際に、イエロー用サーマルヘッド73が降下してカラ
ー感熱記録紙83を押圧し、その後イエロー画像を1ラ
インずつ記録する。このイエロー画像が記録された部分
がイエロー用定着器81に到達すると、420nmの波
長域の近紫外線が照射されてイエロー画像が定着され
る。
【0100】次に、マゼンタ用サーマルヘッド74が下
降してから、通電が開始されてマゼンタ画像が1ライン
ずつ記録される。マゼンタ画像の記録後に、マゼンタ用
定着器82で420nmの波長域の近紫外線が照射され
てマゼンタ画像が定着される。その後、シアン用サーマ
ルヘッド75によってシアン画像が1ラインずつ記録さ
れる。
【0101】この場合においても、各サーマルヘッド7
3〜74は、ダウンが開始してから、画像の記録が開始
されるまでの間に、上記実施例と同様に予熱を行うこと
で、濃度ムラの発生を防止するとができる。
【0102】カラー感熱記録紙83の搬送路は、プラテ
ンローラ71の位置を上下にずらすことで、山又は谷形
にしてもよい。更に、プラテンローラ72をプラテンロ
ーラ70の下方に配置してU形の搬送路としてもよい。
【0103】カラー感熱記録紙としては、カットシート
を用いて1枚ずつプリントする他に、ロールシートを用
いて同じ画像を複数回連続的にプリントしたり、あるい
は異なった複数の画像を連続的にプリントし、最後にカ
ッタで1枚ずつに切断してもよい。また、カラー感熱記
録紙に、ブラック発色層を形成して4層構造としたり、
更には肌色等の特色を発色する感熱発色層を加えて5層
構造としてもよい。
【0104】ロールシートに画像を連続的に記録する場
合に、各サーマルヘッドは前述したようにダウン時に予
熱される他に、画像間の余白の部分を押圧しているとき
にも予熱が行われる。
【0105】サーマルヘッドは、ダウンの途中から、予
熱が開始されるが、ダウンと同時又はその前から予熱を
開始してもよい。無駄な予熱を防止する点を考慮する
と、ダウン中に予熱を開始するのがよい。
【0106】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明で
は、サーマルヘッドを予熱しながらカラー感熱記録紙に
圧接するから、サーマルヘッドの挙動に起因するスジ状
の濃度ムラの発生を防止することができる。また、圧接
後から記録開始まで予熱することによって、記録開始時
の濃度ムラの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明を実施するためのドラム型のカラー感熱
プリンタを示す概略図である。
【図3】カラー感熱プリンタの電気構成を示すブロック
図である。
【図4】1画素を記録する場合の駆動パルスの波形図で
ある。
【図5】予熱駆動パルスの波形図である。
【図6】カラー感熱記録紙の層構造の一例を示す図であ
る。
【図7】カラー感熱記録紙の発色特性を示す特性曲線図
である。
【図8】カラー感熱記録紙の記録状態を示す説明図であ
る。
【図9】サーマルヘッドの挙動による搬送負荷の変化を
示すグラフである。
【図10】直線搬送型のカラー感熱プリンタを示す概略
図である。
【図11】従来のカラー感熱プリント方法でプリントし
たカラー感熱記録紙を示す説明図である。
【符号の説明】
10 プラテンドラム 16 カラー感熱記録紙 20 イエロー用サーマルヘッド 21 マゼンタ用サーマルヘッド 22 シアン用サーマルヘッド 23 イエロー用定着器 26 マゼンタ用定着器 51 ストローブ信号発生回路 53a プリント用ROM 53b 予熱用ROM 56 シアン感熱発色層 57 マゼンタ感熱発色層 58 イエロー感熱発色層 62a,62b,62c 発熱素子 70〜72 プラテンローラ 73 イエロー用サーマルヘッド 74 マゼンタ用サーマルヘッド 75 シアン用サーマルヘッド 83 カラー感熱記録紙 PS 画素

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イエロー感熱発色層,マゼンタ感熱発色
    層,シアン感熱発色層の少なくとも3種類の感熱発色層
    を積層したカラー感熱記録紙を用い、このカラー感熱記
    録紙の通過域に沿って、特定の感熱発色層を1ラインず
    つ記録する第1から第3の少なくとも3個のサーマルヘ
    ッドを上流側から順に配置し、カラー感熱記録紙が上流
    側から下流側へ移動する際に、上流側にある第1サーマ
    ルヘッドから順番にカラー感熱記録紙に圧接させてから
    通電を開始して、上層にある熱感度が高い感熱発色層か
    ら順に記録して、1回の移動でカラー感熱記録紙にフル
    カラー画像を記録するとともに、第1サーマルヘッドに
    よる記録直後及び第2サーマルヘッドによる記録直後
    に、各サーマルヘッドで記録された感熱発色層に特有な
    電磁線をカラー感熱記録紙に照射して定着するカラー感
    熱プリント方法において、 少なくとも第2〜第3のサーマルヘッドは、カラー感熱
    記録紙が発色しない範囲内でサーマルヘッドを予熱しな
    がらカラー感熱記録紙に圧接することを特徴とするカラ
    ー感熱プリント方法。
  2. 【請求項2】 圧接後から記録が開始される期間に、前
    記各サーマルヘッドを予熱することを特徴とする請求項
    1記載のカラー感熱プリント方法。
  3. 【請求項3】 イエロー感熱発色層,マゼンタ感熱発色
    層,シアン感熱発色層の少なくとも3種類の感熱発色層
    が積層されており、最下層にある感熱発色層ほど発色熱
    エネルギーが高い特性を持ち、最上層および中間層にあ
    る各感熱発色層は異なった波長域の電磁線に光定着性を
    有するカラー感熱記録紙を用い、このカラー感熱記録紙
    の通過域に沿って上流側から順に配置され、駆動パルス
    で各発熱素子が駆動されて特定の感熱発色層を1ライン
    ずつ記録する第1から第3の少なくとも3個のサーマル
    ヘッドと、画像を記録する際に、各感熱発色層に応じた
    バイアス加熱と画像データに応じた階調加熱を行うため
    に駆動パルスを発生する色毎の駆動パルス発生手段と、
    最上層および中間層にある各感熱発色層に特有な電磁線
    をカラー感熱記録紙に照射する光定着手段とを備え、カ
    ラー感熱記録紙が上流側から下流側へ移動する際に、上
    流側にある第1のサーマルヘッドから順番にカラー感熱
    記録紙に圧接して通電し、上層にある感熱発色層から順
    に記録して、1回の移動でカラー感熱記録紙にフルカラ
    ー画像を記録するとともに、第1のサーマルヘッドによ
    る記録直後及び第2のサーマルヘッドの記録直後に、各
    サーマルヘッドで記録された感熱発色層に特有な電磁線
    を照射して定着するカラー感熱プリント装置において、 前記カラー感熱記録紙の移動位置を測定する手段と、カ
    ラー感熱記録紙が所定の位置に移動した時にサーマルヘ
    ッドを移動してカラー感熱記録紙に圧接するヘッド移動
    手段と、サーマルヘッドがカラー感熱記録紙に圧接する
    前から、カラー感熱記録紙が発色しない範囲内の熱エネ
    ルギーを前記各サーマルヘッドの各発熱素子に発生させ
    て予熱を行うための予熱駆動パルスを発生する色毎の予
    熱駆動パルス発生手段とを設けたことを特徴とするカラ
    ー感熱プリント装置。
  4. 【請求項4】 前記各駆動パルス発生手段は、バイアス
    加熱時にはバイアスデータを出力し、階調加熱時には画
    像データを出力するデータ発生部と、所定数値範囲内の
    比較データを順次出力する比較データ発生部と、前記デ
    ータと比較データとを比較し、前者が大きいときに駆動
    データを出力する比較部とバイアス用及び階調用のスト
    ローブ信号を発生するストローブ信号発生部と,駆動デ
    ータとストローブ信号とによって対応する発熱素子を駆
    動するゲート部と、各部を制御するプリントコントロー
    ラとから構成したことを特徴とする請求項3記載のカラ
    ー感熱プリント装置。
  5. 【請求項5】 前記予熱駆動パルス発生手段は、プリン
    トコントローラであり、予熱時にはデータ発生部がバイ
    アスデータだけを発生するように制御し、またストロー
    ブ発生部がバイアス用ストローブ信号を発生するように
    制御することを特徴とする請求項4記載のカラー感熱プ
    リント装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011025625A (ja) * 2009-07-29 2011-02-10 Wedge:Kk サーマルプリント方法
JP2014188911A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Brother Ind Ltd カラー印刷機
WO2021153682A1 (ja) * 2020-01-30 2021-08-05 キヤノン株式会社 記録装置、及び記録制御方法

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