JPH10291332A - カラー感熱発色プリント方法及び装置並びに平滑化処理装置 - Google Patents

カラー感熱発色プリント方法及び装置並びに平滑化処理装置

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JPH10291332A
JPH10291332A JP9352542A JP35254297A JPH10291332A JP H10291332 A JPH10291332 A JP H10291332A JP 9352542 A JP9352542 A JP 9352542A JP 35254297 A JP35254297 A JP 35254297A JP H10291332 A JPH10291332 A JP H10291332A
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JP
Japan
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color
recording paper
thermosensitive
thermal head
thermal
Prior art date
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Application number
JP9352542A
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English (en)
Inventor
Tomoyoshi Nishimura
友良 西村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント済みのカラー感熱記録紙を平滑化処
理して、光沢度を向上させる。 【解決手段】 カラー感熱記録紙を3回往復動する間
に、サーマルヘッドでカラー感熱記録紙を押圧・加熱し
て、イエロー画像,マゼンタ画像,シアン画像を面順次
でプリントする。シアン画像の記録に続いて、カラー感
熱記録紙を更にもう1回往復動させる。この際に、サー
マルヘッドでカラー感熱記録紙を押圧・加熱して平滑化
処理をする。カラー感熱記録紙は、発色記録の際に表面
に微細な凹凸が形成されるが、平滑化処理によって微細
な凹凸がならされ、光沢度が向上する。平滑化処理で
は、イエローを中濃度に発色させることができる熱エネ
ルギーが用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー画像の発色
記録後に、光沢度を上げるための平滑化処理を行うカラ
ー感熱発色プリント方法及び装置並びに平滑化処理装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラー感熱発色プリントでは、支持体上
に、シアン感熱発色層,マゼンタ感熱発色層,イエロー
感熱発色層,透明な少なくとも1つの保護層が順次設け
られたカラー感熱記録紙が用いられる。これらの3つの
感熱発色層のうち最上層となるイエロー感熱発色層の熱
感度が最も高く、小さな熱エネルギーで発色する。他
方、シアン感熱発色層は、表面からの深さが大きいので
熱感度が最も低く、発色させるには大きな熱エネルギー
が必要である。また、イエロー感熱発色層とマゼンタ感
熱発色層には、紫外線による定着性が与えられている。
【0003】発色記録(印画)時には、サーマルヘッド
に対してカラー感熱記録紙を相対移動させ、この移動中
にサーマルヘッドでカラー感熱記録紙を加圧・加熱して
最上層の感熱発色層から面順次で発色記録する。マゼン
タ感熱発色層の記録中に、イエロー感熱発色層内に残っ
ていた未発色成分が発色しないようにするために、イエ
ロー画像のプリント後に420nmの近紫外線を照射し
て定着する。同様に、マゼンタ感熱発色層の記録後に、
365nmの紫外線を照射してマゼンタ感熱発色層を定
着する。
【0004】サーマルヘッドは、アルミナ基板上に、シ
リンドリカルな形状をしたグレーズ層が形成され、この
グレーズ層の頂点付近に複数の発熱素子がライン状に形
成されている。発色記録時の熱エネルギーが高いと、保
護層はかなりの温度に加熱される。この保護層がグレー
ズ層から離れる時点での温度がガラス転移点以上である
と、保護層内に閉じ込められていた物質(例えばブロッ
キング防止剤等)が保護層の表面に飛び出すため、表面
に不規則な微細な凹凸が発生する。この不規則な凹凸が
保護層に発生すると、カラー感熱記録紙の表面の光沢度
が低下し、ざらついた画像となる。PVA(ポリビニル
アルコール)を主剤とした保護層の場合は、ガラス転移
点が約70°Cである。
【0005】従来は、熱ローラを有する平滑処理装置を
用い、プリント済みのカラー感熱記録紙の上に平滑なシ
ートを重ね、これらを一対の熱ローラの間を通して、カ
ラー感熱記録紙を加圧・加熱することが知られている。
この平滑化処理(光沢化処理)により、カラー感熱記録
紙の表面の凹凸がならされ、光沢度が良好となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
平滑化処理では、プリント済みのカラー感熱記録紙に平
滑なシートを重ねているため、平滑化処理の作業が面倒
であった。
【0007】平滑化処理では、光沢度が最も高くなる熱
エネルギーの範囲が狭いが、熱ローラは内部にヒータを
収納した構造であるため、熱エネルギーの微妙な制御が
困難であるという問題がある。
【0008】また、従来の装置では、カラー感熱プリン
ト装置の他に平滑化処理装置を用意し、プリント作業と
は別個に平滑化処理作業をしなければならないという問
題もある。
【0009】本発明は、平滑化処理の作業が簡単であ
り、また熱エネルギーの制御が容易なカラー感熱プリン
ト方法及び装置並びに平滑化処理装置を提供することを
目的とするものである。
【0010】本発明は、カラープリントと平滑化処理と
を一連に行うことができるようにしたカラー感熱発色プ
リント方法及び装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0011】本発明は、特別な装置を用いることなく、
平滑化処理を行うことができるカラー感熱プリント方法
を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のカラー感熱発色プリント方法では、
フルカラー画像の記録後に、サーマルヘッドの各発熱素
子を一様に駆動して、カラー感熱記録紙に所定の熱エネ
ルギーを与えて平滑化処理(光沢化処理)を施してい
る。平滑化処理は、発色記録するためのサーマルヘッド
を利用して行われ、発色記録と同様に正確な温度制御が
なされる。また、特別な作業や装置を要することなく、
プリント処理と平滑化処理とが一連の処理として連続的
に実行される。
【0013】請求項2記載のカラー感熱発色プリント方
法では、平滑化処理に際して、保護層のガラス転移点と
なる値から、熱感度が最も低い第1感熱発色層が発色す
る直前の値までの範囲内の熱エネルギーが用いられる。
【0014】請求項3記載のカラー感熱発色プリント方
法では、平滑化処理に際して、保護層のガラス転移点と
なる値から、第3感熱発色層が混色なしに発色させるの
に要する値までの範囲内の熱エネルギーが用いられる。
【0015】請求項4記載のカラー感熱発色プリント装
置では、ライン状に形成された多数の発熱素子を備え、
記録すべき感熱発色層の熱感度に応じてカラー感熱記録
紙を加熱して、第3の感熱発色層から順番に各感熱発色
層を1ラインずつ発色記録する少なくとも1個の記録用
サーマルヘッドと、第3及び第2の感熱発色層に対して
は、その記録直後に各感熱発色層に特有な電磁線を照射
して定着する定着手段と、少なくとも1個の発熱素子を
備え、第1の感熱発色層の記録後に、平滑化データによ
って発熱素子を駆動し、カラー感熱記録紙に所定の熱エ
ネルギーを与えて、保護層の平滑化処理を施す平滑化処
理用サーマルヘッドと、記録用及び平滑化処理用サーマ
ルヘッドと直行する方向に、カラー感熱記録紙とサーマ
ルヘッドの少なくとも一方を移動させる移動手段とが設
けられている。
【0016】請求項5記載のカラー感熱発色プリント装
置では、平滑化処理用サーマルヘッドは、シリンドリカ
ルな形状をしたグレーズ層の頂点に発熱素子が形成され
ており、また平滑化処理用サーマルヘッドとともにカラ
ー感熱記録紙を挟み付けるためのプラテンローラは、そ
の中心線がグレーズ層の頂点よりもカラー感熱記録紙の
搬送方向において下流側にずれている。
【0017】請求項6記載のカラー感熱発色プリント装
置では、平滑化処理用サーマルヘッドは、シリンドリカ
ルな形状をしたグレーズ層の頂点よりも、平滑化処理中
でのカラー感熱記録紙の搬送方向において上流側となる
位置に偏って発熱素子が形成されており、また平滑化処
理用サーマルヘッドとともにカラー感熱記録紙を挟み付
けるためのプラテンローラは、その中心線がグレーズ層
の頂点よりも下流側にずれている。
【0018】請求項7記載のカラー感熱発色プリント装
置では、発熱素子の抵抗値に応じて平滑化データを補正
する抵抗値補正回路が設けられている。
【0019】請求項8記載のカラー感熱発色プリント装
置では、記録用サーマルヘッドは1個であり、搬送手段
によってカラー感熱記録紙を往復動させながら、3種類
の感熱発色層を順次発色記録し、更に記録用サーマルヘ
ッドの下流に平滑化処理用サーマルヘッドが配置されて
おり、カラー画像の記録後に排紙する際に平滑化処理が
行われる。
【0020】請求項9記載のカラー感熱発色プリント装
置では、記録用サーマルヘッドは、各感熱発色層に対応
して3個設けられており、カラー感熱記録紙が下流側へ
搬送される間に、各記録用サーマルヘッドによって3種
類の感熱発色層が順次発色記録され、更に3個の記録用
サーマルヘッドの下流に平滑化処理用サーマルヘッドが
配置されており、カラー画像の記録後に平滑化処理が引
き続いて行われる。
【0021】請求項10記載の平滑化処理装置では、少
なくとも1個の発熱素子が形成されており、この発熱素
子を駆動して、記録済みのカラー感熱記録紙に所定の熱
エネルギーを与えて、保護層の平滑化処理を施す平滑化
処理用サーマルヘッドと、平滑化処理用サーマルヘッド
と直行する方向に、カラー感熱記録紙とサーマルヘッド
の少なくとも一方を移動させる移動手段とが設けられて
いる。
【0022】請求項11記載の平滑化処理装置では、平
滑化処理用サーマルヘッドはシリンドリカルな形状をし
たグレーズ層の頂点に発熱素子が形成されており、また
平滑化処理用サーマルヘッドとともにカラー感熱記録紙
を挟み付けるためのプラテンローラは、その中心線がグ
レーズ層の頂点よりもカラー感熱記録紙の搬送方向にお
いて下流側にずれている。
【0023】請求項12記載の平滑化処理装置では、平
滑化処理用サーマルヘッドはシリンドリカルな形状をし
たグレーズ層の頂点よりも、平滑化処理中でのカラー感
熱記録紙の搬送方向において上流側となる位置に偏って
発熱素子が形成されており、更に平滑化処理用サーマル
ヘッドとともにカラー感熱記録紙を挟み付けるためのプ
ラテンローラは、その中心線がグレーズ層の頂点よりも
下流側にずれている。
【0024】
【発明の実施の形態】図1において、カラー感熱記録紙
10は、支持体11上に、シアン感熱発色層12,マゼ
ンタ感熱発色層13,イエロー感熱発色層14,保護層
15が順次層設されている。支持体11としては、紙の
両面にレジン層を形成したWP紙等が用いられる。シア
ン感熱発色層12は、深層にあるために熱感度が最も低
く、比較的に大きな熱エネルギーを与えたときにシアン
に発色する。マゼンタ感熱発色層13は、熱感度が中程
度であり、加熱によってマゼンタに発色する。イエロー
感熱発色層14は、表面側にあるために熱感度が最も高
く、比較的に小さな熱エネルギーを与えたときにイエロ
ーに発色する。
【0025】混色を防止するために、マゼンタ感熱発色
層13は、ほぼ365nmの紫外線が照射されると発色
能力が消失し、記録された画像が定着される。イエロー
感熱発色層14は、ほぼ420nmの近紫外線が照射さ
れたときに発色能力が消失する。
【0026】保護層15は、PVA(ポリビニルアルコ
ール)を主剤とする透明な樹脂層であり、各感熱発色層
に傷が付いたりするのを防止する。この保護層15に
は、カラー感熱記録紙のくっつきを防止するためのブロ
ッキング防止剤,滑りを良くするための潤滑剤等が添加
されている。
【0027】各感熱発色層の熱感度を差を大きくするた
めに、実際には各感熱発色層の間に中間層が形成されて
いる。なお、保護層15は、2層又は3層構成等でもよ
い。また、発色感熱層は、例えばブラック発色層等を加
えた4層又は5層等でもよい。更に、各感熱発色層の位
置を変えてもよく、例えばシアン感熱発色層を最上層と
してもよい。
【0028】図2に示すように、イエロー感熱発色層1
4は、その熱感度が最も高いため、小さな熱エネルギー
で発色する。シアン感熱発色層11は熱感度が最も低
く、大きな熱エネルギーが必要である。イエロー(Y)
の画素を熱記録する場合には、バイアス熱エネルギーB
Yに階調熱エネルギーGYj を加えた熱エネルギーがカ
ラー感熱記録紙10に与えられる。このバイアス熱エネ
ルギーBYは、イエロー感熱発色層14が発色する直前
の熱エネルギーであり、これは一定な値である。階調熱
エネルギーGYj は、記録すべき画素の階調レベルに応
じて決められる。なお、マゼンタM,シアンCも同様で
あるので、記号のみを付してある。
【0029】カラー感熱発色プリント装置の概略を示す
図3及び図4において、記録紙ロール20は、回転可能
な供給軸21に嵌め込まれる。この供給軸21の下流に
給紙ローラ対22が配置されており、カラー感熱記録紙
10をニップして記録紙ロール20から引き出し、搬送
ローラ対23に向けて送る。
【0030】前記給紙ローラ対22及び搬送ローラ対2
3は、一対のローラのうち上側がモータ(図示せず)で
駆動されるキャプスタンローラであり、下側がピンチロ
ーラである。また、給紙ローラ対22は、カラー感熱記
録紙10の先端を搬送ローラ対23に向けて送るとき
に、カラー感熱記録紙10をニップした状態となり、そ
の後は図4に示すようにピンチローラがキャプスタンロ
ーラから離れたニップ解除状態となる。他方、搬送ロー
ラ対23は、給紙ローラ対22で搬送されたカラー感熱
記録紙10の先端が入り込むとニップ状態となり、この
ニップ状態はプリントシーケンスが終了するまで続く。
【0031】供給軸21と給紙ローラ対22との間に
は、ループ形成部26が形成されており、搬送ローラ対
23によるカラー感熱記録紙10の引戻し時に、戻され
た部分をループ状に収納する。この実施例では、例えば
バネ27で上方に付勢されたダンサーローラ28がルー
プ形成部26に設けられており、カラー感熱記録紙10
の弛みを吸収するように押し上げる。このダンサーロー
ラ28によるテンションで記録紙ロール20が回転しな
いように、供給軸21には適当なブレーキ力が与えられ
ている。
【0032】給紙ローラ対22と搬送ローラ対23との
間には、カッター29が配置されている。このカッター
29は、上刃が可動であり、下刃が固定である。フルカ
ラー画像の記録後に、カッター29が作動して、記録済
み部分をシートに切り離す。また、搬送ローラ対23の
横に、カラー感熱記録紙10の先端を検知するセンサー
30が設けられている。
【0033】搬送ローラ対23の下流に硬質ゴムで作ら
れたプラテンローラ32が回転自在に設けられている。
このプラテンローラ32に対向してサーマルヘッド33
が回動自在に設けられている。このサーマルヘッド33
は、プラテンローラ32上のカラー感熱記録紙10を押
圧・加熱して、3色面順次でフルカラー画像をプリント
する。周知のように、サーマルヘッド33は、プラテン
ローラ32の軸方向に多数の発熱素子がライン状に形成
されている。
【0034】サーマルヘッド33の下流に、光定着器3
4が配置されている。この光定着器34は、420nm
の波長域の紫外線を放出するイエロー用紫外線ランプ3
5と、365nmの波長域の紫外線を放出するマゼンタ
用紫外線ランプ36とを備えている。この光定着器34
は、2種類の紫外線ランプ35,36の間を中心にして
180度回転し、2種類の紫外線ランプ35,36の一
方をカラー感熱記録紙10に対面させる。
【0035】光定着器34の下流に、排紙ローラ対38
が配置されており、シート状にカットされたプリント済
みカラー感熱記録紙をニップして排紙口39aから排紙
する。符号39は、前述した各部材を収納するケーシン
グであり、これに排紙口39aが形成されている。
【0036】図5において、赤色,緑色、青色用のフレ
ームメモリ41,42,43が設けられており、各フレ
ームメモリ41〜43には、スキャナーやビデオカメラ
で取り込んだ赤色画像データ,緑色画像データ,青色画
像データのうち対応するものが書き込まれる。プリント
時には、各フレームメモリ41〜43から同じ画素の3
色画像データが読み出されて色補正回路44に送られ
る。
【0037】色補正回路44は、周知のマトリクス演算
によって、3色の画像データを重み付け加算し、イエロ
ー,マゼンタ,シアンの画像データのいずれ1つに変換
する。イエロー画像のプリント時には、色補正回路44
から1ライン分のイエロー画像データが出力され、この
イエロー画像データがラインメモリ45に書き込まれ
る。マゼンタ画像のプリント時には、1ライン分のマゼ
ンタ画像データが出力され、そしてシアン画像のプリン
ト時にシアン画像データが出力される。
【0038】ラインメモリ45に書き込まれた1ライン
分の画像データは、1個ずつコンパレータ46に送られ
る。このコンパレータ46には、比較データ発生回路4
7からの比較データも入力されている。この比較データ
発生回路47は、画像データの階調数が256の場合に
は、「0」から「255」までの比較データを順番に発
生する。そして、各比較データに対して1ライン分の各
画像データが比較され、その比較結果が駆動データとし
て出力される。
【0039】したがって、1個の画像データは、コンパ
レータ46で256回比較され、256個の駆動データ
に変換される。この駆動データは、画像データが比較デ
ータよりも大きいときに「1」であり、小さいときに
「0」である。
【0040】サーマルヘッド33の下面には、多数の発
熱素子33aをライン状に形成した発熱素子アレイが設
けられている。各発熱素子33aは、駆動データが
「1」のときにONして発熱し、「0」のときにOFF
する。発熱素子33aがONしている時間は、画像デー
タの値によって決まり、値が大きいほどONする時間が
長い。
【0041】また、マゼンタ感熱発色層13やシアン感
熱発色層12の発色記録では、各発熱素子は大きな熱エ
ネルギーを発生する。保護層15がガラス転移点を越え
た状態でグレーズ層を離れると、ブロッキング防止剤等
が保護層15の表面に浮き出るため、保護層15の表面
に不規則な凹凸が発生する。これらの凹凸により、カラ
ー感熱記録紙10の光沢度が低下して、プリントされた
画像がざらついた感じになる。
【0042】そこで、3色面順次記録の後で、カラー感
熱記録紙10に対して平滑化処理(光沢化処理)を行
う。この平滑化処理に際しては、各発熱素子33aに対
して共通な平滑化データが当たえられる。この平滑化デ
ータは、平滑化データ用メモリ48に格納されている。
【0043】ヘッドドライバ49は、コンパータ46か
らの1ライン分の各駆動データに応じて、サーマルヘッ
ド33の各発熱素子33aを駆動する。具体的には、駆
動データが「1」のときに発熱素子33aを通電し、そ
して駆動データが「0」に変化したときに、発熱素子3
3aの通電を停止する。したがって、各発熱素子33a
は、画像データ又は平滑化データの値に応じてパルス幅
が制御される。なお、連続通電の他に、画像データに応
じた個数の駆動パルスを用いることで、画像データに応
じた回数だけ通電してもよい。
【0044】次に、図6を参照して、カラープリントと
平滑化処理とについて説明する。カラー感熱記録紙10
は、その先端が給紙ローラ対22にニップされた状態に
なっている。プリントすべき画像データの取込み後に、
プリントを指示すれば、給紙ローラ対22が回転して記
録紙ロール20からカラー感熱記録紙10を引き出し、
ニップ解除状態の搬送ローラ対23に向けて送り出す。
【0045】カラー感熱記録紙10の引き出し中に、セ
ンサー30はカラー感熱記録紙10の先端を検出する。
この検知後に搬送ローラ対23をニップ状態にする。搬
送ローラ対23のキャプスタンローラは、パルスモータ
によって駆動されているから、ニップ状態になるとカラ
ー感熱記録紙10を搬送する。また、先端の検知時点か
らパルスモータの駆動パルスの個数をカウントしてカラ
ー感熱記録紙10の送出し量を測定する。
【0046】カラー感熱記録紙10の送出し中は、サー
マルヘッド33がプラテンローラ32から離れており、
これらの間を通って光定着器34に向けて搬送される。
カラー感熱記録紙10が所定量送り出されると、搬送ロ
ーラ対23及び給紙ローラ対22が停止する。この給紙
ローラ対22は、停止後にそのピンチローラが移動して
ニップ解除状態となる。
【0047】給紙後に、搬送ローラ対23が逆転を開始
し、カラー感熱記録紙10の第1回目の戻しを開始す
る。この引き戻されたカラー感熱記録紙10は、その引
き戻し量に応じてダンサーローラ28が移動して、図4
に示すように、ループ形成部26内に収納される。
【0048】また、カラー感熱記録紙10の引戻し中
に、サーマルヘッド33が移動してカラー感熱記録紙1
0を押圧する。この状態で、サーマルヘッド33の各発
熱素子33aを駆動してイエロー感熱発色層14を発色
させ、カラー感熱記録紙10にイエロー画像を1ライン
ずつ記録する。
【0049】イエロー画像の各ラインの記録時には、各
フレームメモリ41〜43から、同じ画素の画像データ
を読み出して色補正回路44に送る。この色補正回路4
4は、マトリクス演算式を用いて、3色の画像データか
らイエロー画像データを作成する。このイエロー画像デ
ータはラインメモリ45に書き込まれる。同様にして各
画素毎に、イエロー画像データを作成してラインメモリ
45に書き込む。
【0050】次に、ラインメモリ45から1ライン分の
各イエロー画像データを順番に読み出してコンパレータ
46に送る。このコンパレータ46には、比較データ発
生回路47から十進数で「0」の比較データが入力され
ている。この比較データと1ライン分の各イエロー画像
データとが比較され、イエロー画像データが比較データ
よりも大きいときに、「1」の駆動データに変換され、
小さいときに「0」に変換される。こうして、1ライン
分のイエロー画像データから1ライン分の駆動データが
作成され、ヘッドドライバ49に送られる。このヘッド
ドライバ49は、1ライン分の駆動データによって、サ
ーマルヘッド33の各発熱素子33aが駆動されて発熱
する。
【0051】1ライン分の駆動データの作成後に、比較
データ発生回路47は、十進数で「1」の比較データを
発生する。そして、ラインメモリ45から再び読み出し
た1ライン分のイエロー画像データと比較し、1ライン
分の駆動データを作成し、この駆動データをヘッドドラ
イバ49へ送る。同様にして、1ライン分の各イエロー
画像データが256回比較される。
【0052】イエロー用画像データの比較中に、駆動デ
ータが「0」に変化すると、発熱素子33aの通電が停
止する。こうして、各発熱素子はイエロー画像データに
応じた時間だけ通電され、連続的に発熱してイエロー画
像の1ライン分を記録する。
【0053】以上の手順によって、イエロー画像が1ラ
インずつ記録される。カラー感熱記録紙10の引戻し速
度は、3色とも同じでよいが、高速プリントをするため
に色毎に変えてもよい。この場合に、イエロー感熱発色
層14は最も小さな熱エネルギーで発色するから、引戻
し速度を最も早くし、シアン感熱発色層12の記録では
引戻し速度を最も遅くする。
【0054】イエロー画像のプリントが終了した後もカ
ラー感熱記録紙10の引戻しが継続する。そして、カラ
ー感熱記録紙10の先端がセンサー30で検知される
と、搬送ローラ対23が停止する。これとともにサーマ
ルヘッド33がプラテンローラ32から退避する。
【0055】カラー感熱記録紙10の第2回目の送出し
のために、搬送ローラ対23が再び正転すると、ダンサ
ーローラ28を下降させながら、ループ状にストックさ
れていたカラー感熱記録紙10を所定量送り出す。この
第2回目の送出し時に、イエロー用紫外線ランプ35を
点灯するから、420nmの近紫外線がカラー感熱記録
紙10に照射され、イエロー画像が定着される。
【0056】第2回目の送出しが終了すると、イエロー
用紫外線ランプ35が消灯する。これと同時に、搬送ロ
ーラ対23が逆転して、カラー感熱記録紙10を一定速
度Vで引き戻す。この引き戻し中に、サーマルヘッド3
3がダウンしてカラー感熱記録紙10を押圧して、マゼ
ンタ感熱発色層13を発色させ、カラー感熱記録紙10
にマゼンタ画像を1ラインずつ記録する。
【0057】マゼンタ画像のプリント時には、色補正回
路44でマゼンタ画像データが作成される。このマゼン
タ画像データも前述したイエロー画像データと同様に、
コンパレータ46で駆動データに変換される。そして、
マゼンタ画像データの値に応じた幅のパルスで各発熱素
子33aが通電される。
【0058】マゼンタ画像のプリント後に、前述したよ
うにカラー感熱記録紙10が所定量送り出される。この
第3回目の送出しに際して、光定着器34が180度回
転し、マゼンタ用紫外線ランプ36をカラー感熱記録紙
10に対面させる。次に、マゼンタ用紫外線ランプ36
を点灯させ、送り出中のカラー感熱記録紙10に365
nmの紫外線を照射してマゼンタ画像を定着する。
【0059】第3回目の引戻し中に、色補正回路44で
作成したシアン画像データに応じて、サーマルヘッド3
3を駆動する。このサーマルヘッド33は、シアン感熱
発色層12を発色させてシアン画像を1ラインずつプリ
ントする。シアン画像のプリント後は、サーマルヘッド
33がプラテンローラ32から退避する。このシアン画
像のプリントが終了すると、カラー感熱記録紙10には
フルカラー画像が形成される。
【0060】シアン画像のプリント後に、前述したよう
にカラー感熱記録紙10が所定量送り出される。この第
4回目の送出し中もマゼンタ用紫外線ランプ36を点灯
させ、カラー感熱記録紙10に紫外線を照射する。
【0061】搬送ローラ対23を逆転して、第4回目の
引戻しを行う。この第4回目の引き戻し中に、平滑化デ
ータ用メモリ48から1ライン分の平滑化データが読み
出されてコンパレータ46に送られる。この平滑化デー
タは、各発熱素子33aの発熱エネルギーを同じにする
ために、各発熱素子に対して共通な値が割り当てられて
いる。
【0062】1ライン分の平滑化データは、コンパレー
タ46によって駆動データに変換される。そして、各発
熱素子33aは、平滑化データに応じた幅を持ったパル
スで連続駆動され、カラー感熱記録紙10を加熱する。
【0063】各発熱素子33aによる加熱で、カラー感
熱記録紙10の保護層15が一様に軟化され、かつ押圧
されているから、3色面順次記録中に保護層15に発生
した微細な凹凸がならされる。この平滑化処理によって
保護層15が平坦となるから、カラー感熱記録紙10の
光沢度が向上し、画像のザラツキが減少する。
【0064】平滑化処理中に、カラー感熱記録紙10の
先端がセンサー30で検知されると、搬送ローラ対23
の逆転が停止して第4回目の引戻しが終了する。これと
ともに、光定着器34が180度回転される。次に、搬
送ローラ対23が正転してカラー感熱記録紙10を送り
出す。そしてカラー感熱記録紙10が所定量送り出され
ると、カッター29を作動してシート状プリントに切り
離す。
【0065】切り離されたプリントは、カット時にその
先端が排紙ローラ対38に達している。この排紙ローラ
対38は、カット後にピンチローラが移動してニップ状
態となる。そして、排紙ローラ対38が搬送ローラ対2
3とともに回転して、シート状のプリントを排紙口39
aからトレイ等へ排紙する。
【0066】排紙が終了すると、搬送ローラ対23と排
紙ローラ対38は、ピンチローラが移動してニップ解除
状態となる。また、カラー感熱記録紙10の新しい先端
はカット位置に停止し、プリント待機状態となる。
【0067】平滑化処理では、保護層15を軟化させる
ために、そのガラス転移点以上に加熱することができる
熱エネルギーを与えることが必要である。保護層15の
ガラス転移点は、その組成成分によるが、本出願人が現
在市販中のカラー感熱記録紙(商品名:サーモオートク
ロームペーパーA−20)では、保護層としてPVAを
主剤としており、そのガラス転移点は約70℃であるか
ら、イエロー感熱発色層14を最低濃度に発色させるに
必要な熱エネルギーを与えると、保護層15の軟化が始
まる。
【0068】他方、平滑化処理の際に、定着が行われて
いないシアン感熱発色層12を発色させることがないよ
うに、シアンのバイアス熱エネルギーBCよりも小さい
熱エネルギーを与えることが必要である。
【0069】したがって、平滑化の熱エネルギーは、イ
エロー感熱発色層14を最低濃度に発色させるための発
色熱エネルギーから、シアンのバイアス熱エネルギーB
Cの範囲内で適当に定めればよい。この際に、最も電力
量が少なくて良好な光沢度が得られるように、熱エネル
ギーを決定する。
【0070】記録サイクルに対するパルス幅(デューテ
ィ比)が大きい場合には、ヘッドが蓄熱しやすくなるた
め、温度制御がむずかしくなり、光沢ムラが発生しやす
くなる。また、パルス幅が小さいと冷却時間が過大にな
り、カラー感熱記録紙の表面上に、保護層が軟化した部
分(通電ON)としない部分(通電OFF)との差が1
〜2μm程度の規則的な凹凸となる。この凹凸は、官能
検査で分かるものであり、プリント品位の低下の原因と
なる。実験によれば、デューティ比が70%が良いこと
が分かった。
【0071】カラー感熱記録紙の搬送速度と光沢度の関
係について実験を行った。図7は、搬送速度を8mm/
sとし、電力及びパルス幅を変えて平滑化処理をしたと
きの光沢度(G(20°))を示す。この搬送速度8m
m/sは、3色のプリント時の搬送速度(プリント速
度)と同じである。図8は、搬送速度が16mm/sの
ときの光沢度を示す。G(20°)は、照射角が20度
であることを表し、これはJISに決められている。
【0072】図7の曲線52は、0.038W/ドット
の電力を用い、パルス幅を変えて熱エネルギーを変化さ
せたときの光沢度を示す。曲線53は、0.055W/
ドットの電力を用い、パルス幅を変えて熱エネルギーを
変化させたときの光沢度を示す。同様に、曲線54は、
0.08W/ドットの電力を用いたときの光沢度を示
す。
【0073】図8の曲線55は、0.051W/ドット
の電力を用い、パルス幅を変えて熱エネルギーを変化さ
せたときの光沢度を示す。曲線56は、0.080W/
ドットの電力を用いたものであり、曲線57は0.12
W/ドットの電力を用いたときの光沢度を示す。
【0074】図7及び図8に示されているように、搬送
速度が低速でも高速でも光沢度を高めることができる。
また、搬送速度に応じて、光沢度が高くなる熱エネルギ
ーを用いれば、パルス幅や電力が異なっても、同程度の
光沢度を得ることができる。しかし、低速の方が平滑度
が良好となる最適熱エネルギーの範囲(約24〜41m
J/mm2 )が広いため、熱エネルギー制御が容易にな
ることが分かる。
【0075】図9は、平滑化処理による光沢度の変化を
示すものである。曲線58は平滑化処理をしないときの
光沢度であり、曲線59は平滑化処理をしたときの光沢
度を示す。図9から分かるように、平滑化処理を実行す
ると、各発色濃度で光沢度が著しく向上する。
【0076】この実験においては、カラー感熱記録紙を
8mm/sで搬送し、シアン発色熱エネルギー(BC+
GCj )を段階的に変えながらカラー感熱記録紙に加熱
した。この熱エネルギーでは、イエロー感熱発色層とマ
ゼンタ感熱発色層とが最高濃度に発色し、そしてシアン
感熱発色層が熱エネルギーに応じた濃度に発色してい
る。記録済みカラー感熱記録紙には、濃度が異なった複
数のストライプが形成された。各ストライプ上での光沢
度を測定し、グラフ上にプロットして曲線58を得た。
【0077】次に、別のカラー感熱記録紙を用い、シア
ン感熱発色層を発色させてから、平滑化処理をした。こ
の平滑化処理後に各ストライプ上での光沢度を測定し、
曲線59を得た。
【0078】この光沢化処理では、1ラインの幅を85
μとし、カラー感熱記録紙の搬送速度を8mm/sとし
た。これは、記録周期10.58ms/ラインである。
300dpi,0.033W/ドットで、デューティ比を70
%とした。このときの熱エネルギーは、マゼンタ感熱発
色層を発色させることなく、イエロー感熱発色層だけを
発色させることができる熱エネルギー、すなわちイエロ
ーを中濃度に発色させるための熱エネルギーに相当す
る。
【0079】サーマルヘッドは、各発熱素子の抵抗値が
所定値(設計値)になるように精密に作製されている。
しかし、実際のサーマルヘッドでは、抵抗値が設計値か
ら僅かであるがずれている発熱素子が相当数含まれてい
る。この抵抗値が適正でない発熱素子では、一定の平滑
化データで駆動しても、所定の熱エネルギーを発生する
ことができない。そこで、各発熱素子毎に、抵抗値のバ
ラツキに応じて平滑化データを修正し、この修正済みの
平滑化データで発熱素子を駆動し、一定の熱エネルギー
を発生させるのがよい。
【0080】また、発熱素子は発熱と冷却とを繰り返す
が、繰り返して通電すると、グレーズ層等に熱が蓄積さ
れる。この蓄熱によって、カラー感熱記録紙に与えられ
る熱エネルギーが変わる。そこで、各発熱素子毎に、こ
れまでの発熱の状態(熱履歴)を考慮した補正、いわゆ
る熱履歴補正を平滑化データに施すのがよい。また、発
熱素子は、主走査方向の位置によって、蓄熱の状態が異
なるので、この位置に応じた補正を平滑化データに施す
のがよい。
【0081】図10は、プリント時と平滑化処理時に、
抵抗値補正と熱履歴補正とを施すようにした例を示し、
図5に示す回路と同じものには同じ符号を付してある。
抵抗値の測定方法としては、コンデンサの放電時間から
測定する方法を例にとって説明する。この抵抗値測定
は、カラー感熱発色プリント装置の出荷時,設置時,修
理調整時,又は所定の期間毎等に行われる。
【0082】プリントコントローラ62は、抵抗値の測
定が指示されると、ヘッドドライバー49を制御して、
発熱素子アレイに印加する電圧を初期値にセットする。
このプリントコントローラ62は、各回路をシーケンス
に制御するものであるが、図5では省略してある。次
に、プリントコントローラ62は、抵抗値測定回路63
を動作させる。この抵抗値測定回路63は、1ライン分
の測定用データをラインメモリ45に送る。この測定用
データは、特定の発熱素子例えば第1番目のものだけが
ONし、それ以外はOFFするようなデータが用いられ
る。
【0083】1ライン分の測定用データは、コンパレー
タ46で1ライン分の駆動データに変換され、そしてヘ
ッドドライバ49に送られる。この駆動データによりサ
ーマルヘッド33が駆動され、第1番目の発熱素子だけ
がONし、それ以外はOFFとなる。
【0084】また、プリントコントローラ62は、サー
マルヘッド33を駆動する前に、スイッチ64を所定時
間ONにする。ヘッドドライバ49から出力された電圧
は、ノイズ吸収用のコンデンサ65に印加され、このコ
ンデンサ65をフル充電する。なお、スイッチ64は、
抵抗値測定以外では常時ONしている。
【0085】第1番目の発熱素子だけがONすると、こ
のコンデンサ65の放電電流が第1番目の発熱素子に供
給される。コンデンサ65が放電すると、その電圧が徐
々に低下する。この電圧は、抵抗値測定回路63に送ら
れる。
【0086】抵抗値測定回路63には、コンパレータ6
6とタイマー67とが設けられている。このコンパレー
タ66は、コンデンサ65の放電により、その端子間電
圧が所定値まで低下した時に信号を発生する。タイマー
67は、第1番目の発熱素子がONしたときにカウント
動作を開始し、そしてコンパレータ66から検出信号が
出力したときにカウント動作を停止する。このタイマー
67によって、コンデンサ65の放電時間が測定され
る。コンデンサ65の放電時間は、発熱素子の抵抗値に
関係しており、抵抗値が大きいほど放電時間が長くな
る。
【0087】第1番目の発熱素子によるコンデンサ65
の放電時間が測定されると、抵抗値測定回路63は、第
2番目の発熱素子だけをONする1ライン分の測定用デ
ータをラインメモリ45にセットする。また、スイッチ
64が所定時間ONして、コンデンサ65を充電する。
そして、第2番目の発熱素子によるコンデンサ65の放
電時間を測定する。同様にして、各発熱素子に対する放
電時間を順番に測定する。また、サーマルヘッド33に
は、抵抗値が既知の基準抵抗が設けられており、この基
準抵抗を通してコンデンサ65を放電したときの放電時
間も測定される。
【0088】各発熱素子に対する放電時間の測定後に、
各放電時間の平均値を求める。次に、この平均値と個々
の放電時間の差を求める。放電時間の差と抵抗値補正デ
ータとのテーブルを参照して、各発熱素子毎に求めた放
電時間の差から抵抗値補正データを求め、これらをメモ
リ68に書き込む。
【0089】また、基準抵抗の放電時間に対する各発熱
素子の放電時間の平均値との比に、基準抵抗の抵抗値を
乗算することで、平均値に対応する抵抗値が求められ
る。得られた平均抵抗値に基づいて、プリントコントロ
ーラ62は、ヘッドドライバ49から出力される電圧値
を調整する。この電圧値で発熱素子アレイを駆動するこ
とにより、平均抵抗値を持った発熱素子は、画像データ
に割り当てられた正規の熱エネルギーを発生することが
できる。
【0090】サーマルヘッド33には、サーミスタ等の
温度センサー70が設けられている。プリント又は平滑
化処理中に、温度センサー70の出力は、温度測定回路
71に送られる。この温度測定回路71は、サーマルヘ
ッド33の温度に応じて熱履歴補正データを作成し、こ
れを熱履歴補正回路72に送る。この熱履歴補正回路7
2は、熱履歴補正データを用いて画像データ等を補正す
ることで、サーマルヘッド33の熱履歴(蓄熱)を補正
する。
【0091】プリント時には色補正回路44から出力さ
れた各画像データが、また平滑化処理では平滑化データ
用メモリ48から読み出された平滑化データが抵抗値補
正回路73に1つずつ送られる。また、抵抗値補正回路
73には、各発熱素子33aの抵抗値補正データが1つ
ずつ送られる。ここで、画像データ又は平滑化データ
と、抵抗値補正データとは、同じ発熱素子のものがペア
となるように抵抗値補正回路73に入力される。抵抗値
補正回路73は、同じ発熱素子毎に、画像データ又は平
滑化データに、抵抗値補正データを加減算することで抵
抗値補正をする。
【0092】抵抗値補正が行われたデータは、熱履歴補
正回路72に送られる。この熱履歴補正回路72では、
抵抗値補正されたデータに熱履歴補正データが乗算され
る。この演算は、発熱素子毎に行われる。熱履歴補正さ
れたデータは、ラインメモリ45に書き込まれる。前述
したように、ラインメモリ45からデータが読み出さ
れ、駆動データに変換されてから、ヘッドドライバ49
に送られ、対応する発熱素子を駆動する。
【0093】図11は、平滑化処理用のサーマルヘッド
を備えたカラー感熱発色プリント装置を示すものであ
り、図2及び図3と同じ部材には同じ符号を付してあ
る。前述したように、長尺のカラー感熱記録紙10を副
走査方向に往復動しながら、記録用サーマルヘッド33
でフルカラー画像をカラー感熱記録紙10に記録する。
フルカラー画像が記録された時点では、カラー感熱記録
紙10の先端がセンサー30の位置にある。次に、搬送
ローラ対23によって、記録済みのカラー感熱記録紙1
0が右方向に搬送される。そして、1枚分の長さだけ搬
送されると、カッター29が作動して1枚のカットシー
トに切断する。
【0094】記録済みカラー感熱記録紙10の先端は、
紙送りローラ対76を少し通過した状態にあるから、カ
ッター29の作動後に下側にあるピンチローラが移動す
ると、上側のキャプスタンローラとの間でカラー感熱記
録紙10をニップする。この紙送りローラ対76が回転
すると、カラー感熱記録紙10をプラテンローラ77に
向けて搬送する。
【0095】平滑化処理用サーマルヘッド79がプラテ
ンローラ77に対向して配置されている。この平滑化処
理用サーマルヘッド79は、記録用サーマルヘッド33
と同じ構造をしており、同数の発熱素子が主走査方向に
ライン状に形成されている。記録済みのカラー感熱記録
紙10がプラテンローラ77上に来ると、平滑化処理用
サーマルヘッド79が回転して、カラー感熱記録紙10
を加圧する。プラテンローラ77はモータ78によって
回転されるから、カラー感熱記録紙10は一定な速度で
排紙ローラ対38に向けて搬送される。
【0096】カラー感熱記録紙10が副走査方向に搬送
されている間に、平滑化処理用サーマルヘッド79は、
前述したように、平滑化データによって駆動され、カラ
ー感熱記録紙10を加圧・加熱して平滑化処理をする。
平滑化処理されたカラー感熱記録紙10は、排紙ローラ
対38によって排紙口39aに向けて送られ、排紙ボッ
クス80内に収納される。
【0097】図12は、記録用サーマルヘッドとプラテ
ンローラとを示すものである。記録用サーマルヘッド3
3は、基板82上にグレーズ層83が形成されている。
このグレーズ層83は、カラー感熱記録紙10の幅方向
(主走査方向)に延びたシリンドリカルな形状をしてい
る。このグレーズ層83の頂点に沿って、多数の発熱素
子33aが主走査方向にライン状に形成されている。す
なわち、グレーズ層83の中心線84と、各発熱素子3
3aとの中心線とが一致するように、各発熱素子33a
がグレーズ層83の頂点に形成されている。
【0098】記録用サーマルヘッド33は、プラテンロ
ーラ32の中心線85が、グレーズ層83の中心線84
と一致した状態から、中心線85に対して中心線84
が、プリント中でのカラー感熱記録紙10の搬送方向か
らみて下流側となる状態の範囲内に配置される。図12
の例では、記録用サーマルヘッド33は、プラテンロー
ラ32の下流側に配置してある。
【0099】図13は、平滑化処理用サーマルヘッドと
プラテンローラとを示すものである。平滑化処理用サー
マルヘッド79は、記録用サーマルヘッド33と同様
に、基板87上にグレーズ層88が形成されている。こ
のグレーズ層88は、主走査方向の延びたシリンドリカ
ル形状をしている。このグレーズ層88上に、多数の発
熱素子79aが主走査方向にライン状に形成されてい
る。プラテンローラ77の中心線89は、グレーズ層8
8の中心線90よりも、平滑化処理中でのカラー感熱記
録紙10の搬送方向からみて下流側となるように、平滑
化処理用サーマルヘッド79が配置されている。
【0100】図12及び図13において、カラー感熱記
録紙10の搬送方向において、グレーズ層の中心線と、
プラテンローラの中心線とのずれ量(ヘッドオフセット
量)をOS1とする。カラー感熱記録紙10の搬送方向
において、発熱素子に接触している領域をHCRとす
る。また、カラー感熱記録紙10の搬送方向において、
発熱素子の上流側でカラー感熱記録紙10がグレーズ層
に接触している領域をUCRとし、同様に下流側での接
触領域をLCRとする。
【0101】図12に示す記録用サーマルヘッド33
は、プラテンローラ32に対して下流側に配置されてい
るので、LCRの長さが短くなっている。このLCR長
が短いために、カラー感熱記録紙10は早めにグレーズ
層83から離れる。したがって、LCRを通過する間
に、グレーズ層83でカラー感熱記録紙10が急に冷却
されることがないので、これに起因する濃度ムラの発生
を少なくすることができる。同じ理由で、グレーズ層8
3の曲率半径が小さい方がLCR長が短くなるから、濃
度ムラが少ない。
【0102】他方、図13に示す平滑化処理用サーマル
ヘッド79は、プラテンローラ77に対して上流側に配
置されているから、LCR長を大きくすることができ
る。このLCR長が大きいと、カラー感熱記録紙10が
グレーズ層88に接触している時間が長くなる。このよ
うに、LCRを長くしているから、カラー感熱記録紙1
0がグレーズ層88によって急速に冷却されて、保護層
15がガラス転移点以下に低下する。そして、保護層1
5が硬化した後にグレーズ層88から離れるので、ブロ
ッキング防止剤等の添加物が浮き出ることがない。ま
た、LCR長は、グレーズ層88の曲率半径が大きいほ
ど長くなる。
【0103】図14は、LCR長を更に大きくした平滑
化処理用サーマルヘッドを示すものであり、図13と同
じ部分には同じ符号を付してある。この平滑化処理用サ
ーマルヘッド91は、グレーズ層88の中心線90より
も、発熱素子79bの中心線92が上流側に寄せてあ
る。これらの中心線90と92とのずれ量をOS2とす
る。このOS2を大きくすると、その分LCR長を大き
くすることができる。
【0104】図15は、ヘッドオフセット量OS1と光
沢度の関係を示すものである。横軸は、ヘッドオフセッ
ト量OS1を示し、例えば「上流0.2」は、平滑化処
理用サーマルヘッド79の中心線90がプラテンローラ
77の中心線89に対して、カラー感熱記録紙10の搬
送方向からみて、0.2mmだけ上流側に配置されてい
ることを表している。逆に、「下流0.2」は、平滑化
処理用サーマルヘッド79の中心線90がプラテンロー
ラ77の中心線89に対して、0.2mmだけ下流側に
配置されていることを表している。この図14から、サ
ーマルヘッド79をプラテンローラ77よりも上流側に
配置した方が、平滑度が高くなることが分かる。
【0105】図16は、LCR長と光沢度の関係を示す
ものであり、LCR長が大きいほど、光沢度が向上して
いる。
【0106】図17は、グレーズ層の曲率半径と光沢度
の関係を示すものであり、曲率半径が大きいほど光沢度
が向上している。なお、記録用サーマルヘッドでは、グ
レーズ層の曲率半径小さい方が濃度ムラ防止に効果があ
る。
【0107】図18は、3ヘッド1パス方式のカラー感
熱発色プリント装置を示すものである。イエロー用記録
ユニット100は、カラー感熱記録紙101を加熱し
て、イエロー感熱発色層を発色記録するイエロー用サー
マルヘッド102と、フリー回転するプラテンローラ1
03と、モータ(図示せず)で駆動される搬送ローラ対
104とから構成されている。
【0108】イエロー用記録ユニット100の下流側
に、マゼンタ用記録ユニット107,、シアン用記録ユ
ニット108,平滑化処理用ユニット109が配置され
ており、これらのユニット107〜109はイエロー用
記録ユニット100と同じ構成をしている。マゼンタ用
記録ユニット107は、マゼンタ感熱発色層を発色さ
せ、シアン用記録ユニット108はシアン感熱発色層を
発色させる。平滑化処理用ユニット109は、前述した
ように、保護層をガラス転移点以上に加熱して平滑化処
理をする。
【0109】イエロー用記録ユニット100とマゼンタ
用記録ユニット107との間には、イエロー感熱発色層
を定着するためのイエロー用光定着器110が配置され
ている。また、マゼンタ用記録ユニット107とシアン
用記録ユニット108との間には、マゼンタ感熱発色層
を定着するためのマゼンタ用光定着器111が配置され
ている。
【0110】下流側の記録ユニットの記録速度が早い場
合は、2つの記録ユニット間でカラー感熱記録紙101
が引っ張られてしまう。そこで、各記録ユニット間に、
たるみセンサー112,113,114が配置されてい
る。これらのたるみセンサー112〜14により、たる
み量が一定に保たれるようにカラー感熱記録紙101の
搬送速度が制御される。
【0111】例えば、たるみセンサー112が、イエロ
ー用記録ユニット100とマゼンタ用記録ユニット10
7との間のたるみ量が少なくなったこと検出すると、コ
ントローラ(図示せず)がマゼンタ用記録ユニット10
7の搬送ローラ対の回転を低速にする。符号115は給
紙ローラ対であり,符号116はカッタである。117
は排紙ボックスである。
【0112】カラー感熱記録紙101は、イエロー用記
録ユニット100に向けて給紙ローラ対115で搬送さ
れる。このカラー感熱記録紙101は、給紙ローラ対1
04にニップされて所定の速度で搬送される。この搬送
中に、イエロー用サーマルヘッド102でカラー感熱記
録紙101が加熱され、イエロー画像がプリントされ
る。イエロー画像がプリントされた部分は、イエロー用
光定着器112からの紫外線が照射され、イエロー画像
が定着される。
【0113】次に、カラー感熱記録紙101がマゼンタ
用記録ユニット107に入ると、マゼンタ画像がプリン
トされる。マゼンタ用光定着器113でマゼンタ画像が
定着されてから、シアン用記録ユニット108でシアン
画像がプリントされる。次に、平滑化処理ユニット10
9によって平滑化処理される。この平滑化処理後に、カ
ッタ116によって1枚のプリントに切り離され、排紙
ボックス117に排紙される。
【0114】この例では、4個のサーマルヘッドが配置
されているから装置が大型になるという問題があるが、
カラー感熱記録紙101を一方に搬送する間にフルカラ
ー画像がプリントされるので、プリント時間が短縮する
ことができる。また、この例は、多数枚のプリントを高
速で作成することができる。
【0115】図19は、平滑化処理装置を示すものであ
る。カラー感熱発色プリント装置で印画されたカラー感
熱記録紙119は、給紙ボックス120上にセットされ
る。スタートキー(図示せず)を操作すれば、給紙ロー
ラ121が回転して、一番上にある記録済みのカラー感
熱記録紙119を紙送りローラ対122に向けて搬送す
る。
【0116】紙送りローラ対122は、カラー感熱記録
紙119をニップしてサーマルヘッド123に向けて搬
送する。給紙センサー124がカラー感熱記録紙119
の先端を検知してから、先端がサーマルヘッド123に
到達するに必要な時間が経過すると、サーマルヘッド1
23がプラテンローラ125に向けて移動する。このプ
ラテンローラ125は、モータ126で回転される。
【0117】サーマルヘッド123は、プラテンローラ
125との間でカラー感熱記録紙119を加圧し、そし
て平滑化データに基づいてカラー感熱記録紙119を加
熱し、前述した平滑化処理を実行する。カラー感熱記録
紙119は腰が強いので、ブラテンローラ125に巻込
まれることなく、ブラテンローラ125の回転によって
排紙ローラ対127に向けて送られる。この排紙ローラ
対127によって排紙ボックス128へ排紙される。符
号129は、カラー感熱記録紙119をガイドするため
のガイド部材である。
【0118】この平滑化処理装置は、平滑化処理専用の
装置として単独に用いられる他に、カラー感熱発色プリ
ント装置に接続し、これから排紙された記録済みカラー
感熱記録紙を受け取り、平滑化処理をしてもよい。
【0119】また、カラー感熱記録紙は、ダブルフィー
ド,ブロッキング対策のために、表面が少し荒らしてあ
る。この表面荒れにより、サーマルヘッドとの接触が良
好でないため、最初に発色記録されるイエロー画像に濃
度ムラが発生しやすい。そこで、イエロー画像の記録前
に、サーマルヘッドで加圧・加熱して、イエロー感熱発
色層が発色する直前の熱エネルギーをカラー感熱記録紙
に与えて平滑化するのがよい。
【0120】また、長尺のカラー感熱記録紙にプリント
する他に、所定サイズのカットシートを用い、これにカ
ラー画像をプリントしてもよい。この場合には、カッタ
ーが不要となる。また、径が大きなプラテンドラムを用
い、この外周にカラー感熱記録紙を巻き付けて回転させ
てもよい。更に、カラー感熱記録紙を固定し、代わりサ
ーマルヘッドを移動させてもよい。更にまた、カラー感
熱記録紙とサーマルヘッドの両方を移動させてもよい。
【0121】プリントの目的によっては平滑化処理まで
も不要な場合がある。この場合には、カラー画像のプリ
ント後に平滑化処理をすることなく排紙する。また、平
滑化処理を省略した場合に、後で平滑化処理をしたいと
きには、キーボードを操作して平滑化処理を指示してか
ら、記録済みカラー感熱記録紙をカラー感熱発色プリン
ト装置に給紙し、平滑化処理だけをすることができる。
【0122】前述した平滑化処理用サーマルヘッドは、
グレーズ層上に設けたライン状の抵抗体を一定の間隔に
分割して、多数の発熱素子としている。この代わりに、
抵抗体を分割せずに、1個の発熱素子として用いてもよ
い。また、平滑化処理用サーマルヘッドは、各記録サイ
クル内で所定の時間だけ通電されて、保護層を1ライン
ずつ平滑化処理をしている。この代わりに、平滑化処理
中は発熱素子を所定の電圧で連続通電してもよい。
【0123】
【発明の効果】本発明では、サーマルヘッドを用いて平
滑化処理をするから、細かなドット単位で熱エネルギー
を正確に制御することができる。また、カラー感熱記録
紙を挟み込むための平滑なシートが不要であるから、作
業がわずらわしくない。
【0124】また、本発明のカラー感熱プリント方法及
び装置では、カラープリントと平滑化処理とが一連に行
われから、平滑化のための特別な作業が不要となり、平
滑化処理されたプリントを簡便に得ることができる。
【0125】本発明のカラー感熱プリント方法では、記
録用サーマルヘッドを利用して平滑化処理をするから、
平滑化処理のための特別な装置が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー感熱記録紙の層構造を示す説明図であ
る。
【図2】カラー感熱記録紙の発色特性を示すグラフであ
る。
【図3】カラー感熱記録紙の送出しが終了した状態を示
すカラー感熱発色プリント装置の概略図である。
【図4】記録状態を示すカラー感熱発色プリント装置の
概略図である。
【図5】サーマルヘッドの駆動制御回路を示すブロック
図である。
【図6】カラー感熱記録紙のプリント手順を示すフロー
チャートである。
【図7】低速で搬送したときの熱エネルギーと光沢度の
関係を示すグラフである。
【図8】高速で搬送したときの熱エネルギーと光沢度の
関係を示すグラフである。
【図9】平滑化処理をしないものと平滑化処理をしたも
のとの光沢度の違いを示すグラフである。
【図10】抵抗値補正と熱履歴補正とを行うようにした
駆動制御回路を示すブロック図である。
【図11】平滑化処理用サーマルヘッドを設けたカラー
感熱発色プリント装置の概略図である。
【図12】記録用サーマルヘッドとプラテンローラとを
示す説明図である。
【図13】平滑化処理用サーマルヘッドとプラテンロー
ラとを示す説明図である。
【図14】発熱素子をグレーズ層の中心から上流側に寄
せた平滑化処理用サーマルヘッドとプラテンローラとを
示す説明図である。
【図15】ヘッドオフセット量と光沢度の関係を示すグ
ラフである。
【図16】LCR長と光沢度との関係を示すグラフであ
る。
【図17】グレーズ層の曲率半径と光沢度との関係を示
すグラフである。
【図18】3ヘッド1パス方式のカラー感熱発色プリン
ト装置を示す概略図である。
【図19】平滑化処理装置を示す概略図である。
【符号の説明】
10 カラー感熱記録紙 23 搬送ローラ対 32 プラテンローラ 33 サーマルヘッド 33a 発熱素子 34 光定着器 77 プラテンローラ 79,91 平滑化処理用サーマルヘッド 79a 発熱素子 83,88 グレーズ層 100 イエロー用記録ユニット 107 マゼンタ用記録ユニット 108 シアン用記録ユニット 109 平滑化処理用ユニット 123 サーマルヘッド

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱感度及び発色する色が異なった第1〜
    第3の感熱発色層と、これらのうち最も上に位置する第
    3の感熱発色層の上に層設された保護層とをを有するカ
    ラー感熱記録紙と、多数の発熱素子がライン状に形成さ
    れたサーマルヘッドとを用い、サーマルヘッドでカラー
    感熱記録紙を加熱して第3の感熱発色層から順番に発色
    させるとともに、第3及び第2の感熱発色層に対して
    は、その記録直後に各感熱発色層に特有な電磁線を照射
    して定着することで、カラー感熱記録紙にカラー画像を
    プリントするカラー感熱発色プリント方法において、 前記第1の感熱発色層の記録後に、前記サーマルヘッド
    の各発熱素子を一様に駆動し、カラー感熱記録紙に所定
    の熱エネルギーを与えて、保護層の平滑化処理を施すよ
    うにしたことを特徴とするカラー感熱発色プリント方
    法。
  2. 【請求項2】 前記平滑化処理のための熱エネルギー
    は、保護層のガラス転移点となる値から第1感熱発色層
    が発色する直前の値までの範囲内であることを特徴とす
    る請求項1記載のカラー感熱発色プリント方法。
  3. 【請求項3】 前記平滑化処理のための熱エネルギー
    は、保護層のガラス転移点となる値から、第3感熱発色
    層が混色なしに発色させるのに要する値までの範囲内で
    あることを特徴とする請求項2記載のカラー感熱発色プ
    リント方法。
  4. 【請求項4】 熱感度及び発色する色が異なった第1〜
    第3の感熱発色層と、これらのうち最も上に位置する第
    3の感熱発色層の上に層設された保護層とをを有するカ
    ラー感熱記録紙を用い、このカラー感熱記録紙にカラー
    画像を記録するカラー感熱発色プリント装置において、 ライン状に形成された多数の発熱素子を備え、記録すべ
    き感熱発色層の熱感度に応じてカラー感熱記録紙を加熱
    して、第3の感熱発色層から順番に各感熱発色層を1ラ
    インずつ発色記録する少なくとも1個の記録用サーマル
    ヘッドと、 前記第3及び第2の感熱発色層に対しては、その記録直
    後に各感熱発色層に特有な電磁線を照射して定着する定
    着手段と、 少なくとも1個の発熱素子を備え、第1の感熱発色層の
    記録後に、平滑化データによって発熱素子を駆動し、カ
    ラー感熱記録紙に所定の熱エネルギーを与えて、保護層
    の平滑化処理を施す平滑化処理用サーマルヘッドと、 前記記録用及び平滑化処理用サーマルヘッドと直行する
    方向に、カラー感熱記録紙とサーマルヘッドの少なくと
    も一方を移動させる移動手段とを設けたことを特徴とす
    るカラー感熱発色プリント装置。
  5. 【請求項5】 前記平滑化処理用サーマルヘッドは、シ
    リンドリカルな形状をしたグレーズ層の頂点に発熱素子
    が形成されており、また平滑化処理用サーマルヘッドと
    ともにカラー感熱記録紙を挟み付けるためのプラテンロ
    ーラは、その中心線がグレーズ層の頂点よりもカラー感
    熱記録紙の搬送方向において下流側にずれていることを
    特徴とする請求項4記載のカラー感熱発色プリント装
    置。
  6. 【請求項6】 前記平滑化処理用サーマルヘッドは、シ
    リンドリカルな形状をしたグレーズ層の頂点よりも、平
    滑化処理中でのカラー感熱記録紙の搬送方向において上
    流側となる位置に偏って発熱素子が形成されており、ま
    た平滑化処理用サーマルヘッドとともにカラー感熱記録
    紙を挟み付けるためのプラテンローラは、その中心線が
    グレーズ層の頂点よりも下流側にずれていることを特徴
    とする請求項4記載のカラー感熱発色プリント装置。
  7. 【請求項7】 前記発熱素子の抵抗値に応じて平滑化デ
    ータを補正する抵抗値補正回路を設けたことを特徴とす
    る請求項5又は6記載のカラー感熱発色プリント装置。
  8. 【請求項8】 前記記録用サーマルヘッドは1個であ
    り、搬送手段によってカラー感熱記録紙を往復動させな
    がら、3種類の感熱発色層を順次発色記録し、更に記録
    用サーマルヘッドの下流に平滑化処理用サーマルヘッド
    が配置されており、カラー画像の記録後に排紙する際に
    平滑化処理が行われるようにしたことを特徴とする請求
    項5ないし7いずれか記載のカラー感熱発色プリント装
    置。
  9. 【請求項9】 前記記録用サーマルヘッドは、各感熱発
    色層に対応して3個設けられており、カラー感熱記録紙
    が下流側へ搬送される間に、各記録用サーマルヘッドに
    よって3種類の感熱発色層が順次発色記録され、更に3
    個の記録用サーマルヘッドの下流に平滑化処理用サーマ
    ルヘッドが配置されており、カラー画像の記録後に平滑
    化処理が引き続いて行われるようにしたことを特徴とす
    る請求項5ないし7いずれか記載のカラー感熱発色プリ
    ント装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも1個の発熱素子が形成され
    ており、この発熱素子を駆動して、記録済みのカラー感
    熱記録紙に所定の熱エネルギーを与えて、保護層の平滑
    化処理を施す平滑化処理用サーマルヘッドと、 前記平滑化処理用サーマルヘッドと直行する方向に、カ
    ラー感熱記録紙とサーマルヘッドの少なくとも一方を移
    動させる移動手段とを備えたことを特徴とする平滑化処
    理装置。
  11. 【請求項11】 前記平滑化処理用サーマルヘッドは、
    シリンドリカルな形状をしたグレーズ層の頂点に発熱素
    子が形成されており、また平滑化処理用サーマルヘッド
    とともにカラー感熱記録紙を挟み付けるためのプラテン
    ローラは、その中心線がグレーズ層の頂点よりもカラー
    感熱記録紙の搬送方向において下流側にずれていること
    を特徴とする請求項10記載の平滑化処理装置。
  12. 【請求項12】 前記平滑化処理用サーマルヘッドは、
    シリンドリカルな形状をしたグレーズ層の頂点よりも、
    平滑化処理中でのカラー感熱記録紙の搬送方向において
    上流側となる位置に偏って発熱素子が形成されており、
    また平滑化処理用サーマルヘッドとともにカラー感熱記
    録紙を挟み付けるためのプラテンローラは、その中心線
    がグレーズ層の頂点よりも下流側にずれていることを特
    徴とする請求項10記載の平滑化処理装置。
JP9352542A 1997-02-19 1997-12-22 カラー感熱発色プリント方法及び装置並びに平滑化処理装置 Pending JPH10291332A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6411317B1 (en) 1999-08-11 2002-06-25 Fuji Photo Film Co., Ltd. Thermosensitive color printing method and thermosensitive color printer
EP1431048A1 (en) * 2002-12-17 2004-06-23 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Method of smoothing surface of printing paper, smoothing apparatus, and printer with the smoothing apparatus
JP2008265299A (ja) * 2007-03-27 2008-11-06 Seiko Epson Corp サーマルヘッドおよびプリンタ

Cited By (4)

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