JP3231069B2 - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JP3231069B2
JP3231069B2 JP6393992A JP6393992A JP3231069B2 JP 3231069 B2 JP3231069 B2 JP 3231069B2 JP 6393992 A JP6393992 A JP 6393992A JP 6393992 A JP6393992 A JP 6393992A JP 3231069 B2 JP3231069 B2 JP 3231069B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱プリンタや熱転写
プリンタに用いられるサーマルヘッドに関し、更に詳し
くは2種類の発熱部を設けてバイアス加熱等の補助加熱
と階調表現とを別個に行うようにしたサーマルヘッドに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱記録には、インクフイルムのインクを
記録紙に転写する熱転写記録と、感熱記録紙を加熱して
発色させる感熱記録とがある。例えばカラー感熱プリン
タは、サーマルヘッドをカラー感熱記録材料に接触さ
せ、3色順次熱記録によってフルカラーの画像をカラー
感熱記録材料に記録する。カラー感熱記録材料として
は、例えば特開昭61ー213169号に記載されてい
るように、マゼンタ感熱発色層,シアン感熱発色層,イ
エロー感熱発色層が支持体上に順次層設されている。各
感熱発色層を選択的に発色させるために、各感熱発色層
は発色に必要な熱エネルギーが異なっており、深層の感
熱発色層ほど高い熱エネルギーが必要である。また、次
の感熱発色層を熱記録する際に、その上にある熱記録済
みの感熱発色層が再度熱記録されないようにするため
に、熱記録済みの感熱発色層に特有な電磁波を照射して
光定着を行う。
【0003】前記各感熱発色層を発色させるには、発色
直前の熱エネルギー(以下、これをバイアス熱エネルギ
ーという)に、所望の濃度に発色させるための熱エネル
ギー(以下、これを階調表現熱エネルギーという)を加
えた発色熱エネルギーが必要である。このバイアス熱エ
ネルギーは、前述したように、深層の感熱発色層ほど大
きな値となる。従来のサーマルヘッドは、発熱素子がラ
イン状に並んだ1列の発熱部を備え、この発熱部はライ
ン画素数に対応した個数の発熱素子から構成されてい
る。図13に示すように、濃度レベルが「I」の画素を
熱記録する場合に、まず発熱素子を一定時間(時間A)
通電してバイアス熱エネルギーをカラー感熱記録材料に
与える。次に、時間Bの内に発熱素子にI個のパルス電
流を供給して、階調表現熱エネルギーをカラー感熱記録
材料に与える。一般的には、64階調を表現する場合に
は、63個のパルス電流が発熱素子に与えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のサーマ
ルヘッドでは、1個の発熱部でバイアス加熱と階調表現
とを行うために、1ライン分の記録時間は、冷却時間C
を加えて(A+B+C)時間となり、プリント時間が長
くなるという欠点があった。また、各発熱素子の抵抗値
にはバラツキがあり、これによって濃度ムラや階調ムラ
が生じることがある。これを補正するためには、一般的
には各画素ごとに階調データの補正を行う方法が用いら
れているが、この方法では、1階調単位の濃度補正しか
できない。また、補正精度を上げるためには補正エネル
ギー分の階調数を追加する方法があるが、この方法では
記録速度が遅くなるという欠点がある。そこで、本出願
人は1個のサーマルヘッドに2つの発熱部を設け、バイ
アス加熱用と階調表現用とを個別に行うようにしたサー
マルヘッドを提案した(特願平2−412414号)。
【0005】しかしながら、このサーマルヘッドでは、
平板状の基板上に同一形状の発熱部が2つ並列して配置
されており、円弧状であるプラテンドラムの外周面に対
しては少なくともどちらか一方の発熱部が適正に接触し
ないことになる。したがって、熱エネルギーのロスがあ
ったり、記録画像にムラが生じることがあった。
【0006】本発明は、プリント処理時間を短縮すると
ともに、熱エネルギーのロスや記録画像のムラを防止し
たサーマルヘッドを提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のサーマルヘッドは、180度よりも小さい
角度をなして向き合う少なくとも2つの面を備えた基板
と、前記少なくとも2つの面に設けられた複数の発熱部
とからなり、これらの発熱部がプラテンドラムの外周面
に対して適正に接触するようにしたものである。また、
複数の発熱部を絶縁層を介して積層し、少なくとも一方
の発熱部を平板状にしたものである。また、複数の発熱
部を設け、これらの発熱部がプラテンドラムの外周面に
対して適正に接触するように、発熱部同士の高さに差を
設け、高い方の発熱部の発熱中心部を発熱部のセンター
から低い方の発熱素子側へずらしたものである。また、
階調表現用と補助加熱用の2つの発熱部を設け、これら
の発熱部がプラテンドラムの外周面に対して適正に接触
するように、少なくとも一方の発熱部を傾けた
【0008】
【実施例】図2において、サーマルヘッド1は、ヘッド
基板2上にセラミック基板3が取り付けられており、こ
の上に、画素の発色濃度に応じた階調表現熱エネルギー
を発生する階調表現用発熱部4と、一定のバイアス熱エ
ネルギーを発生するバイアス加熱用発熱部5とが並列し
て設けられている。これらの発熱部4,5が互いに向き
合う方向に角度θだけ傾いているので、各発熱部4,5
はプラテンドラム13に巻きつけたカラー感熱記録材料
14に対して各々正しく相対して接触される。
【0009】階調表現用発熱部4は、各色素を記録する
ためにの複数の発熱素子4a〜4n(図8参照)が紙面
と垂直な方向に沿って配置されている。バイアス加熱用
発熱部5も、紙面と垂直な方向に配列された複数の発熱
素子5a〜5nを持っている。この実施例ではバイアス
加熱用発熱部5は、各階調表現用発熱部4a〜4nに対
応するように、複数の発熱素子5a〜5nに分割されて
いるが、複数の階調表現用発熱素子毎に、1個のバイア
ス加熱用発熱素子を設けてもよく、更には連続した1個
のバイアス加熱用発熱素子であってもよい。
【0010】図1において、セラミック基板3には、水
平な面3aと、この面3aに対して角度θ傾いた面3b
が形成されている。これらの面3a,3b上に円柱面状
の部分グレーズ6,7が各々形成され、さらに抵抗体8
が積層されている。この抵抗体8には、部分グレーズ6
側にA電極9,部分グレーズ7側にB電極10,部分グ
レーズ6,7の中間部に共通電極11が接合されてい
る。A電極9と共通電極11との間にある抵抗体8の部
分によって、階調表現用発熱素子が構成され、これらの
電極間に電圧をかけると発熱素子4aが発熱する。B電
極10と共通電極11との間にある抵抗体8によってバ
イアス用発熱素子が構成され、これらの電極間に電圧を
かけると発熱素子5aが発熱する。また、抵抗体8,A
電極9,B電極10,共通電極11の上には、耐摩耗層
12が被覆されている。
【0011】図3は、本発明のサーマルヘッドを用いた
カラー感熱プリンタを示すものである。プラテンドラム
13は、その外周にカラー感熱記録材料14を保持し、
熱記録時にパルスモータ(図示せず)によって回転され
る。このプラテンドラム13にクランプ部材15が取り
付けられており、カラー感熱記録材料14の少なくとも
1ケ所例えば先端をプラテンドラム13に固定する。ク
ランプ部材15はコ字形をしており、両端部に設けた長
穴15a,15bが、プラテンドラム軸16,ガイドピ
ン17にそれぞれ嵌合している。このクランプ部材15
は、通常はスプリング18によってプラテンドラム13
に圧接しており、カラー感熱記録材料14のクランプ時
又はクランプ解除時に、ソレノイド19によってプラテ
ンドラム13から離れる方向に移動される。
【0012】前記プラテンドラム13の外周には、サー
マルヘッド1と光定着器21とが設けられている。光定
着器21は、図4の実線で示すように、ほぼ365nm
と420nmに発光ピークを持った棒状の紫外線ランプ
24と、点線で示すような透過特性を持ったカットフイ
ルタ25とから構成されている。このカットフイルタ2
5は、ソレノイド等によって紫外線ランプ24の前に入
れられたときに、ほぼ420nm付近の近紫外線を透過
する。給排紙通路27には、搬送ローラ対28が配置さ
れており、これを通ってカラー感熱記録材料14が搬送
される。また、給排紙通路27のプラテンドラム側に
は、排紙時にカラー感熱記録材料14の後端を給排紙通
路27に案内するための分離爪29が設けられている。
この実施例では、1つの通路が給紙通路と排紙通路に兼
用されているが、これらは別個に設けてもよい。
【0013】図5はカラー感熱記録材料の一例を示すも
のである。支持体32の上に、シアン感熱発色層33,
マゼンタ感熱発色層34,イエロー感熱発色層35,保
護層36が順次層設されている。これらの各感熱発色層
33〜35は、熱記録される順番に表面から層設されて
いるが、例えばマゼンタ,イエロー,シアンの順番に熱
記録する場合には、イエロー感熱発色層35とマゼンタ
感熱発色層34との位置が入れ換えられる。前記支持体
32としては、不透明なコート紙又はプラスチックフイ
ルムが用いられ、そしてOHPシートを作製する場合に
は、透明なプラスチックフイルムが用いられる。シアン
感熱発色層33は、電子供与性染料前駆体と電子受容性
化合物を主成分として含有し、加熱されたときにシアン
に発色する。マゼンタ感熱発色層34としては、最大吸
収波長が約365nmであるジアゾニウム塩化合物と、
これに熱反応してマゼンタに発色するカプラーとを含有
している。このマゼンタ感熱発色層34は、熱記録後に
365nm付近の紫外線を照射するとジアゾニウム塩化
合物が光分解して発色能力が失われる。イエロー感熱発
色層35は、最大吸収波長が約420nmであるジアゾ
ニウム塩化合物と、これと熱反応してイエローに発色す
るカプラーとを含有している。このイエロー感熱発色層
35は420nmの近紫外線を照射すると光定着して発
色能力が失われる。
【0014】図6は各感熱発色層33〜35の発色特性
を示すものである。この実施例のカラー感熱記録材料1
4は、イエロー感熱発色層35の発色熱エネルギーが最
も低く、シアン感熱発色層33の発色熱エネルギーが最
も高い。イエローYの画素を熱記録する場合には、バイ
アス熱エネルギーBYに階調表現熱エネルギーGYI
加えた発色熱エネルギーがカラー感熱記録材料14に与
えられる。このバイアス熱エネルギーBYは、イエロー
感熱記録層35が発色する直前の熱エネルギーであり、
これは一定な値である。階調表現熱エネルギーGY
I は、記録すべき画素の発色濃度のレベルIに応じて決
められる。なお、マゼンタM及びシアンCも同様である
ので、符号のみを付してある。
【0015】図7は、カラー感熱プリンタの電気回路を
示すものである。画像データ入力部40は、カラースキ
ャナーやカラーTVカメラ等で構成され、赤色,緑色,
青色の三色の画像データをデータ処理部41に送る。こ
のデータ処理部41は、各色の画像データに対して色補
正や階調補正等を行う。画像処理された各色の画像デー
タは、フレームメモリ42に送られ、色毎に分離された
状態で記憶される。熱記録時には、フレームメモリ42
から、プリントすべき色の画像データが1ラインずつ読
み出されてラインメモリ43に書き込まれる。このライ
ンメモリ43から読み出した1ライン分の画像データ
は、駆動データ発生部44に送られ、各画素毎に階調表
現熱エネルギーを発生するための駆動データに変換され
る。また、駆動データ発生部44は、熱記録すべき色に
応じて決められたバイアス信号を発生する。これらの駆
動データとバイアス信号は、ヘッド駆動部45に送られ
る。このヘッド駆動部45は、階調表現用発熱部4とバ
イアス加熱用発熱部5とを駆動する。なお、コントロー
ラ46は各部をシーケンス制御する。
【0016】図8は、ヘッド駆動部の一例を示すもので
ある。駆動データは、画素数と階調ステップに応じた個
数のパルス列からなり、例えば256画素,64階調の
場合には1ラインの駆動パルス列は256×64個のパ
ルスから構成されている。1ライン分の駆動データは次
のようにして作られる。まず、第1番目の階調を示すデ
ータと画像データとを比較し、その画素を駆動するかど
うかを判断し、駆動するならば「1」とし、駆動しない
ならば「0」とする。この比較を1ラインの全ての画素
について行い、画像データをシリアルな駆動データに変
換する。このシリアルな駆動データは、クロック信号に
よってシフトレジスタ50に送られ、パラレル信号に変
換される。シフトレジスタ50でパラレル信号に変換さ
れた駆動データは、ラッチ信号によってラッチ回路51
にラッチされる。ANDゲート52は、ストローブ信号
が入力されたときに、ラッチされた信号が「1」の場合
に、「H」の信号を出力する。このANDゲート52の
各出力端子には、トランジスタ53a〜53nがそれぞ
れ接続されており、出力信号が「H」の場合にトランジ
スタがONする。これらのトランジスタ53a〜53n
には、A電極9a〜9nを介して階調表現用発熱素子4
a〜4nが直列に接続されている。
【0017】次に、第2番目の階調を示すデータと、各
画素の画像データを比較し、前述したように駆動データ
に変換する。この駆動データに応じて各発熱素子4a〜
4nを選択的に発熱させる。このように64階調の場合
には、1ライン分の駆動データが64回に分けて読み出
され、64回のストローブ信号により、各発熱素子4a
〜4nが選択的に駆動され、64階調の画像が表現され
る。なお、各発熱素子4a〜4nは、連続した1本の抵
抗体8上に形成されている。トランジスタ55には、B
電極10a〜10nを介してバイアス加熱用発熱素子5
a〜5nがそれぞれ接続されており、トランジスタ55
がONしたときに各発熱素子5a〜5nが通電され、バ
イアス熱エネルギーを発生する。なお、各バイアス加熱
用発熱素子毎にトランジスタを設けることで、各バイア
ス加熱用発熱素子を個別に制御することもできる。
【0018】図9には、各部に供給される信号の波形が
示されている。符号Aはバイアス信号をバイアス加熱用
発熱素子5aに供給してバイアス熱エネルギーを発生し
ている時間,符号Bはストローブ信号を階調表現用発熱
素子4aに供給して階調記録を行っている時間,符号C
は階調表現用発熱素子4aの冷却時間をそれぞれ表し、
符号A’はストローブ信号を階調表現用発熱素子4aに
供給しているが、実際の記録は行われていないウォーミ
ングアップ時間である。そして、時間Aは時間Cの間に
行われるので、(1ラインの記録時間)=(A’+B+
C)となって、図13に示す従来の(1ラインの記録時
間)=(A+B+C)と比較して短縮されたことが分か
る。また、バイアス信号,ストローブ信号の幅は、記録
する色の発色熱エネルギーを考慮して決められる。
【0019】次に、上記実施例の作用について簡単に説
明する。熱記録に際しては、画像データ入力部40から
入力された各色の画像データは、画像処理部41で画像
処理されてからフレームメモリ42に色毎に分離された
状態で書き込まれる。給紙時には、クランプ部材15が
図3において垂直となった状態でプラテンドラム13が
停止している。ソレノイド19が通電されると、クラン
プ部材15がクランプ解除位置にセットされる。搬送ロ
ーラ対28は、カセット(図示せず)から供給されたカ
ラー感熱記録材料14をニップしてプラテンドラム13
に向けて搬送する。この搬送ローラ対28は、カラー感
熱記録材料14の先端がプラテンドラム13とクランプ
部材15との間に入り込んだときにいったん停止する。
その後、ソレノイド19がOFFすると、クランプ部材
15はスプリング18によって戻され、カラー感熱記録
材料14の先端をクランプする。このクランプ後に、プ
ラテンドラム13と搬送ローラ対28とが回転するか
ら、カラー感熱記録材料14がプラテンドラム13の外
周に巻き付けられる。
【0020】プラテンドラム13が一定ステップずつ間
欠回転して、カラー感熱記録材料14の記録エリアの先
端がサーマルヘッド1に達すると熱記録が開始される。
この熱記録に際しては、フレームメモリ42からイエロ
ー画像の画像データが1ライン分読み出されていったん
ラインメモリ43に書き込まれる。次に、ラインメモリ
43から画像データを読み出し、これを駆動データ発生
部44に送る。この駆動データ発生部44は、図9に示
すような信号を発生してヘッド駆動部45に送る。この
ヘッド駆動部45は、バイアス加熱用発熱素子5a〜5
nを一定時間通電して、バイアス熱エネルギーBYをカ
ラー感熱記録材料14に与える。また、ヘッド駆動部4
5は、画像データに応じた個数のパルス電流を階調表現
用発熱素子4a〜4nに供給し、カラー感熱記録材料1
4に階調表現熱エネルギーGYIを与えて所望の濃度に
発色させる。イエロー画像の第1ラインが記録される
と、プラテンローラ10が1画素分ステップ回転し、こ
れとともにフレームメモリ42からイエロー画像の第2
ラインの画像データが読み出される。以下、同様にして
イエロー画像の第2ライン目以降がカラー感熱記録材料
14に熱記録される。
【0021】イエロー画像が熱記録された部分が光定着
器21に達すると、ここでイエロー感熱発色層35が光
定着される。この光定着器21は、カットフイルタ25
が紫外線ランプ24の前にセットされているから、42
0nm付近の近紫外線がカラー感熱記録材料14に照射
される。これにより、イエロー感熱発色層35に含有さ
れたジアゾニウム塩化合物が分解して発色能力が消失す
る。
【0022】プラテンドラム13が1回転して記録エリ
アが再びサーマルヘッド1の位置にくると、マゼンタ画
像が1ラインずつマゼンタ感熱発色層34に記録され
る。このマゼンタ画像の熱プリント時には、バイアス加
熱用発熱素子5a〜5nによってバイアス熱エネルギー
BMがカラー感熱記録材料14に与えられ、そして階調
表現用発熱素子4a〜4nによって、画像データに応じ
た階調表現熱エネルギーGMI がカラー感熱記録材料1
4に与えられる。このマゼンタ画像の発色熱エネルギー
は、イエロー画像の発色熱エネルギーよりも大きいが、
イエロー感熱発色層35は既に光定着されているので、
このイエロー感熱発色層35が発色することはない。マ
ゼンタ画像を記録したカラー感熱記録材料14は、前述
したように定着器21で光定着される。この場合には、
カットフイルタ25が紫外線ランプ24の前から退避し
ているので、紫外線ランプ24から放射された全ての電
磁波がカラー感熱記録材料14に照射される。この電磁
波のうち、365nm付近の紫外線によってマゼンタ感
熱発色層34が光定着される。
【0023】プラテンドラム13が更に1回転して記録
エリアが再びサーマルヘッド1の位置にくると、シアン
画像が1ラインずつシアン感熱発色層33に記録され
る。この場合にバイアス加熱用発熱素子5a〜5nによ
ってバイアス熱エネルギーBCがカラー感熱記録材料1
4に与えられ、そして階調表現用発熱素子4a〜4nに
よって階調表現熱エネルギーGCI がカラー感熱記録材
料14に与えられる。このシアン感熱発色層33は、発
色熱エネルギーが通常の保管状態では発色することはな
い値になっているので、シアン感熱発色層33に対して
は光定着性が与えられていない。そこで、シアン感熱発
色層33の熱記録では、光定着器21がOFF状態にさ
れる。
【0024】イエロー画像,マゼンタ画像,シアン画像
の熱記録が終了した後に、プラテンドラム13と搬送ロ
ーラ対28とが逆転する。このプラテンドラム13の逆
転により、カラー感熱記録材料14の後端が分離爪29
によって給排紙通路27に案内され、そして搬送ローラ
対28にニップされる。この後にプラテンドラム13が
給紙位置に達すると、ソレノイド19が通電されるとと
もに、プラテンドラム13が停止する。ソレノイド19
の通電により、クランプ部材15がスプリング18に抗
して移動するから、カラー感熱記録材料14の先端のク
ランプが解除される。これにより、熱記録済みカラー感
熱記録材料14は、給排紙通路27を経てトレイに排出
される。
【0025】図10及び図11に示す実施例では、サー
マルヘッド61のセラミック基板62を平面状のものと
し、階調表現用発熱部64とバイアス加熱用発熱部65
の高さを変えたものである。そして、バイアス加熱用発
熱部65の発熱中心部65aを階調表現用発熱部64側
に寄せ、図11に示すように、プラテンドラム13の外
周面に各発熱部64,65が適正に接触されるようにし
たものである。なお、図10に示す各発熱素子64a,
65aの構造は、前記実施例と同じである。
【0026】図12に示す実施例では、バイアス加熱を
効果的に行い、かつ製造適性を向上させるために、バイ
アス加熱用抵抗素子70と階調表現用抵抗素子71とが
積層されている。バイアス加熱用抵抗素子70を平板状
に設け、この上にセラミック基板72を介して階調表現
用抵抗素子71を設けてある。なお、符号73は接着
層,符号74,75はバイアス加熱用電極,符号76,
77は階調表現用電極,符号78は絶縁性を有する保護
層であり、符号79は基板である。
【0027】以上説明した実施例では、画素の記録前に
バイアス加熱を一定時間行っているが、1ラインの最大
発色濃度に応じた時間だけバイアス加熱を行うようにし
てもよい。また、バイアス加熱は、熱記録中に連続して
行ってもよい。
【0028】また、バイアス加熱用発熱部によって、発
熱素子の抵抗値ムラやコモン抵抗に起因する濃度ムラや
階調ムラも補正できる。例えば、階調表現用発熱素子や
バイアス加熱用発熱素子の抵抗値にバラツキがあると、
これに起因する濃度ムラや階調ムラが記録画像に発生す
る。そこで、各画素ごとの、もしくは複数に分割した階
調ごとの補正量を算出し、この補正エネルギーを各発熱
素子毎に個別制御されるバイアス加熱用発熱部で印加す
ることによって、階調表現用発熱部の駆動条件を変更す
ることなく濃度ムラや階調ムラを補正することができ
る。さらに、この方法を用いることで、プリント速度を
おとすことなく補正精度を上げることができる。
【0029】また、バイアス加熱を別の発熱部で行って
いるので、階調表現用発熱部に熱蓄積が起こりにくくな
り、記録画素の初めと終わりで濃度が異なるいわゆるシ
ェーディングや、隣接発熱素子の発熱状態やその特定素
子の発熱履歴により、特定発熱素子部の濃度が同じ階調
であっても異なってしまう,いわゆる熱履歴による画質
劣化が防止される。
【0030】また、以上説明した実施例は、感熱記録材
料の感熱発色層に熱記録した後光定着する感熱プリンタ
に適用したものであるが、本発明のサーマルヘッドは、
例えばインクフイルムを介して記録紙に画像を記録する
熱転写プリンタにも勿論適用できる。この場合には、熱
応答速度が改善され、インクフイルムのインク転写効率
が向上し、かつムラの補正精度が向上するために画質が
向上する。更に、上記実施例は、サーマルヘッド又は記
録紙を副走査方向に相対移動して記録するラインプリン
タに適用した例であるが、本発明は二次元に相対移動し
て記録するシリアルプリンタに対しても適用することが
できる。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、発明のサー
マルヘッドは、複数の発熱部を設け、これらの発熱部が
プラテンドラムの外周面に適性に接触されるようにした
から、従来のサーマルヘッドを用いた場合に比べて、短
時間で効率良く熱記録を行うことができるとともに、熱
エネルギーのロスや記録画像のムラを防止することがで
きる。また、複数の発熱部を絶縁層を介して積層し、少
なくとも一方の発熱部を平板状にしたので、バイアス加
熱を効果的に行うことができ、かつ製造適性を向上でき
る。また、複数の発熱部をプラテンドラムの外周面に対
して適正に接触させるには180度よりも小さい角度
をなして向き合う少なくとも2つの面を備えた基板に複
数の発熱部を設けるか、発熱部同士の高さに差を設け、
高い方の発熱部の発熱中心部を発熱部のセンターから低
い方の発熱素子側へずらすことで達成できる。また、階
調表現用発熱部と補助用発熱部とを設け、階調表現加熱
とバイアス加熱とを別個に行うとともに、これらの発熱
部がプラテンドラムの外周面に適性に接触されるように
したから、従来のサーマルヘッドを用いた場合に比べ
て、短時間で効率良く熱記録を行うことができるととも
に、熱エネルギーのロスや記録画像のムラを防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーマルヘッドの模式的断面図であ
る。
【図2】図1に示したサーマルヘッドとプラテンドラム
の外周面との接触状態を示す説明図である。
【図3】サーマルヘッドを用いたカラー感熱プリンタの
概略図である。
【図4】光定着器の紫外線ランプとカットフイルタの特
性を示すグラフである。
【図5】カラー感熱記録材料の層構造を示す説明図であ
る。
【図6】各感熱発色層の発色特性を示すグラフである。
【図7】カラー感熱プリンタの電気構成を示すブロック
図である。
【図8】ヘッド駆動部及び発熱部を示す回路図である。
【図9】ヘッド駆動部に供給される各信号の波形図であ
る。
【図10】サーマルヘッドの別の実施例を示す断面図で
ある。
【図11】図10に示したサーマルヘッドとプラテンド
ラムの外周面との接触状態を示す説明図である。
【図12】階調表現用とバイアス加熱用の抵抗素子を積
層させたサーマルヘッドを示す断面図である。
【図13】従来のサーマルヘッドの発熱状態を示す説明
図である。
【符号の説明】
1,61 サーマルヘッド 3,62,72,79 セラミック基板 4,64 階調表現用発熱部 5,65 バイアス加熱用発熱部 8 抵抗体 9 A電極 10 B電極 11 共通電極 13 プラテンドラム 14 カラー感熱記録材料 21 光定着器 70 バイアス加熱用発熱素子 71 階調表現用発熱素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/335 B41J 2/345 B41J 2/36 B41J 2/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 180度よりも小さい角度をなして向き
    合う少なくとも2つの面を備えた基板と、前記少なくと
    も2つの面に設けられた複数の発熱部とからなり、これ
    らの発熱部がプラテンドラムの外周面に対して適正に接
    触するようにしたことを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】 複数の発熱部を絶縁層を介して積層し、
    少なくとも一方の発熱部を平板状にしたことを特徴とす
    るサーマルヘッド。
  3. 【請求項3】 複数の発熱部を設け、これらの発熱部が
    プラテンドラムの外周面に対して適正に接触するよう
    に、発熱部同士の高さに差を設け、高い方の発熱部の発
    熱中心部を発熱部のセンターから低い方の発熱素子側へ
    ずらしたことを特徴とするサーマルヘッド。
  4. 【請求項4】 階調表現用と補助加熱用の2つの発熱部
    を設け、これらの発熱部がプラテンドラムの外周面に対
    して適正に接触するように、少なくとも一方の発熱部を
    傾けたことを特徴とするサーマルヘッド。
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