JPH10286987A - サーマルプリンタ - Google Patents

サーマルプリンタ

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Publication number
JPH10286987A
JPH10286987A JP9095653A JP9565397A JPH10286987A JP H10286987 A JPH10286987 A JP H10286987A JP 9095653 A JP9095653 A JP 9095653A JP 9565397 A JP9565397 A JP 9565397A JP H10286987 A JPH10286987 A JP H10286987A
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JP
Japan
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head
head voltage
gradation value
voltage
recorded
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Application number
JP9095653A
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English (en)
Inventor
Hisashi Enomoto
寿 榎本
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10286987A publication Critical patent/JPH10286987A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】各階調値と濃度の関係が変化しないようにす
る。 【解決手段】所定の間隔でサーマルヘッドの環境温度と
サーマルヘッドの温度と測定し、サーマルヘッドのヘッ
ド電圧をシェーディング補正を行う。不揮発性メモリ3
1のLUT31a〜31cには、基準ヘッド電圧V0
もとで各階調値を所定のγ曲線に基づいた濃度で記録す
るための基準通電時間が階調値毎に書き込まれている。
ステップ通電時間演算手段41は、ヘッド電圧が調節さ
れると、調節されたヘッド電圧をパラメータとして含む
演算式でプリント中の色のLUTから読み出した各基準
通電時間を補正し、補正で得られる各通電時間から各階
調値に特有なステップ通電時間を表すステップ通電時間
データを演算して求め、メモリ42に書き込む。ストロ
ーブ信号発生手段43は、メモリ42の各ステップ通電
時間データに基づいた時間幅のストローブパルスを順次
に発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルプリンタ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】サーマルプリンタには、記録するドット
の濃度を変化させることにより中間調を記録できるよう
にしたものとして、インクリボンを使用する昇華型の熱
転写プリンタと感熱記録紙を直接に加熱して発色記録す
る感熱プリンタとがある。これらのサーマルプリンタで
は、複数の発熱素子をライン状に配列したサーマルヘッ
ドが用いられており、発熱素子で発生する熱エネルギー
を制御することにより、記録される濃度を調節すること
ができる。
【0003】例えば、感熱プリンタでは、支持体上に感
熱発色層を形成した感熱記録紙を用い、サーマルヘッド
で感熱記録紙を押圧・加熱して感熱発色層に画像を記録
してから、紫外線を照射して画像を定着する。また、支
持体上に、シアン感熱発色層,マゼンタ感熱発色層,イ
エロー感熱発色層を順番に形成したカラー感熱記録紙も
知られている。
【0004】カラー感熱記録紙では、最上層となるイエ
ロー感熱発色層の熱感度が最も高く、最下層となるシア
ン感熱発色層の熱感度が最も低い。この熱感度の違いを
利用して、カラー感熱記録紙を移動しながらサーマルヘ
ッドで押圧・加熱して、最上層から順番に各感熱発色層
を記録する。イエロー感熱発色層とマゼンタ感熱発色層
に対しては、記録直後に各感熱発色層に特有な波長域の
紫外線を照射して定着する。この定着によって、未発色
の発色成分が光分解されて発色能力が消失する。
【0005】ところで、記録開始時にはサーマルヘッド
が冷えているから、記録すべき階調値に応じた電気エネ
ルギーで各発熱素子を駆動しても、記録すべき階調値に
応じた濃度に発色させることができない。また、記録が
進むにつれてサーマルヘッドは、それ自体で発生した熱
が蓄熱されて温度が高くなる。このため、記録エリアの
始めの部分の濃度が全体的に低く、記録が進むにつれて
全体的に濃度が高くなる、いわゆるシェーディングが発
生する。
【0006】このようなサーマルヘッドの蓄熱によるシ
ェーディングの発生を防止するシェーディング補正のた
めに、サーマルヘッドの温度を測定し、この温度に応じ
てサーマルヘッドの印加電圧を調節することにより、各
発熱素子に供給する電気エネルギー、すなわち各発熱素
子の発生する熱エネルギーを制御する方法が知られてい
る。
【0007】また、一定値のパラメータを含みと、サー
マルヘッドの温度を変数とする演算式を用い、特定の階
調値に注目して、その階調値が所定の濃度となるように
ヘッド電圧を求め、このヘッド電圧に調節してシェーデ
ィング補正を行う感熱プリンタが既に市販されている。
さらには、感熱プリンタの個体差を考慮して、サーマル
ヘッドの温度を変数とする演算式に感熱プリンタの個々
に求めたパラメータを含めたものも本出願人より提案さ
れている(特願平7−229194号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにしてヘッ
ド電圧を調節した場合には、注目した特定の階調値につ
いては、発熱素子が発生する熱エネルギーが適切な補正
量(熱エネルギー)で補正されるが、その他の階調値に
ついては、補正量に誤差が生じて階調値−濃度のγが変
化してしまい、階調値と濃度との関係が一定にならない
といった問題があった。これは、サーマルヘッドの温度
が同じならば、いずれの階調値であってもシェーディン
グ補正するための補正量を一定とするべきであるが、各
階調値毎に発熱素子の通電時間(発熱時間)が異なるた
め、特定の階調値とその他の階調値を記録するための通
電時間の差に応じた分だけ補正量が増減してしまうから
である。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、シェーディング補正のためにヘッド電
圧を調節しても、すべての階調値を所定の濃度で記録
し、階調値と濃度の関係を変化させないサーマルプリン
タを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、サーマルヘッドの蓄熱状態に応じて特定の階調値が
所定の濃度で記録されるようにヘッド電圧調節手段によ
って調節されたヘッド電圧に応じて各階調値を記録する
ための通電時間を調節する通電制御手段を設け、ヘッド
電圧の変化による前記特定の階調値の他の階調値の濃度
の変動を防止し、階調値と記録された濃度との関係を一
定にするようにしたものである。
【0011】請求項2記載の発明では、各発熱素子は、
任意の階調値を記録する際には、記録すべき階調値より
も低い各階調値のそれぞれに特有な各ステップ通電時間
と記録すべき階調値に特有なステップ通電時間とで順次
に通電されようにされており、通電制御手段は、所定の
基準ヘッド電圧のもとで、記録すべき階調値と記録され
る濃度とが所定の関係となるようにして決められた前記
発熱素子を通電すべき基準通電時間を階調値毎に記憶し
た記憶手段と、少なくとも前記ヘッド電圧調節手段によ
って調節されたヘッド電圧をパラメータとして含む演算
式を用いて、前記記憶手段の各基準通電時間をヘッド電
圧に応じて補正し、この補正によって得られた各階調値
のそれぞれの通電時間から前記各階調値に特有なステッ
プ通電時間を階調値毎に算出する演算手段とを有し、こ
の演算手段で算出された各ステップ通電時間を用いて通
電を行うものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図2において、サーマルヘッド1
0には、多数の発熱素子をライン状に配列した発熱素子
アレイ10aが形成されている。このサーマルヘッド1
0は、軸11を支点にして揺動自在であり、回動自在な
プラテンローラ13上のカラー感熱記録紙12を押圧す
るプリント位置と、プラテンローラ13から離れた退避
位置との間で揺動する。
【0013】カラー感熱記録紙12は、周知のように、
支持体上に、シアン感熱発色層,マゼンタ感熱発色層,
イエロー感熱発色層が順次層設されている。最上層とな
るイエロー感熱発色層は熱感度が最も高く、小さな熱エ
ネルギーでイエローに発色する。最下層となるシアン感
熱発色層は熱感度が最も低く、大きな熱エネルギーでシ
アンに発色する。また、イエロー感熱発色層は、420
nmの近紫外線が照射されたときに、発色能力が消失す
る。マゼンタ感熱発色層は、365nmの紫外線が照射
されたときに発色能力が消失する。各感熱発色層は、カ
ラー感熱記録紙12に与えられる熱エネルギーの大きさ
が調節されることで、発色濃度が調節される。
【0014】サーマルヘッド10の下流に、搬送ローラ
対15が配置されており、パルスモータ16によって正
逆両方向に回転する。この搬送ローラ対15は、カラー
感熱記録紙12をニップして往復動させる。
【0015】定着装置17は、発光ピークが420nm
の近紫外線を発生するイエロー用紫外線ランプ18と、
発光ピークが365nmの紫外線を発生するマゼンタ用
紫外線ランプ19とを備えている。これらの紫外線ラン
プ18,19の背後には、リフレクタ20が配置されて
いる。
【0016】サーマルヘッド10の近くに、サーマルヘ
ッド10の環境温度を測定するための環境温度センサー
21が配置されている。また、サーマルヘッド10の内
部には、ヘッド温度センサー22が収納されている。こ
れらの環境温度センサー21,ヘッド温度センサー22
としては、例えばサーミスタが用いられている。なお、
符号23は、カラー感熱記録紙12の先端を検出する位
置センサーである。
【0017】図3において、環境温度センサー21とヘ
ッド温度センサー22の信号は、A/D変換器25,2
6でそれぞれデジタル変換され、サーマルヘッド温度情
報としてコントローラ30に送られる。このコントロー
ラ30には、不揮発性メモリ31が接続されている。こ
の不揮発性メモリ31としては、例えば、フラッシュメ
モリが用いられている。不揮発性メモリ31には、後述
するヘッド電圧演算式及び第1通電時間演算式の各パラ
メータが書き込まれている他、その一部がイエロー,マ
ゼンタ、シアンの基準通電時間を表した基準通電時間デ
ータのLUT(ルックアップテーブル)31a,31
b,31cとなっている。
【0018】コントローラ30は、プリント中に、不揮
発性メモリ31に書き込まれている電圧パラメータ(K
1 ,K2 ),平均抵抗値(R),所定の熱エネルギー
(Er)及び通電時間(Tr )の各パラメータを含むヘ
ッド電圧演算式に、サーマルヘッド温度情報(HA ,H
H )を適用してヘッド電圧Vを算出する。このヘッド電
圧の情報は、レギュレータ32に送られ、その出力電圧
を調節する。これによりサーマルヘッド10の蓄熱状態
に応じてヘッド電圧が調節される。ヘッド電圧演算式
は、平均抵抗値(R)を除く各パラメータが色毎に異な
るが、各色とも共通な式が用いられる。このヘッド電圧
演算式は、例えば次の式(1)のようにされており、こ
の式(1)を満たすようにヘッド電圧Vが求められる (V2 /R)・Tr =(Er −ΔE)・・・(1) 但し、ΔE=K1 ・HA −K2 ・(HH −HA
【0019】ここで、各記号は次の通りである。 R :発熱素子の平均抵抗値 Tr :所定の基準ヘッド電圧V0 のもとで特定の階調
値GR を記録するための所定の通電時間 Er :絶対0度において、特定の階調値Gr (例えば
「255」)を所定の濃度で記録するために必要な熱エ
ネルギー ΔE:シェーディング補正のための補正量(熱エネルギ
ー) HA :サーマルヘッドの環境温度 HH :サーマルヘッドの温度 K1 ,K2 :電圧パラメータ
【0020】また、電圧パラメータの決定は、工場での
組み立て調整時にテストプリントを作成し、これに基づ
いて個々の感熱プリンタに対して最適なシェーディング
補正を可能にする。この電圧パラメータの決定は、次の
ようにして行う。まず、個々の感熱プリンタでテストプ
リントが作成される。このテストプリントは、記録エリ
ア内に、イエロー,マゼンタ,シアンを一定の熱エネル
ギーでヘッド電圧Vを補正することなく記録する。そし
て、この記録エリアで予め決めた2つの測定点A,Bの
3色についての濃度DA,DBと、この記録中での環境
温度HA とヘッド温度HH とが測定される。
【0021】次に、濃度と熱エネルギー(V 2/R)と
の関係を示す所定のテーブルデータに基づいて、2つの
測定点A,Bの濃度DA,DBから、2つの熱エネルギ
ーを求める。そして、このテーブルデータから求めた2
つの熱エネルギー、2つの温度(HA ,HH )、一定な
熱エネルギーEr 、所定の通電時間Tr を、前述したヘ
ッド電圧演算式に代入して、電圧パラメータK1 ,K2
を求める。得られた電圧パラメータは、不揮発性メモリ
31に書き込まれる。なお、濃度と熱エネルギー(V2
/R)との関係を示すテーブルデータは、イエロー,マ
ゼンタ,シアンの3種類分があり、決定すべき色に応じ
たテーブルデータを用いて、各色毎に電圧パラメータK
1 ,K2 が求められる。
【0022】画像メモリ33には、ビテオカメラやスキ
ャナーから取り込んだ1フレーム分のイエロー画像デー
タ,マゼンタ画像データ,シアン画像データが記憶され
ている。これらの画像データは、プリントすべき色に応
じて1ラインずつ読み出されて駆動データ発生回路34
に送られる。
【0023】この駆動データ発生回路34は、コントロ
ーラ30からの各階調(比較)データのもとで、1ライ
ン分の画像データを比較して、1個の画像データに対し
て、階調数に応じた個数のシリアルな駆動データに変換
する。例えば、512階調数(階調値「0」〜「51
1)の場合には、階調値「1」〜「511」について発
熱素子を通電して記録するから、「1」〜「511」の
階調データにより、各画像データが511ビットの駆動
データに変換される。各比較において、駆動データ発生
回路34は、画像データが比較データよりも大きい場合
か同じ場合には「H」の駆動データを発生し、小さい場
合には「L」の駆動データを発生する。
【0024】各駆動データは、所定のタイミングでゲー
トアレイ35に送られる。このゲートアレイ35の各A
ND回路は、駆動データが「H」のときに、コントロー
ラ30からのストロープ信号が「H」となると、すなわ
ちストローブパルスが入力されると、このストローブパ
ルスが入力されている間にドライバ回路36の対応する
トランジスタをONにする。
【0025】ドライバ回路36の各トランジスタには、
発熱素子アレイ10aを構成する各発熱素子(抵抗素
子)が接続されている。各発熱素子には、レギュレータ
35からのヘッド電圧Vが印加されており、対応するト
ランジスタがONすると通電されて発熱する。したがっ
て、発熱素子は、ストローブパルスと同じ幅(時間)だ
け通電され、この1回通電されている時間が、階調値に
特有なステップ通電時間となる。そして、発熱素子は、
それが記録する階調値よりも低い各階調値にそれぞれに
特有な各ステップ通電時間と、記録する階調値に特有な
スップ通電時間とで順次に通電される。
【0026】例えば、階調値「3」に対応する濃度で画
素(ドット)を記録する場合には、階調値「1」,階調
値「2」のそれぞれに特有な第1ステップ通電時間と第
2ステップ通電時間とで通電された後に、階調値「3」
に特有な第3ステップ通電時間で通電されることによ
り、この階調値「3」に応じた通電時間で発熱素子が通
電される。
【0027】画像データに表される階調値とカラー感熱
記録紙12に発色される濃度との関係は、予め決められ
ており、例えば図4の実線で示すγ曲線50となってい
る。また、発熱素子は、記録する画素の階調値に応じた
通電時間だけ断続的に通電される。しかし、ヘッド電圧
Vを調節されている時に、シェーディング補正を行って
いない基準ヘッド電圧V0 に応じて決められた通電時間
(以下、基準通電時間という)で発熱素子を通電する
と、特定の階調値Gr については、γ曲線50に基づい
た所定の濃度に記録されるが、他の階調値については、
特定の階調値Grとの基準通電時間との差の分だけ補正
量が多くなったり、少なくなるため、γ曲線50に基づ
いた所定の濃度で記録されない。
【0028】このため、コントローラ30は、LUT3
1a〜31cの基準通電時間を表す各基準通電時間デー
タを、調節されたヘッド電圧Vに応じて補正し、この補
正により得られる通電時間データから各ステップ通電時
間データを求める。そして、このステップ通電時間デー
タに表されるステップ通電時間のパルス幅のストローブ
パルスを発生することで、各階調値に特有なステップ通
電時間を調節して、全ての階調値に対して補正量が適正
となるようにし、階調値と濃度の関係がγ曲線50とな
るようにする。
【0029】不揮発性メモリ31内の各LUT31a〜
31cのそれぞれには、階調値「0」〜「511」とし
た場合には、そのうちの発熱素子を通電する階調値
「1」〜「511」に対応させて、アドレス「1」〜
「511」に第1〜第511基準通電時間データが1個
ずつ書き込まれている。なお、LUT31a〜31cに
書き込まれている基準通電時間データは、階調数に応じ
てその個数及び内容が変えられるのはいうまでもない。
【0030】図5にLUT31aの内容を示すように、
LUT31aのアドレス「1」〜「511」には、イエ
ロー用の第1〜第511基準通電時間データが書き込ま
れており、各基準通電時間データは、基準ヘッド電圧V
0 のもとで、各階調値をγ曲線50に基づいたイエロー
濃度に発色させるのに必要な基準通電時間T0i(iは、
1〜511)を表している。
【0031】例えばアドレス「1」の第1基準通電時間
データは、発熱素子で画素を階調値「1」のイエロー濃
度に発色させるのに必要な第1基準通電時間T01を表し
ており、この第1基準通電時間T01は、基準ヘッド電圧
0 のもとでの階調値「1」に特有な第1基準ステップ
通電時間ΔT01と等しい。また、アドレス「2」の第2
基準通電時間データは、画素を階調値「2」のイエロー
濃度に発色させるのに必要な第2基準通電時間T02を表
しており、この第2基準通電時間T02は、基準ヘッド電
圧V0 のもとで、階調値「1」の濃度に画素を発色させ
た後さらに通電すべき時間、すなわち階調値「2」に特
有な第2基準ステップ通電時間ΔT02を第1基準通電時
間T01に加算した値(T01+ΔT02)となっている。
【0032】同様にして、第j基準通電時間データ(j
は、3〜511)は、画素を階調値「j」のイエロー濃
度に発色させるのに必要な第j基準通電時間T0jを表
し、この第j基準通電時間T0jは、階調値「j−1」の
濃度で画素を発色させた後さらに通電すべき時間、すな
わち第j基準ステップ通電時間ΔT0jを第(j−1)基
準通電時間T0(j-1)に加算した値(T0(j-1)+ΔT0j
となっている。
【0033】コントローラ30は、ヘッド電圧Vを調節
する毎に、第1通電時間演算式にプリント中の色のLU
Tの各基準通電時間データを適用して、ヘッド電圧Vに
応じて補正した各階調値毎の通電時間T1iを表す通電時
間データをそれぞれ求める。さらに、求めた各通電時間
データを第2通電時間演算式に適用し、ヘッド電圧Vに
応じて補正されたステップ通電時間ΔT1iを求める。第
1及び第2通電時間演算式は、それぞれ次の式(2),
(3)のようにされている。 T1i=T0i+Pi ((V0 2−V2 )/V2 )(T0i−T0r)・・・(2) ΔT1i=T1i−T1(i-1)・・・・・(3)
【0034】ここで各記号は次の通りである。 i :階調値(1〜511) V0 :所定の基準ヘッド電圧 V: ヘッド電圧 T0i:基準ヘッド電圧V0 のもとで、階調値Gi を記録
するための第i基準通電時間なお、T10=0とする T0r:基準ヘッド電圧V0 のもとで、特定の階調値Gi
を記録するための第r基準通電時間(=Tr ) Pi :記録する色毎及び階調値毎に決められた時間パラ
メータ
【0035】上記第1及び第2通電時間演算式によって
作成されるステップ通電時間データの例を図6に示す。
なお、図6のステップ通電時間は、その長さの変化を説
明するための便宜的な値であり、実際のものとは異なっ
ている。例えば、ヘッド電圧Vが基準ヘッド電圧V0
調節された時には、各基準通電時間T0iがそのまま通電
時間T0iとなるから、各ステップ通電時間ΔT1iは、図
6(a)のように、対応する基準ステップ通電時間ΔT
0iと等しくなる。
【0036】また、調節されたヘッド電圧Vが基準ヘッ
ド電圧V0 よりも高い時には図6(b)に示すよう
に、特定の階調値Gr より大きい階調値の各補正ステッ
プ通電時間ΔT1iが対応する基準ステップ通電時間ΔT
0iより短くされ、小さい階調値の各ステップ通電時間Δ
1iが長くされたステップ通電時間データが作成され
る。これにより、図4のγ曲線51に示すように、ヘッ
ド電圧Vが基準ヘッド電圧V0 よりも高い時に記録する
階調値が特定の階調値Gr よりも大きい場合にその濃度
が高くなり、記録する階調値が特定の階調値Gr よりも
小さい場合にその濃度が低くなってしまといった不都合
を防止する。
【0037】逆に、調節されたヘッド電圧Vが基準ヘッ
ド電圧V0 よりも低い時には図6(c)に示すよう
に、特定の階調値Gr より大きい階調値の各ステップ通
電時間ΔT1iが対応する基準ステップ通電時間ΔT0i
りより長くされ、小さい階調値の各ステップ通電時間Δ
1iが短くされたステップ通電時間データが作成され
る。これにより、図4のγ曲線52に示すように、ヘッ
ド電圧Vが基準ヘッド電圧V0 よりも低い時に記録する
階調値が特定の階調値Gr よりも大きい場合にその濃度
が低くなり、記録する階調値が特定の階調値Gr よりも
小さい場合にはその濃度が高くなってしまうといった不
都合を防止する。なお、特定の階調値Gr に対応するス
テップ通電時間ΔT1rは、時間パラメータPi により必
ずしも同じ値になるとは限らない。
【0038】図1は、コントローラ30の機能ブロック
を示すものである。ヘッド電圧演算手段40は、シェー
ディングの発生を防止するために、プリント中に所定の
ライン数を記録する毎にヘッド電圧演算式を演算して、
プリント中の色のヘッド電圧Vを算出する。この演算に
際しては、不揮発性メモリ31から読み出した各パラメ
ータK1 ,K2 ,Er ,Tr ,Rが用いられ、そしてプ
リント中の環境温度H A とヘッド温度HH とから、特定
の階調値Gr をγ曲線50で決まる濃度で記録するよう
にして、ヘッド電圧Vを算出する。このヘッド電圧Vの
情報はレギュレータ35に送られ、発熱素子アレイ10
aにヘッド電圧Vが印加されるようにする。このヘッド
電圧Vの演算は数ライン毎に行われるから、その都度ヘ
ッド電圧Vが調節される。また、ヘッド電圧値Vの情報
は、ステップ通電時間演算手段41にも送られる。
【0039】ステップ通電時間演算手段41は、ヘッド
電圧Vが調節される毎に第1及び第2通電時間演算式を
演算して、プリント中の色の第1〜第511ステップ通
電時間データを算出する。この演算に際しては、不揮発
性メモリ31から読み出したプリント中の色の各時間パ
ラメータPi 及び基準ヘッド電圧V0 と、プリント中の
色のLUTから読み出した第r基準通電時間データ(T
0r)と、ヘッド電圧演算手段40からのヘッド電圧Vの
情報とをパラメータとした第1通電時間演算式に、プリ
ント中の色のLUTから読み出した各基準通電時間デー
タ(T0i)を適用し、得られた通電時間データを第2通
電時間演算式に適用することで、各階調値毎の第1〜第
511ステップ通電時間データ(ΔT1i)を算出する。
【0040】メモリ42には、ステップ通電時間演算手
段41によって算出された、第1〜第511ステップ通
電時間データが書き込まれる。ストローブ信号発生手段
43は、メモリ42内の第1〜第511ステップ通電時
間データを順番に読み出し、読み出したステップ通電時
間データに表されるステップ通電時間ΔT1iだけストロ
ーブ信号を「H」する。これにより、発熱素子アレイ1
0aの各発熱素子の通電時間が印加されているヘッド電
圧Vに応じて調節される。
【0041】この例では、上記の環境温度センサー2
1,ヘッド温度センサー22各A/D変換器25,2
6,レギュレータ32,ヘッド電圧演算手段40がヘッ
ド電圧調節手段を構成している。また、LUT31a〜
31c,ステップ通電時間演算手段40,メモリ42,
ストローブ信号発生手段43が通電制御手段を構成して
いる。
【0042】次に、上記実施形態の作用について説明す
る。プリントを行う場合には、スキャナーやビデオカメ
ラ等から取り込んだ3色の画像データが画像メモリ33
に書き込まれる。この後、プリントキーを操作すれば、
コントローラ30は給紙装置を作動させ、カラー感熱記
録紙12を給紙カセット(図示せず)から送り出す。こ
の給紙中は、サーマルヘッド10がプラテンローラ13
から離れた退避位置にセットされている。カラー感熱記
録紙12は、サーマルヘッド10とプラテンローラ13
との間を通過して搬送ローラ対15にニップされる。
【0043】搬送ローラ対15のニップ後に、パルスモ
ータ16が回転してカラー感熱記録紙12を搬送する。
この搬送中に、カラー感熱記録紙12の先端が位置セン
サー23で検出されると、イエロープリント工程が開始
される。まず、サーマルヘッド10が時計方向に揺動し
て、カラー感熱記録紙12を押圧したプリント位置へ移
動する。
【0044】次に、ヘッド電圧演算手段40は、環境温
度センサー22とヘッド温度センサー27でそれぞれ測
定された温度HA ,HH を取り込む。また、イエローの
パラメータK1 ,K2 ,Er ,Tr 平均抵抗値Rと
を不揮発性メモリ31から読み出す。そして、これらの
パラメータを含むヘッド電圧演算式に、取り込んだ温度
A ,HH を適用してイエローのヘッド電圧Vを求め、
このヘッド電圧Vが出力されるようにレギュレータ32
を制御する。これにより、サーマルヘッド10には、求
められたヘッド電圧Vが印加される。
【0045】また、ヘッド電圧演算手段40によって算
出されたヘッド電圧Vの情報がステップ通電時間演算手
段41にも送られる。そして、ヘッド電圧Vの情報が入
力されるとヘッド電圧演算手段40は、イエローの各時
間パラメータPi と基準ヘッド電圧V0 とを不揮発性メ
モリ31から読み出す。次に、LUT31aから特定の
階調値第Gr に対応した第r基準通電時間T0rを表す第
r基準通電時間データを読み出してから、第1〜第51
1基準通電時間データ(T0(1,2,...511) )を順番に読
み出す。
【0046】そして、これらの各時間パラメータPi
基準ヘッド電圧V0 ,ヘッド電圧V,第r基準通電時間
データ(T0r)を含む第1通電時間演算式に、LUT3
1aから読み出したイエローの第1〜第511基準通電
時間データ(T0(1,2,...511 ) )を適用して、第1〜第
511通電時間データ(T1(1,2,...511) )を求める。
そして、これらの第1〜第511通電時間データを第2
通電時間演算式に適用して、このイエローの第1〜第5
11ステップ通電時間データ(ΔT1(1,2,...5 11) )を
求める。
【0047】例えば、第1ステップ通電時間データ(Δ
11)を求める場合には、階調値「1」に対応するイエ
ローの時間パラメータP1 と、基準ヘッド電圧V0 と、
ヘッド電圧Vと、第r基準通電時間T0rとを含む第1通
電時間演算式に第1基準通電時間データ(T01)を適用
して、第1通電時間データ(T11)を求める。次に、こ
の第1通電時間データ(T11)と、値T10としての値
「0」とを第2通電時間演算式に適用して、第1ステッ
プ通電時間データ(ΔT11)が求められる。
【0048】次に、第2ステップ通電時間データ(ΔT
12)を求める場合には、階調値「2」に対応するイエロ
ーの時間パラメータP2 と、基準ヘッド電圧V0 と、ヘ
ッド電圧Vと、第r基準通電時間T0rとを含む第1通電
時間演算式に第2基準通電時間データ(T02)を適用し
て、第2通電時間データ(T12)を求める。この第2通
電時間データ(T12)と、先に求めた第1通電時間デー
タ(T11)とを第2通電時間演算式に適用して、第2ス
テップ通電時間データ(ΔT12)が求められる。以降
同様にして、第3〜511ステップ通電時間データを算
出する。算出された第1〜511ステップ通電時間デー
タは、順次にメモリ42に送られ書き込まれる。
【0049】この後、コントローラ30は、画像メモリ
33から第1ラインのイエロー画像データを読み出し、
駆動データ発生回路34に送る。また、コントローラ3
0から「1」の階調データが駆動データ発生回路34に
送られる。駆動データ発生回路34は、第1ラインの各
イエロー画像データを「1」の階調データと比較するこ
とにより、1ライン分の各駆動データに変換し、これら
の各駆動データをゲートアレイ35の対応するAND回
路に送る。
【0050】駆動データがAND回路に入力されると、
ストローブ信号発生手段43は、メモリ42から第1ス
テップ通電時間データを読み出し、この第1ステップ通
電時間データ表される第1ステップ通電時間ΔT11のパ
ルス幅の1番目のストローブパルスをゲートアレイ35
に送る。これにより、この1番目のストローブパルスが
入力されている間に、「H」の駆動データが入力されて
いるAND回路は、その出力が「H」となるから、対応
する発熱素子が通電されて発熱する。結果として、
「H」の駆動データに対応する各発熱素子は、ヘッド電
圧Vによりこのヘッド電圧Vに応じた第1ステップ通電
時間ΔT11だけ通電される。
【0051】この1番目のストローブパルスの発生中
に、コントローラ30は、階調データを「2」として、
この階調データを駆動データ発生回路34に送る。ま
た、コントローラ30は、画像メモリ33から第1ライ
ンのイエロー画像データを再び読み出し、駆動データ発
生回路34に送る。上記同様にして、階調データを
「2」のもとで、各イエロー画像データが駆動データに
変換され、1番目のストローブパルスの停止後に、ゲー
トアレイ35に出力される。
【0052】一方、ストローブ信号発生手段43は、1
番目のストローブパルスの停止後、メモリ42から第2
ステップ通電時間データを読み出す。そして、「2」の
階調データをのもとで作成された駆動データがゲートア
レイ35に出力された後で、1番目のストローブパルス
の停止から所定時間が経過すると、ストローブ信号発生
手段43は、第2ステップ通電時間データに表される第
2ステップ通電時間ΔT12のパルス幅の2番目のストロ
ーブパルスを発生する。これにより、「2」の階調デー
タのもとで変換された「H」の駆動データに対応する各
発熱素子は、ヘッド電圧Vによりこのヘッド電圧Vに応
じた第2ステップ通電時間ΔT12だけ通電される。
【0053】以下同様にして、「3」〜「511」まで
の比較データを用いて、駆動データを作成するととも
に、第3〜第511ステップ通電時間データに表される
第3〜第511ステップ通電時間ΔT1(3,4...511)のパ
ルス幅を持った3番目〜511番目までのストローブパ
ルスを断続的に順次発生することにより、発熱素子アレ
イ10aの発熱素子を選択的に通電する。これにより、
各発熱素子は、0〜511回の範囲内で、イエロー画像
データに応じた回数で通電されるとともに、イエロー画
像データ、すなわち記録すべき階調値及び印加されてい
るヘッド電圧Vに応じた通電時間で通電される。
【0054】第1ラインの記録後には、第2ライン以降
のイエロー画像データを用いて、上記と同様な手順でイ
エロー画像の第2ライン以降を1ラインずつ順次に記録
する。
【0055】そして、このイエロー画像のプリント中に
は、コントローラ30は、所定のライン数が記録される
毎に、環境温度センサー22からの環境温度HA と、ヘ
ッド温度センサー27からのヘッド温度HH とを取り込
み、また不揮発性メモリ31からイエローのパラメータ
1 ,K2 ,Er ,Tr ,Rを読み出して、これらのパ
ラメータを含むヘッド電圧演算式から、その時点でのサ
ーマルヘッド10の蓄熱状態に応じたヘッド電圧Vを求
め、このヘッド電圧Vが出力されるようにレギュレータ
32を制御する。
【0056】また、このようにしてヘッド電圧Vが調節
されると、コントローラ30は、上記同様にして、不揮
発性メモリ31から読み出したイエローの時間パラメー
タP i ,基準ヘッド電圧V0 ,第r基準通電時間データ
と、LUT31aから読み出した第1〜第511基準通
電時間データと、ヘッド電圧演算手段40からのヘッド
電圧Vと用い、調節されたヘッド電圧Vに応じて補正さ
れた第1〜第511ステップ通電時間データを求め、こ
れらの第1〜第511ステップ通電時間データをメモリ
42に書き込む。
【0057】例えばイエロー画像の第4ラインの記録後
に、環境温度HA とヘッド温度HHとからヘッド電圧V
が調節されると、この調節されたヘッド電圧Vに応じた
第1〜第511ステップ通電時間データにメモリ42の
内容が書き換えられる。これにより、第5ライン以降の
記録では、新たに調節されたヘッド電圧Vに応じた第1
〜第511ステップ通電時間データに基づいたパルス幅
の511個のストローブパルスが発生され、このストロ
ーブパルスによって各発熱素子が選択的に通電される。
【0058】このようにして、数ライン毎にサーマルヘ
ッド10の蓄熱を考慮してヘッド電圧を調節するととも
に、このヘッド電圧の調節毎に、調節されたヘッド電圧
に応じて各ステップ通電時間データが書き換えられ、こ
れらの各ステップ通電時間データに基づいて発熱素子の
通電される。これにより、イエロー画像は、シェーディ
ングの発生が防止されるとともに、各階調値は、図4の
所定のγ曲線50にしたがった濃度で記録される。な
お、所定の時間間隔でヘッド電圧を制御し、これに応じ
てステップ通電時間データを書き換えてもよい。
【0059】また、イエロー画像の記録時に、コントロ
ーラ32は、イエロー用紫外線ランプ18を点灯する。
そして、記録エリア内のイエロー画像が記録された部分
がくると、イエロー用紫外線ランプ18から放出された
発光ピークが420nmの近紫外線が照射されて定着さ
れる。
【0060】カラー感熱記録紙12の搬送量は、パルス
モータ16の駆動パルスをカウントすることで測定され
る。このカウント値から、カラー感熱記録紙12の後端
が搬送ローラ対15に近接した戻し開始位置に達したこ
とが検知されると、イエロー画像のプリント工程が終了
する。
【0061】次に、コントローラ32は、イエロー用紫
外線ランプ18を消灯するとともに、サーマルヘッド1
0を反時計方向に揺動させて退避位置へ移動する。これ
とともに、パルスモータ16の逆転を開始させ、カラー
感熱記録紙12の先端が位置センサー23で検出される
プリント開始位置へ戻す。
【0062】カラー感熱記録紙12がプリント開始位置
に戻されると、パルスモータ16が正転を開始するとと
もに、サーマルヘッド10がプリント位置へ移動して、
マゼンタプリント工程が開始される。このマゼンタプリ
ント工程では、イエロープリント工程と同様にして、マ
ゼンタ画像データに基づいてマゼンタ画像が1ラインず
つ記録される。そして、このときにも、所定のライン数
を記録する毎にヘッド電圧Vが調節されるとともに、こ
の調節されたヘッド電圧Vに応じたマゼンタ用の各ステ
ップ通電時間データが作成され、この作成された各ステ
ップ通電時間データに基づいたステップ通電時間で発熱
素子が選択的に通電される。この時に、マゼンタ用の各
パラメータと、マゼンタ用のLUT31bに書き込まれ
た各基準通電時間データが用いられる。
【0063】マゼンタ画像が記録された部分がマゼンタ
用紫外線ランプ19を通過する間に、マゼンタ用紫外線
ランプ19から放出された発光ピークが365nmの紫
外線でマゼンタ画像が定着される。このマゼンタ用紫外
線ランプ19は、排紙が終了するまで点灯している。
【0064】マゼンタ画像のプリント工程が終了する
と、パルスモータ16を逆転させて、カラー感熱記録紙
12をプリント開始位置に戻す。次に、シアンプリント
工程が開始されると、パルスモータ16が再び正転して
カラー感熱記録紙12を一定速度で搬送する。
【0065】この搬送中に、サーマルヘッド10は、シ
アン画像データに基づいて、シアン画像を1ラインずつ
記録エリア内に記録する。そして、この場合にも、この
調節されたヘッド電圧Vに応じたシアン用の各ステップ
通電時間データが作成され、この作成された各ステップ
通電時間データに基づいたステップ通電時間で発熱素子
が選択的に通電される。この時に、シアン用の各パラメ
ータと、シアン用のLUT31cに書き込まれた各基準
通電時間データが用いられる。
【0066】このようにして、3色面順次でカラー画像
が記録されたカラー感熱記録紙12は、カラー感熱プリ
ンタから排紙される。カラー感熱記録紙12に記録され
たカラー画像は、シェーデイングの発生が防止されてい
るのはもちろんとして、シェーデイング補正のために調
節したヘッド電圧Vに応じて各色の各階調値を記録する
ための通電時間を調節しているから、階調値と濃度との
関係が予め決められたものとなる。したがって、高画質
なカラー画像となっている。
【0067】上記実施形態では、ストローブパルスによ
り各発熱素子を断続的に通電しているが連続的に通電し
てもよい。また、1ライン分の各画像データをそれぞれ
ダウンカンタにセットしておき、ステップ時間毎にクロ
ックを発生させて、このクロックの発生毎にダウンカウ
ンタの内容を1ずつデクリメントすることにより、ダウ
ンカウンタの内容が「1」以上になっている間に発熱素
子を通電することもできる。
【0068】また、上記実施形態では、画像を記録する
際に、カラー感熱記録紙を往復動させているが、サイズ
が大きなプラテンドラムを用い、この外周にカラー感熱
記録紙を巻き付けて、1回転毎に1色を記録してもよ
い。更に、色毎にサーマルヘッドを設けて、1回の搬送
でフルカラー画像を記録してもよい。また、カラー感熱
記録紙は、イエロー感熱発色層,マゼンタ感熱発色層,
シアン感熱発色層の他に、ブラック感熱発色層を設けた
4層構造であってもよい。勿論、1色の感熱発色層を記
録した感熱記録紙を用いることができる。
【0069】さらに、上記実施形態では、環境温度,サ
ーマルヘッドの温度に基づいてサーマルヘッドの蓄熱状
態を調べているが、過去に記録された画像データに基づ
いてサーマルヘッドの蓄熱状態を調べてもよい。また、
感熱プリンタについて説明したが、昇華型の熱転写プリ
ンタにも本発明を適用することができる。
【0070】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、サーマ
ルヘッドの蓄熱状態に応じて特定の階調値が所定の濃度
で記録されるようにヘッド電圧を調節した際に、調節さ
れたヘッド電圧に応じて各階調値を記録するための通電
時間を調節し、ヘッド電圧の変化による前記特定の階調
値の他の階調値の濃度の変動を防止するから、シェーデ
ィング補正が行われるのはもちろんとして、階調値と記
録された濃度との関係を一定にすることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コントローラの機能ブロック図である。
【図2】本発明のカラー感熱プリンタの一例を示す概略
図である。
【図3】カラー感熱プリンタの電気構成を示すブロック
図である。
【図4】階調値と記録される濃度の関係を示すグラフで
ある。
【図5】基準通電時間データが書き込まれたLUTの内
容を示す説明図である。
【図6】通電時間演算式によって作成されるステップ通
電時間データの例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 サーマルヘッド 10a 発熱素子アレイ 12 カラー感熱記録紙 21 環境温度センサー 22 ヘッド温度センサー 30 コントローラ 31 不揮発性メモリ 31a〜31c LUT 40 ヘッド電圧演算手段 41 ステップ通電時間演算手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の発熱素子がライン状に配列され、
    各発熱素子を記録すべき階調値に応じた通電時間で通電
    して発熱させることにより階調値に応じた濃度でドット
    を記録するサーマルヘッドと、プリント中に、サーマル
    ヘッドの蓄熱状態に応じてサーマルヘッドに印加するヘ
    ッド電圧を調節するヘッド電圧調節手段とを備え、特定
    の階調値が所定の濃度で記録されるようにヘッド電圧を
    調節することによりシェーディング補正を行うサーマル
    プリンタにおいて、 前記ヘッド電圧調節手段によって調節されたヘッド電圧
    に応じて各階調値を記録するための通電時間を調節する
    通電制御手段を設け、ヘッド電圧の変化による前記特定
    の階調値の他の階調値の濃度の変動を防止することを特
    徴とするサーマルプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記各発熱素子は、任意の階調値を記録
    する際には、記録すべき階調値よりも低い各階調値のそ
    れぞれに特有な各ステップ通電時間と記録すべき階調値
    に特有なステップ通電時間とで順次に通電されようにさ
    れており、前記通電制御手段は、所定の基準ヘッド電圧
    のもとで、記録すべき階調値と記録される濃度とが所定
    の関係となるようにして決められた前記発熱素子を通電
    すべき基準通電時間を階調値毎に記憶した記憶手段と、
    少なくとも前記ヘッド電圧調節手段によって調節された
    ヘッド電圧をパラメータとして含む演算式を用いて、前
    記記憶手段の各基準通電時間をヘッド電圧に応じて補正
    し、この補正によって得られた各階調値のそれぞれの通
    電時間から前記各階調値に特有なステップ通電時間を階
    調値毎に算出する演算手段とを有し、この演算手段で算
    出された各ステップ通電時間を用いて通電を行うことを
    特徴とする請求項1記載のサーマルプリンタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008284695A (ja) * 2007-05-15 2008-11-27 Funai Electric Co Ltd 画像形成装置
CN100451747C (zh) * 2005-06-30 2009-01-14 乐金显示有限公司 伽玛校正器件及其校正方法以及采用该器件的液晶显示器

Cited By (3)

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