JP2875421B2 - 画像記録方法および装置 - Google Patents

画像記録方法および装置

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JP2875421B2
JP2875421B2 JP24747691A JP24747691A JP2875421B2 JP 2875421 B2 JP2875421 B2 JP 2875421B2 JP 24747691 A JP24747691 A JP 24747691A JP 24747691 A JP24747691 A JP 24747691A JP 2875421 B2 JP2875421 B2 JP 2875421B2
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昭男 宮本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像記録方法および装
置にかかり、特に、それぞれ感度が異なりかつ異なる色
に発色する複数の感熱発色層が設けられた感熱記録材料
へ画像を記録する場合に、記録ヘッドによる各感熱発色
層へ色画像を記録する画像記録方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、発熱体を用いて記録紙へ画像を記
録する方法として、感熱記録方法がある。この感熱記録
方法は、紙や合成紙等の支持体に発色剤、顕色剤を塗布
した感熱記録材料を用い、サーマルヘツドによりこの感
熱記録材料を加熱処理するプロセスにより記録するもの
である。このような感熱記録方法は、現像が不要であ
る、支持体が紙の場合は紙質が一般紙に近い、取扱
いが容易である、発色濃度が高い、記録装置が簡単
であり安価である、記録時の騒音がドツトプリンタ等
に比べて少ない等の利点があり、白黒のフアクシミリや
プリンタの分野で近年急速に普及している。
【0003】さらに、このような記録分野において、情
報産業の急速な発展に伴い、計算機、フアクシミリをは
じめとする情報機器の端末機から簡単にカラーハードコ
ピーを得たいという要求が強まってきている。
【0004】ここで、本出願人は支持体に、相異なる色
に発色する複数の発色層を設けることにより、従来にな
く良好な感熱発色画像を得ることができる多色感熱記録
材料を提案した(特願平2−89384号、特願平2−
134303号)。この感熱記録材料へは、主走査方向
にヘッドが配列された感熱ヘッドを副走査方向へ走査記
録して画像を記録するようになっている。
【0005】これによれば、感熱記録方式によっては従
来得ることのできなかった優れた色、優れた色分離性及
び画像保存性も良好な多色画像を得ることができる。ま
た、得られた画像を透過画像とすることも、反射画像と
することもできる。
【0006】このような感熱記録紙の各々の発色層に対
応した熱を供給するために、感熱記録材料の搬送速度、
すなわち、副走査速度を変更し、感熱記録材料の単位面
積当たりに供給される熱が発色する色に対して発色する
に充分な熱になるようにしている。また、この感熱記録
紙において、一方の面に多重に発色層が設けられている
場合には、上層を下の層が加熱されない程度の熱量で加
熱発色させ、次回の画像を記録する時の熱によって現在
の画像が発色しないようにこの発色層の定着処理が終了
した後に、下の発色層の加熱処理を行う必要がある。こ
のため、画像の記録終了後に記録された色画像を定着す
るための光を照射している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高濃度
の画像を記録するためには大きな熱を加える必要があ
り、感熱記録材料に供給する熱は大きくなる。これによ
り、サーマルヘッドの発熱素子の熱によって感熱記録材
料に加えられる熱は大きくなり、各々の発熱素子によっ
て感熱記録材料に形成されるドットが滲んでしまうこと
がある。このように、記録したドットが滲んでしまうこ
とにより、得られる画像の輪郭が不明瞭になってしまい
適正な画像を再現することができないことがある。この
サーマルヘッドによって感熱記録材料に高い熱が連続し
て供給されることにより、その熱が次の記録時の熱まで
上昇してしまうことがあり、濃度むら及び色むらが発生
して、得られる画像が適正でないことがある。
【0008】また、サーマルヘッドに高い熱が連続して
発生しているとサーマルヘッド自体が焦げてしまったり
サーマルヘッドの先端部によごれが付着し易くなる。こ
れにより、画像データに応じた信号が入力されてもサー
マルヘッドはこの画像データに応じた熱を発生すること
ができずに、画像信号に基づく適正な画像を再現できな
いことがある。更に、ヘッドが焦げたり汚れが付着した
りすることによって、ヘッドの寿命が短くなることがあ
る。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、画像信号に基
づく色画像の再現性を向上することができかつサーマル
ヘッドの寿命が短くすることなく高濃度の画像を記録す
ることができる画像記録方法および装置を得ることが目
的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、熱エネルギが供給されるこ
とにより各々異なる色に発色する感度が異なる複数の発
色層が積層されかつ該発色層の上層に保護層が積層され
た感熱記録材料に、入力される信号に応じた大きさの熱
エネルギを発生する記録ヘッドによって、発色させるた
めの熱エネルギが低い発色層から順に画像データに基づ
いて熱エネルギを供給して複数の色画像を重ねて記録す
るにあたり、1画素を記録するための熱エネルギを画像
データに基づいて演算し、演算された熱エネルギが、こ
れから記録する発色層を発色させるための最小の熱エネ
ルギより所定値以上高い熱エネルギを越えるときには次
記録する発色層を発色させるための熱エネルギより小
さな熱エネルギになるように前記記録ヘッドに入力され
る信号を変化させると共に、最終発色層を記録する場合
には前記保護層が変形する熱エネルギより小さな熱エネ
ルギになるように前記記録ヘッドに入力される信号を変
化させることを特徴としている。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の画像記録方法において、前記入力される信号を1画素
を記録するための熱エネルギに応じた数でかつ振幅が同
一の複数のパルスからなる周期一定のパルス信号とし、
パルスの数を減らすことにより前記記録ヘッドに入力さ
れる信号を変化させることを特徴としている。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の画像記録方法において、前記入力される信号を1画素
を記録するための熱エネルギに応じた数でかつ振幅が同
一の複数のパルスからなる周期一定のパルス信号とし、
パルス信号のデューティ比を変化することにより前記記
録ヘッドに入力される信号を変化させることを特徴とし
ている。
【0013】請求項4に記載の発明は、熱エネルギが供
給されることにより各々異なる色に発色する感度が異な
る複数の発色層が積層されかつ該発色層の上層に保護層
が積層された感熱記録材料に、入力される信号に応じた
大きさの熱エネルギを発生する記録ヘッドによって、発
色させるための熱エネルギが低い発色層から順に画像デ
ータに基づいて熱エネルギを供給して複数の色画像を重
ねて記録する画像記録装置において、最終発色層を記録
する場合には前記保護層が変形する熱エネルギより小さ
な熱エネルギになるように前記記録ヘッドに入力される
信号を変化させる変化手段と、発生する温度によって抵
抗値が変化し、温度が高くなるにしたがって前記記録ヘ
ッドに流れる電流が小さくなるようにする減衰手段とを
設けたことを特徴としている。
【0014】
【0015】
【作用】請求項1に記載した発明によれば、感熱記録材
料は、熱エネルギが供給されることにより各々異なる色
に発色する感度が異なる複数の発色層が積層されかつ該
発色層の上層に保護層が積層されている。この感熱記録
材料に、入力される信号に応じた大きさの熱エネルギを
発生する記録ヘッドによって、発色させるための熱エネ
ルギが低い発色層から順に画像データに基づいて熱エネ
ルギを供給して複数の色画像を重ねて記録する。このと
き、1画素を記録するための熱エネルギを画像データに
基づいて演算する。演算された熱エネルギが、これから
記録する発色層を発色させるための最小の熱エネルギよ
り所定値以上の高い熱エネルギを越えるときには次に
録する発色層を発色させるための熱エネルギより小さな
熱エネルギになるように記録ヘッドに入力される信号を
変化させる。例えば、記録ヘッドの発生する熱エネルギ
が所定値以上になった時点で信号を供給しないようにす
る。このとき、記録ヘッドに発生する熱エネルギは下降
を開始するが、記録する発色層が発色するための熱エネ
ルギより低下しないよう記録ヘッドへ信号の供給を開始
する。これにより、発色させる濃度が高い画素を記録す
る場合に記録ヘッドの温度が所定値以上に上昇すること
を防ぐことができる。また、最終発色層を記録する場合
には保護層が変形する熱エネルギより小さな熱エネルギ
になるように記録ヘッドに入力される信号を変化させる
ため、例えば、発色させるための熱エネルギが低い発色
層から順に熱エネルギを供給して色画像を記録するとき
に、最も高くなる最終発色層を記録するときに、保護層
が変形することなく画像を記録できる共に必要以上の熱
エネルギを発生させることを防ぐことができ、記録ヘッ
ドの損傷を防ぐことができる。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、入力され
る信号を1画素を記録するための熱エネルギに応じた数
でかつ振幅が同一の複数のパルスからなる周期一定のパ
ルス信号である場合には、パルスの数を減らすことによ
り記録ヘッドに入力される信号を変化させるとしてい
る。パルスの数を減らすことにより、記録ヘッドに発生
する熱エネルギの上昇率が緩やか或いは低下するため、
記録ヘッドの温度が所定値以上に上昇することを防ぐこ
とができる。また、パルス信号の非入力時には、記録ヘ
ッドにおける熱が維持または緩やかに低下するため、感
熱記録材料を発色させるための最小の熱エネルギ以上を
維持するすることができる。したがって、画像の記録が
寸断さることなく継続して記録される。
【0017】請求項3に記載の発明では、パルス信号の
デューティ比を変化することにより記録ヘッドに入力さ
れる信号を変化させるとしている。これにより、パルス
信号によって発生する記録ヘッドの熱エネルギの上昇率
が緩やか或いは低下するため、記録ヘッドの温度が所定
値以上に上昇することを防ぐことができる。
【0018】
【0019】本発明の画像記録装置は、発生する温度に
よって抵抗値が変化し、温度が高くなるにしたがって記
録ヘッドに流れる電流が小さくなるようにする減衰手段
を設けている。例えば、この減衰手段としては、温度に
よって大きく抵抗値が変化する抵抗素子をもちいること
ができ、直列または並列に接続することにより電流が小
さくなるようにすることができる。この画像記録装置
は、熱エネルギが供給されることにより各々異なる色に
発色する感度が異なる複数の発色層が積層されかつ該発
色層の上層に保護層が積層された感熱記録材料に、入力
される信号に応じた大きさの熱エネルギを発生する記録
ヘッドによって、発色させるための熱エネルギが低い発
色層から順に画像データに基づいて熱エネルギを供給し
て複数の色画像を重ねて記録する。そして、最終発色層
を記録する場合には変化手段によって、前記保護層が変
形する熱エネルギより小さな熱エネルギになるように前
記記録ヘッドに入力される信号を変化させる。したがっ
て、例えば、発色させるための熱エネルギが低い発色層
から順に熱エネルギを供給して色画像を記録するとき
に、最も高くなる最終発色層を記録するときに、保護層
が変形することなく画像を記録できる共に必要以上の熱
エネルギを発生させることを防ぐことができ、記録ヘッ
ドの損傷を防ぐことができると共に、入力される信号に
よって記録ヘッドが発熱すると共に減衰手段の抵抗値が
変化して記録ヘッドに供給する電流値が変化することに
より記録ヘッドに発生する熱エネルギが減衰する。これ
により、記録ヘッドは温度が上昇することなく、画像を
記録することができる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0021】〔第1実施例〕第1実施例は感熱記録材料
を巻き付けて記録を行なうドラム型のプラテンローラ
(支持ドラム等)を備えた画像記録装置に本発明を適用
したものである。
【0022】図1に示したように、画像記録装置の前面
には感熱記録材料10の搬入・排出口112が設けら
れ、作業員の手によって未処理の感熱記録材料10が挿
入されるようになっている。搬入・排出口112から紙
面手前側にはトレイ114が延長されており、感熱記録
材料10をこのトレイ114上へ載置して搬入・排出口
112へ平面的に挿入することができるようになってい
る。また、感熱処理が終了した感熱記録材料10は、こ
の搬入・排出口112から排出されるようになってお
り、前記トレイ114は、この排出される既に処理の終
了した感熱記録材料10の受け台としての役目も有して
いる。また、このトレイ114は、搬入・搬出口112
方向へ挿入することにより装置内部へ収納可能となって
いる。
【0023】画像記録装置には、例えばVTR116が
接続されており、このVTR116からの画像信号に基
づいて後述するサーマルヘツド32(図3参照)による
画像記録時の画像記録信号が作成されるようになってい
る。なお、他に画像記録装置に接続される画像信号源と
して、CCDカメラ等が挙げられる。
【0024】前記挿入・排出口112が設けられた前面
パネル117には、電源スイツチ120、プリント枚数
等が表示される表示装置122、プリントボタン124
が設けられている。また、プリントボタン124の下方
には、開閉可能なサブカバー126が設けられ、図示し
ない画質等の微調整ツマミが取り付けられている。
【0025】図2に示したように、感熱記録材料10に
は、例えば、上質紙にポリエチレンをラミネートした印
画紙用の支持体102の一方に最下層から順にシアン色
素層(以下C色素層という)108、マゼンタ色素層
(以下M色素層という)104、イエロー色素層(以下
Y色素層という)106が設けられている。なお、上記
支持体に実質上透明な媒体を用いることもできる。ま
た、Y色素層106及びM色素層104は光定着型であ
り、波長420nm及び波長365nmの光を照射すること
により、以後は加熱しても変化しなくなる性質の層であ
る。
【0026】図3乃至図5に示されるように、感熱記録
材料10は、その先端部が搬入・搬出口112から装置
内部へ挿入されると、リミツトスイツチ118でこれを
検知し、これによってドライバ74の駆動力で駆動する
一対の搬送ローラ72に挟持されて、ガイド板70に案
内されて搬送され、加熱処理部28へと案内されるよう
になっている。
【0027】加熱処理部28は、回転体である支持ドラ
ム30と、記録ヘツドであるライン型のサーマルヘツド
32とを備えており、感熱記録材料10はこの支持ドラ
ム30に巻き付けられた状態でサーマルヘツド32によ
って、加熱されるようになっている。支持ドラム30は
金属性の円筒体34で形成され、その外周に弾性体36
が巻き付けられている。支持ドラム30は、ドライバ3
8の駆動力で図3乃至図5矢印B方向へ所定の回転速度
で回転されるようになっている。
【0028】サーマルヘツド32は装置枠体へ支持ドラ
ム30の外周円の法線方向に移動可能なように取り付け
られており、ドライバ41の駆動力で支持ドラム30の
外周円の法線方向である図3乃至図5矢印C方向及びそ
の反対方向へ移動され、サーマルヘツド32の先端付近
に配設された発熱体42が支持ドラム30に巻き付けら
れた感熱記録材料10と接触及び離間されるようになっ
ている。詳細は後述するが発熱体42へは感熱記録材料
10との接触時に、制御装置45から画像信号が出力さ
れ、感熱記録材料10へ画像信号100に応じた発熱に
より画像を形成するようになっている。
【0029】搬送ローラ72によって支持ドラム30方
向へ搬送された感熱記録材料10はガイド板70によ
り、その搬送方向が案内され、支持ドラム30の外周に
設けられた保持部46の一部を構成する凹陥部48へと
至るようになっている。凹陥部48には、支持ドラム3
0の回転軸と平行に配設された軸50を介して凹陥部4
8と共に保持部を構成するラツチ爪52が軸支されてい
る。このラツチ爪52は、ガイド板70によって案内さ
れた感熱記録材料10の一端が凹陥部48へ収容された
時点でドライバ49の駆動力で軸50を介して図3乃至
図5矢印D方向へ回転することにより、感熱記録材料の
一端部を保持する役目を有している。感熱記録材料10
は、このラツチ爪52に保持されると、支持ドラム30
の回転により順次支持ドラム30の外周に巻き付けられ
ることになる。
【0030】ラツチ爪52が感熱記録材料10を保持す
るタイミングは、感熱記録材料10の搬送経路途中に設
けられたリミツトスイツチ54によってなされる。すな
わち、感熱記録材料10がこのリミツトスイツチ54の
位置に至ると、リミツトスイツチ54のアクチユエータ
56が感熱記録材料10と干渉し、接点を切り換えるよ
うになっている(本実施例では、リミツトスイツチ54
はノーマリーオープン型が適用され、感熱記録材料10
との接触時にはオン状態とされる)。リミツトスイツチ
54からのオン(ハイレベル)・オフ(ローレベル)信
号は制御装置45へと供給され、制御装置45では、感
熱記録材料10の搬送速度に応じて予め定められた時間
(少なくとも感熱記録材料10の先端が凹陥部48の奥
に突き当たった)後にラツチ爪52を動作(図3矢印D
方向回転)させるようにしている。これにより、ラツチ
爪52による保持状態では感熱記録材料10と支持ドラ
ム30との相対位置が常に一定とされ、正確に位置決め
されることになる。
【0031】支持ドラム30の外周には複数箇所(本実
施例では3か所)にアイドルローラ58、60、62が
配設され、支持ドラム30とこのアイドルローラ58、
60、62とにより、感熱記録材料10を支持ドラム3
0の外周へ密着した状態で巻き付けるようにしている。
また、サーマルヘツド32による感熱記録材料10の加
熱位置における支持ドラム30の回転方向下流側にはド
ライバ63A、63Bを介して制御装置45へ接続され
た光源64A、64Bが配設され、感熱記録材料10へ
光を照射するようになっている。この光の波長はそれぞ
れ420nm、365nmとされ、光源64Aが感熱記録材
料10のY色素層106の定着用、光源64BがM色素
層104の定着用とされている。すなわち、本実施例で
は、支持ドラム30は回転を開始してから連続して3回
転されるようになっており、感熱記録材料10の1回転
目では、サーマルヘツド32によりY色素層106の加
熱処理がなされ、この処理後直ちに定着がなされるよう
になっている。
【0032】支持ドラム30の次の回転時、すなわち2
回転目ではY色素層106の下に設けられたM色素層1
04(図2参照)が加熱処理されて定着され、次いで3
回転目でC色素層が加熱処理されるようになっている。
【0033】ここで、各色画像を記録するときに感熱記
録材料10に供給されるエネルギについて説明する。本
実施例では、例えば、各発色層に同一濃度で発色させる
ときには、発熱体42から感熱記録材料10に供給する
エネルギ(熱量)を略一定にして、副走査である支持ド
ラム30の回転速度を変更することにより、感熱記録材
料10の単位面積当たりに受けるエネルギを変化させて
いる。すなわち、Y色画像記録時の副走査速度を、M色
画像記録時の副走査速度より速くしかつ、M色画像記録
時の副走査速度を、C色画像記録時の副走査速度より早
くする。これにより、感熱記録材料10が受ける発熱体
42からのエネルギ(熱量)は、支持ドラム30の1回
目の回転時は”弱”とされ、下層のM色素層104及び
C色素層108には何ら影響がなく、2回目の回転時
は”中”、3回目の回転時は”強”とされる。このよう
に、各々の色画像を記録するときの副走査速度は制御装
置45によって制御される。
【0034】次に、感熱記録材料10に画像を形成させ
るときのサーマルヘッド32の発熱体42へ入力する画
像信号について説明する。本実施例では、サーマルヘッ
ドに供給する信号のパルス幅と発色濃度とを対応させて
いる。すなわち、サーマルヘッドに入力される画像信号
は電圧レベルが一定にされ、その信号のパルス幅を変化
させることによって、感熱記録材料10に供給される熱
エネルギを変化させて発色する発色濃度を変化させる。
したがって、発熱素子42により感熱記録材料10に形
成される1ドットは入力される画像データに基づいたパ
ルス幅によって発生するエネルギに応じた発色濃度にな
る。
【0035】例えば、Y色素層106では、所定の温度
Ty以上のエネルギが供給されるとY色が発色を開始す
る。このため、所定の濃度DでY色を発色させるために
はTy以上の温度でt0の間の時間供給されるエネルギ
が維持するように、図7(2)に示したパルス幅t1の
パルス信号をサーマルヘッド32へ出力するようにす
る。これにより、図7(1)に示したように、パルス信
号の立ち上がりからサーマルヘッド32は徐々に温度上
昇し、パルス信号が立ち下がると温度が下降する。これ
により、温度Ty以上のサーマルヘッド32の温度はt
0の時間継続する。したがって、Ty以上のサーマルヘ
ッド32の温度であるときにY色素層106が発色する
に充分なエネルギが感熱記録材料10に供給される。
【0036】なお、サーマルヘッド32に信号が印加さ
れると、サーマルヘッド32の温度は徐々に上昇し、遮
断されると、温度は徐々に下降する。
【0037】図11に示したように、サーマルヘッド3
2は信号が入力されると、中心部から温度上昇を開始
し、サーマルヘッド32の周辺部分へと伝播される。一
方、サーマルヘッド32への信号が遮断されると、温度
上昇が遮断されることにより温度の伝播が遮断される
が、温度が伝播された部位では急激に温度が低下するこ
となく徐々に温度低下する。したがって、サーマルヘッ
ド32への信号を遮断しても温度の下降時間があるた
め、サーマルヘッド32の温度下降率を考慮にいれた所
定の温度範囲では信号を供給しなくとも、サーマルヘッ
ド32自体は所定の温度で維持している。このため、1
ドット(画素)を形成するために、断続的なパルス信号
を供給することによりサーマルヘッド32を所定の温度
に継続及び上昇させることができる。
【0038】このように、画像データに応じたパルス幅
の信号がサーマルヘッド32に供給されることにより、
各々の色素層の加熱処理時には、各色素層が発色するエ
ネルギが与えられることになり、感熱記録材料10には
画像データに基づいた所定のエネルギーが付与される。
【0039】加熱処理が終了され画像が形成された感熱
記録材料は、一対の搬送ローラ166によって挟持さ
れ、排出口114へと案内されて排出されるようになっ
ている。
【0040】図4に示したように、制御装置45は、C
PU82、RAM84、ROM86、入力ポート88、
出力ポート90及びこれらを接続するデータバスやコン
トロールバス等のバス92で構成されるマイクロコンピ
ユータ94を備えている。入力ポート88には、プリン
トボタン124とリミツトスイツチ118とが接続さ
れ、このプリントボタン124の操作とリミツトスイツ
チ118による感熱記録材料10の検出により、一連の
加熱処理がなされるようになっている。また、入力ポー
ト88には前記リミツトスイツチ54からの信号線98
が接続されている。なお、この制御装置45には、図9
に示した画像を記録するための制御プログラムが記憶さ
れている。
【0041】出力ポート90には、支持ドラム30、サ
ーマルヘツド32、ラツチ爪52、光源64A、64
B、搬送ローラ72がそれぞれドライバ38、41、4
9、63A、63B、74を介して接続され、それぞれ
の駆動が制御されるようになっている。また、出力ポー
ト90には、サーマルヘツド32へ画像信号を供給する
信号線100も接続されている。
【0042】図6には、画像信号に基づいてサーマルヘ
ッド32の各発熱体42を加熱するための流れがブロッ
ク図として示されている。
【0043】VTR116からの画像信号には、Y、
M、Cの各色の他文字等を示すK(黒色)信号が含まれ
ている。これらの信号は、制御装置45においてY、
M、Cの3色に変換される。
【0044】変換された各色の画像信号は、濃度を示す
階調(256階調なら0〜255)で表され、LUT
(ルックアップテーブル)180を介して1ライン分の
データを記憶するラインバッファ182へ出力する。こ
のラインバッファ182には、支持ドラム30を回転さ
せるドライバ38からの信号が入力され、支持ドラム3
0の回転に同期して1ライン分の信号をドライバ184
へ出力するようになっている。これにより、ドライバ1
84から出力されるパルス幅の信号に応じてサーマルヘ
ッド32の各発熱体42が加熱され、各発色層へエネル
ギ(発熱量)が付与される。
【0045】なお、本実施例では、CPU82での変換
時に画像信号に基づく指示濃度が所定値以上となる画素
において、加熱処理時に発生するサーマルヘッド32の
熱エネルギが大きくならないように、サーマルヘッド3
2に入力されるパルス信号を制御するようになってい
る。なお、この所定値には、サーマルヘッド32におい
て次の発色層が発色するエネルギを発生するような支持
濃度、または、感熱記録材料10に塗布された保護層が
変形するエネルギを発生するような支持濃度を用いるこ
とが好ましい。
【0046】以下に本実施例の作用を制御装置45に記
憶された制御プログラム(図9)と共に説明する。
【0047】プリントボタン124が操作されると、図
9に示した制御プログラムを実行する。このとき、ステ
ップ202ではカウンタ値iに初期値として1をセット
する。なお、カウンタ値iとして1のときY色、2のと
きM色、3のときC色に対応している。操作者によって
感熱記録材料10が搬入・搬出口112から挿入され、
ガイド板70に案内されて移動し、リミツトスイツチ1
18がオンすると、搬送ローラ72が駆動を開始し、感
熱記録材料10が所定量搬送される(ステップ20
4)。なお、プリントボタン124の操作がなされてい
ない場合は、リミットスイッチ118がオンしても搬送
ローラ72は駆動されず、プリントボタン124の操作
を待って駆動が開始される。
【0048】感熱記録材料10が、搬送されると、リミ
ツトスイツチ54のアクチユエータ56と接触する。こ
こで、リミツトスイツチ54がオンになるとハイレベル
の信号が入力ポート88へ入力され、所定時間経過後、
ラツチ爪52が、矢印D方向へ回転されることになる
が、この所定時間の間に感熱記録材料10は支持ドラム
30の凹陥部48へと収容されその先端部が係止部49
へ当接されており、このラツチ爪52によってその先端
部が保持される(ステップ206、208)。
【0049】感熱記録材料10の先端部がラツチ爪52
によって保持されると、ステップ210において、記録
する色に対応する支持ドラム30の回転速度が設定され
る。回転速度の設定が終了すると、支持ドラム30は矢
印B方向へ回転を開始する(1回目の回転)。このとき
の支持ドラム30は所定の回転速度にされ感熱記録材料
10に供給されるエネルギは、”弱”と設定され、第1
の加熱処理制御が開始される。すなわち、保持部46が
サーマルヘツド32の発熱体42を通過すると、出力ポ
ート90からドライバ41を介して駆動信号が出力さ
れ、サーマルヘツド32は支持ドラム30の外周円の法
線方向である矢印C方向へ移動され、発熱体42が感熱
記録材料10へ接触する。これにより、支持ドラム30
は発熱体42が感熱記録材料10に接触した状態で回転
され、この回転に応じて発熱体42へは画像信号が出力
される。
【0050】また、画像記録が開始されると、感熱記録
材料10の画像面へは、既に記録が終了したY色素層1
06を定着させるための波長420nmの光が光源64A
から照射されるように光源64Aが点灯される(ステッ
プ212、214、216)。これにより、Y色素層の
加熱処理が終了した感熱記録材料10は、光源64Aに
よって波長420nmの光が照射されてY色素層106は
定着される。これにより、Y色素層106の、更にエネ
ルギが供給されたことによって再度発色しないように定
着される。
【0051】発熱体42は画像信号に応じて感熱記録材
料10を加熱し、Y色素層106のみを発色させる(ス
テップ220)。なお、発熱体42による加熱処理が終
了すると、サーマルヘツド32は支持ドラム30の外周
円の法線方向である矢印C方向へ移動され、発熱体42
は感熱記録材料10から離間される。
【0052】また、発熱体42による加熱処理が終了す
るとステップ222において画像の記録が終了したか否
かを判断する。未だ終了でない場合にはステップ226
へ進みカウンタ値iを1インクリメントしてステップ2
10へ戻り、支持ドラム30の回転速度が変更される。
すなわち、支持ドラム30の回転速度を次の色素層(M
色素層)を記録するために感熱記録材料10に供給され
るエネルギが”中”となるように支持ドラム30の回転
速度を切り換えて、2回転目へ移り、M色素層104の
加熱処理が開始され、画像信号に応じて感熱記録材料1
0を加熱し、M色素層104のみを発色させる。
【0053】また記録の終了した感熱記録材料10の画
像面へは、M色素層104を定着させるための波長36
5nmの光が光源64Bから照射されるように光源6BA
が点灯される(ステップ218)。これにより、M色素
層の加熱処理が終了した感熱記録材料10は、光源64
Bによって波長365nmの光が照射されてM色素層10
4が定着される。したがって、M色素層104に、更に
エネルギが供給されたことによって再度発色しないよう
に定着される。
【0054】続いて、3回転目へ移り、感熱記録材料1
0の先端部によってリミツトスイツチ55がオンとな
り、ハイレベルの信号が入力ポート88へ入力され(ス
テップ222、226)、ステップ210において支持
ドラム30の回転速度が変更される。そして、C色素層
108の加熱処理が開始される。すなわち、感熱記録材
料10に供給されるエネルギが”強”となるように支持
ドラム30の回転速度を切り換える。次に、上記と同様
にC色素層108の加熱処理が行われ、画像信号に応じ
て感熱記録材料10を加熱し、C色素層108のみを発
色させる。
【0055】C色素層108の加熱処理が終了すると、
サーマルヘツド32の発熱体42が感熱記録材料10か
ら離間され、所定時間経過すると、保持部46がアイド
ルローラ62を通過し、この時点で保持部46による感
熱記録材料10の先端部の挟持が解除され、支持ドラム
30の回転に応じてガイド板66とガイド板68との間
へと搬送される(ステップ222)。
【0056】ガイド板66とガイド板68との間の感熱
記録材料10は、ガイド板70に案内されて逆回転する
搬送ローラ72に挟持されて、この搬送ローラ72で所
定量搬送することにより、搬入・搬出口112へ送り出
され、トレイ114上に配置される(ステップ22
8)。これにより、本制御プログラムを終了すると共に
一枚の感熱記録材料の加熱処理を終了する。
【0057】ここで、本実施例では、CPU82での変
換時に画像信号に基づく指示濃度が所定値以上となる画
素(ドット)を選別し、各々の色素層の加熱処理時にこ
の画像信号に基づいて発生するサーマルヘッド32の熱
エネルギが大きくならないように、サーマルヘッド32
に入力されるパルス信号を制御している。この所定値に
は、サーマルヘッド32において次の発色層が発色する
エネルギを発生するような支持濃度が用いられる。
【0058】例えば、上記説明したようにY色素層10
6を記録するときには、所定の温度Ty以上にならない
とY色が発色しないため、所定の濃度Dになるように1
ドットを記録するためにTy以上の温度でt0の間維持
するようにパルス幅t1のパルス信号を出力する(図8
(2)参照)。これにより、Y色素層106が発色する
温度Ty以上の時間t0が得られる。
【0059】ところが、サーマルヘッド32にパルス信
号を連続して入力するとサーマルヘッド32の温度はT
1まで上昇し、次の発色層(本実施例では、M色素層)
が発色することがある。また、このサーマルヘッド32
によって高いエネルギが供給された感熱記録材料10の
ドット部分では、得られるドットが滲んだり、サーマル
ヘッド32の先端部分にゴミが付着することやこげたり
することがある。
【0060】そこで、本実施例では、電圧レベルV0で
かつパルス幅t1の信号、すなわち、電圧レベルV0の
信号をt1の時間連続して供給するのでなく、図8
(3)に示したように、パルス幅t2,t3の2つのパ
ルス信号をtxの時間を隔てて供給する。これにより、
サーマルヘッド32の温度は図8(1)の実線で示した
特性になる。すなわち、サーマルヘッド32にパルス幅
t2の信号が供給されることにより、サーマルヘッド3
2の温度はT1まで上昇することなくT2から下降し、
所定時間txの後にパルス幅t3の信号が供給される。
これにより、サーマルヘッド32の温度はTy以下にな
ることなく上昇を開始する。これにより、このY色素層
にはTy以上の温度によって得られるエネルギが連続的
に与えられ、画像データに基づいた発色濃度になるよう
に所定のエネルギーが付与されることになる。
【0061】従来、一度にサーマルヘッドに熱を発生さ
せると感熱記録材料10に形成されるドットが滲むこと
が知られている。また、所定以上のエネルギーが与えら
れたサーマルヘッド32は、より寿命が短くなることが
生じることが知られている。本実施例での上記処理はド
ットの滲みやサーマルヘッド32の寿命が短くなること
を解消することができる。
【0062】このように、本実施例では、高濃度で発色
させるためにサーマルヘッド32に信号を供給するとき
において、サーマルヘッド32に供給する信号を連続的
に供給するのではなく2回に分割して途中で信号を供給
しないため、サーマルヘッド32は損傷をきたすような
温度上昇なく画像を記録することができる。また、サー
マルヘッド32では高い熱エネルギが発生することがな
いため、感熱記録材料10に形成されるドットが滲むこ
となく適正な画像が形成される。特に、従来、高い熱エ
ネルギで記録を行なったドット部分の画像の再現性が不
完全な場合があったが、本実施例では、画像信号に基づ
く画像の再現性を向上することができる。
【0063】〔第2実施例〕上記第1実施例では、信号
が供給されることによってサーマルヘッド32に発生す
る熱エネルギを増加させ感熱記録材料10に画像を記録
する場合の例について説明したが、第2実施例として画
像データ、すなわち、発色させる濃度に応じたパルス数
の信号をサーマルヘッド32に供給する場合の例につい
て説明する。なお、第2実施例は、第1実施例と略同様
であるため詳細な説明は省略する。
【0064】上記第1実施例で説明したように、サーマ
ルヘッド32は信号が入力されると、中心部から温度上
昇を開始し、サーマルヘッド32の周辺部分へと伝播さ
れ(図11参照)、信号を遮断しても、温度が伝播され
た部位では急激に温度が低下することなく徐々に温度低
下する。そこで、第2実施例では、図10(2)に示し
たように、サーマルヘッドに入力されるパルス信号は画
像データ(発色濃度)に応じた数の複数のパルス信号群
からなる。サーマルヘッド32へ供給する信号を断続的
なパルス信号にすることにより、サーマルヘッド32を
所定の温度に上昇させる。これにより、第1実施例と同
様に、Y色素層106が発色する温度Ty以上の時間供
給されるエネルギが維持される。したがって、画像デー
タに応じてパルス信号の数量を設定することにより、画
像データに応じた発色濃度の画像が記録できる。なお、
このパルス信号は、Y色素層が発色するに充分なエネル
ギを発生するための時間(ts)は信号を連続して供給
するようにしてもよい。
【0065】ここで、第2実施例では、CPU82での
変換時に画像信号に基づく指示濃度が所定値以上となる
画素(ドット)を選別し、各々の色素層の加熱処理時に
発生するサーマルヘッド32の熱エネルギが大きくなら
ないように、サーマルヘッド32に入力される画像信号
に基づいたパルス信号群を制御している。なお、上記第
1実施例と同様に、所定値には、サーマルヘッド32に
おいて次の発色層が発色するエネルギを発生するような
支持濃度、または、感熱記録材料10に塗布された保護
層が変形するエネルギを発生するような支持濃度を用い
ることが好ましい。
【0066】第2実施例では、電圧レベルV0でかつパ
ルス幅tpのパルス信号を連続して供給するのでなく、
図10(3)に示したように、パルス信号をtxの時間
の間供給を停止する。これにより、サーマルヘッド32
の温度は図10(1)の実線で示した特性になる。すな
わち、サーマルヘッド32の温度はT1まで上昇するこ
となくパルス信号が遮断されたT2の温度から下降し、
所定時間txの後にパルス信号の供給が開始される。こ
れにより、サーマルヘッド32の温度はTy以下になる
ことなく上昇を開始する。したがって、このY色素層に
は、連続的にエネルギが与えられることと等価になり、
画像データに基づいた所定のエネルギーが付与される。
【0067】このように、第2実施例では、サーマルヘ
ッド32に供給する信号が画像データに基づいたパルス
信号群であっても、そのパルス信号の数を少なくするた
め、高濃度で発色させるためにサーマルヘッド32に信
号を供給するときにそのパルス信号の供給を停止するこ
とにより、サーマルヘッド32は損傷をきたすような温
度上昇なく画像を記録することができる。また、高熱エ
ネルギが発生することがないため、感熱記録材料10に
形成されるドットが滲むことなく適正な画像が形成され
る。
【0068】なお、上記第2実施例では、高濃度で発色
させるときに、サーマルヘッド32に供給するパルス信
号の数を減らすことにより、サーマルヘッド32が高温
度にならないようにした場合の例について説明したが、
各々のパルス信号のデューティー比を変化させることに
よって、サーマルヘッド32が高温度にならないように
してもよい。
【0069】〔第3実施例〕上記第1実施例及び第2実
施例では、サーマルヘッド32に供給する信号のパルス
幅を変化させることにより感熱記録材料10に供給する
熱エネルギを変化させた場合の例について説明したが、
第3実施例としてサーマルヘッド32に供給する信号の
振幅を変化させる場合の例について説明する。なお、第
3実施例は、第1実施例と略同様であるため、同一部分
には、符号を付して詳細な説明は省略する。
【0070】図12に示したように、サーマルヘッドに
供給する信号が、信号を供給したときが最大になり、そ
の後徐々にレベルが低下するような減衰手段を設け、こ
れにより、サーマルヘッド32で発生するエネルギが所
定の温度範囲内に維持するようにする。
【0071】このように、サーマルヘッドに供給される
信号が徐々にレベルが低下するような減衰手段を設けた
ことにより、特別な制御を行なうことなく、サーマルヘ
ッド32で発生するエネルギが安定して所定の温度範囲
内に維持するようにすることができる。
【0072】例えば、この減衰手段として、サーマルヘ
ッド32自体にこのような構成を有したものがあり、図
13(1)に示したように、発熱素子42の近傍に抵抗
33を備えている。このサーマルヘッド32は、図13
(2)に示したように、サーマルヘッド32の発熱素子
42には減衰手段としての抵抗33が直列に接続されて
いる。この抵抗33は、電流が印加されることにより発
生する熱及び発熱素子42の熱によって授与される熱が
大きくなるに従ってその抵抗値が大きくなるような素子
である。これにより、サーマルヘッド32に供給される
信号は図12に示した特性になる。したがって、サーマ
ルヘッド32は損傷をきたすように温度が上昇すること
なく、平均的な熱エネルギを発生することができる。
【0073】なお、上記実施例では記録ヘッドとして、
サーマルヘッドを用いた場合の例について説明したが、
本発明は、サーマルヘッドに限定されるものではなく、
レーザビームによって感熱記録材料に熱を供給する場合
にも容易に適応できる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
発明によれば、高濃度で発色させるために記録ヘッドに
信号を供給するときには、記録ヘッドでは損傷をきたす
ような温度上昇なく画像を記録することができ、高熱エ
ネルギが発生することがないため、感熱記録材料に形成
される画像は滲むことなく適正な画像が形成され、最終
記録層を記録するときにおいても、記録ヘッドに保護層
が変形するような熱エネルギが発生することかないた
め、保護層の変形によって、得られる画像の仕上がり状
態が劣化することなく画像を記録することができるとい
う効果がある。
【0075】請求項2及び請求項3に記載した発明によ
れば、1画素を記録するための熱エネルギに応じた複数
のパルス信号を変化させるため高濃度で発色させるとき
においても記録ヘッドが所定の温度以上にならないよう
にする制御が容易であると共に画像データに基づいた発
色濃度の画像を形成することができため、画像信号に基
づく画像の再現性を向上することができるという効果が
ある。
【0076】
【0077】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る画像記録装置の外観
を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例に用いた多色感熱記録材料を示
す断面図である。
【図3】本発明の第1実施例にかかる画像記録装置の内
部構成を示す断面図である。
【図4】制御ブロツク図である。
【図5】支持ドラム周辺の拡大図である。
【図6】制御装置内での画像信号の流れを示すブロック
図である。
【図7】(1)はサーマルヘッドの温度変化を示す特性
図、(2)はサーマルヘッドに供給するパルス信号を表
す線図である。
【図8】(1)は第1実施例におけるサーマルヘッドの
温度変化を示す特性図、(2)及び(3)はサーマルヘ
ッドに供給するパルス信号を表す線図である。
【図9】第1実施例にかかる画像記録装置に記憶された
制御プログラムを表すフローチャートである。
【図10】(1)は第2実施例におけるサーマルヘッド
の温度変化を示す特性図、(2)及び(3)はサーマル
ヘッドに供給するパルス信号を表す線図である。
【図11】サーマルヘッドの温度伝播過程を示すイメー
ジ図である。
【図12】第3実施例のサーマルヘッドに供給するパル
ス信号を表す線図である。
【図13】(1)は第3実施例にかかる、サーマルヘッ
ドの概略構成を表す線図、(2)はサーマルヘッドの接
続関係を示す線図である。
【符号の説明】
10 感熱記録材料(感熱記録材料) 28 加熱処理部 32 サーマルヘツド(記録ヘッド) 33 抵抗(減衰手段) 42 発熱素子 45 制御装置 104 M色素層 106 Y色素層 108 C色素層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−119060(JP,A) 特開 平2−265761(JP,A) 特開 昭61−135769(JP,A) 特開 平2−292061(JP,A) 特開 昭58−118276(JP,A) 特開 平5−16400(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/32 - 2/375

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱エネルギが供給されることにより各々
    異なる色に発色する感度が異なる複数の発色層が積層さ
    れかつ該発色層の上層に保護層が積層された感熱記録材
    料に、入力される信号に応じた大きさの熱エネルギを発
    生する記録ヘッドによって、発色させるための熱エネル
    ギが低い発色層から順に画像データに基づいて熱エネル
    ギを供給して複数の色画像を重ねて記録するにあたり、 1画素を記録するための熱エネルギを画像データに基づ
    いて演算し、演算された熱エネルギが、これから記録す
    発色層を発色させるための最小の熱エネルギより所定
    値以上高い熱エネルギを越えるときには次に記録する発
    色層を発色させるための熱エネルギより小さな熱エネル
    ギになるように前記記録ヘッドに入力される信号を変化
    させると共に、最終発色層を記録する場合には前記保護
    層が変形する熱エネルギより小さな熱エネルギになるよ
    うに前記記録ヘッドに入力される信号を変化させること
    を特徴とする画像記録方法。
  2. 【請求項2】 前記入力される信号を1画素を記録する
    ための熱エネルギに応じた数でかつ振幅が同一の複数の
    パルスからなる周期一定のパルス信号とし、パルスの数
    を減らすことにより前記記録ヘッドに入力される信号を
    変化させることを特徴とする請求項1に記載の画像記録
    方法。
  3. 【請求項3】 前記入力される信号を1画素を記録する
    ための熱エネルギに応じた数でかつ振幅が同一の複数の
    パルスからなる周期一定のパルス信号とし、パルス信号
    のデューティ比を変化することにより前記記録ヘッドに
    入力される信号を変化させることを特徴とする請求項1
    に記載の画像記録方法。
  4. 【請求項4】 熱エネルギが供給されることにより各々
    異なる色に発色する感度が異なる複数の発色層が積層さ
    れかつ該発色層の上層に保護層が積層された感熱記録材
    料に、入力される信号に応じた大きさの熱エネルギを発
    生する記録ヘッドによって、発色させるための熱エネル
    ギが低い発色層から順に画像データに基づいて熱エネル
    ギを供給して複数の色画像を重ねて記録する画像記録装
    置において、 最終発色層を記録する場合には前記保護層が変形する熱
    エネルギより小さな熱エネルギになるように前記記録ヘ
    ッドに入力される信号を変化させる変化手段と、 発生する温度によって抵抗値が変化し、温度が高くなる
    にしたがって前記記録ヘッドに流れる電流が小さくなる
    ようにする減衰手段とを設けたことを特徴とする画像記
    録装置。
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