JPH08165266A - アルデヒド類の製造方法 - Google Patents

アルデヒド類の製造方法

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JPH08165266A
JPH08165266A JP6307707A JP30770794A JPH08165266A JP H08165266 A JPH08165266 A JP H08165266A JP 6307707 A JP6307707 A JP 6307707A JP 30770794 A JP30770794 A JP 30770794A JP H08165266 A JPH08165266 A JP H08165266A
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知行 森
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C45/49Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide
    • C07C45/50Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide by oxo-reactions

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒドロホルミル化反応により得られる反応生
成液から、アルデヒド生成物や高沸物等を分離する際
の、ホスファイト配位子の分解を抑制できる効果的な分
離条件を提供する。 【構成】 ロジウム−ホスファイト系錯体触媒の存在
下、オレフィン化合物を一酸化炭素及び水素とヒドロホ
ルミル化反応させることにより得られる、ロジウム−ホ
スファイト系錯体触媒及びアルデヒド生成物を含む反応
生成液から、分離操作によって一酸化炭素、水素、未反
応オレフィン系不飽和化合物、アルデヒド生成物、溶
媒、中沸点副生物及び高沸点副生物から選ばれる少なく
とも1つの成分を分離するアルデヒド類の製造方法にお
いて、少なくとも1つの分離操作における温度と滞留時
間とを特定式で算出されるP値が1以下となるような範
囲内から選定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロジウム−ホスファイ
ト系錯体触媒の存在下に、オレフィン系不飽和化合物を
ヒドロホルミル化反応させてアルデヒド類を製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】第8族金属錯体触媒の存在下に、オレフ
ィン系不飽和化合物を一酸化炭素及び水素と反応させる
ことによりアルデヒド類を製造するプロセスは広範に工
業化されている。このヒドロホルミル化反応における触
媒としては、ロジウム等の第8族金属を3価のリンの化
合物ような配位子で修飾した錯体触媒が用いられてお
り、ヒドロホルミル化反応の活性や選択性を向上させる
ために、種々の配位子についての研究がなされている。
例えば、特公昭45−10730号には、トリアリール
ホスフィンやトリアリールホスファイト等の3価リン配
位子で修飾されたロジウム触媒が有効であることが開示
されている中でも、ホスファイト配位子で修飾された触
媒は、ヒドロホルミル化反応において高い活性と優れた
選択性を示すことが知られている。
【0003】しかしながら、特開昭59−51229号
に開示されているように、トリフェニルホスファイト等
のホスファイト配位子では、ヒドロホルミル化反応系中
で配位子が比較的速やかに分解し、それに伴い触媒活性
が低下することが知られており、ホスファイト配位子を
連続的に補給することが必要である。したがって、単に
触媒の活性及び選択性を改良するためだけでなく、ホス
ファイト配位子の減損による触媒活性の低下を小さくす
るために、各種のホスファイト配位子が提案されてい
る。
【0004】例えば、特開昭59−51228号及び特
開昭59−51230号には橋頭部にリン原子を含有す
る環式ホスファイト配位子を用いる方法が開示されてい
る。また、特開昭57−123134号には、ベンゼン
環の特定部位に置換基を有するトリアリールホスファイ
ト配位子を用いる方法が、また、本出願人による特開平
4−288033号には、ナフチル環の特定部位に置換
基を有するトリアリールホスファイト配位子を用いる方
法が開示されている。また、特表昭61−501268
号には、分子内にリン原子を含む環状構造を有するジオ
ルガノホスファイト配位子を用いる方法が開示されてい
る。
【0005】更に、ビスホスファイト配位子及びポリホ
スファイト配位子の例として、特開昭62−11653
5号及び特開昭62−116587号にジオルガノホス
ファイト配位子を用いる方法が開示されており、特開平
4−290551号には環状構造を有するビスホスファ
イト配位子を用いる方法が開示されている。また、本出
願人による特開平5−178779号には環状構造を有
しないビスホスファイト配位子及びポリホスファイト配
位子を用いる方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようにホスファイ
ト配位子は、ヒドロホルミル化反応において高い活性及
び優れた選択性を示すにもかかわらず、工業的に有利に
アルデヒド類を製造するためには、前述したようなホス
ファイト配位子自体の安定性が問題であり、このような
ホスファイト配位子の急速な分解は、単に触媒の活性や
安定性に悪影響を与えるのみならず、新たなホスファイ
ト配位子を連続的に追加しなければならないという問題
があった。
【0007】前記した特開昭59−51229号の他
に、例えば特表昭61−501268号には、トリフェ
ニルホスファイトがロジウムの非存在下においても室温
下でアルデヒドと速やかに反応することが記載されてい
る。トリオルガノホスファイトを用いる際のこの欠点
は、ホスファイトがアルデヒドと反応する親和力が非常
に高いことによるものと考えられ、その反応により得ら
れる生成物は容易に加水分解して、対応するヒドロキシ
アルキルホスホン酸になることが示されている。
【0008】このようなヒドロキシアルキルホスホン酸
は、自己触媒プロセスにより生成し、特にホスファイト
配位子とアルデヒド生成物との接触が長期にわたる連続
的な触媒再循環プロセスにおいて生成しやすくなる。こ
のヒドロキシアルキルホスホン酸は、通常の液体ヒドロ
ホルミル化反応媒質に不溶性であるため、急速に蓄積さ
れてゼラチン状副生物が沈澱し、連続的なヒドロホルミ
ル化反応系の循環管路を閉塞又は汚染する恐れがある。
かかる沈澱物を任意の適当な方法、例えば重炭酸ナトリ
ウム等の弱塩基による酸の抽出等の方法によって除去す
るためには、定期的にプロセスの運転を停止又は休止す
ることが必要であった。
【0009】これらの現象は、従来工業的に用いられて
いるトリフェニルホスフィン等のホスフィン系配位子に
おいてはみられない、ホスファイト系配位子独自の特徴
といえる。一方、ロジウム錯体触媒を工業的に使用する
場合には、ロジウムが高価であるために、触媒を連続的
に再循環して使用することが不可欠である。触媒を再循
環するためには反応生成物と触媒液とを分離することが
必須であるが、この触媒分離方法としては、一般的には
蒸留が用いられる。例えば特開昭55−159841号
には、ロジウム−ホスフィン錯体は、約20〜350℃
の蒸留温度範囲においてもなんら活性の低下を起こさな
いことが開示されている。ところが、ロジウム−ホスフ
ァイト錯体では、160℃のヒドロホルミル化反応条件
下においても分解することが知られている。
【0010】このようにロジウム−ホスファイト配位子
系錯体触媒を連続的な再循環プロセスで使用する場合、
触媒分離におけるホスファイト配位子の安定性が低いこ
とは、重大な問題である。これらの安定性の問題に対す
る解決方法としては、例えば特開昭60−156636
号には、ホスファイト配位子の分解によって生成する酸
性物質を中和するために、3級アミンを添加する方法が
開示されている。また前記特表昭61−501268号
には、弱塩基性アニオン交換樹脂で処理することにより
分解を最小限に抑える方法が開示されている。更に、特
公平5−48215号には、特定の極性官能基を有する
有機重合体の存在下に蒸留を行うことにより、ロジウム
のメタル化が抑制されることが開示されており、また、
ロジウム−ホスファイト系錯体触媒を含有する生成物溶
液からアルデヒド生成物を蒸留分離することは、150
℃未満、好ましくは140℃未満の温度で実施するのが
よいことが開示されている。
【0011】このように、従来技術においては何らかの
添加物質や後処理方法を必要とし、ホスファイト系錯体
触媒を用いた再循環プロセス、特に反応後の分離工程に
おいて、ホスファイト配位子の分解を抑制する方法はま
だ見出されていなかった。また、ホスファイト配位子
は、ホスフィン配位子に比べて高沸物等の副生物の生成
が多いことが、本発明者らの検討によって明らかになっ
た。この副生物は、ヒドロホルミル化反応時のみでなく
各分離工程においても生成する傾向がみられる。この副
生物の生成は、目的生成物であるアルデヒドの収率低下
をもたらすだけでなく、反応活性の低下やホスファイト
配位子の安定性の低下の原因となることが予想される。
従って、ホスファイト配位子を工業的に使用するために
は、ホスファイト配位子の安定性と高沸物等の副生物の
生成について注意を払わなければならない。
【0012】本発明の目的は、ロジウム−ホスファイト
系錯体を触媒とする液体再循環プロセスにおいて、ヒド
ロホルミル化反応により得られる反応生成液からアルデ
ヒド生成物や高沸物等を、ホスファイト配位子の分解を
抑制して分離する際の、効果的な分離条件を提供するも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
につき鋭意検討を重ねた結果、ヒドロホルミル化反応に
より得られる反応生成液からアルデヒド生成物や高沸点
物等を分離する際に、ホスファイト配位子の安定性や高
沸物等の副生物の生成に影響を与える因子として、分離
操作における温度と滞留時間、また、分離操作が水蒸気
蒸留の場合には水蒸気分率が関与していることを見出し
た。そして、特定の添加物や後処理工程を必要としない
で、少なくとも上記の温度と滞留時間とで、又は水蒸気
分率が特定の範囲内となるような条件下で分離操作を実
施することで、ホスファイト配位子の減損や副生物の生
成を効果的に抑制することのできる方法を確立し、本発
明を完成した。
【0014】即ち本発明の第1の要旨は、ロジウム−ホ
スファイト系錯体触媒の存在下、オレフィン系不飽和化
合物を一酸化炭素及び水素とヒドロホルミル化反応させ
ることにより得られる、ロジウム−ホスファイト系錯体
触媒及びアルデヒド生成物を含む反応生成液から、分離
操作によって一酸化炭素、水素、未反応オレフィン系不
飽和化合物、アルデヒド生成物、溶媒、中沸点副生物及
び高沸点副生物から選ばれる少なくとも1つの成分を分
離するアルデヒド類の製造方法において、少なくとも1
つの分離操作における温度と滞留時間とを下記式(1)
で算出されるP値が1以下となるような範囲内から選定
することを特徴とするアルデヒド類の製造方法、に存す
る。
【0015】
【数5】 P=5.0×103×exp[−5000/(T1+273)]×θT1 ・・・(1) (式中、T1は該分離操作における最高の温度(℃)で
あり、θT1は該分離操作における液の滞留時間(分)
を示す。) また、本発明の第2の要旨は、ロジウム−ホスファイト
系錯体触媒の存在下、オレフィン系不飽和化合物を一酸
化炭素及び水素とヒドロホルミル化反応させることによ
り得られる、ロジウム−ホスファイト系錯体触媒及びア
ルデヒド生成物を含む反応生成液から、分離操作によっ
て一酸化炭素、水素、未反応オレフィン系不飽和化合
物、アルデヒド生成物、溶媒、中沸点副生物及び高沸点
副生物から選ばれる少なくとも1つの成分を分離するア
ルデヒド類の製造方法において、該分離操作が水蒸気蒸
留であって、少なくとも1つの分離操作における水蒸気
蒸留温度と滞留時間と水蒸気分率とを下記式(3)で算
出されるP値が1以下となるような範囲内から選定する
ことを特徴とするアルデヒド類の製造方法、に存する。
【0016】
【数6】 P=1.0×106×exp[−6000/(T2+273)]×θT2×X ・・・(3) (式中、T2は水蒸気蒸留塔の塔底温度(℃)、θT2
蒸留釜における液の滞留時間(分)、Xは水蒸気量/
(フィード量+水蒸気量)で定義される水蒸気分率であ
る。) 以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】本発明は、前述したような触媒を連続的に
再循環して使用する液体触媒再循環プロセスにも適用可
能である。ヒドロホルミル化反応により得られる反応生
成液からアルデヒド生成物や高沸点物等を分離する分離
操作とは、慣用の液体触媒再循環プロセスで用いられる
あらゆる分離操作を指し、具体的には、単蒸留、減圧蒸
留、薄膜蒸留、水蒸気蒸留等の蒸留操作の他、気液分
離、蒸発(エバポレーション)、ガスストリッピング、
ガス吸収及び抽出等の分離操作が挙げられる。各分離操
作は、各々独立の工程で行ってもよく、2つ以上の成分
の分離を同時に行ってもよい。
【0018】これらの分離操作のうち、代表的なものと
して蒸留と蒸発(エバポレーション)がある。まず、液
体触媒再循環プロセスにおける蒸留分離の例を説明す
る。一般に反応溶媒としては、アルデヒド生成物よりも
高沸点のものを用い、この溶媒に触媒と配位子を溶解さ
せて触媒液として使用する。この触媒液とオレフィン系
不飽和化合物(以下、オレフィンで代表させることもあ
る。)及びオキソガスを通常の連続反応器に供給し、所
定温度及び所定圧力でヒドロホルミル化反応させる。反
応器から取り出された反応生成液は、蒸留により未反応
オレフィン及びアルデヒド生成物と触媒液とに分離され
る。ホスファイト錯体を含む触媒液は反応器にリサイク
ルされる。また、触媒液の一部は、失活触媒と高沸副生
物の蓄積を防ぐために廃触媒液として連続的又は間欠的
に反応系からパージされる。そして対応する量のフレッ
シュな触媒と配位子が反応系に供給される。
【0019】次に、蒸発(エバポレーション)の例を説
明する。生成アルデヒドの回収はエバポレーションによ
り行われる。反応溶媒としては、通常アルデヒド生成物
の重合物や縮合物から成る高沸有機化合物が用いられ、
この溶媒に触媒と配位子を溶解させて触媒液として使用
する。この触媒液が入った反応器にオレフィン及びオキ
ソガスを供給し所定温度及び所定圧力でヒドロホルミル
化反応を行う。生成したアルデヒドは例えば、未反応オ
レフィン、一酸化炭素及び水素を含む未反応ガスでスト
リッピングすることにより反応器より取り出される。同
時に生成した高沸副生物の一部も未反応ガスとともに反
応器から取り出される。高沸副生物の全量が反応器から
取り出されるのが好ましく、その場合廃触媒とともに反
応系からパージされる高沸副生物の量は生成する量とほ
ぼ等しい。生成量よりはるかに多くの高沸副生物が未反
応ガスとともに反応器から取り出されるならば、取り出
された高沸副生物の一部は触媒液の量を一定に保つため
に反応器にリサイクルされる。
【0020】この蒸発(エバポレーション)による方法
では、ヒドロホルミル化反応器中の触媒液量は一定に保
たれる。反応器から取り出されたガス混合物中の液体物
質(主としてアルデヒド)は、冷却又は凝縮により未反
応ガスと分離される。未反応ガスの一部は、主としてパ
ラフィンのような水添副生物の蓄積を防ぐためにパージ
され、残りは反応器にリサイクルされる。また反応器内
の触媒液の一部は失活触媒と高沸副生物の蓄積を防ぐた
めに廃触媒として連続的又は間欠的にパージされ、それ
らのロスを補うのに必要な量のフレッシュな触媒と配位
子は反応系に供給される。
【0021】本発明は、上述したような分離操作におけ
る操作条件のうち、特に温度と滞留時間とを特定の関係
式の範囲内で操作することを特徴とし、その結果、特定
の添加物や後処理工程を必要としないで、ホスファイト
配位子の減損や副生物の生成、反応活性の低下を最小限
に抑制することができるという効果を奏する。分離操作
として蒸留を用いた場合には、前述したように蒸留条件
として、50〜130℃の範囲が好ましいことが特公平
5−48215号に記載されているが、本発明者らの検
討によると、上記のような温度範囲においても蒸留工程
に長時間を費やせば副生物の生成やホスファイト配位子
の実質的な分解が観察されることが分かった。また逆
に、150℃を超える温度においても極めて短時間で蒸
留を行えば、ホスファイト配位子の減損がなんら観察さ
れないことが明らかになった。これらのことは、ホスフ
ァイトの損失が起こらない分離条件が単に温度だけで決
定されるのではなく、少なくとも温度と滞留時間とが関
与することを示している。 本発明者らは、副生物の生
成に関与する因子が、温度、滞留時間、触媒濃度及びア
ルデヒド濃度等であることを見出した。これらの関係式
は、本発明者らの検討によると以下の式(*)のように
表されることが判明した。
【0022】
【数7】 副生物生成量=A×(アルデヒド濃度)a(触媒濃度)b×(滞留時間) ×exp(−B/絶対温度) ・・・(*) (式中、A及びBは定数である。) ここで本発明者らの検討によると、ロジウム−ホスファ
イト触媒系においてはA=1〜2×108、a=0.
5、b=1.7であることが分かった。
【0023】一般的に、低い温度と短い滞留時間、低い
触媒濃度及び低いアルデヒド濃度における操作は、ホス
ファイト配位子とアルデヒドからの副生物の生成やホス
ファイトの分解を抑制する。このうち、本発明者らの検
討によるとロジウム−ホスファイト触媒系においては、
温度Tと滞留時間θTが他の因子に比べてはるかに大き
な影響を及ぼすことが分かった。従って、上記した温度
Tと滞留時間θTの両因子は組み合わされてホスファイ
ト配位子の安定性に関係し、またそれらの相関関係から
ホスファイトの安定性を予想することができる。ホスフ
ァイトの減損、副生物の生成及び活性の低下を最小限に
抑制する相関関係は次の式(1)で算出されるP値が1
以下となるような範囲である。
【0024】
【数8】 P=5.0×103×exp[−5000/(T1+273)]×θT1 ・・・(1) (式中、T1は該分離操作における最高の温度(℃)で
あり、θT1は該分離操作における液の滞留時間(分)
を示す。) また、該分離操作における温度と滞留時間とを下記式
(2)で算出されるP値が1以下となるような範囲内か
ら選定することが好ましい。
【0025】
【数9】 P=9.6×103×exp[−5000/(T1+273)]×θT1 ・・・(2) (式中、T1は該分離操作における最高の温度(℃)で
あり、θT1は該分離操作における液の滞留時間(分)
を示す。) そして、該分離操作における温度T1を好ましくは30
〜160℃、更に好ましくは110℃以下、最も好まし
くは90℃以下の範囲内から選定するのがよく、滞留時
間θT1を0.01秒〜180分、P値を1.0×10
-7〜1の範囲内から選定するのがよい。
【0026】本発明は特に、高沸点である触媒液を分離
する分離操作、例えば薄膜蒸発器を使用する場合におい
ても、上記関係式の範囲内で条件をコントロールするな
らば、安定して触媒をリサイクルすることが可能であ
る。一方、ホスファイト配位子の存在下で比較的高沸点
のアルデヒドを回収する場合には、通常水蒸気蒸留が用
いられるが、通常の蒸留を行う場合にくらべはるかに激
しいホスファイトの減損が観察された。これは、前記し
たヒドロキシアルキルスルホン酸が生成する副反応が水
蒸気により促進されるためと考えられるが、この現象に
対しても水蒸気蒸留条件を特定の式を満たす範囲内で選
定することで、ホスファイトの分解を最小限に抑制する
ことが可能となる。
【0027】本発明者らは、水蒸気蒸留ではホスファイ
トの加水分解反応がおこるため、温度Tと滞留時間θT
以外に水蒸気分率Xがホスファイトの安定性に大きな影
響を及ぼし、これら3つの因子を相関させた特定関係式
に従ってホスファイト配位子の安定性を予想することが
できることを見出した。つまり、水蒸気蒸留においてホ
スファイトの減損、副生物の生成及び活性の低下を最小
限に抑制する相関関係は次の式(3)で算出されるP値
が1以下となるような範囲である。
【0028】
【数10】 P=1.0×106×exp[−6000/(T2+273)]×θT2×X ・・・(3) (式中、T2は水蒸気蒸留塔の塔底温度(℃)、θT2
蒸留釜における液の滞留時間(分)、Xは水蒸気量/
(フィード量+水蒸気量)で定義される水蒸気分率であ
る。) また、該分離操作における水蒸気蒸留温度と滞留時間と
水蒸気分率とを下記式(4)で算出されるP値が1以下
となるような範囲内から選定することが好ましい。
【0029】
【数11】 P=1.8×106×exp[−6000/(T2+273)]×θT2×X ・・・(4) (式中、T2は水蒸気蒸留塔の塔底温度(℃)、θT2
蒸留釜における液の滞留時間(分)、Xは水蒸気量/
(フィード量+水蒸気量)で定義される水蒸気分率であ
る。) そして、該分離操作における温度T2(℃)を好ましく
は40〜180℃、更に好ましくは110℃以下、最も
好ましくは90℃以下の範囲内から選定するのがよく、
滞留時間θT2を0.01秒〜180分、水蒸気分率X
を0.1〜0.9、P値を1.0×10-7〜1の範囲内
から選定するのがよい。
【0030】本発明で使用するロジウム−ホスファイト
系錯体触媒としては、前述した文献に開示されているも
のを使用することができ、これらの文献に記載されてい
るようにヒドロホルミル化反応系内で錯体を形成させて
もよい。ロジウム触媒と錯体を形成するホスファイト配
位子及び遊離ホスファイト配位子としては、トリアリー
ルホスファイト、トリアルキルホスファイト、アリール
アルキルホスファイト等の任意のホスファイト化合物を
使用することができる。また、これらの組合せを同一分
子内にもつビスホスファイト、ポリホスファイト化合物
等も使用できる。
【0031】前述したように、トリフェニルホスファイ
ト等の化合物は、室温でもアルデヒド化合物と容易に反
応し配位子の減損が見られる。従って、ホスファイト化
合物の内、本発明の目的のために好ましい化合物として
は、分子構造中の立体障害等によりアルデヒドや水等と
の反応が抑制され、安定性を向上させたホスファイト化
合物が挙げられる。
【0032】たとえば、このようなホスファイト化合物
は、以下のような2つの化合物群に分類することができ
る。1つの化合物群としては、リン原子を含む環状構造
を分子内に持たないホスファイト化合物であり、もう1
つの化合物群としてはリン原子を含む環状構造を分子内
に持つホスファイト化合物である。まず、リン原子を含
む環状構造を分子内に持たないホスファイト化合物の例
としては、例えば次の一般式(5)で表わされるのホス
ファイト化合物が挙げられる。
【0033】
【化4】 P(OR1)(OR2)(OR3) ・・・(5) [式中、R1,R2,及びR3は互いに独立して有機基を
表わし、その少なくとも1つは、下記一般式(6)
【0034】
【化5】 (式中、R4は一般式C(R9)(R10)(R11)で表わ
される基又は置換基を有していてもよいアリール基を表
し、R9,R10及びR11は互いに異なっていてもよく、
それぞれ水素原子、炭化水素基又はフッ素化炭化水素基
を表し、R5,R6,R7,及び、R8は互いに異なっても
よく、それぞれ水素原子又は有機基を表す。)で表され
る置換フェニル基を表す。] 好ましくは一般式(6)中のR4が全体としてイソプロ
ピル基以上の立体障害を持つものがよい。これらの化合
物の具体例としては、ジフェニル(2,4−ジ−t−ブ
チルフェニル)ホスファイト、ジフェニル(2−イソプ
ロピルフェニル)ホスファイト、ビス(2−t−ブチル
−4−メチルフェニル)フェニルホスファイト等が挙げ
られる。
【0035】このうち、一般式(5)においてR1,R2
及びR3のすべてが一般式(6)で表される置換フェニ
ル基である化合物が更に好ましい。これらの化合物の具
体例としては、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−メチ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−
4−メトキシフェニル)ホスファイト、トリス(o−フ
ェニルフェニル)ホスファイト、トリス(o−メチルフ
ェニル)ホスファイト等が挙げられる。
【0036】また、リン原子を含む環状構造を分子内に
持たないホスファイト化合物の好ましい別の例として
は、次式のホスファイト化合物等が挙げられる。即ち、
一般式(5)においてR1,R2及びR3の少なくとも1
つが、一般式(7)で表される置換−2−ナフチル基を
表すホスファイト化合物等が挙げられる。
【0037】
【化6】 (式中、R4は一般式C(R9)(R10)(R11)で表わ
される基又は置換基を有していてもよいアリール基を表
し、R9,R10及びR11は互いに異なっていてもよく、
それぞれ水素原子、炭化水素基又はフッ素化炭化水素基
を表し、R12,R 13,R14,R15,及びR16は互いに異
なってもよく、それぞれ水素原子又は有機基を表す。) 好ましくは、一般式(7)中のR4が全体としてイソプ
ロピル基以上の立体障害をもつものがよい。これらの化
合物の具体例としては、ジフェニル(3,6−ジ−t−
ブチル−2−ナフチル)ホスファイト等が挙げられる。
【0038】このうち、一般式(5)においてR1,R2
及びR3が互いに異なっていてもよく、それぞれ置換さ
れていてもよい2−ナフチル基であり、且つ、R1,R2
及びR3のうち少なくとも1つの2−ナフチル基の置換
基R4が上記一般式(7)で定義したものである化合物
がより好ましい。これらの化合物の具体例としては、ビ
ス(2−ナフチル)(3,6−ジ−t−ブチル−2−ナ
フチル)ホスファイト等が挙げられる。
【0039】このうち、一般式(5)において、R1
2及びR3の少なくとも1つが一般式(7)で表される
置換−2−ナフチル基であって、他の置換基が一般式
(6)で表される置換フェニル基であるものが更に好ま
しい。これらの化合物の具体例としては、ビス(3,6
−ジ−t−ブチル−2−ナフチル)(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(3,6−ジ−t
−ブチル−2−ナフチル)(2−t−ブチルフェニル)
ホスファイト等が挙げられる。
【0040】このうち、一般式(5)においてR1,R2
及びR3のすべてが一般式(7)で表される置換−2−
ナフチル基である化合物が最も好ましい。これらの化合
物の具体例としては、トリス(3,6−ジ−t−ブチル
−2−ナフチル)ホスファイト、トリス(3,6−ジ−
t−アミル−2−ナフチル)ホスファイト等が挙げられ
る。
【0041】更に、好ましい配位子の別の例としては、
一般式(5)においてR1及びR2が、それぞれ少なくと
もその3位、6位および8位が互いに異なっていてもよ
い炭化水素基で置換されており、且つ、他に置換基を有
していてもよい2−ナフチル基を示し、R3がアルキル
基、シクロアルキル基またはm位および/またはp位に
のみ置換基を有していてもよいフェニル基であるホスフ
ァイト化合物がある。
【0042】これらの化合物の具体例としては、ビス
(3,6,8−トリ−t−ブチル−2−ナフチル)フェ
ニルホスファイト、ビス(3,6,8−トリ−t−ブチ
ル−2−ナフチル)(p−トリル)ホスファイト等が挙
げられる。また、本発明で使用しうるホスファイト化合
物のうち、リン原子を含む環状構造を分子内に持たない
ホスファイト化合物の中で、好ましい化合物の別の例と
しては、次の一般式(8)で示されるビスホスファイト
化合物及びポリホスファイト化合物等が挙げられる。
【0043】
【化7】 A1[−O−P(OR17)(OR18)]n ・・・(8) (式中、R17及びR18は互いに異なっていてもよい芳香
族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基の少なくとも
1つは、酸素原子に結合する炭素原子の隣接炭素原子に
炭化水素基を有し、A1は、それぞれ置換基を有してい
てもよい脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素又は芳香族炭
化水素の部分構造を含有するn価の有機基を表す。ま
た、各[−O−P(OR17)(OR18)]基は互いに異
なっていてもよく、nは2〜4の整数を表す。) 好ましくは、一般式(8)において、R17又はR18の少
なくとも1つが、前記一般式(6)で表される置換フェ
ニル基、又は前記一般式(7)で表される置換−2−ナ
フチル基であるホスファイト化合物を用いるのがよい。
【0044】このうち、一般式(5)において、R17
びR18のいずれもが前記一般式(6)で表される置換フ
ェニル基であるホスファイト化合物を用いるのが更に好
ましい。 これらの化合物の具体例としては、以下の式
に示すような化合物が挙げられる。
【0045】
【化8】 本発明で使用しうるホスファイト化合物のうち、もう一
方の化合物群であるリン原子を含む環状構造を分子内に
持つホスファイト化合物としては、次の一般式(9)で
表されるホスファイト化合物が挙げられる。
【0046】
【化9】 (式中、Zは二価の有機基を表し、Wは置換又は未置換
の一価炭化水素基を表す。) 一般式(9)中のZで示される代表的な有機基として
は、二価の脂肪族基又は二価の芳香族基等が挙げられ
る。二価の脂肪族基としては、アルキレン、アルキレン
オキシアルキレン、アルキレン−NX−アルキレン(X
は水素又は一価炭化水素基)、アルキレン−S−アルキ
レン、シクロアルキレン基等が挙げられる。二価の芳香
族基としては、アリーレン、ビアリーレン、アリーレン
アルキレン、アリーレンアルキレンアリーレン、アリー
レンオキシアリーレン、アリーレンオキシアルキレン、
アリーレン−NX−アリーレン、アリーレン−NX−ア
ルキレン(Xは水素又は一価炭化水素基)、アリーレン
−S−アルキレン及びアリーレン−S−アリーレン基等
が挙げられる。
【0047】これらのホスファイト化合物のうち好まし
い化合物の例としては、次式(10)に示されるよう
な、式(9)における二価の有機基Zと一価の炭化水素
基Wとが結合したような、3価の有機基Z’を含む二環
性又は多環性のホスファイト化合物等が挙げられる。
【0048】
【化10】 これらの化合物の具体例としては、4−メチル−2,
6,7−トリオキサ−1−ホスファビシクロ[2.2.
2]オクタン、4−エチル−2,6,7−トリオキサ−
1−ホスファビシクロ[2.2.2]オクタン、4−エ
トキシメチル−2,6,7−トリオキサ−1−ホスファ
ビシクロ[2.2.2]オクタン、4−アセトキシメチ
ル−2,6,7−トリオキサ−1−ホスファビシクロ
[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
【0049】また、好ましいホスファイト化合物の別の
例としては、一般式(9)で表される化合物のうち次の
一般式(11)で表されるホスファイト化合物等が挙げ
られる。
【0050】
【化11】 (式中、Rは水素、アルキル基又はシクロアルキル基を
表し、置換基を有していてもよく、相互に異なっていて
もよい。nは0〜4の整数を表す。) 一般式(11)中のRとしては、メチル基、エチル基、
フェニル基、トリル基、ベンジル基、ナフチル基、ヒド
ロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、トリフルオロメ
チル基等が挙げられる。
【0051】また、より好ましくは、一般式(9)にお
けるWが一般式(6)又は(7)で表されるような、酸
素原子に結合する炭素原子の隣接炭素原子に炭化水素基
を有するアリール基であるホスファイト化合物を用いる
のがよい。また、好ましいホスファイト化合物の別の例
としては、次の一般式(12)で表されるホスファイト
化合物等が挙げられる。
【0052】
【化12】 (式中、Wは置換又は未置換の一価炭化水素基を表し、
Rは任意の位置に置換していてよい炭化水素基であり、
Rはフェニル環と縮合して縮合芳香環を形成していても
よい。) 一般式(12)中のRとしては、アルキル基、シクロア
ルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基及
び置換基を有していてもよいアリール基等、またRがフ
ェニル環と縮合したナフチル環等の縮合芳香環等が挙げ
られる。
【0053】また、より好ましくは、一般式(12)に
おけるWが一般式(6)又は(7)で表されるような、
酸素原子に結合する炭素原子の隣接炭素原子に炭化水素
基を有するアリール基であるホスファイト化合物を用い
るのがよい。また、好ましいホスファイト化合物の別の
例としては、一般式(9)で表される化合物のうち次の
一般式(13)で表されるホスファイト化合物等が挙げ
られる。
【0054】
【化13】 [(式中、Arは互いに異なっていてもよい置換又は未
置換のアリーレン基であり、yは0又は1を表し、Qは
CR1920、O、S、NR21、SiR2223及びCO
(ここでR19及びR20は水素、炭素数1〜12のアルキ
ル基、フェニル基、トリル基又はアニシル基であり、R
21、R22及びR23は水素又はメチル基である。)よりな
る群から選ばれる二価の基であり、nは0又は1を表
す。] より好ましいホスファイト化合物としては、一般式
(9)で表される化合物のうち、次の一般式(14)又
は(15)で表されるホスファイト化合物等が挙げられ
【0055】
【化14】 (各式中、QはCR2425であり、R24及びR25は水素
又はアルキル基を表し、Wは置換又は未置換の炭素数1
〜18のアルキル基、置換基を有していてもよいフェニ
ル基、ナフチル基等のアリール基を表し、Z1、Z2、Y
1及びY2は、水素、炭素数1〜8のアルキル、アリー
ル、アルカリール、アラルキル、脂環式基、ヒドロキシ
基及びオキシ基よりなる群から選ばれる基を表す。) これらの化合物の具体例としては、以下に示すような化
合物等が挙げられる
【0056】
【化15】 本発明で使用しうるホスファイト化合物のうち、リン原
子を含む環状構造を分子内に持つホスファイト化合物の
別の例としては、次の一般式(16)に示すようなビス
ホスファイト化合物又はポリホスファイト化合物等が挙
げられる。
【0057】
【化16】 (式中、Zは互いに異なっていてもよい二価の有機基を
表し、Wは置換又は未置換のm価の炭化水素基を表す。
mは2〜6を表す。) また、好ましいホスファイト化合物としては、次の一般
式(17)で示されるような、一般式(16)における
Zが、前記一般式(11)、(12)又は(13)で定
義したZである化合物、又は各Zが前記式の組合せで表
されるホスファイト化合物等が挙げられる。
【0058】
【化17】 (式中、各置換基は前記式(11)、(12)及び(1
3)で定義したものと同じものを表し、各Zは互いに異
なっていてもよい。Wは置換又は未置換のm価の炭化水
素基を表し、各R基は個々に、アルキル、アリール、ア
ルカリール、アラルキル及び脂環式基等の置換又は未置
換の一価炭化水素基よりなる群から選ばれる基を表す。
1、m2及びm3は0〜6であり、m1+m2+m3は2〜
6であり、mはm1+m2+m3に等しい。) また、より好ましいホスファイト化合物としては、一般
式(16)におけるZが、前記一般式(13)と同様に
定義されたホスファイト化合物である。
【0059】また、更に好ましいホスファイト化合物と
しては、一般式(16)におけるZが、前記一般式(1
4)及び/又は(15)と同様に定義されたホスファイ
ト化合物が挙げられる。これらの化合物の具体例として
は、以下に示すような化合物等が挙げられる。
【0060】
【化18】
【0061】
【化19】
【0062】
【化20】 本発明で使用しうるホスファイト化合物のうち、リン原
子を含む環状構造を分子内に持つポリホスファイトとし
ては、次の一般式(18)のホスファイト化合物等が挙
げられる。
【0063】
【化21】 (ここでWは置換又は未置換のm価の炭化水素基を表
し、ここでZは一般式(9)と同様に二価の有機基を表
し、各Zは互いに異なっていてもよい。また、各Rは置
換又は未置換の一価の炭化水素基であり、m1及びm2
1〜6の値を有し、m1+m2は2〜6であり、mはm1
+m2に等しい。) また、好ましいホスファイト化合物としては、一般式
(18)におけるZが、前記一般式(11)、(1
2)、(13)で定義したZである化合物、又は各Zが
前記式の組合せで表されるホスファイト化合物等が挙げ
られる。
【0064】また、更により好ましいホスファイト化合
物としては、次の一般式(19)及び(20)で示され
るような、一般式(18)におけるZが前記式(14)
又は(15)で定義したZである化合物、又は、各Zが
前記式の組合せで表されるホスファイト化合物が挙げら
れる。
【0065】
【化22】 [ここでWはアルキレン、アリーレン及びアリーレン−
(CH22−(Q)n−(CH22−アリーレン−(各
アリーレン基は置換基を有していてもよい。)よりなる
群から選ばれる置換又は未置換の二価の炭化水素基であ
り、QはCR26 27、O、S、NR28、SiR2930
びCO(ここでR26及びR27は水素又はアルキル基を表
し、R28、R29及びR30は水素又はメチル基である。)
よりなる群から選ばれる二価の基であり、nは0又は1
を表し、Rは、アルキル基、アリール基、アルカリール
基、アラルキル基、脂環式基等の置換又は未置換の炭化
水素基を表す。] これらの化合物の具体例としては、以下に示す化合物等
が挙げられる。
【0066】
【化23】
【0067】
【化24】 本発明で使用しうるホスファイト化合物としては、同一
分子内に部分構造としてホスファイト構造と、例えばホ
スフィン構造のような配位能力のある部分構造を合わせ
持つような化合物を用いてもよい。配位能力のある部分
構造としては、−PR3132、−OPR3132、−P
(O)(OR31)、−NR3132、−NR31C(O)R
32、−SR31のような不対電子対を持つものがあり、こ
こで、R26及びR27はそれぞれ異なっていてもよく、水
素又は一価の炭化水素基を表し、R31とR32が結合して
環状構造になっていてもよい。
【0068】このうち、好ましい化合物の例としては、
前記式(5)におけるR1、R2又はR3、前記式(8)
におけるA1、前記式(9)、(16)又は(18)に
おけるWで示される置換基として、上記配位能力のある
部分構造を合わせ持つホスファイト化合物等が挙げられ
る。これらの化合物の具体例としては、以下の式に示す
ような化合物等が挙げられる
【0069】
【化25】 一方、ロジウム−ホスファイト系錯体触媒のロジウム源
としては、ロジウムアセチルアセトナート、[Rh(C
OD)(OAc)]2等のロジウム錯体、酢酸ロジウム
等の有機塩、硝酸ロジウム等の無機塩、酸化ロジウム等
の酸化物等が用いられる。(ここで、CODはシクロオ
クタジエンを、Acはアセチル基をそれぞれ表す。) ロジウム源は直接ヒドロホルミル化反応器に供給しても
よいが、反応器外で一酸化炭素、水素及びホスファイト
化合物と共に、溶媒中で高い温度・圧力の条件下で反応
させて、あらかじめロジウム錯体触媒を調製しておくこ
ともできる。触媒調製の際に使用する溶媒は、通常後述
する反応溶媒の中から選ばれるが、必ずしも反応溶媒と
同一の溶媒でなくてもよい。調製条件は通常、圧力が常
圧〜100kg/cm2G、温度が常温〜150℃で行
われる。
【0070】本発明で用いられるヒドロホルミル化プロ
セス中に存在する遊離ホスファイト配位子はどんな過剰
量存在していてもよく、例えば反応媒体中に存在するロ
ジウム1モル当たり少なくとも1モル以上であり、10
0モルまで或いはそれより多くすることができる。一般
に、反応媒体中に存在するロジウムに結合(錯形成)し
たホスファイトの量と遊離(非錯形成)のホスファイト
の量との和は、ロジウム1モル当たり約4〜約500モ
ルあれば大部分の用途に適する。また、反応媒体中に所
定量の遊離配位子を維持するために、任意の態様で反応
媒体中に補給用ホスファイト配位子を供給してもよい。
また、ロジウム−ホスファイト系錯体触媒のホスファイ
ト配位子と遊離ホスファイト配位子とは通常同じ種類の
配位子を用いるが、必要によりそれぞれ別のホスファイ
ト配位子を使用してもよく、また、2種以上の異なるホ
スファイト配位子の混合物を使用することもできる。
【0071】本発明のヒドロホルミル化プロセスの反応
媒体中に存在するロジウム−ホスファイト系錯体触媒の
量は、使用すべき所定のロジウム濃度をもたらすのに必
要な最低量あればよく、少なくとも触媒量のロジウムに
関する基準を満たす量であればよい。ヒドロホルミル化
反応媒体中のロジウム濃度は、一般に金属ロジウムとし
て計算して、1ppm〜1000ppmの範囲で十分で
あり、10〜500ppmを用いることが好ましく、2
5〜350ppmがより好ましい。
【0072】本発明で用いられるオレフィン系不飽和化
合物としては、単品でも混合物としても用いることがで
き、直鎖状、分岐鎖状又は環状構造でもよい。好適なオ
レフィン系不飽和化合物は炭素数2〜20のオレフィン
であり、2個以上のエチレン性不飽和基を含んでいても
よい。ヒドロホルミル化反応に実質的に悪影響を与えな
いカルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシ基、ヒド
ロキシ基、オキシカルボニル基、ハロゲン原子、アルコ
キシ基、アリール基、アルキル基、ハロアルキル基等を
含有していてもよい。
【0073】オレフィン系不飽和化合物の例としては、
α−オレフィン、内部オレフィン、アルケン酸アルキ
ル、アルカン酸アルケニル、アルケニルアルキルエーテ
ル、アルケノール等が挙げられ、具体的には、エチレ
ン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテ
ン、ノネン、デセン、ドデセン、オクタデセン、シクロ
ヘキセン、プロピレン二量体混合物、プロピレン三量体
混合物、プロピレン四量体混合物、ブテン二量体混合
物、ブテン三量体混合物、スチレン、3−フェニル−1
−プロペン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジ
エン、3−シクロヘキシル−1−ブテン、アリルアルコ
ール、1−ヘキセン−4−オール、1−オクテン−4−
オール、酢酸ビニル、酢酸アリル、酢酸−3−ブテニ
ル、プロピオン酸アリル、酢酸アリル、メタクリル酸メ
チル、酢酸−3−ブテニル、ビニルエチルエーテル、ビ
ニルメチルエーテル、アリルエチルエーテル、n−プロ
ピル−7−オクテノエート、3−ブテンニトリル、5−
ヘキセンアミド等が挙げられる。ヒドロホルミル化反応
の溶媒としては、原料オレフィン自体を用いてもよく、
2種以上の混合物を用いることもできる。一般に、アル
デヒド生成物及び/又は反応系中で形成される高沸点の
アルデヒド液体縮合副生物を用いることが好ましい。例
えば、連続プロセスの開始時には任意の一次溶剤を用い
た場合でも、連続プロセスという性質上、一次溶剤は通
常最終的には、アルデヒド生成物と高沸点のアルデヒド
液体縮合副生物とからなる。所望により、このアルデヒ
ド縮合副生物は予備形成させてもよい。溶剤の使用量は
本発明にとって重要な問題でなく、所定プロセスに望ま
れる特定のロジウム濃度を維持し、且つ反応媒体として
の役割を果たすのに十分な量であればよい。一般に、溶
剤量は、反応媒体の総重量に対し約5重量%〜約95重
量%が用いられる。
【0074】ヒドロホルミル化反応条件としては、水
素、一酸化炭素及びオレフィン系不飽和化合物の総気体
圧力が500kg/cm2G未満でヒドロホルミル化プ
ロセスを作動させることが好ましく、200kg/cm
2G未満がより好ましい。最低限の総気体圧力は、反応
の初期速度を達成するのに必要な反応体量により限定さ
れる。更に、本発明のヒドロホルミル化反応における一
酸化炭素分圧は、好ましくは0.1〜100kg/cm
2、より好ましくは1〜7kg/cm2であり、また水素
分圧は好ましくは0.1〜100kg/cm2、より好ま
しくは1〜8kg/cm2である。一般に、水素と一酸
化炭素ガスのモル比(H2:CO)は1:10〜10
0:1であり、より好ましくは1:1〜10:1であ
る。 また、反応は通常常温〜150℃の温度で実施で
き、反応温度50℃〜120℃の範囲内が多くのオレフ
ィン出発原料に対して好ましい。120℃を大幅に上回
る反応温度では、実質的な利益は観察されず、また、特
表昭61−501268に開示されているように、触媒
活性の減退が見込まれるために一般に好ましくない。
【0075】オレフィンのヒドロホルミル化反応は、通
常連続式の反応器に原料であるオレフィン系不飽和化合
物、オキソガス及び触媒液を連続的に供給し、上記ヒド
ロホルミル化反応条件下にて実施される。上記ヒドロホ
ルミル化反応で副生する中沸点の副生物は、有機リン化
合物よりも沸点の低い化合物を意味し、主としてヒドロ
ホルミル化反応で生成するアルデヒドの2次的副反応に
より生成するものである。例えば、プロピレンのヒドロ
ホルミル化反応においては、直鎖状のn−ブチルアルデ
ヒドと分岐鎖状のイソブチルアルデヒドとが生成する
が、これらのアルデヒド生成物は反応性に富み、それ自
体、触媒の不存在下で、しかも比較的低温においてもゆ
っくりと重合反応又は縮合反応を起こし、中沸点の重縮
合生成物を生成する。
【0076】これらの中沸点の重縮合生成物としては、
n−ブチルアルデヒドについては、その自己重合物であ
る二量体及び三量体、縮合二量体である2−エチルヘキ
セナール、その水素化物である2−エチルヘキサナール
及び2−エチルヘキサノール、n−ブチルアルデヒドの
水素化物であるn−ブタノール、あるいはn−ブチルア
ルデヒドのジブチルアセタール等が挙げられる。また、
イソブチルアルデヒドからもn−ブチルアルデヒドと同
様な反応で自己縮合物である二量体、三量体が生成し、
さらにn−ブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドと
の交互重合生成物である二量体、三量体及びそれらの誘
導体も生成する。
【0077】また、ヒドロホルミル化反応においては、
上記した中沸点副生物以外にも、有機リン化合物よりも
沸点の高い高沸点副生物も副生する。
【0078】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り
以下の実施例に限定されるものではない。本出願人は、
ロジウム−ホスファイト系錯体触媒を使用する連続的液
体再循環ヒドロホルミル化プロセスにおいて、ホスファ
イトの分解を最低限に抑制するのにアルデヒド生成物等
の分離条件が影響を及ぼすことを立証する促成ホスファ
イト減損テスト法を考案した。この方法は、極めて短時
間で有為な結果を得るべく、実際のプロセスにおいてア
ルデヒド生成物等の分離の際に経験されるよりはるかに
過酷な条件下にロジウム−ホスファイト系錯体触媒溶液
を存在させることから成る。例えば、ホスファイト配位
子の減損速度は通常1日当たり数%程度なので、標準的
アルデヒド分離法では定量に何日もかかるが、本出願人
の促成ホスファイト減損テスト法は、一酸化炭素及び水
素(オキソガス)を共存させずに触媒溶液をアルデヒド
分離温度に連続保持させることによって数時間で完了し
うる。以下の実施例の一部において、この促成ホスファ
イト減損テスト法が触媒の安定性を評価するのに用いら
れた。
【0079】実施例1 次式のホスファイト[トリス(3,6−ジ−t−ブチル
−2−ナフチル)ホスファイト;以下DBNOとす
る。]で錯化されたロジウムより本質上なるロジウム錯
体触媒及び遊離ホスファイトの存在下に、ブテンの二量
化により得られた混合オクテン(以下混合オクテンとい
う)を一酸化炭素及び水素と反応させてノニルアルデヒ
ドを生成する連続的ヒドロホルミル化反応を行った。ヒ
ドロホルミル化条件は、Rh濃度50mg/L,ホスフ
ァイト/Rh(モル比)=10、反応温度130℃、反
応圧力50kg/cm2Gであった。このヒドロホルミ
ル化反応生成液を凝縮器を備え真空ポンプに連結された
500mlの蒸留フラスコに仕込んだ後、フラスコ内の
圧力を約40mmHgに徐々に下げた。次いで、熱を加
えて反応生成液を約90℃の温度で連続的に蒸留し、未
反応オクテンと大部分のノニルアルデヒドを留去した後
の蒸留残渣を分析した。結果を表−1に示す。
【0080】
【化26】
【0081】
【表1】 表−1 ──────────────────────────────────── 温度(℃) 滞留時間(hr) 式(1)のP値 副生物生成率(%) ──────────────────────────────────── 実施例1 90 1.0 0.310 0 ──────────────────────────────────── 実施例2〜5及び比較例1〜13 実施例1において、ヒドロホルミル化反応生成液を連続
的に蒸留し、蒸留残渣として得られた反応液の水蒸気蒸
留を行い、ノニルアルデヒドを留去した。蒸留条件及び
結果を表−2に示す。
【0082】
【表2】 表−2 ──────────────────────────────────── 温度 (℃)水蒸気分率 滞留時間(hr) 式(3)のP値 配位子分解率(%) ──────────────────────────────────── 実施例 2 90 0.10 0.6 0.239 0 3 90 0.14 0.8 0.446 0 4 90 0.13 0.5 0.259 0 5 90 0.50 0.2 0.398 0 比較例 1 90 0.50 1.0 1.989 20 2 90 0.63 0.6 1.504 21 3 90 0.33 1.0 1.313 9 4 90 0.50 1.0 1.989 20 5 90 0.50 0.7 1.393 21 6 90 0.50 1.4 2.785 29 7 90 0.63 0.5 1.253 20 8 90 0.60 0.5 1.194 17 9 90 0.50 1.4 2.785 29 10 100 0.50 1.0 3.098 20 11 110 0.15 0.9 1.273 18 12 110 0.15 1.6 2.264 11 13 110 0.15 3.1 4.386 22 ──────────────────────────────────── 実施例6 連続的な触媒液体循環系において、混合オクテンのヒド
ロホルミル化反応を行い、次いで、蒸留及び水蒸気蒸留
により分離された触媒液を反応器に再循環させた。
【0083】まず、混合オクテン及びオキソガス、ロジ
ウム−ホスファイト錯体触媒を容積6Lの気泡塔型反応
器に送り、温度120℃、圧力50kg/cm2Gでヒ
ドロホルミル化反応を行った。ホスファイト化合物は実
施例1と同様のホスファイト配位子(DBNO)を使用
した。リサイクル運転を始めるまでの触媒液はRh1g
及び上記ホスファイト77gをトルエン1Lに溶解した
ものを使用した。混合オクテンは1.6L/Hr、触媒
液は80ml/Hr、オキソガスは3.8m3/Hrで反
応器に送られた。反応液は1度受器に蓄えられ、脱オキ
ソガスを行った後、未反応オクテン回収蒸留塔に送られ
た。そこで未反応オクテンとアルデヒド生成物を含む触
媒液に分離され、それぞれ受器に集められた。このうち
アルデヒド生成物を含む触媒液は水蒸気蒸留塔に送られ
て触媒液とアルデヒド生成物に分離され、分離された触
媒液はリサイクル触媒液として、反応開始時に供給して
いた触媒液のかわりに反応器に送られた。一方アルデヒ
ド生成物は別の受器に集められた。このようにしてリサ
イクル運転を行ったところ7サイクル終了した時点で、
ホスファイトの分解率は1.75%であった。蒸留条件
は表−3に示した通りである。
【0084】
【表3】 表−3 ──────────────────────────────────── 温度 (℃)水蒸気分率 滞留時間(hr) P値 ──────────────────────────────────── 未反応オクテン 90 − 1.0 0.310 回収蒸留塔 [式(1)] 触媒回収蒸留塔 90 0.3 0.25 0.298 [式(3)] ──────────────────────────────────── 実施例7〜8及び比較例14〜25 容積0.5Lのオートクレーブ中で、次式のホスファイ
ト配位子(A又はB)で錯化されたロジウムより本質上
なるロジウム錯体触媒及び遊離ホスファイトの存在下
に、プロピレンを一酸化炭素及び水素と反応させてブチ
ルアルデヒドを生成する連続的ヒドロホルミル化反応を
行った。ヒドロホルミル化条件は、ロジウム錯体触媒及
びホスファイトをRh濃度250mg/L,ホスファイ
ト/Rh(モル比)=4となるように、トルエン溶媒3
0mlに溶解し、反応温度90℃、反応圧力7kg/c
2Gとし、反応はほぼ押し切りまで行った。このヒド
ロホルミル化反応により得られた反応生成液からアルデ
ヒドをオールダーショウ型蒸留装置(20段)を使用
し、圧力200mmHg、蒸留釜の温度77℃でバッチ
蒸留を行った。このとき蒸留残査として得られた触媒液
を0.2Lオートクレーブに仕込んだ後、所定温度で熱
処理を行った結果を表−4に示す。
【0085】
【化27】
【0086】
【表4】 表−4 ──────────────────────────────────── 配位子 温度 滞留時間 式(1)のP値 配位子分解率 (℃) (hr) (%) ──────────────────────────────────── 実施例 7 A 100 1.0 0.45 0.0 8 B 120 1.0 0.89 0.0 比較例 14 A 120 2.0 1.79 8.8 15 A 140 1.0 1.66 13.6 16 A 140 2.0 3.31 31.5 17 A 160 0.5 1.45 74.8 18 A 160 1.0 2.90 92.3 19 A 160 2.0 5.80 99.7 20 B 140 1.0 1.66 34.7 21 B 140 2.0 3.31 29.0 22 B 160 0.5 1.45 54.5 23 B 160 1.0 2.90 68.6 24 B 160 2.0 5.80 81.2 25 B 120 2.0 1.79 21.8 ──────────────────────────────────── 実施例9〜10及び比較例26〜28 ヒドロホルミル化反応を温度70℃で行い、ホスファイ
ト配位子として次式Cのホスファイトを用いたこと以外
は、実施例7と同様にして触媒液の熱処理を行った。熱
処理条件及び結果を表−5に示す。
【0087】
【化28】
【0088】
【表5】 表−5 ──────────────────────────────────── 温度(℃) 滞留時間(hr) 式(1)のP値 配位子分解率(%) ──────────────────────────────────── 実施例 9 120 0.5 0.45 1.0 10 120 1.0 0.63 2.4 比較例 26 120 2.0 1.79 10.6 27 160 0.5 1.45 8.2 28 160 2.0 5.80 32.5 ──────────────────────────────────── 実施例11〜16 実施例7で使用したホスファイト配位子(A又はB)を
用い、ロジウム錯体触媒及びホスファイトをRh濃度2
50mg/L,ホスファイト/Rh(モル比)=4とな
るように、トルエン溶媒に溶解した。この触媒液を、
0.2Lのオートクレーブに仕込んだ後、所定温度で熱
処理(促成ホスファイト減損テスト法)を行った結果を
表−6に示す。
【0089】
【表6】 表−6 ──────────────────────────────────── 配位子 温度 滞留時間 式(1)のP値 配位子分解率 (℃) (hr) (%) ──────────────────────────────────── 実施例 11 A 90 1.0 0.31 0.0 12 A 90 2.0 0.63 0.0 13 A 90 3.0 0.94 0.0 14 B 90 1.0 0.31 0.0 15 B 90 2.0 0.63 0.0 16 B 90 3.0 0.94 0.0 ────────────────────────────────────
【0090】
【発明の効果】本発明の特定条件下でヒドロホルミル化
反応生成液の分離操作を行うことにより、ホスファイト
配位子の減損や高沸物等の副生物の生成を最低限に抑制
することができ、高い活性と優れた選択性を示すホスフ
ァイト配位子を使用する液体再循環プロセスにおいて、
工業的に有利にアルデヒド類を製造することができる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロジウム−ホスファイト系錯体触媒の存
    在下、オレフィン系不飽和化合物を一酸化炭素及び水素
    とヒドロホルミル化反応させることにより得られる、ロ
    ジウム−ホスファイト系錯体触媒及びアルデヒド生成物
    を含む反応生成液から、分離操作によって一酸化炭素、
    水素、未反応オレフィン系不飽和化合物、アルデヒド生
    成物、溶媒、中沸点副生物及び高沸点副生物から選ばれ
    る少なくとも1つの成分を分離するアルデヒド類の製造
    方法において、少なくとも1つの分離操作における温度
    と滞留時間とを下記式(1)で算出されるP値が1以下
    となるような範囲内から選定することを特徴とするアル
    デヒド類の製造方法。 【数1】 P=5.0×103×exp[−5000/(T1+273)]×θT1 ・・・(1) (式中、T1は該分離操作における最高の温度(℃)で
    あり、θT1は該分離操作における液の滞留時間(分)
    を示す。)
  2. 【請求項2】 分離操作における温度と滞留時間とを下
    記式(2)で算出されるP値が1以下となるような範囲
    内から選定する請求項1に記載のアルデヒド類の製造方
    法。 【数2】 P=9.6×103×exp[−5000/(T1+273)]×θT1 ・・・(2) (式中、T1は該分離操作における最高の温度(℃)で
    あり、θT1は該分離操作における液の滞留時間(分)
    を示す。)
  3. 【請求項3】 分離操作が未反応オレフィン系不飽和化
    合物又はアルデヒド生成物を蒸留により分離する操作で
    ある請求項1又は2に記載のアルデヒド類の製造方法。
  4. 【請求項4】 分離操作における温度T1(℃)を30
    〜160℃の範囲内から選定する請求項1〜3の何れか
    に記載のアルデヒド類の製造方法。
  5. 【請求項5】 ロジウム−ホスファイト系錯体触媒の存
    在下、オレフィン系不飽和化合物を一酸化炭素及び水素
    とヒドロホルミル化反応させることにより得られる、ロ
    ジウム−ホスファイト系錯体触媒及びアルデヒド生成物
    を含む反応生成液から、分離操作によって一酸化炭素、
    水素、未反応オレフィン系不飽和化合物、アルデヒド生
    成物、溶媒、中沸点副生物及び高沸点副生物から選ばれ
    る少なくとも1つの成分を分離するアルデヒド類の製造
    方法において、少なくとも1つの分離操作が水蒸気蒸留
    であって、該分離操作における水蒸気蒸留温度と滞留時
    間と水蒸気分率とを下記式(3)で算出されるP値が1
    以下となるような範囲内から選定することを特徴とする
    アルデヒド類の製造方法。 【数3】 P=1.0×106×exp[−6000/(T2+273)]×θT2×X ・・・(3) (式中、T2は水蒸気蒸留塔の塔底温度(℃)、θT2
    蒸留釜における液の滞留時間(分)、Xは水蒸気量/
    (フィード量+水蒸気量)で定義される水蒸気分率であ
    る。)
  6. 【請求項6】 分離操作における水蒸気蒸留温度と滞留
    時間と水蒸気分率とを下記式(4)で算出されるP値が
    1以下となるような範囲内から選定する請求項5に記載
    のアルデヒド類の製造方法。 【数4】 P=1.8×106×exp[−6000/(T2+273)]×θT2×X ・・・(4) (式中、T2は水蒸気蒸留塔の塔底温度(℃)、θT2
    蒸留釜における液の滞留時間(分)、Xは水蒸気量/
    (フィード量+水蒸気量)で定義される水蒸気分率であ
    る。)
  7. 【請求項7】 分離操作がアルデヒド生成物を分離する
    操作である請求項5又は6に記載のアルデヒド類の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 分離操作における温度T2(℃)を40
    〜180℃の範囲内から選定する請求項5〜7の何れか
    に記載のアルデヒド類の製造方法。
  9. 【請求項9】 ロジウム−ホスファイト系錯体触媒の配
    位子が、リン原子を含む環状構造を分子内に持たないホ
    スファイト化合物からなる請求項1〜8の何れかに記載
    のアルデヒド類の製造方法。
  10. 【請求項10】 ロジウム−ホスファイト系錯体触媒の
    配位子が、下記一般式(5)で表されるホスファイト化
    合物からなる請求項9に記載のアルデヒド類の製造方
    法。 【化1】 P(OR1)(OR2)(OR3) ・・・(5) [式中、R1,R2及びR3は、互いに独立して有機基を
    表わし、その少なくとも1つは、下記一般式(7) 【化2】 (式中、R4は一般式C(R9)(R10)(R11)で表わ
    される基又は置換基を有していてもよいアリール基を表
    し、R9,R10及びR11は互いに異なっていてもよく、
    それぞれ水素原子、炭化水素基又はフッ素化炭化水素基
    を表し、R12,R 13,R14,R15,及びR16は互いに異
    なっていてもよく、それぞれ水素原子又は有機基を表
    す。)で表される置換−2−ナフチル基を表す。]
  11. 【請求項11】 ロジウム−ホスファイト系錯体触媒の
    配位子が、下記一般式(8)で表されるホスファイト化
    合物からなる請求項9に記載のアルデヒド類の製造方
    法。 【化3】 A1[−O−P(OR17)(OR18)]n ・・・(8) (式中、R17及びR18は互いに異なっていてもよい芳香
    族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基の少なくとも
    1つは、酸素原子に結合する炭素原子の隣接炭素原子に
    炭化水素基を有し、A1は、それぞれ置換基を有してい
    てもよい脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素又は芳香族炭
    化水素の部分構造を含有するn価の有機基を表す。ま
    た、各[−O−P(OR17)(OR18)]基は互いに異
    なっていてもよく、nは2〜4の整数を表す。)
  12. 【請求項12】 オレフィン系不飽和化合物が、プロピ
    レン、ブテン類、オクテン類及びノネン類から選ばれた
    ものである請求項1〜11の何れかに記載のアルデヒド
    類の製造方法。
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