JP3812094B2 - アルデヒド類の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアルデヒド類の製造方法に関するものであり、より詳しくは、オレフィン性化合物を第VIII族遷移金属化合物ならびに特定の構造を有する新規なビスホスファイト化合物の存在下、一酸化炭素と水素を反応させることによりアルデヒド類を製造し、反応生成物の少なくとも1つの成分を分離し、第VIII族遷移金属化合物および該ビスホスファイト化合物を含む反応液を反応器に再循環するアルデヒド類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
オレフィン性化合物を触媒の存在下に水性ガスと反応させて、アルデヒド類またはその水素化物であるアルコール類を製造する方法は、ヒドロホルミル化方法として周知である。ヒドロホルミル化反応の触媒としては通常、有機リン化合物を配位子とする第VIII族金属の可溶性錯体が用いられている。一般に、触媒の金属成分と共に用いられる配位子は触媒反応に重大な影響を及ぼす。ヒドロホルミル化反応においても配位子により反応の活性及び選択性が大きく変化することが広く知られている。一方で、ヒドロホルミル化反応を工業的に有利に実施するためには、反応活性及び選択性の向上はもとより、その配位子がアルデヒド類を製造する全工程において構造変化等の変質反応を初めとする分解反応を進行させることなく、安定に存在することが求められており、そのための配位子の設計が盛んに行なわれている。
【0003】
ヒドロホルミル化反応の配位子として利用されるリン化合物としては種々のホスファイト化合物が知られており、これまでにもトリアルキルホスファイトやトリアリールホスファイトの様な単純なモノホスファイト類の他に、分子中に複数の配位性リン原子を有するポリホスファイト類等の種々のホスファイト化合物が提案されている。例えば、特開昭62−116587号公報、特開平6−166694号公報には2つのホスファイト基のうちの1つが環状構造を有するビスホスファイト化合物が、また、特開昭62−116535号公報、特開平6−184036号公報、特開平6−199728号公報には2つのホスファイト基が共に環状構造を有するビスホスファイト化合物が開示されている。
【0004】
他方、特開平5−178779号公報には、2つのホスファイト基が共に環化していないビスホスファイト化合物が開示されている。該ビスホスファイト化合物において、架橋部分のビスアリーレン基の置換基は特定されていない。また4つのエステル末端基としては少なくともオルト位に炭化水素置換基を有するフェニル基或いは少なくとも3位に炭化水素置換基を有するβ−ナフチル基が用いられている。該炭化水素置換基としてはイソプロピル基、第3級ブチル基などの炭素数3以上の嵩高い有機基が用いられている。
【0005】
このように、ヒドロホルミル化反応に用いる配位子として種々のホスファイト化合物が提案されているが、ヒドロホルミル化反応域における安定性は反応性の面では未だ十分ではない。
特公平5−48215公報には、可溶化ロジウム−ホスファイト錯体触媒を用い、オレフィン系不飽和化合物と一酸化炭素および水素との反応によりアルデヒドを製造し、アルデヒド生成物を含む反応生成物溶液からアルデヒド生成物を蒸留により回収する方法において、アミド、ケトン、カルバメート、尿素およびカーボネート基よりなる群から選ばれる極性官能基を含有する有機重合体を含む反応生成物溶液からのアルデヒド生成物の蒸留方法が開示されている。
【0006】
この特許では、ロジウムがロジウム金属またはロジウムクラスターとして沈殿するような損失を抑制するための手段を開示しているにすぎず、用いている配位子が安定に回収可能か否かに関する記載はない。
工業的に実施されるヒドロホルミル化反応に於ては、通常、抽出、蒸留等により目的物を分離し、触媒系は回収、再使用される。従って、反応後の工程に於ても配位子が安定であることが必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の通り、従来、ヒドロホルミル化反応に用いる配位子として種々のビスホスファイト化合物が提案されているが、これらを用いたヒドロホルミル化反応では、ビスホスファイト化合物の構造により反応の特性を引き出すことができるが、高い反応速度と高い直鎖選択性ならびに高い配位子安定性とが同時には満たされていないことから、商業生産において経済性の低下をもたらすことが危惧され、工業用触媒としては用い難いという問題があった。従って、高い反応速度と高い直鎖選択性を保ちつつ、ヒドロホルミル化反応帯域のみならず、プロセス全体における優れた配位子の安定性、とりわけ熱的安定性を有し、ヒドロホルミル化反応液から蒸留により分離回収して反応系に再循環できるビスホスファイト配位子を開発することが強く望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ヒドロホルミル化反応において、反応活性、直鎖選択性及びヒドロホルミル化反応帯域のみならず、その後工程、具体的にはアルデヒドの分離工程における配位子の安定性をも向上・維持するのに有効な配位子の検討を鋭意進める過程で、特定の構造を有するビスホスファイト化合物が特に熱的な安定性に優れていることを見出し、これをヒドロホルミル化反応における触媒の一成分、即ち触媒の金属成分と共に用いられる配位子として用いると、反応が速い速度で進行し、かつ、配位子が反応生成物の分離工程においても分解・変質することなく安定に存在し、反応生成物分離後の反応液をそのままアルデヒド製造用反応器に再循環しうるような安定性を有することを見出し、本発明に到達した。
【0009】
即ち本発明の要旨は、少なくとも第VIII族遷移金属化合物及びビスホスファイト化合物の存在下に、オレフィン性化合物を一酸化炭素及び水素と反応させてアルデヒドを製造する方法において、下記一般式(1)で示されるビスホスファイト化合物を使用し、且つ、反応生成液から分離操作によって一酸化炭素、水素、未反応オレフィン性化合物、アルデヒド生成物、溶媒、中沸点副生物、高沸点副生物から選ばれる少なくとも1つの成分を分離し、かつ、少なくとも第VIII族遷移金属化合物及びビスホスファイト化合物を回収し、反応系に循環させることを特徴とするアルデヒド類の製造方法に存する。
【0010】
【化2】
Figure 0003812094
【0011】
(式中、R1及びR4は、それぞれ独立して、炭素数1−3のアルキル基、低級アルコキシ基又はハロゲン原子を表し、R2,R3,R5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1−20個のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基、シリル基又はシロキシ基を表し、Z1,Z2,Z3及びZ4は、それぞれ独立して、炭素数1−20個のアルキル基、シクロアルキル基、置換又は非置換のアリール基、アラルキル基又はヘテロアリール基を表す。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の特徴の1つは、前記一般式(1)で表される新規なビスホスファイト化合物を使用することにある。
前記一般式(1)において、R1 およびR4 は例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、デシル基のような直鎖又は分岐の炭素数1−12のアルキル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基のような炭素数3−12のシクロアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1−12のアルコキシ基、トリメチルシリル基のようなシリル基、トリメチルシロキシ基のようなシロキシ基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のようなハロゲン原子が例示される。これらの内、メチル基、エチル基のような炭素数1−3個の低級アルキル基、メトキシ基、エトキシ基のような低級アルコキシ基、塩素原子のようなハロゲン原子が好ましく、メチル基、メトキシ基が特に好ましい。R2 、R3 、R5 およびR6 は例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基、t−ヘキシル基、ノニル基、デシル基のような炭素数1−20の直鎖または分岐のアルキル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基のような炭素数3−20のシクロアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1−20のアルコキシ基、フェニル基、p−トリル基のような炭素数6−20のアリール基、トリメチルシリル基のようなシリル基、トリメチルシロキシ基のようなシロキシ基が例示される。これらの内、イソプロピル基、t−ブチル基、t−ペンチル基、t−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基のような分岐のアルキル基またはシクロアルキル基が好ましい。
一般式(1)の化合物におけるビスアリーレン基
【0013】
【化3】
Figure 0003812094
【0014】
として好適なものとしては、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′,6,6′−テトラメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ペンチル−6,6′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ヘキシル−6,6′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメトキシ−6,6′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジエトキシ−6,6′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジ−t−ブトキシ−6,6′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,5′−テトラ(シクロオクチル)−6,6′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジクロロ−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、等が挙げられる。上記のようにビスアリーレン基の6,6′位に置換基(R1 ,R4 )を導入することにより、ビスホスファイト化合物の熱的安定性が著しく向上する。この理由は未だ明らかではないが、6,6′位に置換基が導入されることにより、ビスアリーレン基の炭素−炭素結合を軸とした2つの置換フェニル基の自由回転が抑制され、熱的な分解が始まる立体配座をとりにくくなるためであろうと考えられる。
【0015】
一般式(1)においてZ1 、Z2 、Z3 およびZ4 としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基のような直鎖または分岐の炭素数1−20のアルキル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基のような炭素数3−20のシクロアルキル基、フェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、メトキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、カルボメトキシフェニル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、トリル基、エチルフェニル基、ノニルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ペルフルオロブチルフェニル基、メチルナフチル基、メトキシナフチル基、クロロナフチル基、ニトロナフチル基、テトラヒドロナフチル基等の置換基を有していても良いアリール基、ベンジル基等のアラルキル基が挙げられる。また、Z1 、Z2 、Z3 、Z4 として、ヘテロ元素を含む芳香族基も例示される。これらの例としては、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、4−メチル−2−ピリジル基、6−メチル−2−ピリジル基、3−ニトロ−2−ピリジル基、2−ピラジル基、4−ピリミジル基、4−メチル−2−ピリミジル基、4−ベンゾフリル基、5−ベンゾフリル基、5−ベンゾチエニル基、2−キノリル基、4−キノリル基、6−キノリル基、8−キノリル基、5−ニトロ−8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、5−イソキノリル基、2−キノキサリル基、8−キナルジル基、4−キナゾリル基、1−メチル−2−ベンズイミダゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基、N−メチル−2−カルバゾリル基、2−ベンゾフラニル基、N−メチル−4−インドリル基、N−メチル−5−インドリル基、4−メトキシ−9−アクリジニル基等が挙げられる。合成の都合上、Z1 、Z2 、Z3 、Z4 は同じ基であることが好ましいが、特に制限されない。一般式(1)に記載のビスホスファイト化合物は、例えば、特開平5−178779、特願平9−107326または特願平9−80521に記載の方法により合成することができる。
【0016】
例えば、下記一般式(1−A)で表される1,1′−ビフェニル−2,2′−ジオールのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩と下記一般式(2)及び/又は(3)で表されるリン化合物とを反応させることにより製造される。
【0017】
【化4】
Figure 0003812094
【0018】
(式中、R1 〜R6 及びZ1 〜Z4 は一般式(1)と同義である。Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を示す。)
一般式(1−A)のビスアリーレンジオール塩は、対応する1,1′−ビフェニル−2,2′−ジオールと、n−(C4 9 )Li,Na,NaH,KH等のアルカリ金属化合物又は臭化メチルマグネシウム、臭化エチルマグネシウム等のアルカリ土類金属化合物とを溶媒中、好ましくは、窒素等の不活性ガス雰囲気下で反応させることにより得られる。得られた一般式(1−A)の化合物は、特に精製することなく、反応液をそのまま用いてもかまわないが、精製する場合は、貧溶媒による洗浄や、再結晶等の手段が適用できる。
【0019】
一般式(2)、(3)で示されるリン化合物は、通常、三塩化リンとZ1 −OH、Z2 −OHで表されるアルコール類又はフェノール類を塩基の存在下又は不存在下、好ましくは窒素等の不活性ガス雰囲気下、溶媒中又は無溶媒で反応させることにより得られる。Z1 とZ2 、Z3 とZ4 が同一であるリン化合物は合成が容易であり好ましい。
【0020】
一般式(1−A)の化合物と一般式(2)及び/又は(3)の化合物の反応は、これらの化合物を、溶媒中又は無溶媒下、好ましくは、窒素等の不活性ガス雰囲気下、20℃以下の温度で、1分以上接触させればよい。反応により得られた一般式(1)のビスホスファイト化合物は、クロマトグラフィー、有機溶媒による懸洗、再結晶等の手段により精製することが出来る。
一般式(1)で示されるビスホスファイト化合物の例を第1表に例示する。
【0021】
【表1】
Figure 0003812094
【0022】
【表2】
Figure 0003812094
【0023】
【表3】
Figure 0003812094
【0024】
【表4】
Figure 0003812094
【0025】
【表5】
Figure 0003812094
【0026】
【表6】
Figure 0003812094
【0027】
【表7】
Figure 0003812094
【0028】
【表8】
Figure 0003812094
【0029】
【表9】
Figure 0003812094
【0030】
【表10】
Figure 0003812094
【0031】
【表11】
Figure 0003812094
【0032】
【表12】
Figure 0003812094
【0033】
【表13】
Figure 0003812094
【0034】
【表14】
Figure 0003812094
【0035】
【表15】
Figure 0003812094
【0036】
【表16】
Figure 0003812094
【0037】
【表17】
Figure 0003812094
【0038】
【表18】
Figure 0003812094
【0039】
【表19】
Figure 0003812094
【0040】
【表20】
Figure 0003812094
【0041】
【表21】
Figure 0003812094
【0042】
【表22】
Figure 0003812094
【0043】
【表23】
Figure 0003812094
【0044】
【表24】
Figure 0003812094
【0045】
【表25】
Figure 0003812094
【0046】
【表26】
Figure 0003812094
【0047】
【表27】
Figure 0003812094
【0048】
【表28】
Figure 0003812094
【0049】
【表29】
Figure 0003812094
【0050】
【表30】
Figure 0003812094
【0051】
【表31】
Figure 0003812094
【0052】
【表32】
Figure 0003812094
【0053】
【表33】
Figure 0003812094
【0054】
本発明は、一般式(1)で示される新規なビスホスファイト化合物を用いてヒドロホルミル化反応を行うことで、高い反応速度と優れた直鎖状アルデヒド選択率で生成物を製造することが出来、しかも、反応後、ビスホスファイトを高回収率で回収、再使用することができる。
本発明のヒドロホルミル化方法において、反応原料として使用されるオレフィン性化合物としては、分子内にオレフィン性二重結合を少なくとも1つ有する有機化合物であれば特にその構造に制限されるものではなく、飽和炭化水素基のみにより置換されたオレフィン性化合物、不飽和炭化水素基を含む炭化水素基により置換されたオレフィン性化合物、または、ヘテロ原子を含む官能基により置換されたオレフィン性化合物等、いずれのオレフィン性化合物にも適用できるが、中でもモノオレフィン性化合物を使用するのが好ましい。
【0055】
飽和炭化水素基のみにより置換されたオレフィン性化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドコセン等の直鎖状末端オレフィン性炭化水素、イソブテン、2−メチル−1−ブテン等の分岐状末端オレフィン性炭化水素、シスまたはトランス−2−ブテン、シスまたはトランス−2−ヘキセン、シスまたはトランス−3−ヘキセン、シスまたはトランス−2−オクテン、シスまたはトランス−3−オクテン等の直鎖状内部オレフィン性炭化水素、2,3−ジメチル−2−ブテン、2−メチル−2−ブテン、2−メチル−2−ペンテン等の分岐状内部オレフィン性炭化水素、プロピレン〜ブテン混合物、1−ブテン〜2−ブテン〜イソブチレン混合物等の低級オレフィン混合物、ブテン類の二量化により得られるオクテン、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン等の低級オレフィンの二量体〜四量体のようなオレフィンオリゴマー異性体混合物等の末端オレフィン性炭化水素−内部オレフィン性炭化水素混合物、シクロペンテン、シクロヘキセン、1−メチルシクロヘキセン、シクロオクテン、リモネン等の脂環式オレフィン性炭化水素が挙げられる。
【0056】
不飽和炭化水素基を含む炭化水素基により置換されたオレフィン性化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、アリルベンゼンのような芳香族置換基を有するオレフィン性化合物、1,3−ブタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、ノルボルナジエンのようなジエン化合物が挙げられる。ヘテロ原子を含む官能基により置換されたオレフィン性化合物としては、ビニルメチルエーテル、オレイン酸メチル、アクリロニトリル、アリルアルコール、オレイルアルコール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、1−ヒドロキシ−2,7−オクタジエン、1−メトキシ−2,7−オクタジエン、7−オクテン−1−アール、アクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、オレイン酸メチル、3−ペンテン酸メチル、酢酸ビニル等が挙げられる。
【0057】
ヒドロホルミル化反応の触媒又はその前駆体として用いる第VIII族金属化合物としては、第VIII族金属の水素化物、ハロゲン化物、有機酸塩、無機酸塩、酸化物、カルボニル化合物、アミン化合物、オレフィン配位化合物、ホスフィン配位化合物またはホスファイト配位化合物等が使用可能で、例えば、三塩化ルテニウム、テトラアンミンヒドロキソクロロルテニウムクロリド、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム等のルテニウム化合物、酢酸パラジウム、塩化パラジウム等のパラジウム化合物、三塩化オスミウム等のオスミウム化合物、三塩化イリジウム、イリジウムカルボニル等のイリジウム化合物、白金酸、ヘキサクロロ白金酸ナトリウム、第二白金酸カリウム等の白金化合物、ジコバルトオクタカルボニル、ステアリン酸コバルト等のコバルト化合物、三塩化ロジウム、硝酸ロジウム、酢酸ロジウム、Rh(acac)(CO)2 、[Rh(OAc)(COD)]2 、Rh4 (CO)12、Rh6 (CO)16、HRh(CO)(PPh3 3 、[Rh(OAc)(CO)2 2 、[Rh(μ−S(t−Bu))(CO)2 2 、[RhCl(COD)]2 (acacはアセチルアセトナト基を、OAcはアセチル基を、CODは1,5−シクロオクタジエンを、Phはフェニル基を、t−Buは第3ブチル基をそれぞれ表す)等のロジウム化合物が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。これらの内、コバルト、ロジウム、ルテニウムの化合物が好ましく、ロジウム化合物が特に好ましい。
【0058】
本発明方法においては、ビスホスファイト化合物は予め上記の第VIII族金属化合物と錯体を形成させて用いることができる。ビスホスファイト化合物を含む第VIII族金属錯体は、第VIII族金属の化合物と該ビスホスファイト化合物とから、公知の錯体形成方法により容易に調製することができる。また、場合によっては、第VIII族金属化合物と前記ビスホスファイト化合物とを別々にヒドロホルミル化反応帯域に供給してそこで錯体を形成させて用いることもできる。
【0059】
第VIII族金属化合物の使用量は、特に限定されるものではなく、触媒活性及び経済性等から考慮される限界があるが、本発明においては、通常ヒドロホルミル化反応帯域における濃度が金属原子換算でオレフィン性化合物または反応溶媒1リットルに対し0.05mg〜5g、好ましくは0.5mg〜1gの範囲から選ばれる。
ビスホスファイト化合物の使用量は特に制限されるものではなく、触媒の活性、選択性に対して望ましい結果が得られるように適宜設定される。通常は第VIII族金属1モル当たり約0.001〜500モル、好ましくは0.1〜100モルの範囲から選ばれる。
【0060】
ヒドロホルミル化反応を行なうにあたって、反応溶媒の使用は必須ではないが、通常ヒドロホルミル化反応に不活性な溶媒を使用することができる。好ましい溶媒の具体例としては、トルエン、キシレン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、ジ−n−オクチルフタレート等のエステル類、アルデヒド縮合体等のヒドロホルミル化反応時に副生する高沸点成分又は、反応原料であるオレフィン性化合物等が挙げられる。
【0061】
本発明のヒドロホルミル化方法を行なうための反応条件は、従来通常に用いられたものと同様であり、反応温度は、通常、15〜200℃、好ましくは50〜150℃の範囲から選ばれ、CO分圧及びH2 分圧は通常、0.001〜200気圧、好ましくは0.1〜100気圧、特に好ましくは1〜50気圧の範囲から選ばれる。水素と一酸化炭素とのモル比(H2 /CO)は通常、10/1〜1/10、好ましくは1/1〜6/1の範囲から選択される。
ヒドロホルミル化反応の方式としては、撹拌型反応槽または気泡塔型反応槽中で連続方式、半連続方式および回分方式のいずれでも行なうことができる。
【0062】
反応生成液中には、目的とするアルデヒド生成物の他に、未反応原料、溶媒、中沸点あるいは高沸点の副生物が存在する。中沸点の副生物は、ビスホスファイト化合物よりも沸点の低い化合物を意味し、主としてヒドロホルミル化反応で生成するアルデヒドの2次的副反応により生成するものである。例えば、プロピレンのヒドロホルミル化反応においては、直鎖状のn−ブチルアルデヒドと分岐鎖状のイソブチルアルデヒドとが生成するが、これらのアルデヒド生成物は反応性に富み、それ自体、触媒の不存在下で、しかも比較的低温においてもゆっくりと重合反応又は縮合反応を起こし、中沸点の重縮合生成物を生成する。
【0063】
これらの中沸点の重縮合生成物としては、n−ブチルアルデヒドについては、その自己重合物である二量体及び三量体、縮合二量体である2−エチルヘキセナール、その水素化物である2−エチルヘキサナール及び2−エチルヘキサノール、n−ブチルアルデヒドの水素化物であるn−ブタノール、あるいはn−ブチルアルデヒドのジブチルアセタール等が挙げられる。また、イソブチルアルデヒドからもn−ブチルアルデヒドと同様な反応で自己縮合物である二量体、三量体が生成し、さらにn−ブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドとの交互重合生成物である二量体、三量体及びそれらの誘導体も生成する。
【0064】
また、ヒドロホルミル化反応においては、上記した中沸点副生物以外にも、ビスホスファイト化合物よりも沸点の高い高沸点副生物も副生する。
本発明の特徴の1つは、かくして得られた反応生成液から、少なくとも1つの成分を分離回収し、第VIII族金属化合物とビスホスファイト化合物を含む反応液を反応系に循環することにある。ヒドロホルミル化反応により得られる反応生成液からアルデヒド生成物を分離する分離操作とは、慣用の液体触媒再循環プロセスで用いられるあらゆる分離操作を指し、具体的には、単蒸留、減圧蒸留、薄膜蒸留、水蒸気蒸留等の蒸留操作の他、気液分離、蒸発(エバポレーション)、ガスストリッピング、ガス吸収及び抽出等の分離操作が挙げられる。各分離操作は、各々独立の工程で行ってもよく、2つ以上の成分の分離を同時に行ってもよい。
【0065】
本発明においては、一般式(1)で示される耐熱性の高いホスファイト化合物を使用するため、上述した分離操作において、該ホスファイトが十分安定に存在することができる。上述した分離操作における分離温度は、通常200℃以下、好ましくは50〜150℃から選ばれる。分離操作としては、本発明のホスファイトが耐熱性に優れているので、蒸留あるいは蒸発による分離が好ましく、特に蒸留が好ましい。
【0066】
蒸留による分離は例えば、生成したアルデヒド類、第VIII族金属触媒およびビスホスファイト化合物を含む反応液の全量または一部をヒドロホルミル化反応帯域から抜き出し、好ましくは一酸化炭素、水素、および場合により未反応出発オレフィン性化合物を分離した後、連続的にあるいは断続的に蒸留塔に導入し、蒸留塔で常圧下、減圧下もしくは昇圧下、1段階ないし複数段階でアルデヒド生成物を蒸留して、アルデヒド生成物の全量または一部を回収する。このようにして分離された気化もしくは蒸留せるアルデヒド生成物は任意の慣用方法により凝縮し回収することができる。生成したアルデヒド類の1部、第VIII族金属触媒およびビスホスファイト化合物を含む液体反応媒体から所望のアルデヒド生成物を蒸留分離する際には、生成物アルデヒドの沸点に大きく依存するが、所望の任意の温度で行うことができる。一般に、斯かる蒸留は180℃を下回る温度、好ましくは150℃未満、より好ましくは約50−約130℃の温度にて行うことができる。高沸点アルデヒド生成物の蒸留に際しては、減圧下に蒸留することが推奨される。通常、755mmHgないし1mmHg、好ましくは750mmHgないし5mmHgの減圧下にて蒸留を行うことができる。本発明の一般式(1)に記載のビスホスファイト化合物は、上記の好ましい蒸留温度において、分解・変質を最小限に抑制することができるという特徴を有する。
【0067】
反応生成液から、生成物の少なくとも1つの成分を分離した後に残った第VIII族金属触媒化合物、ビスホスファイト化合物を含む反応液は、その全量もしくは一部を反応帯域へ任意の慣用方法により再循環させ、再度ヒドロホルミル化反応に供することができる。この反応液をヒドロホルミル化反応に再循環させる際の温度条件としては、ヒドロホルミル化反応温度とそれほど違わない温度、具体的には50〜150℃の範囲を用いるのが、反応熱の回収装置を特に必要としないという点で好ましい。
【0068】
次に、蒸発(エバポレーション)の例を説明する。生成アルデヒドの回収はエバポレーションにより行われる。反応溶媒としては、通常アルデヒド生成物の重合物や縮合物から成る高沸有機化合物が用いられ、この溶媒に触媒と配位子を溶解させて触媒液として使用する。この触媒液が入った反応器にオレフィン性化合物水素及び一酸化炭素ガスを供給し所定温度及び所定圧力でヒドロホルミル化反応を行う。生成したアルデヒドは例えば、未反応オレフィン性化合物、一酸化炭素及び水素を含む未反応ガスでストリッピングすることにより反応器より取り出される。同時に生成した高沸副生物の一部も未反応ガスとともに反応器から取り出される。高沸副生物の全量が反応器から取り出されるのが好ましく、その場合廃触媒とともに反応系からパージされる高沸副生物の量は生成する量とほぼ等しい。生成量よりはるかに多くの高沸副生物が未反応ガスとともに反応器から取り出されるならば、取り出された高沸副生物の一部は触媒液の量を一定に保つために反応器にリサイクルされる。
【0069】
この蒸発(エバポレーション)による方法では、ヒドロホルミル化反応器中の触媒液量は一定に保たれる。反応器から取り出されたガス混合物中の液体物質(主としてアルデヒド)は、冷却又は凝縮により未反応ガスと分離される。未反応ガスの一部は、主としてパラフィンのような水添副生物の蓄積を防ぐためにパージされ、残りは反応器にリサイクルされる。また反応器内の触媒液の一部は失活触媒と高沸副生物の蓄積を防ぐために廃触媒として連続的又は間欠的にパージされ、それらのロスを補うのに必要な量のフレッシュな触媒と配位子は反応系に供給される。
【0070】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、「%」はリンのNMRスペクトルにおける全リンピークの積分値に対する該当ピークの積分値の百分率を示す。また、ビスホスファイトのNo.は、第1表のNo.に対応する。
【0071】
参考例1
三塩化リン(4.37g、31.8mmol)のトルエン(約400ml)の溶液に、1−ナフトール(9.18g、63.6mmol)及びピリジン(5.03g、63.6mmol)のトルエン(約200ml)溶液を窒素雰囲気下、0℃にて約2.5時間かけて撹拌しつつ滴下した。次いで、副生した固体のピリジン塩酸塩を濾別した後、溶媒留去により濾液を約50ミリモルまで濃縮し、ClP(OPh)2 を含むトルエン溶液を得た。他方、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジメチル−2,2′−ビフェニルジオール(6.98g、15.9mmol)のテトラヒドロフラン(約50ml)溶液にヘキサンに溶解したn−ブチルリチウム(18.8ml、31.8mmol)を窒素雰囲気下、0℃にて滴下し、次いで約1時間沸騰還流し、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジメチル−2,2′−ビフェニルジオールのジリチウム塩を得た。次に、先に得られたClP(OPh)2 を含むトルエン溶液に、テトラヒドロフランに溶解した3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジメチル−2,2′−ビフェニルジオールのジリチウム塩を窒素雰囲気下、−70℃にて、約30分かけて撹拌しつつ滴下した。滴下後、約1.2℃/分の温度上昇速度で反応溶液を0℃まで戻した後、副生した固体のLiClの濾別及び濾液の真空留去を行い、残留液体物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘキサン=約1/5)により、ビスホスファイト(No.18)のみを含む溶液を分取し、溶媒を真空留去させて白色粉末固体を6.3g(収率36.9%)得た。
この化合物の分析値は次の通りであった。
【0072】
【表34】
Figure 0003812094
31P−NMR(ppm);131.1(リン酸トリフェニル基準の化学シフト値)
1H−NMR(ppm);1.20(18H,s),1.71(18H,s),2.23(6H,s),6.87〜7.26(18H,m),7.43〜7.48(4H,m),7.56(2H,d,J=7.9Hz),7.80(2H,s),8.11(2H,d,J=7.9Hz),8.21〜8.25(2H,m)
【0073】
参考例2
参考例1で用いた1−ナフトールの代わりに、1−メチル−2−ナフトール(3.81g、24.1mmol)を用い、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジメチル−2,2′−ビフェニルジオール(2.64g、6.0mmol)、三塩化リンを1.74g(12.7mmol)、ピリジンを2.18g(27.6mmol)、ヘキサンに溶解したn−ブチルリチウムを7.9ml(12.3mmol)にしたこと以外は同様の操作で、白色粉末固体であるビスホスファイト(No.17)を2.3g(収率33.7%)得た。
この化合物の分析値は次の通りであった。
31P−NMR(ppm);130.1(リン酸トリフェニル基準)
1H−NMR(ppm);1.25(18H,s),1.43(18H,s),2.10(6H,s),2.11(2H,s),2.15(6H,s),7.15(2H,d,J=8.7Hz),7.21(2H,d,J=9.0Hz),7.27〜7.31(4H,m),7.33〜7.41(4H,m),7.45(2H,d,J=9.0Hz),7.55〜7.57(4H,m),7.68〜7.74(8H,m)
【0074】
参考例3
三塩化リン(2.457g、17.89mmol)のテトラヒドロフラン(約100ml)溶液に、6−ヒドロキシキノリン(4.676g、32.21mmol)及びトリエチルアミン(8.40g、83.0mmol)のテトラヒドロフラン(約130ml)溶液を窒素雰囲気下、0℃にて約1.5時間かけて撹拌しつつ滴下した。その後、85℃の油浴で20時間撹拌し、次いで、副生した固体のトリエチルアミン塩酸塩を濾別した後、得られたClP(OC9 8 N)2 を含む溶液を約80mlまで濃縮した。他方、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジメチル−2,2′−ビフェニルジオール(3.532g、8.05mmol)のテトラヒドロフラン(約30ml)溶液にヘキサンに溶解したn−ブチルリチウム(10.6ml、16.5mmol)を窒素雰囲気下、0℃にて滴下し、次いで約1時間沸騰還流し、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジメチル−2,2′−ビフェニルジオールのジリチウム塩を得た。次に、先に得られたClP(OC9 8 N)2 を含むテトラヒドロフラン溶液に、テトラヒドロフランに溶解した3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジメチル−2,2′−ビフェニルジオールのジリチウム塩を窒素雰囲気下、−70℃にて、約15分かけて撹拌しつつ滴下した。滴下後、約0.6℃/分の温度上昇速度で反応溶液を室温まで戻した後、反応液の溶媒を減圧留去し、残留物をトルエン/水系により抽出洗浄した。トルエン相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去した結果、褐色のオイルを得た。これにアセトニトリルを加え、生じた白色沈殿物を濾別したのち、濾液の溶媒を減圧留去した。その残渣を少量のクロロホルムに溶解し、ヘキサンを加えて−30℃程度に冷却しながら撹拌し、上澄み液を除去した。更に得られたガム状物質を少量のアセトニトリルに溶解させ、不要物を濾別し、濾液を減圧乾固することによりビスホスファイト(No.75)を黄白色の粉末固体として0.676g(収率7.8%)得た。
この化合物の分析値は次の通りであった。
【0075】
31P−NMR(CDCl3 )δ125.75(リン酸フェニル基準)
1H−NMR(CDCl3 ,TMS)δ1.31(18H,s),1.46(18H,s),2.13(6H,s),7.06(2H,s),7.08〜7.14(4H,m),7.16〜7.20(4H,m),7.28〜7.32(2H,m),7.54(2H,d,J=3.8Hz),7.60(2H,s),7.68(2H,d,J=3.8Hz),7.84〜7.91(4H,m),8.67(2H,dd,J=1.7,0.7Hz),8.79(2H,dd,J=1.7,0.7Hz)
【0076】
(ヒドロホルミル化反応)
実施例1
よく乾燥した内容積200mlのステンレス鋼製上下撹拌型オートクレーブを乾燥窒素にて3回置換した。別途窒素雰囲気下調製した。55mlのトルエン(溶媒として)、5mlのn−ヘプタン(GC内標として)、19.7mgの[Rh(OAc)(COD)]2 、及び312.4mgのビスホスファイト(No.18)(P/Rh mol比:8.0)の触媒混合溶液を窒素圧によりオートクレーブに圧入し、オートクレーブを密閉した。オートクレーブ内を窒素ガス20kg/cm2 Gで置換した後で窒素ガス0kg/cm2 Gに放圧し、次いでこれらにプロピレン4.5gを圧入した。これを70℃まで昇温した後、直ちにオートクレーブ内全圧がプロピレン自圧を含めて9kg/cm2 Gとなるように水性ガス(H2 /CO=1、分圧として5.0kg/cm2 )を圧入して反応を開始した。反応の間に消費された水性ガスは二次圧力調整器を介して蓄圧器より補給し、反応器内全圧を絶えず9kg/cm2 Gに保ちつつ1.6時間反応を継続した。反応終了後、反応器を室温まで冷却し、オートクレーブ内の気相及び液相を捕集し、ガスクロマトグラフィーを用いて成分分析を行なった。反応速度定数(k)は1.97/hr、C4 −アルデヒドの収率は95.2%で、目的とするn−ブチルアルデヒドとi−ブチルアルデヒドとの比(n/i)は72.6であった。反応液の31P−NMR測定を行った結果、配位子の分解物に基づくシグナルは観測されなかった。
【0077】
実施例2
実施例1において、ビスホスファイト(No.18)の使用量を156.2mg(P/Rh mol比:4.0)とした以外は実施例1と同様に反応を行った。その結果、反応速度定数(k)は1.98/hr、C4 −アルデヒドの収率は94.9%で、目的とするn−ブチルアルデヒドとi−ブチルアルデヒドとの比(n/i)は76.3であった。反応液の31P−NMR測定を行った結果、配位子の分解物に基づくシグナルは観測されなかった。
【0078】
実施例3
実施例1において用いた、ビスホスファイト(No.18)の代わりにビスホスファイト(No.75)を313.8mg(純度91%、P/Rh mol比:8.0)用い、反応時間を45分間とした他は実施例1と同様に反応を行った。その結果、反応速度定数(k)は3.12/hr、C4 −アルデヒドの収率は90.3%で、目的とするn−ブチルアルデヒドとi−ブチルアルデヒドとの比(n/i)は15.0であった。反応液の31P−NMR測定を行った結果、配位子の分解物に基づくシグナルは観測されなかった。
【0079】
実施例4
実施例1において用いた、ビスホスファイト(No.18)の代わりにビスホスファイト(No.17)を329.1mg(P/Rh mol比:8.0)用い、反応時間を2.5時間とした他は実施例1と同様に反応を行った。その結果、反応速度定数(k)は1.10/hr、C4 −アルデヒドの収率は92.1%で、目的とするn−ブチルアルデヒドとi−ブチルアルデヒドとの比(n/i)は53.1であった。反応液の31P−NMR測定を行った結果、配位子の分解物に基づくシグナルは観測されなかった。
【0080】
実施例5
よく乾燥した内容積200mlのステンレス鋼製上下撹拌型オートクレーブを乾燥窒素にて3回置換した。別途窒素雰囲気下調製した、55mlのトルエン(溶媒として)、5mlのn−ヘプタン(GC内標として)、39.4mgの[Rh(OAc)(COD)]2 、及び781.5mgのビスホスファイト(No.18)(P/Rh mol比:10.0)の触媒混合溶液を窒素圧によりオートクレーブに圧入し、オートクレーブを密閉した。オートクレーブ内を窒素ガス20kg/cm2 Gで置換した後で窒素ガス0kg/cm2 Gに放圧し、次いでこれらに2−ブテン(トランス/シス=61/39)7.02gを圧入した。これを100℃まで昇温した後、直ちにオートクレーブ内全圧が2−ブテン自圧を含めて7.2kg/cm2 Gとなるように水性ガス(H2 /CO=1、分圧として4.2kg/cm2 )を圧入して反応を開始した。反応の間に消費された水性ガスは二次圧力調整器を介して蓄圧器より補給し、反応器内全圧を絶えず7.2kg/cm2 Gに保ちつつ4時間反応を継続した。反応終了後、反応器を室温まで冷却し、オートクレーブ内の気相及び液相を捕集し、ガスクロマトグラフィーを用いて成分分析を行なった。反応速度定数(k)は0.77/hr、C5 −アルデヒドの収率はほぼ100%で、目的とするn−ペンチルアルデヒドとi−ペンチルアルデヒドとの比(n/i)は42.0であった。反応液の31P−NMR測定を行った結果、配位子の分解物に基づくシグナルは観測されなかった。
【0081】
比較例1
実施例5において用いたビスホスファイト(No.18)の代わりに、下記のビスホスファイト760.5mg(P/Rh mol比:10.0)を用い、反応時間を3.5時間に変えた他は、実施例5と同様に反応を行った。その結果、反応速度定数(k)は0.95/hr、C5 −アルデヒドの収率はほぼ100%で、目的とするn−ペンチルアルデヒドとi−ペンチルアルデヒドとの比(n/i)は43.7であった。反応液の31P−NMR測定を行った結果、ビスホスファイトの分解物に基づくシグナルが、全シグナルの2.9%の観測された。このことから、このビスホスファイトは、100℃の温度である反応系中においてすら分解することが確認された。
【0082】
【化5】
Figure 0003812094
【0083】
(熱安定性試験)
以下の熱安定性試験は、ヒドロホルミル化反応後に生成したアルデヒド類を蒸留分離し、配位子(ビスホスファイト)を含む触媒液を反応器にリサイクルする一連の工程を想定し、配位子の熱安定性を調べたものである。
実施例6
よく乾燥した内容積200mlのステンレス鋼製上下撹拌型オートクレーブを乾燥窒素にて3回置換した。別途窒素雰囲気下調製した、60mlのトルエン(溶媒として)、78.8mgの[Rh(OAc)(COD)]2 、及び1.25gのビスホスファイト(No.18)(P/Rh mol比:8.0)の触媒混合溶液を窒素圧によりオートクレーブに圧入し、オートクレーブを密閉した。反応器に水性ガス(H2 /CO=1/1)9kg/cm2 Gとなるように圧入し、反応器を70℃に加熱し、この温度で30分撹拌した。室温まで冷却した後水性ガスをパージした。その後、反応器内を10kg/cm2 Gの窒素圧により、3回置換し、溶液中の水性ガスと系内の水性ガスを窒素に置換し、反応器内を窒素ガス0.5kg/cm2 Gとした。次いで、反応器を130℃に加熱し、所定時間加熱撹拌を続けた。室温まで冷却し、水性ガス(H2 /CO=1/1)9.0kg/cm2 G圧入し、再び70℃にて30分間加熱した。室温まで冷却し、系内を同様に窒素置換し、130℃に加熱し、所定温度に加熱した。この操作を繰り返し、合計48時間130℃にて加熱し、配位子がこの温度にてどの程度分解するかを、31P−NMR測定を行うことにより調べた。尚、31P−NMR測定は、水性ガス処理した後、窒素雰囲気下で反応液を採取し、窒素雰囲気下にて行った。各時間における結果を第2表にまとめた。尚、表の値は、全観測ピークに対する割合である。
【0084】
【表35】
Figure 0003812094
【0085】
実施例7
実施例6において、水性ガス不在での加熱温度を150℃とした他は、実施例6と同様に加熱処理を行った。結果を第3表に示す。
【0086】
【表36】
Figure 0003812094
【0087】
実施例8
実施例6において、溶媒としてn−ブチルアルデヒド(30ml)およびトルエン(30ml)の混合溶媒を用いた他は、実施例6と同様に加熱処理を行った。結果を第4表に示す。
【0088】
【表37】
Figure 0003812094
【0089】
実施例9
実施例6において、溶媒としてn−ブチルアルコール(30ml)およびトルエン(30ml)の混合溶媒を用いた以外は、実施例6と同様に加熱処理を行った。結果を第5表に示す。
【0090】
【表38】
Figure 0003812094
【0091】
実施例10
実施例6において、水を0.815g(H2 O/P mol比:19.4)添加した他は、実施例6と同様の操作を行い、130℃で12時間加熱処理を行った。その結果、分解物量は0.7%であり、平均分解率は0.06%/hrであった。尚、遊離の配位子(No.18)は、75.6%,Rh−(No.18)錯体は23.7%であった。
【0092】
比較例2
実施例6において用いたビスホスファイト配位子の代わりに、下記構造のビスホスファイト1.217g(P/Rh=8.0)を用いた他は、実施例6と同様の操作を行い、130℃で8時間加熱処理を行った。その結果、加熱処理8時間で、既に分解物量は76.4%であり、平均分解率は9.55%/hrであった。
【0093】
【化6】
Figure 0003812094
【0094】
比較例3
比較例2において用いたビスホスファイトの代わりに比較例1で用いたビスホスファイト1.217g(P/Rh=8.0)を用いた他は、比較例2と同様の操作を行い、130℃で8時間加熱処理を行った。その結果、加熱処理8時間で既に分解物量は93.0%であり、平均分解率は11.6%/hrであった。
【0095】
比較例4
比較例3において、104.7mgの[Rh(OAc)(COD)]2 、及び1.617gのビスホスファイト(P/Rh mol比:8.0)を用い、溶媒としてトルエン(40ml)およびn−ブチルアルデヒド(40ml)の混合溶媒を用いた他は、比較例3と同様の操作を行った。結果を第6表に示す。
【0096】
【表39】
Figure 0003812094
【0097】
比較例5
溶媒としてトルエン(40ml)およびn−ブチルアルコール(20ml)の混合溶媒を用いた他は、比較例3と同様の操作を行い、130℃で5時間加熱処理を行った。その結果、分解物量は25.1%であり、平均分解率は5.02%/hrであった。
【0098】
比較例6
比較例3において、水を0.9ml(H2 O/P=20.3)添加した他は、比較例3と同様の操作を行い、130℃で6時間加熱処理を行った。その結果、分解物量は97.8%であり、平均分解率は16.3%/hrであった。
【0099】
比較例7
実施例6において、ビスホスファイト配位子として下記構造のビスホスファイト(1.012g、P/Rh=8.0)を用いた他は、実施例6と同様の操作を行い、130℃で48時間加熱処理を行った。その結果、分解物量は37.7%であり、平均分解率は0.79%/hrであった。
【0100】
【化7】
Figure 0003812094
【0101】
比較例8
比較例7において、ビスホスファイト配位子として下記構造のビスホスファイト(0.979g、P/Rh=8.0)を用いた他は、比較例7と同様の操作を行い、130℃で48時間加熱処理を行った。その結果、分解物量は67.0%であり、平均分解率は1.40%/hrであった。
【0102】
【化8】
Figure 0003812094
【0103】
実施例6〜10及び比較例2〜8の熱安定性試験結果より、本発明の配位子はヒドロホルミル化反応工程、アルデヒド類の蒸留分離工程、更には、配位子を反応器にリサイクルして再使用する反応工程を連続的に繰り返すプロセスにおいても、分解率が低く、安定に存在するため、ヒドロホルミル化反応での再使用が可能となる工業的にも優れた配位子であることが明らかである。
【0104】
【発明の効果】
本発明に依れば、ビスアリーレン基の6,6′位にR1 及びR4 の置換基を有している一般式(1)で示される新規なビスホスファイトを用いて、ヒドロホルミル化反応を行うことによって、高い反応速度と、高い直鎖選択性で目的とするアルデヒド類を得ることが出来、且つ、蒸留により、高収率でビスホスファイト配位子を回収、循環使用することが出来る。

Claims (11)

  1. 少なくとも第VIII族遷移金属化合物及びビスホスファイト化合物の存在下に、オレフィン性化合物を一酸化炭素及び水素と反応させてアルデヒドを製造する方法において、下記一般式(1)で示されるビスホスファイト化合物を使用し、且つ、反応生成液から分離操作によって一酸化炭素、水素、未反応オレフィン性化合物、アルデヒド生成物、溶媒、中沸点副生物、高沸点副生物から選ばれる少なくとも1つの成分を分離し、かつ、少なくとも第VIII族遷移金属化合物及びビスホスファイト化合物を含有する反応液を反応系に循環させることを特徴とするアルデヒド類の製造方法
    Figure 0003812094
    (式中、R1及びR4は、それぞれ独立して、炭素数1−3のアルキル基、低級アルコキシ基又はハロゲン原子を表し、R2,R3,R5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1−20個のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基、シリル基又はシロキシ基を表し、Z1,Z2,Z3及びZ4は、それぞれ独立して、炭素数1−20個のアルキル基、シクロアルキル基、置換又は非置換のアリール基、アラルキル基又はヘテロアリール基を表す。)
  2. 分離操作によって分離する少なくとも1つの成分が、アルデヒド生成物であることを特徴とする請求項1に記載のアルデヒド類の製造方法。
  3. 分離操作が蒸留であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルデヒド類の製造方法。
  4. 一般式(1)におけるR3およびR6が、それぞれ独立して、炭素数3−20個の分岐型アルキル基であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載のアルデヒド類の製造方法。
  5. 一般式(1)におけるR3およびR6が、それぞれ独立して、炭素数3−20個の分岐型アルキル基であり、かつR2およびR5が、それぞれ独立して、炭素数3−20の分岐型アルキル基又はアルコキシ基であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のアルデヒド類の製造方法。
  6. 一般式(1)におけるZ1−Z4が、置換又は非置換のフェニル基、ナフチル基又はヘテロアリール基であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のアルデヒド類の製造方法。
  7. 一般式(1)におけるR1およびR4が、それぞれ独立して、炭素数1−3のアルキル基であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のアルデヒド類の製造方法。
  8. 一般式(1)におけるR 1 およびR 4 が、それぞれ独立してメチル基またはメトキシ基であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のアルデヒド類の製造方法。
  9. 一般式(1)におけるR 1 およびR 4 が、メチル基であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のアルデヒド類の製造方法。
  10. 一般式(1)におけるR1およびR4が、それぞれ独立して、炭素数1−3のアルキル基又はハロゲン原子であり、R2、R3、R5およびR6が、それぞれ独立して、炭素数3−7の分岐型アルキル基又は炭素数1−7のアルコキシ基であり、Z1−Z4がヘテロ原子を含んでいてもよい置換又は非置換のアリール基であることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のアルデヒド類の製造方法。
  11. オレフィン性化合物がモノオレフィン性化合物であることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載のアルデヒド類の製造方法。
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