JPH0987292A - 新規ビスホスファイトロジウム錯体及び該錯体を用いたアルデヒド類の製造方法 - Google Patents

新規ビスホスファイトロジウム錯体及び該錯体を用いたアルデヒド類の製造方法

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JPH0987292A
JPH0987292A JP7250911A JP25091195A JPH0987292A JP H0987292 A JPH0987292 A JP H0987292A JP 7250911 A JP7250911 A JP 7250911A JP 25091195 A JP25091195 A JP 25091195A JP H0987292 A JPH0987292 A JP H0987292A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘導期を全く示さず、高い反応活性及び生成
アルデヒド異性体の高い選択率を示すヒドロホルミル化
法を提供する。 【解決手段】 オレフィン性化合物を一酸化炭素及び水
素と反応させてアルデヒド類を製造するにあたり、一般
式(I):RhH(CO)2 Lで示される新規ビスホス
ファイトロジウム錯体を反応系に直接供給して反応を行
なう。一般式(I)中、Lは、下記一般式(II)で示さ
れるビスホスファイト化合物を表わす。 【化1】 (式(II)中、Wは置換又は未置換のアリーレン基を表
わし、Xは酸素原子を表わし、L′は置換又は未置換の
アルキレン基又はアルケニレン基を表わし、R1及びR
2 、R3 及びR4 はそれぞれ環を形成していてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なビスホスフ
ァイトロジウム錯体、及び該錯体を用いたオレフィン性
化合物のヒドロホルミル化法に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン性化合物を触媒の存在下に水
性ガスと反応させて、アルデヒド類またはその水添物で
あるアルコールを製造する方法は、ヒドロホルミル化方
法として周知である。触媒としては通常、有機燐化合物
を配位子とする第8族金属の可溶性錯体が用いられてい
る。触媒の金属成分と共に用いられる配位子は触媒反応
に重大な影響を及ぼす。ヒドロホルミル化反応において
も、配位子により反応の活性及び選択性が大きく変化す
ることは広く知られている。ヒドロホルミル化反応を工
業的に有利に実施する為には、反応活性及び選択性の向
上が重要な課題であり、その為の配位子の設計が盛んに
行なわれている。
【0003】配位子として利用される燐化合物の一群と
して種々のホスファイト化合物が知られており、これま
でにもトリアルキルホスファイトやトリアリールホスフ
ァイトの様な単純なモノホスファイト類の他に、分子中
に複数の配位性燐原子を有するポリホスファイト類等の
種々のホスファイト化合物が提案されている。例えば、
特開昭62−116587号及び特開平6−18403
6号公報には、分子内に2個の燐原子を含有するビスホ
スファイト化合物が、また、特開平5−178779号
公報には、特定の位置に置換されたβ−ナフチル基やフ
ェニル基を有するビスホスファイト化合物が開示されて
いる。
【0004】反応活性と選択性を実際に決定するのは、
ヒドロホルミル化反応条件下で生成する第8族金属とホ
スファイト配位子とで形成される錯体種である。したが
って錯体種の構造等に関する知見は重要な意味を持つ。
最近、ロジウム化合物と特定の構造を有するビスホスフ
ァイトとを水性ガス存在下で処理すると、ビスホスファ
イトがキレート配位したロジウム錯体が溶液中で形成さ
れることが報告された(P.W.N.M.van Le
euwen,G.J.H.Buisman,A.van
Rooy,and P.C.J.Kamer,Rec
l.Trav.Chim.Pays−Bas 113,
61(1994))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ヒドロホルミル化反応
を行なう場合、触媒供給方法としては、金属供給源とし
ての第8族金属化合物と配位子とをそれぞれ別々にヒド
ロホルミル化反応帯域に供給する場合が多いが、その方
法では反応活性錯体の形成に時間を要し、しばしば反応
開始までの誘導期が観察される。また第8族金属化合物
を形成していた金属以外の成分であるハロゲン、硫黄等
の成分による活性種の被毒も懸念される。従って、ヒド
ロホルミル化反応を速やかに開始し、且つ被毒による活
性低下を防ぐ方法の開発が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ヒドロホ
ルミル化反応において誘導期なく活性が発現し、かつ第
8族金属化合物を形成していた金属以外の成分であるハ
ロゲン、硫黄等の成分による活性種の被毒の生じない触
媒系の検討を鋭意行なってきたところ、(a)特定の構
造を有するビスホスファイト化合物が配位したロジウム
錯体を単離し、(b)この単離した錯体種を用いると、
ヒドロホルミル化反応が誘導期を全く生じることなく開
始することを見い出し、さらに(c)該錯体種を遊離の
ビスホスファイト化合物と共に用いても、誘導期が全く
現われず、且つヒドロホルミル化活性及び生成アルデヒ
ド異性体選択率の点で良好な成績を得ることができるこ
とを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明の第1の
要旨は、下記一般式(I)で示されるビスホスファイト
ロジウム錯体、に存する。
【0007】
【化3】 (式中、Lは下記一般式(II)で示されるビスホスファ
イト化合物を表す。
【0008】
【化4】
【0009】(式中、Wは置換又は未置換の2価のアリ
ーレン基を表わし、Xは酸素原子を表わし、L′は置換
又は未置換のアルキレン基又はアルケニレン基を表わ
し、R1〜R4 はそれぞれ置換又は未置換のアルキル
基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキ
ル基及び脂環式基より成る群から選択される基を表わ
し、R 1 及びR2 、R3 及びR4 はそれぞれ互いに結合
して環を形成していてもよい))。また、本発明の第2
の要旨は、オレフィン性化合物を一酸化炭素及び水素と
反応させて対応するアルデヒド類を製造するにあたり、
上記第1の発明の一般式(I)で示されるビスホスファ
イトロジウム錯体を反応系に直接供給して反応を行なう
ことを特徴とするアルデヒド類の製造方法、に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の錯体は、下記一般式(I)で示されるヒド
リドジカルボニルビスホスファイトロジウム錯体であ
る。ここで配位子Lの有機燐化合物は、下記一般式(I
I)で示される非対称ビスホスファイト化合物である。
【0011】
【化5】
【0012】上記一般式(II)の中で、Wで表わされる
有機基は、置換または未置換のフェニレン、ナフチレ
ン、アントラセニリン等の2価のアリーレン基であり、
Wの置換基としては、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル等の炭素数1〜12、好ましくは
炭素数1〜8の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル基、メト
キシ、エトキシ等の炭素数1〜12、好ましくは炭素数
1〜8のアルコキシ基、フェニル基等の炭素数6〜2
2、好ましくは炭素数6〜14のアリール基等が挙げら
れ、これらの置換基は、アリーレン基Wの芳香環に対し
て1〜3個置換していてもよい。Wとして具体的には、
1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、4−t
−ブチル−1,2−フェニレン基、4−メトキシ−1,
2−フェニレン基、3,5−ジメチル−1,2−フェニ
レン基、1,2−ナフチレン基、1,3−ナフチレン
基、2,3−ナフチレン基、1,8−ナフチレン基、3
−t−ブチル−1,2−ナフチレン基、3,6−ジ−t
−ブチル−1,2−ナフチレン基、1,2−アントラセ
ニレン基、2,3−アントラセニレン基、1−(1−ナ
フチル)−2,3−ナフチレン基等が挙げられる。中で
も1,2−フェニレン基、4−t−ブチル−1,2−フ
ェニレン基、3,5−ジメチル−1,2−フェニレン基
が好適である。
【0013】また、上記一般式(II)中のXは酸素原子
を表す。L′で表わされる有機基は、置換または未置換
のアルキレン基又はアルケニレン基であり、炭素数は1
〜6が好ましく、L′の置換基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチル等の炭素数1〜12、
好ましくは炭素数1〜8の直鎖あるいは分岐鎖のアルキ
ル基、メトキシ、エトキシ等の炭素数1〜12、好まし
くは炭素数1〜8のアルコキシ基、フェニル等の炭素数
6〜22、好ましくは炭素数6〜14のアリール基等が
挙げられる。L′として具体的には、メチレン基、1,
2−エチレン基、メチルメチレン基、フェニルメチレン
基、1,3−プロピレン基、イソプロピルメチレン基、
cis−ビニレン基、trans−ビニレン基等が挙げ
られる。
【0014】前記一般式(II)の中で、2つのホスファ
イト部位を架橋している構造−W−L′−としては、上
記W及びL′の任意の組み合わせが可能であるが、Wに
結合するXで示されるO原子とL′に結合するホスファ
イト酸素原子とが最短距離で10以下の共有結合を介し
て隔っているものがビスホスファト化合物がロジウム原
子上にキレート配位し易くなる等の理由から、アルデヒ
ド異性体選択性を更に高い水準で実現したい場合には好
ましく、更には、上記の最短距離で4〜10の共有結合
を介して隔っているものが望ましい。更に好ましい構造
としては、Wが、XとL′に結合する芳香環上の2つの
炭素原子が互いに隣接するアリーレン基のものであり、
かかる構造を得るための原料ジヒドロキシ化合物の具体
例としては、2-ヒドロキシメチルフェノール、2−ヒド
ロキシメチル−5−t−ブチルフェノール、2−ヒドロ
キシメチル−4,6−ジメチルフェノール、2−(2−
ヒドロキシエチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ
エチル)−4,6−ジメチルフェノール等が挙げられ
る。
【0015】一般式(II)で示されるR1 〜R4 は、そ
れぞれ置換又は未置換のアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、アリールアルキル基及び脂環式基より
成る群から選択される基を表わし、R1 及びR2 、R3
及びR4 はそれぞれ互いに結合して環を形成していても
よい。R1 〜R4 としては、それぞれ次の一般式(III)
で示されるものを用いることが好ましい。
【0016】
【化6】
【0017】上記式中、Q1 で表わされる有機基は、フ
ェニル、ナフチル、アントラセニル等の置換または未置
換のアリール基、フェニレン、ナフチレン、アントラセ
ニレン等の置換または未置換のアリーレン基、又はシク
ロヘキシル、シクロオクチル等の置換または未置換のシ
クロアルキル基等である。一般式(II)中のR1 及びR
3 における上記Q1 は、それぞれR2 、R4 における上
記Q1 との間で直接、又は、Q1 上の置換基を介して共
有結合を形成していてもよい。また、R1 及びR3 にお
けるQ1 はそれぞれR2 、R4 が結合するホスファイト
性酸素原子との間で直接結合してもよい。Q1 の置換基
としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル等の炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8の直鎖
あるいは分岐鎖のアルキル基、メトキシ、エトキシ等の
炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ
基及びフェニル等の炭素数6〜22、好ましくは炭素数
6〜14のアリール基が挙げられ、これらの置換基は、
1 に対して1〜3個置換していてもよい。
【0018】R5 で表わされる有機基は、置換または未
置換の炭素数1〜6のアルキル基若しくはアルケニル
基、又は、アルキレン基若しくはアルケニレン基であ
り、一般式(II)中のR1 及びR3 におけるR5 は、そ
れぞれR2 ,R4 が結合するホスファイト性酸素原子と
の間で、直接、又は、R5 上の置換基を介して共有結合
を形成していてもよい。R5 の置換基としては、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル等の炭素数1
〜12、好ましくは炭素数1〜8の直鎖あるいは分岐鎖
のアルキル基、メトキシ、エトキシ等の炭素数1〜1
2、好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基、フェニル
等の炭素数6〜22、好ましくは炭素数6〜14のアリ
ール基等が挙げられ、これらの置換基は、R5 に対して
1〜3個置換していてもよい。
【0019】一般式(III)中のm、nはそれぞれ0又は
1の整数を表わし、少なくともいずれかひとつは1であ
るが、例えばR1 とR2 が結合している場合は、R1
はR 2 のm、nはともに0であってもよい。これは、R
1 又はR2 が直接又は置換基を介して2つのホスファイ
ト性酸素原子に結合していることを表わす。R1 〜R4
の好ましい構造としては、置換または未置換のアリール
基が挙げられる。具体的には、置換または未置換のフェ
ニル、ナフチル、アントラセニル等のアリール基であ
る。R1 〜R4 の置換基としては、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ペンチル等の炭素数1〜12、好まし
くは炭素数1〜8の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル基、
メトキシ、エトキシ等の炭素数1〜12、好ましくは炭
素数1〜8のアルコキシ基及びフェニル等の炭素数6〜
22、好ましくは炭素数6〜14のアリール基等が挙げ
られ、これらの置換基は、各アリール基R1 〜R 4 の芳
香環に対して1〜3個置換していてもよい。
【0020】R1 〜R4 の好ましい別の構造としては、
1 及びR2 、並びに、R3 及びR 4 の2組の中、一方
又は両方が、1,2−フェニレン等の置換または未置換
の単一のアリーレン基で表わされるもの、及び、以下に
一般式(IV)で表わされるようにアリール基が2つ架橋
された構造を有するものが挙げられる。
【0021】
【化7】
【0022】上記式中、Q2 及びQ3 で表される有機基
は、それぞれ、置換または未置換のフェニレン、ナフチ
レン、アントラセニレン等のアリーレン基であり、互い
に異なっていてもよい。Q2 及びQ3 の置換基として
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル等の
炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8の直鎖あるい
は分岐鎖のアルキル基、メトキシ、エトキシ等の炭素数
1〜12、好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基及び
フェニル等の炭素数6〜22、好ましくは炭素数6〜1
4のアリール基等が挙げられ、これらの置換基は、2個
のアリーレン基の芳香環それぞれに対して1〜3個置換
していてもよい。
【0023】また、R6 は、メチレン、ヒドロキシメチ
レン、ヒドロキシフェニルメチレン等の置換または未置
換のアルキレン基、ケトン性のCO基、エーテル性酸素
原子、NHまたはNMe若しくはNPh等の置換または
未置換のアミノ基、チオエーテル性のイオウ原子、スル
ホキシド性のSO基、又はスルホン性のSO2 基等の2
価の架橋基である。(ここで、Meはメチル基を、Ph
はフェニル基をそれぞれ表わす。) 一般式(IV)中のpは0又は1の整数であり、p=0と
は、Q2 及びQ3 が直接共有結合を介して架橋されてい
ることを表わす。
【0024】R1 〜R4 のより好ましい構造としては、
少なくともオルト位に炭化水素基を有するフェニル基、
或いは、少なくとも3位に炭化水素基を有するβ−ナフ
チル基等が挙げられる。この場合にオルト位に炭化水素
基を有する好適なフェニル基としては、2−t−ブチル
フェニル、2,4−ジ−t−ブチルフェニル、2−イソ
プロピルフェニル、2−t−アミルフェニル、2,4−
ジ−t−アミルフェニル、2−s−ブチルフェニル、6
−t−ブチル−2,4−キシリル、2−t−ブチル−4
−メトキシフェニル、2−t−ブチル−4−フェニルフ
ェニル、2−t−ブチル−p−トリル、2−t−ブチル
−4−(メトキシカルボニル)フェニル、2−フェニル
フェニル等が挙げられる。
【0025】同じく3位に炭化水素基を有する好適なβ
−ナフチル基としては、3−t−ブチル−2−ナフチ
ル、3,6−ジ−t−ブチル−2−ナフチル、3,6,
8−トリ−t−ブチル−2−ナフチル、3−イソプロピ
ル−2−ナフチル、3,6−ジイソプロピル−2−ナフ
チル、3,6,8−トリイソプロピル−2−ナフチル、
3−t−アミル−2−ナフチル、3,6−ジ−t−アミ
ル−2−ナフチル、3,6,8−トリ−t−アミル−2
−ナフチル等が挙げられる。R1 〜R4 のより好ましい
別の構造としては、R1 及びR2 、並びに、R3 及びR
4 の2組の中、一方又は両方が、1,2−フェニレン等
の置換または未置換の単一のアリーレン基で表わされる
もの、及び、以下に一般式(V)で示されるように2つ
のアリーレン基が直接結合架橋された構造を有するもの
等が挙げられる。
【0026】
【化8】
【0027】上記式(V)中、Q4 及びQ5 で表される
有機基は、それぞれ、置換または未置換のアリーレン基
であり、Q4 及びQ5 はそれぞれのオルト位において共
有結合を介して結合している。上記において、一般式
(V)で表わされるものとしては、2,2′−ビフェニ
レン基、3,3′、5,5′−テトラ−t−ブチル−
2,2′−ビフェニレン基、3,3′−ジ−t−ブチル
−5,5′−ジメトキシ−2,2′−ビフェニレン基等
が好適な構造として例示される。本発明で用いられる一
般式(II)で示されるビスホスファイト化合物の例を次
に示す。
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】
【化14】
【0034】
【化15】
【0035】
【化16】
【0036】
【化17】
【0037】
【化18】
【0038】
【化19】
【0039】
【化20】
【0040】
【化21】
【0041】
【化22】
【0042】
【化23】
【0043】
【化24】
【0044】本発明で用いられる、一般式(II)で示さ
れるビスホスファイト化合物の調製法について次のよう
な方法が挙げられる。例えば、(a)フェノール化合物
またはアルコール化合物と三塩化燐とをトルエンのよう
な溶媒中でアミン等のHCl受容体の存在下に反応させ
て、対応する有機ホスホロモノクロリダイト中間体CI
P(OR1 )(OR2 )及びCIP(OR3 )(O
4 )(ここでR1 〜R4 は一般式(II)におけるのと
同義)を生成させ、(b)この中間体を、ヒドロキシア
ルキルフェノール化合物HO−W−L′−OH(W、
L′は一般式(II)におけるのと同義)と反応させて、
対応するビスホスファイト化合物を得る方法により容易
に製造することができる。
【0045】本発明の、一般式(I)で示されるロジウ
ム錯体の調製方法及び単離方法も特に限定されないが、
例えば、ロジウム錯体Rh(acac)(CO)2 ある
いは〔Rh(OAc)(COD)〕2 とロジウム金属に
対し等モル量(P/Rh=2)のビスホスファイト化合
物を、鎖状或いは環状の飽和炭化水素に溶解し、水性ガ
ス雰囲気(1気圧)下、室温で数時間から十数時間攪拌
することにより容易に錯体が合成される。続いて錯体溶
液を0℃以下、好ましくは−20℃以下に冷却すると、
一般的には白色から淡黄色の錯体が析出する。溶媒とし
ては例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げら
れ、原料のロジウム錯体およびビスホスファイト化合物
の溶解に必要な最少量を用いるのが望ましい。
【0046】本発明の、一般式(I)で示されるロジウ
ム錯体の調製のために用いられるロジウム化合物として
は、ロジウムの水素化物、ハロゲン化物、有機酸塩、無
機酸塩、酸化物、カルボニル化合物、アミン化合物、オ
レフィン配位化合物、ホスフィン配位化合物、ホスファ
イト配位化合物等が使用可能で、例えば、三塩化ロジウ
ム、硝酸ロジウム、酢酸ロジウム、Rh(acac)
(CO)2 、〔Rh(OAc)(COD)〕2 、Rh4
(CO)12、Rh6 (CO)16、HRh(CO)(PP
3 3 、〔Rh(OAc)(CO)2 2 、〔Rh
(μ−S(t−Bu)(CO)2 2 、〔RhCl(C
OD)〕2 (ここで、acacはアセチルアセトナト基
を、Acはアセチル基を、CODは1,5−シクロオク
タジエンを、Phはフェニル基を、t−Buは第3ブチ
ル基を表わす)等のロジウム化合物が挙げられるが、必
ずしもこれらに限定されるものではない。
【0047】本発明のヒドリドジカルボニルビスホスフ
ァイトロジウム錯体は、ヒドロホルミル化、水素化、ヒ
ドロアシル化、ヒドロシアン化、ヒドロカルボキシル
化、ヒドロアミド化、ヒドロエステル化、アルドール縮
合等の種々の有機反応における均一系金属触媒として使
用することができる。本発明の、アルデヒド類の製造方
法においては、オレフィン性化合物のヒドロホルミル化
反応系中に前記一般式(I)で示されるビスホスファイ
トロジウム錯体を直接供給する。また、本発明において
は、ビスホスファイト化合物を遊離の状態で存在させる
と、生成アルデヒドの高い異性体選択性が得られる。こ
の場合、遊離のビスホスファイト化合物は前記一般式
(II)で示されるものならば錯体触媒の配位子と同一で
も異なっていてもよい。上記錯体のみを用いる場合、及
び遊離のビスホスファイト化合物と共に用いる場合のい
ずれの場合にも、誘導期を示さずに反応を開始させるこ
とができる。
【0048】また、ヒドロホルミル化反応後の反応液
に、本発明の一般式(II)のビスホスファイト化合物及
び水性ガスを供給することにより、該反応液に含まれて
いる様々な形態のロジウム種を、一般式(I)の構造を
有する安定なロジウム錯体に変化させてロジウム金属を
回収することが可能となる。前記一般式(I)で示され
るビスホスファイトロジウム錯体は、本発明のヒドロホ
ルミル化反応における主要な反応活性種となる。該ロジ
ウム錯体触媒を構成する配位子は、ビスホスファイト化
合物以外にヒドリドとカルボニル配位子を含むが、ヒド
ロホルミル化反応においてこれら配位子は反応基質その
ものであり、また通常水性ガスとして供給される。従っ
て、該ロジウム錯体は全く誘導期を示すことなくオキソ
反応を開始すると考察される。
【0049】金属供給源としてのロジウム化合物と配位
子とを別々に反応帯域に供給する従来の方法では、活性
種が生成するまでの誘導期に、ロジウム金属の析出等の
不安定化、及びそれに伴う生成アルデヒドの異性体選択
性の低下、水素化反応等の副反応等が危惧されるが、反
応開始時点から反応活性種を供給することにより、これ
らの危険を回避することができる。さらに、金属供給源
としてのロジウム化合物を形成していた金属以外の成分
であるハロゲン、硫黄等の成分を反応系中に全く供給せ
ずに反応を行なうことは、被毒の原因をあらかじめ取り
除いておくという意味で、錯体の活性構造の保持に有利
である。
【0050】本発明のヒドロホルミル化方法において、
反応原料として使用されるオレフィン性化合物として
は、分子内にオレフィン性二重結合を少なくとも1つ有
する有機化合物であれば特に制限はなく、具体的には、
エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、ペンテ
ン、ヘキセン、ヘキサジエン、オクテン、オクタジエ
ン、デセン、ヘキサデセン、オクタデセン、イコセン、
ドコセン、スチレン、α−メチルスチレン、シクロヘキ
セン、並びに、プロピレン〜ブテン混合物、1−ブテン
〜2−ブテン〜イソブチレン混合物、1−ブテン〜2−
ブテン〜イソブチレン〜ブタジエン混合物等の低級オレ
フィン混合物、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン
等の低級オレフィンの二量体〜四量体混合物のようなオ
レフィンオリゴマー異性体混合物、アクリロニトリル、
アリルアルコール、1−ヒドロキシ−2,7−オクタジ
エン、3−ヒドロキシ−1,7−オクタジエン、オレイ
ルアルコール、1−メトキシ−2,7−オクタジエン、
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、オレイン酸メ
チル等の置換オレフィン類等が挙げられる。
【0051】本発明の一般式(I)で示されるロジウム
錯体の使用量は、特に限定されるものではなく、触媒活
性及び経済性等から考慮される限界はあるが、本発明に
おいては、通常、ヒドロホルミル化反応帯域中の濃度
が、オレフィン性化合物または後記の反応溶媒1リット
ルに対し金属原子換算で0.05mg〜5g、好ましく
は0.5mg〜1gの範囲から選ばれる。
【0052】また、該錯体と共にビスホスファイト化合
物を添加することは必須ではないが、添加した場合は生
成アルデヒド異性体選択率が向上するとともに、該錯体
の構造安定性が増す等の利点が得られる。これは、オキ
ソ反応条件下における該錯体と該錯体からビスホスファ
イト化合物が脱離した錯体種との間の化学平衡が、遊離
ビスホスファイト化合物を添加することで該錯体の相対
量が増加する方向に移動するためと考案される。さら
に、遊離ビスホスファイト化合物を用いることにより、
錯体種を再利用する際に、安定に回収することが可能と
なる。該錯体と共に用いるビスホスファイト化合物の使
用量は特に限定されるものではなく、触媒の活性、選択
性に対して望ましい結果が得られるように任意に設定さ
れる。通常は、該錯体1モルあたり約0.001〜50
0モル、好ましくは0.1〜100モルの範囲から選ば
れる。
【0053】ヒドロホルミル化反応を行なうにあたっ
て、反応溶媒の使用は必須ではないが、必要ならばヒド
ロホルミル化反応に不活性な溶媒を存在させることがで
きる。好ましい溶媒の具体例は、トルエン、キシレン、
トデシルベンゼン等の芳香族炭化水素、アセトン、ジエ
チルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチ
ル、ジ−n−オクチルフタレート等のエステル類、アル
デヒド縮合体等のヒドロホルミル化反応時に副生する高
沸点成分が挙げられる。
【0054】本発明のヒドロホルミル化方法を行なうた
めの反応条件は、従来通常に用いられたものと同様であ
り、反応温度は通常、15〜200℃、好ましくは50
〜150℃の範囲から選ばれ、CO分圧及びH2 分圧は
通常、0.001〜200kg/cm2 、好ましくは
0.1〜100kg/cm2 、特に好ましくは1〜50
kg/cm2 の範囲から選ばれる。水素と一酸化炭素と
のモル比(H2 /CO)は通常、10/1〜1/10、
好ましくは1/1〜6/1の範囲から選択される。ヒド
ロホルミル化反応の方式しては、攪拌型反応槽または気
泡塔型反応槽中で連続方式または回分方式のいずれでも
行なうことができるが、工業的に実施をする際には連続
方式で行なうことが特に好ましい。
【0055】本発明の一般式(I)で示されるビスホス
ファイトロジウム錯体を用いた系では、生成したアルデ
ヒドを蒸留等の方法により分離した後に、この錯体及び
ビスホスファイト化合物を含む回収液を用いて、新たに
オレフィン性化合物のヒドロホルミル化反応を行なうこ
とができる。更に、連続的にオレフィン性化合物をアル
デヒドに転化する際に、生成するアルデヒドの一部また
は全部を分離した残りの液を、連続的にヒドロホルミル
化反応槽に循環させることもできる。また、連続法でロ
ジウム化合物を循環使用する場合、ヒドロホルミル化反
応後に回収されたロジウムが再度反応器に供給される時
には、本発明のロジウム錯体の形態を取っていることが
望ましい。
【0056】
【実施例】次に本発明の具体的態様を実施例により更に
詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限
り、以下の実施例によって限定されるものではない。 実施例−1(ビスホスファイト化合物(1)及び(2)
の合成) 3.30g(24ミリモル)の三塩化燐を約100ミリ
リットルのトルエンに溶かした溶液の中に、12.3g
(48ミリモル)の3,6−ジ−t−ブチル−2−ナフ
トール及び5.83g(58ミリモル)のトリエチルア
ミンを約50ミリリットルのトルエンに溶かした溶液
を、室温にて約0.5時間かけて攪拌しつつ滴下した。
滴下後、更に約1時間攪拌を行なった。得られたホスホ
ロクロリダイト中間体を含む反応液に、次いで、2.2
g(12ミリモル)の2−ヒドロキシメチル−5−t−
ブチルフェノール及び2.9g(29ミリモル)のトリ
エチルアミンを約50ミリリットルのトルエンに溶かし
た溶液を室温にて約0.5時間かけて攪拌しつつ滴下し
た。滴下後、更に約1時間攪拌を行なった。次いで、副
生した固体のトリエチルアミン塩酸塩を濾別し、濾液を
真空蒸留し、残留固形物を得た。これから、アセトンに
より抽出及び再結晶を行なったところ、無色粉末固体の
非対称ビスホスファイト化合物(1)が得られた。
【0057】実施例−2(ヒドリドジカルボニルビスホ
スファイトロジウム錯体の合成と単離) 0.27g(0.5ミリモル)の〔Rh(OAc)(C
OD)〕2 と2倍モル量のビスホスファイト(1)を窒
素下に置いた後、水性ガスを吹き込み、次に約30ミリ
リットルのヘキサンに溶解した。溶解後、室温で一晩激
しく攪拌し、次に溶液を−15℃で数日間冷却して淡黄
色のロジウム錯体(1)を得た。ビスホスファイト
(2)を用いて同じ要領でロジウム錯体(2)を調製し
た。調製したヒドリドジカルボニルビスホスファイトロ
ジウム錯体(1)と(2)の構造は、燐−31−核磁気
共鳴分光光度法、プロトン核磁気共鳴分光光度法(バリ
アン社製ユニティー300型)、赤外分光光度計(パー
キンエルマー社製モデル1600型)及び元素分析法を
用いて確認した。分析値を表−1及び表−2に、またビ
スホスファイト(1)及び(2)の構造を以下に示し
た。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【化25】
【0061】3,6−ジ−t−ブチル−2−ナフトール
及び2−ヒドロキシメチルフェノールを用いて同じ要領
で非対称ビスホスファイト化合物(2)を調製した。
【0062】実施例−3(ヒドロホルミル化反応) 内容積200ミリリットルのステンレス鋼製上下攪拌型
オートクレーブに、トルエン溶媒55ミリリットル、内
標としてのn−ヘプタン5ミリリットル、及びロジウム
錯体(1)207.5mgを窒素雰囲気下で仕込んだ
後、オートクレーブを密閉した。オートクレーブ内を窒
素ガス10kg/cm2 Gで3回置換した後で窒素ガス
0kg/cm2 Gに放圧し、次いでこれにプロピレン
4.5gを圧入した。これを100℃まで昇温した後、
直ちにオートクレーブ内全圧がプロピレン自圧を含めて
10kg/cm2 Gとなるように、水性ガス(H2 /C
O=1)を圧入して反応を開始した。反応の間に消費さ
れた水性ガスは二次圧力調整器を介して蓄圧器より補給
し、反応器内の全圧を絶えず10kg/cm2 Gに保ち
つつ50分間反応を継続した。図−1(□印)に示すよ
うに誘導期は全く現われず、反応は直ちに開始した。反
応終了後、反応器を室温まで冷却し、オートクレーブ内
の気相及び液相を捕集し、ガスクロマトグラフィーを用
いて成分分析を行なった。目的とするn−ブチルアルデ
ヒドの収率は62.0%、i−ブチルアルデヒドの収率
は36.9%(n/iアルデヒド生成比1.7)、副生
したプロパンの収率は0.4%であった。反応終了後の
反応液中の錯体は、殆ど全てがロジウム錯体(1)の構
造を維持していることが燐−31−核磁気共鳴分光光度
法により確認された。結果を表−3に示した。
【0063】実施例−4 実施例−3において、207.6mgのロジウム錯体
(1)に加えて前記ビスホスファイト化合物(1)をロ
ジウム原子1モル当たり3モル(P/Rhモル比=8)
を用い、反応時間を90分としたこと以外は同様の操作
で、プロピレンのヒドロホルミル化反応を実施した。図
−1(●印)に示すように誘導期は全く現われず、反応
は直ちに開始した。目的とするn−ブチルアルデヒドの
収率は92.2%、i−ブチルアルデヒドの収率は4.
5%(n/iアルデヒド生成比20.7)、副生したプ
ロパンの収率は1.1%であった。ビスホスファイト化
合物(1)の添加によりアルデヒド異性体選択性は飛躍
的に向上した。反応終了後の反応液中の錯体は、殆ど全
てがロジウム錯体(1)の構造を維持していることが燐
−31−核磁気共鳴分光光度法により確認された。結果
を表−3に示した。
【0064】実施例−5 実施例−3において、ロジウム錯体(1)の代わりにロ
ジウム錯体(2)を199.1mg、及び前記ビスホス
ファイト化合物(2)をロジウム原子1モル当たり3モ
ル(P/Phモル比=8)用い、反応時間を70分とし
たこと以外は同様の操作で、プロピレンのヒドロホルミ
ル化反応を実施した。誘導期は全く現われず、反応は直
ちに開始した。目的とするn−ブチルアルデヒドの収率
は91.5%、i−ブチルアルデヒドの収率は4.4%
(n/iアルデヒド生成比20.9)、副生したプロパ
ンの収率は1.1%であった。反応終了後の反応液中の
錯体は、殆ど全てがロジウム錯体(2)の構造を維持し
ていることが燐−31−核磁気共鳴分光光度法により確
認された。結果を表−3に示した。
【0065】比較例−1 実施例−3において、ロジウム錯体(1)の代わりに、
Rh(acac)(CO)2 を37.6mg、及び前記
ビスホスファイト化合物(1)をロジウム原子1モル当
たり4モル(P/Rhモル比=8)用い、反応時間を1
20分としたこと以外は同様の操作で、プロピレンのヒ
ドロホルミル化反応を実施した。図−1(○印)に示す
ように、約10分間の誘導期が明らかに観測された。な
お、目的とするn−ブチルアルデヒドの収率は93.1
%、i−ブチルアルデヒドの収率は4.4%(n/iア
ルデヒド生成比21.2)、副生したプロパンの収率は
1.1%であった。反応終了後の反応液中の錯体は、殆
ど全てがロジウム錯体(1)であることが燐−31−核
磁気共鳴分光光度法により確認された。結果を表−3に
示した。
【0066】
【表3】
【0067】
【発明の効果】本発明のヒドリドジカルボニルビスホス
ファイトロジウム錯体を、ヒドロホルミル化反応におい
て使用することにより、誘導期を全く示すことなく反応
を開始し、生成アルデヒドの高い収率を与える。更に該
ロジウム錯体を遊離のビスホスファイト化合物と共に用
いることにより、生成アルデヒドの異性体選択率に良好
な成績を示すことから、ヒドロホルミル化反応を工業的
に有利に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例−3,4及び比較例−1のヒドロホルミ
ル化反応における転化率の経時変化を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07F 9/6571 9450−4H C07F 9/6571 9/6578 9450−4H 9/6578 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示されるビスホスフ
    ァイトロジウム錯体。 【化1】 (式中、Lは下記一般式(II)で示されるビスホスファ
    イト化合物を表す。 【化2】 (式中、Wは置換又は未置換の2価のアリーレン基を表
    わし、Xは酸素原子を表わし、L′は置換又は未置換の
    アルキレン基又はアルケニレン基を表わし、R1〜R4
    はそれぞれ置換又は未置換のアルキル基、アリール基、
    アルキルアリール基、アリールアルキル基及び脂環式基
    より成る群から選択される基を表わし、R 1 及びR2
    3 及びR4 はそれぞれ互いに結合して環を形成してい
    てもよい)。
  2. 【請求項2】 Wが、X及びL′と結合する芳香環上の
    2つの炭素原子が互いに隣接する、置換又は未置換のア
    リーレン基であり、L′が炭素数1〜6のアルキレン基
    であり、R1 〜R4 がそれぞれ置換又は未置換のアリー
    ル基である請求項1に記載のビスホスファイトロジウム
    錯体。
  3. 【請求項3】 Wが、置換又は未置換のフェニレン基又
    はナフチレン基であり、L′が炭素数1〜6のアルキレ
    ン基であり、R1 〜R4 が、それぞれ、少なくともオル
    ト位に炭化水素基を有するフェニル基、又は、少なくと
    も3位に炭化水素基を有するβ−ナフチル基である請求
    項1に記載のピスホスファイトロジウム錯体。
  4. 【請求項4】 Wが、X及びL′と結合する芳香環上の
    2つの炭素原子が互いに隣接する、置換又は未置換のア
    リーレン基であり、L′が炭素数1〜6のアルキレン基
    であり、R1 〜R4 が、それぞれ、少なくともオルト位
    に炭化水素基を有するフェニル基、又は、少なくとも3
    位に炭化水素基を有するβ−ナフチル基である請求項2
    又は3に記載のビスホスファイトロジウム錯体。
  5. 【請求項5】 オレフィン性化合物を一酸化炭素及び水
    素と反応させて対応するアルデヒド類を製造するにあた
    り、請求項1に記載の一般式(I)で示されるビスホス
    ファイトロジウム錯体を反応系に直接供給して反応を行
    なうことを特徴とするアルデヒド類の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のアルデヒド類の製造方
    法において、反応系中に請求項1に記載の一般式(II)
    で示されるビスホスファイト化合物を遊離の状態で存在
    させるアルデヒド類の製造方法。
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