JPH08140833A - 電磁炊飯器 - Google Patents

電磁炊飯器

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JPH08140833A
JPH08140833A JP28083794A JP28083794A JPH08140833A JP H08140833 A JPH08140833 A JP H08140833A JP 28083794 A JP28083794 A JP 28083794A JP 28083794 A JP28083794 A JP 28083794A JP H08140833 A JPH08140833 A JP H08140833A
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heat
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work coil
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却ファンを用いることなく、極めて簡易な
構造でワークコイルへの通電制御をおこなう発熱素子を
効率的に冷却し得るようにする。 【構成】 ワークコイル18による高周波電磁誘導によ
って加熱される内鍋3を収容し得るように構成され且つ
空間部4を有する二重構造とされた容器本体1を備えた
電磁炊飯器において、前記容器本体1の空間部4におけ
る側周部位に、前記ワークコイル18に対する通電を制
御するための発熱素子(例えば、パワートランジスタ2
8および整流用ダイオードブリッジ29)が取り付けら
れ且つ上下方向に延びる多数の放熱フィン20b,20
b・・を有する放熱器20を前記容器本体1の側壁内面
に沿わしめた状態で配設している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、ワークコイルによる
高周波電磁誘導により内鍋を加熱し得るように構成され
た電磁炊飯器に関し、さらに詳しくはこの種電磁炊飯器
における通電制御用発熱素子(例えば、パワートランジ
スタおよび整流用ダイオードブリッジ)の冷却構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、内鍋を加熱する加熱手段として電
磁誘導加熱装置を採用した電磁炊飯器が開発されてきて
いる。該電磁炊飯器の場合、ワークコイルによる高周波
電磁誘導によって内鍋に発生する渦電流により生ずるジ
ュール熱を内鍋加熱用に利用しようとするものである。
【0003】ところで、前記ワークコイルによる高周波
電磁誘導には、ワークコイルへの通電を制御するための
素子(例えば、パワートランジスタおよび整流用ダイオ
ードブリッジ)が必要であるが、これらの素子は動作時
に発熱するため、これらを冷却する手段が不可欠とな
る。
【0004】従来から知られている冷却手段としては冷
却ファンがあり、この場合、容器本体の底部空間に上記
発熱素子および冷却ファンを配設し、冷却ファンから圧
送される冷却風により発熱素子を冷却することとされて
いる。
【0005】ところが、冷却ファンを用いた場合、炊飯
時に冷却ファンの回転音が発生するため静かに炊飯が行
えないという不具合があり、また、冷却ファン(即ち、
羽根車およびファンモータ)を容器本体の底部に組み込
まなければならず、コスト高となるとともに、製品高さ
も高くならざるを得ないという不具合もある。さらに、
冷却ファンによる強制送風によるため、吸込口に紙等が
詰まると冷却不足により発熱素子の破損するおそれがあ
る。
【0006】上記のような不具合を解消するために、発
熱素子を冷却するための放熱器を炊飯器の外側面に縦方
向に配置し、炊飯器の外面に沿って下方から上方へ自然
対流する空気によって発熱素子および放熱器を冷却する
ようにしたものが提案されている(特開平6ー2693
48号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公知例
の場合、放熱器を炊飯器の外側面に配置し、炊飯器の外
面に沿う自然対流空気により発熱素子および放熱器を冷
却する構成としているため、発熱素子および放熱器を露
出させるわけにいかないところから、炊飯器の側面に発
熱素子および放熱器を囲う通風ケースを設けなければな
らない。従って、通風ケースという特別な部材を必要と
するとともに、炊飯器の側面に通風ケースが突出する構
造となり、構造的に複雑となるとともに、製品の外観を
損なうこととなる。
【0008】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、冷却ファンを用いることなく、極めて簡易な構造
でワークコイルへの通電制御を行う発熱素子を効率的に
冷却し得るようにすることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明の基本構成で
は、上記課題を解決するための手段として、ワークコイ
ルによる高周波電磁誘導によって加熱される内鍋を収容
し得るように構成され且つ空間部を有する二重構造とさ
れた容器本体を備えた電磁炊飯器において、前記容器本
体の空間部における側周部位に、前記ワークコイルに対
する通電を制御するための発熱素子(例えば、パワート
ランジスタおよび整流用ダイオードブリッジ)が取り付
けられ且つ上下方向に延びる多数の放熱フィンを有する
放熱器を前記容器本体の側壁内面に沿わしめた状態で配
設している。
【0010】本願発明の基本構成において、前記容器本
体の底壁に空気入口を形成する一方、前記容器本体の側
壁において前記放熱器と対向する部位に空気出口を形成
するのが放熱器冷却用の対流空気量を増大させ得る点で
好ましい。
【0011】また、前記放熱器の表面に黒色皮膜を形成
するのが放熱器からの輻射放熱量を増大させ得る点で好
ましい。
【0012】また、前記放熱器の配設位置を、前記容器
本体の空間部における後部側周部位あるいは後部コーナ
部位とするのが空間部における余剰スペースを有効利用
できる点で好ましい。
【0013】また、前記放熱器の内方側に断熱材を配設
するのが内鍋から放熱器への熱影響を防止し得る点で好
ましい。
【0014】
【作用】本願発明の基本構成では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0015】即ち、炊飯時において、ワークコイルへの
通電制御により発熱素子(例えば、パワートランジスタ
および整流用ダイオードブリッジ等)が発熱するが、容
器本体内の空間部を下方から上方へ対流する空気流に発
熱素子および放熱器が晒されることに伴って、発熱素子
および放熱器が冷却されることとなる。この際、放熱器
における放熱フィンが上下方向に延びていることによ
り、放熱フィンと対流空気流との接触面積の増大が得ら
れる。
【0016】本願発明の基本構成において、前記容器本
体の底壁に空気入口を形成する一方、前記容器本体の側
壁において前記放熱器と対向する部位に空気出口を形成
した場合、放熱器冷却用の対流空気量が増大することと
なり、発熱素子および放熱器の冷却がより効果的に得ら
れる。
【0017】また、前記放熱器の表面に黒色皮膜を形成
した場合、放熱器からの輻射放熱量が増大することとな
り、発熱素子から放熱器への熱移動が促進される。
【0018】また、前記放熱器の配設位置を、前記容器
本体の空間部における後部側周部位あるいは後部コーナ
部位とした場合、空間部における既存の余剰スペースが
有効に利用できる。
【0019】また、前記放熱器の内方側に断熱材を配設
した場合、内鍋および保温ヒータからの放熱器への熱影
響が防止されることとなり、発熱素子および放熱器の冷
却効果がより一層増大する。
【0020】
【発明の効果】本願発明によれば、ワークコイルによる
高周波電磁誘導によって加熱される内鍋を収容し得るよ
うに構成され且つ空間部を有する二重構造とされた容器
本体を備えた電磁炊飯器において、前記容器本体の空間
部における側周部位に、前記ワークコイルに対する通電
を制御するための発熱素子(例えば、パワートランジス
タおよび整流用ダイオードブリッジ)が取り付けられ且
つ上下方向に延びる多数の放熱フィンを有する放熱器を
前記容器本体の側壁内面に沿わしめた状態で配設して、
炊飯時において、ワークコイルへの通電制御動作により
発熱する発熱素子(例えば、パワートランジスタおよび
整流用ダイオードブリッジ)が、容器本体内の空間部を
下方から上方へ対流する空気流によって冷却される放熱
器への熱伝導により冷却されるようにしたので、冷却フ
ァンを使用しなくとも、極めて簡易な構成(即ち、従来
技術における通風ケース等を必要としない構成)で、発
熱素子の冷却が達成できるという優れた効果がある。
【0021】また、放熱器を容器本体の空間部に配設し
且つ容器本体側壁内面に沿う形状としているので、既存
の余剰スペースを有効に利用できるとともに、従来技術
のものに比べて炊飯器の外観がスッキリとするという効
果もある。
【0022】さらに、放熱器における放熱フィンを上下
方向に延びる形状としているので、放熱フィンと対流空
気流との接触面積の増大が得られ、放熱器からの放熱を
効果的に得られるという効果もある。
【0023】
【実施例】以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾
つかの好適な実施例を説明する。
【0024】図1ないし図3には、本願発明の実施例1
にかかる電磁炊飯器が示されている。
【0025】本実施例の電磁炊飯器は、炊飯と保温とを
兼用するものとされており、図1に示すように、内部に
内鍋3をセットし得るように構成された空間部4を有す
る二重構造の容器本体1と、該容器本体1の上部開口を
開閉自在に覆蓋する蓋体2とによって構成されている。
【0026】前記容器本体1は、底壁および外側壁を構
成する合成樹脂製の有底筒状の外ケース5と、内周面を
構成する内ケース6と、両ケース5,6の上端を結合す
る合成樹脂製の肩部材7とによって構成されており、そ
の内部には、前記内鍋3を取り出し可能にセットされる
こととなっている。
【0027】前記内ケース6は、前記肩部材7に対して
上端が係合され且つ外周面上下中央部に保温ヒータ8を
備えてなる薄金属板製の筒状ケース6aと、該筒状ケー
ス6aの下端に係合する合成樹脂製の皿状ケース6bとか
らなっており、該皿状ケース6bの底面中央部には、前
記内鍋3の底面に対して接触するセンタセンサー9が設
けられている。
【0028】該センタセンサー9は、前記内鍋3の温度
を検知する温度検知手段として作用するものであり、温
度検知部となるサーミスタ10、内鍋3がセットされて
いるか否かを検知する内鍋セット検知センサー11が内
蔵されている。
【0029】本実施例のセンターセンサ8は、前記皿状
ケース6bの中央部に形成された円形の収納部12内に
あって上下動自在に配設され且つ前記サーミスタ10を
内蔵してなるセンサーホルダー13と、該センサーホル
ダー13を上方(即ち、内鍋3の底面に当接する方向)に
付勢するスプリング14とを備えて構成されている。本
実施例の場合、このセンサーホルダー13の上面は円形
平面とされており、内鍋3の底面に当接するセンサーキ
ャップ15が設けられている。
【0030】また、前記内鍋セット検知センサー11
は、前記センサーホルダー13の外周において相対向す
る位置に設けられたリードスイッチ16およびマグネッ
ト(図示省略)と、前記センサーホルダー13の下方移
動時(換言すれば、内鍋セット時)において前記リードス
イッチ16とマグネットとの間に挿入される遮閉板17
とによって構成されている。
【0031】前記皿状ケース6bの下面には、前記セン
ターセンサ9を包囲し且つ前記内鍋3の底面から下部湾
曲部位かけて対応するように環状のワークコイル18が
配設されている。該ワークコイル18は高周波電磁誘導
加熱装置における磁気発生手段として作用するものであ
る。符号19はワークコイル18を所定位置に保持する
とともにワークコイル18による磁気が下方に存在する
機器に対して影響を及ぼさないように遮閉するフェライ
トコアであり、該フェライトコア19の上端適所(本実
施例の場合、容器本体1の空間部4における後方側周部
4a側)には、後に詳述する放熱器20の取付部となる
取付ボス19aが一体に形成されている。
【0032】前記蓋体2は、上面を構成する合成樹脂製
の上板21と、下面における外周環状部を構成する合成
樹脂製の下板22と、該下板22における開口部を覆蓋
する放熱板23とによって中空構造に形成されている。
この蓋体2は、前記肩部材7の一側に対してヒンジ機構
24を介して回動自在に取り付けられており、その開放
端側には、蓋体2の所定位置に対して係合して蓋体2の
閉塞状態を維持するロック機構25が設けられている。
符号26は蒸気排出口、27は蓋ヒータである。 そし
て、前記容器本体1の空間部4における後方側周部4a
には、前記ワークコイル18に対する通電を制御するた
めのパワートランジスタ28および整流用ダイオードブ
リッジ29において発生する熱を放熱するための放熱器
20が配設されている。この空間部4における後方側側
周部4aは、比較的大きな余剰スペースを有しているの
で、放熱器20を配設するのに好適であり、この余剰ス
ペースを有効に利用することにより、容器本体1の外径
サイズを大きくしなくともよくなる。しかも、放熱器2
0は、容器本体1の外ケース5により覆われることとな
るため、従来公知のものにおけるように、特別なケース
を設ける必要もなくなる。なお、前記空間部4における
前方側周部3cには、取付部材46に支持された状態で
マイコン基板45が設けられるため、放熱器設置スペー
スが得られない。また、空間部4における側方側周部3
d,3dは、容器本体1のサイズを小さく抑える必要か
ら幅狭とされており、放熱器設置スペースが得られな
い。
【0033】前記放熱器20は、前記容器本体1の側壁
内面(換言すれば、外ケース5内面)に沿った形状を有
し且つ熱良導体(例えば、アルミあるいはアルミ合金
材)からなる板状の放熱器主体20aと該放熱器主体2
0aの内外両面に一体突設された上下方向に延びる多数
の放熱フィン20b,20b・・とにより構成されてお
り、前記放熱器主体20aを、前記フェライトコア19
における取付ボス19aに対してビス30により固着す
ることにより取り付けられている(図2参照)。また、
前記放熱器主体20aの内外両面には、前記パワートラ
ンジスタ28および整流用ダイオードブリッジ29がボ
ルト31により直付けされている。
【0034】このように構成したことにより、容器本体
1の空間部4において下方から上方へ自然対流する空気
流Fにパワートランジスタ28、整流用ダイオードブリ
ッジ29および放熱器20が晒されることとなり、これ
らの機器は対流空気流Fにより自然冷却されることとな
る。この際、放熱器20における放熱フィン20b・・
が上下方向に延びていることにより、放熱フィン20b
・・と対流空気流Fとの接触面積の増大が得られる。
【0035】ところで、容器本体1の空間部4は、密閉
空間ではないので、パワートランジスタ28、整流ダイ
オードブリッジ29および放熱器20を冷却するに足る
対流空気流Fが得られるが、本実施例においては、前記
容器本体1の底壁(換言すれば、外ケース5の底面適
所)に空気入口33を形成する一方、前記容器本体1の
側壁(換言すれば、外ケース5の側面)において前記放
熱器20と対向する部位に空気出口34を形成して、前
記放熱器20へと流れる対流空気流Fの量を多く確保で
きるようにしている。
【0036】さらに、前記放熱器20の表面には、図3
に拡大図示するように、黒色塗料あるいは黒色酸化皮膜
からなる黒色皮膜32が形成されている。この黒色皮膜
32の形成により、放熱器20からの輻射放熱量が増大
することとなり、パワートランジスタ28および整流用
ダイオードブリッジ29の冷却がより一層効果的に得ら
れる。
【0037】さらにまた、本実施例においては、前記放
熱器20の内方側には断熱材35が配設されている。該
断熱材35は、保温ヒータ8が付設されている筒状ケー
ス6aとその外周側にあって内鍋3および保温ヒータ8
からの輻射熱を遮断する遮熱板36との間に介設されて
いる。この断熱材35の存在により、内鍋3および保温
ヒータ8からの輻射熱の影響がパワートランジスタ2
8、整流用ダイオードブリッジ29および放熱器20に
及ばなくなる。
【0038】次いで、図4を参照して、本実施例の電磁
炊飯器における電力供給回路の一例を説明する。
【0039】この電磁炊飯器における電力供給回路は、
前記整流用ダイオードブリッジ29と、フィルタコイル
37と、インバータ回路38とを有しており、商用交流
電源39から供給される交流電流を前記整流用ダイオー
ドブリッジ29で整流して直流電流に変換した後、サー
ジ電流等を吸収するためのフィルタコイル37を経てイ
ンバータ回路38に与える。
【0040】前記インバータ回路38は、ワークコイル
18に直列接続されたパワートランジスタ28と、該パ
ワートランジスタ28のスイッチング作動を制御するた
めの制御回路40と、パワートランジスタ28に並列接
続されたフライホイールダイオード41と、ワークコイ
ル18に並列接続された共振コンデンサ42と、フィル
タコンデンサ43とを備えている。
【0041】前記インバータ回路38の動作は次の通り
である。制御回路40からパワートランジスタ28にO
N信号が与えられると、パワートランジスタ28がON
して、フィルタコンデンサ43→ワークコイル18→パ
ワートランジスタ28の方向に電流が流れる。次いで制
御回路40からパワートランジスタ28にOFF信号が
与えられ、パワートランジスタ28がOFFする。パワ
ートランジスタ28がOFFすると、ワークコイル18
に蓄積された電磁エネルギーが放電し、ワークコイル1
8と共振コンデンサ42との閉ループ回路に電流が流
れ、共振コンデンサ42が充電される。共振コンデンサ
42が充電されるまでは、ワークコイル18にはパワー
トランジスタ28がONしていた時と同様の方向に電流
が流れる。
【0042】共振コンデンサ42の充電が終わると、逆
に共振コンデンサ42に充電された電荷が放電され、ワ
ークコイル18に逆方向の電流が流れる。そして、共振
コンデンサ42の放電が終わっても、共振コンデンサ4
2の放電電流によりワークコイル18に蓄積された電磁
エネルギーが放電して、この電磁エネルギーによりワー
クコイル18→フィルタコンデンサ43→フライホイー
ルダイオード41の方向に電流が流れる。ワークコイル
18の蓄積電磁エネルギーが放電され終えると、1サイ
クルが終わる。そして、制御回路40により再びパワー
トランジスタ28にON信号が与えられる。
【0043】以上の1サイクルが例えば1秒間に3万回
繰り返されるように制御回路40がON/OFF信号を
出力する。この結果、ワークコイル18に対する高周波
電磁誘導加熱が実行される。
【0044】上述のワークコイル18に対する電力供給
回路は、その動作時に発熱する。特に、パワートランジ
スタ28および整流用ダイオードブリッジ29は比較的
大電流で動作されるので、その発熱量が大きい。そこ
で、本実施例では、少なくともパワートランジスタ28
および整流用ダイオードブリッジ29を前述したように
放熱器20に直付けして、自然対流による通風により冷
却するようにしている。
【0045】なお、本実施例におけるように、パワート
ランジスタ28および整流用ダイオードブリッジ29の
みを放熱器20に直付けするのではなく、フライホイー
ルダイオード41、共振コンデンサ42、フィルタコン
デンサ43等の発熱する素子も放熱器20に直付けする
ようにしてもよい。
【0046】要は、ワークコイル18に電力を供給する
ための回路素子のうち、発熱量の大きい素子を放熱器2
0に直付けして、放熱器20を自然対流する空気に晒し
て冷却するようにされていればよい。
【0047】実施例2 図5には、本願発明の実施例2にかかる電磁炊飯器が示
されている。
【0048】本実施例の場合、放熱器20は、容器本体
1の空間部4における後部コーナ部4bに配設されてい
る。該後部コーナ部4bも、比較的大きな余剰スペース
を有しているので、放熱器20を配設するのに好適であ
り、この余剰スペースを有効に利用することにより、容
器本体1の外径サイズを大きくしなくともよくなる。そ
の他の構成および作用効果は実施例1と同様なので重複
を避けて説明を省略する。
【0049】本願発明は、上記各実施例の構成に限定さ
れるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て適宜設計変更可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例1にかかる電磁炊飯器の縦断
面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】本願発明の実施例1にかかる電磁炊飯器におけ
る放熱器の部分拡大断面図である。
【図4】本願発明の実施例1にかかる電磁炊飯器におけ
る電力供給回路を示す回路構成図である。
【図5】本願発明の実施例2にかかる電磁炊飯器の横断
面図(図2相当図)である。
【符号の説明】
1は容器本体、3は内鍋、4は空間部、4aは後方側周
部、4bは後方コーナ部、5は外ケース、6は内ケー
ス、6aは筒状ケース、6bは皿状ケース、8は保温ヒ
ータ、18はワークコイル、19はフェライトコア、1
9aは取付ボス、20は放熱器、20aは放熱器主体、
20bは放熱フィン、28は発熱素子(パワートランジ
スタ)、29は発熱素子(整流用ダイオードブリッ
ジ)、32は黒色皮膜、33は空気入口、34は空気出
口、35は断熱材、36は遮熱板。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 電磁炊飯器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、ワークコイルによる
高周波電磁誘導により内鍋を加熱し得るように構成され
た電磁炊飯器に関し、さらに詳しくはこの種電磁炊飯器
における通電制御用の発熱する制御素子(例えば、パワ
ートランジスタおよび整流用ダイオードブリッジ)の冷
却構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、内鍋を加熱する加熱手段として電
磁誘導加熱装置を採用した電磁炊飯器が開発されてきて
いる。該電磁炊飯器の場合、ワークコイルによる高周波
電磁誘導によって内鍋に発生する渦電流により生ずるジ
ュール熱を内鍋加熱用に利用しようとするものである。
【0003】ところで、前記ワークコイルによる高周波
電磁誘導には、ワークコイルへの通電を制御するための
制御素子(例えば、パワートランジスタおよび整流用ダ
イオードブリッジ)が必要であるが、これらの制御素子
は動作時に発熱するため、これらを冷却する手段が不可
欠となる。
【0004】従来から知られている冷却手段としては冷
却ファンがあり、この場合、容器本体の底部空間に上記
発熱する制御素子および冷却ファンを配設し、冷却ファ
ンから圧送される冷却風により制御素子を冷却すること
とされている。
【0005】ところが、冷却ファンを用いた場合、炊飯
時に冷却ファンの回転音が発生するため静かに炊飯が行
えないという不具合があり、また、冷却ファン(即ち、
羽根車およびファンモータ)を容器本体の底部に組み込
まなければならず、コスト高となるとともに、製品高さ
も高くならざるを得ないという不具合もある。さらに、
冷却ファンによる強制送風によるため、吸込口に紙等が
詰まると冷却不足により制御素子が破損するおそれがあ
る。
【0006】上記のような不具合を解消するために、制
御素子を冷却するための放熱器を炊飯器の外側面に縦方
向に配置し、炊飯器の外面に沿って下方から上方へ自然
対流する空気によって制御素子および放熱器を冷却する
ようにしたものが提案されている(特開平6ー2693
48号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公知例
の場合、放熱器を炊飯器の外側面に配置し、炊飯器の外
面に沿う自然対流空気により制御素子および放熱器を冷
却する構成としているため、制御素子および放熱器を露
出させるわけにいかないところから、炊飯器の側面に制
御素子および放熱器を囲う通風ケースを設けなければな
らない。従って、通風ケースという特別な部材を必要と
するとともに、炊飯器の側面に通風ケースが突出する構
造となり、構造的に複雑となるとともに、製品の外観を
損なうこととなる。
【0008】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、冷却ファンを用いることなく、極めて簡易な構造
でワークコイルへの通電制御を行う発熱する制御素子を
効率的に冷却し得るようにすることを目的とするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明の基本構成で
は、上記課題を解決するための手段として、ワークコイ
ルによる高周波電磁誘導によって加熱される内鍋を収容
し得るように構成され且つ空間部を有する二重構造とさ
れた容器本体を備えた電磁炊飯器において、前記容器本
体の空間部における側周部位に、前記ワークコイルに対
する通電を制御するための発熱する制御素子(例えば、
パワートランジスタおよび整流用ダイオードブリッジ)
が取り付けられ且つ上下方向に延びる多数の放熱フィン
を有する放熱器を前記容器本体の側壁内面に沿わしめた
状態で配設している。
【0010】本願発明の基本構成において、前記容器本
体の底壁に空気入口を形成する一方、前記容器本体の側
壁において前記放熱器と対向する部位に空気出口を形成
するのが放熱器冷却用の対流空気量を増大させ得る点で
好ましい。
【0011】また、前記放熱器の表面に黒色皮膜を形成
するのが放熱器からの輻射放熱量を増大させ得る点で好
ましい。
【0012】また、前記放熱器の配設位置を、前記容器
本体の空間部における後部側周部位あるいは後部コーナ
部位とするのが空間部における余剰スペースを有効利用
できる点で好ましい。
【0013】また、前記放熱器の内方側に遮熱板を配設
するのが内鍋からの熱影響を防止し得る点で好ましく、
該遮熱板の内方側に断熱材を配設すれば内鍋からの熱影
響防止効果がより向上する。
【0014】
【作用】本願発明の基本構成では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0015】即ち、炊飯時において、ワークコイルへの
通電制御により制御素子(例えば、パワートランジスタ
および整流用ダイオードブリッジ等)が発熱するが、容
器本体内の空間部を下方から上方へ対流する空気流に制
御素子および放熱器が晒されることに伴って、制御素子
および放熱器が冷却されることとなる。この際、放熱器
における放熱フィンが上下方向に延びていることによ
り、放熱フィンと対流空気流との接触面積の増大が得ら
れる。
【0016】本願発明の基本構成において、前記容器本
体の底壁に空気入口を形成する一方、前記容器本体の側
壁において前記放熱器と対向する部位に空気出口を形成
した場合、放熱器冷却用の対流空気量が増大することと
なり、制御素子および放熱器の冷却がより効果的に得ら
れる。
【0017】また、前記放熱器の表面に黒色皮膜を形成
した場合、放熱器からの輻射放熱量が増大することとな
り、制御素子から放熱器への熱移動が促進される。
【0018】また、前記放熱器の配設位置を、前記容器
本体の空間部における後部側周部位あるいは後部コーナ
部位とした場合、空間部における既存の余剰スペースが
有効に利用できる。
【0019】また、前記放熱器の内方側に遮熱板を配設
した場合、内鍋および保温ヒータからの放熱器への熱影
響が防止されることとなり、制御素子および放熱器の冷
却効果がより一層増大するし、その場合において、該遮
熱板の内方側に断熱材を配設した場合、内鍋からの熱影
響の防止がより効果的となる。
【0020】
【発明の効果】本願発明によれば、ワークコイルによる
高周波電磁誘導によって加熱される内鍋を収容し得るよ
うに構成され且つ空間部を有する二重構造とされた容器
本体を備えた電磁炊飯器において、前記容器本体の空間
部における側周部位に、前記ワークコイルに対する通電
を制御するための発熱する制御素子(例えば、パワート
ランジスタおよび整流用ダイオードブリッジ)が取り付
けられ且つ上下方向に延びる多数の放熱フィンを有する
放熱器を前記容器本体の側壁内面に沿わしめた状態で配
設して、炊飯時において、ワークコイルへの通電制御動
作により発熱する制御素子(例えば、パワートランジス
タおよび整流用ダイオードブリッジ)が、容器本体内の
空間部を下方から上方へ対流する空気流によって冷却さ
れる放熱器への熱伝導により冷却されるようにしたの
で、冷却ファンを使用しなくとも、極めて簡易な構成
(即ち、従来技術における通風ケース等を必要としない
構成)で、制御素子の冷却が達成できるという優れた効
果がある。
【0021】また、放熱器を容器本体の空間部に配設し
且つ容器本体側壁内面に沿う形状としているので、既存
の余剰スペースを有効に利用できるとともに、従来技術
のものに比べて炊飯器の外観がスッキリとするという効
果もある。
【0022】さらに、放熱器における放熱フィンを上下
方向に延びる形状としているので、放熱フィンと対流空
気流との接触面積の増大が得られ、放熱器からの放熱を
効果的に得られるという効果もある。
【0023】
【実施例】以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾
つかの好適な実施例を説明する。
【0024】図1ないし図3には、本願発明の実施例1
にかかる電磁炊飯器が示されている。
【0025】本実施例の電磁炊飯器は、炊飯と保温とを
兼用するものとされており、図1に示すように、内部に
内鍋3をセットし得るように構成された空間部4を有す
る二重構造の容器本体1と、該容器本体1の上部開口を
開閉自在に覆蓋する蓋体2とによって構成されている。
【0026】前記容器本体1は、底壁および外側壁を構
成する合成樹脂製の有底筒状の外ケース5と、内周面を
構成する内ケース6と、両ケース5,6の上端を結合す
る合成樹脂製の肩部材7とによって構成されており、そ
の内部には、前記内鍋3を取り出し可能にセットされる
こととなっている。
【0027】前記内ケース6は、前記肩部材7に対して
上端が係合され且つ外周面上下中央部に保温ヒータ8を
備えてなる薄金属板製の筒状ケース6aと、該筒状ケー
ス6aの下端に係合する合成樹脂製の皿状ケース6bとか
らなっており、該皿状ケース6bの底面中央部には、前
記内鍋3の底面に対して接触するセンタセンサー9が設
けられている。
【0028】該センタセンサー9は、前記内鍋3の温度
を検知する温度検知手段として作用するものであり、温
度検知部となるサーミスタ10、内鍋3がセットされて
いるか否かを検知する内鍋セット検知センサー11が内
蔵されている。
【0029】本実施例のセンターセンサ8は、前記皿状
ケース6bの中央部に形成された円形の収納部12内に
あって上下動自在に配設され且つ前記サーミスタ10を
内蔵してなるセンサーホルダー13と、該センサーホル
ダー13を上方(即ち、内鍋3の底面に当接する方向)に
付勢するスプリング14とを備えて構成されている。本
実施例の場合、このセンサーホルダー13の上面は円形
平面とされており、内鍋3の底面に当接するセンサーキ
ャップ15が設けられている。
【0030】また、前記内鍋セット検知センサー11
は、前記センサーホルダー13の外周において相対向す
る位置に設けられたリードスイッチ16およびマグネッ
ト(図示省略)と、前記センサーホルダー13の下方移
動時(換言すれば、内鍋セット時)において前記リードス
イッチ16とマグネットとの間に挿入される遮閉板17
とによって構成されている。
【0031】前記皿状ケース6bの下面には、前記セン
ターセンサ9を包囲し且つ前記内鍋3の底面から下部湾
曲部位かけて対応するように環状のワークコイル18が
配設されている。該ワークコイル18は高周波電磁誘導
加熱装置における磁気発生手段として作用するものであ
る。符号19はワークコイル18を所定位置に保持する
とともにワークコイル18による磁気が下方に存在する
機器に対して影響を及ぼさないように遮閉するフェライ
トコアであり、該フェライトコア19の上端適所(本実
施例の場合、容器本体1の空間部4における後方側周部
4a側)には、後に詳述する放熱器20の取付部となる
取付ボス19aが一体に形成されている。
【0032】前記蓋体2は、上面を構成する合成樹脂製
の上板21と、下面における外周環状部を構成する合成
樹脂製の下板22と、該下板22における開口部を覆蓋
する放熱板23とによって中空構造に形成されている。
この蓋体2は、前記肩部材7の一側に対してヒンジ機構
24を介して回動自在に取り付けられており、その開放
端側には、蓋体2の所定位置に対して係合して蓋体2の
閉塞状態を維持するロック機構25が設けられている。
符号26は蒸気排出口、27は蓋ヒータである。 そし
て、前記容器本体1の空間部4における後方側側周部4
aには、前記ワークコイル18に対する通電を制御する
ためのパワートランジスタ28および整流用ダイオード
ブリッジ29において発生する熱を放熱するための放熱
器20が配設されている。この空間部4における後方側
側周部4aは、比較的大きな余剰スペースを有している
ので、放熱器20を配設するのに好適であり、この余剰
スペースを有効に利用することにより、容器本体1の外
径サイズを大きくしなくともよくなる。しかも、放熱器
20は、容器本体1の外ケース5により覆われることと
なるため、従来公知のものにおけるように、特別なケー
スを設ける必要もなくなる。なお、前記空間部4におけ
る前方側周部3cには、取付部材46に支持された状態
でマイコン基板45が設けられるため、放熱器設置スペ
ースが得られない。また、空間部4における側方側周部
3d,3dは、容器本体1のサイズを小さく抑える必要
から幅狭とされており、放熱器設置スペースが得られな
い。
【0033】前記放熱器20は、前記容器本体1の側壁
内面(換言すれば、外ケース5内面)に沿った形状を有
し且つ熱良導体(例えば、アルミあるいはアルミ合金
材)からなる板状の放熱器主体20aと該放熱器主体2
0aの内外両面に一体突設された上下方向に延びる多数
の放熱フィン20b,20b・・とにより構成されてお
り、前記放熱器主体20aを、前記フェライトコア19
における取付ボス19aに対してビス30により固着す
ることにより取り付けられている(図2参照)。また、
前記放熱器主体20aの内外両面には、前記パワートラ
ンジスタ28および整流用ダイオードブリッジ29がボ
ルト31により直付けされている。
【0034】このように構成したことにより、容器本体
1の空間部4において下方から上方へ自然対流する空気
流Fにパワートランジスタ28、整流用ダイオードブリ
ッジ29および放熱器20が晒されることとなり、これ
らの機器は対流空気流Fにより自然冷却されることとな
る。この際、放熱器20における放熱フィン20b・・
が上下方向に延びていることにより、放熱フィン20b
・・と対流空気流Fとの接触面積の増大が得られる。
【0035】ところで、容器本体1の空間部4は、密閉
空間ではないので、パワートランジスタ28、整流ダイ
オードブリッジ29および放熱器20を冷却するに足る
対流空気流Fが得られるが、本実施例においては、前記
容器本体1の底壁(換言すれば、外ケース5の底面適
所)に空気入口33を形成する一方、前記容器本体1の
側壁(換言すれば、外ケース5の側面)において前記放
熱器20と対向する部位に空気出口34を形成して、前
記放熱器20へと流れる対流空気流Fの量を多く確保で
きるようにしている。
【0036】さらに、前記放熱器20の表面には、図3
に拡大図示するように、黒色塗料あるいは黒色酸化皮膜
からなる黒色皮膜32が形成されている。この黒色皮膜
32の形成により、放熱器20からの輻射放熱量が増大
することとなり、パワートランジスタ28および整流用
ダイオードブリッジ29の冷却がより一層効果的に得ら
れる。
【0037】さらにまた、本実施例においては、前記放
熱器20の内方側には断熱材35が配設されている。該
断熱材35は、保温ヒータ8が付設されている筒状ケー
ス6aとその外周側にあって内鍋3および保温ヒータ8
からの輻射熱を遮断する遮熱板36との間に介設されて
いる。この断熱材35の存在により、内鍋3および保温
ヒータ8からの輻射熱の影響がパワートランジスタ2
8、整流用ダイオードブリッジ29および放熱器20に
及ばなくなる。
【0038】次いで、図4を参照して、本実施例の電磁
炊飯器における電力供給回路の一例を説明する。
【0039】この電磁炊飯器における電力供給回路は、
前記整流用ダイオードブリッジ29と、フィルタコイル
37と、インバータ回路38とを有しており、商用交流
電源39から供給される交流電流を前記整流用ダイオー
ドブリッジ29で整流して直流電流に変換した後、サー
ジ電流等を吸収するためのフィルタコイル37を経てイ
ンバータ回路38に与える。
【0040】前記インバータ回路38は、ワークコイル
18に直列接続されたパワートランジスタ28と、該パ
ワートランジスタ28のスイッチング作動を制御するた
めの制御回路40と、パワートランジスタ28に並列接
続されたフライホイールダイオード41と、ワークコイ
ル18に並列接続された共振コンデンサ42と、フィル
タコンデンサ43とを備えている。
【0041】前記インバータ回路38の動作は次の通り
である。制御回路40からパワートランジスタ28にO
N信号が与えられると、パワートランジスタ28がON
して、フィルタコンデンサ43→ワークコイル18→パ
ワートランジスタ28の方向に電流が流れる。次いで制
御回路40からパワートランジスタ28にOFF信号が
与えられ、パワートランジスタ28がOFFする。パワ
ートランジスタ28がOFFすると、ワークコイル18
に蓄積された電磁エネルギーが放電し、ワークコイル1
8と共振コンデンサ42との閉ループ回路に電流が流
れ、共振コンデンサ42が充電される。共振コンデンサ
42が充電されるまでは、ワークコイル18にはパワー
トランジスタ28がONしていた時と同様の方向に電流
が流れる。
【0042】共振コンデンサ42の充電が終わると、逆
に共振コンデンサ42に充電された電荷が放電され、ワ
ークコイル18に逆方向の電流が流れる。そして、共振
コンデンサ42の放電が終わっても、共振コンデンサ4
2の放電電流によりワークコイル18に蓄積された電磁
エネルギーが放電して、この電磁エネルギーによりワー
クコイル18→フィルタコンデンサ43→フライホイー
ルダイオード41の方向に電流が流れる。ワークコイル
18の蓄積電磁エネルギーが放電され終えると、1サイ
クルが終わる。そして、制御回路40により再びパワー
トランジスタ28にON信号が与えられる。
【0043】以上の1サイクルが例えば1秒間に3万回
繰り返されるように制御回路40がON/OFF信号を
出力する。この結果、ワークコイル18に対する高周波
電磁誘導加熱が実行される。
【0044】上述のワークコイル18に対する電力供給
回路は、その動作時に発熱する。特に、パワートランジ
スタ28および整流用ダイオードブリッジ29は比較的
大電流で動作されるので、その発熱量が大きい。そこ
で、本実施例では、少なくともパワートランジスタ28
および整流用ダイオードブリッジ29を前述したように
放熱器20に直付けして、自然対流による通風により冷
却するようにしている。
【0045】なお、本実施例におけるように、パワート
ランジスタ28および整流用ダイオードブリッジ29を
放熱器20に直付けするのではなく、最も発熱量の大き
なパワートランジスタ28のみを放熱器20に直付けす
るようにしてもよい。
【0046】要は、ワークコイル18に電力を供給する
ための回路素子のうち、発熱量の大きい素子を放熱器2
0に直付けして、放熱器20を自然対流する空気に晒し
て冷却するようにされていればよい。
【0047】実施例2 図5には、本願発明の実施例2にかかる電磁炊飯器が示
されている。
【0048】本実施例の場合、放熱器20は、容器本体
1の空間部4における後部コーナ部4bに配設されてい
る。該後部コーナ部4bも、比較的大きな余剰スペース
を有しているので、放熱器20を配設するのに好適であ
り、この余剰スペースを有効に利用することにより、容
器本体1の外径サイズを大きくしなくともよくなる。そ
の他の構成および作用効果は実施例1と同様なので重複
を避けて説明を省略する。
【0049】本願発明は、上記各実施例の構成に限定さ
れるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て適宜設計変更可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例1にかかる電磁炊飯器の縦断
面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】本願発明の実施例1にかかる電磁炊飯器におけ
る放熱器の部分拡大断面図である。
【図4】本願発明の実施例1にかかる電磁炊飯器におけ
る電力供給回路を示す回路構成図である。
【図5】本願発明の実施例2にかかる電磁炊飯器の横断
面図(図2相当図)である。
【符号の説明】 1は容器本体、3は内鍋、4は空間部、4aは後方側側
周部、4bは後方コーナ部、5は外ケース、6は内ケー
ス、6aは筒状ケース、6bは皿状ケース、8は保温ヒ
ータ、18はワークコイル、19はフェライトコア、1
9aは取付ボス、20は放熱器、20aは放熱器主体、
20bは放熱フィン、28は制御素子(パワートランジ
スタ)、29は制御素子(整流用ダイオードブリッ
ジ)、32は黒色皮膜、33は空気入口、34は空気出
口、35は断熱材、36は遮熱板。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークコイルによる高周波電磁誘導によ
    って加熱される内鍋を収容し得るように構成され且つ空
    間部を有する二重構造とされた容器本体を備えた電磁炊
    飯器であって、前記容器本体の空間部における側周部位
    には、前記ワークコイルに対する通電を制御するための
    発熱素子が取り付けられ且つ上下方向に延びる多数の放
    熱フィンを有する放熱器を前記容器本体の側壁内面に沿
    わしめた状態で配設したことを特徴とする電磁炊飯器。
  2. 【請求項2】 前記容器本体の底壁には空気入口を形成
    する一方、前記容器本体の側壁において前記放熱器と対
    向する部位には空気出口を形成したことを特徴とする前
    記請求項1記載の電磁炊飯器。
  3. 【請求項3】 前記放熱器の表面には黒色皮膜を形成し
    たことを特徴とする前記請求項1および請求項2のいず
    れか一項記載の電磁炊飯器。
  4. 【請求項4】 前記放熱器の配設位置を、前記容器本体
    の空間部における後部側周部位あるいは後部コーナ部位
    としたことを特徴とする前記請求項1ないし請求項3の
    いずれか一項記載の電磁炊飯器。
  5. 【請求項5】 前記放熱器の内方側には断熱材を配設し
    たことを特徴とする前記請求項1ないし請求項4のいず
    れか一項記載の電磁炊飯器。
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