JP2806278B2 - 電磁炊飯器 - Google Patents
電磁炊飯器Info
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Description
高周波電磁誘導により内鍋を加熱し得るように構成され
た電磁炊飯器に関し、さらに詳しくはこの種電磁炊飯器
における通電制御用の発熱する制御素子(例えば、パワ
ートランジスタおよび整流用ダイオードブリッジ)の冷
却構造に関するものである。
磁誘導加熱装置を採用した電磁炊飯器が開発されてきて
いる。該電磁炊飯器の場合、ワークコイルによる高周波
電磁誘導によって内鍋に発生する渦電流により生ずるジ
ュール熱を内鍋加熱用に利用しようとするものである。
電磁誘導には、ワークコイルへの通電を制御するための
制御素子(例えば、パワートランジスタおよび整流用ダ
イオードブリッジ)が必要であるが、これらの制御素子
は動作時に発熱するため、これらを冷却する手段が不可
欠となる。
却ファンがあり、この場合、容器本体の底部空間に上記
発熱する制御素子および冷却ファンを配設し、冷却ファ
ンから圧送される冷却風により制御素子を冷却すること
とされている。
時に冷却ファンの回転音が発生するため静かに炊飯が行
えないという不具合があり、また、冷却ファン(即ち、
羽根車およびファンモータ)を容器本体の底部に組み込
まなければならず、コスト高となるとともに、製品高さ
も高くならざるを得ないという不具合もある。さらに、
冷却ファンによる強制送風によるため、吸込口に紙等が
詰まると冷却不足により制御素子が破損するおそれがあ
る。
御素子を冷却するための放熱器を炊飯器の外側面に縦方
向に配置し、炊飯器の外面に沿って下方から上方へ自然
対流する空気によって制御素子および放熱器を冷却する
ようにしたものが提案されている(特開平6ー2693
48号公報参照)。
の場合、放熱器を炊飯器の外側面に配置し、炊飯器の外
面に沿う自然対流空気により制御素子および放熱器を冷
却する構成としているため、制御素子および放熱器を露
出させるわけにいかないところから、炊飯器の側面に制
御素子および放熱器を囲う通風ケースを設けなければな
らない。従って、通風ケースという特別な部材を必要と
するとともに、炊飯器の側面に通風ケースが突出する構
造となり、構造的に複雑となるとともに、製品の外観を
損なうこととなる。
ので、冷却ファンを用いることなく、極めて簡易な構造
でワークコイルへの通電制御を行う発熱する制御素子を
効率的に冷却し得るようにすることを目的とするもので
ある。
は、上記課題を解決するための手段として、ワークコイ
ルによる高周波電磁誘導によって加熱される内鍋を収容
し得るように構成され且つ空間部を有する二重構造とさ
れた容器本体を備えた電磁炊飯器において、前記容器本
体の空間部における側周部位に、上下方向に延びる多数
の放熱フィンを有する放熱器を前記容器本体の側壁内面
に沿わしめた状態で配設し且つ該放熱器における前記放
熱フィンに挟まれた位置に、前記ワークコイルに対する
通電を制御する制御素子を取り付けるとともに、前記容
器本体の底壁に空気入口を形成する一方、前記容器本体
の側壁において前記放熱器と対向する部位に空気出口を
形成している。
の表面に黒色皮膜を形成するのが放熱器からの輻射放熱
量を増大させ得る点で好ましい。
本体の空間部における後部側周部位あるいは後部コーナ
部位とするのが空間部における余剰スペースを有効利用
できる点で好ましい。
するのが内鍋からの熱影響を防止し得る点で好ましく、
該遮熱板の内方側に断熱材を配設すれば内鍋からの熱影
響防止効果がより向上する。
のような作用が得られる。
通電制御により制御素子(例えば、パワートランジスタ
および整流用ダイオードブリッジ等)が発熱するが、容
器本体の底壁に形成された空気入口から容器本体の側壁
において前記放熱器と対向する部位に形成された空気出
口に向かって容器本体内の空間部を下方から上方へ流れ
る上昇空気流に制御素子および放熱器の放熱フィンが晒
されることなり、該上昇空気流により制御素子および制
御素子が取り付けられた放熱器が冷却されることとな
る。
した場合、放熱器からの輻射放熱量が増大することとな
り、制御素子から放熱器への熱移動が促進される。
本体の空間部における後部側周部位あるいは後部コーナ
部位とした場合、空間部における既存の余剰スペースが
有効に利用できる。
した場合、内鍋および保温ヒータからの放熱器への熱影
響が防止されることとなり、制御素子および放熱器の冷
却効果がより一層増大するし、その場合において、該遮
熱板の内方側に断熱材を配設した場合、内鍋からの熱影
響の防止がより効果的となる。
高周波電磁誘導によって加熱される内鍋を収容し得るよ
うに構成され且つ空間部を有する二重構造とされた容器
本体を備えた電磁炊飯器において、前記容器本体の空間
部における側周部位に、上下方向に延びる多数の放熱フ
ィンを有する放熱器を前記容器本体の側壁内面に沿わし
めた状態で配設し且つ該放熱器における前記放熱フィン
に挟まれた位置に、前記ワークコイルに対する通電を制
御する制御素子を取り付けるとともに、前記容器本体の
底壁に空気入口を形成する一方、前記容器本体の側壁に
おいて前記放熱器と対向する部位に空気出口を形成し
て、炊飯時において、ワークコイルへの通電制御動作に
より発熱する制御素子(例えば、パワートランジスタお
よび整流用ダイオードブリッジ)が取り付けられた放熱
器の放熱フィンを、容器本体の底壁に形成された空気入
口から容器本体の側壁において前記放熱器と対向する部
位に形成された空気出口に向かって容器本体内の空間部
を下方から上方へ上昇する空気流によって冷却するよう
にしたので、冷却ファンを使用しなくとも、放熱器に制
御素子を取り付けるという極めて簡易な構成(即ち、従
来技術における通風ケース等を必要としない構成)で、
制御素子の冷却が達成できるという優れた効果がある。
且つ容器本体側壁内面に沿う形状としているので、既存
の余剰スペースを有効に利用できるとともに、従来技術
のものに比べて炊飯器の外観がスッキリとするという効
果もある。
入口から容器本体の側壁において前記放熱器と対向する
部位に形成された空気出口に向かって容器本体内の空間
部を下方から上方へ上昇する空気流によって放熱器が冷
却されるようにしているので、放熱器を冷却するに十分
な上昇空気流を確保できるという効果もある。
つかの好適な実施例を説明する。
炊飯器が示されている。
兼用するものとされており、図1に示すように、内部に
内鍋3をセットし得るように構成された空間部4を有す
る二重構造の容器本体1と、該容器本体1の上部開口を
開閉自在に覆蓋する蓋体2とによって構成されている。
成する合成樹脂製の有底筒状の外ケース5と、内周面を
構成する内ケース6と、両ケース5,6の上端を結合す
る合成樹脂製の肩部材7とによって構成されており、そ
の内部には、前記内鍋3を取り出し可能にセットされる
こととなっている。
上端が係合され且つ外周面上下中央部に保温ヒータ8を
備えてなる薄金属板製の筒状ケース6aと、該筒状ケー
ス6aの下端に係合する合成樹脂製の皿状ケース6bとか
らなっており、該皿状ケース6bの底面中央部には、前
記内鍋3の底面に対して接触するセンタセンサー9が設
けられている。
を検知する温度検知手段として作用するものであり、温
度検知部となるサーミスタ10、内鍋3がセットされて
いるか否かを検知する内鍋セット検知センサー11が内
蔵されている。
ケース6bの中央部に形成された円形の収納部12内に
あって上下動自在に配設され且つ前記サーミスタ10を
内蔵してなるセンサーホルダー13と、該センサーホル
ダー13を上方(即ち、内鍋3の底面に当接する方向)に
付勢するスプリング14とを備えて構成されている。本
実施例の場合、このセンサーホルダー13の上面は円形
平面とされており、内鍋3の底面に当接するセンサーキ
ャップ15が設けられている。
は、前記センサーホルダー13の外周において相対向す
る位置に設けられたリードスイッチ16およびマグネッ
ト(図示省略)と、前記センサーホルダー13の下方移
動時(換言すれば、内鍋セット時)において前記リードス
イッチ16とマグネットとの間に挿入される遮閉板17
とによって構成されている。
ターセンサ9を包囲し且つ前記内鍋3の底面から下部湾
曲部位かけて対応するように環状のワークコイル18が
配設されている。該ワークコイル18は高周波電磁誘導
加熱装置における磁気発生手段として作用するものであ
る。符号19はワークコイル18を所定位置に保持する
とともにワークコイル18による磁気が下方に存在する
機器に対して影響を及ぼさないように遮閉するフェライ
トコアであり、該フェライトコア19の上端適所(本実
施例の場合、容器本体1の空間部4における後方側周部
4a側)には、後に詳述する放熱器20の取付部となる
取付ボス19aが一体に形成されている。
の上板21と、下面における外周環状部を構成する合成
樹脂製の下板22と、該下板22における開口部を覆蓋
する放熱板23とによって中空構造に形成されている。
この蓋体2は、前記肩部材7の一側に対してヒンジ機構
24を介して回動自在に取り付けられており、その開放
端側には、蓋体2の所定位置に対して係合して蓋体2の
閉塞状態を維持するロック機構25が設けられている。
符号26は蒸気排出口、27は蓋ヒータである。 そし
て、前記容器本体1の空間部4における後方側側周部4
aには、前記ワークコイル18に対する通電を制御する
ためのパワートランジスタ28および整流用ダイオード
ブリッジ29において発生する熱を放熱するための放熱
器20が配設されている。この空間部4における後方側
側周部4aは、比較的大きな余剰スペースを有している
ので、放熱器20を配設するのに好適であり、この余剰
スペースを有効に利用することにより、容器本体1の外
径サイズを大きくしなくともよくなる。しかも、放熱器
20は、容器本体1の外ケース5により覆われることと
なるため、従来公知のものにおけるように、特別なケー
スを設ける必要もなくなる。なお、前記空間部4におけ
る前方側周部3cには、取付部材46に支持された状態
でマイコン基板45が設けられるため、放熱器設置スペ
ースが得られない。また、空間部4における側方側周部
3d,3dは、容器本体1のサイズを小さく抑える必要
から幅狭とされており、放熱器設置スペースが得られな
い。
内面(換言すれば、外ケース5内面)に沿った形状を有
し且つ熱良導体(例えば、アルミあるいはアルミ合金
材)からなる板状の放熱器主体20aと該放熱器主体2
0aの内外両面に一体突設された上下方向に延びる多数
の放熱フィン20b,20b・・とにより構成されてお
り、前記放熱器主体20aを、前記フェライトコア19
における取付ボス19aに対してビス30により固着す
ることにより取り付けられている(図2参照)。また、
前記放熱器主体20aの内外両面には、前記パワートラ
ンジスタ28および整流用ダイオードブリッジ29がボ
ルト31により直付けされている。
1の空間部4において下方から上方へ向かって流れる上
昇空気流Fにパワートランジスタ28、整流用ダイオー
ドブリッジ29および放熱器20が晒されることとな
り、これらの機器は上昇空気流Fにより自然冷却される
こととなる。この際、放熱器20における放熱フィン2
0b・・が上下方向に延びていることにより、放熱フィ
ン20b・・と上昇空気流Fとの接触面積の増大が得ら
れる。
空間ではないので、パワートランジスタ28、整流ダイ
オードブリッジ29および放熱器20を冷却するに足る
上昇空気流Fが得られるが、本実施例においては、前記
容器本体1の底壁(換言すれば、外ケース5の底面適
所)に空気入口33を形成する一方、前記容器本体1の
側壁(換言すれば、外ケース5の側面)において前記放
熱器20と対向する部位に空気出口34を形成して、前
記放熱器20へと流れる上昇空気流Fの量を多く確保で
きるようにしている。
に拡大図示するように、黒色塗料あるいは黒色酸化皮膜
からなる黒色皮膜32が形成されている。この黒色皮膜
32の形成により、放熱器20からの輻射放熱量が増大
することとなり、パワートランジスタ28および整流用
ダイオードブリッジ29の冷却がより一層効果的に得ら
れる。
熱器20の内方側には断熱材35が配設されている。該
断熱材35は、保温ヒータ8が付設されている筒状ケー
ス6aとその外周側にあって内鍋3および保温ヒータ8
からの輻射熱を遮断する遮熱板36との間に介設されて
いる。この断熱材35の存在により、内鍋3および保温
ヒータ8からの輻射熱の影響がパワートランジスタ2
8、整流用ダイオードブリッジ29および放熱器20に
及ばなくなる。
炊飯器における電力供給回路の一例を説明する。
前記整流用ダイオードブリッジ29と、フィルタコイル
37と、インバータ回路38とを有しており、商用交流
電源39から供給される交流電流を前記整流用ダイオー
ドブリッジ29で整流して直流電流に変換した後、サー
ジ電流等を吸収するためのフィルタコイル37を経てイ
ンバータ回路38に与える。
18に直列接続されたパワートランジスタ28と、該パ
ワートランジスタ28のスイッチング作動を制御するた
めの制御回路40と、パワートランジスタ28に並列接
続されたフライホイールダイオード41と、ワークコイ
ル18に並列接続された共振コンデンサ42と、フィル
タコンデンサ43とを備えている。
である。制御回路40からパワートランジスタ28にO
N信号が与えられると、パワートランジスタ28がON
して、フィルタコンデンサ43→ワークコイル18→パ
ワートランジスタ28の方向に電流が流れる。次いで制
御回路40からパワートランジスタ28にOFF信号が
与えられ、パワートランジスタ28がOFFする。パワ
ートランジスタ28がOFFすると、ワークコイル18
に蓄積された電磁エネルギーが放電し、ワークコイル1
8と共振コンデンサ42との閉ループ回路に電流が流
れ、共振コンデンサ42が充電される。共振コンデンサ
42が充電されるまでは、ワークコイル18にはパワー
トランジスタ28がONしていた時と同様の方向に電流
が流れる。
に共振コンデンサ42に充電された電荷が放電され、ワ
ークコイル18に逆方向の電流が流れる。そして、共振
コンデンサ42の放電が終わっても、共振コンデンサ4
2の放電電流によりワークコイル18に蓄積された電磁
エネルギーが放電して、この電磁エネルギーによりワー
クコイル18→フィルタコンデンサ43→フライホイー
ルダイオード41の方向に電流が流れる。ワークコイル
18の蓄積電磁エネルギーが放電され終えると、1サイ
クルが終わる。そして、制御回路40により再びパワー
トランジスタ28にON信号が与えられる。
繰り返されるように制御回路40がON/OFF信号を
出力する。この結果、ワークコイル18に対する高周波
電磁誘導加熱が実行される。
回路は、その動作時に発熱する。特に、パワートランジ
スタ28および整流用ダイオードブリッジ29は比較的
大電流で動作されるので、その発熱量が大きい。そこ
で、本実施例では、少なくともパワートランジスタ28
および整流用ダイオードブリッジ29を前述したように
放熱器20に直付けして、自然上昇空気流による通風に
より冷却するようにしている。
ランジスタ28および整流用ダイオードブリッジ29を
放熱器20に直付けするのではなく、最も発熱量の大き
なパワートランジスタ28のみを放熱器20に直付けす
るようにしてもよい。
ための回路素子のうち、発熱量の大きい素子を放熱器2
0に直付けして、放熱器20を自然対流する空気に晒し
て冷却するようにされていればよい。
されている。
1の空間部4における後部コーナ部4bに配設されてい
る。該後部コーナ部4bも、比較的大きな余剰スペース
を有しているので、放熱器20を配設するのに好適であ
り、この余剰スペースを有効に利用することにより、容
器本体1の外径サイズを大きくしなくともよくなる。そ
の他の構成および作用効果は実施例1と同様なので重複
を避けて説明を省略する。
れるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て適宜設計変更可能なことは勿論である。
面図である。
る放熱器の部分拡大断面図である。
る電力供給回路を示す回路構成図である。
面図(図2相当図)である。
周部、4bは後方コーナ部、5は外ケース、6は内ケー
ス、6aは筒状ケース、6bは皿状ケース、8は保温ヒ
ータ、18はワークコイル、19はフェライトコア、1
9aは取付ボス、20は放熱器、20aは放熱器主体、
20bは放熱フィン、28は制御素子(パワートランジ
スタ)、29は制御素子(整流用ダイオードブリッ
ジ)、32は黒色皮膜、33は空気入口、34は空気出
口、35は断熱材、36は遮熱板。
Claims (5)
- 【請求項1】 ワークコイルによる高周波電磁誘導によ
って加熱される内鍋を収容し得るように構成され且つ空
間部を有する二重構造とされた容器本体を備えた電磁炊
飯器であって、前記容器本体の空間部における側周部位
には、上下方向に延びる多数の放熱フィンを有する放熱
器を前記容器本体の側壁内面に沿わしめた状態で配設し
且つ該放熱器における前記放熱フィンに挟まれた位置に
は、前記ワークコイルに対する通電を制御する制御素子
を取り付けるとともに、前記容器本体の底壁には空気入
口を形成する一方、前記容器本体の側壁において前記放
熱器と対向する部位には空気出口を形成したことを特徴
とする電磁炊飯器。 - 【請求項2】 前記放熱器の表面には黒色皮膜を形成し
たことを特徴とする前記請求項1記載の電磁炊飯器。 - 【請求項3】 前記放熱器の配設位置を、前記容器本体
の空間部における後部側周部位あるいは後部コーナ部位
としたことを特徴とする前記請求項1および請求項2の
いずれか一項記載の電磁炊飯器。 - 【請求項4】 前記放熱器の内方側には遮熱板を配設し
たことを特徴とする前記請求項1ないし請求項3のいず
れか一項記載の電磁炊飯器。 - 【請求項5】 前記遮熱板の内方側には断熱材を配設し
たことを特徴とする前記請求項4記載の電磁炊飯器。
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- 1994-11-15 JP JP6280837A patent/JP2806278B2/ja not_active Expired - Fee Related
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