JPH08100829A - ロータリダンパ - Google Patents

ロータリダンパ

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JPH08100829A
JPH08100829A JP26117794A JP26117794A JPH08100829A JP H08100829 A JPH08100829 A JP H08100829A JP 26117794 A JP26117794 A JP 26117794A JP 26117794 A JP26117794 A JP 26117794A JP H08100829 A JPH08100829 A JP H08100829A
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walled
rotary damper
bearing
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工が容易でかつ軽量化も図れると共に、製
造コストも低減することのできるロータリダンパを提供
する。 【構成】 油室の両側耐圧壁面を構成する各サイドケー
ス3,4を、厚肉円板からなるベアリング3a,4aと
薄肉キャップ3b,4bのそれぞれ二つの部材に分けて
構成し、ベアリング3a,4aを内方にしてこれらサイ
ドケース3,4をケーシング2の両端開口部に結合す
る。さらに、好ましくは、上記に加えて、ケーシング2
の両端内周面を切り欠いて形成した薄肉部2a,2b内
に上記二つの部材に分けて構成したサイドケース3,4
をそれぞれ両側から嵌挿し、これら薄肉部2a,2bを
加締めるなり、或いは、薄肉部2a,2bをサイドケー
ス3,4側の薄肉キャップ3b,4bに溶接して両サイ
ドケース3,4をケーシング2に対し一体的に固定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、揺動運動を利用して
車両やその他の外部振動を減衰する油圧式のロータリダ
ンパに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のロータリダンパとして
は、例えば、昭和63年特許出願公開第145834号
公報に示されるようなものが知られている。
【0003】すなわち、このものは、円筒状に形成した
ケーシングの両端開口部にそれぞれ耐圧壁面を構成する
サイドケースを当て、これらサイドケースをケーシング
に対しボルトで固定して両端開口部を塞ぎ、かつ、これ
ら両サイドケースを軸受としてケーシングの中心部にシ
ャフトを回動自在に挿通している。
【0004】一方、両サイドケースとシャフトとの間に
はシールを介在させ、これらシールによってケーシング
の内部を密閉すると共に、当該ケーシングの内周面に設
けたセパレートブロックとシャフト側から延びるベーン
とでケーシングの内部を複数の油室に区画する。
【0005】これにより、ケーシングとシャフト間に相
対的な回動運動が生じると、ベーンおよびセパレートブ
ロックを挟んで両側に位置する油室の一方が圧縮されて
他方が拡張することになる。
【0006】これら圧縮側と拡張側の油室は、途中に減
衰弁を介装した油路(この油路の代わりに、ベーンとケ
ーシングおよびサイドケース間の隙間、並びにセパレー
トブロックとシャフトおよびサイドケース間の隙間を用
いる場合もある)を通して互いに連通している。
【0007】かくして、圧縮側の油室から拡張側の油室
に向って押し出される作動油に対して流動抵抗が加えら
れ、この流動抵抗によってケーシングとシャフト間の相
対的な回動運動に際して減衰力を発生することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記した
従来例にあっては、油室の耐圧壁面を構成する両サイド
ケースを軸受としてシャフトを回動自在に支持している
ばかりでなく、これら両サイドケースとシャフトとの間
に直にシールを介装してケーシングの内部を密閉するよ
にしている。
【0009】そのために、これらサイドケースを、耐圧
壁面用の肉厚部材として構成してやる必要がある上に、
さらに、内周面にはシールを介装するための軸受部を構
成してやる必要が生じる。
【0010】その結果、サイドケースが著しく重くなっ
てロータリダンパ全体としての重量が嵩むと共に、構造
自体が複雑になって製造コストも嵩むことになるという
問題点があった。
【0011】また、上記に加えて、ケーシングに対しサ
イドケースを取り付けるのにボルトを用いて行ってい
る。
【0012】これにより、結合用の多数本の取付ボルト
を必要とし、しかも、ケーシングとサイドケースにボル
ト穴や座ぐりおよびねじ加工等を施してやる必要がある
ことから、この点においても、加工の容易化と軽量化お
よび製造コストの低減の面で問題があった。
【0013】したがって、この発明の目的は、加工が容
易でかつ軽量化も図れると共に、それによって、製造コ
ストも低減することのできるこの種のロータリダンパを
提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、この発
明において、油室の両側耐圧壁面を構成する各サイドケ
ースを、厚肉円板からなるベアリングとシール保持用の
薄肉キャップ、および同ベアリングと密閉用の薄肉キャ
ップの二つの部材にそれぞれ分けて構成し、ベアリング
を内方にしてこれらサイドケースをケーシングの両端開
口部に結合することによって達成される。
【0015】さらに、好ましくは、上記に加えて、ケー
シングの両端内周面を切り欠いて形成した薄肉部内に上
記二つの部材に分けて構成したサイドケースをそれぞれ
両側から嵌挿し、これら薄肉部を加締めるなり或いは薄
肉部とサイドケース側の薄肉キャップを溶接により結合
して両サイドケースをケーシングに対し一体的に固定す
ることによってより一層効果的に達成される。
【0016】
【作用】すなわち、これによって、ベーンを備えるシャ
フトは、各サイドケースにおけるベアリングを通して回
動自在に支持され、しかもこれらベアリングで油室の両
側耐圧壁面を画成することが可能になる。
【0017】そのために、上記シャフトを支持するそれ
ぞれのベアリングは、これらを単純な耐圧形状の厚肉円
板として構成すればよいことになり、その加工が極めて
容易になる。
【0018】また、これらベアリングの外側に位置する
シール保持用のキャップと密閉用のキャップもまた、そ
れぞれの内部が低圧室になるのでこれらを薄肉構造にし
てプレス等の手段により容易に加工することができる。
【0019】かくして、両サイドケースの加工の容易化
と併せて軽量化をも図り得られ、それによって、製造コ
ストを低減させることができるのである。
【0020】さらに、上記と併せて、ケーシングの両端
内周面に形成した薄肉部を加締めるなり、或いは薄肉キ
ャップと薄肉部を溶接により結合して両サイドケースを
ケーシングに一体的に固定することにより、これらを結
合するためのボルト類やボルト穴と座ぐりおよびねじ加
工等が一切不要になる。
【0021】しかも、ボルトレスとなって両サイドケー
スの組み付け自体も容易になることから、前記したサイ
ドケースの加工の容易化と併せて軽量化および製造コス
トのさらなる低減をも図ることが可能になるのである。
【0022】
【実施例】以下、図面に基づいてこの発明を説明する。
【0023】図1は、図2のA−Aに沿う切断展開図を
示すもので、ロータリダンパ1は、円筒状のケーシング
2と、当該ケーシング2の両端開口部に嵌着したサイド
ケース3,4と、これらケーシング2とサイドケース
3,4によって画成された作動室5(図2参照)と、当
該作動室5内に亙って配置したベーン体6と、当該ベー
ン体6に固定して嵌挿したシャフト7を備えている。
【0024】ケーシング2は、作動室5の外周耐圧壁面
を構成し、かつ、両端内周面を切り欠くことにより中央
部分に所定の寸法を残してそれぞれ薄肉部2a,2bを
構成している。
【0025】また、内周面には、180度の位相差をも
つ二つ(勿論、一つ或いは三つ以上であってもよい)の
セパレートブロック8,9(図2参照)が固定してあ
り、これらセパレートブロック8,9は、それぞれの幅
長を上記中央部分の所定の寸法に適合させて構成してあ
る。
【0026】サイドケース3,4は、作動室5の両側耐
圧壁面を構成すると共に、ベーン体6のシャフト7を回
動自在に支持するためのものである。
【0027】この実施例の場合、サイドケース3は、シ
ャフト7に対する軸受部材としての役目の他にスラスト
荷重を受け持つスラストブッシュとしての役目をも併せ
もつ厚肉円板からなるベアリング3aと、密封用のシー
ル10を嵌装した薄肉キャップ3bとの二つの部材に分
けて構成してある。
【0028】同様に、サイドケース4もまた、軸受部材
としての役目とスラスト荷重を受け持つスラストブッシ
ュとしての役目をも併せもつ厚肉円板のベアリング4a
と、密閉用の薄肉キャップ4bの二つの部材にそれぞれ
分けて構成している。
【0029】なお、上記薄肉キャップ4bには作動油の
注入孔4cが設けてあり、当該注入孔4cは、ロータリ
ダンパ1への作動油注入後にスチールボール4dによっ
て密封される。
【0030】このように、サイドケース3,4を単純な
形をした円板形状の軸受用ベアリング3a,4aと密封
用の薄肉キャップ3b,4bとで構成することにより、
上記に述べた本来の役目を確保しつつ加工の容易化と軽
量化とを図ることが可能になる。
【0031】ベアリング3a,4aにおける背面側の外
周部分には、それぞれ面取りが施されていて薄肉キャッ
プ3b,4bとの間に環状溝11a,11bを形成し、
これら環状溝11a,11b内にシール12a,12b
を嵌装してある。
【0032】上記したサイドケース3,4は、ベアリン
グ3a,4aを内側にしてにケーシング2における両端
薄肉部2a,2b内の突き当たりまで挿入される。
【0033】そして、しかる後に、これら両端薄肉部2
a,2bを薄肉キャップ3b,4bに沿わせて折り曲げ
ることにより、加締め39a,39bによってケーシン
グ2に対し一体的に取り付けてある。
【0034】かくして、ケーシング2とサイドケース
3,4は、互いに協同して密閉された作動室5を画成す
ることになるのである。
【0035】ベーン体6の外周面からは、ケーシング2
側のセパレートブロック7,8と同数枚すなわち二枚の
ベーン13,14(図2参照)が180度の位相をもっ
て突出している。
【0036】これらベーン13,14もまた、セパレー
トブロック8,9と同様にケーシング2における中央部
分の所定の寸法に適合させて構成してある。
【0037】また、セパレートブロック8,9とベーン
13,14の高さは、図2にみられるように、それぞれ
の先端がベーン体6の外周面とケーシング2の内周面と
に摺接する寸法に作ってある。
【0038】これにより、セパレートブロック8,9と
ベーン13,14は、互いに協同して作動室5内を四つ
の油室15,16,17,18に区画すると共に、ベー
ン体6の回動に伴って油室15,17と油室16,18
を交互に収縮・膨張させることになる。
【0039】一方、ベーン体6に固定して嵌挿したシャ
フト7は、パイプ材を用いて中空構造に構成してあり、
サイドケース3,4のベアリング3a,4aによって回
動自在に支持されている。
【0040】シャフト7の一方の端部は、サイドケース
3の薄肉キャップ3bを貫通して外部に延び、かつ、そ
の突出部分をシール10で油密に封じている。
【0041】また、シャフト7の他方の端部は、サイド
ケース4の薄肉キャップ4bの近くまで延びて当該薄肉
キャップ4b内に開口している。
【0042】上記シャフト7の外部への開口端部分は、
外方に向かって先細りとなるテーパ19状に形成して連
結部20を構成しており、この連結部20の部分にブロ
ック21を嵌着してある。
【0043】ブロック21は、外周にシール21aを備
えていてシャフト7内の中空部22を外部に対し気密に
保つと共に、シャフト7の連結部20を内方からバック
アップして当該部分の変形を阻止する役目をも果たす。
【0044】上記と併せて、ブロック21の外側面には
ねじ孔23が穿設してあり、外部振動体への連結部20
の結合時にこのねじ孔23を利用して当該ブロック21
を外方に引っ張ることができるようにしてある。
【0045】その結果、外方へと引っ張られたブロック
21は、テーパ19と協同して中空部22の密閉作用を
確保しつつ、かつ、連結部20を拡径して外周面に形成
したスプライン24のガタを排除する役目を果たす。
【0046】かくして、上記構成のロータリダンパ1に
対して、外部振動体から連結部20を通してシャフト7
に往復回動運動が伝えられると、作動室5内においてベ
ーン体6がベーン13,14と共に軸心周りに左右に回
動し、ケーシング2側のセパレートブロック8,9との
間の油室15,17および16,18を交互に収縮・拡
張させる。
【0047】これにより、収縮する側の油室内の作動油
が、ベーン13,14の先端とケーシング2との摺接隙
間,ベーン13,14の両側面とベアリング3a,4a
との摺接隙間,セパレートブロック8,9の先端とベー
ン体6の摺接隙間、およびセパレートブロック8,9の
両側面とベアリング3a,4aとの間の隙間を通して拡
張する側の油室に流れる。
【0048】そして、これら隙間を流れる作動油の流動
抵抗によって減衰力が発生し、この減衰力がベーン1
3,14からベーン体6およびシャフト7を通して外部
の振動体に作用し、当該振動体の動きを制振する。
【0049】一方、この種のロータリダンパ1にあって
は、作動油の温度変化や外部漏洩等によって油室15〜
18内に封入してある作動油に過不足が生じると、ロー
タリダンパ1としての減衰作用に直接悪影響を与える。
【0050】そこで、これを防止するためと、併せて、
ロータリダンパ1の作動方向における発生減衰力に差を
与えて外部振動体に生じた振動を効果的に制振するため
に、以下に述べるような構成をも兼ね備えている。
【0051】すなわち、シャフト7の中空部22は、外
周にシール25aを嵌着したフリーピストン25によっ
てブロック21側のガス室26と開口端側の貯油室27
とに区画してあり、これらガス室26と貯油室27とで
アキュムレータを構成している。
【0052】上記アキュムレータの貯油室27は、サイ
ドケース4の薄肉キャップ4bの内部からベアリング4
aの軸受面に穿った油路28b、およびベーン体6とシ
ャフト7との間の油路29a,29bを通してベーン1
3,14の内部油路30a,30bに連通している。
【0053】なお、ベアリング4aの軸受面に油路28
bを穿つことなくシャフト7とベアリング4aの摺接隙
間を利用して貯油室27を、当該摺接隙間から油路29
a,29bを通してベーン13,14の内部油路30
a,30bに連通するようにしてもよい。
【0054】そして、これら内部油路30a,30bが
ベーン13,14に圧入して設けたチェックバルブ3
1,32,33,34を通して各油室15〜18に連通
すると共に、チェックバルブ31,33と並列に設けた
伸圧減衰力比設定用のオリフィス35a,35bを通し
て油室15,17にも通じている。
【0055】各チェックバルブ31〜34は同一の構造
となっており、図3にみられるように、ケース36を絞
り成形で構成することにより、当該ケース36内にチェ
ックボール37とチェックスプリング38を納めてそれ
ぞれカートリッジ構造に構成してある。
【0056】そして、図2に示すように、これらチェッ
クバルブ31〜34をそれぞれケース36を介してベー
ン13,14の両面に圧入して埋め込み、各チェックバ
ルブ31〜34を通して内部油路30a,30bをそれ
ぞれ油室15〜18に連通するようにしている。
【0057】これにより、作動油の温度変化や外部漏洩
等によって油室15〜18内に封入した作動油に不足が
生じたときには、貯油室27内の作動油を当該貯油室2
7と各油室15〜18を結ぶ上記経路を通してチェック
バルブ31〜34を開きつつ油室15〜18に吸い込ん
でこの不足分を補う。
【0058】逆に、過剰になった場合には、油室15〜
18内の作動油を伸圧減衰力比設定用のオリフィス35
a,35bから油路29a,29bおよび油路28b
(或いはシャフト7とベアリング4aの摺接隙間)を通
して貯油室27に押し出し、かくして、この過剰分を排
除することによりロータリダンパ1としての減衰作用を
適正に保つ。
【0059】一方、ロータリダンパ1の作動に際して
は、油室15,17が収縮側になったときにのみ作動油
の一部を伸圧減衰力比設定用のオリフィス35a,35
bから上記経路を通してシャフト7内の貯油室27に逃
がし、当該方向への作動時における発生減衰力の低下割
合をオリフィス35a,35bの圧損で制限しつつ、反
対方向の作動時における発生減衰力との間に適正な差を
与えるのである。
【0060】また、サイドケース3のベアリング3aと
シール10の間に作動油圧力が籠ると当該シール10を
傷める恐れがある。
【0061】そのために、この実施例にあっては、ベア
リング3aの軸受面にもベーン体6側の油路29a,2
9bに通じる油路28aを穿ち、当該油路28aを通し
てベアリング3aとシール10との間に籠る作動油圧力
を貯油室27側に逃がすことでシール10の耐久性を図
るようにしている。
【0062】ただし、この点に関しては、ベアリング3
aとシャフト7の摺接隙間を充分に小さく管理してやれ
ば、油路28aが無い場合でもベアリング3aとシャフ
ト7間のクリアランスが絞り効果を発揮して作動油圧力
のカット作用を果たす。
【0063】その結果、ベアリング3aとシール10と
の間に高圧の籠ることがなくなるので、実際にはベアリ
ング3aの軸受面に油路28aを穿ってやらなくても、
ロータリダンパ1の使用に際してシール10の密封作用
を損なうような傷みの生じる恐れはなくなる。
【0064】以上、これまで述べてきた図1の実施例に
あっては、ケーシング2の両端薄肉部2a,2bを加締
めることによって両サイドケース3,4をケーシング2
に取り付けるようにしているが、図4の実施例に示すよ
うに、溶接40a,40bによってこれらを互いに結合
することもできる。
【0065】何故ならば、図1の実施例に示すロータリ
ダンパ1にあっては、両サイドケース3,4を厚肉円板
状の軸受部材であるベアリング3a,4aと密封部材で
ある薄肉キャップ3b,4bとの二つの部材にそれぞれ
分けて構成し、さらに、これらベアリングン3a,4a
を内側にしてケーシング2に取り付けるようにしてい
る。
【0066】しかも、このような溶接40a,40bに
よる結合手段をとった場合には、当然のことながら、当
該結合部分を油密に保つためのシール12a,12bも
不要となる。
【0067】したがって、ケーシング2に対して薄肉キ
ャップ3b,4bを溶接して結合したとしても、溶接熱
によりベアリング3a,4aが変形して軸受機能に悪影
響を与えたり、或いはシール部材を損傷して密封機能を
損なってしまう恐れもないからである。
【0068】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、左右のサイドケースを軸受部材であるベアリングと
密封部材である薄肉キャップとの二つの部材にそれぞれ
分けて構成し、かつ、ベアリングを内方にしてこれらサ
イドケースをケーシングに結合したことにより、ベアリ
ングを単純な耐圧形状の厚肉円板として構成すればよ
く、その加工が極めて容易になる。
【0069】また、これらベアリングの外側に位置する
シール保持用のキャップと密閉用のキャップもまた、こ
れらを薄肉構造にしてプレス等の手段により容易に加工
することができる。
【0070】しかも、これら加工の容易化と併せてサイ
ドケースの軽量化をも図り得ることから、製造コストを
低減させることもできるのである。
【0071】また、請求項2の発明によれば、上記の効
果に加えて、ケーシングに対して両サイドケースを容易
に位置決めしつつかつボルト類を用いないで互いに結合
することができる。
【0072】したがって、ケーシングとサイドケースを
結合するためのボルト類やボルト穴と座ぐりおよびねじ
加工等が一切不要となり、しかも、両サイドケースの組
み付け自体も容易になることから、前記したサイドケー
スの加工の容易化と併せて軽量化および製造コストのさ
らなる低減を図ることが可能になる。
【0073】さらに、請求項3の発明によれば、サイド
ケースをベアリングと薄肉キャップの二つの部材に分け
たことにより、ケーシングに対して溶接によりサイドケ
ースを取り付けることが可能になり、したがって、これ
らの結合がさらに容易になって組付性をも著しく向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるロータリダンパの一実施例を示
す縦断正面図である。
【図2】同上、縦断側面図である。
【図3】チェックバルブのみを取り出して示す拡大断面
図である。
【図4】この発明によるロータリダンパの他の実施例を
示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1 ロータリダンパ 2 ケーシング 2a,2b 薄肉部 3,4 サイドケース 3a,4a ベアリング 3b シール保持用の薄肉キャップ 4b 密閉用の薄肉キャップ 6 ベーン体 7 シャフト 8,9 セパレートブロック 10 シール 13,14 ベーン 15,16,17,18 油室 39a,39b 加締め 40a,40b 溶接

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状に形成したケーシングの両端開口
    部をそれぞれ耐圧壁面を構成するサイドケースで塞ぎ、
    これら両サイドケースを軸受としてケーシングの中心部
    にシャフトを回動自在に挿通し、かつ、これら両サイド
    ケースとシャフトとの間にシールを介装してケーシング
    の内部を密閉すると共に、ケーシングの内周面に設けた
    セパレートブロックとシャフト側から延びるベーンとで
    ケーシング内を複数の油室に区画したロータリダンパの
    本体構造において、各油室の両側耐圧壁面を構成するそ
    れぞれのサイドケースを、厚肉円板からなるベアリング
    とシール保持用の薄肉キャップ、および、同じく厚肉円
    板のベアリングと密閉用の薄肉キャップの二つの部材に
    それぞれ分けて構成し、ベアリングを内方にしてこれら
    サイドケースをケーシングの両端開口部に結合したこと
    を特徴とするロータリダンパ。
  2. 【請求項2】 ケーシングの両端内周面をそれぞれ切り
    欠いて薄肉部に構成し、これら薄肉部内に厚肉円板のベ
    アリングと薄肉キャップの二つに分けて構成したそれぞ
    れのサイドケースを嵌挿し、かつ、当該薄肉部を加締め
    ることによって両サイドケースをケーシングに対して一
    体的に固定した請求項1のロータリダンパ。
  3. 【請求項3】 ケーシングの両端内周面をそれぞれ切り
    欠いて薄肉部を形成し、これら薄肉部内に厚肉円板のベ
    アリングと薄肉キャップの二つに分けて構成したそれぞ
    れのサイドケースを嵌挿し、かつ、当該薄肉部と薄肉キ
    ャップを溶接により結合して両サイドケースをケーシン
    グに対し一体的に固定した請求項1のロータリダンパ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006144863A (ja) * 2004-11-17 2006-06-08 Showa Corp ロータリダンパ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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