JPH0797519A - シリコーンシーラントの製造方法 - Google Patents

シリコーンシーラントの製造方法

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JPH0797519A
JPH0797519A JP3003340A JP334091A JPH0797519A JP H0797519 A JPH0797519 A JP H0797519A JP 3003340 A JP3003340 A JP 3003340A JP 334091 A JP334091 A JP 334091A JP H0797519 A JPH0797519 A JP H0797519A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】湿分の不存在下で安定であり、湿分にさらされ
ると硬化し、そして破断点での伸びが 800%よりも大き
く、またコンクリートへの付着性を有するシリコーンシ
ーラントを製造する方法を提供する。 【構成】このシリコーンシーラントは、最初にアルコキ
シシルエチレン基で末端ブロックされた重合体、ジアル
キルジアルコキシシラン及びチタン触媒を混合し、次い
で表面を脂肪酸処理した沈降炭酸カルシウム充填剤を混
ぜ入れて製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、モジュラスが小さく且つコンク
リートへの付着性を有する、室温で湿分への暴露により
硬化する改良された中性の硬化性シリコーンシーラント
に関する。
【0002】中性反応により硬化するシリコーンシーラ
ントは当該技術分野において公知である。実例は、メチ
ルトリメトキシシラン及びシラノールで連鎖の停止され
たポリジオルガノシロキサン流体を含有する組成物の硬
化を触媒するアルカンジオキシチタンキレート類を開示
している。1974年12月24日発行の米国特許第 3856839号
明細書、並びに、二官能性、三官能性又は四官能性分子
を有する単量体又は重合体からなる化合物であって、湿
分の不存在下において貯蔵安定性であり且つ室温で水分
の存在下で急速に硬化して自己付着性を有するエラスト
マーになることのできる有機ケイ素組成物中に最高40%
の二官能性単量体を含んでなる、アルコキシル化された
有機ケイ素化合物の利用を開示している、1985年3月6
日発行の米国特許第 4143088号明細書に見いだすことが
できる。
【0003】これらの参考文献に記載されたようなシー
ラントは、それらが貯蔵老化するにつれて硬化するのに
より長い時間を必要とする傾向がある。場合によって
は、シーラントは湿分への暴露によってもはや硬化しな
い点に達する。これは、使用者はシーラントを所定の場
所に適用した後までこの問題に気づかないので特に深刻
である。この問題を直すためには、未硬化シーラントの
全部を取除いて取替えなくてはならず、これは時間を非
常に浪費し且つ費用のかかる仕事である。
【0004】貯蔵安定性を向上させる方法が、1987年8
月18日発行の米国特許第 4687829号明細書に示されてい
る。アルコキシシルエチレン端を有するアルコキシ官能
性ポリジオルガノシロキサンを、三官能性又は四官能性
シラン架橋剤及び二官能性シラン連鎖延長剤の組み合わ
せと混合して、改良されたシーラントが製造される。そ
の場で処理される充填剤を有するそのようなシーラント
を製造する方法が、1987年12月8日発行の米国特許第 4
711928号明細書に教示されている。
【0005】モジュラスの小さい、強化用シリカ充填剤
を有する中性硬化するシーラントが製造されているが、
それらのコンクリートへの付着性は大したことがなかっ
た。道路用のシーラントとして使用するための、低モジ
ュラスでコンクリートへの付着性の良好な、低価格の中
性シーラントが必要とされている。
【0006】本発明の方法は、アルコキシシルエチレン
で末端のブロックされたポリジオルガノシロキサン、二
官能性アルコキシシラン及びチタン触媒を湿分の不存在
下で混合し、次いで増量用充填剤を混合することにより
シーラントを調製する。
【0007】本発明は、次に述べる工程(A)〜(C)
から本質的になる方法を含むことを特徴とする、アルコ
キシ末端ブロック基を有するポリジオルガノシロキサ
ン、アルコキシ官能性連鎖延長剤及びチタン触媒を含有
してなるシリコーンシーラントの製造方法に関する。上
述の工程(A)〜(C)とは、すなわち、(A)湿分の
不存在下においてまず第一に、(1)次の平均式、すな
わち、
【0008】
【化3】
【0009】の重合体混合物であって、式中の各Rが脂
肪族不飽和がなく、且つ、炭素原子数1〜18個の一価の
炭化水素基、一価のハロ炭化水素基及び一価のシアノア
ルキル基からなる群より選ばれ、各Dがビニル基と次
式、すなわち、
【0010】
【化4】
【0011】を有し、この式中の各R″がメチル基、エ
チル基、プロピル基及びブチル基からなる群より選択さ
れ、Zが二価の炭化水素基又は二価の炭化水素基とシロ
キサン基との組み合わせであり、そしてmが0又は1で
ある基とからなる群より選ばれ、そしてxの値が当該重
合体の25℃における粘度が0.5〜3000Pa・s であるよう
な値であって、当該重合体混合物中の末端ブロック基D
の総計の40%未満がビニル基であるもの 100重量部、
(2)式 R′2Si(OR″)2を有し、式中の各R′がメチル
基及びビニル基からなる群より選ばれ、R″が上で定義
されたとおりであるジアルコキシシラン0.1〜14重量
部、並びに(3)チタン触媒0.2〜6.0重量部を混合す
る工程、次いで(B)上記の成分を混合後に、(4)脂
肪酸表面処理を受けており且つ表面積が20m2 /gより
大きい沈降炭酸カルシウム充填剤10〜200 重量部、を加
える工程、そして次に(C)この混合物を湿分の不存在
下に貯蔵して、湿分の不存在下で安定であり、破断点で
の伸びが 800%よりも大きく、且つコンクリートへの付
着性を有するシーラントを得る工程、である。
【0012】本発明の方法は、下式、すなわち、
【0013】
【化5】
【0014】を有する重合体であって、式中の各Rが脂
肪族不飽和がなく、且つ、炭素原子数1〜18個の一価の
炭化水素基、一価のハロ炭化水素基及び一価のシアノア
ルキル基からなる群より選ばれ、各Dがビニル基と次
式、すなわち、
【0015】
【化6】
【0016】を有し、この式中の各R″がメチル基、エ
チル基、プロピル基及びブチル基からなる群より選択さ
れ、Zが二価の炭化水素基又は二価の炭化水素基とシロ
キサン基との組み合わせであり、そしてmが0又は1で
ある基とからなる群より選ばれ、そしてxの値が当該重
合体の25℃における粘度が0.5〜3000Pa・s であるよう
な値であって、当該重合体混合物中の末端ブロック基D
の総計の40%未満がビニル基である重合体を使用する。
Rは、シリコーンシーラント材料において有効であるこ
とが知られている、炭素原子数1〜18個の一価の炭化水
素基、一価のハロ炭化水素基又は一価のシアノアルキル
基のうちのいずれでもよい。好ましい基はメチル基、エ
チル基、プロピル基、フェニル基及びトリフルオロプロ
ピル基である。Zは、二価の炭化水素基、又は二価の炭
化水素基とシロキサン基との組み合わせである。二価の
炭化水素基は、二価のアルキレン又はアリーレン基の形
をした炭素原子数2〜15個の基でよく、例えばエチレン
基、プロピレン基、ヘキシレン基、フェニレン基及び下
式の基でよい。
【0017】
【化7】
【0018】好ましいZは下式、すなわち、
【0019】
【化8】
【0020】により表すことができ、上記式のRは先に
定義されたとおりであり、bは0又は1であり、そして
cは1〜6である。
【0021】(1)の重合体は、下式、すなわち、
【0022】
【化9】
【0023】のビニル基で末端ブロックされたポリジオ
ルガノシロキサンを次式、すなわち、
【0024】
【化10】
【0025】の末端キャップ用組成物と反応させて製造
することができる。これらの式において、各R,R″,
m及びxは先に定義されたとおりであり、cは1〜6で
あり、そしてVi はビニル基である。またこの末端キャ
ップ用組成物は、(A)次式、すなわち、
【0026】
【化11】
【0027】を有し、式中のR,R″及びmが先に定義
されたとおりである組成物(a)1モルと、下式、すな
わち、
【0028】
【化12】
【0029】を有し、式中のR及びcが上で定義された
とおりである2モルより多くの組成物(b)とを、白金
触媒の存在下で混合しそして反応させる工程、そして次
に(B)生成物から過剰の組成物(b)を任意的に除去
して、先に示したとおりの式の末端キャップ用組成物を
得る工程を含む方法によって製造することができる。好
ましい末端キャップ用組成物は、cが1に等しく且つm
が0に等しい場合に得られるものである。上記の末端キ
ャップ用組成物、その製造方法、及びそれをアルコキシ
官能性シラン架橋剤及びチタン触媒を含有しているシリ
コーンシーラントの製造に用いることは、1988年9月20
日発行の米国特許第 4772675号明細書に教示される。ビ
ニル基により末端ブロックされたポリジオルガノシロキ
サン(I)と末端キャップ用組成物(II)との上記の反
応から製造された重合体は、下式によって表わすことが
できる。
【0030】
【化13】
【0031】ここで、各R,R″,Vi,m,c及びxは
上で定義されたとおりであり、そしてd及びeはdがd
とeとの合計の平均して40%未満であるように選ばれ
る。
【0032】ビニル基で末端をブロックされたポリジオ
ルガノシロキサン(I)と反応させるために使用される
末端キャップ用組成物(II)の量は、モル基準で所望の
数の末端ブロックビニル基が組成物(II)からのアルコ
キシシルエチレン末端ブロック基で置換されるように選
ばれる。一例として、末端キャップ用組成物(II)が下
式、すなわち、
【0033】
【化14】
【0034】の組成物(式中のMe はメチル基である)
であり、そしてビニル基で末端ブロックされたポリジオ
ルガノシロキサン(I)が25℃で約55Pa・s の粘度を有
するポリジメチルシロキサンである場合には、末端ブロ
ックの程度と使用した末端ブロッカーの量との関係は次
表から見積もることができる。
【0035】
【表1】
【0036】上記の重合体は、一緒に反応する水素原子
及びビニル基の位置が逆である同様のシロキサン類及び
シラン類を使って製造することもできる。
【0037】式 R′2Si(OR″)2を有し、式中の各R′が
メチル基及びビニル基からなる群より選ばれ、そして
R″が先に定義されたとおりであるジアルコキシシラン
(2)は、モジュラス調節剤として加えられる。これら
のジアルコキシシラン及びそれらの製造方法はよく知ら
れている。ジアルコキシシランの量は好ましくは0.1〜
14重量部であり、2〜8重量部が最も好ましい。
【0038】本発明のシーラントは、チタン触媒(3)
を使って硬化させられる。チタン触媒は、アルコキシ含
有シロキサン類又はシラン類の湿分に誘発される反応を
触媒するのに有効であることが分っているもののうちの
いずれでもよい。好ましいのは、米国特許第 3334067号
明細書に記載されたようなβ−ジカルボニルチタン化合
物の如きチタン触媒であって、この米国特許明細書はβ
−ジカルボニルチタン触媒及びそれらの製造方法を示す
ため参照によりここに組み入れられる。好ましい触媒に
は、ビス−(アセチルアセトニル)−ジイソプロピルチ
タネート及び2,5−ジイソプロポキシ−ビスエチルア
セトアセテートチタンが含められる。触媒の量は、重合
体(1)の 100重量部当り0.2〜6.0重量部である。好
ましいのは0.5〜3.0重量部である。
【0039】本発明の組成物で用いられる充填剤は、脂
肪酸で処理された表面を有し且つ表面積が20m2 /gよ
り大きい沈降炭酸カルシウム充填剤である。沈降炭酸カ
ルシウム充填剤は、石灰石を非常に高い温度にさらして
酸化カルシウムを生成させ、次いで水と反応させそして
二酸化炭素で沈殿させることからなる「石灰乳」法によ
り作られる人造の物質である。この方法は典型的に、平
均径3〜0.07μmの粒子寸法を与える。沈降炭酸カルシ
ウムは、粒子寸法がより小さいことと製造方法とのため
に、粉砕された炭酸カルシウムよりも水分含有量が多い
傾向がある。沈降物は次いでステアリン酸のような脂肪
酸で処理して、それが使用されるべき重合体との相容性
を向上させる。これらの処理された沈降炭酸カルシウム
は商業的に入手可能である。この発明にとって好ましい
充填剤は、シライシ工業社より入手される、表面積が約
30m2 /gでありそして約2.3%の脂肪酸で処理された
ハクエンカ−CCRである。もう一つの好ましい充填剤
は、ICIレジンズUS社より入手される、表面積が約
23m2 /gであって約2.7%の脂肪酸で処理されたWinn
ofil−SPM である。充填剤の量は重合体(1)の 100重
量部当り60〜120 重量部が好ましく、70〜90重量部の量
が最も好ましい。充填剤の最適な量は、使用する重合体
及び使用する充填剤に依存する。使用される充填剤の量
は、硬化したシーラントの物理的性質、特に引張強さ及
び伸びに影響を与える。充填剤の量が増加するにつれ
て、伸びは減少する。特許請求の範囲に記載された本発
明のシリコーンシーラントは、 800%を超える破断点で
の伸びを有することを要求され、そのため充填剤の量
は、これよりも大きな伸びを与えるように調整される。
好ましい充填剤は22m2 /gよりも大きい表面積を有す
る。
【0040】重合体 100部当り70〜80部の上記の処理さ
れた充填剤の量が使用される場合には、充填剤の50重量
%までを平均粒子寸法約3μmの表面処理された粉砕炭
酸カルシウムと取り替えることができる、ということも
分っている。
【0041】本発明の方法は、重合体混合物(1)、ジ
アルコキシシラン(2)及びチタン触媒(3)を一緒に
混合してから沈降炭酸カルシウム充填剤(4)を加える
ことを必要とする。ジアルコキシシラン(2)は重合体
混合物(1)へチタン触媒(3)より先に又はそれと同
時に加えなくてはならず、そしてそれらを一緒に混ぜ合
わせてから充填剤(4)を加えなくてはならない。湿分
の存在下でチタン触媒(3)の存在下においては特に、
重合体混合物(1)及びジアルコキシシラン(2)は互
いに反応するので、これらの成分中に湿分が存在しない
こと、またこれらの成分を大気からの湿分と接触させる
ことなしに混合を行うことが必要である。好ましい手順
は、重合体混合物を真空にさらすことのてきる混合装置
に入れ、次いでジアルコキシシランを均一になるまで混
合する。次に触媒を加えて、均一になるまで混合する。
この時点において、持ち込まれているかもしれない水及
び生成されるアルコールを含めた残留揮発性物質を除去
するため、混合を続けながら混合物を真空にさらすのが
好ましい。次いで沈降炭酸カルシウム充填剤を加えて、
均一になるまで混ぜ入れる。真空を再び適用して、充填
剤と共に加えられた湿分を含めた揮発性物質を除去し、
且つ空気を混合物から除去する。次にこの脱気された混
合物を、空気中の湿分へさらすことなく貯蔵チューブへ
移す。充填剤を加えてから触媒及び連鎖延長剤を加える
ようにプロセスを変更すると、完成したシーラントは異
なる製品になる。本発明の混合の順序に従わずに作られ
たシーラントは、本発明の方法に従って処理されたシー
ラントよりも基材への付着性が不十分である。
【0042】以下に掲げる例は、例示のみを目的として
提示されるものであって、特許請求の範囲に明らかに示
された本発明を限定するものと解釈すべきではない。部
数は全て重量部数である。
【0043】使用した重合体混合物は、次に述べるとお
りにして製造された。すなわち、25℃で約55Pa・s の粘
度を有する、ジメチルビニルシロキシ単位で末端ブロッ
クされたポリジメチルシロキサン 100重量部を混合容器
に入れ、そしてジメチルビニルシロキシ単位で末端ブロ
ックされたポリジメチルシロキサンで希釈して錯体の白
金を0.7重量%にしたジビニルテトラメチルジシロキサ
ンの塩化白金酸錯体を0.01部加えて、10分間攪拌した。
次いで、一端にトリメトキシシリルエチレン基を有する
下式、すなわち、
【0044】
【化15】
【0045】のテトラメチルジシロキサンを1.1部(重
合体A)又は0.7部(重合体B)ゆっくりと加え、そし
て温度を常に50℃未満に維持しながら攪拌を3〜4時間
続けた。重合体 100部当りの末端キャッパーが1.1部で
ある重合体Aは、末端原子団の本質的に全部がトリアル
コキシシルエチレン基でブロックされたであろう。重合
体 100部当りの末端キャッパーが0.7部である重合体B
は、末端ブロックのおよそ80%がトリメトキシシルエチ
レン基でありそして20%がビニル基であったろう。
【0046】例1 次に述べるようにして一連のシーラントを調製した。す
なわち、湿分の不存在下において 100部の重合体Aを7
部のビニルメチルジメトキシシラン及び2部の2,5−
ジイソプロポキシ−ビスエチルアセトアセテートチタン
と均一になるまで混合し、次いで約20〜25インチ(508〜
635mm)Hgの真空を適用し、そして混合を約4分間続けて
空気及び揮発分を除去した。次に、混合物を湿分へ暴露
することなしに、表2に示された量の沈降炭酸カルシウ
ムを加えて混ぜ合わせた。次いでこの混合物を20〜25イ
ンチ(508〜635mm)Hgの真空にさらして、混合物がむらな
く混ざり且つ空気がなくなるまで10〜15分間混合を続け
た。次に、このシーラントを湿分へ暴露することなしに
密封貯蔵チューブへ移した。
【0047】次のようにして試験試料を調製した。すな
わち、上記の貯蔵チューブから型枠へシーラントを押出
し、そしこれを平らにして厚さ 0.080インチ(2.0mm)
のスラブにした。50%相対湿度及び25℃で7日間硬化さ
せてから、試験片を切り取って試験を行い、ジュロメー
ター値を ASTM D 2240に従って測定し、また引張強さ及
び伸びをASTM D 412に従って測定した。試料の硬化速度
は不粘着時間により測定した。不粘着時間は、硬化する
材料が不粘着性表面のフィルムを形成するのに要する時
間(分を単位とする)として定義される。試料を清浄な
平滑表面上に広げ、そして時間の測定を開始する。定期
的に、ポリエチレンフィルムの清浄なストリップを新し
い面に載せ、そしてそれに1オンス(28.3g)の荷重を
かける。4秒後に荷重を取除いて、ストリップを静かに
引き剥がす。試料からストリップがきれいに剥れる時点
の時間を不粘着時間として記録する。
【0048】
【表2】
【0049】ビニルメチルジメトキシシランをメチルト
リメトキシシランと取り替え、そして硬化の際に反応性
ではなかろう重合体末端が20%ある重合体Bの代りに全
部が反応性の末端である重合体Aを用いた一連の比較シ
ーラントを作った。得られた結果を表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】メチルトリメトキシシランは、トリメトキ
シシルエチレン末端のより少ない重合体をたとえ使用し
たとしても、所期の用途のために必要とされる伸び率を
有するシーラントを与えない。
【0052】本発明の配合物の付着力を、表2の最初の
組成物を使って三つの引張接着接合部を作って試験し
た。これらの接合部は、次のようにして作られた。すな
わち、水で清浄にしそして乾燥させて全てのほこりを除
去し且つ破片をなくした1×1×3インチ(2.54×2.54
×7.62cm)のコンクリートブロックを、それらの3イン
チの側を平行にし且つ0.5×0.5×3インチの空間が得
られるように0.5インチ(1.27cm)離して一緒にした。
直径0.5インチのポリエチレンの支持棒を上記の空間の
底に挿入し、次いで試験シーラントのビードを使って空
間の残りを充填し、シーラントの上面を平らにしそして
これらのコンクリートブロックの上面と同じ高さにし
た。これらの接合部を標準の実験室条件で21日間硬化さ
せ、それから7日間水中に入れた。次に、接合部を45度
の角度まで曲げて、コンクリート表面から剥離するシー
ラントの量を観測した。 32.8cm2の総表面積からの平均
剥離量は約0.75cm2 であった。次にこれらの接合部を、
1/8インチ(0.32cm) /hの速度で接合部を50%圧縮
しそして次に 100%へ伸ばす試験機にかけた。そのよう
なサイクルを合計して10回行ってから、接合部を45度曲
げて、約1cm2 の平均剥離量が観測された。この材料は
コンクリートへよく付着した。
【0053】例2 重合体B、70部のWinnofil−SPM 充填剤、2部の2,5
−ジイソプロポキシ−ビスエチルアセトアセテートチタ
ン触媒、そして表4に示された種類及び量のシラン架橋
剤又は連鎖延長剤を使って、一連の試料を例1における
ように調製した。得られた結果を表4に示す。
【0054】
【表4】
【0055】同じように、しかしながら触媒として上で
使用した2部の2,5−ジイソプロポキシ−ビスエチル
アセトアセテートチタンの代りに1.6部のテトラブチル
チタネートを使って、別の一連の試料を調製した。得ら
れた結果を表5に示す。
【0056】
【表5】
【0057】これらの結果は、テトラブチルチタネート
触媒と組み合わせたビニルメチルジメトキシシランだけ
が必要とされる伸びを与えるということを示す。重合体
Bを有するこの配合物の不粘着時間は、次に示す例3の
二番目の試料の組で重合体Aを使用したのと比べて長か
った。
【0058】例3 重合体A、70部のWinnofil−SPM 充填剤、初めに2,5
−ジイソプロポキシ−ビスエチルアセトアセテートチタ
ン触媒そして二番目にテトラブチルチタネート触媒、そ
して表6に示された種類及び量のシラン架橋剤又は連鎖
延長剤を使って、例2におけるように一連の試料を調製
した。得られた結果を表6に示す。
【0059】
【表6】
【0060】これらの結果は、2,5−ジイソプロポキ
シ−ビスエチルアセトアセテートチタンと組み合わせた
ビニルメチルジメトキシシランだけが、短い硬化時間と
一緒に所望の高い伸び、すなわちシーラントを道路シー
ラントの市場において殊に有用なものにする性質の組み
合わせを結果として与える、ということを示す。
【0061】例4 一連の比較シーラントを調製したが、但しここでは混合
の順序を変更した。初めに、 100部の重合体Aと表7に
示された部数のWinnofil−SPM 充填剤とを一緒に混合し
た。次に、2部の2,5−ジイソプロポキシ−ビスエチ
ルアセトアセテートチタン触媒及び7部のビニルメチル
ジメトキシシランを加えたが、全部を湿分にさらすこと
なしに行い、また例1の脱気工程も含めた。これらのシ
ーラントを例1におけるとおりに試験した。得られた結
果を表7に示す。
【0062】
【表7】
【0063】これらの結果は、この例で使用した成分が
たとえ本発明の方法において必要とされるものであると
しても、上首尾の結果を得るためには本発明の方法に従
わなくてはならず、方法に変更を加えると意に満たない
性質のシーラントが得られる、ということを示す。
フロントページの続き (72)発明者 ローレン デイル ローアー アメリカ合衆国,ミシガン,ミッドラン ド,シルバン レーン 612

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程(A)〜(C)から本質的に
    なる方法を含むことを特徴とする、アルコキシ末端ブロ
    ック基を有するポリジオルガノシロキサン、アルコキシ
    官能性連鎖延長剤及びチタン触媒を含有してなるシリコ
    ーンシーラントの製造方法。 (A)湿分の不存在下でまず第一に次に掲げる(1)〜
    (3)を混合する工程(1)次の平均式、すなわち、 【化1】 を有する重合体混合物 100重量部(式中の各Rは脂肪族
    不飽和がなく、且つ、炭素原子数1〜18個の一価の炭化
    水素基、一価のハロ炭化水素基及び一価のシアノアルキ
    ル基からなる群より選択され、各Dはビニル基及び次
    式、すなわち、 【化2】 の基(この式中の各R″はメチル基、エチル基、プロピ
    ル基及びブチル基からなる群より選ばれ、Zは二価の炭
    化水素基又は二価の炭化水素基及びシロキサン基の組み
    合わせであり、mは0又は1である)からなる群より選
    ばれ、そしてxは当該重合体の25℃での粘度が0.5〜30
    00Pa・s であるような値であり、また当該重合体混合物
    中の末端ブロック基Dの総計の40%未満がビニル基であ
    る) (2)式 R′2Si(OR″)2 のジアルコキシシラン(式中
    の各R′はメチル基及びビニル基からなる群より選択さ
    れ、R″は先に定義されたとおりである)0.1〜14重量
    部 (3)チタン触媒0.2〜6.0重量部 (B)上記成分を混合後に、下記の(4)を加える工程 (4)脂肪酸表面処理を受けており且つ表面積が20m2
    /gよりも大きい沈降炭酸カルシウム充填剤10〜200 重
    量部 (C)上記の混合物を湿分の不存在下に貯蔵して、湿分
    の不存在下で安定であり、破断点での伸びが 800%より
    も大きく、且つコンクリートへの付着性を有するシーラ
    ントを得る工程
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法により製造されたシ
    リコーンシーラント。
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