JPH0791384B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH0791384B2
JPH0791384B2 JP63265778A JP26577888A JPH0791384B2 JP H0791384 B2 JPH0791384 B2 JP H0791384B2 JP 63265778 A JP63265778 A JP 63265778A JP 26577888 A JP26577888 A JP 26577888A JP H0791384 B2 JPH0791384 B2 JP H0791384B2
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は硬化性組成物に関し、さらに詳しくは4,4′−
ジメルカプトジフェニルサルファイドジメタクリレート
とポリチオール類を主成分として含有する硬化性組成物
に関する。本発明の硬化性組成物は、硬化性に優れてい
るばかりでなく、該硬化性組成物を硬化して得られる硬
化物は高屈折率である上、低吸水性,及び光学的均一性
に優れているため、光学材料,コーティング剤,封止
剤,塗料,接着剤等の産業分野、特に光学材料の分野に
極めて有用である。
〈従来の技術〉 従来、有機光学材料にはポリスチレン系樹脂、ポリメチ
ルメタクリレート系樹脂、ポリカーボナート樹脂、ジエ
チレングリコールジアリルカーボナートの重合体等が利
用されており、これらは軽量性,安全性,加工性,染色
性等に優れていることから近年その需要が増大してい
る。
しかし、従来の有機光学材料は、例えばポリメチルメタ
クリレート系樹脂の場合、その樹脂特性として吸湿性が
大きいため形状や屈折率が変化し、光学材料としては不
安定である。また、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボナ
ート樹脂の場合は、光学的な複屈折、散乱光の発生、経
時変化による透明度の低下等の欠点を有している。さら
にジエチレングリコールジアリルカーボナートの重合体
は、屈折率が低い(屈折率=1,499)ために光学材料と
して応用範囲に自ずから制限があった。
これらの欠点を改善するために種々の光学材料用樹脂が
提案されている。これらの例としては、例えば特開昭57
−28115号公報、同57−28116号公報、同59−184210号公
報、同60−7314号公報、同60−179406号公報、同60−21
7301号公報、同60−186514号公報、同60−166307号公
報、同60−103301号公報、同60−124607号公報、同62−
232414号公報、同62−235901号公報、同62−267316号公
報、同63−15811号公報、同63−46213号公報、同63−72
707号公報等をあげることができる。しかし、これら先
行技術によって得られる硬化物は光学的に不均一であっ
たり、耐候着色が著しかったり、寸法安定性に欠けたり
する等、光学材料として必ずしも満足すべき材料ではな
かった。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は、前記従来の光学材料用樹脂の欠点を克
服し、光学材料として好適であるばかりでなく、コーテ
ィング剤,封止剤,塗料,接着剤等の材料として使用す
ることもできる、光学的均一性、低吸水性等の諸物性を
兼備したバランスのとれた硬化物を製造するために好適
な硬化性組成物を提供することにある。
〈課題を解決するための手段〉 本発明によって上記目的を達成し得る硬化性組成物が提
供される。
即ち本発明は、下記(A)及び(B)成分を必須成分と
して配合してなる硬化性組成物に関する。
(A)式(I) で表わされる4,4′−ジメルカプトジフェニルサルファ
イドジメタクリレート。
(B)式(II) R−(SH)n (II) 〔式中、Rは多価の有機基であり、nは2以上の整数を
示す〕で表わされるポリチオール類。
また、本発明は(A)成分の4,4′−ジメルカプトジフ
ェニルサルファイドジメタクリレートと(B)成分のポ
リチオール類とを、(A)成分に対する(B)成分の官
能基当量比が0.001〜1.01の範囲で配合してなる硬化性
組成物に関する。
前記式(I)で表わさる4,4′−ジメルカプトジフェニ
ルサルファイドジメタクリレートは、下記式(II)で表
わされるジオチール を例えばアルカリ水溶液に溶解させ、これにメタクリル
酸クロリドを反応させて得ることができる。
上記式(I)で表わされる4,4′−ジメルカプトジフェ
ニルサルファイドジメタクリレートは、重合性単量体で
あって、他の有機化合物との混合が容易である上、水と
の親和性がきわめて低く、且つ高い屈折率(屈折率=1.
6575)を有すると言う特長がある。従って、この4,4′
−ジメルカプトジフェニルサルファイドジメタクリレー
トを使用目的に応じた配合比で、ポリチオール類に混合
することによって、組成物を硬化させて得られる硬化物
の屈折率の向上、吸水率の低減等を図ることができる。
また、本発明で用いられる前記式(II)で表わされる
(B)成分のポリチオール類としては、通常、脂肪族ポ
リチオール類または芳香族ポリチオール類が用いられ
る。このようなポリチオール類の代表例としては、例え
ば、9,10−アントラセンジメタンチオール、1,11−ウン
デカンジチオール、4−エチルベンゼン−1,3−ジチオ
ール、1,2−エタンジチオール、1,8−オクタンジチオー
ル、1,18−オクタデカンジチオール、2,5−ジクロロベ
ンゼン−1,3−ジチオール、1,3−(4−クロロフェニ
ル)プロパン−2,2−ジチオール、1,1−シクロヘキサン
ジチオール、1,2−シクロヘキサンジチオール、1,4−シ
クロヘキサンジチオール、1,1−シクロヘプタンジチオ
ール、1,1−シクロペンタンジチオール、4,8−ジチアウ
ンデカン−1,11−ジチオール、ジチオペンタエルスリト
ール、ジチオスレイトール、1,3−ジフェニルプロパン
−2,2−ジチオール、1,3−ジヒドロキシ−2−プロピル
−2′,3′−ジメルカプトプロピルエーテル、2,3−ジ
ヒドロキシプロピル−2′,3′−ジメルカプトプロピル
エーテル、2,6−ジメチルオクタン−2,6−ジチオール、
2,6−ジメチルオクタン−3,7−ジチオール、2,4−ジメ
チルベンゼン−1,3−ジチオール、4,5−ジメチルベンゼ
ン−1,3−ジチオール、3,3−ジメチルブタン−2,2−ジ
チオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオール、
1,3−ジ(4−メトキシフェニル)プロパン−2,2−ジチ
オール、3,4−ジメトキシブタン−1,2−ジチオール、1
0,11−ジメルカプトウンデカン酸、6,8−ジメルカプト
オクタン酸、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾー
ル、2,2′−ジメカプトビフェニル、4,4′−ジメルカプ
トビフェニル、4,4′−ジメルカプトビベンジル、3,4−
ジメルカプトブタノール、3,4−ジメルカプトブチルア
セテート、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、1,2
−ジメルカプト−1,3−ブタンジオール、2,3−ジメルカ
プトプロピオン酸、1,2−ジメルカプトプロピルメチル
エーテル、2,3−ジメルカプトプロピル−2′,3′−ジ
メトキシプロピルエーテル、3,4−チオフェンジチオー
ル、1,10−デカンジチオール、1,12−ドデカンジチオー
ル、3,5,5−トリメチルヘキサン−1,1−ジチオール、2,
5−トルエンジチオール、3,4−トルエンジチオール、1,
4−ナフタレンジチオール、1,5−ナフタレンジチオー
ル、2,6−ナフタレンジチオール、1,9−ノナンジチオー
ル、ノルボルネン−2,3−ジチオール、ビス(2−メル
カプトイソプロピル)エーテル、ビス(11−メルカプト
ウンデシル)スルフィド、ビス(2−メルカプトエチ
ル)エーテル、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィ
ド、ビス(18−メルカプトオクタデシル)スルフィド、
ビス(8−メルカプトオクチル)スルフィド、ビス(12
−メルカプトデシル)スルフィド、ビス(9−メルカプ
トノニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトブチル)
スルフィド、ビス(3−メルカプトプロピル)エーテ
ル、ビス(3−メルカプトプロピル)スルフィド、ビス
(6−メルカプトヘキシル)スルフィド、ビス(7−メ
ルカプトヘプチル)スルフィド、ビス(5−メルカプト
ペンチル)スルフィド、2,2′−ビス(メルカプトメチ
ル)酢酸、1,1−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキ
サン、ビス(メルカプトメチル)ヂュレン、フェニルメ
タン−1,1−ジチオール、1,2−ブタンジチオール、1,4
−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、2,2−ブ
タンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロ
パンジチオール、2,2−プロパンジチオール、1,2−ヘキ
サンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、2,5−ヘキ
サンジチオール、1,7−ヘプタンジチオール、2,6−ヘプ
タンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、2,4−ペン
タンジチオール、3,3−ペンタンジチオール、7,8−ヘプ
タデカンジチオール、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−
ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンジチオール、2−
メチルシクロヘキサン−1,1−ジチオール−2−メチル
ブタン−2,3−ジチオール、エチレングリコールジチオ
グリコレート、エチレングリコールビス(3−メルカプ
トプロピオナート)等のジチオール類の他、1,2,3−プ
ロパントリチオール、1,2,4−ブタントリチオール、ト
リメチロールプロパントリチオグリコラート、トリメチ
ロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオナー
ト)、ペンタエリスリトールトリチオグリコラート、ペ
ンタエリスリトールトリス(3−メルカプトプロピオナ
ート)、1,3,5−ベンゼントリチオール、2,4,6−メシチ
レントリチオール等のトリチオール類、及びネオペンタ
ンテトラチオール、2,2′−ビス(メルカプトメチル)
−1,3−プロパンジチオール、ペンタエリスリトールテ
トラキス(3−メルカプトプロピオナート)、1,3,5−
ベンゼントリチオール、2,4,6−トルエントリチオー
ル、2,4,6−メシチレントリチオール等があがられる。
以上のように例示された(B)成分のポリチオール類は
一種または二種以上の混合物として用いることもでき
る。
(A)成分の4,4′−ジメルカプトジフェニルサルファ
イドジメタクリレートと(B)成分のポリチオール類の
配合に際しては、(A)成分である4,4′−ジメルカプ
トジフェニルサルファイドジメタクリレートと(B)成
分であるポリチオール類の官能基当量比が0.001〜1.01
の範囲、より好ましくは0.01〜1.0の範囲になるように
配合することが好ましい。配合比が上記範囲より多い場
合は、硬化性組成物を硬化させた場合の重合度が充分で
なく、硬化物の物性が著しく低下するか、または硬化性
組成物が硬化しなくなり好適でない。また、配合比が上
記範囲よりも少ない場合には硬化物が脆くなり実用的で
ない。
本発明の硬化性組成物はラジカル重合によって硬化させ
ることができる。ラジカル重合において用いられるラジ
カル重合開始剤は、熱、マイクロ波、赤外線、または紫
外線によってラジカルを生成し得るものであればいずれ
のラジカル重合開始剤の使用も可能であり、硬化性組成
物の用途、目的、(B)成分の種類、(A)成分と
(B)成分の配合比及び硬化性組成物の硬化方法等によ
って適宜選択することができる。
熱、マイクロ波、赤外線による重合に際して使用できる
ラジカル重合開始剤としては、例えば2,2′−アゾビス
イソブチロニトリル、2,2′−アゾビスイソバレロニト
リル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)等のアゾ系化合物、メチルンエチルケトンパーオキ
シド、メチルイソブチルケトンパーオキシド、シクロヘ
キサノンパーオキシド、アセチルアセトンパーオキシド
等のケトンパーオキシド類、イソブチリルパーオキシ
ド、2,4−ジクロロベゾイルパーオキシド、o−メチル
ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、p
−クロロベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキ
シド類、2,4,4−トリメチルペンチル−2−ヒドロパー
オキシド、ジイソプロピルベンゼンパーオキシド、クメ
ンヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシド等のヒ
ドロパーオキシド類、ジクミルパーオキシド、t−ブチ
ルクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、
トリス(t−ブチルパーオキシド)トリアジン等のジア
ルキルパーオキシド類、1,1−ジ−t−ブチルパーオキ
シシクロヘキサン、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキ
シ)ブタン等のパーオキシケタール類、t−ブチルパー
オキシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレー
ト、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレ
ート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート、t−ブチ
ルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t
−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルア
ジペート等のアルキルパーエステル類、ジイソプロピル
パーオキシジカーボナート、ジ−sec−ブチルパーオキ
シジカーボナート、t−ブチルパーオキシイソプロピル
カーボナート等のパーカーボナート類があげられる。
紫外線による重合に際して使用できるラジカル重合開始
剤といては、例えばアセトフェノン、2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセ
トフェノン、4′−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2
−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロピオフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)
ベンゾフェノン、ベンゾフェノン、メチル(o−ベンゾ
イル)ベンゾエート、1−フェニル−1,2−プロパンジ
オン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−
フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイ
ル)オキシム、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイ
ンオクチルエーテル、ベンジル、ベンジルジメチルケタ
ール、ベンジルジエチルケタール、ジアセチル等のカル
ボニル化合物、メチルアントラキノン、クロロアントラ
キノン、クロロチオキサントン、2−メチルチオキサン
トン、2−イソプロピルチオキサントン等のアントラキ
ノンまたはチオキサントン誘導体、ジフェニルジスルフ
ィド、ジチオカーバメート等の硫黄化合物があげられ
る。
ラジカル重合開始剤の使用量は、ラジカル重合開始剤の
種類、硬化性組成物の用途、(B)成分の種類、(A)
成分と(B)成分の配合比及び硬化性組成物の硬化方法
により変化するので一概には決められないが、通常は
(A)成分と(B)成分の総量に対して0.001〜20モル
%の範囲、好ましくは0.01〜10モル%の範囲である。ラ
ジカル重合開始剤の使用量が0.001モル%未満では、重
合が実質的に進まず、また20モル%を越える使用量で
は、経済的でないばかりか場合によっては重合中に発砲
したり、重合によって得られる硬化物の分子量が著しく
小さくなるために好ましくない。
本発明の硬化性組成物は、そのまま重合、硬化してもよ
いし、目的によっては予備重合した後に重合、硬化する
ことによって粘度の調整を図ったり重合時の収縮率を軽
減することができる。
本発明の硬化性組成物は、透光性が特に要求されない場
合には必要に応じて種々の充填材を配合して使用するこ
とも可能である。ここで用いられる充填材としてはガラ
スファイバー、アルミナ繊維、カーボンファイバー、ア
ラミド繊維等の他、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、
酸化チタン等の粉末状充填材があげられる。その他、難
燃剤、染料、顔料等も併用できることは言うまでもな
い。
硬化性組成物の硬化に際しての重合温度及び重合時間に
ついては、使用するラジカル重合開始剤の種類及びその
使用量により異なるため一概には規定できないが、重合
温度については通常0〜200℃の範囲が好ましく、重合
時間については通常0.5〜50時間の範囲が好ましい。
〈実施例〉 以下、実施例及び比較例をあげて本発明をさらに詳細に
説明する。
なお、実施例及び比較例において得られた硬化物の諸物
性は、下記の方法んにより測定した。
(1)屈折率 アッベ屈折計(島津製作所製,3L型)を用いて、20℃に
おける屈折率を測定した。
(2)光透過率 分光光度計(日立製作所製,150−20型)を用いて、波長
550nmの光による厚さ3mmの平板の透過率の測定を行なっ
た。
(3)吸水率 JIS−K−7209の試験片を用い、50℃で5日間減圧乾燥
させたサンプルを100℃の水中に2時間浸漬した際の重
量増加の割合を乾燥重量を基準にして示した。
実施例1 (A)成分である4,4′−ジメルカプトジフェニルサル
ファイドジメタクリレート10.0g(0.026モル)及び
(B)成分であるペンタエリスリトールテトラキス(3
−メルカプトプロピオネート)6.3g(0.013モル)から
なる混合物に、ラジカル重合開始剤として2,2′−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)81.5mg(0.3ミリ
モル)を溶解させて硬化性組成物を得た。この硬化性組
成物において、(A)成分である4,4′−ジメルカプト
ジフェニルサルファイドジメタクリレートに対する
(B)成分であるポリチオール類の官能基当量比の値は
1.00である。この硬化性組成物を、5cm×5cm×0.3cmの
パイレックス性ガラスモールドに注入し、窒素気流下、
35℃で10時間加熱した後、昇温速度10℃/hrで80℃まで
加熱して脱型し、さらに100℃で1時間加熱硬化させて
透明な板状硬化物を得た。
得られた硬化物は均一で無色透明な樹脂であった。得ら
れた硬化物の各物性値を第2表に示した。
実施例2〜6及び比較例1〜3 (A)成分である4,4′−ジメルカプトジフェニルサル
ファイドジメタクリレート及び第1表に示した各種の
(B)成分であるポリチオール類を第2表のごとく変化
させた以外は実施例1と同様の方法によって硬化物を得
た。得られた硬化物の各物性値を第2表に示した。
第2表から明かなごとく比較例1〜3で得られる硬化物
に比べて、本発明の硬化性組成物を硬化して得られる硬
化物は、高屈折率であり、また吸水率も小さいことがわ
かる。
〈発明の効果〉 本発明の硬化性組成物は、優れた硬化性を有しているば
かりでなく、本発明の硬化性組成物を硬化して得られる
硬化物は、光学的均一性に優れ、高屈折率である上に低
吸水性等の物性的特長を有しているため、特に光学材料
の産業分野で有用である他、コーティング剤,封止剤,
塗料,接着剤等の産業分野にも有用である。
フロントページの続き (72)発明者 田越 宏孝 大分県大分市大字中の洲2 昭和電工株式 会社大分研究所内 (72)発明者 吉田 晴雄 大分県大分市大字中の洲2 昭和電工株式 会社大分研究所内 (56)参考文献 特開 平2−113005(JP,A) 特開 昭59−164501(JP,A) 特開 昭64−26505(JP,A) 特開 昭63−234032(JP,A) 特開 平2−138316(JP,A) 特開 昭62−283109(JP,A) 特公 昭53−28959(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(A)及び(B)成分を必須成分とし
    て配合してなる硬化性組成物。 (A)式(I) で表わされる4,4′−ジメルカプトジフェニルサルファ
    イドジメタクリレート。 (B)式(II) R−(SH)n (II) 〔式中、Rは多価の有機基であり、nは2以上の整数を
    示す〕で表わされるポリチオール類。
  2. 【請求項2】(A)成分の4,4′−ジメルカプトジフェ
    ニルサルファイドジメタクリレートと(B)成分のポリ
    チオール類とを、(A)成分に対する(B)成分の官能
    基当量比が0.001〜1.01の範囲で配合してなる請求項
    (1)記載の硬化性組成物。
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