JPH02289622A - 光学用樹脂の製造方法 - Google Patents

光学用樹脂の製造方法

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JPH02289622A
JPH02289622A JP1330351A JP33035189A JPH02289622A JP H02289622 A JPH02289622 A JP H02289622A JP 1330351 A JP1330351 A JP 1330351A JP 33035189 A JP33035189 A JP 33035189A JP H02289622 A JPH02289622 A JP H02289622A
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divinylbenzene
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Sadayuki Sakamoto
坂本 定之
Kaoru Mori
薫 森
Koichiro Oka
紘一郎 岡
Susumu Wada
進 和田
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、高屈折率で光学特性のすぐれた光学樹脂、な
かでも架橋タイプのプラスチックレンズに関するもので
ある。
[従来の技術] 最近、光学樹脂の新しいタイプとして分子内に硫黄を含
むものが開発されている。硫黄は原子屈折が高く、従来
から高屈折率要素として多用化されてきた臭素の欠点の
高比重を補う意味で重要である。
このような目的に対して、メルカプト基とイソシアナー
ト基を反応させて得られるチオカルバミン酸S−アルキ
ルエステル系レンズ用樹脂(特開昭60−199016
号)が知られている。しかし、この方法は高屈折率樹脂
を得る方法としては優れているものの、反応速度の速い
メルカプト基とイソシアナート基を成型用ガラスモール
ド内で直接反応しなければならず、モノマのポットライ
フの短さによる操作上、品質上の問題や成型後の離型性
に問題がある。
また硫黄を含むポリオールとポリイソシアナートを反応
して得られる硫黄原子含有ポリウレタン系レンズ用樹脂
が知られている(特開昭60−217229号)。
しかし、この場合も特開昭60−199016号と同様
の問題が内在する。
これに対して、(メタ)アクリロイル基を有する化合物
とチオール基を有する化合物を、ビニル基過剰の状態で
混合し、硬化して得られる合成樹脂製光学用素子が知ら
れている(特開昭63−234032号)。この方法で
は先述のポッ1・ライフの問題が部分的に回避できるも
のの、屈折率を十分に上げられない問題があった。そこ
で、(メタ)アクリロイル基を有する化合物に脂肪族チ
オール化合物を、ビニル基過剰の状態で付加反応させて
プレボリマを得て、それと重合性脂肪族多官能ビニルモ
ノマの混合物の硬化物からなる光学用素子が考えられた
(特開昭63−235332号)。この方法により、ポ
ットライフの問題が完全に回避できるようになり、品質
の優れた重合斑のない光学用素子ができるようになった
反面、屈折率を十分高くすることはできない。
屈折率を高くするためには、硫黄及びベンゼン環の含有
率をできるたけ高《する必要があり、前記の特開昭63
−234032号や63−235332号のように、(
メタ)アクリロイル基や脂肪族炭化水素を使用するのは
有利な方法はとはいえない。
これに対して、ジビニルベンゼンとp−ベンゼンジチオ
ールを1:1の割合で反応させた直鎖状ポリマであって
、フェニル基と硫黄の含有率がきわめて高い含硫黄ポリ
マが知られている(特開昭62270627号)。この
ポリマは1.80前後の高い屈折率を示すものの、熱可
塑性であり、切削加工性必要とするネガネレンズ用ポリ
マとしては耐熱性が不足しており、実用性に乏しい。
[発明が解決しようとする課題] 本発明はかかる従来技術を改善することを目的とし、高
屈折率で、かつ耐熱性を有し、離型性がよく、さらに剛
性が十分に高い光学用樹脂を提供することを目的とする
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため本発明は下記の構成からなる。
[ジビニルベンゼンと一般式(1) MS−R+ −SH   (1) (式中、R1は炭素数2〜12個の脂肪族性の有機基、
または、炭素数6〜16個の芳香族基含有の有機基であ
って、R+中にーS−の化学形態の硫黄または一〇一の
化学形態の酸素を含んでいてもよい)で表されるジチオ
ール化合物とを、チオール基に対するビニル基の官能基
当量比が1.8以上である範囲で付加反応させて得られ
る重合性プレボリマを少なくとも重合成分として含有す
る光学用樹脂。」 本発明で用いられるジビニルベンゼンは、オルト、メタ
、パラ位のいずれのものでもよく、あるいはそれらの混
合物でもよい。
本発明においては、一般式(I) HS  R+ −SH  (I) (式中、R1は炭素数2〜12個の脂肪族性の有機基、
または、炭素数6〜16個の芳香族基含有の有機基であ
って、Rl中に−S−の化学形態の硫黄または一〇一の
化学形態の酸素を含んでいてもよい)で表されるジチオ
ール化合物が用いられる。R1が脂肪族性の有機基であ
る場合には、その炭素数が2〜12個であるものを用い
るが、炭素数が13個を越えると本発明の重合性プレボ
リマが固体になりやすい、重合後の光学用樹脂の屈折率
が低くなりやすいといった問題を有する。また、R1が
芳香族基含有の有機基である場合も、炭素数が16個を
越えると、同様の問題を有するため、炭素数が6〜16
個のものを用いる。
また、一般式(I)の化合物としては、下記一般式(n
)、(m)および(TV)で示されるジチオール化合物
から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
HS一咲C H 2→コーSH (aは2〜6の整数を示す。)  (■)HS−(CH
2)+→X−+Ct!2) −−+T−X−+Cth 
) 2−Sll(bは1〜6の整数、Cは0、1および
2から選ばれる整数、XはOまたはSを示す。)(II
I) IIS−f+CII+h XトT→C112ナeR2−
{CIL2→e [X (CII+ ) 2←T(CH
2)2−SH( R 2はフェニレン基、XはOまたは
S,dはOまたは1、eは0〜3の整数を示す。
)  (■)一般式(II)のaが1である場合は化学
的安定性が悪い。またaが7より大きくなると重合性プ
レボリマが液状化しに《《、また液状化しても高粘性に
なる傾向がある。また、一般式(m)において、bが7
を越える場合も、重合性プレボリマが液状化しにくく、
また液状化しても高粘性になる傾向があるため、bは1
〜6の整数であることが好ましい。また、同様の理由で
、Cは011および2から選ばれる整数であることが好
ましい。
また、一般式(IV)のdは0または1、eはO〜3の
整数であることが好ましい。特にeは1〜3の整数の時
、得られた光学用樹脂の耐光性が良好である。
さらに、一般式(I)で表わされる化合物のうち本発明
で最も好適に用いられる化合物は、分子内の炭素/硫黄
元素数比が5以下であって、かつ酸素を含まない化合物
であり、さらに芳香族系化合物においては、その核臭化
物が好ましい。
一般式(I)で示される化合物の具体例としては、1.
2−エタンジチオール、1.3−プロパンジチオール、
1.6−ヘキサンジチオール、l,12− ドデカンジ
チオール、メルカプトメチルスルフィド、2−メルカプ
トエチルスルフィド、3−メルカプトプロピルスルフィ
ド、6−メルカプトへキシルスルフイド、l2−ビス−
2−メルカプトエチルチオエタン、1,2ビス−3−メ
ルカプトプ口ピルチオエタン、l,3−ビス−2−メル
カプトエチルチオプロパン、■,4−ビス−2−メルカ
プトエチルチオブタン、■,6−ビス−2−メルカプト
エチルチオヘキサン、ビス−2−(2−メルカプトエチ
ルチオ)エチルスルフィド、2−メルカプトエチルエー
テル、3−メルカプトプ口ピルエーテル、6−メルカプ
トヘキシルエーテル、1.4−シクロヘキサンジチオー
ル、ビス−2−メルカプトエトキシメタン、l,2−ビ
ス−2−メルカプトエトキシエタン、ビス−2−(2−
メルカプトエトキシ)エチルエーテルなどの脂肪族や脂
環族ジチオール化合物などが挙げられる。
また、l,4−ベンゼンジチオール、l13−ベンゼン
ジチオール、1.2−ベンゼンジチオール、4−1−ブ
チルー1.2−ベンゼンジチオール、1.2−ビス(メ
ルカプトメチレン)ベンゼン、1.3−ビス(メルカプ
トメチレン)ベンゼン、l,4−ビス(メルカプトメチ
レン)ベンゼン、l,2−ビス(メルカプトエチレン)
ベンゼン、1.3−ビス(メルカプトエチレン)ベンゼ
ン、1.4−ビス(メルカプトエチレン)ベンゼン、,
2−ビス(メルカプトメチレンチオ)ベンゼン、3−ビ
ス(メルカプトメチレンチオ)ベンゼン、,4−ビス(
メルカプトメチレンチオ)ベンゼン、2−ビス(2−メ
ルカプトエチレンチオ)ベンゼン、3−ビス(2−メル
カプトエチレンチオ)ベンゼン、4−ビス(2−メルカ
プトエチレンチオ)ベンゼン、2−ビス(2−メルカプ
トエチレンチオメチレン)ベンゼン、1.3−ビス(2
−メルカプトエチレンチオメチレン)ベンゼン、1.4
−ビス(2−メルカプトエチレンチオメチレン)ベンゼ
ン、1.2−ビス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼ
ン、1.3−ビス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼ
ン、1.4−ビス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼ
ン、1.2−ビス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼ
ン、l13ビス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン
、14−ビス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、
4.4′−チオジチオフェノール、4.4′−ビフエニ
ルジチオールなどの芳香族系ジチオール化合物などとそ
の核塩化物、核臭化物、核メチル化物および核エチル化
物なども挙げられる。
本発明では、ジビニルベンゼンと一般式(I)で表わさ
れるジチオール化合物とを、チオール基に対するビニル
基の官能基当量比が1.8以上、好ましくは2.0以上
になる範囲で付加反応させて重合性プレポリマにする。
官能基当量比が1.8未満になるとプレポリマ化の際に
ゲル化する傾向がある。
一方、官能基当量比の上限は原理的にいって限度はない
が、高屈折率を得る観点からは、一般に10以下が好ま
しい。
付加反応方法としては、ジビニルベンゼンと一般式(I
)で表わされる化合物(以下、化合物(1)と略する)
とを直接加えて反応させる方法がある。この場合、化合
物(I)が芳香族系である場合は、反応速度が速いため
に一般に発熱反応を伴いながら急速に反応する。化合物
(1)が脂肪族である場合には、一般に反応速度が遅い
ために、紫外線照射したり、50〜80℃に加熱したり
、少量のアゾ系やパーオキサイド系のラジカル反応開始
剤を加えたり、トリフエニルフォスフィンやトリエチル
アミンなど少量の塩基性触媒を加えると都合よく反応す
ることが多い。これらの付加反応は、ベンゼン、トルエ
ン、オクタンなど不活性な溶媒中で行なうことにより、
反応速度をコントロールでき、より一定した品質のプレ
ポリマを得ることができる。反応終了後は、低温減圧で
脱未反応モノマと脱溶媒することにより、ビニル基同士
の重合を起こさずにプレポリマを回収することができる
。また、未反応モノマを特に除去する必要のない場合に
は、脱溶媒だけでプレボリマ混合物として光学用樹脂の
成型に用いる。なお、付加反応および脱溶媒に際しては
、ハイドロキンモノメチルエーテルのような少量のラジ
カル重合禁止剤を加えておくことも、ビニル基同士の重
合を防止する上で有効である。
付加反応においては、I, 3. 5− トリメルカブ
トベンゼンやトリメルカブトエチルイソシアヌレートや
ペンタエリスリトールテトラチオグリコレートのような
チオール基を分子内に3個あるいはそれ以上含有するチ
オール化合物を、架橋剤として少量使用することも可能
である。この場合、プレポリマがゲル化しやすくなるの
で、トルエン等の溶媒中の付加反応とし、チオール基に
対するビニル基の官能基当量比が好ましくは3以上の範
囲になるようにし、チオール化合物をジビニルベンゼン
溶液へ滴下する等のゲル化対策をとることが必要になる
本発明の重合性プレポリマは常温で流動性のある液状を
していることが好ましい。それは、該プレポリマを使用
して光学用樹脂を成型する際に注型操作や脱泡操作が容
易だからである。
本発明の重合性プレポリマを利用して光学用樹脂を成型
するときには単独であっても、混合して用いてもよく、
スチレン、ジブロムスチレン、ジビニルベンゼンのよう
なビニル化合物、ジエチレングリコールジアリルカーボ
ネートのようなアリル化合物、3. 3’, 5. 5
’−テトラブロムビスフェノールAエトキシアクリレー
ト、トリブロムフエノキシエチルアクリレートのような
エチレン性二重結合を有する他のモノマ類やオリゴマ類
、チオール化合物、チオール基やアルコール性、フェノ
ール性水酸基と反応し得るイソシアネート化合物、イソ
チオシアネート化合物および、エボキシ化合物、アミノ
基を含む化合物とエポキシ化合物など該重合性プレボリ
マと直接、間接あるいは全く別個に重合反応し得る化合
物、さらには、非反応性のポリマやオリゴマや可塑剤を
併用してもよい。これらの併用物は該重合性プレボリマ
と混合した際に、常温で液状であることが好ましい。
本発明の重合性プレポリマの大部分はビニル基を分子内
に2個原則的に持つので、架橋性プレポリマである。こ
のプレボリマに併用する他のモノマ類がスチレンやジブ
ロムスチレンやトリブロムフエノキシエチルアクリレー
トのように一官能性である場合、該重合性プレポリマは
高屈折率付与性架橋剤として作用する。また、該重合性
プレボリマをジビニルベンゼンのように多官能性且つ架
橋密度の高いモノマと併用する場合には、該重合性プレ
ポリマは高屈折率付与性架橋密度調節剤として作用し、
得られた光学用樹脂の機械的強度、特に靭性付与に有効
な働きをする。従って本発明の重合性プレボリマは全体
の5重量%以上含まれていることが好ましく、さらに好
ましくは10重量%以上含まれておれば、光学用樹脂と
して本発明の効果が得られるのである。
上記重合性プレポリマもしくは併用物との混合物から本
発明の光学用樹脂を得るには、通常のラジカル重合で用
いられるラジカル開始剤を加えたり、光重合開始剤を加
え、加熱もしくは活性光線照射することによってエチレ
ン性二重結合部分を重合させる。この時、少量の紫外線
吸収剤や酸化防止剤を加えるのが普通である。
本発明の光学用樹脂は架橋樹脂であるので、板間重合や
モールド内重合を行ない成型状樹脂物とするのが一般的
である。
本発明により得られる光学用樹脂はレンズとして用いる
場合は必要に応じ、ハードコート、反射防止コート、防
曇剤コート、防汚剤コートなど機能材の表面コートを行
なうことができるし、染色なども行なうことができる。
[実施例] 以下、実施例により、本発明を詳し《説明する。
本発明の実施例および比較例で用いる屈折率、アッペ数
及びショアD硬度の測定方法を次に示す。
屈折率:ヘリウムd線(587nm)における屈折率を
プルフリッヒ屈折計で測定した。
アッペ数:水素C線(656nm),F線(486 n
m)およびヘリウムd線(587nm)の屈折率をそれ
ぞれnc % nF 、n.,とすると、次式に従いア
ッペ数ν4を 計算した。
n,−1 ν d n, −n, ショアD硬度:ショアD硬度計により測定した。
実施例1〜3、比較例1 p−ジビニルベンゼンと1.4−ベンゼンジチオールを
[CH2 =cH−コ/[−SH]比率で表1のとおり
に計量し、20°Cで撹拌しながら反応させ、IRでS
H基(2 5 5 0cm一〇を経時的に定量し、約2
時間かけてプレポリマを合成した。ついでこのものに重
合開始剤として1−プチルパーオキシイソブチレートを
0.  5wl%添加し、混合脱気後ガラス製モールド
中に注入した。60℃で2時間、80℃で4時間、10
0℃で3時間、さらに120℃で4時間加熱して重合反
応させた。
得られた実施例1〜3の樹脂はいずれもガラス型からの
離型性が極めて容易であり、光学的ひずみがなく、剛性
が高く、充分な耐熱性を有し、切削研磨も容易に行なえ
た。光学特性および硬度を表1に示した。
比較例1で得られた樹脂はプレポリマ化中にゲル化しや
すく反応が容易でなかった。また表1に示すごとく硬化
物の硬度も低かった。
実施例4、5、比較例2 p−ジビニルベンゼンと2−メルカプトエチルスルフィ
ドを[CH2 =CH  ] / [  SH]比率で
表2のように計量し、さらにクロロホルム50g、アゾ
ビスジメチルバレ口ニトリル0.2gを加えてよく混合
した。経時的にSH基を定量しながら、60℃で反応さ
せ、約2時間後に残存S H基のないことを確認してプ
レポリマ合成の終点とした。
ついでこのものを30℃に加熱しながらクロロホルムを
減圧除去した。重合開始剤として1−プチルパーオキシ
イソブチレート0.25gを加えてよく混合した後、脱
泡、脱気してこれをガラスモールド中に注入した。実施
例1と同じ条件で重合させて得られた実施例4および実
施例5の樹脂は、充分な耐熱性を有し、離型性もよく、
光学的ひずみがなく、強靭であり、切削、研磨加工も容
易であった。
光学特性および硬度を表2に示した。実施例4および実
施例5に比べて比較例2はゲル化しやすいためプレポリ
マ化が容易でなく、また硬化物の硬度も低かった。
実施例6 実施例1においてp−ジビニルベンゼンの代わりに市販
のジビニルベンゼン(ジビニルベンゼン57wl%、エ
チルビニルベンゼン39wt%)66.7g,1.4−
ベンゼンジチオールの代わりに1.4−ジメルカプトメ
チルベンゼン33.3g(この場合[CH2 =CH 
 ] / [  SHコ=2.  0)を用いる以外は
すべて同様にしてプレボリマの合成と重合反応をさせた
得られた樹脂は、ガラスモールドから容易に離型し、光
学的ひずみがなく、充分な耐熱性を有し、剛性が高く、
切削、研磨も容易であった。屈折率n,1 1.63、
アッペ数νd31と高く、室温でのショア硬度[D]は
75でレンズ用樹脂として十分な硬さであった。
実施例7 実施例1においてp−ジビニルベンゼンの代わりに市販
のジビニルベンゼン(ジビニルベンゼン57貰1%、エ
チノレビニノレベンゼン39W1%)78.4g,1.
4−ベンゼンジチオールの代わりに1,2−エタンジチ
オール21.6g(この場合[ C H 2CH−] 
/ [−SH] =2.0)を用いる以外はすべて同様
にしてプレボリマの合成と重合反応をさせた。
得られた樹脂は離型性が良好であり、光学的ひずみもな
く、充分な耐熱性を有し、強靭で切削、研磨も容易であ
った。屈折率はndは1.61と高《、アッペ数ν6は
31であった。室温でのショア硬度[D]は78であり
レンズ用樹脂として十分な硬さであった。
比較例3 実施例1において、p−ジビニルベンゼンと1,4−ベ
ンゼンジチオールの混合物をプレポリマ化せずに、実施
例1と同様の重合開始剤を加えてガラスモールドに注入
し、同様の重合条件で直接重合反応させた。撹拌不能の
静置反応によるためか、得られた樹脂はショア硬度[D
]が50と低かった。
また、スポットライトによる観察で顕著な光学的ひずみ
が観測された。
比較例4 実施例3において、p−ジビニルベンゼンと1.4一ベ
ンゼンジチオールの混合物をプレボリマ化せずに、実施
例3と同様の重合開始剤を加えてガラスモールドに注入
し、同様の重合条件で直接重合させた。
得られた樹脂の硬さはレンズ用素材として十分であった
が、撹拌不能の静置反応によるためか、スポットライト
による観察で顕著な光学的ひずみが多くみられた。
実施例8 実施例1において合成したプレポリマ30.Ogと市販
のジビニルベンゼン(ジビニルベンゼン57W1%、エ
チルビニルベンゼン39wl%)70.0g1さらに重
合開始剤として{−プチルパーオキシイソブチレート0
,  5vt%を添加し、実施例1と同様にして重合反
応させた。
得られた樹脂は、ガラス型からの離型が容易であり、ジ
ビニルベンゼン単独ポリマでは多発する光学ひずみが全
くみられなかった。剛性も高く、切削加工、研磨も容易
であった。
また屈折率n,は1.63、アッペ数ν4は29と高《
、室温でのショア硬度[D]は89であった。
実施例9 実施例1において合成したプレポリマ50.Ogとジエ
チレングリコールビスアリルカーボネート(CR−39
モノマ)50.0g,さらに重合開始剤としてジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネート1.5wt%、!−プ
チルパーオキシイソブチレート0.3wt%を添加し、
混合脱気後、ガラス製モールド中に注入した。
40°Cで5時間、60°Cで2時間、80°Cで4時
間、100℃で3時間、さらに120゜Cで4時間加熱
して重合反応させた。
得られた樹脂のガラス型からの離型は容易であり、高剛
性で光学的ひずみもなかった。また、切削、研磨加工も
容易であった。
屈折率n,は1.59、アッペ数ν6は34と高く、室
温でのショア硬度は85であり、レンズ用樹脂として充
分な硬さであった。
実施例10 市販のジビニルベンゼン(ジビニルベンゼン57wt%
、エチルビニルベンゼン39wl%)100gとビス−
2−(2−メルカプトエチルチオ)エチルスルフィド6
4.2g(この場合[Cf{2=CH一コ/[−SHコ
=2.5)の混合物に1−プチルパーオキシネオデカノ
エートを0.  2vt%加え、50°Cで5時間反応
させて重合性プレポリマを合成した。
両末端にエチレンオキサイドを1モルずつ付加した3.
3’55’−テトラブロモビスフェノールAのジアクリ
レート50gと上記の重合性プレボリマ50gを加熱混
合後、重合開始剤として1−プチルパーオキシイソブチ
レートをO.  lvl%加えて60℃で2時間、80
℃で4時間、100℃で3時間、さらに120℃で4時
間加熱して重合した、屈折率1.62で剛性且つ靭性の
優れたボリマが得られた。
実施例11 市販のジビニルベンゼン(ジビニルベンゼン57wl%
、エチルビニルベンゼン39wt%)100gと1.4
−ビス(2−メルカプトエチレンチオメチレン)ベンゼ
ン68.0g(この場合[CI−12=CI −] /
 [− S Hコ=2.5)の混合物に1−プチルパー
オキシネオデカノエートを0.2wl%加え、45°C
で5時間反応させて重合性プレボリマを合成した。
ジエチレングリコールジメタクリレート50gと上記の
重合性プレボリマ50gを混合後、重合開始剤として{
−プチルパーオキシイソブチレートを0.  lvl%
加えて60℃で2時間、80℃で4時間、100℃で3
時間、さらに120℃で4時間加熱重合した。屈折率お
よそ1.56の硬度、靭性に優れたポリマが得られた。
[発明の効果] 本発明により得られる光学用樹脂はガラスモールドから
の離型性が良好であり、高屈折率で高剛性、高硬度、高
耐熱性、高靭性、さらに光学的ひずみがないなどといっ
た優れた性能を持っている。
さらに、重合操作が容易なため均質、均一な製品を安定
に提供することができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ジビニルベンゼンと一般式( I ) HS−R_1−SH( I ) (式中、R_1は炭素数2〜12個の脂肪族性の有機基
    、または、炭素数6〜16個の芳香族基含有の有機基で
    あって、R_1中に−S−の化学形態の硫黄または−O
    −の化学形態の酸素を含んでいてもよい)で表されるジ
    チオール化合物とを、チオール基に対するビニル基の官
    能基当量比が1.8以上である範囲で付加反応させて得
    られる重合性プレポリマを少なくとも重合成分として含
    有する光学用樹脂。
  2. (2)一般式( I )で表される化合物として、下記一
    般式(II)、(III)および(IV)で示されるジチオー
    ル化合物から選ばれる少なくとも1種を用いることを特
    徴とする請求項(1)記載の光学用樹脂。 HS−(CH_2)−_aSH (aは2〜6の整数を示す。)(II) HS−(CH_2)_2−[X−(CH_2)_b]−
    _cX−(CH_2)_2−SH(bは1〜6の整数、
    cは0、1および2から選ばれる整数、XはOまたはS
    を示す。)(III) HS−[−(CH_2)_2X]−_d−(CH_2)
    _eR_2−(CH_2)_e−[X(CH_2)_2
    ]−_dSH(R_2はフェニレン基、XはOまたはS
    、dは0または1、eは0〜3の整数を示す。)(IV)
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