JPH0781409B2 - 剥落防止用ネットを用いた外壁補修工法 - Google Patents

剥落防止用ネットを用いた外壁補修工法

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JPH0781409B2
JPH0781409B2 JP7219093A JP7219093A JPH0781409B2 JP H0781409 B2 JPH0781409 B2 JP H0781409B2 JP 7219093 A JP7219093 A JP 7219093A JP 7219093 A JP7219093 A JP 7219093A JP H0781409 B2 JPH0781409 B2 JP H0781409B2
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幸夫 南
順也 池田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、剥落や浮き等を生じ
て傷んだ旧壁面を撤去することなく、その傷んだ旧壁面
上に新たな外壁面を形成できるようにした剥落防止用ネ
ットを用いた外壁補修工法に関し、特に、剥落防止用ネ
ットの旧壁面への取り付けに、アンカーにより旧壁面に
取り付けられた接着用マット片を用いることによって旧
壁面の再剥落と前記ネットに形成された新たな外壁面の
剥落、クラック、浮き等の発生を減少させた剥落防止用
ネットを用いた外壁補修工法に関する。
【0002】
【従来の技術】築後10〜20年を経過した建物では、
壁面に生じるクラック、コンクリート下地の老朽化によ
る劣化やモルタル仕上げ材あるいはタイル仕上げ材の劣
化等により、外壁に剥落や浮きを生じることから、その
浮き界面に接着剤を注入したり、剥落面を撤去して外壁
を再構築する等の補修工事が行なわれている。
【0003】ところが、前記浮き界面に接着剤を注入す
る方法では、接着剤の注入圧により、共浮きを発生する
問題がある。
【0004】また、剥落面を撤去して外壁を再構築する
する方法では、剥落面の撤去に手間や費用がかかりすぎ
るという問題がある。
【0005】これらの問題を解決する一つの方法として
剥落防止用ネットとアンカーとを用いた外壁補修工法が
行なわれている。
【0006】この剥落防止用ネットとアンカーとを用い
た外壁補修工法は、下地処理として、剥落、クラック、
浮き等で今にも落下しそうな補修面の部位をはつり落と
し、また充填材の注入可能な部位には、あらかじめ充填
材の注入及び埋め戻しをおこなつた後、高圧洗浄機にて
全面を水洗し、図8に示すように、補修面2にプライマ
1をブラシ、ローラまたは吹き付けにて塗布する。そし
て、プライマ1の乾燥後、補修面2全体に充填材(パ
テ、フィラー)3を1〜2ミリ程度の厚さに塗り付け、
その充填材3を塗り付けた補修面2に、補修面2全面を
覆う寸法の剥落防止用ネット4を「こて」でもって丹念
に押さえ付け、充填材3とよく馴染ませて貼りつける。
【0007】この剥落防止用ネット4は、例えば繊維強
度の高いポリビニールアルコール系ビニロン繊維が正三
角形状に三軸方向に60度の角度で配置され、表面が耐
アルカリ性熱可塑性樹脂接着剤エマルジョンで被覆さ
れ、編目の交点は、熱加工により固着され、縦、横、斜
めの引っ張りに対して強い抵抗性を示す用になってい
る。
【0008】この貼り付けられた前記ネット4上からド
リルによって下地のコンクリート躯体5内20〜30ミ
リに達する孔6を、通常1平方メートル当たり4本程度
開け、孔6内清掃後、座金8を付けたアンカー7を打ち
込み、そのアンカー7と座金8によって前記ネット4を
固定する。また、このとき、アンカー7に図8に示すよ
うに、注入孔のあるものを用いて、その注入孔を介して
内部の浮き界面に接着剤を注入することにより、共浮き
をアンカー7によって防ぎながら、浮きの補修を行な
う。
【0009】こうしてアンカー7により補修面2に固定
された剥落防止用ネット4に、再度充填材3を塗布し、
前記ネット4を被覆してその上から仕上げ用モルタル材
やリシン材等の仕上げ材9を塗布することにより、剥落
や浮き等の生じた旧壁面上に新しい外壁面を形成する。
このように旧外壁面を撤去することなく、新しい外壁面
を形成するこのアンカー7と剥落防止ネット4を用いた
補修方法では、 既設のタイルや下地モルタルの浮きの有無に関係無
く、アンカー7をコンクリート躯体5まで打ち込むた
め、コンクリート躯体5とタイル、モルタルとをしっか
り繋ぎ留め、前記躯体5から仕上げ材9までをがっちり
固定することができる。
【0010】新しい外壁面の下に埋め込んだ剥落防止
用ネット4が補修面2全面を覆うため、壁面を一体化し
て前記ネット4に覆われる補修面2のタイルやモルタル
の剥落、落下を防止することができる。
【0011】また、セメントと馴染みのよい前記ネッ
ト4を使用することで新たに形成する外壁面の均一な塗
り厚さが確保でき、しかもレベル出しが容易なため、平
滑な仕上げ面を確保することができる。
【0012】充填材3と前記ネット4とで形成される
緩衝層により、振動に対する表面クラックの発生を防止
することができる。
【0013】等の特長を有している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ア
ンカーと剥落防止用ネットとを用いた工法では、前記ネ
ット面にネットを留めるアンカーの頭部と座金とが露出
しているため、仕上げ材を前記ネットに塗布した場合、
アンカーの頭部と座金部分とは、仕上げ材と直接接す
る。ところが、アンカーの頭部と座金とは、前記ネット
に比べ仕上げ材との馴染みが悪く、また仕上げ材との熱
膨張率も異なることから、長期間にわたって外壁に加わ
る温度変化により、その部分に亀裂を生じ易く、新たな
剥落等を起こす原因となることが考えられ、問題となっ
ている。
【0015】また、前記ネットは、アンカーの頭部と座
金とで直接留められているので、建物へ加わる長期間の
振動でアンカーの頭部と座金とが前記ネットと擦り合わ
され、ネットの編目を破断し、剥落が生じることが考え
られる。
【0016】そこで、この発明の課題は、剥落防止用ネ
ットを留めるアンカー及び座金によって新しい外壁に亀
裂や剥落を起こさせたり、前記ネットが破断しないよう
にする事である。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めこの発明では、下地処理の施された外壁の補修面に、
所用数の接着用マット片をアンカーにより取り付け、そ
のアンカーにより取り付けられた接着用マット片に、補
修面を覆う剥落防止用ネットを接着剤により接着し、そ
の接着用マット片によって補修面に支持された剥落用防
止ネットに仕上げ材を塗布し、外壁面を形成するという
外壁補修工法を行なったのである。
【0018】このとき、上記アンカーの取り付け後、補
修面に接着剤を注入するようにすることもできる。
【0019】また、このとき、上記接着用マット片をア
ンカーにより取り付け後、前記接着用マット片上に、補
修面を覆う剥落防止用ネットを配置し、そのネット上か
ら第2のマット片を前記接着用マット片上に配して前記
接着用マット片10に剥落防止用ネットと第2のマット
片とを接着剤により接着し、その接着用マット片によっ
て補修面に支持された剥落防止用ネットと第2のマット
片に仕上げ材を塗布するようにもできる。
【0020】さらに、このとき、上記接着用マット片を
アンカーにより取り付け後、上記接着用マット片間に線
材を張り渡すようにもできる。
【0021】なお、上記接着剤には、接着性のある充填
用パテ等も含まれる。
【0022】
【作用】このように施工される剥落防止用ネットを用い
た外壁補修工法では、クラック、欠損等の補修及び壁面
の洗浄等の下地処理の施された外壁の補修面に、接着用
マット片をアンカーにより取り付けることによって建物
の躯体本体に支持させる。このアンカー取り付けの際、
マット片は、補修面をカバーしてアンカー取り付けによ
る補修面の損傷を防ぐ。
【0023】また、このとき、壁面に取り付けられるマ
ット片の数は、補修に使用される仕上げ材その他補修材
の重さを分散して支持するだけの所用数が取り付けられ
る。
【0024】次に、各接着用マット片と剥落防止用ネッ
トとを接着剤で接着し、前記ネットで補修面全体を覆
う。すると、前記マットとネットとは、接着剤の硬化後
一体化され、ネットと硬化した接着剤の層とにより、ア
ンカーの頭部は覆われる。このため、アンカー頭部は接
着剤により一体化されたマット片とネット間に挟まれ、
ネット面に露出することがないので、このネット面に仕
上げ材を塗布し、外壁を形成してもアンカー頭部は、仕
上げ材と直接接触することはなく、かつ、塗布された仕
上げ材は、馴染みの良いネットにより支持されるため、
クラック等を起こし難くできる。
【0025】また、前記ネットはアンカーにより直接留
められていないので、建物の振動などによってアンカー
とネットとが直接擦れ合うことがないので、ネットの破
断を起こさない。
【0026】上記アンカーの取り付け後、補修面に接着
剤を注入するようにした場合には、アンカーにより共浮
きを防ぎながら補修面と建物の躯体とに生じた浮きを、
注入された接着剤によって補修する。
【0027】また、その際、接着用マット片上に補修面
を覆う剥落防止用ネットを配置し、そのネットの上から
第2のマット片を前記接着用マット片上に配し、前記接
着用マット片に剥落防止用ネットと第2のマット片とを
接着剤により接着した場合には、接着用マット片とその
マット片上に配した第2の接着用マット片とでサンドイ
ッチ状にネットを支持することができる。
【0028】さらに、その際、上記接着用マット片間に
線材を張り渡すようにした場合には、線材は仕上げ材の
骨材となって形成される外壁の強度を高めることができ
る。
【0029】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0030】図1及び図2の第一実施例に示す剥落防止
用ネットを用いた外壁補修工法では、例えば、プライマ
1、剥落防止用ネット4、充填剤3、アンカー7、エポ
キシ系接着剤11、仕上げ材9、そして接着用マット片
10が使用器材として用いられる。
【0031】プライマー1は、下地に塗布することで充
填材3の接着強度を安定させるために用いられ、その選
択に際しては、接着増強度が良好で、ローラ及びスプレ
イガン等で塗布できるエポキシ系あるいはウレタン系の
低粘度タイプのものが好ましい。
【0032】剥落防止用ネット4は、強度の高いガラス
繊維を正三角形状に三軸方向に60度の角度で配置し、
編目の交点を熱加工により固定した補修面2を覆う大き
さの寸法を有するネット4で、縦、横、斜めの引っ張り
に強い抵抗性を呈する。なお、本実施例では、前記ネッ
ト4にガラス繊維製のものを用いるが、これに限定され
ることはなく、例えば従来例で述べたビニロン繊維製の
ものを用いても良い。また、その編目の形状も正三角形
に限定されることはない。
【0033】充填剤(以下エポキシ樹脂)3は、例え
ば、有機系では、エポキシ系、ポリエステル系。無機系
では、フィラー、カチオン系、SBR系、水系エポキシ
系等接着強度、硬化品質強度、防水性、弾性率に優れ、
軽量で、作業製の良い粘度と硬化時間を有するものが用
いられ、本実施例では、エポキシ系パテが用いられる。
【0034】アンカー7は、アンカー本体とそのアンカ
ー本体へ挿入されるアンカーピンとからなっており、取
り付け孔6内に挿入したアンカー本体にアンカーピンを
叩き込み、アンカーピンを先端まで打ち込むと、アンカ
ー本体の両端が開脚し、引抜き力に対して孔壁に食い込
む様になっている。また、このアンカー本体には、周囲
に注入孔が設けられており、アンカー本体の頭部から接
着剤を孔内へ注入できるようになっている。また、この
アンカー7の長さは、少なくとも外壁面から建物の躯体
5へ達する長さのものが用いられる。
【0035】接着用マット片(以下ガラスマット)10
は、ガラス繊維を短くカットしたストランドをランダム
に分散させ、ポリエステル系バインダーで接着して不織
布としたもので、強度の方向性がなく、樹脂の含浸速度
が大きく、耐食性にも優れ、その大きさは補修面2の強
度効果に合わせて任意に決められる。
【0036】次に、これらの使用器材を用いて例えば、
モルタル仕上げ面に塗装の行なわれた旧外壁面に対して
外壁補修工法を行なった場合について説明する。
【0037】この補修工法は、下地処理、施工、仕上げ
の3工程からなり、下地処理としては、従来例と同様、
補修面2のモルタルの浮き、損傷範囲を打診等によって
調査診断を行い、浮き、損傷部位をはつり落とす。ま
た、鉄筋の爆裂箇所がある場合にも、その鉄筋の周囲を
はつり落とし、エポキシ樹脂で埋め戻す。同時に、欠損
部位をはつり出し、劣化部位に応じてピンニングなどを
行いコンクリート欠損を補修する等の作業が行なわれ
る。
【0038】このように下地処理が行なわれた補修面2
は、高圧洗浄機等で水洗し、乾燥させた後、剥落防止ネ
ットによる外壁補修が施工される。
【0039】この施工工程では、まず始めにアンカー7
の打ち込み場所を例えば、新たな外壁を形成するための
補修材を支持できるように一平方メートル当たり四箇所
程度補修面2にマーキングした後、その部分の旧塗膜1
2のケレンをディスクサンダー等を用いて除去し、モル
タル仕上げ面13を露出させる。ちなみに、このとき、
補修面2がコンクリート打放しの場合も表面が脆弱化し
ているため、同様の処理を行なう。
【0040】次に、その露出面に従来のアンカーピンニ
ングと同様、墨出し、穿孔、清掃の作業工程を行なっ
て、アンカー7の挿入孔6を穿孔する。その穿孔の行な
われた補修面2の状態を図3(a)に示す。
【0041】なお、アンカー7の挿入孔6の深さと径と
はアンカー7の長さと径とに応じたものとする。
【0042】この穿孔された挿入孔6には、ガラスマッ
ト10をあてがい、そのガラスマット10を貫通して図
3(b)に示すように、補修用アンカー7を座金8を介
して挿入し、その挿入されたアンカ7のアンカーピンを
打ち込み棒により打ち込み、躯体5に固定した後、頭部
からエポキシ系接着剤11を躯体5の浮き界面や挿入孔
6内に、アンカー7により共浮きを防ぎながら注入した
後、プライマー1を旧塗膜部分も含む補修面2全体に塗
布し、さらにその上にエポキシ樹脂3を塗布する。この
時点に於いて、ガラスマット10にはエポキシ樹脂を十
分に含浸させる。
【0043】このように、塗布されたエポキシ樹脂3
は、接着剤として働き、アンカー7と共にモルタル層1
3の剥落防止効果を増強でする。また座金8、ガラスマ
ット10とモルタル層13とが一体化され、ケレン部、
旧塗膜面を全面コーティングでき、防水、下地の強化、
接着力を高める。
【0044】次に、図3(c)に示すように、剥落防止
用ネット4を張り付け、図4に示すように補修面2全面
を覆う。こうして、張り付けられた前記ネット4と各ガ
ラスマット10の接合面は、樹脂3の硬化と共に一体化
し、接着される。
【0045】また、こうして接着されたネット4には、
エポキシ樹脂3を塗布して被覆した後、図3(d)に示
すように、その上から仕上げ工程としてモルタル材やリ
シン材による仕上げ材9を塗布することによって新しい
外壁面を旧壁面上に形成する。
【0046】このように補修される補修面2では、図2
に示すように、全面が前記ネット4により覆われ、アン
カー7の頭部がネット4上に露出することがないので、
仕上げ材9と良く馴染み、また、露出したアンカー7の
頭部と座金8とによるネット4の破断や仕上げ材9とに
よる熱膨張率の差から起きるクラックや剥落の発生も少
なくなる。
【0047】さらに、アンカー7の頭部は、前記マット
片10とネット4とにより覆れ、エポキシ樹脂系接着剤
11によつてモールドされて一体化された状態となって
いるので、温度変化や湿気に対して強く、膨張変化やさ
びの発生から守られる。
【0048】図5に第二実施例を示す。この実施例で
は、ガラスマット10をアンカー7により取り付けた
後、前記ガラスマット10上に、補修面2を覆う剥落防
止用ネット4を配置し、そのネット4上から第2のガラ
スマット10’を前記ガラスマット10上に配して前記
ガラスマット10に剥落防止用ネット4と第2のガラス
マット10’とを接着剤3により接着し、そのガラスマ
ット10によって補修面2に支持された剥落防止用ネッ
ト4と第2のガラスマット10’に仕上げ材9を塗布す
ることにより、剥落防止用ネット4をアンカー7により
補修面2に固定されたガラスマット10とそのマット上
に配置される第二のガラスマット10’でサンドイッチ
状に挟んで接着するようにして、ガラスマット10、1
0’と前記ネット4との接着強度を高め、ネット4の支
持力を向上させるようにしたものである。
【0049】図6及び図7に第三実施例を示す。この実
施例は、例えばベランダ等の鼻先20を補修する場合、
補修面2にガラスマット10をアンカー7により取り付
けた後、ガラスマット10間に銅線、ステンレス線、テ
トロン線、ビニロン線等の線材21を必要に応じてネッ
ト4上あるいはネット4下に張ることによって線材21
を充填材3やモルタル等の仕上げ材9の骨材としてエポ
キシ樹脂3やモルタル材を保持させて剥落等の防止効果
の向上を図ったものである。
【0050】また、図7の破線に示すように第二のガラ
スマット10’を用いるとさらにネット4の支持力を増
して一層の剥落等の防止効果の向上が図られる。
【0051】この線材21を用いた補修工法は上記ベラ
ンダ等の鼻先20部分に使用されるばかりでなく、サッ
シ、窓、開口廻り、出隅、入り隅、配管、取り付け付帯
設備廻り、笠木等金物廻り、巾木、土間等の取り合い、
足場つなぎ路の処理等の場所での使用ににも適する なお、実施例では補修面2がモルタル仕上げの場合につ
いて述べたがタイル仕上げの場合も同様にこの補修工法
を実施できる。
【0052】
【効果】この発明は、以上のような工法により、補修面
にアンカーで留めた接着用マット片と剥落防止用ネット
とを接着剤で接着することにより、従来のアンカーと剥
落防止用ネットとを用いた外壁補修工法の特長を有する
と共に、なお、その上に、アンカー頭部が前記ネット面
から露出されることがないため、ネットを破断すること
もなく、また、新たに形成された外壁の剥落、クラック
の発生を減少させるという効果を上げることができる。
【0053】さらに、接着用マット片と剥落防止用ネッ
トとは、接着剤の硬化後一体化するため高い接着強度が
得られ、剥落防止効果も大きい。
【0054】また、アンカーの取り付け後、接着剤を補
修面に注入する工法では、浮きの補修も同時に行なえ
る。
【0055】また、接着用マット片をアンカーにより取
り付け後、前記接着用マット片上に補修面を覆う剥落防
止用ネットを配置し、そのネット上から第2のマット片
を前記接着用マット片上に配し、前記接着用マット片に
剥落防止用ネットと第2のマット片とを接着剤により接
着する工法では、接着用マット片と第二のマット片とで
剥落防止ネットをサンドイッチ状に挟むため、剥落防止
用ネットとマット片との接着強度を増大させて前記ネッ
トの保持力を向上させることが出来る。
【0056】さらに、上記接着用マット片をアンカーに
より取り付け後、上記マット片間に線材を張り渡す工法
では、線材を充填材やモルタル材等の仕上げ材の骨材と
して剥落等の防止効果の向上が図れるため、新たに形成
した外壁の強度も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例の作用図
【図2】第一実施例の施工例を示す断面図
【図3】第一実施例の作用図
【図4】第一実施例の施工状態を示す正面図
【図5】第二実施例の施工例を示す断面図
【図6】第三実施例の施工例を示す作用図
【図7】第三実施例の一部断面斜視図
【図8】従来例の施工例を示す断面図
【符号の説明】
1 プライマ 2 補修面 3 エポキシ樹脂 4 剥落防止用ネット 5 コンクリート躯体 6 アンカー挿入孔 7 アンカー 8 座金 9 仕上げ材 10 ガラスマット 10’ 第二のガラスマット 11 エポキシ系接着剤 12 旧塗膜 13 モルタル層 21 線材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地処理の施された外壁の補修面に、所
    用数の接着用マット片をアンカーにより取り付け、その
    アンカーにより取り付けられた接着用マット片に、補修
    面を覆う剥落防止用ネットを接着剤により接着し、その
    接着用マット片によって補修面に支持された剥落用防止
    ネットに仕上げ材を塗布し、外壁面を形成する剥落防止
    用ネットを用いた外壁補修工法。
  2. 【請求項2】 上記接着用マット片をアンカーにより取
    り付け後、補修面に接着剤を注入することを特徴とする
    請求項1記載の剥落防止用ネットを用いた外壁補修工
    法。
  3. 【請求項3】 上記接着用マット片10をアンカー7に
    より取り付け後、前記接着用マット片10上に補修面2
    を覆う剥落防止用ネット4を配置し、そのネット4上か
    ら第2のマット片10’を前記接着用マット片10上に
    配して前記接着用マット片10に剥落防止用ネット4と
    第2のマット片10’とを接着剤3により接着し、その
    接着用マット片10によって補修面2に支持された剥落
    防止用ネット4と第2のマット片10’に仕上げ材9を
    塗布したことを特徴とする請求項1または2に記載の剥
    落防止用ネットを用いた外壁補修工法。
  4. 【請求項4】 上記接着用マット片10をアンカー7に
    より取り付け後、上記接着用マット片10間に線材21
    を張り渡したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    か1つに記載の剥落防止用ネットを用いた外壁補修工
    法。
JP7219093A 1993-03-30 1993-03-30 剥落防止用ネットを用いた外壁補修工法 Expired - Lifetime JPH0781409B2 (ja)

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JP2008002183A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Konishi Co Ltd 外壁のはく落防止構造及びはく落防止工法
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