JP3915519B2 - 建築・土木構造物の繊維補強施工方法と繊維補強を施した建築・土木構造物 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、補強繊維シートを表面に貼り付けてその構造を補強する建築・土木構造物の繊維補強施工方法、繊維補強を施した建築・土木構造物およびプレハブ部材に関する。本発明を利用して補強される建築・土木構造物は、新規に施工する構造物だけではなく、とくに既設構造物の耐震補強、経年補強等の目的に好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来から、建築・土木構造物自体の強度が不足する場合、その補強のための一手段として接着剤を用い前記構造物の表面に補強繊維シートを単層、または重ね貼り付けて樹脂を含浸し、硬化させ、補強繊維層として構造物に一体化し補強することが行われている。補強繊維層は、そのままの状態では耐火性に劣り、傷つきやすく、また外観などの問題があるので、通常はその表面にモルタルを塗布し表面仕上げを施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記の補強繊維層とモルタルとの間は、一応の接着力があってその状態が保たれているが、年月の経過とともに、乾燥収縮や気温の上下、振動、屋外では雨水の浸入、凍結などによってモルタルにひび割れを生じ、外観を損ねるのみならず構築物の寿命を短縮せしめ、ときには部分的に剥落が発生するという問題があった。本発明は、補強繊維層とモルタルとの接合を強化し、必要によってはモルタルの強度およびタフネスをも強化して長期間にわたり強度を保持し、ひび割れが発生しない建築・土木構造物の繊維補強施工方法と繊維補強を施した建築・土木構造物、あるいはこれらのプレハブ部材を課題として完成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明について図面を参照して説明する。前記の課題を解決するための手段として本発明は、建築・土木構造物1の補強施工方法であって、所要の下地処理を施した前記構造物の表面に補強繊維シートを貼り付け、貼り付けた補強繊維シートに未硬化の樹脂を含浸して補強繊維層2を形成し、補強繊維層の表面の樹脂が未硬化の間に、補強繊維層表面に接着強化短繊維3を繊維端が立毛状になるように担持させ、さらに、接着強化短繊維の担持面にモルタル4を塗布して前記の立毛状部分に固着させ、前記構造物を補強することを特徴とする建築・土木構造物の繊維補強施工方法を提供する。
【0005】
前記の貼り付けた補強繊維シートに樹脂を含浸させて補強繊維層2を形成することに代えて、あらかじめ未硬化の樹脂を含浸させた未硬化樹脂含浸補強繊維シートを構造物1の表面に貼り付けて補強繊維層2を形成することもできる。また、補強繊維層2表面の樹脂が未硬化の間に、補強繊維層2表面に接着強化短繊維3に加えてモルタル骨材粒5を担持させておけば、補強繊維層2とモルタル層4とをより強固に接着させる効果がある。
【0006】
また本発明は、前記したいずれかの建築・土木構造物の繊維補強施工方法を用いて
施工された、表面に補強が施されている建築・土木構造物1であって、構造物1の表
面には、樹脂を含浸した補強繊維シートが貼り付けられて形成されている補強繊維層
2と、補強繊維層2の表面に塗布されたモルタル層4とを含んでなり、かつ、補強繊
維層2とモルタル層4との間に、繊維の一部分が補強繊維層2の樹脂に固着され、残
りの部分がモルタル層4中に入り込んでモルタル層4に固着されている無数の接着強
化短繊維3を介在させて両層間の接着を強化したことを特徴とする繊維補強を施した
建築・土木構造物を提供する。本発明は、構造物1の構成素材を選ばないが、中でも
コンクリート製の建築・土木構造物に効果的である。
【0007】
補強繊維としては、炭素繊維および/またはアラミド繊維を含んでなるものが好ましい。また、接着強化短繊維3には、単糸繊度が2〜30dtexの範囲、繊維長が2〜30mmの範囲が好ましく、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、アラミド繊維、アクリル繊維または炭素繊維等の耐アルカリ繊維を1種又は2種以上を混合して使用するとよい。接着強化短繊維3の担持量は、補強繊維層2とモルタル層4との接着面1m2当たり25〜200gの範囲が適当である。以上に加えて、モルタル層4についても、加水前のセメント量に対しモルタル用補強繊維6を0.05〜3重量%の範囲で添加した繊維補強モルタルを使用することによって大きな効果を達成することができる。
【0008】
さらに本発明は、前記したいずれかの建築・土木構造物の繊維補強施工方法を用い
て製作された、表面に樹脂を含浸した補強繊維シートが貼り付けられて形成されてい
る補強繊維層と、補強繊維層の表面に塗布されたモルタル層とを含み、かつ、補強繊
維層とモルタル層との間に、繊維の一部分が補強繊維層の樹脂に固着され、残りの部
分がモルタル層中に入り込んでモルタル層に固着されている無数の接着強化短繊維を
介在させて前記両層間の接着を強化したことを特徴とする繊維補強を施した建築・土
木構造物のプレハブ部材を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき実施形態例をあげ、図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明に係る建築・土木構造物の補強表面部分を例示する断面図である。本発明の対象は、柱、壁、床などの繊維補強を施す建築・土木構造物であって、新規の施工、既設構造物の補強、あるいは柱、ビーム、パネル、スラブなどのプレハブ部材であってもよい。構造物の素材もコンクリート、木質、石造りなどに利用することが可能であって特別の制限はない。なかでも既設構造物の補強強化に好適である。
【0010】
まず、対象となる補強構造物1の表面を、たとえば凹凸を削り取って平滑にしたり、プライマーを塗布するなどし、補強繊維を構造物に密着させて効果的な補強を実施するための下地処理を行う。所要の下地処理を施した建築・土木構造物1の表面に接着剤を塗布し、塗布面に補強繊維シートをあるいは補強繊維をシート状にして貼り付ける。所要の強度を付与するために複数層に重ねて貼り付けてもよく、補強繊維の貼付手段として、補強繊維のロービングやテープや織物を構造物に巻き付けて貼り付けてもよい。貼り付ける範囲は、補強を必要とする構造物の全面あるいは部分的の場合もある。貼り付けた補強繊維シートには未硬化の樹脂を含浸し、最終的には硬化させて、形状を固定し補強繊維層2を形成させる。樹脂の含浸は、補強繊維シートを接着した後、表面に樹脂を塗布、含浸させても、あるいは構造物の表面に含浸樹脂を兼ねる接着剤を多目に塗布し、補強繊維シート等を接着剤層に押しつけて含浸させてもよい。
【0011】
また、前記の補強繊維層2は、あらかじめ樹脂を含浸させて未硬化状態に保持した樹脂含浸補強繊維シート(”プリプレグ”ともいう)の1層または複数層を重ねて構造物1に貼り付け形成することもできる。
【0012】
補強用繊維には強度、弾性率が高く、耐熱性に優れた炭素繊維やアラミド繊維のフィラメント(長繊維)を好ましく使用するが、ポリアミド繊維、ビニロン繊維、耐アルカリガラス繊維などのフィラメントを用いてもよい。前記の補強繊維は、たとえば、ロービングとし、あるいはマルチフィラメントを織・編成し織物や編物などの繊維シートにして貼り付け、樹脂を含浸させる。しかし、目的によっては短繊維を紡績して織・編成し、もしくは不織布として用いることもできる。含浸樹脂と接着剤とは、通常、一体化させやすい同系統の成分からなるものを使用するが、相互の接着性に問題がなければ異なる系統の成分を含むものであってもよい。含浸樹脂および接着剤としては、エポキシ系樹脂が多く用いられるが、使用条件によってアクリル系樹脂のものなどを適宜に選択し使用する。
【0013】
さらに、補強繊維層2に含浸させた樹脂の最表面が未硬化の間に、補強繊維層2とモルタル層4との接着を強化するための接着強化短繊維3を、未硬化樹脂上に立毛状になるようにして担持させる。補強繊維層2の未硬化樹脂表面に担持された無数の接着強化短繊維3は、繊維の一端が補強繊維層2に固着され、残りの部分が重ねて表面に塗布されるモルタル層4中に入り込んで固着され、両層間の接着を強化する作用を奏する。塗布は手による散布、エアブローによるスプレー吹付塗装法などを利用することができる。また、接着強化短繊維3の飛散防止のために、補強繊維層2との間に空間を設けるようにシート等で囲いを設けることが望ましい。
【0014】
接着強化短繊維3としては、耐アルカリ性のある、ナイロン繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維、アクリル繊維、炭素繊維などを1種又は適宜に混合して用いることが好ましい。中でもナイロン繊維は吸水性があってモルタルとのなじみがよく、経済的でありとくに好ましく利用できる。接着強化短繊維3の繊維長は2〜30mm程度、とくに好ましくは3〜20mm程度、単糸繊度は2〜30dtexが好適である。繊維長が2mm以下であると効果的固着に必要な長さを得難く、30mm以上になるとファイバーボールを形成して適当な分散状態にならずに所要の強度を得られないことがある。単糸繊度が2dtex未満であるとファイバーボールを形成しやすくなり、30dtexを超えると繊維量の割に接着表面積が減少して十分な接着強度を得られなくなってくる。接着強化短繊維3の担持量は、接着剤表面1m2当たり25〜200gの範囲が効果的である。25g以下であると十分な接着効果を得られず、200gを超えると繊維量が多くなり過ぎ、モルタル中に十分絡めることができず、かえって接着力が低下する。
【0015】
本発明に用いる接着強化短繊維3の断面形状は、円形に限られず、目的によっては三角形、楕円形、Y字形、中空形等のいわゆる異形断面糸を好ましく使用することができる。さらに、補強繊維層2とモルタル層4との間の接着力を強化するために、接着強化短繊維を珪砂等のモルタル骨材5とを併用して補強繊維層2の表面に担持させてもよい。モルタル骨材5として珪砂等を用いることにより、モルタル中のセメントと珪砂の主成分であるシリカとの間の化学反応がおこり両層間の接着力が強化される。
【0016】
そして、立毛状の補強用短繊維3上にモルタルを塗布して表面仕上げを行う。モルタルの塗布方法に特別の制限はなく、鏝塗り、吹付け等、施工対象によって適宜に選択して実施すればよい。状況によってはモルタルを複数回に分けて塗布することもある。
【0017】
また、好ましくは、構造物1表面のひび割れを防止するためにモルタル層4にモルタル補強短繊維6を添加した繊維補強モルタルを利用する。接着強化短繊維3およびモルタル補強短繊維6の相乗効果によって、モルタルのひび割れ、剥落を防止する目的をほぼ完全に完成させることができる。モルタル補強短繊維6としてはナイロン系短繊維、ビニロン系短繊維、炭素繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、アラミド繊維が好ましく、なかでもナイロン系短繊維が好適である。モルタル補強繊維の繊維長は10〜30mm程度のものが好ましい。10mm未満ではモルタルの面連結補強効果が乏しくなり、30mmを超えると補強効果の割に分散性が悪くなり施工性が低下する。このほか好ましくは、伸度が15%以上、強度が5.5cN/dtex以上のものを使用する。伸度が低いと、モルタル補強繊維6としてモルタルに十分な延性、靱性を付与することができなくなり、クラック防止およびクラックの進行防止効果が不充分になる。モルタル補強繊維6の添加量は、非加水状態のセメント100重量部に対し通常0.01〜3重量部が適当である。0.05重量部未満では十分なクラック防止効果を得られず、3重量部を超えるとモルタル調合時にファイバーボールを作りやすくなる。
【0018】
モルタル層4には、収縮低減剤、減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤などを目的に応じて添加し、モルタル特性を向上させることができる。このほかにも、品質改善や作業性改善のため適宜に添加物を加えても差し支えはない。
【0019】
【実施例】
本発明の効果を確認するために、コンクリート平板を用い落錘衝撃試験を行って評価した。コンクリート平板にはJIS A 5304の普通平板を用い、サンダーケレンにより下地処理を行った後、プライマー(エポキシ系樹脂:TSプライマー(東レ(株)製))をゴムへらで0.25kg/m2ほど均一に塗布し、プライマーの指触乾燥を確認し、不陸をパテ(エポキシ系樹脂:ボンドE395(コニシ(株)製))により修復した。
【0020】
パテが指触乾燥した後、パテ表面に下塗り用樹脂(エポキシ系樹脂:TSレジンW(東レ(株)製))を0.5kg/m2ほどゴムへらで均一に塗布し、炭素繊維シート(UT70−30(東レ(株)製))を貼り付け、下塗り用樹脂が炭素繊維シート内に含浸するように表面を含浸ローラでしごいた後に、上塗り用樹脂(エポキシ系樹脂:TSレジンW(東レ(株)製))を0.3kg/m2ほどゴムへらで均一に塗布・含浸させた。
【0021】
上塗り用樹脂が硬化する前に、接着強化短繊維としてナイロン6短繊維(繊度:7dtex、繊維長15mm、引張強度:8.4CN/dtex、弾性率5000N/mm2)を50g/m2の割合で上塗り用樹脂上に担持させた。
【0022】
そして、モルタル補強短繊維として繊度が7dtex、繊維長さが15mm、引張強度が8.4CN/dtex、弾性率が5000N/mm2のナイロン6短繊維を用い、セメント100重量部に対して0.5重量部を添加して繊維補強モルタル(セメント:砂=1:3)を調合した。上塗り用樹脂の硬化後に、前記の繊維補強モルタルを厚さ20mmになるように塗布、鏝仕上げを行い、実施例の試験体とした。
【0023】
前記の実施例とは別に、実施例と同様の、但し、接着強化短繊維を省いて試験体を製作し比較例の試験体とした。
【0024】
それぞれの試験体を1週間試験室内で養生した後、JIS A 5403に準拠し、重さ1kgのおもりを試験体表面上に高さ60cmのところから落下させた。その結果、実施例試験体では、モルタルと補強層との界面に異常はなく、強固に固着していた。一方、比較例の試験体では、モルタルと補強層との界面でモルタルが剥離した。
【0025】
【発明の効果】
本発明を利用することによって、補強繊維層とモルタル層との間に両層にまたがって固着する無数の接着強化短繊維3が介在することになるので、両層間の接着力は極めて強固であり、両層が剥離することはない。さらに、モルタル層に繊維補強モルタルを使用すれば、モルタル面の強度およびタフネスが強化され、長期間にわたってクラックや剥離などは発生しなくなり、建築・土木構造物などの寿命を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る建築・土木構造物補強表面を例示する断面図
【符号の説明】
1:建築・土木構造物 2:補強繊維層
3:接着補強短繊維 4:モルタル層
5:モルタル骨材粒(珪砂) 6:モルタル補強短繊維
7:構造体の補強層
Claims (11)
- 建築・土木構造物(1)の補強施工方法であって、
所要の下地処理を施した前記構造物の表面に補強繊維シートを貼り付け、
貼り付けた補強繊維シートに未硬化の樹脂を含浸して補強繊維層(2)を形成し、
補強繊維層の表面の樹脂が未硬化の間に、補強繊維層表面に接着強化短繊維(3)
を繊維端が立毛状になるように担持させ、
さらに、接着強化短繊維の担持面にモルタル(4)を塗布して前記の立毛状部分に
固着させ、
前記構造物を補強する、ことを特徴とする建築・土木構造物の繊維補強施工方法。 - 貼り付けた補強繊維に未硬化の樹脂を含浸し補強繊維層を形成することに代えて、
あらかじめ未硬化の樹脂を含浸させた未硬化樹脂含浸補強繊維シートを前記構造物の
表面に貼り付けて補強繊維層を形成し、前記の補強繊維層の表面の樹脂が未硬化の間
に、補強繊維層表面に接着強化短繊維を繊維端が立毛状になるように担持させる、こ
とを特徴とする請求項1に記載の建築・土木構造物の繊維補強施工方法。 - 補強繊維層表面の樹脂が未硬化の間に、接着強化短繊維を繊維端が立毛状になるよ
うに担持させると共にモルタル骨材粒(5)として硅砂を担持させることを特徴とす
る請求項1または2に記載の建築・土木構造物の繊維補強施工方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載された建築・土木構造物の繊維補強施工方法を用い
て施工された、表面に繊維補強が施されている建築・土木構造物(1)であって、前
記構造物の表面には、樹脂を含浸した補強繊維シートが貼り付けられて形成されてい
る補強繊維層(2)と、補強繊維層の表面に塗布されたモルタル層(4)とを含み、
かつ、補強繊維層とモルタル層との間に、繊維の一部分が補強繊維層の樹脂に固着さ
れ、残りの部分がモルタル層中に入り込んでモルタル層に固着されている無数の接着
強化短繊維(3)を介在させて両層間の接着を強化したことを特徴とする繊維補強を
施した建築・土木構造物。 - 前記の建築・土木構造物が、コンクリート製の建築・土木構造物であることを特徴
とする請求項4に記載の繊維補強を施した建築・土木構造物。 - 前記の補強繊維が、炭素繊維および/またはアラミド繊維を含んでなるものである
ことを特徴とする請求項4または5に記載の繊維補強を施した建築・土木構造物。 - 前記の接着強化短繊維は、単糸繊度が2〜30dtexの範囲、繊維長が2〜30
mmの範囲であることを特徴とする請求項4、5または6に記載の繊維補強を施した
建築・土木構造物。 - 前記の接着強化短繊維が、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ア
ラミド繊維、アクリル繊維および炭素繊維から選ばれる少なくとも1種の繊維である
ことを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の繊維補強を施した建築・土木構造
物。 - 前記の接着強化短繊維の担持量が、補強繊維層とモルタル層との接着面1m2当た
り25〜200gの範囲であることを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載の繊
維補強を施した建築・土木構造物。 - 前記のモルタル層が、加水前のセメント量に対しモルタル補強繊維(6)を0.0
5〜3重量%の範囲で添加した繊維補強モルタルからなることを特徴とする請求項4
〜9のいずれかに記載の繊維補強を施した建築・土木構造物。 - 請求項1〜3のいずれかに記載された建築・土木構造物の繊維補強施工方法を用い
て製作された、表面に樹脂を含浸した補強繊維シートが貼り付けられて形成されてい
る補強繊維層と、補強繊維層の表面に塗布されたモルタル層とを含み、かつ、補強繊
維層とモルタル層との間に、繊維の一部分が補強繊維層の樹脂に固着され、残りの部
分がモルタル層中に入り込んでモルタル層に固着されている無数の接着強化短繊維を
介在させて前記両層間の接着を強化したことを特徴とする繊維補強を施した建築・土
木構造物のプレハブ部材。
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