JP2002364095A - 外断熱工法 - Google Patents

外断熱工法

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JP2002364095A
JP2002364095A JP2001169856A JP2001169856A JP2002364095A JP 2002364095 A JP2002364095 A JP 2002364095A JP 2001169856 A JP2001169856 A JP 2001169856A JP 2001169856 A JP2001169856 A JP 2001169856A JP 2002364095 A JP2002364095 A JP 2002364095A
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mortar
layer
net
heat insulating
insulating material
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JP2001169856A
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English (en)
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Kazuyuki Nakajima
和幸 中島
Koji Amimoto
浩二 網本
Katsumi Iwai
克巳 岩井
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Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 躯体に大きな不陸があっても断熱材を躯体に
確実に接着することができ、またタイルの張付強度も著
しく高くなる外断熱工法を提供する。 【解決手段】 躯体1の外面に発泡系接着剤7で断熱材
8を張り付けた後、断熱材8の表面に短繊維入りのモル
タル11をコテ塗りし、その上にネット20を重ね、次
いで、第2層目のモルタル12をコテ塗りする。次い
で、ローラ30をこのモルタル12の上にかけ、短繊維
9をモルタル12の表面から突出させて毛羽立ち状とす
る。モルタル11,12が硬化した後、座堀りし、ワッ
シャ41と共にアンカーボルト40を躯体1に打ち込
み、ネット20を躯体1に固定する。次に、このモルタ
ル12上に下地モルタル13をコテ塗りし、次いで張付
モルタル14を介してタイル15を張り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は外断熱工法に係り、
特に躯体外面に不陸がある場合に好適な外断熱工法に関
する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートなどの躯体外壁の外面に断
熱材を取り付け、この断熱材の外面にタイル張り等の仕
上げ処理を施す外断熱工法は周知である(例えば特開昭
57−205654号、特開昭61−45055号)。
しかしながら、従来の外断熱工法は、仕上げ処理として
化粧モルタル仕上げやペイント仕上げを想定しており、
タイルのような重量の大きな外装仕上げ材は堅固な取付
けができず、採用されていない。
【0003】外断熱工法ではなく、単に外壁をタイル仕
上げとする改修工法として、躯体表面に下地モルタルを
塗り付け、この下地モルタルの上に張付モルタルを用い
てタイルを張り付ける工法がある。この場合、タイルの
裏面に張付モルタルを盛り付けるように塗り付け、この
張付モルタルを下地モルタルに押し付け、しっかりと張
り付ける。なお、張付モルタルを下地モルタルの上に層
状に塗着し、この張付モルタルの上にタイル裏面を押し
付ける方法もある。
【0004】上記のタイル張り工法において、躯体表面
は、十分に清掃した後、水でしめらせておく。また、タ
イルが吸水性を有するものであるときには、タイルも水
でしめらせておく。
【0005】このタイルの裏面には凹凸が形成されてお
り、タイルと張付モルタルとの付着強度を高くするよう
にしている。
【0006】しかしながら、上記従来のタイル張り工法
においては、下地モルタルの表面が平坦であるため、下
地モルタルと張付モルタルとの付着強度がいま一つ不足
しがちであり、熟練職人による入念な施工が必要であっ
た。
【0007】本出願人は、上記従来の問題点を解決し、
下地モルタルと張付モルタルとの付着強度を十分に高め
ることができるタイル張り工法を特許第2616626
号にて提案している。
【0008】同号特許のタイル張り工法は、躯体面に下
地モルタルを付着させ、該下地モルタル上に張付モルタ
ルを介してタイルを張り付けるタイル張り工法におい
て、該下地モルタルとして繊維を混入させたモルタルを
用い、該繊維混入下地モルタルを前記躯体面に付着させ
た後、該下地モルタル表面から繊維を突出させて毛羽立
たせ、その後下地モルタル上に張付モルタルを介してタ
イルを張り付けることを特徴とする。
【0009】かかるタイル張り工法では、下地モルタル
として繊維を混入させたモルタルを用い、躯体面に付着
させた下地モルタル表面から含有される繊維を突出させ
て毛羽立たせた状態で張付モルタルを介してタイルを施
工するため、下地モルタルと張付モルタルとの界面で、
該毛羽立たせた繊維による投錨効果が得られ、下地モル
タルと張付モルタルとの付着強度が高められる。
【0010】第9図(a)〜(c)は同号特許のタイル
張り工法を示す縦断面図である。まず、第9図(a)に
示す如く、躯体(コンクリート壁)1の表面に、繊維2
Aを混入させた下地モルタル2を付着(コテ塗り又は吹
き付け)させる。下地モルタル2がある程度硬化した
後、この下地モルタル2の表面2aを金ブラシ等でこす
るなどして、第9図(b)に示す如く、含有される繊維
2Aを下地モルタル2の表面から突出するように毛羽立
たせる。その後、第9図(c)に示す如く、下地モルタ
ル2上に張付モルタル3を介してタイル4を張り付け、
必要に応じて目地5詰めする。
【0011】この下地モルタル2の表面2aに突出した
繊維2Aが、張付モルタル3と下地モルタル2との間に
またがるように介在されるため、張付モルタル3のダレ
や剥離が防止され、タイルを極めて強固に張付施工する
ことができる。そして、モルタル2,3が硬化した後に
おいても、この繊維2Aによる投錨効果により下地モル
タル2及び張付モルタル3同志の付着強度が著しく高い
ものとなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記特許第26166
26号の方法においては、繊維2Aを毛羽立たせるため
に金ブラシで下地モルタル2の裏面を擦るようにしてい
るが、この毛羽立たせ作業にかなりの労力を要すると共
に、モルタル2の硬化の時期と毛羽立たせ作業時期との
マッチングが難しく、毛羽立ちが十分に生じないおそれ
もあった。
【0013】なお、特開平8−158215号公報に
は、立毛したネットとモルタルとを用いたタイル張り工
法が記載されているが、この立毛はネットから外方に向
っており、モルタルとのなじみが悪く、タイル張付強度
を逆に低下させるおそれがある。
【0014】本発明は、タイルの張付強度が著しく高く
なるタイル張り外断熱工法を提供することを目的とす
る。また、本発明は、躯体外面の不陸が大きい場合でも
断熱性能が高く、漏水も伝わりにくい断熱構造とするこ
とができる外断熱工法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の外断熱工法は、
建物の躯体の外面に発泡樹脂ボード又は無機系繊維より
なる断熱材を発泡系接着剤で接着した後、該断熱材の外
面に第1層目のモルタルを塗布し、この第1層目のモル
タルの上にネットを配置し、該ネットを覆うように短繊
維混入モルタルを塗着して第2層目のモルタルを形成
し、該第2層目のモルタルの硬化後、アンカー金具を躯
体に打ち込んで該ネット及び前記断熱材を固定し、その
後仕上げを施すことを特徴とするものである。
【0016】このように発泡系接着剤によって断熱材を
躯体に接着するので、躯体外面の不陸が大きい場合で
も、断熱材を躯体に確実に接着することができる。ま
た、この発泡系接着剤の発泡により、断熱材と躯体との
間の隙間が埋められたり、あるいは分断されるようにな
るので、断熱材と躯体との間を冷気が通り抜けることが
防止され、断熱性能が向上する。さらに、断熱材と躯体
との間に漏水が入り込んでも、この水がはるか下の方ま
で伝わり落ちることが防止される。
【0017】本発明では、該第2層目のモルタル表面か
ら短繊維を突出させて毛羽立たせ、該起毛処理を施した
後に第2層目のモルタルを硬化させ、次いで前記アンカ
ー金具を躯体に打ち込んで該ネット及び前記断熱材を固
定し、その後、モルタル又は有機系接着剤を介してタイ
ルを張り付けることが好ましい。
【0018】なお、上記の起毛処理としては、ローラ掛
けが好適である。弾力性を有したネットが埋設された該
第2層モルタルが硬化しないうちに第2層モルタルの表
面をローラ掛けすると、ローラの当った部分が深く押し
込まれ、ローラが通り過ぎるとネットの弾力性によって
復元する。この押込あるいは復元の際にモルタル中の短
繊維が下地モルタル表面から突出し、第2層モルタルの
表面が毛羽立つようになる。
【0019】本発明においては、ローラ掛け等の起毛処
理を施した後に第2層目のモルタルを硬化させ、次いで
アンカー金具を躯体に打ち込んで該ネットを固定し、そ
の後、モルタルを介してタイルを張り付けることによ
り、タイルをしっかりと張付けることができる。
【0020】上記のローラは外周面が鋸歯状の円盤状ロ
ーラであることが好ましい。かかるローラであると、短
繊維を十分に毛羽立たせることができる。
【0021】本発明では、第1層目のモルタルとして短
繊維入り樹脂モルタルを用いることにより、アンカー効
果によってネットの張付強度を高めることができる。
【0022】また、第2層目のモルタルとして、弾性樹
脂モルタルを用いることにより、断熱材の伸縮によるひ
び割れを防止することができる。
【0023】第2層目のモルタルとして、グラスファイ
バーが混入されたものを用いることにより、ひび割れを
防止できる。
【0024】第1層目のモルタルの塗布に先立って、断
熱材の表面に軽量モルタル及び/又はガラス繊維入りモ
ルタルを塗布しておくことにより、断熱材の伸縮による
モルタル層のひび割れを防止することができる。
【0025】本発明において、上記のネットとしては、
ガラスメッシュや合成繊維製ネットを用いることができ
る。ネットとしては、所定間隔をあけて重なる2層の地
糸ネット部と、これらの地糸ネット部同士をつなぐ立毛
部とを備えてなるものも好適である。かかるネットは、
外方に向って起立する起毛を有していないので、モルタ
ルとのなじみが良好である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施の形態
について説明する。
【0027】第1,2図は実施の形態に係る方法によっ
てタイル張りされた壁面の水平断面図(なお、第1図は
平部の断面図、第2図は出隅部分の断面図である。)、
第3,4図は実施の形態に係るタイル張り工法を示す施
工途中の縦断面図、第5図はネットの平面図、第6図は
第5図のVI−VI線に沿う断面図、第7図はネットの一部
を拡大した斜視図である。
【0028】この実施の形態による施工手順は次の〜
の通りである。 発泡系接着剤7で断熱材8を躯体1に接着する。こ
の発泡系接着剤としては、発泡断熱材8を融かすことが
ない材質のものを用いる。 断熱材8の突き付け部、窓開口周りをガラスメッシ
ュ10と樹脂モルタルで補強する。 発泡系接着剤の硬化を待つ。発泡系接着剤の硬化は
0.5〜2時間程度であるので、その日のうちに次の
以降の工程に移ることができる。 第1層目モルタル11として短繊維入り樹脂モルタ
ルを断熱材上面に例えば2mm程度下擦りする。 ネット20を仮押さえし、さらに金ゴテでネット2
0の上から第2層目モルタル12として短繊維入りモル
タルを例えば3mm厚に塗り付けて、ネット20を埋め
込むようにする。 モルタル12が硬化しないうちに、ローラ30掛け
してモルタル12中の短繊維を起毛させる。 養生(1日)する。 座掘りをして、ワッシャ41をアンカー40により
ネット20の上から固定する。 タイル15を張り付ける。
【0029】以下に、上記〜の各工程について詳細
に説明する。
【0030】 まず、躯体1上に発泡系接着剤7を用
いて断熱材8を張り付ける。特に本発明を限定するもの
ではないが、この断熱材8としては、910mm角×2
5〜100mm厚の発泡樹脂断熱材、例えば発泡スチレ
ンが好適である。
【0031】発泡系接着剤としては、1液型エアゾール
発泡ウレタン系接着剤が好適であり、例えばポリ4,4
´−ジフェニルメタンジイソシアネート系プレポリマー
(4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート1%以
上含有)を主成分とし、HFC−134a、HCFC−
142b、HCFC−22等のガスと共にノズル付きの
缶に充填されて市販されているものを用いることができ
る。
【0032】発泡系接着剤としては、湿気によって発泡
する水発泡樹脂系接着も好適であり、例えば水発泡ウレ
タン系接着剤を用いることがきる。
【0033】発泡系接着剤7は、この断熱材8の裏面に
団子状に150〜250mmピッチで盛り付けると共
に、断熱材8の裏面周縁の全周にビード状に付着させる
のが好ましい。団子状部分の塗布量は1ヶ所当り直径2
0〜50mm、厚さ5mm程度が好ましい。なお、発泡
系接着剤の他に、高粘性の接着剤を点付けし、断熱材8
の仮留めを行ってもよい。
【0034】 次に第2図のように、断熱材8同士の
突き付け部8aや、窓開口周り(図示略)にガラスメッ
シュ10を貼り付けて補強を行う。この場合、まず、樹
脂モルタルを断熱材8の該突き付け部8aや窓開口周り
近傍に塗布し、次いでガラスメッシュを押し付ける。こ
のガラスメッシュとしては、ガラス繊維のロービングロ
ス等を用いることができ、その厚みは0.1〜1μm
(目付としては80〜150g/m)程度のものが好
適である。樹脂モルタルとしては、上記樹脂モルタル7
と同様のものを用いることができる。
【0035】 このガラスメッシュ10の貼付け後、
作業を15分〜1時間程度中断し、発泡系接着剤の養生
を行う。
【0036】 次に、この断熱材8の表面にモルタル
好ましくは短繊維入りのモルタル11をコテ塗り等によ
り塗布して第1層目のモルタル11を形成する。
【0037】このモルタル11は、樹脂ポリマー液を配
合した樹脂モルタルが好適である。特に、弾性樹脂ポリ
マー液を短繊維入りモルタルに対し同量程度(例えば短
繊維入りモルタル100重量部に対し市販のモルタル配
合用の弾性樹脂ポリマー液を40〜60重量部程度)混
合した弾性樹脂モルタルが好適である。この弾性樹脂モ
ルタルを用いることにより、断熱材8が熱により伸縮し
てもモルタル層にひび割れが生じることが防止される。
【0038】また、このモルタル11として、ナイロン
等の合成繊維の5〜20mm程度の短繊維を0.5〜2
重量%程度含む短繊維入りモルタルを用いると、アンカ
ー効果によりネット20の張付強度を高めることができ
る。
【0039】このモルタル11にグラスファイバーを混
ぜ、引張強度を高め、ひび割れを防ぐようにしてもよ
い。
【0040】 このモルタル11を塗布した後、その
上にネット20を重ね、次いで、第2層目の短繊維入り
モルタル12(第4図)をコテ塗り等により塗布する。
【0041】なお、ネット20としては、ガラスメッシ
ュが好適であるが第5〜7図の通り、2枚の地糸ネット
21,21が起毛部22によって結合された合成繊維製
のものも好適である。起毛部22を地糸ネット21,2
1間に設けたことにより、ネット20は厚み方向に十分
な弾力性を有する。このネット20の厚みは、2〜6m
m程度が好適であり、ネット20の目開き面積は30〜
200mm程度が好適である。
【0042】このネット20は、外側に向って起立する
起毛は有していないので、モルタルとのなじみが良好で
あり、密実なモルタル層を形成することができる。な
お、ガラスメッシュは合成繊維のネットに比べて耐火性
に優れる。
【0043】第2層目のモルタル12に配合する短繊維
としては、各種合成繊維や炭素繊維が好適であり、その
太さは50〜300デニール程度が好適である。短繊維
の長さは5〜20mm特に7〜15mm程度が好適であ
る。なお、短繊維はカールしていてもよく、部分的に突
起ないし節状部分を有していてもよい。
【0044】短繊維のモルタル中への配合量は0.5〜
2重量%程度(目付に換算すると50〜200g/m
程度)が好適である。
【0045】第2層目のモルタル12としても樹脂モル
タル特に弾性樹脂モルタルが好適である。この2層目の
モルタル12にグラスファイバーを混ぜ、引張強度を高
め、ひび割れを防止するようにしてもよい。
【0046】 次いで、第4図の通り、モルタル12
が硬化しないうちにローラ30をこのモルタル12の上
にかける。このローラ30は、外周面が鋸歯状の円盤3
1と、この円盤31を支持するグリップ32とを有した
ものであり、グリップ32を掴んで円盤31をモルタル
12に押し付けながら移動させて転動させる。円盤31
が押し付けられた箇所ではモルタル12が押し込まれ、
この際ネット20も弾性的にネット厚みを減じるように
変形する。円盤31が通り過ぎると、ネット20の弾力
性によりモルタル12も盛り返されるが、この押込ある
いは復元の際、短繊維9がモルタル12の表面から突き
出し、毛羽立つようになる。また、モルタル12の表面
に凹凸が形成されるので、後で施す張付モルタルとの接
着性が増すようになる。
【0047】 モルタル12面の全体をローラ30掛
けして毛羽立たせた後、翌日までモルタル11,12を
養生して硬化させる。
【0048】 モルタル11,12及び断熱材8を貫
通して躯体1に達するように例えば直径18mm程度の
孔を座掘りし、ワッシャ41と共にアンカーボルト40
を躯体1に打ち込み(第1,2図)、ネット20を躯体
10に固定する。ワッシャ41はモルタル12の表面に
密着状となる。
【0049】 次に、この第2層目のモルタル12上
に下地モルタル13をコテ塗りし、次いで張付モルタル
14を介してタイル15を張り付ける。モルタル12か
ら短繊維9が毛羽立っているので、下地モルタル13と
モルタル12との結合力はきわめて高く、タイル15の
張付強度も十分に高い。
【0050】上記実施の形態は、本発明の一例であり、
本発明はこれに限定されるものではない。
【0051】例えば、本発明では、断熱材8を躯体1に
張付けた後、第8図の如く、曲げ・引張強度の高いGR
Cモルタル(長さ3〜10mm程度のガラス繊維を配合
したモルタル)50を5mm厚程度塗布し、その後上記
と同様に第1層目モルタル11を約2mm厚に塗布し、
その上にネット20を重ね、第2層目モルタル12を約
3mm厚に塗布してネット20を張付けるようにしても
よい。このようにすると、モルタルの層厚が10mmと
厚くなり強度が増すと共に、GRC層がそもそも断熱材
の熱による収縮する時の応力に抵抗するため、ネットモ
ルタル層にひび割れを起こさない。塗布手間が1工程分
増えるが、1日の工程の中で作業できるので、手間の割
りに効果が大である。また上記GRCモルタルの代り
に、軽量モルタル50を5mm厚程度塗布しても同様の
効果が得られる。
【0052】また、本発明では、断熱材8の表面にゴム
を塗着して断熱材8の表面とモルタル層との界面にゴム
層を介在させ、層方向の応力や変位を吸収させるように
してもよい。これにより、断熱材8の膨張、収縮の応力
がモルタル層に伝播することが防止されるようになる。
【0053】本発明では、断熱材を発泡系接着剤で躯体
に接着する場合、コンクリート釘で断熱材を仮固定して
もよい。また、コンクリート釘で仮固定された断熱材に
隣接する断熱材を接着テープによって該仮固定された断
熱材に仮連結してもよい。さらに、断熱材を発泡系接着
剤で接着するときに、最下段の断熱材の下側に受台を置
くことにより断熱材のズリ下がりを防止し、発泡系接着
剤が硬化してから該受台を取り除くようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】本発明では、断熱材を発泡系接着剤によ
って躯体に接着するので、躯体に大きな不陸(例えばコ
ンクリート型枠の出入り方向のズレに起因した面段差
や、型枠の「はらみ」(膨出)に起因した躯体表面の湾
曲)があっても、断熱材を確実に躯体に接着することが
できる。
【0055】また、この発泡系接着剤の発泡により、断
熱材と躯体との間の隙間が無くなったり、あるいは分断
されることにより、断熱効果が高いものとなる。即ち、
断熱材と躯体との間の隙間を冷気が通り抜けることが防
止され、断熱効果が向上する。発泡系接着剤は、発泡す
るので、この接着剤自体の伝熱性もきわめて低い。な
お、発泡系接着剤を断熱材の裏面周縁の全周にビード状
に付着させると、断熱材と躯体との間の隙間が確実に分
断され、断熱効果がきわめて良好なものとなる。
【0056】この発泡系接着剤をノズルからスプレーす
ることにより、接着済みの断熱材と躯体との間に注入
し、空隙や断熱材の浮き部分を埋めることも可能であ
る。
【0057】この発泡系接着剤は、例えば15〜60分
程度で硬化するため、断熱材の接着工程後、ほどなく次
工程に移ることができ、施工効率がきわめて良い。
【0058】また、本発明によると、下地モルタル中の
短繊維を該下地モルタル表面から十分に且つ容易に毛羽
立たせることができ、タイルの張付強度も著しく高くな
るタイル張り外断熱工法が提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る方法によってタイル張りされ
た壁面の平部の水平断面図である。
【図2】実施の形態に係る方法によってタイル張りされ
た壁面の出隅部の水平断面図である。
【図3】実施の形態に係るタイル張り工法を示す施工途
中の縦断面図である。
【図4】実施の形態に係るタイル張り工法を示す施工途
中の縦断面図である。
【図5】ネットの平面図である。
【図6】第4図のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】ネットの一部を拡大した斜視図である。
【図8】別の実施の形態を示す断面図である。
【図9】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】 1 躯体(コンクリート壁) 2 下地モルタル 2A 繊維 3 張付モルタル 4 タイル 7 発泡系接着剤 8 断熱材 9 短繊維 10 ガラスメッシュ 11,12,13,14 モルタル 15 タイル 20 ネット 30 ローラ 40 アンカーボルト 41 ワッシャ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 克巳 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 Fターム(参考) 2E001 DD01 FA04 GA06 GA32 HA01 HA14 HD09 JA22 JA29 JD02 JD04 LA04 LA12 2E110 AA02 AB04 AB22 BA05 BC12 CA25 DC12 GA33W GB24W GB42Y

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の躯体の外面に発泡樹脂ボード又は
    無機系繊維よりなる断熱材を発泡系接着剤で接着した
    後、該断熱材の外面に第1層目のモルタルを塗布し、 この第1層目のモルタルの上にネットを配置し、 該ネットを覆うように短繊維混入モルタルを塗着して第
    2層目のモルタルを形成し、 該第2層目のモルタルの硬化後、アンカー金具を躯体に
    打ち込んで該ネット及び前記断熱材を固定し、 その後仕上げを施すことを特徴とする外断熱工法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該第2層目のモルタ
    ルの表面に起毛処理を施すことにより、該第2層目のモ
    ルタル表面から短繊維を突出させて毛羽立たせ、 該起毛処理を施した後に第2層目のモルタルを硬化さ
    せ、次いで前記アンカー金具を躯体に打ち込んで該ネッ
    ト及び前記断熱材を固定し、 その後、モルタル又は有機系接着剤を介してタイルを張
    り付けることを特徴とする外断熱工法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記第1層目
    のモルタルは短繊維入り樹脂モルタルであることを特徴
    とする外断熱工法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、起毛処理はローラ掛けであることを特徴とする外断
    熱工法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、第1層目のモルタルの下に軽量モルタル及び/又は
    繊維入りモルタル層を塗布することを特徴とする外断熱
    工法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、断熱材の表面にガラス繊維入りモルタルを塗布した
    後、前記第1層目のモルタルをその上に塗布することを
    特徴とする外断熱工法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項におい
    て、前記第2層目のモルタルは、前記短繊維が混入され
    た弾性樹脂モルタルであることを特徴とする外断熱工
    法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項におい
    て、前記第2層目のモルタルは、前記短繊維と共にグラ
    スファイバーが混入されていることを特徴とする外断熱
    工法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項におい
    て、前記ネットは、所定間隔をあけて重なる2層の地糸
    ネット部と、これらの地糸ネット部同士をつなぐ立毛部
    とを備えてなることを特徴とする外断熱工法。
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