JPH0647717Y2 - コンクリート被覆材 - Google Patents

コンクリート被覆材

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JPH0647717Y2
JPH0647717Y2 JP9233389U JP9233389U JPH0647717Y2 JP H0647717 Y2 JPH0647717 Y2 JP H0647717Y2 JP 9233389 U JP9233389 U JP 9233389U JP 9233389 U JP9233389 U JP 9233389U JP H0647717 Y2 JPH0647717 Y2 JP H0647717Y2
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concrete
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▲えい▼一 加藤
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、建築物、橋げた、下水管あるいはトンネルな
どのようなコンクリート構造物の表面に貼着して、コン
クリートの腐蝕防止あるいはコンクリート表面の維持、
さらには補修などの目的に使用するコンクリート被覆材
に関するものである。
(従来の技術) コンクリート構造物は、腐蝕性気体あるいは腐蝕性化学
物質を含む液体などの外的要因によってその表面が中性
化されて脆化し、ついには腐蝕するものであるが、かか
る腐蝕防止あるいは腐蝕されたコンクリート構造物の腐
蝕損傷部分の補修などのために、従来では、これらの目
的に合った機能を有する塗料をコンクリート構造物の表
面に塗布したり、またはこれらの目的に合った機能を有
する合成樹脂フィルムあるいは合成樹脂フィルムと布帛
との複合膜を接着剤を介してコンクリート構造物の表面
に貼着するなどの工法が採用されていた。
(考案が解決しようとする課題) しかし、塗料を塗布する工法は、塗布厚さを管理するこ
とがむずかしく、さらに塗料が剥離し易いなどの問題が
あった。また、コンクリート表面に従来の合成樹脂フィ
ルムあるいは合成樹脂フィルムと布帛の複合膜を貼着す
る工法では、コンクリート表面とフィルムあるいは複合
膜との界面の接着耐久性が悪く、使用中に剥離する問題
があったり、また、さらに、これらの工法において、一
般に有機溶剤系塗料や接着剤を使用することが多く、そ
の場合には有機溶剤による作業環境の悪化問題があり、
また、さらに塗料の塗着性や接着剤の接着性を上げるた
めにコンクリート表面を十分に乾燥しておく必要がある
が、そのために作業時間が長くかかるなどの経済的問題
があった。
本考案は、かかる従来技術の欠点を改良し、コンクリー
ト構造物の表面の腐蝕防止あるいは維持、補修などをす
る目的でコンクリート表面に貼着して使用する被覆剤に
おいて、コンクリート表面との界面の接着耐久性が高
く、作業環境を悪化することもなく、さらに作業時間も
短縮されて経済的に有利なコンクリート被覆材を提供せ
んとするものである。
(課題を解決するための手段) 本考案は、上記の目的を達成するために次のような手段
をとるものである。
すなわち、本考案のコンクリート被覆材は、布帛の一方
の面が合成樹脂あるいは合成ゴムからなる仕上げ層で覆
われていて、かつ他の面が未硬化セメント層で覆われて
いることを特徴とするものである。
(作用) 本考案は、コンクリート構造物の表面を装飾するのみな
らず、コンクリート表面の腐蝕防止作用ならびに損傷防
止作用を有するものであり、さらに、本考案の被覆材を
貼着することにより、コンクリート表面がもともと有す
る美麗さを耐久的に維持する作用も有するものである。
本考案のコンクリート被覆材1は、第1図に示すよう
に、布帛2の一方の面が合成樹脂あるいは合成ゴムから
なる仕上げ層3で覆われており、他面が未硬化セメント
層4で覆われて構成されてなるものである。
本考案に使用される布帛2としては、たとえばナイロ
ン、ポリエステル、ビニロン、ポリプロピレン、ポリエ
チレンあるいはアクリロニトリルなどからなる合成繊維
あるいはガラス、炭素繊維およびセラミックスなどから
なる無機繊維などで構成される布帛があげられる。な
お、これらの繊維は長繊維、短繊維、加工糸あるいは紡
績糸などいずれの形態でも使用することができる。本考
案でいう布帛は、編織物あるいは不織布などの形態のも
のや、さらにこれらの複合形態のものも使用することが
できる。かかる布帛のなかでも布帛裏面側の空隙率が特
に高い構造を有するものがよく、起毛構造や立毛構造を
有する布帛あるいはウォーターパンチング(ニードルパ
ンチング)して裏面の組織を嵩高(粗組織化、立毛化)
にしたものが好ましく、さらに布帛組織としては、特に
不織布がセメントや樹脂被覆の保持性や生産コストの上
から好ましい。本考案で使用する布帛は、被覆材の構
造、形状を保持し、さらにコンクリート表面への貼着工
程における外力による被覆材の破損を防止する機能を有
するものである。
本考案のコンクリート被覆材1をコンクリート構造物の
表面にしっかり固定させるためには、後述する未硬化セ
メント層4が必要である。この未硬化セメント層4は、
該被覆材1を構成する布帛2の裏面に、好ましくは一体
的に形成さているものである。布帛2と未硬化セメント
層4との接合性は大きい方が好ましく、その意味から該
布帛2の裏面は未硬化セメントの保持性の高い構造、形
状を有する、たとえば嵩高であるものが好ましい。
すなわち、該被覆材1をコンクリート構造物の表面に貼
着して未硬化セメント層4を硬化させたときに、その硬
化セメント層の中に布帛2の組織が埋め込まれた構造と
なるのが、該被覆材1を強固にコンクリート構造物1表
面に接合させる上から好ましい。かかる構造とするため
には、布帛2の裏面を立毛、ループまたは起毛などの構
造に構成したり、組織を乱したりした布帛が使用され得
るが、特に、不織布のように最初から乱れた構造のもの
が好ましい。かかる不織布のなかでも空隙率が、好まし
くは90〜98%、さらに好ましくは92〜96%の空隙率を有
するものがよい。上述範囲を越えると不織布の布帛特性
の上から好ましくなく、上述範囲未満では接合性が弱く
なる。
上述の空隙率は、次式により算出する。
空隙率(%)=[(Vs−Vf)/Vs]×100 式中、Vs:布帛の見掛体積 Vf:布帛を構成する繊維の体積 本考案に使用される布帛は、裏面の構造のみが乱れた嵩
高な組織の粗なものであればよい。たとえば、表裏面で
構造の異なる布帛を2枚以上組合せた複合布帛でもよ
い。すなわち、表面の布帛より裏面の布帛が嵩高性に富
む組織(構造)のものを使用してもよい。このような複
合布帛の場合は、表面側の布帛で布帛特性を維持するこ
とができるので、裏面の布帛としては織密度や繊維密度
の粗なものを使用することができる。
かかる布帛2の厚さや重さは、別に限定されるものでは
ないが、厚さとしては好ましくは0.1〜5.0mm、重さとし
ては好ましくは50〜500g/m2のものが実用的でよい。
本考案のコンクリート被覆材1の表面は、仕上げ層3で
被覆されている。この仕上げ層3は、外部要因によるコ
ンクリート表面の腐蝕防止のために該外部要因とコンク
リート表面とを遮断する機能を有するとともに該コンク
リート表面の美観を維持する機能ならびに装飾的な機能
をも有するものである。
上述の外部要因としては、大気中の炭酸ガス、亜硫酸ガ
スあるいは塩素などの腐食性気体、下水および工場排水
中の硫化物、塩化物などの腐食性化合物などがあげられ
る。コンクリートは、これらの外部要因と接触すること
によって表面から腐蝕されるので、これらの外部要因と
接触させないように遮断することが重要である。かかる
機能を発揮する仕上げ層3を構成する素材としては、外
部要因の内容によって選択されるものであるが、耐腐蝕
性および/またはガスバリヤー性に優れた合成樹脂(ゴ
ム)が好ましく使用される。かかる素材としては、たと
えば、エポキシ樹脂、ポリウレタン系樹脂(ゴム)、ア
クリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、フラ
ン系樹脂、フェノール系樹脂、弗素系樹脂(ゴム)、ニ
トリル系ゴムおよびブチルゴム、エチレン−プロピレン
共重合ゴムなどの合成樹脂(ゴム)を使用することがで
きる。
たとえば外部要因が、大気中の炭酸ガスである場合は、
コンクリートが中性化して脆化されるが、かかるガスを
遮断するにはエポキシ樹脂やポリウレタン系樹脂が好ま
しく使用される。また下水管の内側などの硫化物や塩化
物に接触し易いものには、エポキシ樹脂、塩化ビニール
系樹脂、ポリウレタン系樹脂(ゴム)、弗素系樹脂(ゴ
ム)など前記化合物に対して安定な樹脂が好ましく使用
される。さらに、橋げたや建築物のような太陽光線や雨
水(水)に晒して使用されるものでは、これらの外部要
因に対して安定な合成樹脂、たとえばエポキシ系樹脂、
弗素系樹脂、ポリウレタン系樹脂などやこれらの複合材
料を選択することができる。
かかる仕上げ層3の厚さは限定されないが、概して0.05
〜5.0mm程度の厚さで使用するのが耐久性の上から好ま
しい。
また、かかる仕上げ層3には、セラミック粉末やガラス
粉末などの耐腐蝕性の高い充填剤を混合したり、さらに
撥水剤を表面部に塗布したり、撥水剤を該表面部を構成
する樹脂被膜に混用、複合することができる。
本考案のコンクリート被覆材1を構成する未硬化セメン
ト層4は、その全体または大部分が未硬化の粉末状態で
布帛組織内部を含めて該布帛表面に付着積層されて、布
帛表面を覆っている。この未硬化セメント層4は、コン
クリート表面と該被覆材1との界面に強力で耐久性のあ
る接着力を惹起させる機能を有する。
かかる接着力は、コンクリート表面に、水系接着剤、た
とえばスチレン−ブタジェン共重合体エマルジョンある
いはアクリル系樹脂エマルジョンを塗布し、この水が乾
燥しない内に該被覆材1の未硬化セメント層4側をコン
クリートに押し付けて、塗布したり水系接着剤に接触さ
せながら貼着させる。このとき未硬化セメントは、該水
系接着剤の水分を吸収して硬化し、コンクリート表面と
一体化し接着する。
本考案でいう未硬化セメント層4を構成するセメントは
ポルトランドセメントであって、目的によってはその特
殊タイプである耐硫酸塩ポルトランドセメントや早強ポ
ルトランドセメントなどを使用することができる。
また、未硬化セメント層4を構成するセメント重量は、
好ましくは0.1〜1.0kg/m2、さらに好ましくは0.3〜0.8k
g/m2である。
未硬化セメント層4の硬化はコンクリート表面に塗布さ
れた水系接着剤中の水分により進むので、接着剤は十分
な量塗布するのが好ましい。また、該水系接着剤を該被
覆材1側にも塗布することは、水分量を十分供給するこ
とができるのでよい。
本考案は、有機溶剤を使用しないので、作業環境上の悪
化や火災の発生などの問題がなく、さらにコンクリート
表面を感想する必要もなく、そのまま水系接着材を塗布
することができるので作業時間を大幅に短縮することが
できるなどの特徴がある。
本考案のコンクリート被覆材1は、次のようにして製造
することができる。すなわち、布帛2の一方の面(表)
に前述の合成樹脂(ゴム)をコーティングあるいはラミ
ネートなどの手段により積層し、仕上げ層3を形成す
る。次いで布帛2の他の面(裏)の上に前述のポルトラ
ンドセメントを載せ布帛2を振動させるかあるいはロー
ルやブラシなどにより押し込むなどの手段により布帛2
の組織の空隙にセメントを充填させる。このセメントは
落下し易いので、たとえば前述の充填後には、セメント
を充填した側面にフィルムを積層し、このフィルム層で
セメントの落下を防止しておいて巻き取るとか、未硬化
セメント層を形成するめ前に予め合成樹脂(ゴム)の水
系接着剤を塗布(噴霧)しておくなどの手段を講じてお
くのが好ましい。
(考案の効果) 本考案は、コンクリート構造物の表面に貼着して、コン
クリート構造物の表面の腐蝕防止あるいは表面品位の維
持、補修などを簡単、容易に行うことができ、かつコン
クリート表面との界面の接着耐久性が高く、作業環境を
悪化することもなく、さらに作業時間も短縮されて経済
的に有利なコンクリート被覆材を提供することができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案のコンクリート被覆材の一例の断面図
を示す。 1:コンクリート被覆材 2:布帛 3:仕上げ層 4:未硬化セメント層

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】布帛の表面が合成樹脂あるいは合成ゴムか
    らなる仕上げ層で覆われていて、かつ裏面が未硬化セメ
    ント層で覆われていることを特徴とするコンクリート被
    覆材。
  2. 【請求項2】布帛が、少なくとも裏面に立毛構造または
    起毛構造を有するものである請求項(1)記載のコンク
    リート被覆材。
  3. 【請求項3】布帛が、不織布である請求項(1)記載の
    コンクリート被覆材。
  4. 【請求項4】不織布の空隙率が、90〜98%である請求項
    (3)記載のコンクリート被覆材。
JP9233389U 1989-08-04 1989-08-04 コンクリート被覆材 Expired - Lifetime JPH0647717Y2 (ja)

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JP2901897B2 (ja) * 1995-04-05 1999-06-07 ショーボンド建設株式会社 コンクリート構造物の補修・補強におけるf・r・pの接着方法
JP6413607B2 (ja) * 2014-10-17 2018-10-31 株式会社大林組 繊維材料、及び、仕上げ方法
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