JP2002021264A - 外断熱複合防水工法およびそれによって得られる構造体 - Google Patents

外断熱複合防水工法およびそれによって得られる構造体

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JP2002021264A
JP2002021264A JP2000210167A JP2000210167A JP2002021264A JP 2002021264 A JP2002021264 A JP 2002021264A JP 2000210167 A JP2000210167 A JP 2000210167A JP 2000210167 A JP2000210167 A JP 2000210167A JP 2002021264 A JP2002021264 A JP 2002021264A
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layer
sheet
heat
roofing material
waterproofing
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JP2000210167A
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Shuya Tsuji
修也 辻
Kokichi Wakasugi
幸吉 若杉
Seiji Hayashi
誠二 林
Yoshinobu Yasuda
義信 安田
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SOWA KAGAKU SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】下地に対する追従性に優れ、簡単な構成で通気
路を確保することができ、しかも強度が高く、工期を短
縮することのできる外断熱複合防水工法およびそれによ
って得られる構造体を提供する。 【解決手段】下地1の表面に直接もしくは適宜の層を介
して断熱材Fを敷設し、その上にシート系ルーフィング
材2を敷設し、これら断熱材Fおよびシート系ルーフィ
ング材2を固定金具3を用いて機械的に固定したのち、
その上に直接もしくは不織布付き粘着ブチルテープ4等
の層を介してFRP層6を形成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木・建築構造物
の屋上,床面,壁面等に対し短時間で優れた断熱防水構
造を実現しうる外断熱複合防水工法およびそれによって
得られる構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】土木・建築構造物に対する断熱防水施工
方法としては、従来から、断熱材とアスファルトとを用
いるアスファルト断熱防水工法(JASS 8 仕様N
O・A−TF),断熱材と改質アスファルトとを用いる
改質アスファルト断熱防水工法(トーチ法、JASS
8 仕様NO・T−MT2),断熱材とシート防水層と
を用いるシート防水断熱防水工法(JASS 8 仕様
NO・S−PM)等がよく知られている。
【0003】しかしながら、上記工法によって得られた
構造体は、重歩行(非特定歩行者がどのような履物で歩
行しても可能)が不可能なものとなっている。そこで、
上記構造体を重歩行が可能なものとするためには、厚み
が50〜100mmのコンクリート保護板が必要とな
る。しかしながら、上記コンクリート保護板を用いると
構造体の重量が重くなるという問題がある。また、コン
クリートの養生で施工時間が長くなるという問題があ
る。
【0004】そこで、発泡体(ウレタン等)と繊維強化
プラスチック(FRP)を用いた複合被覆工法が提案さ
れている。この工法は、例えばつぎのような密着工法で
行われる。すなわち、まず、断熱防水施工しようとする
下地面に接着剤(エポキシ,ウレタン等)を塗布して上
記発泡体を接着固定する。つぎに、上記発泡体の上面に
硬化剤を添加した熱硬化性樹脂液を塗布(下塗り)した
のち、この上に、強化繊維シート(例えばガラス繊維チ
ョップドストランドマット等)を貼り付け、さらにその
上から、硬化剤を添加した熱硬化性樹脂液を塗布して、
上記強化繊維シートに含浸させる。そして、脱泡作業を
行い硬化させたのち、その上に、硬化剤を添加した熱硬
化性樹脂液を塗布(中塗り)し、充分に硬化させたの
ち、その表面を研磨する等して表面仕上げを行う。そし
て、その上に、所定のトップコートを塗布(上塗り)し
硬化させる。この一連の作業を施工現場で行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記施
工法では、繊維強化プラスチック層に発生する熱応力に
よって上記発泡体が下地面から剥がれ、やがて上記繊維
強化プラスチック層が割れるおそれがある。また、下地
に大きな膨張収縮やクラックが生じた場合に、繊維強化
プラスチック層が追従できずに影響を受けて、クラック
や部分剥離を生じやすいという問題がある。
【0006】また、上記施工法では、下地面に接着剤を
塗布するため、下地面が湿潤状態では施工できない。こ
のため、下地面の水分がある量以下になるまで蒸発する
のを待つ必要があり、施工に時間を要する。さらに、施
工後には、下地に含まれる水分の影響により上記発泡体
が下地面から剥がれるおそれがある。また、下地面に不
陸やクラックがあると、発泡体の接着性が悪くなるた
め、その不陸やクラックを修正して平滑にする必要があ
り、施工に時間を要する。また、発泡体を接着剤で下地
面に接着固定するため、下地面上に通気路が形成されな
い。
【0007】一方、FRP板とポリエチレン発泡体とを
貼り合わせた複合FRPパネルを用いる工法も提案され
ている(特許第2552216号公報)。この工法は、
上記複合FRPパネルを接着剤で下地に点接触で貼り付
け、突き合わせ部をFRPで積層する工法である。しか
しながら、接着剤が下地の水分の影響により剥がれやす
くなっている。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、下地に対する追従性に優れ、簡単な構成で通気
路を確保することができ、しかも強度が高く、工期を短
縮することのできる外断熱複合防水工法およびそれによ
って得られる構造体の提供をその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、下地面に直接もしくは適宜の層を介して
断熱材を敷設し、その上にシート系ルーフィング材を敷
設し、これら断熱材およびシート系ルーフィング材を固
定金具を用いて機械的に固定したのち、その上に直接も
しくは適宜の層を介して繊維強化樹脂層を形成するよう
にした外断熱複合防水工法を第1の要旨とし、下地面で
はなく、既設防水工事・防水層の上に、上記と同様の施
工を行うようにした外断熱複合防水工法を第2の要旨と
する。
【0010】また、本発明は、下地面の上に、直接もし
くは適宜の層を介して断熱材およびその上のシート系ル
ーフィング材が固定金具により機械的に固定され、その
上に直接もしくは適宜の層を介して繊維強化樹脂層が形
成されている外断熱複合防水構造体を第3の要旨とし、
下地面ではなく、既設防水工事・防水層の上に、上記複
合防水構造が形成されている外断熱複合防水構造体を第
4の要旨とする。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を図
面にもとづいて詳しく説明する。
【0012】図1は、本発明の外断熱複合防水構造体の
一実施の形態を示している。この外断熱複合防水構造体
は、下地1上に、断熱材Fが敷設され、その断熱材Fの
上にシート系ルーフィング材2が敷設され、そのシート
系ルーフィング材2の中心部および突き合わせ部が、図
2に示すように、ディスク状の固定金具3によって所定
間隔で機械的に固定されている。そして、固定された突
き合わせ部および周縁部に沿って、ならびに固定された
中央部に位置する固定金具3の上から点在的に、不織布
付き粘着ブチルテープ(接着剤付のジョイントテープ)
4が貼付され、その上に、繊維強化樹脂層(以下「FR
P層」と略す)6が形成されている。7は仕上げ用のト
ップコート層(もしくは保護層)である。
【0013】上記下地1としては、防水施工の対象とな
るどのような構造体であっても差し支えない。例えば、
セメントコンクリート,モルタル,アスファルトコンク
リート,PC板,木片セメント,金属,ALC板,プラ
スチック等があげられる。そして、下地1の表面は、水
平面に限らず、傾斜面,垂直面,湾曲面等、どのような
形状の面であっても差し支えない。
【0014】また、本発明は、下地1ではなく、既設の
防水層の上に、改修を目的として、新たに防水層を形成
する場合も対象とするものである。したがって、その場
合は、既設防水層が、上記下地1に代わる層となる。な
お、既設防水層としては、各種の既設メンブレン防水工
事・防水層等があげられる。このような防水層として
は、アスファルト、改質アスファルト、各種防水シー
ト、各種防水塗膜等があげられる。さらに、上記既設防
水層が、防水層の上に、コンクリート,アスファルトコ
ンクリート,モルタル等の保護層を有しているものであ
る場合には、その保護層が、上記下地1に代わる層とな
る。
【0015】そして、上記断熱材Fとしては、合成高分
子ルーフィング工業会発行のシート防水マニュアル(平
成6年7.15改訂版)のP28〜33に記載されてい
る各種のものを好適に用いることができる。例えば、ポ
リスチレンフォーム(押し出し品,ビーズ融着品),ポ
リウレタンフォーム,硬質ウレタンフォーム,ポリエチ
レンフォーム,フェノールフォーム,アクリルフォーム
等があげられ、なかでも特に、圧縮強度等を考慮する
と、ポリスチレンフォーム,ポリウレタンフォームが好
適である。そして、上記断熱材Fの厚みとしては、25
〜50mm程度のものを用いることが好適である。その
他の断熱材Fとしては、現場発泡ウレタン,現場発泡ウ
レタンフォーム等の現場発泡品、グラスファイバーボー
ド,パーライト系ボード,ファイバーボード(軟質繊維
版),フォームグラス(泡ガラス),岩綿,ガラス綿,
鉱さい綿,岩綿成形板,ガラス綿成形板等の無機品があ
げられる。
【0016】また、上記断熱材Fはシート状のものを用
い、その上のシート系ルーフィング材2を機械固定する
際に、上記断熱材Fを貫いて一体的に固定することが好
ましい。
【0017】そして、上記シート系ルーフィング材2
も、従来から防水施工に用いられているどのようなシー
トであっても差し支えはない。例えば、JIS A 6
008に規定されている各種の合成高分子ルーフィング
シート(加硫ゴム系,非加硫ゴム系,塩化ビニル樹脂
系,エチレン−酢酸ビニル樹脂系の4種類からなる均質
シート、加硫ゴム系,非加硫ゴム系,塩化ビニル樹脂系
の3種類からなる一般複合シート、クロロスルホンポリ
エチレンや塩素化ポリエチレン等からなる補強複合シー
ト)や、JIS A 6013に規定されている改質ゴ
ムアスファルトシートや、JASS 8に規定されてい
る塗膜防水施工用の通気緩衝シートとして用いられるシ
ート等があげられる。また、合成高分子シートや改質ゴ
ムアスファルトシート(下層)の上に、FRP層6との
接着性向上を目的として、塗膜層や不織布層等の上層が
積層された複合シートを用いることができる。また、層
と層の間に、寸法安定性や強度向上のために、ガラスメ
ッシュ,ガラスクロス,有機繊維クロス等の補強布層を
設けた複合シートを用いてもよい。さらに、同じく層と
層の間に、遮断層あるいは移行防止層として、樹脂フィ
ルムシートを設けることもできる。あるいは、このよう
な複合シートの下面に、樹脂系もしくはゴム系の発泡体
層を設けた複合シートを用いてもよい。
【0018】このような複合シートの例としては、例え
ばつぎのような構成のシートa〜gをあげることができ
る(以下、層の構成を上から順に示す)。ただし、a〜
eは、降雨や結露等による水濡れ対策として、不織布や
補強布に撥水機能を付与させる処理を施すことが好まし
い。なかでも、スチレン系処理剤は、FRP施工すると
き、ポリエステル樹脂と相性がよい点で好ましい。 a:不織布〜補強布〜非加硫ゴム b:不織布〜非加硫ゴム c:不織布〜樹脂フィルム〜改質アスファルト d:不織布〜補強布〜樹脂フィルム〜改質アスファルト e:補強布〜非加硫ゴム f:樹脂フィルム〜補強布〜改質アスファルト〜発泡層 g:アクリル・ウレタン塗料〜エチレンビニルアルコー
ル樹脂フィルム〜補強布非加硫ゴム〜発泡層
【0019】なお、これらのシートからなるシート系ル
ーフィング材2は、コンクリート等の下地1に比べて優
れた応力緩和性能を示すため、これをFRP層6の下に
設けることにより、つぎのような利点がある。すなわ
ち、上記シート系ルーフィング材2上でFRP層6を形
成する際、FRP層6に発生する熱歪み等を、上記シー
ト系ルーフィング材2が吸収緩和するため、FRP層6
の物性が均一となり、長期にわたって、どの部位におい
ても優れた耐久性を示す。また、建物の屋上では、風の
影響や、屋上面の水勾配等によって、仮敷きしたシート
がよじれたまま機械固定される場合があるが、その場
合、その上からFRP層6を施工すると、よじれ部分が
拘束されたままの状態、すなわち歪みを内在したままの
状態となる。このため、歪み部分に各種のストレスがか
かり、経時的に劣化しやすい。これに対し、応力緩和性
能に優れたシート系ルーフィング材2を用いた場合、歪
みが時間の経過とともになくなるので、劣化しないとい
う利点を有する。
【0020】このような応力緩和特性に、特に優れたシ
ートとしては、ブチルゴム,エチレン−プロピレンゴ
ム,クロロスルフォン化ポリエチレン,これらの共重合
体等からなる非加硫ゴム系シートや、熱可塑性樹脂もし
くはラテックスゴムで改質された改質アスファルトゴム
シートがあげられる。したがって、これらのシートをシ
ート系ルーフィング材2として用いることが、特に好適
である。
【0021】また、上記シート系ルーフィング材2の厚
みは、シート系ルーフィング材2の強度によって異な
る。例えば、比較的強度の高いゴム系シート、樹脂系シ
ートを用いる場合には、0.5〜5mm、好ましくは1
〜3mmの厚みに設定することが好適である。また、比
較的強度の低い改質アスファルト系シートでは、1.5
〜10mm、好ましくは2〜5mmの厚みに設定するこ
とが好適である。すなわち、上記設定厚み未満では、強
度が不足して風圧によって固定金具3の取付部よりシー
トが引き千切れてしまうおそれがあり、逆に、上記設定
厚みを超える場合には、重量が増え、取扱いにくくなる
だけでなく、コスト上昇につながる。また、その場合、
重ね合わせ部分に形成される段差が大きくなり、問題と
なる。
【0022】さらに、絶縁防水では、漏水すると、水が
全面に拡がり、しかも、その漏水箇所がわかりにくい場
合が多い。そこで、漏水しても、その漏水箇所がモニタ
リングできるように上記シート系ルーフィング材2の表
面にニッケルや銅の導電性フィラーを用いた導電性塗料
を塗布したり、不織布にカーボン繊維等の導電性繊維か
らなるものを使用したりしてもよい。
【0023】そして、上記断熱材Fおよびシート系ルー
フィング材2を機械固定するための固定金具3として
は、従来から機械固定工法に用いられているどのような
ものであっても差し支えなく、通常、躯体に挿入される
アンカー(釘部)とシートを押さえるディスク部(ある
いはプレート部)とで構成されている。そして、アンカ
ーの躯体への固定方式は、打ち込み方式とねじ込み方式
があり、上記打ち込み方式は、直接躯体に、空気圧搾銃
や金槌で打ち込む方法である。また、上記ねじ込み方式
は、予め下穴をドリルで穿設し、そこに開脚プラグ(プ
ラグが開くことで躯体からの引き抜き強度が増すよう設
定されている)と一体化されたビスを電気ドリル等を用
いて固定する方法である。なお、躯体強度の弱いALC
等に固定する場合は、引き抜き強度を上げるために、エ
ポキシ樹脂等を下穴に注入して固定金具3を固定するこ
とが行われる。
【0024】そして、上記固定金具3の材質は、鉄,ス
テンレス,ガルバニウム,ユニクロ,アルミニウム等が
あげられるが、文字通りの「金属」である必要はなく、
プラスチック品であっても差し支えはない。なお、金属
製の金具表面を、溶融可能な樹脂で被覆したものを用い
ることもできる。また、上記開脚プラグの材質は、ナイ
ロン等のプラスチック,亜鉛合金,鉛/アンチモニー合
金等が用いられる。
【0025】なお、上記図2に示す例は、敷設されたシ
ート系ルーフィング材2の上から固定金具3を取り付け
ており、いわゆる固定金具後付け工法によるものである
が、図3に示すように、断熱材Fの敷設に先立って、下
地1に所定間隔で固定金具〔例えば、防音工事用のファ
スニグシステム(プラファス,メタファス,スタイロッ
ク,スピンドル(以上、タイルメント社製))〕8を取
り付けたのち、断熱材Fを敷設しながら断熱材F下面を
固定金具8に接合して固定する、いわゆる固定金具先付
け工法によってシート固定を行ってもよい。また、上記
固定金具後付け工法と固定金具先付け工法とを組み合わ
せてもよい。
【0026】また、パラペット等の立ち上がり部では接
着剤によってシートを固定し、平面部では機械固定す
る、という併用型にしてもよい。この方法によれば、特
に、既設防水層の上にシートを固定する場合に、作業性
がよく好適である。
【0027】さらに、機械固定されたシート系ルーフィ
ング材2の上には、直接FRP層6が形成される。すな
わち、シート系ルーフィング材2の表層に、不織布等か
らなる繊維層が設けられている場合は、プライマー層を
介在させなくても、シート系ルーフィング材2とFRP
層6とが高強度で接合する。しかし、FRP層6とシー
ト系ルーフィング材2との接着強度を高めるために、シ
ート系ルーフィング材2の種類によって、シート系ルー
フィング材2の上にプライマー層(もしくは不織布層)
を形成することもできる。この場合のプライマー層とし
ては、ウレタン系,エポキシ系,ビニルエステル系,不
飽和ポリエステル系,アクリル系等、適宜のものが選択
される。
【0028】そして、上記プライマー層の上に形成され
るFRP層6は、特に限定されるものではなく、熱硬化
性樹脂や光硬化性樹脂等の樹脂材と繊維強化材を適宜組
み合わせて形成される。
【0029】上記熱硬化性樹脂としては、例えば不飽和
ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ビニルウレタ
ン樹脂、メタクリル酸メチル樹脂(MMA)、アクリル
シラップ、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等があげら
れ、なかでも、不飽和ポリエステル樹脂,ビニルウレタ
ン樹脂およびビニルエステル樹脂が好適である。
【0030】上記不飽和ポリエステル樹脂とは、α,β
−不飽和二塩基酸またはその酸無水物と、芳香族飽和二
塩基酸またはその酸無水物と、グリコール類の重縮合に
よって製造されるもので、場合によっては、酸成分とし
て脂肪族あるいは脂環族飽和二塩基酸を併用して製造さ
れた不飽和ポリエステル30〜80重量部を、α,β−
不飽和単量体70〜20重量部に溶解して得られるもの
があげられる。また、ビニルエステル樹脂とは、不飽和
ポリエステルの末端をビニル変性したもの、あるいはエ
ポキシ樹脂骨格の末端をビニル変性したもの等である。
これらには、必要により、増粘剤,充填剤,硬化剤,硬
化促進剤,低収縮化剤等が添加されるが、特に、硬化
剤,硬化促進剤の添加が有用である。
【0031】なお、上記増粘剤としては、不飽和ポリエ
ステル樹脂の官能基と化学的に結合して樹脂粘度を高め
るものであれば、どのようなものでもよく、例えば、ジ
イソシアネート類や、金属アルコキシド類、二価金属の
酸化物および水酸化物等があげられる。
【0032】また、上記充填剤としては、炭酸カルシウ
ム粉,クレー,アルミナ粉,珪石粉,タルク,硫酸バリ
ウム,シリカパウダー,ガラス粉,ガラスビーズ,マイ
カ,水酸化アルミニウム,セルロース糸,珪砂,川砂,
寒水石,大理石屑,砕石等があげられ、いずれを用いて
も差し支えはないが、なかでも、ガラス粉,水酸化アル
ミニウム,硫酸バリウム等が、硬化時に半透明性を与え
る点で好ましい。
【0033】さらに、上記硬化剤としては、上記熱硬化
性樹脂に作用するもので、例えばアゾイソブチロニトリ
ルのようなアゾ化合物、t−ブチルパーベンゾエート,
t−パーオクトエース,ベンゾイルパーオキサイド,メ
チルエチルケトンパーオキサイド,ジクミルパーオキサ
イド等の有機過酸化物等をあげることができる。
【0034】また、上記硬化促進剤としては、有機酸の
金属塩類、特にコバルト塩、例えばナフテン酸コバル
ト,アセチル酸コバルト,アセチルアセトンコバルト等
があげられる。
【0035】一方、光硬化性樹脂としては、感光性化合
物と樹脂とをブレンドしてなる樹脂組成物からなるも
の、感光基を有する樹脂等があげられる。これらの光硬
化性樹脂は、紫外線,電子線,可視光線等で照射すると
硬化するものである。
【0036】上記熱硬化性樹脂,光硬化性樹脂等の樹脂
材とともに用いられる繊維強化材としては、アミド,ア
ラミド,ビニロン,ポリエステル,フェノール等の有機
繊維や、ガラス繊維,カーボン繊維,金属繊維,セラミ
ック繊維等があげられ、なかでも、施工性、経済性の点
で、ガラス繊維、有機繊維が好適である。
【0037】上記繊維強化材の形態は、特に限定される
ものではないが、通常、ガラスロービングを20〜10
0mmにカットして、チョップドストランドをマット状
にしたガラスマットが多く用いられる。なかでも特に、
FRP防水材工業会が規格化している、FRP防水工事
用ガラスチョップドストランドマットが好ましい。そし
て、その目付は、380〜600g/m2 のものを1〜
2プライで用いることが好適である。また、上記ガラス
マット以外に、ガラス繊維を平織り,朱子織り等の織地
にしたもの等も用いることができる。
【0038】上記熱硬化性樹脂と繊維強化材とを用いて
FRP層6を形成する方法としては、まず、機械固定さ
れたシート系ルーフィング材2の上に、熱硬化性樹脂液
を塗布し、その上に上記繊維強化材を載せて樹脂液を含
浸させるか、あるいはシート系ルーフィング材2の上面
に繊維強化材を載せたのち熱硬化性樹脂液を塗工して含
浸させるかしたのち、樹脂液を硬化させて、FRP層6
を得る方法があげられる。また、このような作業を軽減
するために、熱硬化性樹脂を上記繊維強化材に含浸させ
た成形材料であるSMC(Sheet molding
compound),BMC(Block mold
ing compound),プリプレグ,光硬化シー
ト等を用いてもよい。
【0039】上記FRP層6の厚みは、要求される層の
強度にもよるが、通常、2〜3mm程度に設定すること
が好適である。また、駐車場防水等では、大きな荷重が
かかるため、4〜6mm程度に設定することが好適であ
る。
【0040】また、上記FRP層6の上に形成されるト
ップコート層7は、従来から用いられるどのような材料
を用いてもよく、防水施工される場所や目的に応じて、
適宜のものが選択される。例えば、骨材を散布して滑り
止め機能を付与するニート工法や、意匠性を付与するた
めの装飾工法、モルタル等を表面に配設して不燃性を付
与する工法、排水性を高めるための排水性アスファルト
コンクリート工法等を採用することができる。特に、上
記ニート層やモルタル層を設けると、著しく落球衝撃性
能が向上し、応力分散性が向上するため、FRP層6と
の組み合わせにおいて優れた効果が得られる。また、こ
れらのトップコート層7の形成により、排水・透水機能
の向上や、太陽光線の乱反射による耐候性向上等の効果
を得ることができる。さらに、建物屋上は必ずしも平
面、平滑ではなく、特に大面積の屋上では、その傾向が
著しい。あるいは、既設防水層を改修する場合も、その
表面がある程度凹凸になっている。これらの凹凸をその
ままにしておくと、降雨の際、低い部分に水が溜まり、
歩行や車の走行に不都合である。そこで、その対策とし
て、ある程度厚みのある透水性モルタルや排水性アスフ
ァルトコンクリートを、FRP層6の上に施工すること
が好ましい。これにより、表面平滑性も向上する。ま
た、図4に示すように、ニート工法とモルタル工法との
組合せによるトップコート層10もある。すなわち、例
えば、まず、上記FRP層6の上にポリエステル,エポ
キシ等の材料からなるグリップ層11を形成したのち、
このグリップ層11の上にグリップ層11が硬化しない
うちに粗骨材12を散布する。ついで、そのグリップ層
11が硬化したのち、粗骨材12間の空隙に無機モルタ
ル(セメント系)やレジンモルタル(樹脂系)等のモル
タル類(無収縮モルタルが好ましい)13を充填する。
このようにして、トップコート層10(厚みは、3〜3
0mmが好ましい)を形成すれば、粗骨材12の粒度を
変えることによりトップコート層10の厚みを調整する
ことができる。なお、この場合には、グリップ層11を
形成することなくFRP層6の上に直接FRP層6が硬
化しないうちに粗骨材12を散布してもよい。ただし、
場合によっては、上記トップコート層7,10を形成し
ない場合もある。
【0041】なお、上記ニート工法によりニート層を形
成する場合、FRP層6の施工時に、FRPの樹脂層が
未硬化あるいは硬化後に、骨材を樹脂上に散布し固着さ
せてニート層を形成することが好適である。そして、上
記ニート層形成用の骨材としては、直径1〜10mm程
度のエメリーやシリカサンド等の硬質骨材が好適であ
る。
【0042】また、上記ニート層をそのまま最外層(保
護層)として用いてもよいし、ニート層をアンカーに利
用して、その上にモルタルやコンクリート等を打設して
もよい。ニート層を介してモルタル層やコンクリート層
を形成すると、これらの固着性能を向上させることがで
きる。
【0043】一方、モルタル層やコンクリート層を形成
する場合のバインダーとしては、セメント(セメントモ
ルタルやコンクリート)、エマルジョン樹脂(ポリマー
セメントモルタル)、ポリエステルやエポキシ等の熱硬
化性樹脂等(レジンモルタルやコンクリート)があげら
れる。また、モルタルやコンクリートに含有させる骨材
の粒度を調整することにより、空隙率10〜35%の透
水性モルタルやコンクリート施工が可能である。なお、
上記モルタル層やコンクリート層は、排水機能を有する
ものであっても有しないものであってもよい。
【0044】さらに、道路舗装に使用するアスファルト
・コンクリートも、FRP層6の上に、直接もしくはニ
ート層を介して打設することができる。
【0045】このようにして得られる外断熱複合防水構
造体は、FRP層6の下側に設けられたシート系ルーフ
ィング材2および断熱材Fが固定金具3によって機械固
定されているため、全面貼り付けされる場合と異なり、
下地1表面の凹凸が表側に転写されず、FRP層6の形
成面が平滑になり、美麗に仕上がるという利点を有す
る。しかも、シート系ルーフィング材2が、硬い下地1
に比べて、応力緩和性を備えており、FRP層6を形成
する際に発生する熱歪み等が、上記シート系ルーフィン
グ材2によって応力緩和されるため、FRP層6に、強
度的に不均一な部分が生じることがなく、長期にわたっ
て良好な防水機能が維持される。
【0046】また、FRP層6とシート系ルーフィング
材2と断熱材Fとが上下に積層一体化されており、FR
P層6の剛性が高いことと、FRP層6に含まれる繊維
強化材の補強効果とが相俟って、下側のシート系ルーフ
ィング材2および断熱材Fに応力が伝播されにくい構造
になっている。したがって、下地1から防水層が浮き上
がった状態で据え切り抵抗負荷を受けても高い耐久性を
示すのであり、駐車場のような、車の走行機能と防水機
能の兼備が要求される、最難度の防水構造にも適用する
ことができる。さらに、上記外断熱複合防水構造体は、
上記トップコート層7,10もFRP層6と一体化する
ことにより、トラックヤードのような重荷重の駐車場に
も適用することができる。
【0047】しかも、従来の、シート裏面を貼着する複
合防水工法では、下地1が濡れた状態では施工できず、
乾燥を待たなければならないため、施工に時間を要して
いたところ、この工法によれば、下地1の状態にかかわ
らず、簡単にシート固定を行うことができ、工期を大幅
に短縮することができる。そして、シート系ルーフィン
グ材2および断熱材Fが機械固定されるため、シート系
ルーフィング材2の裏面と下地1との間が接着剤で密着
されず、隙間を保つ。したがって、この隙間が水蒸気等
の通路となり、側方に水蒸気等が抜けるため、膨れ等が
生じることがない。
【0048】なお、図1に示す構造では、下地1の表面
に、直接断熱材Fを敷設して固定しているが、断熱材F
の敷設に先立って、絶縁シートを敷設するようにしても
よい。
【0049】また、本発明において、シート系ルーフィ
ング材2とFRP層6との間に、3〜10mm程度のレ
ジンモルタル等をサンドイッチにして施工するようにし
てもよい。上記レジンモルタル等を介在させると、応力
分散効果がより高くなり、据え切り性能や落球衝撃等の
性能が向上する。
【0050】さらに、本発明において、シート系ルーフ
ィング材2とFRP層6との間に、ウレタン防水層を設
けるようにしてもよい。この構造によれば、クッション
性が付加されるため、ディスク状の固定金具3を取り付
けた場合の段差が吸収され美麗な外観となる。また、耐
衝撃性も向上する。なお、上記ウレタン防水層は、ウレ
タン組成物の塗工によって形成しても、ウレタンシート
貼着によって形成してもよい。
【0051】つぎに、実施例について、比較例と併せて
説明する。
【0052】
【実施例1】厚み16mmのスレート板(下地)の上
に、まず、厚み30mmの発泡ポリスチレン(ダウ化工
社製、スタイロフォーム)をスタイロックを用いて敷設
した。ついで、上記発泡ポリスチレンの上に、幅100
0mm,厚み2mmの非加硫EPDM〜ブチル共重合体
ゴムシート(双和化学産業社製、ポリルーフSNシー
ト)を突き合わせ方式で敷設した。つぎに、上記非加硫
EPDM〜ブチル共重合体ゴムシートの表面から所定箇
所にドリルで穴をあけてゆき、スレート板下地面に直径
6mm,深み40mmの穴を形成し、各穴に外径60m
m,長さ60mmのナイロンプラグを挿入した。そし
て、外径60mm,厚み0.5mmのステンレス製ワッ
シャーに外径4.5mm,長さ63mmのステンレス製
皿木ねじをセットしたアンカーを上記非加硫EPDM〜
ブチル共重合体ゴムシートの表面から上記ナイロンプラ
グに電動ドライバーで固定した。つぎに、突き合わせ部
およびワッシャー部に幅75mmの不織布付き粘着ブチ
ルテープ(双和化学産業社製、SPSジョイントテー
プ)を貼付した。そののち、プライマー(双和化学産業
社製、ポリルーフS−1R)を塗布したのちFRP層を
形成した。なお、アンカーの数は、2.7本/m2 とし
た。
【0053】上記FRP層の形成は、まず、防水用ポリ
エステル樹脂(双和化学産業社製、ポリルーフS−2
B)を下塗りしたのち、防水用ガラスマット(双和化学
産業社製、ポリルーフマット♯450)を敷設し、再
度、上記防水用ポリエステル樹脂を下塗りした。つい
で、着色剤(双和化学産業社製、ポリルーフトナー)を
混合させたビニルエステル樹脂(双和化学産業社製、ポ
リルーフS−3N)を塗布した。このようにして、上記
FRP層を形成した。
【0054】
【実施例2】CH−2型水分計で12%の押えコンクリ
ート上に、かぶせ方式(改修工法)で施工した。そし
て、まず、その上に、厚み30mmの発泡ポリスチレン
(ダウ化工社製、スタイロフォーム)をスタイロックを
用いて敷設した。ついで、上記発泡ポリスチレンの上
に、幅1000mm,厚み2mmの非加硫ブチル共重合
体ゴムシート(早川ゴム社製、サンタックルーフシー
ト)を突き合わせ方式で敷設した。その後は、上記実施
例1と同様にして施工した。
【0055】
【実施例3】上記実施例2における非加硫ブチル共重合
体ゴムシートに代えて、厚み2mmのゴムアスファルト
シート(双和化学産業社製、SPSシート)を用いた。
それ以外は、上記実施例2と同様にして施工した。
【0056】
【実施例4】上記実施例2における非加硫ブチル共重合
体ゴムシートに代えて、厚み2mmの塩化ビニルシート
(ロンシール社製、ペストプルーフ)を用いた。それ以
外は、上記実施例2と同様にして施工した。
【0057】
【実施例5】上記実施例1における発泡ポリスチレンに
代えて、厚み30mmの硬質発泡ウレタン(アキレス社
製、アキレスボード)を用いた。それ以外は、上記実施
例1と同様にして施工した。
【0058】
【実施例6】上記実施例1における発泡ポリスチレンに
代えて、厚み30mmのイソシアヌレートボード(イノ
アック・コーポレーション製)を用いた。それ以外は、
上記実施例1と同様にして施工した。
【0059】
【比較例1】厚み16mmのスレート板(下地)の上
に、まず、上記実施例1と同様の発泡ポリスチレンをエ
マルジョン系接着剤により串目へらを用いて全面接着固
定した。ついで、上記実施例1と同様にしてFRP層を
形成した。
【0060】
【比較例2】CH−2型水分計で12%の押えコンクリ
ート上に、かぶせ方式(改修工法)で施工した。そし
て、まず、その上に、上記実施例2と同様の発泡ポリス
チレンを接着剤を用いて接着固定した。ついで、上記実
施例2と同様にしてFRP層を形成した。
【0061】
【比較例3】上記実施例1における発泡ポリスチレンに
代えて、その発泡ポリスチレンに厚み6mmの珪カル板
を貼り合わせたもの(ダウ化工社製)を用いた。それ以
外は、上記実施例1と同様にして施工した。しかし、突
き合わせ部のアンカー部で上記珪カル板が破損した。
【0062】
【比較例4】上記比較例1における発泡ポリスチレンを
弾性エポキシ接着剤(セメダイン社製)により全面接着
固定した。それ以外は、上記比較例1と同様にして施工
した。
【0063】そして、上記実施例1,5,6および比較
例1,4により得られた各構造体に対し、下記の方法に
したがって、熱冷サイクル試験を行うことにより、機械
固定式と接着固定式との差異による断熱材の耐剥離性を
評価した。
【0064】〔熱冷サイクル試験〕タバイエスパック社
製の環境試験機を用いて行った。そして、その試験の1
サイクルは、−30℃/3時間〜+60℃/3時間とし
た。また、試験体は、断熱材(発泡ポリスチレン,硬質
発泡ウレタン,イソシアヌレートボード)の1枚分の大
きさが900mm×900mmのものを6枚突き合わせ
て2枚×3枚(1800mm×2700mm)にして用
いた。
【0065】そして、上記熱冷サイクル試験の結果、実
施例1,5,6により得られた各構造体は、200サイ
クル行なっても断熱材は剥離しなかった。しかし、比較
例1により得られた構造体は、15サイクルで断熱材が
剥離し、比較例4により得られた構造体は、35サイク
ルで断熱材が剥離した。
【0066】さらに、上記比較例1,2では、発泡ポリ
スチレンを接着固定する際に、下地面の水分がある量以
下になるまで蒸発するのを待つ必要があったため、上記
実施例1〜4よりも施工に時間を要した。
【0067】
【発明の効果】以上のように、本発明の外断熱複合防水
工法によれば、下地の状態にかかわらず、簡単にシート
固定を行うことができ、工期を大幅に短縮することがで
きる。そして、断熱材を機械固定するため、断熱材の裏
面と下地との間が水蒸気等の通路となり、側方に水蒸気
等が抜けて、膨れ等が生じることがない。そして、シー
ト系ルーフィング材の介在により、FRP層を、応力歪
みが緩和された良好な状態で形成することができるた
め、長期にわたって優れた性能を示す外断熱複合防水構
造体を得ることができる。
【0068】また、本発明の外断熱複合防水構造体は、
断熱材が固定金具によって機械固定されているため、全
面貼り付けされる場合と異なり、下地表面の凹凸が表側
に転写されず、FRP層の形成面が平滑になり、美麗に
仕上がるという利点を有する。しかも、シート系ルーフ
ィング材が、FRP層を形成する際に発生する熱歪み等
を応力緩和するため、FRP層に、強度的に不均一な部
分が生じることがなく、長期にわたって良好な防水機能
が維持される。さらに、FRP層とシート系ルーフィン
グ材が上下に積層一体化されており、FRP層の剛性が
高いことと、FRP層に含まれる繊維強化材の補強効果
とが相俟って、下側のシート系ルーフィング材および断
熱材に応力が伝播されにくい構造になる。したがって、
下地から防水層が浮き上がった状態で据え切り抵抗負荷
を受けても高い耐久性を示すのであり、重歩行が可能
で、駐車場の防水構造にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す説明図である。
【図2】上記実施例における固定金具の固定方法の説明
図である。
【図3】他の固定金具を用いた固定方法の説明図であ
る。
【図4】トップコート層の変形例の説明図である。
【符号の説明】
1 下地 2 シート系ルーフィング材 3 固定金具 4 不織布付き粘着ブチルテープ 6 FRP層 F 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 誠二 兵庫県神戸市兵庫区芦原通1−2−26 双 和化学産業株式会社内 (72)発明者 安田 義信 兵庫県神戸市兵庫区芦原通1−2−26 双 和化学産業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地面に直接もしくは適宜の層を介して
    断熱材を敷設し、その上にシート系ルーフィング材を敷
    設し、これら断熱材およびシート系ルーフィング材を固
    定金具を用いて機械的に固定したのち、その上に直接も
    しくは適宜の層を介して繊維強化樹脂層を形成するよう
    にしたことを特徴とする外断熱複合防水工法。
  2. 【請求項2】 上記断熱材およびシート系ルーフィング
    材の固定を、固定金具の後付け工法によって行う請求項
    1記載の外断熱複合防水工法。
  3. 【請求項3】 上記断熱材の固定を、固定金具の先付け
    工法によって行う請求項1記載の外断熱複合防水工法。
  4. 【請求項4】 下地面ではなく、既設防水工事・防水層
    の上に、請求項1〜3のいずれか一項に記載された施工
    を行うようにしたことを特徴とする外断熱複合防水工
    法。
  5. 【請求項5】 上記繊維強化樹脂層の上に、ニート層,
    モルタル層およびアスファルトコンクリート層の少なく
    とも一つの層を形成するようにした請求項1〜4のいず
    れか一項に記載の外断熱複合防水工法。
  6. 【請求項6】 上記繊維強化樹脂層の上に、骨材が埋設
    されたモルタル層を形成するようにした請求項1〜4の
    いずれか一項に記載の外断熱複合防水工法。
  7. 【請求項7】 下地面の上に、直接もしくは適宜の層を
    介して断熱材およびその上のシート系ルーフィング材が
    固定金具により機械的に固定され、その上に直接もしく
    は適宜の層を介して繊維強化樹脂層が形成されているこ
    とを特徴とする外断熱複合防水構造体。
  8. 【請求項8】 上記シート系ルーフィング材が、樹脂系
    およびゴム系の少なくとも一方からなる合成高分子製シ
    ート,非加硫ゴム製シート,または改質アスファルト製
    シートのいずれかである請求項7記載の外断熱複合防水
    構造体。
  9. 【請求項9】 下地面ではなく、既設防水工事・防水層
    の上に、請求項7または8に記載された複合防水構造が
    形成されていることを特徴とする外断熱複合防水構造
    体。
  10. 【請求項10】 上記繊維強化樹脂層の上に、ニート
    層,モルタル層およびアスファルトコンクリート層の少
    なくとも一つの層が形成されている請求項7〜9のいず
    れか一項に記載の外断熱複合防水構造体。
  11. 【請求項11】 上記繊維強化樹脂層の上に、骨材を埋
    設させたモルタル層が形成されている請求項7〜9のい
    ずれか一項に記載の外断熱複合防水構造体。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1728621A1 (en) 2005-06-05 2006-12-06 Freddy De Paepe Laminate against alkaline salts/moisture and structural subsidences in buildings
JP2015014185A (ja) * 2013-06-07 2015-01-22 株式会社ベルテック 他物固定具の設置構造
JP2017008575A (ja) * 2015-06-22 2017-01-12 三井化学産資株式会社 断熱防水構造体および断熱防水工法
JP2018080528A (ja) * 2016-11-17 2018-05-24 大泰化工株式会社 防水構造及び防水構造の製造方法
JP2022175492A (ja) * 2021-05-13 2022-11-25 三菱重工冷熱株式会社 風管式環境試験装置

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