JP2607327B2 - 弾性床構造 - Google Patents

弾性床構造

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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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  • Central Heating Systems (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、体育施設、遊戯施設、
養護施設等の床に使用される、弾性を有する床構造に関
し、より詳細には、暖房機能を兼ね備えた弾性床構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記体育施設等の床としては木造
床が一般的であったが、木材資源の保護や保守の簡略化
等の観点から、ゴム、合成樹脂等を使用した、いわゆる
塗り床が、上記木造床に代わるものとして開発され、現
在に至っている。塗り床は木造床に代わるものゆえ、弾
性および運動安全性の点で、木造床と近似したものであ
ることが要求される。
【0003】そして、この要求に応えるために、多数の
軟弾性骨材を樹脂バインダーで結合した下地層と、弾性
を有する硬化性樹脂の硬化物からなる表層と、両層間に
介装された中間層とを備えた、多層構造の弾性床構造等
が提案されている(例えば特開昭60−144458号
公報、特開昭60−144459号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記体育施設等におい
ては、近時、床暖房の導入が盛んに行われるようになっ
てきた。しかし、従来の床暖房は、塗り床を形成するコ
ンクリートやモルタルの下地内に暖房用の配管を埋設す
る大掛かりなものであるため、構造の複雑化と、それに
伴う工期の延長、工費の増大等、種々の問題を生じる。
例えば、コンクリートやモルタルの下地は、床暖房を施
さない場合には厚み20cm程度で済むものが、床暖房を
施工する場合には、配管を埋設する関係から、配管の上
に更に50cm以上の厚みが必要となり、その重みに耐え
得る基礎工の施工や材料費の増加、養生硬化期間の延長
等の問題が生じる。この他にも、例えば配管に熱湯を供
給する設備のためのスペース確保の問題等もあり、現在
のところ、床暖房の施工は、体育施設等を新築する場合
や大改装する場合に限られ、既存の施設には殆ど普及し
ていないのが現状である。
【0005】また、前述した多層構造の弾性床構造の場
合、下地層は、多数の微細な空隙を有する、断熱性に優
れたものであるため、この下地層の下に暖房用の配管を
埋設する従来の床暖房では、室内への熱伝達効率が悪
く、その結果、暖房効率が低いという問題もあった。本
発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであって、よ
り簡単な構造を有するため、既存の施設等にも簡単に施
工することができ、しかも、暖房効率にも優れた、暖房
機能を兼ね備えた弾性床構造を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するための、本発明の弾性床構造は、弾性および断熱
性を有する下地層の上に、面状発熱体を含み、かつ弾性
を有する中間層と、弾性を有する表層とをこの順に積層
てなり、上記中間層が、セルフレベリング性を有する
硬化性塗布液の塗布、硬化により形成されたレベリング
層を備えているとともに、当該レベリング層中に面状発
熱体が埋設されていることを特徴とする。上記構成から
なる、本発明の弾性床構造は、通電すると発熱する面状
発熱体により暖房を行うものであるため、従来の床暖房
のように大掛かりな設備を必要としない。また、本発明
の弾性床構造を施工する場合、中間層に面状発熱体を挿
入する工程が増加するのみで、他は従来の弾性床構造の
施工と同じで済み、全体の厚みも、面状発熱体の分が増
加するだけである。したがって、本発明の弾性床構造
は、既存の設備等にも、至って簡単に施工することがで
きる。また上記中間層は、セルフレベリング性を有する
硬化性塗布液の塗布、硬化により形成されたレベリング
層を備えているため、当該レベリング層によって、下地
や下地層等の欠陥が原因で生じる不陸を修正して、表層
が形成される下地を平滑に仕上げることができる。
【0007】面状発熱体は、断熱性、保温性に優れた下
地層の上に設けられているため、面状発熱体から室内へ
の熱伝導が妨げられるおそれがない上、この下地層によ
って、面状発熱体および室内から床下への放熱が防止さ
れるので、暖房効率に優れている。以下に、本発明を、
その層構成の一例を示す図1を参照しつつ説明する。
【0008】図の例の弾性床構造は、コンクリートやモ
ルタル等の下地A上に、下地層1、中間層2および表層
3を、この順に積層することで構成されている。下地層
1は、多数の軟弾性骨材10を、樹脂バインダー11に
より結合して形成されたもので、内部に多数の微細空隙
を有しており、弾性および断熱性に優れている。
【0009】軟弾性骨材10としては、天然ないし合成
のゴムチップや発泡ゴムチップ、あるいは、発泡ポリウ
レタン等の柔軟で弾性を有する合成樹脂製のスポンジ構
造物のチップ、コルク等を使用することができ、特に、
透水性やへたりを考慮すると、ゴムチップが好適に使用
される。また、下地層1は表面に出ないので、高い耐久
性、耐摩耗性、耐候性は要求されない。したがって、上
記軟弾性骨材10としては、価格の点で優れているとと
もに、資源再利用の観点からも好ましい、廃品を粉砕し
たゴムチップ、例えば廃タイヤゴムチップ等が、最も好
適に使用できる。
【0010】上記軟弾性骨材10の形状は、粒状、不定
形塊状、ひじき状(紐状)等、特に限定されず、種々の
形状のものが使用できる。軟弾性骨材10の硬さは特に
限定されないが、下地層1の弾力性等を考慮すると、J
IS A硬度で70以下のものを使用するのが好まし
い。軟弾性骨材10の粒径は、0.5〜5mm程度が好ま
しい。
【0011】下地層1を構成する骨材は、100%軟弾
性骨材であってもよいが、例えば自然石、木片、クルミ
片、竹屑、貝殻、硅砂、人工石、スラグ、セラミック粒
子、硬質プラスチックス粒子等の硬質骨材を含んでいて
もよい。軟弾性骨材10を結合する樹脂バインダー11
としては、例えば、二液反応硬化型や湿気硬化型のポリ
ウレタン樹脂、軟質エポキシ樹脂、過酸化物架橋タイプ
のアクリル樹脂、軟質ポリエステル樹脂、アスファルト
エマルジョン等の、軟質で、しかも耐候性、耐水性に優
れた種々の硬化性樹脂材料および軟質熱可塑性ポリマー
を使用することができ、特に、耐候性、耐水性、弾力
性、成形性等を考慮すると、二液反応硬化型や湿気硬化
型のポリウレタンが最も好適に使用される。
【0012】樹脂バインダー11は、軟弾性骨材10を
結合するに足る量だけ配合されていればよく、その配合
割合は特に限定されないが、体積比で、骨材総量の1/
12〜1/7の量の樹脂バインダーが配合されることが
好ましい。骨材総量に対する樹脂バインダーの量が1/
12未満では、樹脂バインダー11による接着性が低下
して、下地層1およびこの上に積層される中間層2、表
層3の強度が低下するおそれがあり、骨材総量に対する
樹脂バインダーの量が1/7を超えると、コストが掛か
る上、後述する空隙率が得られないおそれがある。
【0013】下地層1の厚みは、本発明では特に限定さ
れないが、通常、10〜90mmの範囲内であるのが好ま
しい。下地層1の厚みが10mm未満では、その弾力性が
不十分になるため、弾性床構造全体の、小野式転倒時硬
さにおける最大加速度が100Gを超え、転倒時の危険
性が高くなるおそれがある。また、下地層1の厚みが9
0mmを超えると、コストの面で問題がある。
【0014】なお、小野式転倒時硬さとは、東京工業大
学小野英哲教授らの研究[例えば、「体育館の床の弾力
性に関する研究(その5)」日本建築学会論文報告集,
227号,1975年参照]において規定された、床等
の硬さを、転倒して頭部を強打した際に頭部が受ける最
大加速度(amax :G)で表した値であって、100G
が安全とされる上限である。そして、この最大加速度が
100G未満の床は、高い弾力性を有するため、転倒時
に頭部を強打しても死亡事故に至ることが極めて少な
く、安全性に優れているといえる。
【0015】下地層1の空隙率は、20〜40%の範囲
内であるのが好ましい。空隙率が20%未満では、下地
層1の断熱性が低下して、床下への放熱を十分に防止で
きず、暖房効率が低下するおそれがある。逆に、空隙率
が40%を超えると、下地層1の強度が不十分になるお
それがある。なお、下地層1としては、以上で説明し
た、多数の軟弾性骨材10を樹脂バインダー11で結合
した構造のものの以外にも、例えば、ゴムシートや、ゴ
ムまたは軟質プラスチックの発泡体、あるいはこれらの
積層体等、弾力性と断熱性とを兼ね備えた、種々の構造
のものを採用することができる。
【0016】中間層2は、下地層1の表面に形成された
目止め層20と、この目止め層20上に積層されたレベ
リング層21と、このレベリング層21内に埋設された
面状発熱体22とを備えている。目止め層20は、その
名のとおり、下地層1の表面を目止めするためのもの
で、粒径0.8〜1.5mm程度のゴム粉、硅砂などの粒
状物を下地層1の表面に散布し、その上から、二液反応
硬化型や湿気硬化型のポリウレタン等の硬化性塗布液を
塗布し、硬化させることで形成されている。
【0017】レベリング層21は、粘度が6000〜1
5000cps 程度で、セルフレベリング性を有する、二
液反応硬化型や湿気硬化型のポリウレタン等の硬化性塗
布液を塗布し、硬化させることで形成されており、下地
A、下地層1および目止め層20の欠陥が原因で生じ
る、目止め層20の表面の不陸を修正して、表層3が形
成される下地を平滑に仕上げる働きをする。
【0018】上記目止め層20およびレベリング層21
の厚みは、特に限定されないが、目止め層20が0.3
〜1mmの範囲内、レベリング層21が、埋設される面状
発熱体22の厚みを除いて1〜5mmの範囲内であるのが
好ましい。レベリング層21内に埋設される面状発熱体
22としては、両端部に電極を取り付けたカーボンペー
パーやカーボンクロス、カーボンマット等の、通電する
と発熱する既成の面状発熱体が使用できる他、比較的抵
抗値の高い金属繊維のクロスやその積層品、或いは、カ
ーボンブラック等の導電性材料を練り込んだゴムシート
等を利用することもできる。面状発熱体22をレベリン
グ層21内に埋設するには、硬化性塗布液を塗布して所
定の厚みのレベリング層21を形成する工程の途中で、
面状発熱体22を塗膜内に塗り込めばよい。また、レベ
リング層21を形成する工程の途中で、カーボン繊維を
面状に敷き詰め、電極を取り付けて、面状発熱体22を
形成することもできる。
【0019】上記各種面状発熱体のうち、両端部に電極
を取り付けたカーボンペーパーが、本発明に最も好適に
使用される。このカーボンペーパーは、レベリング層2
1との馴染みを良くするため、当該レベリング層21と
同系の硬化性樹脂を、施工時に含浸させるのが好まし
い。上記カーボンペーパーは、周知のごとく補強繊維と
しても使用されるものなので、例えば女性のハイヒール
や体育機器の脚部等により、弾性床構造に局部的に荷重
が集中した際に、その荷重を分散して、弾性床構造が変
形したり破損したりするのを防止する働きをする。さら
に、上記カーボンペーパーは、それ自体薄くかつ柔軟な
ものなので、弾性床構造の弾力性には影響を及ぼさず、
したがって、前述した小野式転倒時硬さ等の特性を悪化
させることがない。
【0020】なお、上記中間層2は、チキソトロピー付
与剤等を添加したパテ状の目止め剤を使用することで、
目止め層20とレベリング層21の機能を合わせ持った
単層構造に構成することもできる。表層3は、レベリン
グ層21の表面に、硬化性塗布液を塗布し、硬化させる
ことで形成されている。硬化性塗布液としては、下地で
あるレベリング層21と同系のものを使用するのが好ま
しい。例えば、レベリング層21が二液反応硬化型や湿
気硬化型のポリウレタンからなる場合には、表層3にも
同じポリウレタンを使用するのが好ましい。レベリング
層21と表層3に同系の硬化性塗布液を使用した場合に
は、下地であるレベリング層21の硬化を待たずに、表
層3の塗布を行うことができ、工期を短縮できる利点が
ある。このことは、目止め層20とレベリング層21に
ついても適用できる。
【0021】上記表層3の厚みは、本発明では特に限定
されないが、1〜5mmの範囲内であるのが好ましい。表
層3の厚みが1mm未満では、下地層1や中間層2の厚み
にもよるが、弾性床構造の表面に加えられる衝撃によ
り、面状発熱体22や下地層1が損傷を受けるおそれが
ある。逆に、表層3の厚みが5mmを超えると、面状発熱
体22から室内への熱伝導が妨げられ、暖房効率が低下
するおそれがあり、また、弾性床構造全体の弾力性が低
下して、前述した小野式転倒時硬さにおける最大加速度
が100Gを超え、転倒時の危険性が高くなるおそれが
ある。
【0022】表層3の硬さも、本発明では特に限定され
ないが、当該表層3の弾力性等を考慮すると、JIS
A硬度で60〜95程度が好ましい。表層3の硬さが、
JIS A硬度で60未満では、表層3が柔らかくなり
すぎて、局部的な荷重の集中により、変形したり破損し
たりしやすくなる。逆に、表層3の硬さが、JISA硬
度で95を超えると、表層3が硬くなりすぎて、前述し
た小野式転倒時硬さにおける最大加速度が100Gを超
え、転倒時の危険性が高くなるおそれがある。
【0023】なお、表層3としては、上記硬化性塗布液
の硬化物の他に、例えばゴムシート等を使用することも
できる。上記各部からなる本発明の弾性床構造は、例え
ば、下地層1の樹脂バインダー11、目止め層20、レ
ベリング層21および表層3として、それぞれ二液反応
硬化型や湿気硬化型のポリウレタン樹脂を使用するとと
もに、下地層1の軟弾性骨材10として、JIS A硬
度70以下のゴムチップを使用し、かつ、下地層1の厚
みを15mm、表層の厚みを3mm、下地層1の空隙率を2
0〜40%に形成すると、小野式転倒時硬さにおける最
大加速度が100G以下で、かつ、JISA6519で
規定された、床の変形エネルギーを示す緩衝硬化値Uが
15〜40kgmという、安全性と対運動性能を兼ね備え
た、優れたものとなる。また、上記弾性床構造は、下地
層1の空隙率が、前述したように20〜40%であるた
め、熱伝導率λ=0.171Kcal/mh℃という高い断熱
性、保温性を示し、この下地層1の上に面状発熱対22
を配置したことと相俟って、暖房効率にも優れたものと
なる。
【0024】
【実施例】以下に、本発明の弾性床構造を、実施例に基
づいて説明する。粒径0.5〜5mm程度の加硫ゴム粉砕
チップと、この加硫ゴム粉砕チップに対し、体積比で1
/9の量の湿気硬化型ポリウレタンとを混合し、この混
合物を、コンクリート下地A上に、金鏝を用いて流し延
べ塗布し、硬化させて、厚み15mm、空隙率20〜40
%の下地層1を形成した。
【0025】つぎに、この下地層1の表面に、粒径0.
8〜1.5mm程度のゴム粉を均一に散布し、その上か
ら、二液反応硬化型ポリウレタンの塗布液を、金鏝を用
いて流し延べ塗布し、硬化させて、厚み0.5mmの目止
め層20を形成した。つぎに、粘度が6000〜150
00cps 程度で、セルフレベリング性を有する二液反応
硬化型ポリウレタンの塗布液を、上記目止め層20の表
面に、金鏝を用いて流し延べ塗布し、その上に、面状発
熱体としての、両端部に電極を取り付けたカーボンペー
パー(大日本インキ化学工業社製の商品名ドナーカーボ
面状発熱体素子S−251)を敷設した。
【0026】つぎに、このカーボンカーボンペーパー上
に、上記塗布液を流し延べ塗布して含浸させることで、
面状発熱体22が埋設された、厚み2mmのレベリング層
21を形成した。最後に、上記レベリング層21の塗布
液が硬化する前に、その表面に、二液反応硬化型ポリウ
レタンの塗布液を塗布し、硬化させて、厚み3mm、JI
S A硬度85の表層3を形成し、弾性床構造を完成し
た。
【0027】以上のようにして形成された実施例の弾性
床構造の、小野式転倒時硬さにおける最大加速度および
緩衝硬化値を、JIS A6519に所載の測定方法に
準じて測定したところ、最大加速度は94G、緩衝硬化
値Uは25kgmであって、安全性、対運動性能共に優れ
たものであることが判った。また、上記弾性床構造の熱
伝導率を、常法に従って測定したところ、0.165Kc
al/mh℃という高い断熱性、保温性を有することが判っ
た。
【0028】さらに、上記弾性床構造の表面を、女性の
ハイヒールに擬した、表面積1cm2 の鋼製圧縮子を用い
て、100mm/分の圧縮速度で圧縮して、降伏強度を求
めたところ、約158kg/cm2 であった。この値は、比
較のため、レベリング層21内にカーボンペーパーを埋
設しなかった弾性床構造の降伏強度(約85kg/cm2
に比べて著しく高く、このことから、カーボンペーパー
による弾性床構造の補強効果が実証された。
【0029】また、上記弾性床構造の、50cm角の試片
を作製して、レベリング層21内に埋設されたカーボン
ペーパーの電極に、交流60Hz、30Vの電源を接続し
て通電し、表層3の表面の温度を複数個所で測定したと
ころ、全ての測定地点の温度は40〜60℃の範囲内に
収まり、このことから、実施例の弾性床構造は、均一な
暖房を行えるものであることが判った。さらに、コンク
リート下地A内に温度センサを埋設して、通電時の温度
を測定したところ、通電前と殆ど変化がなく、このこと
から、実施例の弾性床構造は、外部への熱の漏れがな
い、保温性に優れたものであることが判った。
【0030】
【発明の効果】本発明の弾性床構造は、通電すると発熱
する面状発熱体により暖房を行うものであるため、大掛
かりな設備を必要とせず、また、本発明の弾性床構造を
施工する場合、中間層に面状発熱体を挿入する工程が増
加するのみで、他は従来の弾性床構造の施工と同じで済
み、全体の厚みも、面状発熱体の分が増加するだけなの
で、本発明の弾性床構造は、既存の施設等にも、至って
簡単に施工することができる。
【0031】また、面状発熱体は、断熱性、保温性に優
れた下地層の上に設けられているため、面状発熱体から
室内への熱伝導が妨げられるおそれがない上、この下地
層によって、面状発熱体および室内から床下への放熱が
防止されるので、本発明の弾性床構造は、暖房効率に優
れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性床構造の、層構成の一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 下地層 2 中間層 22 面状発熱体 3 表層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性および断熱性を有する下地層の上に、
    面状発熱体を含み、かつ弾性を有する中間層と、弾性を
    有する表層とをこの順に積層してなり、上記中間層が、
    セルフレベリング性を有する硬化性塗布液の塗布、硬化
    により形成されたレベリング層を備えているとともに、
    当該レベリング層中に面状発熱体が埋設されていること
    を特徴とする弾性床構造。
  2. 【請求項2】下地層が、多数の軟弾性骨材を樹脂バイン
    ダーで結合して形成された、多数の微細空隙を有するも
    のである請求項1記載の弾性床構造。
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