JP2006169810A - 建築物の床構造及びその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 例えばマンション等の集合住宅等のコンクリート建築物における床構造であって、工期が短期間ですみ、施工工程も簡単で工費も安くつく床構造及びその施工方法を提供する。
【解決手段】 コンクリート床スラブ1面上に、直接、又は土間押え2を介して、水溶性高分子、エマルジョン型接着剤、及び最大粒径2mm以下の細骨材の少なくともいずれかと、石膏と、水とを含有する石膏系接着剤などの、不陸調整作用を有する無機系接着剤又は弾性接着剤からなる不陸調整層3を形成し、不陸調整層3の上面に、発泡合成樹脂板4を敷設、接着し、発泡合成樹脂板4の上面に、木質フローリング等の床表面仕上材5を敷設した床構造。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建築物の床構造及びその施工方法に関するものであり、特に、例えば集合住宅(マンション)等のコンクリート建築物における室内の床構造及びその施工方法に関する。
従来、コンクリート建築物の床構造は、建築物の駆体を構成するコンクリート床スラブの上面に、必要に応じて土間押えと呼ばれるセメントモルタル層を形成し、その上面に、セルフレベリング材を施工して、不陸部分(水平でない部分)を調整したうえで、該セルフレベリング材層の上面に、木質フローリング材、タイル、塩化ビニルタイル、塩化ビニルシートなどの、床表面仕上げ材を敷設していた。前記セルフレベリング材としては、セメント系が一般的であり、セメントにシリコーンオイルを含有させたセルフレベリング性セメント組成物(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。また、石膏系のセルフレベリング材として、石膏に対してシリコーンオイルを含有させたセルフレベリング性石膏組成物(例えば、特許文献2参照。)も提案されている。また、一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤や一液無溶剤反応型変性シリコーン系接着剤により床下地材に床材や床暖房ユニットを接着する方法(例えば、特許文献3〜5等参照。)、生石灰、消石灰、ドロマイトブラスター等の気硬性無機固化材及びアクリル樹脂、エチレン酢酸ビニル系樹脂、SBR系樹脂等のエマルジョン水溶液等の接着補助剤を主成分とする無機系水性接着剤により木質フローリング等の内装建材を下地材に接着する方法(特許文献6参照。)、コンクリート床上に、乾燥砂を撒いてレベリング調整を行い、板状の発泡スチロールを接着剤で固定しながら敷き詰め、その上に合成木材板を接着剤で接合しながら重ね置き、更にその表面にフローリング等の床仕上げ材を施す方法(特許文献7参照。)、更には、コンクリートスラブ上に縞状に設けられた発泡樹脂粒子を含有した不陸吸収用モルタルを介して脚部を備えた第1発泡樹脂板を固着し、この第1発泡樹脂板上に、床仕上材が上面に張着された第2発泡樹脂板を結合材を介して固着してなる床構造(特許文献8参照。)等、種々の床構造が提案されている
しかしながら、前記セメント系レベリング材を用いた床構造においては、所定の硬化状態になるまでに4〜5日程度の養生期間を経た後でなければ木質フローリング材の敷設作業に取り掛かることができず、工期が長くかかるという問題がある。また、石膏系レベリング材の場合には、セメント系レベリング材に較べると養生期間は比較的短くて済むものの、コンクリート床スラブと木質フローリング等の床表面仕上げ材との間に、例えば20mm程度の厚さで施工する必要があり、材料費が高くつくこと等の問題があった。また、ウレタン系又は変性シリコーン系接着剤でコンクリートスラブ等の床下地材に直接、木質フローリング材を接着するものでは、床構造の断熱性、遮音性に問題がある。更に、コンクリートスラブ上に乾燥砂でレベル調整して発泡スチロールを接着したものでは、レベリング材とは別に接着剤を必要とし、工程数が増えて工費も高くつく。また、コンクリートスラブ上に不陸吸収用モルタルを介して発泡合成樹脂板を固着したものでは、発泡合成樹脂板による断熱効果や遮音効果は期待できるが、やはり前記不陸吸収用モルタルの養生に時間がかかるだけでなく、不陸吸収用モルタルは発泡合成樹脂板との接着力が十分でない。
特開平5−213647号公報 特開平5−213656号公報 特開平5−163477号公報 特許第3540466号公報 特許第3563981号公報 特開平11−335629号公報 特開平6−136915号公報 実開平6−51377号公報
本発明は、上記のような従来の床構造及びその施工方法に鑑み、工期が短期間ですみ、しかも施工工程が簡単で工費も安くつく床構造及びその施工方法を提供せんとするものである。
本発明に係る建築物の床構造は、コンクリート床スラブ面上に、不陸調整作用を有する無機系接着剤又は弾性接着剤により不陸調整層が形成され、該不陸調整作層の上面に、発泡合成樹脂板が敷設、接着されており、更に前記発泡合成樹脂板の上面に床表面仕上材が敷設されていることを特徴とする。
前記無機系接着剤としては、石膏系接着剤を使用することができる。この石膏系接着剤として、水溶性高分子及び最大粒径2mm以下の細骨材の少なくともいずれかと石膏と水とを含有するもの、又は水溶性高分子、エマルジョン型接着剤、及び最大粒径2mm以下の細骨材の少なくともいずれかと、石膏と、水とを含有するものが好ましい。
また前記弾性接着剤としては、一液無溶剤反応型変性シリコーン系接着剤又は一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤を用いることができる。
前記不陸調整層の厚さは1mm〜50mmの範囲内であることが好ましい。
また、前記発泡合成樹脂板としては、発泡ポリスチレン系樹脂板であることが好ましく、前記発泡ポリスチレン系樹脂板としては、押出成形法による発泡ポリスチレン系樹脂板、型内成形法による発泡ポリスチレン系樹脂板のいずれも使用することができる。
更に、前記発泡合成樹脂板の圧縮強度は1kg/cm2〜40kg/cm2の範囲内であることが好ましい。
前記床表面仕上材としては、木質系表面仕上材を好適に用いることができ、前記発泡合成樹脂板の上面に接着剤により接着することができる。
また、本発明にかかる建築物の床構造の施工方法は、上記のような本発明に係る建築物の床構造の施工方法であって、コンクリート床スラブ面上に、前記不陸調整作用を有する無機系接着剤又は弾性接着剤により不陸調整層を形成し、不陸部分の調整を行うとともに、前記接着剤が硬化する前に、その上面に前記発泡合成樹脂板を敷設して前記不陸調整層に接着し、更に前記発泡合成樹脂板の上面に床表面仕上材を敷設してなることを特徴とする。
本発明に係る建築物の床構造は、コンクリート床スラブ面上に、不陸調整作用を有する無機系接着剤又は弾性接着剤を介して発泡合成樹脂板が敷設、接着されており、その上面に床表面仕上材が敷設されているので、前記発泡合成樹脂板の分だけセメント系又はモルタル系レベリング材を用いた床構造に較べて不陸調整層の厚みを薄くすることができ、かつ別途、接着材を用いることなく不陸調整層に対して発泡合成樹脂板を接着することができ、工程が少なくて済む。更に、従来のセメント系レベリング材を用いた場合のように長い養生期間を必要とせず、工期も短期間で済み、工費も安くつく。
前記無機系接着剤として、水溶性高分子及び最大粒径2mm以下の細骨材の少なくともいずれかと石膏と水とを含有する石膏系接着剤、又は水溶性高分子、エマルジョン型接着剤、及び最大粒径2mm以下の細骨材の少なくともいずれかと、石膏と、水とを含有する石膏系接着剤は、不陸部分の調整(レベリング)機能と、発泡合成樹脂板との接着性に優れ、かつセメント系レベリング材に較べて硬化時間が短いことから工期も短くて済む。
また前記不陸調整層として弾性接着剤、特に一液無溶剤反応型変性シリコーン系接着剤又は一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤を用いた場合には、発泡合成樹脂板との接着性に優れ、かつセメント系レベリング材に較べて硬化時間が短いことから工期も短くて済むうえに、発泡合成樹脂板と該弾性接着剤層とにより、遮音効果により優れた床構造とすることができる。
前記不陸調整層を構成する無機系接着剤及び弾性接着剤の初期粘度が不陸調整材として使用できる範囲内にできれば、前記接着剤により形成される不陸調整層の表面が平滑となり、発泡合成樹脂性板との接着不良の発生を良好に防止することができる。前記不陸調整作用を持たせる接着剤層の厚さを1mm〜50mmの範囲内とすることで、前記不陸調整及び発泡合成樹脂板との接着を確実なものとすることができる。
前記発泡合成樹脂板としては、発泡ポリスチレン系樹脂板を用いること、強度及び製造コストの面で有利である。
前記発泡合成樹脂板の圧縮強度を、1kg/cm2〜40kg/cm2の範囲内とすることで、十分な強度を有し、かつ断熱性、遮音性に優れた床構造とすることができる。
前記床表面仕上材として、木質系表面仕上材を用いた場合にも、本発明の床構造では、前記木質系表面仕上材の下側に発泡合成樹脂板が配置されていることから、断熱性、遮音性に優れた床構造とすることができる。更に、不陸調整層として弾性接着剤を用いた場合には、遮音性に優れた木質フローリングを得ることができる。
また、本発明にかかる建築物の床構造の施工方法によれば、無機系接着剤又は弾性接着剤により不陸調整層を形成し、この不陸調整層に発泡合成樹脂板を直接接着してなるので、従来に較べて短期間に、かつ低コストで、断熱性、遮音性を有する床構造を施工することができる。
本発明に係る建築物の床構造は、コンクリート床スラブ面上に、不陸調整作用を持たせる無機系接着剤又は弾性接着剤により不陸調整層が形成され、該不陸調整層の上面に、発泡合成樹脂板が敷設、接着されており、前記発泡合成樹脂板の上面に床表面仕上材が敷設されている。
図1は、上記のような本発明に係る建築物の床構造及びその施工方法の一実施形態を示すコンクリート建築物における床構造の概念図である。図中、符号1が建築物の駆体を構成するコンクリート床スラブであり、コンクリート床スラブ1の上面に、セメントモルタルにより土間押え2が施工され、土間押え2の上面に、無機系接着剤又は弾性接着剤により不陸調整層3が形成され、不陸調整層3の上面に、発泡合成樹脂板4が敷設されて、不陸調整層3の無機系接着剤又は弾性接着剤により接着されている。発泡合成樹脂板4の上面には、床表面仕上材5が接着剤6により接着されている。
本発明に係る床構造及びその施工方法は、マンション等のコンクリート建築物の新築工事の際にも、また中古マンション等の改築工事の際にも採用することができる。コンクリート床スラブ1は、表面に凹凸やひび割れなどが少ないものが好ましい。また、図例の如くコンクリート床スラブ1上にモルタルセメント等により10mm程度の厚みの土間押えを施工することで、前記凹凸やひび割れを補修した上で施工してもよいが、土間押え2の施工は必須ではなく、省略してもよい。
不陸調整層3を形成する接着剤は、コンクリート床スラブ1、あるいは土間押え2との水平でない不陸部を解消できる不陸調整機能と、発泡合成樹脂板との接着性を有するものであればよいが、本発明では、無機系接着剤又は弾性接着剤が好適に使用される。
前記無機系接着剤としては、石膏系接着剤を使用することができる。この石膏系接着剤として、水溶性高分子及び最大粒径2mm以下の細骨材の少なくともいずれかと石膏と水とを含有するもの、又は水溶性高分子、エマルジョン型接着剤、及び最大粒径2mm以下の細骨材の少なくともいずれかと、石膏と、水とを含有するものが好ましい。
前記石膏系接着剤について、以下、詳細に説明する。本発明で使用する石膏系接着剤は、水溶性高分子及び最大粒径2mm以下の細骨材の少なくともいずれかと、石膏と、水とを含有する水硬性の接着剤である。即ち、石膏系接着剤としては、水溶性高分子と石膏と水とを含有するもの、最大粒径2mm以下の細骨材と石膏と水とを含有するもの、又は、水溶性高分子と最大粒径2mm以下の細骨材と石膏と水とを含有するものを使用することができる。このような石膏系接着剤の硬化後の接着強度は大きく、初期粘度は小さいので、取り扱い易いうえに、不陸調整作用に優れ、かつ硬化後は、発泡合成樹脂板4を強固に接着することができる。
石膏としては、半水石膏(焼石膏)等が挙げられる。水は、石膏100重量部に対して数十重量部を配合すればよい。水溶性高分子としては、セルロース系高分子(例えば、メチルセルロース)等の多糖類のアルキル化誘導体又はヒドロキシアルキル化誘導体、ユリア系・フェノール系・ポリビニルアルコール系等の水溶性高分子接着剤等が挙げられる。この水溶性高分子は1種以上を配合できるが、2種又は2種以上を配合するのが好ましい。その配合割合(1種以上の水溶性高分子の総量)としては、石膏100重量部に対して0.01〜40重量部程度が適当である。細骨材としては、パーライトや砂等が挙げられる。細骨材の配合割合としては、石膏100重量部に対して0〜10重量部程度が適当である。
前記石膏系接着剤は、水溶性高分子及び最大粒径2mm以下の細骨材の少なくともいずれかと石膏と水とを適宜の割合で配合し、ミキサー等で混練することにより調製できる。石膏系接着剤が水溶性高分子を含有する場合は、石膏系接着剤の初期の粘度を適宜に調整できると共に、接着強度がより高いという利点がある。石膏系接着剤が最大粒径2mm以下、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1mm以下の細骨材を含有する場合は、施工後の石膏系接着剤の乾燥収縮等による変形を抑えることができると共に、発泡合成樹脂板4に対する接着性を低下させることもないという利点がある。
なお、前記石膏系接着剤の塗布厚みが25mm以下程度、特に15mm以下程度と比較的薄い場合には、細骨材を含有しない方が良好な接着性を与え易いので好ましい。
また、石膏系接着剤としては、上記した水溶性高分子及び最大粒径2mm以下の細骨材の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合系・アクリル系・酢酸ビニル系等のエマルジョン型接着剤を含有していてもよい。石膏系接着剤がエマルジョン型接着剤を含有する場合は、石膏系接着剤の初期の粘度を適宜に調整できると共に、接着強度がより高いという利点がある。このエマルジョン型接着剤は1種以上を配合できるが、その配合割合(1種以上のエマルジョン型接着剤の総量)としては、石膏100重量部に対して0.01〜40重量部程度が適当である。このように、石膏系接着剤には、水溶性高分子、エマルジョン型接着剤、及び最大粒径2mm以下の細骨材の少なくともいずれかを含有させることができる。
コンクリート床スラブ1(又は土間押え2)の不陸調整及び発泡合成樹脂板4の接着に際しては、上記のような石膏系接着剤を、コンクリート床スラブ1(又は土間押え2)の全面にクシ目ゴテ又はローラー等により塗布した後、その上に発泡合成樹脂板4を所定の範囲に敷設し、所定時間、例えば12時間程度養生すれば、発泡合成樹脂板4の施工は完了する。
無機系接着剤又は弾性接着剤を、クシ目ゴテのごとき切り込みのあるゴテ等を用いて、コンクリート床スラブ1(又は土間押え2)の全面に塗布し、形成した不陸調整層3の上面に、発泡合成樹脂板4を押し付けて水平を出しながら発泡合成樹脂板4を接着、敷設するのが最も好ましい施工方法である。いずれにしろ、不陸調整層4の上面に発泡合成樹脂板4を敷設、接着するのは、前記接着剤を塗布した直後、あるいは前記接着剤が硬化する以前で、接着が可能な間であれば特に制限はない。しかし、上記したように、前記接着剤を塗布した後、余り時間をおかない間に、発泡合成樹脂板4を敷設し、養生させることで前記接着剤を硬化させるのが最も良好な施工方法である。
上記のような施工方法によれば、硬化後の接着強度が大きく、本発明の石膏系接着剤は、クシ目ゴテやローラー等によりコンクリート床スラブ1に簡単に塗布することができ、かつコンクリート床スラブ1(又は土間押え2)の不陸調整が行われ、発泡合成樹脂板4を水平状態に確実に接着することができるともに、発泡合成樹脂板4の施工後には、コンクリート床スラブ1と発泡合成樹脂板4の間に隙間が生じないために結露が発生するおそれがないという利点がある。
また前記不陸調整層3を構成する弾性接着剤としては、一液タイプの無溶剤反応型であることが好ましく、例えば一液無溶剤反応型変性シリコーン系接着剤又は一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤を用いることができる。これらの一液タイプの無溶剤反応型接着剤は、発泡合成樹脂板4を溶剤等で侵蝕することがなく、また、一般の溶剤型接着剤に較べて厚く塗布することができ、コンクリート床スラブ1(又は土間押え2)と発泡合成樹脂板4との間の接着不良部分の発生を確実に防止することができる。
前記一液無溶剤反応型変性シリコーン系接着剤に使用される変性シリコーンポリマーの例としては、例えば株式会社カネカ製、商品名「MS−ポリマー−203」、同じく「MS−ポリマー−303」、同じく「MS−ポリマー−903」等のMS−ポリマー、株式会社カネカ製、商品名「サイリルSAT−200」、同じく「サイリルMA−430」、同じく「サイリルMAX−447」、同じく「サイリルSAT−400」等のサイリルポリマー、旭硝子株式会社製、商品名「エクセスターESS−36200」、同じく「エクセスターESS−3430」、同じく「エクセスターESS−2420」、同じく「エクセスターESS−2410」等が挙げられる。これらの変性シリコーンポリマーには、必要に応じて硬化触媒、その他が添加される。また、一液無溶剤反応型変性シリコーン系接着剤としては、セメダイン株式会社製、商品名「セメダイン PM100」、同じく「セメダイン PM200」、同じく「セメダイン PM300」、同じく「セメダイン EP−001」、同じく「セメダイン スーパーX」、ノガワケミカル株式会社製、商品名「ダイアボンドDX533」などを使用することもできる。
また、前記一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤としては、例えば、オート化学工業株式会社製、商品名「オートンアドハー5500」等が挙げられる。その他の接着剤としては、例えば、東レチオコール株式会社製のポリサルファイド変性エポキシ樹脂、商品名「フレップ」等を用いることができる。
前記不陸調整作用を有する接着剤層の厚さは1mm〜50mmの範囲内であることが好ましい。不陸調整層の厚みが1mmに満たない場合には、コンクリート床スラブ1(又は土間押え2)の凹凸や傾斜を補修して発泡合成樹脂板4を接着不良なく、かつ水平に敷設することができないおそれがある。一方、厚すぎる場合には、硬化、養生に時間がかかるおそれがある。このような観点から、不陸調整層3の厚みは、より好ましくは3mm〜15mm、更に好ましくは5〜10mmの範囲である。
本発明で使用する発泡合成樹脂板4としては、発泡ポリスチレン系樹脂板、発泡ポリエチレン系樹脂板、発泡ポリプロピレン系樹脂板、硬質発泡ウレタン系樹脂板等を用いることができる。これら発泡合成樹脂板の製造方法としては、合成樹脂を発泡剤とともに押出機で押出成形する方法や、合成樹脂粒子中に発泡剤を含有する発泡性合成樹脂粒子を金型内で水蒸気等の熱媒で加熱融着により型内成形する方法等が例示され、いずれの方法による発泡合成樹脂板も使用可能である。前記型内成形法による発泡合成樹脂板は、成形時の歪みが板中に残存することが少なく、熱や溶剤との接触で反りが発生しにくいという特徴を有する。これらの中でも、本発明で使用する発泡合成樹脂板4としては、発泡ポリスチレン系樹脂板を用いることが、強度やコストの点で好ましく、発泡ポリスチレン系樹脂板としては、前記押出成形法による発泡ポリスチレン系樹脂板又は型内成形法による発泡ポリスチレン系樹脂板のいずれを用いることもできる。
また、本発明で使用する発泡合成樹脂板4は、床下地材として使用されるものであることから、床表面仕上材5上を歩く人の荷重や、床表面仕上材5上に乗る家具の荷重、その他の荷重による圧縮に耐えることが好ましい。そのため、圧縮強度は、1kg/cm2〜40kg/cm2程度の範囲内であることが好ましく、より好ましくは3kg/cm2〜20kg/cm2程度、最も好ましくは4kg/cm2〜13kg/cm2以下が床下地材としては好適である。なお、前記圧縮強度は、5%歪み時の数値であり、JISK7220によって測定される価である。前記のような圧縮強度を有する発泡合成樹脂板としては、発泡ポリスチレン樹脂板の場合であれば、発泡倍率が5〜60倍で比重が0.2〜0.017程度であり、厚みは3〜40mm程度、より好ましくは8〜18mm程度である。
前記発泡合成樹脂板4は、単板で使用してもよいし、前記所定の厚み、強度を達成するために複数枚を重ねて使用してもよい。複数枚を重ねて使用する場合には、接着又はその他の手段により、相互に接着又は止着してズレないようにしておくことが好ましい。
また、不陸調整層3上に発泡合成樹脂板4を敷設する場合には、隣接する発泡合成樹脂板4間に隙間ができないように、敷き並べるが、図例の如く、隣接する発泡合成樹脂板4、4間に、互いに係合する合じゃくり構造7を形成しておくことで、発泡合成樹脂板4を隙間なく敷設することができるので好ましい。
前記発泡合成樹脂板4上に敷設される床表面仕上材1としては、例えば木質系フローリング、塩化ビニルタイル、塩化ビニルシート等を挙げることができ、特に限定されるものではない。本発明の床構造においては、下地材に発泡合成樹脂板4を用いているので、床表面仕上材5として木質系フローリングを用いた場合にも、遮音性に優れ、更に、不陸調整層を弾性接着剤にて構成した場合には、遮音のための不織布、ゴム板などの緩衝層を別途設けることなく、発泡合成樹脂板4の表面に直接敷設しても遮音性の高い床構造とすることができる。床表面仕上材5は、前記発泡合成樹脂板の上面に接着剤により接着されていてもよいし、両面接着テープ等で敷設してもよいし、また発泡合成樹脂板4に釘打ちなどにより固定してもよい。発泡合成樹脂板4上に、直接又は必要により緩衝層を介して、床表面仕上剤5を接着する接着剤は、両者の良好な接着が可能であれば、特に制限されるものではなく、市販の接着剤が使用できる。その内でも、木質系フローリングを接着するには、木質床材用接着剤で、ジカ貼り用接着剤が好ましい。例えば、一液ウレタン接着剤等が推奨できる。床表面仕上材5を発泡合成樹脂板4に釘打ちする場合には、発泡合成樹脂板4として、非発泡合成樹脂シートを積層したものを用いることで、釘抜き強度が向上する。前記非発泡合成樹脂シートとしては、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどの塩化ビニル系樹脂、PET等のポリエステル系樹脂等の各種樹脂の発泡させていない非発泡の合成樹脂シート又は非発泡の合成樹脂フィルムが挙げられる。これらの中でも、コスト、性能の点からポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン等のポリスチレン系樹脂が好ましい。また、発泡ポリスチレン樹脂板の表面を、その成形時又は成形後に溶融して、その表面に非発泡樹脂層を一体に形成してもよい。このように、表面に非発泡合成樹脂シートを積層又は一体に形成した発泡合成樹脂板は、表面硬度、表面強度が向上し、釘抜き性のみならず、歩行性等も向上する。
上記のような床構造及びその施工方法によれば、コンクリート床スラブ1に直接、又は土間押え2を介して、無機系接着剤又は弾性接着剤からなる不陸調整層を形成するとともに、該不陸調整層3上に床下地材としての発泡合成樹脂板4を敷設し、不陸調整層3に接着させるものであることから、セメント系レベリング材を用いた従来の床構造に較べて養生期間が短くて済み、また従来の石膏系レベリング材を用いた床構造のように、別途接着剤等を必要とすることなく発泡合成樹脂板4を接着することができる。また、発泡合成樹脂板4を床下地材として用いることで、不陸調整層3の厚みも減少させることができる。従って、本発明によれば、従来に較べて短期間で、しかも低コストでコンクリート建築物等における床構造を施工することができる。
本発明に係る建築物の床構造の一実施形態を示す概念図である。
符号の説明
1 コンクリート床スラブ
2 土間押え
3 不陸調整層
4 発泡合成樹脂板
5 床表面仕上材
6 接着剤
7 合じゃくり構造

Claims (13)

  1. コンクリート床スラブ面上に、不陸調整作用を有する無機系接着剤又は弾性接着剤からなる不陸調整層が形成され、該不陸調整層の上面に、発泡合成樹脂板が敷設、接着されており、前記発泡合成樹脂板の上面に床表面仕上材が敷設されていることを特徴とする建築物の床構造。
  2. 前記無機系接着剤が、石膏系接着剤である請求項1に記載の建築物の床構造。
  3. 前記石膏系接着剤が、水溶性高分子及び最大粒径2mm以下の細骨材の少なくともいずれかと石膏と水とを含有する請求項2記載の建築物の床構造。
  4. 前記石膏系接着剤が、水溶性高分子、エマルジョン型接着剤、及び最大粒径2mm以下の細骨材の少なくともいずれかと、石膏と、水とを含有する請求項2記載の建築物の床構造。
  5. 前記弾性接着剤が、一液無溶剤反応型変性シリコーン系接着剤又は一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤である請求項1に記載の建築物の床構造。
  6. 前記不陸調整層の厚さが1mm〜50mmの範囲内である請求項1〜5のいずれかに記載の建築物の床構造。
  7. 前記発泡合成樹脂板が、発泡ポリスチレン系樹脂板である請求項1〜6のいずれかに記載の建築物の床構造。
  8. 前記発泡ポリスチレン系樹脂板が、押出成形法による発泡ポリスチレン系樹脂板である請求項7記載の建築物の床構造。
  9. 前記発泡ポリスチレン系樹脂板が、型内成形法による発泡ポリスチレン系樹脂板である請求項7記載の建築物の床構造。
  10. 前記発泡合成樹脂板の圧縮強度が1kg/cm2〜40kg/cm2の範囲内である請求項1〜9のいずれかに記載の建築物の床構造。
  11. 前記床表面仕上材が木質系表面仕上材である請求項1〜10のいずれかに記載の建築物の床構造。
  12. 前記床表面仕上材が前記発泡合成樹脂板の上面に接着剤により接着されている請求項1〜11のいずれかに記載の建築物の床構造。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の建築物の床構造の施工方法であって、コンクリート床スラブ面上に、前記不陸調整作用を有する無機系接着剤又は弾性接着剤により不陸調整層を形成して、不陸部分の調整を行うとともに、前記接着剤が硬化する前に、その上面に前記発泡合成樹脂板を敷設して前記不陸調整層に接着し、更に前記発泡合成樹脂板の上面に床表面仕上材を敷設してなることを特徴とする建築物の床構造の施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010253901A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Bridgestone Corp 電極母材用ウレタンフォームブロックの接着方法およびその接着方法を用いた電極用金属多孔体の製造方法
JP2012041188A (ja) * 2010-07-20 2012-03-01 Tokai Kraft Kk フォーク用滑り止め具
CN106013719A (zh) * 2016-07-01 2016-10-12 江苏兆佳建材科技有限公司 一种地面瓷砖快速铺装结构
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CN106049806A (zh) * 2016-07-01 2016-10-26 江苏兆佳建材科技有限公司 一种地面瓷砖快速摊铺层状结构

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