JPH0778646B2 - 静電荷像現像用トナ− - Google Patents

静電荷像現像用トナ−

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JPH0778646B2 JP62057359A JP5735987A JPH0778646B2 JP H0778646 B2 JPH0778646 B2 JP H0778646B2 JP 62057359 A JP62057359 A JP 62057359A JP 5735987 A JP5735987 A JP 5735987A JP H0778646 B2 JPH0778646 B2 JP H0778646B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は電子写真,静電記録,静電印刷などにおける静
電荷像を現像するためのトナーに関し、特に粉砕による
製造方法で得られた熱ローラー定着に適する静電荷像現
像用トナーに関する。
〔従来の技術〕
従来、電子写真法としては米国特許第2,297,691号明細
書、特公昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公報
等に記載されている如く多数の方法が知られているが、
一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光
体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用
いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を
転写した後、加熱,圧力,加熱加圧或いは溶剤蒸気など
により定着し複写物を得るものであり、そして感光体上
に転写せず残ったトナーは種々の方法でクリーニングさ
れ、上述の工程が繰り返される。
近年このような複写装置は、単なる一般にいうオリジナ
ル原稿を複写するための事務処理用複写機というだけで
なく、コンピューターの出力としてのプリンターあるい
は個人向けのパーソナルコピアという分野で使われ始め
た。
そのため、より小型,より軽量そしてより高速.より高
信頼性が厳しく追究されてきており、機械は種々な点で
よりシンプルな要素で構成されるようになってきてい
る。その結果、トナーに要求される性能はより高度にな
り、トナーの性能向上が達成できなければよりすぐれた
機械が成り立たなくなってきている。
例えばトナー像を紙などのシートに定着する工程に関し
て種々の方法や装置が開発されているが、現在最も一般
的な方法は熱ローラーによる圧着加熱方式である。
加熱ローラーによる圧着加熱方式はトナーに対し離型性
を有する材料で表面を形成した熱ローラーの表面に被定
着シートのトナー像面を加圧下で接触しながら通過せし
めることにより定着を行うものである。この方法は熱ロ
ーラーの表面と被定着シートのトナー像とが加圧下で接
触するため、トナー像を被定着シート上に融着する際の
熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行うことがで
き、高速度電子写真複写機において非常に有効である。
しかしながら上記方法では、熱ローラー表面とトナー像
とが溶融状態で加圧下で接触するためにトナー像の一部
が定着ローラー表面に付着,転移し、次の被定着シート
にこれが再転移して所謂オフセツト現象を生じ、被定着
シートを汚すことがある。熱定着ローラー表面に対して
トナーが付着しないようにすることが熱ローラー定着方
式の必須条件の1つとされている。
従来、定着ローラー表面にトナーを付着させない目的
で、例えばローラー表面をトナー対して離型性のすぐれ
た材料、シリコンゴムや弗素系樹脂などで形成し、さら
にその表面にオフセツト防止及びローラー表面の疲労を
防止するためにシリコンオイルの如き離型性の良い液体
の薄膜でローラー表面を被覆することが行われている。
しかしながら、この方法はトナーのオフセツトを防止す
る点では極めて有効であるが、オフセツト防止用液体を
供給するための装置が必要なため、定着装置が複雑にな
ること等の問題点を有している。
これは小型化,軽量化と逆方向であり、しかもシリコン
オイルなどが熱により蒸発し、機内を汚染するする場合
がある。そこでシリコンオイルの供給装置などを用いな
いで、かわりにトナー中から加熱時にオフセツト防止液
体を供給しようという考えから、トナー中に低分子量ポ
リエチレン,低分子量ポリプロピレンなどの離型剤を添
加する方法が提案されている。充分な効果を出すために
多量にこのような添加剤を加えると、感光体へのフイル
ミングやキヤリアやスリーブなどのトナー担持体の表面
を汚染し、画像が劣化し実用上問題となる。そこで画像
を劣化させない程度に少量の離型剤をトナー中に添加
し、若干の離型性オイルの供給もしくはオフセツトした
トナーを巻きとり式の例えばウエブの如き部材を用いた
装置でクリーニングする装置を併用することが行われて
いる。
しかし最近の小型化,軽量化,高信頼性の要求を考慮す
るとこれらの補助的な装置すら除去することが必要であ
り好ましい。従ってトナーの定着,オフセツトなどのさ
らなる性能向上がなければ対応しきれず、それはトナー
のバインダー樹脂のさらなる改良がなければ実現するこ
とが困難である。トナーのバインダー樹脂の改良に関す
る技術として、例えば特公昭51−23354号公報に結着樹
脂として架橋された重合体を用いたトナーが提案されて
いる。その方法に従えば耐オフセツト性及び耐まきつけ
性の改良には効果があるが、反面架橋度をますと定着点
が上昇してしまい、充分定着温度が低くて耐オフセツト
性及び耐まきつけ性が良好で且つ十分な定着特性のもの
は得られていない。一般的に定着性を向上させるために
は、バインダー樹脂を低分子量化して軟化点を低下させ
ねばならず、耐オフセツト性の改善処置とは相反するこ
とになり、また低軟化点とするために必然的に樹脂のガ
ラス転移点が低下し保存中のトナーがブロツキングする
という好ましくない現象もおこる。
これに対して、特開昭56−158340公報に低分子量重合体
と高分子量重合体とよりなるトナーが提案されている
が、このバインダー樹脂は実際には架橋成分を含有させ
ることが難しく、より高性能に耐オフセツト性を向上さ
せるためには、高分子量重合体の分子量を大きくするか
比率を増す必要がある。この方向は粉砕性を著しく低下
させる方法であり、実用上満足するものは得られにく
い。さらに低分子量重合体と架橋した重合体とをブレン
ドしたトナーに関し、例えば特開昭58−86558号公報に
低分子量重合体と不溶融性高分子量重合体を主要樹脂成
分とするトナーが提案されている。その方法に従えば定
着性及び粉砕性の改良は行われる傾向にあるが、低分子
量重合体の重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)が
3.5以下と小さいこと及び不溶不融性高分子量重合体の
含有量が40〜90wt%と多量であることにより、耐オフセ
ツト性と粉砕性を供に高性能で満足することが難かし
く、実際上はオフセツト防止用液体の供給装置をもつ定
着器用でなければ定着性(特に高速定着),耐オフセツ
ト性,粉砕性を充分満足するトナーを生成することは極
めて困難である。
さらに不溶不融性高分子量重合体が多くなると、トナー
作成時の熱混練で溶融粘度が非常に高くなるため通常よ
りはるかに高温で熱混練するか、あるいは高いシエアで
熱混練しなければならず、その結果前者は他の添加剤の
熱分解によるトナー特性の低下、後者はバインダー樹脂
の分子の過度な切断が起り、当初の耐オフセツト性能が
出にくいという問題を有している。
また特開昭60−166958公報に、数平均分子量(Mn)500
〜1,500である低分子量のポリα−メチルスチレンの存
在下で重合して得られる樹脂組成分からなるトナーが提
案されている。
特に該公報では、数平均分子量(Mn)が9,000〜30,000
の範囲が好ましいとあるが、耐オフセツト性をより向上
させるためMnを大きくしていくと定着性及びトナー製造
時の粉砕性が実用上問題となり、故に高性能に耐オフセ
ツト性と粉砕性を満足することは難しい。このようにト
ナー製造時における粉砕性の悪いトナーは、トナー製造
時の生産効率が低下する他、トナー特性として粗いトナ
ーが混入しやすいため飛びちった画像となる場合があり
好ましくない。
また特開昭56−16144公報にGPCによる分子量分布におい
て、分子量103〜8×104及び分子量105〜2×106のそれ
ぞれの領域に少なくとも1つの極大値をもつ結着樹脂成
分を含有するトナーが提案されている。この場合、粉砕
性,耐オフセツト性,定着性,感光体へのフイルミング
や融着,画像性などすぐれているが、さらにトナーにお
ける耐オフセツト性及び定着性の向上が要望されてい
る。特に定着性をより向上させて他の種々の性能を保つ
か、あるいは向上させつつ今日の厳しい要求に対応する
のは該樹脂ではむずかしい。
このように定着に関わる性能と粉砕性を供に高性能で実
現することは極めて困難である。特にトナー製造時にお
ける粉砕性は、複写画像の高品位化,高解像化,高細線
再現性の要望によりトナーの粒径をより小さくしていく
今日の方向に重要な因子であり、また粉砕工程はひじょ
うに大きなエネルギーを要するため粉砕性の向上は省エ
ネルギーの面からも重要である。
また粉砕装置内壁へのトナーの融着現象も定着性能の良
いトナーに発生しやすく、そのため粉砕効率を悪くす
る。さらに別な側面として他の複写工程において、転写
後の感光体上に残ったトナーをクリーニングする工程が
ある。今日、装置の小型化,軽量化,信頼性の面からブ
レードによるクリーニング(ブレードクリーニング)が
一般的になっている。感光体の高寿命化と感光体ドラム
などの小型化及びシステムの高速化に供い、トナーに要
求される感光体に対する耐融着,耐フイルミング性など
が厳しくなっている。特に最近実用化されてきたアモル
フアスシリコン感光体はひじょうに高耐久性であり、ま
たOPC(有機感光体)も寿命が延びてきており、そのた
めトナーに要求される諸性能はより高度になってきてい
る。
また小型化はせまい所に各要素をうまく納めていくこと
をしなければならない。そのため空気がうまくながれる
空間が少なくなる上、定着器や露光系の熱源がトナーホ
ツパーやクリーナーとひじょうに接近するため、トナー
は高温雰囲気にさらされる。そのため、より優れた耐ブ
ロツキング性を有するトナーでないと実用化できなくな
ってきた。
添付の第7図に示すように、トナーに要求される諸性能
は相反する場合がほとんどであり、しかもそれらを供に
高性能に満足することがますます望まれ、研究されてい
るが、今だ充分なものがない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上述の如き問題点を解決したトナーを
提供するものである。
以下に本発明の目的を列挙する。
本発明の目的は、オイルを塗布しない熱ロール定着方式
に適したトナーを提供することにある。
本発明の目的は、ブレードを用いたクリーニング方式に
適したトナーを提供することにある。
本発明の目的は、低い温度で定着し得、且つ耐オフセツ
ト性のすぐれたトナーを提供することにある。
本発明の目的は、低い温度で定着し、感光体への融着,
フイルミングが高速システムにおいても、また長期間の
使用でも発生しないトナーを提供することにある。
本発明の目的は、低い温度で定着し且つ耐ブロツキング
性がすぐれ、特に小型機の中の高温雰囲気中でも充分使
え得るトナーを提供することにある。
本発明の目的は、低い温度で定着し且つトナーの製造時
における粉砕工程での装置の内壁へ粉砕物が融着しない
ため、効率よく連続で生産できるトナーを提供すること
にある。
本発明の目的は、耐オフセツト性がすぐれ且つ粉砕性が
すぐれているため、生産効率が良いトナーを提供するこ
とにある。
本発明の目的は、耐オフセツト性がすぐれ且つ粉砕性が
すぐれているため、生産効率が良いトナーを提供するこ
とにある。
本発明の目的は、耐オフセツト性がすぐれ、またテトラ
ヒドロフラン(THF)不溶分を必要以上に多くなく、ト
ナーの熱混練工程で変質,劣化しないトナーを提供する
ことにある。
本発明の目的は、粉砕性が良いため粗粉などの発生が少
なく、そのため画像のまわりのとびちりが少なく、安定
した良好な現像画像を形成し得るトナーを提供すること
にある。
〔発明の構成および構成の説明〕
すなわち本発明の目的は、トナー中のバインダー樹脂の
THF不溶分が10〜60wt%(バインダー樹脂を基準)であ
り、THF可溶分のGPCによる分子量分布において、重量平
均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)≧5であり、分子量
2,000〜10,000の領域に少なくとも1つのピークを有
し、分子量15,000〜100,000領域にピーク又は肩を少な
くとも1つ有し、分子量10,000以下の成分の含有量が,
バインダー樹脂を基準にして10〜50wt%であることを特
徴とする静電荷像現像用トナーを提供することにある。
本発明については以下に詳細に説明する。
前記のような目的を同時に達成するため種々のバインダ
ー樹脂を用い、その構成と性能についてさまざまの角度
から鋭意検討した。その結果バインダー樹脂のTHF不溶
分の割合と、THF可溶分の分子量分布の特定の構成のと
きに達成できることを見出した。バインダー樹脂をTHF
などの溶剤で溶かすと不溶分と可溶分に分離でき、可溶
分はGPCで分子量分布を測定することができる。THF不溶
分とTHF可溶分の分子量分布のピークの位置に着目する
と、その位置と粉砕性の関係は第8図に示すとおりであ
る。これからTHF不溶分がないかまたは少ない系は粉砕
性においてひじょうに不利であり、前述したように粉砕
性を良化するためTHF可溶分の分子量分布のピークの位
置を単純に低分子量の位置に移行させていく方向は耐オ
フセツト性を悪化させ、耐オフセツト性と粉砕性をとも
に満足することが難しいということを裏付けている。
この検討から、通常考えられているようにTHF不溶分は
耐オフセツト性のためだけでなく、粉砕性を良化する目
的でも特定量含有させることはひじょうに有効であるこ
とが判明した。
さらにTHF可溶分の分子量分布と定着可能温度が高いか
低いかという性質(以後、単に定着性という),耐オフ
セツト性,粉砕性,耐ブロツキング性について検討し
た。その結果、例えば第9図のようにGPC分子量分布で
の分子量約10,000以下と約10,000以上の分子量を有する
成分の働きが異なることを見い出した。すなわちバイン
ダー樹脂全体に対する分子量10,000以下の分子量を有す
る成分の含有割合は、通常言われているように定着性あ
るいは耐オフセツト性を強く左右するのではなく、特定
範囲ではどちらかというとほとんど関係せず、かわりに
粉砕性に強く関係していることが判明した。
さらに他の検討などからバインダー樹脂は、基本的には
THF不溶分が主に耐オフセツト性,まきつき性,粉砕性
に影響を与え、そしてTHF可溶分の分子量10,000以下の
成分が主に粉砕性,ブロツキング性,感光体への融着
性,フイルミング性そして粉砕装置内壁への融着に影響
を与え、さらにTHF可溶分の分子量10,000以上の成分が
主に定着性を左右していることが判明した。そして分子
量10,000以下の成分の割合は、10〜50wt%が良く、好ま
しくは20〜39wt%である。充分な性能を出すためには、
さらに分子量10,000以下であり2,000以上(好ましくは
2,000〜8,000)の領域にピークを有し、分子量15,000〜
100,000(好ましくは20,000〜70,000)の領域にピーク
もしくは肩が必要である。2,000〜10,000にピークがな
く分子量2、000以下にピークがあるが、分子量10,000
以下の成分の割合が50wt%以上であると、耐ブロツキン
グ性,感光体への融着,フイルミング,粉砕装置内壁へ
の融着などがやや問題となる。分子量10,000以下にピー
クがなく10,000以上にピークがあるが、分子量10,000以
下の成分の割合が10wt%以下であると特に粉砕性が問題
となり、粗粒子の生成も問題となる。
また分子量15,000以上の領域にピークもしくは肩がな
く、分子量15,000以下の領域のみにピークがある場合は
耐オフセツト性が問題となる。分子量15,000〜100,000
の領域にピークもしくは肩がなく、かつ100,000以上に
メインピークピークがあると粉砕性が問題となる。
さらにTHF可溶分はMw/Mn≧5であることが必要であり、
Mn/Mnが5以下になると耐オフセツト性が低下する傾向
が高まり問題となる。
好ましくはMw/Mnが80以下が良く、さらに好ましくは10
≦Mw/Mn≦60が良い。
特にMw/Mnが10≦Mw/Mn≦60であると粉砕性,定着性,耐
オフセツト性,画像性など種々の特性において特にすぐ
れた性能を示す。
なおここでMwとは後述のGPCによって測定された重量平
均分子量であり、Mnとは同様の測定による数平均分子量
である。
そして、さらにトナーのバインダー樹脂のTHF不溶分は1
0〜60wt%が必要である。THF不溶分が10wt%以下だと耐
オフセツト性が問題となり、60wt%以上だとトナー製造
時の熱混練による分子鎖切断などの劣化の問題を生じ
る。好ましくはTHF不溶分の含有量は15〜49wt%が粉砕
性及び耐オフセツト性の点で良い。
またTHF可溶分の分子量分布の1万以下の分子量分の樹
脂のガラス転移点Tg1とトナー全体のガラス転移点Tgt
比較したとき、Tg1≧Tgt−5の関係になると定着性,粉
砕性,感光体への融着,フイルミング性,粉砕装置内壁
への融着性,耐ブロツキング性などがより良好になる。
ここでいうTg1とは次の方法により測定されたものであ
る。温度25℃にてTHFを毎分7mlの流速にて流し、トナー
のTHF可溶成分の濃度約3mg/mlのTHF試料溶液を3ml程度
分子量分布測定装置に注入し、分子量1万以下の成分を
分取する。分取の後、溶媒を減圧留去し、さらに90℃雰
囲気中減圧で24時間乾燥する。分子量1万以下の成分が
20mg程度得られるまで上記操作を繰り返し行い、50℃で
48時間のアニーリングを行い、この後に示差走査熱量測
定法によりTgを測定し、この値をTg1とする。
分取用カラムとしてはTSKgel G2000H,TSKgel G2500H,TS
Kgel G3000H,TSKgel G4000H(供に東洋曹達工業
(株))等が用いられるが、本発明ではTSKgel G2000H
とTSKge1 G3000Hを組み合せて用いた。
またトナーのTgであるTgtの値はトナーを50℃,48時間ア
ニーリングし、その後示差走査熱量測定法により求め
る。
本発明の最っとも好ましい態様は、第1図に示すよう
に、THF可溶分のGPC分子量分布において、分子量15,000
〜100,000の領域にある最も高いピークの高さをh2、分
子量2,000〜10,000の領域にある最も高いピークの高さ
とh1とすると、h1/h2の比が0.4〜4.0/1を有するバイン
ダー樹脂を含有するトナーである。また、さらにTHF可
溶分の数平均分子量について、2,000≦Mn≦9,000が好ま
しい。Mn<2,000だとオフセツト性などが問題となり、
9,000<Mnだと粉砕性及び定着性が問題となってくる。
本発明でのTHF不溶分とは、トナー中の樹脂組成物中のT
HF溶媒に対して不溶性となったポリマー成分(実質的に
架橋ポリマー)の重量割合を示し、架橋成分を含む樹脂
組成物の架橋の程度を示すパラメーターとして使うこと
ができる。THF不溶分とは、以下のように測定された値
をもって定義する。
すなわち、トナーサンプル0.5〜1.0gを秤量し(W1g)、
円筒濾紙(例えば東洋濾紙製No.86R)に入れてソツクス
レー抽出器にかけ、溶媒としてTHF100〜200mlを用いて
6時間抽出し、溶媒によって抽出された可溶成分をエバ
ポレートした後、100℃で数時間真空乾燥し、THF可溶樹
脂成分量を秤量する(W2g)。トナー中の磁性体あるい
は顔料の如き樹脂成分以外の成分の重量を(W3g)とす
る。THF不溶分は、下記式から求められる。
本発明において、GPC(ゲルパーミエーシヨンクロマト
グラフイ)によるクロマトグラムのピーク又は/および
シヨルダーの分子量は次の条件で測定される。
すなわち、40℃のヒートチヤンバー中でカラムを安定化
させ、この温度におけるカラムに溶媒としてTHF(テト
ラヒドロフラン)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度と
して0.05〜0.6重量%に調整した樹脂のTHF試料溶液を50
〜200μl注入して測定する。試料の分子量測定にあた
っては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリス
チレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウ
ント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリ
スチレン試料としては、例えばPressure Chemical Co.
製或いは東料ソーダ工業社製の分子量が6×102,2.1×1
03,4×103,1.75×104,5.1×104,1.1×105,3.9×105,8.6
×105,2×106,4.48×106のものを用い、少なくとも10点
程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。
また検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
なお、カラムとしては、103〜2×106の分子量領域を適
確に測定するために、市販のポリスチレンゲルカラムを
複数組合せるのが良く、例えばWaters社製のμ−styrag
el500,103,104,105の組み合わせや、昭和電工社製のs
hodexKF−80Mや、KF−802,803,804,805の組合せ、ある
いは東洋曹達製のTSKgel G1000H,G2000H,G2500H,G3000
H,G4000H,G5000H,G6000H,G7000H,GMHの組合せが好まし
い。
本発明の分子量10,000以下のバインダー樹脂に対する重
量%はGPCによるクロマトグラムの分子量10,000以下を
切りぬき、分子量10,000以上の切りぬきとの重量比を計
算し、前記のTHF不溶分の重量%を使い、全体のバイン
ダー樹脂に対する重量%を算出する。
本発明のトナーにおける樹脂組成物は、スチレン類,ア
クリル酸類,メタクリル酸類及びその誘導体から選ばれ
る1種以上のモノマーを重合して得られるものが現像特
性及び帯電特性等から好ましい。使用できるモノマーの
例としては、スチレン類としてスチレン,α−メチルス
チレン,ビニルトルエン,クロルスチレンなどがあげら
れる。アクリル酸類,メタクリル酸類及びその誘導体と
しては、アクリル酸,アクリル酸メチル,アクリル酸エ
チル,アクリル酸プロピル,アクリル酸ブチル,アクリ
ル酸オクチル,アクリル酸2−エチルヘキシル,アクリ
ル酸n−テトラデシル,アクリル酸n−ヘキサデシル,
アクリル酸ラウリル,アクリル酸シクロヘキシル,アク
リル酸ジエチルエミノエチル,アクリル酸ジメチルアミ
ノエチルなどのアクリル酸エステル類があげられ、同様
にメタクリル酸,メタクリル酸メチル,メタクリル酸エ
チル,メタクリル酸プロピル,メタクリル酸ブチル,メ
タクリル酸アミル,メタクリル酸ヘキシル,メタクリル
酸2−エチルヘキシル,メタクリル酸オクチル,メタク
リル酸デシル,メタクリル酸ドデシル,メタクリル酸ラ
ウリル,メタクリル酸シクロヘキシル,メタクリル酸フ
エニル,メタクリル酸2−ヒドロキシエチル,メタクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル,メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル,メタクリル酸グリシジル,メタクリル酸ス
テアリルなどのメタクリル酸エステル類があげられる。
前述のモノマー以外に、本発明の目的を達成しうる範囲
で少量の他のモノマー、例えばアクリロニトリル,2−ビ
ニルピリジン,4−ビニルピリジン,ビニルカルバゾー
ル,ビニルメチルエーテル,ブタジエン,イソプレン,
無水マレイン酸,マレイン酸,マレイン酸モノエステル
類,マレイン酸ジエステル類,酢酸ビニルなどが用いら
れても良い。
本発明のトナーに用いられる架橋剤としては、二官能の
架橋剤として、ジビニルベンゼン、ビス(4−アクリロ
キシポリエトキシフエニル)プロパン、エチレングリコ
ールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアク
リレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5ペ
ンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチ
レングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコ
ールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200,#
400,#600の各ジアクリレート、ジプロピレングリコー
ルジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリ
レート、ポリエステル型ジアクリレート(MANDA 日本
化薬)、及び以上のアクリレートをメタリクリレートに
かえたものが挙げられる。
多官能の架橋剤としてペンタエリスリトールトリアクリ
レート,トリメチロールエタントリアクリレート,トリ
メチロールプロパントリアクリレート,テトラメチロー
ルメタンテトラアクリレート,オリゴエステルアクリレ
ート及びそのメタクリレート,2,2−ビス(4−メタクリ
ロキシ,ポリエトキシフエニル)プロパン,ジアクリル
フタレート,トリアルシアヌレート,トリアリルアソシ
アヌレート,トリアリルイソシアヌレート,トリアリル
トリメリテート,ジアリールクロレンデート等があげら
れる。
本発明に係るバインダー樹脂の合成方法は、基本的に2
種以上の重合体を合成する方法が好ましい。
すなわち、THFに可溶で且つ重合モノマーに可溶な第1
の重合体を重合モノマー中に溶解し、モノマーを重合し
て樹脂組成物を得る方法である。この場合、前者と後者
の重合体が均一に混合している組成物が形成される。
THFに可溶な第1の重合体は、溶液重合もしくはイオン
重合などが好ましく、THFに不溶な成分を生成するため
の第2の重合体は、第1の重合体を溶解している条件下
で架橋性モノマー存在下で懸濁重合もしくは塊状重合で
合成することが好ましい。第1の重合体は第2の重合体
を生成するための重合性単量体100重量部に対して10〜1
20(好ましくは、20〜100重量部)重量部使用するのが
好ましい。
添付図面の第2図は、後述の合成例1で得られた樹脂組
成物のTHF可溶分のGPCのチヤートを示している。第3図
は、第1の重合である溶液重合で調製されたポリスチレ
ンのGPCのチヤートを示している。該ポリスチレンはTHF
に可溶であり、重合単量体であるスチレンモノマー及び
アクリル酸n−ブチルモノマーに可溶であり、分子量3,
500にメインピークを有していた。第4図は、該ポリス
チレンを添加しない以外は同様の条件で第2の重合で調
製されるスチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体を懸
濁重合で生成したもののTHF可溶分のGPCのチヤートを示
している。該スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体
は、分子量40,000にメインピークを有していた。
第5図は、第3図のチヤートと第4図のチヤートを組み
合わせたものである。
第6図は、第2図のチヤートと第5図のチヤート(実線
部分を破線で示した)を組み合わせて示したものであ
る。第6図からも明白な如く、本発明に係る合成例1で
得られた樹脂組成物は、別個に重合したポリスチレンと
スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体を単に混合し
たものと異なるGPCチヤートを有していた。特に、高分
子量側に、スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体単
独では生成していなかった高分子成分が生成しているこ
とが知見される。この高分子量成分は、第2段目の重合
である懸濁重合時に、第1段目の溶液重合で調製された
ポリスチレンが存在しているために、該ポリスチレンが
重合調整剤の如き働きをし、その結果スチレン−アクリ
ル酸n−ブチル共重合体のTHF不溶分とTHF可溶分の合成
が調整されたと考えられる。本発明に係る樹脂組成物
は、THF不溶分,THF可溶な高分子量成分,THF可溶な中間
分子量成分及びTHF可溶な低分子量成分が均一に混合さ
れている。さらに本発明に係る樹脂組成物は、トナー製
造時の溶融混練工程による分子鎖の切断により、分子量
30万以上(好ましくは50万以上)の領域に新たなピーク
を生成して、トナーの定着性及び耐オフセツト性を調製
し得る能力を有する。
さらに本発明において、トナーのTHF可溶分のGPCにおい
て分子量30万以上の成分がバインダー樹脂を基準として
5〜30重量%(好ましくは10〜30重量%)含有している
ものが良い。また、トナーのTHF可溶分のGPCにおいて、
分子量30万以上(好ましくは50万以上)に明確なピーク
を有するものがより耐オフセツト性及び耐巻き付性の改
良という点で好ましい。
本発明のトナーに使用する荷電制御剤としては、従来公
知の正あるいは負の荷電制御剤が用いられる。今日、当
該技術分野で知られている荷電制御剤としては以下のも
のがあげられる。
(1)トナーを正荷電性に制御するものとして下記物質
がある。
ニグロシン,炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系
染料(特公昭42−1627号),塩基性染料(例えばC.I.Ba
sic Yellow 2(C.I.41000)C.I.Basic Yellow 3,C.I.Ba
sic Red 1(C.I.45160),C.I.Basic Red 9(C.I.4250
0),C.I.Basic Violet 1(C.I.42535),C.I.Basic Viol
et 3(C.I.42555),C.I.Basic Violet 10(C.I.4517
0),C.I.Basic Violet 14(C.I.42510),C.I.Basic Blu
e 1(C.I.42025),C.I.Basic Blue 3(C.I.51005),C.
I.Basic Blue 5(C.I.42140),C.I.Basic Blue 7(C.I.
42595),C.I.Basic Blue 9(C.I.52015),C.I.Basic Bl
ue 24(C.I.52030),C.I.Basic Blue 25(C.I.52025),
C.I.Basic Blue 26(C.I.44025),C.I.Basic Green 1
(C.I.42040),C.I.Basic Green 4(C.I.42000)など、
これらの塩基性染料のレーキ顔料(レーキ化剤として
は、りんタングステン酸,りんモリブデン酸,りんタン
グステンモリブデン酸,タンニン酸,ラウリン酸,没食
子酸,フエリシアン化物,フエロシアン化物など)C.I.
Sovent Black 3(C.I.26150),ハイザイエローG(C.
I.11680),C.I.Mordlant Black 11,C.I.Pigment Black
1等。
または、例えばベンゾルメチル−ヘキサデシルアンモニ
ウムクロライド,デシル−トリメチルアンモニウムクロ
ライドあるいはジブチル,ジオクチルなどのジアルキル
チン化合物,高級脂肪酸の金属塩,ガラス,雲母,酸化
亜鉛等の無機微粉末,EDTA,アセチルアセトンの金属錯体
等,アミノ基を含有するビニル系ポリマー,アミノ基を
含有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂。特に分散
性などの面から、ニグロシン,高級樹脂酸の金属塩,ア
ミノ基を有するビニル系ポリマーなどが好ましい。
(2)トナーを負荷電性を制御するものとして下記物質
がある。特公昭41−20153号、同42−27596号、同44−63
97号、同45−26478号など記載されているモノアゾ染料
の金属錯塩が挙げられる。
特開昭50−133338号に記載されているニトロフミン酸及
びその塩或いはC.I.14645などの染顔料、特公昭55−427
52号,特公昭58−41508号,特公昭58−7384号,特公昭5
9−7384号などに記載されているサリチル酸,ナフトエ
酸,ダイカルボン酸のZn,Al,Co,Cr,Fe等の金属錯体、ス
ルホン化した銅フタロシアニン顔料、ニトリ基、ハロゲ
ンを導入したスチレンオリゴマー、塩素化パラフイン
等。特に分散性の面などから、モノアゾ染料の金属錯
塩、サリチル酸、アルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダ
イカルボン酸の金属錯体が好ましい。
本発明のトナーは、必要に応じて添加剤を混合した場合
にもよい結果が得られる。添加剤としては、例えばテフ
ロン,ステアリン酸亜鉛,ポリ弗化ビニリデンの如き滑
剤、中でもポリ弗化ビニリデンが好ましい。あるいは酸
化セリウム,炭化ケイ素,チタン酸ストロンチウム等の
研磨剤、中でもチタン酸ストロンチウムが好ましい。あ
るいは例えばコロイダルシリカ,酸化アルミニウム等の
流動性付与剤、中でも特に疎水性コロイダルシリカが好
ましい。ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブ
ラツク,酸化亜鉛,酸化アンチモン,酸化スズ等の導電
性付与剤、あるいは低分子量ポリエチレン,低分子量ポ
リプロピレン,各種ワツクス類などの定着助剤等または
耐オフセツト剤がある。また逆極性の白色微粒子及び黒
色微粒子を現像性向上として少量用いることもできる。
さらに本発明のトナーは、二成分系現像剤として用いる
場合にはキヤリヤー粉と混合して用いられる。この場合
には、トナーとキヤリヤー粉との混合比はトナー濃度と
して0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜10重量%、さらに
好ましくは3〜5重量%が望ましい。
本発明に使用しうるキヤリヤーとしては公知のものが使
用可能であり、例えば鉄粉,フエライト粉,ニツケル粉
の如き磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及びこれらの
表面をフツ素系樹脂またはシリコン系樹脂等で表面処理
したものなどがあげられる。
さらに本発明のトナーは更に磁性材料を含有させ磁性ト
ナーとしても使用しうる。この場合、磁性材料は着色剤
の役割をかねている。本発明の磁性トナー中に含まれる
磁性材料としては、マグネタイト,ヘマタイト,フエラ
イト等の酸化鉄又は二価金属と酸化鉄との化合物;鉄,
コバルト,ニツケルのような金属或いはこれらの金属の
アルミニウム,コバルト,銅,鉛,マグネシウム,ス
ズ,亜鉛,アンチモン,ベリリウム,ビスマス,カドミ
ウム,カルシウム,マンガン,セレン、チタン,タング
ステン,バナジウムのような金属の合金およびその混合
物等が挙げられる。
これらの強磁性体は平均粒子が0.1〜2μm、好ましく
は0.1〜0.5μm程度のものが好ましく、特に球形のもの
は好ましい。トナー中に含有させる量としては樹脂成分
100重量部に対し約20〜200重量部、特に好ましくは樹脂
成分100重量部に対し40〜180重量部が良い。
さらに本発明のトナーには必要に応じて着色剤を添加し
ても良い。
本発明のトナーに使用する着色剤としては、任意の適当
な顔料または染料が使用される。トナー着色剤は周知で
あって、例えば顔料としてカーボンブラツク,アニリン
ブラツク,アセチレンブラツク,ナフトールイエロー,
ハンザイエロー,ローダミンレーキ,アリザリンレー
キ,ベンガラ,フタロシアニンブルー,インダンスレン
ブルー等がある。これらは定着画像の光学濃度を維持す
るのに必要充分な量が用いられ、樹脂100重量部に対し
0.1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の添加量が良
い。また同様の目的で、さらに染料が用いられる。例え
ばアゾ系染料,アントラキノン系染料,キサンテン系染
料,メチン系染料等があり樹脂100重量部に対し0.1〜20
重量部、好ましくは0.3〜3重量部の添加量が良い。
本発明に係る静電荷像現像用トナーを作成するには前記
本発明に係る樹脂組成物及び荷電制御剤、必要に応じて
磁性材料及び着色剤としての顔料又は染料,添加剤等を
ボールミルその他の混合機により充分混合してから加熱
ロール,ニーダー,エクストルーダー等の熱混練機を用
いて溶融,捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめ
た中に顔料又は染料を分散又は溶解せしめ、冷却固化後
粉砕及び分級して平均粒径3〜20μmのトナーを得るこ
とが出来る。
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、これは
本発明をなんら限定するものではない。なお以下の配合
における部数は重量部である。
合成例1 反応器にクメン200重量部を入れ、還流温度まで昇温し
た。これにスチレンモノマー100重量部及びジ−tert−
ブチルパーオキサイド8重量部の混合物をクメン還流下
で4時間かけて滴下した。さらにクメン還流下(146℃
〜156℃)で溶液重合を完了し、クメンを除去した。得
られたポリスチレンはTHFに可溶であり、Mw=3,700,Mw/
Mn=2.64,GPCのメインピークの位置する分子量は3,500,
Tg=57℃であった。該ポリスチレンのGPCチヤートを第
3図に示す。
上記ポリスチレン30重量部を下記単量体混合物に溶解
し、混合溶液とした。
上記混合溶液にポリビニルアルコール部分ケン化物0.1
重量部を溶解した水170重量部を加え懸濁分散液とし
た。水15重量部を入れ窒素置換した反応器に上記懸濁分
散液を添加し、反応温度70〜95℃で6時間懸濁重合反応
させた。反応終了後に濾別し、脱水,乾燥し、ポリスチ
レンとスチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体の組成
物を得た。該組成物は、THF不溶分とTHF可溶分が均一に
混合しており、且つポリスチレンとスチレン−アクリル
酸n−ブチル共重合体が均一に混合していた。得られた
樹脂組成物のTHF不溶分(24メツシユパス,60メツシユオ
ンの粉体で測定)は、40wt%であった。またTHF可溶分
の分子量分布を測定したところGPCのチヤートにおい
て、約0.4万,約3.4万の位置にピークを有し、Mn=0.56
万,Mw=13万,Mw/Mn=23,分子量1万以下が21wt%であっ
た。さらに樹脂のTgは、59℃であり、GPCにより分取さ
れた1万以下の成分のガラス転移点Tg1は57℃であっ
た。
THF可溶分のGPCクロマトグラムを第2図に示す。
尚、各樹脂及び樹脂組成物の分子量に関わる特性は下記
方法で測定した。
GPC測定用カラムとしてShodex KF−80Mを用い、GPC測定
装置(ウオーターズ社製150C ALC/GPC)の40℃のヒート
チヤンバーに組み込みTHF流速1ml/min,検出器はRIの条
件下、試料(THF可溶分の濃度約0.1重量%)を200μl
注入することでGPCを測定した。分子量測定の検量線と
しては分子量0.5×103,2.35×103,10.2×103,35×103,1
10×103,200×103,470×103,1200×103,2700×103,8420
×103の10点の単分散ポリスチレン基準物質(ウオータ
ーズ社製)のTHF溶液を用いた。
比較合成例1 合成例1中で得られたポリスチレン30重量部を下記単量
体混合物に溶解し、混合溶液とした。
上記混合物を合成例1と同様にして懸濁重合を行い、ポ
リスチレンとスチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体
の組成物を得た。この樹脂組成物のTHF不溶分は75重量
%であり、多量のTHF不溶分を含有していた。
比較合成例2 合成例1中で得られたポリスチレン30重量部を下記単量
体混合物に溶解し、混合溶液とした。
上記混合物を合成例1と同様にして懸濁重合を行い、ポ
リスチレンとスチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体
の組成物を得た。この組成物のTHF可溶成分のGPCにおい
て、分子量約4,000と分子量15万の位置にピークがあっ
た。
比較合成例3 反応器にキシレン150重量部を入れ、還流温度まで昇温
する。これにスチレンモノマー100重量部,tert−ブチル
パーオキシベンゾエート2重量部,ジ−tertブチルパー
オキシサイド1重量部の混合物を、キシレン還流下で4
時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下(138〜144
℃)で溶液重合を完了し、キシレンを除去した。
得られたポリスチレンはTHFに可溶であり、Mw=10,00
0、Mw/Mn=3.22,分子量11,000の位置にメインピークが
あり、Tg=82℃であった。
上記ポリスチレン30重量部を下記単量体混合物に溶解
し、混合溶液とした。
上記混合物を合成例1と同様にして懸濁重合を行い、ポ
リスチレンとスチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体
の組成物を得た。この組成物のTHF可溶成分のGPCにおい
て、分子量約10,000以下に実質的にピークを有していな
かった。
比較合成例4 下記単量体混合物に、ポリビニルアルコール部分ケン可
物0.1重量部を溶解した水170重量部を加え、懸濁分散液
とした。
水15重量部を入れ窒素置換した反応器に上記分散液を添
加し、反応温度70〜95℃で6時間懸濁重合反応させた。
反応終了後、濾別,脱水,乾燥し、スチレン−アクリル
酸n−ブチル共重合体を得た。
この共重合体は、メインピークが分子量約17,000の位置
にあり、分子量1万以下には実質的にピークはなかっ
た。
合成例2 反応器にクメン150重量部を入れ、還流温度まで昇温し
た。下記混合物をクメン還流下で4時間かけて滴下し
た。
さらにクメン還流下(146〜156℃)で重合を完了し、ク
メンを除去した。得られたスチレン−アクリル酸n−ブ
チル共重合体は、Mw=6,900、Mw/Mn=2.3、分子量7,100
の位置にメインピークを有し、Tg=60℃であった。
上記スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体40重量部
を下記単量体混合物に溶解し、混合物とした。
上記混合物にポリビニルアルコール部分ケン化物0.1重
量部を溶解した水170重量部を加え懸濁分散液とした。
水15重量部を入れ窒素置換した反応器に上記分散液を添
加し、反応温度70〜95℃で6時間反応させた。反応終了
後、濾別,脱水,乾燥し、スチレン−アクリル酸n−ブ
チル共重合体とスチレン−メタアクリル酸n−ブチル共
重合体の組成物を得た。
合成例3 反応器にクメン200重量部を入れ、還流温度まで昇温し
た。下記混合物をクメン還流下で4時間かけて滴下し
た。
さらにクメン還流下(140〜156℃)で重合を完了し、ク
メンを除去した。得られたポリスチレンは、Mw=3,70
0、Mw/Mn=2.64、分子量3,500にメインピークを有し、T
g=57℃であった。上記ポリスチレン30重量部を下記単
量体混合物に溶解し、混合物とした。
上記混合物にポリビニルアルコール部分ケン化物0.1重
量部を溶解した水170重量部を加え懸濁分散液とした。
水15重量部を入れ窒素置換した反応器に上記分散液を添
加し、反応温度70〜95℃で6時間反応させた。反応終了
後、濾別,脱水,乾燥し、ポリスチレンとスチレン−ア
クリル酸2−エチルヘキシ共重合体の組成物を得た。
合成例4 反応器にクメン150重量部を入れ、還流温度まで昇温し
た。下記混合物をクメン還流下で4時間かけて滴下し
た。
さらにクメン還流下(146〜156℃)で重合を完了し、ク
メンを除去した。得られたポリスチレンは、Mw=5,20
0、Mw/Mn=2.74、分子量5,300にメインピークを有し、T
g=75℃であった。上記ポリスチレン50重量部を下記単
量体混合物に溶解し、混合物とした。
上記混合物にポリビニルアルコール部分ケン化物0.1重
量部を溶解した水170重量部を加え懸濁分散液とした。
水15重量部を入れ窒素置換した反応器に上記分散液を添
加し、反応温度70〜95℃で6時間反応させた。反応終了
後、濾別,脱水,乾燥し、ポリスチレンとスチレン−ア
クリル酸n−ブチル共重合体の組成物を得た。
合成例5 反応器にクメン200重量部を入れ、還流温度まで昇温す
る。下記混合物をクメン還流下で4時間かけて滴下し
た。
さらにクメン還流下(146〜156℃)で重合を完了し、ク
メンを除去した。得られたスチレン−メチルメタアクリ
レート共重合体は、Mw=3,900、Mw/Mn=2.6、分子量4,1
00の位置にメインピークを有し、Tg=60℃であった。上
記スチレン−メチルメタアクリレート共重合体30重量部
を下記単量体混合物に溶解し、混合物とした。
上記混合物にポリビニルアルコール部分ケン化物0.1重
量部を溶解した水170重量部を加え分散液とした。水15
重量部を入れ窒素置換した反応器に上記分散液を添加
し、反応温度70〜95℃で6時間反応させた。反応終了
後、濾別,脱水,乾燥し、スチレン−メチルメタアクリ
レート共重合体とスチレン−アクリル酸n−ブチル共重
合体の組成物を得た。
合成例6 反応器にクメン200重量部を入れ、還流温度まで昇温し
た。下記混合物をクメン還流下で4時間かけて滴下し
た。
さらにクメン還流下(146〜156℃)で重合を完了し、ク
メンを除去した。得られたスチレン−α−メチルスチレ
ン共重合体は、Mw=4,500、Mw/Mn=2.8、分子量4,400の
位置にメインピークを有し、Tg=63℃であった。
上記スチレン−α−メチルスチレン共重合体30重量部を
下記単量体混合物に溶解し、混合物とした。
上記混合物にポリビニルアルコール部分ケン化物0.1重
量部を溶解した水170重量部を加え懸濁分散液とした。
水15重量部を入れ窒素置換した反応器に上記分散液を添
加し、反応温度70〜95℃で6時間反応させた。反応終了
後、濾別,脱水,乾燥し、スチレン−α−メチルスチレ
ン共重合体とスチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体
の組成物を得た。
比較合成例5 反応器にクメン200重量部を入れ、還流温度まで昇温す
る。下記混合物を還流下で4時間かけて滴下した。
さらにクメン還流下(146〜156℃)で重合を完了し、ク
メンを除去した。得られたポリスチレンは、Mw=3,70
0、Mw/Mn=2.64、分子量3,500の位置にメインピークを
有し、Tg=57℃であった。
上記ポリスチレン30重量部を下記単量体混合物に溶解
し、混合物とした。
上記混合物にポリビニルアルコール部分ケン化物0.1重
量部を溶解した水170重量部を加え分散液とした。水15
重量部を入れ窒素置換した反応器に上記分散液を添加
し、反応温度70〜95℃で6時間反応させた。反応終了
後、濾別,脱水,乾燥し、ポリスチレンとスチレン−ア
クリル酸n−ブチル共重合体の組成物を得た。この組成
物のTHF不溶分は約3重量%であり、少量のTHF不溶分し
か含有していなかった。
実施例1 上記材料をヘンシエルミキサーで前混合した後、150℃
に熱した2本ロールミルで20分間混練した。混練物を放
冷後、カツターミルで粗粉砕した後、ジエツト気流を用
いた微粉砕機を用いて粉砕し、さらに風力分級機を用い
て分級し、体積平均粒径11.5μmの黒色微粉体を得た。
該黒色微粉体のTHF可溶分のGPCチヤートを第1図に示
す。
該黒色微粉体100重量部に対してコロイダルシリカ微粉
体0.4重量部を乾式混合し、現像剤(トナー)を得た。
トナーの粉砕性は、単位時間当りに粉砕できるトナーの
処理量で表わすことができ、このトナーの場合、エアー
圧5.5kg/cm2で15kg/hrであり、ひじょうに良かった。ま
た粉砕機内に融着など起らなかった。
また、ブロツキング性は、約10gのトナーを100ccのポリ
コツプに入れ、50℃で1日放置した時の凝集度の変化で
調べた。凝集度は、細川ミクロン製のパウダーテスター
により測定した。室温放置品と50℃1日放置品とでは10
重量%と12重量%でほぼ同じ値を示し、差(ΔG)が2
%であることから実質的にブロツキングしていないこと
を確認した。
定着性とオフセツト性,巻き付き性及び画像性,耐久性
については、キヤノン製高速複写機,NP−8570(毎分70
枚,100V)を用いて調べた。
特にオフセツト性は、定着ローラのクリーニング機構を
取りはずし、何枚の複写で画像が汚れるかあるいはロー
ラが汚れるかということを耐複写枚数で評価した。
定着器の設定温度を5℃下げテストした。定着性は、画
像をシルボンC紙で往復10回約100g荷重でこすり、画像
のはがれを反射濃度の低下率(%)で表わした。評価画
像は連続200枚とった時の200枚目で見た。
巻き付き性は、全面黒画像を3枚出し、その時画像上に
つく定着ローラのはく離用のツメの跡の様子で、ツメに
どの位頼っているかで判断した。
その結果、定着性は低下率3%でひじょうに良く、オフ
セツト性は50,000枚時でも画像上ローラの汚れなどなく
良好であり、巻き付き性も画像上にツメに頼った跡がわ
ずかに付くが、ひじょうに良好であった。
また、画像面積率約5%の画像を用いて約50,000枚の耐
久テストを行ったが、画像は良好であり、感光体などへ
の融着,フイルミングなどもなかった。
比較例1〜5 実施例1の樹脂組成物のかわりに比較合成例1〜5で調
製された樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にトナー
を作り、そのトナーを比較例1〜5とした。
比較例のトナーの評価を実施例1と同様に行い表1に示
した。
実施例2 上記混合物を実施例1と同様にしてトナーを調製した。
体積平均粒度は11.7μmであった。
コロイダルシリカ微粉体は、アミノ変性シリコンオイル
処理したものを用いた。
トナーの粉砕性は、処理量16kg/hrでひじょうに良かっ
た。また粉砕機内の融着などなかった。ブロツキング性
は、ΔG=3%でまったく問題なかった。
またキヤノン製パーソナル複写機FC−5で画像性,定着
関係について評価した。
その結果、画像は良好で、トナーがなくなるまで良好な
画像が出続け、感光体へのフイルミング,融着などもな
かった。
また定着器の設定温度を10℃下げ、定着器のクリーニン
グ機構を除去し、上記の画像出しを行ったが、定着性は
低下率が約0%でひじょうに良好で、オフセツト性,巻
き付き性も問題なかった。
実施例3 実施例2の樹脂組成物を合成例3の樹脂組成物に変更し
た以外は、同様にしてトナーを作成した。
トナーの体積平均粒度は、11.3μmであった。
トナーの粉砕性は、処理量15.5kg/hrでひじょうに良か
った。また粉砕機内の融着などなかった。
ブロツキング性は、ΔG=2%でまったく問題なかっ
た。
また、キヤノン製複写機NP−5540機(OPC感光体,毎分4
0枚)で画像性,定着関係について評価した。
その結果、画像は良好で、50,000枚耐久を行ったが安定
した画像を得られた。また感光体へのフイルミング,融
着などもなかった。
また定着器の設定温度を10℃下げ、また定着器のクリー
ニング機構を除去し上記の耐久を行ったが、定着性は低
下率が約3%でひじょうに良好で、オフセツト性,巻き
付き性も問題なかった。
実施例4 実施例2の樹脂組成物を合成例4の樹脂組成物に変更し
た以外は、同様にトナーを作成した。トナーの体積平均
粒度は11.7μmであった。
トナーの粉砕性は処理量16.2kg/hrでひじょうに良かっ
た。また粉砕機内の融着などなかった。ブロツキング性
はΔG=3%でまったく問題なかった。
またキヤノン製アモルフアスSi感光体使用のデジタル複
写機NP−9030で、画像性,定着関係について評価した。
その結果、画像は良好で、50,000枚耐久を行ったが安定
した画像が得られた。また感光体へのフイルミング,融
着などもなかった。
また定着器の設定温度を10℃下げ、また定着器のクリー
ニング機構を除去し上記の耐久を行ったが、定着性は低
下率が約2%でひじょうに良好で、オフセツト性,巻き
付き性も問題なかった。
実施例5 実施例1の樹脂組成物を合成例5の樹脂組成物に変更し
た以外は、同様にトナーを作成した。トナーの体積平均
粒度は11.4μmであった。
トナーの粉砕性は、処理量17.1kg/hrでひじょうに良か
った。また粉砕機内の融着などなかった。ブロツキング
性はΔG=3%でまったく問題なかった。
またキヤノン製複写機NP−400RE機で画像性,定着関係
について評価した。
その結果、画像は良好で、50,000枚耐久を行ったが安定
した画像が得られた。また感光体へのフイルミング,融
着などもなかった。
また定着器の設定温度を10℃下げ、また定着器のクリー
ニング機構を除去し上記の耐久を行ったが、定着性は低
下率が約4%でひじょうに良好で、オフセツト性,巻き
付き性も問題なかった。
実施例6 上記混合物を実施例1の方法でトナーを調製し、該トナ
ーを200メツシユ〜300メツシユの粒度の鉄粉に約10重量
%混合し、現像剤とした。また補充剤としてはトナーの
みを用いた。
このトナーの粉砕性は、処理量15.2kg/hrでひじょうに
良好であった。また粉砕機内の融着などもなかった。ブ
ロツキング性は、ΔG=4%でまったく問題なかった。
またキヤノン製超高速複写機NP−8500スーパー機で画像
性,定着性を評価した。その結果、画像は良好で、100,
000枚耐久を行ったが安定した画像が得られた。またド
ラムへのフイルミング,融着などなかった。
また定着器の設定温度を10℃下げ、また定着器のクリー
ニング機構を除去し以上の耐久を行ったが、定着性は低
下率が約5%で良好であった。またオフセツト性,巻き
付き性も良好であった。
トナーの特性について表2に示した。
【図面の簡単な説明】
添付図面中、第1図は実施例1で調製されたトナーのTH
F可溶分のGPCのチヤートを示す。第2図は合成例1で調
製された樹脂組成物のTHF可溶分のGPCのチヤートを示
す。第3図は合成例1で使用したポリスチレンのGPCの
チヤートを示し、第4図は合成例1で使用したスチレン
−アクリル酸n−ブチル共重合体を単独で懸濁重合して
得たもののTHF可溶分のGPCのチヤートを示す。第5図は
第3図と第4図のチヤートを組み合せたものであり、第
6図は第2図と第5図を比較説明するためのチヤートを
示す。第7図はトナーに要求される各特性の相関関係を
示す図であり、第8図はTHF不溶分の含有量と粉砕性と
の関係を示すグラフであり、第9図は分子量10,000以下
の成分の含有量とトナー特性との相関関係に係わるグラ
フを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 智 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−223155(JP,A) 特開 昭58−142346(JP,A) 特開 昭58−86558(JP,A) 特開 昭62−9356(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バインダー樹脂及び着色剤を少なくとも有
    する静電荷像現像用トナーにおいて、バインダー樹脂の
    THF不溶分が10〜60重量%(バインダー樹脂基準)含有
    されており、バインダー樹脂のTHF可溶分のGPCによる分
    子量分布において、重量平均分子量/数平均分子量(Mw
    /Mn)≧5であり、分子量2,000〜10,000の領域にピーク
    を少なくとも1つ有し、且つ分子量15,000〜100,000の
    領域にピーク又は肩を少なくとも1つ有し、分子量10,0
    00以下の成分がバインダー樹脂に10〜50重量%含有され
    ていることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】バインダー樹脂のTHF可溶分は分子量30万
    以上の成分が5〜30重量%含有している特許請求の範囲
    第1項の静電荷像現像用トナー。
JP62057359A 1986-09-08 1987-03-12 静電荷像現像用トナ− Expired - Lifetime JPH0778646B2 (ja)

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