JP2859651B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2859651B2 JP1194014A JP19401489A JP2859651B2 JP 2859651 B2 JP2859651 B2 JP 2859651B2 JP 1194014 A JP1194014 A JP 1194014A JP 19401489 A JP19401489 A JP 19401489A JP 2859651 B2 JP2859651 B2 JP 2859651B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真装置のうち、転写装置が静電潜像
担持体に当接され、現像画像を転写させる画像形成方法
に関する。
[従来の技術] 潜像担持体表面に形成した可転写のトナー像を、紙を
主とするシート状の転写材に静電的に転写する工程を含
む画像形成装置において、回転円筒状、無端ベルト状な
ど無端状に走行する像担持体を使用し、バイアスを印加
した転写装置をこれに圧接してこれら両者間に転写材を
通過させて、像担持体側のトナー像を転写材に転写する
ように構成したもの、例えば、特開昭59−46664号公報
の如き装置がすでに提案されている。
このような装置は、従来から広く実用されているコロ
ナ放電を利用した転写手段に比して、転写ローラーの像
担持体への圧接力を調整することによって転写材の像担
持体への吸着領域を拡大することができ、転写材を転写
部位において積極的に押圧支持する。このため、転写材
搬送手段による同期不良や転写材に存在するループ、カ
ールなどによる転写ずれを生ずるおそれが少なく、近来
におけるこの種画像形成装置の小型化にともなう転写材
搬送路の短縮化、像担持体の小径化などの要請にも対応
しやすい。
しかしながら、反面、当接により転写が行う装置に於
いては、当接部位より転写電流が供給される為、ある程
度の圧力を転写装置に加圧する必要がある。当接圧が加
えられた場合、潜像担持体上のトナー像にも、圧力が加
わり凝集が起る。
さらに、潜像担持体表面が樹脂で構成されている場合
には、トナー凝集物と潜像担持体との間でも密着が発生
し、その結果、トナーが潜像担持体表面や転写装置の当
接部材表面に固着する現象が起こる場合がある。
そのような現象が起こると、潜像担持体の潜像形成に
欠損が生じたり、転写抜けが生じてしまい、欠陥のある
画像複写を行なうことになってしまう。
一般に現像剤は、熱ローラや放射加熱による熱溶融定
着や加圧ローラによる圧力定着等により転写材へ定着を
行なうが、熱量や圧力は経済性や装置構造上の安全性・
設計容易性を考慮すると小さい方が好ましく、それに応
じて現像剤の成分としても溶融粘度が低い、融点が低
い、圧力降状点が小さい等のいわゆる軟かい成分を含む
傾向になる。また、逆に耐久強度や定着オフセットの面
では、現像剤中に堅い成分を含有することも重要であ
る。
このような相反する要素を満足するために、現像剤を
構成するバインダー樹脂は、その分子量分布において、
軟かい部分と堅い部分とを併せて含有することが有利な
場合が多い。しかし、このような現像剤の傾向は、当接
部材を用いる転写装置での前述の如き問題点をより顕著
にする可能性が大きいものであり、転写装置と現像剤と
の適用性を考慮した設計上、困難なものとなりやすい。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上述の問題点を解決した画像形成方
法を提供することにある。
即ち、本発明の目的は、当接転写方法のような加圧転
写による画像形成方法において、現像剤が当接部材表面
や潜像担持体表面に固着することに起因する画像不良の
発生を防止する画像形成方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明者らは、熱ロールや放射加熱等の手段を用いた
熱溶融定着に適用する現像剤のトナーが、その定着性、
耐久強度、オフセット性を充分満足させつつ、当接転写
方法のような加圧転写装置によっても当接部材表面や潜
像担持体表面に固着しないためには、トナーの特性とし
て何が必要かを検討した結果、トナーのバインダー樹脂
にある限定をすることで、トナーの堅さや強度が適度に
調整され、上記目的にかなった画像形成方法を提供でき
ることを見い出したのである。
本発明は、静電荷像保持体上の静電荷像を現像剤によ
り現像して現像画像を形成する現像工程、転写装置を用
いて該現像画像を転写材へ静電転写する転写工程を有す
る画像形成方法において、 該現像工程で、THF不溶分を10〜70重量%(バインダ
ー樹脂基準)及びTHF可溶分のGPCによる分子量分布にお
ける分子量10,000以下の成分を10〜50重量%(バインダ
ー樹脂基準)含有しているバインダー樹脂を含有するト
ナーを有する現像剤によって、該静電荷像を現像して、
現像画像を形成し、 該転写工程で、バイアスが印加されている転写装置を
該静電荷像保持体の表面に、該転写材を介して線圧3g/c
m以上の当接圧力で当接させることにより、該静電荷像
保持体上に形成された該現像画像を該転写材上に静電転
写し、 該静電荷像保持体は、少なくとも該転写装置との当接
部における曲率半径が25mm以下であることを特徴とする
画像形成方法に関する。
本発明に用いる当接圧力としては、線圧として3g/cm
以上に設定する。
線圧については、次式で算定する。
(線圧)[g/cm]=(転写部材に加えられる総圧)
[g]÷(当接されている長さ)[cm] 当接圧が3g/cm未満であると転写部材の搬送ブレ、転
写電流不足による転写不良が起り好ましくない。
本発明に用いられる転写装置としては、第1図に見ら
れるような転写ローラー或いは第2図に見られるような
転写ベルトが挙げられる。
第1図は、典型的なこの種の画像形成装置の要部の概
略側面図であって、図示の装置は、紙面に垂直方向にの
び、矢印A方向に回転する円筒状の像担持体(以下感光
体という)1、これに当接する導電性転写ローラー2が
配設してある。
なお、感光体1の周辺には、その表面を一様に帯電さ
せるための一次帯電器、該帯電面に画像変調されたレー
ザ光、原稿からの反射光などの光像を投写し、当該部分
の電位を減衰させて静電潜像を形成する露光部、現像
器、転写後も感光体表面に残る残留トナーを除去するク
リーナその他画像形成に必要な部材が配設してあること
は云う迄もないが、それらはすべて省略してある。
転写ローラー2は、芯金2aと導電性弾性層2bからな
り、導電性弾性層2bはカーボン等の導電材を分散させた
ウレタン、EPDM等の体積抵抗106〜1010Ωcm程度の弾性
体でつくられている。芯金2aには定電圧電源8によりバ
イアスが印加されている。
第2図は本発明を転写ベルトに適用したものである。
転写ベルト9は導電ローラー10により支持駆動される。
転写装置の加圧は通常、芯金2a若しくは10の芯金の端部
軸受を加圧する事により行なわれる。
本発明は潜像担体の表面が有機化合物である画像形成
装置に対し特に有効である。有機化合物が表面層を形成
している場合、トナー中に含まれる結着樹脂との接着性
が良く、特に同質の材料を用いた場合、接点に於いては
化学的な結合が生じ、転写性が低下する為である。
本発明に用いる潜像担体の表面物質としては、シリコ
ーン樹脂、塩化ビニリデン、エチレン−塩ビ、スチレン
−アクリロニトリル、スチレン−メチルメタクリレー
ト、スチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカー
ボネート等が挙げられるが、これらに限定されることは
なく、他のモノマー或いは、例示樹脂間での共重合、ブ
レンド等も使用する事ができる。
本発明は、潜像担体1の直径が50mm以下の画像形成装
置に対し特に有効である。小径ドラムの場合、同一の線
圧にしても曲率が大きい為、当接部に於いて圧力の集中
が起りやすい為である。
ベルト感光体でも同一の現象があると考えられ、転写
部での曲率半径25mm以下の画像形成装置に対しても有効
である。
次に本発明に用いるトナーに関して述べる。
本発明に用いられるトナー用バインダー樹脂として
は、その分子量分布を精密に制御する必要があり、THF
不溶分が10〜70wt%含有されるのが良く、THF可溶分のG
PCにおいて分子量10,000以下の割合は、10〜50wt%が良
く、好ましくは20〜39wt%である、充分な性能を出すた
めには、さらに分子量10,000以下であり2,000以上(好
ましくは2,000〜8,000)の領域にピークを有し、分子量
15,000〜100,000(好ましくは20,000〜70,000)の領域
にピークもしくは肩があることが好ましい。
分子量10,000以下の成分の割合が50wt%を越す場合、
加圧転写時の装置への固着が起こりやすく、THF不溶分
が10wt%未満だとその傾向はより顕著である。
THF不溶分が70wt%を越すような場合、現像剤自体の
強度が大きくなり過ぎ、加圧転写により、潜像担持体表
面を傷つけて、逆に固着しやすくなる可能性がある。そ
の傾向は分子量10,000以下の成分の割合が10wt%未満の
場合、一層大きくなる。
以上のことより、熱溶融定着用現像剤として、加圧転
写による問題を起こさないためには、上記のようなバイ
ンダーの分子量分布が必要である。
本発明でのTHF不溶分とは、トナー中の樹脂組成物中
のTHF溶媒に対して不溶性となったポリマー成分(実質
的に架橋ポリマー)の重量割合を示し、架橋成分を含む
樹脂組成物の架橋の程度を示すパラメーターとして使う
ことができる。THF不溶分とは、以下のように測定され
た値をもって定義する。
即ち、トナーサンプル0.5〜1.0gを秤量し(w1g)、円
筒濾紙(例えば東洋濾紙製No.86R)に入れてソックスレ
ー抽出器にかけ、溶媒としてTHF100〜200mlを用いて6
時間抽出し、溶媒によって抽出された可溶成分をエバポ
レートした後、100℃で数時間真空乾燥し、THF可溶樹脂
成分量を秤量する(w2g)。トナー中の磁性体あるいは
顔料の如き樹脂成分以外の成分の重量を(w3g)とす
る。THF不溶分は、下記式から求められる。
本発明において、GPC(ゲルバーミエーションクロマ
トグラフィ)によるクロマドグラムのピーク又は/およ
びショルダーの分子量は次の条件で測定される。
すなわち、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定
化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてTHF(テ
トラヒドロフラン)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度
として0.05〜0.6重量%に調整した樹脂のTHF試料溶液を
50〜200μl注入して測定する。試料の分子量測定にあ
たっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリ
スチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカ
ウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポ
リスチレン試料としては、例えばPressure Chemical C
o.製或いは東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102,2.1
×103,4×103,1.75×104,5.1×104,1.1×105,3.9×105,
8.6×105,2×106,4.48×106のものを用い、少なくとも1
0点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当であ
る。また検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
なお、カラムとしては、103〜4×106の分子量領域を
適確に測定するために、市販のポリスチレンゲルカラム
を複数組合せるのが良く、例えばwaters社製のμ−styr
agel 500,103,104,105の組み合わせや、昭和電工社製の
shodex KF−80Mや、KF−802,803,804,805の組合せ、あ
るいは東洋曹達製のTSKgel G1000H,G2000H,G2500H,G300
0H,G4000H,G5000H,G6000H,G7000H,GMHの組合せが好まし
い。
本発明の分子量10,000以下のバインダー樹脂に対する
重量%はGPCによるクロマトグラムの分子量10,000以下
を切りぬき、分子量10,000以上の切りぬきとの重量比を
計算し、前記のTHF不溶分の重量%を使い、全体のバイ
ンダー樹脂に対する重量%を算出する。
また、本発明は磁性体を含有する磁性トナーにおいて
より顕著な効果をもたらす。トナーに含有する磁性体に
おいては、ゲル分を有するバインダー樹脂に対して、分
散が良好なものを選ぶことが好ましい。嵩密度の値は0.
35g/ml以上が良く、好ましくは0.6g/ml以上、好ましく
は0.8g/ml以上、更に好ましくは0.9g/ml乃至1.5g/mlの
範囲である。嵩密度が0.35g/mlより小さい値の時は、ト
ナー中での磁性体の分散が充分でなく、磁性体の偏在を
起こし、せっかく分子量分布を厳密に制御したバインダ
ー樹脂の効力を充分に発揮できなくなる場合がある。
また、磁性体が立方晶系である場合、形状的に角があ
るため、潜像担持体を傷つける懸念があり、加圧転写装
置に供するには球状磁性体の方が好ましい。
ここで、嵩密度を上げる工程としてはフレットミル等
の技術が使用できる。
また、本明細書において、嵩密度(g/cc)とはJIS
(日本工業規格)K≡5101で測定される値を言う。
また、球形磁性体は残留磁気(σr)が5emu/g以下、
保磁力(Hc)が100Oe以下と小さいのが一般的である。
この磁性体の含有量はトナー重量に対して10〜70重量
%が良い。
本発明のトナーにおける樹脂組成物は、スチレン類、
アクリル酸類、メタクリル酸類及びその誘導体から選ば
れる1種以上のモノマーを重合して得られるものが現像
特性及び帯電特性等から好ましい。使用できるモノマー
の例としては、スチレン類としてスチレン、α−エチル
スチレン、ビニルトルエン、クロルスチレンなどがあげ
られる。アクリル酸類、メタクリル酸類及びその誘導体
としては、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アク
リル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アク
リル酸n−テトラデシル、アクリル酸n−ヘキサデシ
ル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、
アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチル
アミノエチルなどのアクリル酸エステル類があげられ、
同様にメタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタ
クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、
メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリ
ル酸フェニル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリ
ル酸ステアリルなどのメタクリル酸エステル類があげら
れる。前述のモノマー以外に、本発明の目的を達成しう
る範囲で少量の他のモノマー、例えばアクリロニトリ
ル、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、ビニル
カルバゾール、ビニルメチルエーテル、ブタジエン、イ
ソプレン、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸モ
ノエステル類、マレイン酸ジエステル類、酢酸ビニルな
どが用いられても良い。
本発明のトナーに用いられる架橋剤としては、2官能
の架橋剤として、ジビニルベンゼン、ビス(4−アクリ
ロキシポリエトキシフェニル)プロパン、エチレングリ
コールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジア
クリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5
−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアク
リレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリ
エチレングリコールジアクリレート、テトラエチレング
リコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#20
0,#400,#600の各ジアクリレート、ジプロピレングリ
コールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジア
クリレート、ポリエステル型ジアクリレート(MANDA 日
本化薬)及び以上のアクリレートをメタクリレートにか
えたものが挙げられる。
多官能の架橋剤としてペンタエリスリトールトリアク
リレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロ
ールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリ
レート及びそのメタクリレート、2,2−ビス(4−メタ
クリロキシ,ポリエトキシフェニル)プロパン、ジアリ
ルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルソ
シアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリ
ルトリメリテート、ジアリールクロレンデート等があげ
られる。
本発明に係るバインダー樹脂の合成方法は、基本的に
2種以上の重合体を合成する方法が好ましい。
すなわち、THFに可溶で且つ重合モノマーに可溶な第
1の重合体を重合モノマー中に溶解し、モノマーを重合
して樹脂組成物を得る方法である。この場合、前者と後
者の重合体が均一に混合している組成物が形成される。
THFに可溶な第1の重合体は、溶液重合もしくはイオ
ン重合などが好ましく、THFに不溶な成分を生成するた
めの第2の重合体は、第1の重合体を溶解している条件
下で架橋性モノマー存在下で懸濁重合もしくは塊状重合
で合成することが好ましい。第1の重合体は第2の重合
体を生成するための重合性単量体100重量部に対して10
〜120(好ましくは20〜100重量部)重量部使用するのが
好ましい。
本発明のトナー中に含まれる磁性体としては、マグネ
タイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄又は二価金
属と酸化鉄との化合物;鉄、コバルト、ニッケルのよう
な金属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、
銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリ
リウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガ
ン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのよう
な金属の合金およびその混合物等が挙げられる。
トナーの荷電性を制御するものとして下記物質があ
る。
特開昭50−133338号に記載されているニトロフミン酸
及びその塩或いはC.I.14645などの染顔料、特公昭55−4
2752号、特公昭58−41508号、特公昭58−7384号、特公
昭59−7384号などに記載されているサリチル酸、ナフト
エ酸、ダイカルボン酸のZn,Al,Co,Cr,Fe等の金属錯体、
スルホン化した銅フタロシアニン顔料、ニトリル基、ハ
ロゲンを導入したスチレンオリゴマー、塩素化パラフィ
ン等。特に分散性の面などから、モノアゾ染料の金属錯
塩、サリチル酸、アルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダ
イカルボン酸の金属錯体が好ましい。
本発明のトナーは、必要に応じて添加剤を混合した場
合にもよい結果が得られる。添加剤としては、例えばテ
フロン、ステアリン酸亜鉛、ポリ弗化ビニリデンの如き
滑剤、中でもポリ弗化ビニリデンが好ましい。あるいは
酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等
の研磨剤、中でもチタン酸ストロンチウムが好ましい。
あるいは例えばコロイダルシリカ、酸化アルミニウム等
の流動性付与剤、中でも特に疎水性コロイダルシリカが
好ましい。ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボン
ブラック、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズ等の導
電性付与剤、あるいは低分子量ポリエチレン、低分子量
ポリプロピレン、各種ワックス類などの定着助剤等また
は耐オフセット剤がある。また逆極性の白色微粒子及び
黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いることもでき
る。
本発明のトナーの製造にあたっては、熱ロールニーダ
ー、エクストルーダー等の熱混練機によって構成材料を
良く混練した後、機械的な粉砕、分級によって得る方
法、あるいは結着樹脂溶液中に材料を分散した後、噴霧
乾燥することにより得る方法、あるいは、結着樹脂を構
成すべき単量体に所定材料を混合して乳化懸濁液とした
後に重合させてトナーを得る重合法トナー製造法等、そ
れぞれの方法が応用出来る。
以下に、本発明に係る、バインダー樹脂の合成例を示
す。
(合成例1) 反応器にクメン200重量部を入れ、還流温度まで昇温
した。これにスチレンモノマー100重量部及びジ−tert
−ブチルパーオキサイド8.5重量部の混合物をクメン還
流下で4時間かけて滴下した。さらにクメン還流下(14
6℃〜156℃)で溶液重合を完了し、クメンを除去した。
得られたポリスチレンはTHFに可溶であり、GPCのメイン
ピークの位置する分子量は3,500、Tg=56℃であった。
上記ポリスチレン30重量部を下記単量体混合物に溶解
し、混合溶液とした。
上記混合溶液にポリビニルアルコール部分ケン化物0.
1重量部を溶解した水170重量部を加え懸濁分散液とし
た。水15重量部を入れ窒素置換した反応器に上記懸濁分
散液を添加し、反応温度70〜95℃で6時間懸濁重合反応
させた。反応終了後に濾別し、脱水、乾燥し、ポリスチ
レンとスチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体の組成
物を得た。該組成物はTHM不溶分とTHF可溶分が均一に混
合しており、且つポリスチレンとスチレン−アクリル酸
n−ブチル共重合体が均一に混合していた。得られた樹
脂組成物のTHF不溶分(24メッシュパス、60メッシュオ
ンの粉体で測定)は、30wt%であった。またTHF可溶分
の分子量分布を測定したところGPCのチャートにおい
て、約0.40万,約4.0万の位置にピークを有し、分子量
1万以下が20wt%であった。さらに樹脂のTgは、58℃で
あり、GTCにより分取された1万以下の成分のガラス転
移点Tg1は56℃であった。
尚、各樹脂及び樹脂組成物の分子量に関わる特性は下
記方法で測定した。
GPC測定用カラムとしてShodex KF−80Mを用い、GPC測
定装置(ウォーターズ社製150CALC/GPC)の40℃のヒー
トチャンバーに組み込みTHF流速1ml/min、検出器はRIの
条件下、試料(THF可溶分の濃度約0.1重量%)を200μ
l注入することでGPCを測定した。分子量測定の検量線
としては分子量0.5×103,2.35×103,10.2×103,35×1
03,110×103,200×103,470×103,1200×103,2700×103,
8420×103の10点の単分散ポリスチレン基準物質(ウォ
ーターズ社製)のTHF溶液を用いた。
(合成例2) 合成例1と同様の製法で、重合温度のみ調整して、TH
F不溶分15wt%,THF可溶分のGPCチャートにおけるピーク
が約0.20万と約2.0万,分子量1万以下が45wt%の、ポ
リスチレンとスチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体
との均一混合物を得た(樹脂Tg54℃)。
(合成例3) 反応器にクメン150重量部を入れ、還流温度まで昇温
した。下記混合物をクメン還流下で4時間かけて滴下し
た。
さらにクメン還流下(146〜156℃)で重合を完了し、
クメンを除去した。得られたスチレン−アクリル酸n−
ブチル共重合体は、分子量9,000の位置にメインピーク
を有し、Tg=64℃であった。
上記スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体40重量
部を下記単量体混合物に溶解し、混合物とした。
上記混合物にポリビニルアルコール部分ケン化物0.1
重量部を溶解した水170重量部を加え懸濁分散液とし
た。
水15重量部を入れ窒素置換した反応器に上記分散液を
添加し、反応温度70〜95℃で6時間反応させた。反応終
了後、濾別、脱水、乾燥し、スチレン−アクリル酸n−
ブチル共重合体とスチレン−メタアクリル酸n−ブチル
共重合体の均一混合組成物を得た。
得られた樹脂組成物はTHF不溶分50wt%,THF可溶分のG
PCチャートにおけるピークが約1.0万と約8.0万,分子量
1万以下が15wt%、樹脂Tg56℃であった。
(比較合成例1) 合成例3と同様の製法で重合温度のみ調整して、THF
不溶分8wt%,THF可溶分のGPCチャートにおけるピーク位
置が約0.1万と約2.0万,分子量1万以下が58wt%、樹脂
Tg49℃の樹脂組成物を得た。
(比較合成例2) 合成例1中で得られたポリスチレン30重量部を下記単
量体混合物に溶解し、混合溶液とした。
上記混合物を合成例1と同様にして懸濁重合を行い、
ポリスチレンとスチレン−アクリル酸n−ブチル共重合
体の組成物を得た。この組成物のTHF不溶分72wt%,THF
可溶分のGPCチャートにおけるピーク位置が、約0.4万と
約15万,分子量1万以下が18wt%、樹脂Tg60℃であっ
た。
[実施例] 以下本発明を実施例により具体的に説明するが、これ
は本発明をなんら限定するものではない。なお以下の配
合における部数は重量部である。
実施例1 上記材料を混合した後、150℃に熱した2本ロールミ
ルで20分間混練した。混練物を冷却後、粗粉砕し、ジェ
ット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、さらに風力
分級機を用いて分級し、体積平均粒径11.8μmの黒色微
粉体を得た。さらにここで得られた黒色微分体(磁性ト
ナー)100重量部に対して疎水性コロイダルシリカ微粉
体0.6重量部を乾式混合し、シリカ外添トナー(現像
剤)を得た。
得られた現像剤を反転現像できるように改造した市販
の複写機FC−5(キヤノン社製;OPC積層型負帯電感光
体,ドラム直径φ30)に投入し、さらに転写装置に、第
1図の如き転写装置を組み込んだ。転写ローラーの条件
としては、転写ローラーの表面ゴム硬度27゜、転写電流
1μA、当接圧30[g/cm]とした。
一次帯電を−600Vとして静電潜像を形成し、感光ドラ
ムと現像ドラム(磁石内包)上の現像剤層を非接触に間
隙(300μm)を設定し、交流バイアス(f=1,800Hz,V
pp=1,200V)および直流バイアス(VDC=−390V)とを
現像ドラムに印加しながら反転現象による画出しを行な
ったところ、3,000枚の画出しにおいても、転写ローラ
ー表面にも、OPC感光体表面にもトナーの固着やキズは
見られず、良好な画像が続いた。
同様の実験を32.5℃,85%RHという高温高湿下や15℃,
10%RHという低温低湿下で行なったが、結果は同様に良
好だった。
さらに、トナーを補充しつつ、5,000枚まで画像出し
を継続しても、まったく問題は生じなかった。
実施例2 上記材料を実施例1と同様の製法で平均粒径12.3μm
のトナーとした。
得られたトナーを実施例1で用いた改造複写機に投入
し、さらに転写装置に第2図の如き転写装置を組み込ん
だ。転写ベルトのOPC感光体への当接圧は5g/cmとした。
上記装置を用い、実施例1と同様の画像出しを行なっ
たところ、3,000枚まで、すべての環境条件下で良好な
結果が得られた。
さらに画像出しを5,000枚まで続けたところ、高温高
湿下で4,000枚時より感光体へのトナー固着がほんのわ
ずかみられたが、画像としてはほとんどわからない程度
であり、実用上、問題なしと判定された。
実施例3 用いた樹脂組成物を合成例3のものに替えた以外は実
施例1と同様の処方・製法で、平均粒径11.5μのトナー
を得た。
得られたトナーを実施例1で用いた改造複写機に投入
し、実施例1と同じ転写装置を組み込んで、同様の画像
出しテストを行なったところ、3,000枚まで、すべての
環境条件下で良好な結果が得られた。
さらに画像出しを5,000枚まで続けたところ、高温高
湿下で4,500枚以降感光体上にわずかにキズが見られた
が、画像に現れるまでには到らず、実用上問題なしと判
定された。
比較例1 用いた樹脂組成物を比較合成例1のものに替えた以外
は実施例1と同様の処方・製法で、平均粒径12.6μのト
ナーを得た。
得られたトナーを実施例1で用いた改造複写機に投入
し、実施例1と同じ転写装置を当接圧20g/cmとなるよう
に組み込んで、同様の画像出しテストを3,000枚まで行
なったところ、通常環境や低温低湿環境では特に問題が
なかったが、高温高湿下において2,000枚以降感光体上
及び転写ローラー上にトナー固着現象が見られ、画像に
も白ポチ状の画像欠けが生じた。
比較例2 用いた樹脂組成物を比較合成例2のものに替えた以外
は実施例1と同様の処方・製法で、平均粒径12.1μのト
ナーを得た。
得られたトナーを比較例1で用いた改造複写機に投入
し、比較例1と同じ転写装置を組み込んで、同様の画像
出しテストを行なったところ、高温高湿下で2,500枚以
降、感光体のキズから派生した画像ボケ現象が現れた。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明においては、現像剤中に
含まれるバインダーの分子量分布と磁性体の嵩密度とを
調整することにより、あらゆる環境において転写当接部
材表面や潜像担持表面への現像剤の固着を防止し、常に
良好な画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、画像形成装置の要部の概略側面図
である。 1……潜像担持体、2……当接転写ローラー 4,7……転写材搬送ガイド 8……転写用バイアス電源 9……当接転写ベルト、10……導電性ローラー
フロントページの続き (72)発明者 桑嶋 哲人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 今井 栄一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−223014(JP,A) 特開 昭63−223662(JP,A) 特開 平1−177063(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/087 G03G 9/083 G03G 15/08 507 G03G 15/16 103

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電荷像保持体上の静電荷像を現像剤によ
    り現像して現像画像を形成する現像工程、転写装置を用
    いて該現像画像を転写材へ静電転写する転写工程を有す
    る画像形成方法において、 該現像工程で、THF不溶分を10〜70重量%(バインダー
    樹脂基準)及びTHF可溶分のGPCによる分子量分布におけ
    る分子量10,000以下の成分を10〜50重量%(バインダー
    樹脂基準)含有しているバインダー樹脂を含有するトナ
    ーを有する現像剤によって、該静電荷像を現像して、現
    像画像を形成し、 該転写工程で、バイアスが印加されている転写装置を該
    静電荷像保持体の表面に、該転写材を介して線圧3g/cm
    以上の当接圧力で当接させることにより、該静電荷像保
    持体上に形成された該現像画像を該転写材上に静電転写
    し、 該静電荷像保持体は、少なくとも該転写装置との当接部
    における曲率半径が25mm以下であることを特徴とする画
    像形成方法。
  2. 【請求項2】該現像剤は、該バインダー樹脂及び磁性体
    を有する磁性トナーを有していることを特徴とする請求
    項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】該磁性体は、嵩密度が0.35g/ml以上である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方
    法。
  4. 【請求項4】該静電荷像保持体の表面は、有機化合物に
    より形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】該静電荷像保持体は、ドラム形状を有して
    いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
    の画像形成方法。
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