JPH0776577B2 - 自動二輪車用直列4気筒型エンジン - Google Patents

自動二輪車用直列4気筒型エンジン

Info

Publication number
JPH0776577B2
JPH0776577B2 JP59239239A JP23923984A JPH0776577B2 JP H0776577 B2 JPH0776577 B2 JP H0776577B2 JP 59239239 A JP59239239 A JP 59239239A JP 23923984 A JP23923984 A JP 23923984A JP H0776577 B2 JPH0776577 B2 JP H0776577B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
crankshaft
balancer
balancer shaft
crank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP59239239A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61119842A (ja
Inventor
建夫 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP59239239A priority Critical patent/JPH0776577B2/ja
Publication of JPS61119842A publication Critical patent/JPS61119842A/ja
Publication of JPH0776577B2 publication Critical patent/JPH0776577B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B75/20Multi-cylinder engines with cylinders all in one line
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/22Compensation of inertia forces
    • F16F15/26Compensation of inertia forces of crankshaft systems using solid masses, other than the ordinary pistons, moving with the system, i.e. masses connected through a kinematic mechanism or gear system
    • F16F15/264Rotating balancer shafts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B2075/1804Number of cylinders
    • F02B2075/1816Number of cylinders four
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B67/00Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
この発明は、自動二輪車用直列4気筒型エンジン、特
に、優れた低振動特性と低騒音特性を有する自動二輪車
用直列4多気筒エンジンに関する。
【従来の技術】
自動二輪車、乗用車等の車両に搭載する直列4多気筒型
エンジンにとって重要視される一つの項目に、乗り心
地、すなわち、エンジンの振動が少なく、かつ騒音が小
さいことが挙げられる。エンジンの振動及び騒音は、ピ
ストンの往復運動により生じる1次慣性力、2次慣性
力、1次慣性偶力及び2次慣性偶力が主因になってい
る。 従来の直列4気筒型エンジンにおけるエンジンの振動
(及び騒音)消去手段には、例えば、次の(i)及び
(ii)のようなものがある。 (i)第12図及び第13図に示すように、ピストン201、2
02、203、204がコンロッド205、206、207、208を介して
クランク軸209に設けられたクランクピン210、211、21
2、213と連結され、これにより1次慣性力、1次慣性偶
力及び2次慣性偶力を消去するようにする。このような
配置だけでは消去できずに残る2次慣性力を、シリンダ
の中心線に対して対称な位置L1、L1に一対のバランサ21
4、215を配置し、互いに逆の方向にクランク軸209の2
倍の速度で回転させるようにした振動消去手段があり、
この手段は舶用及び産業用のディーゼルエンジン等で実
用化されている。 (ii)直列4気筒型エンジンにおいて、クランク軸のク
ランクピンの配列を第1気筒0゜、第2気筒90゜、第3
気筒270゜、第4気筒180゜とし、バランサ軸をクランク
軸と平行に設け、バランサ軸をクランク軸と同一の回転
速度で逆方向に回転するようにし、バランサ軸上に第1
気筒及び第2気筒用のバランサと第3気筒及び第4気筒
用のバランサを設け、エンジンの駆動によりバランサ軸
を回転させて、振動を消去させる振動消去手段も提案
(特開昭57−69137号公報)されている。
【発明が解決しようとする課題】
前記振動消去手段(i)は、2次慣性力を消去するため
に、一対のバランサ214、215をクランク軸209の2倍の
速度で回転させる必要があるが、この手段によると、高
速回転型エンジンではバランサ214、215の回転速度が大
きくなり過ぎて支障をきたし易く、また、バランサ21
4、215が一対必要であること等の理由から、エンジンが
大型化し、しかも部品点数も多くなり、小型エンジンで
はその実用化に多くの問題がある。 前記振動消去手段(ii)は、直列4気筒型エンジンの駆
動によって生じる振動の一次慣性力、二次慣性力及び二
次慣性偶力をクランク角を所定の角度に設定することで
打ち消し、それで打ち消されないで残る一次慣性偶力
を、クランク軸と同一の回転速度で逆方向に回転するバ
ランサ軸に2個のバランサを取付けることにより、打ち
消すものであるが、クランク軸と別個にバランサを取付
けたバランサ軸を設ける必要があり、その分だけエンジ
ンの占有空間を増大させてしまう欠点がある。そのた
め、この振動消去手段(ii)は、そのままでは、狭い占
有空間が求められる自動二輪車用エンジンとして採用し
にくいものである。 この発明の解決しようとする課題は、従来の振動消去手
段(i)及び(ii)の前記のような欠点を有しない自動
二輪車用直列4気筒型エンジンを提供すること、換言す
ると、確実に振動が低減でき、構造が簡単で、エンジン
の占有空間の増加が最小に抑え得る自動二輪車用直列4
気筒型エンジンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決するための手段として、次
の発明の構成を採用するものである。 この発明の構成は、車体フレームに搭載されるエンジン
の第1ないし第4の気筒が車両の進行方向に直交するよ
うに配置され、各気筒の下側にクランクケースが配置さ
れ、各気筒に接続される排気管が各気筒及びクランクケ
ースの前側からクランクケースの下側をとおって車体の
後方に延在にするように配置され、クランク軸の後方に
変速機のメイン軸が設けられ、クランク軸の各気筒に対
応するクランクピンの位相差が第1気筒と第2気筒のク
ランクピン間で90゜、第1気筒と第4気筒のクランクピ
ン間及び第2気筒と第3気筒のクランクピン間で180゜
となるように、クランク軸の各気筒に対応してクランク
ピンが配置され、クランク軸の各気筒に対応するクラン
クウェブによりそれらのバランスウェイトが形成され、
クランクケース内のクランク軸の前方にクランク軸と平
行にバランサ軸が設けられ、このバランサ軸の中央部に
被動歯車が設けられ、クランク軸の中央部の第2気筒と
第3気筒との間に駆動歯車が設けられ、バランサ軸の被
動歯車とクランク軸の駆動歯車とを噛合させて、バラン
サ軸がクランク軸と同一の回転速度で逆方向に回転する
ようにされ、バランサ軸に間隔をおいて二つのバランサ
が設けられ、バランサ軸の一方のバランサが第1気筒の
クランクピンの両側のクランクウェブ間に対応して配さ
れ、バランサ軸の他方のバランサが第4気筒のクランク
ピンの両側のクランクウェブ間に対応して配され、各バ
ランサの半径方向の先端部分が前記クランクウェブの外
周部より内側の部分間を通過して回転するように構成さ
れていることを特徴とする自動二輪車用直列4気筒型エ
ンジンにある。
【作 用】
この発明の自動二輪車用直列4気筒型エンジンは、各ク
ランクピンの位相差を特許請求の範囲に記載したとおり
に設定し、クランク軸の各気筒に対応するクランクウェ
ブにそれぞれバランスウェイトを形成したから、前記バ
ランスウェイトにより、エンジンの往復動部分により発
生する1次慣性力、2次慣性力、2次慣性偶力を消去す
ることができ、クランク軸と平行に設けたバランサ軸を
クランク軸と同一の回転速度で逆方向に回転するように
し、バランサ軸に二つのバランサを設けたから、これら
のバランサにより、エンジンの往復動部分により発生し
た残りの1次慣性偶力を消去することができる。従っ
て、エンジンに不平衡慣性力がなくなり、簡単な構成
で、エンジンを低振動化及び低騒音化することができ、
エンジンを高速化することができる。
【実施例】
この発明の一実施例を添付図面を使って詳細に説明す
る。 エンジン1は、自動二輪車の車体フレーム2に搭載さ
れ、4個の気筒3を備えており、これらの気筒3は、そ
れぞれ前方へ傾斜して車両の進行方向と直交するよう
に、直列に配置されている。それぞれの気筒3の前側に
は排気管4が接続され、排気管4はエンジン1のクラン
クレース9の前側及び下側をとおって車体後方に延びて
いる。また、気筒3の後側には気化器5が接続され、こ
の気化器5にはエアクリーナ6が接続されている。 各気筒3は、上ケース7と下ケース8とからなるクラン
クケース9上に載置されたシリンダブロック10及びシリ
ンダヘッド11で構成され、各気筒3にピストン12が摺動
自在に嵌合されている。各ピストン12はコンロッド13を
介してクランク軸14のクランクピン15に連結され、クラ
ンクピン15はそれぞれの気筒3に対応するクランク軸14
の一対のクランクウェブ16間に架設され、クランク軸14
はクランクケース9に回動自在に支持され、クランク軸
14に固設されたクランク歯車17は変速機18のメイン軸19
に回転自在に取付けられたクランク歯車20を噛合してい
る。クランク軸14の回転力は、クランク歯車17及びクラ
ッチ歯車20からクラッチ機構21を介してメイン軸19に伝
達され、図示しないドライブ軸を介して後輪に伝達され
る。 また、クランクケース9内には、バランサ軸22がクラン
ク軸14と平行に回動自在に支持され、このバランサ軸22
の中央部に設けた被動歯車23は、クランク軸14の中央部
に設けた駆動歯車24と噛合している。被動歯車23と駆動
歯車24とは同じ径にされ、クランク軸14とバランサ軸22
とが同じ回転速度で互いに反対の方向に回転するように
なっている。そして、バランサ軸22の両端よりの部分に
バランサ25、26が被動歯車23を中心とする対称位置にそ
れぞれ設けられ、バランサ軸22の一方のバランサ25を第
1気筒3aのクランクピン15aの両側のクランクウェブ1
6、16間に対応させて配し、バランサ軸22の他方のバラ
ンサ26を第4気筒3dのクランクピン15dを両側のクラン
クウェブ16、16間に対応させて配し、バランサ25、26の
半径方向の先端部分がウェブ16、16の外周部より内側の
部分間を通過して回転するようになっている。 気筒3、クランク軸14及びバランサ軸22とを含む主要部
の構成を第4図及び第5図に示されている。 第1気筒3a、第2気筒3b、第3気筒3c、第4気筒3dの4
個の気筒は、車両の進行方向と直交するように直列に配
置され、第1気筒3aと第2気筒3b間のピッチ及び第3気
筒3cと第4気筒3d間のピッチはそれぞれSに設定され、
第2気筒3bと第3気筒3c間のピッチはLに設定されてい
る。そして、第2気筒3bの第2クランクピン15bは第1
気筒3aの第1クランクピン15aに対して時計回りに90
゜、第3気筒3cの第3クランクピン15cは第2気筒3bの
第2クランクピン15bに対して時計回りに180゜、第4気
筒3dの第4クランクピン15dは第1気筒3aの第1クラン
クピン15aに対して時計回りに180゜それぞれ位相をづら
した位置に設定されている。 クランク軸14の各気筒3a、3b、3c、3dに対応して設けた
クランクウェブ16、16は、バランスウェイトが構成され
るような形状に形成され、その重量中心27a、27b、27
c、27dがそれぞれのクランクピン15a、15b、15c、15dと
対称位置に設定されている。 バランサ軸22はクランク軸14と所定の間隔を隔てて平行
に配置され、バランサ軸22の両端よりの部分には、バラ
ンサ25、26が取付けられている。バランサ25、26の間隔
はUに設定され、その中心は、第2気筒3bと第3気筒3c
との中間で、エンジンセンターと一致するように設定さ
れている。 バランサ軸22は、クランク軸14と同一の回転速度で、ク
ランク軸14と逆の方向に回転し、このバランサ軸22の中
心からU/2の距離だけ離れた位置にバランサ25、26が設
置され、そのバランサ25、26は重さm1、m2に設定されて
いる。 このバランサ25,26はバランサ軸芯に対して対称位置に
配置され、クランク軸14との関係において、次のような
関係に設定されている。 m1・r1=m2・r2 但し βはクランク軸14のクランクピンに対応して定ま
る基準線に対するバランサ25,26の取付角度である。 次に、この発明により振動成分が抑制される作動を第6
図乃至第10図に基づいて説明する。 第6図はこの発明の作動原理の説明図で、慣性力の方向
を複素平面上にとり、シリンダ軸線である縦方向のx軸
を実軸、横方向のy軸を虚軸として、クランク軸14の回
転角は時計回りにθとする。また、ωはクランク軸14及
びバランス軸22の回転角速度を示す。 このエンジン1に生じる慣性力は1次と2次が振動に大
きく影響するので、これについて検討する。1次及び2
次の慣性力Fは各気筒3a,3b,3c,3dに対応して生じる慣
性力F1乃至F4の和で表わせる。 従って、先ず、第7図に示す単気筒エンジンの1次及び
2次慣性力について説明する。 予め回転バランスをとっておけば、慣性力Fは次の通り
になる。 m:ピストン101及びコンロッド102等による往復部質量 r:クランク軸103のクランクピン回転半径 ω:クランク軸103の回転角速度 θ:クランク軸103の回転角 ρ:r/l l:コンロッド102の長さ よって、第6図において、各気筒3a,3b,3c,3dにより生
じる1次及び2次の慣性力Fは下記の式のように表わせ
る。 (2)式は結局、第1気筒3aと第4気筒3dにおいて、ま
た第2気筒3bと第3気筒3cにおいて、それぞれ1次慣性
力及び2次慣性力の位相項同士が零となるから、慣性力
Fが消去される。 次に、前記エンジン1のシリンダセンタ周りの偶力を計
算し、1次及び2次慣性偶力Mを求めると、 (3)式は、さらに(4)式のように書き直せる。 (4)式における第1項は正転成分であり、前記のよう
にクランクウェブのバランスウェイト27a,27b,27c,27d
で釣合わせ消去可能である。さらに、第9図及び第10図
のように第1気筒3aから第4気筒3dまでのクランク軸14
に連結されたクランクピン15に50%バランスのダミーウ
ェイト28をボルト29で固定し、バランシングマシンに
て、回転時に振動が発生しなくなるように修正すること
により上記正転成分は消去できる。このためのクランク
ウェブ形状の設計には大きな自由度があり、50%バラン
スさえ満足すれば形状は自由である。ここで50%のダミ
ーウェイト28とはボルト29も含んだダミーウェイト28の
質量がコンロッド大端部質量に往復部質量の丁度半分を
加えたウェイトを意味する。往復部質量とは、ピストン
周りの質量、例えばピストン、リング、ピストンリン
グ、クリップ等にコンロッド小端部質量を加えたもので
ある。 これに対して(4)式における第2項は逆転成分であ
り、この慣性偶力の逆転成分はバランサ軸22で釣合わせ
消去する。 即ち、バランサ軸22に固定されたバランサ25,26の質量
をm1、m2とし、バランサ25,26により発生する慣性偶力
Mは で表わされる。 ここでm1・r1=m2・r2 であるから M=e−iθ・(−m1・r1・ω)・U・e−iβ =−m1・r1・ω・e−iθ・U・e−iβ また、(4)式における慣性偶力の逆転成分は で表わされる。 この関係を図示したのが第8図である。 つまり、 慣性偶力ベクトルの絶対値は で表わされる。 従って、(4)式中の慣性偶力Mの逆転成分をバランサ
25,26で消去するためには、 となるようにm1,r1,Uを選択し、 さらに、 となるように取付角度βを設定すれば良いことがわか
る。 ここで、バランス軸22は内部応力を少なくするためには
できる限りクランク軸14に近接して配置することが望ま
しい。 また、バランサ軸22は、クランク軸14と同一の回転速度
で、クランク軸14と逆の方向に回転させるために、駆動
歯車24と被動歯車23とは同じ歯数の歯車にしてある。 さらに、前記の実施例のように、m1・r1=m2・r2と設定
し、バランサ25、26のセンタとバランサ軸22のセンタと
を結ぶ直接の延長線上にバランサ25、26のセンタがくる
ように、つまり慣性偶力が発生しても、慣性力が発生し
ないように、バランサ25、26を配置する。 r1=r2のときはm1=m2となり、バランサ軸22の軸心に対
して対称な位置にバランサ25、26が配置されることにな
る。 各気筒3の前側に接続された各排気管4は、上下に動く
前輪との接触を避けてエンジン1に接近して垂下させる
から、本発明のようにバランサ軸22をクランクケース内
のクランク軸14の前方に設けた場合は、クランクケース
のバランサ25、26の収容部分と排気管4との干渉に対す
る配慮が必要となる。 本発明のバランサ25、26は慣性偶力のみ消去するもので
あり、所要偶力の大きさは、バランサ25、26の重量m1、
m2と2個のバランサ25、26間の距離Uとの積である。実
施例のように、二つのバランサ25、26を、バランサ軸22
の両端よりのバランサ軸22の中心に対して対称な位置に
設け、一方のバランサ25を第1気筒3aのクランクピン15
aの両側のウェブ16、16間に対応させて配し、他方のバ
ランサ26を第4気筒3dのクランクピン15dの両側のウェ
ブ16、16間に対応させて配し、バランサ25、26の半径方
向の先端部がウェブ16、16の外周部より内側の部分間を
通って回転するように構成すると、バランサ軸22をクラ
ンク軸14に近づけることができ、かつバランサ25、26間
の距離Uを大きくすることができ、バランサ25、26を小
型化することができ、バランサ装置の収容空間を小さく
することができる。 バランサを小型化できる理由を以下説明する。 偶力の大きさはバランサの質量m1にバランサ間の距離U
を乗じたものであるから、バランサ間の距離Uを大きく
すれば、バランサの質量m1を減じることができる。前記
した の式において、 は気筒間の距離で定まる定数であるから、これをAとす
ると、バランサの質量m1は、 m1=(m・r・A)/(2・r1・U) の式で求めることができる。 上記の式から明らかなように、バランサ間の距離Uを大
きくすると、バランサの質量m1を小さくすることができ
る。 なお、クランクピン15a、15b、15c、15dの配置関係は回
転方向の違いも考慮すると、前記の他に3通りの配置方
法があり、これをバランサ25、26との配置も合わせて第
11図(a)、(b)、(c)に示す。いずれの場合にも
前記実施例の考え方は同じである。その詳細な説明は省
略する。
【発明の効果】
この発明は、特許請求の範囲に記載した構成を備えるこ
とにより、次の(イ)ないし(ニ)の効果を奏する。 (イ)直列4気筒エンジンでクランクピンの位相差を特
許請求の範囲に記載したとおりに設定し、クランク軸の
各気筒に対応するクランクウェブに各気筒のバランスウ
ェイトを形成したから、エンジンの往復動部分により発
生する1次慣性力、2次慣性力、2次慣性偶力を消去す
ることができ、クランク軸と平行に設けたバランサ軸を
クランク軸と同一の回転速度で逆方向に回転するように
して、バランサ軸に二つのバランサを設けたから、エン
ジンの往復動部分により発生した残りの1次慣性偶力を
消去することができる。従って、エンジンに不平衡慣性
力がなくなり、優れた低振動特性と低騒音特性を有する
エンジンを提供することができ、かつ2次慣性力を消去
するのにバランサ軸をクランク軸に対し2倍の速度で回
転させる必要がないから、エンジンを高速化することが
できる。 (ロ)バランサ軸をクランク軸の前方に設けるから、ク
ランク軸の後方に変速機のメイン軸を設ける従来のエン
ジンのレイアウトを大きく変更することなく、バランサ
装置を設けることができる。 (ハ)本発明のバランサは、慣性偶力のみ消去するもの
であり、所要偶力の大きさは、バランサの重量と2個の
バランサ間の距離と積であり、バランサを第1気筒のク
ランクウェブ間と第4気筒のクランクウェブ間とに配置
したから、バランサ間の距離が大きくなり、バランサの
重量を小さくしても、所望の大きさの偶力を得ることが
でき、バランサを小型化することができる。 しかも、小型化したバランサを、その半径方向の先端が
クランクウェブの外周部より内側を通過して回転するよ
うにしたから、クランク軸とバランサ軸との間の距離が
短縮でき、バランサ装置の前方への突出を少なくするこ
とが可能となり、排気管との干渉を避けることができ
る。 (ニ)被動歯車をバランサ軸の中央部に設けたため、ク
ランクケースの中央の被動歯車の収容部が最も前方に突
出することになっても、第2気筒及び第3気筒の排気管
が、第2気筒及び第3気筒の略中心の上方からクランク
ケースの下方に向けて垂下するから、垂下する各排気管
と最も前方に突出するクランクレースの部分とが干渉し
合うことがない。 しかも、駆動歯車と被動歯車とからなる伝動部分が、ク
ランク軸及びバランサ軸の中央部に設けられ、クランク
ケース内に収容されるから、クランク軸とバランサ軸の
端部に前記伝動部分を設けたもののように、潤滑油の油
路や伝動部分を覆うカバーに漏油対策を施す必要がな
く、バランサ装置の構造が簡単になる。そのうえ、駆動
歯車及び被動歯車により発生する騒音が外に漏れにくい
から、エンジンの低温特性を一層向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による直列4気筒型エンジンを搭載し
た自動二輪車の側面図、第2図はこの発明を適用した直
列4気筒型エンジンの一部の断面図、第3図は第2図の
ものをそのIII−IIIで断面した平面図、第4図及び第5
図は気筒、クランク軸及びバランサ軸とを含む主要部の
構成図、第6図はこの発明の作動原理の説明を容易にす
るための概略図、第7図は単気筒の1次及び2次慣性力
を説明する図、第8図は慣性偶力の逆転成分のベクトル
図、第9図はダミーウェイトによるバランス調整を示す
図、第10図は第9図のものをそのX−X線で断面した断
面図、第11図(a)、(b)、(c)はこの発明の他の
実施例のクランクピンとバランサとの関係を示す概略
図、第12図及び第13図は従来の慣性力及び慣性偶力を消
去する手段の説明図である。 1……エンジン、2……車体フレーム、3……気筒 4……排気管、9……クランクケース、12……ピストン 13……コンロッド、14……クランク軸、15……クランク
ピン 16……クランクウェブ、19……メイン軸、22……バラン
サ軸 23……被動歯車、24……駆動歯車、25、26……バランサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体フレームに搭載されるエンジンの第1
    ないし第4の気筒が車両の進行方向に直交するように配
    置され、各気筒の下側にクランクケースが配置され、各
    気筒に接続される排気管が各気筒及びクランクケースの
    前側からクランクケースの下側をとおって車体の後方に
    延在にするように配置され、クランク軸の後方に変速機
    のメイン軸が設けられ、クランク軸の各気筒に対応する
    クランクピンの位相差が第1気筒と第2気筒のクランク
    ピン間で90゜、第1気筒と第4気筒のクランクピン間及
    び第2気筒と第3気筒のクランクピン間で180゜となる
    ように、クランク軸の各気筒に対応してクランクピンが
    配置され、クランク軸の各気筒に対応するクランクウェ
    ブによりそれらのバランスウェイトが形成され、クラン
    クケース内のクランク軸の前方にクランク軸と平行にバ
    ランサ軸が設けられ、このバランサ軸の中央部に被動歯
    車が設けられ、クランク軸の中央部の第2気筒と第3気
    筒との間に駆動歯車が設けられ、バランサ軸の被動歯車
    とクランク軸の駆動歯車とを噛合させて、バランサ軸が
    クランク軸と同一の回転速度で逆方向に回転するように
    され、バランサ軸に間隔をおいて二つのバランサが設け
    られ、バランサ軸の一方のバランサが第1気筒のクラン
    クピンの両側のクランクウェブ間に対応して配され、バ
    ランサ軸の他方のバランサが第4気筒のクランクピンの
    両側のクランクウェブ間に対応して配され、各バランサ
    の半径方向の先端部分が前記クランクウェブの外周部よ
    り内側の部分間を通過して回転するように構成されてい
    ることを特徴とする自動二輪車用直列4気筒型エンジ
    ン。
JP59239239A 1984-11-13 1984-11-13 自動二輪車用直列4気筒型エンジン Expired - Fee Related JPH0776577B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59239239A JPH0776577B2 (ja) 1984-11-13 1984-11-13 自動二輪車用直列4気筒型エンジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59239239A JPH0776577B2 (ja) 1984-11-13 1984-11-13 自動二輪車用直列4気筒型エンジン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61119842A JPS61119842A (ja) 1986-06-07
JPH0776577B2 true JPH0776577B2 (ja) 1995-08-16

Family

ID=17041808

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59239239A Expired - Fee Related JPH0776577B2 (ja) 1984-11-13 1984-11-13 自動二輪車用直列4気筒型エンジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0776577B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2110532A2 (en) 2008-04-14 2009-10-21 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Engine and vehicle including the same

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH078820Y2 (ja) * 1988-03-24 1995-03-06 マツダ株式会社 バランサ付エンジンのシリンダケース構造
WO2004111409A1 (ja) * 2003-06-16 2004-12-23 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha 無段変速装置内蔵エンジン
CN100400821C (zh) * 2003-06-16 2008-07-09 雅马哈发动机株式会社 具有内置无级变速器的发动机
JP4587371B2 (ja) * 2004-10-27 2010-11-24 ヤマハ発動機株式会社 並列多気筒4サイクルエンジン及び鞍乗型車両
JP5584459B2 (ja) * 2009-12-22 2014-09-03 川崎重工業株式会社 車輌用複数気筒エンジン

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5769137A (en) * 1980-10-17 1982-04-27 Kawasaki Heavy Ind Ltd Balancer for four-cylinder engine

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2110532A2 (en) 2008-04-14 2009-10-21 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Engine and vehicle including the same
JP2009257360A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Yamaha Motor Co Ltd エンジン及びそれを備えた車両

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61119842A (ja) 1986-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4617885A (en) Balancer device for internal combustion engines
US4480607A (en) Balancer for 90 degree V6 engines and the like
JPS6131332B2 (ja)
US4569316A (en) Balancer structure for three-cylinder engines
JPH0260886B2 (ja)
JPH0776577B2 (ja) 自動二輪車用直列4気筒型エンジン
US4565169A (en) Balancer structure for three-cylinder engines
JPS5881250A (ja) V型多気筒内燃機関におけるバランシング構造
JP2003184566A (ja) 単気筒エンジン
JPS5936759Y2 (ja) 4サイクル直列2シリンダエンジンの1次パランサ装置
JPH0633989A (ja) バランサシャフト付きエンジン
JPS5837343A (ja) 直列3気筒エンジンの釣合装置
JP2004286218A (ja) 4気筒エンジンのバランサ装置
JPS596274Y2 (ja) 内燃機関のバランサ−装置
JPH0637917B2 (ja) 自動二輪車用多気筒型エンジン
JPS6123956Y2 (ja)
JP3044497B2 (ja) 内燃機関のバランサー装置
JPH0118914Y2 (ja)
JPS6136828Y2 (ja)
JPH0233898B2 (ja)
JPH08193643A (ja) V型8気筒4サイクルエンジン用バランサ装置
JPH09250597A (ja) 4気筒エンジンのバランサ装置
JP2662208B2 (ja) 船外機用4サイクルエンジン
JPS6145091B2 (ja)
JPH0396733A (ja) エンジンのバランサ装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees