JPH0773730A - 導電性粉末 - Google Patents

導電性粉末

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JPH0773730A
JPH0773730A JP11614394A JP11614394A JPH0773730A JP H0773730 A JPH0773730 A JP H0773730A JP 11614394 A JP11614394 A JP 11614394A JP 11614394 A JP11614394 A JP 11614394A JP H0773730 A JPH0773730 A JP H0773730A
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JP
Japan
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acid
conductive
resin
powder
conductive powder
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Withdrawn
Application number
JP11614394A
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English (en)
Inventor
Akinori Yokoyama
明典 横山
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0773730A publication Critical patent/JPH0773730A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks

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  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性、耐マイグレーション性に優れること
はもちろんのこと、高温高湿度空気中での放置でも充分
な耐酸化性を有し、分散性に優れ、ファインライン回路
や、ファインピッチ電極に充分対応できる導電粉末及び
導電性ペーストを提供する。 【構成】一般式AgX Cu1-X (ただし、0.001≦
X≦0.4、Xは原子比)で表され、且つ、下記
(1)、(2)の構造を有する導電粉末および有機バイ
ンダーとともに用いる導電性ペースト。 (1)粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度より高く、且つ
表面近傍で銀濃度が表面に向かって増加する領域を有す
る。 (2)粒子がTi、Si成分から選ばれた1種以上の成
分を0.1〜10000ppm含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電粉末、該導電粉末
を用いてなる導電ペーストに関するものであり、液晶パ
ネル、液晶テレビ、液晶ビデオカメラ、サーマルヘッ
ド、太陽電池、電卓、ファミリーコンピューター、ハイ
ブリッドIC導体回路基板、プリント回路基板、低温焼
成用多層基板の外層チップ実装、フレキシブルプリント
基板の導体回路基板との接続、電磁波シールド用、スル
ーホール用、導電接着剤、導電回路用、はんだつけ用ペ
ーストに応用できる。
【0002】
【従来の技術】導電粉末は有機バインダー、溶剤等に分
散して、導電回路、電磁波シールド、電極、スルーホー
ル、導電接着剤、フリップチップボンデイングなどに用
いられる導電ペーストや、電極−電極間の導通接続など
に用いられている。電極−電極間の導通接続としては、
例えば、はんだ粉、ポリスチレン粒子あるいはポリエチ
レン粒子上にニッケルあるいは金メッキしてなる導電粉
末を有機バインダー中に分散してなる異方導電フィルム
などがある。フレキシブルフィルム上接続電極と被接続
基板電極の間に異方導電フィルムを挟み込み電極が対向
するように位置合わせして加圧、加熱する。そのため、
電極−電極間に存在する導電粒子が、物理的に電極−電
極に両接点を有し、対向電極間方向にのみ電気的接続を
得るに用いられている。
【0003】これらに用いられる導電粉末としては、こ
れまで銀、銀−銅合金、金、白金、銀−パラジウム、は
んだ、銀メッキ銅、ニッケル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン等の樹脂粒子の表面に金あるいは
ニッケルをメッキした粒子等(例えば、特公昭47−3
019号、特開昭60−243277号、特開昭61−
163975号、特開平3−129607号、特開平4
−242010号各公報)が知られている。
【0004】これら導電粉末は、数〜数十μmの球状、
鱗片粉、デンドライト状粉などであり、作製法として
は、アトマイズ法、化学還元法、電極析出法、共沈法、
メカニカルアロイニング法、メッキ法などが公知であ
る。導電ペーストなどに用いられる有機バインダーとし
ては、熱硬化型、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、電子線
硬化性樹脂が溶剤と共に用いられてきており、スクリー
ン印刷、デスペンサー塗布、デップ塗布などにより基
板、部品上に硬化させることで導電粉末どうしの接点が
確保され導電体が形成されるものである。
【0005】
【発明が解決しようとするための課題】導電粉末を有機
バインダー、溶剤を用いてペースト、あるいは有機バイ
ンダー中に分散したフィルム状として用いられるが、分
散性が大きな問題となっている。すなわち、銅粉末やニ
ッケル粉末はペーストとして用いる場合には、導電性の
耐環境性が悪いのみならず銅粉表面の酸化に伴って、有
機バインダーとの濡れ性が変わり、凝集、粘度上昇など
の問題が起こる。銀粉末では、導電性ペーストとしては
マイグレーションの問題があるのみならず、ペースト保
存中にわずかな水分の吸収で銀のイオンが発生し、ペー
スト中の有機バインダーやペースト化剤と容易に結合し
てペーストの粘度変化、凝集や着色の問題が生じる。特
にプリント基板上にファインな回路を形成しようとする
と、凝集などの問題でエッジが欠けたり、一部回路で抵
抗値増大が起こったりして好ましくない。
【0006】金メッキ樹脂粒子、金、パラジウム、銀−
パラジウムなどの貴金属粉末は、コストがかかるのみな
らず、金メッキ樹脂粒子、ニッケルメッキ樹脂粒子、銀
−パラジウム粉では粒子自体の抵抗値が高く、高導電性
が得られない。金粉は当然コストがかかるのみならず、
金属粉末表面が不活性であり有機バインダーとのなじみ
が悪い。そのために、金属粉末の導電性ペースト中での
沈降、分離などの問題が生じる。
【0007】また、金メッキ樹脂粒子、ニッケルメッキ
樹脂粒子などのメッキ粉を用いた場合には、メッキされ
た金属成分の金、ニッケルなどがペースト混合時や被接
続基板電極とフレキシブルフィルム上電極間で加圧され
たとき樹脂粒子表面から剥がれ落ちが生じる。特に、機
械的な力がかかった時に粒子のうち変形するものが多く
あり、金メッキ層、ニッケルメッキ層の剥がれ落ちがひ
どくなり電極間での導通の確保が困難になる。
【0008】また、メッキの場合には、完全に樹脂粒子
表面を覆うことが困難であり不良な電極が発生したりす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のとおり
である。 1.一般式Agx Cu1-x (ただし、0.001≦x≦
0.4、xは原子比)で表され、且つ、(1)、(2)
の構造を有する導電粉末。 (1)粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度より高く、且つ
表面近傍で銀濃度が表面に向かって増加する領域を有す
る。 (2)粒子がチタン、シリコン成分から選ばれた1種以
上の成分を0.1〜10000ppm含有する。 2.含有酸素量が7000ppm以下で且つ、平均粒子
径2〜40μで平均粒子径±2μm範囲の粒子の含有率
が30体積%以上であることを特徴とする上記1記載の
導電粉末。 3.上記1または2記載の導電粉末1重量部に対して、
有機バインダー0.03〜200重量部含有することを
特徴とする導電ペースト(異方導電性組成物を除
く。)。 4.上記3記載の有機バインダーが熱硬化性、熱可塑
性、光硬化性、電子線硬化性、光熱硬化性樹脂から選ば
れた1種類以上含有してなる導電ペースト(異方導電性
組成物を除く。)。
【0010】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
導電粉末は、一般式Agx Cu1-x (ただし、0.00
1≦x≦0.4、xは原子比)で表されるが、xが0.
001未満であると充分な耐酸化性が得られない。0.
4を越える場合には耐銀マイグレーション性が劣る。好
ましくは、xが0.01〜0.4である、さらに好まし
くは、0.015〜0.25である。
【0011】また、粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度よ
り高く、粒子表面近傍で銀濃度が表面に向かって増加す
る領域を有しているが、平均の銀濃度より低いと導電粉
末の耐酸化性が劣る。好ましくは2倍以上であり、さら
に好ましくは2.1倍以上である。本発明で用いている
表面銀濃度は、XPS(X線光電子分光分析装置:XS
AM800、KRATOS社製)を用いて測定し、Cu
2p,Ag3d電子のメインピークの面積値を装置内係
数を用いて算出した。測定条件を以下に示す。
【0012】導電粉末を試料台上に全面を覆うように導
電性カーボン両面テープで接着し、以下の測定条件、エ
ッチング条件で測定した。測定、エッチングを5回繰り
返し行い、最初の2回の測定値の平均値を粉末表面の銀
濃度Ag/(Ag+Cu)(原子比)とした。 測定条件:マグネシウムKα線(電圧12kV 電流1
0mA)、10-8torr アルゴン雰囲気 エッチング条件:アルゴンイオンガス 10-7torr
加速電圧2keV 5分間 平均の銀濃度Ag/(Ag+Cu)(原子比)は、IC
P(高周波誘導結合型プラズマ発光分析計:セイコー電
子製、JY38P2)により求めた。
【0013】本発明の導電粉末の作製は、すでに本出願
人により出願されている特開平2−282401号公報
に開示されている方法で得られる粉末を用いて作製され
るのが好ましい。特開平2−282401号公報の開示
内容によれば、不活性ガスアトマイズ法を用いるのが良
い。不活性ガスアトマイズ法としては、窒素、アルゴ
ン、ヘリウム、水素などのガスあるいは、これらの混合
ガスを銅、銀の融液に対して断熱膨張により発生した高
速気流で噴出し、微粉末化するものである。断熱膨張前
の圧力は5kg/cm2 G以上が好ましく、さらに15
kg/cm2 G以上が好ましい。かかる組成の融液をア
トマイズする際、1100℃以上の高温であることが好
ましい。アトマイズするときのガス/融液質量速度比は
0.2以上が好ましい。
【0014】本発明の導電粉末は、チタン、シリコンの
1種類以上の成分を0.1〜10000ppm含有する
が、本発明で用いるチタン成分というのは、チタン金
属、チタン合金、チタン化合物(有機チタン化合物、無
機チタン化合物)として存在するチタン成分の合計量を
示すものである。中でも、有機チタン化合物が好まし
い。例えば、有機チタン化合物としては、R1 −Ti−
(R2 3 (式中R1 は炭素数1〜4、好ましくは炭素
数1〜3のアルコキシ基、R2 は炭素数2〜20、好ま
しくは炭素数2〜18のカルボン酸エステルが挙げられ
る。)、例えば、イソプロピルトリイソステアリルチタ
ネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イ
ソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チ
タネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミ
ノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデ
シルホスフェート)チタネート、テトラ(2,2−ジア
リルオキシメチル−1−1ブチル)ビス(ジトリデシ
ル)ホスフェートチタネート、ビス(ジオクチルパイロ
ホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジ
オクチルパイロフォスフェート)エチレンチタネート、
イソプロピルジメタアクリルイソステアロイルチタネー
ト、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネー
ト、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタ
ネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、
テトライソプロピルビス(ジオクチルホスフェート)チ
タネートなどから選ばれた1種類以上である。
【0015】シリコン成分とは、シリコン金属、シリコ
ン化合物(有機シリコン化合物、無機シリコン化合
物)、シリコン酸化物等で存在するシリコン成分の合計
である。中でも有機シリコン化合物が好ましい。有機シ
リコン化合物としては、例えばシランカップリング剤が
挙げられるが、シランカップリング剤としては、分子中
には2個以上の異なった反応基を持つ有機シリコン単量
体であり、これらの反応基のうち一つはガラス、金属、
シリコンなどの無機質と化学結合する反応基(メトキシ
基、エトキシ基、シラノール基、ハライド基、アルコキ
サイド基、アシロキシ基)、もう一つは、種々の合成樹
脂を構成する有機質材料と化学結合する反応基(例え
ば、ビニル基、エポキシ基、メタアクリル基、アミノ
基、メルカプト基、ジアミノ基、脂肪族エポキシ基)を
有するもので、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン、
γ−クロロプロピルジメトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメト
キシシランなどが挙げられるが、限定されるものではな
い。また、アルコキシシラン、クロロシランなども用い
ることができる。好ましくは、有機チタン化合物、有機
シリコン化合物である。
【0016】これらチタン、シリコン成分を含有するこ
とで、導電粉末の酸化防止効果(チタン、シリコン成分
が水分の導電粉末表面に到達するのをブロックするある
いは酸素を捕捉する。)及び有機バインダーとの馴染み
が良くなり、凝集、沈降の防止になる。チタン、シリコ
ン成分は導電粉末の表面に存在するのが、より効果を高
めることができる。
【0017】このとき、チタン、シリコンより選ばれた
1種類以上の成分が0.1〜10000ppm含有する
ことが必要である。0.1ppm未満であると、有機バ
インダー中での導電粉末の分散性が悪く、凝集が生じる
のみならず、銅成分が水分等で酸化され、チタン、シリ
コン成分の酸化防止効果が劣る。10000ppmを超
える場合にはチタン、あるいはシリコン成分の酸化物が
生成し、導電性が悪くなる。好ましくは、0.1〜10
00ppmであり、0.1〜500ppmがさらに好ま
しい。
【0018】本発明の導電粉末は、例えば、前記有機チ
タン、有機シリコンを用いる場合には、有機チタン、有
機シリコンを有機溶剤に溶解あるいは分散させて得られ
た溶液中に、前記不活性ガスアトマイズ法で得られた粉
末を浸漬し、充分撹拌して固液分離し、さらに乾燥して
作製されるのが好ましい。チタン、シリコンの無機塩を
用いる場合には、無機塩を溶解する水溶液、有機溶剤中
に分散させて同様にして固液分離、乾燥して作製される
方法をとることができる。
【0019】導電粉末が含有するチタン、シリコン成分
量は、作製された導電粉末を濃硝酸に完全に溶解し、I
CP高周波誘導結合型プラズマ(セイコー電子工業
(株)製:JY38P2)で測定した値である。本発明
で使用される導電粉末は、抵抗値増加に影響がない程度
であれば、Pb,Sn,Zn,B,Fe,In、Pd,
Au、Pt、Re、C,Ni、Co、K,Na、Mg、
Na、Al、Mn、Cr,P、Biなどの元素を導電粉
末に対して、5重量%まで含有していても構わない。
【0020】また、本発明の導電粉末は、酸素含有量が
7000ppm以下が好ましい。7000ppmを超え
る場合には、導電粉末の酸化が起こり易くなり好ましく
ない。さらに好ましくは3000ppm以下である。特
に1500ppm以下が好ましい。酸素含有量は少ない
ほうが良いのであるが、実際上、5ppm以下の導電粉
末を作製するのは難しい。粉末含有酸素濃度は、EMG
A−650(堀場製作所製)で測定した値を用いた。測
定法はニッケル管に粉末サンプルを0.2〜0.4g充
填して用いた。
【0021】本発明の導電粒子の平均粒径は2〜40μ
mが好ましいが、2μm未満であると導電性ペーストと
した場合の粒子接点抵抗が大きくなり悪い。40μmを
超える場合には導電性ペーストとしての沈降や印刷適性
が悪い。好ましくは、平均粒径2〜30μmである。ま
た、本発明で用いられる導電粉末は平均粒子径±2μm
範囲の粒子の存在率が30体積%以上であることが好ま
しい。30体積%未満であると、導電性ペーストとして
有機バインダーが硬化した場合には、導電粉末のパッキ
ング性が良過ぎたり、また、導電粉末を電極接続用に用
いた場合には、接続端子と対向電極との間に入る粒子の
大きさがまちまちで接続端子と基板電極との組み合わせ
で導通不良な組み合わせが生じてしまう。好ましくは、
50体積%以上、さらに好ましくは70体積%以上であ
る。
【0022】本発明で用いる平均粒子径及び粒子の存在
率の測定は、レーザー回折型測定装置RODOS SR
型(SYMPATEC HELOS&RODOS社製)
を用いて測定した。吹き出し圧力は、0.25MPa、
サンプル量は0.1〜1gで行った。平均粒子径は、体
積積算の50%積算時の粒子径を用いた。存在率は、平
均粒子径から2μm低い値から平均粒子径から2μm高
い値までの間の粒子の体積%を積算値より求めた。
【0023】また、本発明の導電粉末の形状は、球状あ
るいは球状に近い形状のものが好ましい。ただし、不定
形で粉末も用いることもできる。例えば、鱗片状粉末や
樹枝状粉末も用いることができる。本発明は、さらに導
電粉末1重量部に対して、有機バインダーを0.03〜
200重量部含有してなる導電性ペーストを提供するも
のであるが、本発明で用いることのできる有機バインダ
ーとしては、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、電子線硬化
性樹脂、熱可塑性樹脂、光熱硬化性樹脂から選ばれた1
種類以上の樹脂を用いることができる。有機バインダー
量としては、0.03〜100重量部が好ましく、さら
に0.03〜10重量部が最も好ましい。
【0024】熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、レ
ゾール型フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン
樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリイミド樹脂、熱硬化型アクリル樹脂などが挙げ
られる。エポキシ樹脂としては、分子量200〜100
00程度のビスフェノールA型、脂環式エポキシ、鎖状
式エポキシ、エポキシアクリレート、エポキシノボラッ
ク型、ビスフェノールF型、ブロム化ビスフェノールA
型、脂肪酸変性エポキシ、ポリアルキレンエーテル型、
ジグリシジルエステル型、異節環型エポキシ、ポリグリ
シジルエーテル型エポキシ、ジグリシジルエステル型エ
ポキシ、ジグリシジルエステル型エポキシ、ダイマー酸
系ジグリシジルエステル型エポキシ及びフェノール性O
H末端変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂な
どが挙げられる。また、必要に応じて、公知の反応性希
釈剤を用いることもできる。例えば、ジグリシジルエー
テル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,
3ーブタンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレン
グリコールジグリシジルエーテル、ブタジエンジオキサ
イド、ビニルシクロヘキサンジエポキサイド、トリグリ
シジルシアヌレート、N−ジグリシジルアミン、ジビニ
ルベンゼンジエポキサイドなどが挙げられ、これらを混
合して用いることもできる。必要に応じて、公知の硬化
剤を用いることもできる。例えば、脂肪族ジアミン(エ
ポキシと脂肪族ポリアミン付加重合物等)、ポリアミ
ン、芳香族ジアミン(メタフェニレンジアミン、ジアミ
ノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルサルフォン
等)、酸無水物(メチルナジック酸無水物、ヘキサヒド
ロ酸無水物、ピロメリット酸無水物、ルイス酸錯化合物
等)、コリア、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フェノ
ール、三級アミン、アミン塩、イミダゾール系化合物、
アミン系硬化剤、カルボン酸化合物などの公知材料が挙
げられる。
【0025】フェノール樹脂としては、ノボラック型フ
ェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、アルキルフ
ェノールレゾール樹脂、キシレン樹脂変性レゾール型樹
脂、ロジン変性フェノール樹脂などが挙げられる。中で
も、レゾール型、変性レゾール型が好ましい。アミノ樹
脂としては、メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン
樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、ブチル化尿素
樹脂などがある。
【0026】ポリイミド樹脂としては、例えば縮合型ポ
リイミドやビスマレイド系樹脂や分子末端にアセチレン
基などを有する付加型ポリイミドが挙げられる。アクリ
ル樹脂としては、官能基として(−COOH)10〜8
0mg/g、水酸基価(−OH)40〜250mg/g
のもので、特に50〜200の水酸基が好ましく、酸価
は20〜75が好ましい。また、耐水性を向上するため
にヒドロキシブチル基を有するアクリル樹脂の使用が好
ましい。分子量としては2400以上が使用できるが、
4500〜16000が好ましい。ポリエステル樹脂ま
たはアルキッド樹脂としては、平均分子量4000以上
が好ましく、7000以上がさらに好ましい。
【0027】ポリウレタン樹脂としては、ウレタンを形
成するウレタンプレポリマーを用いるのが好ましい。好
ましくは、末端活性イソシアネート基を活性水素化合物
でブロックしたブロックイソシアヌレートを主体に用い
たものが好ましい。熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ア
クリル樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタ
ン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレ
ン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、AB
S樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ふっ素
樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテル
イミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエ
ーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリ
アリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、変性ポリフェニレンオキシド樹脂、AAS樹脂、A
ES樹脂、ACS樹脂、AS樹脂などが挙げられる。
【0028】光硬化型樹脂としては、光重合性オリゴマ
ー、光重合性モノマーを用い、必要に応じて、光開始
剤、光開始助剤を用いて硬化されるものである。光重合
性オリゴマーとしては、低分子量反応性分子(数百から
数千)で、ポリエステル、エポキシ、ウレタンなどの骨
格に官能基としてアクリル基、メタアクリル基が2つ以
上付加したものであり、例えば、エポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、ポリエーテルアクリレートが挙げられる。光重合性
モノマーとしては、アクリロイル基(CH2 =CHCO
−)またはメタアクリロ基(CH2 =C(CH3 )CO
−)を1分子当たり1個または2個以上持つものであ
り、1個持つ単官能(メタ)アクリレート、2個以上持
つ多官能(メタ)アクリレート、その他ビニル基(CH
2 =CH−)を持つ反応性モノマーが好ましい。
【0029】単官能アクリレートとしては、例えば、ア
リルアクリレート、アリルメタアクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、イソボルニルアクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレート、N,Nージメチル
アミノエチルアクリレート、グリシジルメタアクリレー
ト、ラウリルアクリレート、ポリエチレンアクリレート
90メタアクリレート、トリフロロエチルメタアクリレ
ートなどがある。
【0030】多官能アクリレートとしては、例えば、
1,4ブタンジオールジアクリレート、1,6ヘキサン
ジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールアクリレート、ポリ
エチレングリコール400ジアクリレート、トリプロピ
レングリコールジアクリレート、ビスフェノールAジエ
トキシジアクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレートなどが挙げ
られる。
【0031】ビニル基を有する反応性モノマーとして
は、例えば、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、
N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。前記光重合性
オリゴマー、光重合性モノマーとともに光開始剤を用い
るが、紫外線を吸収してラジカルを発生しやすい物質が
好ましく、アセトフェノン系、チオキサントン系、ベン
ゾイン系、パーオキサイド系の公知の物質を用いること
ができる。例えば、ジエトキシアセトフェノン、4−フ
ェノキシジクロロアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、4−
フェニルベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、
チオキサントン、2−エチルアンスラキノンなどが挙げ
られる。また、光開始助剤を用いることができ、光開始
助剤としては、光開始助剤と用いると光開始剤単独より
も開始反応が促進され、硬化反応を効率的にするもので
あり、脂肪族、芳香族のアミンなどの公知の光開始助剤
を使用できる。例えば、トリエタノールアミン、N−メ
チルジエタノールアミン、ミヒラーケトン、4,4−ジ
エチルアミノフェノンなどがある。
【0032】本発明の導電性ペ−ストは塗布あるいは印
刷して用いる場合には、適当な溶剤あるいは希釈剤を用
いることもできる。これは、ペーストに充分な粘度とチ
キソ性を与えるものである。溶剤は公知な溶剤で構わな
いが、例えば、アセトン、トルエン、メチルエチルケト
ン、エチルアルコール、ヘキサン、シクロヘキサン、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ、フェニル
セロソルブ及びそれらのアセテート、メチルカルビトー
ル、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、フェニ
ルカルビトール及びそれらのアセテート、ベンジルアル
コール、酢酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、トリメ
チルペンタンジオールモノイソブチレート、トリメチル
ペンタンジオールモノNブチレート、テルペノール、ベ
ンジルアルコール、2,2,4−トリメチル−1、3−
ペンタンジオールモノイソブチレート等があるがこれら
に限るものではない。
【0033】また、必要に応じて酸化防止剤(例えば、
高級脂肪酸、リノレン酸、パルミチン酸、オレイン酸、
ステアリン酸、リノール酸及びこれらの銅塩、ベンゾト
リアゾール、トリルトリアゾール等のトリアゾール化合
物、重合燐酸塩、アルカノールアミン)、チキソ剤分散
剤(シランカップリング、アルミカップリング、ジルコ
ニウムカップリング剤)などを添加することもできる。
また、公知の可塑剤を用いることもできる。この場合、
導電粉末1重量部に対して、0.000001〜0.1
5重量部添加して用いると効果がある。
【0034】本発明の導電粉末は、シリコン、チタンか
ら選ばれた1種類以上の成分を含有しているが、銀濃度
が粒子表面に高濃度であり、且つ表面から内部に向かっ
て銀濃度が低下する領域を有しているために、耐酸化性
と銀の対マイグレーション性が良いのみならず、シリコ
ン、チタンより選ばれた1種類以上の成分を0.1〜1
0000ppm含有しているために、酸素、あるいは水
分の捕捉剤としても働く。そのため、導電性ペーストと
して用いる場合、ペースト中のわずかな不純物水分や吸
収水分による導電粒子表面の酸化が起こらない。そのこ
とにより、導電性ペーストとして用いる場合には、酸化
による有機バインダーとの濡れ性の変化による粘度変化
や、凝集が起こりにくい。
【0035】銅粉末を用いた場合には、充分な酸素捕捉
剤として働く場合には、シリコン、チタン成分がかなり
の量必要であり、そのためにかえって銅粉末表面にチタ
ン、シリコン酸化層が形成され導電性が悪くなる。本発
明の導電性ペーストは必要に応じて、公知の銅酸化物除
去剤を加えることができる。例えば、脂肪酸、ジカルボ
ン酸、オキシカルボン酸及びそれらの金属塩、フェノー
ル化合物、金属キレート剤、高級脂肪族アミン、有機チ
タン化合物、ロジン、アントラセン及びその誘導体から
選ばれた1種類以上である。酸化物除去剤を添加する場
合には、導電粉末1重量部に対して、0.4重量部まで
添加することができる。
【0036】脂肪酸としては、飽和脂肪酸(例えば、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプリン酸、ラウリ
ン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、
ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキ
ン酸、ベヘン酸など)や不飽和脂肪酸(例えば、アクリ
ル酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エル
カ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、アラキ
ドン酸、ステアロール酸など)及びこれらの金属塩が挙
げられる。このとき、密着性の高い塗膜を作製するため
には、高級脂肪酸の金属塩あるいは炭素数13以下の脂
肪酸及びその金属塩が好ましい。ジカルボン酸として
は、脂肪族飽和ジカルボン酸(例えば、シュウ酸、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸)や脂肪族
不飽和ジカルボン酸(例えば、マレイン酸、フマル酸な
ど)や芳香族ジカルボン酸(例えば、フタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸など)及びこれらの金属塩(例え
ば銅、鉄、マグネシウム、マンガン、銀など)や無水物
が挙げられる。
【0037】また、オキシカルボン酸としては、脂肪族
オキシカルボン酸(例えば、グルコール酸、乳酸、ヒド
ロアクロル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルト
ロン酸、酒石酸、クエン酸など)や芳香族オキシカルボ
ン酸(例えば、サリチル酸、p−オキシ安息香酸、m−
オキシ安息香酸、マンデル酸、トロパ酸、オキシフェニ
ル酢酸、レゾルシン酸、オルセリン酸、ゲンチシン酸、
プロトカテチュー酸、カフェー酸、ウンベル酸など)及
びこれらの金属塩が挙げられる。金属としては、銅、マ
ンガン、銀、マグネシウム、コバルトなどが挙げられ
る。好ましくは、マンデル酸、クエン酸、サリチル酸、
レゾルシン酸、p−オキシ安息香酸、m−オキシ安息香
酸である。
【0038】フェノール化合物としては、一価、二価、
三価フェノールおよびその誘導体が挙げられる(例え
ば、フェノール、クレゾール、3,5キシレノール、カ
ルバクロール、チモール、ナフトール、カテコール、レ
ゾルシン、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、ter
t−ブチルハイドロキノン、クロルハイドロキノン、フ
ェニルハイドロキノン、1,2,4−ベンゼントリオー
ル、ピロガロール、フロログルシンなど)。金属キレー
ト形成剤としては、例えばアミノアルコール(例えば、
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン及びこれらの誘導体)や、エチレンジアミン、
トリエチレンジアミン、トリエチレンテトラミンなどの
アミン化合物や、アセチルアセトン及びその誘導体(例
えば、トリフルオルイアセチルアセトン、ヘキサフルオ
ルアセチルアセトン、ベンゾイルアセトンなど)が挙げ
られる。
【0039】また、高級脂肪族アミンとしては、溶剤に
可溶の炭素数8〜22のものが好ましく、例えば、飽和
モノアミンとしては、ステアリルアミン、パルミチルア
ミン、ベヘニルアミン、セチルアミン、オクチルアミ
ン、デシルアミン、ラウリルアミンなど、不飽和モノア
ミンとしては、オレイルアミン、ジアミンとしては、ス
テアリルアミンプロピレンジアミン、オレイルプロピレ
ンジアミンなどが挙げられる。有機チタン化合物として
は、前記化合物が挙げられる。
【0040】アントラセン及びその誘導体としては、例
えば、アントラセンカルボン酸が挙げられる。ロジンと
しては、例えば部分水添ロジン、完全水添ロジン、エス
テル化ロジン、マレイン化ロジン、不均化ロジン、重合
ロジンなどの変性ロジンなどが挙げられる。添加剤の量
としては、導電粉末100重量部に対して、50重量部
以下が良い。好ましくは、0.001〜40重量部であ
る。
【0041】導電性ペーストとして用いる場合には、公
知の粘度調整剤、希釈剤、沈降防止剤、レベリング剤、
シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミ
ニウムカップリング剤等の添加剤を加えても良いのは言
うまでもない。本発明の導電性ペーストは、スクリーン
印刷、デイップ法、マイクロデスペンサー法などの公知
な方法で基板、部品上に硬化させ、導電体を形成するこ
とができる。本発明の導電粉末および導電性ペーストは
異方性導電フィルム、電磁波シールド膜、スルーホール
導体、抵抗体端子電極、コンデンサー電極などに用いる
ことができる。
【0042】
【実施例】
<粉末作製例>表1に本発明の導電粉末を作製する前段
階の粉末作製のアトマイズ条件を示す。先ず、所定に配
合の銅、銀あるいは銅銀合金粒子を黒鉛るつぼに入れ、
1500℃以上の温度に高周波誘導加熱を用いて溶解
し、不活性雰囲気中、高圧の不活性ガスをるつぼ先端よ
り噴出し、かかる組成の融液に向かって噴出し、微粉末
を作製した。作製条件と平均銀、銅濃度及び粉末表面の
銀濃度、銅濃度についての結果を表1に示す。
【0043】
【実施例1〜8】表1で得られた微粉末を気流分級機を
用いて所定の大きさで分級し、さらにチタン、あるいは
シリコンを含有する化合物で処理した本発明の導電粉末
の含有Si、Ti成分濃度、平均粒子径、平均粒子径±
2μmの範囲の粉末の体積存在率、含有酸素濃度を表2
に示す。また、その時の用いたチタン化合物、シリコン
化合物を表3及び表4に示す。チタン、シリコン化合物
のトルエン溶液中に粉末を浸漬し、1昼夜室温で放置
後、ろ過で固液分離し、50℃で30分間乾燥して得ら
れたものである。
【0044】表2で作製された導電粒子の耐酸化性、導
電性、分散性を測定した結果が表5である。測定条件は
以下に示す。耐酸化性は、導電粉末を60℃ 98%相
対湿度 空気中10時間放置後の導電粉末の含有酸素濃
度を測定し、増加率が100%未満の場合を良好である
とした。導電性の測定は、導電粉末を面積1cm2厚さ
1mmの円盤を圧力1kg/cm2程度で軽くプレスし
て、面積の両端を4端子測定法で測定した時の体積抵抗
値が5×10-6Ω・cm以下である場合を良好であると
した。分散性の測定は、導電粉末10gをブチルカルビ
トールアセテート5gに分散させ、ヘラにて練り合わせ
た。練り合わせ後のペーストを粒ゲージ0〜50μm
(最大深度)に練り込み、40μm以上の箇所で目視で
きるライン(凝集厚さ)が生じない場合を良好であると
した。
【0045】
【実施例9〜24】表2で作製された本発明の導電粉末
を用いて導電性ペーストとした場合の組成を表6、表
7、表8に示す。得られたペ−ストを基板上に印刷形成
し硬化した膜の特性を表9、表10に示す。印刷形状
は、100μm×20mmのファインラインで印刷し導
体回路とした場合のもの、基板に開けられたスルーホー
ル中にスクリーンで印刷硬化し、スルーホール導体とし
た硬化膜の両端子を4端子法により測定した。膜厚は、
表面粗さ計にて3箇所測定し、測定の膜厚平均値を求め
たものと、スルーホールの場合は、断面カットし、電子
顕微鏡から算出した抵抗値から体積抵抗値を計算で算出
した。体積抵抗値が5×10-4Ω・cm以下を良好であ
るとした。環境試験後の抵抗値の変化率の良否(85℃
30分、−55℃30分で1000サイクル後で20
%以内の抵抗値の変化率を示す場合を良とした。)を示
す。マイグレーション性については、1mmギャップの
導体を印刷硬化で形成しておき、導体間隔に50Vの直
流電圧、導体間に0.2mlの純水を滴下してリーク電
流値を測定した。200μAを超える時間が200秒を
超える場合を耐マイグレーションが良好であるとした。
【0046】
【比較例1〜10】表1の粉末を用いて調製した導電粉
末の比較例を表11に示す。このとき、処理に用いたシ
リコン化合物、チタン化合物を表12に示す。処理法と
しては、実施例と同じ条件で行った。表11で作製され
た導電粉末の耐酸化性、分散性を表13に示す。
【0047】
【比較例11〜23】表11の比較例の導電粉末を用い
作製した導電性ペーストの組成を表14、表15に示
す。さらに、これらの導電性ペーストの特性を表16に
示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
【表7】
【0055】
【表8】
【0056】
【表9】
【0057】
【表10】
【0058】
【表11】
【0059】
【表12】
【0060】
【表13】
【0061】
【表14】
【0062】
【表15】
【0063】
【表16】
【0064】
【発明の効果】本発明は、一般式Agx Cu1-x (0.
001≦x≦0.4、xは原子比)で表され、表面の銀
濃度が平均の銀濃度より高く、粒子径が比較的揃った、
且つチタン及びシリコン成分より選ばれた1種以上の成
分を含有する導電粉末を提供するものである。該導電粉
末は導電性、耐銀マイグレ−ション性が良いことはもち
ろんのこと、粉末を高湿度雰囲気で放置しても耐酸化性
に優れ、且つ有機バインダーと混合する際に分散性が非
常に優れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 1/09 A 6921−4E

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式Agx Cu1-x (ただし、0.0
    01≦x≦0.4、xは原子比)で表され、且つ下記
    (1)、(2)の構造を有する導電粉末。 (1)粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度より高く、且つ
    表面近傍で銀濃度が表面に向かって増加する領域を有す
    る。 (2)粒子がチタン、シリコン成分から選ばれた1種以
    上の成分を0.1〜10000ppm含有する。
  2. 【請求項2】 含有酸素量が7000ppm以下で、且
    つ平均粒子径2〜40μmで平均粒子径±2μm範囲の
    粒子の含有率が30体積%以上であることを特徴とする
    請求項1記載の導電粉末。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の導電粉末1重量
    部に対して、有機バインダー0.03〜200重量部含
    有することを特徴とする導電ペースト(異方導電性組成
    物を除く。)。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の有機バインダーが熱硬化
    性、熱可塑性、光硬化性、電子線硬化性、光熱硬化性樹
    脂から選ばれた1種類以上含有してなる導電ペースト
    (異方導電性組成物を除く。)。
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