JP2003020464A - 異方性導電フィルム - Google Patents

異方性導電フィルム

Info

Publication number
JP2003020464A
JP2003020464A JP2001204980A JP2001204980A JP2003020464A JP 2003020464 A JP2003020464 A JP 2003020464A JP 2001204980 A JP2001204980 A JP 2001204980A JP 2001204980 A JP2001204980 A JP 2001204980A JP 2003020464 A JP2003020464 A JP 2003020464A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
conductive film
anisotropic conductive
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001204980A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4834928B2 (ja
Inventor
Makoto Sakurai
良 桜井
Hidetoshi Hiraoka
英敏 平岡
Teruo Miura
映生 三浦
Yasuhiro Morimura
泰大 森村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2001204980A priority Critical patent/JP4834928B2/ja
Publication of JP2003020464A publication Critical patent/JP2003020464A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4834928B2 publication Critical patent/JP4834928B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combinations Of Printed Boards (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリイミド及びITOに対して高い接着力を
示す異方性導電フィルムを提供する。 【解決手段】 導電性粒子が分散された接着剤樹脂組成
物を成膜してなる異方性導電フィルムであって、接着剤
樹脂組成物は、ポリエステル不飽和化合物、リン酸メタ
クリレート及びメラミン系樹脂を含む熱硬化性樹脂組成
物よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚み方向にのみ導
電性を有する異方性導電フィルムに係り、特に、ポリイ
ミド樹脂への接着性に優れた異方性導電フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】異方性導電フィルムは、導電性粒子が分
散された接着剤樹脂組成物を成膜したものであり、厚さ
方向に加圧することにより厚さ方向に導電性が付与され
る。この異方性導電フィルムは、例えば、相対峙する回
路間に介装し、回路間を加圧、加熱することにより回路
間を導電性粒子を介して接続すると共に、これら回路間
を接着固定する目的に使用される。
【0003】このような異方性導電フィルムは、フレキ
シブルプリント基板(FPC)やフラットケーブルと液
晶パネルのガラス基板上に形成されたITO(スズイン
ジウム酸化物)端子とを接続する場合をはじめとして、
種々の端子間に異方性導電膜を形成し、それにより該端
子間を接着すると共に電気的に接合する場合に使用され
ている。
【0004】従来の異方性導電フィルムは、一般にエポ
キシ系又はフェノール系樹脂と硬化剤を主成分とする接
着剤に導電性粒子を分散させたもので構成され、中でも
使用上の便宜等の点から接着剤としては1液型の熱硬化
型のものが主流になっている。また、異方性導電フィル
ムとしては、高温高湿下でも安定した接続信頼性が得ら
れるようにするため、種々の方法により接着強度の強化
が図られているが、従来のエポキシ系又はフェノール系
樹脂を用いた異方性導電フィルムは、接着力が低く、作
業性が悪く、耐湿耐熱性に問題があった。
【0005】ところで、異方性導電フィルムを、ポリイ
ミド製のFPCやフラットケーブルと液晶パネルの基板
上に形成されたITO端子との接続に使用する場合、次
のような理由から、異方性導電フィルムに対して、ポリ
イミド、ITO及びシリカ(SiO)又はガラスに対
して高い接着力を有することが要求される。即ち、液晶
パネルのITO端子はガラス基板上にITOを蒸着、ス
パッタリング、イオンプレーティング、CVD法等によ
り付着させて成膜されるため、異方性導電フィルムはI
TOとガラスとに対して接着性に優れることが必要であ
る。
【0006】また、近年、この基板の軽量化や薄肉化を
目的として基板の構成材料がポリイミドやPET(ポリ
エチレンテレフタレート)に変更されるようになってき
た。
【0007】この場合、ITOをポリイミドやPET等
の樹脂基板に付着性良く成膜するために、ITOの成膜
に先立ち、基板表面全体をSiO(SiO)膜で被
覆し、このSiO被覆膜上にITO膜を成膜し、その
後、エッチング等により端子部分のITOのみを残して
他の部分のITOを除去することにより、ITO端子が
形成される。従って、この基板表面はSiO膜上にI
TO端子が形成されたものとなることから、このような
基板の接着に用いられる異方性導電フィルムには、IT
OとSiOとの両方に高い接着力を発揮することが要
求される。
【0008】また、FPCやフラットケーブルが、ポリ
イミド基材上に銅パターンを形成した構成となっている
場合、異方性導電フィルムにはポリイミドに対する高い
接着性が必要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
異方性導電フィルムでは、ポリイミド及びITOに対し
て高い接着力を得ることができず、その改良が望まれて
いる。
【0010】本発明は上記従来の問題点を解決し、ポリ
イミド及びITOさらにはSiO、ガラスに対して高
い接着力を示す異方性導電フィルムを提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の異方性導電フィ
ルムは、導電性粒子が分散された接着剤樹脂組成物を成
膜してなる異方性導電フィルムにおいて、該接着剤樹脂
組成物が、ポリエステル不飽和化合物、リン酸メタクリ
レート及びメラミン系樹脂を含む熱硬化性又は光硬化性
樹脂組成物であることを特徴とするものである。
【0012】即ち、本発明者らは、ポリイミド、ITO
に対して高い接着性を示す異方性導電フィルムを開発す
べく鋭意検討を重ねた結果、異方性導電フィルムを構成
するポリエステル不飽和化合物にリン酸メタクリレート
及びメラミン系樹脂を配合することにより、この接着力
が大幅に改善されることを見出し、本発明を完成させ
た。
【0013】本発明の異方性導電フィルムの樹脂組成物
は、ポリエステル不飽和化合物100重量部に対してリ
ン酸メタクリレートを0.1〜60重量部、及びメラミ
ン系樹脂を0.1〜200重量部含有することが好まし
い。
【0014】また、本発明の異方性導電フィルムは、ベ
ース樹脂100重量部に対して有機過酸化物又は光増感
剤を0.1〜10重量部、アクリロキシ基含有化合物、
メタクリロキシ基含有化合物及びエポキシ基含有化合物
よりなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性化合物
を0.5〜80重量部、シランカップリング剤を0.0
1〜5重量部、炭化水素樹脂を1〜200重量部含有す
ることが好ましい。
【0015】また、導電性粒子の配合量はベース樹脂に
対して0.1〜15容量%であることが好ましい。
【0016】このような本発明の異方性導電フィルム
は、熱硬化性又は光硬化性であるため、耐湿耐熱性に優
れ、高温高湿下で長時間保持した後においても、異方性
導電フィルムの特性を有効に発揮し、耐久性に優れてい
る。また、従来用いられているエポキシ系、フェノール
系の異方性導電フィルムは、粘着性がなく、フィルムが
電極に粘着力で仮止めしにくく、剥がれ易く、作業性が
悪いが、本発明の異方性導電フィルムは、仮止め時の粘
着力が高いため、作業性が良好である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0018】本発明において、接着剤樹脂組成物を構成
するポリエステル不飽和化合物としては、多塩基酸と多
価アルコールとを反応させることによって得られる不飽
和ポリエステルや、飽和共重合ポリエステルに(メタ)
アクリロキシ基を導入した化合物などのラジカル反応硬
化性のポリエステル不飽和化合物が好適である。なお、
上記ポリエステル不飽和化合物は、例えば、アセトン、
メチルエチルケトン、酢酸エチル等の有機溶剤に可溶で
ある。
【0019】本発明においては、異方性導電フィルムの
接着性の向上のためにリン酸メタクリレート及びメラミ
ン系樹脂を用いる。このリン酸メタクリレートとして
は、例えば2−メタクリロイロキシエチルアシッドホス
フェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチ
ルホスフェートなどの1種又は2種以上が挙げられる。
このようなリン酸メタクリレートは、前記ベース樹脂1
00重量部に対して0.1〜60重量部、特に0.5〜
40重量部配合するのが好ましい。このリン酸メタクリ
レートの配合量が0.1重量部未満では、十分な接着性
の改善効果が得られず、60重量部を超えると導通信頼
性が悪化する。
【0020】メラミン系樹脂としては、例えば、メラミ
ン樹脂、イソブチル化メラミン樹脂、n−ブチル化メラ
ミン樹脂等のブチル化メラミン樹脂、メチル化メラミン
樹脂等の1種又は2種以上が挙げられる。このようなメ
ラミン系樹脂は、前記ベース樹脂100重量部に対して
0.1〜200重量部、特に0.5〜100重量部配合
するのが好ましい。このメラミン系樹脂の配合量が0.
1重量部未満では、十分な接着性の改善効果が得られ
ず、200重量部を超えると導通信頼性が悪化する。
【0021】本発明においては、異方性導電フィルムの
物性(機械的強度、接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿
性、耐候性、架橋速度等)の改良や調節のために、接着
剤樹脂組成物にアクリロキシ基、メタクリロキシ基又は
エポキシ基を有する反応性化合物(モノマー)を配合す
ることが好ましい。この反応性化合物としては、アクリ
ル酸又はメタクリル酸誘導体、例えばそのエステル及び
アミドが最も一般的であり、エステル残基としてはメチ
ル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリルのような
アルキル基のほかに、シクロヘキシル基、テトラヒドロ
フルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル
基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒド
ロキシプロピル基等が挙げられる。また、エチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールとの
エステルも同様に用いられる。アミドとしては、ダイア
セトンアクリルアミドが代表的である。多官能架橋助剤
としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、グリセリン等のアクリル酸又はメタクリル酸エス
テル等が挙げられる。また、エポキシ基含有化合物とし
ては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジ
ルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシ
ルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、
フェノール(EO)グリシジルエーテル、p−t−ブ
チルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシ
ジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシ
ジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテル等が挙
げられる。また、エポキシ基を含有するポリマーをアロ
イ化することによって同様の効果を得ることができる。
【0022】これらの反応性化合物は1種又は2種以上
の混合物として、前記ベース樹脂100重量部に対し、
通常0.5〜80重量部、好ましくは0.5〜70重量
部添加して用いられる。この配合量が80重量部を超え
ると接着剤の調製時の作業性や成膜性を低下させること
がある。
【0023】本発明においては、接着剤樹脂組成物を熱
硬化性とする場合、硬化剤として有機過酸化物を配合す
るが、この有機過酸化物としては、70℃以上の温度で
分解してラジカルを発生するものであればいずれも使用
可能であるが、半減期10時間の分解温度が50℃以上
のものが好ましく、成膜温度、調製条件、硬化(貼り合
わせ)温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選
択される。
【0024】使用可能な有機過酸化物としては、例えば
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン3、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ
クミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,
4’−ビス (t−ブチルパーオキシ)バレレート、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサ
イド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオ
キシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p
−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾ
イルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイ
ド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパ
ーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、サク
シニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサ
イド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシイソブチレート、2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイド等が挙げられる。これらの有機過酸化物は
1種を単独で用いても2種以上を併用しても良い。
【0025】このような有機過酸化物はベース樹脂10
0重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部配合さ
れる。
【0026】また、本発明においては、接着剤樹脂組成
物を光硬化性とする場合、光によってラジカルを発生す
る光増感剤を配合するが、この光増感剤(光重合開始
剤)としては、ラジカル光重合開始剤が好適に用いられ
る。ラジカル光重合開始剤のうち、水素引き抜き型開始
剤としてベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチ
ル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファ
イド、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサ
ントン、4−(ジエチルアミノ)安息香酸エチル等が使
用可能である。また、ラジカル光重合開始剤のうち、分
子内開裂型開始剤としてベンゾインエーテル、ベンゾイ
ルプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α―
ヒドロキシアルキルフェノン型として、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アルキルフ
ェニルグリオキシレート、ジエトキシアセトフェノン
が、また、α―アミノアルキルフェノン型として、2−
メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モル
フォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチル
アミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−
1が、またアシルフォスフィンオキサイド等が用いられ
る。これらの光増感剤は1種を単独で用いても2種以上
を併用しても良い。
【0027】このような光増感剤はベース樹脂100重
量部に対して好ましくは0.1〜10重量部配合され
る。
【0028】本発明に係る接着剤樹脂組成物には、接着
促進剤としてシランカップリング剤を添加することが好
ましい。シランカップリング剤としては、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
等の1種又は2種以上の混合物が用いられる。
【0029】これらのシランカップリング剤の添加量
は、ベース樹脂100重量部に対し通常0.01〜5重
量部で充分である。
【0030】また、本発明に係る樹脂組成物には、加工
性や貼り合わせ性等の向上の目的で炭化水素樹脂を添加
することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂
は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでもよい。天然樹脂
系では、ロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が好適
に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系樹
脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導体
としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、エ
ステル化、金属塩化したものを用いることができる。テ
ルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネン等のテルペン
系樹脂の他、テルペンフェノール樹脂を用いることがで
きる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、コバ
ル、シェラックを用いてもよい。一方、合成樹脂系では
石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂が好適
に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石油樹脂、芳香
族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、
水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、クマロンイン
デン樹脂を用いることができる。フェノール系樹脂では
アルキルフェノール樹脂、変性フェノール樹脂を用いる
ことができる。キシレン系樹脂ではキシレン樹脂、変性
キシレン樹脂を用いることができる。
【0031】このような炭化水素樹脂の添加量は適宜選
択されるが、ベース樹脂100重量部に対して1〜20
0重量部が好ましく、更に好ましくは5〜150重量部
である。
【0032】以上の添加剤のほか、本発明に係る樹脂組
成物には、老化防止剤、紫外線吸収剤、染料、加工助剤
等を本発明の目的に支障をきたさない範囲で用いてもよ
い。
【0033】導電性粒子としては、電気的に良好な導体
であれば良く、種々のものを使用することができる。例
えば、銅、銀、ニッケル等の金属ないし合金粉末、この
ような金属又は合金で被覆された樹脂又はセラミック粉
体等を使用することができる。また、その形状について
も特に制限はなく、りん片状、樹枝状、粒状、ペレット
状等の任意の形状をとることができる。
【0034】なお、導電性粒子は、弾性率が1.0×1
〜1.0×1010Paであるものが好ましい。即
ち、プラスチックフィルムを基材とする液晶フィルムな
どの被接着体の接続で異方性導電フィルムを使用する場
合、導電性粒子として弾性率の高いものを用いると、被
接着体にクラックが生じるなどの破壊や圧着後の粒子の
弾性変形回復によるスプリングバックなどが発生し、安
定した導通性能を得ることができない恐れがあるため、
上記弾性率範囲の導電性粒子を用いることが推奨され
る。これにより、被接着体の破壊を防止し、圧着後の粒
子の弾性変形回復によるスプリングバックの発生を抑制
し、導電性粒子の接触面積を広くすることが可能になっ
て、より安定した信頼性の高い導通性能を得ることがで
きる。なお、弾性率が1.0×10Paより小さい
と、粒子自身の損傷が生じ、導通特性が低下する場合が
あり、1.0×1010Paより大きいと、スプリング
バックの発生が生じる恐れがある。このような導電性粒
子としては、上記のような弾性率を有するプラスチック
粒子の表面を前述の金属又は合金で被覆したものが好適
に用いられる。
【0035】本発明において、このような導電性粒子の
配合量は、前記接着剤樹脂組成物中において0.1〜1
5容量%であることが好ましく、また、この導電性粒子
の平均粒径は0.1〜100μmであることが好まし
い。このように、配合量及び粒径を規定することによ
り、隣接した回路間で導電性粒子が凝縮し、短絡し難く
なり、良好な導電性を得ることができるようになる。
【0036】本発明の異方性導電フィルムは、このよう
な導電性粒子を接着剤中に分散させてなるものである
が、この接着剤としては、メルトインデックス(MF
R)が1〜3000、特に1〜1000、とりわけ1〜
800であることが好ましく、また、70℃における流
動性が10Pa・s以下であることが好ましく、従っ
て、このようなMFR及び流動性が得られるように前記
ベース樹脂を適宜選択使用することが望ましい。
【0037】本発明の異方性導電フィルムは、前記ベー
ス樹脂を前述の添加剤、導電性粒子と所定の配合で均一
に混合し、押出機、ロール等で混練した後、カレンダー
ロール、Tダイ押出、インフレーション等の成膜法によ
り所定の形状に成膜することにより製造される。なお、
成膜に際しては、ブロッキング防止、被着体との圧着を
容易にするため等の目的で、エンボス加工を施してもよ
い。
【0038】このようにして得られた異方性導電フィル
ムを被着体と貼り合わせるには、常法、例えば、熱プレ
スによる貼り合わせ法や、押出機、カレンダーによる直
接ラミネート法、フィルムラミネーターによる加熱圧着
法等の手法を用いることができる。
【0039】また、各構成成分をセパレーターに何ら影
響を及ぼさない溶媒に均一に溶解させ、セパレーターの
表面に均一に塗布し、溶媒を蒸発させることによっても
成膜できる。
【0040】本発明の異方性導電フィルムにおける硬化
条件としては、熱硬化の場合は、用いる有機過酸化物の
種類に依存するが、通常70〜170℃、好ましくは7
0〜150℃で、通常10秒〜120分、好ましくは2
0秒〜60分である。
【0041】また、光増感剤を用いる光硬化の場合、光
源としては紫外〜可視領域に発光するものが好適であ
り、例えば超高圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカルラン
プ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、マーキュリーハ
ロゲンランプ、カーボンアーク灯、白熱灯、レーザー光
等が挙げられる。照射時間は、ランプの種類、光源の強
さによって一概には決められないが、数十秒〜数十分程
度である。
【0042】また、硬化促進のために、予め積層体を4
0〜120℃に加温し、これに紫外線を照射しても良
い。
【0043】この接着時には、接着方向に1〜4MPa
特に2〜3MPa程度の圧力を加えるのが好ましい。
【0044】なお、本発明の異方性導電フィルムは、フ
ィルム厚さ方向に10Ω以下、特に5Ω以下の導電性を
有し、面方向の抵抗は10Ω以上、特に10Ω以上
であることが好ましい。
【0045】本発明の異方性導電フィルムは、例えばF
PCやTABと液晶パネルのガラス基板上のITO端子
との接続など、種々の端子間の接続に使用されるなど従
来の異方性導電フィルムと同様の用途に用いられ、硬化
時に架橋構造が形成されると共に、高い接着性、特に金
属との優れた密着性と、優れた耐久性、耐熱性が得られ
る。
【0046】特に、本発明の異方性導電フィルムは、ポ
リイミド、ITO、SiO、ガラスに対して高い接着
性を有し、上記端子間の接続に有効である。
【0047】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0048】実施例1〜7、比較例1,2 飽和ポリエステルの水酸基をメタクリロキシ基に置換し
たポリマー((株)帝人製ポリエステル「UE360
0」の水酸基をメタクリル変性したもの)のトルエン2
5重量%溶液を調製し、このポリマー100重量部に対
して表1に示す成分を表1に示す量で混合し、これをバ
ーコーターによりセパレーターであるポリテレフタル酸
エチレン上に塗布し、幅5mm、厚さ15μmのフィル
ムを成膜した。
【0049】このフィルムを、PET樹脂基板にSiO
膜を介してITO端子を形成した基板と、ポリイミド
基板に銅箔をパターニングした基板との接着用として、
セパレーターを剥離してモニターで位置決めをし、熱硬
化(実施例1〜4及び比較例1)の場合は130℃で2
0秒間、3MPaにおいて加熱圧着した。また、光硬化
(実施例5〜7及び比較例2)の場合は、加熱の代りに
ハロゲンランプで30秒間照射を行った。得られたサン
プルについて、引張試験機による90°剥離試験(50
mm/min)により接着力を測定すると共に、デジタ
ルマルチメータにより厚み方向の導通抵抗を測定し、結
果を表1に示した。
【0050】
【表1】
【0051】表1より本発明の異方性導電フィルムは著
しく接着性に優れることがわかる。
【0052】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、ポ
リイミド及びITOに対して高い接着力を示す異方性導
電フィルムが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 161/28 C09J 161/28 201/02 201/02 H01B 5/16 H01B 5/16 H05K 3/36 H05K 3/36 A (72)発明者 森村 泰大 東京都小平市小川東町3−1−1 Fターム(参考) 4J004 AA07 AA10 AA12 AA15 AB05 BA02 FA05 4J040 DA002 EB131 ED111 FA211 FA271 GA01 GA05 GA11 GA22 GA26 HA066 HB18 HB19 HB30 HB41 HD16 HD30 JA02 JB10 KA03 KA16 KA17 KA23 KA42 LA06 LA07 LA08 LA09 MA10 NA19 5E344 BB02 BB04 CD04 DD06 EE16 5G307 HA02 HB03 HC01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性粒子が分散された接着剤樹脂組成
    物を成膜してなる異方性導電フィルムにおいて、 該接着剤樹脂組成物が、ポリエステル不飽和化合物、リ
    ン酸メタクリレート及びメラミン系樹脂を含む熱硬化性
    又は光硬化性樹脂組成物であることを特徴とする異方性
    導電フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該接着剤樹脂組成物
    がポリエステル不飽和化合物100重量部に対してリン
    酸メタクリレートを0.1〜60重量部、メラミン系樹
    脂を0.1〜200重量部含有することを特徴とする異
    方性導電フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、リン酸メタク
    リレートは、2−メタクリロイロキシエチルアシッドホ
    スフェート、及びジフェニル−2−メタクリロイルオキ
    シエチルホスフェートの1種または2種以上であること
    を特徴とする異方性導電フィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、メラミン系樹脂は、メラミン樹脂、イソブチル化メ
    ラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、及びメチル化メラ
    ミン樹脂の1種または2種以上であることを特徴とする
    異方性導電フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、該接着剤樹脂組成物がポリエステル不飽和化合物1
    00重量部に対して有機過酸化物又は光増感剤を0.1
    〜10重量部含有することを特徴とする異方性導電フィ
    ルム。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
    て、該接着剤樹脂組成物がポリエステル不飽和化合物1
    00重量部に対して、アクリロキシ基含有化合物、メタ
    クリロキシ基含有化合物及びエポキシ基含有化合物より
    なる群から選ばれる少なくとも1種の反応性化合物を
    0.5〜80重量部含有することを特徴とする異方性導
    電フィルム。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項におい
    て、該接着剤樹脂組成物がポリエステル不飽和化合物1
    00重量部に対してシランカップリング剤を0.01〜
    5重量部含有することを特徴とする異方性導電フィル
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項におい
    て、該接着剤樹脂組成物がポリエステル不飽和化合物1
    00重量部に対して炭化水素樹脂1〜200重量部含有
    することを特徴とする異方性導電フィルム。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項におい
    て、該導電性粒子の配合量が接着剤樹脂組成物に対して
    0.1〜15容量%であることを特徴とする異方性導電
    フィルム。
JP2001204980A 2001-07-05 2001-07-05 異方性導電フィルム Expired - Fee Related JP4834928B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001204980A JP4834928B2 (ja) 2001-07-05 2001-07-05 異方性導電フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001204980A JP4834928B2 (ja) 2001-07-05 2001-07-05 異方性導電フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003020464A true JP2003020464A (ja) 2003-01-24
JP4834928B2 JP4834928B2 (ja) 2011-12-14

Family

ID=19041368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001204980A Expired - Fee Related JP4834928B2 (ja) 2001-07-05 2001-07-05 異方性導電フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4834928B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016062879A (ja) * 2014-09-22 2016-04-25 デクセリアルズ株式会社 異方性導電材料
CN108753226A (zh) * 2018-05-31 2018-11-06 深圳科诺桥科技股份有限公司 一种遮光膜及fpc
CN108913094A (zh) * 2018-05-31 2018-11-30 深圳科诺桥科技股份有限公司 一种粘胶剂、其制备方法、其使用方法、屏光膜及fpc

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6218793A (ja) * 1985-07-18 1987-01-27 ダイソー株式会社 電気的部材の製法
JPH0773730A (ja) * 1993-06-29 1995-03-17 Asahi Chem Ind Co Ltd 導電性粉末
JP2001115132A (ja) * 1999-10-15 2001-04-24 Sumitomo Bakelite Co Ltd 異方導電性接着剤
JP2001164206A (ja) * 1999-12-03 2001-06-19 Bridgestone Corp 異方性導電フィルム
JP2001176335A (ja) * 1999-12-14 2001-06-29 Bridgestone Corp 異方性導電フィルム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6218793A (ja) * 1985-07-18 1987-01-27 ダイソー株式会社 電気的部材の製法
JPH0773730A (ja) * 1993-06-29 1995-03-17 Asahi Chem Ind Co Ltd 導電性粉末
JP2001115132A (ja) * 1999-10-15 2001-04-24 Sumitomo Bakelite Co Ltd 異方導電性接着剤
JP2001164206A (ja) * 1999-12-03 2001-06-19 Bridgestone Corp 異方性導電フィルム
JP2001176335A (ja) * 1999-12-14 2001-06-29 Bridgestone Corp 異方性導電フィルム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016062879A (ja) * 2014-09-22 2016-04-25 デクセリアルズ株式会社 異方性導電材料
CN108753226A (zh) * 2018-05-31 2018-11-06 深圳科诺桥科技股份有限公司 一种遮光膜及fpc
CN108913094A (zh) * 2018-05-31 2018-11-30 深圳科诺桥科技股份有限公司 一种粘胶剂、其制备方法、其使用方法、屏光膜及fpc

Also Published As

Publication number Publication date
JP4834928B2 (ja) 2011-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100973240B1 (ko) 이방성 도전 필름
JPH10338860A (ja) 異方性導電フィルム
JP4491876B2 (ja) 異方性導電フィルム
JPH09118860A (ja) 異方性導電フィルム
JP2004043602A (ja) 異方性導電フィルム
JPH1180682A (ja) 架橋型導電性粘着テープ
JP2004047228A (ja) 異方性導電フィルム及び電極付き基板の接着方法
JP4635287B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP3965530B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP3915848B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP3976830B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP4259056B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP4834928B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP4491874B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP2004035686A (ja) 異方性導電フィルム
JP3925571B2 (ja) 異方性導電フィルム
JPH10273633A (ja) 異方性導電フィルム
JPH10338841A (ja) 異方性導電フィルム
JP3922321B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP4259055B2 (ja) 異方性導電フィルム
JPH10338842A (ja) 異方性導電フィルム
JP4284930B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP4461767B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP4779209B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP2005123025A (ja) 異方性導電フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110830

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110912

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141007

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees