JP2001164206A - 異方性導電フィルム - Google Patents
異方性導電フィルムInfo
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Abstract
力を示す異方性導電フィルムを提供する。 【解決手段】 導電性粒子が接着剤層中に分散された異
方性導電フィルム。接着剤は、ベース樹脂及びメラミン
系樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物に、導電性粒子を配合
してなる。
Description
に介装し、回路間を加熱、加圧することによりこれら回
路間を導電性粒子を介して導通すると共に、これら回路
同士を接着固定する目的に使用される厚み方向にのみ導
電性を付与する異方性導電フィルムに係り、特に、樹脂
基板への接着性に優れた異方性導電フィルムに関する。
粒子が分散され、厚さ方向に加圧することにより厚さ方
向に導電性が付与されるものであり、相対峙する回路間
に介装し、回路間を加圧、加熱することにより回路間を
導電性粒子を介して接続すると共に、これら回路間を接
着固定する目的に使用され、厚み方向にのみ導電性を与
えるものである。
シブルプリント基板(FPC)やTABと液晶パネルの
ガラス基板上に形成されたITO(スズインジウム酸化
物)端子とを接続する場合をはじめとして、種々の端子
間に異方性導電膜を形成し、それにより該端子間を接着
すると共に電気的に接合する場合に使用されている。
キシ系又はフェノール系樹脂と硬化剤を主成分とする接
着剤に導電性粒子を分散させたもので構成され、中でも
使用上の便宜等の点から接着剤としては1液型の熱硬化
型のものが主流になっている。また、異方性導電フィル
ムとしては、高温高湿下でも安定した接続信頼性が得ら
れるようにするため、種々の方法により接着強度の強化
が図られているが、従来のエポキシ系又はフェノール系
樹脂を用いた異方性導電フィルムは、接着力が低く、作
業性が悪く、耐湿耐熱性に問題があった。
ビニルアルコールをアセタール化して得られるポリアセ
タール化樹脂を主成分とする熱又は光硬化性接着剤から
なる異方性導電フィルム(特開平10−338860号
公報)、或いは、アクリル系モノマー及び/又はメタク
リル系モノマーを重合して得られる(メタ)アクリル系
樹脂を主成分とする熱又は光硬化性接着剤からなる異方
性導電フィルム(特開平10−338844号公報)を
提案した。
と液晶パネルの基板上に形成されたITO端子との接続
に使用する場合、次のような理由から、異方性導電フィ
ルムに対して、ITOとシリカ(SiOX)との両方に
対して高い接着力を有することが要求される。即ち、液
晶パネルのITO端子はガラス基板上にITOを蒸着、
スパッタリング、イオンプレーティング、CVD法等に
より付着させて成膜されるが、近年、この基板の軽量化
や薄肉化を目的として基板の構成材料がポリイミドやP
ET(ポリエチレンテレフタレート)に変更されるよう
になってきた。
の樹脂基板に付着性良く成膜するために、ITOの成膜
に先立ち、基板表面全体をSiOX(SiO2)膜で被
覆し、このSiOX被覆膜上にITO膜を成膜し、その
後、エッチング等により端子部分のITOのみを残して
他の部分を除去することにより、ITO端子が形成され
る。従って、この基板表面はSiOX膜上にITO端子
が形成されたものとなることから、このような基板の接
着に用いられる異方性導電フィルムには、ITOとSi
OXとの両方に高い接着力を発揮することが要求され
る。
異方性導電フィルムでは、ITOとSiOXとの両方に
対して高い接着力を得ることができず、その改良が望ま
れている。
OとSiOXとの両方に対して高い接着力を示す異方性
導電フィルムを提供することを目的とする。
ルムは、導電性粒子が接着剤層中に分散された異方性導
電フィルムにおいて、該接着剤が、ベース樹脂及びメラ
ミン系樹脂を含む熱硬化性又は光硬化性樹脂組成物に、
導電性粒子を配合してなることを特徴とする。
の両方に対して高い接着性を示す異方性導電フィルムを
開発すべく鋭意検討を重ねた結果、異方性導電フィルム
を構成する樹脂組成物にメラミン系樹脂を配合すること
により、この接着力が大幅に改善されることを見出し、
本発明を完成させた。
にポリビニルアルコールをアセタール化して得られるポ
リアセタール化樹脂、或いは、アクリル系モノマー及び
/又はメタクリル系モノマーを重合して得られる(メ
タ)アクリル系樹脂が用いられる。
ース樹脂100重量部に対してメラミン系樹脂を1〜2
00重量部含有することが好ましく、更に、ベース樹脂
100重量部に対して尿素系樹脂を0.01〜10重量
部含有することにより、接着層への気泡の巻き込みを抑
制して、より一層高い導電性と接着力を得ることができ
るようになる。
ース樹脂100重量部に対して有機過酸化物又は光増感
剤を0.1〜10重量部、アクリロキシ基含有化合物、
メタクリロキシ基含有化合物及びエポキシ基含有化合物
よりなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性化合物
を0.5〜80重量部、シランカップリング剤を0.0
1〜5重量部、炭化水素樹脂を1〜200重量部含有す
ることが好ましい。
対して0.1〜15容量%であることが好ましい。
は、更に下記の特長を有することができる。 1) 耐湿耐熱性に優れ、高温高湿下で長時間保持した
後においても、異方性導電フィルムの特性を有効に発揮
し、耐久性に優れている。 2) リペア性が良好である。 3) 透明性が良好である。 4) 従来品に比べ、安定して高い接着性を発揮する。 5) 透明なポリマーを原料としたフィルムを使用する
ことにより、電極位置決めの際の光透過性がよく、作業
性が良好となる。 6) エポキシ系等の従来品は、150℃以上の加熱が
必要であったが、本発明によれば、130℃以下、特に
100℃以下で硬化接着も可能であり、またUV硬化性
とすることもできるため、更に低温での硬化接着も可能
である。 7) 従来用いられているエポキシ系、フェノール系の
異方性導電フィルムは、粘着性がなく、フィルムが電極
に粘着力で仮止めしにくく、剥がれ易く、作業性が悪い
が、本発明の異方性導電フィルムは、仮止め時の粘着力
が高いため、作業性が良好である。
に説明する。
成物のベース樹脂は、ポリビニルアルコールをアセター
ル化して得られるポリアセタール化樹脂、或いは、アク
リル系モノマー及び/又はメタクリル系モノマーを重合
して得られる(メタ)アクリル系樹脂である。
ル基の割合が30モル%以上であるものが好ましい。ア
セタール基の割合が30モル%より少ないと耐湿性が悪
くなる恐れが生じる。このポリアセタール化樹脂として
は、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等が
挙げられるが、特にはポリビニルブチラールが好まし
い。このようなポリアセタール化樹脂としては、市販品
を用いることができ、例えば電気化学工業社製「デンカ
PVB3000−1」「デンカPVB2000−L」な
どを用いることができる。
系モノマーの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて
重合して得られる(メタ)アクリル系樹脂を構成するモ
ノマーとしては、アクリル酸エステル又はメタクリル酸
エステル系モノマーの中から選ばれるモノマーが挙げら
れ、例えば、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数1〜
20、特に1〜18の非置換又はエポキシ基等の置換基
を有する置換脂肪族アルコールなどとのエステルが好適
に使用される。
には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソ
アミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリ
ルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキ
シジエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエ
チレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレン
グリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコ
ールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フ
ェノキシポリエチレングリコールアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレ
ート、1−ヒドロキシエチルアクリレート、イソオクチ
ルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、イソス
テアリルアクリレート、2−エチルヘキシルジグリコー
ルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、
ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、EO変
性トリメチロールプロパンアクリレート、パーフロロオ
クチルエチルアクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート、ネオペンチルグ
リコールアクリル酸安息香酸エステル、トリエチレング
リコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノ
ナンジオールジアクリレート、ジメチロールトリシクロ
デカンジアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートなどが挙
げられる。
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチ
ルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エ
チルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレー
ト、n−ラウリルメタクリレート、C12・C13混合
アルキルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、
C12〜C15混合アルキルメタクリレート、n−ステ
アリルメタクリレート、メトキシジエチレングリコール
メタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、テトラヒ
ドロフルフリルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、フェノキシエチルメタクリレート、イソボルニルメ
タクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキ
シブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタク
リレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリ
セリンジメタクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、
1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオ
ールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、tert−ブチルメタクリレート、イソ
ステアリルメタクリレート、メトキシトリエチレングリ
コールメタクリレート、n−ブトキシエチルメタクリレ
ート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリ
エチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジメタクリレート、トリフロロエチルメタクリ
レート、2,2,3,3−テトラフロロプロピルメタク
リレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチ
ルメタクリレート、パーフロロオクチルエチルメタクリ
レート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、
1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジブロモ
ネオペンチルグリコールジメタクリレート、グリシジル
メタクリレートなどが挙げられる。
ーとしては、特にアクリル酸又はメタクリル酸と一価ア
ルコール、とりわけ脂肪族系一価アルコールとのエステ
ルが好ましい。なお、脂肪族系一価アルコールとは、ア
ルコール性水酸基がフェニル基等の芳香族環に結合して
いないものを意味する。
接着性の向上のためにメラミン系樹脂を用いるが、この
メラミン系樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、イソ
ブチル化メラミン樹脂、n−ブチル化メラミン樹脂等の
ブチル化メラミン樹脂、メチル化メラミン樹脂等の1種
又は2種以上が挙げられる。このようなメラミン系樹脂
は、前記ベース樹脂100重量部に対して1〜200重
量部、特に1〜100重量部配合するのが好ましい。こ
のメラミン系樹脂の配合量が1重量部未満では、十分な
接着性の改善効果が得られず、200重量部を超えると
導通信頼性が悪化する。
気泡の混入を防止してより一層高い導電性と接着力を確
保するために尿素系樹脂を配合することが好ましく、こ
の尿素系樹脂としては、尿素樹脂、ブチル化尿素系樹脂
等を用いることができる。なお、同様の目的でアルキド
樹脂(短油又は中油性のもの)、フェノール樹脂、ブチ
ル化ベンゾグアナミン樹脂、エポキシ樹脂等を用いるこ
とができる。
は、ベース樹脂100重量部に対して0.01〜10重
量部、特に0.5〜5重量部とするのが好ましい。この
配合量が0.01重量部未満では、十分な気泡混入防止
効果を得ることができず、10重量部を超えると導通信
頼性が悪化する。
物性(機械的強度、接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿
性、耐候性、架橋速度等)の改良や調節のために、樹脂
組成物にアクリロキシ基、メタクリロキシ基又はエポキ
シ基を有する反応性化合物(モノマー)を配合すること
が好ましい。この反応性化合物としては、アクリル酸又
はメタクリル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミド
が最も一般的であり、エステル残基としてはメチル、エ
チル、ドデシル、ステアリル、ラウリルのようなアルキ
ル基のほかに、シクロヘキシル基、テトラヒドロフルフ
リル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3
−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピル基等が挙げられる。また、エチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールとのエ
ステルも同様に用いられる。アミドとしては、ダイアセ
トンアクリルアミドが代表的である。多官能架橋助剤と
しては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、グリセリン等のアクリル酸又はメタクリル酸エステ
ル等が挙げられる。また、エポキシ基含有化合物として
は、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジル
エーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエー
テル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシル
グリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フ
ェノール(EO)5グリシジルエーテル、p−t−ブチ
ルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジ
ルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシジ
ルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテル等が挙げ
られる。また、エポキシ基を含有するポリマーをアロイ
化することによって同様の効果を得ることができる。
の混合物として、前記ベース樹脂100重量部に対し、
通常0.5〜80重量部、好ましくは0.5〜70重量
部添加して用いられる。この配合量が80重量部を超え
ると接着剤の調製時の作業性や成膜性を低下させること
がある。
ための硬化剤として有機過酸化物を配合するが、この有
機過酸化物としては、70℃以上の温度で分解してラジ
カルを発生するものであればいずれも使用可能である
が、半減期10時間の分解温度が50℃以上のものが好
ましく、成膜温度、調製条件、硬化(貼り合わせ)温
度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択され
る。
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン3、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ
クミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,
4’−ビス (t−ブチルパーオキシ)バレレート、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサ
イド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオ
キシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p
−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾ
イルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイ
ド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパ
ーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、サク
シニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサ
イド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシイソブチレート、2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイド等が挙げられる。これらの有機過酸化物は
1種を単独で用いても2種以上を併用しても良い。
0重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部配合さ
れる。
硬化のために、光によってラジカルを発生する光増感剤
を配合するが、この光増感剤(光重合開始剤)として
は、ラジカル光重合開始剤が好適に用いられる。ラジカ
ル光重合開始剤のうち、水素引き抜き型開始剤としてベ
ンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベ
ンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、イソ
プロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、4
−(ジエチルアミノ)安息香酸エチル等が使用可能であ
る。また、ラジカル光重合開始剤のうち、分子内開裂型
開始剤としてベンゾインエーテル、ベンゾイルプロピル
エーテル、ベンジルジメチルケタール、α―ヒドロキシ
アルキルフェノン型として、2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン、アルキルフェニルグリ
オキシレート、ジエトキシアセトフェノンが、また、α
―アミノアルキルフェノン型として、2−メチル−1−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロ
パノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1が、またア
シルフォスフィンオキサイド等が用いられる。これらの
光増感剤は1種を単独で用いても2種以上を併用しても
良い。
量部に対して好ましくは0.1〜10重量部配合され
る。
としてシランカップリング剤を添加することが好まし
い。シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等の
1種又は2種以上の混合物が用いられる。
は、ベース樹脂100重量部に対し通常0.01〜5重
量部で充分である。
性や貼り合わせ性等の向上の目的で炭化水素樹脂を添加
することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂
は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでもよい。天然樹脂
系では、ロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が好適
に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系樹
脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導体
としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、エ
ステル化、金属塩化したものを用いることができる。テ
ルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネン等のテルペン
系樹脂の他、テルペンフェノール樹脂を用いることがで
きる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、コバ
ル、シェラックを用いてもよい。一方、合成樹脂系では
石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂が好適
に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石油樹脂、芳香
族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、
水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、クマロンイン
デン樹脂を用いることができる。フェノール系樹脂では
アルキルフェノール樹脂、変性フェノール樹脂を用いる
ことができる。キシレン系樹脂ではキシレン樹脂、変性
キシレン樹脂を用いることができる。
択されるが、ベース樹脂100重量部に対して1〜20
0重量部が好ましく、更に好ましくは5〜150重量部
である。
成物には、老化防止剤、紫外線吸収剤、染料、加工助剤
等を本発明の目的に支障をきたさない範囲で用いてもよ
い。
であれば良く、種々のものを使用することができる。例
えば、銅、銀、ニッケル等の金属ないし合金粉末、この
ような金属又は合金で被覆された樹脂又はセラミック粉
体等を使用することができる。また、その形状について
も特に制限はなく、りん片状、樹枝状、粒状、ペレット
状等の任意の形状をとることができる。
07〜1.0×1010Paであるものが好ましい。即
ち、プラスチックフィルムを基材とする液晶フィルムな
どの被接着体の接続で異方性導電フィルムを使用する場
合、導電性粒子として弾性率の高いものを用いると、被
接着体にクラックが生じるなどの破壊や圧着後の粒子の
弾性変形回復によるスプリングバックなどが発生し、安
定した導通性能を得ることができない恐れがあるため、
上記弾性率範囲の導電性粒子を用いることが推奨され
る。これにより、被接着体の破壊を防止し、圧着後の粒
子の弾性変形回復によるスプリングバックの発生を抑制
し、導電性粒子の接触面積を広くすることが可能になっ
て、より安定した信頼性の高い導通性能を得ることがで
きる。なお、弾性率が1.0×107Paより小さい
と、粒子自身の損傷が生じ、導通特性が低下する場合が
あり、1.0×1010Paより大きいと、スプリング
バックの発生が生じる恐れがある。このような導電性粒
子としては、上記のような弾性率を有するプラスチック
粒子の表面を前述の金属又は合金で被覆したものが好適
に用いられる。
配合量は、前記ベース樹脂に対して0.1〜15容量%
であることが好ましく、また、この導電性粒子の平均粒
径は0.1〜100μmであることが好ましい。このよ
うに、配合量及び粒径を規定することにより、隣接した
回路間で導電性粒子が凝縮し、短絡し難くなり、良好な
導電性を得ることができるようになる。
な導電性粒子を接着剤中に分散させてなるものである
が、この接着剤としては、メルトインデックス(MF
R)が1〜3000、特に1〜1000、とりわけ1〜
800であることが好ましく、また、70℃における流
動性が105Pa・s以下であることが好ましく、従っ
て、このようなMFR及び流動性が得られるように前記
ベース樹脂を適宜選択使用することが望ましい。
ス樹脂を前述の添加剤、導電性粒子と所定の配合で均一
に混合し、押出機、ロール等で混練した後、カレンダー
ロール、Tダイ押出、インフレーション等の成膜法によ
り所定の形状に成膜することにより製造される。なお、
成膜に際しては、ブロッキング防止、被着体との圧着を
容易にするため等の目的で、エンボス加工を施してもよ
い。
ムを被着体と貼り合わせるには、常法、例えば、熱プレ
スによる貼り合わせ法や、押出機、カレンダーによる直
接ラミネート法、フィルムラミネーターによる加熱圧着
法等の手法を用いることができる。
に何ら影響を及ぼさない溶媒に均一に溶解させ、部材
(セパレーター)の表面に均一に塗布し、他の被着体
(ポリイミド・銅箔等)を仮圧着した後、熱硬化又は光
硬化させることにより接着することもできる。
条件としては、熱硬化の場合は、用いる有機過酸化物の
種類に依存するが、通常70〜170℃、好ましくは7
0〜150℃で、通常10秒〜120分、好ましくは2
0秒〜60分である。
光源として紫外〜可視領域に発光する多くのものが採用
でき、例えば超高圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカルラン
プ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、マーキュリーハ
ロゲンランプ、カーボンアーク灯、白熱灯、レーザー光
等が挙げられる。照射時間は、ランプの種類、光源の強
さによって一概には決められないが、数十秒〜数十分程
度である。
0〜120℃に加温し、これに紫外線を照射しても良
い。
ィルム厚さ方向に10Ω以下、特に5Ω以下の導電性を
有し、面方向の抵抗は106Ω以上、特に109Ω以上
であることが好ましい。
PCやTABと液晶パネルのガラス基板上のITO端子
との接続など、種々の端子間の接続に使用されるなど従
来の異方性導電フィルムと同様の用途に用いられ、硬化
時に架橋構造が形成されると共に、高い接着性、特に金
属との優れた密着性と、優れた耐久性、耐熱性が得られ
る。
TOとSiOXとの両方に対して高い接着性を有し、上
記端子間の接続に有効である。
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
B3000−1」)のトルエン25重量%溶液を調製
し、ポリビニルブチラール100重量部に対して表1に
示す成分を表1に示す量で混合し、これをバーコーター
によりセパレーターであるポリテレフタル酸エチレン上
に塗布し、幅5mm、厚さ15μmのフィルムを得た。
OX膜を介してITO端子を形成した基板と、ポリイミ
ド基板に銅箔をパターニングした基板との接着用とし
て、セパレーターを剥離してモニターで位置決めをし、
熱硬化(実施例1〜5)の場合は130℃で20秒間、
3MPaにおいて加熱圧着した。また、光硬化(実施例
6〜10)の場合は、加熱の代りにハロゲンランプで3
0秒間照射を行った。得られたサンプルについて、引張
試験機による90°剥離試験(50mm/min)によ
り接着力を測定すると共に、デジタルマルチメータによ
り厚み方向の導通抵抗を測定し、結果を表1に示した。
しく接着性に優れることがわかる。
TOとSiOXとの両方に対して高い接着力を示す異方
性導電フィルムが提供される。
Claims (9)
- 【請求項1】 導電性粒子が接着剤層中に分散された異
方性導電フィルムにおいて、 該接着剤が、ベース樹脂及びメラミン系樹脂を含む熱硬
化性又は光硬化性樹脂組成物に、導電性粒子を配合して
なることを特徴とする異方性導電フィルム。 - 【請求項2】 請求項1において、該ベース樹脂が、ポ
リビニルアルコールをアセタール化して得られるポリア
セタール化樹脂、或いは、アクリル系モノマー及び/又
はメタクリル系モノマーを重合して得られる(メタ)ア
クリル系樹脂であることを特徴とする異方性導電フィル
ム。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、該樹脂組成物
がベース樹脂100重量部に対してメラミン系樹脂を1
〜200重量部含有することを特徴とする異方性導電フ
ィルム。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
て、該樹脂組成物がベース樹脂100重量部に対して尿
素系樹脂を0.01〜10重量部含有することを特徴と
する異方性導電フィルム。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
て、該樹脂組成物がベース樹脂100重量部に対して有
機過酸化物又は光増感剤を0.1〜10重量部含有する
ことを特徴とする異方性導電フィルム。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
て、該樹脂組成物がベース樹脂100重量部に対して、
アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合
物及びエポキシ基含有化合物よりなる群から選ばれる少
なくとも1種の反応性化合物を0.5〜80重量部含有
することを特徴とする異方性導電フィルム。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項におい
て、該樹脂組成物がベース樹脂100重量部に対してシ
ランカップリング剤を0.01〜5重量部含有すること
を特徴とする異方性導電フィルム。 - 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項におい
て、該樹脂組成物がベース樹脂100重量部に対して炭
化水素樹脂1〜200重量部含有することを特徴とする
異方性導電フィルム。 - 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項におい
て、該導電性粒子の配合量がベース樹脂に対して0.1
〜15容量%であることを特徴とする異方性導電フィル
ム。
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