JP2001176335A - 異方性導電フィルム - Google Patents
異方性導電フィルムInfo
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Abstract
ができ、低温、低圧の接着条件で高い導通信頼性と接着
力を得ることができる異方性導電フィルムを提供する。 【解決手段】 導電性粒子が接着剤層中に分散された異
方性導電フィルム。接着剤は、ベース樹脂及び重合禁止
剤を含む熱硬化性樹脂組成物に、導電性粒子を配合して
なる。
Description
に介装し、回路間を加熱、加圧することによりこれら回
路間を導電性粒子を介して導通すると共に、これら回路
同士を接着固定する目的に使用される厚み方向にのみ導
電性を付与する異方性導電フィルムに係り、特に、接着
剤の硬化反応速度を容易に制御することができ、低温、
低圧の接着条件で高い導通信頼性と接着力を得ることが
できる異方性導電フィルムに関する。
粒子が分散され、厚さ方向に加圧することにより厚さ方
向に導電性が付与されるものであり、相対峙する回路間
に介装し、回路間を加圧、加熱することにより回路間を
導電性粒子を介して接続すると共に、これら回路間を接
着固定する目的に使用され、厚み方向にのみ導電性を与
えるものである。
シブルプリント基板(FPC)やTABと液晶パネルの
ガラス基板上に形成されたITO(スズインジウム酸化
物)端子とを接続する場合をはじめとして、種々の端子
間に異方性導電膜を形成し、それにより該端子間を接着
すると共に電気的に接合する場合に使用されている。
キシ系又はフェノール系樹脂と硬化剤を主成分とする接
着剤に導電性粒子を分散させたもので構成され、中でも
使用上の便宜等の点から接着剤としては1液型の熱硬化
型のものが主流になっている。また、異方性導電フィル
ムとしては、高温高湿下でも安定した接続信頼性が得ら
れるようにするため、種々の方法により接着強度の強化
が図られているが、従来のエポキシ系又はフェノール系
樹脂を用いた異方性導電フィルムは、接着力が低く、作
業性が悪く、耐湿耐熱性に問題があった。
めに、電極のファィンピッチ化が進み、異方性導電フィ
ルム実装の際の熱や圧力による基材の伸びが問題となっ
ている。また、軽量化、コストダウンのために基材の材
質も、従来よりも耐熱性、耐圧力性の低い材料が使用さ
れつつあり、異方性導電フィルム実装の際の熱や圧力に
よる基材の損傷も問題となっている。このため、異方性
導電フィルムとしては、より低温、低圧での接着が要求
されることから、エポキシ系、フェノール系では実現し
得ない低温、低圧条件での接着を可能とすべく、ラジカ
ル反応を用いた材料系を用いた開発が進められ、本出願
人は、先にポリビニルアルコールをアセタール化して得
られるポリアセタール化樹脂を主成分とする熱又は光硬
化性接着剤からなる異方性導電フィルム(特開平10−
338860号公報)、或いは、アクリル系モノマー及
び/又はメタクリル系モノマーを重合して得られる(メ
タ)アクリル系樹脂を主成分とする熱又は光硬化性接着
剤からなる異方性導電フィルム(特開平10−3388
44号公報)を提案した。
系の接着剤において、低温化、低圧力化を目指して反応
速度を極端に上げてしまうと、接着剤の流動性が損なわ
れ、接着剤に含有される導電性粒子が電極間にコンタク
トして導通が図れる前に接着剤が硬化してしまい、導通
信頼性が低くなる。また、基材に対して十分に濡れる前
に接着剤が硬化してしまうと、接着力が極端に低くなっ
てしまうという問題があった。
剤の硬化反応速度を容易に制御することができ、低温、
低圧の接着条件で高い導通信頼性と接着力を得ることが
できる異方性導電フィルムを提供することを目的とす
る。
ルムは、導電性粒子が接着剤層中に分散された異方性導
電フィルムにおいて、該接着剤が、ベース樹脂と重合禁
止剤とを含む熱硬化性又は光硬化性樹脂組成物に、導電
性粒子を配合してなることを特徴とする。
中に重合禁止剤を含むため、この重合禁止剤の配合量を
調整することにより、当該接着条件に好適な硬化開始時
間を確保することができ、高い導通信頼性と接着性を得
ることができるようになる。
にポリビニルアルコールをアセタール化して得られるポ
リアセタール化樹脂、或いは、アクリル系モノマー及び
/又はメタクリル系モノマーを重合して得られる(メ
タ)アクリル系樹脂が用いられる。
は重合禁止剤を100〜50000ppm含有すること
が好ましい。
脂100重量部に対して有機過酸化物又は光増感剤を
0.1〜10重量部、アクリロキシ基含有化合物、メタ
クリロキシ基含有化合物及びエポキシ基含有化合物より
なる群から選ばれる少なくとも1種の反応性化合物を
0.5〜80重量部、シランカップリング剤を0.01
〜5重量部、炭化水素樹脂を1〜200重量部含有する
ことが好ましい。
対して0.1〜15容量%であることが好ましく、その
好適な平均粒径は0.1〜100μmである。
は、更に下記の特長を有することができる。 1) 耐湿耐熱性に優れ、高温高湿下で長時間保持した
後においても、異方性導電フィルムの特性を有効に発揮
し、耐久性に優れている。 2) リペア性が良好である。 3) 透明性が良好である。 4) 従来品に比べ、安定して高い接着性を発揮する。 5) 透明なポリマーを原料としたフィルムを使用する
ことにより、電極位置決めの際の光透過性がよく、作業
性が良好となる。 6) エポキシ系等の従来品は、150℃以上の加熱が
必要であったが、本発明によれば、130℃以下、特に
100℃以下で硬化接着も可能であり、またUV硬化性
とすることもできるため、更に低温での硬化接着も可能
である。 7) 従来用いられているエポキシ系、フェノール系の
異方性導電フィルムは、粘着性がなく、フィルムが電極
に粘着力で仮止めしにくく、剥がれ易く、作業性が悪い
が、本発明の異方性導電フィルムは、仮止め時の粘着力
が高いため、作業性が良好である。
に説明する。
成物のベース樹脂は、ポリビニルアルコールをアセター
ル化して得られるポリアセタール化樹脂、或いは、アク
リル系モノマー及び/又はメタクリル系モノマーを重合
して得られる(メタ)アクリル系樹脂である。
ル基の割合が30モル%以上であるものが好ましい。ア
セタール基の割合が30モル%より少ないと耐湿性が悪
くなる恐れが生じる。このポリアセタール化樹脂として
は、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等が
挙げられるが、特にはポリビニルブチラールが好まし
い。このようなポリアセタール化樹脂としては、市販品
を用いることができ、例えば電気化学工業社製「デンカ
PVB3000−1」「デンカPVB2000−L」な
どを用いることができる。
系モノマーの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて
重合して得られる(メタ)アクリル系樹脂を構成するモ
ノマーとしては、アクリル酸エステル又はメタクリル酸
エステル系モノマーの中から選ばれるモノマーが挙げら
れ、例えば、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数1〜
20、特に1〜18の非置換又はエポキシ基等の置換基
を有する置換脂肪族アルコールなどとのエステルが好適
に使用される。
には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソ
アミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリ
ルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキ
シジエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエ
チレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレン
グリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコ
ールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フ
ェノキシポリエチレングリコールアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレ
ート、1−ヒドロキシエチルアクリレート、イソオクチ
ルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、イソス
テアリルアクリレート、2−エチルヘキシルジグリコー
ルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、
ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、EO変
性トリメチロールプロパンアクリレート、パーフロロオ
クチルエチルアクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート、ネオペンチルグ
リコールアクリル酸安息香酸エステル、トリエチレング
リコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノ
ナンジオールジアクリレート、ジメチロールトリシクロ
デカンジアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートなどが挙
げられる。
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチ
ルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エ
チルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレー
ト、n−ラウリルメタクリレート、C12・C13混合
アルキルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、
C12〜C15混合アルキルメタクリレート、n−ステ
アリルメタクリレート、メトキシジエチレングリコール
メタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、テトラヒ
ドロフルフリルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、フェノキシエチルメタクリレート、イソボルニルメ
タクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキ
シブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタク
リレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリ
セリンジメタクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、
1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオ
ールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、tert−ブチルメタクリレート、イソ
ステアリルメタクリレート、メトキシトリエチレングリ
コールメタクリレート、n−ブトキシエチルメタクリレ
ート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリ
エチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジメタクリレート、トリフロロエチルメタクリ
レート、2,2,3,3−テトラフロロプロピルメタク
リレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチ
ルメタクリレート、パーフロロオクチルエチルメタクリ
レート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、
1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジブロモ
ネオペンチルグリコールジメタクリレート、グリシジル
メタクリレートなどが挙げられる。
ーとしては、特にアクリル酸又はメタクリル酸と一価ア
ルコール、とりわけ脂肪族系一価アルコールとのエステ
ルが好ましい。なお、脂肪族系一価アルコールとは、ア
ルコール性水酸基がフェニル基等の芳香族環に結合して
いないものを意味する。
めに用いられる重合禁止剤としては、有機過酸化物又は
光増感剤による架橋反応を抑制し得るものであれば良
く、特に制限はないが、具体的にはp−ベンゾキノン、
ナフトキノン、フェナンスラキノン、p−キシロキノ
ン、p−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5
−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキ
シ−p−ベンゾキノン、ヒドロキノン、p−t−ブチル
カテコール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、モ
ノ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミル
ヒドロキノン、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ヒド
ロキノンモノメチルエーテル、α−ナフトール、アセト
アミジンアセテート、アセトアミジンサルフェート、フ
ェニルヒドラジン塩酸塩、ヒドラジン塩酸塩、トリメチ
ルベンジルアンモニウムクロリド、ラウリルピリジウム
クロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、フ
ェニルトリメチルアンモニウムクロリド、トリメチルベ
ンジルアンモニウムオキザレート、トロメチルベンジル
アンモニウムマレエート、フェニル−β−ナフチルアミ
ン、p−ベンジルアミノフェノール、ジニトロベンゼ
ン、トリニトロトルエン、ピクリン酸、キノンジオキシ
ム、シクロヘキサノンオキシム、ピロガロール、タンニ
ン酸、レゾルシン、トリエチルアミン塩酸塩、ジメチル
アニリン塩酸塩、ジブチルアミン塩酸塩などが挙げられ
る。
くとも1種が単独で或いは混合して用いられ、通常、樹
脂組成物中に100〜50000ppm配合される。こ
の配合量が100ppm未満では硬化開始時間の制御が
困難であり、50000ppmを超えると架橋反応が阻
害され、十分な接着力が得られない場合がある。重合禁
止剤の好適な配合量は200〜10000ppmであ
る。
物性(機械的強度、接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿
性、耐候性、架橋速度等)の改良や調節のために、樹脂
組成物にアクリロキシ基、メタクリロキシ基又はエポキ
シ基を有する反応性化合物(モノマー)を配合すること
が好ましい。この反応性化合物としては、アクリル酸又
はメタクリル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミド
が最も一般的であり、エステル残基としてはメチル、エ
チル、ドデシル、ステアリル、ラウリルのようなアルキ
ル基のほかに、シクロヘキシル基、テトラヒドロフルフ
リル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3
−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピル基等が挙げられる。また、エチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールとのエ
ステルも同様に用いられる。アミドとしては、ダイアセ
トンアクリルアミドが代表的である。多官能架橋助剤と
しては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、グリセリン等のアクリル酸又はメタクリル酸エステ
ル等が挙げられる。また、エポキシ基含有化合物として
は、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジル
エーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエー
テル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシル
グリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フ
ェノール(EO)5グリシジルエーテル、p−t−ブチ
ルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジ
ルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシジ
ルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテル等が挙げ
られる。また、エポキシ基を含有するポリマーをアロイ
化することによって同様の効果を得ることができる。
の混合物として、前記ベース樹脂100重量部に対し、
通常0.5〜80重量部、好ましくは0.5〜70重量
部添加して用いられる。この配合量が80重量部を超え
ると接着剤の調製時の作業性や成膜性を低下させること
がある。
ための硬化剤として有機過酸化物を配合するが、この有
機過酸化物としては、70℃以上の温度で分解してラジ
カルを発生するものであればいずれも使用可能である
が、半減期10時間の分解温度が50℃以上のものが好
ましく、成膜温度、調製条件、硬化(貼り合わせ)温
度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択され
る。
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン3、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ
クミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,
4’−ビス (t−ブチルパーオキシ)バレレート、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサ
イド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオ
キシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p
−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾ
イルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイ
ド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパ
ーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、サク
シニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサ
イド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシイソブチレート、2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイド等が挙げられる。これらの有機過酸化物は
1種を単独で用いても2種以上を併用しても良い。
0重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部配合さ
れる。
硬化のために、光によってラジカルを発生する光増感剤
を配合するが、この光増感剤(光重合開始剤)として
は、ラジカル光重合開始剤が好適に用いられる。ラジカ
ル光重合開始剤のうち、水素引き抜き型開始剤としてベ
ンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベ
ンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、イソ
プロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、4
−(ジエチルアミノ)安息香酸エチル等が使用可能であ
る。また、ラジカル光重合開始剤のうち、分子内開裂型
開始剤としてベンゾインエーテル、ベンゾイルプロピル
エーテル、ベンジルジメチルケタール、α―ヒドロキシ
アルキルフェノン型として、2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン、アルキルフェニルグリ
オキシレート、ジエトキシアセトフェノンが、また、α
―アミノアルキルフェノン型として、2−メチル−1−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロ
パノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1が、またア
シルフォスフィンオキサイド等が用いられる。これらの
光増感剤は1種を単独で用いても2種以上を併用しても
良い。
量部に対して好ましくは0.1〜10重量部配合され
る。
としてシランカップリング剤を添加することが好まし
い。シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等の
1種又は2種以上の混合物が用いられる。
は、ベース樹脂100重量部に対し通常0.01〜5重
量部で充分である。
性や貼り合わせ性等の向上の目的で炭化水素樹脂を添加
することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂
は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでもよい。天然樹脂
系では、ロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が好適
に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系樹
脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導体
としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、エ
ステル化、金属塩化したものを用いることができる。テ
ルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネン等のテルペン
系樹脂の他、テルペンフェノール樹脂を用いることがで
きる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、コバ
ル、シェラックを用いてもよい。一方、合成樹脂系では
石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂が好適
に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石油樹脂、芳香
族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、
水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、クマロンイン
デン樹脂を用いることができる。フェノール系樹脂では
アルキルフェノール樹脂、変性フェノール樹脂を用いる
ことができる。キシレン系樹脂ではキシレン樹脂、変性
キシレン樹脂を用いることができる。
択されるが、ベース樹脂100重量部に対して1〜20
0重量部が好ましく、更に好ましくは5〜150重量部
である。
成物には、老化防止剤、紫外線吸収剤、染料、加工助剤
等を本発明の目的に支障をきたさない範囲で用いてもよ
い。
であれば良く、種々のものを使用することができる。例
えば、銅、銀、ニッケル等の金属ないし合金粉末、この
ような金属又は合金で被覆された樹脂又はセラミック粉
体等を使用することができる。また、その形状について
も特に制限はなく、りん片状、樹枝状、粒状、ペレット
状等の任意の形状をとることができる。
07〜1.0×1010Paであるものが好ましい。即
ち、プラスチックフィルムを基材とする液晶フィルムな
どの被接着体の接続で異方性導電フィルムを使用する場
合、導電性粒子として弾性率の高いものを用いると、被
接着体にクラックが生じるなどの破壊や圧着後の粒子の
弾性変形回復によるスプリングバックなどが発生し、安
定した導通性能を得ることができない恐れがあるため、
上記弾性率範囲の導電性粒子を用いることが推奨され
る。これにより、被接着体の破壊を防止し、圧着後の粒
子の弾性変形回復によるスプリングバックの発生を抑制
し、導電性粒子の接触面積を広くすることが可能になっ
て、より安定した信頼性の高い導通性能を得ることがで
きる。なお、弾性率が1.0×107Paより小さい
と、粒子自身の損傷が生じ、導通特性が低下する場合が
あり、1.0×1010Paより大きいと、スプリング
バックの発生が生じる恐れがある。このような導電性粒
子としては、上記のような弾性率を有するプラスチック
粒子の表面を前述の金属又は合金で被覆したものが好適
に用いられる。
配合量は、前記ベース樹脂に対して0.1〜15容量%
であることが好ましく、また、この導電性粒子の平均粒
径は0.1〜100μmであることが好ましい。このよ
うに、配合量及び粒径を規定することにより、隣接した
回路間で導電性粒子が凝縮し、短絡し難くなり、良好な
導電性を得ることができるようになる。
な導電性粒子を接着剤中に分散させてなるものである
が、この接着剤としては、メルトインデックス(MF
R)が1〜3000、特に1〜1000、とりわけ1〜
800であることが好ましく、また、70℃における流
動性が105Pa・s以下であることが好ましく、従っ
て、このようなMFR及び流動性が得られるように前記
ベース樹脂を適宜選択使用することが望ましい。
ス樹脂を前述の添加剤、導電性粒子と所定の配合で均一
に混合し、押出機、ロール等で混練した後、カレンダー
ロール、Tダイ押出、インフレーション等の成膜法によ
り所定の形状に成膜することにより製造される。なお、
成膜に際しては、ブロッキング防止、被着体との圧着を
容易にするため等の目的で、エンボス加工を施してもよ
い。
ムを被着体と貼り合わせるには、常法、例えば、熱プレ
スによる貼り合わせ法や、押出機、カレンダーによる直
接ラミネート法、フィルムラミネーターによる加熱圧着
法等の手法を用いることができる。
に何ら影響を及ぼさない溶媒に均一に溶解させ、部材
(セパレーター)の表面に均一に塗布し、他の被着体
(ポリイミド・銅箔等)を仮圧着した後、熱硬化又は光
硬化させることにより接着することもできる。
条件としては、熱硬化の場合は、用いる有機過酸化物の
種類に依存するが、通常70〜170℃、好ましくは7
0〜150℃で、通常10秒〜120分、好ましくは2
0秒〜60分である。
光源として紫外〜可視領域に発光する多くのものが採用
でき、例えば超高圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカルラン
プ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、マーキュリーハ
ロゲンランプ、カーボンアーク灯、白熱灯、レーザー光
等が挙げられる。照射時間は、ランプの種類、光源の強
さによって一概には決められないが、数十秒〜数十分程
度である。
0〜120℃に加温し、これに紫外線を照射しても良
い。
(フィルム厚さ方向)に導電性が生じるが、この加圧力
は適宜選定され、通常3MPa、特に2〜3MPaの加
圧力とすることが好ましい。
ィルム厚さ方向に10Ω以下、特に5Ω以下の導電性を
有し、面方向の抵抗は106Ω以上、特に109Ω以上
であることが好ましい。
PCやTABと液晶パネルのガラス基板上のITO端子
との接続など、種々の端子間の接続に使用されるなど従
来の異方性導電フィルムと同様の用途に用いられ、硬化
時に架橋構造が形成されると共に、高い接着性、特に金
属との優れた密着性と、優れた耐久性、耐熱性が得られ
る。
00〜130℃、2〜3MPaの低温、低圧条件での接
続に有効である。
発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超
えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
B3000−1」)のトルエン25重量%溶液を調製
し、ポリビニルブチラール100重量部に対して表1に
示す成分を表1に示す量で混合し、これをバーコーター
によりセパレーターであるポリテレフタル酸エチレン上
に塗布し、幅5mm、厚さ15μmのフィルムを得た。
との接着用として、セパレーターを剥離してモニターで
位置決めをし、熱硬化(実施例1〜3)の場合は130
℃で20秒間、3MPaにおいて加熱圧着した。また、
光硬化(実施例4,5)の場合は、加熱の代りにハロゲ
ンランプで30秒間照射を行った。得られたサンプルに
ついて、引張試験機による90°剥離試験(50mm/
min)により接着力を測定すると共に、デジタルマル
チメータにより厚み方向の導通抵抗と面方向の絶縁抵抗
を測定し、結果を表1に示した。
しく接着性と導通信頼性に優れることがわかる。
施例1と同様にしてサンプルを作製し、同様に基板の接
着を行って接着力を測定し、結果を実施例1の結果(N
o.2)と共に表2に示した。
と130℃、20秒の接着条件では反応が十分に進行せ
ず、接着力が低下することがわかる。
着剤の硬化反応速度を容易に制御することができ、低
温、低圧の接着条件で高い導通信頼性と接着力を得るこ
とができる異方性導電フィルムが提供される。
Claims (9)
- 【請求項1】 導電性粒子が接着剤層中に分散された異
方性導電フィルムにおいて、 該接着剤が、ベース樹脂と重合禁止剤とを含む熱硬化性
又は光硬化性樹脂組成物に、導電性粒子を配合してなる
ことを特徴とする異方性導電フィルム。 - 【請求項2】 請求項1において、該ベース樹脂が、ポ
リビニルアルコールをアセタール化して得られるポリア
セタール化樹脂、或いは、アクリル系モノマー及び/又
はメタクリル系モノマーを重合して得られる(メタ)ア
クリル系樹脂であることを特徴とする異方性導電フィル
ム。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、該樹脂組成物
中に重合禁止剤が100〜50000ppm含有されて
いることを特徴とする異方性導電フィルム。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
て、該樹脂組成物がベース樹脂100重量部に対して有
機過酸化物又は光増感剤を0.1〜10重量部含有する
ことを特徴とする異方性導電フィルム。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
て、該樹脂組成物がベース樹脂100重量部に対して、
アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合
物及びエポキシ基含有化合物よりなる群から選ばれる少
なくとも1種の反応性化合物を0.5〜80重量部含有
することを特徴とする異方性導電フィルム。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
て、該樹脂組成物がベース樹脂100重量部に対してシ
ランカップリング剤を0.01〜5重量部含有すること
を特徴とする異方性導電フィルム。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項におい
て、該樹脂組成物がベース樹脂100重量部に対して炭
化水素樹脂1〜200重量部含有することを特徴とする
異方性導電フィルム。 - 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項におい
て、該導電性粒子の配合量がベース樹脂に対して0.1
〜15容量%であることを特徴とする異方性導電フィル
ム。 - 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項におい
て、該導電性粒子の平均粒径が0.1〜100μmであ
ることを特徴とする異方性導電フィルム。
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