JP2001049209A - 異方性導電フィルム - Google Patents

異方性導電フィルム

Info

Publication number
JP2001049209A
JP2001049209A JP11227707A JP22770799A JP2001049209A JP 2001049209 A JP2001049209 A JP 2001049209A JP 11227707 A JP11227707 A JP 11227707A JP 22770799 A JP22770799 A JP 22770799A JP 2001049209 A JP2001049209 A JP 2001049209A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anisotropic conductive
conductive film
weight
parts
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11227707A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Sakurai
良 桜井
Takahiro Matsuse
貴裕 松瀬
Teruo Miura
映生 三浦
Yasuhiro Morimura
泰大 森村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP11227707A priority Critical patent/JP2001049209A/ja
Publication of JP2001049209A publication Critical patent/JP2001049209A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度な流動性を有し、圧着時の接着剤成分の
はみ出しの問題のない異方性導電フィルムを提供する。 【解決手段】 導電性粒子が接着剤層中に分散された異
方性導電フィルムにおいて、接着剤が、ベース樹脂、流
動性を制御するための高分子成分、反応性化合物及び有
機過酸化物を含む熱硬化性樹脂組成物に、導電性粒子を
配合してなり、アクリロイル基及び/又はメタクリロイ
ル基を含む化合物を主成分とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相対峙する回路基
板間に介装し、回路間を導電性粒子を介して接続すると
共に、これら回路基板同士を接着固定する目的に使用さ
れる厚み方向にのみ導電性を付与する異方性導電フィル
ムに係り、特に、圧着時の接着剤のはみ出しの問題がな
く、導電性の異方性に優れた異方性導電フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】異方性導電フィルムは、フレキシブルプ
リント基板(FPC)やTABと液晶パネルのガラス基
板上に形成されたITO端子とを接続する場合をはじめ
として、種々の端子間に異方性導電膜を形成し、それに
より該基板同士を接着すると共に端子間を電気的に接合
する場合に使用されている。
【0003】従来、異方性導電フィルムは、一般にエポ
キシ系又はフェノール系樹脂と硬化剤を主成分とする接
着剤に導電性粒子を分散させたもので構成され、中でも
使用上の便宜等の点から接着剤としては1液型の熱硬化
型のものが主流とされている。
【0004】しかし、エポキシ系又はフェノール系樹脂
を用いた異方性導電フィルムは、粘着力が低く、作業性
が悪く、耐湿耐熱性にも問題があることから、この問題
を解決するものとして、ベース樹脂が、ポリビニルアル
コールをアセタール化して得られるポリマーを主成分と
する異方性導電フィルム(特開平10−338860号
公報)や、アクリル系モノマー及びメタクリル系モノマ
ーから選ばれる1種又は2種以上を重合して得られるポ
リマーを主成分とする異方性導電フィルム(特開平10
−338844号公報)、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体を主成分とする異方性導電フィルム(特開平
10−338859号公報)、アクリル基を含有するポ
リマーを主成分とする異方性導電フィルム(特開平10
−338842号公報)、エチレン−酢酸ビニル系共重
合体を主成分とする異方性導電フィルム(特開平9−1
18860号公報)などが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような異方性導電
フィルムにあっては、接着剤の熱硬化性樹脂組成物の流
動性が極めて重要な特性であり、流動性が過度に高い接
着剤、例えばエポキシ樹脂のように流動性が著しく高い
接着剤の場合、異方性導電フィルムを圧着する際に、被
着体の貼着面から接着剤成分がはみ出し、未反応となっ
た接着剤成分による周辺部材への悪影響や異方性導電性
の低下などが問題となる。即ち、異方性導電フィルムを
貼着するに当っては、異方性導電フィルムを基板等の被
着体に仮接着した後、熱板等を押し当てて加熱加圧する
ことにより、接着剤を熱硬化させて接着するが、この
際、接着剤の流動性が高過ぎて、貼着面から接着剤成分
がはみ出すと、この部分には熱がかからないことによ
り、接着剤成分が未反応(未硬化)のまま残留する。こ
の未反応部分は高分子化されていない化合物よりなり、
吸湿性に富み、吸湿による絶縁抵抗値の低下、或いは未
反応化合物の揮発による周辺金属部材の腐食等が起こ
る。また、このように、接着剤成分のはみ出しが生じる
と、導通すべき端子間の接着剤部分に気泡が入り、これ
により導電性が低下するという問題も生じる。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決し、適度
な流動性を有し、圧着時の接着剤成分のはみ出しの問題
のない異方性導電フィルムを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の異方性導電フィ
ルムは、導電性粒子が接着剤層中に分散された異方性導
電フィルムにおいて、該接着剤が、ベース樹脂、流動性
を制御するための高分子成分、反応性化合物及び有機過
酸化物を含む熱硬化性樹脂組成物に、導電性粒子を配合
してなり、アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基
を含む化合物を主成分とすることを特徴とする。
【0008】本発明では、流動性を制御する目的で、3
次元架橋する反応基を持つ反応性高分子成分を含有させ
ることにより熱硬化性樹脂組成物にチクソ性を付与し、
圧着時のはみ出し及びそれによる絶縁抵抗値の低下、周
辺部材の腐食、端子間への気泡入りによる導電性の低下
等の問題を解消ないし軽減することができる。
【0009】本発明において、熱硬化性樹脂組成物はベ
ース樹脂100重量部に対して反応性化合物を0.5〜
80重量部含有することが好ましく、この反応性化合物
としては、アクリロイル基を有する化合物、メタクリロ
イル基を有する化合物及びエポキシ基を有する化合物よ
りなる群から選ばれる1種又は2種以上が好適である。
【0010】また、高分子成分としては、アクリロイル
基、メタクリロイル基又はエポキシ基を有する高分子化
合物が好ましく、熱硬化性樹脂組成物中にベース樹脂1
00重量部に対して高分子成分を0.5〜95重量部含
有することが好ましい。
【0011】また、熱硬化性樹脂組成物はベース樹脂1
00重量部に対して有機過酸化物を0.1〜10重量
部、シランカップリング剤を0.01〜5重量部含有す
ることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0013】本発明において、接着剤を構成する熱硬化
性樹脂組成物のベース樹脂としては、アクリル系モノマ
ー及びメタクリル系モノマーの1種を単独で又は2種以
上を組み合わせて重合して得られるポリマーが好まし
い。
【0014】ここで、アクリル酸エステル又はメタクリ
ル酸エステル系モノマーの中から選ばれるモノマーとし
ては、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数1〜20、
特に1〜18の非置換又はエポキシ基等の置換基を有す
る置換脂肪族アルコールなどとのエステルが好ましい。
【0015】アクリル系モノマーとして具体的には、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、イソアミルア
クリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリ
レート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチ
レングリコールアクリレート、メトキシトリエチレング
リコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ルアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアク
リレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシ
ポリエチレングリコールアクリレート、テトラヒドロフ
ルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、1
−ヒドロキシエチルアクリレート、イソオクチルアクリ
レート、イソミリスチルアクリレート、イソステアリル
アクリレート、2−エチルヘキシルジグリコールアクリ
レート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリテト
ラメチレングリコールジアクリレート、EO変性トリメ
チロールプロパンアクリレート、パーフロロオクチルエ
チルアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、ネオペンチルグリコールア
クリル酸安息香酸エステル、トリエチレングリコールジ
アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオ
ールジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ
アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−
3−フェノキシプロピルアクリレートなどが挙げられ
る。
【0016】また、メタクリル系モノマーとしては、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチ
ルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エ
チルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレー
ト、n−ラウリルメタクリレート、C12・C13混合アル
キルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、C12
〜C15混合アルキルメタクリレート、n−ステアリルメ
タクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリ
レート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、テトラヒドロフル
フリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェ
ノキシエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチル
メタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリセリン
ジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,4−
ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、tert−ブチルメタクリレート、イソステアリ
ルメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールメ
タクリレート、n−ブトキシエチルメタクリレート、3
−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ト
リエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレン
グリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジメタクリレート、トリフロロエチルメタクリレート、
2,2,3,3−テトラフロロプロピルメタクリレー
ト、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルメタ
クリレート、パーフロロオクチルエチルメタクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,1
0−デカンジオールジメタクリレート、ジブロモネオペ
ンチルグリコールジメタクリレート、グリシジルメタク
リレートなどが挙げられる。
【0017】ベース樹脂のポリマーを得るためのアクリ
ル系モノマー、メタクリル系モノマーとしては、特にア
クリル酸又はメタクリル酸と一価アルコール、とりわけ
脂肪族系一価アルコールとのエステルが好ましい。な
お、脂肪族系一価アルコールとは、アルコール性水酸基
がフェニル基等の芳香族環に結合していないものを意味
する。
【0018】流動性を制御するための高分子成分として
は、熱硬化性樹脂組成物の流動性を制御できるものであ
れば良く、特に制限はないが、アクリロイル基、メタク
リロイル基又はエポキシ基を含有する高分子成分が好ま
しく、例えば上述のベース樹脂と同様の配合の樹脂であ
って、分子量が1×104〜1×106のものを用いるこ
とができる。
【0019】このような高分子成分はベース樹脂100
重量部に対して0.5〜95重量部配合するのが好まし
い。この配合量が0.5重量部未満では、高分子成分を
配合したことによる流動性の制御効果が十分でなく、9
5重量部を超えると流動性が極めて低下し、導通特性が
悪化するという問題がある。
【0020】本発明においては、このような高分子成分
を上記範囲内で混合することにより、熱硬化性樹脂組成
物、即ち、導電性粒子以外のベース樹脂、高分子成分、
反応性化合物、有機過酸化物、その他の添加剤で得られ
る熱硬化性樹脂組成物について、JSR製キュラストメ
ータにより測定した130℃での溶融トルクが0.05
〜3kg・cm程度となることが好ましい。
【0021】反応性化合物とは、異方性導電フィルムの
物性(機械的強度、接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿
性、耐候性、架橋速度等)の改良や調節のために添加さ
れるものであって、例えば、アクリロイル基、メタクリ
ロイル基又はエポキシ基を有する化合物(モノマー)が
挙げられる。
【0022】反応性化合物としては、アクリル酸又はメ
タクリル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最
も一般的であり、エステル残基としては先に例示したモ
ノマーが挙げられるが、エチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等の多価アルコールとのエステルが好適に用
いられる。アミドとしては、ダイアセトンアクリルアミ
ドが代表的である。多官能架橋助剤としては、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等
のアクリル酸又はメタクリル酸エステル等が挙げられ
る。また、エポキシ基含有化合物としては、トリグリシ
ジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
ト、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アリ
ルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジル
エーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール
(EO)5グリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニ
ルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステ
ル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシジルメタク
リレート、ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。
また、エポキシ基を含有するポリマーをアロイ化するこ
とによって同様の効果を得ることができる。このような
反応性化合物は1種を単独で用いても2種以上を併用し
ても良い。
【0023】このような反応性化合物はベース樹脂10
0重量部に対して0.5〜80重量部、特に0.5〜7
0重量部配合するのが好ましい。この配合量が0.5重
量部未満では反応性化合物を配合したことによる物性の
改良効果が十分でなく、80重量部を超えると接着剤調
整時の作業性や成膜性が損なわれる場合がある。
【0024】硬化剤としての有機過酸化物としては、7
0℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであ
ればいずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解
温度が50℃以上のものが好ましく、成膜温度、調製条
件、硬化(貼り合わせ)温度、被着体の耐熱性、貯蔵安
定性を考慮して選択される。
【0025】使用可能な有機過酸化物としては、例えば
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン3、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ
クミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,
4’−ビス (t−ブチルパーオキシ)バレレート、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサ
イド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオ
キシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p
−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾ
イルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイ
ド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパ
ーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、サク
シニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサ
イド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシイソブチレート、2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイド等が挙げられる。これらの有機過酸化物は
1種を単独で用いても2種以上を併用しても良い。
【0026】このような有機過酸化物はベース樹脂10
0重量部に対して通常0.1〜10重量部配合される。
【0027】本発明に係る熱硬化性樹脂組成物には、接
着促進剤としてシランカップリング剤を添加することが
好ましい。シランカップリング剤としては、ビニルトリ
エトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキ
シ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリク
ロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン等の1種又は2種以上の混合物が用いられる。
【0028】これらのシランカップリング剤の添加量
は、ベース樹脂100重量部に対し通常0.01〜5重
量部で充分である。
【0029】また、本発明に係る熱硬化性樹脂組成物に
は、加工性や貼り合わせ性等の向上の目的で炭化水素樹
脂を添加することができる。この場合、添加される炭化
水素樹脂は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでもよい。
天然樹脂系では、ロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹
脂が好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール
油系樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン
誘導体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重
合、エステル化、金属塩化したものを用いることができ
る。テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネン等のテ
ルペン系樹脂の他、テルペンフェノール樹脂を用いるこ
とができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、
コバル、シェラックを用いてもよい。一方、合成樹脂系
では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂が
好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石油樹脂、
芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合系石油樹
脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、クマロン
インデン樹脂を用いることができる。フェノール系樹脂
ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール樹脂を用
いることができる。キシレン系樹脂ではキシレン樹脂、
変性キシレン樹脂を用いることができる。
【0030】このような炭化水素樹脂の添加量は適宜選
択されるが、ベース樹脂100重量部に対して1〜20
0重量部が好ましく、更に好ましくは5〜150重量部
である。
【0031】以上の添加剤のほか、本発明に係る熱硬化
性樹脂組成物には、老化防止剤、紫外線吸収剤、染料、
加工助剤等を本発明の目的に支障をきたさない範囲で用
いてもよい。
【0032】導電性粒子としては、電気的に良好な導体
であれば良く、種々のものを使用することができる。例
えば、銅、銀、ニッケル等の金属ないし合金粉末、この
ような金属又は合金で被覆された樹脂又はセラミック粉
体等を使用することができる。また、その形状について
も特に制限はなく、りん片状、樹枝状、粒状、ペレット
状等の任意の形状をとることができる。
【0033】導電性粒子の配合量は、ベース樹脂に対し
0.1〜15容量%であることが好ましく、また、その
平均粒径は0.1〜100μmであることが好ましい。
このように、配合量及び粒径を制御することにより、隣
接した回路間で導電性粒子が凝縮し、短絡し難くなり、
良好な異方性導電性を得ることができるようになる。
【0034】本発明の異方性導電フィルムは、前記ベー
ス樹脂を前述の添加剤、導電性粒子と所定の配合で均一
に混合し、押出機、ロール等で混練した後、カレンダー
ロール、Tダイ押出、インフレーション等の成膜法によ
り所定の形状に成膜することにより製造される。なお、
成膜に際しては、ブロッキング防止、被着体との圧着を
容易にするため等の目的で、エンボス加工を施してもよ
い。
【0035】このようにして得られた異方性導電フィル
ムを被着体(ポリイミド・銅箔等)と貼り合わせるに
は、常法、例えば、熱プレスによる貼り合わせ法や、押
出機、カレンダーによる直接ラミネート法、フィルムラ
ミネーターによる加熱圧着法等の手法を用いることがで
きる。
【0036】また、各構成成分を部材(セパレーター)
に何ら影響を及ぼさない溶媒に均一に溶解させ、部材
(セパレーター)の表面に均一に塗布し、他の被着体
(ポリイミド・銅箔等)を仮圧着した後、熱硬化させる
ことにより接着することもできる。
【0037】本発明の異方性導電フィルムにおける接着
硬化条件としては、用いる有機過酸化物の種類に依存す
るが、通常70〜170℃、好ましくは70〜150℃
で、通常10秒〜120分、好ましくは20分〜60分
である。本発明の異方性導電フィルムは、この接着時の
加圧で、加圧方向(フィルム厚さ方向)に導電性が生じ
るが、この加圧力は適宜選定され、通常5〜50kg/
cm2、特に10〜30kg/cm2の加圧力とすること
が好ましい。
【0038】なお、本発明の異方性導電フィルムは、フ
ィルム厚さ方向に10Ω以下、特に5Ω以下の導電性を
有し、面方向の抵抗は106Ω以上、特に109Ω以上で
あることが好ましい。
【0039】本発明の異方性導電フィルムは、従来の異
方性導電フィルムと同様の用途に用いられ、例えばFP
CやTABと液晶パネルのガラス基板上のITO端子と
の接続など、種々の端子間の接続に使用されるが、本発
明の異方性導電フィルムでは、硬化時に架橋構造が形成
されると共に、高い接着性、特に金属との優れた密着性
と、優れた耐久性、耐熱性が得られ、しかも、接着剤成
分のはみ出しがないことから、良好な異方性導電性を得
ることができる。
【0040】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0041】実施例1、比較例1,2 表1に示す配合の熱硬化性樹脂組成物に表1に示す割合
で導電性粒子を混合して常法に従って成膜し、厚さ30
μmの異方性導電フィルムを得た。この熱硬化性樹脂組
成物の流動性(JSR製キュラストメータで130℃で
の溶融トルク:0.5kg・cm)の測定結果は表1に
示す通りであった。なお、用いた材料は次の通りであ
る。
【0042】ベース樹脂:東ソー社製「EVA760
R」 高分子成分:東ソー社製「EVA750R」 反応性化合物:ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト 有機過酸化物:ベンゾイルパーオキサイド シランカップリング剤:γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン 導電性粒子:福田金属箔粉工業社製ニッケル粒子(平均
粒径6μm) この異方性導電フィルムを電極間距離70μmの節形電
極に130℃、30kg/cm2で20秒間加熱圧着す
ることにより接着した。このときの、接着剤成分のはみ
出しの有無を観察すると共に、イオンマイグレーション
試験(85℃×85%RH×500時間,100V電圧
印加)を実施し、フィルム面方向の初期絶縁抵抗値と、
500時間後の絶縁抵抗値を測定し、結果を表1に示し
た。
【0043】
【表1】
【0044】表1より本発明の異方性導電フィルムは接
着剤成分のはみ出しがなく、マイグレーション特性に優
れることがわかる。
【0045】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の異方性導電
フィルムによれば、圧着時のはみ出しの問題がなく、こ
のため、絶縁抵抗値の低下、周辺部材の腐食、端子間へ
の気泡入りによる導電性の低下等の問題のない異方性導
電フィルムが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/03 610 H05K 1/03 610L 3/32 3/32 B Fターム(参考) 4J004 AA01 AA10 AA17 AA19 AB05 BA02 FA05 4J040 DF041 DF051 EC002 EC032 EC282 EC302 FA092 FA102 FA132 FA172 HB41 HD32 HD35 HD36 HD37 JA09 JB02 JB10 KA03 KA16 KA32 LA01 LA11 NA20 5E319 AC03 BB16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性粒子が接着剤層中に分散された異
    方性導電フィルムにおいて、 該接着剤が、ベース樹脂、流動性を制御するための高分
    子成分、反応性化合物及び有機過酸化物を含む熱硬化性
    樹脂組成物に、導電性粒子を配合してなり、アクリロイ
    ル基及び/又はメタクリロイル基を含む化合物を主成分
    とすることを特徴とする異方性導電フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該熱硬化性樹脂組成
    物がベース樹脂100重量部に対して反応性化合物を
    0.5〜80重量部含有することを特徴とする異方性導
    電フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、該反応性化合
    物がアクリロイル基を有する化合物、メタクリロイル基
    を有する化合物及びエポキシ基を有する化合物よりなる
    群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とす
    る異方性導電フィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、高分子成分が、アクリロイル基、メタクリロイル基
    又はエポキシ基を有する高分子化合物であることを特徴
    とする異方性導電フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、該熱硬化性樹脂組成物がベース樹脂100重量部に
    対して高分子成分を0.5〜95重量部含有することを
    特徴とする異方性導電フィルム。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
    て、該熱硬化性樹脂組成物がベース樹脂100重量部に
    対して有機過酸化物を0.1〜10重量部含有すること
    を特徴とする異方性導電フィルム。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項におい
    て、該熱硬化性樹脂組成物がベース樹脂100重量部に
    対してシランカップリング剤を0.01〜5重量部含有
    することを特徴とする異方性導電フィルム。
JP11227707A 1999-08-11 1999-08-11 異方性導電フィルム Pending JP2001049209A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11227707A JP2001049209A (ja) 1999-08-11 1999-08-11 異方性導電フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11227707A JP2001049209A (ja) 1999-08-11 1999-08-11 異方性導電フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001049209A true JP2001049209A (ja) 2001-02-20

Family

ID=16865102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11227707A Pending JP2001049209A (ja) 1999-08-11 1999-08-11 異方性導電フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001049209A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002167556A (ja) * 2000-11-29 2002-06-11 Hitachi Chem Co Ltd 回路接続用フィルム状接着剤、回路端子の接続構造および回路端子の接続方法
JP2002167555A (ja) * 2000-11-29 2002-06-11 Hitachi Chem Co Ltd 回路接続用フィルム状接着剤、回路端子の接続構造および回路端子の接続方法
JP2003253239A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Hitachi Chem Co Ltd 回路の接続方法及びそれに用いる回路接続用接着剤
JP2005226048A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Hitachi Chem Co Ltd 接着剤組成物、それを用いたフィルム状接着剤及び回路接続材料、並びに回路部材の接続構造及びその製造方法
KR100528435B1 (ko) * 2002-07-05 2005-11-15 엘에스전선 주식회사 전도성 테이프

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002167556A (ja) * 2000-11-29 2002-06-11 Hitachi Chem Co Ltd 回路接続用フィルム状接着剤、回路端子の接続構造および回路端子の接続方法
JP2002167555A (ja) * 2000-11-29 2002-06-11 Hitachi Chem Co Ltd 回路接続用フィルム状接着剤、回路端子の接続構造および回路端子の接続方法
JP2003253239A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Hitachi Chem Co Ltd 回路の接続方法及びそれに用いる回路接続用接着剤
KR100528435B1 (ko) * 2002-07-05 2005-11-15 엘에스전선 주식회사 전도성 테이프
JP2005226048A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Hitachi Chem Co Ltd 接着剤組成物、それを用いたフィルム状接着剤及び回路接続材料、並びに回路部材の接続構造及びその製造方法
JP4655487B2 (ja) * 2004-02-16 2011-03-23 日立化成工業株式会社 接着剤組成物、それを用いたフィルム状接着剤及び回路接続材料、並びに回路部材の接続構造及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4760070B2 (ja) 接着剤、回路接続用接着剤、接続体及び半導体装置
JP5223679B2 (ja) 接着剤及びこれを用いた接続構造体
JP6173928B2 (ja) 接着剤組成物、回路接続用接着剤及び接続体
EP1760133B1 (en) Adhesive agent composition and adhesive film for electronic component
JPH10338860A (ja) 異方性導電フィルム
US6706391B2 (en) Anisotropically electroconductive film
JP5577635B2 (ja) 接着剤組成物、回路接続用接着剤及び回路接続体
JP4491876B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP2001049209A (ja) 異方性導電フィルム
JPH09118860A (ja) 異方性導電フィルム
JP3965530B2 (ja) 異方性導電フィルム
KR100714794B1 (ko) 저온 속경화형 이방성 도전 필름, 및 그 제조방법
JP2001164207A (ja) 異方性導電フィルム
JP2013227420A (ja) 回路接続材料、回路接続構造体、接着フィルム及び巻重体。
JP3925571B2 (ja) 異方性導電フィルム
TWI734841B (zh) 連接結構體、電路連接構件及接著劑組成物
JP3976830B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP3915848B2 (ja) 異方性導電フィルム
JP2001031914A (ja) 異方性導電フィルム
JP2001164206A (ja) 異方性導電フィルム
JP4649832B2 (ja) 異方性導電フィルム
JPH10273633A (ja) 異方性導電フィルム
JP2001031915A (ja) 異方性導電フィルム
JP3922321B2 (ja) 異方性導電フィルム
JPH10338842A (ja) 異方性導電フィルム