JP2000239416A - フェノール樹脂基板 - Google Patents

フェノール樹脂基板

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JP2000239416A
JP2000239416A JP11043543A JP4354399A JP2000239416A JP 2000239416 A JP2000239416 A JP 2000239416A JP 11043543 A JP11043543 A JP 11043543A JP 4354399 A JP4354399 A JP 4354399A JP 2000239416 A JP2000239416 A JP 2000239416A
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JP
Japan
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phenolic resin
resin composition
substrate
resin substrate
phenol
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JP11043543A
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Ryoko Toyoda
陵子 豊田
Satoshi Okumoto
佐登志 奥本
Tomoaki Iwami
知明 岩見
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スルーホール内に銅ペーストを充填しても、
同スルーホールの導通抵抗を良好に維持することができ
るフェノール樹脂基板を提供することにある。 【解決手段】 基材にフェノール樹脂組成物を含浸さ
せ、加熱加圧して硬化させて得られる基板本体(1)に
スルーホール(2)を形成して、このスルーホール
(2)内に銅ペースト(3)を充填するフェノール樹脂
基板であって、上記フェノール樹脂組成物が、上記銅ペ
ースト(3)の酸化を防止させる酸化防止剤を含有して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェノール樹脂基
板に関し、具体的には、基材にフェノール樹脂組成物を
含浸させ、加熱加圧して硬化させて得られるフェノール
樹脂基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のフェノール樹脂基板としては、基
材にフェノール樹脂組成物を含浸させ、加熱加圧して硬
化させて得られる基板本体にスルーホールを形成して、
このスルーホール内に銀ペーストを充填することで、ス
ルーホール接続が一般的に行われていたものであった。
【0003】
【発明が解決しようする課題】しかしながら、このよう
なフェノール樹脂基板においては、銀ペーストを使用す
るものであるために、銀マイグレーションが発生し、基
板本体の回路間がショートするという問題があり、銀ペ
ーストを使用するには高密度対応が難しいのが現状であ
った。
【0004】そこで、マイグレーションの懸念のない銅
ペーストが銀ペーストに変わって注目され使用されてき
たが、銅ペーストを使用する場合、スルーホールの導通
抵抗の値が高くなって、その結果、導通抵抗としては悪
化するといった問題が生じてきた。
【0005】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、スルーホ
ール内に銅ペーストを充填しても、同スルーホールの導
通抵抗を良好に維持することができるフェノール樹脂基
板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
フェノール樹脂基板は、基材にフェノール樹脂組成物を
含浸させ、加熱加圧して硬化させて得られる基板本体
(1)にスルーホール(2)を形成して、このスルーホ
ール(2)内に銅ペースト(3)を充填するフェノール
樹脂基板であって、上記フェノール樹脂組成物が、上記
銅ペースト(3)の酸化を防止させる酸化防止剤を含有
していることを特徴とする。
【0007】本発明の請求項2に係るフェノール樹脂基
板は、上記酸化防止剤が、ベンゾトリアゾール系、ヒン
ダードフェノール系、リン系のいずれか1種であること
を特徴とする。
【0008】本発明の請求項3に係るフェノール樹脂基
板は、上記酸化防止剤が、上記フェノール樹脂組成物の
固形分に対して0. 5〜2wt%であることを特徴とす
る。
【0009】本発明の請求項4に係るフェノール樹脂基
板は、上記フェノール樹脂組成物が、高反応性を有する
多官能エポキシ樹脂を含有していることを特徴とする。
【0010】本発明の請求項5に係るフェノール樹脂基
板は、上記フェノール樹脂組成物が、グリシジルエステ
ル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂の
いずれか1種を含有していることを特徴とする。
【0011】本発明の請求項6に係るフェノール樹脂基
板は、上記フェノール樹脂組成物が、エポキシアクリレ
ートを含有していることを特徴とする。
【0012】本発明の請求項7に係るフェノール樹脂基
板は、上記アクリレートが、エポキシアクリレートであ
ることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項8に係るフェノール樹脂基
板は、上記フェノール樹脂組成物が、上記基板本体
(1)から発生する気体を吸着するゼオライトを含有し
ていることを特徴とする。
【0014】本発明の請求項9に係るフェノール樹脂基
板は、上記ゼオライトが、フェノール樹脂組成物の固形
分に対して1〜3wt%であることを特徴とする。
【0015】本発明の請求項10に係るフェノール樹脂
基板は、上記フェノール樹脂組成物が、上記基板本体
(1)に存在するイオンを捕捉するイオン捕捉剤を含有
していることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態を図
面に基いて詳しく説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施形態に係るフェノ
ール樹脂基板を示した断面の概略図である。
【0018】本発明のフェノール樹脂基板は、図1に示
すごとく、基材にフェノール樹脂組成物を含浸させ、加
熱加圧して硬化させて得られる基板本体(1)にスルー
ホール(2)を形成して、このスルーホール(2)内に
銅ペースト(3)を充填するフェノール樹脂基板であっ
て、上記フェノール樹脂組成物が、上記銅ペースト
(3)の酸化を防止させる酸化防止剤を含有しているも
のである。
【0019】すなわち、本発明のフェノール樹脂基板
は、基材にフェノール樹脂組成物を含浸してなるプリプ
レグを積層し、加熱加圧して硬化させて得られる樹脂積
層板のことである。
【0020】上記フェノール樹脂組成物としては、例え
ば、桐油とフェノール類との反応物にホルムアルデヒド
をアルカリ触媒存在下でレゾール化させて得られた樹脂
を使用してもよいし、桐油とフェノール類との反応物に
ホルムアルデヒドを酸触媒存在下でノボラック化し、更
にアルカリ触媒下でレゾール化させた樹脂でもよいもの
である。
【0021】そして、上記フェノール類としては、フェ
ノールはもちろんのこと、その他クレゾール等のアルキ
ルフェノール、ビスフェノール等のフェノール化合物を
用いることも可能であり、同フェノール類は、単独また
は複数種を併用して用いることもできるものである。
【0022】また、上記桐油とフェノール類との反応物
は、フェノールと桐油とを酸触媒存在下で反応させるな
どの公知の手法により得ることができるものである。
【0023】本発明は、上記フェノール樹脂組成物に酸
化防止剤を添加し、基板本体(1)中に含有させること
でスルーホール(2)内、すなわち、導電路に使用する
銅ペースト(3)の酸化を防止でき、導通抵抗を悪化さ
せない効果を有するものである。すなわち、スルーホー
ル(2)内に銅ペースト(3)を充填しても、同スルー
ホール(2)の導通抵抗を良好に維持することができる
ものである。
【0024】また、上記酸化防止剤が、ベンゾトリアゾ
ール系、ヒンダードフェノール系、リン系のいずれか1
種であると、特に有用な効果を奏するものである。すな
わち、スルーホール(2)の導通抵抗をより一層確実に
良好に維持することができるものである。
【0025】上記ベンゾトリアゾール系としては、例え
ば、2-(5-メチル-2- ヒドロキシフェニル)ベンゾトリ
アゾールや2-(3,5-ジ- t- ブチル-2- ヒドロキシフェ
ニル)ベンゾトリアゾールや2-(3,5-ジ- t- アミル-2
- ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等があげら
れるものである。
【0026】同様に、上記ヒンダードフェノール系とし
ては、例えば、トリエチレングリコール- ビス[3-(3-
t- ブチル-5- メチル-4- ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]や1,6-ヘキサンジオール- ビス[3-(3-5-ジ
- t- ブチル-4- ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]や2,4-- ビス- (n- オクチルチオ)-6- (4-ヒド
ロキシ-3-5- ジ- t- ブチルアニリノ)-1,3,5- トリア
ジン等があげられるものである。
【0027】さらに、上記リン系としては、テトラキス
(2,4- ジ- t- ブチルフェニル)-4,4'-ビフェニレンフ
ォスフォナイト、トリス(2,4-ジ- t- ブチルフェニ
ル)フォスフォナイト等があげられるものである。
【0028】上記酸化防止剤が、上記フェノール樹脂組
成物の固形分に対して0. 5〜2wt%であることによ
り、特に有用な効果が認められるものである。仮に、酸
化防止剤が、フェノール樹脂組成物の固形分に対して
0. 5wt%未満であると、銅ペースト(3)の酸化を
防止し難くなり、有用な効果が低く、逆に、酸化防止剤
が、フェノール樹脂組成物の固形分に対して2wt%を
越えるものであると、フェノール樹脂基板のような積層
板の特性の一つである耐熱性が問題となるものである。
【0029】上記フェノール樹脂組成物が、高反応性を
有する多官能エポキシ樹脂を含有していると、フェノー
ル樹脂組成物の未反応成分やアミン系化合物と反応する
ため、これまで銅ペースト(3)の銅と作用し、導通を
阻害していた上記フェノール樹脂組成物の未反応成分や
アミン系化合物が低減し、導通抵抗が良好となるもので
ある。
【0030】なお、上記多官能エポキシ樹脂としては、
例えば、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、
トリグリシジルアミノフェノール、グリシジルアニリン
等のグリシジルアミン類あるいはジグリシジルフタレー
ト、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、ジグリシジ
ルテトラヒドロフタレート等のジグリシジルフタレート
類があげられるものである。
【0031】さらに、上記フェノール樹脂組成物が、エ
ポキシアクリレートを含有していると、上記のようなフ
ェノール樹脂組成物の未反応成分やアミン系化合物の低
減が可能となり、導通抵抗の悪化を防止できるものであ
る。このエポキシアクリレートとしては、例えば、ビス
フェノールA、フェノールノボラック、クレゾールノボ
ラック等があげられるものである。
【0032】また、上記フェノール樹脂組成物が、上記
基板本体(1)から発生する気体を吸着するゼオライト
を含有しているものであると、基板本体(1)から発生
するガスがゼオライトに吸着するため、銅ペースト
(3)の銅の腐食や銅ペースト(3)壁面のクラックを
防止できるものである。このゼオライトとしては、例え
ば、パウダー状に配合されているものである。
【0033】そして、上記ゼオライトが、フェノール樹
脂組成物の固形分に対して1〜3wt%であると、特に
有用な効果が認められるものである。仮に、上記ゼオラ
イトが、フェノール樹脂組成物の固形分に対して1wt
%未満であると、その効果が小さくなり、逆に、上記ゼ
オライトが、フェノール樹脂組成物の固形分に対して3
wt%を越えるものであると、フェノール樹脂基板のよ
うな積層板の特性の一つである耐熱性に問題となるもの
である。
【0034】さらに、上記フェノール樹脂組成物が、上
記基板本体に存在するイオンを捕捉するイオン捕捉剤を
含有していると、基板本体(1)中のイオンを捕捉で
き、基板本体(1)中のイオンが銅ペースト(3)の銅
と作用し、銅ペースト(3)の銅の導通を阻害すること
を防止できるものである。
【0035】上記イオン捕捉剤としては、いわゆる、イ
オンキャッチャーであり、例えば、IXE(東亜合成
(株)製)のアニオンキャッチタイプが使用されるもの
である。
【0036】なお、上記のフェノール樹脂組成物は、必
要に応じて、テトラブロモビスフェノールA型のエポキ
シ化合物やテトラブロモビスフェノールA等の芳香族系
のブロム系難燃剤、あるいはトリフェニルホスフェー
ト、クレジルジフェニルホスフェート等のリン含有化合
物等の難燃剤を添加してもよいものである。
【0037】上述のフェノール樹脂組成物を用いて、プ
リプレグを製造するにあたって、このフェノール樹脂組
成物を含浸する基板として、例えば、クラフト紙、リン
ター紙等のパルプ紙、または、これらのパルプ紙に無機
物又は有機物を混入した改質紙、その他ガラスクロスな
ど常用の基材が用いられるものである。
【0038】次に、これらの基材にフェノール樹脂組成
物を溶剤または水などで希釈したものを一次含浸し、乾
燥させ、その後、前述のフェノール樹脂組成物を2次含
浸させ、乾燥してフェノール樹脂組成物が半硬化し、B
ステージに達したプリプレグを得る。
【0039】このようにして得られたプリプレグを用い
て、フェノール樹脂基板のような電気用積層板を製造す
るにあたって、このプリプレグ数枚と、必要に応じて、
銅、アルミニウム、ニッケル等の金属箔を上下に重ね合
わせて、加熱加圧する既知の成形方法により、フェノー
ル樹脂硬化物を得ることができるものである。
【0040】この基板本体(1)に回路パターンを印刷
し、スルーホール穴明けを行い、スルーホール(2)を
形成し、そのスルーホール(2)に銅ペースト(3)を
印刷により充填させる。その後、銅ペースト(3)をし
かるべき硬化条件にて硬化させ、スルーホール(2)の
導通抵抗を測定すると、良好な導通抵抗値を得ることが
できるものである。
【0041】また、前述の銅ペースト(3)を硬化させ
た基板を吸湿処理し、さらにはんだ中に浸漬させる処理
を行ったところ、導通抵抗値の上昇を抑制でき、スルー
ホール(2)の導通抵抗を良好に維持することができる
ものである。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げる。
【0043】(実施例1)フェノール100重量部(以
下、単に部と記す。)、37wt%(以下、単に%と記
す。)のホルマリン70部をアルカリ触媒として、トリ
エチルアミンの存在の下で反応させて、レゾール型フェ
ノールの反応生成物Aを得た。また、メラミン100
部、固形分37%のホルマリン100部を反応させてメ
ラミンの反応生成物Bを得た。
【0044】そして、この反応生成物A50部と反応生
成物B50部を水とメタノール水溶液で希釈して、固形
分15%のフェノール樹脂組成物を調整し、このフェノ
ール樹脂組成物を一次含浸用のフェノール樹脂組成物と
した。
【0045】また、フェノール100部、37%のホル
マリン80部、桐油30部をアルカリ触媒としてトリエ
チルアミン3部の存在下で反応させて桐油変性のレゾー
ル型フェノールの反応生成物Cを得た。
【0046】次に、この反応生成物Cに対して、トリフ
ェニルホスフェート5%及びテトラブロムビスフェノー
ルA型エポキシ化合物10%、及び酸化防止剤としてジ
- t-ブチル- p- クレゾール(住友化学製)1%を配
合し、溶剤としてメタノールを添加し、二次含浸用のフ
ェノール樹脂組成物を得た。
【0047】また、重量120g/m2 のクラフト紙を
基材として用い、この基材に上記の一次含浸用のフェノ
ール樹脂組成物を含浸した後、135℃の乾燥機で30
秒乾燥し、樹脂が半硬化した状態での一次プリプレグを
得た。なお、この一次プリプレグの樹脂量は基材に対し
て、15%であった。
【0048】それから、この一次プリプレグに上記の二
次含浸用のフェノール樹脂組成物を含浸し、155℃の
乾燥機で100秒間乾燥し、樹脂が半硬化した状態のプ
リプレグを得た。なお、このプリプレグの樹脂量はプリ
プレグの重量に対して、54%であった。
【0049】そして、上述のごとく得られたプリプレグ
を8枚重ね、最上層及び最下層に厚さ0.035mmの
銅箔を配して、100kg/cm2 、温度160℃で6
0分間成形し、樹脂が硬化した厚さ1.6mmのフェノ
ール樹脂基板が得られた。
【0050】(実施例2)実施例1の酸化防止剤をジ-
t -ブチル- p- クレゾールから2-(5-メチル-2- ヒド
ロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(住友化学製)に
変更した以外は、実施例1と同様にして、フェノール樹
脂基板が得られた。
【0051】(実施例3)実施例1の酸化防止剤をジ-
t -ブチル- p- クレゾールからトリス(2,4-ジ- t-
ブチルフェニル)フォスファイトに変更した以外は、実
施例1と同様にして、フェノール樹脂基板が得られた。
【0052】(実施例4)実施例1のジ- t -ブチル-
p- クレゾールの量を1wt%から2wt%に変更した
以外は、実施例1と同様にして、フェノール樹脂基板が
得られた。
【0053】(実施例5)実施例1の樹脂に更にテトラ
グリシジルジアミノジフェニルメタン(チバガイギー
製)を含有させた以外は、実施例1と同様にして、フェ
ノール樹脂基板が得られた。
【0054】(実施例6)実施例5のテトラグリシジル
ジアミノジフェニルメタンをジグリシジルフタレート
(昭和電工製)に変更した以外は、実施例1と同様にし
て、フェノール樹脂基板が得られた。
【0055】(実施例7)実施例5のテトラグリシジル
ジアミノジフェニルメタンをビスフェノールA型エポキ
シアクリレート(昭和高分子製)に変更した以外は、実
施例1と同様にして、フェノール樹脂基板が得られた。
【0056】(実施例8)実施例1の樹脂に加えて更に
ゼオライトパウダー(関東化学製)を1wt%配合する
以外は、実施例1と同様にして、フェノール樹脂基板が
得られた。
【0057】(実施例9)実施例8のゼオライトパウダ
ー配合量を1wt%から2wt%に変更した以外は、実
施例1と同様にして、フェノール樹脂基板が得られた。
【0058】(実施例10)実施例6の樹脂に加えて更
にIXE(東亜合成製)を配合した以外は、実施例1と
同様にして、フェノール樹脂基板が得られた。
【0059】(比較例1)実施例1の酸化防止剤を削除
して樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にして、フェ
ノール樹脂基板が得られた。
【0060】上述のようにして、得られた実施例1〜1
0及び比較例1のフェノール樹脂基板について、回路パ
ターンを印刷し、スルーホールを形成してから、銅ペー
スト(タツタ電線製CDX)を印刷により充填した。
【0061】その後、一晩放置し、翌日に160℃で4
0分硬化させて、自然冷却後、常態の導通抵抗を測定に
て評価した。
【0062】さらに、その後、処理として、温度40
℃、湿度90%の条件下で96hr加温加湿させ、次い
で260℃のはんだ槽に5秒間浸漬させて、自然冷却
後、処理後の導通抵抗を測定にて評価した。
【0063】なお、上記導通抵抗は、デジタルマルチメ
ータにて測定したものであり、スルーホールのうち、2
0穴についてそれぞれ同導通抵抗を測定し、その導通抵
抗の平均値を実施例1〜10及び比較例1についてそれ
ぞれ下記の表1に示した。
【0064】
【表1】
【0065】上述の実施例1〜10及び比較例1の記載
と上記の表1を見ながら、実施例1〜10のものと比較
例1のものとを比べてみると、常態、処理後とも実施例
1〜10のものが比較例1のものよりも導通抵抗の値が
はるかに小さく良好であることがわかり、そして、比較
例1のフェノール樹脂基板は、処理後で特に導通抵抗が
悪化していることがわかるものである。
【0066】以上のことから、本発明のように、基材に
フェノール樹脂組成物を含浸させ、加熱加圧して硬化さ
せて得られる基板本体にスルーホールを形成して、この
スルーホール内に銅ペーストを充填するフェノール樹脂
基板であって、上記フェノール樹脂組成物が、上記銅ペ
ーストの酸化を防止させる酸化防止剤を含有しているも
のであると、スルーホール内に銅ペーストを充填して
も、同スルーホールの導通抵抗を良好に維持することが
できるものであるといえる。
【0067】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のフェノール樹脂
基板によると、スルーホール内に銅ペーストを充填して
も、同スルーホールの導通抵抗を良好に維持することが
できるものである。
【0068】本発明の請求項2ないし請求項10何れか
記載のフェノール樹脂基板によると、請求項1記載の場
合に加えて、スルーホールの導通抵抗をより一層確実に
良好に維持することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るフェノール
樹脂基板を示した断面の概略図である。
【符号の説明】 1 基板本体 2 スルーホール 3 銅ペースト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩見 知明 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA06 AA07 AB09 AB31 AC03 AC08 AD14 AD27 AD30 AD34 AE10 AE14 AF06 AF19 AF25 AF27 AG03 AG16 AH02 AH31 AJ04 AL12 AL13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材にフェノール樹脂組成物を含浸さ
    せ、加熱加圧して硬化させて得られる基板本体にスルー
    ホールを形成して、このスルーホール内に銅ペーストを
    充填するフェノール樹脂基板であって、上記フェノール
    樹脂組成物が、上記銅ペーストの酸化を防止させる酸化
    防止剤を含有していることを特徴とするフェノール樹脂
    基板。
  2. 【請求項2】 上記酸化防止剤が、ベンゾトリアゾール
    系、ヒンダードフェノール系、リン系のいずれか1種で
    あることを特徴とする請求項1記載のフェノール樹脂基
    板。
  3. 【請求項3】 上記酸化防止剤が、上記フェノール樹脂
    組成物の固形分に対して0. 5〜2wt%であることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載のフェノール樹
    脂基板。
  4. 【請求項4】 上記フェノール樹脂組成物が、高反応性
    を有する多官能エポキシ樹脂を含有していることを特徴
    とする請求項1ないし請求項3何れか記載のフェノール
    樹脂基板。
  5. 【請求項5】 上記フェノール樹脂組成物が、グリシジ
    ルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキ
    シ樹脂のいずれか1種を含有していることを特徴とする
    請求項1ないし請求項4何れか記載のフェノール樹脂基
    板。
  6. 【請求項6】 上記フェノール樹脂組成物が、エポキシ
    アクリレートを含有していることを特徴とする請求項1
    ないし請求項5何れか記載のフェノール樹脂基板。
  7. 【請求項7】 上記アクリレートが、エポキシアクリレ
    ートであることを特徴とする請求項6記載のフェノール
    樹脂基板。
  8. 【請求項8】 上記フェノール樹脂組成物が、上記基板
    本体から発生する気体を吸着するゼオライトを含有して
    いることを特徴とする請求項1ないし請求項7何れか記
    載のフェノール樹脂基板。
  9. 【請求項9】 上記ゼオライトが、フェノール樹脂組成
    物の固形分に対して1〜3wt%であることを特徴とす
    る請求項8記載のフェノール樹脂基板。
  10. 【請求項10】 上記フェノール樹脂組成物が、上記基
    板本体に存在するイオンを捕捉するイオン捕捉剤を含有
    していることを特徴とする請求項1ないし請求項9何れ
    か記載のフェノール樹脂基板。
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Cited By (1)

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